JP4239530B2 - 多層セラミック基板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多層セラミック基板に関するもので、特に、多層セラミック基板の平坦性を高めるための改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多層セラミック基板は、たとえば、PAモジュール基板、RFダイオードスイッチ、フィルタ、チップアンテナ、各種パッケージ部品、複合デバイス等の電子部品を構成するために広く用いられている。
【0003】
図8には、この発明にとって興味ある多層セラミック基板1の概略構成が示されている。
【0004】
図8に示した多層セラミック基板1は、積層された複数のセラミック層2をもって構成される積層体3と、積層体3の内部においてセラミック層2の特定のものに関連して設けられる内部配線導体4とを備えている。
【0005】
内部配線導体4としては、典型的には、セラミック層2間の特定の界面に沿って形成されるいくつかの内部導体膜5および特定のセラミック層2を貫通するように設けられるいくつかのビアホール導体6がある。
【0006】
なお、図8においては、この多層セラミック基板1を図示しないマザーボード上に実装する際の電気的接続を図るための外部端子電極や、多層セラミック基板1上に搭載されるチップ部品との電気的接続を図るための外部導体膜の図示が省略されている。
【0007】
多層セラミック基板1は、基本的に、複数のセラミックグリーンシートを積層する技術を用いて製造される。
【0008】
すなわち、複数のセラミックグリーンシートを用意し、これらセラミックグリーンシートの特定のものに関連して、内部導体膜5やビアホール導体6のような内部配線導体4を形成し、次いで、複数のセラミックグリーンシートを積み重ねることによって、積層体3の生の状態のものを作製し、この生の状態の積層体3を積層方向にプレスし、次いで、焼成する工程が実施され、それによって、多層セラミック基板1が得られる。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−267467号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
内部導体膜やビアホール導体のような内部配線導体は、多層セラミック基板において必要とされる回路の設計に応じた形態を有していなければならないため、このような内部配線導体の積層方向での分布密度を積層体全体にわたって均一にすることは、実際上、必ずしも容易ではない。したがって、積層体3において、内部配線導体の分布密度が比較的高い部分と比較的低い部分とが混在するのが通常である。
【0011】
図8に示した多層セラミック基板1について言えば、内部配線導体4の分布密度は、中央が両側に比べて低い。
【0012】
そのため、これら中央と両側との間で、生の状態の積層体3を積層方向にプレスする工程での圧縮度合い(圧下率)に差が生じ、このことは、焼成後において、図8に破線で示すような凹部7を生じさせる原因となっている。
【0013】
また、焼成によってもたらされる収縮の度合いは、セラミック層2となるセラミックグリーンシートに比べて、内部配線導体4を与える導電性ペーストの方が小さい。したがって、相対的に見たとき、内部配線導体4の分布密度の比較的高い部分では、収縮の度合いが小さく、このことも、凹部7を生じさせる原因となっている。
【0014】
上述した凹部7は、多層セラミック基板1において、たとえばうねりをもたらし、そのため、多層セラミック基板1の上下の主面での平坦性を損なう原因となる。その結果、マザーボード上に多層セラミック基板1をマウントしたとき、がたつきを生じ、外部端子電極とマザーボードとの間での適正な電気的接続が阻害されることがある。また、多層セラミック基板1上に搭載されるチップ部品の適正な搭載を不可能にしてしまうこともある。
【0015】
そこで、この発明の目的は、上述したような問題を解決し得る、多層セラミック基板を提供しようとすることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明は、セラミックグリーンシートの焼結体からなる積層された複数のセラミック層をもって構成される積層体と、積層体の内部においてセラミック層の特定のものに関連して設けられる導電性ペーストの焼結体からなる内部配線導体とを備える、多層セラミック基板にまず向けられるものであって、上述した技術的課題を解決するため、内部配線導体の積層方向での分布密度の比較的低い部分に、導電性ペーストの焼結体からなる厚み補正のためのダミービアホール体が、特定のセラミック層を貫通し、かつ積層体の外表面上に露出しないように設けられていることを特徴としている。
【0018】
ダミービアホール体は、厚み補正すべき度合いや厚み補正すべき領域の位置、形状または大きさ等に応じて、種々の配設態様を採用することができる。
【0019】
たとえば、厚み補正すべき度合いが比較的大きい場合には、ダミービアホール体は、複数のセラミック層を貫通するように設けられる。また、厚み補正すべき領域が積層体の両主面の各々に存在する場合などには、ダミービアホール体は、積層体の積層方向に並びながら複数箇所に分布するように設けられる。また、厚み補正すべき領域が比較的広い場合には、ダミービアホール体は、セラミック層の主面方向に並びながら複数箇所に分布するように設けられる。
【0020】
ダミービアホール体は、積層体の積層方向の一方端側に片寄った位置に配置されることにより、この片寄った位置側の主面での厚み補正をより効果的に行なうことができる。
また、ダミービアホール体は、セラミック層の積層方向に見たとき内部配線導体が形成されていない箇所に分布するように設けられているものを含むことが好ましい。
【0021】
上述したダミービアホール体に加えて、内部配線導体の積層方向での分布密度の比較的低い部分には、厚み補正のためのダミー電極層が、セラミック層間の特定の界面に沿って設けられていてもよい。
【0022】
また、積層体に、その積層方向における少なくとも一方の端面に沿って開口を位置させているキャビティが形成される場合、このキャビティの形成領域における積層体の内部に、ダミービアホール体が設けられていてもよい。
【0023】
上述したようなダミービアホール体は、内部配線導体のいずれとも接続されず、したがって、電気的に機能を有していなくてもよい。また、ダミービアホール体は、グラウンドに接続されてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、前述の図8に相当する図であって、この発明の第1の実施形態による多層セラミック基板1aを示す断面図である。図1において、図8に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0025】
この実施形態の特徴を容易に理解できるようにするため、図1に示した多層セラミック基板1aは、内部導体膜5やビアホール導体6のような内部配線導体4については、図8に示した多層セラミック基板1の場合と同様の構成を有するものとして図示されている。
【0026】
このような多層セラミック基板1aにおいて、内部配線導体4の積層方向での分布密度は、前述したように、図1における中央が両側に比べて低くなっている。このような分布密度の比較的低い部分には、厚み補正のためのダミービアホール体11および12が設けられている。ダミービアホール体11および12は、特定のセラミック層2を貫通し、かつ積層体3の外表面上に露出しないように設けられている。
この実施形態では、ダミービアホール体11および12の配置に関して、ダミービアホール体11および12は、セラミック層2の積層方向に見たとき内部配線導体4が形成されていない箇所に分布するように設けられているものを含むという特徴も有している。同様の特徴は、後述する図2、図3、図6および図7にそれぞれ示した実施形態においても見られる。
【0027】
ダミービアホール体11および12は、内部配線導体4のいずれとも接続されず、電気的な機能を有していないが、導電性ペーストの焼結体から構成される。製造工程を簡単にするために、ダミービアホール体11および12は、好ましくは、内部配線導体4を形成するために用いた導電性ペーストと同様の導電性ペーストを用い、焼結後の積層体3を得るための焼成工程において、この導電性ペーストが同時に焼成され、それによって得られた導電性ペーストの焼結体から構成される。
【0028】
多層セラミック基板1aは、図8に示した多層セラミック基板1の場合と実質的に同様の方法を基本的に用いて製造されることができる。
【0029】
すなわち、複数のセラミックグリーンシートが用意され、これらセラミックグリーンシートの特定のものに関連して、導電性ペーストを用いて内部導体膜5やビアホール導体6のような内部配線導体4が印刷や転写等により形成される。このとき、ダミービアホール体11および12は、ビアホール導体6を形成するための方法と同様の方法に従って、セラミックグリーンシートの特定のものに貫通孔を設け、この貫通孔に導電性ペーストを充填することによって形成される。
【0030】
なお、共通のセラミックグリーンシートに関連して、ビアホール導体6とダミービアホール体11または12との双方が形成される場合には、これらビアホール導体6とダミービアホール体11または12とを同時に形成することが好ましい。
【0031】
また、ダミービアホール体11および12は、積層体3の外表面上に露出しない状態で設けられるので、ダミービアホール体11および12は、最外層に位置しないセラミックグリーンシートの特定のものに設けられる。
【0032】
次に、複数のセラミックグリーンシートが積み重ねられ、積層体3の生の状態のものが作製され、次いで、生の積層体3が積層方向にプレスされる。このとき、ダミービアホール体11および12は、内部配線導体4の分布密度の差に基づくプレス工程での圧縮度合い(圧下率)の差を低減するように作用する。
【0033】
次に、焼成工程が実施され、それによって、セラミックグリーンシートの焼結体からなる積層された複数のセラミック層2と導電性ペーストの焼結体からなる内部配線導体4と導電性ペーストの焼結体からなるダミービアホール体11および12とを備える、焼結後の積層体3が得られる。この焼成工程におけるダミービアホール体11および12の挙動にも注目すべきである。
【0034】
すなわち、焼成の結果、積層体3は、生の状態にあるときに比べると、全体として収縮するが、この収縮の度合いは、セラミック層2となるセラミックグリーンシートに比べて、内部配線導体4やダミービアホール体11および12を与える導電性ペーストの方が小さい。したがって、相対的に見たとき、ダミービアホール体11および12は、これが設けられた位置において、隆起を生じさせるように作用する。
【0035】
そのため、焼成後において生じ得る破線で示したような凹部13は、主としてダミービアホール体11によって減じられ、他方、凹部14は、主としてダミービアホール体12によって減じられる。その結果、これら凹部13および14を原因とするうねりを、積層体3において生じにくくすることができる。
【0036】
ダミービアホール体11および12による厚み補正の効果は、各々の体積が大きくなるほど高くなる。したがって、一方のダミービアホール体11は、複数のセラミック層2を貫通するように設けられているので、1つのセラミック層2のみを貫通するように設けられている他方のダミービアホール体12に比べて、より高い厚み補正の効果を与えることができる。
【0037】
このようなことから、一方のダミービアホール体11は、より深い凹部13を生じさせないようにするのに適しており、他方のダミービアホール体12は、より浅い凹部14を生じさせないようにするのに適している。
【0038】
なお、より高い厚み補正の効果が期待されるダミービアホール体11において、その体積をより大きくするため、その径をより大きくすることも考えられる。しかしながら、ダミービアホール体11の径がビアホール導体6の径と異ならせるのは、製造上の能率を低下させるのであまり好ましくない。
【0039】
また、図1に示すように、ダミービアホール体11および12が、積層体3の積層方向に並びながら複数箇所に分布するように設けられていると、積層体3の両主面の各々において、凹部13および14が生じることを効果的に防止することができる。また、ダミービアホール体11および12を一体化して連なった状態で設けずに、積層方向の複数箇所に分布するように設けることは、図1では表れていないが、ダミービアホール体11および12と内部配線導体4との接続を避けるための対策としても有効である。
【0040】
図2は、この発明の第2の実施形態による多層セラミック基板1bを示す断面図である。図2において、図1に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0041】
図2に示した多層セラミック基板1bにおいても、内部配線導体4の積層方向での分布密度は、その中央が両側に比べて低くなっている。したがって、この中央にダミービアホール体15が設けられる。
【0042】
また、多層セラミック基板1bにおける内部配線導体4の分布密度は、図1に示した多層セラミック基板1aの場合に比べると、全体的に低くなっていて、中央と両側との分布密度の差も小さい。そのため、焼成後において生じ得る凹部16は比較的浅い。このことから、ダミービアホール体15による厚み補正の効果はそれほど高くされる必要がなく、ダミービアホール体15は、たとえば1つのセラミック層2のみを貫通するように設けられている。
【0043】
また、ダミービアホール体15は、積層体3の積層方向に一方端側に片寄った位置に配置されている。このように、ダミービアホール体15を片寄った位置に配置することにより、積層方向の中央部に配置する場合に比べて、凹部16が生じることを防止する効果が高められる。
【0044】
図3は、この発明の第3の実施形態による多層セラミック基板1cを示す断面図である。図3において、図1に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0045】
図3に示した多層セラミック基板1cにあっては、内部配線導体4の分布密度の比較的高い部分が左側に片寄っており、右側については、内部配線導体4の分布密度が低くなっている。そのため、ダミービアホール体17、18、19および20が、右側に集中して設けられている。また、多層セラミック基板1cでは、焼成後において生じ得る凹部21は、比較的広い面積にわたって延びるので、ダミービアホール体17〜20は、セラミック層2の主面方向に並びながら複数箇所に分布するように設けられている。
【0046】
図4は、この発明の第4の実施形態による多層セラミック基板1dを示す断面図である。図4において、図1に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0047】
なお、図4ならびに後述する図5および図6では、各々の実施形態の特徴を容易に理解できるようにするため、内部配線導体4については、図1に示した多層セラミック基板1aの場合と同様の構成を有するものとして図示している。
【0048】
図4に示した多層セラミック基板1dでは、内部配線導体4の積層方向での分布密度の比較的低い部分である中央部において、ダミービアホール体22が設けられるとともに、厚み補正のためのダミー電極層23が、セラミック層2間の特定の界面に沿って印刷や転写等により設けられている。ダミー電極層23も、内部導体膜5と同様、導電性ペーストの焼結体から構成され、内部導体膜5と同時に形成されることが好ましい。
【0049】
ダミー電極層23は、ダミービアホール体22と実質的に同様の作用を果たす。しかしながら、ダミー電極層23は、ダミービアホール体22に比べて、より大きい面方向の広がりを有しているので、比較的広い領域にわたって凹部を生じさせることを防止する効果を発揮させることができ、ダミービアホール体22との併用で、厚み補正に関して、より微妙な調整を行なうことを可能にする。
【0050】
図4に示した多層セラミック基板1dでは、ダミービアホール体22は、ダミー電極層23に接続されている。
【0051】
図5は、この発明の第5の実施形態による多層セラミック基板1eを示す断面図である。図5において、図1に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0052】
図5に示した多層セラミック基板1eにおいても、ダミービアホール体24およびダミー電極層25の双方が設けられている。この実施形態では、ダミービアホール体24は、ダミー電極層25から離れた位置に配置されている。
【0053】
図6は、この発明の第6の実施形態による多層セラミック基板1fを示す断面図である。図6において、図1に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0054】
図6に示した多層セラミック基板1fにおいても、ダミービアホール体26およびダミー電極層27の双方が設けられている。この実施形態では、ダミービアホール体26は、ダミー電極層27とは接続されない状態でダミー電極層27を貫通するように配置されている。
【0055】
図7は、この発明の第7の実施形態による多層セラミック基板31を示す断面図である。
【0056】
図7に示した多層セラミック基板31は、積層された複数のセラミック層32をもって構成される積層体33を備え、この積層体33には、その積層方向における一方の端面34に沿って開口35を位置させているキャビティ36が形成されている。
【0057】
なお、積層体3の内部においてセラミック層32の特定のものに関連して設けられる内部導体膜やビアホール導体のような内部配線導体については、図示を省略している。
【0058】
また、キャビティ36内には、図示しないが、たとえば半導体ICチップのようなチップ部品が収容され、たとえばダイボンディングで固定されて、ワイヤボンディングやバンプ接続などによって、積層体33側の電気的要素に接続される。
【0059】
このような多層セラミック基板31において、キャビティ36の形成領域における積層体33の内部にはダミービアホール体37が設けられている。このダミービアホール体37が設けられた位置は、図示しない内部配線導体の積層方向での分布密度の比較的低い部分である。
【0060】
ダミービアホール体37が設けられた、キャビティ36の底面壁をなす部分は、プレス工程での圧力を均一に及ぼすことが比較的困難であり、そのため、前述した凹部ないしはうねりが生じやすい。したがって、ダミービアホール体37は、このようなプレスの不均一性からもたらされる凹部またはうねりの低減にも寄与させることができる。
【0061】
以上、この発明を図示した実施形態に関連して説明したが、この発明の範囲内において、その他、種々の変形例が可能である。
【0062】
たとえば、ダミービアホール体の大きさ、位置、数および分布密度については、その一例を具体的に図示したに過ぎず、得ようとする多層セラミック基板の設計に応じて、種々に変更することができる。
【0063】
ダミービアホール体の数、特にセラミック層の主面方向に関して分布する数については、少なくとも3点支持、好ましくは、4点(またはそれ以上での支持)によって、多層セラミック基板のうねりによるがたつきや搭載されるチップ部品の多層セラミック基板のうねりによるがたつきがなくなるように設けることが好ましい。たとえば、多層セラミック基板のうねりによる膨らみが1箇所にある場合には、少なくとも2箇所に分布するようにダミービアホール体を設けて、少なくとも3点支持を実現することが好ましい。また、多層セラミック基板のうねりによる膨らみが2箇所にあって、この2箇所がある程度安定した高さを与えるものであれば、少なくとも、残りの1箇所をダミービアホール体によって膨らませるようにすればよい。
【0064】
また、ダミービアホール体は、積層体の内部に形成される特定の内部導体膜に接続されてもよい。
【0065】
なお、図示したダミービアホール体11等については、セラミック層2間の界面に沿ってわずかに延びるランドが図示されなかったが、ダミービアホール体を形成するための方法が原因となって、このようなランドが形成されることもある。
【0066】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、内部配線導体の積層方向での分布密度の比較的低い部分に、厚み補正のためのダミービアホール体が設けられているので、焼成後において、凹部を生じにくくすることができ、そのため、うねりを生じにくくすることができる。
【0067】
したがって、多層セラミック基板との間で電気的接続が図られる搭載部品やマザーボードとの間で信頼性の高い電気的接続状態を得ることができる。
【0068】
また、上述したダミービアホール体は、特定のセラミック層を貫通しかつ積層体の外表面上に露出しないように設けられればよく、ダミービアホール体を設けるためにそれほどの面積を必要とせず、したがって、内部配線導体との干渉を避けながら、任意の場所にこれを設けることができる。
【0069】
また、ダミービアホール体は、複数のセラミック層を貫通するように設けたり、積層体の積層方向に並びながら複数箇所に分布するように設けたり、セラミック層の主面方向に並びながら複数箇所に分布するように設けたり、積層体の積層方向の一方端側に片寄った位置に配置したりすることが比較的自由にできるので、厚み補正すべき度合いや厚み補正すべき領域の位置、形状または大きさ等に応じて、ダミービアホール体の大きさ、数および分布密度等を調整することが容易である。
【0070】
また、ダミービアホール体が、導電性ペーストの焼結体からなるので、内部配線導体としてのビアホール導体の形成に用いた導電性ペーストと同じ導電性ペーストを用いることができ、このように同じ導電性ペーストを用いると、ダミービアホール体を、内部配線導体としてのビアホール導体の形成と同時の工程で形成することができる。
【0071】
また、ダミービアホール体に加えて、厚み補正のためのダミー電極層が設けられると、厚み補正に関してより微妙な調整を行なうことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態による多層セラミック基板1aを示す断面図である。
【図2】この発明の第2の実施形態による多層セラミック基板1bを示す断面図である。
【図3】この発明の第3の実施形態による多層セラミック基板1cを示す断面図である。
【図4】この発明の第4の実施形態による多層セラミック基板1dを示す断面図である。
【図5】この発明の第5の実施形態による多層セラミック基板1eを示す断面図である。
【図6】この発明の第6の実施形態による多層セラミック基板1fを示す断面図である。
【図7】この発明の第7の実施形態による多層セラミック基板31を示す断面図である。
【図8】この発明にとって興味ある従来の多層セラミック基板1を示す断面図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e,1f,31 多層セラミック基板
2,32 セラミック層
3,33 積層体
4 内部配線導体
11,12,15,17〜20,22,24,26,37 ダミービアホール体
23,25,27 ダミー電極層
34 端面
35 開口
36 キャビティ

Claims (9)

  1. セラミックグリーンシートの焼結体からなる積層された複数のセラミック層をもって構成される積層体と、前記積層体の内部において前記セラミック層の特定のものに関連して設けられる導電性ペーストの焼結体からなる内部配線導体とを備える、多層セラミック基板であって、
    前記内部配線導体の積層方向での分布密度の比較的低い部分に、導電性ペーストの焼結体からなる厚み補正のためのダミービアホール体が、特定の前記セラミック層を貫通し、かつ前記積層体の外表面上に露出しないように設けられている、多層セラミック基板
  2. 前記ダミービアホール体は、複数の前記セラミック層を貫通するように設けられている、請求項1に記載の多層セラミック基板。
  3. 前記ダミービアホール体は、前記積層体の積層方向に並びながら複数箇所に分布するように設けられている、請求項1または2に記載の多層セラミック基板。
  4. 前記ダミービアホール体は、前記セラミック層の主面方向に並びながら複数箇所に分布するように設けられている、請求項1ないしのいずれかに記載の多層セラミック基板。
  5. 前記ダミービアホール体は、前記積層体の積層方向の一方端側に片寄った位置に配置されている、請求項1ないしのいずれかに記載の多層セラミック基板。
  6. 前記ダミービアホール体は、前記セラミック層の積層方向に見たとき前記内部配線導体が形成されていない箇所に分布するように設けられているものを含む、請求項1ないし5のいずれかに記載の多層セラミック基板。
  7. 前記内部配線導体の積層方向での分布密度の比較的低い部分には、さらに、厚み補正のためのダミー電極層が、前記セラミック層間の特定の界面に沿って設けられている、請求項1ないし6のいずれかに記載の多層セラミック基板。
  8. 前記積層体には、その積層方向における少なくとも一方の端面に沿って開口を位置させているキャビティが形成され、前記キャビティの形成領域における前記積層体の内部に、前記ダミービアホール体が設けられている、請求項1ないし7のいずれかに記載の多層セラミック基板。
  9. 前記ダミービアホール体は、電気的な機能を有していない、請求項1ないし8のいずれかに記載の多層セラミック基板。
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