JP4231816B2 - 自動車のウェザーストリップ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体のドア開口部と該ドア開口部を閉塞するドアとの間に配設された自動車のウェザーストリップ構造に関し、とりわけ、内外2重のウェザーストリップの間の空間を利用して遮音性を高めることのできるウェザーストリップ構造に関する。
この種の従来の自動車のウェザーストリップ構造としては、以下の特許文献1に記載したようなものがある。
概略を説明すれば、図16に示すように車体のフロントやリアの各ドア開口部51,52の孔縁全周に設けられたドアオープニングウェザーストリップ53、53と、ルーフに沿った水平条のルーフサイドレールのドリップチャンネルからフロントピラーに亘って設けられたルーフサイドウェザーストリップ54と、フロント及びリアドアの前後のドアパネルの底部側及び前後両側に設けられた双方のドアウェザーストリップ55,55とによって構成されている。
前記ルーフサイドウェザーストリップ54は、フロントピラーのフロントガラスに沿った水平部分に曲がるピラー局部の近辺まで延びている。
一方、フロントドアのドアパネルの底部側のドアウェザーストリップ部分から逆L字形に上方へ延びた前側のドアウェザーストリップ部分の端末には、ピラー局部近辺に延びたルーフサイドウェザーストリップに接触するように、フロントピラーの斜め部分に沿って上方へ延長されたシール部56が形成されている。
このシール部56は、その長さが、シール部56の周囲に形成される隙間がフロントピラーに沿ってルーフサイドへ流入しようとする気流に対して十分な空気抵抗となるように設定されている。
これによって、シール部56は、フロントドアの閉塞状態でルーフサイドウェザーストリップ54に接触することにより、ルーフサイドウェザーストリップ54及びドアパネルの前端面間の空間部57を閉塞して、空間部に侵入した空気がルーフサイドレールに流れ込むのを抑制して風切り音の発生を防止するようになっている。
特開平9−193660号公報
しかしながら、前記従来のウェザーストリップ構造にあっては、前述のように、シール部56の延長構成によってルーフサイドウェザーストリップ54に接触して前記空間部を閉塞するようになっているものの、ドアウェザーストリップ55のセンターピラー58側の端部とドアオープニングウェザーストリップ53との間では複数の切れ目Sが形成されている。
このため、図16の矢印で示すように、走行風がセンターピラー58側の下方から上方へ入り込んで、外部の騒音が同図の白抜き矢印で示すように、前記切れ目Sからドアオープニングウェザーストリップ53、53とルーフサイドウェザーストリップ54及びドアウェザーストリップ55,55との間を通って車内に伝播されてしまう。
この結果、車室内への遮音効果が十分に得られず、乗員に不快感を与える。特に、この騒音は、一般に500〜10000Hzの中、高周波数の領域で顕著になっている。
本発明は、例えば車体開口部とドアとの間に配設された内外周のウェザーストリップとの間の空間部を密閉状態に閉塞して風などの流通を効果的に遮断して該空気の流動騒音の発生を十分に抑制できると共に、成形作業が容易なウェザーストリップ構造を提供することを目的としている。
本発明は、前記従来のウェザーストリップの実情に鑑みて案出されたもので、請求項1記載の発明は、車体のドア開口部と該ドア開口部を閉塞するドアの外周との間に、少なくとも前記ドア開口部の周方向の所定位置でウェザーストリップを内外二重に配設してなる自動車のウェザーストリップ構造であって、前記内側ウェザーストリップと外側ウェザーストリップとの間に、ドアの閉時に、前記内外の両ウェザーストリップが同一シール面となるように結合させる遮蔽シールを設けると共に、閉状態の前記ドアと内外両ウェザーストリップ及び遮蔽シールとの間に、ほぼ密閉状態の遮音空間を形成したことを特徴としている。
したがって、この発明によれば、車体開口部をドアによって閉塞すると、内外両ウェザーストリップと遮蔽シールによって、開放された部位のないほぼ密閉状態の遮音空間が隔成されることから、自動車の走行中において、前記遮音空間内への走行風の流入を確実に阻止することが可能になると共に、該遮音空間によって外部の走行風の騒音を効果的に遮断することができる。
請求項2に記載の発明は、前記内側のウェザーストリップを、ドア開口部の孔縁全周に亘って配設されボディサイドウェザーストリップによって形成すると共に、外側のウェザーストリップを、フロントピラー側からルーフを経てリアピラーまで延設されたルーフサイドに配設されたルーフサイドウェザーストリップによって形成し、かつセンターピラー側においてフロントドアとリアドアが対向する対向端部に配設され、該両ドアの閉時に、前記ルーフサイドウェザーストリップと前記両ドアの対向端部との間を閉塞するパーティングを設け、前記ルーフサイドウェザーストリップ及びパーティングシールを、前記ボディサイドウェザーストリップのウエスト部よりも上方位置に配設する一方、前記遮蔽シールを、前記ルーフサイドウェザーストリップ及びパーティングシールの端末とボディサイドウェザーストリップとを結合する位置に配設したことを特徴としている。
この発明によれば、外側ウェザーストリップである例えば前記ルーフサイドウェザーストリップとパーティングシールとを、前記ボディサイドウェザーストリップのウエスト部よりも上方位置、つまり乗員の耳の位置と対応した位置に遮音空間を形成できることから、十分な遮音効果を発揮することができる。
請求項3に記載の発明は、前記内側のウェザーストリップを、ドア開口部の孔縁全周に亘って配設されボディサイドウェザーストリップによって形成すると共に、外側のウェザーストリップを、前記ドアの外周に配設されたドアウェザーストリップによって形成し、前記ドアウェザーストリップを、前記ボディサイドウェザーストリップのウエスト部よりも上方位置に配設する一方、前記遮蔽シールを、前記ドアウェザーストリップの両端末とボディサイドウェザーストリップとを結合する位置に配設したことを特徴としている。
この発明によれば、外側ウェザーストリップである例えば前記ルーフサイドウェザーストリップを、前記ボディサイドウェザーストリップのウエスト部よりも上方位置、つまり乗員の耳の位置と対応した位置に遮音空間を形成できることから、十分な遮音効果を発揮することができる。
しかも、外側ウェザーストリップを、ボディサイドウェザーストリップの外側全周ではなく、前記ウエスト部より上方のルーフサイド側のみに配設したことから、ウェザーストリップの配設量を必要最小限に止めることができる。
請求項4に記載の発明は、前記遮蔽シールに、前記密閉状態の遮音空間に流入した水を、前記ウエスト部から前記ボディサイドウェザーストリップの中空シール部材内を経由して下辺部の排出孔から排出させる水抜き孔を設けたことを特徴としている。
この発明によれば、水抜き孔を、直接的に遮音空間を外部と連通させるのではなく、遮蔽シールからボディサイドウェザーストリップの内部を介して連通させることから、水抜き孔から遮音空間内への音の侵入を効果的に抑制することが可能になる。
請求項1記載の発明によれば、ほぼ密閉状態にある遮音空間によって、ウェザーストリップ内部への走行風の流入を確実に阻止することが可能になると共に、外部の走行風などの騒音を効果的に遮断することができる。
請求項2及び3に記載の発明によれば、外側ウェザーストリップを、前記ボディサイドウェザーストリップのウエスト部よりも上方位置、つまり乗員の耳の位置と対応した位置に遮音空間を形成できることから、効果的な遮音性が得られることは勿論のこと、外側ウェザーストリップをボディサイドウェザーストリップの外側全周ではなく、前記ウエスト部より上方のルーフサイドウェザーストリップ及びパーティングシールのみを配設したことから、ウェザーストリップの配設量を必要最小限に止めることができる。この結果、製造コストの大幅な低減化が図れる。
請求項4に記載の発明によれば、水抜き孔を、直接的に遮音空間を外部と連通させるのではなく、遮蔽シールからボディサイドウェザーストリップの内部を介して連通させることから、水抜き孔から遮音空間内への音の侵入を効果的に抑制することが可能になる。
以下、本発明にかかる自動車のウェザーストリップ構造の実施形態を図面に基づいて詳述する。
図1〜図7は本発明の第1の実施形態を示し、プレスドア型の乗用車に適用したものを示している。
すなわち、このウェザーストリップ構造は、図1示すように、車体1のフロント側ドア開口部2とリア側ドア開口部3の各孔縁全周に閉ループ状に配設された内側ウェザーストリップである前後のボディサイドウェザーストリップ4、5と、ルーフサイドに沿って湾曲状に配設された外側ウェザーストリップであるルーフサイドウェザーストリップ6と、前記各ボディサイドウェザーストリップ4,5のウエスト部4a、5aと前記ルーフサイドウェザーストリップ6の前後端部6a、6bとを同一シール面で結合する前後側の遮蔽シール7、8と、センターピラー10側に位置する前記両ボディサイドウェザーストリップ4,5の内側の対向するウエスト部4a、5aの間を車体前後方向から同一シール面で結合する中央側の遮蔽シール9とを備えている。
そして、前記各ボディサイドウェザーストリップ4,5とルーフサイドウェザーストリップ6及び各遮蔽シール7〜9との間には、後述するフロントドア11やリアドア12の閉時において、ほぼ密閉状態となるほぼT字形状の遮音空間13が形成されるようになっている。
以下、これらの構造を図2〜図6に基づいて具体的に説明すると、まず、前側のフロント側のボディサイドウェザーストリップ4は、図2〜図4に示すように、フロント側ドア開口部2を構成するインナーパネル14aとアウターパネル14bとの接合フランジ14cに嵌着されたほぼU字形状のソリッドゴムからなるウエルト15と、該ウエルト15の車外側側面に一体に設けられた内部中空状のスポンジゴムからなる中空シール部16と、前記ウエルト15の頭部に一体に設けられて、車内側上方へ延出した支持リップ17とから構成されている。
前記ウエルト15は、対向内面に一体に形成された複数の挟持リップ15aを介して前記接合フランジ14cに嵌着固定されている。また、中空シール部16は、フロントドア11の閉時に該フロントドアドア11のインナーパネル11aの膨出部に弾接してシールするようになっている。前記支持リップ17は、車内ルーフ側から延出した隠蔽用ガーニッシュ18の折曲状端部を隠蔽支持している。
なお、前記リア側のボディサイドウェザーストリップ5は、フロント側のボディサイドウェザーストリップ4と同様に構成されており、したがって、具体的な図示は省略するが、リア側ドア開口部3を構成するインナーパネルとアウターパネルとの接合フランジに嵌着されたほぼU字形状のソリッドゴムからなるウエルトと、該ウエルトの車外側側面に一体に設けられた内部中空状のスポンジゴムからなる中空シール部と、前記ウエルトの頭部に一体に設けられて、車内側上方へ延出した支持リップとから構成され、この支持リップがガーニッシュの折曲端部を隠蔽支持している。
前記ルーフサイドウェザーストリップ6は、図1に示すようにルーフサイドから車体1前後方向に延出されて、前端部6aがフロントピラー付近まで延出されている一方、後端部6bがリアピラー付近まで延出されており、図2及び図3に示すように、車体1のルーフ両側に沿ったルーフサイドパネル19と前記車体アウターパネル14bとの接合フランジであるルーフサイドレール20に嵌着固定されたウエルト部21と、該ウエルト部21の頭部から車外上方向へ折曲されたシールリップ22とから構成されている。
また、前記ルーフサイドウェザーストリップ6の前端部6aと後端部6bは、前記各ボディサイドウェザーストリップ4,5のウエスト部4a、5aよりも若干上方に位置している。
前記前側の遮蔽シール7は、図2及び図3に示すように、前記ボディサイドウェザーストリップ4のウエルト15の外側部に中空シール部16と一体に設けられ、全体がスポンジゴムによって内部中空状のほぼボックス状に形成されている。
すなわち、両端部が両側壁7aによって密閉状に閉塞されており、ウエルト15の外側面と脚部端縁に結合された基部から延出した車内側一側部7bが前記アウターパネル14bの外面形状及び前記ルーフサイドレール20の下面に沿って折曲形成されていると共に、前記ルーフサイドウェザーストリップ6の下面形状に沿って折曲形成されている。
一方、車外側他側部7cは、フロントドア11の開状態時には、外方へ膨出変形しているが、フロントドア11の閉時には、該フロントドア11のインナーパネル11aの外面に押し付けられて、この外面に沿って弾性変形するようになっている。
前記後側の遮蔽シール8は、前記前側遮蔽シール7と同様な構造であるから、具体的に図示しないが、前記ボディサイドウェザーストリップ5のウエルトの外側部に中空シール部と一体に設けられ、全体がスポンジゴムによって内部中空状のほぼボックス状に形成されている。
すなわち、両端部が両側壁によって閉塞され、ウエルトの外側面と脚部端縁に結合された基部から延出した車内側一側部が前記アウターパネル14bの外面形状及び前記ルーフサイドレール20の下面に沿って折曲形成されていると共に、前記ルーフサイドウェザーストリップ6の下面形状に沿って折曲形成されている。一方、車外側一側部は、リアドア12の開状態時には、外方へ膨出変形しているが、リアドア12の閉時には、該リアドア12のインナーパネルの外面に押し付けられて、この外面に沿って弾性変形するようになっている。
前記センターピラー10側の基本的なシール構造としては、図5に示すように、センターピラー10のインナーパネル23aとアウターパネル23bとの両側接合フランジ部23c、23dに前記両ボディサイドウェザーストリップ4,5のウエルト15,15が嵌着固定されていると共に、各支持リップ17,17がセンターピラー10のインナーパネル23aを隠蔽するガーニッシュ25の両端部を隠蔽支持している。
また、各中空シール部16,16が、閉時における前記フロントドア11のインナーパネル11aの後端膨出部とリアドア12のインナーパネル12aの前端膨出部に当接して弾性変形しつつシールするようになっている。
前記リアドア12の前端部、つまりインナーパネル12aとアウターパネル12bの前端側接合フランジ12cには、両方のドア閉時に、フロントドア11との間をシールするパーティングシール26がリアドア12の上下方向に沿って取付られている。
このパーティングシール26は、図5及び図8、図9にも示すように、前記接合フランジ12cに嵌着固定されたウエルト部26aと、該ウエルト部26aの車外側一側面に一体に設けられて、閉時におけるフロントドア11の後端部に弾接する中空シール部26bとから構成されている。また、センターピラー10の上端部側では、中空シール部26bから上方へ延長した平坦板状のシール部26cが、フロントドア11及びリアドア12の閉時に、該両ドア11,12のインナーパネルに押圧されて、前記シール部22に弾接するようになっている。
また、前記中央の遮蔽シール9は、図6及び図7に示すように、前記各ウェザーストリップ4,5のウエスト部4a、5aとほぼ同一の上下方向位置に設けられ、前記両ボディサイドウェザーストリップ4,5の両ウエルト15,15間に跨って設けられたスポンジゴムのほぼ異形ボックス状のシール本体27と、前記パーティングシール26に一体に設けられて、前記各ドア11,12の閉時に前記シール本体27のほぼ中央部に密着嵌合する中空シール部28とから構成されている。
前記シール本体27は、上下端が上下壁27a、27bによって閉塞されていると共に、内側壁27cと外側壁27dの両端部が前記各ウェザーストリップ4,5のウエルト15,15の対向内側面に前記中空シール部16,16と連続して結合されていると共に、中央部にはパーティングシール26側の中空シール部28が嵌合可能な断面ほぼV字形状の凹部27eが形成されている。
前記シール本体27の上壁27aには、図6に示すように、パーティングシール26の中空シール部26bとフロントドア11の後端部との弾接部分から若干量流入する水を、下方に排出する水抜き孔29,30が穿設されている。前記水抜き孔29,30から排出された水は、前記中空シール部16,16の中を通って、下辺部の中空シール部16,16に穿設された排出孔59,60から外部に排出される。
前記内側壁27cは、前記センターピラー10のアウターパネル23bのほぼコ字形状の外面に沿って形成されている一方、前記外側壁27dは、前記内側壁27aから隙間を介して離間しており、前記ドア開時には外方へ若干膨出形成されている。
前記中空シール部28は、通常は断面ほぼ円形状に形成されているが、各ドア11,12の閉時には断面多角形の異形中空形状に形成されて、内周壁28a全体が前記凹部27eの外形に沿って弾性変形して密着状態に嵌合するようになっている。
したがって、前記フロントドア11とリアドア12を閉止すると、前記ボディサイドウェザーストリップ4,5とルーフサイドウェザーストリップ6及びパーティングシール26と各遮蔽シール7,8,9によってほぼT字形状の密閉された遮音空間13が形成されることになる。
よって、この実施形態によれば、各ドア開口部2,3を両フロント、リアドア11,12によって閉塞すると、前記各両ウェザーストリップ4、5、6とパーティングシール26及び遮蔽シール7、8、9によって、開放された部位のないほぼ密閉状態の遮音空間13が隔成されることから、自動車の走行中において、前記遮音空間13内への走行風の流入を確実に阻止することが可能になると共に、該遮音空間13によって外部の走行風の騒音を効果的に遮断することができる。
すなわち、本実施形態の遮音効果は、図10に示すように、本実施形態のもの(X)と遮蔽シール7〜9を有さないもの(Y)と、例えば内外三重のシール部材を用いたもの(Z)とをそれぞれ比較した実験結果をみると、中周波数領域である500Hz〜1250Hzまではそれぞれ大きな相違はないが、高周波領域である1600Hz〜10000Hzでは、遮蔽シール7〜9を有さないもの(Y)と比較して、本実施形態のもの(X)は三重にシールしたもの(Z)とほぼ同等の高い遮音度が得られていることが明らかである。なお、この遮音測定位置は、フロントシート側の乗員のほぼ耳の位置となる各ボディサイドウェザーストリップ4,5のウエスト部4a、5aの位置で測定した。
したがって、本実施形態では、大きな遮音空間13によって高い遮音効果が得られると共に、三重のシール部材を用いることなく、ボディサイドウェザーストリップ4,5とルーフサイドウェザーストリップ6及びパーティングシール26との二重のシール部材だけであるから、製造コストを大幅に削減することが可能になる。
しかも、前記ルーフサイドウェザーストリップ6及びパーティングシール26を、前記ボディサイドウェザーストリップ4,5のウエスト部4a、5aよりも上方位置、つまり乗員の耳の位置と対応した位置に遮音空間13を形成したことから、十分な遮音効果を発揮することができる。また、外側のルーフサイドウェザーストリップ6とパーティングシール26を、ボディサイドウェザーストリップ4,5の外側全周ではなく、前記ウエスト部4a、5aより上方のみに配設したことから、ウェザーストリップの配設量を必要最小限に止めることができる。したがって、前記製造コストを一層低減することが可能になる。
なお、前記実験結果では、前記遮音空間13の断面積が大きいほど、遮音効果が大きくなることが明らかになった。
また、各水抜き孔29,30を、直接的に遮音空間13を外部と連通させるのではなく、遮蔽シール9の内部を介してボディサイドウェザーストリップ4,5の内部と連通させるようにしたので、該各水抜き孔29,30から遮音空間13内への音の侵入を効果的に抑制することが可能になる。
図11〜図15は本発明の第2の実施形態を示し、各ドア11,12のドア本体の上端部にガラスサッシュ部を有する、いわゆるサッシュドアに適用されたものである。
すなわち、前後のドア開口部2,3に、内側のウェザーストリップである前記ボディサイドウェザーストリップ4,5が円環状に配設されている一方、フロントドア11とリアドア12と各サッシュ部31,32に外側のウェザーストリップであるドアウェザーストリップ33、34が配設されている。
また、前記各ボディサイドウェザーストリップ4,5のウエスト部4a、5aに対応する前記各ドアウェザーストリップ33,34の各両端末部には、遮蔽シール35,36、37、42がそれぞれ設けられて、該各遮蔽シール35〜37、42によって、ボディサイドウェザーストリップ4,5とドアウェザーストリップ33,34との間に、それぞれほぼ密閉状態のコ字形状の遮音空間38.39が形成されている。
以下、前記各シール構造を具体的に説明すれば、まず、前記各ボディサイドウェザーストリップ4,5は、一般断面を示す図12及び図13にも記載されているように、第1の実施形態とほぼ同一構造になっており、インナーパネル14aとアウターパネル14b(ルーフパネル)との接合フランジ14c、23c、23dに嵌着固定されたウエルト15,15と、中空シール部16、16と、支持リップ17,17とから構成されている。なお、該各ボディサイドウェザーストリップ4,5は、ほぼ直線的な個所は押出成形によって形成されているが、コーナー部は型成形によって形成されている。
一方、前記各ドアウェザーストリップ33,34は、便宜上、フロント側のみを説明すると、同じく図12及び図13に示すように、サッシュ部31の外周に一体に設けられたリテーナ31aに嵌着固定された横断面ほぼ矩形状の中空基部33aと、該中空基部33aの車内側端部に一体に設けられて、前記アウターパネル14a(ルーフパネル)に弾接してシールする中空シール部33bと、中空基部33aの車外側端部に一体に設けられて、前記アウターパネル14aの外端面に弾接するサブリップ33cとから構成されている。なお、このドアウェザーストリップ33,34は、上部側のコーナー部は型成形によって形成されているが、その他の個所は押出成形によって一体に形成されている。
また、前記サッシュ部31の内周に一体に設けられたリテーナ31bに、ウィンドガラスの周縁部を保持するグラスラン40が嵌着固定されている。
また、センターピラー10側では、一般断面を示す図13に記載されているように、ボディサイドウェザーストリップ4,5は、ウエルト15がセンターピラー10のインナーパネル23aとアウターパネル23bの接合フランジ23cに嵌着固定されており、その他の構造は前述と同様である。
一方、リア側のドアウェザーストリップ33、34の構造も前述と同様であって、サッシュ部31,32の各外周側リテーナ31a、32aに嵌着固定された中空基部33aと中空シール部33bとを備えているが、この部位では前記サブリップ33cは有していない。また、サッシュ31,32の内周側リテーナ31b、32bにグラスラン40が嵌着保持されている。
そして、前記前側の遮蔽シール35は、図14に示すように、前記ボディサイドウェザーストリップ4側の第1シール部43と、ドア閉時に第1シール部43に弾接するドアウェザーストリップ33側の第2シール部44とから構成されている。
前記第1シール部43は、図14に示すように、ウエルト15の外側部に中空シール部16と一体に設けられ、全体がスポンジゴムによって内部中空状のほぼボックス状に形成されている。
すなわち、第1シール部43は、両端部が両側壁43a(43a)によって全体が閉塞されており、ウエルト15の頭部側外側面と脚部端縁に結合された基部から延出したルーフ側一側部43bが前記アウターパネル(ルーフパネル)14bの下部湾曲面形状に沿って折曲形成されている一方、ドア側他側部43cは、フロントドア11の開状態時には、外方へ膨出変形しているが、フロントドア11の閉時には、サッシュ部の31の車内側膨出部31cの外面に押し付けられて、この外面に沿って弾性変形するようになっている。
一方、前記第2シール部44は、ドアウェザーストリップ33の中空基部33aの車内側端部に中空シール部33bと一体に設けられ、全体がスポンジゴムによって内部中空状に形成されている。つまり、この第2シール部44も両側壁44a、44aによって内部が閉塞されており、中空基部33aから延出したルーフ側一側部44bが、ドア閉時において、前記アウターパネル14bの下部湾曲面形状に沿って弾性変形しながら当接すると共に、この先端部が前記第1シール部43のドア側他側部43cの先端部に重合状態に当接するようになっている。一方、サッシュ部側の他側部44cは、サッシュ部31の平坦な上面に沿って配置されている。
前記後側の遮蔽シール36は、前記前側遮蔽シール35とほぼ同様な構造であるから、具体的な説明は省略する。
前記中央の各遮蔽シール37、42は、便宜上、フロントドア11側のみを説明すれば、図15に示すように、内部中空状に形成され、基部37aがドア11のインナーパネル11aの図中左側の平坦部に例えばクリップなどによって固定されていると共に、該基部37aのセンターピラー10側にシール部37bが一体に形成されている。そして、両ドア11、12の閉時には、前記シール部37bが、センターピラー10のアウターパネル23bの側面に弾性変形しつつ当接して前記遮音空間38のセンターピラー10を遮蔽するようになっている。
なお、前記リアドア12側の遮蔽シール42も、フロントドア11側と同一の構造に形成されている。
したがって、前記フロントドア11とリアドア12を閉止すると、前記ボディサイドウェザーストリップ4,5とドアウェザーストリップ33,34及び各遮蔽シール35、36,37、42によってそれぞれ分離されたほぼコ字形状の密閉された遮音空間38、39が形成されることになる。
よって、この実施形態も、第1の実施形態と同様に、開放された部位のないほぼ密閉状態の遮音空間38,39によって、自動車の走行中において、前記遮音空間38,39内への走行風の流入を確実に阻止することが可能になると共に、外部の走行風の騒音を効果的に遮断することができ、第1実施形態の前記実験結果と同じ結果が得られた。
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば遮音空間13,38,39の形状や大きさを、自動車の仕様や大きさなどによって、自由に変更することができると共に、ウエスト部4a、5aから上方、つまり乗員の耳付近から上方ばかりでなく、各ドアの外周全体に形成することも可能である。
本発明にかかるウェザーストリップ構造の第1の実施形態を示す概略図である。 本実施形態にかかるフロントドア側の遮蔽シールを示す断面斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 図1のC−C線断面図である。 本実施形態にかかるセンターピラー側の遮蔽シールを示す断面斜視図である。。 図1のD−D線断面図である。 図1のE−E線から断面して示す斜視図である。 図8のF−F線断面図である。 本実施形態における遮音効果を他のウェザーストリップ構造と比較した実験結果を示すグラフである。 本発明にかかるウェザーストリップ構造の第2の実施形態を示す概略図である。 図11のG−G線断面図である。 図11のH−H線断面図である。 図11のI−I線断面図である。 図11のJ−J線断面図である。 従来のウェザーストリップ構造を示す概略図である。
符号の説明
1…車体
2…フロント側ドア開口部
3…リア側ドア開口部
4…フロント側ボディサイドウェザーストリップ
(内側ウェザーストリップ)
4a・5a…ウエスト部
5…リア側ボディサイドウェザーストリップ
(内側ウェザーストリップ)
6…ルーフサイドウェザーストリップ
(外側ウェザーストリップ)
7…フロント側遮蔽シール
8…リア側遮蔽シール
9…センター側遮蔽シール
10…センターピラー
11…フロントドア
12…リアドア
13…遮音空間
29・30…水抜き孔

Claims (4)

  1. 車体のドア開口部と該ドア開口部を閉塞するドアの外周との間に、少なくとも前記ドア開口部の周方向の所定位置でウェザーストリップを内外二重に配設してなる自動車のウェザーストリップ構造であって、
    前記内側ウェザーストリップと外側ウェザーストリップとの間に、ドアの閉時に、前記内外両ウェザーストリップが同一シール面となるように結合させる遮蔽シールを設けると共に、前記ドア開口部と、閉状態の前記ドアと内外両ウェザーストリップ及び遮蔽シールとの間に、ほぼ密閉状態の遮音空間を形成したことを特徴とする自動車のウェザーストリップ構造。
  2. 前記内側のウェザーストリップを、ドア開口部の孔縁全周に亘って配設されボディサイドウェザーストリップによって形成すると共に、外側のウェザーストリップを、フロントピラー側からルーフを経てリアピラーまで延設されたルーフサイドに配設されたルーフサイドウェザーストリップによって形成し、かつセンターピラー側においてフロントドアとリアドアが対向する対向端部に配設され、該両ドアの閉時に、前記ルーフサイドウェザーストリップと前記両ドアの対向端部との間を閉塞するパーティングを設け、前記ルーフサイドウェザーストリップ及びパーティングシールを、前記ボディサイドウェザーストリップのウエスト部よりも上方位置に配設する一方、前記遮蔽シールを、前記ルーフサイドウェザーストリップ及びパーティングシールの端末とボディサイドウェザーストリップとを結合する位置に配設したことを特徴とする請求項1に記載の自動車のウェザーストリップ構造。
  3. 前記内側のウェザーストリップを、ドア開口部の孔縁全周に亘って配設されボディサイドウェザーストリップによって形成すると共に、外側のウェザーストリップを、前記ドアの外周に配設されたドアウェザーストリップによって形成し、前記ドアウェザーストリップを、前記ボディサイドウェザーストリップのウエスト部よりも上方位置に配設する一方、前記遮蔽シールを、前記ドアウェザーストリップの両端末とボディサイドウェザーストリップとを結合する位置に配設したことを特徴とする請求項1に記載の自動車のウェザーストリップ構造。
  4. 前記遮蔽シールに、前記密閉状態の遮音空間に流入した水を、前記ウエスト部から前記ボディサイドウェザーストリップの中空シール部材内を経由して下辺部の排出孔から排出させる水抜き孔を設けたことを特徴とする請求項2または3に記載の自動車のウェザーストリップ構造。
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