JP4239397B2 - 内燃機関の始動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の始動を制御する装置に関し、特に、燃焼室内に直接燃料を噴射する筒内噴射型内燃機関において始動時に燃料噴射制御により排気浄化用触媒を昇温させるものに用いて好適の、内燃機関の始動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の内燃機関(以下、エンジンともいう)には、排出ガスを浄化するために機関の排気系に排気浄化用触媒が装備される。この触媒は、一般に所定の高温領域まで昇温するとはじめて活性化して機能する。したがって、エンジン始動時には触媒は低温であるため、排出ガス自体の熱や排出ガス中の未燃成分が触媒付近で燃焼して発生する熱等によって触媒が所定温度域に昇温するまでは、触媒は機能せず排出ガス浄化は行なわれない。
【0003】
そこで、エンジン始動時に触媒の昇温を促進して始動後より速やかに排出ガスを浄化するように、各種の技術が開発された。
その一つには、排気通路の上流側ほど排出ガスが放熱しないため排出ガスの温度が高いことに着目して、通常の触媒(床下触媒)とは別に、これよりも排気通路上流側の燃焼室に近いところ(即ち、排気温度が高いところ)に小型の補助触媒を設けて、始動直後には、比較的高温の排出ガスによりこの補助触媒を効率よく加熱して速やかに昇温させ、これにより活性化した補助触媒によって排出ガスを浄化できるようにしたものがある。
【0004】
また、排出ガス中に未燃成分が残っていれば、排気通路を触媒に到達するまでに或いは触媒上でこの未燃成分が燃焼してこの熱で触媒が昇温することに着目して、始動直後に、排出ガス中に未燃成分が残留するように燃料噴射を制御する技術も開発されている。
特に、筒内噴射型内燃機関の場合、燃料噴射のタイミングを自由に設定することができるため、燃料噴射をコントロールして触媒を早期に昇温させるようにする技術が開発されている。
【0005】
例えば、特開平10−122015号公報では、筒内噴射型内燃機関に関する技術として、膨張行程初期から中期において主燃焼のための燃料噴射とは別の追加の燃料噴射を行ない、この追加燃料噴射による追加燃料を主燃焼の後に燃焼させて排ガス温度を上昇させ、触媒の暖機を促進して早期活性化を図ったものが提案されている。この場合、一燃焼サイクルにおいて、主燃焼の後に2回目の燃焼(副燃焼)を実施するので、こうした燃焼形態を二段燃焼と称している。
【0006】
さらに、この技術(特開平10−122015号公報)のように、膨張行程において追加の燃料噴射を行なう場合、追加噴射された燃料は内燃機関の出力には一切寄与しないことになるため、このような追加の燃料噴射が長期に亘ると燃費上好ましくない。そこで、例えば、特開2000−240485号公報に開示されているように、触媒装置の昇温が要求されるとき、機関の空燃比が理論空燃比近傍で理論空燃比近傍よりも僅かにリーン(これをスライトリーンという)となるように燃料を圧縮行程中に直接燃焼室内へ噴射して成層燃焼を実施する技術が提案されている。この場合の燃焼形態を、圧縮スライトリーン燃焼と称している。
【0007】
このように、機関の空燃比が理論空燃比近傍となるようにして圧縮行程中に燃料が噴射されて成層燃焼が形成されると、燃料は一箇所に集中して空燃比が局部的にリッチ空燃比となり不完全燃焼が生起されて一酸化炭素(CO)が多く発生する一方、局部的にはリッチ空燃比となる領域以外では余剰酸素(O2)が存在するため、これらCOとO2とが同時に排気通路に排出されることになって、こうして排出されたCOとO2とが共に排気通路を経て触媒装置に達すると、触媒の作用によってCOとO2とが酸化反応を起こし、この該反応熱により触媒装置が良好に昇温するのである。
【0008】
また、上述の技術(特開平10−122015号公報)のように、筒内噴射型内燃機関において追加燃料噴射を行なった場合、触媒中心温度が上昇して触媒が活性化するまでの時間を、従来のポート噴射式エンジンに比べて大きく短縮させることが可能であるが、触媒が活性化するまでは未燃HCが大気中に放出されてしまうという事態には変わりはないという課題がある。
【0009】
そこで、特開平11−294157号公報に開示されているように、排気マニホールドに容積部(又は滞留室)を設けて、排出ガスがこの容積部にて滞留するようにして、滞留中に、排出ガスとともに流入した燃え残りの追加燃料(未燃HC)を再燃焼させるようにした技術が開示されている。
この技術によれば、排ガスとともに外部に流出しようとする追加燃料(未燃HC)を再燃焼させることが容易になり、触媒が活性化状態になるまでの大気中への未燃HCの排出を大幅に低減することができ、さらに、容積部内での未燃HCの再燃焼により、膨張行程中の追加燃料の噴射により昇温された排ガスをさらに昇温させることができ、触媒の昇温を早めることもできる。
【0010】
このような各技術を統合すると、排気通路上流側の燃焼室に近接させて触媒を設ける(即ち、近接触媒を設ける)とともに、この近接触媒の上流の排気通路に容積部(滞留室)を設けて、これに、上述の二段燃焼の制御又は圧縮スライトリーン燃焼の制御を適用する構成が考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような各技術を統合した構成、即ち、近接触媒と容積部(滞留室)とを設けて,二段燃焼及び/又は圧縮スライトリーン燃焼の制御を行なうという技術を実際のエンジンに適用すると、排気量の小さなエンジンの場合には、十分な効果が得られても、排気量の大きなエンジンの場合には、十分な効果が得られないことや触媒が損傷してしまうことが判明した。
【0012】
図9は、このような構成のエンジンの始動時におけるエキゾーストマニホルド(エキマニ)内の温度と、触媒温度と、排出ガスの浄化効率との時間変化を示すグラフであり、各実線は小排気量エンジンに関するものであり、各鎖線(一点鎖線)は大排気量エンジンに関するものである。横軸が時間であり、上方に二段燃焼及び圧縮スライトリーン燃焼の各期間を対応させて示している。
【0013】
図示するように、小排気量エンジンでは、始動後速やかに排出ガスの浄化効率が向上するが、大排気量エンジンでは、排出ガスの浄化効率の向上は緩慢であり、大排気量エンジンの場合、エンジン始動直後は小排気量エンジンに比べて排出ガスの浄化効率が低いことがわかる。
エキマニ内温度をみると、大排気量エンジンでは、小排気量エンジンに比べ温度上昇が緩慢であり、全体に温度レベルも低い。触媒温度をみると、大排気量エンジンでは、小排気量エンジンに比べ温度上昇が緩慢であるが、小排気量エンジンでは、触媒が活性温度(触媒が活性状態になる温度下限値)に達してから一定の温度帯域内に保持され触媒耐熱限界温度までは過昇温しないのに対して、大排気量エンジンでは、触媒が活性温度に達した後に触媒耐熱限界温度まで過昇温してしまう。この過昇温によって、触媒が局部的に燃焼して溶損や割れが発生するものと考えられる。
【0014】
大排気量エンジンの場合、小排気量エンジンに比べ温度上昇が緩慢ならば、排出ガスの浄化効率の向上も小排気量エンジンに比べ緩慢となるのは当然であるが、大排気量エンジンでは、触媒が活性温度に達してからもなかなか排出ガスの浄化効率が向上しない。つまり、触媒が十分に昇温しているにもかかわらず、浄化効率が低くなっている。
【0015】
大排気量エンジンにおいて、このような触媒温度の上昇速度の低下やその後の触媒の過昇温が発生するメカニズムを推測すると、エンジンの排気量の増加に伴って始動時の空気量が増加し、始動時のエキマニ内の排出ガス速度が速くなり、エキマニ内燃焼が十分に行なわれず不均一な燃焼状態のままで触媒に到達してしまうためと考えられる。
【0016】
始動時には、スロットル開度が小さく新規流入が僅かであっても、スロットル弁下流、即ち、エンジンのシリンダ内とスロットル弁下流側の吸気系内(特に、サージタンク又はレゾネータの内部)に残っている大量の空気が気筒内に供給されてその後排気通路に流出する。つまり、始動初期には一時的にスロットル弁が全開に相当するような量の空気が供給されることになる。一方、燃料噴射量は、通常は吸気量に応じて設定されるが、上述のように、始動初期には吸気管内に負圧が発生するまでは吸気量を検出できないため、この始動初期にはスロットル弁全開相当の吸気量に対応した量の燃料が噴射される。
【0017】
排気通路の流通断面積は、エンジン排気量が大きくなってもそれほどには拡大しないが、エンジンのシリンダ容積及びサージタンク容積等を主体としたスロットル弁下流の容積はエンジン排気量に応じて増大する。したがって、エンジンの排気量の増加に伴って始動時の空気量が増加し、始動時のエキマニ内の排出ガス速度が速くなることになる。
【0018】
このようにしてエキマニ内の排出ガス速度が速くなると、例えエキマニに容積部(又は滞留室)が設けられていても、排出ガスがエキマニ内に滞留する時間が短くなり、排出ガス中に燃料の未燃成分が残留しても、この未燃成分の燃焼が弱くなり、燃焼熱が十分得られずエキマニ内の昇温に時間がかかり、当然ながら触媒の昇温にも時間がかかるものと考えられる。
【0019】
また、エキマニ内の排出ガス速度が速くなると、未燃成分の流れと高温の燃焼成分の流れの偏流が強くなり、触媒温度分布が斑になる。この結果、触媒の低温部分を主体に未燃成分(HC)が燃焼せずに堆積していく。このように触媒に堆積した未燃成分(HC)は、触媒が着火温度に達すると急激な局部燃焼が生じて、触媒の過昇温が発生するものと考えられる。
【0020】
なお、上述のような課題は、筒内噴射型内燃機関に限らず、ポート噴射式(マルチポイントインジェクション方式)の内燃機関においても発生しうるものである。
ところで、特開2000−64889号公報には、触媒の活性化のために追加燃料を噴射する際、排気系の温度に応じて吸気量を減量して排出ガスの流速を低下させることにより触媒の早期活性化を促進する技術が開示されている。しかしながら、始動開始時に、サージタンク内に滞留している空気の影響までは排除できず、始動開始直後は吸入空気量が多くなるため、始動開始直後には触媒を効率よく昇温させることができないという課題がある。
【0021】
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、始動開始直後には触媒を効率よく昇温させることができるようにした、内燃機関の始動制御装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の内燃機関の始動制御装置(請求項1)は、吸気通路のスロットル弁の下流に設けられた拡張容積室と、機関に燃料を噴射する燃料噴射弁と、排気通路に設けられた排出ガス浄化用触媒と、該燃料噴射弁の作動を制御する制御手段とをそなえており、機関始動時には、制御手段が、該拡張容積室内の始動前滞留空気が排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼及び触媒温度分布へ与える影響が低下する時期になったことを条件に燃料噴射弁の作動を開始するように制御する。
前記の、該始動前滞留空気が排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼及び触媒温度分布へ与える影響とは、該機関の始動時にスロットル弁全開相当の吸気量に対応した量の燃料を噴射した場合、該拡張容積室内の始動前滞留空気によって排出ガス速度が速くなることから、排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼が弱くなり燃焼熱が十分得られなくなり、未燃成分の流れと高温の燃焼成分の流れの偏流が強くなり触媒温度分布が斑になることである。
本発明の内燃機関の始動制御装置(請求項2)では、前記の、該始動前滞留空気が排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼及び触媒温度分布へ与える影響が低下する時期になったこととは、該機関の始動操作開始後、所定時間が経過したことである。
【0023】
したがって、機関の実質的な始動動作(即ち、燃焼の開始)は、始動前滞留空気が排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼及び触媒温度分布へ与える影響が低下してから(即ち、始動前滞留空気が減少してから)行なわれることになり、始動直後において排出ガス浄化用触媒の昇温を促進することやその後の触媒の過昇温を防止することや触媒が活性するまでの排出ガスの放出を抑制することができる。
【0024】
つまり、機関の始動時には、拡張容積室内の大量の始動前滞留空気が燃焼室に流入するため、この流入する空気量に応じた量の燃料を燃焼室に供給して点火すれば燃焼を行なうことができる。しかし、排気通路内の排出ガス速度が速いと、排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼が弱くなり未燃成分の燃焼による触媒の昇温が遅れ、また、気筒内での燃焼ガスの偏流が起こって触媒温度分布が斑になるため、触媒の一部に未燃成分が燃焼せずに堆積していき、この堆積した未燃成分は触媒温度が上がると着火して触媒上で急激な局部燃焼が生じて、触媒が過昇温してしまう。
【0025】
これに対して、本発明の内燃機関の始動制御装置(請求項1)では、拡張容積室内の始動前滞留空気が排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼及び触媒温度分布へ与える影響が低下するようになってから、つまり、排出ガス速度が遅くなってから、燃料噴射弁の作動を開始するので、排出ガス中の燃料未燃成分の燃焼が十分に行なわれるようになり、これによって触媒の昇温が促進される。また、このように燃焼が十分に行なわれる上に、エキゾーストマニホルド及び排気管内での燃焼ガスの偏流も起こらなくなり、触媒への未燃成分の堆積が抑制され、触媒上での急激な局部燃焼が防止されて触媒の過昇温が回避されるのである。
【0026】
また、本発明の内燃機関の始動制御装置(請求項3)は、吸気通路のスロットル弁の下流に設けられた可変容積型の拡張容積室と、機関に燃料を噴射する燃料噴射弁と、排気通路に設けられた排出ガス浄化用触媒と、該燃料噴射弁の作動を制御する制御手段とをそなえており、機関始動時には、制御手段が、該機関の始動時に該拡張容積室の容量を低下させた後に燃料噴射弁の作動を開始するように制御する。
【0027】
したがって、拡張容積室内の始動前滞留空気が排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼及び触媒温度分布へ与える影響を抑制しながら始動時の燃料噴射を開始することができ、上述と同様に、始動直後において排出ガス浄化用触媒の昇温を促進することやその後の触媒の過昇温を防止することや触媒が活性するまでの排出ガスの放出を抑制することができる。
つまり、機関の始動時に、拡張容積室内の大量の始動前滞留空気が燃焼室に流入すると、排気通路内の排出ガス速度が速くなって、上述のように、排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼が弱くなり未燃成分の燃焼による触媒の昇温が遅れ、また、気筒内での燃焼ガスの偏流が起こって触媒温度分布が斑になるため、触媒の一部に未燃成分が燃焼せずに堆積していき、この堆積した未燃成分は触媒温度が上がると着火して触媒上で急激な局部燃焼が生じて、触媒が過昇温してしまう。
【0028】
これに対して、本発明の内燃機関の始動制御装置(請求項3)では、始動時に拡張容積室の容量を低下させた後に燃料噴射弁の作動を開始するので、排出ガス速度は速くなく、排出ガス中の燃料未燃成分の燃焼が十分に行なわれるようになり、これによって触媒の昇温が促進される。また、このように燃焼が十分に行なわれる上に、エキゾーストマニホルド及び排気管内での燃焼ガスの偏流も起こらなくなり、触媒への未燃成分の堆積が抑制され、触媒上での急激な局部燃焼が防止されて触媒の過昇温が回避されるのである。
【0029】
また、該機関への吸入空気量を検出する吸気量センサをさらに装備して、該制御手段が、該吸気量センサが出力信号を発するようになったことをさらなる条件として、該燃料噴射弁の作動を開始するとともに、該吸気量センサからの出力信号に応じて該燃料噴射弁から噴射される燃料量を制御するように構成すれば、燃料噴射弁の作動開始時から適切な量の燃料を噴射することができる(請求項4)。
【0030】
また、該制御手段が、該燃料噴射弁の作動開始後に該排気浄化用触媒を昇温させるための燃料噴射を実行するように該燃料噴射弁を制御するように構成すれば、触媒を一層効率よく昇温させることができる(請求項5)。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
まず、図1〜図6に基づいて、本発明の第1実施形態としての内燃機関の始動制御装置について説明する。
なお、「始動」とは、狭義には、スタータスイッチをオンにした後、エンジンがスタータモータで回転駆動される状態から燃焼の爆発力により回転駆動される状態に移行するまで(完爆するまで)を言うが、本始動制御にかかる始動は、広義にとらえ、エンジンが完爆した後のしばらくの期間も含むものとする。
【0032】
まず、本実施形態にかかる希薄燃焼エンジンについて説明すると、この希薄燃焼エンジンは、例えば自動車に搭載される筒内噴射エンジン(以下、直噴ガソリンエンジン又は単にエンジンともいう)であって、自動車に搭載され、図1に示すように構成されている。
つまり、エンジン1のシリンダヘッド2には、各シリンダ3毎に点火プラグ4と燃焼室5内に直接開口する燃料噴射弁6とが設けられている。シリンダ3内には、クランクシャフト7に連結されたピストン8が装備され、このピストン8の頂面には半球状に窪んだキャビティ9が形成されている。
【0033】
シリンダヘッド2には、吸気弁10を介して燃焼室5と連通しうる吸気通路11、及び、排気弁12を介して燃焼室5と連通しうる排気通路13が接続されている。図示しないが、吸気ポートは燃焼室5上方に略鉛直に配設され、ピストン8の頂面のキャビティ9と協働して燃焼室5内で吸気による逆タンブル流を形成させるようになっている。
【0034】
また、シリンダ3外周のウォータジャケット15には冷却水温を検出する水温センサ16が設けられ、クランクシャフト7には所定のクランク角位置で信号を出力するクランク角センサ17が、吸気弁10,排気弁12を駆動するカムシャフト(図示略)にはカムシャフト位置に応じた気筒識別信号を出力する気筒識別センサ(図示略)が、それぞれ付設されている。クランク角信号に基づいてエンジン回転速度を算出できるので、クランク角センサ17はエンジン回転速度検出手段としても機能する。
【0035】
吸気通路11には、上流側からエアクリーナ21,吸気管22,スロットルボディ23,サージタンク(拡張容積室)24,吸気マニホールド25,吸気ポート11Aの順に構成され、吸気マニホールド25の下流端部に吸気ポート(図示略)が設けられている。スロットルボディ23には、燃焼室5内へ流入する空気量を調整する電子制御式スロットル弁(ETV)30がそなえられている。このETV30は、スロットル弁アクチュエータ(スロットル弁駆動手段)30aによってスロットル弁30bを電子制御するもので、このETV30の開度制御は、アクセル開度に応じた制御のみならず、アイドルスピード制御や、後述するリーン運転時の大量吸気導入の制御も行なえるようになっている。
【0036】
さらに、エアクリーナ21の直ぐ下流部分には吸入空気流量(エンジンへの吸入空気量)を検出するエアフローセンサ(吸気量センサ)37が、スロットルボディ23にはETV30のスロットル開度を検出するスロットルポジションセンサ38とETV30の全閉を検出してアイドル信号を出力するアイドルスイッチ39とがそれぞれ設けられている。
【0037】
排気系は、上流側から排気ポート13A,排気マニホールド26,排気管27の順に構成され、排気マニホールド26には、図1,図2に示すように、排気を一時滞留させる滞留部(容積部ともいう)31と、O2センサ40と、排ガス浄化用の補助触媒(フロント触媒)32とが、上流側から順に設けられている。また、これらよりも下流の排気管27には排ガス浄化用の主触媒(床下触媒)29が介装されている。
【0038】
なお、ここでは、排気マニホールド26自体は、従来のものと同様に、各気筒ごとに独立した排気通路としてそれぞれ適当な長さに形成され、排気マニホールド26の下流の集合部に滞留部31が形成されているが、特開平11−294157号公報(特に、その図1)に開示されているように、排気マニホール26を、このような従来の排気マニホールド(パイプ連結型マニホールド)における各気筒の排気ポートと末端の合流部とを結ぶ各パイプを一体化してクラムシェル型に形成して、拡大した集合部を滞留部(容積部)として機能させても良い。
【0039】
さらに、アクセルペダルの踏込量(アクセルポジション)θapを検出するアクセルポジションセンサ(以下、APSという)42が設けられている。
なお、燃料供給系については図示しないが、圧力が所定の高圧力〔数十気圧(例えば2〜7MPa)程度〕に調整された燃料が燃料噴射弁6に導かれ、燃料噴射弁6から高圧燃料が噴射されるようになっている。
【0040】
そして、点火プラグ4,燃料噴射弁6,ETV30といった各エンジン制御要素の作動を制御するために、内燃機関の制御手段としての機能を有する電子制御ユニット(ECU)60がそなえられている。このECU60には、入出力装置,制御プログラムや制御マップ等の記憶を行なう記憶装置,中央処理装置,タイマやカウンタ等がそなえられており、前述の種々のセンサ類からの検出情報やキースイッチの位置情報等に基づいて、このECU60が、上述の各エンジン制御要素の制御を行なうようになっている。
【0041】
特に、本エンジンは、筒内噴射エンジンであり、燃料噴射を自由なタイミングで実施でき、吸気行程を中心とした燃料噴射によって均一混合させ均一燃焼を行なうほか、圧縮行程を中心とした燃料噴射によって前述の逆タンブル流を利用して層状燃焼を行なうことができる。本エンジンの運転モードとしては、O2センサ40の検出情報に基づいたフィードバック制御により空燃比を理論空燃比近傍に保持するストイキモードと、空燃比を理論空燃比よりもリッチにするエンリッチモードと、空燃比を理論空燃比よりも大幅にリーンにして上記の層状燃焼を用いて超希薄燃焼(超リーン運転)させる超リーンモードとが設けられている。
【0042】
リーンモードでは、圧縮行程で燃料噴射を行なって、前記の逆タンブル流,ピストン8の頂面のキャビティ9を利用して、噴射燃料を点火プラグ4の近傍のみに部分的に集めるとともにこれ以外の部分は主として空気のみの状態とする層状燃焼を行ない、燃料の着火性を確保しながら筒内全体では極めて希薄な空燃比として、燃費向上を図っている。
【0043】
ECU60では、予め設定されたマップに基づいて、エンジン回転速度(以下、エンジン回転数という)Ne及びエンジン負荷状態を示す平均有効圧Peの目標値(目標Pe)に応じていずれかの運転モードを選択するようになっており、エンジン回転数Neが小さく目標Peも小さい状態では層状燃焼による超リーン運転モード(圧縮リーン運転モード)を選択し、エンジン回転数Neや目標Peが増加していくと、ストイキ,エンリッチの順に運転モードを選択していく。
【0044】
なお、エンジン回転数Neはクランク角センサ17の出力信号から算出され、目標Peはこのエンジン回転数Neとアクセルポジションセンサ42で検出されたアクセル開度θapとから算出される。
ところで、スロットル弁30bの開度に応じて吸入された空気は、吸気弁10の開放により吸気ポート11Aから燃焼室5内に吸入され、ECU60からの信号に基づいて燃料噴射弁6から直接噴射された燃料と混合される。そして、点火プラグ4の適宜のタイミングでの点火により燃焼せしめられて、エンジントルクを発生させたのち、排気弁12の開放により燃焼室5内から排出ガスとして排気通路13へ排出され、排気浄化用触媒32,29で排出ガス中のCO,HC,NOXの3つの有害成分を浄化されてから、マフラで消音されて大気側へ脱離されるようになっている。
【0045】
ここで、吸気に着目すると、エアクリーナ21を通じて導入された外気は吸気管22,スロットルボディ23,サージタンク24,吸気マニホールド25を経て吸気ポート11Aから、燃焼室5に供給される。供給される空気量は、通常はスロットルボディ23に設けられたスロットル弁30bの開度に応じたものになるが、エンジン始動時には、スロットル弁30bがアイドル開度(略全閉)であってもサージタンク24内に保存された大量の空気が供給されるため、スロットル全開と同等の空気量が供給される。
【0046】
また、排気に着目すると、燃焼後の排出ガスは、排気ポート13Aから排気マニホールド26,排気管27を経て図示しないマフラで消音されて排出されるが、このとき、排気マニホールド26の下流に設けられた滞留部31に一時的に滞留して未燃成分を燃焼させた上で、触媒32,29に流入する。この滞留部31における燃焼は、滞留部31に流入した排出ガスが滞留部31内で渦流を形成しながら滞留する間に、排出ガス中に混合した燃料の未燃成分と残留酸素とが反応することによって行なわれる。
【0047】
また、2つの触媒32,29のうち上流側の補助触媒32は、特に、下流側の主触媒29が活性化しないエンジン始動時に機能するようになっている。つまり、補助触媒32は燃焼室5に近いため排出ガスが冷めずに高温のまま流入し、しかも、補助触媒32は比較的小容量であるため、少ない熱量でも速やかに昇温して活性化しやすい。これに加えた、補助触媒32は滞留部31の直下に位置し、滞留部31内での高温な燃焼熱も送られるので、一層速やかに昇温して活性化し排ガスの浄化を行なう。
【0048】
主触媒29は、燃焼室5や滞留部31から遠く比較的大容量でもあるため、活性温度まで昇温するのに補助触媒32よりも時間がかかるが、滞留部31による燃焼等によって滞留部31のない場合よりも昇温しやすい。したがって、エンジン始動時には、まず、補助触媒32が速やかに活性化しこれに続いて主触媒29が活性化することになる。始動直後には、エンジンはアイドル運転又は低負荷運転であり、小容量の補助触媒32では十分に排気を浄化でき、その後、エンジン負荷が増えると大容量の主触媒29も活性化するようになり、主触媒29が主体となって排気を浄化することができる。
【0049】
なお、主触媒29は、上流側からNOX触媒と三元触媒とを組み合わせたものにしても良い。つまり、空燃比がリーンの場合は、排ガス中にはCO,HCはほとんど含まれない一方でNOX 濃度は急増するが、このNOXを、酸素過剰雰囲気で機能するNOX触媒により吸着し、還元雰囲気(空燃比が理論空燃比又はリッチな空燃比)で吸着したNOXを還元放出するようにし、理論空燃比下では三元触媒の三元機能により排出ガス中のCO,HC,NOXを浄化するようにするのである。このようにNOX触媒がNOX吸蔵型の触媒の場合、その上流に更に三元触媒を配置してもよい。また、NOX触媒は吸蔵型NOX触媒ではなく酸素過剰雰囲気において選択的にNOXを還元浄化する選択還元型NOX触媒を利用してもよい。
【0050】
ところで、本実施形態にかかる始動制御装置では、ECU(制御手段)60が燃料噴射弁6の作動を制御するが、このECU60では、サージタンク24内の始動前滞留空気の影響が低下する時期になったこと、及び、エンジンへの吸入空気量を検出するエアフローセンサ(吸気量センサ)37が吸入空気量(吸入空気流量)を検出可能になったことを条件に、燃料噴射弁6の作動を開始するように設定されている。つまり、排出ガス速度が遅くなって、且つ、吸気管2に負圧が発生してエアフローセンサ37が出力信号を発するようになったら、燃料噴射弁6の作動を開始するように設定されている。
【0051】
これは、前述のように、機関の始動時には、サージタンク(拡張容積室)24内の大量の始動前滞留空気が燃焼室に流入し、この流入する空気量に応じた量の燃料を燃焼室に供給して点火すれば燃焼を実行することができるが、エンジンの排気量を大きくするなどによって排気通路内の排出ガス速度が速くなると、触媒到達までに排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼が弱くなり未燃成分の気化による触媒の昇温が遅れ、また、気筒内での燃焼ガスの偏流が起こって触媒温度分布が斑になる。
【0052】
そこで、サージタンク24内の始動前滞留空気の影響が低下する時期(この時には排出ガス速度が遅くなる)になったことを、燃料噴射弁6の作動を開始する条件の一つに設定している。一般に、エンジンの始動操作開始後(即ち、スタータスイッチをオンにしてから)所定時間T1が経過すれば、サージタンク24内の始動前滞留空気の影響が低下するので、実験結果等に基づいて、サージタンク24内の始動前滞留空気の影響が低下するまでの時間を予め検出して、これに基づいて所定時間T1を設定し、エンジンの始動操作開始後(即ち、スタータスイッチをオンにしてから)所定時間T1が経過したら、サージタンク24内の始動前滞留空気の影響が低下する時期になったものと判定するようにしている。
【0053】
また、ECU60では、燃料噴射弁6の作動[特に駆動時間(燃料噴射量)]を吸入空気量に応じて制御するため、吸入空気量が把握できないと燃料噴射弁6を適切に制御することができない。ここでは、エアフローセンサ37によって吸入空気量を検出しているが、吸入空気量を検出するセンサは一般にスロットル弁30bの上流側に設けられ、吸気管内に負圧が発生しこのスロットル弁30b上流側で一定以上の吸気の流れが生じなければ吸入空気量を検出することはできない。機関始動時の初期には、すぐには吸気管内に負圧は発生せず、したがって、この間は吸入空気量を検出することはできない。
【0054】
そこで、燃料噴射弁6を精度よく制御するために、エアフローセンサ37が出力信号を発する(即ち、吸入空気量の検出が可能になった)ことを、燃料噴射弁6の作動を開始する条件の一つに設定している。
また、ECU60は、燃料噴射弁6の作動開始後には、燃料噴射弁6を制御して触媒を昇温させるための燃料噴射を実行するようになっている。
【0055】
この触媒を昇温させるための燃料噴射として、本実施形態では、二段燃焼と称する燃焼形態を実現する燃料噴射制御と、圧縮スライトリーン燃焼と称する燃焼形態を実現する燃料噴射制御とを行なうようになっている。これらの二段燃焼及び圧縮スライトリーン燃焼は、いずれも従来技術として既に説明している燃焼形態である。
【0056】
つまり、二段燃焼は、図3に示すように、まず、エンジンに回転力を加える主燃焼のための燃料噴射(主噴射、ここでは、主噴射は圧縮行程噴射)を行ない、主燃焼を行なった後、膨張行程において主噴射とは別に追加の燃料噴射を行ない、この追加燃料噴射による追加燃料を主燃焼の火炎伝播又は高温雰囲気により着火させて副燃焼を行なって、燃焼熱によって排ガス温度を上昇させ、触媒の暖機を促進して早期活性化を図っている。この場合、一燃焼サイクルにおいて、主燃焼の後に2回目の燃焼(副燃焼)を実施することになる。
【0057】
なお、主燃焼の後、酸素が残っていなければ追加燃料を燃焼させることができないので、主燃焼はストイキよりもリーンな燃焼の必要があり、特に、追加燃料による燃焼(副燃焼)で多くの熱量を触媒に供給するために、ここでは、主燃焼を層状リーン燃焼(圧縮行程噴射による超リーン燃焼)として、追加燃料による副燃焼を行なうようにしている。
【0058】
また、圧縮スライトリーン燃焼は、機関の空燃比が理論空燃比近傍で理論空燃比近傍よりも僅かにリーン(これをスライトリーンという)となるように燃料を圧縮行程中に直接燃焼室内へ噴射して成層燃焼を実施するもので、図4に示すように、技術が提案されている。この場合の燃焼形態を、圧縮スライトリーン燃焼と称している。
【0059】
このように、機関の空燃比が理論空燃比近傍となるようにして圧縮行程中に燃料が噴射されて層状燃焼(成層燃焼)が形成されると、燃料は一箇所に集中して空燃比が局部的にリッチ空燃比となり不完全燃焼が生起されて一酸化炭素(CO)が多く発生する一方、局部的にはリッチ空燃比となる領域以外では余剰酸素(O2)が存在するため、これらCOとO2とが同時に排気通路に排出されることになって、こうして排出されたCOとO2とが共に排気通路を経て触媒に達すると、触媒の作用によってCOとO2とが酸化反応を起こし、この反応熱により触媒が良好に昇温するのである。
【0060】
ここでは、エンジン始動時には、まず、始動時に最適の空気量が得られるようにETV30を制御しつつ、エアフローセンサ37の出力信号に基づいて吸入空気量に応じたストイキ相当又はストイキよりもリッチな空燃比となる量の燃料を燃料噴射弁6から噴射して、オープンループ制御によりエンジン始動操作を行ない、始動操作(前記の狭義の始動の意味)が完了したら(エンジン回転数が所定回転数に達したら)、所定の条件下で、二段燃焼又は圧縮スライトリーン燃焼を実施するようになっている。ここでは、始動操作中の燃料噴射弁6の制御は、始動最適空気量の得られるスロットル開度とこれに応じた燃料量とを予めマップ化しておいて、このマップに基づいて行なうようにしている。
【0061】
ところで、二段燃焼の特徴は、追加噴射する燃料はエンジン出力には寄与しないで専ら触媒へ流入する排出ガスの温度を上昇させるために用いられるため、燃費の低下は招くものの、触媒の温度が低くても触媒を昇温しやすいためエンジンの低温始動時の初期に適している点にある。一方、圧縮スライトリーン燃焼は、燃費の低下を抑制しながら効率よく触媒を昇温することが効果は招くものの、触媒自体の作用を使うことから触媒の温度が低いと触媒昇温効果が低く、エンジンの低温始動時の初期には適さない。
【0062】
そこで、始動操作が完了したら、基本的には、まず、二段燃焼を実施して触媒昇温を行ない、次に、圧縮スライトリーン燃焼を実施して触媒昇温を行なうようになっている。もちろん、二段燃焼についても、圧縮スライトリーン燃焼についても、実際には、それぞれ所定の条件が満たされた場合に実施するようになっている。
【0063】
例えば、触媒の温度を検出する触媒温度センサ(高温センサ)がそなえられていれば、高温センサで検出した触媒温度に基づいて、触媒温度TCCが所定温度TCC1よりも低いごく低温の不活性状態にあれば二段燃焼を用い、触媒温度TCCが所定温度TCC1よりも高く所定温度TCC2(ただし、TCC1<TCC2<触媒活性温度下限値)よりも低い不活性状態にあれば圧縮スライトリーン燃焼を用いるようにすればよい。
【0064】
もちろん、触媒温度TCCが触媒活性温度下限値に達したらこれらの処理は停止し通常のエンジン制御に移行する。また、二段燃焼中や圧縮スライトリーン燃焼中であっても、エンジン回転速度Ne,目標平均有効圧Pe,車速Vのいずれかがそれぞれ各対応する所定値以上になったら、二段燃焼中や圧縮スライトリーン燃焼を行なわなくても触媒温度TCCが上昇しやすくなり、しかもエンジンの出力要求を満たし易くなるので、二段燃焼中や圧縮スライトリーン燃焼は停止し通常のエンジン制御に移行することが好ましい。
【0065】
本発明の第1実施形態としての内燃機関の始動制御装置は、上述のように構成されているので、エンジンの始動時には、例えば図5に示すように、クランキング開始後、拡張容積室(サージタンク)24内の始動前滞留空気の影響が低下する時期になったか否か、即ち、エンジンの始動操作開始後(即ち、スタータスイッチをオンにしてから)所定時間T1が経過した(排出時間が完了した)か否かの判定(ステップA1)、及び、吸入空気量を検出可能か否か、即ち、エアフローセンサ37が出力信号を発するようになったか否かの判定(ステップA2)を行ない、拡張容積室(サージタンク)24内の始動前滞留空気の影響が低下する時期になり、且つ、吸入空気量を検出可能になって、初めてエアフローセンサで検出された空気量に応じた燃料が噴射されるよう燃料噴射弁6の作動を開始する(ステップA3)。なお、始動操作中は、始動最適空気量の得られるスロットル開度となるように水温,吸気温,吸気密度に応じたマップに基づいてスロットル開度が制御される。
【0066】
したがって、拡張容積室(サージタンク)24内の始動前滞留空気の影響が大きい状況下や、吸入空気量を検出できない状況下では、燃料噴射は行なわない。エンジンの排気量を大きくするなどによって拡張容積室(サージタンク)24内の始動前滞留空気の影響が強くなって排気通路内の排出ガス速度が速くなると、排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼が弱くなり未燃成分の燃焼による触媒の昇温が遅れ、また、気筒内での燃焼ガスの偏流が起こって触媒温度分布が斑になってしまうが、始動前滞留空気の影響が大きい状況下では、燃料噴射を行なわないため、このような不具合が回避される。
【0067】
また、吸入空気量が把握できないと燃料噴射弁6を適切に制御することができないが、吸入空気量を検出可能になって(つまり、エアフローセンサ37が出力信号を発するようになって)はじめて燃料噴射弁6を作動させるので、燃料噴射弁6を精度よく制御することができるようになる。
図6は、本実施形態にかかるエンジン始動時におけるエキゾーストマニホルド(エキマニ)内の温度と、触媒温度と、排出ガスの浄化効率との時間変化を示すグラフであり、各実線は小排気量エンジンに関するものであり、各鎖線(一点鎖線)は大排気量エンジンに関するものである。横軸が時間であり、上方に二段燃焼及び圧縮スライトリーン燃焼の各期間を対応させて示している。
【0068】
図示するように、従来の大排気量エンジンでは排出ガスの浄化効率の向上は極めて緩慢であった(図9参照)のに対して、本実施形態にかかる大排気量エンジンでは、小排気量エンジンに比較するとやや緩慢なものの、始動後速やかに排出ガスの浄化効率が向上することがわかる。
また、本実施形態にかかる大排気量エンジンでは、エキマニ内の温度が小排気量エンジンと略同様に上昇し、触媒温度は、大排気量エンジンでも、小排気量エンジンに近い速度で温度上昇し、しかも、触媒が活性温度(触媒が活性状態になる温度下限値)に達してから一定の温度帯域内に保持され触媒耐熱限界温度までは過昇温しないことがわかる。
【0069】
なお、エンジン始動操作後に拡張容積室(サージタンク)24内の始動前滞留空気の影響が低下するまでや吸入空気量を検出できるようになるまでは、短い時間なので、始動フィーリングに大きな悪影響を与えることはない。
むしろ、始動直後において、触媒32,29の昇温を促進することができ、その後の触媒32,29の過昇温を防止することができ、触媒32,29が活性するまでの排出ガスの放出を抑制することができるため、エンジン始動時の排出ガス浄化を促進しうるという地球環境上極めて好ましい効果を得ることができる。
【0070】
また、本実施形態では、ECU60は、燃料噴射弁6の作動開始後には、燃料噴射弁6を制御して触媒を昇温させるための燃料噴射、具体的には、二段燃焼、圧縮スライトリーン燃焼のための燃料噴射を実行するので、燃料噴射弁6の作動開始後には、触媒32,29の昇温が促進されて、まず、速やかにフロント触媒32が活性化し、これに次いで、床下触媒29が速やかに活性化するようになり、エンジン始動時に、より早期からの排出ガス浄化を実現できるようになる。
【0071】
特に、触媒温度が低く圧縮スライトリーン燃焼では昇温効果が少ない状況下では、二段燃焼を用いて速やかに触媒温度を昇温させ、まだ活性温度には達しないが触媒がある程度昇温して圧縮スライトリーン燃焼でも一定以上の昇温効果が得られるようになったら、圧縮スライトリーン燃焼を用いて燃費効率の良い昇温制御を行なうので、燃費効率の低下を極力抑えながら触媒温度の促進を行なうことができるようになる。
【0072】
ところで、触媒の温度を検出する高温センサのない場合には、次のように、二段燃焼についての条件、圧縮スライトリーン燃焼についての条件を設定して、これらが満たされた場合に各燃焼制御を実施するようにしてもよい。
つまり、二段燃焼を実行するには、▲1▼アイドルスイッチがオンである(アイドリング中である)こと、▲2▼エンジン回転速度Ne,目標平均有効圧Pe,車速Vがいずれもそれぞれ各対応する所定値以下であること、▲3▼水温センサ16で検出された冷却水温情報WTが、エンジン1が暖機したとみなせる温度、即ち、暖機温度WT0以下であること、▲4▼二段燃焼が開始されてから所定時間T2以内であること、の各条件をいずれも満足することを実行条件としている。
【0073】
また、圧縮スライトリーン燃焼を実行するには、▲5▼エンジン回転速度Ne,目標平均有効圧Pe,車速Vがいずれもそれぞれ各対応する所定値以下であること、▲6▼水温センサ16で検出された冷却水温情報WTが、エンジン1が暖機したとみなせる温度、即ち、暖機温度WT0以下であること、▲7▼圧縮スライトリーン燃焼が開始されてから所定時間T3以内であること、の各条件をいずれも満足することを実行条件としている。
【0074】
二段燃焼の第1条件▲1▼は、エンジン始動直後にアイドリング中であれば、触媒温度が低く、圧縮スライトリーン燃焼よりも二段燃焼の方が効率よく確実に触媒を昇温させることができるためである。
二段燃焼の第2条件▲2▼,圧縮スライトリーン燃焼の第1条件▲5▼は、エンジン回転速度Ne,目標平均有効圧Pe,車速Vのいずれかが高い条件では、排気温度が高い通常走行状態とみなすことができ、二段燃焼や圧縮スライトリーン燃焼を用いなくても触媒の昇温効果は十分に得られるためである。ただし、エンジンの冷態始動時には、通常、この条件▲2▼▲4▼は成立する。
【0075】
二段燃焼の第3条件▲3▼,圧縮スライトリーン燃焼の第2条件▲6▼は、触媒の過昇温を防止することを考慮したものである。ただし、エンジンの冷態始動時には、通常、この条件▲3▼▲5▼は成立する。
また、二段燃焼の第4条件▲4▼は、二段燃焼を行なうとやがて触媒が昇温して圧縮スライトリーン燃焼により効率よく触媒を昇温できる状態になるため、二段燃焼により触媒が圧縮スライトリーン燃焼に適した温度に達するだろう時間を実験等により予め求めておき、これを上記の所定時間T2として設定し、触媒がある程度昇温したら、二段燃焼から圧縮スライトリーン燃焼に移行するようにしている。
【0076】
また、圧縮スライトリーン燃焼の第3条件▲7▼は、圧縮スライトリーン燃焼を行なうとやがて触媒が十分に昇温するため、触媒が十分に昇温するだろう時間を実験等により予め求めておき、これを上記の所定時間T3として設定し、触媒が十分に昇温したら、圧縮スライトリーン燃焼から通常燃焼に移行するようにしている。
【0077】
したがって、始動操作が完了したら、まず、二段燃焼を実施して触媒昇温を行ない、発進操作が行なわれるか(条件▲1▼参照)触媒がある程度昇温したら(条件▲4▼参照)、二段燃焼から圧縮スライトリーン燃焼を実施して触媒昇温を行なう。この途中でも、エンジン回転数やエンジン回転負荷や車速が高まったら、通常制御(ストイキモード又はエンリッチモード)に移行するようになっている。
【0078】
もちろん、燃料噴射弁6の作動開始後に行なう触媒を昇温させるための燃料噴射は、二段燃焼と圧縮スライトリーン燃焼とのいずれか一方のみを行なうようにしてもよく、他の燃料噴射形態により触媒を昇温させるようにしても良い。
次に、図7,図8に基づいて、本発明の第2実施形態としての内燃機関の始動制御装置について説明する。なお、図7は図1と対応する図であり、同一符号は同様なものを示し、これらについては説明を省略する。
【0079】
図7に示すように、この実施形態では、拡張容積室として、サージタンク24aとこのサージタンク24aと連通するレゾネータ24bとをそなえ、サージタンク24aと吸気管22との間には、バルブ24cが設けられている。レゾネータ24bは、適宜の数(ここでは3つ)設けられている。バルブ24cを開くと、サージタンク24a及びレゾネータ24bが吸気管22と連通して、吸気干渉の緩和や吸気慣性効果の向上や吸気系共鳴音の抑制等の効果が得られる。
【0080】
一方、バルブ24cを閉じると、サージタンク24a及びレゾネータ24bの吸気管22との連通が遮断されて、上記効果は得られない。バルブ24cを閉じるのは、エンジン始動時であり、この制御は以下の理由による。
つまり、エンジン始動時には、拡張容積室であるサージタンク24a内やレゾネータ24b内の大量の始動前滞留空気は、エンジンの排気量を大きくした場合などに排気通路内の排出ガス速度を速めて、排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼を弱め未燃成分の燃焼による触媒の昇温を遅らせ、また、気筒内での燃焼ガスの偏流を起こして触媒温度分布を斑にする要因になる。
【0081】
そこで、本実施形態にかかる始動制御装置では、ECU(制御手段)60は、エンジンの始動指令がある(エンジンのスタータスイッチがオンになる)と、まず、バルブ24cを閉じると、サージタンク24a及びレゾネータ24bの吸気管22との連通が遮断し、サージタンク24a内やレゾネータ24b内の大量の始動前滞留空気の影響を無くすようにした上で、さらに、エンジンへの吸入空気量を検出するエアフローセンサ(吸気量センサ)37が吸入空気量(吸入空気流量)を検出可能になった(つまり、出力信号を発するようになった)ことを条件に、燃料噴射弁6の作動を開始するように設定されている。
【0082】
すなわち、サージタンク24a内やレゾネータ24b内の大量の始動前滞留空気の影響を無くすことで、排出ガス速度を遅くして、且つ、吸気管2に負圧が発生してエアフローセンサ37が出力信号を発するようになったら、燃料噴射弁6の作動を開始するように設定されている。
第1実施形態では、スタータモータに駆動されたピストン8の動きによって生じる空気流でサージタンク24内の空気が排出されるのを待っていたのに対して、第2実施形態では、サージタンク24a及びレゾネータ24bの吸気管22との連通が遮断することで、サージタンク24a内やレゾネータ24b内の空気の影響を積極的に解消するようにしているのである。
【0083】
これ以外は、第1実施形態と同様に構成される。
なお、ここでは、サージタンク24a及びレゾネータ24bを用いるか用いないかの何れかを選択しうる構成になっているが、サージタンクの容量を調整できるようにして(即ち、可変容量型サージタンクとして)、始動時には、サージタンク容量を縮小(最小が好ましい)するように構成しても良い。
【0084】
本発明の第2実施形態としての内燃機関の始動制御装置は、上述のように構成されているので、エンジンの始動時には、例えば図8に示すように、クランキング開始後、拡張容積室(サージタンク)24a内の容積を縮小(ここでは、容積は略0)し(ステップB1)、吸入空気量を検出可能か否か、即ち、エアフローセンサ37が出力信号を発するようになったか否かの判定(ステップB2)を行ない吸入空気量を検出可能になって、初めて燃料噴射弁6の作動を開始する(ステップB3)。
【0085】
このようにして、第2実施形態にかかる内燃機関の始動制御装置では、第1実施形態と同様の効果が得られ、特に、サージタンク24a内やレゾネータ24b内の空気の影響を積極的に解消して、燃料噴射弁6の作動を開始するので、第1実施形態よりも速やかに、燃料噴射弁6の作動を開始できる可能性が高まる効果がある。
【0086】
なお、上述の実施形態は何れも一例であって、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態を種々変形して実施することができる。
例えば、上記の各実施形態では、フロント触媒32を設けているが、フロント触媒32を省略して床下触媒29のみとしても一定レベルで上記の効果は得られる。
【0087】
また、本発明にかかる技術は、筒内噴射エンジンのみならず、ポート噴射エンジンにも適用しうる。この場合には、圧縮スライトリーン燃焼は適用できないが、吸気弁と排気弁とのオーバラップを利用すれば二段燃焼は適用できる。つまり、排気行程で排気弁が閉じる前に吸気弁を開くと、吸気弁と排気弁とが共に開放するオーバラップ状態が発生するが、このときに、追加燃料噴射を行なえば、上記実施形態の副燃焼に相当する燃焼を実施することができ、二段燃焼を実現できる。
【0088】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の内燃機関の始動制御装置(請求項1)によれば、機関始動時には、制御手段が、拡張容積室内の始動前滞留空気が排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼及び触媒温度分布へ与える影響が低下する時期になったことを条件に燃料噴射弁の作動を開始するように制御するので、機関の実質的な始動動作(即ち、燃焼の開始)は、始動前滞留空気が排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼及び触媒温度分布へ与える影響が低下してから(即ち、始動前滞留空気が減少してから)行なわれることになり、始動直後において排出ガス浄化用触媒の昇温を促進することやその後の触媒の過昇温を防止することや触媒が活性するまでの排出ガスの放出を抑制することができ、排出ガスの浄化を促進させることができる。
【0089】
また、本発明の内燃機関の始動制御装置(請求項3)によれば、機関始動時には、制御手段が、該機関の始動時に該拡張容積室の容量を低下させた後に燃料噴射弁の作動を開始するように制御するので、拡張容積室内の始動前滞留空気が排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼及び触媒温度分布へ与える影響を抑制しながら始動時の燃料噴射を開始することができ、上述と同様に、始動直後において排出ガス浄化用触媒の昇温を促進することやその後の触媒の過昇温を防止することや触媒が活性するまでの排出ガスの放出を抑制することができ、排出ガスの浄化を促進させることができる。
【0090】
また、該機関への吸入空気量を検出する吸気量センサをさらに装備して、該制御手段が、該吸気量センサが出力信号を発するようになったことをさらなる条件として、該燃料噴射弁の作動を開始するとともに、該吸気量センサからの出力信号に応じて該燃料噴射弁から噴射される燃料量を制御するように構成すれば、燃料噴射弁の作動開始時から適切な量の燃料を噴射することができ、始動直後の排出ガスレベルを改善させることができる(請求項4)。
【0091】
また、該制御手段が、該燃料噴射弁の作動開始後に該排気浄化用触媒を昇温させるための燃料噴射を実行するように該燃料噴射弁を制御するように構成すれば、触媒を一層効率よく昇温させることができ、排出ガスの浄化を促進させることができる(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる内燃機関を示す模式的な構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかる内燃機関のエキゾーストマニホールドを示す模式的な正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる二段燃焼を説明する図である。
【図4】本発明の第1実施形態にかかる圧縮スライトリーン燃焼を説明する図である。
【図5】本発明の第1実施形態にかかる始動制御を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施形態にかかる始動制御の効果を説明する図である。
【図7】本発明の第2実施形態にかかる内燃機関を示す模式的な構成図である。
【図8】本発明の第2実施形態にかかる始動制御を説明するフローチャートである。
【図9】従来の始動制御の課題を説明する図である。
【符号の説明】
24,24a サージタンク(拡張容積室)
24b レゾネータ(拡張容積室)
29 床下触媒(排出ガス浄化用触媒)
32 フロント触媒(排出ガス浄化用触媒)
37 エアフローセンサ(吸気量センサ)
60 ECU(制御手段)
Claims (5)
- 吸気通路のスロットル弁の下流に設けられた拡張容積室と、
機関に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
排気通路に設けられた排出ガス浄化用触媒と、
該機関の始動時に該拡張容積室内の始動前滞留空気が排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼及び触媒温度分布へ与える影響が低下する時期になったことを条件に該燃料噴射弁の作動を開始する制御手段とをそなえた
ことを特徴とする、内燃機関の始動制御装置。 - 前記の、該始動前滞留空気が排出ガス中の燃料の未燃成分の燃焼及び触媒温度分布へ与える影響が低下する時期になったこととは、該機関の始動操作開始後、所定時間が経過したことである
ことを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の始動制御装置。 - 吸気通路のスロットル弁の下流に設けられた可変容積型の拡張容積室と、
機関に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
排気通路に設けられた排出ガス浄化用触媒と、
該機関の始動時に該拡張容積室の容量を低下させた後に該燃料噴射弁の作動を開始する制御手段とをそなえた
ことを特徴とする、内燃機関の始動制御装置。 - 該機関への吸入空気量を検出する吸気量センサが装備され、
該制御手段は、該吸気量センサが出力信号を発するようになったことをさらなる条件として、該燃料噴射弁の作動を開始するとともに、該吸気量センサからの出力信号に応じて該燃料噴射弁から噴射される燃料量を制御する
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の始動制御装置。 - 該制御手段は、該燃料噴射弁の作動開始後に該排気浄化用触媒を昇温させるための燃料噴射を実行するように該燃料噴射弁を制御する
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の始動制御装置。
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