JP4235981B2 - レゾルバのステータ構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レゾルバのステータ構造に関し、特に、ステータ巻線を接続するプリント基板を輪状とし、この輪状プリント基板を各ステータ巻線を覆うように設けることにより、この輪状プリント基板にカバー機能を持たせ、従来のステータ巻線を保護するための樹脂カバーを不要とするための新規な改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、用いられていたこの種のレゾルバのステータ構造としては、一般に、図３及び図４で示される構成が採用されていた。
すなわち、図３及び図４において符号１で示されるものは、全体形状が輪状をなし外方へ向けて突出して形成された複数の磁極２を有する輪状ステータであり、この各磁極２には輪状ステータ１の両端面に設けた一対の樹脂キャップ４を介してステータ巻線３が巻回して設けられている。
前記樹脂キャップ４の外縁部４ａは、前記各磁極２の外縁位置に軸方向に沿って壁状となるように形成されている。
【０００３】
前記輪状ステータ１の端面には、前記ステータ巻線３を覆うように端子板としての一対のプリント基板５が設けられ、前記ステータ巻線３はこのプリント基板５を中継して外部にリード線６として導出されている。
前記各プリント基板５は、弧状をなしているのみであるため、この各プリント基板５が位置していない他の部分は、ステータ巻線３が外部に露出しており、そのために、図４に示されるように、輪状ステータ１の両端面１Ａ、１Ｂには一対の輪状をなす樹脂カバー７が設けられている。
前記各樹脂カバー７によって、輪状ステータ１の各ステータ巻線３及び各プリント基板５は全面的に覆われるように構成されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
従来のレゾルバのステータ構造は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、ステータ巻線の外側に設けるプリント基板は弧状をなすのみであるため、各ステータ巻線を覆うように樹脂カバーを設けなくてはならず、部品点数を減らしてコストダウンを計るようなことは不可能であった。
【０００５】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、ステータ巻線を接続するプリント基板を輪状とし、この輪状プリント基板を各ステータ巻線を覆うように設けることにより、この輪状プリント基板にカバー機能を持たせ、従来のステータ巻線を保護するための樹脂カバーを不要とするようにしたレゾルバ用ステータ構造を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明によるレゾルバのステータ構造は、全体形状が輪状をなし内方又は外方へ向けて形成された複数の磁極を有する輪状ステータと、前記輪状ステータの前記各磁極の両端面に設けた一対の輪状の樹脂キャップを介して巻回されたステータ巻線よりなるレゾルバのステータ構造において、前記樹脂キャップの外縁部は、前記各磁極の外縁位置に前記輪状ステータの軸方向に沿って壁状となるように形成され、かつ、前記輪状ステータの外縁に沿って非連続的に輪状に形成され、前記ステータ巻線の外側には、前記輪状ステータの形状に沿って形成されプリントパターン及び端子ピンを有する端子板としての輪状プリント基板が前記各外縁部をガイドとしてその内側に位置決め固定され、前記両端面の全てのステータ巻線は前記輪状プリント基板によって覆われていると共に、前記端子ピンは前記軸方向に沿って前記輪状プリント基板の内側へ向けて形成され、前記端子ピンには前記ステータ巻線及びリード線が接続されている構成である。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明によるレゾルバのステータ構造の好適な実施の形態について説明する。尚、従来例と同一又は同等部分には同一符号を付して説明する。
図１及び図２において符号１で示されるものは、全体形状が輪状をなし外方へ向けて突出して形成された複数の磁極２を有する輪状ステータであり、この各磁極２には、輪状ステータ１の両端面１Ａ、１Ｂに設けた一対の輪状の樹脂キャップ４を介してステータ巻線３が巻回して設けられている。
尚、図１及び図２の形態においては、各磁極２が外方へ向けて突出したアウターロータ型を示しているが、周知のように、磁極２が内方へ向けて突出するインナーロータ型の場合にも適用可能である。
【０００８】
前記樹脂キャップ４の外縁部４ａは、前記各磁極２の外縁位置に軸方向に沿って壁状となるように形成され、この各外縁部４ａは輪状ステータ１の外縁に沿って非連続的に輪状に形成されている。
【０００９】
前記輪状ステータ１の両端面１Ａ、１Ｂには、前記ステータ巻線３を覆うように端子板としての輪状プリント基板５が前記各外縁部４ａをガイドとしてその内側に位置決め固定されている。
【００１０】
前記輪状プリント基板５の一部には、プリントパターン５ａ及び端子ピン５ｂが設けられ、この端子ピン５ｂは図の裏側すなわち内側へ向けて軸方向に沿って形成されている。
前記端子ピン５ｂには前記ステータ巻線３及びリード線６が接続されている。
【００１１】
前記輪状プリント基板５は、輪状ステータ１の両端面１Ａ、１Ｂに設けられており、この両端面１Ａ、１Ｂにおけるステータ巻線３が全て覆われ、図４の従来例に示されている樹脂カバー７が不必要となり、各輪状プリント基板５が前記樹脂カバー７の代わりとなるように構成されている。
【００１２】
【発明の効果】
本発明によるレゾルバのステータ構造は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、各磁極すなわちスロットに設けたステータ巻線の外側に輪状プリント基板５を設けているため、従来の樹脂カバーを用いることなく各輪状プリント基板を樹脂カバーの代わりとすることができ、部品点数の低減とコストダウン、及び、厚さのスリム化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明によるレゾルバ用ステータ構造を示す平面図である。
【図２】 図１の縦断面図である。
【図３】 従来構成を示す平面図である。
【図４】 図３の縦断面図である。
【符号の説明】
１ 輪状ステータ
２ 磁極
３ ステータ巻線
４ 樹脂キャップ
５ 輪状プリント基板
１Ａ、１Ｂ 両端面
４ａ 外縁部
５ａ プリントパターン
５ｂ 端子ピン
６ リード線
Claims (1)
- 全体形状が輪状をなし内方又は外方へ向けて形成された複数の磁極(2)を有する輪状ステータ(1)と、前記輪状ステータ(1)の前記各磁極(2)の両端面(1A,1B)に設けた一対の輪状の樹脂キャップ(4)を介して巻回されたステータ巻線(3)よりなるレゾルバのステータ構造において、前記樹脂キャップ(4)の外縁部(4a)は、前記各磁極(2)の外縁位置に前記輪状ステータ (1) の軸方向に沿って壁状となるように形成され、かつ、前記輪状ステータ(1)の外縁に沿って非連続的に輪状に形成され、前記ステータ巻線(3)の外側には、前記輪状ステータ(1)の形状に沿って形成されプリントパターン (5a) 及び端子ピン (5b) を有する端子板としての輪状プリント基板(5)が前記各外縁部(4a)をガイドとしてその内側に位置決め固定され、前記両端面 (1A,1B) の全てのステータ巻線(3)は前記輪状プリント基板(5)によって覆われていると共に、前記端子ピン (5b) は前記軸方向に沿って前記輪状プリント基板 (5) の内側へ向けて形成され、前記端子ピン (5b) には前記ステータ巻線 (3) 及びリード線 (6) が接続されることを特徴とするレゾルバのステータ構造。
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