JP4238326B2 - 果実繊維食品の製造方法、およびそのための製造装置 - Google Patents

果実繊維食品の製造方法、およびそのための製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の目的】
この発明は、果実搾汁粕を原材料とする果実繊維食品の製造に関するものであって、特に、林檎、蜜柑、檸檬、李、桃、洋梨または梅等といった果実の、これまで産業廃棄物として大量に処分されていた果実搾汁粕を効率的に乾燥、粉砕して粉末化し、食物繊維を豊富に含む新たな機能、用途に適した加工食品としてしまうことを可能とする新規な果実繊維食品の製造方法、および、その製造に使用する新規な構造からなる果実繊維食品の製造装置を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
林檎を始めとする果実は、夫々の収穫期において新鮮なままに食するのが最も望ましいといえるが、良質の果実の全てが、生食用として市場に出回る訳ではなく、それらの一部は、出荷調整のためであったり、付加価値を高める目的、あるいは保管、管理が難しかったり、貯蔵施設に経費が掛かり過ぎる等といった様々な理由から、加工用果物に回され、ジュース、缶詰め、ゼリー、ジャム等の加工食品として流通することとなる。
【0003】
例えば、東北地方の代表的な果実の一つである林檎を取り上げてみても、デリシャス系、赤玉、ふじ等といった品種の林檎は、結実の過程において、葉で光合成されたブドウ糖が、主として糖アルコールの一種であるソルビトールとなり、果実に送られて果糖に変化するものであるが、その変化の遅れにより、ソルビトールが果実内維管束付近の細胞から染みだして蜜入り症状を呈し、成熟が進んだ証拠ともなり、日当たりがよく、高温な年ほど、蜜入りとなり易いといわれていて消費者からも喜ばれているが、こうした蜜入り症状の進んだ林檎果実ほど、貯蔵に適さず、収穫後の早期の中に出荷するか、もしくは、長期保存可能な食品に加工してしまう必要があり、したがって、生食用として必要な量以外の林檎は、加工食品、特に林檎ジュース等に加工して年間を通じた供給が可能となるようにし、林檎に含まれている各種ビタミンやミネラル類や食物繊維等の有効成分を、長期保存の可能なジュース等といった加工食品から何時でも接種できるようにしており、それらは、整腸作用をもち、健康維持にも役立つことから、成人はもとよりのこと、離乳食にも有効なものとして大量に消費されている。
【0004】
この林檎の場合からも判明するとおり、多くの果実が、生食以外にもジュース等加工食品として多くの人々から食されていて、その加工量も毎年膨大なものとなっており、その製造の際に、大量の果実搾汁粕を発生していて、加工業者間では、それらの処分に困るほどの現実に直面している。例えば、先の林檎の場合でも、その搾汁粕は、水分や糖質を豊富に含み、腐敗や黴を発生しやすいため、貯蔵が困難であり、その約1/2は肥料や家畜用飼料としてリサイクル利用されているものの、残る約1/2は有効利用できず、そのまま産業廃棄物として処理せざるを得ないのが現状となっており、林檎栽培を盛んに行っている果樹園農家や、林檎ジュースを製造する工場等では、何とか経費を掛けてまで廃棄処分してしまうようなことをせず、それら林檎搾汁粕をできるだけ有効に活用する方法がないものかと様々な試行錯誤を続けてきている。
【0005】
ところが、この林檎搾汁粕は、水分を多量に含む上、糖質が高く、取扱い中に繊維が絡みあってしまって団子状になり易いという性質を持つことから、従前からの一般的な乾燥手段では、不十分な乾燥状態に止まってしまい、充分に水分を除去しきれていないため、乾燥後に腐敗や黴を発生してしまって二次利用が難しく、また、その弊害を除去しようとして急激な加熱処理によって強制的に含水率を下げようとすると、簡単に焦げ付いて商品にならないだけではなく、乾燥装置を痛める結果となってしまうという厄介な問題を有していることから、これまでのところでは、林檎搾汁粕を始めとする糖質の高い果実搾汁粕は、粒状を揃えて均質な加工食品にするための工業化に不向きであるとして、長年の渡って放置されたままの技術分野となっていた。
【0006】
この発明は、以上のように、これまで産業廃棄物として大量に処分されてきた林檎搾汁粕を始めとする糖質の高い果実搾汁粕の処理事情に鑑み、それら果実搾汁粕が食物繊維の豊富な原料資源であるという見地から、何とかそれらを加工食品として再生、利用して食品市場に供給することはできないものかと判断し、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に、林檎搾汁粕を代表とする果実搾汁粕の乾燥粒状化または粉末状化を可能とする極めて新規な果実繊維食品の製造方法、およびその果実繊維食品の製造方法のための新規な構造からなる果実繊維食品の製造装置を完成、実用化の目度を立てることに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0007】
【発明の構成】
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明に包含される果実繊維食品の製造方法は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、果汁の抽出後に得られる果実搾汁粕の適量を、適宜手段で含水率6ないし12パーセントとなるまで乾燥させて乾燥済み搾汁粕とした上、該乾燥済み搾汁粕を、その混合割合が40重量パーセントとなるようにして、未乾燥のままの果実搾汁粕に加えて100重量パーセント相当量となる混練物にすると共に、乾燥機を用いて含水率6ないし12パーセントとなるまで乾燥させて乾燥済み搾汁粕とした後、引き続き、その中から40重量パーセント相当量を分離した上、それらを、次の未乾燥のままの新たな果実搾汁粕に戻して100重量パーセント相当量の混練物としてから、乾燥機を用いて含水率6ないし12パーセントとなるまで乾燥させて乾燥済み搾汁粕とする工程を繰り返していくようにする一方、その都度40重量パーセント相当量が分離されて残る60重量パーセント相当量の乾燥済み搾汁粕だけを、その都度含水量6ないし10パーセントとなるよう調整されたものとして粉砕工程に回して粉末あるいは粒状の果実繊維食品に加工していく構成を要旨とする果実繊維食品の製造方法である。
【0008】
この発明に包含する果実繊維食品の製造方法を、より具体的な構成なものとして示すと、果汁の抽出後に得られる果実搾汁粕の適量を、適宜手段で含水率6ないし12パーセントとなるまで乾燥させて乾燥済み搾汁粕とした上、該乾燥済み搾汁粕を、その混合割合が40重量パーセントとなるようにして、未乾燥のままの果実搾汁粕に加えて100重量パーセント相当量となる混練物にすると共に、乾燥機を用いて含水率6ないし12パーセントとなるまで乾燥させて乾燥済み搾汁粕とした後、引き続き、その中から40重量パーセント相当量を分離した上、それらを、次の未乾燥のままの新たな果実搾汁粕に戻して100重量パーセント相当量の混練物としてから、乾燥機を用いて含水率6ないし12パー セントとなるまで乾燥させて乾燥済み搾汁粕とする工程を繰り返していくようにする一方、その都度40重量パーセント相当量が分離されて残る60重量パーセント相当量の乾燥済み搾汁粕だけを、その都度含水率6ないし10パーセントとなるよう調整してから、粉砕機に投入して粉砕する粉砕工程に回していくようにした上、必要に応じてそれら粉末体に適量の各種有効成分からなる添加剤等を加えるか、加えずして、粉末あるいは粒状の果実繊維食品に加工していくことを特徴とする果実繊維食品の製造方法であると云うことができる。
【0009】
上記したこの発明の果実繊維食品の製造方法は、果実搾汁粕が林檎搾汁粕であって、未乾燥のままの林檎搾汁粕に加える乾燥済み搾汁粕の分離、混合割合が、その都度20ないし50重量パーセント相当量となるようにし、その都度粉砕工程に回す乾燥済み搾汁粕の割合を、80ないし50重量パーセント相当量として製造することとすることが、各工程中の搾汁粕の搬送や乾燥機の稼働率において、良好な結果を得ることができるが、より良い条件を求めるならば、果実搾汁粕が林檎搾汁粕とした場合、未乾燥のままの林檎搾汁粕に加える乾燥済み搾汁粕の分離、混合割合が、その都度40重量パーセント相当量となるようにし、その都度粉砕工程に回す乾燥済み搾汁粕の割合を、60重量パーセント相当量として製造することとすることが、装置各部での搾汁粕の搬送効率や乾燥機の稼働効率において、最も望ましいものとなる。
【0010】
果実搾汁粕は、果実物から果汁を圧搾することによって残る搾り粕であり、林檎、蜜柑、檸檬、李、葡萄、桃、パイナップル、バナナ、洋梨、梅、カカオ豆、その他の果実(特に糖質の高い果実)から、ジュース、ジャム、ゼリー等果実による加工食品を作る際の圧搾工程で発生する副産物をその主たる対象物としているが、この果実搾汁粕としては、トマト、ニンジン、ホウレン草、白菜、キャベツ、ソラマメ、セロリー、アスパラガス等の野菜類からジュース、ソース、ケチャップ等の加工食品を製造する際に発生した圧搾粕であっても同様に対象とすることができる。
【0011】
例えば、紅玉、国光およびデリシャスに代表される林檎を例にすれば、原料果実に付着した土砂や農薬等を洗いおとし、おろし金式摩砕機で摩砕し、ビタミンCまたは塩を加えて変色を防ぎ、圧搾機で70ないし75パーセント程度を搾汁し、糖およびクエン酸などで調整した後、濾過してジュースを製造し、その際に圧搾機によって搾汁した果実粕部分であり、さらに、濾過して残存した果実粕部分も果実搾汁粕として利用することができる。
【0012】
乾燥機投入前に、乾燥済み搾汁粕の20ないし50重量パーセント相当量を、未乾燥の搾汁粕に配合して100重量パーセント相当量とした後、乾燥を行うことが極めて重要な工程であり、これは20重量パーセント相当量以下の乾燥済み搾汁粕を、未乾燥搾汁粕に配合しても、あまり効果的な含水量の減少が得られず、充分な乾燥までに長時間を要する上に、搾汁粕の粘度が高く、乾燥機内部に付着して焦げ付きを発生してしまう虞が強く、また、50重量パーセント相当量を超える乾燥済み搾汁粕を未乾燥搾汁粕に配合した場合には、過度な加熱状態となって搾汁粕糖全体を焦げ付かないように乾燥するための温度管理が難しくなる上、その後の乾燥処理に回す部分の歩留まりを悪くしてしまって工業化に適しないものになってしまうという事実に基づくものものであり、特に、林檎を代表とするように、かなり糖質の高い果実搾汁粕にあっては、40重量パーセント相当量の乾燥済み搾汁粕を、新たに対象となる未乾燥搾汁粕に配合して100重量パーセント相当量となるようにして乾燥機に投入すれば、乾燥機内への搾汁粕の粘着や焦げ付きを防止でき、しかも風味も失われず、効率的な乾燥処理を実施可能とするものになり、極めて好都合のものとなる。
【0013】
乾燥済み搾汁粕は、そのの含水率がパーセント前後以下になると搾汁粕の乾燥中に焦げつきを発生してしまい易く、良質の果実繊維食品を得ることが難しくなり、また、同12パーセント前後以上のものでは、粉末体が団子状となり易く、他の食品への均質な混入が難しくなる虞を有する上、長期保存の際には黴や腐敗の原因となる虞もあって品質を落としてしまい兼ねないことから、高品質の粉末体、粒状体を製造するためには、その含水率を、6ないし12パーセントの範囲となるよう乾燥すべきであり、さらに、望ましくその含水率は6ないし10パーセントのものとなるよう努力して、粉末化した搾汁粕同士の結合を極力弱め、粉砕機に掛る負荷を軽減して装置の稼働効率を良くし、生産効率を高めるようにすると良い。
【0014】
【関連する発明】
上記した果実繊維食品の製造方法に関連して、この発明にはその果実繊維食品の製造に使用する製造装置も包含しており、その構成の要旨は、基本的に、未乾燥果実搾汁粕の適量ずつを投入可能とする原料ホッパ、および、含水率6ないし12パーセントまで乾燥させた乾燥済み搾汁粕を、40重量パーセント相当量部分と60重量パーセント相当量部分とに分離可能とする分離型ホッパを配設すると共に、これら原料ホッパおよび分離型ホッパの双方から所定割合ずつの未乾燥のままの果実搾汁粕および乾燥済み搾汁粕で100重量パーセント相当量となるような供給を受ける混練機と、同混練機から供給された混練物を含水率6ないし12重量パーセントにまで加熱、乾燥する乾燥機と、該乾燥機から供給される乾燥済み搾汁粕を粉砕する粉砕機とを有しており、乾燥機から送出する乾燥済み搾汁粕は、集塵機を通過してガスを排除してから前記分離型ホッパに供給されるようにしてあり、それら分離型ホッパに供給された乾燥済み搾汁粕の中、40重量パーセント相当量部分は前記混練機に戻され、粉砕機には、残る60重量パーセント相当量部分の乾燥済み搾汁粕が直接か、さらに含水量の調整されたものとして供給されるようにしてなる、この発明の基本を成す前記した果実繊維食品の製造方法のための製造装置である。
【0015】
上記のとおりの基本的な構成からなるこの発明の製造装置を、より具体的な構成のものとして示すと、未乾燥果実搾汁粕の適量ずつを投入可能とする原料ホッパ、および、含水率6ないし12パーセントまで乾燥させた乾燥済み搾汁粕を、40重量パーセント相当量部分と60重量パーセント相当量部分とに分離可能とする分離型ホッパを配設すると共に、これら原料ホッパおよび分離型ホッパの双方から所定割合ずつの未乾燥のままの果実搾汁粕および乾燥済み搾汁粕で100重量パーセント相当量となるような供給を受ける混練機と、同混練機から供給された混練物を含水率6ないし12重量パーセントにまで加熱、乾燥する乾燥機と、該乾燥機から供給される乾燥済み搾汁粕を粉砕する粉砕機とを有しており、乾燥機から送出する乾燥済み搾汁粕は、集塵機を通過してガスを排除してから前記分離型ホッパに供給されるようにしてあり、それら分離型ホッパに供給された乾燥済み搾汁粕の中、40重量パーセント相当量部分は前記混練機に戻され、粉砕機には、残る60重量パーセント相当量部分の乾燥済み搾汁粕が直接か、さらに、その都度含水率6ないし10パーセントとなるよう含水量の調整されたものとして供給されるようにしてなる果実繊維食品の製造方法のための製造装置であるということができる。
【0016】
原料ホッパーは、未だ乾燥されていない果実搾汁粕の適量ずつを、混練機に投入する機能を果たすものであり、単位時間当たりに定量の搾汁粕を供給可能になるものとするのが望ましく、例えば、果実の搾汁工程の後に送出される搾汁粕を、直接あるいはベルトコンベア等を通じて供給されるよう構成することもできる外、所定量の搾汁粕を一時的に貯留し、定量ずつを送出するように構成したものであってもよい。また、搾汁粕の送出部分は、湿った搾汁粕が付着して目詰まりを起こさないよう、スクリューコンベアやピストン状の押し出し機構等を設け、強制的に所定量の搾汁粕を送出できるよう構成するとよい。
【0017】
分離型ホッパーは、乾燥済み搾汁粕中を一部所定量、即ち20ないし50重量パーセント相当量部分と、その一部以外の他部所定量、即ち80ないし50重量パーセント相当量部分とに分離し、それら一部所定量を混練機および乾燥機側に供給し、他部所定量を製品送出側に送り出す機能を果たすものであり、例えば、二又に分かれた漏斗状に形成され、互いの送出口の開口寸法を送出割合に合わせて設定したものとして、上方から供給された搾汁粕を、開口寸法の大きいほうからは比較的多量に、開口寸法の小さな側からは比較的少量に分割するよう構成するものとしたり、あるいは、夫々の開口に開度調節の可能な開閉弁または開閉扉を設け、その開度を適宜調節して、搾汁粕の送出量を調整できるよう構成したものとすることも可能である外、送出口付近にスクリューコンベアやピストン状の押し出し機構等を設けて、強制的に所定量の搾汁粕を送出できるよう構成することもできる。
【0018】
混練機は、供給される含水率の異なる二種類の搾汁粕、即ち、含水率6ないし12パーセントまで乾燥させた乾燥済み搾汁粕であって、前記分離型ホッパーによって分離された20ないし50重量パーセント相当量部分と、前記原料ホッパーから定量ずつ供給される未乾燥のままの果実搾汁粕とで100重量パーセント相当量となるようにした搾汁粕を均質に混練する機能を果たすものであって、未だ乾燥されておらず、比較的粘度の高い搾汁粕、および所定含水量となるまで乾燥させた比較的粘度の低い搾汁粕とを、効率的且つ均質に混練する機能を果たすものであり、さらに、連続的あるいは断続的に搾汁粕を送出可能な構造とすべきであり、例えば、所定容量の混練用容器に連続的に各含水量の異なる二種類の搾汁粕を供給し、容器底部に設けられた混練用スクリューで混練し、混練された搾汁粕を適量ずつ断続的に汲み上げ、乾燥機側へ送出するよう構成することも可能である外、後述する実施例にも示すように、スクリューコンベア型のものとして、乾燥機側への強制搬送を行うと同時に、その搬送中に搾汁粕の混練を進行させるよう構成したものとすることもできる。
【0019】
なお、果実搾汁粕として、林檎搾汁粕等のように、糖質の比較的高い果実搾汁粕を対象とする場合にあっては、上記分離型ホッパが、乾燥済み搾汁粕を40重量パーセント相当量部分と60重量パーセント相当量部分とに分離可能なものに形成されたものとすべきであり、また、混練機には、その中の40重量パーセント相当量部分の乾燥済み搾汁粕が、原料ホッパからの未乾燥のままの林檎搾汁粕と共に加えられて100重量パーセント相当量の混練物となるようにしたものとするのが望ましい。
【0020】
乾燥機は、前記混練機によって含水率の異なる二種類の搾汁粕を均質に混練状としてなる搾汁粕を所定含水量に強制乾燥させる機能を果たすものであり、熱源を有して加熱させた金属部分または陶器部分等に、搾汁粕を直接接触させて熱伝達による加熱、乾燥を行うか、あるいは遠赤外線ライトまたは発熱ランプ等を用いた輻射熱によって搾汁粕を加熱、乾燥するものとするか、もしくは、加熱した空気、または過熱蒸気を吹き付け、乾燥を促進させるよう構成したものとすることも可能であり、例えば、搾汁粕を通さず、通気性のみを確保する目の大きさに形成された金網状のベルトコンベアによって搬送される搾汁粕に、上方からボイラーより供給される蒸気を吹きかけ、コンベア移送中に乾燥を進行するよう構成することができる外、後述する実施例のように、搾汁粕を移送する攪拌用ドラム中にバーナーからの熱風を吹き込むよう構成することも可能である。
【0021】
集塵機は、搾汁粕の搬送中または乾燥中に発生するガス、粉塵等を果実繊維食品の製造装置内から吸引、排除する機能を果たすものであって、搾汁粕の各ホッパー、搬送パイプ、混練機や乾燥機等に接続したパイプ、および送風ファン等から構成することができ、排出口付近に集塵機能を有する集塵フィルターまたは遠心分離器等を設け、清浄化した空気のみを果実繊維食品の製造装置外に放出するよう構成するのが望ましく、例えば、果実繊維食品の製造装置が設置された建物の、外部に排出口を開口するようにして、排気の全てを室外に放出するよう構成することも可能である外、排気管部分を煙突状となるよう、上方に延伸させ、排気中に含まれる粉塵状の粒子を、重力によって落下、回収し、浄化した空気のみを送出するよう構成することもできる。
【0022】
なお、この発明に包含される製造装置には、粉砕機に隣接して適量の添加剤を混合可能とする添加物供給機、および/または、残存する異物を分離、除去可能とする異物分離機が併設されてなるものとしたものとすることもできる外、
添加物供給機は、乾燥済みの搾汁粕中に、ある種の機能を有する添加物を、自動あるいは半自動、もしくは作業員による直接操作により、供給する機能を果たすものであって、搾汁粕への混合割合を正確に設定できるよう構成すべきであり、必要に応じて甘味料、着色料、香料、保存料の外、他の食品等を、適量ずつ供給できるよう構成することが望ましく、例えば、水飴やサッカリン等の甘味料、林檎酸や酢酸等の酸味料、デキストリンやローズマリー抽出物等の安定化剤あるいは酸化防止剤、および、各種ビタミンやミネラル成分等を添加、供給できるよう構成するのが望ましい。
【0023】
異物分離機は、製造過程で乾燥済みの搾汁粕中に誤って混入してしまった砂や金属等の異物を除去する機能を果たすものであって、異物を発見したときには、果実繊維食品製造装置の全体を停止し、異物を取り除いた後、製造装置を再度起動するよう構成することも可能であるが、連続的に移送される搾汁粕を停止することなく、異物を除去できるよう構成することが望ましく、例えば、遠心分離器を用いたり、金属探知器を設置するべきであり、所定容量の容器内で回転させ、乾燥済みの搾汁粕中よりも質量の重い異物を遠心方向に分離するものとし、磁性物質を磁石で吸着するようにしたものや、異物を検出すると、圧縮空気を吹き付けて異物のみを吹き飛ばし、排除してしまうよう構成したもの等とすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【0024】
【実施例1】
図1の果実繊維食品の製造装置の概略的説明図に示される事例は、乾燥済みの果実搾汁粕の20ないし50重量パーセントを未乾燥の果実搾汁粕に混合して100重量パーセント相当量とした後、乾燥工程を行うことができるよう形成した基本的構成からなるこの発明に包含される果実繊維食品の製造装置における代表的な一実施例を示すものであって、その要部が、未乾燥果実搾汁粕を投入する原料ホッパー1、および乾燥させた搾汁粕を順次所定量毎に2分割する分離型ホッパー2を有すると共に、原料ホッパー1からの未乾燥搾汁粕、および分離型ホッパー2からの乾燥済み搾汁粕の供給を受ける混練機3を設け、該混練機3から供給された搾汁粕混練物を加熱、乾燥する乾燥機4を有するものとなっている。
【0025】
原料ホッパー1は、筐体状あるいは円筒状等に形成され、原料を一時的に貯留することのできる原料容器部11を有し、該原料容器部11底部には、漏斗状に形成され、下端部に水平状、あるいは送出口が下側に傾けられたスクリューコンベアを設けた強制送出機構部12を有しており、圧搾機の搾汁粕送出口の下側に配置するか、または、搾汁粕を搬送するベルトコンベアの送出端下側に配置され、未だ乾燥されていない果実搾汁粕の連続的、あるいは断続的な供給を受けるよう配置したものとなっている。
【0026】
分離型ホッパー2は、乾燥済みの果実搾汁粕の連続的あるいは断続的な供給を受け、一時的に貯留する筐体状あるいは円筒状の乾燥原料容器部21を有すると共に、該乾燥原料容器部21の下端部には、二又に分岐する漏斗形状部分と、夫々に水平状、あるいは送出口をやや下方に向けて枝状に延伸されたスクリューコンベアを設置し、一方からは、搾汁粕供給量の40重量パーセント(20ないし50重量パーセント)相当量を送出し、他方からは、残りの60重量パーセント(80ないし50重量パーセント)相当量を、強制的に送出する強制送出機構部22,22が設けられたものとなっている。
【0027】
原料ホッパー1、強制送出機構部12、および分離型ホッパー2の一方の強制送出機構部22の、夫々の送出口下側には、駆動用モーター31を有するスクリューコンベア32からなる混練機3に、搾汁粕を供給するベルトコンベア33が設置されており、該ベルトコンベア33は、分離型ホッパー2の一方の強制送出機構部22側から供給される、40重量パーセント相当量の乾燥済み搾汁粕、および原料ホッパー1の強制送出機構部12から供給される、60重量パーセント相当量の未だ乾燥されていない搾汁粕の供給を受け、100重量パーセント相当量となった搾汁粕を、混練機3に順次投入するよう構成されている。また、混練機3は、駆動用モーター31によって回転駆動されるスクリューコンベア32が、搾汁粕を混練しながら、移送して後述する乾燥機4に付属するスクリューコンベア43に供給するよう配置したものとなっている。
【0028】
強制搬送用のスクリューコンベア43は、乾燥機4の投入口まで混練状の搾汁粕を搬送するよう構成され、該乾燥機4は、略水平状に設けられた乾燥用攪拌ドラム本体41(ロータリーキルン・ドラム式)および同乾燥用攪拌ドラム本体41一端側から、摂氏80度前後の熱風を強制的に吹き込むバーナー42を設けたものとなっており、乾燥用攪拌ドラム本体41のバーナー42が設置された側から順次搾汁粕を供給し、乾燥用攪拌ドラム本体41が毎分6回転の速度で回転駆動され、およそ20分で投入された所定量搾汁粕の乾燥を終了し、送出するよう設定したものとなっている。乾燥機4の送出部には、乾燥を終えた搾汁粕を強制的に搬送する搬送管路44の一端が接続され、同搬送管路4の他端を、分離型ホッパー2の上側に設置された集塵機5,5に接続し、該集塵機5,5から送出する乾燥搾汁粕が、分離型ホッパー2に落下、供給されるよう構成している。
【0029】
分離型ホッパー2の他方の強制送出機構部22送出口下方には、乾燥済み搾汁粕を強制的に送出する搬送管路63の一端が接続されており、同搬送管路63の他端には、集塵機62を介して粉砕機6が接続され、該粉砕機6は、搬送、供給されてくる乾燥済み搾汁粕を、回転する粉砕翼61,61,……によって粉砕、粉粒化あるいは粉末化して果実繊維食品とし、下方に設置された粉末用ホッパー7の容器状貯留部分に一時的に貯留し、同粉末用ホッパー7の漏斗状下端に設けられたスクリューコンベア71が、計量用バルブ72を通じて所定量の果実繊維食品を異物分離機8用食品容器81に収容し、さらに、同食品容器81が、添加物供給機74,74の送出部に設けられた添加物計量用バルブ73,73の下側を移動しながら、各添加物毎の所定量を供給されるよう構成している。
【0030】
果実繊維食品および添加物を収容した食品容器81は、異物分離機8内に搬送、設置され、遠心分離を施して果実繊維食品内に混入してしまった異物を取り除くよう構成されており、異物分離機8から取り外された食品容器81は、その後、包装装置9に供給、接続され、反転することにより、販売用密閉容器91に適量ずつ分包するよう構成したものとなっている。
【0031】
【作 用】
以上のとおりの構成からなるこの発明の果実繊維食品の製造装置は、図2の果実繊維食品製造方法のフローチャートに示されるような、この発明に包含される新規な果実繊維食品の製造方法に使用するものであり、前記果実繊維食品の前記製造装置を用いて果実搾汁粕、特に林檎搾汁粕から粉末状の果実繊維食品を製造する場合を例にすれば、この発明の新規な果実繊維食品の製造方法に包含される以下のとおりの工程を経ることとなる。
【0032】
先ず、含水率40パーセントの林檎搾汁粕を原料ホッパー1に投入し、混練機3を通じて乾燥機4に供給され、バーナー42からの熱風と乾燥用攪拌ドラム本体41の回転を受けて攪拌、乾燥され、およそ9パーセント(6ないし12重量パーセント)の含水率となるまで乾燥する。その後、搬送管路44を通じて集塵機5,5まで強制搬送され、乾燥によって発生したガスを減圧して装置外に排気し、乾燥済み林檎搾汁粕が分離型ホッパー2に供給される。
【0033】
分離型ホッパー2では、乾燥原料容器部21内に供給され、一時的に貯留された9重量パーセントの含水率の、乾燥済み林檎搾汁粕の、送出量の40重量パーセントを、混練機3側に向かう強制送出機構部22に送り出し、残りの60重量パーセントを、粉砕機6に向かう強制送出機構部22に側に供給し、混練機3側の強制送出機構部22に供給された、40重量パーセント相当量の乾燥済み林檎搾汁粕は、ベルトコベア33に落下して、原料ホッパー1から供給された未乾燥の40パーセント前後の含水率をもつ60重量パーセント相当量の林檎搾汁粕と混合状となり、合計で100重量パーセント相当量となるよう、配合され、混練機3に落下、供給される。
【0034】
混練機3に供給された林檎搾汁粕は、含水率の異なる乾燥済み林檎搾汁粕と、未乾燥の林檎搾汁粕とを攪拌、混練して略均質の含水率とした状態でスクリューコンベア43に供給され、乾燥機4に向けて強制的に移送、投入される。乾燥機4に投入した林檎搾汁粕は、乾燥用攪拌ドラム本体41内で攪拌されると共に、バーナー42からの熱風を受けて、9パーセントの含水量となるまで乾燥され、搬送管路44および集塵機5、5を通じて、分離型ホッパー2に供給されることとなる。
【0035】
分離型ホッパー2に投入され、一時的に貯留した乾燥済み林檎搾汁粕は、送出量の40重量パーセントを、混練機3側に向かう強制送出機構部22に送り出し、残りの60重量パーセントを、粉砕機6に向かう強制送出機構部22に側に供給し、混練機3側の強制送出機構部22に供給された、40重量パーセント相当の乾燥済み林檎搾汁粕は、前述と同様の工程を経て、未乾燥の林檎搾汁粕に混合され、乾燥機4に供給されるものとなる一方、残りの60重量パーセントの乾燥済み林檎搾汁粕は、搬送管路63を通じて、集塵機62に供給され、発生ガスを除去した後、粉砕機6に供給し、粉砕翼61,61,……の回転を受けて均質な粉末状に粉砕し、粉末用ホッパー7に落下、供給して一時的に、放置、除熱しながら貯留し、略室温近くまで温度が低下した後に、スクリューコンベア71および計量用バルブ72を通じて、所定量を食品容器81に供給する。
【0036】
粉末状の林檎搾汁粕を供給された食品容器81は、異物分離機8に向けて移動しながら、その移動経路途中に設けられた添加物供給機74,74の、各添加物計量用バルブ73,73の夫々から、デキストリンや着色料を兼ねるビタミン等の適量ずつを添加された後、食品容器81ごと異物分離器8に装着し、遠心分離作用を受けて、混入してしまった異物を取り除き、さらに、同食品容器81に収容されたまま包装装置9まで移動、装着され、適量づつに小分けしてポリエチレンからなる販売用密閉容器91に分包し、林檎食物繊維食品が製造される。
【0037】
【効 果】
以上のとおり、この発明の果実繊維食品の製造方法によれば、従前までの林檎搾汁粕に代表されるように比較的糖質の高い果実搾汁粕については、特に有効な乾燥手段がなく、一部が肥料や飼料として利用される他は、その多くが産業廃棄物として処分されていたが、多量な水分と糖質とを含む、未だ乾燥されていない果実搾汁粕に、乾燥済みの果実搾汁粕を20ないし50重量パーセント相当量の割合で配合し、100重量パーセント相当量の混練物とした上で連続的に乾燥することにより、効率的且つ確実な乾燥を実現して粉粒化または粉末化し、長期保存できるものとなし、食物繊維を多量に含む健康食品、あるいは他の食品、例えば、パン類、麺類、菓子類等への添加物として再生、利用することが可能となり、産業廃棄物としての果実搾汁粕の減少と、有用成分をふんだんに含む新たな加工食品の提供という相乗的効果を得ることができるという極めて秀れた特徴が得られるものである。
【0038】
また、この発明の果実繊維食品の製造装置によれば、従前までのように、果実搾汁粕を適度に乾燥させることが困難であり、乾燥後の含水量が高く、腐敗や黴の発生を免れることができなかったり、あるいは、過度の加熱によって焦げ付きを生じてしまい、安定した乾燥を行うことが極めて難しいという難題を抱えていたものが、適量の乾燥済み果実搾汁粕を、未だ乾燥していない果実搾汁粕に配合して充分に混練状とする混練機を設け、効率的な乾燥に適する状態の均質な果実搾汁粕に調整してから乾燥機に投入するという極めて画期的な構成を実現し得たことにより、大量の果実搾汁粕であっても、連続的あるいは断続的に効率的な乾燥を実現し、極めて良質の果実繊維食品に製造することができ、果実搾汁粕からの果実繊維食品の製造を工業化する上で大いに威力を発揮するという実用的な効果を奏するものとなる。
【0039】
特に、実施例に説明した果実繊維食品の製造装置は、原料ホッパー1と分離型ホッパー2とを有し、混合機3に供給される未乾燥果実搾汁粕および乾燥済み果実搾汁粕の混合割合を適正に保つことができることから、品質の安定と、高い生産効率を確保することができるものであり、また、加熱された果実搾汁粕から発生するガスを、適所に配置された集塵機5,5,62によって装置外へ排除してしまうよう構成し、異臭の発生を防止して風味のよい果実繊維食品として製造することができる上、乾燥機4および分離型ホッパー2を通じて、製品として送出される果実繊維食品を、粉砕機6によって適宜の粒状あるいは粉末状となるよう粉砕、加工すると共に、食品利用に適した各種添加物の適量を自動的に供給するよう構成したことにより、パン、麺、菓子類等の副食品、または、他の各種加工食品への添加物、あるいは健康補助食品等として広範囲に渡って利用可能な果実繊維食品を製造可能とすることができ、さらに、異物分離機8や包装装置9を設置して、原料の投入から製品包装に至る工程の全てを自動化したものとすることにより、衛生管理を充実させ、効率的な生産を可能にするという効果が得られるものとなっている
【0040】
叙述の如く、この発明の果実繊維食品の製造方法、およびそのための製造装置は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも果実搾汁粕の焦げ付きや、製造後の腐敗や黴の発生を防止することが可能となる上、乾燥も効率的に行えることから製造も容易であり、従前までであれば産業廃棄物として、その廃棄処分にも経費を必要とされていた果実搾汁粕を、新たな加工食品として活用可能としたことから、ゴミ処理問題の解決に加え、有用な成分を含む新たな健康食品の提供までをも可能にするいう、社会的効果と経済的効果とが一挙に得られるものであり、市場開放による貿易の自由化や、価格競争の激化等に伴い、市場競争に勝ち抜くことを強く求められるようになった果樹園農家や果実加工業界等からはもとよりのこと、健康食品の重要性に目覚めた多くの消費者からも高い評価がなされ、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の果実繊維食品の製造方法、およびそのための製造装置の技術的思想を具現化した代表的な実施例を示すものである。
【図1】 果実繊維食品製造装置の概略的構造を示す説明図である。
【図2】 果実繊維食品の製造方法を概念的に示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 原料ホッパー
11 同 原料容器部
12 同 強制送出機構部
2 分離型ホッパー
21 同 乾燥原料容器部
22 同 強制送出機構部
3 混練機
31 同 駆動用モーター
32 同 スクリューコンベア
33 同 ベルトコンベア
4 乾燥機
41 同 乾燥用攪拌ドラム本体
42 同 バーナー
43 同 スクリューコンベア
44 同 搬送管路
5 集塵機
6 粉砕機
61 同 粉砕翼
62 同 集塵機
63 同 搬送管路
7 粉末用ホッパー
71 同 スクリューコンベア
72 同 計量用バルブ
73 同 添加物計量用バルブ
74 同 添加物供給機
8 異物分離機
81 同 食品容器
9 包装装置
91 同 販売用密閉容器

Claims (6)

  1. 果汁の抽出後に得られる果実搾汁粕の適量を、適宜手段で含水率6ないし12パーセントとなるまで乾燥させて乾燥済み搾汁粕とした上、該乾燥済み搾汁粕を、その混合割合が40重量パーセントとなるようにして、未乾燥のままの果実搾汁粕に加えて100重量パーセント相当量となる混練物にすると共に、乾燥機を用いて含水率6ないし12パーセントとなるまで乾燥させて乾燥済み搾汁粕とした後、引き続き、その中から40重量パーセント相当量を分離した上、それらを、次の未乾燥のままの新たな果実搾汁粕に戻して100重量パーセント相当量の混練物としてから、乾燥機を用いて含水率6ないし12パーセントとなるまで乾燥させて乾燥済み搾汁粕とする工程を繰り返していくようにする一方、その都度40重量パーセント相当量が分離されて残る60重量パーセント相当量の乾燥済み搾汁粕だけを、その都度含水量6ないし10パーセントとなるよう調整されたものとして粉砕工程に回して粉末あるいは粒状の果実繊維食品に加工していくことを特徴とする果実繊維食品の製造方法。
  2. 果汁の抽出後に得られる果実搾汁粕の適量を、適宜手段で含水率6ないし12パーセントとなるまで乾燥させて乾燥済み搾汁粕とした上、該乾燥済み搾汁粕を、その混合割合が40重量パーセントとなるようにして、未乾燥のままの果実搾汁粕に加えて100重量パーセント相当量となる混練物にすると共に、乾燥機を用いて含水率6ないし12パーセントとなるまで乾燥させて乾燥済み搾汁粕とした後、引き続き、その中から40重量パーセント相当量を分離した上、それらを、次の未乾燥のままの新たな果実搾汁粕に戻して100重量パーセント相当量の混練物としてから、乾燥機を用いて含水率6ないし12パーセントとなるまで乾燥させて乾燥済み搾汁粕とする工程を繰り返していくようにする一方、その都度40重量パーセント相当量が分離されて残る60重量パーセント相当量の乾燥済み搾汁粕だけを、その都度含水率6ないし10パーセントとなるよう調整してから、粉砕機に投入して粉砕する粉砕工程に回していくようにした上、必要に応じてそれら粉末体に適量の各種有効成分からなる添加剤等を加えるか、加えずして、粉末あるいは粒状の果実繊維食品に加工していくことを特徴とする果実繊維食品の製造方法。
  3. 未乾燥果実搾汁粕の適量ずつを投入可能とする原料ホッパ、および、含水率6ないし12パーセントまで乾燥させた乾燥済み搾汁粕を、40重量パーセント相当量部分と60重量パーセント相当量部分とに分離可能とする分離型ホッパを配設すると共に、これら原料ホッパおよび分離型ホッパの双方から所定割合ずつの未乾燥のままの果実搾汁粕および乾燥済み搾汁粕で100重量パーセント相当量となるような供給を受ける混練機と、同混練機から供給された混練物を含水率6ないし12重量パーセントにまで加熱、乾燥する乾燥機と、該乾燥機から供給される乾燥済み搾汁粕を粉砕する粉砕機とを有しており、乾燥機から送出する乾燥済み搾汁粕は、集塵機を通過してガスを排除してから前記分離型ホッパに供給されるようにしてあり、それら分離型ホッパに供給された乾燥済み搾汁粕の中、40重量パーセント相当量部分は前記混練機に戻され、粉砕機には、残る60重量パーセント相当量部分の乾燥済み搾汁粕が直接か、さらに含水量の調整されたものとして供給されるようにしてなることを特徴とする、請求項1または2何れか記載の果実繊維食品の製造方法のための製造装置。
  4. 未乾燥果実搾汁粕の適量ずつを投入可能とする原料ホッパ、および、含水率6ないし12パーセントまで乾燥させた乾燥済み搾汁粕を、40重量パーセント相当量部分と60重量パーセント相当量部分とに分離可能とする分離型ホッパを配設すると共に、これら原料ホッパおよび分離型ホッパの双方から所定割合ずつの未乾燥のままの果実搾汁粕および乾燥済み搾汁粕で100重量パーセント相当量となるような供給を受ける混練機と、同混練機から供給された混練物を含水率6ないし12重量パーセントにまで加熱、乾燥する乾燥機と、該乾燥機から供給される乾燥済み搾汁粕を粉砕する粉砕機とを有しており、乾燥機から送出する乾燥済み搾汁粕は、集塵機を通過してガスを排除してから前記分離型ホッパに供給されるようにしてあり、それら分離型ホッパに供給された乾燥済み搾汁粕の中、40重量パーセント相当量部分は前記混練機に戻され、粉砕機には、残る60重量パーセント相当量部分の乾燥済み搾汁粕が直接か、さらに、その都度含水率6ないし10パーセントとなるよう含水量の調整されたものとして供給されるようにしてなることを特徴とする、請求項1または2何れか記載の果実繊維食品の製造方法のための製造装置。
  5. 粉砕機に隣接して適量の添加剤を混合可能とする添加物供給機、および/または、残存する異物を分離、除去可能とする異物分離機が併設されてなるものとした、請求項3または4何れか記載の製造装置。
  6. 果実搾汁粕が林檎搾汁粕であって、分離型ホッパが、乾燥済み搾汁粕を40重量パーセント相当量部分と60重量パーセント相当量部分とに分離可能なものに形成され、混練機には、その中の40重量パーセント相当量部分の乾燥済み搾汁粕が、原料ホッパからの未乾燥のままの林檎搾汁粕と共に加えられて100重量パーセント相当量の混練物となるようにした、請求項3ないし5何れか記載の製造装置。
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