JP4232082B2 - 調光装置及び撮像装置 - Google Patents

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JP4232082B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、入射光の光透過率を調節するための調光装置、及びこの調光装置を用いた撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、液晶光学素子(液晶セル)を用いる調光装置には、偏光板が使用される。この液晶セルには、例えばTN(Twisted Nematic)型液晶セルやゲスト−ホスト(GH(Guest Host))型液晶セルが用いられる。
【0003】
図11は、従来の調光装置の動作原理を示す概略図である。この調光装置は、主に偏光板1とGHセル2とで構成され、GHセル2は、図示省略したが、2枚のガラス基板の間に封入され、また動作電極や液晶配向膜を有している(以下、同様)。GHセル2内には、液晶分子3と二色性染料分子4とが封入されている。
【0004】
二色性染料分子4は、光の吸収に異方性を有し、例えば分子長軸方向の光を吸収するポジ型(p型)色素分子である。また、液晶分子3は、誘電率異方性が正のポジ型(正型)である。
【0005】
図11(a)は、電圧を印加していない(電圧無印加)時のGHセル2の状態を示す。入射光5は、偏光板1を通過することによって直線偏光にされる。図11(a)では、この偏光方向と、二色性染料分子4の分子長軸方向とが一致するので、入射光5は二色性染料分子4に吸収され、GHセル2の光透過率が低下する。
【0006】
そして、図11(b)に示すように、GHセル2に電圧印加を行うと、液晶分子3が電界方向に向くに伴って二色性染料分子4の分子長軸方向は、直線偏光の偏光方向と直角になる。このため、入射光5はGHセル2によりほとんど吸収されずに透過する。
【0007】
なお、分子長軸方向の光を吸収するネガ型(n型)の二色性染料分子を用いる場合は、上記ポジ型の二色性染料分子4の場合と逆になり、電圧無印加時には光が吸収されず、電圧印加時に光が吸収される。
【0008】
図11に示された調光装置では、電圧印加時と電圧無印加時との吸光度の比、即ち、光学濃度の比が約10である。これは、偏光板1を使用せずにGHセル2のみで構成される調光装置に比べて約2倍の光学濃度比を有する。
【0009】
【発明に至る経過】
しかしながら、上記した従来の調光装置では、偏光板1が常に光の有効光路中に固定されて設置されているため、偏光板1によって例えば50%の光が常に吸収され、また偏光板1の表面反射等の影響もある。従って、偏光板1を透過する最大光透過率は、例えば50%を超えることができず、光量低下が著しくなる。この光量低下は、液晶セルを用いた調光装置の実用化を困難にしている要因の一つになっていた。
【0010】
本出願人は、上記のような従来の技術が抱えている問題点について鋭意検討した結果、調光装置のコントラスト比を向上させ、明るい場所から暗い場所までの広い範囲で、調光動作を正常に行う調光装置を、特開平11−326894号において、提案した。
【0011】
即ち、特開平11−326894号に係る発明(以下、先願発明と称する。)によれば、液晶光学素子と、この液晶光学素子に入射する光の有効光路から出し入れ可能な偏光板とで調光装置を構成することで、調光装置のコントラスト比を向上させ、明るい場所から暗い場所までの広い範囲で、調光動作を正常に行うことを可能とした。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者は、先願発明は上記した優れた特長をもちつつも、なお改善すべき点があることを見出した。
【0013】
即ち、先願発明の調光装置において、偏光板は光の有効光路に対して出し入れ可能であるが、GHセルは、常に光の有効光路中に固定されて設置されているため、用いる液晶材料を選択しても、透明時の光透過率は20〜30%程度低下してしまい(最大光透過率:70〜80%)、明るいところでの調光性能には、自ずと限界があった。
【0014】
また、撮像素子(CCD:Charge Coupled Device)の小型高精細化が進む昨今は、撮像感度が比較的低下する傾向にあり、最低被写体照度の観点からも、透明時の最大光透過率はできるだけ高い値が求められている。
【0015】
こうしたなか、より高機能な撮像装置を実現するために、透明時の光透過率を向上させて、更に大きな光学濃度比(コントラスト比、ダイナミックレンジ)を確保することが切望されている。
【0016】
本発明は、上述した先願発明の特長を生かしつつ、その不十分な点を改善するためになされたものであって、その目的は、透明時の最大光透過率が高く、光学濃度比(コントラスト比)の大幅な向上を図ることができる調光装置と、これを光路中に配して性能、画質、信頼性の向上を実現できる撮像装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、光の有効光路に出し入れ可能に保持手段に固定された液晶光学素子と、前記有効光路に出し入れ可能に絞り手段に設けられた偏光板とを有し、前記絞り手段及び前記液晶光学素子の駆動が共通の駆動機構によってなされるように構成され、
前記共通の駆動機構が往復移動可能な駆動部材を有し、カム機構を構成するカム溝及 び連結ピンの一方が前記駆動部材の移動方向に沿って複数箇所に設けられ、その他方が 前記液晶光学素子の保持手段及び前記絞り手段に設けられ、
前記駆動部材の移動に伴なって、前記カム機構により、前記絞り手段と前記液晶光学 素子の保持手段とが同時に、前記有効光路に対して所定の位置に移動するように構成さ れている
調光装置に係り、また、この調光装置が撮像系の光路中に配されている撮像装置に係るものである。
【0018】
本発明の調光装置及び撮像装置によれば、前記液晶光学素子及び前記偏光板が、光の有効光路に対して出し入れ可能に構成されているので、例えば透明時には、前記液晶光学素子及び前記偏光板を前記有効光路の外へ移動させることができ、透明時の最大光透過率が高く、光学濃度比(コントラスト比)の大幅な向上を図ることができる。
この場合、前記絞り手段及び前記液晶光学素子の駆動が共通の駆動機構によってなされ、この共通の駆動機構に設けた前記カム機構により、前記絞り手段と前記液晶光学素子の保持手段とが同時に、前記有効光路に対して所定の位置に移動するように構成されているので、駆動機構の構成を簡略化し、より少ない部品及び低い消費電力で駆動することができ、また、前記絞り手段及び前記液晶光学素子の保持手段の駆動を共通の駆動部材によって行うので、全体の駆動が同調し、円滑に駆動し易くなる。
【0019】
従って、本発明は、前記液晶光学素子及び前記偏光板を用いた調光装置及び撮像装置の性能、画質、信頼性の向上を図るために極めて有効である。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、光学的機能が向上した調光装置を提供するものであるが、これは、上記の先願発明(特願平11−322186号)に依拠したものである。この先願発明によれば、液晶光学素子と、この液晶光学素子に入射する光の有効光路中に配されかつ前記有効光路に出し入れ可能な偏光板とで調光装置を構成している。前記液晶光学素子は、透明電極及び配向膜をそれぞれ有する互いに対向したガラス基板間に液晶を封入してなり、更に、前記液晶が、ネガ型液晶分子をホスト材料とするゲスト−ホスト型液晶光学素子である。これによれば、電圧無印加時と電圧印加時の吸光度の比(即ち光学濃度の比)が向上し、調光装置のコントラスト比が大きくなり、明るい場所から暗い場所までにおいて、調光動作を正常に行うことを可能とする。
【0021】
図11に示したゲスト−ホスト型液晶セル(GHセル)2において、ホスト材料3として誘電率異方性(Δε)が正のポジ型の液晶分子を用い、ゲスト材料4には二色性を有する光吸収異方性(ΔA)が正のポジ型染料分子4を用い、偏光板1をGHセル2の入射側に配し、矩形波を駆動波形として動作電圧印加時の光透過率の変化を計測すると、図12に示すように、動作電圧の印加に伴って可視光の平均光透過率(空気中。液晶セルに加えて偏光板を足したときの光透過率を参照(=100%)とした:以下、同様)が増加するが、電圧を10Vにまで上昇させても最大光透過率は60%程度にしかならず、しかも光透過率の変化が緩やかである。
【0022】
これは、ポジ型のホスト材料を用いる場合、電圧無印加時に液晶セルの液晶配向膜との界面での液晶分子の相互作用(interaction)が強いため、電圧を印加してもダイレクタの向きが変化しない(或いは、変化し難い)液晶分子が残ってしまうからであると考えられる。
【0023】
これに対し、先願発明では、図13に示すように、ゲスト−ホスト型液晶セル(GHセル)12において、ホスト材料13として、誘電率異方性(Δε)が負のネガ型の液晶分子であるMerck社製のMLC−6608を一例として用い、ゲスト材料4には二色性を有するポジ型染料分子であるBDH社製のD5を一例として用いることにより、偏光板11をGHセル12の入射側に配し、矩形波を駆動波形として動作電圧印加時の光透過率の変化を測定したところ、図14に示すように、動作電圧の印加に伴って、可視光の平均光透過率(空気中)が最大光透過率約75%から数%にまで減少し、しかも光透過率の変化が比較的急峻となる。
【0024】
これは、ネガ型のホスト材料を用いる場合、電圧無印加時に液晶セルの液晶配向膜との界面での液晶分子の相互作用(interaction)が非常に弱いため、電圧無印加時に光が透過し易く、また電圧印加と共に液晶分子のダイレクタの向きが変化し易くなるからであると考えられる。
【0025】
このようにして、先願発明において、ネガ型のホスト材料を用いてGHセル12を構成することにより、光透過率(特に透明時)が向上し、GHセル12を撮像光学系中にそのまま位置固定して使用できるコンパクトな調光装置が実現可能となる。この場合、図13及び図15に示すように、液晶光学素子12への入射光の光路中に偏光板11を配しかつ偏光板11を光の有効光路に出し入れ可能とすることにより、電圧無印加時と電圧印加時の吸光度の比(即ち光学濃度の比)が一層向上し、調光装置のコントラスト比が更に大きくなり、明るい場所から暗い場所までにおいて、調光動作をより正常に行うことができる。
【0026】
しかしながら、先願発明の調光装置23によれば、偏光板11は前記有効光路に対して出し入れ可能であるが、GHセル12は、常に前記有効光路中に固定されて設置されているため、用いる液晶材料を選択しても、透明時の光透過率は20〜30%程度低下してしまい(最大光透過率:70〜80%)、明るいところでの調光性能には、自ずと限界があった。
【0027】
そして、本発明者はこうしたGHセル12を用いた調光装置の特性の更なる向上を鋭意検討したところ、透明時の光透過率を向上させて、より高い光学濃度比を得るためには、光の前記有効光路に出し入れ可能な液晶光学素子と、前記有効光路に出し入れ可能な偏光板とから調光装置を構成し、例えば透明時には前記液晶光学素子及び前記偏光板を光の前記有効光路からはずして、光透過率の向上を図ることが極めて有効であることを初めて突き止めた。
【0028】
ここで、本発明に基づく調光装置において、前記液晶光学素子が、より軽量なフィルム状であることが望ましい。
【0029】
また、前記フィルム状液晶光学素子が、透明電極及び配向膜をそれぞれ有する互いに対向した基板間に液晶を封入してなり、前記対向基板が、従来のガラス基板に代えて、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステルサルホン、ポリエチレンテレフタレートより選ばれる少なくとも1種のプラスチック材料を主な原料とするフレキシブル基板であることが好ましい。
【0030】
これによれば、前記対向基板としてガラス基板を用いてなるGHセルに比べて、重量を約1/4〜1/5に軽量化することが可能となり、また強度も向上し、より簡易的な駆動手段で前記液晶光学素子の位置を移動可能にすることができる。そして、前記フィルム状液晶光学素子及び前記偏光板を光の前記有効光路に出し入れすることで、透明時の光透過率をより一層大きく向上することが可能となり、この結果、前記フィルム状液晶光学素子を用いた調光装置のダイナミックレンジを大幅に改善することができる。
【0031】
前記対向基板として通常のガラス基板を用いた場合、前記ガラス基板上に透明導電膜を成膜する方法は、例えばインジウム・スズ合金を原料にして、酸素を若干含んだ減圧雰囲気下で、蒸着やスパッタリング等の手法によって成膜処理し、その後に300〜500℃程度で焼成することにより、透明度と電気伝導度を高めている。
【0032】
これに対し前記対向基板として前記フレキシブル基板を用いる場合、前記ポリカーボネート(PC)や前記ポリエステルサルホン(PES)等のプラスチックフィルム基板(即ち前記フレキシブル基板)は、耐熱性が低く、高温で加熱することができない。
【0033】
そこで、低温に保持した前記プラスチックフィルム基板上に、少量の酸化スズを含む酸化インジウムを用いて蒸着やイオンプレーティングにより、まず黒色のインジウム低級酸化物膜として成膜した後、このインジウム低級酸化物膜を約170℃で加熱しながら、約1時間酸化処理する等の代替プロセスが行われる。
【0034】
前記黒色インジウム低級酸化物は、固有抵抗値が高く、透明度も悪いが、これを酸化処理することで、導電性や透明度を共に向上させることができる。
【0035】
この酸化処理工程における雰囲気条件と、導電性又は透明度の関係の一例を図9に示すが、こうした特性を把握して、低温成膜工程後に適度な条件下で酸化処理することによって、前記プラスチックフィルム基板上に透明導電膜を成膜する実用的なプロセスを行うことが好ましい。
【0036】
本発明に基づく調光装置は、例えば図1に示すように、ズームレンズのように複数のレンズで構成されるレンズ前群15とレンズ後群16との間に配置される。レンズ前群15を透過した光は、偏光板11を介して直線偏光された後、フィルム状液晶光学素子(GHセル)7に入射する。フィルム状GHセル7を透過した光は、レンズ後群16で集光され、撮像面17に映像として映し出される。
【0037】
この調光装置6を構成するフィルム状GHセル7及び偏光板11は、入射する光の有効光路に対して出し入れ可能である。具体的には、フィルム状GHセル7及び偏光板11を仮想線で示す位置に移動させることにより、光の有効光路の外へ出すことができる。
【0038】
図2は、本発明に基づく調光装置を構成する前記フィルム状液晶光学素子(GHセル)の概略断面図である。
【0039】
図2に示すように、前記有効光路に対して移動可能なフィルム状GHセル7は、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステルサルホン、ポリエチレンテレフタレートより選ばれる少なくとも1種のプラスチック材料を主な原料とするフレキシブル基板8a及び8bを有し、これらの間に液晶混合物24を封入してなり、液晶混合物24が、ネガ型液晶分子13をホスト材料とし、ポジ型染料分子4をゲスト材料とする、ゲスト−ホスト型液晶である。また、フレキシブル基板8a及び8bの間がシール材21で封止されている。さらに、フィルム状GHセル7に電源14が接続されている。
【0040】
また、フレキシブル基板8a及び8bは、透明電極9a、9b及び配向膜10a、10bをそれぞれ有している。
【0041】
フィルム状GHセル7は、ホスト材料として誘電率異方性(Δε)が負のネガ型液晶分子13を用い、ゲスト材料には二色性を有するポジ型染料分子4を用いているので、電圧無印加時には、図1(a)に示すように、光はフィルム状GHセル7によって殆ど吸収されずに透過する。逆に、図1(b)に示すように、電圧印加時には、液晶分子のダイレクタの向きが変化し、光はポジ型染料分子4に吸収され、フィルム状GHセル7の光透過率が低下する。フィルム状GHセル7は、電圧無印加時におけるフィルム状GHセル7の各液晶配向膜10との界面での液晶分子の相互作用(interaction)が非常に弱いため、電圧無印加時に光が透過し易く、また電圧印加と共に液晶分子のダイレクタの向きが変化し易くなり、光はポジ型染料分子に吸収される。
【0042】
また、フィルム状GHセル7は、通常のガラス基板を用いてなるGHセルに比べて、重量が1/4〜1/5に軽量化されており、より簡易的な駆動手段でフィルム状GHセル7の位置を移動可能にすることができる。
【0043】
そして、フィルム状GHセル7及び偏光板11を光の前記有効光路に出し入れすることで、例えば透明時の光透過率をより一層大きく向上することが可能となり、この結果、フィルム状GHセル7を用いた本発明に基づく調光装置6のダイナミックレンジを大幅に改善することができる。
【0044】
なお、本発明に基づく調光装置及び撮像装置においては、前記液晶光学素子の液晶分子の誘電率異方性は負であることが望ましいが、ゲスト材料は、ポジ型又はネガ型の二色性染料分子からなっていてよい。
【0045】
また、この調光装置は、前記有効光路の通過光量を調整するための絞り手段に前記偏光板が設けられ、前記絞り手段を駆動する第1の駆動機構と、前記液晶光学素子を駆動する第2の駆動機構とを少なくとも有する場合について述べる
【0046】
具体的には図3に示すように、調光装置6は、フィルム状GHセル7が固定されたGHセル保持部材29と、GHセル保持部材29を移動させるためのGHセル駆動機構30と、前記絞り手段としての、上下方向にかつ互いに反対方向に移動自在に配設された2枚の絞り羽根18、19と、これら絞り羽根18、19を移動させるための絞り羽根駆動機構31と、絞り羽根18に固定された偏光板11等とを有することが好ましい。
【0047】
そして、フィルム状GHセル7は、上述したように前記透明電極及び前記配向膜付きの前記プラスチックフィルム基板(即ちフレキシブル基板)を2枚有し、これらの間に前記液晶混合物を封入してなり、前記液晶混合物が、例えばネガ型液晶分子をホスト材料とし、ポジ型染料分子をゲスト材料とする、ゲスト−ホスト型液晶である。
【0048】
各絞り羽根18、19及びGHセル保持部材29は、例えば比較的強度の強いフィルム等によって形成されており、一方の絞り羽根18を挟んで、他方の絞り羽根19とGHセル保持部材29とが位置され、撮像レンズ系においては、絞り羽根19が物体側、GHセル保持部材29が像側になるように配置されている。
【0049】
図示省略したが、これらの絞り羽根18、19及びGHセル保持部材29は、前後方向に偏平で上下方向に長い矩形をした箱状の筐体内に、上下方向に自在に摺り動くように配置され、またこの筐体内には、円形の光透過孔が形成されている。
【0050】
絞り羽根19は後方から見ると略J字型をしており、その下部の上縁に略半円形の大きな開口径形成用切欠87が形成され、この開口径形成用切欠87の下端部87aは、略三角形に形成されている。
【0051】
この絞り羽根19の左側縁寄りの位置には、上下に離間して上下方向に延びる被案内スリット88が、また、右側縁に寄った位置には同じく上下方向に延びる被案内スリット89がそれぞれ形成されており、更に、絞り羽根19の上側被案内スリット88のすぐ上の位置に左右方向に延びる連結長孔90が形成されている。
【0052】
そして、左側の2つの被案内スリット88には図示しない筐体の左側の2本の支持ピンがそれぞれに、また、右側の被案内スリット89には筐体の右側の下方に位置した支持ピンが、それぞれ自在に擦り動くように設けることによって、絞り羽根19は上下方向へ移動自在の状態で筐体に支持される。
【0053】
絞り羽根19とGHセル保持部材29とにより光軸方向において挟まれた絞り羽根18の下側縁には略半円形の開口径形成用切欠(但し、その上端部は略三角形)が形成され、この開口径形成用切欠には偏光板11が固定されている。また、絞り羽根18の右側縁に寄った位置には、上下に離間しそれぞれ上下方向に延びるように形成された被案内スリット92が形成され、左側縁に寄った位置にも上下方向に延びる被案内スリット93が形成されている。さらに、右側の被案内スリット92の上側に左右に長い連結長孔94が形成されている。
【0054】
そして、絞り羽根18においては、その右側の被案内スリット92には図示しない筐体の右側の二本の支持ピンが、また左側の被案内スリット93には筐体の左側の支持ピンの下側のものが、それぞれ自在に擦り動くように支持される。
【0055】
また、絞り羽根18及び19は、上下方向にかつそれぞれ反対の方向に移動するようになっており、開口径形成用切欠87と偏光板11とが重なることによって開口部を形成し、後述するように、この開口部の大きさが、絞り羽根駆動機構31の駆動により変化するようになっている。
【0056】
GHセル保持部材29は、前方から見て上方に開口する略U字形をしており、中央部の切欠部には、これを覆うようにフィルム状GHセル7が固定され、このフィルム状GHセル7の左右幅は、上記の絞り羽根18、19の各開口径形成切欠の左右幅と略同じか又はやや大きく形成されている。
【0057】
また、フィルム状GHセル7の右側縁寄りの位置には、被案内スリット98が形成され、さらに、フィルム状GHセル7の左側縁寄りの位置に設けられた被案内スリット99のすぐ下の位置に、左右方向に延びる連結長孔100が形成されている。
【0058】
そして、GHセル保持部材29においては、その右側の被案内スリット98には図示しない筐体の右側の二本のピンが、また、左側の被案内スリット99には筐体の左側の二本の支持ピンが、それぞれ自在に擦り動くように係り合うことにより、この筐体に対して上下方向へ移動自在になるように支持されている。
【0059】
次に、絞り羽根駆動機構31においては、この調光装置6の上部に配設されたモータ102及びこのモータ102により駆動される回動アーム103等からなり、モータ102の回転軸に回動アーム103が取り付けられている。
【0060】
回動アーム103は、その中央部がモータ102の回転軸に固定されており、この回動アーム103の左右両端部には小さな連結ピン104a及び104bがそれぞれ前方に向けて突き出すように設けられており、これら連結ピン104a及び104bはモータ102の回転軸からの距離が同じになるように配設されている。
【0061】
そして、左端に位置した連結ピン104aが絞り羽根19の連結長孔90に、また、右端に位置した連結ピン104bが絞り羽根18の連結長孔94に、それぞれ自在に擦り動くように係り合う。
【0062】
従って、回動アーム103が回動すると、その連結ピン104a及び104bとが互いに上下反対の方向に変位するために、これにより絞り羽根18と絞り羽根19とが互いに上下反対の方向に移動する。しかも、互いに異なる方向へ移動する絞り羽根18と絞り羽根19とは、同じ変位量(同じ速度)で移動する。
【0063】
そして、絞り羽根18と絞り羽根19とが互いに上下反対の方向に移動することにより、絞り羽根18に固定された偏光板11と、絞り羽根19の開口径形成用切欠87とが重なり合ってできる前記開口部の大きさが変化し、絞り羽根19がその移動範囲における上端に、絞り羽根18がその移動範囲における下端に位置したときには、前記開口部が全て偏光板11で覆われた状態となり、また、絞り羽根19がその移動範囲における下端に、絞り羽根18がその移動範囲における上端に位置したときには、前記開口部が最も大きな状態となる。
【0064】
即ち、図4に示すように、矢印27で示される方向に、絞り羽根駆動機構31を用いて絞り羽根18、19を相対的に移動させる。
【0065】
これにより、図4で示すように絞り羽根18、19は部分的に重ねられ、この重なりが大きくなると、絞り羽根18、19の中央付近に位置する有効光路20上の開口部22が、偏光板11により覆われる。
【0066】
図5は、有効光路20付近の絞り手段25の部分拡大図である。絞り羽根18が上方に移動すると同時に、絞り羽根19が下方に移動する。これに伴って、図5(a)に示すように、絞り羽根18に貼付された偏光板11も有効光路20の外へと移動する。逆に、絞り羽根18を下方に、また絞り羽根19を上方に移動させることにより、互いの絞り羽根18、19が重なる。これに従って、図5(b)に示すように、偏光板11は有効光路20上に移動し、開口部22を次第に覆う。絞り羽根18、19の互いの重なりが大きくなると、図5(c)に示すように、偏光板11は開口部22を全て覆う。
【0067】
次に、GHセル駆動機構30は、調光装置6の下部に配設されたモータ105及びこのモータ105により駆動される回動アーム106が取り付けられている。回動アーム106の一方の端部はモータ105の回転軸に固定されており、この回動アーム106の他方の回動する端部には小さな連結ピン107が前方に向けて突き出すように設けられている。
【0068】
そして、連結ピン107がGHセル保持部材29の連結長孔100に自在に擦り動くように係り合うように設けられており、これにより、回動アーム106が回動すると、GHセル保持部材29が上下方向に移動する。このようにして、絞り羽根駆動機構31及びGHセル駆動機構30を駆動し、開口部22を形成すると共に、フィルム状GHセル7及び偏光板11の開口部22に対する位置関係を規定できる。
【0069】
ここで、前記有効光路外に位置する開放状態から所定の開口状態までは偏光板11を固定した絞り手段25によって開口面積を制御し、更に、前記所定の開口状態の開口部22にフィルム状GHセル7を進入させることが好ましい。
【0070】
例えば、図3〜図5に示すように、図示せぬ被写体が明るくなるにつれて、連結ピン104a及び104bの動きによって、図5(a)で示したように、上下方向に開いていた絞り羽根18、19は駆動され、重なり始める。これによって、絞り羽根18に貼付されている偏光板11は、有効光路20上に入り始め、開口部22の一部を覆う(図5(b))。
【0071】
また、これと同時に、モータ105を駆動し、連結ピン107の動きによってGHセル保持部材29を上方に適宜移動させることによって、フィルム状GHセル7が有効光路20上に入り始める。
【0072】
その後、偏光板11は、完全に開口部22を覆った状態になり(図5(c))、またフィルム状GHセル7も開口部22を覆った状態とする。さらに、被写体の明るさが増す場合は、フィルム状GHセル7への電圧を上昇し、フィルム状GHセル7で光を吸収することにより調光を行う。
【0073】
これとは逆に、被写体が暗くなる場合は、まず、フィルム状GHセル7への電圧を減少又は無印加とすることにより、フィルム状GHセル7による光の吸収効果を無くする。更に被写体が暗くなった場合は、モータ102を駆動し、連結ピン104a及び104bの動きにより、絞り羽根18を上方へ、また絞り羽根19を下方へ移動させて偏光板11を有効光路20の外へ移動させる(図5(a))と同時に、モータ105を駆動し、連結ピン107の動きにより、GHセル保持部材29を適宜移動させ、フィルム状GHセル7の所定の面積を有効光路20の外へ移動させる。
【0074】
本発明に基づく調光装置6によれば、前記液晶光学素子として、前記フレキシブル基板を用いてなるフィルム状GHセル7を用いているので、通常のガラス基板を用いてなるGHセルに比べて、重量を1/4〜1/5に軽量化することが可能となり、上述したような、より簡易的な駆動手段でフィルム状GHセル7の位置を移動可能にすることができる。
【0075】
そして、フィルム状GHセル7及び偏光板11(光透過率例えば40%〜50%)とを有するので、偏光板11による調光装置に加えて、フィルム状GHセル7自体が光を吸収することにより、調光を行うことができる。
【0076】
また、フィルム状GHセル7及び偏光板11(光透過率例えば40%〜50%)を光の有効光路20から外に出すことができるので、フィルム状GHセル7及び偏光板11に光が吸収されない。具体的には、透明時にはフィルム状GHセル7及び偏光板11を有効光路20から完全に外に出すことによって、従来のGHセルが固定されて設置されてなる調光装置の最大光透過率が約75%であったのに対し、本発明に基づく調光装置6の最大光透過率は約100%とすることができる。なお、最低光透過率は両者で等しい。
【0077】
このようにして、本発明に基づく調光装置6は、明、暗のコントラスト比を高めると共に、光量分布をほぼ均一に保つことができるものとなる。
【0078】
ここで、本発明に基づく調光装置は、図3に示すような構造に代えて、図6に示すように、前記絞り手段、前記偏光板及び前記液晶光学素子の駆動が共通の駆動機構によってなされる構造とする
【0079】
具体的には図6に示すように、本発明に基づく調光装置6は、フィルム状GHセル7が固定されたGHセル保持部材29、及び前記絞り手段としての、上下方向にかつ互いに反対方向に移動自在に配設された2枚の絞り羽根18(但し、絞り羽根18には上記と同様にして偏光板11が固定されている。)、19の駆動機構109が、モータ110及びこのモータ110により駆動される回転板111等からなる。
【0080】
また、2枚の絞り羽根18、19及びGHセル保持部材29にそれぞれカム溝112、113及び114を形成することにより、1つの駆動機構109のみで2枚の絞り羽根18、19を及びGHセル保持部材29を同時にかつ所定の範囲で移動させることができる。さらに、カム溝112、113及び114の形状を適宜変化することにより、容易に各絞り羽根18、19及びGHセル保持部材29の動きを制御することができる。
【0081】
そして、フィルム状GHセル7は、上記と同様にして前記透明電極及び前記配向膜付きの前記プラスチックフィルム基板(即ちフレキシブル基板)を2枚有し、これらの間に前記液晶混合物を封入してなり、前記液晶混合物が、例えばネガ型液晶分子をホスト材料とし、ポジ型染料分子をゲスト材料とする、ゲスト−ホスト型液晶であることが望ましい。
【0082】
絞り羽根18、19の下端部には、それぞれカム溝112及び113が形成され、またGHセル保持部材29の下端部にもカム溝114が形成されている。
【0083】
回転板111は、略円板状であり、その所定の3つの位置から連結ピン115a、115b及び115cがそれぞれ前方に向けて突き出すように設けられており、これら連結ピン115a、115b及び115cは回転板111の回動中心を中心に同心円上に形成されており、また、連結ピン115a、115bは回転板111の回動中心を中心として中心角で180度ずれた位置に形成され、また、連結ピン115cは上記の2つの連結ピン115a及び115bとを結んだ線が略水平に位置した状態でその線よりも下方に位置し、かつ連結ピン115aにやや寄った位置に形成されている。
【0084】
絞り羽根18のカム溝112は連結ピン115aに、絞り羽根19のカム溝113は連結ピン115bに、また、GHセル保持部材29のカム溝113は連結ピン115cにそれぞれ自在に擦り動くように係り合っている。
【0085】
絞り羽根18及び19のそれぞれのカム溝112及び113は、回転板111の各連結ピン115a及び115bに係り合った状態において、回転板111の回動中心を中心として点対称に形成されており、カム溝112及び113の両端部を除く部分112a及び113aが回転板111の回動中心を中心とする円弧上に形成され、時計回り方向と反対方向における端部112b及び113bは、時計回り方向に行くに従って内周側に変位するようにそれぞれ形成されている。
【0086】
次に、図6に示すように、2つの連結ピン115a及び115bと、開口部(図示せず)との位置関係は、連結ピン115a及び115bを結んだ線が水平よりもやや時計回り方向に回転板111が回動した状態において、偏光板11が開口部を覆い始める。また、この状態において、連結ピン115a及び115bが、カム溝112及び113の反時計回り方向側端部112b及び113bにそれぞれ位置している。
【0087】
加えてGHセル保持部材29のカム溝114は、上方に凸の偏平な弓状に形成されており、開口部が上記のような状態の時、下端よりやや左に寄って位置するように形成されており、またこの状態において、連結ピン115cがカム溝114の右端部114aに位置している。
【0088】
次に、図7に示すように、回転板111を時計回り方向に回動させると、それぞれ一点鎖線矢印で示すように、絞り羽根19とGHセル保持部材29とが上昇し、また、絞り羽根18が下降して開口部が縮径される。そして、カム溝112及び113の円弧状部112a及び113aに連結ピン115a及び115bが係り合うと、絞り羽根18及び19の上下方向への移動が停止され、この時、開口部は所定の開口径になっている。
【0089】
一方、GHセル保持部材29においては、図7に示すように、連結ピン115cが係り合うカム溝114がカム溝112及び113のような円弧形状でないため、回転板111の回動に伴って更に上昇し、所定の開口径の開口部内にフィルム状GHセル7を進入させることになる。
【0090】
そして、フィルム状GHセル7が所定の開口径の開口部の全部を覆うと、略同時に、連結ピン115a及び115bがカム溝112及び113の時計回り方向側端部112c及び113cにそれぞれ係わり合い、これにより、再び、絞り羽根19は上昇し、絞り羽根18は下降を始め、フィルム状GHセル7で覆われた開口部の開口径を縮径することにより、各カム溝112、113及び114の時計回り側端部112c及び113c、又は左端部114bにそれぞれ連結ピン115a、115b及び115cが位置すると、モータ110(図示せず)が停止して、絞り羽根18、19及びGHセル保持部材29の移動も停止する。
【0091】
図6及び図7に示すような本発明に基づく調光装置によれば、駆動機構の数量を削減できたことにより、より少ない部品及び低い消費電力で機構を駆動することができる。
【0092】
また、絞り羽根18、19及びGHセル保持部材29等の駆動を1つの回転板111の回転によって行うので、全体の駆動が同調し、円滑に駆動し易い。
【0093】
また、このような構造の調光装置も、上記した図3に示したような調光装置と同様の作用効果があることは言うまでもない。
【0094】
【実施例】
以下、本発明の好ましい実施例を図面参照下に説明する。
【0095】
例1
まず、ゲスト−ホスト型液晶(GH)セルを用いる調光装置の一例を説明する。
【0096】
この調光装置は、図1に示すように、フィルム状GHセル7と偏光板11とからなり、フィルム状GHセル7及び偏光板11は、光の有効光路に対して出し入れ可能である。
【0097】
フィルム状GHセル7は、図2に示すように、ポリカーボネート(PC)を主原料とするプラスチックからなる200μm厚のフレキシブルフィルム基板上に、透明電極及び配向膜を形成し、この透明電極及び配向膜付きの2枚のフレキシブルフィルム基板を位置合わせして貼り合わせ、この対向基板間に、ネガ型の液晶分子(ホスト材料)13とポジ型の二色性染料分子(ゲスト材料)4との混合物を封入してなる、フィルム状液晶光学素子(GHセル)とした。なお、偏光板11の光吸収軸は、フィルム状GHセル7に電圧を印加したときの光吸収軸と直交させた。
【0098】
このようにして作製したフィルム状GHセル7は、従来の約500μm厚のガラス基板を用いて作製されたGHセルの重量と比較して、その約1/4〜1/5に軽量化することができ、また強度も向上した。
【0099】
液晶分子には、例えば誘電率異方性が負のネガ型液晶分子であるMerck社製のMLC−6608を一例として用い、また二色性染料分子には、光の吸収に異方性を有し、例えば分子長軸方向の光を吸収するポジ型染料分子であるBDH社製のD5を一例として用いた。
【0100】
この調光装置6は、例えば図1に示すように、ズームレンズのように複数のレンズで構成されるレンズ前群15とレンズ後群16との間に配置される。レンズ前群15を透過した光は、偏光板11を介して直線偏光された後、フィルム状GHセル7に入射する。フィルム状GHセル7を透過した光は、レンズ後群16で集光され、撮像面17に映像として映し出される。なお、上述したようにフィルム状GHセル7及び偏光板11は、光の有効光路に対して出し入れ可能である。
【0101】
具体的には、フィルム状GHセル7及び偏光板11を仮想線で示す位置に移動させることにより、光の有効光路の外へ出すことができる。本実施例のフィルム状GHセル7は、従来の約500μm厚のガラス基板を用いて作製されたGHセルの重量と比較して、その約1/4〜1/5に軽量化することができ、また強度も向上することができたので、例えば、フィルム状GHセル7及び偏光板11を出し入れする手段として、図3に示すような機構を作製することができ、より簡易的な駆動手段でフィルム状GHセル7及び偏光板11の位置が移動可能となった。
【0102】
即ち、フィルム状GHセル7が固定されたGHセル保持部材29と、GHセル保持部材29を移動させるためのGHセル駆動機構30と、前記絞り手段としての、上下方向にかつ互いに反対方向に移動自在に配設された2枚の絞り羽根18、19と、これら絞り羽根18、19を移動させるための絞り羽根駆動機構31と、絞り羽根18に固定された偏光板11等とから調光装置6を構成した。
【0103】
このような調光装置6に、フィルム状GHセル7及び前記絞り手段としての絞り羽根18に固定した偏光板11を光の有効光路に適宜出し入れし、特に透明時には、偏光板11に加えてフィルム状GHセル7も光の有効光路から外して、これらによる光吸収を完全に無くし、フィルム状GHセル7に矩形波を駆動波形として入力したときの、光透過率の変化を計測したところ、図8のA線に示すように、可視域(400〜700nm)における平均光透過率が、透明時約100%から遮光時約10%まで変化した。これに対し、従来のガラス基板からなりかつGHセルが移動不可能に構成された調光装置の平均光透過率は、図8のB線に示すように、透明時約75%から遮光時約10%までの変化であった。
【0104】
従って、上記より明らかなように、この例の調光装置によれば、前記プラスチックフィルム基板からなるフィルム状GHセル1を用い、重量を約1/4〜1/5に軽量化することが可能となり、また強度も向上し、図3に示すような、より簡易的な駆動手段でフィルム状GHセル7及び偏光板11の位置を移動可能にすることができたので、従来よりも透明時の光透過率を大きく向上することができ、非常に広いダイナミックレンジでの調光動作が行える調光装置を実現することができた。
【0105】
また、中間調駆動における光透過率も従来に比べて向上することができ、これは、中間調の時はフィルム状GHセル7の一部のみを前記有効光路内に移動させた状態としたので、光が、フィルム状GHセル7が存在しない面積部分を透過したためと考えられる。
【0106】
例2
このは本発明に基づくものであって、先の例1と相違する主な点は、プラスチックフィルム基板で作製したフィルム状GHセル7を、光の有効光路への出し入れを行う際に、前記絞り手段としての、2枚の絞り羽根18及び19の駆動機構と、GHセル保持部材29の駆動機構とを1つの駆動機構にまとめた点である。
【0107】
本実施例におけるフィルム状GHセル7は、図2に示すように、ポリエステルサルホン(PES)を主原料とするプラスチックからなる200μm厚のフレキシブルフィルム基板上に、透明電極及び配向膜を形成し、この透明電極及び配向膜付きの2枚のフレキシブルフィルム基板を位置合わせして貼り合わせ、この対向基板間に、ネガ型の液晶分子(ホスト材料)13とポジ型の二色性染料分子(ゲスト材料)4との混合物を封入してなる、フィルム状液晶光学素子(GHセル)とした。なお、偏光板11の光吸収軸は、フィルム状GHセル7に電圧を印加したときの光吸収軸と直交させた。
【0108】
このようにして作製したフィルム状GHセル7は、従来の約500μm厚のガラス基板を用いて作製されたGHセルの重量と比較して、その約1/4〜1/5に軽量化することができ、また強度も向上した。これにより、フィルム状GHセル7及び偏光板11を出し入れする手段として、図6に示すような機構を作製することができ、より簡易的な駆動手段によってフィルム状GHセル7及び偏光板11の位置が移動可能となった。
【0109】
即ち、本実施例における本発明に基づく調光装置6は、図6に示すように、フィルム状GHセル7が固定されたGHセル保持部材29、及び前記絞り手段としての、上下方向にかつ互いに反対方向に移動自在に配設された2枚の絞り羽根18(但し、絞り羽根18には上記と同様にして偏光板11が固定されている。)、19の駆動機構109が、モータ110及びこのモータ110により駆動される回転板111等からなる。
【0110】
また、2枚の絞り羽根18、19及びGHセル保持部材29にそれぞれカム溝112、113及び114を形成することにより、1つの駆動機構109のみで2枚の絞り羽根18、19を及びGHセル保持部材29を同時にかつ所定の範囲で移動させることができた。
【0111】
このような調光装置6に、フィルム状GHセル7及び前記絞り手段としての絞り羽根18に固定した偏光板11を光の有効光路に適宜出し入れし、特に透明時には、偏光板11に加えてフィルム状GHセル7も光の有効光路から外して、これらによる光吸収を完全に無くし、フィルム状GHセル7に矩形波を駆動波形として入力したときの、光透過率の変化を計測したところ、実施例1と同様にして図8のA線に示すように、可視域(400〜700nm)における平均光透過率が、透明時約100%から遮光時約10%まで変化した。
【0112】
なお、本実施例では、実施例1に比べて、駆動機構を削減できたことにより、調光装置を一層小型化し、また調光動作をより低い消費電力で行うことができた。
【0113】
例3
図10は、上記した実施の形態による調光装置6をCCD(Charge Coupled Device)カメラに組み込んだ例を示すものである。
【0114】
即ち、CCDカメラ50において、一点鎖線で示す光軸に沿って、レンズ前群15に相当する1群レンズ51及び2群レンズ(ズーム用)52、レンズ後群16に相当する3群レンズ53及び4群レンズ(フォーカス用)54、CCDパッケージ55が適宜の間隔をおいてこの順に配設されており、CCDパッケージ55には赤外カットフィルタ55a、光学ローパスフィルタ系55b、CCD撮像素子55cが収納されている。2群レンズ52と3群レンズ53との間には、3群レンズ53寄りに、上述した本発明に基づく移動可能なフィルム状GHセル7と偏光板11とからなる調光装置6が、光量調節(光量絞り)のために同じ光路上に取付けられている。なお、フォーカス用の4群レンズ54は、リニアモータ57により光路に沿って3群レンズ53とCCDパッケージ55との間を移動可能に配設され、またズーム用の2群レンズ52は、光路に沿って1群レンズ51と調光装置6との間を移動可能に配設されている。
【0115】
以上、本発明を実施の形態及び実施例について説明したが、上述の例は、本発明の技術的思想に基づき種々に変形が可能であり、サンプル構造や使用材料、液晶セルの駆動方法、調光装置の形態等、また絞り羽根駆動機構及びGHセル駆動機構等については、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜選択可能であることは言うまでもない。
【0116】
例えば、各絞り羽根18、19及びGHセル保持部材29側にそれぞれ連結長孔90、94及び100を形成し、かつ回転アーム103及び106側に連結ピン104a、104b及び107を形成したものを示したが、連結ピンと連結長孔とを形成する場所が逆であってもよい。
【0117】
また、絞り羽根駆動機構31及びGHセル駆動機構30は、上記のようなモータ102及び105に限らず、ラック&ピニオンの組み合わせ、或いはリニアモータ等であってもよい。
【0118】
また、前記液晶光学素子、特にフィルム状GHセル7や調光装置6の構造や材質、その駆動機構、駆動回路、制御回路の構成などは種々に変更が可能である。また、駆動波形は矩形波、台形波、三角波、正弦波のいずれでも駆動可能であり、両電極間の電位差に応じて液晶分子の傾きが変化し、光透過率が制御される。
【0119】
また、偏光板11のフィルム状GHセル7に対する位置は、レンズ前群15とレンズ後群16との間としたが、この配置に限らず、撮像レンズの設定条件から最適となる位置に配置されればよい。即ち、位相差フィルム等の偏光状態が変化する光学素子を用いない限り、偏光板11は、例えば撮像面17とレンズ後群16との間等、被写体側又は撮像素子側の任意の位置に置くことができる。さらに、偏光板11は、レンズ前群15又はレンズ後群16に代わる単一のレンズ(端レンズ)の前又は後に配置されてもよい。
【0120】
また、前記絞り手段としての絞り羽根18及び19は2枚に限られず、より多くの枚数を用いることにしてもよいし、逆に1枚でもよい。また、絞り羽根18及び19は、上下方向に移動することにより重ねられるが、他の方向に移動してもよく、周囲から中央に向けて絞り込むことにしてもよい。
【0121】
また、偏光板11が絞り羽根18側に固定されている例を示したが、例えば絞り羽根19側に固定されていてもよい。
【0122】
上述の実施例では、液晶セルの駆動法にパルス電圧変調(PHM)用いた例を示したが、パルス幅変調(PWM)で駆動する場合にも適用できる。
【0123】
また、本発明に基づく調光装置は、既述したCCDカメラ等の撮像装置の光学絞り以外にも、各種光学系、例えば、電子写真複写機や光通信機器等の光量調節用としても広く適用が可能である。撮像デバイスとしては、本実施例で使用したCCD以外にも、CMOSイメージセンサー等への適用も勿論可能である。
【0124】
さらに、本発明に基づく調光装置は、光学フィルター以外に、キャラクターやイメージ等を表示する各種の画像表示素子に適用することができる。
【0125】
【発明の作用効果】
本発明の調光装置及び撮像装置によれば、前記液晶光学素子及び前記偏光板が、光の有効光路に対して出し入れ可能に構成されているので、例えば透明時には、前記液晶光学素子及び前記偏光板を前記有効光路の外へ移動させることができ、透明時の最大光透過率が高く、光学濃度比(コントラスト比)の大幅な向上を図ることができる。
この場合、前記絞り手段及び前記液晶光学素子の駆動が共通の駆動機構によってなされ、この共通の駆動機構に設けた前記カム機構により、前記絞り手段と前記液晶光学素子の保持手段とが同時に、前記有効光路に対して所定の位置に移動するように構成されているので、駆動機構の構成を簡略化し、より少ない部品及び低い消費電力で駆動することができ、また、前記絞り手段及び前記液晶光学素子の保持手段の駆動を共通の駆動部材によって行うので、全体の駆動が同調し、円滑に駆動し易くなる。
【0126】
従って、本発明は、前記液晶光学素子及び前記偏光板を用いた調光装置及び撮像装置の性能、画質、信頼性の向上を図るために極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による調光装置の概略側面図である。
【図2】同、調光装置を構成するフィルム状液晶光学素子の概略断面図である。
【図3】 調光装置の一例の分解斜視図である。
【図4】同、調光装置を構成する絞り羽根の正面図である。
【図5】同、調光装置の有効光路付近の機械式アイリスの動作を示す概略部分拡大図である。
【図6】 本発明に基づく調光装置の分解斜視図である。
【図7】同、調光装置の正面図である。
【図8】 調光装置の一例の平均光透過率と、フィルム状GHセルへの印加電圧との関係を比較して示すグラフである。
【図9】 本発明の実施の形態による、プラスチックフィルム基板上に透明導電膜を形成する際の、酸化処理工程における雰囲気条件と、導電性、透明度の関係の一例を示すグラフである。
【図10】同、調光装置を組み込んだカメラシステムの概略断面図である。
【図11】従来例による調光装置の動作原理を示す概略図である。
【図12】同、調光装置の光透過率と駆動印加電圧との関係を示すグラフである。
【図13】先願発明(特願平11−322186号)の調光装置の動作原理を示す概略図である。
【図14】同、調光装置の光透過率と駆動印加電圧との関係を示すグラフである。
【図15】同、調光装置の概略側面図である。
【符号の説明】
4…ポジ型二色性染料分子、5…入射光、6…調光装置、
7…フィルム状GHセル、8…フレキシブル基板、9…透明電極、
10…配向膜、11…偏光板、13…ネガ型液晶分子、14…電源、
15…レンズ前群、16…レンズ後群、17…撮像面、18、19…絞り羽根、
20…有効光路、21…シール材、22…開口部、24…液晶混合物、
25…絞り手段、29…GHセル保持部材、30…GHセル駆動機構、
31…絞り羽根駆動機構、50…CCDカメラ、51…1群レンズ、
52…2群レンズ(ズーム用)、53…3群レンズ、
54…4群レンズ(フォーカス用)、55…CCDパッケージ、
55a…赤外カットフィルタ、55b…光学ローパスフィルタ系、
55c…CCD撮像素子、57…リニアモータ、
87、91…開口径形成用切欠、
88、89、92、93、98、99…被案内スリット、
90、94、100…連結長孔、102、105、110…モータ、
103、106…回動アーム、104、107、115…連結ピン、
109…駆動機構、111…回転板、112、113、114…カム溝

Claims (8)

  1. 光の有効光路に出し入れ可能に保持手段に固定された液晶光学素子と、前記有効光路に出し入れ可能に絞り手段に設けられた偏光板とを有し、前記絞り手段及び前記液晶光学素子の駆動が共通の駆動機構によってなされるように構成され、
    前記共通の駆動機構が往復移動可能な駆動部材を有し、カム機構を構成するカム溝及 び連結ピンの一方が前記駆動部材の移動方向に沿って複数箇所に設けられ、その他方が 前記液晶光学素子の保持手段及び前記絞り手段に設けられ、
    前記駆動部材の移動に伴なって、前記カム機構により、前記絞り手段と前記液晶光学 素子の保持手段とが同時に、前記有効光路に対して所定の位置に移動するように構成さ れている
    調光装置。
  2. 前記駆動部材としての回転板の回転方向に沿って複数の前記連結ピンが配設されると共に、これらの連結ピンに係合する前記カム溝が前記絞り手段と前記液晶光学素子の保持手段とにそれぞれ形成されている、請求項1に記載した調光装置。
  3. 前記絞り手段が互いに反対方向に移動可能な2枚の絞り羽根を有し、これらの絞り羽根に円弧状に形成された各カム溝が、前記回転板にこの回転中心に関し点対称位置に配設された複数の連結ピンにそれぞれ係合し、かつ、前記液晶光学素子の保持手段に形成されたカム溝が、前記複数の連結ピンの間に同心円上に配設された連結ピンに係合している、請求項2に記載した調光装置。
  4. 前記有効光路外に位置する開放状態から所定の開口状態までは前記偏光板を固定した前記絞り手段によって開口面積を制御し、更に、前記所定の開口状態の開口部に前記液晶光学素子を進入させる、請求項1〜3のいずれか1項に記載した調光装置。
  5. 前記液晶光学素子がフィルム状である、請求項1に記載した調光装置。
  6. 前記フィルム状液晶光学素子が、互いに対向した基板間に液晶を封入してなり、前記対向基板が、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステルサルホン、ポリエチレンテレフタレートより選ばれる少なくとも1種のプラスチック材料を主な原料とするフレキシブル基板である、請求項に記載した調光装置。
  7. 前記液晶光学素子が、ホスト材料がネガ型液晶分子からなり、ゲスト材料がポジ型又はネガ型の二色性染料分子からなるゲスト−ホスト型液晶光学素子である、請求項1に記載した調光装置。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載した調光装置が撮像系の光路中に配されている、撮像装置。
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