JP4231959B2 - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は排気ガス浄化用触媒、特に排気ガス中のNOx(窒素酸化物)の浄化に適した触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平6−142458号公報には、多孔質担体上にアルミナコーティング層を形成し、そのアルミナにPt、Ba及びKを担持させてなる排気ガス浄化用触媒が記載されている。このものは、リーン燃焼運転時には排気ガスに含まれるNOxをBaやKに吸収させ、理論空燃比燃焼運転時またはリッチ燃焼運転時にはBaやKに吸収されていたNOxをPt上に移動させ、排気ガスに含まれるHC、CO及びH2の還元ガスと反応させてNOxをN2に還元浄化させるとともに還元ガスをも酸化浄化させようとするリーンNOx浄化作用を有する触媒である。
【0003】
ここで、Kを担持させるのは、上記のようにNOx吸収材としての機能を果たさせようとすることに加えて、排気ガスに含まれる微量のSOx(硫黄酸化物)との間で低温度で分解等がなされるK2Ba(SO4)2等の複合硫酸塩を生成させ、NOx吸収材であるBaがSOxとの間でBaSO4を生成してNOxの吸収能を喪失してしまう(硫黄被毒)のを防止しようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、排気ガス浄化用触媒におけるKの担持量が適正でない場合、高温雰囲気に晒された後の触媒には以下のような問題が生じる。すなわち、Kの担持量が少ない場合、NOx吸収性能の低下が著しいものとなる。また、Kの担持量が多い場合、理論空燃比燃焼運転時またはリッチ燃焼運転時である還元剤雰囲気(λ≦1)でのHCの浄化が適正に行われなくなる。この理由は明らかではないが、Kが貴金属周辺に多く配置され、HCの貴金属への接近が阻害されるためであると考えられる。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排気ガス浄化用触媒に担持されるKの担持量の適正化を図ることにより、高温雰囲気に晒された後のリーン燃焼運転時におけるNOx浄化性と、理論空燃比燃焼運転時またはリッチ燃焼運転時におけるHC浄化性とのバランスがとれた排気ガス浄化用触媒を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、担体にKとBaとが担持された排気ガス浄化用触媒におけるKの担持量の適正化を図ったものである。
【0007】
具体的には、請求項1に係る発明は、担体に貴金属とBaとKとが担持され、排気ガス中に含まれるHCとNOxとを浄化する排気ガス浄化用触媒において、
上記担体上に配置され、貴金属とBaとKとを担持したアルミナを有する内側触媒層と、
上記内側触媒層上に配置され、貴金属とBaとKとを担持したゼオライトを有する外側触媒層とを備え、
上記Kの上記担体1L当たりの担持量が2〜6gであり、且つ上記Baの担持量のKの担持量に対する重量比が5〜15であることを特徴とする。
【0008】
上記の構成によれば、外側触媒層のゼオライトに担持された貴金属により排気ガス中のNOx及びHCが活性化され、排気ガス中のNOはNO2に変換され、HCは部分酸化やクラッキング等が生じ、これらはエネルギー的に反応しやすい状態となる。このため、上記外側触媒層によりNOから変換されたNO2は、内側触媒層に担持されているBa及びKに吸収され易くなり、Ba及びKによるNOxの吸収率を高めることができる。
【0009】
しかも、上記内側触媒層のBa及びKに吸収されたNO2が例えばエンジンの理論空燃比燃焼運転時(λ=1)に放出されるとき、このNO2は上記外側触媒層の貴金属で生じた部分酸化HCと反応して分解浄化される。従って、これらのことからNOxの除去率を大幅に向上させることができる。
【0010】
そうして、Kの担持量を担体1L当たり6g以下としているので、高温雰囲気に晒された後における還元剤雰囲気(λ≦1)でのHC浄化性の悪化を抑制することができる。
【0011】
また、Kの担持量を担体1L当たり2g以上としているので、高温雰囲気に晒された後において、NOx吸収材であるBaのリーン燃焼運転時でのNOx吸収性を悪化させることなく、リーン燃焼運転から理論空燃比燃焼運転またはリッチ燃焼運転に切り替わったときにBaから放出されるNOxと、HCとを十分に反応させて浄化することができる。
【0012】
しかも、Kの担持量が2〜6g/Lであり且つ上記Kの担持量に対するBaの担持量の重量比を5以上としているので、Baの担持量が少ないためにNOx吸収能が不十分となるということがない。また、Kの担持量が2〜6g/Lであり且つ上記重量比を15以下としているので、Baの担持量が多いために焼成時のシンタリングによりBaのNOx吸収サイトが減少してしまうということがなく、また、担体上でBaが結晶化して剥離するということもない。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明では、貴金属とKとBaとを担持したゼオライトを有する外側触媒層と、貴金属とKとBaとを担持したアルミナを有する内側触媒層とで触媒が形成されているので、NOx及びHCの反応活性が向上し、これらの浄化率が極めて高いものとなり、しかも、担体1L当たりのK担持量が2〜6gであり、且つK担持量に対するBa担持量の重量比が5〜15であるから、高温雰囲気に晒された後における還元剤雰囲気(λ≦1)でのHC浄化性の悪化及びBaのリーン状態でのNOx吸収性の悪化を共に抑制することができ、リーン状態におけるNOx浄化性と、ストイキ状態またはリッチ状態におけるHC浄化性とのバランスがとれた排気ガス浄化用触媒を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
(触媒の構成)
図1は本発明の実施形態に係る排気ガス浄化用触媒Cの構造を示す。触媒Cは、例えば耐熱性に優れた担体材料であるコージェライトからなるハニカム状の担体1を備え、その担体1上には、担体1の表面に近い側にある内側触媒層2と、その上の担体1の表面から離れた外側にある外側触媒層3とが層状に形成されている。
【0016】
上記内側の内側触媒層2は、第1貴金属成分(例えばPt)と、NOx吸収成分としてのBaと、K成分と、該貴金属、Ba及びKが担持された第1母材(例えばアルミナとCeO2 との混合物)と、該母材粉末を結合し担体に保持するバインダとを備える。ここで、CeO2 成分としてはセリアを用いることできるが、耐熱性を高める観点からセリウムとジルコニウムとの複合酸化物を用いることもできる。
【0017】
上記外側触媒層3は、第2貴金属成分(例えばPt,Rh)と、NOx吸収成分としてのBaと、K成分と、該貴金属、Ba及びK吸収成分が担持された第2母材(例えばゼオライト)と、該母材粉末を結合し担体に保持するバインダとを備える。
【0018】
そして、内側触媒層2及び外側触媒層3に担持されるKの担持量は、担体1L当たり2〜6gとされている。従って、触媒Cは、高温雰囲気に晒された後における還元剤雰囲気(λ≦1)でのHC浄化性の悪化及びBaのリーン状態でのNOx吸収性の悪化が共に抑制され、リーン状態におけるNOx浄化性と、ストイキ状態またはリッチ状態におけるHC浄化性とのバランスがとれたものとなる。
【0019】
また、内側触媒層2及び外側触媒層3に担持されるBaの担体1L当たりの担持量の上記Kの担持量に対する重量比は5〜15とされており、Baのリーン状態でのNOx吸収性の悪化がより有効に抑制される。
【0020】
尚、上記触媒層2,3の各々における不純物は1%以下である。
【0021】
触媒Cは、図2に示すように、車両用のリーン燃焼エンジン4の排気ガスを排出するための排気通路5に配設される。そして、触媒C6は、リーン燃焼運転時には排気ガスに含まれるNOxをBaあるいはKに吸収し、次に理論空燃比燃焼運転時またはリッチ燃焼運転時(λ≦1)にはBaあるいはKから分解したNOxとHC、CO及びH2とを反応させ、三元触媒と同様に排気ガスを浄化するものである。すなわち、触媒CはリーンNOx浄化作用を有するものであり、そのリーン雰囲気での酸素濃度は例えば4〜5%から20%であり、空燃比はA/F=16〜22あるいはA/F=18〜50である。
【0022】
また、触媒Cでは、外側触媒層3のゼオライトに担持された貴金属により排気ガス中のNOx及びHCが活性化され、NOはNO2に変換され、HCは部分酸化やクラッキング等が生じ、これらはエネルギー的に反応しやすい状態となる。このため、外側触媒層3によりNOから変換されたNO2は、内側触媒層2に担持されているBa及びKに吸収され易くなり、触媒CはBa及びKによるNOxの吸収率が高いものとなる。そして、理論空燃比燃焼運転時またはリッチ燃焼運転時(λ≦1)にBaあるいはKから分解したNO2は、外側触媒層3の貴金属で生じた部分酸化HCと反応して分解浄化されるため、触媒CはNOxの除去率が極めて高いものとなる。
【0023】
また、上記の如く触媒CはリーンNOx浄化作用を有するが、リーン燃焼運転が長時間続くと触媒CのNOx吸収量が飽和状態となってNOx浄化性能の低下を示す。そのため、所定期間毎に空燃比がリーン状態からリッチ状態となるように制御がなされ、吸収されたNOxをHCと反応させてNOx吸収量が飽和状態となるが防がれる。
【0024】
(触媒の製法)
上記触媒Cの基本的な製法は次の通りである。
【0025】
まず、上記第1母材、バインダ及び水を混合してスラリーを形成し、このスラリーをハニカム担体にウォッシュコートし、乾燥及び焼成を行なうことによって、内側コート層を形成する。
【0026】
次に、第2母材に第2貴金属を乾固法等によって担持させることによって触媒粉を形成する。そして、その触媒粉、バインダ及び水を混合してスラリーを形成し、このスラリーを上記内側コート層を有するハニカム担体にウォッシュコートし、乾燥及び焼成を行なうことによって、この内側コート層の上に外側コート層を形成する。
【0027】
続いて、上記第1貴金属成分の溶液と、NOx吸収成分であるBa成分の溶液と、K成分の溶液との混合溶液を調製する。そして、その混合溶液を上記内側コート層と外側コート層とに同時に含浸させ、乾燥及び焼成を行なう。
【0028】
【実施例】
<評価1 Kの担持量と加熱処理後のNOx浄化率及びHC浄化率との関係>
(評価触媒の調整)
−例1−
以下の方法により例1に係る触媒を調整した。
【0029】
内側コート層の形成
γーアルミナとCeO2−ZrO2複合酸化物とアルミナバインダとを、γ−アルミナ担持量(担持量は後述するハニカム担体に担持させたときの担体1L当たりの乾燥重量のこと。以下、同じ。)が150g/Lとなり、その複合酸化物担持量が150g/Lとなり、そのバインダ担持量が30g/Lとなるように秤量して混合し、これにイオン交換水を添加することによってスラリーを調製した。このスラリーにコージェライト製ハニカム担体(容量25mL、担体1L当りの重量420g/L)を浸漬して引き上げ、余分なスラリーを吹き飛ばす、という方法によって、該スラリーを担体にウォッシュコートした。次いでこれに150℃の温度で1時間の乾燥を行ない、540℃の温度で2時間の焼成を行なうことによって内側コート層を形成した。なお、この乾燥条件及び焼成条件は以下の説明における「乾燥」及び「焼成」も同じである。
【0030】
外側コート層の形成
ジニトロジアミン白金の水溶液と硝酸ロジウムの水溶液とを、Pt担持量が0.5g/Lとなり、Rh担持量が0.006g/Lとなるように秤量して混合し、これをMFI型ゼオライト(SiO2 /Al2O3 =80)と合わせて、スプレードライ法による噴霧乾固を行ない、さらに乾燥及び焼成を施すことによって触媒粉を形成した。該触媒粉におけるPt及びRhを合わせた量は約2.5wt%である。
【0031】
次いで上記Pt−Rh/MFI触媒粉とアルミナバインダとを、該触媒粉担持量が20g/Lとなり、該バインダ担持量が4g/Lとなるように秤量して混合し、これにイオン交換水を添加することによってスラリーを調製し、このスラリーを上記内側コート層が形成されている担体にウォッシュコートし、これに乾燥及び焼成を施すことによって外側コート層を形成した。
【0032】
含浸工程
ジニトロジアミン白金硝酸塩の水溶液と酢酸バリウムの水溶液とを、Pt担持量が6.0g/Lとなり、Ba担持量が30g/Lとなるように秤量し混合してなる混合溶液を調製した。
【0033】
次いで上記混合溶液を上記担体の内外のコート層に含浸させ、これに乾燥及び焼成を施した。
【0034】
得られた触媒の不純物量は1%未満であった。この点は以下に述べる他の例の触媒も同じである。
【0035】
−例2−
担体に含浸させる混合溶液として、ジニトロジアミン白金硝酸塩の水溶液と酢酸バリウムの水溶液と酢酸カリウムの水溶液とを、Pt担持量が6.0g/L、Ba担持量が30g/L、K担持量が2g/Lとなるように秤量し混合してなるものを用いた他は例1と同じ条件・方法によって例2に係る触媒を調製した。
【0036】
−例3−
担体に含浸させる混合溶液として、ジニトロジアミン白金硝酸塩の水溶液と酢酸バリウムの水溶液と酢酸カリウムの水溶液とを、Pt担持量が6.0g/L、Ba担持量が30g/L、K担持量が4g/Lとなるように秤量し混合してなるものを用いた他は例1と同じ条件・方法によって例3に係る触媒を調製した。
【0037】
−例4−
担体に含浸させる混合溶液として、ジニトロジアミン白金硝酸塩の水溶液と酢酸バリウムの水溶液と酢酸カリウムの水溶液とを、Pt担持量が6.0g/L、Ba担持量が30g/L、K担持量が6g/Lとなるように秤量し混合してなるものを用いた他は例1と同じ条件・方法によって例4に係る触媒を調製した。
【0038】
−例5−
担体に含浸させる混合溶液として、ジニトロジアミン白金硝酸塩の水溶液と酢酸バリウムの水溶液と酢酸カリウムの水溶液とを、Pt担持量が6.0g/L、Ba担持量が30g/L、K担持量が8g/Lとなるように秤量し混合してなるものを用いた他は例1と同じ条件・方法によって例5に係る触媒を調製した。
【0039】
−例6−
担体に含浸させる混合溶液として、ジニトロジアミン白金硝酸塩の水溶液と酢酸バリウムの水溶液と酢酸カリウムの水溶液とを、Pt担持量が6.0g/L、Ba担持量が30g/L、K担持量が10g/Lとなるように秤量し混合してなるものを用いた他は例1と同じ条件・方法によって例6に係る触媒を調製した。
【0040】
−例7−
担体に含浸させる混合溶液として、ジニトロジアミン白金硝酸塩の水溶液と酢酸バリウムの水溶液と酢酸カリウムの水溶液とを、Pt担持量が6.0g/L、Ba担持量が30g/L、K担持量が30g/Lとなるように秤量し混合してなるものを用いた他は例1と同じ条件・方法によって例7に係る触媒を調製した。
【0041】
(評価テスト方法)
−NOx浄化率の測定−
例1〜7の各触媒について、900℃で24時間の加熱処理を大気雰囲気において行なった。そうして、各触媒を固定床流通式反応評価装置に取り付け、はじめは空燃比リーンの模擬排気ガス(ガス組成A)を触媒にNOx浄化率が安定するまで流し、次にガス組成を切り換えて空燃比リッチの模擬排気ガス(ガス組成B)を流し、3分後にガス組成を再び空燃比リーン(ガス組成A)に切り換え、この切り換え時点から130秒間のNOx浄化率(リーンNOx浄化率)を測定した。そして、触媒温度及び模擬排気ガス温度は350℃、そのガス組成は表1に示す通りであり、また空間速度SVは25000h−1とした。
【0042】
【表1】
Figure 0004231959
【0043】
−HC浄化率の測定−
例1〜7の各触媒について、900℃で24時間の加熱処理を大気雰囲気において行なった。そうして、各触媒を固定床流通式反応評価装置に取り付け、はじめは空燃比リーンの模擬排気ガス(ガス組成A)を触媒にNOx浄化率が安定するまで流し、次にガス組成を切り換えて空燃比リッチの模擬排気ガス(ガス組成B)を流し、3分後にガス組成を再び空燃比リーン(ガス組成A)に切り換え、次の3分後に再び空燃比リッチ(ガス組成B)に切り換え、この切り換え時点から130秒間のHC浄化率を測定した。そして、触媒温度及び模擬排気ガス温度は350℃、そのガス組成は表1に示す通りであり、また空間速度SVは25000h−1とした。
【0044】
(テスト結果)
Kの担持量に対するNOx浄化率及びHC浄化率のテスト結果を図3に示す。同図によれば、Kの担持量を2g/L以上とするとNOx浄化率が70%を越えて10g/Lまでは漸次NOx浄化率が高くなっている。しかしながら、Kの担持量が10g/Lを越えるとNOx浄化率の更なる向上は見られない。
【0045】
また、Kの担持量が多くなるに従ってHC浄化率は低下する傾向にある。特に、Kの担持量が6g/LまではHC浄化率が95%以上を保持しているものの6g/Lを越えるとHC浄化率が80%台まで急激な低下を示している。これはKの担持量が6g/Lより多くなると貴金属周辺にKが多く配置されることとなり、HCの貴金属への接近が阻害されたためであると考えられる。
【0046】
<評価2 Ba担持量と加熱処理後のNOx吸収率との関係>
(評価触媒の調整)
−例8−
担体に含浸させる混合溶液として、ジニトロジアミン白金硝酸塩の水溶液と酢酸バリウムの水溶液と酢酸カリウムの水溶液とを、Pt担持量が6.0g/L、Ba担持量が5g/L、K担持量が6g/Lとなるように秤量し混合してなるものを用いた他は例1と同じ条件・方法によって例7に係る触媒を調製した。
【0047】
−例9−
担体に含浸させる混合溶液として、酢酸バリウムの水溶液をBa担持量が10g/Lとなるように秤量し混合してなるものを用いた他は例8と同じ条件・方法によって例9に係る触媒を調製した。
【0048】
−例10−
担体に含浸させる混合溶液として、酢酸バリウムの水溶液をBa担持量が15g/Lとなるように秤量し混合してなるものを用いた他は例8と同じ条件・方法によって例10に係る触媒を調製した。
【0049】
−例11−
担体に含浸させる混合溶液として、酢酸バリウムの水溶液をBa担持量が20g/Lとなるように秤量し混合してなるものを用いた他は例8と同じ条件・方法によって例11に係る触媒を調製した。
【0050】
−例12−
担体に含浸させる混合溶液として、酢酸バリウムの水溶液をBa担持量が40g/Lとなるように秤量し混合してなるものを用いた他は例8と同じ条件・方法によって例12に係る触媒を調製した。
【0051】
−例13−
担体に含浸させる混合溶液として、酢酸バリウムの水溶液をBa担持量が50g/Lとなるように秤量し混合してなるものを用いた他は例8と同じ条件・方法によって例13に係る触媒を調製した。
【0052】
(評価テスト方法)
例8〜13の各触媒を上記評価1と同様の方法・条件でNOx浄化率を測定した。
【0053】
(テスト結果)
テスト結果を図4に示す。なお、Ba担持量が30g/Lのデータは評価1における例4のデータである。同図によれば、Baの担持量が5g/Lから15g/Lまでは、Baの担持量が多くなるに従ってNOx浄化率が大幅に向上することがわかる。そして、Baの担持量が15g/Lから30g/Lまでは、NOx浄化率の向上度合いは小さくなり、30g/LでNOx浄化率はほぼ上限となって、それ以上Baの担持量を多くしても30g/Lの場合と同程度のNOx浄化率しか有さないことがわかる。従って、Baの担持量を30g/Lより多くしてもNOx浄化率の向上は期待することができない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る触媒Cの層構造を示す断面図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る触媒Cが用いられるエンジンの排気ガス浄化装置を示すブロック図である。
【図3】 Kの担持量とNOx及びHCの浄化率との関係を示すグラフ図である。
【図4】 Baの担持量とNOxの浄化率との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 担体
2 内側触媒層
3 外側触媒層
4 エンジン
5 排気通路
6 触媒C

Claims (1)

  1. 担体に貴金属とBaとKとが担持され、排気ガス中に含まれるHCとNOxとを浄化する排気ガス浄化用触媒において、
    上記担体上に配置され、貴金属とBaとKとを担持したアルミナを有する内側触媒層と、
    上記内側触媒層上に配置され、貴金属とBaとKとを担持したゼオライトを有する外側触媒層とを備え、
    上記Kの上記担体1L当たりの担持量が2〜6gであり、且つ上記Baの担持量のKの担持量に対する重量比が5〜15であることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
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