JP4229555B2 - 温度調節機能付き保管庫 - Google Patents

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JP4229555B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所望温度の下で被保管物を保管しうるように温度調節機能を備えた保管庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、薬品などを所要温度の下で保管する場合、恒温庫などの温度調節機能付き保管庫を用いることがある。この種の保管庫は、一般に、周壁が断熱材等から構成されて前面側に開口部が形成された庫本体を有し、この庫本体の前面側に、前記開口部を開閉するための扉を取り付けた構成で、庫内温度を所要温度に保つための手段として、庫内を加熱する加熱ヒータと、庫内を冷却する冷凍機と、庫内温度を検出する温度センサと、庫内の目標温度を設定する設定手段とを具備する。そして、温度センサにより検出された庫内温度と設定手段により設定された目標温度とを比較し、その比較結果に基づいて加熱ヒータおよび冷凍機をオン・オフさせることにより、庫内温度を、例えば以下のようにして目標温度を中心とする所定の目標温度帯に維持するようになっている。
【0003】
すなわち、まず庫内温度が目標温度よりも所定温度以上高い場合には、冷凍機を作動させることにより、庫内を目標温度付近まで冷却する。庫内温度が目標温度付近まで達すると、庫内温度が目標温度を中心にした所定の目標温度帯(例えば目標温度±1℃)の下限温度まで下がったときに冷凍機を停止させ、その後に庫内温度が目標温度帯の上限温度まで上昇したときに冷凍機を作動させる。ただし、冷凍機の作動直後と停止直後には、冷凍機を構成している圧縮機の潤滑不良等を防止する、いわゆる発停保護のため、前記の範囲を超えても所定時間は作動状態又は停止状態を継続する。そして、冷凍機が発停保護の状態にない場合には、加熱ヒータに通電することなく前記のように冷凍機の作動・停止(オン・オフ)を繰り返す。
【0004】
ところで、このような温度調節機能付き保管庫においては、庫内の温度ムラを解消するために庫内の空気を循環させる庫内ファンが備えられるが、この種の庫内ファンは、冷凍機のオン・オフとは無関係に回転駆動されるのが通例である。
【0005】
また、扉の開口部の周縁における結露を防止するために、当該開口部の周縁にヒータが埋設される。この種のものでは、例えば、ヒータに常時通電することで扉開口部周縁の結露を防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
先に述べた温度調節機能付き保管庫では、冷凍機により庫内が所定温度(上記の例では目標温度帯の下限温度)まで冷却されたときに冷凍機が停止するようになっているが、そのときに庫内ファンが作動していると、それによって庫内空気が撹拌されるため、庫本体の壁面を介して庫内と庫外との間で熱交換が起こりやすくなる。したがって、その分だけエネルギーのロスが生じる。
【0007】
一方、冷凍機の発停保護のために庫内温度が一時的に目標温度以下となった場合には、少しの時間待てば冷凍機の発停保護のために予め設定された所定時間(発停保護時間)が経過して冷凍機が停止し、しばらくすると庫内温度が上昇に転じることがある。したがって、このような場合には、庫内温度が目標温度以下となって冷凍機が停止しても、その直後に加熱ヒータに通電させる必要はない。ところが、冷凍機により庫内が冷却されて庫内温度が目標温度以下となった場合において、冷凍機が停止した時点で一律に加熱ヒータに通電するようになっていたり、あるいは庫内温度が目標温度以下まで下がったために加熱ヒータがすでに通電状態にある場合(冷凍機が発停保護状態にある場合)には当該加熱ヒータへの通電状態を継続させるようになっていたりすると、必要以上に電力を消費することとなる。
【0008】
加えて、先に述べたような温度調節機能付き保管庫では、加熱ヒータへの通電により庫内が加熱されて庫内温度が低温側から目標温度に近づいてきたときに、オーバーシュートして冷凍機が作動することがあり、その結果、庫内温度が下がり過ぎてしまう場合がある。このような場合もエネルギーを必要以上に消費していることに変わりはない。
【0009】
また、庫内が所定温度まで冷却されて冷凍機が停止したときに結露防止ヒータがオン状態になっていると、そのヒータ熱も庫内温度を上昇させる要因となる。そのため、冷凍機を再び作動させる時期が早くなり、その分だけエネルギー消費量が増えることとなる。
【0010】
本発明は、温度調節機能付き保管庫において、消費エネルギーの増大を招く上述のような点を改善することにより、なるべく少ないエネルギーで庫内温度を目標温度帯に維持できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1ないし4に記載した各発明は、前面側に開口部が形成された庫本体と、この庫本体の開口部を閉鎖しうるように庫本体の前面側に開閉可能に取り付けられた扉とを具備した温度調節機能付き保管庫において、それぞれ、以下のように構成したことを特徴とする。
【0013】
内を加熱する加熱ヒータと、庫内を冷却する冷凍機と、扉の開口部の周縁に埋設された結露防止ヒータと、庫内の空気を循環させる庫内ファンと、庫内温度を検出する温度センサと、庫内の目標温度を設定する設定手段と、冷凍機が作動状態から停止状態に又は停止状態から作動状態に移行したときからの経過時間を計時するタイマー手段と、温度センサにより検出された庫内温度と設定手段により設定された目標温度とを比較し、その比較結果に基づいて、庫内温度が目標温度を中心とする所定の目標温度帯に維持されるように、加熱ヒータおよび冷凍機の動作を制御する制御手段とを備え、この制御手段が次のような制御を行う構成とする。
【0014】
すなわち、加熱ヒータがオフ状態で冷凍機により庫内が冷却されて庫内が目標温度以下となったときに、前記タイマー手段によって計時された経過時間が冷凍機の発停保護のために予め定められた発停保護時間を超えているか否かを判断し、発停保護時間を超えている場合は加熱ヒータをオフ状態にしたまま庫内が目標温度帯の下限温度以下となった時点で冷凍機を停止させる。一方、発停保護時間を超えていない場合は加熱ヒータをオン状態にして前記経過時間が発停保護時間に達した時点で冷凍機を停止させる。そして、当該発停保護時間に達した時から所定時間が経過するまで加熱ヒータをオフ状態にする。
【0017】
【作用および効果】
本発明によれば、加熱ヒータがオフの状態で冷凍機により庫内が冷却されて庫内温度が目標温度以下となったときに、冷凍機が作動したときからの経過時間が冷凍機の発停保護時間を超えている場合は、庫内温度が目標温度帯の下限温度以下となった時点で冷凍機が停止する。これにより、庫内に対する冷却が停止されて、庫内温度が目標温度に向けて上昇することとなる。
【0019】
一方、冷凍機が作動したときからの経過時間が発停保護時間を超えていない場合は、発停保護時間に達するまでの間は冷凍機が作動したまま加熱ヒータがオンとなる。そして、その後に前記経過時間が発停保護時間に達したとき(以下、適宜、発停保護終了時という)に冷凍機が停止し、これと同時に加熱ヒータがオフ状態となって、その状態を所定時間維持する。この場合、発停保護終了時に庫内温度が目標温度帯の下限温度以上であれば、庫内温度が目標温度帯の下限温度に達するまで冷凍機が作動しつづけて、庫内温度が目標温度帯の下限温度まで下がった時点で上記の場合と同様にして冷凍機が停止する。また、発停保護終了時に庫内温度が目標温度帯の下限温度よりもさらに下がっていれば、発停保護の解除された状態で庫内温度が目標温度帯の下限温度以下となっているのであるから当然に冷凍機は停止状態となる。そして、このときから所定時間が経過するまで加熱ヒータがオフとなるが、それでも冷凍機が停止したことによって、通常は庫内温度が下げ止まり、やがては庫内温度が上昇に転じることとなる。したがって、前記所定時間が経過したときに庫内温度が目標温度帯まで上昇してれば結果的に加熱ヒータはオンとする必要がなくなるから、庫内温度が目標温度以下となったときに常に加熱ヒータに通電させるようにした場合と比べると、当該所定時間が経過するまで加熱ヒータをオフ状態とした分だけ、エネルギーの消費量を節約することができる。それと同時に温度上昇を緩やかにすることができるので、冷凍機の稼働時間を全体として短縮できる。なお、前記所定時間が経過しても目標温度帯の下限温度に達していなければ、その時点で加熱ヒータをオン状態にすることにより、庫内温度を目標温度帯まで速やかに上昇させることができるので、加熱ヒータをオンにする時期を上述のように所定時間だけ遅らせても別段問題が生じることはない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明を適用した恒温庫(温度調節機能付き保管庫)1の構造を簡略化して示したものである。同図に示すように、この恒温庫1は、前面側(図中の左側)に開口部2aが形成された庫本体2と、これの開口部2aを閉鎖しうるように庫本体2の前面側に開閉可能に取り付けられた扉3とを有する。庫本体2は、鋼板間に断熱材を挟持させてなる壁材等によって庫内2bを形成し、開口部2aの周縁に、この部分の結露を防止するヒータ(結露防止ヒータ)4を埋設する一方、庫内2bの後部側(図中の右側)にパネル5を配置した構成である。このパネル5は、庫本体2の後壁2cとの間に一定の間隔を隔てて配置されており、これによってパネル5と後壁2cとの間には、庫内空気の循環経路の一部を構成し且つ後述する蒸発器8a等を収納しうる所定の空間2dが形成されている。
【0023】
パネル5の上部側には、後方側(空間2d側)から空気を吸い出して庫内2bの前方に向けて風を送ることにより庫内空気を循環させる庫内ファン6が設けられている。パネル5と後壁2cとの間に形成された空間2d内には、庫内2bを加熱する加熱ヒータ7がパネル5の裏面(後壁2cに対向する面)の近傍に取り付けられているとともに、庫内2bを冷却する冷凍機8の構成要素である蒸発器8aと、庫内温度を検出する温度センサ(具体的には例えば熱電対またはサーミスター)9とが設けられている。庫内2bの底壁2eの下方側には機械室2fが設けられており、この機械室2f内に、冷凍機8の構成要素である圧縮機8b等が収納されている。
【0024】
図2は、恒温庫1の庫内温度等を制御する制御システムの構成を示すブロック図である。同図に示すように、恒温庫1には、先に述べた加熱ヒータ7、冷凍機8、庫内ファン6および結露防止ヒータ4に加えて、これらをそれぞれ駆動するための加熱ヒータ駆動回路17、冷凍機(圧縮機)駆動回路18、庫内ファン駆動回路16および結露防止ヒータ駆動回路14と、これらの駆動回路17・18・16・14を介して対応する各機器の動作を制御する制御手段20とが備えられている。
【0025】
制御手段20は、マイクロコンピュータおよびこれに内蔵あるいは外部接続されたRAMやROMなどで構成されている。この制御手段20には、庫内2bの目標温度を設定する設定手段21と、冷凍機8(正確にはその構成要素である圧縮機8b)が作動(オン)状態から停止(オフ)状態に又は停止状態から作動状態に移行したときからの経過時間を計時するタイマー手段22とが接続されている。また、制御手段20には、先に述べた温度センサ9がA/Dコンバータ(アナログ−デジタル変換器)23を介して接続されているとともに、前記の各駆動回路17・18・16・14をそれぞれ介して加熱ヒータ7、冷凍機8(圧縮機8b)、庫内ファン6および結露防止ヒータ4が接続されている。そして、温度センサ9によって検出された庫内温度と設定手段21によって設定された庫内の目標温度とが制御手段20において比較され、その比較結果に基づいて当該制御手段20が加熱ヒータ7、冷凍機8、庫内ファン6および結露防止ヒータ4を、対応する各駆動回路17・18・16・14をそれぞれ介して以下で述べるように制御するようになっている。
【0026】
図3ないし図5は、上記の各機器の動作を示すタイムチャートである。以下では、主としてこれらのタイムチャートを用い、制御手段20が冷凍機8や加熱ヒータ7等をどのように制御するかを具体的に説明する。
【0027】
<冷凍機8および加熱ヒータ7に対する制御>
庫内を主として加熱して目標温度付近に維持する場合と、庫内を主として冷却して目標温度付近に維持する場合とがあるので、冷凍機8および加熱ヒータ7に対する制御については、次の2つの場合に分けて説明する。
【0028】
(1)目標温度が外気温度よりも低い場合、具体的には、運転開始時に庫内が目標温度を中心とする所定の目標温度帯(この例では「(目標温度−1℃)〜(目標温度+1℃)」の温度領域とする)の上限温度(目標温度+1℃)よりも高い温度にあり、その状態からまず冷凍機8により庫内を冷却して目標温度に近づけ、その上で庫内温度を目標温度帯に維持する場合(冷却運転時)。
【0029】
(2)目標温度が外気温度よりも高い場合、具体的には運転開始時に庫内が目標温度より所定量(0.5℃)以上低い温度にある状態にあり、その状態からまず加熱ヒータ7により庫内を加熱して目標温度に近づけ、その上で庫内温度を目標温度帯に維持する場合(加熱運転時)。
【0030】
なお、運転当初から庫内温度が目標温度帯にある場合には、冷凍機8および加熱ヒータ7はオフ状態のままとし、時間が経過して上記のいずれかに該当するようになった場合に下記に述べるような制御を行う。
【0031】
(1)冷却運転時(図3参照):
冷却運転開始時点には、制御手段20は、温度センサ9により検出された庫内温度と設定手段21によって設定された目標温度とを比較し、その比較結果から庫内温度が目標温度帯の上限温度以上であると判断して、まず冷凍機駆動回路18を介して冷凍機8を作動させる(このとき加熱ヒータ7はオフ状態である)。これにより、図3に示すように庫内が冷却されて庫内温度が目標温度に近づく。その後、庫内温度が目標温度まで下がったときに、制御手段20はタイマー手段22(図2参照)によって計時された経過時間、つまり冷凍機8が作動してからの経過時間(以下、単に経過時間という)が冷凍機8の発停保護のために予め定められた発停保護時間(この場合は2分)を超えているか否かを判断する。そして、経過時間が発停保護時間を超えていれば(冷凍機8が発停保護の状態になければ)、庫内温度がさらに下がって目標温度帯の下限温度に達した時点で、制御手段20は冷凍機駆動回路18を介して冷凍機8を停止させる。以上が図3にAで示した過程である。
【0032】
冷凍機8が停止すると、庫内温度が上昇して、やがては目標温度の上限温度に達する。庫内温度が目標温度の上限温度に達したときに冷凍機8が発停保護の状態にない場合は、この時点で冷凍機8を作動させて庫内を再び冷却し、以後、目標温度を中心に±1.0℃の幅で冷凍機をオン・オフさせることにより、庫内温度を目標温度帯に維持する。ただし、図示例の恒温庫1においては、冷凍機8の発停保護のために、その作動後2分間と停止後5分間はそれぞれ当該冷凍機8の発停保護時間として予め定められている。この発停保護時間は、制御手段20を構成するマイクロコンピュータの制御プログラムに書き込まれている。この制御プログラムにしたがって、制御手段20は、冷凍機8がいったん作動すると図3のBに示すように庫内温度が目標温度帯の下限温度よりさらに下がっても2分間は冷凍機8に対して作動状態を継続させ、逆に冷凍機8がいったん停止すると図3のCに示すように庫内温度が目標温度帯の上限温度を超えても5分間は冷凍機8に対して停止状態を継続させる。
【0033】
一方、目標温度帯の上限温度で冷凍機8を作動させた結果として庫内温度が目標温度まで下がったときに、前記のタイマー手段22によって計時された経過時間が発停保護時間を超えていなければ、つまり冷凍機8が発停保護の状態にあれば、制御手段20は図3のBやDに示すように冷凍機8の作動を継続した状態で加熱ヒータ駆動回路17を介して加熱ヒータ7をオン状態にする。そして、その後に経過時間が発停保護時間に達した時点、つまり冷凍機8が作動してから2分が経過して発停保護状態が終了した時点で、加熱ヒータ7をオフ状態にする。このとき、図3のBに示すように庫内温度が目標温度帯の下限温度以下まで下がっていれば冷凍機8も停止させるが、そうでない場合(例えば図3のDの場合)には、庫内温度がさらに目標温度帯の下限温度まで下がった時点で冷凍機を停止させる。
【0034】
ところで、上記のようにして冷凍機8の発停保護状態が終了した時点で庫内温度が目標温度帯の下限温度以下まで下がっていれば冷凍機8を停止させるが、このときに庫内温度を目標温度帯まで再び上昇させるために冷凍機8の停止直後に加熱ヒータ7をオン状態にしたりオン状態を継続させたりすると、庫内温度は比較的早く目標温度帯まで上昇するものの、その分、エネルギーを消費することとなる。
【0035】
そこで、この恒温庫1においては、なるべくエネルギーを消費しないようにするために、制御手段は、上記のようにして冷凍機8の発停保護のために庫内温度が一時的に目標温度帯の下限温度以下まで下がった場合、発停保護の解除により冷凍機8が停止した時点で直ぐに加熱ヒータ7をオン状態にするのではなく、図3のEに示すように所定時間(この例では7分間)だけ加熱ヒータ7をオフ状態にするか、または既に加熱ヒータ8がオフ状態となっていれば当該オフ状態を継続させる。そして、所定時間が経過してもなお庫内温度が目標温度帯の下限温度以下であれば、図3のFに示すように、その時点で加熱ヒータ7をオン状態にして庫内温度を目標温度に向けて上昇させる。このようにすると、加熱ヒータ7をオフ状態にしている所定時間内に冷凍機8の停止に伴う庫内温度の自然上昇が見込まれるから、所定時間経過後に庫内温度を目標温度に向けて上昇させるために加熱ヒータ7をオン状態にするとしても、そのオン状態の時間を短くすることができるから、その分、エネルギーの消費量を少なくすることができる。また、図3には示していないが、冷凍機停止後の前記所定時間(7分間)内に例えば庫内よりも温度の高い庫外からの外気の侵入等により庫内温度が目標温度まで自然に上昇するような場合には、その過程で加熱ヒータをオン状態にする必要が無いから、このような場合は更にエネルギーの消費量を少なくすることが可能となる。
【0036】
(2)加熱運転時(図4参照):
加熱運転の開始時には、制御手段20は、図2の温度センサ9により検出された庫内温度と設定手段21によって設定された目標温度とを比較し、その比較結果から庫内温度が目標温度より所定量(0.5℃)以上低い温度であると判断して、加熱ヒータ駆動回路17を介して加熱ヒータ7をオン状態にする(このとき冷凍機8はオフ状態であある)。これにより、庫内が加熱されて庫内温度が目標温度に向けて上昇する。そして、図3に示すように庫内温度が目標温度よりも所定量だけ低い所定温度(図示例では「目標温度−0.5℃」)に達したときに、制御手段20は加熱ヒータ駆動回路17を介して加熱ヒータ7への通電率を所定量(図示例では50%)だけ低下させる。その後は、この所定量だけ低下させた通電率の条件下で、庫内温度が目標温度に達するまで所定のタイミングで加熱ヒータ7をオン・オフさせる。なお、図3に示した例では、庫内温度が「目標温度−0.5℃」から目標温度に達するまでの時間は30分である。また、庫内温度が目標温度に達すると、加熱ヒータ7をオフ状態にするが、それ以後も所定のタイミングで比較的小刻みに加熱ヒータ7のオン・オフを切り換えることにより、庫内温度を「目標温度−0.5℃」から目標温度の間に維持する。なお、加熱ヒータ7をオン状態からオフ状態に切り換えるタイミングは、庫内温度が目標温度まで上昇したときとする。
【0037】
上述のようにすると庫内温度が「目標温度−0.5℃」から目標温度に達するまでの過程で、加熱ヒータ7のオン・オフに伴って庫内温度が細かく変動しながら比較的ゆっくりと上昇するようになるから、庫内温度がオーバーシュートして目標温度以上まで上昇するといった事態を回避することができる。したがって、オーバーシュートにより冷凍機8が作動して庫内温度が下がり過ぎてしまうといった事態も生じなくなるから、この種の冷凍機8の作動に伴うエネルギーの不必要な消費を回避することができる。
【0038】
ところで、庫内温度が上記の目標温度付近に維持されている状態において、図4に示したように外乱により庫内温度が目標温度を超えて上昇することがある。このような場合、制御手段20は加熱ヒータ7をオフ状態にし、さらに庫内温度が先に述べた目標温度帯の上限温度(目標温度+1℃)まで上昇したときに、それまで停止していた冷凍機8を作動させる。このようにして冷凍機8がいったん作動すると、図4のGに示すように冷凍機8は2分間は作動状態を継続するため、庫内温度が目標温度よりも低い所定温度(目標温度−0.5℃)以下まで一時的に低下することがある。この場合には、冷却運転時の場合と同様の理由により、まず庫内が目標温度まで低下した時点で加熱ヒータ7を100%の通電率でオン状態にし、その後、冷凍機8の発停保護が解除されて当該冷凍機8が停止したときに、加熱ヒータ7をオフ状態にして、所定時間そのオフ状態を継続させる(図4のH)。そして、所定時間経過後においても庫内温度が前記所定温度以上まで上昇していない場合には、当該所定時間が経過した時点で加熱ヒータ7をオン状態にして庫内温度を前記所定温度以上まで速やかに上昇させる(図4のI)。このようにして、加熱運転時に外乱により冷凍機8が作動して一時的に庫内温度が目標温度より低い所定温度以下となったときにも、冷凍運転時の場合と同様、加熱ヒータ7をオン状態にする時間をできるだけ短縮することで、エネルギーの消費を抑えることができる。
【0039】
<庫内ファンに対する制御>
冷却運転時および加熱運転時とも、図1の扉3が閉じられている状態において、制御手段20は、庫内空気を循環させて庫内温度を均一にするため、図2の庫内ファン駆動回路16を介して通常は庫内ファン(正確にはファンモータ)6を回転させる。
【0040】
ただし、例えば図3のC・Eや図4のHに示すように、冷凍機8の作動により庫内温度が目標温度よりも低い所定温度まで下がって冷凍機8が停止したときには、その直後に庫内ファン6を所定時間(図3の例では5分間)だけ停止させる。このようにすると、庫内空気が停滞するために、庫内空気と庫本体2の壁面との間、ひいては庫内2bと庫外との間で熱交換が比較的起こりにくくなるから、この種の熱交換によって生じるエネルギーロスを抑えることができる。また、庫内ファン6の発熱も生じなくなる。したがって、冷凍機8の停止後において、庫内ファン6の回転により庫内空気が循環している場合と比べると、緩やかに庫内温度が上昇することとなるから、その分だけ冷凍機8の次の作動開始時期を遅らせることができる。言い換えれば、庫内温度を上昇させて目標温度帯に維持する局面において、冷凍機8の停止時間を長くすることができ、その間は冷凍機8を停止させておくことができる。こうして冷凍機8の稼働時間を全体として短縮でき、その分だけエネルギーを節約することが可能となる。なお、庫内温度が目標温度よりも低い所定温度まで下がって冷凍機8が停止した上述の状態において、例えば目標温度が比較的高い温度に変更されたような場合には、庫内ファン停止中の前記所定時間内であっても庫内ファン6を回転させると同時に加熱ヒータ7も通常状態にする。このようにすることで、庫内温度を変更後の新たな目標温度付近まで速やかに上昇させることが可能となる。
【0041】
この恒温庫1においては、上記の場合以外に、図1に示した蒸発器8aの周辺部の霜を除去している状態(霜取り中)のときと、扉3が開かれたとき(扉が開いている状態のとき)も、制御手段20は庫内ファン6を停止させるようになっている。霜取り中および扉3が開かれたときに庫内ファン6を停止させるのは、霜取り用ヒータ(図示せず)による熱や外気の影響を受けて庫内温度が変動するのを、できるだけ回避するためである。
【0042】
<結露防止ヒータに対する制御(図5参照)>
制御手段20は、図1に示した庫本体2の開口部2aの周縁部分や扉3の周囲における結露の発生を防止するため、後述する場合を除き、庫内温度が図5に示すような第1所定温度(この例では、−9℃)以下であるときに図2の結露防止ヒータ駆動回路14を介して結露防止ヒータ4をオン状態とし、庫内温度が第1所定温度から第2所定温度(この例では、17℃)の範囲にあるときに約8分毎に結露防止ヒータ4をオン・オフさせる。
【0043】
一方、庫内温度が第2所定温度以上で冷凍機8が停止しているとき(オフの発停保護状態にあるときを含む)は、上記のような結露は通常生じないので、制御手段20は、結露防止ヒータ4を原則として常時オフ状態にする。ただし、庫内温度が外気の温度よりも10℃以上高い場合において冷凍機8が停止しているときは、その温度差により開口部2aの周縁部分や扉3の周囲に結露が生じる可能性があるので、制御手段20は約8分毎に結露防止ヒータをオン・オフさせる。
【0044】
また、先に述べた冷却運転時において、制御手段20は、冷凍機8を停止させた直後の5分間は結露防止ヒータ4をオフ状態にする。このようにすると、結露防止ヒータ4をオン状態にしている場合に比べて庫内温度がゆっくりと上昇することとなるから、冷凍機8の次の作動時期を遅らせることができる。したがって、その分だけ冷凍機8の稼働時間を短縮することができるので、その短縮化した分だけエネルギーの消費を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される温度調節機能付き保管庫(恒温庫)の一例を示す縦断面図である。
【図2】温度調節機能付き保管庫の庫内温度等を制御する制御システムの構成を示すブロック図である。
【図3】温度調節機能付き保管庫の冷却運転時における冷凍機等の動作を例示したタイムチャートである。
【図4】温度調節機能付き保管庫の加熱運転時における加熱ヒータ等の動作を例示したタイムチャートである。
【図5】温度調節機能付き保管庫の結露防止ヒータの動作を例示したタイムチャートである。
【符号の説明】
1 恒温庫(温度調節機能付き保管庫)
2 庫本体
2a 開口部
2b 庫内
3 扉
4 結露防止ヒータ
6 庫内ファン
7 加熱ヒータ
8 冷凍機
9 温度センサ
20 制御手段
21 設定手段
22 タイマー手段

Claims (1)

  1. 前面側に開口部が形成された庫本体と、この庫本体の開口部を閉鎖しうるように庫本体の前面側に開閉可能に取り付けられた扉とを具備した温度調節機能付き保管庫であって、
    庫内を加熱する加熱ヒータと、
    庫内を冷却する冷凍機と、
    扉の開口部の周縁に埋設された結露防止ヒータと、
    庫内の空気を循環させる庫内ファンと、
    庫内温度を検出する温度センサと、
    庫内の目標温度を設定する設定手段と、
    冷凍機が作動状態から停止状態に又は停止状態から作動状態に移行したときからの経過時間を計時するタイマー手段と、
    温度センサにより検出された庫内温度と設定手段により設定された目標温度とを比較し、その比較結果に基づいて、庫内温度が目標温度を中心とする所定の目標温度帯に維持されるように、加熱ヒータおよび冷凍機の動作を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、加熱ヒータがオフ状態で冷凍機により庫内が冷却されて庫内が目標温度以下となったときに、前記タイマー手段によって計時された経過時間が冷凍機の発停保護のために予め定められた発停保護時間を超えているか否かを判断し、発停保護時間を超えている場合は加熱ヒータをオフ状態にしたまま庫内が目標温度帯の下限温度以下となった時点で冷凍機を停止させる一方、発停保護時間を超えていない場合は加熱ヒータをオン状態にして前記経過時間が発停保護時間に達した時点で冷凍機を停止させ、さらに当該発停保護時間に達した時から所定時間が経過するまで加熱ヒータをオフ状態にすることを特徴とする温度調節機能付き保管庫
JP35957799A 1999-12-17 1999-12-17 温度調節機能付き保管庫 Expired - Fee Related JP4229555B2 (ja)

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