JP4239253B2 - 非水電解液電池用容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力貯蔵用、電気自動車等に好適に使用される高電圧、大容量が得られる非水電解液電池用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高電圧、高エネルギー密度が得られる電池として、リチウムやリチウム合金もしくは炭素材料のようなリチウムイオンをドープ及び脱ドープ可能な物質を負極電極として用い、また正極電極にリチウムコバルト複合酸化物等のリチウム複合酸化物を使用する非水電解液電池であるリチウムイオン二次電池の研究、開発が行われている。
【0003】
この電池の構造は、平板状の電極を巻回してなる渦巻き状電極積層体を円筒状の金属深絞りケースに収納した円筒状電池、又は平板状の電極を積層してなる平型状電極積層体を角状の金属深絞りケースに収納した偏平角型電池が殆どであり、小型で携帯に便利な小容量のものであった。
【0004】
リチウムイオン二次電池では、微量でも水分が存在すると負極電極が水と反応して水素を発生し、発熱するという欠点がある。また、電池の使用時に電解液が分解し、フッ化水素ガス等の腐食性ガスが発生することがある。さらに、放充電の際に電極の膨張、収縮が生じるので、電池を収納する容器内での歪みが発生し、大型で大容量の電池の製造が困難であるという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明はこれら従来技術の問題点を解消し、電池内の微量の水分や発生するガスを吸収することができるとともに、放充電の際の電極の膨張、収縮に伴う歪みの発生による再充電性の低下を防止し、大型で大容量のリチウムイオン二次電池等の非水電解液電池の製造を可能とする電池用容器を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、つぎのような構成をとる。
1.密封性のある剛性材料からなる外装缶と、正極電極板,セパレーター及び負極電極板を交互に積層した電極ユニットを挿入し密封して該外装缶の内部に配置される、吸湿剤及び/又はガス吸収剤を含有するプラスチック層を有する多層構造の内装プラスチック容器からなる、吸湿性及び/又はガス吸収性を有する非水電解液電池用容器。
2.密封性のある剛性材料からなる外装缶と、正極電極板,セパレーター及び負極電極板を交互に積層した電極ユニットを挿入し密封して該外装缶の内部に配置される、多層構造の内装プラスチック容器からなる非水電解液電池用容器おいて、外装缶と内装プラスチック容器の間に、吸湿剤及び/又はガス吸収剤収納部を設けたことを特徴とする吸湿性及び/又はガス吸収性を有する非水電解液電池用容器。
3.前記多層構造の内装プラスチック容器が少なくとも1層のガスバリヤー性樹脂層を含むことを特徴とする1又は2に記載の非水電解液電池用容器。
4.前記多層構造の内装プラスチック容器がプラスチックラミネートフイルム製の包装袋であることを特徴とする1〜3のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
5.前記プラスチックラミネートフイルムが金属箔を中間層としてその両側に少なくとも1層のプラスチックフイルムを積層したものであることを特徴とする4に記載の非水電解液電池用容器。
6.前記多層構造の内装プラスチック容器がヒートシール可能なプラスチック層を有するものであることを特徴とする1〜5のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
7.前記多層構造の内装プラスチック容器が蛇腹構造を有するものであることを特徴とする1〜6のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
8.前記外装缶と前記多層構造の内装プラスチック容器の間に、内装プラスチック容器を内方へ押圧する押圧部材を設けたことを特徴とする1〜7のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
9.前記外装缶がアルミニウム、チタンあるいはこれらの合金等の軽量金属により構成されたものであることを特徴とする1〜8のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
10.前記外装缶がプラスチック素材により構成されたものであることを特徴とする1〜8のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
11.前記非水電解液電池用容器にヒートシールされる電極端子固定用スパウト、安全弁固定用スパウト及びこれらに付随するキャップ等の部材が、吸湿剤及び/又はガス吸収剤を含有するプラスチックからなることを特徴とする1〜10のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明では、非水電解液電池用容器をガス遮断性と剛性を有する多重構造体により構成する。
この多重構造体は、図1にみられるように密封性のある剛性材料からなる外装缶と、該外装缶の内部に配置される内装プラスチック容器により構成することができる。
また、図8にみられるように多重構造体を、少なくとも剛性材料からなる外層と、吸湿材及び/又はガス吸収剤を含有するプラスチック層を含む積層体により構成してもよい。
【0008】
本発明で非水電解液電池用容器の外装缶を構成する材料としては、電池容器として必要な強度と密封性を備えた剛性材料を使用する。このような剛性材料の例としては、各種金属素材、例えばスチール、スチールのクロム、ニッケル等の合金;アルミニウム、チタンあるいはこれらの合金等の軽量金属;これら金属の各種表面処理素材又は各種樹脂被覆素材が挙げられる。
【0009】
また、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィンなどの各種ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステル、結晶性ポリエステル等の各種プラスチック材料、ならびにこれらのプラスチック材料とガラス繊維、炭素繊維等を組み合わせた繊維強化プラスチック等の複合材料を、外装缶を構成する剛性材料として使用することもできる。
これらの剛性材料のなかでも、アルミニウム、チタンあるいはこれらの合金等の軽量金属を使用した場合には、必要な強度や密封性を得るとともに電池の放熱性を改善し、しかも電池を軽量化することが可能となるので好ましい。
また、プラスチック素材を外装缶に用いる場合には、軽量化に加え充放電の繰り返しにより微量生成する水素等のガスの徐放が可能で、安全性の確保の点から利点がある。
【0010】
剛性材料からなる外装缶の内部に配置される内装プラスチック容器は、単層又は多層のプラスチック材料からなる箱又は包装袋、もしくはこれらの組み合わせにより構成することができる。
内装プラスチック容器となる箱は、真空成形、真空・圧空成形、インジェクション成形、ブロー成形、あるいはこれらの組合せ等通常の成形方法により製造することができ、その成形方法に制限はない。使用するプラスチック材料に特に制限はなく、通常プラスチック容器の製造に用いられる熱可塑性プラスチックはいずれも使用することができるが、好ましいプラスチック材料としては、例えば高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル等が挙げられる。
【0011】
内装プラスチック容器となる箱は、これらのプラスチック材料により単層構造を有するものとして構成してもよいが、ガスバリヤー性、有機溶剤バリヤー性、水分バリヤー性等を改善するためにこれらのプラスチック材料からなる主材層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド類、ポリアクリロニトリル及びその共重合体、ポリ塩化ビニリデン及びその共重合体、環状ポリオレフィン類等からなる少なくとも1層のガスバリヤー性樹脂層を含む多層構造を有するものとして構成することが好ましい。また、内層及び/又は外層にヒートシール性樹脂を使用することにより、内装プラスチック容器にヒートシール性を持たせることもできる。
【0012】
さらに、内装プラスチック容器に吸湿性及び/又はガス吸収性を付与するために、吸湿剤及び/又はガス吸収剤を容器を構成するプラスチック材料中に練り込むようにしてもよい。
これらの吸湿剤及び/又はガス吸収剤としては、例えばシリカゲル、天然ないし合成のゼオライト等のモレキュラーシーブ、活性炭、ステアリン酸の金属塩、天然ないし合成のハイドロタルサイト類、水素吸収機能のあるニッケル、パラジウム等の金属あるいはそれらを含有する焼結体等があげられる。
【0013】
内装プラスチック容器の蓋体としては、容器本体と同様のプラスチック材料を使用し、電極端子、安全弁等を接続するスパウト類を、例えばインジェクション成形により一体化して成形したものを使用し、内装プラスチック容器内に電極を収納した後に、該蓋体を内装プラスチック容器本体のフランジ部にヒートシールや超音波シール等によりシールするように構成することが好ましい。このような蓋体を使用した場合には、電池用容器の密封性を一段と改善することが可能となる。
【0014】
本発明ではまた、外装缶の内部に配置される内装プラスチック容器をプラスチックラミネートフイルム製の包装袋により構成することができる。
この包装袋となるプラスチックラミネートフイルムを構成するプラスチック基材フイルムに適した材料としては、例えば結晶性ポリプロピレン、結晶性プロピレン−エチレン共重合体、結晶性ポリブテン−1、結晶性ポリ4−メチルペンテン−1、低−、中−、或いは高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)等のポリオレフィン類;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体等の芳香族ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン樹脂等のハロゲン化ビニル重合体;アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体の如きニトリル重合体;ナイロン6、ナイロン66、パラまたはメタキシリレンアジパミドの如きポリアミド類;ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート等のポリエステル類;各種ポリカーボネート;ポリオキシメチレン等のポリアセタール類等の熱可塑性樹脂を挙げることができる。
これらの材料からなるプラスチック基材フイルムは未延伸の、或いは一軸又は二軸延伸したフイルムとして用いられる。
【0015】
プラスチック基材フイルムは、必要によりアンカーコート層を介して他のフイルムに積層され、包装袋を構成するラミネートフイルムとなる。アンカーコート層を形成する材料としては、ポリエチレンイミン樹脂、アルキルチタネート樹脂、ポリエステル−イソシアネート系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等から選ばれた接着性樹脂を使用する。
本発明で使用するプラスチックラミネートフイルムを製造する方法に特に制限はなく、あらかじめ形成したフイルムを貼り合わせる、金属箔等の表面にコーティングにより樹脂層を形成する、共押し出しによりフイルムの形成と同時にラミネートフイルムを得る等、通常の方法により製造することができる。
【0016】
好ましいラミネートフイルムの例としては、アルミニウム箔を中間層とし、その両側に少なくとも1層のプラスチックフイルムを有するものが挙げられる。このようなラミネートフイルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)/アルミニウム箔/ポリプロピレン(PP)からなる三層フイルム、PET/アルミニウム箔/PET/PP、PET/アルミニウム箔/変性PP/PPからなる四層フイルム、PET/アルミニウム箔/変性PP/エチレンプロピレンランダム共重合体/エチレンプロピレンブロック共重合体からなる五層フイルム等が挙げられる。これらのフイルムではヒートシール性のよいPPフイルムを内面側として使用し、電池を収納後電極端子、安全弁等を接続するスパウト類を配置し、PPフイルム部をヒートシールして密封する。
包装袋の最内面としてポリエチレン系樹脂を用いる場合には、スパウト素材としてポリエチレン系樹脂を用いる。
ラミネートフイルムを構成する各フイルムの厚みは適宜選択することができるが、通常はプラスチックフイルム層では5〜200μm、アルミニウム等の金属箔層では5〜50μm、好ましくはピンホールの発生を避けるために9μm以上とする。
【0017】
本発明では、内装プラスチック容器を上記の箱とプラスチックラミネートフイルム製の包装袋を組み合わせることにより構成することもできる。このような組み合わせにより内装プラスチック容器を構成するには、例えば箱の内部にプラスチックラミネート性の包装袋を収納するようにすればよい。
また図7にみられるように、内装プラスチック容器となる箱に部分的に開口部を設け、この開口部をプラスチックラミネートフイルムにより覆う構成としてもよい。
【0018】
本発明で、上記のように非水電解液電池用容器を密封性のある剛性材料からなる外装缶と、該外装缶の内部に配置される内装プラスチック容器により構成した場合には、水及びガスバリヤー性を改善するとともに、外装缶と内装プラスチック容器の間に吸湿剤及び/又はガス吸収剤の収納部を設けることが可能となり、水分を完全に除去するとともに発生するフッ化水素ガス等の腐食性のガスを除去することが可能となる。これらの吸湿剤やガス吸収剤としては先に記載したものを使用することができる。
これらの吸湿剤やガス吸収剤は、外装缶と内装プラスチック容器との中間空隙に粉末状あるいは粒状のものをそのまま、又は不織布袋等に入れて使用することができ、あるいは、担体を使用してシート状に形成し外装缶と内装プラスチック容器の間に挿入してもよい。
また、これらの吸湿剤やガス吸収剤を内装プラスチック容器となる箱やプラスチックラミネートフイルム製の包装袋、例えば外面層や、内装プラスチック容器にヒートシールされる電極端子固定用スパウト、安全弁固定用スパウト及びこれらに付随するキャップ等の部材中に練り込むことによって、容器に水及びガスバリヤー性を持たせることもできる。
【0019】
さらに、多数の正極及び負極の電極板をセパレーターを介して交互に積層したリチウムイオン二次電池では、放電、充電に伴って、電極板が膨張、収縮し、電極板間に歪みが発生し再充電性が低下するが、本発明では電池用容器を二重構造とすることによって、外装缶と内装プラスチック容器の間に内装プラスチック容器を内方へ押圧する押圧バネを設けることが可能となり、電極板間に生じる歪みを解消することができる。
このような押圧バネとしては各種の弾性材料を使用することができ、例えば、皿状に形成した板バネや、ゴム、エラストマー樹脂等の弾性樹脂材料等を使用することができる。この押圧バネは、電池容器内で内装プラスチック容器内に収納された電極板の間隔を圧縮する方向に、通常は外装缶に接着、機械的固着などによって固定するものであるが、容器の片側のみに設ける構成としてもよく、また容器の両側に設ける構成としてもよい。
【0020】
さらに、電池の放電、充電による電極板の膨張、収縮に対応し押圧バネの動きを吸収するように、内装プラスチック容器には蛇腹構造を設けることができる。この蛇腹構造は、内装プラスチック容器全体に形成することができ(プラスチックラミネートフイルム製の包装袋の場合)、また内装プラスチック容器に部分的に形成するようにしてもよい。(図6参照)
また、内装プラスチック容器となる箱に部分的に開口部を設け、この開口部をプラスチックラミネートフイルムにより覆うことによって柔軟性を持たせ、電極板の膨張、収縮に対応し押圧バネの動きを吸収するようにしてもよい。(図7参照)
【0021】
本発明の非水電解液電池用容器の他の形態として、図8にみられるように電池用容器となる多重構造体を、少なくとも剛性材料からなる外層と、吸湿剤及び/又はガス吸収剤を含有するプラスチック層を含む積層体により構成することができる。
図8は電池用容器本体を示す模式断面図であり、図8において符号31は電池用容器本体、符号32は剛性材料からなる外層、そして符号33は吸湿剤及び/又はガス吸収剤を含有するプラスチック層を表す。
【0022】
外層32を構成する剛性材料としては、各種金属素材、例えばスチール、スチールのクロム、ニッケル等の合金;アルミニウム、チタンあるいはこれらの合金等の軽量金属;これら金属の各種表面処理素材又は各種樹脂被覆素材が挙げられる。
また、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィンなどの各種ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステル、結晶性ポリエステル等の各種プラスチック材料、ならびにこれらのプラスチック材料とガラス繊維、炭素繊維等を組み合わせた繊維強化プラスチック等の複合材料を、外装缶を構成する剛性材料として使用することもできる。
【0023】
内層33を構成するプラスチック材料に特に制限はなく、通常プラスチック容器の製造に用いられる熱可塑性プラスチックはいずれも使用することができるが、好ましいプラスチック材料としては、例えば高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
内層33を構成するプラスチック材料中には、先に記載した吸湿剤及び/又はガス吸収剤が練り込み等により配合される。
【0024】
内層33は単層構造を有するものとして構成してもよいが、ガスバリヤー性、有機溶剤バリヤー性、水分バリヤー性等を改善するために上記のプラスチック材料からなる主材層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド類、ポリアクリロニトリル及びその共重合体、ポリ塩化ビニリデン及びその共重合体、環状ポリオレフィン類等からなる少なくとも1層のガスバリヤー性樹脂層を含む多層構造を有するものとして構成してもよい。内層33を多層構造とする場合には、吸湿剤及び/又はガス吸収剤は、内層を構成する樹脂層の1層又は複数の層に配合することができる。
さらに、図9にみられるように内層33の内側にヒートシール性樹脂層34を設け、電池用容器本体31と同様の材料からなる蓋体(図示せず)とのヒートシール性等を改善してもよい。
これらの多重構造体は、ブロー成形、真空成形、真空・圧空成形、インジェクション成形、インサートインジェクション成形、プレスを使用し金属板等による絞り・しごき成形、あるいはこれらの組合せ等通常の成形方法により製造することができ、その成形方法に特に制限はない。
【0025】
【実施例】
つぎに実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。
(プラスチックラミネートフィルムの作製)
層構成として、2軸延伸PET(厚さ16μm)/アルミニウム箔(厚さ15μm)/無水マレイン酸変性PP(厚さ5μm)/エチレンプロピレンランダム共重合体(厚さ10μm)/エチレンプロピレンブロック共重合体(厚さ90μm)のラミネートフィルムを以下の手順で製造した。
ウレタン系接着剤を使用して2軸延伸PETとアルミニウム箔をドライラミネートした2層フィルムのアルミニウム箔層と、内装プラスチック容器(包装袋)の内面層となるエチレンプロピレンブロック共重合体フイルムの間に、無水マレイン酸変性PP及びエチレンプロピレンランダム共重合体を層厚がそれぞれ5μm、10μmとなるように共押出ししてサンドイッチラミネーションし、さらにアルミニウム箔と変性ポリプロピレンとの間の十分な接着を行うため180℃の温度になるように溶融熱処理を行い、最後にウレタン系接着剤のキュアを55℃で4日間行い、内装プラスチック容器となる包装袋作製用原反フイルムを得た。
【0026】
(内装プラスチック容器となる包装袋の作製)
先に作製した原反フイルムを巾48cmにスリットした一対のロールより繰出し、片側5.5cmそれぞれ折込みながら2枚を対向させて両端を縦方向に熱板にてヒートシールし、さらにピッチ48cmにて横方向に底部ヒートシールした上で裁断し、およその内寸が原反巾方向21cm、その直角方向21cm、高さ22cmのほぼ立方体状のガゼット式包装袋を作製した。
シール条件として、各シール部のシール巾は22mmを確保し、熱板の設定温度220±10℃、シール圧力4.2±0.5kg/cm2 、フイルム2枚の縦方向は2回熱板・1回冷却板、フイルム4枚の部分のある横方向は3回熱板・2回冷却板をそれぞれ押し当てシールした。
【0027】
(電極の組立て)
正極集電体としてLiCoO2 、負極集電体として天然黒鉛をそれぞれフッ化ビニリデン樹脂を結着剤に用いて集電体を作製した。それぞれ20cm×20cmの板状のものを使用し、またセパレーターとして厚さ50μm、短絡防止のために集電体より一回り大きな21cm×21cmのPP微多孔膜を用い、正極集電体・セパレーター・負極集電体の順に交互に、電極板枚数として700組スタックした、およその外寸法20cm×20cm×20cmの電極板並列式電極ユニットを組立てた。
【0028】
つぎに内装プラスチック容器となる包装袋への電極封入ならびに電池の組立について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の多重構造体からなる電池容器(二重構造容器)を使用した非水電解液電池の1例の断面模式図であり、図2は本発明の電池用容器の内装プラスチック容器となる包装袋の側面のシール構造を上面から見た断面模式図で(A)は積層電極ユニット挿入前、(B)は積層電極ユニット挿入後の状態を示す。また、図3は本発明の電池用容器を使用した非水電解液電池を構成する組立前の各部材を示す図である。
【0029】
これらの図において、符号1は電池、符号2は外装缶、符号3はプラスチックラミネートフィルム製の包装袋、符号4は外装缶蓋、符号5は外装缶本体2と蓋4を固定するOリングを表す。また、符号6は積層電極板を収納した包装袋3を押圧する皿状の押圧バネ、符号7は正極電極板、符号8は負極電極板、符号9はセパレーターを表す。そして、符号11は電極端子固定用スパウト、符号12は安全弁固定用スパウト、符号13はOリング、符号14はOリング固定キャップを表す。
【0030】
(包装袋への電極封入)
先に組立てた電極ユニットを、先に作製したガゼット式包装袋3を立方体状に押し広げた上で挿入し(図2参照)、集電体より出たそれぞれの端子を束ね、これをさらに銅製円柱状電極端子にネジ止めする。この電極端子を、包装袋内面樹脂とヒートシールするために作製したインジェクション成形による正極、負極端子、安全弁固定用スパウト11、12に、フッ素樹脂製(商品名バイトン)Oリング13を介して固定した。次いで、ガゼット式包装袋3の開口端部を所定の形状に折込んだ上で、スパウト形状に合わせたヒートシールバーにて端部のフィルムの2枚部分にてスパウト11、12をヒートシールする。フィルム4枚の部分は別個に十分なヒートシールを行った。
次いで、外装缶2の側壁に包装袋3の側面に対向するように、充放電の繰返し時に電極間距離が拡張した場合に元の間隙に復元するために積層電極ユニットを積層面より垂直に押し戻すための皿状の押圧バネ6を取り付ける。
さらに、包装袋3より突出した正極、負極端子、安全弁固定用スパウト11、12は、それぞれフッ素樹脂製Oリング13を介してネジ部を形成したキャップ状部品14により外装缶蓋4と密封固定する。さらに外装缶蓋4は、外装缶のフランジ部にてフッ素樹脂製Oリング5を介して密封固定する。
これらの組立作業は、相対湿度10%未満の防塵・乾燥室にて実施する。
【0031】
(電解液の注入)
容器内部を真空引きし、さらに絶乾窒素にて置換する操作を3回繰り返した後に、電解液として、含水率を20ppm未満に調整したエチルカーボネート(EC)/ジエチルカーボネート(DEC)からなる混合比7/3の有機溶媒に、電解質としてLiPF6 を1モル/リットルの濃度で溶解した有機電解液を用い、これを安全弁12より注入し、キャップシールした。
【0032】
次に、種々の構成を有する電池用容器を作製し、容器の構成が電池性能、特に長期間繰返し充放電した際に安定した充放電特性が確保されるかどうか、容器の安全性が十分であるかどうか、について比較検討した。
(実施例1)
アルミニウム材を多段深絞り加工した厚さ3mm、内寸法が縦22cm、横22cm、深さ22cmで、コーナー部10Rの外装缶と、先に作製したプラスチックラミネートフイルム製包装袋を組合わせて、図1の電池用容器を構成した。外装缶2と包装袋3の間には包装袋を片側から押圧する押圧バネ6を設けた。
【0033】
(実施例2)
ポリプロピレンをインジェクション成形した最低厚さ6mm、内寸法が縦22cm、横22cm、深さ22cmでコーナー部10Rの外装缶と先に作製したプラスチックラミネートフイルム製包装袋を組合わせて、図1の電池用容器を構成した。外装缶2と包装袋3の間には包装袋を片側から押圧する押圧バネ6を設けた。
【0034】
(比較例1〜4)
比較のために、スチール材を多段深絞り加工した厚さ5mm、内寸法が縦21cm、横21cm、深さ21cmでコーナー部10Rの容器及び蓋材を単独で用いるもの(比較例1)、ポリプロピレンをインジェクション成形した最低厚さ6mm、内寸法が縦21cm、横21cm、深さ21cmでコーナー部10Rの容器及び蓋材を単独で用いるもの(比較例2)、先に作製したプラスチックラミネートフイルム製包装袋を単独で用いるもの(比較例3)、先に作製したプラスチックラミネートフイルム製包装袋の外側に厚さ2mmのアルミニウム材パネルを包装袋の保護材として側部、底部、蓋部に設けたもの(比較例4)、によって電池用容器を構成した。比較例4の容器では包装袋は外気と連通しており、本発明の密封性を有する外装缶を使用するものとは異なる構成のものである。
【0035】
(充放電実用試験)
これら各例の容器中に、上記のようにして電極ユニットを封入し、室温にて充電、放電を繰り返す連続稼動試験を実施し、電池性能を評価した結果を表1に示す。
表1において能率維持率は200日連続稼動して充放電を繰り返した後の起電力の初期値に対する維持率(%)を表し、また起電力は200日連続稼動後の電池単位重量当たり起電力(V/kg)を表す。
【0036】
【表1】
【0037】
この結果によると、従来提案されているスチール等金属素材を単独で用いたもの(比較例1)は、能率維持率はある程度良好であるが、重量が重くなるため電池単位重量当たりの起電力は低い。また金属素材が直接電解液と接触するため、金属表面の腐食、電解液の劣化が生じ、数年間にわたる安定使用を保証するためには、高価な合金、表面処理が必要となるとともに、容器の再利用の点でも不利になる。
プラスチック材料を単独で用いたもの(比較例2)は、電池の軽量化・強度の点では優れているものの、プラスチック自体のガスバリアー性に限界があり、特に電解液の分解・劣化を促進する水分の透過が大きいため、電解液の分解・劣化に伴う充電性能の低下が顕著である。
【0038】
また、アルミラミネートフイルムを単独で用いたもの(比較例3)は、いくら強度に優れたラミネート構成のものを用いたとしても、電池容器の組立て時にピンホールが発生することが避けられず、また外部より針状のもので突かれた場合等にも容器が破損し、この種の電池の致命的欠陥である発火を引き起こす恐れがある等容器の安全性に問題がある。またこの場合、電極間間隙を回復するために押圧バネ等を設けることが原理的に不可能となる。
また、従来の移動体通信用等のこの種の電池で採用されている比較例4のものでは、アルミラミネートのシールエッジ等からの水分の侵入が無視できず、電解液の劣化に伴う腐食性ガスの発生があるために、アルミパネル表面に腐食が生じ、長期間の安定使用は困難である。
【0039】
これに対し、外装缶とアルミラミネート包装袋の二重密封構造容器を用いる本発明の実施例1、2では、いずれの場合にも実用性のある電池特性が得られた。外装缶がプラスチックの場合には連続稼動時に若干の充電効率の低下があり、より長期の安定使用を考える場合には金属製の外装缶が好ましい。電池全体の重量中に占める電極ユニット、電解液の重量の割合が大きいため、比較的肉薄で包装袋を保護するに足る最低限の厚みを有するアルミニウムやチタン材を用いることがトータル重量の軽減、外装缶の再利用等の点から有利である。
【0040】
以下の実施例では、実施例1の電池用容器仕様に加えて、吸湿剤及び/又はガス吸収剤を種々の形態で使用し、電池機能に及ぼすこれらの影響を評価した。
(実施例3)
実施例1の電池用容器の外装缶と包装袋の空隙に、吸湿剤としてシリカゲル50g、ガス吸収剤として合成ゼオライト50gを混合充填した不織布袋2袋(図4の符号21)を配置した。
【0041】
(実施例4)
実施例1の電池用容器において、包装袋を構成する内面層となるエチレンプロピレンブロック共重合体フイルムとして、該層厚の70%を占めるガス吸収剤として1重量%の合成ハイドロタルサイトを練り込み含有させた共重合体フイルムと、無添加共重合体フイルムから成る2層フイルムを使用し、無添加層がヒートシール面となるように包装袋を構成した。
【0042】
(実施例5)
実施例1の電池用容器において、電極端子固定用スパウト、安全弁固定用スパウトとして、PP系樹脂に3重量%の合成ゼオライトを練り込んでインジェクション成形したものを使用した。
【0043】
(実施例6)
実施例1の電池用容器の包装袋を、PET(厚さ15μm)/LLDPE(厚さ50μm)/アルミニウム箔(厚さ20μm)/PET(厚さ25μm)/PP(厚さ70μm)のラミネートフィルムにより構成した。LLDPEフイルムとしては、合成ハイドロタルサイト1重量%及び合成ゼオライト1重量%をあらかじめ練り込んで製膜したものを使用した。
【0044】
(実施例7)
実施例1の電池用容器の外装缶と包装袋の空隙に、吸湿剤としてシリカゲル50g、ガス吸収剤として合成ゼオライト50gを混合充填した不織布袋2袋、ならびに約100gの重量の板状ニッケル系水素吸収焼結体を配置した。
【0045】
これらの実施例3〜7で得られた電池用容器中に、上記の実施例1、2と同様にして電極ユニットを封入し、室温にて1年間充電、放電を繰り返す連続稼動試験を実施し、能率維持率を評価するとともに、連続使用による集電体・電解液の分解・劣化に伴うガスの発生等を評価した。外装缶内部空間のガス分析は、空間内の気体をマイクロシリンジにて採取し、ガスクロマトグラフィーによりガス組成の分析を行った。電解液の水分率はカールフィッシャー法により、またフッ酸量は滴定法により評価した。これらの結果をまとめて表2に示した。表2において能率維持率は1年間連続稼動して充放電を繰り返した後の起電力の初期値に対する維持率(%)を表す。
【0046】
【表2】
【0047】
これらの結果から、本発明では、外装缶と包装袋の二重密封構造に加えて、種々の形態の吸湿剤及び/又はガス吸収剤を使用することにより、水分の除去、ガスの排除機能を付与することができ、電池寿命のより一層の安定的長期化が図れることが分かる。
電解液中の水分含有量は、長期の電池寿命を予測するための指標となり、一般に20ppm以下に維持するのが望ましく、上記いずれかの方法により電池用容器に水分吸収機能を付与することにより、この限界水準よりはるかに低位に維持することが出来る(特に、実施例3)。
【0048】
また、ハイドロタルサイト等を用いることで電解液の分解により生じ、容器部材を腐食するフッ酸のトラップが可能となる(特に、実施例4)。そして、モレキュラーシーブ等を用いることで水分の除去に加え、長期間の充放電により微量発生する電解液の分解ガス成分(一酸化炭素、エチレン、アセチレン等)をも除去でき、電池の機能に加えて安全性も高めることができる(実施例3、5、6)。さらに、二重構造を採用することで充放電により微量発生する水素も完全にトラップすることができる(特に、実施例7)。
これらの例に示されるように、外装缶と包装袋の二重構造を採用することによって初めて、それぞれ単独の密封構造では達成し得ない電池性能・安全性等の向上が図れることがわかる。
【0049】
図5は、本発明の非水電解液電池用容器の他の例を表す図であり、電池用容器を構成する組立前の各部材を示す模式図である。図5において符号23はプラスチック製の箱、符号24は外装缶蓋、そして符号25は枠体を表し、他の符号は図1〜4と同じ部材を表す。
この例では、非水電解液電池を構成する電極板モジュールを収納する内装プラスチック容器としてプラスチック製の箱23を使用する。電極板モジュールを収納したプラスチック製の箱23は剛性材料からなる外装缶2内に配置される。箱23の上には、電極端子固定用スパウト11、安全弁固定用スパウト12を一体に形成したプラスチック製の外装缶蓋24、フッ素樹脂製Oリング5、枠体25が順次載置され、フッ素樹脂製のOリング13及びOリング固定用キャップ14により、一体に固定される。
【0050】
以下の実施例においては、図5における外装缶2として実施例1と同様の構成を有するアルミニウム製の外装缶を使用し、種々の成形法によりプラスチック製の箱23を作製して電池を組み立て、その性能評価を行った。
(実施例8)
内装プラスチック容器として、外層より高密度ポリエチレン(HDPE)/線状低密度ポリエチレン(LLDPE)の2種2層より成る平均肉厚0.8mmのブロー成形体を作製し、その上部に電極板モジュールを挿入するための開口部を設け、次いで蓋体をシールするためのフランジを内層のLLDPEが蓋体とのシール面となるように熱成形し、内寸21cm×21cm、深さ21cmのプラスチック製の箱を作製した。
蓋体として、高密度ポリエチレンを用い、最低肉厚2mmの電極端子固定用スパウト2個、安全弁固定用スパウト1個を有する蓋体をインジェクション成形により作製し、図5の電池用容器を構成した。この例では、内装プラスチック容器の外部より金属製バネにより電極モジュールを垂直方向に抑えた。
【0051】
(実施例9)
実施例8の容器において、外装缶と内装プラスチック容器の中間空隙に、微多孔通気性フイルムよりなる小袋にハイドロタルサイト、モレキュラーシーブ13Xをそれぞれ50g封入したものを配置した。この例では、内装プラスチック容器の外部より金属製バネにより電極モジュールを垂直方向に抑えた。
【0052】
(実施例10)
内装プラスチック容器として、外側よりハイドロタルサイト5000ppm含有の高密度ポリエチレン/線状ポリエチレン系無水マレイン酸変性樹脂/環状ポリオレフィン(ガラス転移温度85℃)/線状ポリエチレン系無水マレイン酸変性樹脂/ハイドロタルサイト5000ppm含有の高密度ポリエチレンの3種5層よりなる平均肉厚0.8mmのブロー成形体を作製し、その上部に電極板モジュールを挿入するための開口部を設け、次いで蓋体をシールするためのフランジを熱成形し、内寸21cm×21cm、深さ21cmのプラスチック製の箱を作製した。
蓋体として、最低肉厚2mmの電極端子固定用スパウト2個、安全弁固定用スパウト1個を有するハイドロタルサイト5000ppm含有の高密度ポリエチレン製の蓋体をインジェクション成形により作製し、図5の電池用容器を構成した。
【0053】
(実施例11)
内装プラスチック容器として、外側よりモレキュラーシーブ13X、3000ppm含有のエチレン含有量4モル%のブロックポリプロピレン/無水マレイン酸変性ポリプロピレン/エチレン含有量32モル%のエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物/無水マレイン酸変性ポリプロピレン/モレキュラーシーブ13X、3000ppm含有のエチレン含有量4モル%のブロックポリプロピレンの3種5層よりなるシートより真空・圧空成形により、内寸21cm×21cm、深さ21cmのフランジ付きカップ状容器を作製した。
蓋体として、最低肉厚2mmの電極端子固定用スパウト2個、安全弁固定用スパウト1個を有するハイドロタルサイト5000ppm含有のポリプロピレン製の蓋体をインジェクション成形により作製し、図5の電池用容器を構成した。
【0054】
(実施例12)
内装プラスチック容器として、モレキュラーシーブ13X、3000ppm含有のエチレン含有量4モル%のブロックポリプロピレン/無水マレイン酸変性ポリプロピレン/ナイロン6/無類マレイン酸変性ポリプロピレン/ハイドロタルサイトを3000ppm含有するエチレン含有量7モル%のランダムポリプロピレンの構成となるように、3種5層よりなる内寸21cm×21cm、深さ21cmのフランジ付きカップ状容器を多層インジェクション成形により作製した。蓋体として、最低肉厚2mmの電極端子固定用スパウト2個、安全弁固定用スパウト1個を有するハイドロタルサイト5000ppm含有のポリプロピレン製の蓋体をインジェクション成形により作製し、図5の電池用容器を構成した。
【0055】
(実施例13)
実施例11と同様にして多層シートから真空・圧空成形して得られたカップ状容器を作製した。この容器の電極モジュールの両側面に当たる部分に、図6にみられるように蛇腹状の加工部26を熱成形により形成した内装プラスチック容器23の外部より、金属製のバネにより電極モジュールを垂直方向に押圧可能としたほかは、実施例11と同様にして電池用容器を作製した。
【0056】
(実施例14)
実施例12の多層インジェクション成形において、容器の電極モジュールの両側面に当たる部分に15cm×15cmの正方形の開口部を設けるように金型を修正してカップ状容器を作製した。この開口部の外側に外装缶側より、図7にみられるようにPET(25μm)/アルミ箔(30μm)/PET(25μm)/ブロックPPフイルム(90μm)よりなる構成の17cm×17cmのラミネートフイルム28をそれぞれヒートシールし、内装プラスチック容器23を作製した。
また、その他の構成は実施例12と同様にして電池用容器を作製した。
【0057】
上記実施例8〜14で得られた電池用容器を使用して、先に組み立てた電極ユニットを封入し、電解液を充填して密封し電池を組み立てた後に、先の実施例と同様にして1年連続稼動後の電池性能を評価した。結果を表3に示す。
【0058】
【表3】
【0059】
表3において、重量の欄では上段に電池用容器部材の全重量を表し、下段()内は電池総重量を表す。また、能率維持率は電池を1年間連続稼動させ充放電を繰り返した後の起電力の初期値に対する維持率を表し、起電力は1年間連続稼動後の電池単位重量当たりの起電力を表す。
これらの電池では容器全体が軽量化されたことにより、1年間連続稼動後の電池単位重量当たりの起電力が高くなり、能率維持率もほとんど低下しない。また、容器構成材料中にガス吸収剤を配合したり、ガス吸収剤を電池容器内に配置することにより、電解液の安定性が維持され電池の性能の長期維持が可能となる。さらに、内装容器の外部に金属製バネを付設することにより、より安定に高い電圧が得られる。
【0060】
上記各実施例では、本発明をリチウムイオン二次電池に適用した例について説明したが、本発明を電解液の劣化防止、発生ガス等の低減等、同様の容器性能が要求されるその他の非水電解液電池、例えばナトリウム−硫黄電池、各種のポリマー電解質使用の電池等に適用できることは、言うまでもない。また、本発明は、上記の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成をとり得ることは、勿論である。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、電池内の微量の水分や発生するガスを吸収することができるとともに、放充電の際の電極の膨張、収縮に伴う歪みの発生による再充電性の低下を防止し、大型で大容量のリチウムイオン二次電池等の非水電解液電池の製造を可能とする電池用容器を得ることができる。本発明の電池用容器を使用することによって、5年間程度の使用に耐えるリチウムイオン二次電池等の非水電解液電池の製造が可能となる。
また、本発明の電池用容器を剛性材料からなる外装缶と内装プラスチック容器からなる二重密封構造とすることにより、電池の軽量化を実現するとともに、使用期間が経過した後には電池本体の入った内装プラスチック容器を交換することによって外装缶を再利用することが可能となり、廃棄物の排出を減少させ省資源にも寄与するものであり、実用的価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池用容器を使用した非水電解液電池の1例を示す模式断面図である。
【図2】本発明の電池用容器の内装プラスチック容器となる包装袋を上面から見た模式断面図であり、(A)は積層電極ユニット挿入前、(B)は積層電極ユニット挿入後の状態を示す。
【図3】本発明の電池用容器を使用した非水電解液電池を構成する組立前の各部材を示す模式図である。
【図4】本発明の電池用容器を使用した非水電解液電池の他の例を示す模式断面図である。
【図5】本発明の電池用容器の他の例を示す図であり、組立前の各部材を示す模式図である。
【図6】本発明の電池用容器を構成する内装プラスチック容器の他の例を示す図である。
【図7】本発明の電池用容器を構成する内装プラスチック容器の他の例を示す図である。
【図8】本発明の電池用容器の他の例を示す模式断面図である。
【図9】本発明の電池用容器の他の例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 電池
2 外装缶
3 プラスチックラミネートフイルム製の包装袋
4、24 外装缶蓋
5、13 Oリング
6 押圧バネ
7 正極電極板
8 負極電極板
9 セパレーター
11 電極端子固定用スパウト
12 安全弁固定用スパウト
14 Oリング固定用キャップ
21 不織布袋
23 プラスチック製の箱
25 枠体
31 電池用容器本体
32 剛性材料からなる外層
33 吸収剤含有プラスチック層
34 ヒートシール性樹脂層
Claims (11)
- 密封性のある剛性材料からなる外装缶と、正極電極板,セパレーター及び負極電極板を交互に積層した電極ユニットを挿入し密封して該外装缶の内部に配置される、吸湿剤及び/又はガス吸収剤を含有するプラスチック層を有する多層構造の内装プラスチック容器からなる、吸湿性及び/又はガス吸収性を有する非水電解液電池用容器。
- 密封性のある剛性材料からなる外装缶と、正極電極板,セパレーター及び負極電極板を交互に積層した電極ユニットを挿入し密封して該外装缶の内部に配置される、多層構造の内装プラスチック容器からなる非水電解液電池用容器おいて、外装缶と内装プラスチック容器の間に、吸湿剤及び/又はガス吸収剤収納部を設けたことを特徴とする吸湿性及び/又はガス吸収性を有する非水電解液電池用容器。
- 前記多層構造の内装プラスチック容器が少なくとも1層のガスバリヤー性樹脂層を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の非水電解液電池用容器。
- 前記多層構造の内装プラスチック容器がプラスチックラミネートフイルム製の包装袋であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
- 前記プラスチックラミネートフイルムが金属箔を中間層としてその両側に少なくとも1層のプラスチックフイルムを積層したものであることを特徴とする請求項4に記載の非水電解液電池用容器。
- 前記多層構造の内装プラスチック容器がヒートシール可能なプラスチック層を有するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
- 前記多層構造の内装プラスチック容器が蛇腹構造を有するものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
- 前記外装缶と前記多層構造の内装プラスチック容器の間に、内装プラスチック容器を内方へ押圧する押圧部材を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
- 前記外装缶がアルミニウム、チタンあるいはこれらの合金等の軽量金属により構成されたものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
- 前記外装缶がプラスチック素材により構成されたものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
- 前記非水電解液電池用容器にヒートシールされる電極端子固定用スパウト、安全弁固定用スパウト及びこれらに付随するキャップ等の部材が、吸湿剤及び/又はガス吸収剤を含有するプラスチックからなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の非水電解液電池用容器。
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