JP4233867B2 - フロテーション脱墨方法 - Google Patents

フロテーション脱墨方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4233867B2
JP4233867B2 JP2002517890A JP2002517890A JP4233867B2 JP 4233867 B2 JP4233867 B2 JP 4233867B2 JP 2002517890 A JP2002517890 A JP 2002517890A JP 2002517890 A JP2002517890 A JP 2002517890A JP 4233867 B2 JP4233867 B2 JP 4233867B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deinking
flotation
weight
ink
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002517890A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005520057A6 (ja
JP2005520057A (ja
Inventor
ロビンソン,ピーター
ラベリー,ヒュー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Publication of JP2005520057A publication Critical patent/JP2005520057A/ja
Publication of JP2005520057A6 publication Critical patent/JP2005520057A6/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4233867B2 publication Critical patent/JP4233867B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C5/00Other processes for obtaining cellulose, e.g. cooking cotton linters ; Processes characterised by the choice of cellulose-containing starting materials
    • D21C5/02Working-up waste paper
    • D21C5/025De-inking
    • D21C5/027Chemicals therefor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/64Paper recycling

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
世界中のあらゆる場所で、リサイクル繊維の使用が増大しつつある。多くの国では、紙製品全体のある一定部分をリサイクル繊維で構成しなければならないという法律が既に制定されている。今日、脱墨に使用されている方法は、フロテーション法と洗浄法である。フロテーション法は広範囲で使用されており、本発明における主題である。
【0002】
本発明は、リサイクルされた紙製品からのインキの除去、即ち、脱墨に関する。「脱墨」とは、インキ及びその他の汚染物質を古紙から除去するプロセスであり、2つの主な技術が現在使用されている。「フロテーション脱墨」は、古紙パルプ繊維、インキ、及びその他の非セルロース系汚染物質の水性懸濁液を生成し、その後、懸濁液中に空気を混合することを伴う。ある種の添加剤の存在下で、気泡が選択的にインキ粒子に付着し、それらの粒子を水性懸濁液の表面へと運ぶことにより、インキに富んだ泡が形成される。泡はその後除去され、比較的インキのない繊維スラリーが後に残る。
【0003】
【従来の技術】
脱墨のプロセスは、3つの異なるステップに分けることができる。即ち、1) リサイクル繊維の解繊/溶解、及び繊維からの印刷インキの放出、2) 水相中への印刷インキの分散、及び3) 印刷インキの分離である。フロテーション法と洗浄法のいずれもこれら3つのステップを包含する。作業が行われる場所での条件や状況に依存していずれかの方法が使用される。フロテーション法は一般に、リサイクル繊維懸濁液から印刷インキを最も多く除去することが判っており、最もコスト的に有利な方法である。
【0004】
フロテーション脱墨の最初のステップは、繊維の溶媒和/飽和と印刷インキの離脱である。このステップが完了した時点で、後で表面に浮き上がって気泡の助けで除去できるよう、粒子は適切な物理的及び化学的特性を得るよう変性されていることになる。
【0005】
フロテーションの際には、粒子のサイズ、フロテーション槽中の気流(特に、空気:原料比)、気泡のサイズ、温度、フロテーション時間、パルプの濃度(フロテーション槽中のリサイクル繊維の濃度)、pH、化学薬品の濃度、並びに水の硬度など、考慮すべき重要なパラメータがいくつかある。
【0006】
フロテーション法は、リサイクルされた繊維原料が、関連する化学薬品と組み合わせた機械的な処理を経るような仕方で実施される。使用される具体的な化学薬品、それらの化学薬品の濃度及び原材料の処理方法に応じて、幾つかの方法がある。機械的処理の目的は、紙を繊維へと解繊し、化学薬品を用いて印刷インキの効率的な除去をもたらすことである。しかしながら、強すぎる機械的作用は、望ましくない繊維のダメージ、並びに、繊維が互いに接触することによるインキの塗着及び/又は再付着をもたらす場合がある。
【0007】
次いで、濾過と脱水を行うことにより、粒状不純物が分離される。続いて、一般的には渦式クリーナーによって精製ステップを行い、そこで粒子が分離される。分散ステップでは、機械的処理と化学的補助によって印刷インキの放出が継続される。印刷インキ及び残留する小さな粒子は、フロテーションステップで引き続き分離される。フロテーション技術は幾つか存在しているが、より現代的な技術では、フロテーション槽を加圧することによって、全ての微小粒子を浮き上がらせることができる。小さな不純物は、洗浄によって分離され、またパルプの白色度を増加するために、過酸化水素、ハイドロサルファイトの使用、及び在来の光学的漂白剤の添加によって漂白を実施する。光学的漂白剤は、インキと紙背景との間のコントラストを増強することにより、紙がより明るいように見えてインキカラーが増強されるようになる。
【0008】
フロテーション脱墨法は、約10μmを超える粒子サイズを有する疎水性インキの除去において特に有用である。こうした方法で使用される添加剤は一般に、比較的微細なインキ粒子を凝集してフロテーション段階での除去効率を増大させる、特定の界面活性剤や脂肪酸である。インキ粒子を凝集させるのではなしに過剰に分散させるような添加剤の存在は、フロテーション段階の有効性に悪影響を与えると考えられる。
【0009】
新聞、雑誌、及びその他の印刷媒体は、多年にわたってリサイクル対象であった。近年、紙をリサイクルする必要性は顕著に増大しており、環境的関心及び法的措置を考慮すると、将来も増加し続けると思われる。印刷された材料から繊維を再生するには、インキ及びその他の汚染物質を取り除く脱墨プロセスが必要とされる。古紙の脱墨は、使用される印刷技術の変遷と印刷インキの多様性のために、ますます難しくなってきている。結果として、リサイクルされた古紙のスラリーには、インキ、樹脂バインダー、フィラーなどの複合した混合物が含まれることになり、それらを除去しなければならない。
【0010】
何年もの間、フロテーション脱墨のための従来の工業化学調合物には、脂肪酸あるいは脂肪酸石けんが含まれていた。例えば、米国特許第4,964,949号及び第4,483,741号を参照されたい。しかしながら、脂肪酸及び脂肪酸石けんには、例えば、添加割合の多さ(典型的には約7264グラム/古紙1トン(約16ポンド/古紙1トン)、最高では13620グラム/トン(30ポンド/トン)程度)、比較的発泡性に乏しく、そのため添加割合が多くなること、及び許容可能な性能を得るために、一般的に高レベルの水硬度が必要となることなど、それらに付随する多くの問題がある。硬水は多くの場合に、ハンドリングに関する問題、並びに工場の装置中のスケールや堆積物の増大を引き起こす。より最近では、脱墨システムで使用するための非イオン性界面活性剤が開発されている。
【0011】
古紙からインキを除去するための組成物中に様々な種類のカチオン性材料を使用することが、より早い時期のいくつかの特許で開示されている。例えば、米国特許第4,483,741号及び第4,605,773号、特開昭59-137587号、ドイツ国特許第3,928,599号、ドイツ国特許第4,007,598号及びドイツ国特許第4,007,597号には、アミン又は第4級アンモニウム基を含むポリオキシアルキレン化合物が開示されている。ドイツ国特許第4,007,596号、WO 90 05806号及び欧州特許第478505号には、フレキソインキで印刷された紙を脱墨するのに特に有効であるとされている同様の調合物が開示されている。上述の特許で開示されたような界面活性剤は、単一の物質が非イオン性部分とカチオン性部分の両方を含む材料であると考えられる。しかしながら、これら従来の組成物のいずれも、フロテーション脱墨段階や、あるいはフロテーションと洗浄を組み合わせた脱墨システムにおいて、非常に微細な親水性インキを適切に取り除く能力は見出されていない。
【0012】
米国特許第5,736,622号は、ポリアルキレングリコールと、ジ又はトリカルボン酸をベースとするポリエステルからなる合成捕集剤を開示している。この特許では、続いて炭素原子数12-18の飽和脂肪酸を重合混合物中へ添加して、分子量を3,000から10,000までの間でコントロールすることによる、そのような脱墨剤に対する改良が行われている。
【0013】
ポリエステルは白色度及びインキ除去効率を改善するのに役立つことが見出されているが、こうした性能は、泡のプロファイルにおける好ましくない変化、即ち、時が経つにつれて泡が立ち始め、インキを効率的に除去するのに所望とされる速度では崩壊しないことに起因して、実際の連続的な操業条件下では維持できないことが見出されている。また、泡の寿命が長いことから、結果的に廃棄物が停滞し、そのためフロート槽のレベリング及びオーバーフロー/サージングの問題が生ずることがわかっている。従来の消泡剤、例えば、シリカ/シリコーン及びエチレンオキシド/プロピレンオキシド界面活性剤などの添加は、この問題を除くことはなかった。それらはむしろ系中に残存し、所望の脱墨泡プロファイルの生成に不利に働くことが判明した。消泡剤の使用時にインキが再付着するのが観察されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、印刷媒体の脱墨法を提供することにあり、それによれば、改善された泡のコントロールにより、長期にわたり強化された連続運転状態、即ち、白色度及び/又はインキ除去効率の損失のない状態を得ることができる。
【0015】
本発明のさらなる目的は、プロセスに要求される化学物質の合計量を最小限にしながら、インキを除去することにある。
【0016】
本発明のさらに別の目的は、光学的漂白剤の必要量を低減することにある。
【0017】
本発明の別の目的は、紙パルプ中の粘着物の量を低減することにある。
【0018】
これら、及びさらなる目的は本発明の後続の詳細から明らかとなろう。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、フロテーション脱墨システム、又はフロテーション/洗浄の複合脱墨システムにおいて、リサイクルされた印刷媒体からインキを除去するのに有用な脱墨法に関する。このフロテーション脱墨法は、概して、水性の古紙パルプスラリーに、(1) ジ及び/又はトリカルボン酸及び/又はそれらの無水物と、ポリアルキレンオキシド又はアルキレンオキシドとの反応によって得られたポリエステル、(2) 例えば、アルコール、アミン、酸、ダイマー酸、それらの塩などの疎水性ベースのアルコキシル化物である第1の脱墨剤、及び(3) 第1の脱墨剤の曇点より約2〜20°、好ましくは約4〜18°低い曇点を有する疎水性ベースのアルコキシル化物である第2の脱墨剤、のそれぞれを添加することを伴う。本発明の脱墨法は、フロテーションプロセス又はフロテーション/洗浄の組合せプロセスのフロテーション段階において、効果的且つ効率的にインキを除去する。
【0020】
適切なレベル且つ適切な順序でこれらの物質の組合せを使用することにより、インキを過剰に分散させることなく、古紙繊維からの改善されたインキの剥離を達成でき、一方で同時に微細なインキ粒子の凝集を開始させ、且つその後、インキ粒子が合着して十分な大きさになり、従来のフロテーション脱墨装置の泡で効果的且つ効率的に除去されるのに十分な程度で凝集を完了させる。
【0021】
【発明の実施形態】
より詳細には、本発明は水性の古紙パルプスラリーに、(1) ジ及び/又はトリカルボン酸及び/又はそれらの無水物と、アルキレンオキシド又はポリアルキレンオキシドとの反応によって得られたポリエステル、(2) 例えば、アルコール、アミン、酸、ダイマー酸、それらの塩など、疎水性ベースのアルコキシル化物である第1の脱墨剤、及び(3) 第1の脱墨剤の曇点より約2〜20°、好ましくは約4〜18°低い曇点を有する疎水性ベースのアルコキシル化である第2の脱墨剤、のそれぞれを添加することを伴う。この組合せは、脂肪酸あるいはその塩をさらに含んでもよい。
【0022】
ここで使用されるポリエステルは、 (a) 疎水性物質、即ち、ジカルボン酸、トリカルボン酸、ジカルボン酸の無水物、トリカルボン酸の無水物、及びそれらの組合せと、(b) 親水性物質、即ち、ポリアルキレングリコール又はアルキレンオキシドとのアルコキシル化反応によって得ることができる。疎水性の酸/無水物は、脂肪族又は芳香族のいずれであってもよい。好ましくはより良好な泡コントロールのために、環構造のものが使用される。そのような酸及び無水物は周知であり、数多くのソースから市販のものを入手することができる。
【0023】
特に好ましい環状脂肪族二酸の類は以下の式のものである。
HOOC-A-(CH2)X-COOH
式中、Aは、6〜10個の炭素原子を有する環状脂肪族基であり、Xは、0〜約15の整数である。酸の基はオルト位、メタ位又はパラ位であるが、好ましくはオルト位かパラ位のものである。任意に、環はさらに、1つ又はより多くの疎水基、例えば、約3〜18個、好ましくは約4〜12個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基で置換される。
【0024】
さらに任意には、環状ジ及び/又はトリカルボン酸及び/又は無水物の一部分が、硫酸塩又はその他のアニオンで置換される。アニオン性の増大は、粘着物の除去を向上させることが見出されている。
【0025】
適切なアルキレンオキシドは2〜4個、好ましくは2〜3個、より好ましくは2個の炭素原子を有する。アルキレンオキシドの混合物も使用し得るが、そうすることによる利点は何も観察されていない。親水性ポリアルキレンオキシドポリマーを使用する場合は、同じアルキレンオキシド由来のものであることが好ましい。
【0026】
ポリエステルは、概して、約35〜55重量%の疎水性物質、約35〜55重量%の親水性物質、及び約5〜15重量%の末端カルボキシル含量を有する。好ましくは、ポリエステルは約2,500〜5,000ダルトンの範囲の分子量を有するが、より大きい、あるいはより小さい分子量のポリマーも、脱墨される材料の具体的な組成に依存して、特定の状況において使用し得る。
【0027】
第1の脱墨剤は、疎水性ベースのアルコキシル化物である。適切な疎水性ベースには、疎水性で、且つアルキレンオキシドとの反応でアルコキル化し得るいずれの化合物も包含される。そのような化合物の例には、アルコール、アミン、酸、ダイマー酸、及びそれらの塩が含まれる。最も普通には、アルコール又は酸が使用される。一般的に、こうした疎水性化合物は、約12〜60個の炭素原子、好ましくは約12〜30個の炭素原子、より好ましくは約14〜20個の炭素原子を含む。適切なアルキレンオキシドは、2〜4個、好ましくは2又は3個の炭素原子を有する。一般的に、ブロック又はランダム形態を形成するために、共同的あるいは逐次的に2つのアルキレンオキシドの混合物が使用される。
【0028】
第2の脱墨剤は、第1の脱墨剤と同様、疎水性ベースのアルコキシル化物であるが、第1の脱墨剤の曇点よりも約2〜20℃低い曇点を有する。好ましくはその曇天は、第1の曇点よりも約4〜18°低い。適切な疎水性ベースには、疎水性でアルキレンオキシドとの反応によってアルコキシル化し得るいずれの化合物も包含される。そのような化合物の例には、アルコール、アミン、酸、ダイマー酸、及びそれらの塩が含まれる。最も普通には、アルコール又は酸が使用される。一般的に、こうした疎水性化合物は、約12〜60個、好ましくは約12〜30個の、より好ましくは約14〜20個の炭素原子を含む。適切なアルキレンオキシドは2〜4個、好ましくは2又は3個の炭素原子を有する。一般的に、ブロック又はランダム形態を形成するために、共同的あるいは逐次的に2つのアルキレンオキシドの混合物が使用される。
【0029】
表1は、第1の又は第2の脱墨剤として使用するのに適したいくつかの疎水性ベースのアルコキシル化物を、それらのアルコキシル化物の特定の曇点によって区別したものである。曇点は、0〜100℃の水溶液中で、分析するサンプルの溶液を、溶液が曇るまで加熱し、その後溶液を透明になるまで冷却することによって測定する。溶液が透明になる温度が曇点である。
【0030】
【表1】
Figure 0004233867
【0031】
通常、ポリエステル、第1の脱墨剤及び第2の脱墨剤は、所望の脱墨効果をもたらすだけの少量で使用される。ポリエステルは、概して、存在する繊維の総重量に対して約0.05〜約0.5重量%、好ましくは約0.075〜約0.25重量%の量で使用される。2つの脱墨剤は、約1:10〜約10:1の比で、且つ、存在する繊維の総重量に対して、合計で約0.001〜0.3重量%の量で使用される。最適に機能するように使用すべき具体的な量は、使用する装置及び特定のリサイクル組成物などの多くの要因に依存して変わる。従って、それらの量は、日常的な試行錯誤実験によって決定しなければならない。
【0032】
式、RCOO-M(式中、Rは、約7〜約48個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖、又は環状アルキル又はアルケニル基であり、Mは水素、又は、Na、K、Ca、NH4、又はNHx(CH2CH2OH)y(式中、xとyはそれぞれ0〜4の整数であり、合計が4である)などの対イオンである)の脂肪酸又はその塩を、ポリエステル及び2つのアルコキシル化脱墨剤と一緒に添加してもよいが、そうすることは、そのような化合物の使用/相溶性によって生じる問題のために、望ましくない。しかしながら、経済的な理由のために使用する場合、こうした脂肪酸又はその塩は、最も普通には、約12〜48個の炭素原子を有し、海産物、菜種、牛脂、トール油、大豆、綿実、ココナッツなどの天然油脂から誘導された如き材料の混合物の形態で使用される。脂肪酸は、主としてインキ粒子を凝集するように作用する。脂肪酸又はその塩は、古紙の重量に対して約0.05〜1.5重量%、より好ましくは約0.1〜0.5重量%、最も好ましくは約0.2〜0.5重量%の量で存在し得る。脂肪酸あるいはその塩は、パルプ化段階の水性パルプスラリーか、又はフロテーション段階へ導入する前のパルプスラリーのいずれかに添加し得る。
【0033】
本発明の脱墨の手順は、極めて微細な親水性インキ(フレキソインキ)を含むインキを印刷媒体、特に、インキの100%までがフレキソインキでありうるある種の古新聞などから除去するためのフロテーション段階の使用を伴う。
【0034】
一般的にこのプロセスには、印刷古紙を、場合によってはバージンウッドパルプと組合せて、撹拌システムを有する反応器内で、アルカリ性媒質中で水と共に処理する、パルプ化ステップが含まれる。このようにして形成された水性の懸濁液には、パルプ繊維、インキ、コーティング、無機フィラーなどが約3〜18重量%の量で含まれており、pHは約7.5〜11に維持される。パルパーに使用される典型的な化学物質には、従来から、NaOH及び過酸化水素などが含まれている。ケイ酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)などの金属キレート剤、及び水の硬度を維持してカルシウム石けんの形成を確保すべく塩化カルシウムもまた、パルパー及び/又はフロテーションに添加されていた。より効果的なインキ除去により、パルプ化プロセスで要する化学物質の総量を低減することが可能である、ということが本発明特有の利点であり、これはより過酷でない条件及び/又はより少ない化学物質の使用を可能にする。
【0035】
上述のように、水酸化ナトリウムはpHをアルカリ性になるように調整し、インキ剥離を助長し、セルロース繊維を膨潤させ、繊維を湿潤させ、剥離したインキ、フィラーなどを分散させる。水酸化ナトリウムは又、脂肪酸などの化学成分を中和し、引き続く漂白ステップ及びフロテーションステップに望ましいpHをもたらす。しかしながら不具合として、繊維の黄ばみの増大(漂白剤の添加による修正を必要とするpH≧9.5での著しい作用)、有機物質(リサイクルされた紙製品中のバインダー及び接着剤)のケン化があり、有機物のケン化は粘着物及び機械への堆積物、アルカリペプチゼーションによるコロイド状物質の剥離/形成をもたらし、これは、フロテーションの間に剥離したインキを効果的に運ぶ泡の効率に不利に影響する場合がある。また、剥離した有機物質及びコロイドは水の巡回路を汚染し、これはBOD/COD(生物学的酸素要求量/化学的酸素要求量)と、排出又は再利用の前に水処理して化学的に洗浄を行う必要性を増大させることにつながる。
【0036】
過酸化水素は通常、漂白剤として、且つ過剰な水酸化ナトリウムの不利な影響を相殺するためにパルパー中で使用される。その他の従来の漂白剤、例えば次亜硫酸ナトリウム及び硫酸化スチルベンなどの光学的漂白剤を使用し得る。
【0037】
系を緩衝して金属をキレート化するために、ケイ酸ナトリウムが使用される。ケイ酸ナトリウムは、堆積物を生じ得るpHショックを避けるために使用され、また、湿潤剤あるいは抗腐食剤、漂白安定化剤及びpH制御のためのアルカリ源として使用される。このシリケートを使用する不利な面には、その強い分散作用とコロイド生成が含まれ、これは、様々な泡のフロテーションプロファイルを生じる結果となり、インキ除去に負の影響を与え得る。
【0038】
本発明ではこれらの不利な影響は、低レベルの水酸化ナトリウムでの操作により、パルプ化中の過酸化水素とシリケートの必要性を回避することによって低減される。また、最終的な漂白に際して、酵素(ペルオキシダーゼ及びカタラーゼ)による過酸化水素の損失を避けるための殺生物剤の必要性が取り除かれる。さらに、脂肪酸の使用を最小限かあるいは避けることができ、カルシウム石けんの形成を確保するための追加のカルシウムが必要とされず、有機物質/コロイドのプロセスへの干渉が最小限となるため、堆積物/スケール制御のための関連添加剤は不要とされる。
【0039】
本発明の方法によれば、3つの成分がパルプ化段階中、好ましくはその段階の始まり付近にパルパーに、あるいはフロテーション前のフロテーション漕に直接加えられる。これらの成分は、個別に加えてもよく、予め混合してもよい。工場の状態が最も適切な条件を決定する。
【0040】
スラリーはパルパーから出た後、固形分約1重量%まで希釈される。脂肪酸又はその塩を使用するのであれば、加えてもよい。あるいは、脂肪酸成分を、パルプ化操作の間に部分的に加え、フロテーションの開始の際に部分的に加えてもよい。その後、フロテーション装置内に空気を導入し、希釈したパルプスラリーを強く混合して、系からインキを移動/除去するための泡の形成を確実なものとする。
【0041】
(1) ポリエステル、(2) 第1の脱墨剤、及び(3) より低い曇点を有する第2の脱墨剤の組合せを加えた結果、インキ粒子はリサイクル印刷媒体から剥離し、凝集して大きな粒子となる。次いで気泡が、凝集したインキ粒子に付着して、フロテーション装置の表面まで凝集粒子を運び、その表面上で泡を形成する。このインキに富んだ泡を、従来の脱墨技術で周知のいずれかの手法によって表面から取り除く。本発明に特有の利点は、生成された泡の性質にある。この泡は、高いインキ運搬能を有し、且つ、フロテーション槽を離れると普通の制御された仕方で壊れる。それによって生じたインキ含有液体は、簡単に取り除き、最終処分のために廃棄処理へと送ることができる。
【0042】
フロテーション脱墨の操作に引き続き、パルプスラリーを、固形分約6〜12重量%まで濃縮し、容易に入手できる普及した商業用途の在来装置を使用して洗浄する。次の脱墨処理に使用すべく、ろ液をリサイクルできるように、インキ、フィラー、繊維微細物、及びその他の懸濁固形物を取り除くために、洗浄プロセスからのろ液は通常、溶存空気フロテーション(DAF)清浄器中で処理する。通常、溶存空気フロテーション清浄器への導入前あるいは後に、カチオン系、ノニオン系及び/又はアニオン系のポリマーをろ液に加え、懸濁固形物が塊状化及び/又は凝集して除去されるようにする。
【0043】
ここで説明した基本的な脱墨手順については多くの修正及び変更が提案され、及び/又は商業的に用いられているが、本発明の方法はそれらの改変手順にも適用することができる。ここで説明した単純なシステムは、単に例示目的で使用したものであり、本発明の範囲を制限することを意図するものではない。パルプ化プロセスは連続的な方法、あるいはバッチ式のいずれで実行してもよく、新聞、雑誌、印刷原紙、カラー印刷媒体を含むどの種類の印刷媒体でも優れた結果をもたらす。リサイクル紙は、パルプ化される繊維の約10〜100重量%の量で存在するようにプロセスに供給される。このプロセスで使用される装置は、容易に入手可能で普及している従来の装置である。
【0044】
本発明の脱墨成分の使用には、従来技術と比較した場合、いくつかの利点がある。従来の脱墨法と比較して、本発明の方法を使用した場合には化学物質の必要量の総計の顕著な低減が実現できる。多くの場合、インキの除去率も又、従来のフロテーション法の場合よりも増大しており、製品品質を犠牲にすることなく、生産性が増大される結果となる。最も重要なのは、泡のプロファイルが、長時間の連続操作をもたらすようなものだということである。
【0045】
本発明のプロセス中では脂肪酸を使用しないのが最も好ましいが、少量の脂肪酸が所望とされる状況もある。繊維の総重量に対する組成物中の脂肪酸成分の使用割合は、従来プロセスにおける1〜2重量%から、本発明では約0.2重量%以下、好ましくは約0.1重量%未満にまで実質的に低減させることができる。脂肪酸が全くないか少量の場合、脱墨フロテーションの脂肪酸成分に通常不随する、脱墨装置自体及び後続の抄紙機の両方におけるスケール及び堆積物の問題の可能性が著しく低減される。装置を清掃するための費用のかかる休止時間は最小限となり、高品質の最終紙製品を製造することができる。
【0046】
環境問題の故に、製紙工場は、清水の使用量の低減を絶えず追求している。これは、再利用する工業用水の量を増大しなければならないことを意味する。処理される古紙パルプスラリー中の炭酸カルシウム及び二酸化チタンなどの無機フィラー及び繊維微細物の両者の除去が増大されることにより、フロテーション脱墨段階に続く洗浄段階で生成されるろ液の清浄度だけでなく、その後の排水率も改善されることは、本発明の利点である。改善されたろ液の清浄度によって、水の浄化と後の再利用に必要とされる凝集剤の量が低減される。改善された排水率によって、プラント処理量を増大することができる。
【0047】
従来の脱墨組成物と比較した際の本発明の脱墨組成物の利点を、以下の例でさらに説明する。これら例中の部及びパーセントは、特に指定がない限り重量に基づく。白色度に関して、全てのフィルターパッドは、TAPPI Test Method T 218 om-83で指定されたところに従い、ミョウバンを使用して作られた。必要とされる場合、まず最初にパルプサンプルは水道水で固形分1重量%(3gの風乾シートと同等)まで希釈され、各サンプルに2mlの10%ミョウバン溶液が加えられる。それからこのスラリーをブーフナー漏斗上でAhlstromのグレード631-25のろ紙を使用して濃縮する。白色度を測定する前に、フィルターパッドを風乾した。全ての白色度データは、ACS Spectrosensor II分光光度計を使用して得、TAPPI 452白色度として報告した。この白色度データは、フィルターパッドで反射され、分光光度計で記録される、452ナノメートルの波長の光の百分率を示す。
【0048】
【実施例】
例1
MAG(古雑誌)35%、ONP(古新聞)65%の混合物を、乾燥細断して混ぜた。この混合物を、水(120°F(48.9℃))、及び表2で特定される異なる4種の脱墨/フロテーション脱墨の化学物質系と共に、プラントパルパーに加えた。パルプのコンシステンシーは約12〜14%であった。
【0049】
ポリエステルは、5(6)-カルボキシ-4-ヘキシル-2-シクロヘキセン-1-オクタン酸と、ポリエチレングリコール(分子量1450)との、モル比1:1での反応生成物であった。「脱墨剤1」は、48〜50℃の曇点を有し、ブロックでエトキシル化及びプロポキシル化されたC-18アルコールであった。「脱墨剤2」は、42〜44℃の曇点を有し、ランダムにエトキシル化及びプロポキシル化されたC-18アルコールであった。脂肪酸の炭素数は主として18であった。
【0050】
表2において、「A」は、プラントで使用される、従来技術による在来の脂肪酸だけの発泡系である。「B」は、プラントで使用される、従来技術による在来の脂肪酸/アルコキシル化疎水性物質のブレンドによるの脱墨系である。「C」は、芳香族ポリエステルと単一のアルコキシル化疎水性物質ブレンドによる脱墨系である。「例1」は、プラント条件下で適用された、3成分脱墨系を利用した本発明の組成物である。
【0051】
サンプル「A」とサンプル「B」に必要な漂白剤の量は、パルパーとタワーのそれぞれにおいて0.4重量%であった。サンプル「C」とサンプル例1に必要な漂白剤の量は、パルパーで0、タワーで0.6重量%であった。
【0052】
【表2】
Figure 0004233867
【0053】
4種の脱墨組成物の脱墨性能を評価し、表3にその結果を示す。化学物質、水、古紙の4種の組合せのそれぞれを15〜20分間パルプ化した後、テストサンプルを取り出した。これらのサンプルは、追加の水を使用して1%まで希釈し、脱墨性能を測定した。その時点での脱墨したパルプの白色度を測定するために、フィルターパッドを作製した。それからパルプスラリーの残余を、プラントの通常のフロテーション槽中に送った。表面上で集めた泡を堰を越えて流し、泡の性質を測定した。フロテーション後の脱墨されたパルプの白色度を測定するために、別のフィルターパッドを作製した。
【0054】
【表3】
Figure 0004233867
【0055】
図1は、4種の系を使用した、長時間連続プラント運転による泡のプロファイルを提供する。泡のプロファイル性は、泡の寿命(分)に対するプラントの運転時間(時)をグラフにしたものである。
【0056】
図1に示されるように、サンプルAとサンプルB(ステアリン酸ナトリウム塩を有する在来の脂肪酸脱墨剤)は、約1.5〜3.5分の範囲にある泡寿命の典型的な広い作用域を呈した。サンプルAは、0.15〜0.2g/ccの泡密度ρと、1.5分という短い泡半減期を有していた。サンプルBは、0.2〜0.3g/ccの泡密度ρを有しており、これはサンプルAよりもインキ含量が多いことを示しており、泡の半減期は2.5〜3.5分であった。
【0057】
サンプルCは、増大を続ける、規則正しくは崩壊しない泡を生成した。サンプルCは、0.25〜0.35g/ccという高い泡密度ρを有しており、これはサンプルAやサンプルBよりもさらに高いインキ運搬能を有することを示しているが、泡が崩壊しないことを考慮すると、この系は消泡剤がなくては有用ではない。しかし消泡剤の使用は前述の問題を生じる。
【0058】
サンプル1(本発明)は、泡寿命が2.5〜3.5分の範囲内にある、非常に狭い作用域を呈した。サンプル1は、0.2〜0.3g/ccという高い泡密度ρを有しており、これは良好な高いインキ含量を示している。泡の半減期は2分未満であった。この3成分脱墨組成物は、優れた泡プロファイルを生じると同時に、水酸化ナトリウム/シリケートの必要量を、2.25重量%から0.2重量%まで低減した。
【0059】
例2
混合オフィス古紙を1日に265トン(TPD)の割合で処理するプラントで、例1の手順を繰り返した。この実際の操業データは、低い歩留まりのプラント(約50%)で、オンラインによる24時間の処理の結果得られた。混合オフィス古紙の投入では、品質に焦点があてられる。この実験では、プラントで生成される10ブレードの紙のうちの3種類がカバーできた。
【0060】
「DIA-3」は、62℃の曇点を有しブロックでエトキシル化及びプロポキシル化されたC-18アルコールであった。「DIA-4」は、44℃の曇点を有しランダムにエトキシル化及びプロポキシル化されたC-18アルコールであった。ポリエステルは、5(6)-カルボキシ-4-ヘキシル-2-シクロヘキセン-1-オクタン酸と、ポリエチレングリコール(分子量1450)との、モル比1:1での反応生成物であった。脂肪酸はC-18主体のものであった。
【0061】
これらの種々の組成物を評価し、得られた性能を表4に示す。表4において、「汚れ」とは、残留するインキ量(ppm)であり、「SPECカウント」とは、プラスチック、ホットメルト接着樹脂、バインダー等の材料の残留量であり、「光学的漂白」とは、プラントの通常の漂白剤必要量に対する百分率として表した、光学的漂白剤の必要量である。
【0062】
【表4】
Figure 0004233867
【0063】
この結果は、3成分系について、化学物質必要量が全体的に低減され、並びに光学的漂白剤必要量も実質的に低減されていることを示している。脂肪酸の必要量は50%、光学的漂白剤必要量は30〜36%減少している。プラントで製造される、10種のグレードの紙のうち、3種について光学的漂白剤の必要量が低減されたことだけにより1年間に節約できるコストは、300,000米ドルを超えると概算される。
【0064】
例3
混合したオフィス古紙原料について、ポリエステル樹脂の組成を変えて、例1の手順を繰り返した。1番目は例1中で記載したのと同じであり、2番目は1.9重量%のジメチルスルホイソフタレートのナトリウム塩を含み、3番目は5重量%含んでいた。これらのポリエステルを3成分脱墨剤系に使用すると、脱墨された製品中の粘着物のレベルは、アニオン性塩の量の増加すると共に減少した。
【0065】
例4
脱墨した市販パルプで例1の手順を繰り返し、古新聞:古雑誌の比が70:30のものを操作処理した。プラントは、通常、0.44%の脂肪酸と0.06%のDIA-3を用いて操作され、130〜180のERIC範囲、大半が130〜160の範囲で白色度60〜62を有する紙が生成された。
【0066】
0.31%の脂肪酸、62〜64℃の曇点を有する0.05%のDIA-3、44°の曇点を有する0.01%のDIA-4、及び0.05%のポリエステルの組合せの脱墨剤を使用することにより、過酸化水素が30%低減されると共に白色度の値は62%を超え、ERIC値は110〜130に狭まった。この改善された性能は、水酸化ナトリウムとシリケートをプラントレベルに維持したままで、脂肪酸の使用を30%低減することで得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、泡寿命(分)に対するプラント運転時間のグラフであり、例1のサンプルの泡プロファイルを示している。

Claims (10)

  1. 水性の古紙パルプスラリーに、
    (1) 下記式
    HOOC-A-(CH 2 ) X -COOH
    (式中、 A は、 6 から 10 個の炭素原子を有する環状脂肪族基であり、 X は、 0 から 15 の整数である。)
    の環状脂肪族二酸又はそれらの無水物と、2 から 4 個の炭素原子を有するアルキレンオキシドから調製されたポリアルキレンオキシドポリマーとの反応によって得られたポリエステル、
    (2) 疎水性ベースのアルコキシル化物である第1の脱墨剤、及び
    (3) 前記第1の脱墨剤の曇点よ 2から20低い曇点を有する疎水性ベースのアルコキシル化物である第2の脱墨剤、
    のそれぞれを添加することを特徴とする、フロテーション脱墨の実施方法であって、
    前記第1の脱墨剤と前記第2の脱墨剤の、前記疎水性ベースのそれぞれが、 14 から 20 個の炭素原子を有する、アルコールから選択される、
    フロテーション脱墨の実施方法
  2. 前記環状脂肪族二酸のCOOH基が互いにオルト位かパラ位であることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  3. 前記環状脂肪族基がさらに 3から18個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基の1つ又はより多くで置換されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記環状脂肪族二酸又はそれらの無水物一部分が、硫酸アニオンで置換されていることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の方法。
  5. 前記ポリエステルが 35から55重量%の疎水性物質含量 35から55重量%の親水性物質含量、及 5から15重量%の末端カルボキシル基含量を有することを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の方法。
  6. 前記ポリエステルが、存在する繊維の総重量に対し 0.05から0.5重量%の量で使用され、前記2種の脱墨剤が、1:10から10:1の重量比で、且つ存在する繊維の総重量に対して合計で 0.001から0.3重量%の量で使用されることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の方法。
  7. 前記フロテーション脱墨が、式RCOO-M(式中、Rは 7 48個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖、又は環状アルキル又はアルケニル基であり、Mは水素、又は、Na、K、Ca、NH4、又はNHx(CH2CH2OH)y(式中、xとyはそれぞれ0から4の整数であり、合計が4である)から選択される対イオンである)の脂肪酸又はそれらの塩のさらなる存在下で実施されることを特徴とする、請求項1〜6の何れかに記載の方法。
  8. 前記脂肪酸又はその塩の量が 0.2から0.5重量%であることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  9. 前記ポリエステルが、2,500〜5,000ダルトンの範囲の分子量を有する、請求項1〜8の何れかに記載の方法。
  10. 前記第1の脱墨剤が 48 64 ℃の曇点を有し、前記第2の脱墨剤が 42 44 ℃の曇点を有する、請求項1〜9の何れかに記載の方法。
JP2002517890A 2000-08-07 2001-08-07 フロテーション脱墨方法 Expired - Fee Related JP4233867B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US22341400P 2000-08-07 2000-08-07
US60/223,414 2000-08-07
PCT/US2001/041584 WO2002012618A2 (en) 2000-08-07 2001-08-07 Flotation deinking process

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2005520057A JP2005520057A (ja) 2005-07-07
JP2005520057A6 JP2005520057A6 (ja) 2006-07-06
JP4233867B2 true JP4233867B2 (ja) 2009-03-04

Family

ID=22836381

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002517890A Expired - Fee Related JP4233867B2 (ja) 2000-08-07 2001-08-07 フロテーション脱墨方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6544383B2 (ja)
EP (1) EP1309754A2 (ja)
JP (1) JP4233867B2 (ja)
CA (1) CA2418956A1 (ja)
WO (1) WO2002012618A2 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2002953252A0 (en) 2002-12-09 2003-01-02 Huntsman Corporation Australia Pty Ltd Compositions, Compounds and Methods for their Preparation
US7101832B2 (en) * 2003-06-19 2006-09-05 Johnsondiversey, Inc. Cleaners containing peroxide bleaching agents for cleaning paper making equipment and method
US7169257B2 (en) * 2003-11-12 2007-01-30 Kemira Chemicals, Inc. Method of deinking waste paper using a reduced alkali system
US20050115690A1 (en) * 2003-11-25 2005-06-02 Casella Waste Systems, Inc. Methods for producing recycled pulp from waste paper
US20050133172A1 (en) * 2003-12-01 2005-06-23 Robinson Peter M. Deinking system for carbonate pulping
US7897010B2 (en) * 2006-01-09 2011-03-01 Kemira Chemicals, Inc. Method for deinking pulp using premixed hydrophobically modified calcium carbonate particles
US7862685B2 (en) * 2006-01-09 2011-01-04 Kemira Chemicals, Inc. Method for deinking pulp using premixed hydrophobically modified calcium carbonate particles
US8815051B2 (en) 2006-06-12 2014-08-26 Thiele Kaolin Company Deinking of waste paper
US8052837B2 (en) * 2006-06-12 2011-11-08 Thiele Kaolin Company Deinking of waste paper
FI20075638A0 (fi) * 2007-09-13 2007-09-13 Linde Ag Tarttuvan pihkan poistaminen massasuspensiosta, rejektin kalsiumyhdisteiden vähentäminen ja hiilidioksidin käyttö paperinvalmistuksessa
WO2010147581A1 (en) * 2009-06-17 2010-12-23 Kemira Oyj Deinking process
US8317973B2 (en) 2009-11-11 2012-11-27 Kemira Chemical, Inc. Polyester surfactants for deinking
EP2386681A1 (en) 2010-05-14 2011-11-16 Universitat Politècnica de Catalunya Process for recycling waste paper, product obtained there from and its uses
CN107119480B (zh) * 2017-06-16 2018-08-24 江苏浩宇电子科技有限公司 一种废纸再利用低油墨制浆方法
US11447914B2 (en) 2017-12-07 2022-09-20 Thiele Kaolin Company Removal of stickies in the recycling of paper and paperboard
JP7120785B2 (ja) 2018-03-29 2022-08-17 日本製紙株式会社 Uv印刷物の脱墨方法

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1134201B (it) * 1979-11-13 1986-08-13 Economics Lab Metodi di deinchiostrazione di fibre secondarie
US4483741A (en) * 1982-08-10 1984-11-20 Economics Laboratory, Inc. Low-foaming, pH sensitive, alkylamine polyether surface active agents and methods for using
ES2025157B3 (es) * 1986-04-11 1992-03-16 Kao Corp Composicion para eliminar tinta al reciclar papel usado.
DE3923393A1 (de) * 1989-07-14 1991-01-17 Henkel Kgaa Verfahren zur altpapieraufbereitung
JPH064947B2 (ja) * 1989-12-22 1994-01-19 花王株式会社 古紙再生用脱墨剤
ES2084860T3 (es) * 1991-04-05 1996-05-16 Kao Corp Compuesto para desentintado y metodo de desentintado.
JP2992120B2 (ja) * 1991-05-31 1999-12-20 花王株式会社 脱墨方法
US5417808A (en) * 1991-08-30 1995-05-23 Lion Corporation Deinking composition for flotation and deinking method
JP2627043B2 (ja) * 1993-02-26 1997-07-02 ライオン株式会社 脱墨剤及び該脱墨剤を用いたフローテーションによる脱墨方法
JP3081120B2 (ja) * 1994-04-08 2000-08-28 花王株式会社 脱墨剤
US5560806A (en) * 1994-04-22 1996-10-01 Ppg Industries, Inc. Process for deinking electrostatic printed paper using a combination of non-ionic surfactants
JP2992194B2 (ja) * 1994-05-10 1999-12-20 花王株式会社 高温脱墨方法
US5718801A (en) * 1994-08-11 1998-02-17 Ppg Industries, Inc. Method for controlling froth and reducing stickies in the flotation process for deinking waste paper using a froth moderating agent
WO1996008598A1 (en) * 1994-09-12 1996-03-21 Ppg Industries, Inc. Deinking composition and method for deinking waste paper
US5660683A (en) * 1995-05-02 1997-08-26 Betzdearborn Inc. Process for deinking waste paper using a mixture of thiol ethoxylate and alcohol alkoxylates
US5712233A (en) * 1996-01-22 1998-01-27 Witco Corporation Alkoxylate surfactant compositions and the use thereof in paper deinking
SE9600730D0 (sv) * 1996-02-27 1996-02-27 Bim Kemi Ab Metod vid massatillverkning
JP3313046B2 (ja) * 1997-04-21 2002-08-12 花王株式会社 脱墨方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2002012618A2 (en) 2002-02-14
US6544383B2 (en) 2003-04-08
WO2002012618A3 (en) 2002-06-06
JP2005520057A (ja) 2005-07-07
EP1309754A2 (en) 2003-05-14
US20020066880A1 (en) 2002-06-06
CA2418956A1 (en) 2002-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4233867B2 (ja) フロテーション脱墨方法
JP2005520057A6 (ja) フロテーション脱墨方法
JP5380591B2 (ja) 脱インクにおける改質無機粒子の使用
JP2008502812A (ja) 古紙の脱インキ方法
US5415733A (en) Method of removing hydrophilic ink
JP2761608B2 (ja) 廃紙材料のインク抜き方法
US5401360A (en) Method for de-inking printed paper
US5622597A (en) Process for deinking of recycled paper
JPS6325115B2 (ja)
US5417807A (en) Deinking formulation for flexographic inks
JPH07507109A (ja) 故紙の処理方法
CN102803603B (zh) 脱墨方法
US5258099A (en) Office wastepaper deinking process using fatty alcohols
WO1996008598A1 (en) Deinking composition and method for deinking waste paper
JPS6411756B2 (ja)
JP6713299B2 (ja) 脱墨剤、及び脱墨パルプの製造方法
JP4809585B2 (ja) 古紙パルプの製造方法
US6784146B1 (en) Deinking method and composition for wastepaper
EP0478505A2 (en) De-inking process
Jiang et al. De-inking of waste paper: flotation
JP2020094324A (ja) 脱墨剤、及び脱墨パルプの製造方法
JP2000505510A (ja) 廃棄紙の脱インク用化学物質システム及び再生方法
US5665204A (en) Method for de-inking printed waste paper by the washing process using an alkoxylated nonionic surfactant
KR20000003301A (ko) 부상부유 및 니딩 처리를 이용한 골판지 고지의 재생방법
KR860000534B1 (ko) 신문 고지의 탈묵방법

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050404

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050404

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080909

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081210

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131219

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees