以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下においては、リーダ/ライタを「R/W」,データベースを「DB」と略記する。
まず、本発明に係る遊技用装置及び遊技用システムの概要について説明する。本発明に係る遊技用装置は、図1〜図3に示すように、遊技機であるパチンコ機10に対応して設けられるカードユニット20であり、本発明に係る遊技用システムは、図1及び図2に示すように、該カードユニット20と、該カードユニット20と通信可能な管理装置であるシステムコントローラ60を備える遊技用システム1である。この遊技用システム1では記録媒体として一般カード5が使用される。この遊技用システム1に含まれる各構成要素は遊技場内に設けられており、システムコントローラ60は、当該遊技場内に設けられ、一般カード5のカード残額を精算する精算装置80と通信可能である。また、システムコントローラ60は、後述する一般カード5の発行及び管理を行うカード会社に設けられている管理サーバ90とも通信可能である。
カードユニット20においては、図2及び図3に示すように、貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付けて認識すると、現在のカード残額+入金金額を、カードR/W27の一般カード5に新たなカード残額として記録して、カード玉貸可能状態となり(又はカード玉貸可能状態を継続し)、該カード残額を使用して遊技媒体であるパチンコ玉を貸与可能である。そして、カード残額が全額使用されたときには、一般カード5をカードR/W27部に留保する一方、カード残額が完全には使用されず残存したときには、カード返却ボタン16の操作によって該未使用のカード残額が記録されている一般カード5を遊技者に返却することが可能である。
また、カードユニット20では、カード残額が零でない一般カード5(つまり上記遊技者に返却された一般カード5であり、以下「残額有りの一般カード5」という。)を外部から受け付けて、カード玉貸可能状態となり、該カード残額を使用してパチンコ玉を貸与可能である。つまり、一般カード5による台移動が可能である。
このカードユニット20では、カードR/W27の一般カード5が外部に排出されることに応じて、カードストッカ28に貯留されている一般カード5のうちの1枚をカードR/W27に供給する供給処理が行われるようになっている。そして、カードR/W27に供給されてきた一般カード5が使用可能であるか否かの判定(供給時判定)が、ユニット制御部22によって実施され、使用可能でないと判定された場合には、多機能ランプ26でのエラー報知及び当該一般カード5の排出処理が行われる。また、カードユニット20への貨幣入金の際にも、カードR/W27の一般カード5が使用可能であるか否かの判定(入金時判定)が、ユニット制御部22によって実施され、使用可能でないと判定された場合には、多機能ランプ26でのエラー報知及び当該一般カード5の排出処理が行われる。
システムコントローラ60では、上記カードユニット20において供給処理が行われたことに基づいて、該カードユニット20から記録情報(一般カードID)を受信して、該記録情報が記録されている一般カード5(即ち供給処理により供給されたカード)が使用可能であるか否かの判定(供給時使用判定)が、制御部62によって実施され、使用可能でないと判定された場合には、使用不可である旨を示す使用判定結果が前記カードユニット20に送信される。該使用判定結果を受信したカードユニット20では、入金が禁止され、多機能ランプ26でエラー報知が行われ、当該一般カード5の排出処理が禁止される。また、カードユニット20への貨幣入金の際にも、該カードユニット20から記録情報(一般カードID)を受信して、該記録情報が記録されている一般カード5(即ち入金金額を記録するカード)が使用可能であるか否かの判定(入金時使用判定)が、制御部62によって実施され、使用可能でないと判定された場合には、使用不可である旨を示す使用判定結果が前記カードユニット20に送信される。該使用判定結果を受信したカードユニット20では、入金が禁止され、多機能ランプ26でエラー報知が行われ、当該一般カード5の排出処理が禁止される。
次に、カードユニット20及び遊技用システム1の構成について図1〜図7を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、カードユニット20は、ハブ(HUB)40,中継器50,及び通信ケーブルを介して、システムコントローラ60と双方向のデータ通信可能に接続されており、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されている。また、システムコントローラ60と精算装置80とは、個別の通信ケーブルを介して、比較的高速のデータ通信を実施可能に接続されている。また、前記システムコントローラ60は、通信回線を介して、カード会社に設置された管理サーバ90と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、カード会社は、該管理サーバ90にて、各遊技場の一般カード5による売上や、システムコントローラ60及びカードユニット20のエラー状況等を把握できるようになっている。本発明に係る遊技用システム1では、図2及び図3に示すように、紙幣2,硬貨3,及び一般カード5が使用される。
紙幣2は貨幣の一例であって、ここでは図3に示すように、1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類の紙幣である。また硬貨3も貨幣の一例であって、ここでは図3に示すように、100円硬貨,及び500円硬貨の2種類の硬貨である。
一般カード5は記録媒体の一例であって、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値の大きさ(カード残額)を特定するための情報(一般カードID,カード残額)が記録されるカードである。本例における一般カード5には、該一般カード5を個々に識別可能な一般カードIDと、有価価値の大きさ自体であるカード残額が記録されている。ここで、一般カードIDは、後述するシステムコントローラ60の一般カードDBにおいてカード残額と対応付けて管理されているので、遊技用システム1においては、一般カードIDから対応するカード残額を特定可能である。また、カード残額は、それ自体が有価価値の大きさである。つまり、本例の一般カードID,カード残額は、いずれも有価価値の大きさを特定するための情報である。
この一般カード5は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、一般カードID及びカード残額等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。この一般カード5は、カードユニット20及び精算装置80において使用される。以下では、この一般カード5を、単にカードとも呼ぶ。
パチンコ機10は遊技機の一例であって、図1〜図3に示すように、カードユニット20に対応して設けられ、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応するカードユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理(後述するカード玉貸処理)が行われる、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場内に配置された遊技島(図示外)において該パチンコ機10の機種等に従って設置されている。
このパチンコ機10は、図3(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、図2に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。前記遊技領域には可変表示装置が設けられると共に、始動入賞口,大入賞口,及びその他の入賞口が設けられている。このパチンコ機10は、台番号により個々に識別可能となっている。
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、カードユニット20の玉貸通信部21bと通信可能に接続され、パチンコ機10とカードユニット20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理が行われる場合に、パチンコ機10とカードユニット20との間でパチンコ玉の貸出に関する信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。さらに払出制御基板12は、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16とも接続されている。玉払出装置13は、玉貸処理が行われて遊技者に貸し出されるパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
このパチンコ機10においては、前記遊技領域に打ち込まれたパチンコ玉が始動入賞口に入賞すると、遊技領域に設けられた可変表示装置が変動を開始して所定時間の経過後に該変動が停止し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた態様(例えば「000」〜「999」のいずれかのゾロ目)になると、遊技者にとって有利な遊技状態である大当り状態(単に「大当り」とも呼ぶ)が発生するる。
また遊技領域に打ち込まれたパチンコ玉が、該遊技領域に設けられた始動入賞口,大入賞口,及びその他の入賞口に入賞すると、払出制御基板12の制御により、予め定められた数のパチンコ玉が賞球として玉払出装置13から払い出される。
残度数表示器14は、カードR/W27にて受け付けている一般カード5に記録されているカード残額に相当する残度数を表示するための表示器であり、本例では、図3に示すように5桁の7セグメント表示器によって構成されている。ここで残度数は、カード残額が所定の比率で変換されたもの(例えば100円=1度数)である。図2に示すように、残度数表示器14に玉貸通信部21bから残度数を示す度数表示信号が入力されることにより、残度数が表示される。この残度数は下位3桁に表示される。
玉貸ボタン15は、カードR/W27にて受け付けている一般カード5に記録されているカード残額を使用するための玉貸操作を受け付けるボタンである。図2に示すように、玉貸ボタン15が操作されたことにより、玉貸通信部21bに貸出入力信号が入力され、該入力の検出によってユニット制御部22が玉貸ボタン15が操作された旨を認識する。
カード返却ボタン16は、カードR/W27にて受け付けている一般カード5を遊技用装置外部に排出するための返却操作を受け付けるものである。図2に示すように、カード返却ボタン16が操作されたことにより、玉貸通信部21bに返却入力信号が入力され、該入力の検出によってユニット制御部22がカード返却ボタン16が操作された旨を認識し、カードR/W制御部29によりカードR/W27にて受け付けているカード(残額有りの一般カード5)の排出処理が行われ、一般カード5がカード挿入口27aから排出されて抜取待ち状態となる。この抜取待ち状態とは、ここでは一般カード5の一端がカード挿入口27aから外部に突出した状態(つまり遊技者がカードを抜き取り可能な状態)を指す。
上記の残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、図3に示すようにパチンコ機10の前面(ここでは上皿)に設けられているが、図2に示すように、カードユニット20と接続されているので、遊技用装置であるカードユニット20に属するものでもある。
カードユニット20は遊技用装置の一例であって、図2及び図3(a)に示すように、パチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられている。このカードユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図3(a)に示すように、その前面に多機能ランプ26,紙幣挿入口23a,硬貨挿入口24a,硬貨返却ボタン24e,硬貨返却口24f,及びカード挿入口27a等を備え、図2及び図3(b)に示すように、その内部に玉貸通信部21b,ユニット制御部22,紙幣識別機23,硬貨識別機24,カードR/W27,カードストッカ28,カードR/W制御部29,及びシステムコントローラ用通信部29a等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。なお、各カードユニット20は、装置IDによって個々に識別可能とされている。
玉貸通信部21bは、前述の如くパチンコ機10の払出制御基板12と接続されている。図2に示すように、この玉貸通信部21bには、払出制御基板12からEXS信号,PRDY信号,前記貸出入力信号,及び前記返却入力信号が入力される。また、玉貸通信部21bから払出制御基板12に対して、BRDY信号,BRQ信号,及び前記度数表示信号が出力される。なお、EXS信号,PRDY信号,BRDY信号,BRQ信号はパチンコ玉の払出を行う際の制御信号であり、各々EXS,PRDY,BRDY,BRQとも呼ぶ。
ユニット制御部22は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROM(あるいはEEPROM)に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、カードユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して(あるいは各構成要素からの信号を受信して)各種の処理を行うものである。なおROMには、前記装置IDが記憶されている。このユニット制御部22には、図2に示すように、前記玉貸通信部21bの他、後述する紙幣識別機23,硬貨識別機24,多機能ランプ26,及びカードR/W制御部29等が接続されている。
このユニット制御部22は貸与処理手段の一例であって、後述する貨幣受付手段(紙幣識別機23,硬貨識別機24)により受け付けた貨幣(紙幣2,硬貨3)の金額に相当する有価価値の大きさ(入金金額)のうちの所定の大きさの有価価値(玉貸設定金額)を遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用するための貸与処理(カード玉貸処理)を行うものである。
具体的には、図7及び図8に示すように、紙幣識別機23又は硬貨識別機24に、紙幣2又は硬貨3が入金されたことを条件として、識別された入金金額をカードR/W27の一般カード5のカード残額に加算して(即ち〔現在のカード残額+入金金額〕を、新たなカード残額として記録して)、カード玉貸可能状態となる(既にカード玉貸可能状態である場合には該状態を継続する)。そして、図9に示すように、該状態で玉貸ボタン15が操作されて貸出入力信号が入力されたときに、後述するカードR/W27により受け付けている一般カード5に記録されたカード残額と予め設定された玉貸設定金額(例えば500円)とを比較して、カード残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額に相当する度数のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示し、払出制御基板12が指示された度数分のパチンコ玉の払出を玉払出装置13により行う。一方、カード残額<玉貸設定金額であれば該カード残額に相当する度数のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示し、払出制御基板12が該指示された度数分のパチンコ玉の払出を玉払出装置13により行う。以下、貸与処理手段による貸与処理を「カード玉貸処理」と呼ぶ。
このユニット制御部22は上記の他、判定手段,使用禁止処理手段,及び異常処理手段としても機能するが、その機能については後述する。
紙幣識別機23は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図3(b)に示すように、入金可能な状態で、紙幣挿入口23aから挿入され搬送されてきた紙幣2を受け付けて、該受け付けた紙幣2が前記4種類の紙幣のうちのいずれの紙幣であるかを識別する(いずれの紙幣でもなければ正規の紙幣ではないと識別する)識別機である。この識別により、受付けた紙幣が正規の紙幣2(1000円紙幣、2000円紙幣、5000円紙幣、10000円紙幣)であれば、識別結果(識別された紙幣2に応じた入金金額)をユニット制御部22に出力する。なお識別が完了した正規の紙幣2は、紙幣通路23bを通じてカードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。なお、入金不可の状態である場合や、正規の紙幣ではないと識別した場合には、受け付けた紙幣2を紙幣挿入口23aから返却する。
硬貨識別機24も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図3(b)に示すように、入金可能な状態で、硬貨挿入口24aから投入され、硬貨通路24bを通じて搬送された硬貨3を受け付けて、該受け付けた硬貨3が前記2種類の硬貨のうちのいずれの硬貨であるかを識別する(いずれの硬貨でもなければ正規の硬貨ではないと識別する)識別機である。この識別により、受付けた硬貨が正規の硬貨3(100円硬貨、500円硬貨)であれば、識別結果(識別された硬貨3に応じた入金金額)をユニット制御部22に出力する。なお識別が完了した正規の硬貨3は、硬貨通路24cを通じてカードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。硬貨返却ボタン24eは、硬貨通路24bや硬貨識別機24において詰まった硬貨3の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン24eが操作されると、該詰まった硬貨3が硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fに戻る。なお、入金不可の状態である場合や、正規の硬貨ではないと識別した場合には、受け付けた硬貨3を硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fから返却する。
本例では、後述するユニット制御部22により、カード残額が所定額(ここでは1000円)以下である状態で上記貨幣受付手段における貨幣の受付が可(入金可の状態)とされ、カード残額が上記所定額を超えている状態では、上記貨幣受付手段における貨幣の受付が不可(入金不可の状態)とされる。
多機能ランプ26は、カードユニット20の状態を報知するものであり、3原色であるRGB光の各色の発光が可能なLEDモジュールを内在しており、これらRGB光の発光を制御することで、発光色を可変できるようになっている。
この多機能ランプ26は報知手段の一例であって、後述する判定手段(ユニット制御部22)により使用可能でないと判定されたことを条件として報知を行うものであり、具体的には後述するカードストッカ28からカードR/W27へのカードの供給処理に伴う供給時判定(図12のS709)及び貨幣受付手段(紙幣識別機23,硬貨識別機24)により貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付けたことに伴う入金時判定(図7のS107)において、記録媒体が使用不可であると判定された場合に、赤で点滅することによってカードが使用不可である旨のエラー報知を行う。なお、本例では、後述するカードユニット20への一般カード5の挿入に伴う挿入時判定(図10のS508)において、記録媒体が使用不可であると判定された場合にも、赤で点滅することによってカードが使用不可である旨のエラー報知を行うようになっている。
また、報知手段として機能する多機能ランプ26は、後述する判定結果送信手段(ユニット用通信部61a)から受信した判定結果が使用可能でない旨を示すことを条件として報知を行うものであり、具体的には後述するシステムコントローラ60における、カードストッカ28からカードR/W27へのカードの供給処理に伴う供給時使用判定(図13のS800)及び貨幣受付手段(紙幣識別機23,硬貨識別機24)により貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付けたことに伴う入金時使用判定(図8のS201)において、記録媒体が使用不可であると判定され、使用不可である旨を示す使用判定結果を受信した場合に、赤で点滅することによってカードが使用不可である旨のエラー報知を行う。なお、本例では、後述するカードユニット20への一般カード5の挿入に伴う挿入時使用判定(図11のS600)において、記録媒体が使用不可であると判定され、使用不可である旨を示す使用判定結果を受信した場合にも、赤で点滅することによってカードが使用不可である旨のエラー報知を行うようになっている。
カードR/W27は記録情報処理部の一例であって、記録媒体(一般カード5)の記録情報を読み取るものであり、ここでは、後述する供給処理手段(カードR/W制御部29)により供給処理が行われたことに応じて、当該供給処理により供給された記録媒体の記録情報を読み取る。具体的には、図11のS634や図12のS707に示すように、カードストッカ28からカードR/W27に一般カード5が供給されてきたときに、該一般カード5の記録情報(カード残額,一般カードID)を読み取る(この読取処理を「供給時読取」と呼ぶ)。
ここで、記録情報処理部として機能するカードR/W27は、貨幣受付手段(紙幣識別機23,硬貨識別機24)により貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付けたときに、記録情報処理部にある記録媒体の記録情報を再度読み取るものである。具体的には、図7のS105に示すように、貨幣が入金されたときにも、カードR/W27の一般カード5の記録情報(カード残額,一般カードID)を読み取る(この読取処理を「入金時読取」と呼ぶ)。
さらに、カードR/W27は、図10のS506に示すように、カード挿入口27aから前方挿入された一般カード5を受け付けたときにも、該受け付けた一般カード5の記録情報(ここでは一般カードID,カード残額)を読み取る(この読取処理を「挿入時読取」と呼ぶ)。なお、カードR/W27は、図8のS311に示すように、入金が行われて貨幣が識別され、入金時判定及び入金時使用判定によって、カードが使用可であると判定されたことに基づいて、当該カードR/W27部の一般カード5に対して、現在のカード残額+入金金額を、新たなカード残額として記録する処理を行う。さらに、ユニット制御部22でカード玉貸処理が実施され、使用金額の通知を受けたことに基づいて、当該カードR/W27部の一般カード5に対して、現在のカード残額−使用金額を、新たなカード残額として記録する処理を行う。このカードR/W27は、前記ICカードである一般カード5に対応したICカードR/Wを備えている。
このカードR/W27付近には、カードの取込処理及び排出処理を行うための第1モータ(図示外)が設けられている。該第1モータが正方向に回転すると、カードを搬送するためのベルト(図示外)が正方向に回動して前方挿入カードの取込を行う取込処理が実施される。この取込処理により取り込まれたカードは、カードR/W27にて受け付けられる。また、前記第1モータが逆方向に回転すると、前記ベルトが逆方向に回動してカードR/W27部のカードの排出を行う排出処理が実施される。この排出処理によりカードが排出されて、抜取待ち状態となる。
カードストッカ28は、記録媒体収納部の一例であって、有価価値の大きさ(カード残額)を特定するための情報(カード残額,一般カードID)が記録される記録媒体(一般カード5)を収納するものである。このカードストッカ28はカードR/W27の背面側に設けられ、カード残額が零の一般カード5を所定数(ここでは10枚)迄ストックするものであり、カードR/W27と連接され、カードR/W27から搬送されてきた一般カード5を収納する。
このカードストッカ28付近には、カードの収納処理及び供給処理を行うための第2モータ(図示外)が設けられている。該第2モータが正方向に回転すると、カードを搬送するためのスライダ(図示外)により(又は該スライダと前記ベルトの連動により)、カードR/W27部のカードをカードストッカ28に収納する収納処理が実施される。また、前記第2モータが逆方向に回転すると、前記スタイダにより(又は該スライダと前記ベルトの連動により)カードストッカ28に収納されているカード(ストックカード)の1枚をカードR/W27部まで供給する供給処理が実施される。この供給処理により、カードがカードR/W27に待機した状態となる。
カードR/W制御部29は、CPU,RAM,EEPROM等を備え、カードR/W27が受け付けた一般カード5とのデータ送受を行う通信部や、カードR/W27の制御を行うコントローラ等も備えている。このカードR/W制御部29は、図2に示すように、ユニット制御部22に接続されており、該ユニット制御部22との各種データの送受が実施可能とされている。このカードR/W制御部29には、上記第1モータ及び第2モータも接続される。また、カード挿入口27a付近に設けられ、カードの前方挿入及びカードの抜き取りを検出するためのセンサ(図示外)とも接続されている。
ここで、カードR/W制御部29は供給処理手段の一例であって、記録媒体収納部(カードストッカ28)に収納されている記録媒体(一般カード5)を記録情報処理部(カードR/W27)に対して供給する供給処理を行うものであり、ここでは、後述する排出処理手段(カードR/W制御部29)により排出処理が行われることに基づいて供給処理を行う。具体的には、一般カード5が排出された後、カードの抜き取りをカード挿入口27a付近のセンサにより検出すると、前記第2モータを逆方向に回転させる制御を行い、カードストッカ28に収納されているカード(ストックカード)の1枚をカードR/W27部まで供給する供給処理を実施する。
またカードR/W制御部29は残有価価値特定処理手段の一例であって、貨幣受付手段(紙幣識別機23,硬貨識別機24)により受け付けた貨幣(紙幣2,硬貨3)の金額に相当する有価価値の大きさ(入金金額)のうち貸与処理(カード玉貸処理)に使用されていない残有価価値の大きさ(カード金額)を、供給処理手段(カードR/W制御部29)により記録情報処理部(カードR/W27)に供給された記録媒体(一般カード5)の記録情報から特定可能にするための残有価価値特定処理(カード残額の記録,入金金額及び一般カードIDの送信)を行うものである。具体的には、紙幣識別機23又は硬貨識別機24により、紙幣2又は硬貨3を受け付けて入金金額を識別すると、入金時判定及び入金時使用判定によって、カードが使用可であると判定されたことを条件として、カードR/W27に対して、現在のカード残額+入金金額を、新たなカード残額として一般カード5に記録する指示を送ると共に、入金金額及び当該一般カードIDをシステムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する処理を行う。その結果、一般カード5には、これまでの入金金額のうちのカード玉貸処理に使用されていない額(即ち残有価価値の大きさ)が、新たなカード残額として記録されることとなり(図8のS311)、システムコントローラ60においては、一般カードDBで受信した一般カードIDに対応付けて記憶されているカード残額に、入金残額が加算更新されることで(図8のS211)、残有価価値の大きさが一般カードIDに対応付けて管理されることとなる。つまり残有価価値の大きさであるカード残額が、一般カード5の記録情報(カード残額,一般カードID)から特定可能となる。
またカードR/W制御部29は排出処理手段の一例であって、残有価価値特定処理手段(カードR/W制御部29)により残有価価値特定処理(カード残額の記録,入金金額及び一般カードIDの送信)が行われた記録媒体(一般カード5)を記録情報処理部(カードR/W27)から当該遊技用装置(カードユニット20)外部に排出する排出処理を行うものである。具体的には、カードR/W制御部29は、図12のS704に示すように、カード返却ボタン16の操作が検出され、かつカード玉貸可能状態であることに基づいて、残額有りの一般カード5をカードR/W27から排出する処理(つまり遊技者に対して残額有りの一般カード5を発行する処理)を行う。
またカードR/W制御部29は、図9のS418に示すように、カード玉貸処理の結果、カード残額が零となった場合には、排出処理又は収納処理を行わず、カードR/W27に一般カード5を留保しておく。さらに、カードR/W制御部29は、図10のS503に示すように、カードが前方挿入されるときには、留保しているカードR/W27部のカード(残額無しの一般カード5)をカードストッカ28に収納する収納処理を行う。
カードR/W制御部29は、システムコントローラ用通信部29aを備えている。このシステムコントローラ用通信部29aは、ハブ40,中継器50,及び通信ケーブルを介して、システムコントローラ60のユニット用通信部61aに接続され、カードR/W制御部29とシステムコントローラ60とのデータ通信を実施可能とされている。このシステムコントローラ用通信部29aから情報を送信するにあたっては、カードR/W制御部29が前記ユニット制御部22から装置IDを取得して、該取得した装置IDも前記情報と共に送信する。
このシステムコントローラ用通信部29aは記録情報送信手段の一例であって、記録情報処理部(カードR/W27)による記録情報(カード残額,一般カードID)の読み取りに応じて、該読み取られた記録情報(一般カードID)を管理装置に対して送信するものであり、ここでは記録媒体識別情報(一般カードID)を含む記録情報を、当該遊技用装置(カードユニット20)を個々に識別可能な遊技用装置識別情報(装置ID)と共に前記管理装置(システムコントローラ60)に対して送信する(供給時送信)。具体的には、図11のS634や図12のS707に示す供給時読取が行われたときに、この際読み取られた一般カードIDを、図12のS711に示すように、当該カードユニット20の装置IDと共にシステムコントローラ60に対して送信する(この送信処理を「供給時送信」と呼ぶ)。
ここで、記録情報送信手段として機能するシステムコントローラ用通信部29aは、記録情報処理部(カードR/W27)により記録情報(カード残額,一般カードID)が再度読み取られたことに応じて、該読み取られた記録情報(一般カードID)を管理装置(システムコントローラ60)に対して再度送信する(入金時送信)。具体的には、図7のS105,S107,S111に示すように、入金時読取が行われ、入金時判定によって使用可と判定された場合に、この際読み取られた一般カードIDを、入金金額及び当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ60に対して送信する(この送信処理を「入金時送信」と呼ぶ)。
またシステムコントローラ用通信部29aは消去通知送信手段の一例であって、後述する判定結果送信手段(ユニット用通信部61a)から受信した判定結果(使用判定結果)が使用可能である旨を示すことを条件として、当該遊技用装置(カードユニット20)の遊技用装置識別情報(装置ID)と対応付けて後述する情報管理手段(カードユニットDB)で管理されている記録媒体識別情報(一般カードID)を消去する旨を示す消去通知を、当該遊技用装置の遊技用装置識別情報と共に管理装置(システムコントローラ60)に対して送信するものである。具体的には、図13のS902に示すように、システムコントローラ60から受信した使用判定結果が、使用可能である旨を示すときに(Y)、当該カードユニット20の装置IDと対応付けて記憶されている一般カードIDを消去する旨を示す消去通知,及び当該カードユニット20の装置IDが、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信される(S911)。
このシステムコントローラ用通信部29aは、貨幣受付手段(紙幣識別器23,硬貨識別器24)により受け付けた貨幣(紙幣2,硬貨3)の金額に相当する有価価値の大きさ(入金金額)を遊技用装置外部に送信するものであり、前述したように、紙幣識別機23,硬貨識別機24により識別された入金金額をユニット制御部22を介して受信したカードR/W制御部29が、該入金金額を、一般カードID及び当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。
またシステムコントローラ用通信部29aは、カード玉貸処理における使用金額を管理装置(システムコントローラ60)に対して送信するものであり、カード玉貸処理が行われたときに、カードR/W制御部29が、使用金額(ここではユニット制御部22から払出制御基板12に指示した度数に相当する金額であり、例えば玉貸設定金額分の500円)及び一般カードIDを、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。
さらにシステムコントローラ用通信部29aは、外部から挿入された記録媒体(一般カード5)をカードR/W27により受け付けたときに、貸与許諾要求を管理装置(システムコントローラ60)に対して送信するものであり、図10のS511に示すように、カードR/W27が、残額有りの一般カード5を外部から受け付けたときに、カードR/W制御部29が、挿入時読取において読み取った一般カードID,カード残額を含む貸与許諾要求を、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。
次に前述したユニット制御部22の他の機能について説明する。
ユニット制御部22は判定手段の一例であって、記録情報処理部(カードR/W27)により読み取られた記録情報(カード残額,一般カードID)に基づいて、該記録媒体が使用可能であるか否かを判定するものである。ここでは図12のS709に示すように、カードR/W制御部29から供給時読取で読み取られたカード残額及び一般カードIDを受けて、カードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(この判定を「供給時判定」と呼ぶ)。具体的には、読み取られたカード残額及び一般カードIDが、各々所定形式のデータであるか否かによって判定する(いずれも所定形式であれば使用可,少なくともいずれか一方が所定形式でなければ使用不可と判定する)。さらに、テストデータをカードR/W27のカードに記録して読み取る指示をカードR/W制御部29に送り、カードR/W制御部29から返信されたデータ(即ち一旦カードに記録された後に読み取られたデータ)が、テストデータと合致するか否かによって判定する(テストデータと同一であれば使用可,同一でなければ使用不可と判定する)。なお、テストデータはカードから読み取られた後、消去される。
ここで、判定手段として機能するユニット制御部22は、記録情報処理部により記録情報が再度読み取られたことに基づいて、判定を再度行う(入金時判定)ものである。ここでは、図7のS107に示すように、カードR/W制御部29から、入金時読取で読み取られた記録情報(カード残額,一般カードID)を受けて、カードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(この判定を「入金時判定」と呼ぶ)。具体的な判定方法は、供給時判定と同様である。
なお、ユニット制御部22は、外部から挿入された一般カード5をカードR/W27により受け付けたときに、挿入時読取によって読み取られた記録情報(カード残額,一般カードID)を受けて、図10のS508に示すように、カードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(この判定を「挿入時判定」と呼ぶ)。具体的な判定方法は、供給時判定と同様である。
またユニット制御部22は使用禁止処理手段の一例であって、判定手段(ユニット制御部22)により使用可能でないと判定されたことを条件として、記録情報処理部(カードR/W27)にある記録媒体(一般カード5)の残有価価値特定処理への使用を禁止するための使用禁止処理(排出通知)を行うものである。具体的には、供給時判定により使用不可と判定されたとき、又は入金時判定により使用不可と判定されたときに、カードR/W制御部29に対して排出通知を送る。排出通知を受けたカードR/W制御部29は、カードR/W27のカードを排出する。つまり、エラーが発生しているカードを排出することで、該カードの残有価価値特定処理への使用(該カードへの入金金額の記録や、一般カードID及び入金金額の送信)を禁止するものである。なお、このカード排出処理と共に、前述した多機能ランプ26によるエラー報知(S720,S120)が行われる。
なお、ユニット制御部22は、挿入時判定(図10のS508)により使用不可と判定されたときにも、同様に、カードR/W制御部29に対して排出通知を送る。そして、カード排出処理が行われると共に前述した多機能ランプ26によるエラー報知(S520)が行われる。
ここで、使用禁止処理手段として機能するユニット制御部22は、後述する判定結果送信手段(ユニット用通信部61a)から受信した判定結果が使用可能でない旨を示すことを条件として、記録情報処理部(カードR/W27)にある記録媒体(一般カード5)の残有価価値特定処理への使用を禁止するための使用禁止処理(入金禁止)を行うものである。具体的には、後述するシステムコントローラ60において実施される供給時使用判定(図13のS800)により使用不可と判定されたとき、又は入金時使用判定(図8のS201)により使用不可と判定されたときに、入金を禁止する(入金不可とする)。つまり、入金を禁止することでエラーが発生しているカードの残有価価値特定処理への使用(該カードへの入金金額の記録や、一般カードID及び入金金額の送信)を禁止するものである。なお、この入金禁止と共に、前述した多機能ランプ26によるエラー報知(S920,S320)が行われ、さらに、ユニット制御部22がカードR/W制御部29に対して排出禁止通知を送る。排出禁止通知を受けたカードR/W制御部29は、カードR/W27のカードの排出処理を禁止する。即ち、カード返却ボタン16が操作されても該操作を無効とし、カードが排出されないようにする。この排出処理の禁止状態は、店員による所定の解除操作(例えばリモートコントローラによる指示)によって解除され、カードR/W27のカードが回収される。この解除の際に、入金が禁止されている状態であれば入金禁止が解除されて入金が可能となる。
なお、ユニット制御部22は、後述する挿入時使用判定(図11のS600)により使用不可と判定されたときに、使用不可である旨を示す使用判定結果通知を受けて(S611)、入金を禁止する(入金不可とする)。そして、多機能ランプ26によってエラー報知を行うと共に、カードR/W制御部29に対して排出禁止通知を送る。
ここで、使用禁止処理手段として機能するユニット制御部22は、図12のS720〜S722又は図7のS120〜S122に示すように、供給時判定又は入金時判定によって、使用不可と判定されたときには、カードを排出することとしている。つまり、供給時判定や入金時判定でカードが使用不可と判定される場合、該カードはカードユニット20内でエラー要因が生じた(例えば収納処理や供給処理の途中で破損したり、記録エラーや読み取りエラーが生じた)と考えられる。このようなエラーは不正に起因する可能性が低いので、排出して次のカードを供給して使用させるようにした方が遊技機の稼働低下を招くこともない為、排出処理を行っている。一方、図13のS920〜S922又は図8のS320〜S322に示すように、供給時使用判定又は入金時使用判定によって、使用不可と判定されたときには、カードを排出せずに、排出処理を禁止するようにしている。つまり、供給時使用判定や入金時使用判定でカードが使用不可と判定される場合、該カードに記録されている一般カードIDと同一の一般カードIDが記録された他のカードが既に使用されていることを示すので、当該カードは不正なものであるおそれがあり、遊技場にとっては、回収してチェックする方が望ましいので、排出処理を禁止している。
さらにユニット制御部22は異常処理手段の一例であって、後述する異常処理通知手段(ユニット用通信部61a)から異常処理通知を受信したことに基づいて、所定の異常処理を行うものである。具体的には、図13のS820aに示すように、システムコントローラ60における供給時使用判定によって、使用不可であると判定されたときに異常処理通知を受け(S851)、入金を禁止して(入金不可とし)、カード玉貸可能状態を解除することで玉貸処理(カード玉貸処理)を禁止する。さらに、多機能ランプ26によってエラー報知を行うと共に、カードR/W制御部29に対して排出禁止通知を送る。また、図8のS220aに示すように、システムコントローラ60における入金時使用判定によって、使用不可であると判定されたときに異常処理通知を受け(S351)、入金を禁止して(入金不可とし)、カード玉貸可能状態を解除することで玉貸処理(カード玉貸処理)を禁止する。さらに、多機能ランプ26によってエラー報知を行うと共に、カードR/W制御部29に対して排出禁止通知を送る。
なお、ユニット制御部22は、後述する挿入時使用判定(図11のS600)によって、使用不可であると判定されたときに異常処理通知を受け(S651)、入金を禁止して(入金不可とし)、カード玉貸可能状態を解除することで玉貸処理(カード玉貸処理)を禁止する。さらに、多機能ランプ26によってエラー報知を行うと共に、カードR/W制御部29に対して排出禁止通知を送る。
次に、カード玉貸処理における制御状況を図4に基づき説明する。前記パチンコ機10の払出制御基板12は、前記カードユニット20のユニット制御部22(即ち玉貸通信部21b)と接続されて通信が可能な状態であるとスタンバイ状態となり、前記PRDYをLowとする(S1)。
このようにPRDYがLowである状態において、ユニット制御部22がパチンコ玉の払出を払出制御基板12に指示するにあたり、BRDYをLowとし(S2)、この状態において、更にBRQをLowとする(S3)。
次いで、前記払出制御基板12は、前記BRDYのLowを検出した状態においてBRQのLowを検出すると、パチンコ玉の払出が可能であるか確認し、可能である場合には、前記EXSをLowとする(S4)。
該EXSのLowを検出したユニット制御部22は、前記BRQをHighとし(S5)、該BRQのHighを検出した払出制御基板12は、玉払出装置13に玉払出信号を出力し、これに基づき1度数に該当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数であり、予めシステムコントローラ60等により設定され、カードユニット20に配信されている)の払出が実施されるとともに、該払出の終了に基づき、前記EXSをHighとする(S6)。
該EXSのHighを検出したユニット制御部22は、使用金額(1度数に相当する金額であり、ここでは100円)をカードR/W制御部29に通知すると共に、前記残度数表示器14に表示されている残度数から1度を減算して表示更新する。なお、カードR/W制御部29では、現在のカード残額−使用金額を、新たなカード残額として記録する。
これら(S3)〜(S6)の信号制御並びに減算更新は、ユニット制御部22から払出制御基板12に対して指示される度数分繰返し実施され、これら制御が終了した後、BRDYをHighとして(S7)、貸与処理を終了する。
このようにカードユニット20のユニット制御部22から出力されるBRQのHighの検出回数に基づき、前記払出制御基板12は指示された度数に該当する数量のパチンコ玉の払出を実施するようになっている。
なお、本実施例においては、前記S6が終了した段階で1度数分の金額をカード残額から減算するようにしているが、前記S3〜S6の処理をユニット制御部22の指示度数分(例えば5度分の貸出であれば5回)繰返し実施した後、すなわち、貸出度数分のパチンコ玉が払い出された後、該貸し出された度数(例えば5度分の貸出であれば5度)分の金額を減算するようにしても良い。残度数の表示更新についても同様である。
パチンコ機10において、玉払出装置13から払い出されたパチンコ玉は、上皿に供給され、発射ハンドルの操作により遊技領域の内部に打ち込まれて、遊技が行われる。そして該打ち込まれたパチンコ玉が、遊技領域に形成された入賞口に入賞すると、払出制御基板12から発せられる払出信号に基づいて、賞球として玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて、上皿又は下皿に供給される。
次に、システムコントローラ60について説明する。システムコントローラ60は管理装置の一例であって、遊技用装置であるカードユニット20と通信可能であり、遊技場内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられるものであり、図2に示すように接続されるユニット用通信部61a,場外通信部61c,精算装置用通信部61d,制御部62,ハードディスク63,ディスプレイ64,及び入力装置65等を備えている。
ユニット用通信部61aは、前述の如くカードユニット20のシステムコントローラ用通信部29aと通信可能に接続されており、システムコントローラ60とカードユニット20との間における通信を司るものである。
このユニット用通信部61aは判定結果送信手段の一例であって、後述する使用判定手段(制御部62)の判定による判定結果(使用判定結果)を、記録情報(一般カードID)の送信元である遊技用装置(カードユニット20)に対して送信するものである。具体的には、図13のS811,S820に示すように、システムコントローラ60における供給時使用判定(S800)による判定結果を、図12のS711の供給時送信を行ったカードユニット20に対して送信する。また、図8のS212,S220に示すように、システムコントローラ60における入金時使用判定(S201)による判定結果を、図7のS111の入金時送信を行ったカードユニット20に対して送信する。
なお、ユニット用通信部61aは、図11のS610に示すように、システムコントローラ60における挿入時使用判定(S600)による判定結果を、図10のS511の貸与許諾要求を送信したカードユニット20に対して送信する。但し、ここでは判定結果が使用不可である場合にのみ該判定結果が送信され、使用可である場合にはS602のカード残額照合が実施されて、貸与許諾情報(S620)又は貸与不可情報(S630)が送信される。
ここで、ユニット用通信部61aは、制御部62によるS602の照合において、〔受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶している残額〕と判定されたことを条件として、カード玉貸処理を許諾する旨を示す貸与許諾情報を前記貸与許諾要求の送信元のカードユニット20に送信する。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、〔受信したカード残額<受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額〕となる場合があり、必ずしも、〔受信したカード残額=受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額〕とはならないので、上記の判定条件としている。
またユニット用通信部61aは異常処理通知手段の一例であって、後述する使用判定手段(制御部62)による判定(供給時使用判定,入金時使用判定)のときに、記録情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a)から受信した記録媒体識別情報(一般カードID)が、該記録媒体識別情報と共に受信した遊技用装置識別情報(装置ID)とは異なる遊技用装置識別情報と対応付けて後述する情報管理手段(カードユニットDB)で管理されていることを条件として、当該異なる遊技用装置識別情報から特定される遊技用装置に対して、所定の異常処理(エラー報知,排出禁止通知)を行う旨を示す異常処理通知を送信するものである。具体的には、図13のS820a,図8のS220aに示すように、供給時使用判定により使用不可であると判定されたとき,又は入金時使用判定により使用不可であると判定されたときに、異常処理(ここではエラー報知及び排出禁止通知)を行う旨を示す異常処理通知を、受信した一般カードIDと対応付けて現在カードユニットDBに記憶されている装置IDのカードユニット20(即ち、供給時使用処理判定,入金時使用処理判定における異なる装置IDのカードユニット20)に対して送信する。
さらにユニット用通信部61aは、図11のS610aに示すように、挿入時使用判定により使用不可であると判定されたときに、異常処理(ここではエラー報知及び排出禁止通知)を行う旨の異常処理通知を、受信した一般カードIDと対応付けて現在カードユニットDBに記憶されている装置IDのカードユニット20に対して送信する。
場外通信部61cは、電話回線を通じて遊技場外の通信機器とのデータ通信を可能とするためのデジタルサービスユニット(DSU)等を備え、カード会社に設けられた管理サーバ90と通信可能に接続されており、システムコントローラ60と管理サーバ90との間における通信を司るものである。
精算装置用通信部61dは、精算装置80の通信部811と通信可能に接続されており、システムコントローラ60と精算装置80との間における通信を司るものである。
この精算装置用通信部61dは、システムコントローラ60が精算許諾要求を受信したときに、制御部62により、〔精算許諾要求に含まれるカード残額≦該精算許諾要求に含まれる一般カードIDに対応付けて一般カードDBで記憶されているカード残額〕と判定されたことを条件として、精算を許諾する旨を示す精算許諾情報を前記精算許諾要求の送信元である精算装置80に対して送信する。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、〔精算許諾要求に含まれるカード残額<該精算許諾要求に含まれる一般カードIDに対応付けて一般カードDBで記憶されているカード残額〕となる場合があり、必ずしも、精算許諾要求に含まれるカード残額=該精算許諾要求に含まれる一般カードIDに対応付けて一般カードDBで記憶されているカード残額〕とはならないので、上記の判定条件としている。
制御部62は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク63に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、システムコントローラ60に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものであり、例えば、上述したカードユニット20,精算装置80から送信されてきたカード残額の照合を行うものである。
この制御部62は使用判定手段の一例であって、記録情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a)から受信した記録情報(一般カードID)に基づいて、該記録情報が記録されている記録媒体(一般カード5)が使用可能であるか否かを判定するものであり、ここでは、記録情報送信手段から受信した記録媒体識別情報(一般カードID)が、該記録媒体識別情報と共に受信した遊技用装置識別情報(装置ID)とは異なる遊技用装置識別情報と対応付けて後述する情報管理手段(カードユニットDB)で管理されていることを条件として、使用可能でないと判定する。具体的には、図13のS800に示すように、カードユニット20から供給時送信によって送信されてきた一般カードID及び装置IDを受信すると、該一般カードIDの一般カード5が使用可能であるか否かを判定する(この判定を「供給時使用判定」と呼ぶ)ものであり、ここでは、受信した一般カードIDが該一般カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置ID(別装置IDと呼ぶ)に対応付けて、後述するカードユニットDBに記憶されているか否かの判定が行われる(記憶されていなければ使用可,記憶されていれば使用不可と判定する)。
ここで、使用判定手段として機能する制御部62は、記録情報送信手段から記録情報を再度受信したことに基づいて、判定を再度行う(入金時使用判定)ものである。具体的には、図8のS201に示すように、カードユニット20から入金時送信によって送信されてきた一般カードID及び装置IDを受信すると、該一般カードIDの一般カード5が使用可能であるか否かを判定する(この判定を「入金時使用判定」と呼ぶ)ものであり、供給時使用判定と同様の判定が行われる。
なお、制御部62は、図11のS600に示すように、カードユニット20から送信されてきた貸与許諾要求及び装置IDを受信すると、該貸与許諾要求に含まれる一般カードIDの一般カード5が使用可能であるか否かを判定する(この判定を「挿入時使用判定」と呼ぶ)ものであり、供給時使用判定と同様の判定が行われる。
さらに制御部62は消去手段の一例であって、消去通知送信手段(システムコントローラ用通信部29a)から消去通知を受信したことに基づいて、当該消去通知と共に受信した遊技用装置識別情報(装置ID)と対応付けて情報管理手段(カードユニットDB)で管理されている記録媒体識別情報を消去するものであり、具体的には、図13のS912に示すように、カードユニット20から消去通知及び装置IDを受信したときに、カードユニットDBにおいて、該受信した装置IDに対応付けて記憶されている一般カードIDを消去する。
記憶装置であるハードディスク63は、図5(a)に示す一般カードDBを記憶している。この一般カードDBでは、一般カードIDに対応付けて、カード残額を管理している。従って、システムコントローラ60では、カードユニット20から、カード受付時に一般カードID及びカード残額を受信することで、受信したカード残額と、管理しているカード残額との照合を実施することができる。そして、照合がNGの場合にはカードの使用を許可しないことで、遊技場の損失を極力防止することができる。
またハードディスク63は、図5(b)に示すカードユニットDBを記憶している。このカードユニットDBは情報管理手段の一例であって、複数の遊技用装置(カードユニット20)の各遊技用装置識別情報(装置ID)と対応付けて、当該遊技用装置が有する記録情報処理部(カードR/W27)にある記録媒体(一般カード5)の記録媒体識別情報(一般カードID)を管理するものである。具体的には、システムコントローラ60と通信可能な各カードユニット20の装置IDが記憶され、その各々と対応付けて、各カードユニット20のカードR/W27にある一般カード5に記録されている一般カードIDが記憶されている。
このカードユニットDBは以下のようにして更新される。まず、カードユニット20において貨幣の入金が行われると、入金時送信によって、入金金額,一般カードID,及び装置IDがシステムコントローラ60に送信される(図7のS111)。そして、一般カードIDと対応付けて一般カードDBに記憶されている現カード残額が零であり(つまり、カード残額が零の状態での新規入金であり)、入金時使用判定によって使用可であると判定された場合に、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて、該装置IDと共に受信した一般カードIDを記憶する(図8のS210)。また、カードユニット20に一般カード5が挿入されたときにも、受信した貸与許諾要求に含まれる装置IDに対応付けて、該装置IDと共に受信した一般カードIDを記憶する(図11のS601)。さらに、カードユニット20で供給処理(供給時読取,供給時送信)が行われたときにも、受信した装置IDに対応付けて、該装置IDと共に受信した一般カードIDを記憶する(図13のS810)。なお、S810では、以前の一般カードID(即ち排出されたカードの一般カードID)を消去してから受信した一般カードIDを記憶する。そして、図9のS418に示すように、カード玉貸処理の結果、カード残額が零となった場合にはカードが留保され、カードユニット20から消去通知及び装置IDがシステムコントローラ60に送信され、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて記憶されている一般カードIDが消去される。また、図13のS911に示すように、供給時使用判定において、使用可と判定された場合には、消去通知及び装置IDがシステムコントローラ60に送信され、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて記憶されている一般カードIDが消去される。
ディスプレイ64は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、例えば液晶ディスプレイである。入力装置65はシステムコントローラ60に各種の情報を入力するためのデバイスであり、例えばキーボードやマウスである。
次に精算装置80について説明する。この精算装置80は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図6(a)に示すように、キオスク端末型の形状を呈するものであり、その前面にカード挿入口83a,紙幣払出口85a,硬貨払出口86a,及びディスプレイ84等を備え、図2に示すように、その内部に通信部81,制御部82,カードR/W83,紙幣払出機85,及び硬貨払出機86等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。
通信部81は、システムコントローラ60の精算装置用通信部61dと通信可能に接続されており、精算装置80とシステムコントローラ60との間における通信を司るものである。この通信部81は、精算装置80が一般カード5を受け付けたときに、該一般カード5から読み取られた一般カードIDとカード残額とを含む精算許諾要求をシステムコントローラ60に対して送信する。
制御部82は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、精算装置80に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
カードR/W83は、カード挿入口83aから一般カード5を受け付けて、該一般カード5に記録された一般カードID及びカード残額を読み取ると共に、該受け付けた一般カード5からカード残額を消去するものであり、ここでは前記ICカードである一般カード5に対応したICカードR/Wを備えている。
カード回収部83bは、カードR/W83により受け付けている一般カード5からカード残額が消去されたときに、該受け付けている一般カード5を回収するものであり、具体的には、該受け付けている一般カード5を精算装置80の背面方向に搬送してカード回収部83bの内部に回収(収納)する。このカード回収部83bは、複数枚の一般カード5を回収可能である。
ディスプレイ84は、図6(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスである。このディスプレイ84では、一般カード5を受付可能なときに、D1に示すように、カードの挿入を促す旨が表示される。また後述する貨幣を返却するときに、D2に示すように、残額を返却する旨,及びカードを回収する旨が表示される。なおシステムコントローラ60から精算不可情報を受信したときには、D3に示すように、カードに異常がある旨が表示される。
紙幣払出機85及び硬貨払出機86は、システムコントローラ60から精算許諾情報が返信されてきたことを条件として、カード残額に相当する金額の貨幣を遊技者に返却するものであり、具体的には、紙幣払出機85の背後に設けられる紙幣収納部85bから所定数の紙幣2を取り出して紙幣払出口85aから払い出すと共に、硬貨払出機86の上部に設けられる硬貨収納部86bから所定数の硬貨3を取り出して硬貨払出口86aから払い出す。
管理サーバ90は、遊技場外(例えば一般カード5を発行するカード会社)に設けられ、前記システムコントローラ60の場外通信部61cと、通信回線を介して双方向のデータ通信を実施できるように接続されている。この管理サーバではシステムコントローラ60との通信によって一般カードID毎に入金金額,使用額,カード残額を記憶しており、一般カード5による売上を把握可能である。また、システムコントローラ60並びにカードユニット20のエラー状況等を把握できるようになっている。
以上に説明した遊技用システム1の作用について図7〜図14を用いて説明する。まず、図7及び図8を用いて、貨幣をカードユニット20に入金する際の処理について説明する。
図7に示すように、遊技者が紙幣2又は硬貨3をカードユニット20に入金すると(S100)、該入金を検出したユニット制御部22において入金不可の状態であるか否かの判定が実施される(S101)。S101の判定で入金不可の状態であると判定されたときには(Y)、入金された紙幣2又は硬貨3が紙幣挿入口23a又は硬貨返却口24fから排出される(S102a)。一方、S101の判定で入金不可の状態でないと判定されると(N)、入金された紙幣2又は硬貨3が紙幣識別機23又は硬貨識別機24にて受け付けられ、貨幣が識別される(S102)。
次いで、ユニット制御部22はS102の識別結果としての入金金額をカードR/W制御部29に通知し(S103)、カードR/W制御部29は、カードの前方挿入を禁止(既に禁止されている場合には該禁止状態を継続)する(S104)。次いで、カードR/W27の一般カード5に記録されている記録情報(カード残額,一般カードID)を読み取り(S105:入金時読取)、該読み取った記録情報をユニット制御部22に通知する(S106)。記録情報の通知を受けたユニット制御部22は、カードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(S107:入金時判定)。S107の入金時判定によって、使用可能であると判定されたときには(Y)、カードが使用可能である旨の使用可能通知をカードR/W制御部29に送り(S110)、該使用可能通知を受けたカードR/W制御部29は、S103で通知された入金金額及びS105で読み取った一般カードIDを、装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する(S111:入金時送信)。一方、S107の入金時判定によって、使用可能でないと判定されたときには(N)、多機能ランプ26によるエラー報知を行う(S120)と共に、排出通知をカードR/W制御部29に送り(S121)、排出通知を受けたカードR/W制御部29は、カードR/W27のカードを排出する(S122)。
このように、貨幣を受け付けたときに、一般カード5の記録情報を読み取る入金時読取(S105)を行うと共に、該一般カード5が使用可能であるか否かの入金時判定(S107)を行う。その結果、使用不可のカードは排出されるので、供給時判定(図12のS709)から入金時読取の間,又は前回の入金時判定から入金時読取の間に、一般カード5が使用不可となるような事態が発生した場合に、該使用不可となったカードについては、残有価価値特定処理(S111の入金時送信及び後述するS311のカード残額記録)が行われるおそれが無くなる。
次に、S111の入金時送信を受信したシステムコントローラ60の作用について説明する。図8に示すように、S111の入金時送信を受信したシステムコントローラ60は、一般カードDBを参照して、受信した一般カードIDと対応付けて記憶しているカード残額が零であるか否かの判定を実施する(S200)。S200で、零でない(つまりカード残額が零でない状態での追加入金である)と判定されたときには(N)、後述するS211以降の処理が実施される。一方、S200で、零である(つまりカード残額が零の状態での新規入金である)と判定されたときには(Y)、受信した一般カードIDのカードが使用可能であるか否かの入金時使用判定が実施される(S201)。該S201は、受信した一般カードIDが、該一般カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置ID(別装置ID)と対応付けてカードユニットDBに記憶されているか否かの判定である(記憶されていないときに使用可能であると判定し、記憶されているときに使用可能でないと判定する)。S201で使用可能であると判定されたときには、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて、該装置IDと共に受信した一般カードIDを記憶する(S210)。次いで、一般カードDBにおいて、受信した一般カードIDに対応付けて記憶されているカード残額に、受信した入金金額を加算して更新する(S211)。次いで、受信した装置IDのカードユニット20に対して、受信した一般カードIDのカードが使用可能である旨を示す使用判定結果を送信する(S212)。一方、S201で使用可能でないと判定されたときには、受信した装置IDのカードユニット20に対して、受信した一般カードIDのカードが使用可能でない旨を示す使用判定結果を送信する(S220)。さらに、前記別装置IDのカードユニット20に対しては、所定の異常処理を実施する旨の異常処理通知を送信する(S220a)。
S212(使用可)又はS220(使用不可)の使用判定結果をカードR/W制御部29が受信すると(S300)、該使用判定結果をユニット制御部22に通知する(S301)。ユニット制御部22は、S301で通知された使用判定結果が使用可能である旨を示すか否かの判定を実施する(S302)。S302の判定で、使用可能である旨を示すと判定されたときには(Y)、カードR/W27のカードの使用を許諾する旨の使用許諾通知をカードR/W制御部29に送り(S310)、使用許諾通知を受けたカードR/W制御部29では、〔現在のカード残額+入金金額〕を、新たなカード残額としてカードR/W27の一般カード5に記録し(S311)、該新たなカード残額をユニット制御部22に通知する(S312)。S312でカード残額の通知を受けたユニット制御部22では、該新たなカード残額に相当する残度数を残度数表示器14に表示すると共に、カード玉貸可能状態となる(S313)。なお、S313で既にカード玉貸可能状態となっているとき(つまり残額有りの一般カード5に追加入金されたとき)には、該カード玉貸可能状態が継続する。一方、S302の判定で、使用可能である旨を示さない(即ち使用不可能である旨を示す)と判定されたときには(N)、ユニット制御部22が、入金を禁止して、多機能ランプ26によってエラー報知を行う(S320)と共に、排出を禁止する旨を示す排出禁止通知をカードR/W制御部29に送る(S321)。排出禁止通知を受けたカードR/W制御部29では、カードの排出処理を禁止する(S322)。即ちカード返却ボタン16が操作されてもカードを排出しない。
このように、カードユニット20が貨幣を受け付けたときに、システムコントローラ60において、受信した一般カードIDのカードが使用可能であるか否かの入金時使用判定(S201)を行う。その結果、カードユニット20では、入金が禁止され、使用不可のカードは、エラー報知がされているカードユニット20を発見した店員により所定の解除操作が行われて回収されるので、供給時判定(図12のS709)から入金時読取の間に、一般カード5が使用不可となるような事態が発生した場合に、該使用不可となったカードについては、残有価価値特定処理(S111の入金時送信及び後述するS311のカード残額記録)が行われるおそれが無くなる。
また、入金時使用判定において、システムコントローラ60がS111で受信した一般カードIDが、該一般カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置IDと対応付けて管理されていることを条件として、使用可能でないと判定されるので、他と同一の一般カードIDが不正に記録されたおそれのあるカードの使用を防止することができる。
一方で、前述したS220aの異常処理通知を前記別装置IDのカードユニット20が受信すると(S350)、異常処理通知をユニット制御部22に送り(S351)、該異常処理通知を受けたユニット制御部22が、入金禁止及び玉貸禁止を行い、多機能ランプ26によるエラー報知を行う(S352)と共に、排出禁止通知をカードR/W制御部29に送る(S353)。排出禁止通知を受けたカードR/W制御部29では、カードの排出処理を禁止する(S354)。
このように、システムコントローラ60がS111で受信した一般カードIDが、該一般カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置IDと対応付けて管理されていることを条件として、当該異なる装置ID(別装置ID)のカードユニット20において異常処理(入金禁止,玉貸禁止,エラー報知,排出禁止通知)が行われるので、他と同一の一般カードIDが不正に記録されたおそれのあるカードが既に使用されている場合に、該使用中のカードに対する処置が可能となる。ここでは、別装置IDのカードユニット20で使用されているカード(ここでは他と同一の一般カードIDが不正に記録されたおそれのあるカード)は排出されずにカードR/W27部に滞留し、遊技場の店員による所定の解除操作を受けて回収され、チェックされるので、他の一般カード5に記録されている一般カードIDと同一の一般カードIDが不正に記録されたおそれのあるカードの使用による遊技場の被害を低減させることができる。
次に、図9を用いて、玉貸ボタン15が操作された際の処理について説明する。
玉貸ボタン15の操作が検出されると(S400)、カード玉貸可能状態であるか否かの判定が実施され(S401)、カード玉貸可能状態であると判定された場合には(Y)、S410のカード玉貸処理が行われる。一方、S401の判定で、カード玉貸可能状態でないと判定された場合には(N)、処理が終了する(S402)。
カード玉貸処理に伴う処理について説明する。図4で説明したようにして、カード玉貸処理が行われると(S410)、今回の玉貸処理で使用された使用金額(ここではユニット制御部22から払出制御基板12に指示した度数分の金額であり、例えば玉貸設定金額分の500円)と、一般カード5から読み取られた一般カードIDを当該装置IDと共にシステムコントローラ60に対して送信する(S411)。
S411で送信された一般カードIDと使用金額を受信したシステムコントローラ60においては、受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額から受信した使用金額を減算し(S412)、減算完了に伴う減算完了通知を前記装置IDの送信元であるカードユニット20に送信する(S413)。該減算完了通知を受信したカードR/W制御部29は、カード残額(使用金額が減算された後のカード残額)をユニット制御部22に通知する(S414)。ユニット制御部22は、通知されたカード残額が零であるか否かの判定を実施する(S415)。S415の判定で、カード残額が零であると判定されたときは(Y)、カード玉貸可能状態を解除して(S416)、カードを留保する旨を示す留保通知をカードR/W制御部29に送る(S417)。留保通知を受けたカードR/W制御部29は、カードR/W27で受け付けているカード(つまり、カード残額が零の一般カード5)をカードR/W27部で留保(S418)すると共に、消去通知及び装置IDをシステムコントローラ60に対して送信する(S419)。消去通知を受信したシステムコントローラ60においては、該消去通知と共に受信した装置IDに対応付けてカードユニットDBに記憶されている一般カードIDを消去する(S420)と共に、該消去が完了した旨を示す消去完了通知を、受信した装置IDのカードユニット20に対して送信する(S421)。消去完了通知を受信したカードR/W制御部29では、カードの前方挿入禁止を解除する(S422)。
一方、S415でカード残額が零でないと判定されたときには(N)、カード玉貸可能状態を継続する(S416a)。
ここで、S420に示すように、一般カード5のカード残額が零となり、カードが留保されたときに、システムコントローラ60が該カードユニット20の装置IDに対応する一般カードIDを消去しておくので、カードユニット20に一般カード5が挿入されるときには、該カードユニット20とシステムコントローラ60間で前記消去を行うためのやりとり(消去通知や消去完了通知の送信)を行う必要がなく、当該挿入される一般カード5に関する処理(例えばS601に示す一般カードIDの記憶処理やS602に示すカード残額の照合等)を迅速に行うことができる。
次に、図10及び図11を用いて、一般カード5(遊技者に返却された残額有りの一般カード5)がカードユニット20に挿入される際(前方挿入時)の処理について説明する。図10に示すように、一般カード5がカード挿入口27aから挿入される際、該挿入されようとしている一般カード5のカード端(カードユニット20内に挿入されている部分)の検出がカード挿入口27a付近に設けられたセンサによって行われ(S500)、カードR/W制御部29が、該検出に基づいて、カード前方挿入禁止の状態であるか否かの判定を実施する(S501)。S501の判定で、カード前方挿入禁止の状態であると判定されたときには(Y)、カードの取込処理を行わずに処理を終了する(S502)。一方、S501の判定で、カード前方挿入禁止の状態でないと判定されたときには(N)、カードR/W27のカード(即ち残額無しの一般カード5)をカードストッカ28に収納する収納処理を行うと共に(S503)、前記挿入されようとしているカードの取込処理が実施され、取り込まれた一般カード5がカードR/W27に受け付けられた状態となる(S504)。
次いで、カードR/W制御部29では、カードの前方挿入を禁止して(S505)、カードR/W27の一般カード5に記録されている記録情報(カード残額,一般カードID)を読み取り(S506:挿入時読取)、該読み取った記録情報をユニット制御部22に通知する(S507)。記録情報の通知を受けたユニット制御部22は、カードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(S508:挿入時判定)。S508の挿入時判定によって、使用可能であると判定されたときには(Y)、カードが使用可能である旨の使用可能通知をカードR/W制御部29に送り(S510)、該使用可能通知を受けたカードR/W制御部29は、S506で読み取ったカード金額及び一般カードIDを含む貸与許諾要求を、装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する(S511)。一方、S508の挿入時判定によって、使用可能でないと判定されたときには(N)、多機能ランプ26によるエラー報知を行う(S520)と共に、排出通知をカードR/W制御部29に送り(S521)、排出通知を受けたカードR/W制御部29は、カードR/W27のカードを排出する(S522)。
次に、S511の貸与許諾要求を受信したシステムコントローラ60の作用について説明する。図11に示すように、S511の貸与許諾要求を受信したシステムコントローラ60では、受信した一般カードIDのカードが使用可能であるか否かの挿入時使用判定が実施される(S600)。該S600は、受信した一般カードIDが、該一般カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置ID(別装置ID)と対応付けてカードユニットDBに記憶されているか否かの判定である(記憶されていないときに使用可能であると判定し、記憶されているときに使用可能でないと判定する)。S600で使用可能であると判定されたときには、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて、該装置IDと共に受信した一般カードIDを記憶して(S601)、カード残額の照合(S602)を実施する。一方、S600で使用可能でないと判定されたときには、受信した装置IDのカードユニット20に対して、受信した一般カードIDのカードが使用可能でない旨を示す使用判定結果を送信する(S610)。さらに、前記別装置IDのカードユニット20に対しては、所定の異常処理を実施する旨の異常処理通知を送信する(S610a)。
S610(使用不可)の使用判定結果をカードR/W制御部29が受信すると、該使用判定結果(使用不可)をユニット制御部22に通知する(S611)。ユニット制御部22は、S611で通知された使用判定結果が、使用可能である旨を示さない(即ち使用不可能である旨を示す)ことに基づいて、入金を禁止し、多機能ランプ26によってエラー報知を行う(S612)と共に、排出を禁止する旨を示す排出禁止通知をカードR/W制御部29に送る(S613)。排出禁止通知を受けたカードR/W制御部29では、カードの排出処理を禁止する(S614)。即ちカード返却ボタン16が操作されてもカードを排出しない。
このように、挿入時使用判定において、システムコントローラ60がS511で受信した一般カードIDが、該一般カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置IDと対応付けて管理されていることを条件として、使用可能でないと判定されるので、他と同一の一般カードIDが不正に記録されたおそれのあるカードの使用を防止することができる。
一方で、前述したS610aの異常処理通知を前記別装置IDのカードユニット20が受信すると(S650)、異常処理通知をユニット制御部22に送り(S651)、該異常処理通知を受けたユニット制御部22が、入金禁止及び玉貸禁止を行い、多機能ランプ26によるエラー報知を行う(S652)と共に、排出禁止通知をカードR/W制御部29に送る(S653)。排出禁止通知を受けたカードR/W制御部29では、カードの排出処理を禁止する(S654)。
このように、システムコントローラ60がS511で受信した一般カードIDが、該一般カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置IDと対応付けて管理されていることを条件として、当該異なる装置ID(別装置ID)のカードユニット20において異常処理(入金禁止,玉貸禁止,エラー報知,排出禁止通知)が行われるので、他と同一の一般カードIDが不正に記録されたおそれのあるカードが既に使用されている場合に、該使用中のカードに対する処置が可能となる。ここでは、別装置IDのカードユニット20で使用されているカード(ここでは他と同一の一般カードIDが不正に記録されたおそれのあるカード)は排出されずにカードR/W27部に滞留し、遊技場の店員による所定の解除操作を受けて回収され、チェックされるので、他の一般カード5に記録されている一般カードIDと同一の一般カードIDが不正に記録されたおそれのあるカードの使用による遊技場の被害を低減させることができる。
なお、システムコントローラ60におけるS602の照合では、受信したカード残額が、同受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額以下であるか否か(受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額?)の照合を実施する(。このS602の照合が照合OK(即ち、受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額)であるときには、該照合OKの旨を示す貸与許諾情報を前記S511で送信されてきた装置IDのカードユニット20に対して送信する(S620)。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、受信したカード残額<受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額となるが、この場合には、受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額を、受信したカード残額に更新しておく。
S620の貸与許諾情報を受信したカードR/W制御部29では、カード残額をユニット制御部22に通知する(S621)。カード残額の通知を受けたユニット制御部22は、カード残額に相当する残度数を残度数表示器14に表示すると共に、カード玉貸可能状態となる(S622)。
ここで、S602に戻り、該S602で照合NG(即ち、受信したカード残額>受信した一般カードIDに対応付けて一般カードDBに記憶しているカード残額)である場合には、該照合NGの旨を示す貸与不可情報を前記S511で送信されてきた装置IDのカードユニット20に対して送信する(S630)。貸与不可情報を受信したカードR/W制御部29では、カードR/W27により受け付けた一般カード5を排出して抜取待ち状態(ここでは一般カード5の一端がカード挿入口27aから外部に突出した状態を指す)となる(S631)。そして、カードの抜き取りを検出すると(S632)、カードストッカ28に収納されている一般カード5のうちの1枚をカードR/W27に供給して待機させる(S633)。次いで、カードR/W27が供給された一般カード5の記録情報を読み取り(S634:供給時読取)、後述するS708以降の処理が実施される。
次に、図12及び図13を用いて、カード返却ボタン16が操作された際の処理について説明する。図12に示すように、ユニット制御部22において、カード返却ボタン16の操作が検出されると(S700)、カード玉貸可能状態であるか否かの判定が実施される(S701)。S701の判定で、カード玉貸可能状態でないと判定されると(N)、処理を終了する(S702a)。一方、S701の判定でカード玉貸可能状態であると判定された場合には(Y)、カード玉貸可能状態を解除して(S702)、カード返却ボタン16が操作された旨を示す返却操作通知をカードR/W制御部29に送信し(S703)、カードR/W制御部29は、カードR/W27のカードを排出して抜取待ち状態(ここでは一般カード5の一端がカード挿入口27aから外部に突出した状態を指す)となる(S704)。そして、カードの抜き取りを検出すると(S705)、カードストッカ28に収納されている一般カード5のうちの1枚をカードR/W27に供給して待機させる(S706)。
次いで、カードR/W制御部29は、カードR/W27の一般カード5に記録されている記録情報(カード残額,一般カードID)を読み取り(S707:供給時読取)、該読み取った記録情報をユニット制御部22に通知する(S708)。記録情報の通知を受けたユニット制御部22は、カードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(S709:供給時判定)。S709の供給時判定によって、使用可能であると判定されたときには(Y)、カードが使用可能である旨の使用可能通知をカードR/W制御部29に送り(S710)、該使用可能通知を受けたカードR/W制御部29は、S707で読み取った一般カードIDを、装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する(S711:供給時送信)。一方、S709の供給時判定によって、使用可能でないと判定されたときには(N)、多機能ランプ26によるエラー報知を行う(S720)と共に、排出通知をカードR/W制御部29に送り(S721)、排出通知を受けたカードR/W制御部29は、カードR/W27のカードを排出する(S722)。
このように、カードストッカ28からカードR/W27に一般カード5が供給されたときに、該一般カード5が使用可能であるか否かの供給時判定(S709)を行う。その結果、使用不可のカードは排出され、エラー報知がされているカードユニット20を発見した店員により回収されるので、遊技者が入金を行う時点でカードR/W27のカードが使用不可となっている事態を極力回避することができる。従って、入金することができず(即ち速やかに遊技を開始させることができず)遊技者に迷惑をかけるおそれを著しく低減させると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
次に、S711の供給時送信を受信したシステムコントローラ60の作用について説明する。図13に示すように、S711の供給時送信を受信したシステムコントローラ60は、受信した一般カードIDのカードが使用可能であるか否かの供給時使用判定が実施される(S800)。該S800は、受信した一般カードIDが、該一般カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置ID(別装置ID)と対応付けてカードユニットDBに記憶されているか否かの判定である(記憶されていないときに使用可能であると判定し、記憶されているときに使用可能でないと判定する)。S800で使用可能であると判定されたときには、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて、該装置IDと共に受信した一般カードIDを記憶する(S810)。次いで、受信した装置IDのカードユニット20に対して、受信した一般カードIDのカードが使用可能である旨を示す使用判定結果を送信する(S811)。一方、S800で使用可能でないと判定されたときには、受信した装置IDのカードユニット20に対して、受信した一般カードIDのカードが使用可能でない旨を示す使用判定結果を送信する(S820)。さらに、前記別装置IDのカードユニット20に対しては、所定の異常処理を実施する旨の異常処理通知を送信する(S820a)。
S811(使用可)又はS820(使用不可)の使用判定結果をカードR/W制御部29が受信すると(S900)、該使用判定結果をユニット制御部22に通知する(S901)。ユニット制御部22は、S901で通知された使用判定結果が使用可能である旨を示すか否かの判定を実施する(S902)。S902の判定で、使用可能である旨を示すと判定されたときには(Y)、カードR/W27のカードの使用を許諾する旨の使用許諾通知をカードR/W制御部29に送り(S910)、使用許諾通知を受けたカードR/W制御部29では、消去通知を装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する(S911)。一方、S902の判定で、使用可能である旨を示さない(即ち使用不可能である旨を示す)と判定されたときには(N)、ユニット制御部22が、入金を禁止して、多機能ランプ26によってエラー報知を行う(S920)と共に、排出を禁止する旨を示す排出禁止通知をカードR/W制御部29に送る(S921)。排出禁止通知を受けたカードR/W制御部29では、カードの排出処理を禁止する(S922)。即ちカード返却ボタン16が操作されてもカードを排出しない。
このように、カードユニット20においてカードストッカ28からカードR/W27に一般カード5が供給されたときに、システムコントローラ60において該一般カード5が使用可能であるか否かの供給時使用判定(S800)を行う。その結果、使用不可と判定された場合にカードユニット20で入金が禁止され、使用不可のカードは、エラー報知がされているカードユニット20を発見した店員により回収されるので、遊技者が入金を行った時点でカードR/W27のカードが使用不可となっている事態を極力回避することができる。従って、入金することができず(即ち速やかに遊技を開始させることができず)遊技者に迷惑をかけるおそれを著しく低減させると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
また、供給時使用判定において、システムコントローラ60がS711で受信した一般カードIDが、該一般カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置IDと対応付けて管理されていることを条件として、使用可能でないと判定されるので、他と同一の一般カードIDが不正に記録されたおそれのあるカードの使用を防止することができる。
一方で、前述したS820aの異常処理通知を前記別装置IDのカードユニット20が受信すると(S850)、異常処理通知をユニット制御部22に送り(S851)、該異常処理通知を受けたユニット制御部22が、入金禁止及び玉貸禁止を行い、多機能ランプ26によるエラー報知を行う(S852)と共に、排出禁止通知をカードR/W制御部29に送る(S853)。排出禁止通知を受けたカードR/W制御部29では、カードの排出処理を禁止する(S854)。
このように、システムコントローラ60がS711で受信した一般カードIDが、該一般カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置IDと対応付けて管理されていることを条件として、当該異なる装置ID(別装置ID)のカードユニット20において異常処理(入金禁止,玉貸禁止,エラー報知,排出禁止通知)が行われるので、他と同一の一般カードIDが不正に記録されたおそれのあるカードが既に使用されている場合に、該使用中のカードに対する処置が可能となる。ここでは、別装置IDのカードユニット20で使用されているカード(ここでは他と同一の一般カードIDが不正に記録されたおそれのあるカード)は排出されずにカードR/W27部に滞留し、遊技場の店員による所定の解除操作を受けて回収され、チェックされるので、他の一般カード5に記録されている一般カードIDと同一の一般カードIDが不正に記録されたおそれのあるカードの使用による遊技場の被害を低減させることができる。
なお、S911で送信された消去通知を受信したシステムコントローラ60においては、該消去通知と共に受信した装置IDに対応付けてカードユニットDBに記憶されている一般カードIDを消去する(S912)と共に、該消去が完了した旨を示す消去完了通知を、受信した装置IDのカードユニット20に対して送信する(S913)。消去完了通知を受信したカードR/W制御部29では、カードの前方挿入禁止を解除する(S914)。
このように、S900でカードユニット20が受信した判定結果が使用可能である旨を示すことを条件として、システムコントローラ60が該カードユニット20の装置IDに対応する一般カードIDをカードを消去しておくので、カードユニット20に一般カード5が挿入されるときには、該カードユニットとシステムコントローラ60間で前記消去を行うためのやりとりを行う必要がなく、当該挿入されるカードに関する処理(例えばS601に示す一般カードIDの記憶処理やS602に示すカード残額の照合等)を迅速に行うことができる。
最後に図14を用いて、精算処理における精算装置80とシステムコントローラ60の作用について説明する。精算装置80において、一般カード5が挿入されて受け付けられると(SA01)、カードから一般カードID,カード残額を読み取って(SA02)、該読み取った一般カードID,カード残額を含む精算許諾要求をシステムコントローラ60に送信する(SA03)。そして、精算許諾要求を受信したシステムコントローラ60においては、該受信したカード残額と、該受信した一般カードIDと対応付けて一般カードDBに記憶されている残額との照合(即ち、受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて記憶されているカード残額、であるか否かの照合)を行い(SA04)、照合OK(即ち受信したカード残額≦受信した一般カードIDに対応付けて記憶されているカード残額)であることを条件として、精算装置80に対して、精算許諾情報を返信する(SA05)。
該精算許諾情報を受信した精算装置80においては、前記読み取ったカード残額に相当する金額の貨幣を紙幣払出機85及び/又は硬貨払出機86から払い出して遊技者に返却する(SA06)。次いで、一般カード5からカード残額を消去して、一般カード回収部83bの内部に回収する(SA07)。SA07の処理が終了すると、精算装置80からシステムコントローラ60に対して一般カードIDを含む精算完了通知が送信され(SA08)、これを受信したシステムコントローラ60では、受信した一般カードIDに対応付けて記録されているカード残額を消去する(SA09)。
一方、SA04で、照合NGの場合(即ち受信したカード残額>受信した一般カードIDに対応付けて記憶されているカード残額)には、精算装置80に対して、精算不可情報を返信する(SA05a)。精算不可情報を受信した精算装置80は、前述したように、カードを留保し、異常を報知する(SA06a)。
最後に、本発明の変形例について説明する。
上記の実施形態では、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさが、金額自体(カード残額)である例について説明したが、これに限らず、有価価値の大きさは、金額が所定の比率で換算された残度数や点数等であっても良い。
上記の実施形態では、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定するための情報が、一般カードID,カード残額の両方である例について説明したが、これに限らず、有価価値の大きさを特定するための情報が、一般カードIDのみであっても良い。つまり、管理装置(システムコントローラ60)において、一般カードIDとカード残額を対応付けて管理すると共に、一般カード5には、カード残額を記録せずに、有価価値の大きさを特定するための一般カードIDのみが記録されるようにしておき、遊技用装置(カードユニット20)における一般カード5の受付時に、一般カードIDを管理装置に送信して、該一般カードIDに対応付けて管理されているカード残額(つまり特定された有価価値の大きさ)を取得してカード玉貸処理を行うようにしても良い。また、有価価値の大きさを特定するための情報が、一般カード5に記録されるカード残額のみであっても良い。つまり、管理装置においては、カード残額を管理せず、遊技用装置(カードユニット20)における一般カード5の受付時に、管理装置における照合等を行わず、読み取られたカード残額によりカード玉貸処理を行うようにしても良い。また、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定するための情報は、一般カードID,カード残額以外の情報であっても良く、例えば、入金毎に管理装置において生成される入金ID等でも良い。
上記の実施形態では、記録媒体(一般カード5)が、非接触式のICカードである例について説明したが、これに限らず、該記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(例えばバーコード),三次元コード,又は光干渉(例えばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また記録媒体の形状は、カード型には限られず、コイン型であっても良い。
上記の実施形態では、図1〜図3に示すように、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパチロット,遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシンやパチロット,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシンやパチロット等であっても良い。
上記の実施形態では、記録媒体貸与処理が行われた場合に、遊技用装置(カードユニット20)と遊技機(パチンコ機10)との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて、該遊技機に設けられた玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて貸与される例について説明したが、これに限らず、遊技用装置に設けられた図示しない玉払出装置からパチンコ玉が払い出されて貸与されるようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技媒体を貸与するための貸与処理が、パチンコ玉を貸与する玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記画像式のパチンコ機やスロットマシンやパチロットにおいて有価価値の大きさを遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
上記の実施形態では、図2及び図3に示すように、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16が遊技機(パチンコ機10)に設けられ、遊技用装置(カードユニット20)と接続されている例について説明したが、これに限らず、これら残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16の一部又は全部を遊技用装置に設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2及び図3に示すように、紙幣識別機23にて受付可能な紙幣2の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な紙幣2の種類は、該4種類のうちの任意の1種類又は2種類以上でも良い。同様に、上記の実施形態では、硬貨識別機24にて受付可能な硬貨3の種類が100円硬貨,及び500円硬貨の2種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な硬貨3の種類は、該2種類のうちの任意の1種類でも良い。なお貨幣として紙幣2及び硬貨3の双方を受け付けるものには限られず、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみを受け付けるものでも良い。
上記の実施形態では、図2に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機23、硬貨識別機24)により受け付けられた貨幣(紙幣2,硬貨3)が遊技用装置(カードユニット20)外部に排出されて、紙幣搬送機構,硬貨搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられた貨幣は、遊技用装置内部に貯留されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機23、硬貨識別機24)において、有体物である貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付ける例について説明したが、これに限らず、無体物である貨幣(例えば電子マネー等の貨幣金額に相当する金額データや、クレジットカードから特定される与信金額や、デビットカードから特定される預金金額等)を接触又は非接触で受け付けるようにしても良い。
上記の実施形態では、カード残額が1000円を超える場合に、入金が不可となる例について説明したが、これに限らずカード残額が1000円を超える場合であっても、入金を可能とするようにしても良い。また、上記の実施形態ではカード残額が残存している状態(但し1000円以下)で、入金が可能である例について説明したが、これに限らず、カード残額が零の状態でのみ入金を可能とするようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技用装置(カードユニット20)において玉貸処理が行われるときに、1度数に相当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数)の払出を要求する信号(BRQ信号)がパチンコ機10に対して送信される例について説明したが、該玉貸処理は、例えば以下の変形例1又は変形例2に示す如く行われるようにしても良い。
まず変形例1として、パチンコ機10において、遊技用装置からの1回の払出要求に応じて払い出すパチンコ玉の数(以下「単位払出数」という。)を設定変更可能に構成すると共に、遊技用装置において、該設定された単位払出数を予め記憶可能に構成した場合には、以下のようにして玉貸処理を行う。まず遊技用装置は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部22により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、実際に払い出したパチンコ玉の数である払出結果玉数を示す払出結果信号をユニット制御部22に対して送信する。該払出結果信号を受信した遊技用装置は、前記予め記憶している単位払出数と、該払出結果信号に示される払出結果玉数とを照合し、照合OKである場合には、前記1度数分の減算処理を行い、その後、予め設定された玉貸設定度数分の玉貸処理を行う。
ここで払出結果玉数を示す払出結果信号は、パチンコ機10の払出制御基板12から出力されるようにしても良いし、払い出されたパチンコ玉の数を検出する図示しない払出検出センサから出力されるようにしても良い。また遊技用装置において予め記憶しておく単位払出数は、システムコントローラ60で設定し、遊技用装置に配信して記憶するようにすれば良い。そして、例えば前記単位払出数と払出結果玉数との照合NGの場合に、遊技用装置を不能動化するように構成すれば、遊技場が実際の申告よりも小さい単位払出数をパチンコ機10において設定するような不正を防止できる。
また変形例2として、前記単位払出数が一定(例えば25個)である場合には、以下のようにして玉貸処理を行う。まず遊技用装置は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部22により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、玉払出装置13からパチンコ玉の払出が可能であるか否かを確認し、該確認結果が可能である場合には、玉貸準備信号をユニット制御部22に対して送信する。該玉貸準備信号を検出した遊技用装置は、玉貸指令信号を払出制御基板12に対して送信し、該玉貸指令信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、1度数分の玉貸処理の完了を示す玉貸完了信号をユニット制御部22に対して送信する。該払出結果信号を受信した遊技用装置は、前記1度数分の減算処理を行い、その後、前記玉貸設定度数分の玉貸処理を行う。
上記の実施形態では、遊技用装置(カードユニット20)において、一般カード5が使用される例について説明したが、これに限らず、さらに、会員登録を行った会員遊技者に対して発行される会員カードを使用可能にしても良い。該会員カードには、会員遊技者を個々に特定可能な会員ID(あるいは会員カードを個々に識別可能な会員カードID)や、カード残額を記録しておき、一般カード5と同様に、該会員カードの記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内での玉貸処理を行うようにしても良い。会員カードが使用される場合、該会員カードの残額が零となっても、カード返却ボタン16の操作によって返却可能として、該返却操作に基づいて会員カードが排出されたときに、記録媒体収納部(カードストッカ)から記録情報処理部(カードR/W27)に一般カード5が供給されて、上記実施形態の如く、供給時判定,供給時使用判定が実施されるようにすると良い。
上記の実施形態では、排出処理によってカード挿入口27aから排出されたカードが抜き取られたことに基づいて、記録媒体収納部(カードストッカ28)に収納されているカードの1枚が記録情報処理部(カードR/W27)に供給される例について説明したが、これに限らず、例えば、カードの排出処理が行われた後、直ちに供給処理が行われるようにしても良い(例えば、第1モータによるベルトの回転運動を行った後に、直ちに第2モータによるスライダの移動行う)。即ち、カードが抜取待ち状態となった後、抜き取りを待たずして供給処理を行うようにしても良い。また、カードの排出処理と供給処理の両処理を同時並列的に行うようにしても良い(例えば、第1モータによるベルトの回転運動と、第2モータによるスライダの移動を同時並列して行う)。即ち、カードR/W27からのカードの排出と、カードストッカ28からカードR/W27へのカードの供給を同時に行うようにしても良い。このように、供給処理のタイミングは特に限定されず、カードの排出処理が行われることに基づいて、記録媒体収納部(カードストッカ28)のカードが記録情報処理部(カードR/W27)に供給されれば良い。
上記の実施形態では、貨幣が識別されると、カード残額+入金金額が、新たなカード残額としてカードR/W27の一般カード5に記録される例について説明したが、これに限らず、貨幣が識別されたことに基づいて、入金金額がユニット制御部22の所定記憶領域(例えばRAMやEEPROM)に記憶されるようにしても良い。そして、該入金金額の記憶処理に基づいて現金玉貸可能状態となり、該入金金額の範囲内での玉貸処理を行い、入金金額のうちの玉貸処理に使用されなかった入金残額を、所定の操作(例えばカード返却ボタン16の操作)によって、カードR/W27の一般カード5に記録(又は一般カードIDと入金残額を管理装置に送信して管理)して、返却するようにしても良い。この例では、一般カード5に入金残額を記録する処理(又は一般カードIDと入金残額を管理装置に送信する処理)が残有価価値特定処理に相当する。このようなカードユニットの場合、入金のときには、残有価価値特定処理が行われないため、カードエラーに関係無く玉貸処理を行うことができる。しかし、前記所定の操作が行われたときにカードR/W27のカードが使用可能か否かの判定を実施するようにすると、カードエラーが生じた場合に、遊技者に直ちに残額の返却をすることができず、台移動や精算が速やかに行えないため遊技者に迷惑がかかる。このようなカードユニットに対して本発明を適用することで、カードR/W27へのカード供給時に前記判定が行われて、カードエラーが生じた場合には店員による所定の処置(カードの回収等)が行われるので、遊技者に迷惑をかけるおそれを著しく低減させることができる。
上記の実施形態では、遊技用装置(カードユニット20)の判定手段(ユニット制御部22)が行う判定が、読み取られたカード残額及び一般カードIDが、各々所定形式のデータであるか否かの判定と、一旦記録された後に読み取られたデータが、テストデータと合致するか否かの判定である例について説明したが、これに限らず、判定手段の判定は、記録媒体(一般カード5)の記録情報に基づくものであれば良く、例えば、記録媒体には暗号化された記録媒体識別情報を記録しておき、遊技用装置において、該暗号化された情報を読み取って復号化し、復号化後のデータが所定形式(記録媒体識別情報のデータ形式)であるか否かによって使用可能であるか否かを判定しても良い(所定形式であれば使用可能,所定形式でなければ使用不可と判定)。
また、記録媒体にセキュリティ情報を記録しておくと共に、遊技用装置にも予めセキュリティ情報を記憶しておき、記録媒体が記録情報処理部に供給されたときに、該供給された記録媒体のセキュリティ情報と予め当該遊技用装置で記憶しているセキュリティ情報と一致するか否かを判定して、一致すれば使用可、一致しなければ使用不可と判定するようにしても良い。
上記の実施形態では、管理装置(システムコントローラ60)の使用判定手段(制御部62)が行う判定が、受信した一般カードIDが該一般カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置ID(別装置ID)に対応付けて、カードユニットDBに記憶されているか否かの判定である例について説明したが、これに限らず、使用判定手段の判定は、受信した記録情報に基づくものであれば良く、例えば、記録媒体には暗号化された記録媒体識別情報を記録しておき、管理装置が、該該暗号化された情報を受信して復号化し、復号化後のデータが所定形式(記録媒体識別情報のデータ形式)であるか否かによって使用可能であるか否かを判定しても良い(所定形式であれば使用可能,所定形式でなければ使用不可と判定)。また、記録情報の更新に伴って値が変わるハッシュ値を記録媒体に記録すると共に、管理装置でも各記録媒体識別情報と対応付けてハッシュ値を管理しておき、管理装置が受信したハッシュ値が、該ハッシュ値と共に受信した記録媒体識別情報と対応付けて管理装置で管理しているハッシュ値と合致するか否かによって使用可能であるか否かを判定するようにしても良い(合致すれば使用可能,合致しなければ使用不可と判定)。
また管理装置において、当該遊技場で使用可能な全ての記録媒体の記録媒体識別情報を管理しておき、遊技用装置から受信した記録媒体識別情報が、前記管理している記録媒体識別情報に含まれるか否かを判定して、含まれれば(いずれかに一致すれば)使用可、含まれなければ(いずれにも一致しなければ)使用不可と判定するようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技用装置が判定手段(ユニット制御部22)を有し、かつ管理装置(システムコントローラ60)が使用判定手段(制御部62)を有しており、供給時判定及び供給時使用判定(あるいは入金時判定及び入金時使用判定)の両方が実施される例について説明したが、これに限らず、供給時判定又は供給時使用判定(あるいは入金時判定又は入金時使用判定)のいずれか一方のみが実施されるようにしても良い。即ち、遊技用装置が判定手段を備えておらず、管理装置が使用判定手段を備えているように構成しても良く、遊技用装置が判定手段を備えており、管理装置が使用判定手段を備えていないように構成しても良い。
また、上記の実施形態では、遊技用装置が挿入時判定を行い、かつ管理装置が挿入時使用判定を行う例について説明したが、これに限らず、遊技用装置が挿入時判定を行い、管理装置が挿入時使用判定を行わないように構成しても良く、遊技用装置が挿入時判定を行わず、管理装置が挿入時使用判定を行うように構成しても良い。
上記の実施形態では、使用禁止処理手段(ユニット制御部22)が、判定手段(ユニット制御部22)により使用可能でないと判定されたことを条件として、使用禁止処理として、排出通知を行い、管理装置(システムコントローラ60)から受信した判定結果が使用可能でない旨を示すことを条件として、使用禁止処理として、入金禁止を行う例について説明したが、これに限らず、判定手段により使用可能でないと判定されたこと,又は管理装置から受信した判定結果が使用可能でない旨を示すことを条件として行う使用禁止処理は、記録情報処理部(カードR/W27)にある記録媒体(一般カード5)の残有価価値特定処理への使用を禁止するための処理であれば良い。例えば、判定手段(ユニット制御部22)により使用可能でないと判定されたことを条件として、入金禁止を行っても良く、管理装置(システムコントローラ60)から受信した判定結果が使用可能でない旨を示すことを条件として、排出通知を行うようにしても良い。
上記の実施形態では、供給時判定によって使用不可であると判定されたことに基づく報知と、供給時使用判定によって使用不可であると判定されたことに基づく報知が同一態様(多機能ランプ26の赤点滅)である例について説明したが、これに限らず、供給時判定によって使用不可と判定されたことに基づく報知と、供給時使用判定によって使用不可と判定されたことに基づく報知を、異なる報知態様(例えば前者は橙で点滅,後者は赤で点滅等)としても良い。入金時判定と入金時使用判定の報知態様についても同様である。
上記の実施形態では、供給時判定又は供給時使用判定によって、使用不可であると判定されたことに基づく報知と、異常処理における報知が同一態様(多機能ランプ26の赤点滅)である例について説明したが、これに限らず、供給時判定又は供給時使用判定によって使用不可と判定された場合の報知と、異常処理における報知を異なる報知態様(例えば前者は橙で点滅,後者は赤で点滅等)としても良い。
上記の実施形態では、異常処理手段(ユニット制御部22)が行う異常処理が、入金禁止,玉貸禁止,エラー報知,及び排出禁止通知である例について説明したが、これに限らず、異常処理手段(ユニット制御部22)が行う異常処理は、所定の処理であれば良く、上記の処理のうちのいずれか又は組み合わせであっても良く、上記の処理以外の処理(例えば排出通知)であっても良い。
上記の実施形態では、図5に示すように、一般カードDBと、カードユニットDBが各々別のデータテーブルで管理されている例について説明したが、これに限らず、両者の記憶内容を含む1つのデータテーブルで管理するようにしても良い。例えば、一般カードIDに対応付けて、カード残額と、装置IDの記憶領域を設けておき、カードユニット20から一般カードID及び装置IDを受信したときに、受信した一般カードIDに対応付けて、その対応する記憶領域に該一般カードIDと共に受信した装置IDを記憶するようにすると良い。