JP4236560B2 - 段ボール用ライナー - Google Patents

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Description

本発明は、段ボール用ライナーに関する。特には、薬品を使用することなく、中芯と段ボール用ライナーとを接着させる際に、接着剤の水溶液の水分が段ボール用ライナーの表面に達するのを防止し、中芯と段ボール用ライナーとを貼り合わせる速度を向上させることができ、生産ラインの高速化を可能とする段ボール用ライナーを提供することにある。
段ボールシートは、波状に段繰られた(コルゲート加工された)中芯の両側に、澱粉糊やPVA等の接着剤を用いてライナーを貼合することによって製造されている。両面段ボールシートを製造する場合は、シングルフェーサー部で中芯を段付成形して、裏ライナーと貼り合わせて片面段ボールを形成し、ダブルフェーサー部で中芯の反対側段頂に表ライナーを貼り合わせて、両面段ボールが製造されている。
段ボールシートの製造においては、中芯とライナーとの初期接着強度が生産速度に影響を及ぼすことが多い。接着剤として澱粉糊を用いる場合、澱粉糊を水溶液とし、この水溶液を中芯の段頂に塗布するのが通常である。中芯とライナーとが貼り合わされた後、ヒーターにより120〜160℃程度の温度に加熱され、中芯の段頂に塗布された澱粉糊がゲル化されるとともに、澱粉糊の水溶液の水分が蒸発し、中芯とライナーとの接着が行われる。中芯とライナーとの接着強度を向上させるためには、澱粉糊の水溶液をライナーの裏面に十分に吸収させて中芯とライナーとを接着させる必要がある。
中芯とライナーとの貼合速度を高速にすると、ヒーターによる熱量が不足して澱粉糊のゲル化が不十分であったり、澱粉糊の水溶液の水分の蒸発が十分でなく、乾燥が不十分になり、中芯とライナーとの貼り合わせ、すなわち初期接着強度が不十分となる。初期接着強度が不十分であると、折り目のための罫線を入れたり、段ボールシートを所定の大きさに切断する際に、ライナーと中芯とが剥離を生じる場合がある。このようなトラブルの発生を防止するためには、中芯とライナーとの貼合速度を減速することで対応しなければならず、生産効率の低下が問題となる。
このように、中芯とライナーとの初期接着強度は、段ボールシートの製造上、きわめて重要な品質の一つと言える。貼合速度を上昇させた場合でも十分な初期接着強度を得るための開発が進められている。例えば、特開平7−195648号公報には、苛性ソーダ又は苛性カリを含有する貼合速度向上剤を塗布した段ボール用原紙が開示されている。また、特開平7−100977号公報には、ライナー原紙及び中芯の一方又は両方の貼り合わせ面のpHを、硼砂、苛性ソーダ等によって6〜10とする段ボールの製造方法が開示されている。また、特開平7−290622号公報には、ライナー及び中芯の少なくとも一方の面に八硼酸ナトリウムからなる硼素化合物が塗工されている段ボールシートが開示されている。また、特開平7−238263号公報には、多価アルコール水溶液に硼砂を溶解させた段ボールシート貼合速度向上剤を使用する段ボールシートの製造方法が開示されている。
上記公報に開示された段ボールシート等を用いることにより、又は上記公報に開示された段ボールシートの製造方法によれば、段ボール貼合時の初期接着強度を向上させることができる。しかしながら、上記公報に開示された方法等においては、ライナー又は中芯の表面に薬品を塗工する等によって段ボール貼合時の初期接着強度を向上させている。このように、薬品を使用しているため、薬品をライナー又は中芯の表面に塗工する工程を必要とし、工程が煩雑になるばかりでなく、接着に関係ない部分にも薬品が塗工されるので経済的ではないという問題がある。
従って、本発明の目的は、薬品を使用することなく、中芯と段ボール用ライナーとを接着させる際に、接着剤の水溶液の水分が段ボール用ライナーの表面に達することを防止し、中芯と段ボール用ライナーとを貼り合わせる速度を向上させることができ、生産ラインの高速化を可能とする段ボール用ライナーを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、3層以上の多層構造を有する段ボール用ライナーの初期吸水性を高めることにより、すなわち、3層以上の多層構造を有する段ボール用ライナーにおいて、坪量を特定の範囲とするとともに、坪量と、JIS−P8140で規定される、接触時間10秒におけるコッブ吸水度との関係を特定することにより、中芯と段ボール用ライナーとを接触させる際に、接着剤の水溶液の水分が段ボール用ライナーの表面に達することを防止し、乾燥を速やかに行うことができ、中芯と段ボール用ライナーとを貼り合わせる速度を向上させることができることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、少なくとも、表層、中層及び裏層の3層以上の多層構造を有する段ボール用ライナーであって、坪量が100〜300g/mであり、上記坪量を(A)g/mとし、前記裏層面のJIS−P8140で規定される、接触時間10秒におけるコッブ吸水度を(B)g/mとした場合、B/Aが0.7〜2.5であることを特徴とする段ボール用ライナーを提供するものである。
上記段ボール用ライナーを用いて段ボールシートを製造する場合、生産ラインの高速化が可能となる。
上記段ボール用ライナーは、JIS−P8140で規定される、接触時間120秒におけるコッブ吸水度を(C)g/mとした場合、C/Bが1.0〜2.0であることが好ましい。
上記段ボール用ライナーは、少なくとも、表層、中層及び裏層からなり、該裏層に内添サイズ剤が実質的に含有されていないことが好ましい。
本発明の段ボール用ライナーを用いて段ボールの製造を行った場合、中芯と段ボール用ライナーとを接着させる際に、接着剤の水溶液の水分が段ボール用ライナーの表面に達するのを防止し、中芯と段ボール用ライナーとを貼り合わせる速度が向上し、生産ラインの高速化が可能となる。
以下、本発明の段ボール用ライナーについて説明する。
本発明の段ボール用ライナーは、少なくとも、表層、中層及び裏層の3層以上の多層構造を有する段ボール用ライナーである。
本発明の段ボール用ライナーを製造する際に用いられる繊維素材としては、広葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ等が挙げられる。また、木材繊維を含む主原料として、化学的に処理されたパルプ、木材以外の繊維原料であるケナフ、麻、葦等非木材繊維を主原料として化学的に処理されたパルプやチップを機械的にパルプ化したグランドパルプ、木材またはチップに化学薬品を添加しながら機械的にパルプ化したケミグランドパルプ、及びチップを柔らかくなるまで蒸解した後、レファイナー等でパルプ化したセミケミカルパルプ等のバージンパルプ及び、段ボールや新聞紙、チラシ等の古紙のほか、塗工紙、非塗工紙、地券、カラー印刷された紙、白黒印刷された紙など種々の耐漂白性を有する紙を含む雑誌古紙などをも使用することができる。
また、上述した植物繊維にポリエチレン、ポリプロピレン等を原料とした、合成パルプ等を混合させたものや、合成パルプの他にもレーヨン繊維、アクリル繊維、ポリアミド繊維等の有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維等の各種繊維を配合することも可能である。
本発明の段ボール用ライナーは3層以上の多層構造を有するものであり、少なくとも表層、中層及び裏層からなる。また、本発明の段ボール用ライナーは4層以上の多層構造を有するものであってもよく、層の数に限定はなく、例えば上述した3層構造のものだけでなく、表層及び中層の間に表下層を設けてもよい。また、本発明の段ボール用ライナーは、上述した3層構造を有するもの、4層構造を有するものだけでなく、5層以上の構造を有する段ボール用ライナーも含まれる。
本発明の段ボール用ライナーの坪量は100〜300g/mであり、好ましくは120〜280g/mである。坪量が100g/mより低いと段ボールシートに加工すると波打ちが発生するため外観が悪くなり、300g/mを超えるとコルゲーターで高速で貼合する際に糊の乾燥熱量が不足してライナーと中芯の初期接着強度が低下する問題がある。
本発明の段ボール用ライナーは、坪量を(A)g/mとし、JIS−P8140で規定される、接触時間10秒におけるコッブ吸水度を(B)g/mとした場合、B/Aが 0.7〜2.5であり、好ましくは0.7〜1.8である。B/Aが0.7未満であると段ボール用ライナーと中芯とを接着させる際に、接着剤の水溶液が段ボール用ライナーに吸収されず、このため、接着強度が不足して段ボール用ライナーと中芯との初期接着強度が低下する。一方、2.5を超えると、段ボール用ライナーが糊の水溶液を大量に吸収してしまうため、ライナーと中芯の接着部分に糊が残らないため、初期接着強度が低下する。
なお、本明細書において、「コッブ吸水度」とは、紙の吸水性を示す値であり、JIS−P8140で規定される方法によって測定した値である。具体的には、段ボール用ライナーの裏面(ここで、裏面とは、段ボールシートを製造する際に、中芯と接着される側の面を意味する。)に円状のゴムパッキン等により10cmになるように区切り、そこにライナーの裏面が覆われる程度の水を載せ、10秒(又は120秒)保持し、段ボール用ライナーの初期の重量と、10秒(又は120秒)経過後の重量とを比較し、1mあたりの吸水度を計算し、吸水性を測定する。
なお、コッブ吸水度が大きければ吸水性が高く、コッブ吸水度が小さければ吸水性が低いといえる。
また、本発明の段ボール用ライナーは、JIS−P8140で規定される、接触時間120秒におけるコッブ吸水度を(C)g/mとした場合、C/Bが1.0〜 2.0であることが好ましい。C/Bが2以上であると、段ボール表面に糊の水溶液が達してしまい、段ボールシートの外観を悪くする。
JIS−P8140で規定される、接触時間10秒、又は120秒におけるコッブ吸水度と、段ボール用ライナーの坪量との関係を上記範囲内とする手段としては、段ボール用ライナーを構成する各層に含有させる内添サイズ剤の含有量を調整することによって実施することができる。
本発明の段ボール用ライナーの坪量(A)、JIS−P8140で規定される、接触時間10秒におけるコッブ吸水度(B)、及びJIS−P8140で規定される、接触時間120秒におけるコッブ吸水度(C)との関係について具体例を示すと、段ボール用ライナーの坪量が280g/mの場合、JIS−P8140で規定される、接触時間10秒におけるコッブ吸水度(B)は、200〜450g/m程度であり、JIS−P8140で規定される、接触時間120秒におけるコッブ吸水度(C)は、250〜650g/m程度である。
本発明の段ボール用ライナーを構成する各層には、何れも、段ボール用ライナーを製造する際に用いられる添加剤を添加してもよい。このような添加剤としては、例えばポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール系高分子、尿素/ホルマリン樹脂、メラミン/ホルマリン樹脂、澱粉等の紙力増強剤;硫酸バンド等の薬品定着剤、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アミノメチルアクリルアミドの共重合物の塩、カチオン化澱粉、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイド、アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム共重合物等の濾水性あるいは歩留まり向上剤;ポリアミド、ポリアミン、エピクロルヒドリン等の耐水化剤;消泡剤、タルク等の填料;染料;スライムコントロール剤;抗菌剤;紫外線防止剤、防滑剤、滑剤、耐油剤、撥油剤、耐光・耐候性付与剤等が挙げられる。
本発明の段ボール用ライナーの具体例としては、例えば、少なくとも、表層、中層及び裏層からなり、該裏層にサイズ剤が実質的に含有されていないものが挙げられる。本発明の段ボール用ライナーとしては、表層及び中層の間に表下層が形成されているものが好ましい。すなわち、表層、表下層、中層及び裏層の4層構造からなるものが挙げられる。
本発明の段ボール用ライナーは、裏層に内添サイズ剤を実質的に含有しないことが好ましい。裏層に内添サイズ剤を含有しないことにより、本発明の段ボール用ライナーの初期吸水性を高めることが可能となる。さらに中層には内添サイズ剤を含有していることが好ましい。すなわち、裏層に内添サイズ剤を含有させないで中層に内添サイズ剤を含有させることによって、坪量を(A)g/mとし、JIS−P8140で規定される、接触時間10秒におけるコッブ吸水度を(B)g/mとした場合、B/Aを0.7〜2.5の範囲とすることができる。また、表層、表下層には内添サイズ剤を含有していることが好ましい。表層、表下層、中層に内添サイズ剤を含有することにより、接着剤の水溶液中の水分が表層に浸入するのが防止でき、長時間吸水性を低下させることができる。すなわち、JIS−P8140で規定される、接触時間120秒におけるコッブ吸水度を(C)g/mとした場合、C/Bを1.0〜2.0の範囲とすることができる。
特に好ましくは、表層のサイズ効果を最も高くして、表層、表下層、中層の順にサイズ効果が低くなるように内添サイズ剤の添加量を調整することにより、経済的に本発明の段ボール用ライナーを得ることができる。
本発明において用いられる内添サイズ剤としては、従来よりライナーを製造するために用いられているものを特に制限なく用いることができ、例えば、ロジンサイズ、アルキルケテンダイマー(AKD)、アルケニル無水コハク酸(ASA)等が挙げられる。上記内添サイズ剤は、単独で用いてもよく、又は2種以上を混合して用いてもよい。
内添サイズ剤を添加する方法としては、特に制限はなく、段ボール用ライナーを抄紙によって製造する際に、通常の方法によって添加することができる。
本発明の段ボール用ライナーは抄紙で形成することができる。本発明の段ボール用ライナーを製造する際に用いられる抄紙機としては、従来よりライナーを製造する際に用いられている抄紙機を使用することができる。このような抄紙機としては、例えば、円網抄紙機ウルトラフォーマー抄紙機、ベルボンドフォーマー抄紙機等が挙げられる。また、抄き合わせた原料を乾燥させる方法としては、例えば、ヤンキードライヤー、多筒ドライヤー、熱風ドライヤー、赤外線ドライヤー等が挙げられる。
以下に、実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特に断りのない限り、次の意味を表す。%;質量%、薬品添加量;パルプ絶乾重量1トンあたりの固形分添加量(kg/t)、フリーネス;カナダ標準ろ水度、坪量;JISP8124に規定されるメートル坪量
実施例1
下記の原材料を用いて、下記の製造方法に従って、段ボール用ライナーを得た。得られた段ボール用ライナー紙の詳細を表1、表2に示す。
<原材料>
・表層
パルプ;新段古紙と針葉樹未晒クラフトパルプ(フリーネス550cc)の混合パルプ(配合比45:55)
紙力増強剤;内添、両性タピオカ澱粉3kg/t
サイズ剤;内添、ロジン系エマルジョン6kg/t
定着剤;内添、硫酸アルミニウム(8%有姿)30kg/t
・表下層
パルプ;新段古紙と針葉樹未晒クラフトパルプ(フリーネス550cc)の混合パルプ(配合比75:25)
紙力増強剤;内添、両性タピオカ澱粉3kg/t
サイズ剤;内添、ロジン系エマルジョン2kg/t
定着剤;内添、硫酸アルミニウム(8%有姿)30kg/t
・中層
パルプ;段ボール古紙と雑誌古紙の混合パルプ(配合比70:30)
紙力増強剤;内添、両性タピオカ澱粉1kg/t
サイズ剤;内添、ロジン系エマルジョン2kg/t
定着剤;内添、硫酸アルミニウム(8%有姿)40kg/t
・裏層
パルプ;段ボール古紙
紙力増強剤;内添、両性タピオカ澱粉1kg/t
サイズ剤;添加なし
定着剤;内添、硫酸アルミニウム(8%有姿)40kg/t
<製造方法>
抄紙速度;リールにて400m/min、水分;リールにて8.5%
段ボール用ライナーの坪量を280g/mとし、各層の坪量を表層45g/m、表下層55g/m、中層90g/m、裏層90g/mとした。
上記パルプを用いて、4層抄きを行い、段ボール用ライナーを得た。得られた段ボール用ライナーについて、JIS−P8140で規定される方法によって、接触時間10秒におけるコッブ吸水度、及び接触時間120秒におけるコッブ吸水度を測定した。具体的には、段ボール用ライナーの裏面に円状のゴムパッキン等により10cmになるように区切り、そこにライナーの裏面が覆われる程度の水を載せ、10秒(又は120秒)保持し、段ボール用ライナーの初期の重量と、10秒(又は120秒)経過後の重量とを比較し、1mあたりの吸水度を計算し、吸水性を測定する。
次に得られた段ボール用ライナーを使用して段ボールシートを作製した。段ボールシートは、中芯として強化芯(180g/m)を用い、中芯の表及び裏に、上記ライナーを貼り合わせてA段シングルフルートを作製した。コルゲーターはダイオーエンジニアリング株式会社製、アグナティGO−14QRC(設計貼合速度250m/分)を使用した。貼合速度は170m/min、および250m/minとして段ボールシートを得た。
また、得られた段ボールシートのライナーと中芯との接着力をJIS Z 0402段ボール接着力試験方法により測定し、以下の基準に従い、評価した。なお、試験はシングルフェーサ及びダブルフェーサ側について、それぞれ10個の試験片について行い、平均値を求めた。
◎:接着力が270N以上である。
○:接着力が250N以上270N未満である。
△:接着力が230N以上250N未満である。
×:接着力が230N未満である。
また、得られた段ボールシートの外観を以下の基準に従い評価した。結果を表1に示す。
◎:平坦で、均一なシートが得られた。
○:シートの一部に糊の浸透が見られるが、使用上問題の無い程度であった。
△:シート全体に糊の浸透が見られる。
×:シート全体に糊の浸透が見られる。または波打ちが発生している。
比較例1
内添サイズ剤のパルプ絶乾燥質量あたりの添加量を、表1のとおりとし、坪量を310g/mとし、各層の坪量を表層50g/m、表下層60g/m、中層100g/m、裏層100g/mとした以外は、実施例1と同様に操作を行い、段ボール用ライナーを得た。得られた段ボール用ライナーについて、実施例1と同様にして吸水度を測定した。また実施例1と同様にして段ボールを作製し、接着力及び外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例2〜3、比較例2〜4
内添サイズ剤のパルプ絶乾燥質量あたりの添加量を、表1のとおりとした以外は、実施例1と同様に操作を行い、段ボール用ライナーを得た。得られた段ボール用ライナーについて、実施例1と同様にして吸水度を測定した。また、実施例1と同様にして段ボールを作製し、接着力及び外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例4
内添サイズ剤のパルプ絶乾燥質量あたりの添加量を、表1のとおりとし、坪量を300g/mとし、各層の坪量を表層45g/m、表下層55g/m、中層110g/m、裏層90g/mとした以外は、実施例1と同様に操作を行い、段ボール用ライナーを得た。得られた段ボール用ライナーについて、実施例1と同様にして吸水度を測定した。また実施例1と同様にして段ボールを作製し、接着力及び外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例5〜8、比較例5、6
内添サイズ剤のパルプ絶乾燥質量あたりの添加量を、表1のとおりとし、坪量を210g/m、各層の坪量を表層45g/m、表下層55g/m、中層55g/m、裏層55g/m、抄紙速度を530m/minとした以外は、実施例1と同様に操作を行い、段ボール用ライナーを得た。得られた段ボール用ライナーについて、実施例1と同様にして吸水度を測定した。また実施例1と同様にして段ボールを作製し、接着力及び外観を評価した。結果を表2に示す。
比較例7、8
内添サイズ剤のパルプ絶乾燥質量あたりの添加量を、表1のとおりとし、坪量を120g/m、各層の坪量を表層40g/m、表下層40g/m、裏層40g/mの3層抄きとし、抄紙速度を780m/minとした以外は、実施例1と同様に操作を行い、段ボール用ライナーを得た。得られた段ボール用ライナーについて、実施例1と同様にして吸水度を測定した。また実施例1と同様にして段ボールを作製し、接着力及び外観を評価した。結果を表2に示す。
比較例9
内添サイズ剤のパルプ絶乾燥質量あたりの添加量を、表1のとおりとし、坪量を90g/mとし、各層の坪量を表層30g/m、表下層30g/m、裏層30g/mの3層抄きとし、抄紙速度を780m/minとした以外は、実施例1と同様に操作を行い、段ボール用ライナーを得た。得られた段ボール用ライナーについて、実施例1と同様にして吸水度を測定した。また実施例1と同様にして段ボールを作製し、接着力及び外観を評価した。結果を表2に示す。
表1から明らかな通り、本発明の段ボール用ライナーは、段ボールシートを製造した際に、高い貼合速度においても、接着力を高くすることができ、すなわち、中芯と段ボール用ライナーとを貼り合わせる速度を向上させることのできるものであると共に、外観も良好なものである。

Claims (3)

  1. 少なくとも、表層、中層及び裏層の3層以上の多層構造を有する段ボール用ライナーであって、
    坪量が100〜300g/mであり、
    表層及び中層にはサイズ剤が内添され、裏層にはサイズ剤が内添されず
    上記坪量を(A)g/mとし、前記裏層面のJIS−P8140で規定される、接触時間10秒におけるコッブ吸水度を(B)g/mとした場合、B/Aが0.7〜2.5であることを特徴とする段ボール用ライナー。
  2. 前記裏層面のJIS−P8140で規定される、接触時間120秒におけるコッブ吸水度を(C)g/mとした場合、C/Bが1.0〜2.0 である、請求項1に記載の段ボール用ライナー。
  3. 前記多層構造におけるサイズ性が、表層のサイズ効果を最も高くして、表層、中層の順にサイズ効果が低くなるように内添サイズ剤の添加量が調整されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の段ボール用ライナー。
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