JP4234909B2 - 光変調装置及びその光変調装置の製造方法並びにその光変調装置を具備する画像形成装置及びその光変調装置を具備する画像投影表示装置 - Google Patents

光変調装置及びその光変調装置の製造方法並びにその光変調装置を具備する画像形成装置及びその光変調装置を具備する画像投影表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光変調装置及びその光変調装置の製造方法並びにその光変調装置を具備する画像形成装置及びその光変調装置を具備する画像投影表示装置に関し、詳しくは、入射光の反射方向を変えて光変調を行う光変調装置及びその光変調装置の製造方法並びにその光変調装置を具備する電子写真プロセスで光書き込みを行なって画像を形成する画像形成装置及びその光変調装置を具備する画像を投影して表示する画像投影表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
静電力を利用した光スイッチデバイスの入射光の反射方向を変えて光変調を行う光変調装置は、電子写真プロセスで光書き込みを行なって画像を形成する画像形成装置、画像を投影して表示する画像投影表示装置等に使用されている。
静電力を利用した光スイッチデバイスの入射光の反射方向を変えて光変調を行う光変調装置では、片持ち梁を静電力で撓ませて、入射光の反射方向を変えてスイッチするデバイス、及び、それを用いた光変調システムは、既に公知である。片持ち梁は、静電力が解放されて梁の撓みが回復するときに振動する。これは、梁の一端のみが固定されていることによる、梁の自由振動が発生するためである。
又、梁を薄膜で形成する場合には、残留応力が発生する。片持ち梁の場合、残留応力により梁が変形する。しかも、残留応力は時間を経て緩和されるために、片持ち梁の変形状態が経時変化する。以上の理由で片持ち梁は安定性が悪い。
又、片持ち梁の場合は、自由振動に起因して、信号応答性が悪くなる。
従って、片持ち梁の安定性の確保が難しく、片持ち梁の固有振動数が低い為に、応答速度を速くすることが出来なかった。
ミラーを細いねじり棒で保持し、静電力によりミラーの向きを変え、光の反射方向を変えてスイッチするデバイスも既に公知であるが、その構造が複雑になり、歩留まりを高くすることが困難であるだけでなく、ミラーの保持が細いねじり棒による為に、その寿命を長くすることが出来なかった。
【0003】
回折格子を静電力で駆動して、光スイッチするデバイスも公知である(特許第2941952号、特許第3016871号、特表平10−510374号等の公報を参照)。
然し、このような、回折格子を静電力で駆動して、光スイッチするデバイスは、使用する入射光の波長が制限されると言う欠点があった。
静電力により梁を湾曲させ、反射光の焦点を合わせて、スリットを通過させることで光スイッチするデバイスも公知である(特開2000−2842の公報を参照)。
然し、このような、静電力により梁を湾曲させ、反射光の焦点を合わせて、スリットを通過させることで光スイッチするデバイスは、梁を湾曲する駆動電圧が高く、梁の湾曲の度合いが不安定になり易く信頼性が低くなっていた。
従って、従来の入射光の反射方向を変えて光変調を行う光変調装置及びその光変調装置を具備する画像形成装置及びその光変調装置を具備する画像投影表示装置は、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が複雑で応答も遅く、使用する入射光の波長が制限され、駆動電圧が高く作動が不安定で信頼性も低くいと言う不具合が生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の入射光束の反射方向を変えて光変調を行う光変調装置及びその光変調装置を具備する画像形成装置及びその光変調装置を具備する画像投影表示装置は、入射光束の反射方向を変えて光変調を行う構造が複雑で応答も遅く、使用する入射光の波長が制限され、駆動電圧が高く作動が不安定で信頼性も低くいと言う問題が発生していた。
そこで本発明の課題は、このような問題点を解決するものである。即ち、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置及びその光変調装置の製造方法並びにその光変調装置を具備する画像形成装置及びその光変調装置を具備する画像投影表示装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の本発明は、入射光の反射方向を変えて光変調を行う光変調装置において、薄膜と、該薄膜上に形成され入射光を正反射する反射手段とからなり、それぞれ複数に分割された両端が固定されて静電力で変形する薄膜両端固定梁と、上記薄膜両端固定梁の変形を当接により規制し、上記反射手段により入射光の光変調を行う上記薄膜両端固定梁と対向する対向面と、上記薄膜両端固定梁の上記反射手段を形成した面の反対面側に、上記薄膜両端固定梁に対向して非平行な空隙が形成され、該空隙を介して上記薄膜両端固定梁の一方の固定端と他方の固定端の両端を固定し、該空隙の底面が上記対向面となる基板と、上記対向面に形成され、該空隙を介して上記薄膜両端固定梁に対向して駆動電圧を印加して上記薄膜両端固定梁を変形させる基板電極と、からなる光変調装置であることを最も主要な特徴とする。
請求項2の本発明は、請求項1に記載の光変調装置において、上記反射手段は、金属薄膜からなる光変調装置であることを主要な特徴とする。
請求項3の本発明は請求項1又は2に記載の光変調装置において、上記薄膜は、単結晶シリコン薄膜からなる光変調装置であることを主要な特徴とする。
請求項4の本発明は、請求項1又は2に記載の光変調装置において、上記薄膜は、多結晶シリコン薄膜からなる光変調装置であることを主要な特徴とする。
請求項5の本発明は、請求項1又は2に記載の光変調装置において、上記薄膜は、アモルファスシリコン薄膜からなる光変調装置であることを主要な特徴とする。
請求項6の本発明は、請求項1又は2に記載の光変調装置において、上記薄膜は、窒化シリコン薄膜からなる光変調装置であることを主要な特徴とする。
【0006】
請求項7の本発明は、請求項1乃至6の何れか一項に記載の光変調装置において、上記薄膜両端固定梁は、上記基板電極の駆動電圧の印加により変形して当接する、一方の固定端から他方の固定端に向かう非平行な空隙の形状の外形に沿う距離(L)は、上記薄膜両端固定梁の伸び係数を(α)とし、上記一方の固定端と上記他方の固定端と間の距離を(l)としたとき、(L)≦0.75*(1+α)*(l)、となる光変調装置であることを主要な特徴とする。
請求項の本発明は、請求項1乃至7の何れか一項に記載の光変調装置において、上記対向面は、凹凸形状面からなる光変調装置であることを主要な特徴とする。
請求項の本発明は、請求項に記載の光変調装置において、上記薄膜両端固定梁は、上記基板電極の駆動電圧の印加により変形して凹凸形状面の凸形状の頂部に当接する、一方の固定端から他方の固定端に向かう非平行な空隙の形状の外形に沿う距離(L)は、上記薄膜両端固定梁の伸び係数を(α)とし、一方の固定端と他方の固定端と間の距離を(l)としたとき、(L)≦0.70*(1+(α))*(l)、となる光変調装置であることを主要な特徴とする。
請求項10の本発明は、請求項8又は9に記載の光変調装置において、上記凹凸形状面は、一方の固定端から他方の固定端に向かうスリット形状部からなる光変調装置であることを主要な特徴とする。
請求項11の本発明は、請求項8又は9に記載の光変調装置において、上記凹凸形状面は、格子形状部からなる光変調装置であることを主要な特徴とする。
請求項12の本発明は、請求項1乃至11の何れか一項に記載の光変調装置において、上記基板は、単結晶シリコンからなる光変調装置であることを主要な特徴とする。
【0007】
請求項13の本発明は、請求項1乃至11の何れか一項に記載の光変調装置において、上記基板は、光学ガラスからなる光変調装置であることを主要な特徴とする。
請求項14の本発明は、請求項13に記載の光変調装置において、上記基板電極は、透明導電膜からなる光変調装置であることを主要な特徴とする。
請求項15の本発明は、複数の光変調装置を1次元アレー形状に配列した光変調装置において、請求項1乃至14の何れか一項に記載の複数の隣合った各光変調装置間は、基板上に薄膜両端固定梁と対向面と間に形成される非平行な空隙を、連続して形成されている光変調装置であることを主要な特徴とする。
請求項16の本発明は、入射光束の反射方向を変えて光変調を行う請求項1乃至15の何れか一項に記載の光変調装置の製造方法において、上記基板上に上記薄膜両端固定梁と上記対向面との間に形成される非平行な空隙を形成した後に、犠牲材料からなる犠牲材料層を形成して上記基板上を平坦化して、上記薄膜両端固定梁と上記対向面を形成後に、上記犠牲材料層を除去して光変調装置を製造する光変調装置の製造方法であることを最も主要な特徴とする。
請求項17の本発明は、電子写真プロセスで光書き込みを行なって画像を形成する画像形成装置において、回動可能に保持されて形成画像を担持する画像担持体と、上記画像担持体上を光書き込みを行なって潜像を形成する請求項1乃至15の何れか一項に記載の光変調装置からなる潜像形成手段と、上記潜像形成手段の上記光変調装置によって形成された潜像を顕像化してトナー画像を形成する現像手段と、上記現像手段で形成されたトナー画像を被転写体に転写する転写手段とからなる画像形成装置であることを最も主要な特徴とする。
請求項18の本発明は、画画像を投影して表示する画像投影表示装置において、画像投影データの入射光の反射方向を変えて光変調を行なって画像を投影して表示する請求1乃至15の何れか一項に記載の光変調装置からなる光スイッチ手段と、上記光スイッチ手段の上記光変調装置が投影する画像を表示する投影スクリーンとからなる画像投影表示装置であることを最も主要な特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1と図2において、入射光の反射方向を変えて光変調を行う光変調装置0は、入射光を正反射する反射手段1と、上記反射手段1を側面に組み合わせ構成する薄膜で形成され両端が固定されて静電力で変形する薄膜両端固定梁2と、上記薄膜両端固定梁2の他方側面に形成される非平行な空隙(G)を介して上記薄膜両端固定梁2に対向して駆動電圧を印加する基板電極3と、上記基板電極3の駆動電圧の印加による上記薄膜両端固定梁2の変形を当接により規制して上記反射手段1の入射光の光変調を行なう上記薄膜両端固定梁2に上記基板電極3が対向する対向面4と、上記対向面4からなる上記基板電極3を形成して上記薄膜両端固定梁2の一方の固定端2aと他方の固定端2bの両端を固定する基板5とからなり、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく低コストである。
入射光を正反射する上記反射手段1を表面の側面に組み合わせ構成する薄膜で形成された上記薄膜両端固定梁2は、相対する一組の辺の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bの両端を、上記基板5に保持され固定されている。
上記反射手段1は、金属薄膜からなり、上記薄膜両端固定梁2に形成した電極として作用する構成になっている。
上記基板電極3は、保護膜3aで保護され、上記薄膜両端固定梁2を駆動する電極である。
上記薄膜両端固定梁2に作用する静電力は、非平行な空隙(G)を介して上記薄膜両端固定梁2に対向して形成された上記基板電極3を用い、上記薄膜両端固定梁2に形成した電極間に電圧を印加することにより発生させる。
【0009】
上記基板電極3が上記薄膜両端固定梁2に対向して非平行な空隙(G)を形成する上記対向面4は、上記基板電極3の駆動電圧の印加による上記薄膜両端固定梁2の変形を当接により規制するようになっている。
上記薄膜両端固定梁2は、単結晶シリコン薄膜、多結晶シリコン薄膜、アモルファスシリコン薄膜、又は、窒化シリコン薄膜で形成されている。
単結晶シリコン薄膜で形成した上記薄膜両端固定梁2は、欠陥が少なく、寿命が長い。
又、多結晶シリコン薄膜、又は、アモルファスシリコン薄膜で形成した上記薄膜両端固定梁2は、製造方法にCVD等の手法を用いることが出来るのでコストが低く出来る。
又、窒化シリコン薄膜で形成した上記薄膜両端固定梁2は、窒化シリコン薄膜の引っ張り応力の作用によりスイッチングの応答速度を速めることが出来る。
上記薄膜両端固定梁2の表面の側面に組み合わせ構成して入射光を正反射する上記反射手段1は、金属薄膜が一般的であるが、誘電体材料の多層膜により反射膜を形成してもよい。
又、上記薄膜両端固定梁2には、静電力を発生させるもう一方の電極は独立に形成しても良いが、前述の入射光を正反射させる上記反射手段1が金属薄膜の場合には、この金属薄膜を電極として兼用できる。
又、上記薄膜両端固定梁2が、単結晶シリコン薄膜、及び、多結晶シリコン薄膜で形成されている場合には、この単結晶シリコン薄膜、又は、多結晶シリコン薄膜を不純物により低抵抗化し、電極として作用させて兼用することも可能である。
上記薄膜両端固定梁2の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bは、2つに分割された複数の各狭隘部2a1と各狭隘部2b1部が上記薄膜両端固定梁2のコーナ部になめらかな形状で接続されて、上記基板5に固定されるようになっている。
上記基板5には、静電力を発生させる非平行な空隙(G)の全部もしくは一部が形成されている。
上記基板5としては、光学ガラス、セラミックス材料、あるいは、単結晶シリコン、金属など種々の材料を用いることが出来る。
上記基板5を光学ガラスで形成すると、上記基板5の裏側から上記薄膜両端固定梁2の様子を観察することが可能になり、上記光変調装置0の検査に有利である。
上記基板5を単結晶シリコンで形成すると、上記基板5中に拡散方式で上記薄膜両端固定梁2を駆動する上記基板電極3を形成することが出来る。
又、拡散方式を組み合わせて、配線マトリックスが形成でき、複雑多数な配線形成に有利である。
更に、上記基板5中に上記薄膜両端固定梁2に電圧を印加する駆動回路の一部、又は、全部を形成する事も可能である。
【0010】
図3は光変調装置の分解斜視図であり、上記対向面4が上記薄膜両端固定梁2と対向して形成する、上記薄膜両端固定梁2の上記一方の固定端2aから上記他方の固定端2bに向かって変化する非平行な空隙(G)の大きさが、上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bからの等距離で等しくなっている。
即ち、非平行な空隙(G)の大きさは、上記一方の固定端2aから上記他方の固定端2bに、又は、上記他方の固定端2bから上記一方の固定端2aに向かって変化して、且つ、上記一方の固定端2aから上記他方の固定端2bに、又は、上記他方の固定端2bから上記一方の固定端2aに向かって上記薄膜両端固定梁2上で、各上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bから等距離な箇所における非平行な空隙(G)の大きさは等しくなるように形成されている。
上記薄膜両端固定梁2を駆動する上記基板電極3は、Al、Cr、Ti、TiN等の金属又は金属化合部の薄膜を用い、上記基板5上に形成された非平行な空隙(G)内に上記基板電極3の全部または一部が形成される。
上記基板5が光学ガラスで形成する場合、上記基板電極3に透明導電膜(ITO)を用いると、上記薄膜両端固定梁2の様子が上記基板5の裏側から観察が可能になり検査等の時に有利である。
又、上記基板5が単結晶シリコンの場合には、上記基板5の単結晶シリコン中に上記基板5の単結晶シリコンと異なる導電型の不純物を拡散する方法により上記基板電極3を形成できる。
上記基板5が金属など導電性材料の場合には絶縁材料を介して上記基板電極3を形成する。
上記保護膜3aとしては絶縁性材料が、中でも真空成膜法による酸化膜を用いるのが一般的である。
上記保護膜3aは、上記薄膜両端固定梁2と上記基板電極3が接触し、短絡することを防ぐ作用をする。
上記保護膜3aには、上記基板電極3と外部信号とを接続する部分として一部に開口部7を形成することもある。
【0011】
図4、図5は動作説明図であり、上記薄膜両端固定梁2に静電力が作用していない時には、上記薄膜両端固定梁2の相対する一組の辺の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bの両端を、上記基板5に支持固定されている。
その時の入射光束(R)は、上記薄膜両端固定梁2の表面の側面に組み合わせ構成する上記反射手段1で正反射し、図示の矢印で示されるように進行する。
入射光束(R)が反射した方向から眺めると、上記薄膜両端固定梁2の表面の側面に組み合わせ構成する上記反射手段1での正反射により明るく、ON状態となる(図4を参照)。
上記薄膜両端固定梁2と非平行な空隙(G)を介して対向する上記対向面4からなる上記基板電極3間に駆動電圧を印加し、上記薄膜両端固定梁2に静電力を作用させると、上記薄膜両端固定梁2は、上記基板電極3の上記対向面4側に引きつけられて変形して、上記基板電極3上の上記保護膜3aからなる上記対向面4に当接し、非平行形状の空隙(G)の底部に沿った形状に撓む。
上記薄膜両端固定梁2が撓むために、図示の入射光束(R)は、上記薄膜両端固定2の撓みの影響を受け、上記薄膜両端固定2の表面の側面に組み合わせ構成する上記反射手段1による反射光の方向が変わり、入射光束(R)が反射した方向から眺めると、入射光束(R)の反射方向が変わるために暗くなり、OFF状態となる(図5を参照)。よって、上記光変調装置0により光変調がなされる。
上記光変調装置0は、光をスイッチする上記薄膜両端固定梁2が上記薄膜両端固定梁2の相対する一組の辺の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bの両端を、上記基板5に支持固定される、両端固定梁になっている。
上記光変調装置0の両端固定梁の上記薄膜両端固定梁2は、片持ち梁に比べて、即ち、1.安定性と、2.応答速度の2点で優れている。
まず、安定性は、片持ち梁は静電力が解放されて、片持ち梁の撓みが回復するときに振動する。これは、片持ち梁の一端のみが固定されていることによる、片持ち梁の自由振動が発生するためである。
又、片持ち梁を薄膜で形成する場合には、残留応力が発生する。片持ち梁の場合、残留応力により片持ち梁が変形する。しかも、残留応力は時間を経て緩和されるために、片持ち梁の変形状態が経時変化する。
以上の理由で片持ち梁は安定性が悪い。
【0012】
これに対して、両端固定梁の上記薄膜両端固定梁2の場合には、上記薄膜両端固定梁2の相対する一組の辺の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bの両端を、上記基板5に支持固定されて、拘束されているので、自由振動が発生し難い。
又、残留応力があっても、上記薄膜両端固定梁2の位置は、両端の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bの拘束点で決められているので、上記薄膜両端固定梁2が変形する事も無く、また経時変化が少ない。
次に、応答速度について、片持ち梁の場合は自由振動に起因して、信号応答性が悪くなる。
両端固定梁の上記薄膜両端固定梁2の場合には、自由振動の問題が無いので応答速度も速くなる。
上記光変調装置0は、上記薄膜両端固定梁2と対向する上記対向面4からなる上記基板電極3とで形成される空隙(G)が非平行形状になっている。
非平行の空隙(G)の形状は、上記薄膜両端固定梁2の変形に要する電圧を小さくするために有効である。
上記薄膜両端固定梁2に作用する静電力は、上記薄膜両端固定梁2と上記基板電極3との間の距離の2乗に反比例する。
即ち、上記薄膜両端固定梁2と上記基板電極3との間の距離が小さいほど作用する静電力が大きい。
そのため、駆動電圧を印加すると、上記薄膜両端固定梁2は、非平行の空隙(G)の狭い部分より変形を始める。
又、上記薄膜両端固定梁2の変形により、順次非平行の空隙(G)が狭くなり、図示しない平行な空隙(G)の場合よりも、低い電圧で上記薄膜両端固定梁2の変形が進行して、変形した上記薄膜両端固定梁2は非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4と当接している(図5を参照)。
【0013】
変形した上記薄膜両端固定梁2は、非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4と当接しているような変形状態とすることにより、変形した上記薄膜両端固定梁2の形状は、非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4と当接して常に一定形状に定まり、入射光束(R)の反射方向も一定になる。
更に、上記光変調装置0における非平行の空隙(G)の形状の大きさは上記薄膜両端固定梁2の上記一方の固定端2aから上記他方の固定端2bに、又は、上記他方の固定端2bから上記一方の固定端2aに向かって変化して、且つ、上記薄膜両端固定梁2の上記一方の固定端2aから上記他方の固定端2bに、又は、上記他方の固定端2bから上記一方の固定端2aに向かって上記薄膜両端固定梁2上で、上記薄膜両端固定梁2の各上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bから等距離な箇所における非平行の空隙(G)の大きさは等しくなるように形成されている。
そのために、上記薄膜両端固定梁2が変形をするときには、上記薄膜両端固定梁2の各上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bの近くでは、上記薄膜両端固定梁2が各上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bを軸に回転する方向に変形するので、上記薄膜両端固定梁2の変形がしやすくなり、駆動電圧が一層低くなる。
加えて、上記光変調装置0における上記薄膜両端固定梁2は、上記薄膜両端固定梁2の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bは、2つに分割された複数の各上記狭隘部2a1と各上記狭隘部2b1が上記薄膜両端固定梁2のコーナ部になめらか形状で接続されて、上記基板5に固定されるようになっているから、上記薄膜両端固定梁2の変形に要する電圧を一層低くすることが出来るようになった。
【0014】
等分布加重Pを受けた正方形で板厚hの上記薄膜両端固定梁2の最大撓み量(ω1)は、(ω1)=0.025*Pa4/Eh3 で表わされる。
一方固定条件を除いた同様な梁の最大撓み量(ω2)は、(ω2)=0.045*Pa4/Eh3 で表わされる。
約2倍の撓み量になる。
上記光変調装置0における上記薄膜両端固定梁2の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bは、複数の各上記狭隘部2a1と各上記狭隘部2b1のように2つに分割されている場合には、上記薄膜両端固定梁2の撓み量は、上記撓み量(ω1)と撓み量(ω2)との合成量になり、撓み量は増加するので、静電力が小さくて済み、結果として撓みに要する電圧は低くなる。
上記薄膜両端固定梁2の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bの分割の方法は種々可能である。図2においては、上記薄膜両端固定梁2の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bを2つに分割しているが、更に、多くの分割数に分割することも可能である。
上記薄膜両端固定梁2の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bを分割する場合には、上記薄膜両端固定梁2のコーナー部を固定することにより、上記光変調装置0の動作を安定させることが可能である。
上記薄膜両端固定梁2のコーナー部が固定端でない場合には、静電力により上記薄膜両端固定梁2が変形するときにコーナー部が多く変形するために斜めに変形してしまう。これは、入射光束(R)の反射方向が安定しない原因になる。
上記薄膜両端固定梁2の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bを複数の各上記狭隘部2a1と各上記狭隘部2b1に分割する場合には、上記薄膜両端固定梁2のコーナー部を固定することで、入射光束(R)の反射方向を安定化させる。
又、上記薄膜両端固定梁2の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bを複数の各上記狭隘部2a1と各上記狭隘部2b1に分割する場合には、上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bの各上記狭隘部2a1と各上記狭隘部2b1は上記薄膜両端固定梁2との接続部がなめらかな外形で接続されていることが望ましい。これは接続部において、静電力による曲げ応力の集中を防ぐためである。
【0015】
応力を受ける上記薄膜両端固定梁2の外形が急激に変化する場合に、その変化の一番大きな部分に応力が集中する。こ集中により、作用している応力が破壊応力より小さい場合でも上記薄膜両端固定梁2が破壊する可能性が高くなる。
上記光変調装置0は、上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bを分割した各上記狭隘部2a1と各上記狭隘部2b1を上記薄膜両端固定梁2との接続部がなめらかな外形とすることにより、応力の集中を防ぎ信頼性を向上している。
上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bを分割した各上記狭隘部2a1と各上記狭隘部2b1を上記薄膜両端固定梁2との接続部がなめらか接続部の形状としては、円弧の一部形状、もしくは長円弧の一部形状が望ましい。
上記光変調装置0の非平行な空隙(G)において、上記薄膜両端固定梁2は、上記基板電極3の駆動電圧の印加により変形して上記基板電極3の上記対向面4に当接する、上記一方の固定端2aから上記他方の固定端2bに向かう非平行な空隙(G)の形状の外形に沿う距離(L)は、上記薄膜両端固定梁2の伸び係数を(α)とし、上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bと間の距離を(l)としたとき、L≦0.75*(1+α)*l、となる関係にある。
ここで言う伸び係数(α)とは、上記薄膜両端固定梁2の材料が破壊することなしに変形し、加重を除去すれば変形が完全に戻る点の弾性限界点までの上記薄膜両端固定梁2の材料の伸び率の平均値である。
上記光変調装置0の如く、上記薄膜両端固定梁2の変形が繰り返し行なわれる場合においては、上記薄膜両端固定梁2の変形量を弾性限界点における変形量の0.75以下であれば、上記薄膜両端固定梁2の寿命に変化がなく、変形状態で上記薄膜両端固定梁2が破壊することなく、実用的な信頼性の高い上記光変調装置0として使用できる。
【0016】
図6、図7は他の実施形態の説明図であり、上記対向面4は、上記対向面4が上記薄膜両端固定梁2と対向して形成する、上記薄膜両端固定梁2の上記一方の固定端2aから上記他方の固定端2bに向かって変化する非平行な空隙(G)が最大となる最大部分が、非変形時の上記薄膜両端固定梁2と平行となるような、平行面4aからなる。
即ち、上記薄膜両端固定梁2の下に形成されている非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4において、上記薄膜両端固定梁2との距離が最大部分の周辺には、非変形時の上記薄膜両端固定梁2と平行である上記平行面4aが形成されている。
上記光変調装置0の上記薄膜両端固定梁2は、変形時に非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4に当接して倣うように変形する。
そのため、非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4において、上記薄膜両端固定梁2との距離が最大となる凹形状の谷底部分は、形状の変化が大きく上記薄膜両端固定梁2の静電力に対する抗力も大きい凹形状の谷底部分周辺を平坦形状、即ち、非変形時の上記薄膜両端固定梁2に平行な上記平行面4aにする事により、より低電圧で効果的に上記薄膜両端固定梁2の変形を得ることが出来るようになった。
非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4が、上記平行面4aを有する場合と、上記平行面4aを有しない場合(図7を参照)の2つの非平行の空隙(G)に上記薄膜両端固定梁2を形成し、駆動電圧を比較した。
上記薄膜両端固定梁2は、窒化シリコン薄膜で、ヤング率38000Kg/mm2、上記薄膜両端固定梁2の厚さは500Å、上記薄膜両端固定梁2の長さ、上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2b間の距離は20μmである。
非平行の空隙(G)の大きさは、図6の場合は上記薄膜両端固定梁2の中央部真下で0.92μmで、図7の場合では、同様の光偏向角を得るために、上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bから9.5μmの位置で0.87μmにした。
その結果、各それぞれの上記薄膜両端固定梁2の変形電圧は、図7の場合には35Vになり、図6の如く空隙(G)の中央部に1.0μmの平坦部の上記平行面4aを形成した場合には上記薄膜両端固定梁2の変形電圧は28Vに低下した。
【0017】
図8、図9、図10は他の実施形態の説明図であり、非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4が凹凸形状面4bからなっている。
上記薄膜両端固定梁2が、静電力により変形し、非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4の上記凹凸形状面4bに当接し、上記凹凸形状面4bの形状に倣い変形したときに、上記薄膜両端固定梁2と非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4の上記凹凸形状面4bとの接触面積が小さくなり、上記薄膜両端固定梁2が固着する事を防止して、信頼性を向上させることが出来るようになった。
上記凹凸形状面4bは、非平行な空隙(G)を形成するときに、サンドブラスト等の手法により、非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4を荒らすことにより形成できる(図8を参照)。
又は、非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4の上記凹凸形状面4bが、上記一方の固定端2aから上記他方の固定端2bに向かうスリット形状部4b2にすることも出来る。
上記凹凸形状面4の上記スリット形状部4b2は、フォトリソグラフィー、及び、エッチング手法により形成する。
このようにフォトリソグラフィー、及び、エッチング手法により上記凹凸形状面4の上記スリット形状部4b2を形成する場合には、形状のバラツキが少なく形成することが出来るので、固着防止の効果のバラツキも少なくなり、より信頼性を向上することが出来るようになった(図9を参照)。
更に、非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4の上記凹凸形状面4bが、上記一方の固定端2aから上記他方の固定端2bに向かう格子形状部4b3に形成することによって、一層固着防止効果を高くなり、より信頼性を向上することが出来るようになった(図10を参照)。
非平行な空隙(G)の底部の上記対向面4が上記凹凸形状面4bの場合の上記薄膜両端固定梁2は、上記基板電極3の駆動電圧の印加により変形して上記凹凸形状面4bの凸形状の頂部4b1に当接する、上記一方の固定端2aから上記他方の固定端2bに向かう非平行な空隙(G)の形状の外形に沿う距離(L)は、上記薄膜両端固定梁2の伸び係数を(α)で、上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bと間の距離を(l)としたとき、(L)≦0.70*(1+(α))*(l)、とする事により、繰り返し変形させた場合の上記薄膜両端固定梁2の寿命を確保することができる。
【0018】
図11は他の実施形態の平面図であり、複数の上記光変調装置0を1次元アレー形状に配列した上記光変調装置0において、複数の隣合った各上記光変調装置(0)間は、上記基板5上に上記薄膜両端固定梁2と上記対向面4との間に形成される非平行な空隙(G)を、連続して形成されている。
複数の上記光変調装置0を1次元アレー形状に配置した上記光変調装置0は、上記薄膜両端固定梁2の駆動用の上記開口部7が図示の1次元アレー形状の両端に取り出されている。
複数の上記光変調装置0を1次元アレー形状に配置した場合には、隣り合った2つの上記光変調装置0における非平行な空隙(G)は連続して形成することにより、製造コストの低い1次元アレー形状に配置した上記光変調装置0を提供することが出来るようになった。
更に、複数の上記光変調装置0を配置した1次元アレー形状を複数組み合わせて2次元アレー形状に配列し、2次元アレー形状の複数の上記光変調装置0を形成することも可能になる。
【0019】
図12乃至図23は本発明の一実施形態に係る光変調装置の製造手順を示す図であり、上記光変調装置0は、上記基板5上に上記薄膜両端固定梁2と上記対向面4と間に形成される非平行な空隙(G)を形成した後に、犠牲材料からなる犠牲材料層6を形成して上記基板5上を平坦化して、上記薄膜両端固定梁2と上記対向面4を形成後に、上記犠牲材料層6を除去するように、上記基板5上に薄膜形成方法、又は、微細加工方法により上記薄膜両端固定梁2と上記対向面4と間に形成される非平行な空隙(G)を形成する非平行空隙形成工程(a)と、上記基板5上の非平行な空隙(G)の下部に上記基板電極3の全部、又は、一部を形成する基板電極形成工程(b)と、上記基板5上の非平行な空隙(G)に犠牲材料からなる上記犠牲材料層6を形成した後に研磨して平坦化する犠牲材料層形成工程(c)と、上記犠牲材料層6上に上記薄膜両端固定梁2を形成する薄膜両端固定梁成膜形成工程(d)と、非平行な空隙(G)の上記犠牲材料層6を除去する犠牲材料層除去工程(e)と、上記基板電極3の外部接続用の上記開口部7を形成する開口部形成工程(f)とで製造される。
【0020】
図12、図13に示す非平行空隙形成工程(a)において、上記基板5は、酸化膜を形成したシリコン基板である。
上記基板5にフォトリソグラフィー、及び、ドライエッチングの手法により非平行な空隙(G)を形成する。面積階調のパターンを形成したフォトマスクあるいはレジスト材料の熱変形手法などを用いることができる。
非平行な空隙(G)は、幅20μm、深さ1.0μmに形成した(図12と図13を参照)。
基板電極形成工程(b)において、非平行な空隙(G)の底部中に、上記基板電極3をTiNの薄膜で形成する。
TiN薄膜はTiをターゲットとしたスパッタ方により厚さ0.1μmに成膜した。
TiN薄膜をフォトリソグラフィー、及び、ドライエッチングの手法により、上記基板電極3として、幅20μmに形成した。
上記基板電極3の一部は外部と接続するために、非平行な空隙(G)から上記基板表面にせり出ている。
更に、上記基板電極3の上に上記保護膜3aとして、プラズマ窒化膜を0.05μm形成した(図14と図15を参照)。
犠牲材料層形成工程(c)において、上記犠牲材料層6の薄膜としてプラズマCVDの手法で形成した酸化膜を上記基板電極3を覆うように上記基板5上に非平行な空隙(G)が埋まるまで成膜した。
成膜後、上記犠牲材料層6を研磨、あるいはドライエッチングのエッチバックの手法により平坦化して上記薄膜両端固定梁2形成の上記犠牲材料層6とした(図16と図17を参照)。
薄膜両端固定梁成膜形成工程(d)において、平坦化した上記犠牲材料層6の上に上記薄膜両端固定梁2の材料となる窒化シリコン薄膜を熱CVDの手法により、厚さ0.04μmで全面成膜した。
次いで、入射光束の反射面となる上記反射手段1は、Al薄膜を0.05μmの厚さで、窒化シリコン薄膜上にスパッタ法により形成した。
フォトリソグラフィー、及び、ドライエッチングの手法により上記反射手段1の反射膜層も含んで窒化シリコン薄膜の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bは2つに分割された複数の上記各狭隘部2a1と上記各狭隘部2b1が接続部で固定された上記薄膜両端固定梁2の形状に形成する。
上記薄膜両端固定梁2の寸法は、幅20μm、長さ20μmである。
分割された複数の上記各狭隘部2a1と上記各狭隘部2b1接続部は各々上記薄膜両端固定梁2のコーナー部に位置し、その寸法は、幅5μmである(図18と図19を参照)。
【0021】
犠牲材料層除去工程(e)において、上記薄膜両端固定梁2を形成後に非平行な空隙(G)を平坦化していた上記犠牲材料層6をエッチングにより除去すると、上記薄膜両端固定梁2の上記一方の固定端2aと上記他方の固定端2bは上記基板5に固定されて非平行な空隙(G)を介して保持される(図20と図21を参照)。
開口部形成工程(f)において、最後に上記保護膜3aに上記基板電極3の外部接続用の上記開口部7を形成して、上記光変調装置0が完成する(図22と図23を参照)。
従って、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく低コストの上記光変調装置0を製造する光変調装置の製造方法を提供することが出来るようになった。
【0022】
図24において、電子写真プロセスで光書き込みを行なって画像を形成する画像形成装置100は、図示の矢印E方向に回動可能に保持されて形成画像を担持する画像担持体101のドラム形状の感光体と、帯電手段105で均一に帯電された上記画像担持体101のドラム形状の感光体上を上記光変調装置0からなる潜像形成手段102で光書き込みを行なって潜像を形成し、上記潜像形成手段102の上記光変調装置0によって形成された潜像を現像手段103で顕像化してトナー画像を形成し、上記現像手段103で形成されたトナー画像を転写手段104で被転写体(P)に転写して、被転写体(P)に転写されたトナー画像を定着手段106で定着した後に、被転写体(P)を排紙トレイ107に排紙して収納される。
他方、トナー画像を上記転写手段104で被転写体(P)に転写した後の上記画像担持体101のドラム形状の感光体は、クリーニング手段108でクリーニングされて次工程の画像形成に備えるようになっている。
上記潜像形成手段102は、光源102aからの入射光束(R)を、第1のレンズシステム102bを介してアレー状に複数個配置された上記光変調装置0に照射し、各々上記光変調装置0は画像情報に応じて、上記反射手段1を通じて入射光束(R)を第2のレンズシステム102cを通じて上記画像担持体101のドラム形状の感光体上の表面に結像させるようになっている。
従って、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく低コストの上記光変調装置0を具備する上記画像形成装置100を提供することが出来るようになった。
【0023】
図25において、画像を投影して表示する画像投影表示装置200は、投影画像データの入射光束(R)の反射方向を変えて光変調を行なって画像を投影する上記光変調装置0からなる光スイッチ手段201の上記光変調装置0が画像を投影スクリーン202に投影して表示するようになっている。
上記光スイッチ手段201は、光源201aからの入射光束(R)を上記光変調装置0に照射され、上記光変調装置0の上記反射手段1のミラーにより反射し、投影レンズ201b、及び、絞り201cを介して上記投影スクリーン202に投影する。
カラー表示を行うためには、上記光源201aの前に回転カラーホール201dを設けたり、又、性能向上のためにマイクロレンズアレー201eを用いることも出来る。
従って、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光(R)の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく低コストの上記光変調装置0を具備する上記画像投影表示装置200を提供することが出来るようになった。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、本発明によれば、入射光の反射方向を変えて光変調を行う光変調装置において、薄膜と、薄膜上に形成され入射光を正反射する反射手段とからなり、それぞれ複数に分割された両端が固定されて静電力で変形する薄膜両端固定梁と、薄膜両端固定梁の変形を当接により規制し、反射手段により入射光の光変調を行う薄膜両端固定梁と対向する対向面と、薄膜両端固定梁の反射手段を形成した面の反対面側に、薄膜両端固定梁に対向して非平行な空隙が形成され、空隙を介して薄膜両端固定梁の一方の固定端と他方の固定端の両端を固定し、空隙の底面が対向面となる基板と、対向面に形成され、空隙を介して薄膜両端固定梁に対向して駆動電圧を印加して薄膜両端固定梁を変形させる基板電極と、からなるようにしたので、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
また、本発明によれば、上記反射手段は、金属薄膜からなるので、反射手段が電極と兼用され、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく更に低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
【0025】
また、本発明によれば、上記薄膜は、単結晶シリコン薄膜からなるので、薄膜両端固定梁は欠陥が少なく寿命も長くなり、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が更に安定で信頼性も更に高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
また、本発明によれば、上記薄膜は、多結晶シリコン薄膜からなるので、薄膜両端固定梁2の製造方法にCVD等の手法を用いることが出来るので低コストとなり、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく更に低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
【0026】
本発明によれば、上記薄膜は、アモルファスシリコン薄膜からなるので、薄膜両端固定梁2の製造方法にCVD等の手法を用いることが出来るので低コストとなり、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく更に低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
本発明によれば、上記薄膜は、窒化シリコン薄膜からなるので、スイッチングの応答速度が速くなり、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も更に速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
【0028】
また、本発明によれば、上記薄膜両端固定梁において、上記基板電極の駆動電圧の印加により変形して当接する、一方の固定端から他方の固定端に向かう非平行な空隙の形状の外形に沿う距離(L)は、上記薄膜両端固定梁の伸び係数を(α)とし、上記一方の固定端と上記他方の固定端と間の距離を(l)としたとき、(L)≦0.75*(1+α)*(l)、となるようにしたので、変形状態で薄膜両端固定梁が破壊することなく、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も更に高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
【0029】
また、本発明によれば、上記対向面は、凹凸形状面からなるようにしたので、薄膜両端固定梁の固着を防止して、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も更に高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
また、本発明によれば、上記薄膜両端固定梁において、上記基板電極の駆動電圧の印加により変形して凹凸形状面の凸形状の頂部に当接する、一方の固定端から他方の固定端に向かう非平行な空隙の形状の外形に沿う距離(L)は、上記薄膜両端固定梁の伸び係数を(α)とし、一方の固定端と他方の固定端と間の距離を(l)としたとき、(L)≦0.70*(1+ ( α ) )* ( ) 、となるようにしたので、変形状態で薄膜両端固定梁が破壊することなく、薄膜両端固定梁の固着を防止して、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も更に高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
【0030】
また、本発明によれば、上記凹凸形状面は、一方の固定端から他方の固定端に向かうスリット形状部からなるようにしたので、薄膜両端固定梁の固着を防止して、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も更に高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
また、本発明によれば、上記凹凸形状面は、格子形状部からなるようにしたので、薄膜両端固定梁の固着を防止して、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も更に高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
また、本発明によれば、上記基板は、単結晶シリコンからなるようにしたので、基板中に配線マトリックスが容易に形成することが可能になり、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく更に低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
【0031】
また、本発明によれば、上記基板は、光学ガラスからなるようにしたので、基板の裏側から薄膜両端固定梁を観察することが可能になり検査等に便利となり、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
また、本発明によれば、上記基板電極は、透明導電膜からなるようにしたので、基板の裏側から薄膜両端固定梁を観察することが可能になり検査等に更に便利となり、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
【0032】
また、本発明によれば、複数の光変調装置を1次元アレー形状に配列した光変調装置において、本発明の複数の隣合った各光変調装置間は、基板上に薄膜両端固定梁と対向面と間に形成される非平行な空隙を、連続して形成されているので、低コストで1次元アレー形状又は2次元アレー形状を形成可能になり、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく更に低コストの光変調装置を提供することが出来るようになった。
また、本発明によれば、入射光束の反射方向を変えて光変調を行う本発明の光変調装置の製造方法において、上記基板上に上記薄膜両端固定梁と上記対向面との間に形成される非平行な空隙を形成した後に、犠牲材料からなる犠牲材料層を形成して上記基板上を平坦化して、上記薄膜両端固定梁と上記対向面を形成後に、上記犠牲材料層を除去して光変調装置を製造するようにしたので、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置の製造方法を提供することが出来るようになった。
【0033】
また、本発明によれば、電子写真プロセスで光書き込みを行なって画像を形成する画像形成装置において、回動可能に保持されて形成画像を担持する画像担持体と、上記画像担持体上を光書き込みを行なって潜像を形成する本発明の光変調装置からなる潜像形成手段と、上記潜像形成手段の上記光変調装置によって形成された潜像を顕像化してトナー画像を形成する現像手段と、上記現像手段で形成されたトナー画像を被転写体に転写する転写手段とからなるようにしたので、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置を具備する画像形成装置を提供することが出来るようになった。
また、本発明によれば、画像を投影して表示する画像投影表示装置において、画像投影データの入射光の反射方向を変えて光変調を行なって画像を投影して表示する本発明の光変調装置からなる光スイッチ手段と、上記光スイッチ手段の上記光変調装置が投影する画像を表示する投影スクリーンとからなるので、入射光の反射方向を変えて光変調を行う構造が簡単で応答も速く、使用する入射光の波長が制限されることなく、駆動電圧が低く作動が安定で信頼性も高く、製造工程が少なく低コストの光変調装置を具備する画像投影表示装置を提供することが出来るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例を示す光変調装置を説明する説明図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態例を示す光変調装置の主要部を説明する説明図である。
【図4】本発明の実施の形態例を示す光変調装置の他の主要部の状態を説明する説明図である。
【図5】本発明の実施の形態例を示す光変調装置の他の主要部の他の状態を説明する説明図である。
【図6】本発明の他の実施の形態例を示す光変調装置を説明する斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態例を示す光変調装置の他の主要部を説明する斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態例を示す光変調装置の他の主要部を説明する斜視図である。
【図9】本発明の他の実施の形態例を示す光変調装置の主要部を説明する斜視図である。
【図10】本発明の他の実施の形態例を示す光変調装置の主要部を説明する説明図である。
【図11】本発明の実施の形態例を示す光変調装置の他の主要部の状態を説明する説明図である。
【図12】本発明の実施の形態例を示す光変調装置の製造方法の主要部の工程を説明する説明図である。
【図13】図12の平面図である。
【図14】本発明の実施の形態例を示す光変調装置の製造方法の他の主要部の工程を説明する説明図である。
【図15】図14の平面図である。本発明の実施の形態例を示す光変調装置の製造方法の他の主要部の工程を説明する説明図である。
【図16】本発明の実施の形態例を示す光変調装置の製造方法の他の主要部の工程を説明する説明図である。
【図17】図16の平面図である。
【図18】本発明の実施の形態例を示す光変調装置の製造方法の他の主要部の工程を説明する説明図である。
【図19】図18の平面図である。
【図20】本発明の実施の形態例を示す光変調装置の製造方法の他の主要部の工程を説明する説明図である。
【図21】図20の平面図である。
【図22】本発明の実施の形態例を示す光変調装置の製造方法の他の主要部の工程を説明する説明図である。
【図23】図22の平面図である。
【図24】本発明の実施の形態例を示す光変調装置を具備する画像形成装置を説明する説明図である。
【図25】本発明の実施の形態例を示す光変調装置を具備する画像投影表示装置を説明する説明図である。
【符号の説明】
0 光変調装置
1 反射手段
2 薄膜両端固定梁、2a 一方の固定端、2a1 狭隘部、
2b 他方の固定端、2b1 狭隘部
3 基板電極、3a 保護膜
4 対向面、4a 平行面、
4b 凹凸形状面、4b1 凸形状の頂部、
4b2 スリット形状、
4b3 格子形状部
5 基板
6 犠牲材料層
7 開口部
100 画像形成装置
101 画像担持体
102 潜像形成手段、102a 光源、
102b 第1のレンズシステム、
102c 第2のレンズシステム
103 現像手段
104 転写手段
105 帯電手段
106 定着手段
107 排紙トレイ
108 クリーニング手段
200 画像投影表示装置
201 光スイッチ手段、201a 光源、
201b 投影レンズ、
201c 絞り、
201d 回転カラーホール、
201e マイクロレンズアレー
202 投影スクリーン
(a) 非平行空隙形成工程
(b) 基板電極形成工程
(c) 犠牲材料層形成工程
(d) 薄膜両端固定梁成膜形成工程
(e) 犠牲材料層除去工程
(f) 開口部形成工程

Claims (18)

  1. 入射光の反射方向を変えて光変調を行う光変調装置において、
    薄膜と、該薄膜上に形成され入射光を正反射する反射手段とからなり、それぞれ複数に分割された両端が固定されて静電力で変形する薄膜両端固定梁と、
    上記薄膜両端固定梁の変形を当接により規制し、上記反射手段により入射光の光変調を行う上記薄膜両端固定梁と対向する対向面と、
    上記薄膜両端固定梁の上記反射手段を形成した面の反対面側に、上記薄膜両端固定梁に対向して非平行な空隙が形成され、該空隙を介して上記薄膜両端固定梁の一方の固定端と他方の固定端の両端を固定し、該空隙の底面が上記対向面となる基板と、
    上記対向面に形成され、該空隙を介して上記薄膜両端固定梁に対向して駆動電圧を印加して上記薄膜両端固定梁を変形させる基板電極と、
    からなることを特徴とする光変調装置。
  2. 請求項1に記載の光変調装置において、上記反射手段は、金属薄膜からなることを特徴とする光変調装置。
  3. 請求項1又は2に記載の光変調装置において、上記薄膜は、単結晶シリコン薄膜からなることを特徴とする光変調装置。
  4. 請求項1又は2に記載の光変調装置において、上記薄膜は、多結晶シリコン薄膜からなることを特徴とする光変調装置。
  5. 請求項1又は2に記載の光変調装置において、上記薄膜は、アモルファスシリコン薄膜からなることを特徴とする光変調装置。
  6. 請求項1又は2に記載の光変調装置において、上記薄膜は、窒化シリコン薄膜からなることを特徴とする光変調装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載の光変調装置において、上記薄膜両端固定梁は、上記基板電極の駆動電圧の印加により変形して当接する、一方の固定端から他方の固定端に向かう非平行な空隙の形状の外形に沿う距離(L)は、上記薄膜両端固定梁の伸び係数を(α)とし、上記一方の固定端と上記他方の固定端と間の距離を(l)としたとき、(L)≦0.75*(1+α)*(l)、となることを特徴とする光変調装置。
  8. 請求項1乃至の何れか一項に記載の光変調装置において、上記対向面は、凹凸形状面からなることを特徴とする光変調装置。
  9. 請求項に記載の光変調装置において、上記薄膜両端固定梁は、上記基板電極の駆動電圧の印加により変形して凹凸形状面の凸形状の頂部に当接する、一方の固定端から他方の固定端に向かう非平行な空隙の形状の外形に沿う距離(L)は、上記薄膜両端固定梁の伸び係数を(α)とし、一方の固定端と他方の固定端と間の距離を(l)としたとき、(L)≦0.70*(1+(α))*(l)、となることを特徴とする光変調装置。
  10. 請求項又はに記載の光変調装置において、上記凹凸形状面は、一方の固定端から他方の固定端に向かうスリット形状部からなることを特徴とする光変調装置。
  11. 請求項又はに記載の光変調装置において、上記凹凸形状面は、格子形状部からなることを特徴とする光変調装置。
  12. 請求項1乃至11の何れか一項に記載の光変調装置において、上記基板は、単結晶シリコンからなることを特徴とする光変調装置。
  13. 請求項1乃至11の何れか一項に記載の光変調装置において、上記基板は、光学ガラスからなることを特徴とする光変調装置。
  14. 請求項13に記載の光変調装置において、上記基板電極は、透明導電膜からなることを特徴とする光変調装置。
  15. 複数の光変調装置を1次元アレー形状に配列した光変調装置において、請求項1乃至14の何れか一項に記載の複数の隣合った各光変調装置間は、基板上に薄膜両端固定梁と対向面と間に形成される非平行な空隙を、連続して形成されていることを特徴とする光変調装置。
  16. 入射光束の反射方向を変えて光変調を行う請求項1乃至15の何れか一項に記載の光変調装置の製造方法において、上記基板上に上記薄膜両端固定梁と上記対向面との間に形成される非平行な空隙を形成した後に、犠牲材料からなる犠牲材料層を形成して上記基板上を平坦化して、上記薄膜両端固定梁と上記対向面を形成後に、上記犠牲材料層を除去して光変調装置を製造することを特徴とする光変調装置の製造方法。
  17. 電子写真プロセスで光書き込みを行なって画像を形成する画像形成装置において、回動可能に保持されて形成画像を担持する画像担持体と、上記画像担持体上を光書き込みを行なって潜像を形成する請求項1乃至15の何れか一項に記載の光変調装置からなる潜像形成手段と、上記潜像形成手段の上記光変調装置によって形成された潜像を顕像化してトナー画像を形成する現像手段と、上記現像手段で形成されたトナー画像を被転写体に転写する転写手段とからなることを特徴とする画像形成装置。
  18. 画像を投影して表示する画像投影表示装置において、画像投影データの入射光の反射方向を変えて光変調を行なって画像を投影して表示する請求項1乃至15の何れか一項に記載の光変調装置からなる光スイッチ手段と、上記光スイッチ手段の上記光変調装置が投影する画像を表示する投影スクリーンとからなることを特徴とする画像投影表示装置。
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