JP4235822B2 - 分離膜を用いた発酵エタノールの濃縮方法 - Google Patents

分離膜を用いた発酵エタノールの濃縮方法 Download PDF

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Description

本発明は、濃縮エタノール液の製造方法に関するものである。
食品、化学工業などの分野において、複数の化合物が混在する多成分系から目的物質を回収分離精製する方法は、最終製品を取り出すための重要な分離精製技術であり、種々な手段が採用されてきた。
目的物質の回収分離精製方法の一つとして蒸留法は、一般的に広範囲に用いられている方法の一つである。蒸留法は、物質の溶液をその沸点とし、その沸点差により成分を分離する方法であり、沸点差により各成分の確実な分離精製を行うことができるという利点が認められ、有効な分離手段とされてきた。しかしながら、蒸留法を適用することは、処理しようとする対象溶液を加熱して沸点の状態にすることが必要であり、対象溶液を沸点にまで加熱することが必要となり、必然的にエネルギー多消費型のプロセスとなる。
一方、発酵法で得られるエタノール水溶液は、エタノール濃度が低濃度のものが得られるにすぎず、この場合にも、蒸留法が採用されてきたために、発酵法によるエタノール製造プロセスは、エネルギー多消費型のプロセスとされてきた。
また、通常の蒸留法によるエタノール−水系の溶液を濃縮する場合には、エタノール濃度が、95.6重量%で、所謂共沸点となり、気相と液相の濃度が一致する結果、蒸留法によりそれ以上に濃縮することは、実質的に不可能であり、濃縮操作に限界が現れる。このような場合には、これ以上に濃縮して、無水化するためには、エタノール−水系にベンゼンあるいはシクロヘキサン等の物質を添加して蒸留する共沸蒸留法が用いることが行なわれる。しかしながら、ベンゼン等を存在させて、その共存下で蒸留を行うことは、大気環境汚染や人体への影響が懸念されるため、その使用に際しては厳しい環境基準の遵守が義務付けられており、ベンゼンの使用は極力回避すべきである。
エタノール水溶液の濃縮を蒸留で行うことを検討すると、生産されるエタノールの約半分のエネルギーがエタノールの濃縮のために消費すると言われるほどのエネルギー多消費型のプロセスであるから、必要とされるエネルギー量を少なくしようという観点から、蒸留法を回避する連続プロセスを開発することが検討されてきた。
液体混合物から特定成分を取り出して分離・濃縮する方法として、蒸留法以外では、分離膜を用いる方法が注目されており、実際に多方面にわたり工業的に用いられている。
エタノール発酵液からエタノールの選択的な分離・濃縮に関しても分離膜による方法が検討されている。具体的には、酵母等の微生物によって生産される特定の処理対象物質(エタノール)を含む水溶液(エタノール発酵液)を、エタノールに対して選択性を有する分離膜の一方に供給し、反対(透過)側から濃縮されたエタノールを取り出す膜分離法であり、この場合に分離膜としてはエタノール選択的疎水性透過性膜を利用することが行なわれてきた。エタノール選択的疎水性透過性膜の利用に際しては、取り出し側を減圧に保つ浸透気化法が採用され、そのための分離膜としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコンゴム膜を用いる方法(特許文献1)があり、また、浸透気化分離法に用いられるエタノール分離膜の素材としては、ポリジメチルシロキサンやシリコンゴム(非特許文献1)を用いることも、よく知られている。
この分離膜を用いる場合には、発酵により得られたるエタノール水溶液は、その濃度が20%〜30%程度までの濃度にまで濃縮することができるものの、燃料用エタノールなどの目的ではまだ十分な結果ということができず、効果的なものとなっていない。この場合のエタノール選択的疎水性透過性膜としては、シロキサンを含む共重合体(特許文献2)、エタノール透過性が良好な膜としては、シリル化合物の重合体(特許文献3)、置換ポリアセチレンとポリトリメチルビニルシランの膜を用い、分離膜の性能を回復させる方法(特許文献4)なども知られている。エタノール選択的疎水性透過性膜により得られるエタノール水溶液の濃縮には、膜分離法によっても、その濃度が20〜30%程度までの濃度にまで濃縮されるにとどまり、効果的なものとなっていない。
エタノール選択的疎水性透過膜として、ゼオライトをシリコンゴムマトリックス中に入れた膜を用いたベーパーレーション法(浸透気化分離法によるもの)(特許文献5)も提案されている。しかしながら、この方法においてもシリコンゴムマトリックスが分離性能に影響を及ぼすために満足する結果を得ることができない。
ゼオライトの一種である結晶構造にアルミナを含まないシリカライトは、非常に高い疎水性を有すると共に、多孔性物質である。この点に着目して、本発明者等は、シリカライトとして、特許文献6の発明を行った。さらに、これらのシリカライトの膜支持体として、金属、セラミックスなどを用いることも検討した。また、多孔質セラミックス、多孔質ガラス、多孔質焼結体など支持体の上に高珪素含有のゼオライト又はシリカライトなどの疎水性無機質からなる分離膜(特許文献7)も知られている。
これらの膜は、その分離性能という点からは有効な膜であるということは期待されている通りである。このゼオライト膜は、緻密な多孔質構造であり、水とエタノールでは、後者の方が、疎水性が高いことから、シリカライトはエタノールに対して親和性が高いことによるものと考えられる。
このようなことから、エタノール選択的疎水性透過膜を用いること、これらの中でもシリカライト膜を用いることにより、希薄なエタノール液を高濃度に濃縮して、高濃度のエタノールとして回収することが可能であると、本発明者らは考えた。
研究を進めるうちに、このシリカライト膜を用いて実際に浸透気化分離法により発酵エタノールの濃縮を継続した場合、回収される濃縮エタノール濃度が経時的に低下してしまうという問題点があることが判った(非特許文献2)。この原因を検討してみると、発酵過程において反応条件が変化することなどの影響により、副生成物等の発酵系に存在する物質が徐々に蓄積されることにより、前記のような好ましくない結果となるとも考えられる。
この経時的な変化を起こすことを防止することを検討してみた。
その一つの方法として、発酵液と直接に接するシリカライト分離膜表面を疎水性のシリコンゴムでコーティングすることにより、濃縮(分離膜透過)エタノールを高濃度とすることができ、分離膜の性能の劣化を大幅に軽減できるものの、分離膜の性能劣化を完全に防止できるものではない(非特許文献3)。
また、アルミナ構造を含む結晶構造のゼオライトの場合にはシラン及びシリケートで膜を処理することも知られているが(特許文献8)、これによっても十分な効果は期待できない。
以上のことから、希薄エタノール含有発酵溶液から濃縮エタノール液を取り出す方法において、膜の性能が低下しない濃縮エタノールを取り出す方法の新規な方法の開発が望まれていた。
特開昭57−136905号 特開昭61−242603号 特開昭61−174905号 特開昭62−250907 特開昭63−116705号 特開平6−99044号 特開昭63−287504号 特表2000−508231 野村ら、化学工学協会第16秋季大会研究発表講演要旨集、p.540, 1982 Biotechnology Techniques, Vol. 11,p. 921-924, 1997; Biotechnology Letters, Vol. 21, p. 1037-1041, 1999 J. Chem. Technol. Biotechnol., Vol. 78, p. 1006-1010, 2003 J. Membrane Sci., Vol. 30, p.273-287, 1987
本発明の課題は、希薄エタノール含有発酵溶液から濃縮エタノール液を得る方法において、従来行われてきたエネルギーを多く必要とする蒸留法を用いることなく、エタノール選択性分離膜を用いた浸透気化分離法において、時間が経過しても膜の性能が低下しない濃縮エタノールを取り出す方法の新規な方法を提供することである。
本発明者らは、分離膜を用いることを前提とした場合には、エタノール/水系からエタノールの選択的な回収(濃縮)では、エタノールの方が水よりも疎水性が高いことから、分離膜として疎水性のものを用いること、また、疎水性の条件を維持することには誤りはないことを前提にして、実験を繰り返し、反応系及び膜分離系を細かに観察した結果、以下の仮説を見出し、その仮説に基づいて解決策を見出して、このことを実験により確認したところ、前記の仮説が誤りでないことを確認して、本発明を完成させた。
前記したように、希薄エタノール含有発酵溶液をエタノール選択的疎水性浸透気化膜と接触させて浸透気化膜分離方法により濃縮エタノール液を得る際には、エタノール選択的疎水性浸透気化膜は、経時的に性能が低下する。これはエタノールが変化することは考えにくいことから、副生成物が蓄積されて、蓄積された副生成物が影響して、エタノール選択的疎水性浸透気化膜は、経時的にその性能が低下すると予想される。次に、このエタノール発酵反応において副生成される物質は何かについて検討した。副生成される代表的な物質としては、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸、クエン酸等が検出される。副生成物の一つであるコハク酸は、シリカライト結晶粒子に吸着される報告がある(非特許文献3)。したがって、蓄積される副生成物であるコハク酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸、クエン酸等が疎水性であるシリカライト結晶に吸着されないようにすれば、エタノール選択的疎水性浸透気化膜による経時的な性能低下を防止できるということが仮説を導き出すことができる。一方、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸、クエン酸は、有機系の弱酸であり、これについて調査すると、これらの有機系の弱酸についてはイオン性の解離した状態と非解離の状態が存在すること、このように解離及び非解離状態を支配する因子はpHであることがわかった。そして、これら有機酸を解離の状態に保つことにより非解離型の有機酸分子として発酵系内に存在させないことにより、結果として、エタノール選択的疎水性浸透気化膜への吸着を軽減・防止し、経時的な性能低下を防止できるということが仮説を導き出すことができる。
そして、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸、クエン酸からなる有機酸を解離した状態(イオンとして存在させる)に保つためには、pHを調節することが有効であるということを仮説として演繹することができる。そして、反応及び精製系のpHを制御する際の数値としては、5から7にわたって、制御することができるという仮説を演繹することができる。
以上の検討結果に基づいて、実験結果を行なった結果、本発明者らの前記仮説は誤りではなく、その結果、前記の手段は解決策となり得ることを確信した。
発酵により副生成されるこれら弱酸性である、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸、クエン酸について有機酸分子の解離の状態を、データをもとに調査した結果を表示する。その結果は、図5に示す通りである。
この結果から明らかなように、有機酸の解離状態はpHに依存する。したがって、pHを制御することが重要であり、pHを5から中性まで、好ましくは、pHを6から中性までの範囲に維持すれば、有機酸はほぼ解離した状態で存在していることとなる。
また、実際のエタノール発酵液には、上述したような有機酸類以外にも種々の化合物が副生或いは共存している。例えば、発酵用培地の調製時に添加されるグルコースやシュクロース等の発酵原料、微生物の栄養源として必要となるペプトン、酵母エキスや無機塩類、ならびに微生物代謝によって生成する物質である。このような成分も、分離膜性能に影響を及ぼすであろうことは容易に推測できる。
実際に、反応生成物中に含まれるグルコースや無機塩類がシリカライト膜のエタノール分離性能に及ぼす影響については既に検討され、報告がある(Biotechnology Letters, Vol. 21, p. 1037-1041,1999; Separation and Purification Technology, Vol. 27, p. 59-66, 2002)。
培地へのエタノールや有機酸の蓄積によって発酵速度が低下することは従来からよく知られている。この報告における方法は、発酵速度の低下軽減を目的としたものであり、活性炭の添加することによって、疎水性浸透気化膜に対する有害物質を吸着、除去しようとするものではない。前記文献記載の方法では、260nm付近に極大吸収波長を有する物質が蓄積されることにより、発酵速度の低下をもたらすことを述べているものであり、活性炭の添加により、発酵速度を低下させる物質が吸着される結果、発酵速度の低下が軽減されることを述べているにすぎず、疎水性浸透気化膜の作用が低下しないようにすること及び浸透気化膜分離工程の膜分離工程を継続的に行うことを意識していない。
本発明者らは、分離対象となる発酵が終了したエタノール含有水溶液には、特定の有機酸を含有しており、これらの有機酸の解離の状態は、pHを制御することで変化させることができることを見出し、このpHを弱酸性〜中性域に制御すること、pHを5から中性まで、好ましくは、pHを6から中性までの範囲に維持すれば、疎水性分離膜の性能を防止できるものであり、同時に有機酸以外の因子によって引き起こされる分離膜の性能の低下させる物質を、発酵液に活性炭を添加することにより、蓄積される有機酸以外の因子による分離膜の性能の低下を防止することができることを見出した。
なお、従来からの発酵エタノールの膜分離では、このような、供給液のpHを調節すること、及びpHを特定の条件に維持することは行なわれていなかったことは、以下のことを考えると明らかである。
エタノール発酵では、発酵条件として、pHを4.0程度に維持することが行なわれてきている(Separation and Purification Technology, Vol. 27, p. 59-66, 2002)。
一般的に、pHが低い環境ほど微生物の増殖は抑制されることはよく知られており、エタノール発酵過程における雑菌汚染を防止する観点から、発酵工程のpHは酸性条件下で実施される。
これらの事柄を考慮して、前記の条件が採用される。そしてこの発酵反応工程に引き続いて膜分離工程が設置されており、この工程に処理液を導く際に格別の操作を施しておらず、結局、膜分離工程のpHもこれに近い4程度と考えられる。この場合に有機酸は非解離型の有機酸分子としてかなりの割合で存在するであろうということは、前述の考察から明らかであり、この場合には分離膜に吸着される結果、いずれも分離膜の性能の低下を防止することはできない結果となる。
また、簡便なエタノール発酵の例として、乾燥パン酵母とグルコース水溶液のみを培地として使用した場合、グルコース消費速度として捉えた発酵速度は、発酵の進行(時間経過)に伴って低下するが、この発酵を行う場合に活性炭を共存させておくことによって発酵速度の低下が軽減されることが、報告されている(Biotechnology Letters, Vol. 22, p. 1661-1665, 2000)。これは、培地へのエタノールや有機酸の蓄積によって発酵速度が低下することを述べるものであるが、従来からよく知られていることであるということができる。ところで、この報告の方法は、発酵速度の低下軽減を目的としたものであり、活性炭の添加によって、エタノールや有機酸が著しく吸着、除去されることを目的とするものではないことに留意すべきである。そして、この現象を検討してみると、260nm付近に極大吸収波長を有する物質が蓄積されると、発酵速度の低下をもたらす結果となるが、この場合に、活性炭の添加することによって、260nm付近に極大吸収波長を有する物質が吸着されることとなる。活性炭を添加することにより、発酵速度の低下が軽減されることを述べているものの、浸透気化膜分離工程の浸透気化膜に対しての影響を述べているものではない。
本発明者らは、希薄エタノール含有発酵溶液をエタノール選択的疎水性浸透気化膜と接触させて浸透気化膜分離方法により濃縮エタノール液を継続的に行なうためには、希薄エタノール含有発酵液のpHを制御しつつ、かつ、活性炭と接触させつつ、エタノール選択的疎水性浸透気化膜と接触させることが重要な解決策となることを見出した。
本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)希薄エタノール含有発酵溶液をシリカライト膜と接触させて浸透気化膜分離方法により濃縮エタノール液を得る方法において、希薄エタノール含有発酵液のpHを5以上中性までの範囲内に制御しつつ、かつ、活性炭と接触させつつ、シリカライト膜と接触させることを特徴とする希薄エタノール含有発酵溶液から濃縮エタノール液を製造する方法。
(2)前記希薄エタノール含有発酵液のpHを6以上中性までの範囲内に制御しつつ、シリカライト膜と接触させることを特徴とする(1)記載の希薄エタノール含有発酵溶液から濃縮エタノール液を製造する方法。
(3)浸透気化膜分離法が、希薄エタノール含有発酵液と分離膜を大気圧下で接触させ、膜の反対側を減圧に保った状態で、エタノール及び水を気体状の混合物として取り出す方法であって、その後、冷却器によって液化、濃縮されたエタノール水溶液を回収することを特徴とする(1)記載の希薄エタノール含有発酵溶液から濃縮エタノール液を製造する方法。
本発明によれば、希薄エタノール含有発酵溶液をエタノール選択的疎水性浸透気化膜と接触させて浸透気化膜分離方法により濃縮エタノール液を得る方法において、エタノール選択的疎水性浸透気化膜を通過するエタノール発酵済み処理液中の有機酸を解離した状態にあるようにpHの値により制御し、有機酸が分離膜への吸着を起こさないようしつつ、浸透気化膜の分離性能の低下をもたらす物質を、活性炭を吸着材として用いることにより安定したエタノール選択的疎水性浸透気化膜により気化分離工程を遂行することができる。
何らかの理由で付着した有機酸分子は、pHを調整すると解離型の有機酸イオンに導かれるため、膜から脱着する結果、浸透気化膜は再生される。このようにして、分離膜に供給されるエタノールを含有する発酵液のpHを調整することにより、
安定して濃縮エタノール液を生産することができる。
このようにして、発酵工程で得られる希薄エタノール水溶液から高濃度に濃縮されたエタノール水溶液を安定して連続的に回収することができる。
発酵法により得られたエタノール溶液の濃縮に膜分離を採用することができるので、蒸留工程を排除でき、不必要に多くのエネルギーを必要としない分離操作を可能とする。その工業的価値は極めて高いものである。
本発明で分離・精製の対象として用いられる分離膜と直に接する供給液は、微生物による発酵反応によって得られる希薄エタノール含有混合物である。
例えば、発酵法によりエタノールを製造する場合、発酵液に含まれるエタノール濃度は、一般的には、10〜15%程度、多くても20%以下である。
このエタノールの他に、発酵により副生成される弱酸性の有機酸である、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸、クエン酸がある。
発酵用培地の調製時に添加されるグルコースやシュクロース等の発酵原料、微生物の栄養源として必要となるペプトン、酵母エキスや無機塩類、ならびに微生物代謝によって生成する物質である。
これに微生物細胞、水及び前記の他に各種の副生成物等が含有される。
本発明では、処理対象である前記のエタノール含有水溶液から高濃度のエタノール水溶液を製造するものである。
本発明では、浸透気化膜分離方法が採用される。具体的には、希薄エタノール含有発酵液と分離膜を大気圧下で接触させ、膜の反対側を減圧に保った状態で、エタノール及び水を気体状の混合物として取り出す方法によるものである。減圧の圧力値は適宜設定される。減圧に保たれている圧力状態は、20 Torrから1 Torr程度である。
減圧にするためには、真空にするための手段が採用される。具体的には、真空ポンプなどが採用される。一方、分離膜の透過側を減圧にする代わりに、不活性ガスで透過側の膜面から蒸発する蒸気を掃引して冷却器へ導き、透過蒸気のみを液化することも可能である。
エタノール含有水溶液をエタノール選択的疎水性浸透気化膜と大気圧下で接触するように供給し、膜の反対側が減圧に保たれている状態で、エタノール選択的透過性の分離膜を透過させる。その際に、分離膜の透過側が減圧に保たれていることによりエタノール及び水は気体状の混合物として取り出される。
その後、気体状混合物は別に設けられている冷却器に導かれ、そこで濃縮されたエタノール蒸気は液化して取り出される。
エタノール選択的疎水性浸透気化膜の形状は、平板状、又は円筒状である。
本発明について、図1により説明する。
エタノール浸透気化分離槽(1)(分離槽1は、エタノール供給液槽2、エタノール選択的透過性分離膜3、エタノール回収槽4から構成される)は、エタノール選択的疎水性浸透気化膜(3)を介して、一方は、エタノールを含有する発酵液が分離膜(3)と接触する部分である供給液槽(2)とし、分離膜(3)を介して、その反対側は、分離膜を優先的に透過し、エタノール蒸気が濃縮して回収される部分である透過槽(4)から構成される。
エタノール供給液槽(2)には、希薄エタノール含有発酵液のpHを制御しつつ、かつ、活性炭と接触させつつ、エタノール選択的疎水性浸透気化膜と接触させつつ、発酵液(5)が供給される。エタノール選択的疎水性浸透気化膜(3)の目詰まりを防止する観点から、発酵液は予め発酵性微生物、を除去しておくことが必要である。また、使用した活性炭粒子やその粉末を除去しておくことが必要である。このようなことから活性炭は漏れ出すことがない特定の容器などに充填して用いることも有効である。
水とエタノールを比較すると、当然のことながら、後者の方が疎水性は高い。したがって、エタノールを分離膜によって選択的に回収する際に用いられる膜は疎水性である。
前記エタノール選択的疎水性浸透気化膜(3)には、公知の多孔性の支持体に保持されるゼオライト膜やシリカライト膜、シリコンゴムコーティングしたシリカライト膜、公知の疎水性のゼオライト(無機)分離膜を用いることができる。ゼオライトをシリコンゴムマトリックス中に入れた膜、ZMS−5や本発明者らが開発した疎水性のシリカライト膜などを挙げることができる。さらに、これらの膜の表面をシリコンゴム等の疎水性素材で改質した膜も有効なものである。ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコンゴム膜を用いるもの、ポリジメチルシロキサンやシリコンゴムを用いるもの、シロキサンを含む共重合体、シリル化合物の重合体、置換ポリアセチレンとポリトリメチルビニルシランの膜などを用いることができる。
発酵により副生されるこれら弱酸性である、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸、クエン酸について有機酸分子の解離の状態を、データをもとに調査した結果を表示する。その結果は、図5に示す通りである。
この結果から明らかなように、有機酸の解離状態はpHに依存する。pHを5から中性までの範囲に維持すれば、有機酸はほぼ解離した状態で存在していることとなる。
pHを6から中性までの範囲に維持すれば、有機酸はほぼ解離した状態で存在していることとなる。
アルカリ性域の溶液下ではエタノール発酵を司る微生物細胞、及び分離膜は物理的に不安定であることから、エタノールを含有する発酵液のpHは弱酸性域から中性に調整することが望ましい。
そのためのアルカリ水溶液としては0.1〜1Mの水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを用いるのが一般的である。
供給液槽(2)には、そのpHが、引き続き弱酸性〜中性に調整されたエタノールを含有する状態に制御されるべきである。
有機酸を解離状態(イオン)に維持すれば、有機酸分子そのものは存在せず、疎水性の分離膜への吸着を低減できる。
浸透気化分離槽内の供給液を、前記のpHを条件に見合うように調整することで、エタノール選択的疎水性浸透気化膜への有機酸の分離膜への吸着を回避でき、分離膜性能を低下させることなく、安定して濃縮エタノールを生産することができる。また、たとえ、有機酸がエタノール選択的疎水性浸透気化膜に吸着したことにより分離性能が低下した場合であっても、前記の条件下に、中性の緩衝液で膜表面を洗浄する方法が有効あるということができる。すなわち、吸着した有機酸分子が解離型となり、分離膜より脱着させることができる。
供給液槽(2)に供給されるエタノール発酵液の吸着処理に際しては、活性炭が用いられる。活性炭の種類は、植物系及び石炭・石油系がある。これら活性炭は、比表面積は800から1200m−1、細孔容積は0.2から2cm−1、細孔径は1から4nmである。細孔径分布は細孔が多い方が良好な結果が得られる。
また、その添加量、及び発酵液と活性炭との接触時間等により、物質の吸着量が大きく変動することから、浸透気化分離性能の低下が最小限となるように最も効果的な活性炭の選別や処理条件を予め検討しておくことは必要である。
また、活性炭と同様の吸着効果が期待できる吸着材も、それらの使用によって発酵工程や浸透気化分離工程の運転において障害が生じなければ、利用可能である。
本浸透気化分離槽に供給されるエタノール発酵液の供給温度は、常温またはエタノール発酵の反応温度(25〜35℃)程度で供給される。この範囲外の温度であっても差し仕えない。
分離膜を透過し得ない発酵液は、浸透気化分離槽に循環、返送されるか、もしくは廃棄工程へ送られる。
最終的に回収されるエタノール濃度は、供給液中のエタノール濃度、供給液温度、及び図1に示したエタノール選択的透過性分離膜(3)の性能に依存する。
以上のようにして、エタノール発酵液から、エタノール選択的透過性分離膜を用いて、濃縮エタノール液を安定して生産することができる。
実施例
次に実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこの実施例により限定されるものではない。
エタノール発酵液の有機酸分析
グルコースを発酵原料とし、15重量%のグルコース水溶液をオートクレーブ滅菌(121℃、20min)した後、400mlをステンレス容器に注入し、これに市販の乾燥パン酵母(Saccharomyces cerevisiae、オリエンタル酵母工業製)4gを添加した。発酵は30℃(撹拌子の回転数;600rpm)で行い、培地中のグルコースが全て消費されるまで継続した。
得られた発酵液中の有機酸組成は、有機酸分析計(日立ハイテクノロジーズ製、L-7000シリーズ)を用いて、ブロムチモールブルー法により分析した。分離カラムは日立ゲルC-610HS、検出器にはUV-VIS検出器(日立ハイテクノロジーズ製、L-7420型)を用いた。
その結果を表1に示す。
有機酸類の組成は、発酵原料の糖濃度、発酵に使用する微生物の種類等によって異なる。
また、生産されるエタノール濃度を増加させるためには、発酵原料となる糖濃度を増加することが必要となるが、このような場合には、副生成物である有機酸類の濃度もまた増加する。
シリカライト結晶粒子へのコハク酸の吸着挙動
コロイダルシリカ、水酸化ナトリウム、テトラプロピルアンモニウムブロマイドから水熱合成したシリカライトの粉末結晶0.5gとpHを1MのNaOH溶液あるいは1NのH2SO4で調整した0.3重量%のコハク酸水溶液5mlを密栓付L字型試験管に注入した。30℃で24時間振とう(50rpm)した後の、コハク酸濃度を測定し、その減少量からシリカライト粉末へのコハク酸吸着量を算出した。
その結果を図2に示す。コハク酸水溶液のpHの上昇にともなって、吸着量は急激に低下し、水溶液のpHを中性に調整するとほとんど吸着されなかった。
シリコンゴムコーティングしたシリカライト膜のエタノール分離性能に及ぼすコハク酸水溶液のpHの影響
エタノール選択性膜としては、ゼオライトの一種である、結晶構造にアルミナを全く含まない疎水性のシリカライト膜を用いた。この膜は、予め所定濃度に調製されたコロイダルシリカ、アルカリ金属水酸化物から成る水性ゲル混合物と結晶化調整剤の添加により多孔質焼結ステンレス基板上に水熱合成されたものを使用した。有効膜面積は、12.6cm2である。製膜方法の詳細は、既知の報告(Desalination, Vol. 144, p. 47-52, 2002)に従った。
次に、このようにして作成したシリカライト膜をシリコンゴムで膜表面をコーティングした。ここで、シリコンゴムコーティングは以下のようにして行った。
シリコンゴム(信越化学製、低分子量型KE108)が7重量%となるようにヘキサンに均一に溶解した後、シリカライト膜の表面のみをコーティングするためにステンレス基盤側をセロファンテープで覆い、シリカライト膜を10秒間浸漬した。その後40℃で、一晩乾燥した。さらに、このコーティングしたシリカライト膜に、同様にして7重量%のシリコンゴム(信越化学製、高分子量型KE45)コーティングした。
シリカライト膜を介して一方側に、0.3重量%のコハク酸を含有する5重量%エタノール水溶液を供給した(30℃)。なお、この供給液を所定のpHに調整するために1MのNaOH溶液を用いた。
当該膜の反対側を減圧にした。膜を透過した蒸気は液体窒素を用いたコールドトラップにより凝縮し、濃縮エタノール液として回収した。膜を透過した回収液中のエタノール濃度の分析は、熱伝導度検出器付ガスクロマトグラフィー(島津製作所製、GC-8A)、Thermon-1000充填カラム(φ3mm×2m)により行った。
その結果を図3に示す。ここで、pH7の場合の測定値は、コハク酸を含有しないエタノール/水系での分離性能を示している。
エタノール供給液がpH5以上の場合には、エタノール/水系での膜分離性能(図3中では、pH7の性能として表示)と比較して、その低下はほとんど認められなかった。pH4においても、pH7の場合の分離性能と比較して、膜透過エタノール濃度の低下は認められず、膜透過量もまた70%以上の高い割合を示した。
エタノール発酵液の活性炭処理
実施例1で調製したエタノール発酵液400mlに石炭系活性炭(粒子径2〜3mm、比表面積760m2/g)20gを添加し、30℃恒温下で1時間振とうした(120rpm)。その後、精密ろ過膜(0.2μm)を用いて発酵液をろ過し、分光光度計(日立ハイテクノロジーズ製、U-2800型)を用いて紫外線領域の吸収スペクトルを測定し、活性炭添加前に測定した紫外線吸収スペクトルと比較した。その結果を図4に示す。
その結果、活性炭添加前の発酵液に存在していた260nm付近に吸収スペクトルの極大値を有する物質が、活性炭を添加したことによって明らかに吸着除去されたことが示された。
活性炭処理後のエタノール発酵液中の副産物組成も表1に示す。発酵液への活性炭添加前後におけるグリセロール及び有機酸含量に、大きな差異は認められないことが明らかである。
活性炭処理したエタノール発酵液を用いた浸透気化分離
実施例3で作成したシリコンゴムコーティングしたシリカライト膜、ならびに実施例1で調製し、実施例4で処理したエタノール発酵液(pH6に調整)を供給液として用いて浸透気化分離性能を測定した。その結果を表2に示す。また、比較のために、供給液としてエタノール水溶液、及び活性炭処理前のエタノール発酵液を用いた測定値も合わせて示す。
活性炭未処理のエタノール発酵液を供給した場合の性能は、エタノール水溶液を用いた場合と比較して、透過エタノール濃度及び膜透過量ともに大きく低下したが、発酵液を予め活性炭で処理したことによって、透過エタノール濃度の低下はなく、膜透過量の低下の程度は小さくなった。
本発明を実施するためのエタノール選択的疎水性浸透気化膜分離工程の構成を示す図である。 シリカライト結晶粒子へのコハク酸の吸着挙動を示す図である。 シリコンゴムコーティングしたシリカライト膜のエタノール分離性能に及ぼすコハク酸水溶液のpHの影響を示す図である。 エタノール発酵液の紫外線吸収スペクトルを示す図である。 各種有機酸のpHに応じて変化する解離状態を示す図である。
符号の説明
1 浸透気化分離槽
2 供給液槽
3 エタノール選択的疎水性浸透気化膜
4 透過槽
5 供給液
6 エタノール選択的疎水性浸透気化膜透過蒸気

Claims (3)

  1. 希薄エタノール含有発酵溶液をシリカライト膜と接触させて浸透気化膜分離方法により濃縮エタノール液を得る方法において、希薄エタノール含有発酵液のpHを5以上中性までの範囲内に制御しつつ、かつ、活性炭と接触させつつ、シリカライト膜と接触させることを特徴とする希薄エタノール含有発酵溶液から濃縮エタノール液を製造する方法。
  2. 前記希薄エタノール含有発酵液のpHを6以上中性までの範囲内に制御しつつ、シリカライト膜と接触させることを特徴とする請求項1記載の希薄エタノール含有発酵溶液から濃縮エタノール液を製造する方法。
  3. 浸透気化膜分離法が、希薄エタノール含有発酵液と分離膜を大気圧下で接触させ、膜の反対側を減圧に保った状態で、エタノール及び水を気体状の混合物として取り出す方法であって、その後、冷却器によって液化、濃縮されたエタノール水溶液を回収することを特徴とする請求項1記載の希薄エタノール含有発酵溶液から濃縮エタノール液を製造する方法。
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