JP4231269B2 - 位相差補償フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、位相差補償フィルムの製造方法、その製造方法で製造された位相差補償フィルム並びにそれを用いた楕円偏光フィルム及び液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示装置の表示品質は著しく向上しており、特に、液晶テレビやモニターといった大画面用途においては広視野角と高コントラストといった特徴を持つ垂直配向型液晶( 一般的にVA液晶と呼ばれる) が主流となりつつある。
【0003】
しかし、この液晶はその名の通り液晶が垂直に配向しているが為に、そこを通過した光を補償するためには屈折率楕円体が縦に短いもの、一般的に負アンパンと呼ばれる二軸性を持つ必要がある。ここでの位相差補償フィルムとは具体的にはNz係数で1.5以上のものを指し、より好ましくは2以上のものである。
【0004】
(尚、Nz=Re/Rth+0.5=|nx−nz|/|nx−ny|
Re=|nx−ny|×d
Rth=[|nx+ny|/2−nz]×d
ここで、nx、ny、nzはそれぞれ縦、横、深さ各方向の屈折率を表し、dは厚みを表す。通常の一軸延伸フィルムではx方向に延伸した場合nx>ny=nzとなりNzは1.0となる。)
【0005】
従来からこの位相差補償フィルムの製造方法は種々提案されてきているが、最近では、熱可塑性樹脂フィルムを縦延伸した後に横延伸をする逐次二軸延伸法が主流になってきている。
【0006】
しかし、上記逐次二軸延伸法によって位相差補償フィルムを製造すると、横延伸をする際に、所謂、ボーイングと呼ばれる、フィルムの端部と中心部での進行速度が異なることにより、幅方向に分子の配向方向の不均一化が起こり、液晶配向を精緻に補償しうる位相差補償フィルムは得られなかった。
【0007】
この問題点を解決するために、横延伸をする際にテンターを用い、テンターのレールの開き角度を10度以内にする低角度拡幅法が提案されている (例えば、特許文献1参照)が、この方法でもボーイング対策は不充分であり、光軸方向精度が±1度以内に収まる範囲は横延伸後のTD幅の60〜65%程度であった。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−148438号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、熱可塑性樹脂フィルムを縦延伸した後に横延伸をする逐次二軸延伸において、ボーイングが少なく、且つ、遅相軸方向がフィルムの縦方向に対して直交方向を向いており、遅相軸角度の精度がよい位相差補償フィルムを効率よく製造する方法を提供することを目的とする。
【0010】
又、異なる目的は、上記位相差補償フィルムを用いた楕円偏光板を提供することにある。
更に異なる目的は、上記位相差補償フィルムを用いた液晶表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の位相差補償フィルムの製造方法は、熱可塑性樹脂フィルムを縦延伸した後に横延伸する逐次二軸延伸による位相差補償フィルムの製造方法であって、縦延伸工程においてレターデーション値が20〜150nmになるように熱可塑性樹脂フィルムを縦延伸し、横延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムを幅方向(TD方向)に変形する際に、熱可塑性樹脂フィルム端部の進行角度を、拡幅前の熱可塑性樹脂フィルムの進行方向に対し外向きに10〜15度(但し、10度を除く)の範囲とし、且つ、その状態を拡幅前の熱可塑性樹脂フィルムの幅の2倍以上の距離保持し続けることを特徴とする。
【0012】
又、請求項2記載の位相差補償フィルムの製造方法は、遅相軸方向が位相差補償フィルムの幅方向(TD方向)であることを特徴とする請求項1記載の位相差補償フィルムの製造方法である。
【0013】
請求項1記載の位相差補償フィルムの製造方法で製造された位相差補償フィルムは、ボーイングが小さく、横延伸後の遅相軸はフィルム全幅に対し80〜85%が±1度の範囲内にはいり、且つ、遅相軸方向は位相差補償フィルムの幅方向(TD方向)になる。
【0014】
上記熱可塑性樹脂は、透明性の優れた熱可塑性樹脂であれば、特に限定されず、例えば熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、ポリスチレン系樹脂等が挙げられ、特に液晶とのマッチング性や耐久性に優れ、波長分散性が低く、光弾性係数が小さい熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂が好適に用いられる。
【0015】
上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂は、従来より光学用途フィルムに使用されている樹脂であって、例えば、(イ)ノルボルネン系モノマーの開環重合体若しくは開環共重合体を、必要に応じてマレイン酸付加、シクロペンタジエン付加等の変性を行った後に、水素添加した樹脂、(ロ)ノルボルネン系モノマーを付加重合させた樹脂、(ハ)ノルボルネン系モノマーとエチレンやα−オレフィン等のオレフィン系モノマーとを付加重合させた樹脂、(ニ)ノルボルネン系モノマーとシクロペンテン、シクロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン等の環状オレフィン系モノマーと付加重合させた樹脂及びこれらの樹脂の変性物等が挙げられる。
【0016】
上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を構成するノルボルネン系モノマーとしては、例えば、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル−2−ノルボルネン、6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8−エチリデン−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−クロロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,4−ジメタノ−1,4,4a,4b,5,8,8a,9a−オクタヒドロフルオレン、5,8−メタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−2,3−シクロペンタジエノナフタレン、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン、4,11:5,10:6,9−トリメタノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペンタアントラセン、ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロキシシクロペンタジエン、メタノオクタヒドロフルオレン、ジメタノヒドロオクタフルオレン等が挙げられる。
【0017】
上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂の数平均分子量は、小さくなると機械的強度が低下し、大きくなるとフィルム成形性が低下するので、テトラヒドロフラン系溶媒又はシクロヘキサン系溶媒によるゲル・パーミエーション・クロマトグラフィで測定して、5000〜40000が好ましく、より好ましくは7000〜35000であり、更に好ましくは8000〜30000である。
【0018】
上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂は、極性基を有さないものとしては日本ゼオン社より商品名「ゼオノア」、極性基を有するものとしてはジェイエスアール社より商品名「アートン」として上市されている。
【0019】
上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂には、位相差補償フィルムの耐熱性、耐紫外線性、平滑性等を向上させるために、フェノール系、リン系などの老化防止剤、フェノール系などの熱劣化防止剤、アミン系などの帯電防止剤、脂肪族アルコールのエステル、多価アルコールの部分エステルなどの滑剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤等が添加されても良い。
【0020】
上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂フィルムの製造方法は公知の任意の方法が採用されてよく、例えば、押出機で加熱溶融して押出成形する方法、上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を沸点100℃以上の有機溶媒に溶解し、溶液流延する方法等が挙げられる。
【0021】
上記有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、トリエチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベンゼン等が挙げられる。
【0022】
又、上記有機溶媒に熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を溶解しうる範囲内において、シクロヘキサン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ヘキサン、オクタン等の低沸点溶媒を混合して使用してもよい。
【0023】
請求項1記載の位相差補償フィルムの製造方法においては、熱可塑性樹脂フィルムを縦延伸した後に横延伸をする。
【0024】
上記縦延伸は、従来公知の任意の延伸方法が採用されてよく、一般に、ロール間ネックイン延伸が行われる。延伸温度は、使用する熱可塑性樹脂により異なるが、一般に、熱可塑性樹脂のガラス転移温度〜ガラス転移温度+10℃の範囲が好ましい。
【0025】
縦延伸倍率は、1.1倍未満であると変形量が少ないため、熱可塑性樹脂の分子の配向方向が揃いにくく、その結果、遅相軸方向がばらつくようになるので、1.1倍以上が好ましい。
【0026】
縦延伸された熱可塑性樹脂フィルムの位相差値が20nmより小さいと、横延伸した際に二軸性が発現しにくくなり、150nmを超えると遅相軸を熱可塑性樹脂フィルムのTD方向に転換するのに多大の応力が必要となるので、縦延伸は位相差値が20〜150nmになるように行われるが、好ましくは50〜100nmである。
【0027】
尚、縦延伸を行った段階では、遅相軸は熱可塑性樹脂フィルムの延伸方向(熱可塑性樹脂フィルムのMD方向)を向いている。
【0028】
縦延伸された熱可塑性樹脂フィルムは、次に横延伸されるが、横延伸は一般にテンター延伸される。即ち、縦延伸された熱可塑性樹脂フィルムの幅方向端部をテンタークリップで保持し、次第に間隔が開くように設置されたテンターレールに沿って、熱可塑性樹脂フィルムの幅方向端部を保持したテンタークリップを前進させることにより、縦延伸された熱可塑性樹脂フィルムを横延伸する。
【0029】
この横延伸の際の熱可塑性樹脂フィルム端部の進行角度は、拡幅前の熱可塑性樹脂フィルムの進行方向に対し外向きに8〜20度の範囲である。即ち、テンターレールの拡幅角度を8〜20度にして拡幅する。
【0030】
この角度は小さくなると、ボーイングが発生し、遅相軸が転換しなくなり、大きくなると横延伸が支配的になり二軸性が消失する(横一軸製品となる)ので、10〜15度(但し、10度を除く)に限定される。
【0031】
又、上記角度で拡幅前の熱可塑性樹脂フィルムの幅の2.0倍以上の距離保持し続けること必要である。この距離が2.0倍未満であるとボーイングが発生し、分子の配向方向の不均一化が起こり、精緻な液晶配向を補償しうる位相差補償フィルムは得られなくなる。
【0032】
請求項4記載の位相差補償フィルムは、請求項1 、2又は3記載の位相差補償フィルムの製造方法で製造された位相差補償フィルムであるから、ボーイングが小さく、横延伸後の遅相軸はフィルム全幅に対し80〜85%が±1度の範囲内にはいり、且つ、遅相軸方向は位相差補償フィルムの幅方向(TD方向)になっている。
【0033】
請求項5記載の楕円偏光フィルムは、請求項4記載の位相差補償フィルムと偏光フィルムが積層されてなる楕円偏光フィルムである。
【0034】
上記偏光フィルムとしては、一般に使用されている偏光フィルムであればよく、例えば、ポリビニルアルコール、部分ホルマール化ポリビニルアルコール等のビニルアルコール系ポリマーからなるフィルムに、ヨウ素、二色性染料等の二色性物質による染色処理及び延伸処理、架橋処理された、自然光を入射すると直線偏光を透過しうる任意のフィルムが挙げられる。
【0035】
尚、偏光フィルムは、一般に、その片面もしくは両面に偏光フィルムを保護する保護フィルムが積層されている。
【0036】
上記保護フィルムは、透明で、機械的強度、熱安定性、耐湿性等に優れたフィルムが好ましく、例えば、三酢酸セルロース、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂等のフィルムが挙げられる。
【0037】
請求項6記載の液晶表示装置は、請求項4記載の位相差補償フィルムを少なくとも1枚用いた液晶表示装置である。
【0038】
上記液晶表示装置は、上記楕円偏光フィルムを液晶セルの片面又は両面に配置してなる透過型や反射型、或いは透過・反射両用型等の従来公知の任意の液晶表示装置である。
【0039】
従って、液晶表示装置を形成する液晶セルも、例えば、薄膜トランジスタ型に代表されるアクティブマトリックス駆動型のもの、ツイストネマチック型やスーパーツイストネマチック型に代表される単純マトリックス駆動型等従来公知の任意の液晶セルが挙げられる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について説明するが、下記の例に限定されるものではない。
【0041】
(実施例1、比較例1〜5)
熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂(日本ゼオン社製、商品名「ゼオノア#1600」)をTダイの設置された単軸溶融押出機に供給し、230℃で溶融押出して、幅1000mm、平均厚み100μmの長尺熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を得た。
【0042】
得られた長尺熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂フィルムのガラス転移温度を、示差走査熱量測定装置(セイコー電子工業社製、商品名「DSC220C」)を用いて測定したところ、161.0℃であった。
【0043】
得られた長尺熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂フィルムを、ロール間縦一軸延伸装置に供給し、1.5倍に延伸して、表1に示したレターデーション値を有する位相差補償フィルムを得た。得られたフィルムの幅は810mmであった。
【0044】
又、得られた縦一軸延伸フィルムのレタデーション値を測定して表1に示した。レタデーション値は複屈折計(王子計測機器社製、商品名「KOBRA−21ADH」)を用いてTD方向に1cm間隔で測定し、平均値で示した。
【0045】
次に、得られた縦一軸延伸フィルムを予熱ゾーン、拡幅ゾ−ン及び冷却ゾーンを有するテンタークリップ式横延伸機に供給し、表1に示した所定の拡幅角度及び拡幅距離で横延伸を行い位相差補償フィルムを得た。尚、予熱ゾーンの温度は155℃、、拡幅ゾ−ンの温度は165度、冷却ゾーンの温度は120℃に設定した。
【0046】
得られた位相差補償フィルムの遅相軸角度精度とNz係数を複屈折計(王子計測機器社製、商品名「KOBRA−21ADH」)を用いてTD方向に5mm間隔で測定し、結果を表1に示した。
【0047】
尚、遅相軸角度精度は、各測定点における遅相軸の、TD方向に対するズレ角度が±1.0度以内に入っている比率を百分率で示した。
【0048】
【表1】
【0049】
比較例1で得られた位相差補償フィルムは、横延伸工程の拡幅角度が小さいため遅相軸がMD方向のままであった。
【0050】
比較例2で得られた位相差補償フィルムは、横延伸工程の拡幅角度が大きすぎたため横一軸が支配的であった。
【0051】
比較例3で得られた位相差補償フィルムは、横延伸工程の拡幅距離が短いためボーイングが大きく、遅相軸の角度の精度が悪かった。
【0052】
比較例4で得られた位相差補償フィルムは、縦一軸延伸フィルムのレタデーション値が低すぎて横一軸が支配的であった。
【0053】
比較例5で得られた位相差補償フィルムは、縦一軸延伸フィルムのレタデーション値が大きすぎて遅相軸がMD方向のままであった。
【0054】
【発明の効果】
請求項1記載の位相差補償フィルムの製造方法の構成は上述の通りであるから、熱可塑性樹脂フィルムを縦延伸した後に横延伸をする逐次二軸延伸において、ボーイングが少なく、且つ、遅相軸方向がフィルムの縦方向に対して直交方向を向いており、遅相軸角度の精度がよい位相差補償フィルムを効率よく製造することができる。
【0055】
請求項2記載の位相差補償フィルムの製造方法では、遅相軸方向が位相差補償フィルムの幅方向(TD方向)であるから、二軸性がより優れている位相差補償フィルムが得られる。
【0056】
請求項3記載の位相差補償フィルムの製造方法では、熱可塑性樹脂が熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂であるから、透明性が高く光学的均一性が優れており、且つ、耐熱性及び耐湿性が優れた位相差補償フィルムが得られる。
【0057】
請求項4記載の位相差補償フィルムは、請求項1 、2又は3記載の位相差補償フィルムの製造方法で製造された位相差補償フィルムであるから、遅相軸方向がフィルムの縦方向に対して直交方向を向いており、遅相軸角度の精度がよい。
【0058】
請求項5記載の楕円偏光フィルムは、請求項4記載の位相差補償フィルムと偏光フィルムが積層されてなるので、光ディスク、液晶表示装置等に好適に使用できる。
【0059】
請求項6記載の液晶表示装置は、請求項4記載の位相差補償フィルムを少なくとも1 枚用いた液晶表示装置であるから、液晶テレビやモニター等の大型画面用の液晶表示装置として好適に使用できる。
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂フィルムを縦延伸した後に横延伸する逐次二軸延伸による位相差補償フィルムの製造方法であって、縦延伸工程においてレターデーション値が20〜150nmになるように熱可塑性樹脂フィルムを縦延伸し、横延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムを幅方向(TD方向)に変形する際に、熱可塑性樹脂フィルム端部の進行角度を、拡幅前の熱可塑性樹脂フィルムの進行方向に対し外向きに10〜15度(但し、10度を除く)の範囲とし、且つ、その状態を拡幅前の熱可塑性樹脂フィルムの幅の2倍以上の距離保持し続けることを特徴とする位相差補償フィルムの製造方法。
- 遅相軸方向が位相差補償フィルムの幅方向(TD方向)であることを特徴とする請求項1記載の位相差補償フィルムの製造方法。
- 熱可塑性樹脂が熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載の位相差補償フィルムの製造方法。
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