JP4235062B2 - 出力音処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されたナビゲーション装置から出力される案内音声やオーディオ装置から出力されるオーディオ音等の音量を周囲の騒音レベルに応じて個別に補正する出力音処理システムに関する。
一般に、車載のナビゲーション装置から出力される案内音声は、カーオーディオ装置の出力音やエンジン騒音等の音圧レベルによっては聞き取りにくくなる。案内音声の出力時にオーディオ装置の出力音量を小さくすることにより、案内音声の内容を聞き取りやすくする方法が考えられるが、これでは、案内音声が頻繁に出力される場合にその都度オーディオ装置の出力音量が小さくなって、違和感を感じることになる。また、エンジン騒音等の制御不可能な音源に対してはこのような対策をとることができない。そこで、オーディオ装置の出力音量等を低下させることなく案内音声の内容を聞き取ることができれば便利であり、このような要請に応えるものとして、聴覚理論に基づいたラウドネス補償技術を用いた音声補正装置が従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。この音声補正装置では、聴取位置にマイクロホンを設置して、この聴取位置での騒音レベルに応じて出力音声に対するゲイン補正を行っており、利用者は、騒音レベルが変化しても常に音声の内容を明瞭に聞き取ることができる。
また、同じように、オーディオ音に対するゲインまたはイコライザ補正を行うオーディオ装置も知られており(例えば、特許文献2参照。)、利用者は、騒音が変化してもオーディオ音質を常に静寂時と同等に聴取することができる。
特開平11−166835号公報(第3−7頁、図1−10) 特開平11−298990号公報(第4−8頁、図1−12)
ところで、上述した特許文献1や特許文献2に開示された装置では、補正対象音以外の全ての音が周辺騒音として扱われるため、これらの装置が並行して用いられると、自装置の出力音レベルを上げたときに他装置において集音される周辺騒音レベルが上昇して他装置の出力音レベルが上昇し、この他装置の出力レベルの上昇が自装置において集音される周辺騒音レベルを上昇させ自装置の出力音レベルがさらに上昇する。例えば、周辺騒音レベルが高くなって案内音声の出力レベルが上昇すると、この案内音声の出力レベルの上昇は、オーディオ音用の補正装置においては周辺騒音レベルの上昇として検出される。したがって、オーディオ音の出力レベルが上昇するが、このオーディオ音の出力レベルの上昇は、案内音声用の音声補正装置においては周辺騒音レベルの上昇として検出される。このように、個別に案内音声やオーディオ音の出力レベルを上昇させるゲイン補正を行うと、互いにゲイン補正を繰り返し、適正な補正動作を行うことができないという問題があった。このように無制御状態になり、この結果最大値となるまで補正ゲインが上昇してしまうと、案内音声やオーディオ音の聴取者は不快感を増すことになる。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、複数の補正対象音の出力レベルを補正する際に適正な補正動作を行うことができる出力音処理システムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の出力音処理システムは、補正対象音の出力レベルを周辺騒音に対応する信号レベルに応じて補正する複数の出力音補正装置と、一の出力音補正装置によって信号レベルが補正された補正対象音が出力中に他の出力音補正装置による補正特性を維持する制御を行う制御装置とを備えている。一の出力音補正装置によって出力レベルが補正されたときに、この出力レベルの変動に応じて他の出力音補正装置による補正動作が影響を受けることを防止することができるため、各出力音補正装置による補正動作の結果出力される補正対象音のレベル変動が相互に影響し合ってゲイン補正を繰り返す事態を回避することができる。このため、複数の出力音補正装置のそれぞれに対応する補正対象音の出力レベルを補正する際に無制御状態になることがなく、適正な補正動作を行うことが可能になる。
また、上述した複数の出力音補正装置のそれぞれは、補正対象音の出力レベルを所定の補正ゲインで補正するゲイン補正手段と、補正対象音に対応する信号レベルと周辺騒音に対応する信号レベルとに基づいてゲイン補正手段の補正ゲインを決定するとともに、この決定した補正ゲインを更新するゲイン決定手段とを有し、制御装置は、一の出力音補正装置による補正動作を実施中に、他の出力音補正装置に含まれるゲイン決定手段による補正ゲインの更新を停止させることが望ましい。このように、補正ゲインの更新を停止させることにより、他の出力音補正装置による補正特性を維持する制御を容易に行うことが可能になる。
また、上述した複数の出力音補正装置のそれぞれは、補正対象音を出力するスピーカと、スピーカから出力される補正対象音とそれ以外の周辺騒音とを集音するマイクロホンと、マイクロホンの出力信号を用いてスピーカからマイクロホンまでの音響特性を同定してマイクロホンの設置位置に対応する補正対象音を推定する適応フィルタとをさらに有し、ゲイン決定手段による補正ゲインの更新が停止されている間に、適応フィルタによる音響特性の同定動作を継続して行うことが望ましい。これにより、補正ゲインの更新が再開されたときに、その時点に対応する適切な音響特性を用いて補正ゲインを決定することができ、補正対象音に対する適正な補正動作を継続することができる。
また、上述した一の出力音補正装置に対応する補正対象音は音声であり、他の出力音補正装置に対応する補正対象音はオーディオ音であり、音声が出力される間、オーディオ音の出力レベルを補正する動作が停止されることが望ましい。このように音声に対する補正動作を優先させることにより、音声が出力される際に、同じ音響空間に流れているオーディオ音の出力レベルが変化することを防止することができ、複数の出力音補正装置を用いる場合であっても実用的なシステムを構築することが可能になる。
また、上述した音声の出力は不連続的に行われることが望ましい。特に、ナビゲーション装置の案内音声のように突発的に出力される音声を優先させてオーディオ音の出力レベルの変動を抑制することにより、さらに実用的なシステムを構築することが可能になる。
以下、本発明を適用した一実施形態の出力音処理システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、一実施形態の出力音処理システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態の出力音処理システムには、ナビ音声補正装置100、ナビ音声出力部190、オーディオ音補正装置200、オーディオ音出力部290、制御装置300が含まれている。この出力音処理システムは、車両に搭載されており、ナビ音声出力部190から出力されるナビ音声信号がナビ音声補正装置100に、オーディオ音出力部290から出力されるオーディオ音信号がオーディオ音補正装置200にそれぞれ入力されている。
ナビ音声出力部190は、ナビゲーション装置(図示せず)に備わっており、案内音声等のナビゲーション動作に関連するナビ音声信号を出力する。このナビ音声信号は、常時出力されているわけではなく不連続的に(案内動作を行うタイミングに合わせて)出力されてナビ音声補正装置100に入力される。また、オーディオ音出力部290は、オーディオ装置(図示せず)に備わっており、右チャンネル(Rch)と左チャンネル(Lch)のそれぞれに対応するオーディオ音信号を出力する。これらのオーディオ信号はオーディオ音補正装置200に入力される。
ナビ音声補正装置100は、ナビ音声出力部190から出力されるナビ音声信号に対して周辺騒音に応じたゲイン補正を行う。このために、ナビ音声補正装置100は、ゲイン補正部110、ゲイン決定部112、アンプ114、スピーカ116、マイクロホン118、適応フィルタ(ADF)120、演算部122を含んで構成されている。
ゲイン補正部110は、ナビ音声出力部190から入力されるナビ音声信号に対してゲイン補正を行う。ゲイン決定部112は、スピーカ116から出力されてナビゲーション装置の利用者によって聴取されるナビ音声の明瞭さが周辺騒音の大きさに無関係にほぼ一定となるように、ナビ音声の平均パワー(信号レベル)と周辺騒音の平均パワー(信号レベル)とに基づいて、ゲイン補正部110の補正ゲインを決定する。なお、ゲイン補正部110および後述するゲイン補正部210によるゲイン補正(補正対象音としてのナビ音声信号やオーディオ音信号の出力レベル、信号レベルの補正)は、補正対象音全体の信号レベルを補正する場合と、補正対象音の信号レベルを周波数帯域毎にイコライザ補正する場合のいずれであってもよい。
アンプ114は、ゲイン補正部110から出力されるナビ音声信号を増幅し、スピーカ116を駆動する。マイクロホン118は、スピーカ116から出力されるナビ音声の聴取位置近傍に設置されており、ナビ音声とともにロードノイズ、風切り音等の周辺騒音を集音する。なお、オーディオ音出力部290から出力されるオーディオ音も周辺騒音としてマイクロホン118に集音される。
適応フィルタ120は、スピーカ116からマイクロホン118までの音響系のインパルス応答に対応する音響特性がフィルタ係数C1として設定されたフィルタである。ゲイン補正部110から出力されるナビ音声信号をこの適応フィルタ120に通すことにより、スピーカ116から出力されてマイクロホン118に到達するまでの音響系のインパルス応答を再現することができる。この適応フィルタ120のフィルタ係数C1の同定は、例えばLMS(Least Mean Square )アルゴリズムを用いて、演算部122から出力される誤差信号のパワーが最小となるように更新することにより行われる。演算部122は、マイクロホン118から出力される信号から、適応フィルタ120を通した後の信号を差し引いた誤差信号を出力する。ゲイン補正部110から出力されたナビ音声信号は、適応フィルタ120に入力されるとともに、アンプ114を介してスピーカ116から出力されてマイクロホン118に到達する。したがって、演算部122から出力される誤差信号のパワーが最小になるように適応フィルタ120のフィルタ係数C1を決定することにより、このフィルタ係数C1をスピーカ116からマイクロホン118までの音響系のインパルス応答に一致させることができる。
また、オーディオ音補正装置200は、オーディオ音出力部290から出力されるオーディオ音信号に対して周辺騒音に応じたゲイン補正を行う。このために、オーディオ音補正装置200は、ゲイン補正部210、ゲイン決定部212、アンプ214、215、スピーカ216、217、マイクロホン218、適応フィルタ(ADF)220、221、演算部222、223を含んで構成されている。
ゲイン補正部210は、オーディオ音出力部290から入力される右チャンネルと左チャンネルのそれぞれに対応したオーディオ音信号に対してゲイン補正を行う。ゲイン決定部212は、スピーカ216、217のそれぞれから出力されてオーディオ装置の利用者によって聴取されるオーディオ音の明瞭さが周辺騒音の大きさに無関係にほぼ一定となるように、オーディオ音の平均パワーと周辺騒音の平均パワーとに基づいて、ゲイン補正部210の補正ゲインを決定する。
一方のアンプ214は、ゲイン補正部210から出力される右チャンネル用のオーディオ音信号を増幅し、スピーカ216を駆動する。他方のアンプ215は、ゲイン補正部210から出力される左チャンネル用のオーディオ音信号を増幅し、スピーカ217を駆動する。マイクロホン218は、スピーカ216、217から出力されるオーディオ音の聴取位置近傍に設置されており、オーディオ音とともにロードノイズ、風切り音等の周辺騒音を集音する。なお、ナビ音声出力部190から出力されるナビ音声も周辺騒音としてマイクロホン218に集音される。
一方の適応フィルタ220は、スピーカ216からマイクロホン218までの音響系のインパルス応答に対応する音響特性がフィルタ係数C2として設定されたフィルタである。ゲイン補正部210から出力されるオーディオ音信号をこの適応フィルタ220に通すことにより、スピーカ216から出力されてマイクロホン218に到達するまでの音響系のインパルス応答を再現することができる。この適応フィルタ220のフィルタ係数C2の同定は、例えばLMSアルゴリズムを用いて、演算部222から出力される誤差信号のパワーが最小となるように更新することにより行われる。
同様に、他方の適応フィルタ221は、スピーカ217からマイクロホン218までの音響系のインパルス応答に対応する音響特性がフィルタ係数C3として設定されたフィルタである。ゲイン補正部210から出力されるオーディオ音信号をこの適応フィルタ221に通すことにより、スピーカ217から出力されてマイクロホン218に到達するまでの音響系のインパルス応答を再現することができる。この適応フィルタ221のフィルタ係数C3の同定は、例えばLMSアルゴリズムを用いて、演算部222から出力される誤差信号のパワーが最小となるように更新することにより行われる。
演算部222は、マイクロホン218から出力される信号から、適応フィルタ220、221を通した後の信号を演算部223で加算した信号を差し引いた誤差信号を出力する。ゲイン補正部210から出力された右チャンネル用のオーディオ音信号は、適応フィルタ220に入力されるとともに、アンプ214を介してスピーカ216から出力されてマイクロホン218に到達する。したがって、演算部222から出力される誤差信号のパワーが最小になるように適応フィルタ220のフィルタ係数C2を決定することにより、このフィルタ係数C2をスピーカ216からマイクロホン218までの音響系のインパルス応答に一致させることができる。同様に、ゲイン補正部210から出力された左チャンネル用のオーディオ音信号は、適応フィルタ221に入力されるとともに、アンプ215を介してスピーカ217から出力されてマイクロホン218に到達する。したがって、演算部222から出力される誤差信号のパワーが最小になるように適応フィルタ221のフィルタ係数C3を決定することにより、このフィルタ係数C3をスピーカ217からマイクロホン218までの音響系のインパルス応答に一致させることができる。
また、制御装置300は、ナビ音声出力部190からナビ音声信号が出力されたときに、この出力タイミングを示す所定の制御信号をオーディオ音補正装置200に向けて出力する。例えば、ナビ音声信号が出力されている間だけハイレベルに、それ以外の期間はローレベルになる制御信号が生成され、オーディオ音補正装置200内のゲイン決定部212に送られる。なお、ナビ音声出力部190と制御装置300を接続する信号線は、従来から用いられている制御用の信号線をそのまま用いることもできる。例えば、従来から、ナビ音声が出力されるタイミングに合わせてオーディオ音の出力レベルを下げたり、あるいは出力レベルを0にする制御が行われており、ナビ音声の出力タイミングを示す信号が所定の信号線を介してナビゲーション装置からオーディオ装置に送られていた。本実施形態では、この信号線の接続先を制御装置300にするだけでよい。
上述したナビ音声補正装置100、オーディオ音補正装置200が複数の出力音補正装置に対応する。また、ゲイン補正部110、210がゲイン補正手段に、ゲイン決定部112、212がゲイン決定手段にそれぞれ対応する。
本実施形態の出力音処理システムはこのような構成を有しており、次にその動作を説明する。ナビ音声出力部190から出力されるナビ音声信号の有無に応じてオーディオ音補正装置200の動作内容が変わるため、ナビ音声信号の出力の有無に対応して場合を分けてそれぞれの動作を説明する。
ナビ音声信号が出力されない場合
ナビ音声出力部190からナビ音声信号が出力されない場合には、オーディオ音補正装置200において以下に示す通常のゲイン補正動作が行われる。
上述したように、右チャンネル用の適応フィルタ220は、スピーカ216からマイクロホン218までの音響系のインパルス応答に対応する音響特性がフィルタ係数C2として設定されているため、ゲイン補正部210から出力される右チャンネル用のオーディオ音信号が入力されると、このオーディオ音信号に対応するオーディオ音がスピーカ216から出力されてマイクロホン218に到達したときにマイクロホン218から出力されるオーディオ音信号が推定されて出力される。同様に、左チャンネル用の適応フィルタ221は、スピーカ217からマイクロホン218までの音響系のインパルス応答に対応する音響特性がフィルタ係数C3として設定されているため、ゲイン補正部210から出力される左チャンネル用のオーディオ音信号が入力されると、このオーディオ音信号に対応するオーディオ音がスピーカ217から出力されてマイクロホン218に到達したときにマイクロホン218から出力されるオーディオ音信号が推定されて出力される。したがって、演算部223からは、推定された右チャンネル用のオーディオ音信号と左チャンネル用のオーディオ音信号とが加算された全体のオーディオ音信号が出力される。
ゲイン決定部212は、演算部223から出力される推定された全体のオーディオ音信号と、演算部222から出力されるオーディオ音成分が取り除かれた後の周辺騒音信号とが入力されており、これら2つの信号のそれぞれの平均パワーに基づいてゲイン補正部210の補正ゲインを決定する。また、この補正ゲインの決定は所定の時間間隔で行われ、決定された補正ゲインの値がその都度更新される。これにより、周辺騒音の音圧レベル(信号レベル)が変化した場合、例えば、周辺騒音が急に大きくなった場合であっても、オーディオ音の周波数帯域毎の出力レベルがその都度変更され、常に聞きやすいオーディオ音を利用者に提供することが可能になる。
ナビ音声信号が出力された場合
ナビ音声出力部190からナビ音声信号が出力されると、この出力タイミングに合わせて制御装置300からオーディオ音補正装置200内のゲイン決定部212にその旨を示す制御信号が送られる。ゲイン決定部212は、この制御信号が入力されると、それまで行っていたゲイン補正部210の補正ゲインの更新動作を停止し、直前に決定された補正ゲインの値(補正特性)を維持する。このため、スピーカ116からナビ音声が出力されて周辺騒音の平均パワーが上昇しても、ゲイン補正部210によってオーディオ音の信号レベルを増大させるゲイン補正は行われない。
なお、ゲイン補正部210の補正ゲインの更新動作が停止している間であっても、適応フィルタ220、221によるフィルタ係数の更新動作は継続しており、ナビ音声信号の出力が終了してゲイン補正部210の補正ゲインの更新動作が再開されたときに、直ちに本来の正常動作に復帰できるようになっている。
このように、ナビ音声出力部190からナビ音声が出力されるタイミングに合わせてオーディオ音補正装置200における補正ゲインの更新が停止されるため、ナビ音声補正装置100によってナビ音声の出力レベルが補正されたときに、この出力レベルの変動に応じてオーディオ音補正装置200による補正動作が影響を受けることを防止することができ、ナビ音声補正装置100とオーディオ音補正装置200によるそれぞれの補正動作の結果出力される補正対象音のレベル変動が相互に影響し合ってゲイン補正を繰り返す事態を回避することができる。このため、ナビ音声補正装置100とオーディオ音補正装置200のそれぞれに対応する補正対象音の出力レベルを補正する際に無制御状態になることがなく、適正な補正動作を行うことが可能になる。特に、オーディオ音補正装置200内のゲイン決定部212によって決定されるゲイン補正部210の補正ゲインの更新を停止することにより、オーディオ音補正装置200による補正特性を維持する制御を容易に行うことが可能になる。
また、ゲイン決定部212による補正ゲインの更新が停止している間に、適応フィルタ221による音響特性の同定動作を継続して行うことにより、補正ゲインの更新が再開されたときに、その時点に対応する適切な音響特性を用いて補正ゲインを決定することができ、オーディオ音補正装置200においてオーディオ音に対する適正な補正動作を継続することができる。
また、ナビ音声の補正動作を優先させることにより、ナビ音声が出力される際に、同じ音響空間に流れているオーディオ音の出力レベルが変化することを防止することができ、ナビ音声補正装置100とオーディオ音補正装置200を並行して用いる場合であっても実用的なシステムを構築することが可能になる。特に、ナビ音声のように突発的に出力される音声を優先させてオーディオ音の出力レベルの変動を抑制することにより、さらに実用的なシステムを構築することが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。上述した実施形態では、ナビ音声が出力されるタイミングに合わせてオーディオ音に対する補正ゲインの更新を停止したが、反対に、オーディオ音が出力される間は、ナビ音声に対する補正ゲインの更新を停止するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、ナビ音声とオーディオ音を補正対象音として考えたが、それ以外の補正対象音を組み合わせるようにしてもよい。例えば、ナビゲーション装置以外の車載機器の操作を案内する音声とオーディオ音とを組み合わせるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、2種類の補正装置(ナビ音声補正装置100とオーディオ音補正装置200)を組み合わせたが、3種類以上の補正装置を組み合わせるようにしてもよい。この場合には、一の補正装置に対応する補正対象音が出力されるタイミングに合わせて、他の複数の補正装置における補正ゲインの更新動作を停止させればよい。
また、上述した実施形態では、車両に搭載されたナビゲーション装置やオーディオ装置に対応する出力音処理システムを考えたが、家庭用あるいはその他の設定場所に対応する出力音処理システムに本発明を適用してもよい。
一実施形態の出力音処理システムの全体構成を示す図である。
符号の説明
100 ナビ音声補正装置
110、210 ゲイン補正部
112、212 ゲイン決定部
114、214、215 アンプ
116、216、217 スピーカ
118、218 マイクロホン
120、220、221 適応フィルタ(ADF)
122、222、223 演算部
190 ナビ音声出力部
200 オーディオ音補正装置
290 オーディオ音出力部
300 制御装置

Claims (2)

  1. 補正対象音の出力レベルを周辺騒音に対応する信号レベルに応じて補正する複数の出力音補正装置と、
    一の前記出力音補正装置によって信号レベルが補正された前記補正対象音が出力中に、他の前記出力音補正装置による補正特性を維持する制御を行う制御装置と、
    を備え、一の前記出力音補正装置に対応する前記補正対象音は、出力が不連続的に行われる音声であり、他の前記出力音補正装置に対応する前記補正対象音はオーディオ音であり、
    前記音声が出力される間、前記オーディオ音の出力レベルを補正する補正ゲインの更新動作が停止される出力音処理システムであって、
    前記複数の出力音補正装置のそれぞれは、
    前記補正対象音の出力レベルを所定の補正ゲインで補正するゲイン補正手段と、
    前記補正対象音に対応する信号レベルと前記周辺騒音に対応する信号レベルとに基づいて前記ゲイン補正手段の補正ゲインを決定するとともに、この決定した補正ゲインを更新するゲイン決定手段とを有し、
    前記制御装置は、一の前記出力音補正装置による補正動作を実施中に、他の前記出力音補正装置に含まれる前記ゲイン決定手段による補正ゲインの更新を停止させることを特徴とする出力音処理システム。
  2. 請求項1において、
    前記複数の出力音補正装置のそれぞれは、
    前記補正対象音を出力するスピーカと、
    前記スピーカから出力される前記補正対象音とそれ以外の周辺騒音とを集音するマイクロホンと、
    前記マイクロホンの出力信号を用いて前記スピーカから前記マイクロホンまでの音響特性を同定して前記マイクロホンの設置位置に対応する前記補正対象音を推定する適応フィルタとをさらに有し、
    前記ゲイン決定手段による補正ゲインの更新が停止されている間に、前記適応フィルタ
    による音響特性の同定動作を継続して行うことを特徴とする出力音処理システム。
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