JP4234318B2 - つや消し又は梨地のコーティングを得るために有益な組成物、この組成物の使用、及びこれによって得られたコーティング - Google Patents
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Description
本発明はマスクしたイソシアネート及びポリオールを含む新しい組成物の分類に関する。より詳しくは本発明は粉体の混合物を包含する粉体、及び特にワンショットパウダーの形での、粉体によるコーティングにおけるそれらの使用に関する。
【0002】
作業の安全性及び環境保護的な考えから、コーティング技術、特に塗装技術で溶媒を使用しないようにすることに対する要求が高まってきている。より詳しくはVOC(揮発性有機化合物)を減らすことが、ペイント及びワニス産業で最近注目されてきている。この目的に関して、固体含有率が比較的高い製品を開発することは、適用粘度を達成するのに必要な溶媒の量を減少させることを可能し、従って、ペイントフィルムの乾燥の間に蒸発する溶媒を減少させることができる。
【0003】
代替案としては、有機バインダーを保持する薬剤としての有機溶媒を水で置き換えて、水相中の製品を使用することがある。しかしながら、ペイントフィルムを作るために少量の有機溶媒を使用することが必要である。更にそれらは、処理を行うことに費用がかかり且つ扱いにくいことがある水溶性の残留物をもたらす。
【0004】
これに関して、粉体を使用するコーティング技術が開発されるようになってきている。本発明をよりよく理解するために、この技術の詳細をここでいくつか示す。この技術では、空気が媒体として機能する非常に微細な粉末状の物質を使用する。
【0005】
一般に、数キロボルトの静電圧をガンとペイントをする物体との間に印可して、アプリケーターガンによって噴霧されたコーティング先駆物質粉体が、この物体に引きつけられて保持されるようにする。
【0006】
規則正しく均一なコーティングの層を得るために、この物体を150〜200℃に加熱して、それによってペイント粉末を溶解させ、広げさせ、そして架橋させる(ペイントはコーティングの極端な例であると考えられる)。
【0007】
この技術は汚染をもたらさず、また使用しなかった粉体を回収することができるので適用歩留まりは100%に近い。
【0008】
この分野で使用できる生成物の分類に関しては、以下に概略を示すことに言及すべきである。
【0009】
市場の大部分はいわゆる「エポキシ−ポリエステルハイブリット」粉体ペイントが占めており、その後にポリエステル及びポリウレタン、そしていわゆる「エポキシ樹脂」が続いている。
【0010】
外側の質的な強度を良くするために(特にUV照射及び湿分に関して)、TGIC−ポリエステル又はポリウレタンに基づくコーティングを使用することが重要である。これらは単独で、必要な性能のレベルを達成することが可能である。
【0011】
コーティング粉末にはいくつかの処理をすることができる(表面特性、色、光沢等)。
【0012】
これらの効果を達成するために使用する技術は、従来の液体ペイント及び粉体ペイントの技術とは異なる。
【0013】
光沢を変更することが望ましい場合、シリカ類、カルシウムの炭酸塩類、又は酸化バリウム類を添加して、50〜90%の範囲で光沢を減少させることができる。しかしながら、つや消し仕上げを得ることはできない。
【0014】
本発明においては、硬化した、なめらかな、又は組織化したコーティングであって、金属支持体に適用したときに60°の入射角で反射率が約50%以下のコーティングを、つや消し又は梨地の系であるとする。
【0015】
しかしながら、最も得にくい系は非常に明るいつや消しのコーティング、すなわち60°の入射角で光沢が約30%未満、又は85°の入射角で光沢が約40%未満のコーティングに対応している。
【0016】
つや消し仕上げを得るために最も一般的に使用されている技術の1つは、反応性が非常に異なる化合物を組み合わせることからなる。
【0017】
これは、ゲル化時間が短いペイント粉体とゲル化時間が長いペイント粉体を混合することによって達成される。この様式では、微視的な不均一性がコーティングの表面において得られ、それによって所望のつや消し効果がもたらされる。
【0018】
他の技術は、ペイントの光沢を減少させることができる。これらは添加剤又はワックスを使用することからなるが、それらだけでは十分でなく、またそれらを単独で使用すると実際にかなり問題がある機械的な性質及び/又は再現性の問題が一般にもたらされ、及び/又は悪天候によってフィルムに黄ばみ若しくは劣化が発生するので屋外で使用することができない。
【0019】
屋外において最も一般に使用される系は、ドライブレンドとして知られている。これによれば、それぞれが非常に異なる反応性を持ち、押し出して粉砕した粉体を配合することによって、少ない光沢が得られる。この系では時間がかかり且つ複数のペイントを製造する(押し出し、粉砕、配合)のに加えて、所望とされる光沢の均一性の程度が低下し、それによって通常よりも多くの工程を必要とし追加の費用がかかる。
【0020】
架橋反応から発生する化合物も、人間若しくは動物の健康又は環境に対して有害であるべきではない。
【0021】
粉体塗布に関する更なる詳細に関しては以下の文献を参照することができる。
【0022】
→ P. Grandou and P. Pastour: Peintures et
Vernis [Paints and Varnishes]:
- I. les constituants [constituents]
- II. techniques et industries
[techniques and industries]
出版:Hermann より出版。
→ R Lambourne:
Paints and Surface Coatings. Theory and practice
出版:Halsted Press.
→ Powder Coating. The Complete Finisher Handbook
出版:the Powder Coating Institute.
→ Myers and Long:
Treatise on Coatings, 第5巻
出版:Marcel Dekker.
【0023】
従って本発明の目的の1つは、いわゆる粉体技術によってコーティングを得ることができる組成物を提供することである。
【0024】
本発明の目的の1つは、悪天候に対して良い抵抗性を持つコーティングを得ることを可能にする組成物を提供することである。
【0025】
本発明の目的の1つは、つや消し及び/又は梨地のコーティングを得ることを可能にする組成物を提供することである。
【0026】
本発明の目的の1つは、容易に使用できる上述のタイプの組成物を提供することである。
【0027】
本発明の出願人は、連続的に又は同時に付加する以下のイソシアネート及びポリオールを含有する組成物に関して、ヨーロッパ特許出願第96/401703.2号明細書を出願した。
→少なくとも部分的にマスクされたイソシアネートであって、ガラス転移温度(場合によってはTgとして示す)が約20℃以上、有利には約40℃以上であり、且つ120℃での解離の程度(マスキング剤に関して)が5%以下であるイソシアネート。
→ガラス転移温度(場合によってはTgとして示す)が約40℃以上に等しく、有利には約50℃以上であり、
ヒドロキシル数が約10mg−KOH/g以上、有利には約15mg−KOH/g以上であり、
平均分子量(Mn)が約1000g/mol以上、有利には2000g/mol以上である、
ことを特徴とするポリオール。
(本発明の明細書の記載においては、「約」という用語は値が丸められていることを強調しており、また右端の数字が0の場合は特に言及しなければこのゼロは単位取りのためのゼロであって具体的な数値を示すものでないではないことを強調している。)
【0028】
この組成物は既に従来技術の組成物よりもかなり有利である。
【0029】
上述の目的及び他の目的は、特に上述のタイプの、以下の特徴のうちの少なくとも1つ、有利には2つ、そして好ましくは3つを特徴とする組成物によって以下で明らかになる。
→特にマスクしたイソシアネートを混合した形の、カルボキシル官能基の存在(以下参照)、
→固体エステル化触媒(以下参照)の存在、及び
→つや消し効果のあるワックス(以下参照)の存在。
【0030】
カルボキシル官能基は有利には、組成物のイソシアネート化合物とよく混合されている。イソシアネート官能基に対して反応性の官能基(すなわち、いわゆる不安定水素を有する官能基)とカルボキシル官能基(塩の形又は有利には自由な形のCOOH)の両方を持つ薬剤によって、イソシアネート系にカルボキシル官能基をグラフトさせることが望ましい。このカルボキシル官能基を持つ薬剤はマスキング剤であることがかなり望ましい。
【0031】
このマスキング基は、酸素を経由してイソシアネート官能基と反応し、−NH−CO−O−の配列(すなわち、R−NCO + HO− → R−NH−CO−O−)を与える不安定水素を持つことが好ましい。
【0032】
本発明によれば、酸官能基、特に酸官能基とエステル官能基から導かれた少なくとも1つの官能基を持つ少なくとも1種のマスキング基によって、イソシアネートをマスクすることが有利である。このマスキング剤は混合することができ、また複数のマスキング基を有することができる。
【0033】
イソシアネートの構造においては、特につや消し効果のために、2つのイソシアネート官能基を結合している骨格の一部が、少なくとも1つのポリメチレン鎖(CH)πを有することが望ましい(ここで、πは2〜10の整数、有利には4〜8の整数を表している)。これは、つや消し効果と機械的な性能レベルに影響を与える。複数の鎖が存在する場合、それらは同様なものであっても異なるものであってもよい。加えて、これらの鎖の少なくとも1つ、好ましくは全てが自由に回転でき、従って環外に存在することが好ましい。
【0034】
解離の程度は、オクタナール試験(以下参照)によって定量化する。
【0035】
本発明によれば、純粋な又は混合物としてのマスクされたイソシアネートはポリイソシアネート、すなわち少なくとも2つ、有利には2よりも多い(一般にいくらか縮合したオリゴマーの混合物なので、場合によっては分数の値もあり得る)イソシアネート官能基を持つ化合物からもたらす。ここで、このポリイソシアネート自身は通常、1単位のジイソシアネート(場合によっては本発明の明細書中において「モノマー」として示す)のプレポリマー化又は予備縮合によってもたらす。
【0036】
一般に、これらのプレポリマー又はこれらの予備縮合体の平均分子量は、最大で2000(有効数字一桁)、より一般的には最大で1000(有効数字一桁、好ましくは有効数字二桁)である。
【0037】
従って、本発明で使用するポリイソシアネートとしては、ビウレットタイプのもの、及び2量体化又は3量体化反応が4、5又は6員環を作るものが挙げられる。6員環に関しては、様々なジイソシアネート単独、他のイソシアネート(モノ−、ジ−、又はポリイソシアネート)との、又は二酸化炭素との、ホモ−又はヘテロ3量体化から得られるイソシアヌル環を挙げることができる。この場合、イソシアヌル環の窒素は酸素によって置き換えられる。イソシアヌル環を有するオリゴマーが好ましい。
【0038】
好ましいポリイソシアネートは、少なくとも1つの脂肪族イソシアネート官能基を有するものである。言い換えると、本発明に従ってマスクされる少なくとも1つのイソシアネート官能基は、水素原子、好ましくは2つの水素原子を持つことが有利なsp3 タイプの炭素によって骨格構造に結合している。このsp3 タイプの炭素自身は、sp3 タイプの炭素に結合していることが好ましく、また考慮するイソシアネート官能基がネオペンチル位に存在しないようにするために、好ましくは2つの水素原子を持つことが有利である。言い換えると、モノマー(一般に2つのイソシアネート官能基を持つ)として、第2、第3又はネオペンチルのいずれでもない少なくとも1つの脂肪族官能基を持つ少なくとも1つの化合物を選択することが好ましい。
【0039】
複数のタイプ(一般に2種類)のモノマーから得られる混合物の場合、上述の条件及び/又は(好ましくは「及び」)ポリメチレン鎖(CH2 )πの存在に関する条件を満たすこの又はこれらのモノマーが、マスクしたイソシアネート官能基の1/3以上、有利には1/2以上、好ましくは2/3以上の割合で存在することが好ましい。従って本発明の研究では、2/3のHMDT(ヘキサメチレンジイソシアネート「3量体」)とIPDI又はIPDT(IPDI「3量体」)を含む混合物で優れた結果が得られた。ここで、これら2つは本発明によってマスクされている(nBDI、ノルボルナンジイソシアネート、及びその3量体が同様なものである)。
【0040】
明らかに、全てのイソシアネートが脂肪族であり且つ更に上述の基準を満たすことは好ましい。
【0041】
本発明のマスキング基の特徴をもたらす薬剤は有利には、ニトリル及び好ましくはカルボキシル基から選択される官能基を持ち且つ環がヒドロキシル化された芳香族誘導体と、イソシアネートとの縮合によって得られるものから選択する。当然に、縮合はフェノール官能基で起こる。
【0042】
この分類の中では、明確な融点を測定することができるものを選択することが便利である。ここで、この測定は室温(20℃)において行う。この融点は約30℃以上(有効数字1桁)、有利には約50℃以上である。
【0043】
これは以下の式(I)から選択することが好ましい。
Ar(R)n (Y−Z)m (OH)p (I)
【0044】
ここで、Arは芳香族基部(reste)であり、このArにはn個の置換基R、ニトリル基及びカルボキシル基から選択されるm個の極性官能基Z、及びp個のヒドロキシル官能基がグラフトしている。
【0045】
n、m及びpの値はn+m+pが置換可能な鎖の構成要素の数以下になる値であり、pは有利には最大で2であり、また好ましくは1である。
【0046】
有利には、mは最大で2であり、好ましくは1である。
【0047】
有利には、nは最大で3であり、好ましくは0、1及び2から選択し、より好ましくは0である。
【0048】
Rは、マスキング反応に対して不活性な置換基を表しており、一般に炭化水素鎖、通常アルキル鎖に対応し、語源的な意味ではヒドロキシル官能基を取り除いたアルコールである。
【0049】
2つの近接した官能基Rは互いに結合して環状になることがあり、例えば芳香性を示すことがある。
【0050】
Zは、有利にはカルボニル官能基を持つ基から選択する。これらの官能基の中では、カルボニル官能基(エステル、ケトン又はアミド)に対してα位の酸性水素を持たない好ましい条件の、ケトン官能基、アミド官能基、アルコキシカルボニル官能基(又は言い換えるとエステル官能基)に注目すべきである。(ここで、酸性の水素を持たないことは別の言い方をすると、有利には官能基が水素を持たず、又は水素を持っている場合にはそのpKaが約20以上(有効数字1桁、好ましくは2桁)、より好ましくは約25以上である。)従って、好ましいアミド(ラクタム又はウレアを包含する)は置換されていることが有利であり、好ましくは実質的にアミド官能基の窒素に水素が存在せず、又は反応性のある水素が存在しない。
【0051】
Yは、2価基、有利には−O−、−S−、−NR’−、及び−CR’R”−から選択する。ここでR’及びR”は、炭化水素ラジカル、有利には炭素原子数が1〜6、特に1〜4のアルキル、好ましくはメチル、より好ましくは水素から選択する。また好ましくは、Yは1重結合を持っている。
【0052】
好ましくは極性官能基Z(一般にニトリル官能基及び/又はカルボニル官能基から選択する)は、例えばサリチル酸のような基Zに近接していない。
【0053】
芳香族基部Arは、1又は複数のヘテロ環又はホモ環からなっており、有利には縮合環からなっている。Arは2よりも多い環を有していないことが好ましく、また好ましくは1よりも多い環を有していない。
【0054】
芳香族基部Arは、1又は複数の複素環又は単素環からなっていてよく、通常その容易性からホモ環である。しかしながら、対応するホモ環の解離温度よりも解離温度がかなり低い6員環のヘテロ環の価値にも注目すべきである。
【0055】
環がヒドロキシル化された芳香族誘導体の酸素の合計数は最大で20、好ましくは最大で10(有効数字1桁)であることが望ましい。
【0056】
この環は好ましくは6員環であり、この環の単位は炭素又は窒素で構成されており、これらの原子の原子価に要求される数の置換基が存在する。
【0057】
酸及びそれらの誘導体、特にエステルであって、最も満足できる結果を与えるものとしては、ベンゼン環又はピリジン環にグラフトした酸に言及すべきである。ここでは、メタ−ヒドロキシ安息香酸、及び特にパラ−ヒドロキシ安息香酸、並びにそれらの誘導体は良い結果を与える。
【0058】
上述のように、イソシアネート官能基をマスキングするための、複数の種類の基(好ましくは経済的な理由から2種類)を提供することができる。この多様性は、様々なマスクされた(一般に1種類のみのマスキング基によって)化合物を混合することによって、又は好ましくは共反応によって達成することができる。これらのマスキング基は全てが上述のようなものでよく、又はこれらのマスキング基のうちのいくらかが上述のようなものに対応するものでよい。後者の場合、カルボニル(エステル又は酸)官能基を持つものが、有利には上述の式(I)に対応しており、また約10%以上(イソシアネート官能基として表す)、有利には約20%以上、好ましくは約1/3以上が対応していることが好ましい。
【0059】
カルボン酸官能基、特に芳香族環、有利にはベンゼン環に直接グラフトしたカルボン酸官能基の存在は、ブロックされたイソシアネートの融点を増加させる一方で、架橋の後のコーティング(例えば、最終的なペイント)のつや消し効果を有意に増加させる。しかしながら好ましくは、本発明の系の優れた機械的性質を維持するためには、存在する酸官能基の量を(当量に関して)、イソシアネート官能基の量の、約9/10以下、有利には約4/5以下、好ましくは2/3以下、より好ましくは1/3以下にすることが好ましい。硬化条件において解離しない薬剤がカルボキシル官能基を持つ場合、架橋能力を維持するためには、解離しない薬剤が持つ酸の量を全てのイソシアネート官能基(遊離したもの、マスクされたもの、及び解離しないマスキング剤に結合したもの(例のアミノカプロン酸を参照))の量の1/2以下、有利には1/3以下にすることが好ましい。
【0060】
マット効果及びガラス転移温度(Tg )への酸官能基の有益な効果は、5%から既に明らかになり、また10%からではかなり明確になるが、湾曲部の屈曲に近い効果を得るためには、少なくとも20%の割合に達することが望ましい。加えて、これ以上の濃度では、この酸官能基は、いわゆる「組織化された」外観を与える不規則な外観を促進する。融点とガラス店位温度(Tg )は、酸含有率が100%になるまで連続的に重なっていく。
【0061】
エステル/酸の組み合わせを有するとき、特にアルキルヒドロキシベンゾエート/ヒドロキシ安息香酸の組み合わせを有するとき、つや消し効果と様々な有益な性質との妥協点が、90/10のモル比、すなわち約9/10のエステルと約1/10の酸とで既に得られている。
【0062】
約1/10までの割合で酸官能基、特にカルボキシル官能基が存在すると、架橋のための良い触媒効果を示す。
【0063】
2又はそれ以上のマスキング剤によってマスクされたイソシアネート化合物に関して既に概略を示した効果は、1種類のマスキング剤によってマスクされた2種又はそれ以上のイソシアネートの混合物、又は2種又はそれ以上のマスキング剤によって同時に若しくは連続的にマスクされたイソシアネートによって得ることができる。後者の場合には、いわゆる混合分子、すなわちイソシアネート官能基の少なくとも1つが酸官能基を持つ薬剤によってマスクされ、またイソシアネート官能基の少なくとも1つが酸官能基持たない薬剤によってマスクされた分子の存在に関連する比較的良好な結果を与える。いわゆるこれらの混合分子の存在の良好な効果は、それらがイソシアネート官能基の約5%、有利には10%に対応する(すなわち、それらが持つと)と明らかになる。
【0064】
従って、最も有利な使用の1つは、酸官能基を持つ化合物、有利には式(I)の化合物(ここで、Zは酸官能基である)で少なくとも部分的にマスクされたイソシアネートを使用することからなる。酸官能基を持つ基以外の基でイソシアネートをマスクすること、及びマスキング系の酸官能基が90〜10%(ブロックされたイソシアネート官能基に対して)であることが推薦される。他の1又は複数のマスキング薬剤は、それ自身は既知のマスキング薬剤(本発明の説明において特定された脱マスキングの制約及び解離温度を満足するもの)、又は式(I)に対応するエステルでよい。ここでは後者の選択肢が好ましい。これらの化合物の合成においては、ヨーロッパ特許出願公開第0680984号明細書の一般的な製造方法を参照することができる。この文献は、式(I)の化合物によって(随意に部分的に)マスクする操作に好ましい結果を与える。
【0065】
最も一般的に使用されるマスキング剤はM.Wicksによって文献「blocked isocyanates」(Progress in Organic Coatings(1975年)、第3巻、p.73)に示されたマスキング剤であり、これらの脱ブロッキング温度は有利には90℃よりも高い。
【0066】
マスキング薬剤は、
→カルコゲンが不安定な水素を持つもの、
→窒素が不安定な水素を持つもの、及び
→炭素が不安定な水素を持つもの、
といった3つの分類に分けることができる。
【0067】
不安定な水素をカルコゲン(好ましくは軽いカルコゲン、すなわち硫黄及び酸素)が持つ場合、カルコゲンが酸素であるものが特に使用され、ここでは特に、
>N−OHの配列を有する生成物、例えばオキシム(=N−OH)又はヒドロキシイミド([−CO−]2 N−OH)、及び
フェノール(広い意味で)、特に電子が乏しい芳香族環、例えば本発明で説明されたヒドロキシベンゾエート、
を挙げることができる。また、ヨーロッパ特許出願公開第661278号明細書に記載された化合物を挙げることもできる。
【0068】
不安定水素を窒素が持つ場合、
1置換アミド、特にラクタム(最も一般的に使用されるものはカプロラクタム)、
イミド([−CO−]2 N−H)、特に環状イミド、例えばスクシンイミド、
不飽和窒素ヘテロ環、特に5員環(有利には2つの不飽和部分を有している)、好ましくは少なくとも2つのヘテロ原子(好ましくは窒素)を有するものであって、後者としては、ジアゾール(例えば、イミダゾール及びピラゾール)、トリアゾール、又はテトラアゾール、並びに
ヨーロッパ特許出願公開第661278号明細書に記載された化合物、
を特に挙げることができる。
【0069】
不安定水素を炭素が持つ場合、重要な化合物はマロン酸の性質を持つもの、すなわちラジカルRCH<が2つの求電子性の基(例えば、カルボニル、ニトリル、Rf[ペルフルオロアルキル])を持つものである。
【0070】
以下の2つの制約を満たす場合、上述のマスキング剤(単独又は混合物)を使用して本発明を実施することができる。この2つの制約とは、
それらが、イソシアネート官能基(好ましくは本発明の説明において示されたもの)に対して反応性がある(且つ有利には硬化において解離する)官能基とカルボキシル官能基とを有する薬剤(有利にはマスキング剤)に組み合わされており、
イソシアネート及びマスキング剤及びカルボキシル官能基を持つ薬剤の反応によってもたらされる化合物が、必要とされるガラス転移温度(Tg )(及び融点)を持つ、
ことである。
【0071】
本発明に従ってカルボキシル基を使用することの1つの利点は、カルボキシル基の存在なしには、粉体塗布で使用するのに十分な融点又はガラス転移温度(Tg )を持たないマスキング基の使用を可能にすることである。このことはトリアゾールに関して特に当てはまり、これは置換されていないときに(異性体単独又は異性体が任意の割合の混合物として)、特に費用対効果が良好である。
【0072】
1種類のみのマスキング剤を使用する場合、これは式(I)の化合物(Zはエステル)であることが望ましく、好ましくはヨーロッパ特許出願公開第0680984号明細書の第2頁41〜50行目に示されているものを用いる。
【0073】
本発明において既に言及しているように、化合物又は化合物の混合物の得られる融点は、最低でも30℃、好ましくは最低でも50℃の明確な融点であることが好ましい。
【0074】
ガラス転移温度は、最低でも20℃、有利には最低でも40℃であることも好ましい。
【0075】
本発明の化合物は、30分未満で250℃において第1アルコールと完全に反応するものであることが好ましい。
【0076】
反応は90%以上進んだときに完了したと考える。
【0077】
上述のように、本発明にとって最も好ましいイソシアネートは、sp3 混成軌道の炭素に窒素原子が結合したものであり、より詳しくは脂肪族イソシアネート、特にポリメチレンジイソシアネート(例えば、TMDI、テトラメチレンジイソシアネート及びHMDI[ヘキサメチレンジイソシアネート:OCN−(CH2 )6 −NCO])及び様々なその縮合誘導体(ビウレット等)並びに2量体化及び3量体化誘導体である(考慮した分野では、3量体という用語は3つのイソシアネート官能基からなるイソシアヌル環の形成によってもたらされる混合物に言及している。実際には、3量体自身と並んで3量体化によってもたらされた比較的重い生成物が存在している)。
【0078】
本発明においては、環外ポリメチレン鎖(上記参照)を有する骨格に結合した残留自由イソシアネート官能基の割合は(当量で)、最大で5%、有利には最大で3%、好ましくは最大で1%であることが望ましく、また場合によってはこれらのことが必要である。最も高い溶融温度又はガラス転移温度は、0.5%を超えない割合で得られる。環がヒドロキシル化された芳香族誘導体の含有率も好ましくは低く、すなわち最大で5%、有利には最大で3%、好ましくは最大で1%である。
【0079】
しかしながら、前記イソシアネート中に、IPDT又はnBDTのような環状脂肪族モノマーのマスクされていない3量体が質量分率で1/3まで存在することは、ガラス転移温度(Tg )に好ましい影響を与え、高品質のコーティングの製造に全く影響を与えない。そのような組成物は、溶融しているマスクされた組成物中にマスクしていない3量体を混合することによって容易に得ることができる。
【0080】
本発明の組成物のためにポリオールとして使用できる化合物を参照すると、光沢が少ない粉末ワニス又は粉末ペイントを最も容易に得ることができるものは、ヒドロキシル化アクリル樹脂、及び/又は枝分かれした若しくは直鎖の、飽和又は不飽和ヒドロキシル化ポリエステルであって、適当な分子量を持ち且つイソシアネートプレポリマー(すなわち、本発明によって少なくとも部分的にマスクしたイソシアネート)との反応によって架橋することができるものである。
【0081】
前記プレポリマーはマスクされた(又はブロックされた)活性な官能基を有しており、これは、触媒の存在する条件又は触媒の存在しない条件で、ブロッキング薬剤の解離によって熱的に、バインダーのヒドロキシル基と反応するイソシアネート基を交換することによって活性化される。
【0082】
この系は、40℃以上の溶融温度及びガラス転移温度において適当な粘度を持つ粉末ペイントを得ることを可能にし、それによって貯蔵の間の化学的及び物理的安定性をもたらす。
【0083】
また、ポリマーの分子量を決定するカルボキシルの可能な官能性は、芳香族又は脂肪族のエポキシ樹脂及び/又はヒドロキシアルキルアミンとの2重架橋を可能にする。
【0084】
前記酸基の過剰度はその酸数によって決定され、これは、1グラムのポリオール(場合によっては「樹脂」として言及する)の遊離酸度を中和するのに必要とされる水酸化カリウムのミリグラム数で表される。
【0085】
ヒドロキシル数は、ヒドロキシル化ポリマーのアセチル化(無水酢酸による)の間に放出される過剰な酢酸を中和するために、1グラムの樹脂に必要とされる水酸化カリウムのミリグラム数に対応している。より詳細には、ASTM標準E222を参照することができる。
【0086】
ポリマーのヒドロキシル数は、10〜35mg−KOH/g、好ましくは15〜80mg−KOH/gの範囲でよい。酸数は、最大で約20mg−KOH/g、有利には最大で15mg−KOH/gであり、また少なくとも2mg−KOH/g、好ましくは少なくとも4mg−KOH/gであることが有利である。良い選択は、酸数が好ましくは3〜15mg−KOH/gのヒドロキシル化ポリマーを用いることからなる。
【0087】
ポリオールの数量平均分子量(Mn)は、2,000〜15,000g/molであってよい。この値は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定する。この技術は、ゲルとして2つのポリスチレンゲル(104 及び500ÅのUltrastyragel(商標))、溶媒としてのTHF、そして標準としての硫黄を使用する。
【0088】
枝分かれの程度(すなわち、1分子当たりの自由OH官能基の平均数)は、2〜4、有利には2.5〜3であることが望ましい。
【0089】
枝分かれが増加すると、つや消し効果も増加する。枝分かれは、2よりも多い官能価を持つポリオール(一般にトリオール)、又は官能価が2よりも多い多価酸(反応の間の水の放出量を減少させるために、無水物の形で使用されることが多い)を使用して得ることができる。ここで、後者はつや消し効果に関して好ましい。詳しくは、トリメリト酸、特に無水物の形のトリメリト酸は非常に好ましい。
【0090】
本発明においてヒドロキシル化ポリエステルを使用する場合、1又は複数の脂肪族、芳香族、又は環状脂肪族のジ−若しくはポリカルボン酸又はその無水物のエステル化生成物、又はそのメチルエステルであって、2〜36個の炭素原子を有するものを使用する。
【0091】
例えば、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、スベリン酸、アゼライン酸、デカン二カルボン酸、グルタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸若しくはその無水物、ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸又はその無水物、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、脂肪酸2量体、及びトリメリト酸無水物を挙げることができる。
【0092】
このポリマーの分子量は、炭素原子数が2〜18の、脂肪族若しくは芳香族のモノカルボン酸又はそれらのメチルエステルを添加することによって調節することができる。
【0093】
ポリマー混合物中の上述の酸又は無水物の割合は、それぞれ又は混合して、20〜70%、好ましくは30〜60%である。
【0094】
本発明のポリマーが不飽和の場合、オレフィンのように不飽和なジ−若しくはポリカルボン酸又はその無水物、例えばマレイン酸若しくはその無水物、テトラヒドロフタル酸若しくはその無水物、フマル酸、ヘキサクロロエンドメチレンテトラヒドロフタル酸若しくはその無水物、メチルマレイン酸、イタコン酸又はジシクロペンタジエンの誘導体、又はメチルマレイン酸、イタコン酸、マレイン酸、若しくはフマル酸の誘導体が挙げられる。
【0095】
ポリエステルを合成するのに有益なポリヒドロキシル化アルコールとしては、エチレングリコール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、2−メチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキシピバレート、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール又はポリエチレングリコール類、トリメチルペンタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリトリトール、ソルビトール、トリメチロールエタン、及びトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを挙げることができる。これらの割合は、10〜60%、好ましくは10〜50%でよい。
【0096】
ポリエステルの調製において、特にエステル結合を製造又は転化させる間、「それ自体は」既知の触媒を使用してエステル化を行うことが示されている。最終的な組成物中においても見出されるこれらの触媒は、単独で又は混合物として使用することができる。本発明の明細書中において使用する触媒とは特に、プロトン酸(特に有機物のプロトン酸)又は有機酸であることが有利なルイス酸に基づくものに言及している。より詳しくは、プロトン性の有機酸としては、スルホン酸に言及することができ、最も一般的なものはパラトルエンスルホン酸及びメタンスルホン酸である。ルイス酸としては、チタンに基づく酸、例えば四塩化チタン、テトラ−N−ブチルチタネート、イソプロピルチタネート、テトラキス(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ステアリルチタネート、ノニルチタネート又はセチルチタネート、バナジウムに基づくもの、例えばイソプロピルバナデート、又はn−ブチルバナデート、ジルコニウムに基づくもの、例えばジルコニウムテトラクロライド、n−プロピルジルコネート、又はn−ブチルジルコネート、スズに基づくもの、例えば無水又は水和の塩化スズ、ジブチルスズ酸化物、スズオクトアート、ブチルスズヘキサノアート、スズオキサレート、モノブチルスズ酸化物、モノブチル塩化スズジヒドロキシド、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、及びモノブチルスズトリス(2−エチルヘキサノアート)に言及することができる。
【0097】
上述の触媒の使用は、ヒドロキシル化飽和ポリエステルで特に有利であり、また飽和ヒドロキシル化エステルに対して1/2〜2質量%で有利である。
【0098】
上述のタイプの化合物の添加は、特に製造時間を減少させること及び揮発性化合物の放出を減少させることができ、また本発明に特に適当なこれらのポリオールの最終的な色を最適化することができる。
【0099】
初めにメチルエステル(ジ−又はポリカルボン酸のメチルエステル)を使用する場合、エステル交換反応に十分な触媒作用をもたらすことが知られている触媒を使用すること、又はこれを行うことが知られている他の触媒、例えばカルボン酸亜鉛、アンチモン三酸化物、若しくは当業者が知る他の触媒を導入することは非常に好ましい。使用する量は、有利には初期充填量の1/2〜1質量%である。
【0100】
不活性雰囲気において作業するのに加えて、エステル化処理の間の着色からポリマーを保護するため又はポリマーを改良するために、酸化防止添加剤、例えばトリフェニルフォスフィット、トリス(ノニルフェニル)フォスフィット、ステアリルペンタエリトリトールジフォスフィット、又はそれらの等価物を添加することが好ましい。これらの化合物は、最少で5/1000、最大で15/1000の量で使用することが好ましい。
【0101】
上述のポリエステルを得るために、それ自体は既知の技術を使用する。通常の反応条件は以下のようなものである。
最終温度:約200〜260℃
絶対圧:5hPa(ヘクトパスカル)〜800kPa(キロパスカル)
【0102】
酸数及びヒドロキシル数は制御すべきである。アルカリ度は、ポリウレタン被覆の最も良い性質を得ることを可能にする点に調製する。従って原則的に、装填の前に、最終的な適用のために必要とされる全ての添加剤、酸化防止剤、及び触媒を、冷却された容器の中で組み合わせる。
【0103】
本発明で使用するポリエステルのガラス転移温度(Tg )は、貯蔵の間に系を安定化させるために、40〜80℃、好ましくは50〜70℃である。アモルファスポリエステル及び結晶質ポリエステルの混合物を使用することが可能であり、その好ましい性質は、良い化学的安定性と良い物理的安定性の両方を可能にしなければならない。ポリマーのTg は、示差熱量解析(DSC)によって測定する。
【0104】
本発明においてヒドロキシル化アクリルポリマーを使用する場合、Tg が40〜100℃の1種類のみのバインダーを使用し、又はTg は−20〜50℃のアクリルポリマーを0〜30%及びTg が40〜100℃のヒドロキシル化アクリルポリマーを70〜100%含有する混合物を使用する。この混合物では、系を容易に取り扱うことができ、また良い化学的及び物理的性質と並んで貯蔵の間の良い安定性を与える。
【0105】
ヒドロキシル化アクリルポリマーは、α、β−不飽和エチレンモノマー、特にビニル芳香族モノマーとα、β−不飽和エチレンカルボン酸のエステルとを反応させることによって得ることができる。例えば、スチレン、及びメチルスチレン又はクロロスチレンの様なスチレンの誘導体に言及することができ、屋外で使用する生成物の場合、全体としてのモノマーの5〜54%、好ましくは10〜25%の量で存在する。5%未満の量は耐腐食性に影響を与える。
【0106】
α,β−不飽和エチレン酸エステルとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート及びラウリルメタクリレートのようなアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルを挙げることができる。好ましくは、不飽和エステルは5〜8%の量で存在し、この不飽和エステルは、炭素数1〜3のアルキルと炭素数4〜20のアルキルのエステル同士の混合物、例えばメチルメタクリレートとブチルアクリレートの混合物に対応する。
【0107】
アクリルポリマーのヒドロキシル官能価は、ヒドロキシエチルメタクリレート及びヒドロキシエチルアクリレート並びにヒドロキシプロピルアクリレート及びヒドロキシプロピルメタクリレートのようなヒドロキシル基を有するモノマー同士の全モノマーに対して5〜80%の量での共重合により与えられる。この百分率は上記ヒドロキシル価を得るのに必要なものである。
【0108】
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸若しくはフマル酸及び/又はマレイン酸若しくはマレイン酸無水物の付加により生じるアクリルポリマーは特定の酸数、通常は15未満の酸数を有することができる。
【0109】
前記アクリルポリマーを調製するために、種々のモノマーを混合し、遊離ラジカル重合により反応させる。使用することができる開始剤としては、特に過酸化ベンゾイル、tert−ブチルヒドロペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド及びアゾビス(イソブチロニトリル)を挙げることができる。メルカプトプロピオン酸、ドデシルメルカプタン及びラウリルメルカプタンのような連鎖移動剤を使用して分子量を調節することができる。重合は、モノマーが可溶である溶剤、特にトルエン、キシレン、ブチルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートのような溶剤を使用して溶液中で行う。いったん重合が完了したならば、有機溶剤を除去して固体ポリマーを回収するために、反応混合物を減圧下で蒸発させる。溶剤又は揮発性化合物の残留量は0.5 %未満であるべきである。
【0110】
ヒドロキシル化アクリルポリマーを前述の条件に従って使用する場合には、本発明に従ってマスキングされたイソシアネート官能基を含むプレポリマーにより十分な架橋が望ましいつや消し効果を伴って確実に達成されるが、機械的特性は悪天候にさらされる用途に対して不十分な程度のままとなる。従って、ポリイソシアネートと飽和ポリエステルの系を使用することが好ましい。
【0111】
本発明のポリマーが有する酸数はカルボキシル基と脂肪族、芳香族及び/又はβ−ヒドロキシアルキルアミドポリエポキシドとの反応を可能にし、その結果として二重架橋が得られる。
【0112】
前述のように、エステル化触媒は最終ポリエステル中に存在していてもよく、つや消し剤として作用しうる。このつや消し効果の再現性を改良し、ポリアクリルジアルコール又はポリアクリルポリアルコールにその利益を与え、それによって良好なつや消し効果が得られるようにし、その存在を確認し、必要であればエステル化触媒(エステル交換触媒)を添加することが好ましい。
【0113】
少なくとも0.5 %、有利には少なくとも1%、好ましくは少なくとも2%のバインダー触媒含有率が確保されるべきである。この含有率は5質量%を超えないこと、都合良くは3質量%を超えないこと、好ましくは2質量%を超えないことが好ましい。殆どの触媒が金属的性質を持つ元素を主成分とするため、この特徴を原子当量により表すことがより実際的であろう。この場合に、これらの含有率範囲は、バインダー1kg当たり少なくとも0.003 当量、都合良くは少なくとも0.005 当量、好ましくは少なくとも0.01当量の含有率が達成されるべきであり、かつバインダー1kg当たり質量基準で0.3 当量以下、有利には0.2 当量以下、好ましくは0.1 当量以下の含有率が好ましいと表せる。
【0114】
最良のつや消し効果を与えるエステル化触媒は次の特性:
油溶性が低いこと;
有利には固体、好ましくは結晶性の形態にあること:
のうちの一方、好ましくは両方を有する触媒である。
【0115】
低い油溶性に関し、これらの好ましい触媒がオクタノール試験(下記参照)の媒体(クロロベンゼン+オクタノール)にほんの僅かに溶解性を示すか又は不溶性であることを言及しておく。
【0116】
概して、これらの条件を満足するためには、無機塩[触媒活性を有する]及び/又は有機塩(例えば「アニオン]CH3 CH2 - に対応するもののような炭化水素から誘導された塩を包含するが、それらが最も都合良いものではない)、例えば幾つかのメチレン又はメチル単位、都合良くはアニオン当たり平均3個以下(例えばマロン酸ジアニオン [ -OOC−CH2 −COO- ]はアニオン当たり1/2 個のメチレンを有する)、好ましくは2個以下、より好ましくは1個以下、さらに好ましくは0個のメチレン又はメチル単位を有するスルホネート、カルボキシレート、アセチルアセトネート、ホスフェート、ホスホネート又はホスフィネートを選択することが好ましい。
【0117】
固体の形態をとる場合について言えば、特に押出による場合に、その融点が混合物の融点より高いことが好ましい。
【0118】
特に良い結果を与える触媒としては、アロフェネイション(allophanation)反応を触媒することで知られているものを挙げることができ、アロフェン触媒を更に広く包含する触媒の他の分類は、カルボン酸イソシアネート反応の触媒である。
【0119】
特に良い結果を与える触媒としては、ピルビン酸スズ、シュウ酸スズ、スズハロゲン化物、特に塩化スズ(ハロゲン化物はいわゆる構造化面を与えるという利点も有することができる)のようなスズ(II)塩を挙げることができる。
【0120】
特に良い結果を与える触媒としては、ピルビン酸スズ、シュウ酸スズ、スズハロゲン化物、特に塩化スズ(これはいわゆる構造化面を与えるという利点も有する)のようなスズ(II)塩を挙げることができる。
【0121】
意外なことに、マスキング反応のための触媒として使用できる触媒はつや消し効果(梨地効果)を持つ外観を促進することができる。従って、つや消し効果を促進する触媒としては、塩基性官能基を窒素又はリンの原子、好ましくは窒素原子が持つ有機塩基を挙げることもできる。塩基性の原子は水素を持たないことが望ましい。この塩基性は少なくとも、ピリジン環(例えば、ピリジン自身、ピコリン、又はキノリン)の塩基性に等しい。好ましい塩基は、ホスフィン又は好ましくは第3アミンである。この第3アミンは、3〜約50の炭素原子を塩基性官能基1つ当たりに有することができる(比較的実際的には、1分子当たり1つである)。重いアミン、特に脂肪アミンはペイントされた表面の外観に好ましい影響を与えるが、つや消し効果に与える影響はわずかに比較的弱い。
【0122】
アミンも機械的性質に好ましい影響を与え、また粉体相中において架橋触媒として機能する。
【0123】
明らかに、有機塩基はそれ自体が比較的揮発性でないこと(沸点は、80℃以上、有利には100℃以上、好ましくは200℃以上)が好ましいが、粉体の架橋条件において揮発性が小さければあまり制約はなく、特にバインダー中の自由酸官能基が(当量で)塩基の量以上であれば、容易に達成することができる。そうでなければ、比較的重い塩基、すなわち、分子量が100以上、有利には180以上、好ましくは脂肪塩基、つまり分子量が250以上の塩基の使用を考慮することができる。この有機塩基は、純粋なものであっても混合物であってもよい。アミンは他の官能基、特にアミノ酸官能基及び環状エステル官能基、例えばn−メチルモルフォリン等に対応する官能基を含むこともできる。これらの他の官能基は、有利にはイソシアネート官能基と反応しない形である。強いつや消し効果を得るために、アミンの量は(当量で)、粉体中のマスクされたイソシアネート官能基の約1%以上、有利には2%以上、好ましくは3%以上であることが望ましい。アミンは単独で、又は上述の好ましい金属触媒と組み合わせて使用することができる。
【0124】
つや消し効果を高めるこの触媒は粉末塗料の製造の際の種々の段階において導入することができ、特に最終押出前のブレンド中又はその前の作業中に、特に縮合前のポリオール中に導入する。
【0125】
上記触媒のうちの少なくとも1種の触媒を含むポリオールの使用が本発明の実施に対して特に好ましい(濃度を計算するために、ポリオールがバインダーの80%を構成するとして上記データをバインダーに対して用いる)。触媒用のキャリヤーとして作用するポリオールを使用してもよく、それによって最終混合物中への触媒の添合が容易となる。この場合に、質量濃度は上記バインダーについての値よりも高く、25%又は50%にも達しうる。
【0126】
本発明のバインダーは、粉体ペイントの製造業者に周知の添加剤、充填剤、顔料及び製造方法を用いて、つや消し(低光沢)の滑らかな構造化された梨地塗膜を得ることを可能にするとともに、ショットブラスト効果(shot-blasted effect )のような他の効果を得ることを可能にする。コーティング組成物中のワックス(つや消し効果を持つ)の存在によってつや消し効果を改良できるが、このワックスはミクロクレーター(microcrater )の形成を促進する。ミクロクレーターは塗料の特定の用途で避けるべきである。このことを鑑みて、当業者はこれらのワックスを使用すべきか否かを選択するであろう。
【0127】
周知のこれらのワックスはポリエチレンオキシドから選択することができ、バインダーに対して0〜5(質量)%の量で加えることができる。
【0128】
ワックスは、上記種類のポリエチレンオキシドとフルオロ炭化水素、都合良くはペルフルオロ炭化水素、特にテトラフルオロエチレンポリマー(PTFE)の混合物からも選ばれてよい。フルオロ炭化水素の場合には、フルオロ炭化水素は実質的に1%の量を超えないことが好ましく、それらは概してバインダーに対して0.1 %を超える含有率で使用される。
【0129】
充填剤と顔料の合計量がバインダー重量の2/3 に達してもよい。
【0130】
塗料の配合において、望ましい色を得ることを可能にする適切な顔料が存在すべきであり、それらの顔料は粉末塗料の全重量の約1〜50重量%の範囲の量で存在することが可能である。5〜40%の量で充填剤を配合物中で使用することもできる。
【0131】
顔料としては、二酸化チタンに特に言及すべきである。なぜならこの顔料は、選択された前処理に依存して、無彩色作用を有するか又はつや消し外観を強調するからである。シリカ処理(及び場合によってはアルミナ処理)にかけられた二酸化チタンはつや消し効果を著しく高めることが確認された。最も顕著な効果を示すものはTitafran RL68 の名称で販売されているものである。
【0132】
酸化ジルコニウムにより処理された二酸化チタンはつや消し効果に殆ど影響を及ぼさない。
【0133】
当業者は、使用する二酸化チタンを変性することにより梨地又はつや消し効果を容易に調節することができる。
【0134】
本発明に係る塗料又はワニスは、脱泡剤、レベリング剤、酸化防止剤及び紫外線吸収剤(紫外線遮断剤)のような周知の種々の添加剤を含んでよい。本発明に係る塗料又はワニスは、つや消し効果を向上させることが知られている種々のつや消し効果補助剤も含んでよい。
【0135】
推奨される脱泡剤としてはベンゾインを挙げることができる。これは特に0.5 〜3%の量で存在し、硬化中に塗膜からの揮発性化合物の放出を可能にし、クレーター又はピットの形成のような欠陥を防止する。
【0136】
推奨される展着剤はアクリルポリマー、フルオロポリマー又は高分子量シロキサンであり、0.5 〜5%の量で「マスターバッチ」として適切なポリマーに直接加えられるか又はシリカ上に吸収させる。
【0137】
外部強度及び直流ガス噴射を用いるオーブン内での過度の焼付け及び硬化に対する耐性を改良するために、配合物にフェノール型又はアルキル/アリールホスフィットの1次又は2次型の紫外線吸収性組成物及び/又は酸化防止剤を加えることが推奨される。前記添加剤は、塗料全体の0.5 〜2%の量で配合物中に存在することができる。
【0138】
硬化(架橋)温度を下げるために、DBTDL(ジブチルスズジラウレート)のようなウレタン形成用の触媒をプレミックス中に直接加えるか又はマスターバッチとして加えるかして配合物に加えることができる。
【0139】
本発明の主題を構成するつや消し粉末塗料は、配合物の構成成分を溶融配合することにより都合良く製造される。まず、配合物の構成成分を配合機内で予備配合し、次にそれらを溶融し、均質化し、そして1基以上のスクリューを有する押出機内で分散させる。
【0140】
混合温度、配合温度及び押出温度が約130 ℃以下、都合良くは約110 ℃以下、好ましくは100 ℃以下(有効数字3桁)であることが望ましい。押出温度が少なくとも約60℃、都合良くは少なくとも約70℃、好ましくは80〜90℃程度であることが望ましい。得られる押出物を放冷し、次にスチール、アルミニウム若しくは他の合金のような金属支持体、ガラス、プラスチック又は木材にそれを適用するために、望ましい粒度(概してd90は約200 μm以下、都合良くは100 μm以下(有効数字2桁)であり、d10は約20μm以上、都合良くは約50μm以上である)を有する塗料が得られるまでミルに通す。
【0141】
ポリオールとイソシアネートの比は、脱ブロッキングの化学量論により決まる。自由ヒドロキシルの全部との反応に化学量論的に必要とされるイソシアネートの量は、概して、20%、都合良くは10%、好ましくは5%の許容度でもって選ばれる。過剰量のイソシアネートが存在することが好ましいために、僅かなオフセット範囲が好ましい。換言すれば、加えるべきイソシアネートの量は都合良くは理論量の約90%以上約120 %以下、好ましくは理論量の95%以上約110 %以下であり、最も一般的に、つまり最も望ましい範囲は理論量の100 %以上(有効数字3桁)105 %以下である。自由酸の割合が高い(例えばマスクされたイソシアネート官能基の少なくとも2/3 )系が使用される場合には、イソシアネートとヒドロキシル官能基の比を上記値に対しておよそ10〜30ポイント(%)増加させることが予測されるであろう。
【0142】
得られる粉末を静電ガンを用いて又は流動床により適用することができる。本発明の好ましい適用は、コロナ放電及びコロナ作用静電ガンを用いて又は摩擦(摩擦電荷)により行われる。
【0143】
当該塗料が適用される支持体(主にスチール又はアルミニウムである)は、適用前に予備加熱されてもされなくてもよい。いったん塗料を適用したならば、粉末を溶融させ、系が触媒されるか否かに依存して、オーブン内で140 〜220 ℃の温度で10分間〜2時間、概して180 〜220 ℃にわたる温度で10〜30分間にわたって硬化させる。
【0144】
上記教示を考慮して当業者は焼付け温度を上げることにより焼付け時間を短縮できることまたはその逆も可能であることを想い起こすことにより焼付けを改善するであろう。
【0145】
本発明の1つの利点は、窒素に対してβ位にアルコール官能基を持つアルキルで置換された少なくとも1種のアミドを含む化合物を使用することを必要とせずに、深いつや消し効果を得られるという事実である{これらの生成物は、Primid(商標)という名称で販売されることが多く、またジエタノールアミンによる2価酸(例えば、アジピン酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸等、又はこれらの混合物)のジアミノ化に通常は対応している}。明らかに、これらは使用することができるが、これらの添加は非常にわずかにつや消し効果を改良するだけである。従って、特に少量のみを使用することができ(コーティングの質量の3%以下、有利には2%以下、好ましくは1%以下)、又は比較的好ましくはこれらを全く使用しない。
【0146】
従って、本発明によれば非常に穏やかな胞状の構造を持つコーティングを得ることができる。この胞状構造部の数は少なく、その体積は機械的な性質に好ましくない影響与えるほどではないが、表面領域においては、それらはクレーターとなり、このクレーターは、微視的であり、また可視光領域スペクトルの波長の数倍程度の起伏サイズ(高さの違い)をもたらす。
【0147】
より詳しくは、本発明の組成物は、表面領域における通常部分の平均的な高さの起伏が、0.2〜5μm、好ましくは0.4〜3μm、最も好ましくは約1〜3μmであるつや消し又は梨地のコーティングを得ることを可能にする。
【0148】
有利には、1mm当たりの「起伏」の統計的な密度は5個〜500個、好ましくは約10個〜約100個である。
【0149】
これらの起伏のいくらかはサイクルに対応している(またつや消し効果を改良する)(上方から見て)(高倍率下で類似の平滑化されたクレーター)。{直径0.2μm未満のクレーター及び直径10μm超のクレーターは考慮に入れない}
【0150】
一般に、これらのクレーターは1/20〜1/3の面積を占める。
【0151】
面積の半分、有利には2/3、好ましくは3/4は、直径が1μm以上、有利には2μm以上であり、6μm以下、好ましくは5μm以下のクレーターに対応している。
【0152】
本発明の組成物の特徴の1つは、架橋条件において、少量の二酸化炭素を放出し、それによって胞状部分、クレーター及び/又は起伏、並びにつや消し効果をもたらすことである。
【0153】
胞状部分は、電子顕微鏡によって明らかに見ることができる。
本発明の実施態様としては下記の実施態様を挙げることができる:
(実施態様1)少なくとも部分的にマスクされ、ガラス転移温度が約20℃以上、有利には40℃以上であるイソシアネート、及び
ガラス転移温度が約40℃以上、ヒドロキシル数が約10mg/g以上、有利には約15mg/g以上であり、且つ平均分子量Mnが約1000g/mol以上であるポリオール、
を含有する連続的に又は同時に付加する組成物であって、
カルボキシル官能基、有利にはマスクされたイソシアネートが混合された形のカルボキシル官能基、
有利には固体及び/又は非油溶性の、エステル化触媒、及び
つや消し効果ワックス、
のうちの少なくとも1つ、有利には2つ、そして好ましくは3つを更に有することを特徴とする、組成物。
(実施態様2)焼き付け条件において二酸化炭素を解離させられることを特徴とする、実施態様1に記載の組成物。
(実施態様3)有機塩基を更に含有することを特徴とする、実施態様1及び2のいずれかに記載の組成物。
(実施態様4)前記有機塩基がアミン又はアミンの混合物、有利には第3アミン又は第3アミンの混合物であることを特徴とする、実施態様3に記載の組成物。
(実施態様5)カルボキシル官能基、有利にはマスクされたイソシアネートでありかつカルボキシル(COOH)官能基を有するカルボキシル官能基、
エステル化触媒、有利には固体及び/又は非油溶性のエステル化触媒、
を含有することを特徴とする、実施態様1〜4のいずれかに記載の組成物。
(実施態様6)前記エステル化触媒がアロフェネイション触媒でもあることを特徴とする、実施態様1〜5のいずれかに記載の組成物。
(実施態様7)前記エステル化触媒がスズ(II)に基づいていることを特徴とする、実施態様1〜6のいずれかに記載の組成物。
(実施態様8)前記マスクされたイソシアネートが、自由イソシアネート官能基に反応性がある官能基及びカルボキシル官能基を持つ薬剤との反応生成物の形で、前記カルボキシル官能基を持つことを特徴とする、実施態様1〜7のいずれかに記載の組成物。
(実施態様9)前記マスクされたイソシアネートが、自由イソシアネート官能基に反応性がある官能基及びカルボキシル官能基を持つ薬剤との反応生成物の形で、前記カルボキシル官能基を持つこと、並びに自由イソシアネート官能基に反応する官能基及びカルボキシル官能基を持つ前記薬剤が、マスキング剤であることを特徴とする、実施態様1〜8のいずれかに記載の組成物。
(実施態様10)前記カルボキシル官能基と、前記イソシアネート官能基(マスクされたイソシアネート官能基、自由なイソシアネート官能基、及びカルボキシル官能基を持ついずれかの薬剤に反応したイソシアネート官能基)との比(当量)が、5%以上、有利には10%以上、好ましくは20%以上であることを特徴とする、実施態様1〜9のいずれかに記載の組成物。
(実施態様11)前記カルボキシル官能基と、前記イソシアネート官能基(マスクされたイソシアネート官能基、自由なイソシアネート官能基、及びカルボキシル官能基を持ついずれかの薬剤に反応したイソシアネート官能基)との比(当量)が、約9/10以下、有利には約4/5以下、好ましくは2/3以下、より好ましくは1/3以下であることを特徴とする、実施態様1〜10のいずれかに記載の組成物。
(実施態様12)酸数が、20mg−KOH/g以下、好ましくは3〜15mg−KOH/gであることを特徴とする、実施態様1〜11のいずれかに記載の組成物。
(実施態様13)前記ポリオールのヒドロキシル数が、10〜350mg−KOH/ g、好ましくは15〜80mg−KOH/gであることを特徴とする、実施態様1〜12のいずれかに記載の組成物。
(実施態様14)ヒドロキシル化されたポリマーの融点が、約130℃以下、有利には約110℃以下、好ましくは100℃以下(有効数字3桁)であることを特徴とする、実施態様1〜13のいずれかに記載の組成物。
(実施態様15)ヒドロキシル化されたポリマー又はバインダーの平均分子量Mnが、2000〜15000g/molであることを特徴とする、実施態様1〜14のいずれかに記載の組成物。
(実施態様16)前記触媒の油溶性が低く、且つこの触媒が固体状、有利には結晶状であることを特徴とする、実施態様1〜15のいずれかに記載の組成物。
(実施態様17)d90が約200μm以下、有利には100μm以下の粉体であることを特徴とする、実施態様16に記載の組成物。
(実施態様18)d10が約20μm以上、有利には約50μm以上の粉体であることを特徴とする、実施態様16及び17のいずれかに記載の組成物。
(実施態様19)二酸化チタンを更に含有することを特徴とする、実施態様1〜18のいずれかに記載の組成物。
(実施態様20)ブレンダーにおいて配合物の化合物を予備混合し、そしてポリオール及び有利には他の溶融可能な成分を選択した温度で溶融し、1又は複数のスクリューを持つ押し出し装置において均一化及び分散を行う工程を含むことを特徴とする、実施態様1〜19のいずれかに記載の組成物の調製方法。
(実施態様21)前記混合及び押し出しの温度が、約130℃以下、有利には約110℃以下、好ましくは100℃以下(有効数字3桁)であることを特徴とする、実施態様20に記載の調製方法。
(実施態様22)前記押し出し温度が、約60℃以上、有利には約70℃以上、好ましくは80〜90℃付近であることを特徴とする、実施態様20及び21のいずれかに記載の組成物の調製方法。
(実施態様23)d90が約200μm以下、有利には100μm以下(有効数字2桁)であり、d10が約20μm以上、有利には約50μm以上の粒度になるように、冷却工程そして粉砕工程を更に行うことを特徴とする、実施態様20〜22のいずれかに記載の調製方法。
(実施態様24)コーティング、特にペイントのための、実施態様1〜19のいずれかに記載の組成物の使用。
(実施態様25)実施態様1〜19に記載の組成物の使用によって得られるコーティング。
(実施態様26)表面の標準的な部分の平均的な高さの差が0.2〜5μmである起伏を有することを特徴とする、つや消し又は梨地の実施態様25に記載のコーティング。
(実施態様27)1mm当たりの「起伏」の統計的な密度が約5〜500であることを特徴とする、つや消し又は梨地の実施態様25及び26のいずれかに記載のコーティング。
(実施態様28)クレーターが面積の1/20〜1/3を占めることを特徴とする、つや消し又は梨地の実施態様25〜27のいずれかに記載のコーティング。
(実施態様29)クレーターの面積の半分が、直径が1〜6μmのクレーターに属することを特徴とする、実施態様28に記載のつや消し又は梨地のコーティング。
【0154】
本発明は以下の具体的な例によりより良く理解されるであろう。これらの例の中で、提案される系の有利な点を示すために、種々の屋外用/屋内用のつや消し塗料系を比較した。
【0155】
オクタノール試験−定義
「解離」(又は「脱ブロッキング」)温度:
これはマスクされたイソシアネートのマスキング剤が第1級モノアルコール(第1級アルコールは概してオクタノール)により9/10(数学的に端数を丸めた)置換される最低温度である。
貯蔵寿命:
良好な貯蔵寿命を確保するために、そのオクタノール試験で80℃、都合良くは90℃において90%以下の「解離」を示すマスクされたイソシアネート官能基を選択することが好ましい。
反応進行度:
反応が90%以上進行した場合に反応が完了したとみなす。
【0156】
手順
評価すべき保護されマスクされたNCO約5mmol均等物を電磁攪拌機を備えたスコット(Schott)型チューブ内に入れた。
【0157】
2.5 〜3mlの1,2−ジクロロベンゼン(溶剤)及び1−オクタノールの均等物(5mmol, すなわち0.61g,場合に応じて、マスキング剤と共に試験すべき触媒と共に)を加えた。
【0158】
次に反応媒体を試験温度にした。次に反応媒体を試験温度で6時間加熱し、イソシアネート官能基を脱ブロッキングし、それらを反応性にした。いったん反応が完了したならば、減圧蒸留により溶剤を除去し、NMR、質量スペクトル及びIRにより残留物を分析した。これらのデータから1−オクタノールと縮合したマスクされたイソシアネート官能基の百分率を評価した。
【0159】
使用した製品
以下の例で使用した製品を往々にしてそれらの商品名で示す。これらの製品はテクニカルシートで説明されており、それらについての参考文献を以下の表に示す:
【表1】
【0160】
略語の定義及び不確定性の程度
IPDT=PPDI(イソホロンジイソシアネート)トリマー
HDT=HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)トリマー
MPHBは、ブロッキングをメチルp−ヒドロキシベンゾエートで行うことを示す。
PHBAは、ブロッキングをパラヒドロキシ安息香酸で行うことを示す。
光沢は5%(絶対値)の不確定性をもって測定される。
【0161】
例1:白色ペイント
【表2】
**SAT=梨地
【0162】
例2:白色ペイント
【表3】
【0163】
例3:白色ペイント
【表4】
*黄化
**実際上の梨地の限界、上記参照
【0164】
例4:構造つや消し黒色ペイント
【表5】
【0165】
例5:つや消し白色ペイント
【表6】
【0166】
例6:色配合
【表7】
【0167】
例7:マスキング剤とイソシアネートとの縮合の補助剤の影響
【表8】
【0168】
つや消し効果に対する影響を以下の表にまとめた。
焼き付けは、200℃において10分間にわたり鋼鉄上で行った。
【表9】
【0169】
例8:さまざまなイソシアネート/マスキング剤の組み合わせへの一般化
【表10】
【0170】
結果を以下の表にまとめた。
焼き付けは、200℃において10分間にわたり鋼鉄上で行った。
【表11】
Claims (28)
- 少なくとも部分的にマスクされ、且つガラス転移温度が20℃以上である、イソシアネート、及び
ガラス転移温度が40℃以上であり、ヒドロキシル数が10mg−KOH/g以上であり、且つ平均分子量Mnが1000g/mol以上である、ポリオール、
を含有している、連続的に又は同時に付加する組成物であって、
カルボキシル官能基、
エステル化触媒、及び
つや消し効果ワックス、
のうちの少なくとも1つを更に含有していること;並びに
有機塩基を更に含有しており、且つこの有機塩基の塩基性官能基を、水素を有していない窒素又はリン原子が有すること
を特徴とする、組成物。 - 焼き付け条件において二酸化炭素を解離させることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
- 前記有機塩基が、アミン又はアミンの混合物であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
- カルボキシル官能基、
エステル化触媒、
を含有していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。 - 前記エステル化触媒が、アロフェネイション触媒でもあることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
- 前記エステル化触媒が、スズ(II)に基づいていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
- 前記マスクされたイソシアネートが、自由イソシアネート官能基に対して反応性の官能基及びカルボキシル官能基を持つ試薬との反応生成物の形で、前記カルボキシル官能基を持つことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
- 前記マスクされたイソシアネートが、自由イソシアネート官能基に対して反応性の官能基及びカルボキシル官能基を持つ試薬との反応生成物の形で、前記カルボキシル官能基を持つこと、並びに自由イソシアネート官能基に対して反応性の官能基及びカルボキシル官能基を持つ前記試薬が、マスキング剤であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
- 前記カルボキシル官能基と、カルボキシル官能基を持ついずれかの試薬と反応したマスクされた自由な前記イソシアネート官能基との比(当量)が、5%以上であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
- 前記カルボキシル官能基と、カルボキシル官能基を持ついずれかの試薬と反応したマスクされた自由な前記イソシアネート官能基との比(当量)が、9/10以下であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
- 前記ポリオールの酸数が、20mg−KOH/g以下であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
- 前記ポリオールのヒドロキシル数が、10〜350mg−KOH/gであることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の組成物。
- 前記ポリオールの融点が、130℃以下(有効数字3桁)であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の組成物。
- 前記ポリオールの平均分子量Mnが、2000〜15000g/molであることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の組成物。
- 前記触媒が、固体且つ非油溶性であることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の組成物。
- d90が200μm以下の粉体状であることを特徴とする、請求項15に記載の組成物。
- d10が20μm以上の粉体状であることを特徴とする、請求項6及び16のいずれかに記載の組成物。
- 二酸化チタンを更に含有していることを特徴とする、請求項1〜17のいずれかに記載の組成物。
- ブレンダーにおいて所定配合の化合物を予備混合し、そして前記ポリオールを溶融し、1又は複数のスクリューを持つ押し出し装置において均一化及び分散を行う工程を含むことを特徴とする、請求項1〜18のいずれかに記載の組成物の調製方法。
- 前記混合及び押し出しの温度が、130℃以下(有効数字3桁)であることを特徴とする、請求項19に記載の調製方法。
- 前記押し出し温度が、60℃以上であることを特徴とする、請求項19及び20のいずれかに記載の調製方法。
- d90が200μm以下(有効数字2桁)で、且つd10が20μm以上の粒度になるようにして、冷却工程そして粉砕工程を行うことを更に含むことを特徴とする、請求項19〜21のいずれかに記載の調製方法。
- 請求項1〜18のいずれかに記載の組成物を使用して、コーティングを製造する方法。
- 請求項1〜18のいずれかに記載の組成物の使用によって得られるコーティング。
- 表面に垂直な断面について、ピークから谷の高さの平均が、0.2〜5μmである起伏を有することを特徴とする、つや消し又は梨地の請求項24に記載のコーティング。
- 1mm当たりの「起伏」の統計的な密度が5個〜500個であることを特徴とする、つや消し又は梨地の請求項24及び25のいずれかに記載のコーティング。
- クレーターが、表面積の1/20〜1/3を占めていることを特徴とする、つや消し又は梨地の請求項24〜26のいずれかに記載のコーティング。
- クレーターの表面積の半分が、直径1〜6μmのクレーターに属することを特徴とする、つや消し又は梨地の請求項24〜27のいずれかに記載のコーティング。
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