JP2009036483A - 冷蔵庫及びその除霜方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】蒸発器に蒸発器温度計8を設け、冷凍サイクルの運転開始から所定基準時T2、T3に到達したとき及び冷凍サイクルの運転開始時の蒸発器温度を計測する。この計測結果が予め設定したしきい温度TD以下の場合にこの蒸発器への着霜が生じているものと判断して、除霜ヒータ9による加熱又は庫内冷気の送風のいずれかの除霜運転によって上記着霜を融解して解消する。この冷蔵室内の設定温度TSが基準設定温度TCよりも高いときは庫内の冷気を蒸発器に送風して除霜を行い、設定温度が基準設定温度よりも低いときは除霜ヒータを通電加熱して着霜を解消する。このように除霜運転を必要最小限に抑えたのでこの除霜運転によって、庫内温度が過度に上昇するのを防止し得る。
【選択図】図1
Description
この霜は蒸発器3の表面と庫内6の冷気とが接触するのを妨げるため、この冷蔵庫の冷却効率の低下を招く。
この除霜運転において、図示しない冷気循環制御手段によって庫内6と冷凍サイクルとの間の通気を隔離しつつ、蒸発器3への着霜量に対応して、その量が多い場合は蒸発器3の近傍に設けた除霜ヒータ9を通電加熱し、その量が少ない場合は庫内6の冷気(3〜10℃程度)をこの蒸発器3に冷気送風手段(庫内ファン)によって循環送風して、上記霜を融解して除去する技術がある(特許文献1の段落0018参照)。
また、上記除霜運転で急上昇した庫内温度を下げる必要があるため、上記冷凍サイクルを再運転(再稼動)した際に多くの電力を消費するという問題もある。
ただし、蒸発器温度計による蒸発器の温度測定の結果が、その温度が上記しきい温度よりも低いときは、上記冷凍サイクルが運転している状態であっても、その運転を一旦強制的に停止して除霜運転を先に行う。この除霜を行うことにより、蒸発器における熱交換がスムーズに行われるようになり冷却効率が向上するためである。
この所定時間とは、上記除霜ヒータの通電加熱による庫内温度の過度の上昇を抑制し得る通電の限度時間のことをいう。この除霜ヒータを通電加熱することによる庫内温度の上昇速度は、冷蔵庫の内容積、除霜ヒータの出力等によって変わる。そこで予め実験等を行うことで、この冷蔵庫の設計段階において上記所定時間の推奨値が決定される。
具体的には、上記冷凍サイクルを運転することによって、庫内温度が設定温度TS−3℃まで下がったら、この冷凍サイクルを停止し、この停止により庫内温度が設定温度TS+3℃まで上昇したら、この冷凍サイクルを再び運転する。
この冷蔵庫は、マイナス5℃から10℃の範囲内で設定温度TSの設定を行うことができるようになっており、例えばこの設定温度TSを4℃とすることができる。この場合においては、庫内温度が1℃から7℃の範囲内に収まるように温度がコントロールされる。
このしきい温度TDは、除霜運転を行う温度に合わせて適宜調節することができ、通常は2℃から6℃の温度範囲内で設定する。
その一方で、この温度測定の結果がしきい温度TDより高ければ、庫内温度計7による温度測定の結果に従って、通常の冷却運転と同様に、この圧縮機1の運転又は停止について決定する。
また、この基準設定温度TCが5℃であって、庫内の設定温度TSを6℃、及び、しきい温度TDを4℃とした場合においては、蒸発器温度計8での測定温度が4℃を下回った際に除霜運転が行われ、設定温度TSが基準設定温度TCよりも高いので、この除霜運転はオフサイクル除霜運転となる。
この基準設定温度TCは、オフサイクル除霜運転とヒータ除霜運転の切り替え温度であって、この各除霜運転が効率的に行われる限りにおいては、上記のように必ずしも5℃に設定する必要はなく、製造段階において、その前後数℃の範囲で変更することもできる。
この制御フローにおいては、はじめに、蒸発器温度計8での測定結果がしきい温度TD(例えば3℃以下)を下回るか否かを判断する(同図のS1)。この条件に当てはまる場合は、圧縮機1、凝縮ファン4、庫内ファン5等の冷凍サイクルを停止する(同図のS2)。
この除霜終了温度TOFFは適宜調節し得るが、通常はしきい温度TDよりも数℃高い温度に設定される(例えば、しきい温度TDが上記のように3℃の場合にあっては10℃)。
このように庫内ファン5を回転させる前に予め待機運転によって蒸発器3を待機完了温度TFまで冷却しておけば、このように暖気が庫内に送り込まれることがないので、食品等の鮮度が保たれる。
この待機運転は、庫内ファン5を除く冷凍サイクルの運転開始後、少なくとも所定時間(この例では5分)行われ(同図のS10)、この所定時間経過後、上記の判断(同図のS9)に従って待機運転を継続するかどうかが決定される。
この制御フローにおいては、はじめに、蒸発器温度計8での測定結果がしきい温度TD(例えば3℃以下)を下回るか否かを判断する(同図のS21)。この条件に当てはまる場合は、庫内ファン5を除く冷凍サイクル(圧縮機1、凝縮ファン4等)を停止する(同図のS22)。
この所定時間(例えば30分間)は、この冷蔵庫に保管する食品等の水分量等に対応して適宜設定し得る。
2 凝縮器
3 蒸発器
4 凝縮器ファン
5 庫内ファン
6 庫内
7 庫内温度計
8 蒸発器温度計
9 除霜ヒータ
T1 第1基準時
T2 第2基準時
T3 第3基準時
TC 基準設定温度
TD しきい温度
TF 待機完了温度
TOFF 除霜終了温度
TS 設定温度
Claims (5)
- 冷凍サイクルの蒸発器(3)と庫内(6)との間を、ファン(5)により空気を循環させて上記庫内(6)を冷却する冷蔵庫の上記蒸発器(3)に付着した霜を除霜する除霜方法において、
上記蒸発器(3)の温度測定を行い、その測定温度が予め設定したしきい温度以下の場合、上記蒸発器(3)に霜が付着しているものと判断して除霜運転を行うようにしたことを特徴とする除霜方法。 - 上記除霜運転は、上記庫内(6)の設定温度が基準設定温度よりも高い時、上記冷凍サイクルの運転を停止するとともに、上記ファン(5)で庫内(6)の冷気を上記蒸発器(3)に循環送風してこの蒸発器(3)に付着した霜を融解して除去し、
庫内(6)の上記設定温度が上記基準設定温度よりも低い時には、上記冷凍サイクルの運転を停止するとともに、上記蒸発器(3)の除霜ヒータ(9)を通電加熱してこの蒸発器(3)に付着した霜を融解して除去するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の除霜方法。 - 上記除霜ヒータ(9)の通電時間を測定し、その通電時間が予め設定した所定時間に達したときに、上記除霜ヒータ(9)の通電加熱を停止するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の除霜方法。
- 上記蒸発器(3)の温度測定を、冷凍サイクルの運転開始から、予め設定した第1基準時(T1)より後の第2基準時(T2)まで経過した時、一旦停止した冷凍サイクルの運転を再開する時、又は、上記第2基準時(T2)に到達する前に上記冷凍サイクルが停止しそのまま上記第2基準時(T2)より後の第3基準時(T3)まで経過した時、の上記各基準時又は上記再開時において行うようにしたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の除霜方法。
- 請求項1から4のいずれかに記載の除霜方法によって除霜運転を行うようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
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