JP4240377B2 - 自動車におけるフードヒンジ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の衝突時に、車体静止側部材に対しフードを回動可能に枢支するフードヒンジが、自動車や被衝突物体に与えられようとする衝撃力を緩和するようにした自動車におけるフードヒンジ装置に関するものである。
上記自動車におけるフードヒンジ装置には、従来、下記特許文献1,2に示されるものがある。これら公報のものによれば、車体静止側部材にフードを上下方向に回動可能に枢支させるフードヒンジが設けられ、このフードヒンジは、上記車体静止側部材から上方に向かって突設されるロアヒンジと、上記フードから下方に向かって突設されるアッパヒンジと、上記ロアヒンジに対しアッパヒンジが車体幅方向に延びる軸心回りに回動可能となるよう上記ロアヒンジにアッパヒンジを枢支させると共に、上記軸心の軸方向で上記ロア、アッパヒンジを互いに連結させる枢支軸とを備えている。また、上記車体静止側部材に対しロアヒンジが摩擦摺動可能となるよう、上記車体静止側部材にロアヒンジが締結具により締結されている。
そして、自動車の衝突時、この衝突の対象である被衝突物体により上記フードがその上方から衝撃力を与えられたときには、上記フードからロアヒンジに伝達された上記衝撃力により、このロアヒンジが車体静止側部材に対し摩擦摺動することとされ、この摩擦摺動により、自動車や被衝突物体に与えられようとする衝撃力が緩和されるようになっている。
特開平10−258773号公報 特開平11−20740号公報
ところで、上記したように、車体静止側部材に対しロアヒンジを締結具により締結するとき、この締結力を所定値に設定することは極めて困難である。このため、自動車の衝突時、車体静止側部材に対しロアヒンジが所望通りには摩擦摺動しないおそれがあり、つまり、自動車や被衝突物体に与えられようとする衝撃力が十分には緩和されないおそれがある。
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、自動車の衝突時に、自動車や被衝突物体に与えられようとする衝撃力が、より確実に緩和されるようにすることである。
請求項1の発明は、図1―5に例示するように、車体静止側部材3にフード11を上下方向に回動可能に枢支させるフードヒンジ12を設け、このフードヒンジ12が、上記車体静止側部材3から上方に向かって突設されるロアヒンジ16と、上記フード11から下方に向かって突設されるアッパヒンジ18と、車体幅方向に延びる軸心19回りに回動可能となるよう上記ロアヒンジ16にアッパヒンジ18を枢支させると共に、上記軸心19の軸方向で上記ロア、アッパヒンジ16,18を互いに連結させる枢支軸20とを備えた自動車におけるフードヒンジ装置において、
上記ロアヒンジ16を上記車体静止側部材3から上方に向かって突出する左右一対のヒンジ部材26,26で構成し、上記フード11がその上方から所定値以上の衝撃力Aを与えられたとき、この衝撃力Aにより、上記枢支軸20による上記両ヒンジ部材26,26とアッパヒンジ18との互いの連結が解除されるようにしたものである。
請求項2の発明は、図1―3に例示するように、請求項1の発明に加えて、上記両ヒンジ部材26,26の各突出部27,27同士を互いに離反させるよう付勢する付勢手段29を設けたものである。
請求項3の発明は、図4,5に例示するように、請求項1、もしくは2の発明に加えて、上記付勢手段29を、下方に向かってテーパ形状とされる楔体33とし、上記衝撃力Aにより、上記楔体33が上記両ヒンジ部材26,26の間を下方移動Bして、これら両ヒンジ部材26,26の各突出部27,27を互いに離反させるようにしたものである。
請求項4の発明は、図6に例示するように、車体静止側部材3にフード11を上下方向に回動可能に枢支させるフードヒンジ12を設け、このフードヒンジ12が、上記車体静止側部材3から上方に向かって突設されるロアヒンジ16と、上記フード11から下方に向かって突設されるアッパヒンジ18と、車体幅方向に延びる軸心19回りに回動可能となるよう上記ロアヒンジ16にアッパヒンジ18を枢支させると共に、上記軸心19の軸方向で上記ロア、アッパヒンジ16,18を互いに連結させる枢支軸20とを備えた自動車におけるフードヒンジ装置において、
下方に向かってテーパ形状とされる楔体33を設け、上記フード11がその上方から所定値以上の衝撃力Aを与えられたとき、この衝撃力Aにより、上記楔体33が上記ロア、アッパヒンジ16,18の間を下方移動Bして、上記ロア、アッパヒンジ16,18が互いに離反させられると共に、上記枢支軸20による上記ロア、アッパヒンジ16,18の互いの連結が解除されるようにしたものである。
なお、この項において、上記各用語に付記した符号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項の内容に限定解釈するものではない。
本発明による効果は、次の如くである。
請求項1の発明は、車体静止側部材にフードを上下方向に回動可能に枢支させるフードヒンジを設け、このフードヒンジが、上記車体静止側部材から上方に向かって突設されるロアヒンジと、上記フードから下方に向かって突設されるアッパヒンジと、車体幅方向に延びる軸心回りに回動可能となるよう上記ロアヒンジにアッパヒンジを枢支させると共に、上記軸心の軸方向で上記ロア、アッパヒンジを互いに連結させる枢支軸とを備えた自動車におけるフードヒンジ装置において、
上記ロアヒンジを上記車体静止側部材から上方に向かって突出する左右一対のヒンジ部材で構成し、上記フードがその上方から所定値以上の衝撃力を与えられたとき、この衝撃力により、上記枢支軸による上記両ヒンジ部材とアッパヒンジとの互いの連結が解除されるようにしている。
このため、自動車の衝突時、この衝突の対象である被衝突物体により上記フードがその上方から所定値以上の衝撃力を与えられたときには、この衝撃力により、上記枢支軸による上記両ヒンジ部材とアッパヒンジとの互いの連結が解除され、上記フードは下方移動しようとする。この際、上記連結の解除により上記両ヒンジ部材は、それぞれ個別に上記車体静止側部材から上方に突出する姿勢とされて、個別に上記下方移動するフードを支持することとなる。
よって、上記両ヒンジ部材が枢支軸により連結されることによりこれらが一体となって上記下方移動するフードを支持することに比べ、このフードに対する上記両ヒンジ部材の支持剛性が低下する。この結果、これら両ヒンジ部材は上記衝撃力により塑性変形し易くなり、その分、自動車や被衝突物体に与えられようとする衝撃力がより確実に緩和されるという「効果」が生じる。
請求項2の発明は、上記両ヒンジ部材の各突出部同士を互いに離反させるよう付勢する付勢手段を設けてある。
このため、上記衝撃力により、上記枢支軸による上記両ヒンジ部材とアッパヒンジとの互いの連結が解除されるとき、この解除は上記付勢手段によって、より確実になされて、上記両ヒンジ部材は、より確実に個別に上記下方移動するフードを支持することとなる。よって、上記「効果」が更に確実に達成される。
請求項3の発明は、上記付勢手段を、下方に向かってテーパ形状とされる楔体とし、上記衝撃力により、上記楔体が上記両ヒンジ部材の間を下方移動して、これら両ヒンジ部材の各突出部を互いに離反させるようにしている。
このため、上記楔体により、上記枢支軸による上記両ヒンジ部材とアッパヒンジとの互いの連結は、より確実に解除され、よって、上記両ヒンジ部材は、より確実に個別に上記下方移動するフードを支持することとなり、前記「効果」が更に確実に達成される。
請求項4の発明は、車体静止側部材にフードを上下方向に回動可能に枢支させるフードヒンジを設け、このフードヒンジが、上記車体静止側部材から上方に向かって突設されるロアヒンジと、上記フードから下方に向かって突設されるアッパヒンジと、車体幅方向に延びる軸心回りに回動可能となるよう上記ロアヒンジにアッパヒンジを枢支させると共に、上記軸心の軸方向で上記ロア、アッパヒンジを互いに連結させる枢支軸とを備えた自動車におけるフードヒンジ装置において、
下方に向かってテーパ形状とされる楔体を設け、上記フードがその上方から所定値以上の衝撃力を与えられたとき、この衝撃力により、上記楔体が上記ロア、アッパヒンジの間を下方移動して、上記ロア、アッパヒンジが互いに離反させられると共に、上記枢支軸による上記ロア、アッパヒンジの互いの連結が解除されるようにしている。
このため、自動車の衝突時、この衝突の対象である被衝突物体により上記フードがその上方から所定値以上の衝撃力を与えられたときには、この衝撃力により、上記フードが下方移動し、このフードに押動されて上記楔体は上記ロアヒンジとアッパヒンジとの間を下方移動して、上記ロア、アッパヒンジを互いに強制的に離反させる。このため、上記枢支軸には剪断応力と、その軸方向での引張応力とが共に生じて、この枢支軸はより確実に分断されることから、上記枢支軸による上記ロアヒンジとアッパヒンジとの互いの連結がより確実に解除され、上記ロアヒンジとアッパヒンジとは、それぞれ個別に上記下方移動するフードを支持することとなる。
よって、上記ロアヒンジとアッパヒンジとが枢支軸により連結されることによりこれらが一体となって上記下方移動するフードを支持することに比べ、このフードに対する上記ロアヒンジとアッパヒンジの支持剛性が低下する。この結果、これらロアヒンジとアッパヒンジは上記衝撃力により塑性変形し易くなり、その分、自動車や被衝突物体に与えられようとする衝撃力がより確実に緩和される。
本発明の自動車におけるフードヒンジ装置に関し、自動車の衝突時に、自動車や被衝突物体に与えられようとする衝撃力が、より確実に緩和されるようにするという目的を実現するため、本発明を実施するための最良の形態は、次の如くである。
即ち、車体静止側部材にフードを上下方向に回動可能に枢支させるフードヒンジが設けられ、このフードヒンジは、上記車体静止側部材から上方に向かって突設されるロアヒンジと、上記フードから下方に向かって突設されるアッパヒンジと、上記ロアヒンジに対しアッパヒンジが車体幅方向に延びる軸心回りに回動可能となるよう上記ロアヒンジにアッパヒンジを枢支させると共に、上記軸心の軸方向で上記ロア、アッパヒンジを互いに連結させる枢支軸とを備えている。
上記ロアヒンジは、上記車体静止側部材から上方に向かって突出する左右一対のヒンジ部材で構成され、上記フードがその上方から所定値以上の衝撃力を与えられたとき、この衝撃力により、上記枢支軸による上記両ヒンジ部材とアッパヒンジとの互いの連結が解除されるようになっている。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例1を添付の図1,2に従って説明する。
図1,2において、符号1は自動車で、矢印Frはこの自動車1の前方を示している。
上記自動車1の車体2の前部は、車体静止側部材3としての左右一対のフェンダエプロンメンバ4,4と、これら各フェンダエプロンメンバ4をその外方から覆うと共にこれら各フェンダエプロンメンバ4に固定されて支持される左右一対のフロントフェンダ5,5とを備えている。
上記左右フェンダエプロンメンバ4,4の間の空間がエンジンルーム7とされ、このエンジンルーム7の上端部には、上記左右フロントフェンダ5,5の各上端部の間で上方に向かって開口する車体開口8が形成され、この車体開口8を通し、上記エンジンルーム7が車体2の上方に向かって開放されている。
上記車体2は、上記車体開口8をその上方から開閉可能に閉じるフード装置10を備えている。このフード装置10は、上記車体開口8をその上方から開閉可能に閉じて前下がりの傾斜状に延びる板金製フード11と、このフード11の前後方向の一端部側(前端部側)が上方に向かって往、復回動可能となるよう上記フード11の他端部(後端部)を上記車体静止側部材3の各フェンダエプロンメンバ4に枢支させる左右一対のフードヒンジ12,12と、上記フード11の一端部(前端部)を車体静止側部材3の前端部に係脱可能に係止させる係止具13とを備えている。
上記フードヒンジ12は、車体静止側部材3のフェンダエプロンメンバ4に締結具15により支持され上記フェンダエプロンメンバ4から上方に向かって突設される板金製のロアヒンジ16と、上記フード11の後側部下面に締結具17により支持され上記フード11の後側部下面から下方に向かって突設される板金製のアッパヒンジ18と、上記ロアヒンジ16に対しアッパヒンジ18が車体幅方向(自動車1の幅方向)に延びる軸心19回りに回動可能となるよう上記ロアヒンジ16にアッパヒンジ18を枢支させると共に、上記軸心19の軸方向で上記ロアヒンジ16とアッパヒンジ18とを互いに連結させる枢支軸20とを備えている。
上記ロアヒンジ16とアッパヒンジ18にはそれぞれ上記軸心19上に枢支孔22が成形されている。上記枢支軸20は、上記各枢支孔22に連通して上記したようにロアヒンジ16にアッパヒンジ18を枢支させる枢支軸本体23と、この枢支軸本体23の各端部に一体成形されて上記したように軸心19の軸方向で上記ロアヒンジ16とアッパヒンジ18とを互いに連結させる一対の外向きフランジ24,24とを備え、上記ロアヒンジ16に対するアッパヒンジ18の回動に伴い、上記フード11が往、復回動可能とされている。
上記ロアヒンジ16は、上記フェンダエプロンメンバ4から上方に向かって突設される左右一対のヒンジ部材26,26で構成されている。これらヒンジ部材26,26は前後方向、かつ、上下方向に延びる板金材製とされ、車体幅方向(左右方向)で互いに対面させられ、これら両ヒンジ部材26,26の各突出部27,27の間に上記アッパヒンジ18の突出部28が挟まれている。また、上記両ヒンジ部材26,26の各突出部27,27同士を互いに離反させるよう弾性的に付勢する付勢手段29が設けらている。図例では、この付勢手段29は、上記各ヒンジ部材26がそれぞればね鋼製の弾性体とされることにより、これら各ヒンジ部材26自体で構成されている。
自動車1の衝突時、この衝突の対象である被衝突物体により上記フード11がその上方から所定値以上の衝撃力Aを与えられたときには、この衝撃力Aにより、上記フード11と共に上記アッパヒンジ18が下方移動Bして枢支軸20が剪断させられ、この剪断により、上記衝撃力Aに基づき自動車1や被衝突物体に与えられようとする衝撃力がより確実に緩和される。
また、上記枢支軸20の剪断により、上記枢支軸20による上記両ヒンジ部材26,26とアッパヒンジ18との互いの連結が解除される。すると、上記付勢手段29により上記両ヒンジ部材26,26の各突出部27,27が互いに離反して、それぞれ個別に上記フェンダエプロンメンバ4から上方に突出する姿勢とされ(図1中一点鎖線)、上記両ヒンジ部材26,26は個別に上記下方移動Bするフード11を支持することとなる。なお、符号30は、上記枢支軸20が剪断された後の分断物体であって、上記各枢支孔22から脱落させられる。
上記の場合、両ヒンジ部材26,26の各突出部27,27の間に上記アッパヒンジ18の突出部28が挟まれているため、このアッパヒンジ18が上記したように衝撃力Aにより下方移動Bするときには、上記枢支軸20は、より確実に剪断させられて、上記衝撃力がより確実に緩和される。
そして、上記したように両ヒンジ部材26,26は個別に上記下方移動Bするフード11を支持することから、上記両ヒンジ部材26,26が枢支軸20により連結されることによりこれらが一体となって上記下方移動Bするフード11を支持することに比べ、このフード11に対する上記両ヒンジ部材26,26の支持剛性が低下する。この結果、これら両ヒンジ部材26,26は上記衝撃力Aにより塑性変形し易くなり、その分、上記衝撃力Aに基づき自動車1や被衝突物体に与えられようとする衝撃力がより確実に緩和される。
また、前記したように、両ヒンジ部材26,26の各突出部27,27同士を互いに離反させるよう付勢する付勢手段29を設けてある。
このため、上記衝撃力Aにより、上記枢支軸20による上記両ヒンジ部材26,26とアッパヒンジ18との互いの連結が解除されるとき、この解除は上記付勢手段29によって、より確実になされて、上記両ヒンジ部材26,26は、より確実に個別に上記下方移動Bするフード11を支持することとなる。
なお、以上は図示の例によるが、上記左右ヒンジ部材26,26の各下部側は互いに一体成形されていてもよい。また、上記ロアヒンジ16は、少なくとも左右一対のヒンジ部材26,26を備えるものであり、ヒンジ部材26を3つ以上備えてもよい。また、上記両ヒンジ部材26,26のうちの一方のみを弾性体としてもよい。また、上記付勢手段29は上記両ヒンジ部材26,26の各突出部27,27を離反させるようこれらを弾性的に付勢するばねを別途に設けてもよい。
以下の各図は、実施例2―5の実施例を示している。これら各実施例は、前記実施例1と構成、作用効果において多くの点で共通している。そこで、これら共通するものについては、図面に共通の符号を付してその重複した説明を省略し、異なる点につき主に説明する。また、これら各実施例における各部分の構成を、本発明の課題、作用効果に照らして種々組み合せてもよい。
図3は、実施例2を示している。
これによれば、両ヒンジ部材26,26の各突出部27,27は互いに重ね合わされ、これら両突出部27,27の側部に上記アッパヒンジ18の突出部28が重ね合わされて、これらが枢支軸20により互いに連結されている。
図4は、実施例3を示している。
これによれば、上記付勢手段29は、上記両ヒンジ部材26,26の各突出部27,27の間の上方近傍に位置して下方に向かってテーパ形状とされる楔体33とされ、この楔体33は上記アッパヒンジ18に成形されている。
そして、自動車1の衝突時には、上記衝撃力Aにより、上記アッパヒンジ18と共に楔体33が上記両ヒンジ部材26,26の各突出部27,27の間を下方移動Bして、これら両突出部27,27が互いに強制的に離反させられる。このため、上記枢支軸20には剪断応力と、その軸方向での引張応力とが共に生じて、この枢支軸20は、より確実に分断されることから、上記枢支軸20による上記両ヒンジ部材26,26とアッパヒンジ18との互いの連結は、より確実に解除される。よって、上記両ヒンジ部材26,26は、より確実に個別に上記下方移動Bするフード11を支持することとなる。
なお、以上は図示の例によるが、上記楔体33は上記両ヒンジ部材26,26の各突出部27,2の間に介設してもよい。
図5は、実施例4を示し、主に、上記実施例3と異なる構成につき説明する。
これによれば、上記各ヒンジ部材26には、上記枢支孔22の下方に上記外向きフランジ24よりも径寸法が大きく、かつ、この外向きフランジ24を挿通可能とさせる大径孔36が形成され、また、上下方向に延びて上記枢支孔22と大径孔36とを連通させるスリット37が成形され、このスリット37の幅寸法は、上記枢支軸20の枢支軸本体23の径寸法よりも小さくされている。
そして、上記衝撃力Aにより、上記アッパヒンジ18が下方移動Bするとき、これと共に上記枢支軸20も下方移動Bして上記ヒンジ部材26のスリット37の幅寸法を押し拡げ、これにより、各ヒンジ部材26が塑性変形させられ、この塑性変形により、上記衝撃力Aに基づき自動車1や被衝突物体に与えられようとする衝撃力がより確実に緩和される。
また、上記枢支軸20の下方移動Bにより、この枢支軸20の外向きフランジ24が上記大径孔36に合致するとき、上記両ヒンジ部材26,26の各突出部27,27は上記付勢手段29により互いに離反させられようとしているため、上記各外向きフランジ24から上記大径孔36が外側方に離反し、上記枢支軸に20よる上記両ヒンジ部材26,26とアッパヒンジ18との互いの連結は、より確実に解除される。よって、上記両ヒンジ部材26,26は、より確実に個別に上記フード11を支持することとなる。
図6は、実施例5を示し、主に、前記実施例3と異なる構成につき説明する。
これによれば、上記ロアヒンジ16の突出部27と、アッパヒンジ18の突出部28の間の上方近傍に位置して下方に向かってテーパ形状とされる楔体33が設けられ、この楔体33から下方に向かって一体的に延出した延出部40が上記両突出部27,28の間に挟まれている。また、上記楔体33の上面は上記フード11の下面に近接配置されている。
そして、上記フード11がその上方から所定値以上の衝撃力Aを与えられたときには、この衝撃力Aにより、上記フード11が下方移動Bし、このフード11に押動されて上記楔体33は上記ロアヒンジ16の突出部27とアッパヒンジ18の突出部28との間を下方移動Bして、上記両突出部27,28が互いに強制的に離反させられる。このため、上記枢支軸20には剪断応力と、その軸方向での引張応力とが共に生じて、この枢支軸20は、より確実に分断されることから、上記枢支軸20による上記ロアヒンジ16とアッパヒンジ18との互いの連結が解除され、上記ロアヒンジ16とアッパヒンジ18とは、それぞれ個別に上記下方移動Bするフード11を支持することとなる。
よって、上記ロアヒンジ16とアッパヒンジ18とが枢支軸20により連結されることによりことれが一体となって上記下方移動Bするフード11を支持することに比べ、このフード11に対する上記ロアヒンジ16とアッパヒンジ18の支持剛性が低下する。この結果、これらロアヒンジ16とアッパヒンジ18は上記衝撃力Aにより塑性変形し易くなり、その分、上記衝撃力Aに基づき自動車1や被衝突物体に与えられようとする衝撃力がより確実に緩和される。
実施例1を示し、図2の1‐1線矢視断面図である。 実施例1を示し、自動車の斜視図である。 実施例2を示し、図1に相当する図である。 実施例3を示し、図1に相当する図である。 実施例4を示し、図4の側面に相当する図である。 実施例5を示し、図1に相当する図である。
符号の説明
1 自動車
2 車体
3 車体静止側部材
10 フード装置
11 フード
12 フードヒンジ
16 ロアヒンジ
18 アッパヒンジ
19 軸心
20 枢支軸
22 枢支孔
26 ヒンジ部材
27 突出部
28 突出部
29 付勢手段
33 楔体
A 衝撃力
B 下方移動

Claims (4)

  1. 車体静止側部材にフードを上下方向に回動可能に枢支させるフードヒンジを設け、このフードヒンジが、上記車体静止側部材から上方に向かって突設されるロアヒンジと、上記フードから下方に向かって突設されるアッパヒンジと、車体幅方向に延びる軸心回りに回動可能となるよう上記ロアヒンジにアッパヒンジを枢支させると共に、上記軸心の軸方向で上記ロア、アッパヒンジを互いに連結させる枢支軸とを備えた自動車におけるフードヒンジ装置において、
    上記ロアヒンジを上記車体静止側部材から上方に向かって突出する左右一対のヒンジ部材で構成し、上記フードがその上方から所定値以上の衝撃力を与えられたとき、この衝撃力により、上記枢支軸による上記両ヒンジ部材とアッパヒンジとの互いの連結が解除されるようにしたことを特徴とする自動車におけるフードヒンジ装置。
  2. 上記両ヒンジ部材の各突出部同士を互いに離反させるよう付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動車におけるフードヒンジ装置。
  3. 上記付勢手段を、下方に向かってテーパ形状とされる楔体とし、上記衝撃力により、上記楔体が上記両ヒンジ部材の間を下方移動して、これら両ヒンジ部材の各突出部を互いに離反させるようにしたことを特徴とする請求項1、もしくは2に記載の自動車におけるフードヒンジ装置。
  4. 車体静止側部材にフードを上下方向に回動可能に枢支させるフードヒンジを設け、このフードヒンジが、上記車体静止側部材から上方に向かって突設されるロアヒンジと、上記フードから下方に向かって突設されるアッパヒンジと、車体幅方向に延びる軸心回りに回動可能となるよう上記ロアヒンジにアッパヒンジを枢支させると共に、上記軸心の軸方向で上記ロア、アッパヒンジを互いに連結させる枢支軸とを備えた自動車におけるフードヒンジ装置において、
    下方に向かってテーパ形状とされる楔体を設け、上記フードがその上方から所定値以上の衝撃力を与えられたとき、この衝撃力により、上記楔体が上記ロア、アッパヒンジの間を下方移動して、上記ロア、アッパヒンジが互いに離反させられると共に、上記枢支軸による上記ロア、アッパヒンジの互いの連結が解除されるようにしたことを特徴とする自動車におけるフードヒンジ装置。
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