JP4233077B2

JP4233077B2 - バッテリパック及び実時間情報供給方法

Info

Publication number: JP4233077B2
Application number: JP2000314501A
Authority: JP
Inventors: ウィンクラー、グレゴル
Original assignee: ソニーインターナショナル（ヨーロッパ）ゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング
Priority date: 1999-10-20
Filing date: 2000-10-13
Publication date: 2009-03-04
Anticipated expiration: 2020-10-13
Also published as: HUP0004114A3; KR20010051141A; CN1303136A; HUP0004114A2; HU0004114D0; JP2001169465A; US6359417B1; EP1094530A1

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信の携帯端末装置用のバッテリパック、無線通信システムの携帯装置、及び無線通信システムの携帯端末装置に正確な実時間情報を供給する実時間情報供給方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えばＧＳＭ（global system for mobile communication）方式のような無線通信方式用の通常の携帯端末装置は、実時間回路を備え、実時間回路は、実時間情報を生成して携帯端末装置に供給する。このような実時間回路は、例えば、ｋＨｚ帯域で動作する水晶発振器を備え、携帯端末装置で使用される実時間情報を安価に小さな消費電力で生成する。この携帯端末装置は、さらにバッテリパックを備えている。バッテリパックは、携帯端末装置に接続したり切り離したりできるので、バッテリパックが空になると、満杯に充電されたもう一つのバッテリパックと取り替えることができる。空のバッテリパックは、携帯端末装置がもう一つのバッテリパックによって動作している間に、充電することができる。このように、携帯端末装置は連続して使用することができる。一方、携帯端末装置に接続されたバッテリパックが空になっても、実時間情報を維持するため、携帯端末装置の実時間回路に動作を継続させなければならない。そこで、携帯端末装置の実時間回路には、バックアップバッテリが備えられている。したがって、実時間情報は、携帯端末装置への電源の供給が中断したり、バッテリパックが外されたり取り替えられても途絶えることなく供給される。
【０００３】
従来の技術では、様々な種類のバッテリパックが知られている。米国特許出願第５２４８９２９号（US5248929）は、携帯端末装置用のバッテリ監視装置を提案している。このバッテリ監視装置は、バッテリパックの残量に基づいて、携帯端末装置を使用できる残り時間の量を実時間表示する。欧州特許出願第０６７３１０３Ａ１号（EP0673103A1）は、識別回路を備えるバッテリパックを開示している。この識別回路は、バッテリパックの固有識別情報と実時間クロックを供給する。バッテリパックは、それぞれの充電装置においてバッテリの充電を制御するために、固有識別情報に基づいて直ちに識別される。バッテリパックの備える実時間クロックは、携帯端末装置に実時間情報を供給する。携帯端末装置は、実時間クロック回路を備えないが、連結されたバッテリパックから実時間情報を供給される。
【０００４】
【発明の解決しようとする課題】
ところで、携帯端末装置用のバッテリパックにおいては、さらに簡単で、安価で、効率的に実時間情報を供給することが求められている。
【０００５】
本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、バッテリパック、バッテリパックを用いる携帯装置、及びバッテリパックを用いる携帯端末装置において正確な実時間情報を供給する実時間情報供給方法において、正確な実時間情報を簡単で、安価で、効率的に供給することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明に係るバッテリパックは、二次電池を収納する携帯装置のバッテリパックにおいて、１以上の二次電池セルと、相対基準時間情報を生成する基準時間手段と、バッテリパックに割り当てられた固有識別情報を供給する識別手段と、固有識別情報に基づいて携帯装置における実時間情報を更新するため、固有識別情報及び相対基準時間情報を接続された携帯装置に送信するインターフェース手段とを備える。
【０００７】
上述の課題を解決するために、本発明に係る携帯装置は、二次電池を収納する携帯装置に接続されたバッテリパックから固有識別情報を受信するインターフェース手段と、携帯装置に供給する実時間情報を生成する実時間手段と、受信した固有識別情報に基づいて接続されたバッテリパックが前から接続されているかどうかを判定し、判定結果に応じて、正確な時間情報に基づいて実時間情報を更新する制御手段とを備える。
【０００８】
上述の課題を解決するために、本発明に係る実時間情報供給方法は、二次電池を収納する携帯装置において実時間情報を生成するステップと、携帯装置に接続されたバッテリパックから固有識別情報を受信するステップと、固有識別情報に基づいて接続されたバッテリパックが前から接続されているかどうかを判定するステップと、正確な実時間情報を得るために、判定結果に応じて、正確な時間情報に基づいて実時間情報を更新するステップとを有する。
【０００９】
本発明によるバッテリパックは、バッテリパックが空になったり再充電されるときに基準時間手段をバックアップするバックアップ手段を備える。この場合、バッテリパックの１以上の二次電池セルにある程度の残量があり、基準時間手段にバックアップアップ機能を与える。しかし、二次電池セルの残量は、携帯装置を動作させるには十分でない。このように、本発明では、バックアップ機能は、従来技術の携帯装置に備えられるバックアップ手段からバッテリパックに移され、従来技術の通常のバックアップ手段のバックアップ時間と比較するとバックアップ時間が延長される。例えば、複雑なチップセットに設けられた実時間クロック回路は、チップセットの他の要求（例えば、異なったメモリタイプを高速に作動するように集積すること）のため、通常は２．７Ｖと３．３Ｖの間で作動し、５〜１５μＡ（例えば０．３μｍプロセス）を消費する。標準のバックアップバッテリの容量は、２ｍＡｈから４ｍＡｈの範囲にある。なお、充電回路が必要となり、充電回路にはさらに５０〜１００μＡの零入力電流を要する。
【００１０】
一方、最適化された簡単な実時間クロック回路は、１Ｖから５Ｖの間で動作し、通常は１μＡより小さい電流を消費する。優れた電圧条件のため、バッテリパックから直接に動作させることができ、充電回路は必要とされない。さらに、電話が作動しない程度に放電されたバッテリパックは、通常は１０ｍＡｈより大きい残量を有している。
【００１１】
これによって、バックアップ時間は、１２０倍から２５００倍に長くなる。
【００１２】
上述の値は、現在の技術による一例である。具体的な値は、プロセスによる。
【００１３】
なお、必要であれば、携帯装置には、実時間手段に接続するバックアップバッテリを備えることもできる。バックアップバッテリは、動作中に携帯装置のバッテリパックによって充電され、バッテリパックが携帯装置から外されたり空になっても、実時間手段が実時間情報を出力できるようにする。
【００１４】
本発明のバッテリパックの基準時間手段は、周波数信号を供給する周波数信号源（base）と、周波数信号を相対基準時間情報を表すカウント数に変換するカウンタ手段とを備える。
【００１５】
相対基準時間には、異なるユーザ／異なる携帯装置の間でバッテリパックを入れ替えることができるという利点がある。バッテリパックを入れ替えるユーザは、双方とも、相手のユーザの設定に影響を及ぼすことなく時間の設定を変更することができる。これは、バッテリパックのカウントではなく、携帯装置に蓄えられた情報のみが変更されるからである。
【００１６】
ここで、周波数信号源は、非常に正確な高周波信号を、例えばＭＨｚ帯域で供給し、非常に正確な実時間情報が、接続された携帯装置で得られる。なお、周波数信号源は、例えばｋＨｚ帯域の低周波信号を供給する通常の水晶発振器によって構成することで低価格化をはかることができる。
【００１７】
上述したように、本発明による携帯装置は、受信した固有識別情報に基づいて、接続された例えば上述の本発明のバッテリパックが前に接続されていたかを判定し、判定の結果によって、正確な時間情報に基づいて携帯装置の実時間手段から生成された実時間情報を更新する制御手段を備えている。ここで、制御手段は、接続されたバッテリパックが前に接続されたことがなく、正確な時間情報、接続されたバッテリパックから受信した、正確な時間情報の時点に対応する相対時間情報、及び固有識別情報をメモリ手段に格納する場合、入力手段を介して入力された正確な時間情報に基づいて実時間情報を更新する。したがって、接続されたバッテリパックが最初に携帯装置に接続された場合、携帯装置は固有識別情報に基づいて判定され、制御手段は、ユーザに正確な時間情報の入力を求める。正確な時間情報が入力されると、制御手段は、正確な時間情報の時点で接続されたバッテリパックから相対基準時間情報を読み出し、正確な時間情報、相対基準時間情報、及び固有識別情報をともにメモリ手段に格納する。
【００１８】
制御手段が、接続されたバッテリパックが前に接続されていたと判定した場合、接続されたバッテリパックから受信した相対基準時間情報に加えて、固有識別情報とともにメモリ手段に格納された正確な時間情報及び相対基準時間情報に基づいて、携帯装置に供給された実時間情報を更新する。したがって、接続されたバッテリパックが再び携帯装置に接続され、この携帯装置が、メモリ手段に格納された情報とともに接続されたバッテリパックから受信した固有識別情報を識別することで制御手段によって検出されると、制御手段は、固有識別情報とともに格納された正確な時間情報及び相対基準時間情報をメモリ手段から読み出し、実時間手段からの実時間情報が更新され、正確な実時間情報が携帯装置に供給される。
【００１９】
携帯装置のメモリ手段は、不揮発性メモリからなり、メモリ手段に格納された情報は、バッテリパックが交換されたり空になっても保持される。さらに、携帯装置のメモリ手段は、正確な時間情報、正確な時間情報に対応する相対基準時間情報、及び所定数の異なったバッテリパックの固有識別情報を格納し、各バッテリパックに接続した時点は追加して格納され、メモリ手段が満杯の場合には上書きされる。接続した時点は、バッテリパックが携帯装置に接続された時点である。したがって、最も長時間接続されているバッテリパックに関する情報は抹消されるか上書きされ、新たに接続されたバッテリパックに関する新しい情報がメモリ手段に格納されていく。
【００２０】
なお、正確な時間情報の訂正値及び／又は時間帯は、各バッテリパックについて、携帯装置のメモリ手段に格納される。
【００２１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るバッテリパック、携帯装置及び実時間情報供給方法の好適な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【００２２】
図１は、本発明を適用したバッテリパック１の具体的な構成を示すブロック図である。バッテリパック１は、１以上の二次電池セル２と、相対基準時間情報を生成する基準時間回路と、バッテリパック１に割り当てられた固有識別情報を供給する識別回路５とを備えている。基準時間回路は、周波数信号を生成する周波数信号源３と、周波数信号源３から出力される高周波信号をカウントするカウンタ４とを備え、カウンタ４は、周波数信号を相対基準時間情報を表すカウント数に変換する。適用される対象、また、許されるコストの枠に応じて、周波数信号源３は、ＭＨｚ帯域の周波数信号を供給する非常に精確な高周波信号源、又はｋＨｚ帯域の低周波数信号を発生する低周波数信号源の何れにもできる。低周波信号の場合、周波数信号源３は、例えば水晶発振器などからなる。
【００２３】
識別回路５は、例えばメモリであり、各バッテリパック１に割り当てられた各固有識別情報が格納されている。
【００２４】
また、バッテリパック１は、１以上の二次電池セル２を、例えば図２に示すような無線通信システムの携帯端末装置１０に接続する接続端末を備えている。さらに、バッテリパック１は、識別回路５からの固有識別情報、基準時間回路からの相対基準時間情報を、接続された携帯端末装置１０に送信するインターフェース回路６を備えている。インターフェース回路６は、例えば識別回路５及び基準時間回路を携帯端末装置１０に電気的に接続する電気接続端子を備える。また、バッテリパック１は、携帯端末装置１０に機械的に接続するための接続機構を備える。
【００２５】
基準時間回路によって生成された相対基準時間情報は、図１に示した例では、周波数信号源３で生成された周波数信号のカウント数からなる。したがって、時間基準回路は、現在時点を表す絶対時間情報又は実時間情報ではなく、カウンタ４の現在の状態を表す相対時間情報のみを供給する。したがって、本発明では、基準時間回路は、バッテリパック１に簡単で安価に設けることができる。以下で図２を用いて説明するように、固有識別情報及び相対基準時間情報は、正確な実時間情報を得るため、接続された携帯端末装置１０で実時間情報を更新するのに用いられる。
【００２６】
図２は、本発明に係る携帯装置を適用した携帯端末装置の具体的な構成を示すブロック図である。携帯端末装置１０は、例えば図１に示すバッテリパック１に機械的に接続し、携帯端末装置１０に電源を供給するための接続機構を備えている。また、携帯端末装置１０は、バッテリパック１の対応する接続端末を携帯端末装置１０の制御回路１２に電気的に接続するインターフェース回路１１を有している。ここで、インターフェース回路１１は、携帯端末装置１０に接続されたバッテリパック１からの固有識別情報及び相対基準時間情報の受信に適合するようになされている。さらに、携帯端末装置１０は、実時間情報を生成して携帯端末装置に供給する実時間回路を備えている。実時間回路は、周波数信号を生成する周波数信号源１５と、周波数信号源１５からの周波数信号をカウント数に変換するカウンタ１４とを備えている。カウント数は、カウンタ１４から制御回路１２に供給され、制御回路１２は、カウント数を現在時点を表す実時間情報又は絶対時間情報に変換する。
【００２７】
制御回路１２は、バッテリパック１が携帯端末装置１０に接続されると、接続されたバッテリパック１を一義に識別する固有識別情報を受信し、この固有識別情報に基づいて、バッテリパック１が前に接続されていたかどうかを判定し、この判定結果に応じて、カウンタ１４からのカウント数に基づいて生成された実時間情報を更新する。
【００２８】
例えば図１に示したバッテリパック１のようなバッテリパックが本発明を適用した携帯端末装置１０に初めて接続された場合、携帯端末装置１０の制御回路１２は接続されたバッテリパック１から固有識別情報を受信し、受信した固有識別情報を前に格納した固有識別情報と比較し、現在接続されているバッテリパック１は前に接続されたことがないと判定する。これは、バッテリパック１から受信した固有識別情報がまだ格納されていないためである。そして、制御回路１２は、例えば携帯端末装置１０の表示によって、ユーザに正確な時間情報の入力を求める。携帯端末装置１０の通常のキーパッドのような入力部を介して、求めた正確な情報が入力されると、制御回路１２は、正確な時間情報が得られるように、実時間回路によって生成される実時間情報を更新する。この正確な時間情報は、例えば、携帯端末装置１０の表示部に表示されるか、携帯端末装置１０の他の機能に用いられる。同時に、制御回路１２は、正確な時間情報を、接続されたバッテリパック１から供給された相対基準時間情報及び固有識別情報とともにメモリ１３に格納する。相対基準時間情報は、入力部１６を介して正確な時間情報が入力された時点における現在の相対基準時間情報を表す正確な時間情報とともに格納される。携帯端末装置１０に図１に示すバッテリパック１が接続された場合、相対基準時間情報は、カウンタ４の現在状態である。メモリ１３において、正確な時間情報の訂正値及び／又は時間帯情報も、接続されたバッテリパック１に対して追加して格納することができる。
【００２９】
携帯端末装置１０に接続されたバッテリパック１が前に接続されていた場合、対応する固有識別情報は、その時点で入力された正確な時間情報及びその時点に対応する相対時間情報とともに、メモリ１３にすでに格納されている。制御回路１２は固有識別情報をバッテリパック１から受信するが、このバッテリパック１は前に接続されていたものなので、制御回路１２は、メモリ１３に格納されている同じ固有識別情報とともに、メモリ１３に格納されている正確な時間情報及び相対基準時間情報を読み出す。メモリ１３から読み出された正確な時間情報は正確で詳細な時間情報であり、メモリ１３に格納されている相対基準時間情報はバッテリパック１から読み出される相対基準時間情報に対応しているので、制御回路１２は、携帯端末装置１０の実時間回路によって供給される実時間情報を更新できるようにするため、現在の実基準時間情報を、例えば図１に示したバッテリパック１の基準時間回路のように、接続されたバッテリパックの基準時間回路から読み出す。携帯端末装置１０の実時間情報を更新する正確な処理は、後に図３を用いて詳細に説明する。
【００３０】
携帯端末装置１０のメモリ１３は、不揮発メモリからなり、格納された情報は、携帯端末装置１０のバッテリパックが外されたり、交換されたり、空になっても保持される。また、メモリ１３は、正確な時間情報、相対基準時間情報、及び固有識別情報を、所定数の異なるバッテリパック１について格納する記憶容量を有し、各バッテリパック１について、バッテリパック１が最後に接続された時点も、メモリ１３に追加して格納される。ここで、メモリ１３が満杯になり、これ以上は情報を書き込めないと、最も長時間接続されているバッテリパック１に関する情報が上書きされるか消去される。
【００３１】
図１に示したバッテリパック１、図２に示した携帯端末装置１０は、それぞれの動作に必要な構成要素を更に備えている。これらの構成要素は、本発明の理解するためには必要ないので、簡単のために表示されていない。
【００３２】
図３は、携帯端末装置における正確な実時間情報を供給する実時間情報供給方法を説明するフローチャートである。この方法では、例えば図２に示した携帯端末装置１０に接続された例えば図１に示したバッテリパックによる。
【００３３】
以下では、図３に示すフローチャートにおいて、図２に示した携帯端末装置１０及び図１に示したバッテリパック１を例にとって説明する。
【００３４】
ステップＳ１において、この実時間情報供給方法の一連のステップが開始される。すなわち、この実時間情報供給方法は、バッテリパック１が、携帯端末装置１０に挿入又は接続されることで開始される。ステップＳ２においては、携帯端末装置１０の制御回路１２は、固有識別情報ＩＤをバッテリパック１の識別回路５からインターフェース回路６，１１を介して検出する。そして、ステップＳ３において、制御回路１２は、固有識別情報ＩＤが既知であるか、すなわちバッテリパック１が前に接続されていたかどうか判定する。ここで、制御回路１２は、受信した識別情報ＩＤを既にメモリ１３に格納されている識別情報と比較する。
【００３５】
バッテリパック１から受信した固有識別情報ＩＤがメモリ１３に格納されておらず、バッテリパック１が携帯端末装置１０に接続されたことがない場合、制御回路１２はユーザに正確な時間情報ｔｍをステップＳ４において入力するように求める。例えば、制御手段１２は、携帯端末装置１０の表示部に正確な時間情報の入力が求められていることを表示するとともに、適当な音を出す。ユーザが正確な時間情報ｔｍを入力するのと時点に、制御回路１２は、ステップＳ５において、現在のカウンタ値ｃｖをバッテリパック１の基準時間回路のカウンタ４から読み出す。ここで、カウンタ値ｃｖは、相対基準時間情報を表している。そして、制御回路１２は、ステップＳ６において、受信した固有識別情報ＩＤ、正確な時間情報ｔｍ及び正確な時間情報が入力された時点におけるカウンタ値ｃｖをメモリ１３に格納する。ここで、入力された正確な時間情報ｔｍは、固有識別情報ＩＤに割り当てられたパラメータ値ｔｎ＿ＩＤとして格納され、カウンタ値ｃｖは、固有識別情報ＩＤに割り当てられたパラメータ値ｃｎ＿ＩＤとして格納される。そして、制御回路１２は、これに続くステップＳ１０において、入力された正確な時間情報ｔｍを用い、実時間回路によって生成された実時間情報を更新する。携帯端末装置１０に備えられる実時間回路は、バックアップバッテリを必要としないが、これは、新しいバッテリパック１が携帯端末装置１０に接続されるたびに、実時間回路が正確な時間情報で開始又は更新されるからである。なお、実時間回路は、例えばソフトウェアのアルゴリズムによって、非常に安価で簡単に実現することができるが、これは、新しい満杯に充電されたバッテリパック１が携帯端末装置１０に接続される度に、実時間回路が更新されるからである。通常の動作の間、携帯端末装置１０の実時間回路は、図３のステップＳ１１に示されるように、バッテリパック１から供給される電源によって、携帯端末装置１０で使用される実時間情報を生成して定期的に供給する。
【００３６】
ステップＳ３において、携帯端末装置１０の制御回路１２が新たに接続されたバッテリパック１から受信した固有識別情報ＩＤがメモリ１３に既に格納されていることを検出した場合、すなわち、バッテリパック１が既に携帯端末装置１０に接続されたことがある場合、制御回路１２は、ステップＳ７において、正確な時間情報のパラメータ値ｔｎ＿ＩＤ及び受信した既知の固有識別情報ＩＤに関連するカウンタ値のパラメータ値ｃｎ＿ＩＤをメモリ１３から読み出す。そして、制御手段１２は、この後のステップＳ８において、接続されたバッテリパック１のカウンタ４から現在のカウンタ値ｃｖを読み出す。さらに、制御回路１２は、ステップＳ９において、正確な時間情報ｔｍを、メモリ１３に格納されたパラメータ値ｃｎ＿ＩＤ及びｔｍ＿ＩＤに基づいて、バッテリパック１の固有識別情報ＩＤ、接続されたバッテリパック１から読み出された現在のカウンタ値ｃｖ及びバッテリパック１の周波数信号源３の周波数値ｆｎに関連して、計算する。ここで、周波数値ｆｎは、移動端末１０に接続できるすべてのバッテリパック１が同じ周波数の周波数信号源を使用している場合、携帯端末装置１０に接続されるすべてのバッテリパック１の一般値としてメモリ１３に格納される。異なった周波数信号源を備えるバッテリパックが携帯端末装置に接続できる場合、各バッテリパック１は、正確な時間情報ｔｍが容易に算出できるように、携帯端末装置１０にそれぞれの周波数値を供給する回路を備えている。制御回路１２は、次の式に従い、正確な時間情報ｔｍをメモリ手段１３から読み出された上述の値に基づいて算出する。
【００３７】
ｔｍ＝ｔｎ＿ＩＤ＋（ｃｖ−ｃｎ＿ＩＤ）×１／ｆｎ
そして、制御回路１２は、上述したステップＳ１０において算出された正確な時間情報を用いて、実時間回路を更新又は開始する。
【００３８】
【発明の効果】
本発明によると、正確な実時間情報を簡単で、効率的で、安価に供給することができる。特に、本発明によると、例えばソフトウェアによるアルゴリズムなどによって、実時間情報を安価で非常に簡単に生成することができる。さらに、本発明によると、実時間を生成するためにバックアップバッテリを備える必要がない。これは、生成される実時間情報は、バッテリパックが携帯端末装置に接続されると定期的に更新されるからである。したがって、本発明による携帯端末装置では、バッテリパックを外したり取り替えたりするとき、実時間回路を維持する必要はない。これは、充電されたバッテリパックが携帯端末装置に接続されるときはいつも、全端末の実時間回路の実時間情報は、正確な時間情報に基づいて更新されるからである。
【００３９】
したがって、本発明によるバッテリパック及び携帯端末装置は、安価に製造することができる。さらに、本発明による携帯端末装置にはバックアップバッテリが必要でないので、バックアップバッテリの再生処理の問題が生ずることもない。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は、本発明を適用したバッテリパックの具体的な構成を示す図である。
【図２】図２は、本発明を適用した携帯端末装置の具体的な構成を示す図である。
【図３】図３は、本発明を適用した実時間情報供給方法の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１バッテリパック、２二次電池セル、３周波数信号源、４カウンタ、５識別回路、６インターフェース回路、１０携帯端末装置、１１インターフェース回路、１２制御回路、１３メモリ、１４カウンタ、１５周波数信号源、１６入力部

Claims

二次電池を収納する携帯装置用のバッテリパックにおいて、１以上の二次電池セルと、相対基準時間情報を生成する基準時間手段と、上記バッテリパックに割り当てられた固有識別情報を供給する識別手段と、上記固有識別情報及び上記相対基準時間情報に基づいて携帯装置の実時間情報を更新するため、上記固有識別情報及び上記相対基準時間情報を接続された携帯装置に送信するインターフェース手段とを備えるバッテリパック。
上記基準時間手段は、周波数信号に基づいて相対基準時間情報を生成することを特徴とする請求項１記載のバッテリパック。
上記基準時間手段は、周波数信号を供給する周波数信号源と、上記周波数信号を上記相対基準時間情報を表すカウント数に変換するカウンタ手段とを有することを特徴とする請求項１記載のバッテリパック。
二次電池を収納する携帯装置において、上記携帯装置に接続されたバッテリパックから固有識別情報を受信するインターフェース手段と、上記移動端末の実時間情報を生成する実時間手段と、受信した固有識別情報に基づいて接続されているバッテリパックが前に接続されていたかどうかを判定し、上記判定の結果に応じて、正確な時間情報に基づいて上記実時間情報を更新する制御手段とを備え、
上記制御手段は、接続されたバッテリパックが前に接続されたことがない場合に、入力手段を介して入力された正確な時間情報に基づいて実時間情報を更新し、上記正確な時間情報、上記接続されたバッテリパックから受信し、上記正確な時間情報に対応する相対基準時間情報、及び上記固有識別情報をメモリ手段に格納し、
上記制御手段は、接続されているバッテリパックが前に接続されていると判定されると、上記接続されたバッテリパックから受信した実際の相対基準時間情報、上記接続されたバッテリパックの上記固有識別情報とともに、上記メモリ手段に格納された正確な時間情報及び相対基準時間情報に基づいて、上記実時間情報を更新することを特徴とする携帯装置。
上記メモリ手段は、不揮発性メモリであることを特徴とする請求項４記載の携帯装置。
上記メモリ手段は、正確な時間情報、上記正確な時間情報に対応する相対基準時間情報及び固有識別情報を、所定数のバッテリパックについて格納し、各バッテリパックについて、最後に接続された時点が追加して格納され、メモリ手段が満杯の場合には上書きすることを特徴とする請求項４記載の携帯装置。
上記メモリ手段は、各バッテリパックの正確な時間情報の訂正値及び／又は時間帯情報を格納することを特徴とする請求項６記載の携帯装置。
二次電池を収納する携帯装置に実時間情報を供給する実時間情報供給方法において、上記携帯装置において実時間情報を生成するステップと、上記携帯装置に接続されたバッテリパックから固有識別情報を受信するステップと、受信した固有識別情報に基づいて、接続されているバッテリパックが前に接続されていたかどうかを判定するステップと、正確な実時間情報を得るために、上記判定の結果に応じて、正確な時間情報に基づいて上記実時間情報を更新するステップと有し、
上記実時間情報は、接続されているバッテリパックが前に接続されたことがない場合、上記携帯装置に実際に入力された正確な時間情報に基づいて更新され、上記正確な時間情報及び上記正確な時間情報の時点に対応する相対基準時間情報は、上記固有識別情報とともにメモリ手段に格納され、
接続されている充電式バッテリバックが前に接続されていたと判定されると、上記実時間情報は、上記接続されているバッテリパックから受信した実際の相対時間情報に加えて、上記メモリ手段に、上記接続されたバッテリパックの識別情報とともに格納された正確な時間情報及び相対基準時間情報に基づいて、更新されることを特徴とする実時間情報供給方法。
上記メモリ手段では、正確な時間情報、上記正確な時間情報に対応する相対基準時間情報及び固有識別情報は、所定数の異なったバッテリパックについて格納され、各バッテリパックについて接続時点が追加して格納され、上記メモリ手段が満杯になると場合に上書することを特徴とする請求項８記載の実時間情報供給方法。
上記メモリ手段では、上記正確な時間情報の補正値及び／又は時間帯情報は、各バッテリパックについて格納されることを特徴とする請求項９記載の実時間情報供給方法。