以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、本発明に係る遊技用システム1,1’の概要について説明する。
本発明の遊技用システム1,1’は、図1及び図2に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機23,硬貨識別機24)により受け付けた貨幣(紙幣2,硬貨3)の金額である入金額に相当する有価価値の大きさ(入金額)及び記録媒体(一般カード5)の記録情報から特定される有価価値の大きさ(カード残額,管理残額)を管理する有価価値管理部(カードR/W制御部29,システムコントローラ60’)と、該入金額に相当する有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値を使用して遊技媒体を貸与するための第1の貸与処理(入金額分の玉貸処理)を行うと共に、該記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値の大きさを使用して遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するための第2の貸与処理(使用額分の玉貸処理)を行う貸与制御部(ユニット制御部22,カードユニット20’)と、を備えるものである。
前記貸与制御部(ユニット制御部22,カードユニット20’)では、記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)から前記第2の貸与処理(使用額分の玉貸処理)に使用される有価価値の大きさ(使用額)を減算すると共に、該使用される有価価値の大きさ(使用額)を有価価値管理部(カードR/W制御部29,システムコントローラ60’)で管理されている有価価値の大きさ(カード残額,管理残額)から減算更新するための更新要求(減算要求)を有価価値管理部に対して送信する。有価価値管理部は、前記貸与制御部から送信された更新要求に応じて、前記使用される有価価値の大きさ(使用額)を管理している有価価値の大きさから減算更新し、該減算更新後の有価価値の大きさを貸与制御部に返信する。貸与制御部では、返信されてきた有価価値の大きさと、記憶している減算後の有価価値の大きさとが一致するか否かを判定して、一致しないと判定されたときに、異常が発生した旨を報知する異常報知処理を行う。これにより、有価価値管理部で管理している有価価値の大きさが(ノイズ等により)誤って更新された旨を遊技場の店員が把握して、迅速な対応を取ることが可能となる。
ここで、前記貸与制御部が前記第2の貸与処理(使用額分の玉貸処理)に先立って更新要求を有価価値管理部に対して送信するようになっており、該更新要求を送信した後に通信不可能状態(電断状態,オフライン状態)が発生し、その後に通信可能状態(通電状態,オンライン状態)となったときに、有価価値管理部が、管理している有価価値の大きさ(カード残額,管理残額)を含むリカバリ情報を貸与制御部に送信する。貸与制御部では、リカバリ情報に含まれる有価価値の大きさと、記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)とが一致するか否かを判定して、一致しないと判定されたこと(即ち有価価値管理部の有価価値の大きさが減算更新済みであること)を条件として前記第2の貸与処理を行い、一致すると判定されたこと(即ち有価価値管理部の有価価値の大きさが減算更新されていないこと)を条件として前記第2の貸与処理を行わない。これにより、更新要求を送信した後に通信不可能状態が発生した場合にも、遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。
また、前記貸与制御部は、上記のように、貨幣受付手段(紙幣識別機23,硬貨識別機24)により受け付けた貨幣の金額である入金額に相当する有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値を使用して遊技媒体(パチンコ玉)を貸与する第1の貸与処理(入金額分の玉貸処理)を行うようになっている。ここでは貸与制御部が、前記貨幣の受付に基づいて、入金消費情報を有価価値管理部に送信すると共に送信情報を更新(偶数回から奇数回,又は奇数回から偶数回に更新)し、有価価値管理部が、入金消費情報が送信されてきたことに基づいて、前記入金額に相当する有価価値の大きさを一旦管理対象とした後に該有価価値の大きさを遊技媒体の貸与に使用するために減算する入金消費処理を行うと共に、該入金消費処理の実行毎に処理情報を更新(偶数回から奇数回,又は奇数回から偶数回に更新)し、該入金消費処理の完了に基づいて入金消費完了通知を貸与制御部に送信し、貸与制御部では前記第1の貸与処理として、該入金消費完了通知の受信に基づいて入金額に相当する有価価値の大きさに相当する遊技媒体を貸与する入金額玉貸処理(入金額分の玉貸処理であり、いわゆる一発貸し,全額貸し)を行う。ここで、入金消費情報を送信した後に通信不可能状態(電断状態,オフライン状態)が発生し、その後に通信可能状態(通電状態,オンライン状態)となったときに、有価価値管理部が、前記処理情報を含むリカバリ情報を貸与制御部に送信する。貸与制御部では、リカバリ情報に含まれる処理情報と、記憶している送信情報が予め定められた関係である(いずれも偶数回である又はいずれも奇数回である)か否かを判定して、予め定められた関係である(いずれも偶数回である又はいずれも奇数回である)と判定されたことを条件として前記入金額玉貸処理を行う。これにより、有価価値管理部と貸与制御部との間で通信不可能状態(オフライン状態,電断状態)が発生しても、有価価値管理部側と貸与制御部側の処理に不一致が生じることがない。
また、遊技用装置(カードユニット20,20’)では、記録媒体処理部(カードR/W27)の記録媒体(一般カード5)が外部に排出されることに応じて、記録媒体収納部(カードストッカ28)に貯留されている記録媒体のうちの1枚を記録媒体処理部に供給する供給処理が行われるようになっている。そして、供給されてきた記録媒体が使用可能であるか否かの判定(供給時判定)が、遊技用装置で実施され、使用可能でないと判定された場合には、使用禁止処理を行うと共に報知を行う。また、管理装置(システムコントローラ60,60’)では、上記遊技用装置において供給処理が行われたことに応じて該遊技用装置から記録情報(カードID)を受信して、該記録情報が記録されている記録媒体(即ち供給処理により供給された一般カード5)が使用可能であるか否かの判定(供給時使用判定)が、管理装置で実施され、使用可能でないと判定された場合には、使用不可である旨を示す使用判定結果が前記遊技用装置に送信される。該使用判定結果を受信した遊技用装置では、使用禁止処理を行うと共に報知を行う。これらの処理により、店員が使用不可と判定された記録媒体を回収する等の対処を行うことができ、遊技者に迷惑をかけるおそれを著しく低減させると共に、遊技者の遊技機の稼働低下を防止することができる。
さらに遊技用装置(カードユニット20,20’)では、当該遊技場の営業時間中において、記録媒体収納部(カードR/W27及びカードストッカ28)に収納されている記録媒体数(ストック枚数)が、予め設定された第1の上限値(ここでは10)以上であるときには、該第1の上限値以上である旨を報知し、営業時間中に記録媒体の回収を店員に促す。そして、記録媒体数が予め設定された第1下限値(ここでは0)以下であるときには、該第1の下限値以下である旨を報知することにより、営業時間中に記録媒体の補充を店員に促す。一方、遊技用装置が締め処理信号を受信した後では、記録媒体数が前記第1上限値よりも低い予め設定された第2上限値(ここでは7)以上であるときに報知を行うことにより、営業終了後に記録媒体の回収を店員に促す。また、記録媒体数が前記第1下限値よりも高い予め設定された第2下限値(ここでは3)以下であるときには、該第2の下限値以下である旨を報知することにより、営業時間中に記録媒体の補充を店員に促す。これにより、店員は営業終了後に回収作業や補充作業を行って記録媒体数を適正化(ここでは4〜6の範囲に適正化)することができる。従って、適正化された状態で翌日の営業開始時間を迎えることができるので、営業時間中の記録媒体の回収作業や補充作業を極力不要とすることができ、円滑な営業を促すこととなる。
ここで、前記第2上限値に関して、予め該第2上限値の設定を有効とするか否かを設定するようにしており、有効にする旨が設定されている場合には、上述したように遊技用装置で記録媒体数が第2上限値以上であるか否かを判定する一方、有効としない旨が設定されている場合には、記録媒体数が収納限界値(ここでは10)に達しているか否かを判定する。そして、第2上限値以上であると判定されたこと又は収納限界値に達していると判定されたことを条件として報知を行う。つまり、第2上限値の設定を有効にしておくことで、前述したように、記録媒体数が第2上限値以上の遊技用装置を把握して、回収作業を行うことができる。それに対して、第2上限値の設定を有効としないことで、動作に支障のある(記録媒体の挿入ができない)遊技用装置を把握して、回収作業を行うことができる。また、前記第2下限値に関しても同様に、予め該第2下限値の設定を有効とするか否かを設定するようにしており、有効にする旨が設定されている場合には、上述したように記録媒体数が第2下限値以下であるか否かを判定する一方、有効としない旨が設定されている場合には、記録媒体数が零であるか否かを判定する。そして、第2下限値以下であると判定されたこと又は零であると判定されたことを条件として報知を行う。つまり、第2下限値の設定を有効にしておくことで、前述したように、記録媒体数が第2下限値以下の遊技用装置を把握して、補充作業を行うことができる。それに対して、第2下限値の設定を有効としないことで、動作に支障のある(入金や残額の返却ができずに遊技者に不都合が生じる)遊技用装置を把握して、補充作業を行うことができる。つまり、当日中の対応を行うことを希望する遊技場においては、第2上限値や第2下限値の設定を有効とすることで、当日中の回収作業や補充作業を行って記録媒体数を適正化することができる。従って、適正化された状態で翌日の営業開始時間を迎えることができる。一方、当日中の対応を希望せず、極力翌日の対応としたい遊技場においては、第2上限値や第2下限値の設定を無効とすることで、当日中に対応を行わなければならない必要最小限の遊技用装置(翌日の営業開始時点で動作に支障のある遊技用装置)に絞って回収作業や補充作業を行うことが可能となり、遊技機の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
本発明に係る遊技用システムは、上記の点を特徴とするものである。この遊技用システムには、貸与制御部であるユニット制御部22,及び有価価値管理部であるカードR/W制御部29を備える第1実施形態に係る遊技用システム1と、貸与制御部であるカードユニット20’及び有価価値管理部であるシステムコントローラ60’を備える第2実施形態に係る遊技用システム1’と、が含まれる。また第1及び第2の両実施形態には、有価価値管理部と貸与制御部との間における通信不可能状態の発生時の処理が異なる変形例が各々含まれる。以下においては、まず第1実施形態及びその変形例について説明し、次に第2実施形態及びその変形例について第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。なお、以下においては、リーダ/ライタを「R/W」,データベースを「DB」,ステップを「S」と略記する。
[1−1.第1実施形態に係る遊技用システム1]
第1実施形態に係る遊技用システム1は、図1に示すように、遊技場において、パチンコ機10に対応して設けられるカードユニット20と、複数のカードユニット20に接続されているシステムコントローラ60とを備える。また、システムコントローラ60は、当該遊技場内に設けられ、一般カード5のカード残額を精算する精算装置80と通信可能である。また、システムコントローラ60は、後述する一般カード5の発行及び管理を行うカード会社に設けられている管理サーバ90とも通信可能である。
図1及び図2に示す遊技用システム1において、カードユニット20は、ハブ(HUB)40,中継器50,及び通信ケーブルを介して、システムコントローラ60と双方向のデータ通信可能に接続されており、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されている。また、システムコントローラ60と精算装置80とは、個別の通信ケーブルを介して、比較的高速のデータ通信を実施可能に接続されている。また、前記システムコントローラ60は、通信回線を介して、カード会社に設置された管理サーバ90と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、カード会社は、該管理サーバ90にて、各遊技場の一般カード5による売上や、システムコントローラ60及びカードユニット20のエラー状況等を把握できるようになっている。本発明に係る遊技用システム1では、図1,図2及び図3に示すように、紙幣2,硬貨3,及び一般カード5が使用される。
以下では、まず図1〜図7を用いて第1実施形態に係る遊技用システム1の構成について説明するが、この遊技用システムの構成に関しては、「貨幣の入金処理及び遊技媒体の貸与処理に係る機能」,「記録媒体の使用可・不可の判定処理に係る機能」,及び「記録媒体数の適正化に係る機能」に分けて説明する。
(1−1−1.貨幣の入金処理及び遊技媒体の貸与処理に係る機能)
まず、貨幣の入金処理及び遊技媒体の貸与処理に係る機能について説明する。
この第1実施形態に係る遊技用システム1では、有価価値管理部であるカードR/W制御部29が、カードR/W27の一般カード5のカード残額を更新することによって有価価値の大きさを管理している。そしてカードユニット20とシステムコントローラ60がオンライン状態である場合には、貸与制御部であるユニット制御部22が、カードユニット20への貨幣の入金又は一般カード5の挿入に応じて、カードR/W制御部29から前記カード残額を取得して記憶残額として記憶することで、貸与要求操作(玉貸ボタン15の操作)に応じて使用額分(玉貸設定金額分又は記憶残額分)の玉貸処理であるカード玉貸処理を行うことが可能なカード玉貸可能状態となる。該状態で、貸与要求操作がされると、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して玉貸に使用される使用額(即ち玉貸設定金額又は記憶残額)を含む減算要求が送られる。該減算要求を受けたカードR/W制御部29では、減算応答をユニット制御部22に返信すると共に、カード残額から前記使用額を減算する。減算応答を受けたユニット制御部22では、記憶残額から使用額を減算すると共に、使用額分の玉貸処理であるカード玉貸処理を行う。
一方、カードユニット20とシステムコントローラ60がオフライン状態である場合には、貸与制御部であるユニット制御部22が、カードユニット20への貨幣の入金(ここではカード残額が零の状態での1000円以下の入金)に応じて、入金額を含む入金消費情報をカードR/W制御部29に送信し、入金消費情報を受信したカードR/W制御部29では、入金消費完了通知をユニット制御部22に返信すると共に、一般カード5に入金額を一旦記録して管理対象とした後に、該入金額(=玉貸に使用される額)を減算する。入金消費完了通知を受けたユニット制御部22では、入金額を記憶残額として記憶して、入金額分の玉貸処理である入金額玉貸処理(いわゆる一発貸し)が行われる。
紙幣2は貨幣の一例であって、ここでは図3に示すように、1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類の紙幣である。また硬貨3も貨幣の一例であって、ここでは図3に示すように、100円硬貨,及び500円硬貨の2種類の硬貨である。
一般カード5は記録媒体の一例であって、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値の大きさ(カード残額,管理残額)を特定するための情報(カード残額,カードID)を記録可能なものである。本例における一般カード5には、有価価値の大きさであるカード残額と、各一般カード5を個々に識別可能な情報であるカードIDと、が記録されている。ここでカード残額は、それ自体が有価価値の大きさである。またカードIDは、後述するシステムコントローラ60の残額DBにおいて有価価値の大きさである管理残額と対応付けて管理されているので、遊技用システム1においては、カードIDから対応する管理残額を特定可能である。つまり、本例のカード残額,カードIDは、いずれも有価価値の大きさを特定するための情報である。
この一般カード5は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、カード残額及びカードID等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。この一般カード5は、予めカードIDが記録されている状態で遊技場に納入されて、後述するカードストッカ28に収納され、カードユニット20及び精算装置80において使用される。以下では、この一般カード5を、単にカードとも呼ぶ。
パチンコ機10は遊技機の一例であって、図1〜図3に示すように、カードユニット20に対応して設けられ、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応するカードユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理(後述する使用額分の玉貸処理や入金額分の玉貸処理)が行われる、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場内に配置された遊技島(図示外)において該パチンコ機10の機種等に従って設置されている。
このパチンコ機10は、図3(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、図2に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。前記遊技領域には可変表示装置が設けられると共に、始動入賞口,大入賞口,及びその他の入賞口が設けられている。このパチンコ機10は、台番号により個々に識別可能となっている。
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、カードユニット20の玉貸通信部21bと通信可能に接続され、パチンコ機10とカードユニット20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理が行われる場合に、パチンコ機10とカードユニット20との間でパチンコ玉の貸出に関する信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。さらに払出制御基板12は、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16とも接続されている。玉払出装置13は、玉貸処理が行われて遊技者に貸し出されるパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
このパチンコ機10においては、前記遊技領域に打ち込まれたパチンコ玉が始動入賞口に入賞すると、遊技領域に設けられた可変表示装置が変動を開始して所定時間の経過後に該変動が停止し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた態様(例えば「000」〜「999」のいずれかのゾロ目)になると、遊技者にとって有利な遊技状態である大当り状態(単に「大当り」とも呼ぶ)が発生するる。
また遊技領域に打ち込まれたパチンコ玉が、該遊技領域に設けられた始動入賞口,大入賞口,及びその他の入賞口に入賞すると、払出制御基板12の制御により、予め定められた数のパチンコ玉が賞球として玉払出装置13から払い出される。
残度数表示器14は、後述するユニット制御部22のEEPROMの表示用記憶領域に記憶されている残額に相当する残度数を表示するための表示器であり、例えば3桁の7セグメント表示器である。ここで残度数は、残額が所定の比率で変換されたもの(例えば100円=1度数)である。図2に示すように、残度数表示器14に玉貸通信部21bから残度数(即ち表示用記憶領域に記憶されている残額相当の残度数)を示す度数表示信号が入力されることにより、残度数が表示される。この残度数表示器14で表示される残度数は、後述する玉貸処理において、1度数分の玉貸が行われる毎に表示用記憶領域に記憶されている残額が1度数分ずつ減算更新されるのに伴って、1度数ずつ減算表示される。
玉貸ボタン15は、一般カード5に記録されている残額を使用したパチンコ玉の貸与要求操作(玉貸操作)を遊技者から受け付けるボタンである。図2に示すように、玉貸ボタン15が操作されたことにより、玉貸通信部21bに貸出入力信号が入力され、該入力の検出によってユニット制御部22が玉貸ボタン15が操作されたことを検知する。
カード返却ボタン16は、後述するカードR/W27で受け付けている一般カード5を返却するための返却操作を遊技者から受け付けるボタンである。図2に示すように、カード返却ボタン16が操作されたことにより、玉貸通信部21bに返却入力信号が入力され、該入力の検出によってユニット制御部22がカード返却ボタン16が操作された旨を認識して返却要求をカードR/W制御部29に送ることで、カードR/W制御部29によりカードR/W27にて受け付けているカード(残額有りの一般カード5)の排出処理が行われ、一般カード5がカード挿入口27aから排出されて抜取待ち状態となる。この抜取待ち状態とは、ここでは一般カード5の一端がカード挿入口27aから外部に突出した状態(つまり遊技者がカードを抜き取り可能な状態)を指す。
このカード返却ボタン16は、ユニット制御部22の制御により、入金額分の玉貸処理の最中には、返却操作が無効化され、また 使用額分の玉貸処理の最中には、原則として、該玉貸処理が開始されると返却操作が無効化され、該使用額分の玉貸処理が終了すると返却操作が有効化される(即ち該玉貸処理中は返却操作が無効化される)が、後述する図14に示すときには、例外として、該使用額分の玉貸処理が終了又は中断しても返却操作の無効化が継続される。またカードR/W27部の一般カード5の残額が零である場合には、カード返却ボタン16が操作されても該一般カード5は返却されずにカードR/W27に留保される。ここで、前記返却操作は、例えば返却操作の検出時にもユニット制御部22からカードR/W制御部29への前記返却要求の送信を行わないことで無効化される。
上記の残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、図3に示すようにパチンコ機10の前面(ここでは上皿)に設けられているが、図2に示すように、カードユニット20と接続されているので、遊技用装置であるカードユニット20に属するものでもある。
なおパチンコ機10において、玉貸処理に異常が発生(例えば玉詰まり等)が発生し、玉詰まりセンサ(図示外)等により該異常の発生が検出されると、該異常の発生を示す玉貸異常発生信号が、遊技制御基板11から出力される。また該玉貸処理の異常が解消すると、該異常の解消を示す玉貸異常解消信号が、遊技制御基板11から出力される。これら玉貸異常発生信号及び玉貸異常解消信号は、遊技制御基板11から出力され、信号入力部21aを介して、カードユニット20のユニット制御部22に入力される。但し、これに限らず、玉貸異常発生信号及び玉貸異常解消信号は、遊技制御基板11から出力され、払出制御基板12から玉貸通信部21bを介して、カードユニット20のユニット制御部22に入力されるようにしても良い。
カードユニット20は遊技用装置の一例であって、本第1実施形態では貨幣受付手段,貸与制御部,及び有価価値管理部を含むものである。このカードユニット20は、図2及び図3(a)に示すように、パチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられている。このカードユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図3(a)に示すように、その前面に多機能ランプ26,紙幣挿入口23a,硬貨挿入口24a,硬貨返却ボタン24e,硬貨返却口24f,表示部25a,赤外線受信部25b,及びカード挿入口27a等を備え、図2及び図3(b)に示すように、その内部に信号入力部21a,玉貸通信部21b,ユニット制御部22,紙幣識別機23,硬貨識別機24,カードR/W27,カードストッカ28,カードR/W制御部29,及びシステムコントローラ用通信部29a等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。なお、各カードユニット20は、装置IDによって個々に識別可能とされている。
信号入力部21aは遊技制御基板11と接続され、遊技制御基板11から出力される信号が入力されるものであり、前述した玉貸異常発生信号及び玉貸異常解消信号が入力される。入力された信号(又は当該信号が入力された旨の情報)は、ユニット制御部22に出力される。従ってユニット制御部22では、玉貸処理の異常の発生及び異常の解消を検知することができる。
玉貸通信部21bは、前述の如くパチンコ機10の払出制御基板12と接続されている。図2に示すように、この玉貸通信部21bには、払出制御基板12からEXS信号,PRDY信号,前記貸出入力信号,及び前記返却入力信号が入力される。また、玉貸通信部21bから払出制御基板12に対して、BRDY信号,BRQ信号,及び前記度数表示信号が出力される。なお、EXS信号,PRDY信号,BRDY信号,BRQ信号はパチンコ玉の払出を行う際の制御信号であり、各々EXS,PRDY,BRDY,BRQとも呼ぶ。
ユニット制御部22は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROM(あるいはEEPROM)に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、カードユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して(あるいは各構成要素からの信号を受信して)各種の処理を行うものであるが、その機能の詳細については後述する。なおROMには、前記装置IDが記憶されている。このユニット制御部22には、図2に示すように、前記信号入力部21a及び玉貸通信部21bの他、後述する紙幣識別機23,硬貨識別機24,表示部25a,赤外線受信部25b,多機能ランプ26,及びカードR/W制御部29等が接続されている。
紙幣識別機23は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図3(b)に示すように、入金可能な状態で、紙幣挿入口23aから挿入され搬送されてきた紙幣2を受け付けて、該受け付けた紙幣2が前記4種類の紙幣のうちのいずれの紙幣であるかを識別する(いずれの紙幣でもなければ正規の紙幣ではないと識別する)識別機である。この識別により、受付けた紙幣が正規の紙幣2(1000円紙幣、2000円紙幣、5000円紙幣、10000円紙幣)であれば、識別結果(識別された紙幣2に応じた入金額)をユニット制御部22に出力する。一方、入金不可の状態である場合や、正規の紙幣ではないと識別した場合には、受け付けた紙幣2を紙幣挿入口23aから返却する。なお識別が完了した正規の紙幣2が紙幣識別機23に留保されている状態において、該留保されている紙幣2を回収する場合には、該紙幣2を紙幣通路23bを通じてカードユニット20の背面に導くように、紙幣識別機23に内蔵されている紙幣搬送ベルトを駆動する処理(制御)がユニット制御部22により行われ、該紙幣2が紙幣通路23bを通じてカードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。また前記留保されている紙幣2を返却する場合には、該紙幣2を紙幣挿入口23aに導くように、紙幣識別機23に内蔵されている紙幣搬送ベルトを駆動する処理(制御)がユニット制御部22により行われ、該紙幣2が紙幣挿入口23aから返却される。
硬貨識別機24も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図3(b)に示すように、入金可能な状態で、硬貨挿入口24aから投入され、硬貨通路24bを通じて搬送された硬貨3を受け付けて、該受け付けた硬貨3が前記2種類の硬貨のうちのいずれの硬貨であるかを識別する(いずれの硬貨でもなければ正規の硬貨ではないと識別する)識別機である。この識別により、受付けた硬貨が正規の硬貨3(100円硬貨、500円硬貨)であれば、識別結果(識別された硬貨3に応じた入金額)をユニット制御部22に出力する。一方、入金不可の状態である場合や、正規の硬貨ではないと識別した場合には、受け付けた硬貨3を硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fから返却する。なお識別が完了した正規の硬貨3が硬貨識別機24に留保されている状態において、該留保されている硬貨3を回収する場合には、該硬貨3を硬貨通路24cを通じてカードユニット20の背面に導くように、硬貨識別機24と硬貨通路24cとの間に設けられているシャッターを開放する処理(制御)がユニット制御部22により行われ、該硬貨3が硬貨通路24cを通じてカードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。また前記留保されている硬貨3を返却する場合には、該硬貨3を硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fに導くように、硬貨識別機24と硬貨通路24dとの間に設けられているシャッターを開放する処理(制御)がユニット制御部22により行われ、該硬貨3が硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fに戻る。硬貨返却ボタン24eは、硬貨通路24bや硬貨識別機24において詰まった硬貨3の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン24eが操作されると、該詰まった硬貨3が硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fに戻る。
表示部25aは、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、ここでは5桁の7セグメント表示器である。この表示部25aは、例えば残額に異常が発生しているときに、後述する有価価値減算手段(ユニット制御部22)による減算後の残額を表示する。
赤外線受信部25bは、遊技場の店員が操作するリモートコントローラ30から送信される赤外線信号を受信するものであるが、その機能についてはリモートコントローラ30の機能と共に「記録媒体数の適正化に係る機能」で説明する。
多機能ランプ26は、予め定められた複数の色のうちのいずれかの色で点灯又は点滅することによってカードユニット20の状態を報知するものであり、3原色であるRGB光の各色の発光が可能なLEDモジュールを内在しており、これらRGB光の発光を制御することで、発光色を可変できるようになっている。この多機能ランプ26は、例えば、残額に異常が発生しているとき等の異常発生時には赤色で点滅して異常が生じている旨を報知する。
カードR/W27は記録媒体受付手段の一例であって、記録媒体を外部から受け付けるものであり、カード挿入口27aから挿入された一般カード5及びカードストッカ28から供給されてきた一般カード5を受け付けて、該受け付けた一般カード5の記録情報を読み取ると共に、該受け付けた一般カード5に対して残額を記録する(書き込む)ものであり、前記ICカードである一般カード5に対応したICカードR/Wを備えている。
このカードR/W27付近には、カードの取込処理及び排出処理を行うための第1モータ(図示外)が設けられている。該第1モータが正方向に回転すると、カードを搬送するためのベルト(図示外)が正方向に回動して前方挿入カードの取込を行う取込処理が実施される。この取込処理により取り込まれたカードは、カードR/W27にて受け付けられる。また、前記第1モータが逆方向に回転すると、前記ベルトが逆方向に回動してカードR/W27部のカードの排出を行う排出処理が実施される。この排出処理によりカードが排出されて、抜取待ち状態となる。
カードストッカ28は、予めカードIDが記録されている一方でカード残額が零の一般カード5を所定数(ここでは9枚)迄収納するものである。このカードストッカ28はカードR/W27の背面側に設けられ、カードR/W27と連接され、カードR/W27から搬送されてきた一般カード5を収納するものである。また、カードR/W27にある一般カード5がカード返却ボタン16の操作により排出された後、抜き取られると、カードR/W制御部29の制御により、該カードストッカ28に収納されている一般カード5のうちの1枚がカードR/W27に供給される。
このカードストッカ28付近には、カードの収納処理及び供給処理を行うための第2モータ(図示外)が設けられている。該第2モータが正方向に回転すると、カードを搬送するためのスライダ(図示外)により(又は該スライダと前記ベルトの連動により)、カードR/W27部のカードをカードストッカ28に収納する収納処理が実施される。また、前記第2モータが逆方向に回転すると、前記スタイダにより(又は該スライダと前記ベルトの連動により)カードストッカ28に収納されているカード(ストックカード)の1枚をカードR/W27部まで供給する供給処理が実施される。この供給処理により、カードがカードR/W27に待機した状態となる。
カードR/W制御部29は、CPU,RAM,EEPROM等を備え、カードR/W27が受け付けた一般カード5とのデータ送受を行う通信部や、カードR/W27の制御を行うコントローラ等も備えている。このカードR/W制御部29は、図2に示すように、ユニット制御部22に接続されており、該ユニット制御部22との各種データの送受が実施可能とされている。このカードR/W制御部29には、上記第1モータ及び第2モータも接続される。また、カード挿入口27a付近に設けられ、カードの前方挿入及びカードの抜き取りを検出するためのセンサ(図示外)とも接続されている。このカードR/W制御部29は、カードR/W27がカード残額有りの一般カード5を受け付けている状態や、ストック枚数が収納限界値(FULL)に達している状態では、カードの前方挿入を禁止する。
カードR/W制御部29は、システムコントローラ用通信部29aを備えている。このシステムコントローラ用通信部29aは、ハブ40,中継器50,及び通信ケーブルを介して、システムコントローラ60のユニット用通信部61aに接続され、カードR/W制御部29とシステムコントローラ60とのデータ通信を実施可能とされている。このシステムコントローラ用通信部29aから情報を送信するにあたっては、カードR/W制御部29が前記ユニット制御部22から装置IDを取得して、該取得した装置IDも前記情報と共に送信する。
このカードR/W制御部29は有価価値管理部の一例であって、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値の大きさ(カード残額)を特定するための情報(カード残額自体)を記録可能な記録媒体(一般カード5)の記録情報から特定される該有価価値の大きさを管理するものであり、ここでは前記貨幣受付手段による貨幣の受付や、使用額分の玉貸処理(カード玉貸処理)に応じてカードR/W27に指示を送り、一般カード5の記録情報であるカード残額の加算更新や減算更新を行うことにより、該管理を行う。
また有価価値管理部として機能するカードR/W制御部29は、前記入金額に相当する有価価値の大きさ(入金額)を管理すると共に、該管理している有価価値の大きさから遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用される有価価値の大きさ(入金額)を減算するものであり、ここでは記録媒体(一般カード5)に対して貨幣受付手段により受け付けた貨幣の金額である入金額に相当する有価価値の大きさを記録することにより該管理を行う。具体的には、管理装置オフライン状態において前記入金額を一般カード5のカード残額として一旦記録すると共に、該記録したカード残額から入金額分の玉貸処理に使用される有価価値の大きさ(即ち入金額自体)を減算する処理(即ちカード残額として記録した入金額を消去して零にする処理)を行う。
この有価価値管理部として機能するカードR/W制御部29は、後述する入金処理手段,入金完了通知返信手段,更新応答返信手段,有価価値更新手段,有価価値返信手段,入金消費処理手段,処理情報記憶手段,処理情報更新手段,入金消費完了通知返信手段,有価価値管理部側通信可否検知手段,及びリカバリ情報送信手段等を有する。
またカードR/W制御部29は管理装置通信可否検知手段の一例であって、システムコントローラ60と通信できる管理装置通信可能状態(管理装置オンライン状態)であるか該システムコントローラ60と通信できない管理装置通信不可能状態(管理装置オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、後述するシステムコントローラ60のユニット用通信部61aからカードR/W制御部29に対して定期的(例えば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ちシステムコントローラ60と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ちシステムコントローラ60と通信できない通信不可能状態)であると判定する。この判定結果として、オンライン状態である旨を示すオンライン情報又はオフライン状態である旨を示すオフライン情報がユニット制御部22に出力され、ユニット制御部22では、当該カードユニット20が管理装置オンライン状態又は管理装置オフライン状態のいずれの状態であるかを認識する。
ユニット制御部22は貸与制御部の一例であって、貨幣受付手段により受け付けた貨幣の金額である入金額に相当する有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値(使用額,入金額)を使用して遊技媒体(パチンコ玉)を貸与する第1の貸与処理を行うものであり、ここでは次に示すように管理装置オンライン状態での入金及び貸与要求操作の検出に基づいて使用額分の玉貸処理を行うと共に、管理装置オフライン状態での入金に応じて入金額分の玉貸処理を行う。
この貸与制御部として機能するユニット制御部22では、システムコントローラ60と通信できる管理装置通信可能状態(管理装置オンライン状態)において貨幣を受け付けると、入金要求がカードR/W制御部29に対して送信されて該カードR/W制御部29において後述する入金処理が行われることで、貸与要求操作の検出に応じて使用額分の玉貸処理を行うことが可能なカード玉貸可能状態となる。そして、該カード玉貸可能状態で貸与要求操作(玉貸操作)を検出すると、減算要求がカードR/W制御部29に対して送信されて該カードR/W制御部29において後述する減算処理が行われ、ユニット制御部22において使用額分の玉貸処理であるカード玉貸処理が行われる。即ち、入金額の範囲内で所定額(=後述する使用額となる玉貸設定金額又は記憶残額)を使用してカード玉貸処理が行われる。
また貸与制御部として機能するユニット制御部22では、システムコントローラ60と通信できない管理装置通信不可能状態(管理装置オフライン状態)において貨幣を受け付けると、入金額分の玉貸処理である入金額玉貸処理(詳細は後述する)が行われる。即ち、入金額の範囲内で所定額(=入金額自体)を使用して入金額玉貸処理が行われる。なお、管理装置オフライン状態においては、1000円以下の貨幣を受付可能である。また管理装置オフライン状態においては、一般カード5は受付不能である。
ここで前記貸与制御部であるユニット制御部22は記録媒体(一般カード5)の記録情報(カード残額)から特定される有価価値の大きさ(カード残額)の範囲内における所定の大きさを使用して遊技媒体を貸与する第2の貸与処理を行うものでもある。ここでは上記のように、管理装置オンライン状態での入金及び貸与要求操作の検出に基づいて、一般カード5に記録されたカード残額の範囲内における所定額(=後述する使用額となる玉貸設定金額又は記憶残額)を使用したカード玉貸処理を行う。また管理装置オンライン状態においてカードユニット20に挿入された一般カード5を受け付けると、該受け付けた一般カード5に記録されている残額を示す有価価値情報(残額の照合要求)がシステムコントローラ60に対して送信され、前記送信した残額の照合要求に応じてシステムコントローラ60で行われた残額の照合が照合OKであれば、カード玉貸可能状態となる。そして該カード玉貸可能状態で貸与要求操作(玉貸操作)を検出すると、減算要求がカードR/W制御部29に対して送信されて該カードR/W制御部29において後述する減算処理が行われ、ユニット制御部22において使用額分の玉貸処理であるカード玉貸処理が行われる。即ち一般カード5に記録されたカード残額の範囲内における所定額(=後述する使用額となる玉貸設定金額又は記憶残額)を使用したカード玉貸処理を行う。
この貸与制御部として機能するユニット制御部22は、後述する入金要求送信手段,有価価値記憶手段,貸与要求操作検出手段,更新要求送信手段,貸与処理手段,有価価値減算手段,入金消費情報送信手段,送信情報記憶手段,送信情報更新手段,貸与制御部側通信可否検知手段,入金処理完了判定手段,貸与判定手段,処理情報判定手段等を有する。
ユニット制御部22は入金要求送信手段の一例であって、前記貨幣受付手段により受け付けた貨幣の金額に相当する有価価値の大きさである入金額を前記有価価値管理部(カードR/W制御部29)で管理されている有価価値の大きさ(カード残額)に加算更新する入金処理を要求する入金要求を前記有価価値管理部に対して送信するものであり、ここでは前記管理装置通信可否検知手段により管理装置通信可能状態(管理装置オンライン状態)であることを検出しているときに、前記貨幣受付手段による貨幣の受付に基づいて、一般カード5のカード残額に対して前記入金額に相当する大きさの有価価値の大きさを加算更新する入金処理を要求する入金要求をカードR/W制御部29に対して送信するものである。具体的には、管理装置オンライン状態において貨幣受付手段により貨幣を受け付けると、該受け付けた貨幣の金額である入金額を含む入金要求を、カードR/W制御部29に送信する。
ユニット制御部22のEEPROMには、残度数表示器14に残度数を表示するための残額を記憶する表示用記憶領域と、後述する有価価値減算手段(ユニット制御部22)による減算対象となる残額を記憶する判定用記憶領域が設けられている。これら表示用記憶領域及び判定用記憶領域は有価価値記憶手段の一例であって、記録媒体(一般カード5)の記録情報から特定される有価価値の大きさを取得して記憶するものである。ここでは、外部から挿入された一般カード5をカードR/W27により受け付けたときに、システムコントローラ60から照合OK通知が送信されてきたことを条件として、該受け付けた一般カード5から読み取ったカード残額が残額として記憶される。また、前記入金要求送信手段から送信した入金要求に応じて行われる入金処理が完了したことによりカードR/W制御部29から入金完了通知が返信されてきたことを条件として、該入金完了通知に含まれる更新後のカード残額が残額として記憶される。以下では、有価価値記憶手段に記憶されている前記残額を記憶残額とも呼ぶ。
またユニット制御部22は貸与要求操作検出手段の一例であって、遊技者によるパチンコ玉の貸与要求操作(玉貸操作)を検出するものである。具体的には、遊技者による玉貸ボタン15の押圧操作に応じて、前述したように玉貸通信部21bに貸出入力信号が入力され、該入力の検出によってユニット制御部22が玉貸ボタン15が操作されたことを検知する。
またユニット制御部22は更新要求送信手段の一例であって、前記入金要求送信手段から送信した入金要求に応じて行われる入金処理が完了したことによりカードR/W制御部29から入金完了通知が返信されてきた後,又はシステムコントローラ60から照合OK通知が送信されてきたことに基づいてカードR/W制御部29からカード残額の通知を受けた後に、前記貸与要求操作検出手段により貸与要求操作(玉貸操作)を検出したことに基づいて、前記一般カード5に記録されている有価価値の大きさ(残額)からパチンコ玉の貸与に使用される所定の大きさの有価価値(使用額)を減算する減算処理を要求する減算要求を前記有価価値管理部(カードR/W制御部29)に対して送信するものであり、ここでは次に述べる貸与処理手段による第2の貸与処理に先立って、該減算要求を送信する。具体的には、入金完了通知が返信されてきた後,又は照合OK通知が送信されてきたことに基づいてカードR/W制御部29からカード残額の通知を受けた後にカード玉貸状態となり、該状態で玉貸操作を検出すると、EEPROMで記憶している記憶残額と、予め設定されている玉貸設定金額(例えば500円)とを比較して、記憶残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額を使用額とし、記憶残額<玉貸設定金額であれば該記憶残額を使用額として、第2の貸与処理に先立って、該使用額を含む減算要求を、カードR/W制御部29に送信する。この減算要求を受信したカードR/W制御部29からは、後述する更新応答返信手段により、該減算要求を受信した旨を示す減算応答が返信されてくる。
またユニット制御部22は貸与処理手段の一例であって、有価価値記憶手段で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)の範囲内における所定の大きさの有価価値(使用額)に相当する遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するための第2の貸与処理(使用額分の玉貸処理)を行うものであり、ここでは前記更新要求送信手段により更新要求を送信したことに応じて後述する更新応答返信手段(カードR/W制御部29)から返信されてきた更新応答(減算応答)の受信に基づいて、使用額分の玉貸処理(カード玉貸処理)を行う。具体的には、ユニット制御部22からカードR/W29への減算要求送信後、前記減算応答を受信したことを条件として、前記使用額に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。即ち、記録媒体(一般カード5)の記録情報から特定される有価価値の大きさ(カード残額)が、有価価値記憶手段に記憶残額として記憶され、該記憶残額の範囲内における所定の大きさの有価価値に相当する遊技媒体を貸与する。つまり、記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値を使用して遊技媒体を貸与するものである。
またユニット制御部22は有価価値減算手段の一例であって、前記使用額分の玉貸処理に基づいて、該玉貸処理に使用される有価価値の大きさ(使用額)をEEPROMの判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)から減算するものである。具体的には、前記使用額分の玉貸処理に基づいて、該使用額を判定用記憶領域で記憶している残額から一括して減算する処理を行う。ここで「使用額分の玉貸処理に基づいて」とは、後述する通信可能状態時(通電状態時)においては、「減算応答を受信したことにより、使用額分の玉貸処理が行われたことに基づいて」の意味であり、後述する通信不可能状態の発生時(電断発生時)においては、「減算応答を受信する前にリカバリ情報を受信したときに、該受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が判定用記憶領域で記憶している記憶残額と一致しないと判定されたことを条件として、使用額分の玉貸処理が行われたことに基づいて」の意味である。なお前記表示用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)は、1度数分の玉貸が行われる毎に、1度数分ずつ減算される。従って、これら判定用記憶領域及び表示用記憶領域で記憶されている残額は、玉貸処理の途中においては異なるが、玉貸処理の終了後には一致する。
またユニット制御部22は入金消費情報送信手段の一例であって、前記貨幣受付手段による貨幣の受付(ここでは1000円以下の貨幣の受付)に基づいて、入金消費情報を前記有価価値管理部(カードR/W制御部29)に対して送信するものであり、ここでは前記管理装置通信可否検知手段により管理装置通信不可能状態(管理装置オフライン状態)であることを検知しているときに、貨幣受付手段による貨幣の受付に基づいて、入金消費情報を前記有価価値管理部(カードR/W制御部29)に対して送信する。具体的には、管理装置オフライン状態において貨幣受付手段により1000円以下の貨幣を受け付けると、該受け付けた貨幣の金額である入金額を含む入金消費情報を、カードR/W制御部29に送信する。
この入金消費情報を受信した有価価値管理部(カードR/W制御部29)では、入金額に相当する有価価値の大きさを一旦管理対象とした(カード残額として記録した)後に該有価価値の大きさを減算する入金消費処理が行われる。そして該入金消費処理が完了すると、入金消費処理の完了を示す入金消費完了通知が貸与制御部に対して返信される。また該入金消費処理の実行毎に、処理情報が更新される。ここで処理情報は、当日における入金消費処理の実行回数が、奇数回であるか,あるいは偶数回であるかを示す情報である。
またユニット制御部22のEEPROMは送信情報記憶手段の一例であって、前記入金消費情報送信手段による入金消費情報の送信毎に更新される送信情報を記憶するものである。ここで送信情報は、当日における入金消費情報の送信回数が、奇数回であるか,あるいは偶数回であるかを示す情報である。
またユニット制御部22は送信情報更新手段の一例であって、前記送信情報記憶手段で記憶している送信情報を前記入金消費情報送信手段による入金消費情報の送信毎に更新するものである。具体的には、送信情報として奇数回と記憶している状態で入金消費情報を送信すると、該送信情報を偶数回に更新する。また送信情報として偶数回と記憶している状態で入金消費情報を送信すると、該送信情報を奇数回に更新する。
なお送信情報更新手段として機能するユニット制御部22は、貨幣受付手段により受け付けた貨幣が返却されたときには、該貨幣の受付に基づいて入金消費情報が送信されたことにより更新された送信情報を元に戻す。具体的には、送信情報として奇数回と記憶している状態で貨幣が返却されると、該送信情報を偶数回に戻す。また送信情報として偶数回と記憶している状態で貨幣が返却されると、該送信情報を奇数回に戻す。
また前記貸与処理手段として機能するユニット制御部22は、後述する入金消費完了通知返信手段(カードR/W制御部29)から入金消費完了通知が返信されてきたことに基づいて、第1の貸与処理として、前記入金額に相当する有価価値の大きさに相当する遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するための入金額分の玉貸処理(入金額玉貸処理)を行うものである。具体的には、管理装置オフライン状態において1000円以下の貨幣を受け付けた後、入金消費完了通知を受信したときに、前記入金額に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。
次に、玉貸処理(使用額分の玉貸処理及び入金額分の玉貸処理)における制御状況を図4に基づき説明する。前記パチンコ機10の払出制御基板12は、前記カードユニット20のユニット制御部22(即ち玉貸通信部21b)と接続されて通信が可能な状態であるとスタンバイ状態となり、前記PRDYをLowとする(S1)。
このようにPRDYがLowである状態において、ユニット制御部22がパチンコ玉の払出を払出制御基板12に指示するにあたり、BRDYをLowとし(S2)、この状態において、更にBRQをLowとする(S3)。
次いで、前記払出制御基板12は、前記BRDYのLowを検出した状態においてBRQのLowを検出すると、パチンコ玉の払出が可能であるか確認し、可能である場合には、前記EXSをLowとする(S4)。
該EXSのLowを検出したユニット制御部22は、前記BRQをHighとし(S5)、該BRQのHighを検出した払出制御基板12は、玉払出装置13に玉払出信号を出力し、これに基づき1度数に該当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数であり、予めシステムコントローラ60等により設定され、カードユニット20に配信されている)の払出が実施されるとともに、該払出の終了に基づき、前記EXSをHighとする(S6)。
該EXSのHighを検出したユニット制御部22は、使用額(1度数に相当する金額であり、ここでは100円)をEEPROMの表示用記憶領域に記憶されている記憶残額から減算して残度数の表示を更新する。
これら(S3)〜(S6)の信号制御並びに減算更新は、ユニット制御部22から払出制御基板12に対して指示される度数分(使用額相当の度数分又は入金額相当の度数分)繰返し実施され、これら制御が終了した後、BRDYをHighとして(S7)、玉貸処理を終了する。
このようにカードユニット20のユニット制御部22から出力されるBRQのHighの検出回数に基づき、前記払出制御基板12は指示された度数に該当する数量のパチンコ玉の払出を実施するようになっている。なお「使用額分の玉貸処理の終了」とは、今回の玉貸操作に基づく該使用額分の玉貸の終了を意味する。
なお、本実施例においては、前記S6が終了した段階で1度数分の金額を表示用記憶領域の記憶残額から減算するようにしているが、前記S3〜S6の処理をユニット制御部22の指示度数分(例えば5度分の貸出であれば5回)繰返し実施した後、すなわち、貸出度数分のパチンコ玉が払い出された後、該貸し出された度数(例えば5度分の貸出であれば5度)分の金額を減算するようにしても良い。
なおユニット制御部22は、前記玉貸処理の終了後に、前記使用額を含む売上情報を、カードR/W制御部29及びシステムコントローラ用通信部29aを介してシステムコントローラ60に送信し、該売上情報を受信したシステムコントローラ60は、該売上情報に含まれる使用額を売上として管理する。
パチンコ機10において、玉払出装置13から払い出されたパチンコ玉は、上皿に供給され、発射ハンドルの操作により遊技領域の内部に打ち込まれて、遊技が行われる。そして該打ち込まれたパチンコ玉が、遊技領域に形成された入賞口に入賞すると、払出制御基板12から発せられる払出信号に基づいて、賞球として玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて、上皿又は下皿に供給される。
次にカードR/W制御部29は有価価値情報送信手段の一例であって、一般カード5に記録されている有価価値の大きさ(カード残額)を示す有価価値情報(残額照合要求)を外部のシステムコントローラ60に送信するものである。具体的には、カード挿入口27aから一般カード5を受け付けると、カードR/W27により受け付けた一般カード5から読み取ったカードID及びカード残額を含む照合要求を、当該カードユニット20の装置IDと共にシステムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。
またカードR/W制御部29は入金処理手段の一例であって、前記入金要求送信手段(ユニット制御部22)から入金要求が送信されてきたことに基づいて、一般カード5のカード残額に対して前記入金額に相当する有価価値の大きさを加算更新する入金処理を行うものである。具体的には、前記送信されてきた入金要求に含まれる入金額+現在のカード残額を、新たなカード残額としてカードR/W27の一般カード5に記録する。
またカードR/W制御部29は入金完了通知返信手段の一例であって、前記入金処理手段による入金処理の完了に基づいて入金完了通知を貸与制御部に対して返信するものであり、前記入金処理が完了すると、前記新たなカード残額を含む入金完了通知が、ユニット制御部22に対して返信される。
またカードR/W制御部29は更新応答返信手段の一例であって、前記更新要求送信手段(ユニット制御部22)から送信されてきた減算要求の受信に基づいて、該減算要求を受信した旨を示す減算応答を前記貸与制御部(ユニット制御部22)に対して返信するものである。
またカードR/W制御部29は有価価値更新手段の一例であって、前記更新要求送信手段(ユニット制御部22)から送信されてきた減算要求の受信に基づいて、パチンコ玉の貸与に使用される所定の大きさの有価価値(使用額)を一般カード5に記録されている有価価値の大きさ(残額)から減算更新するものである。この減算更新は、前記使用額分の玉貸処理の終了に拘わらず行われる。具体的には、現在のカード残額−前記送信されてきた減算要求に含まれる使用額を、新たなカード残額としてカードR/W27の一般カード5に記録する。
またカードR/W制御部29は有価価値返信手段の一例であって、前記有価価値更新手段による減算更新後の有価価値の大きさ(更新後のカード残額)を前記貸与制御部(ユニット制御部22)に対して返信するものである。
またカードR/W制御部29は入金消費処理手段の一例であって、前記入金消費情報送信手段(ユニット制御部22)から入金消費情報が送信されてきたことに基づいて、入金額に相当する有価価値の大きさを一旦管理対象とした後に該有価価値の大きさを減算する入金消費処理を行うものである。具体的には、前記送信されてきた入金消費情報に含まれる入金額をカード残額として、カードR/W27により受け付けている一般カード5に記録することにより、一旦管理対象とし、その後に該残額を減算(消去)することにより、入金消費処理を行う。
またカードR/W制御部29のEEPROMは処理情報記憶手段の一例であって、前記入金消費処理の実行毎に更新される処理情報を記憶するものである。ここで処理情報は、当日における入金消費処理の実行回数が、奇数回であるか,あるいは偶数回であるかを示す情報である。
またカードR/W制御部29は処理情報更新手段の一例であって、前記処理情報記憶手段で記憶している処理情報を前記入金消費処理の実行毎に更新するものである。具体的には、処理情報として奇数回と記憶している状態で入金消費処理が実行されると、該処理情報を偶数回に更新する。また処理情報として偶数回と記憶している状態で入金消費処理が実行されると、該処理情報を奇数回に更新する。
またカードR/W制御部29は入金消費完了通知返信手段の一例であって、前記入金消費処理が完了したことに基づいて、該入金消費処理の完了を示す入金消費完了通知を前記貸与制御部(ユニット制御部22)に対して返信するものである。
またカードR/W制御部29は有価価値管理部側通信可否検知手段の一例であって、前記貸与制御部(ユニット制御部22)と通信できる通信可能状態(通電状態)であるか該貸与制御部と通信できない通信不可能状態(電断状態)であるかを検知するものである。具体的には、カードユニット20における電源の状態を監視することにより、電源が通じている間は通電状態(即ちユニット制御部22と通信できる通信可能状態)であると判定し、電源が遮断されている間は電断状態(即ちユニット制御部22と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
ここでカードR/W制御部29は、動作中(即ち当該カードR/W制御部29を動作させるための電力が供給されている間であり、例えば動作開始時)に、動作中である旨(又は動作を開始した旨)をEEPROM等の動作状況記憶領域に記憶するようにしておき、正常なプロセスによって(例えば後述するシステムコントローラ60から送信された締め処理信号の受信に基づいて)、動作を停止するにあたり、該動作中である旨を消去する(又は動作が正常なプロセスで停止した旨を記憶する)ようにしても良い。このようにすることで、動作開始(再開)後に前記動作状況記憶領域を参照することで、電断が発生したか否か(即ち電断状態から復電して通電状態となったのか,又は正常のプロセスで電源がオフとなった後の立ち上げであるか)を認識することが可能となる。ここで動作中である旨が記憶されていれば、電断が発生したこと,即ち電断から復電して通電状態となったことを認識し、動作中である旨が記憶されていなければ(又は動作が正常なプロセスで停止した旨が記憶されていれば)、電断ではなく正常な終了プロセス(ここでは締め処理信号の受信)によって電源がオフとなった後の立ち上げであることを認識することができるので、動作を再開するときに、電断が発生したこと,即ち電断状態から復電して通電状態となったことを検知して、次のリカバリ情報送信手段によってリカバリ情報を送信することが可能である。
またカードR/W制御部29はリカバリ情報送信手段の一例であって、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(通電状態)であることを検知したときに、前記入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報を前記貸与制御部(ユニット制御部22)に対して送信する。具体的には、入金要求を受信したときに、EEPROMの状態記憶領域に入金要求を受信した旨を記憶しておき、入金処理が完了したときに、状態記憶領域に入金処理が完了した旨を記憶するようにしている。そして、電断状態から復電して通電状態になったときに、状態記憶領域に入金要求を受信した旨が記憶されている場合には、入金処理が完了していないとして、入金処理が完了しているか否かを示す情報としての入金未完情報を含むリカバリ情報を、ユニット制御部22に対して送信する。また状態記憶領域に入金処理が完了した旨が記憶されている場合には、入金処理が完了しているとして、入金処理が完了しているか否かを示す情報としての入金完了情報を含むリカバリ情報を、ユニット制御部22に対して送信する。
またリカバリ情報送信手段として機能するカードR/W制御部29は、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(通電状態)であることを検知したときに、前記管理している有価価値の大きさを含むリカバリ情報を前記貸与制御部(ユニット制御部22)に対して送信するものであり、電断状態から復電して通電状態になったときに、一般カード5に記録されているカード残額をカードR/W27により読み取って、該読み取ったカード残額含むリカバリ情報をユニット制御部22に対して送信する。
さらにリカバリ情報送信手段として機能するカードR/W制御部29は、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(通電状態)であることを検知したときに、前記処理情報記憶手段で記憶している処理情報を含むリカバリ情報を前記貸与制御部(ユニット制御部22)に対して送信するものであり、電断状態から復電して通電状態になったときに、EEPROMに記憶している処理情報を含むリカバリ情報をユニット制御部22に対して送信する。
即ちリカバリ情報送信手段から送信されるリカバリ情報には、入金処理が完了しているか否かを示す情報,カードR/W制御部29で管理している管理残額(即ち一般カード5に記録されているカード残額),及び処理情報の、3種類の情報が常に含まれる。
ここで前記ユニット制御部22は貸与制御部側通信可否検知手段の一例であって、有価価値管理部(カードR/W制御部29)と通信できる通信可能状態(通電状態)であるか該有価価値管理部と通信できない通信不可能状態(電断状態)であるかを検知するものである。具体的には、カードユニット20における電源の状態を監視することにより、電源が通じている間は通電状態(即ちカードR/W制御部29と通信できる通信可能状態)であると判定し、電源が遮断されている間は電断状態(即ちカードR/W制御部29と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
ここでユニット制御部22は、動作中(即ち当該ユニット制御部22を動作させるための電力が供給されている間であり、例えば動作開始時)に、動作中である旨(又は動作を開始した旨)をEEPROM等の動作状況記憶領域に記憶するようにしておき、正常なプロセスによって(例えば後述するシステムコントローラ60から送信された締め処理信号の受信に基づいて)、動作を停止するにあたり、該動作中である旨を消去する(又は動作が正常なプロセスで停止した旨を記憶する)ようにしても良い。このようにすることで、動作開始(再開)後に前記動作状況記憶領域を参照することで、電断が発生したか否か(即ち電断状態から復電して通電状態となったのか,又は正常のプロセスで電源がオフとなった後の立ち上げであるか)を認識することが可能となる。ここで動作中である旨が記憶されていれば、電断が発生したこと,即ち電断から復電して通電状態となったことを認識し、動作中である旨が記憶されていなければ(又は動作が正常なプロセスで停止した旨が記憶されていれば)、電断ではなく正常な終了プロセス(ここでは締め処理信号の受信)によって電源がオフとなった後の立ち上げであることを認識することができるので、動作を再開するときに、電断が発生したこと,即ち電断状態から復電して通電状態となったことを検知することができる。
この貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)から通信可能状態(通電状態)となったことが検知されたときに、前述したリカバリ情報送信手段(カードR/W制御部29)から送信されてきたリカバリ情報に含まれる3種類の情報、具体的には、入金処理が完了しているか否かを示す情報,カードR/W制御部29で管理している管理残額(即ち一般カード5に記録されているカード残額),及び処理情報のうちのいずれの情報に基づいて、後述する入金処理完了判定手段による判定,貸与判定手段による判定,又は処理情報判定手段による判定のいずれを行うかを選択するために、該電断状態の発生前の処理(入金要求を送信済みである旨,入金完了通知を受信済みである旨,減算要求を送信済みである旨,減算応答を受信済みである旨,入金消費情報を送信済みである旨,又は入金消費完了通知を受信済みである旨のいずれか)がEEPROMの状態記憶領域に記憶されている。ここで電断状態の発生前の処理として、入金要求を送信済みである旨が記憶されている場合には、リカバリ情報に含まれる入金処理が完了しているか否かを示す情報に基づいて、入金処理完了判定手段による判定が行われ、減算要求を送信済みである旨が記憶されている場合には、リカバリ情報に含まれるカードR/W制御部29で管理しているカード残額に基づいて、貸与判定手段による判定が行われ、入金消費情報を送信済みである旨が記憶されている場合には、リカバリ情報に含まれる処理情報に基づいて、処理情報判定手段による判定が行われる。
ユニット制御部22は入金処理完了判定手段の一例であって、前記入金要求送信手段により入金要求を送信した後、カードR/W制御部29から入金完了通知を受信する前に、前記リカバリ情報送信手段から送信されてきたリカバリ情報(ここでは入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報)を受信したときに、該受信したリカバリ情報に基づいて、前記入金処理が完了しているか否かを判定するものである。
具体的には、該判定を行うにあたりユニット制御部22において、通信不可能状態が発生する前の処理を記憶しておく。ここでは入金要求を送信すると、EEPROMの状態記憶領域に入金要求を送信済みである旨を記憶し、該入金要求に応じて返信される入金完了通知を受信すると、該状態記憶領域に入金完了通知を受信済みである旨を記憶する。従って、入金要求を送信後に入金完了通知を未受信の状態では、状態記憶領域に入金要求を送信済みである旨が記憶されている。ここで、状態記憶領域に入金要求を送信済みである旨が記憶されている場合には、カードR/W制御部29から送信されてくるリカバリ情報に含まれる入金処理が完了しているか否かを示す情報に基づいて、入金処理が完了しているか否かを判定する。ここでカードR/W制御部29から送信されてくるリカバリ情報には、入金処理が完了しているか否かを示す情報として、入金未完情報又は入金完了情報が含まれるので、受信したリカバリ情報に入金未完情報が含まれている場合には入金処理が完了していないと判定され、受信したリカバリ情報に入金完了情報が含まれている場合には入金処理が完了していると判定される。
またユニット制御部22は受付貨幣処理手段の一例であって、前記入金完了通知返信手段(カードR/W制御部29)から返信されてきた入金完了通知の受信に基づいて、前記貨幣受付手段(紙幣識別機23又は硬貨識別機24)により受け付けた貨幣を回収するための処理を行うものであり、ここでは、入金完了通知を受信したこと又は前記入金処理完了判定手段により入金処理が完了していると判定されたことを条件として前記貨幣受付手段により受け付けた貨幣を回収するための処理を行う。
具体的には、識別が完了した正規の紙幣2が紙幣識別機23に留保されている状態において、該留保されている紙幣2を回収する場合には、該紙幣2を紙幣通路23bを通じてカードユニット20の背面に導くように、紙幣識別機23に内蔵されている紙幣搬送ベルトを駆動する処理(制御)がユニット制御部22により行われる。また、識別が完了した正規の硬貨3が硬貨識別機24に留保されている状態において、該留保されている硬貨3を回収する場合には、該硬貨3を硬貨通路24cを通じてカードユニット20の背面に導くように、硬貨識別機24と硬貨通路24cとの間に設けられているシャッターを開放する処理(制御)がユニット制御部22により行われる。
なお入金処理完了判定手段として機能するユニット制御部22は、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知した後にリカバリ情報を受信したときに、前記判定を行うものであり、ここでは電断が発生したことを検知した後にリカバリ情報を受信したときに、前記入金処理が完了しているか否かの判定を行う。一方、入金処理完了判定手段として機能するユニット制御部22は、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知していないにも拘わらずリカバリ情報を受信したときには、前記判定を行わずにエラー処理を行うものであり、ここでは電断が発生したことを検知していないにも拘わらずリカバリ情報を受信したときに、前記入金処理が完了しているか否かの判定を行わずにエラー処理を行う。このエラー処理は、例えば異常である旨を報知するための処理や、玉貸操作を不能動化するための処理等である。
またユニット制御部22は以下の有価価値異常判定手段,有価価値異常報知処理手段,第1の異常報知処理手段,異常判定手段,第2の異常報知処理手段,異常発生検出手段,及び異常解消検出手段として機能する。
ユニット制御部22は有価価値異常判定手段の一例であって、有価価値返信手段(カードR/W制御部29)から返信されてきた有価価値の大きさ(更新後のカード残額)と前記有価価値減算手段(ユニット制御部22)による減算後の有価価値の大きさ(記憶残額)とが一致するか否かを判定するものであり、ここでは、リカバリ情報を受信せずに前記貸与処理手段により使用額分の玉貸処理(正常時の玉貸処理)を行ったときに、前記有価価値返信手段(カードR/W制御部29)から返信されてきた有価価値の大きさ(減算更新後のカード残額)と前記有価価値減算手段(ユニット制御部22)による減算後の有価価値の大きさ(即ちEEPROMの判定用記憶領域で記憶している残額から前記使用額を一括減算後の記憶残額)とが一致するか否かを判定するものである。ここで正常時には、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して送信された減算要求に含まれる使用額に基づき、カードR/W制御部29において正しくカード残額の減算更新が行われるので、カードR/W制御部29から返信されてきた減算更新後のカード残額と、ユニット制御部22による減算後の記憶残額とが一致して、残額一致と判定されるが、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して送信された減算要求に含まれる使用額がノイズ等により変化(例えば使用額が、本来は500円であるところ、ノイズ等により1000円に変化)した異常時には、その変化した使用額に基づき、カードR/W制御部29において誤って減算更新が行われるので、カードR/W制御部29から返信されてきた減算更新後のカード残額と、ユニット制御部22による減算後の記憶残額とが一致せず、残額不一致と判定される。なお有価価値異常判定手段により一致しない(残額不一致)と判定されても、前記使用額分の玉貸処理は継続して行われる。
またユニット制御部22は有価価値異常報知処理手段の一例であって、前記有価価値異常判定手段により一致しない(残額不一致)と判定されたときに、異常(残額異常)が発生した旨を報知するための有価価値異常報知処理を行うものであり、ここでは該有価価値異常判定手段により一致しない(残額不一致)と判定されても、前記使用額分の玉貸処理が継続して行われ、該使用額分の玉貸処理が終了した後に、有価価値異常報知処理を行う。この有価価値異常報知処理は、例えば返却操作の無効化を継続する処理,減算後の記憶残額を表示部25aに表示する処理,多機能ランプ26を赤色で点滅させることによって残額異常を報知する処理,残額異常通知をカードR/W制御部29及びシステムコントローラ用通信部29aを介してシステムコントローラ60に送信する処理等である。
また有価価値異常報知処理手段として機能するユニット制御部22は、前記有価価値異常報知処理としてカードR/W27により受け付けた一般カード5の返却を禁止するための返却禁止処理を行うものであり、具体的には、本来であれば使用額分の玉貸処理が終了すると前記返却操作が有効化されるところ、該使用額分の玉貸処理が終了しても返却操作の無効化を継続する処理(即ちカード返却ボタン16の操作を検出してもカードR/W制御部29に対してカードの排出を指示しない処理)である。
さらに有価価値異常報知処理手段として機能するユニット制御部22は、前記有価価値異常報知処理として、前記有価価値減算手段による減算後の有価価値の大きさ(即ちEEPROMの判定用記憶領域で記憶している残額から前記使用額を一括減算後の記憶残額)を表示するための表示処理を行うものであり、具体的には、判定用記憶領域で記憶されている残額を表示部25aに表示させる処理を行う。なお、この場合には既に使用額分の玉貸処理が終了しているため、表示用記憶領域で記憶されている残額を表示部25aに表示させる処理を行うようにしても良い。
またユニット制御部22は貸与判定手段の一例であって、前記更新要求送信手段により減算要求を送信した後、前記更新応答返信手段(カードR/W制御部29)から減算応答を受信する前に、有価価値管理部(カードR/W制御部29)で管理している有価価値の大きさ(カード残額)を含むリカバリ情報を、前記リカバリ情報送信手段(カードR/W制御部29)から受信したときに、該受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさが、EEPROMの判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)と一致するか否かを判定するものである。また貸与判定手段として機能するユニット制御部22は、前記受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさ(カード残額)が、EEPROMの判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)よりも大きいか否かも判定する。
具体的には、該判定を行うにあたりユニット制御部22において、通信不可能状態が発生する前の処理を記憶しておく。ここでは減算要求を送信すると、EEPROMの状態記憶領域に減算要求を送信済みである旨を記憶し、該減算要求に応じて返信される減算応答を受信すると、該状態記憶領域に減算応答を受信済みである旨を記憶する。従って、減算要求を送信後に減算応答を未受信の状態では、状態記憶領域に減算要求を送信済みである旨が記憶されている。ここで、状態記憶領域に減算要求を送信済みである旨が記憶されている場合には、カードR/W制御部29から送信されてくるリカバリ情報に含まれるカード残額と、判定用記憶領域の記憶残額とを比較して、カード残額=判定用記憶領域の記憶残額(即ち両者が一致する)であるか否かを判定し、両者が一致しない場合に、カード残額>判定用記憶領域の記憶残額(即ち両者が一致せず、かつカード残額が記憶残額よりも大きい)であるか又はカード残額<判定用記憶領域の記憶残額(即ち両者が一致せず、かつカード残額が記憶残額よりも小さい)であるかを判定する。
なお貸与判定手段として機能するユニット制御部22は、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知した後にリカバリ情報を受信したときに、前記判定を行うものであり、ここでは電断が発生したことを検知した後にリカバリ情報を受信したときに、前記残額の一致判定を行う。一方、貸与判定手段として機能するユニット制御部22は、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知していないにも拘わらずリカバリ情報を受信したときには、前記判定を行わずにエラー処理を行うものであり、ここでは電断が発生したことを検知していないにも拘わらずリカバリ情報を受信したときに、前記残額の一致判定を行わずにエラー処理を行う。このエラー処理は、例えば異常である旨を報知するための処理や、玉貸操作を不能動化するための処理等である。
ここで前記貸与処理手段は、該貸与判定手段により一致しないと判定されたことを条件として前記使用額分の玉貸処理を行い、該貸与判定手段により一致すると判定されたことを条件として前記使用額分の玉貸処理を行わない。ここでは一致しない(具体的には、カード残額≠判定用記憶領域の記憶残額)と判定され、かつカード残額<判定用記憶領域の記憶残額であると判定されたときに、有価価値管理部で管理されている有価価値の大きさの減算更新が行われているとして、使用額分の玉貸処理が行われる(具体的には、リカバリ情報を受信する前に行う予定であった使用額分のカード玉貸処理が開始される)。また一致する(具体的には、カード残額=判定用記憶領域の記憶残額)と判定されると、有価価値管理部で管理されている有価価値の大きさの減算更新が行われていないとして、使用額分の玉貸処理が行われない(具体的には、リカバリ情報を受信する前に行う予定であった使用額分のカード玉貸処理が中止される)。
またユニット制御部22は第1の異常報知処理手段の一例であって、該貸与判定手段により有価価値の大きさが大きい(即ちカード残額>判定用記憶領域の記憶残額)と判定されたときに、リカバリ情報を受信する前に行う予定であった使用額分の玉貸処理(カード玉貸処理)を行うことなく、異常が発生した旨を報知するための第1の異常報知処理を行うものである。この第1の異常報知処理は、例えば返却操作の無効化を継続する処理,記憶残額を表示部25aに表示する処理,多機能ランプ26を赤色で点滅させることによって残額異常を報知する処理,残額異常通知をカードR/W制御部29及びシステムコントローラ用通信部29aを介してシステムコントローラ60に送信する処理等である。
またユニット制御部22は異常判定手段の一例であって、リカバリ情報を受信した後に前記貸与処理手段により使用額分の玉貸処理(電断から復電後の使用額分の玉貸処理)を行ったときに、該受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさ(減算更新後のカード残額)と、EEPROMの判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(減算後の記憶残額)とが一致するか否かを判定するものである。
またユニット制御部22は第2の異常報知処理手段の一例であって、該異常判定手段により一致しないと判定されたときに、通信不可能状態(電断状態)が発生したことに基づく有価価値の大きさの異常が発生した旨を報知するための第2の異常報知処理を行うものである。この第2の異常報知処理は、例えば返却操作の無効化を継続する処理,記憶残額を表示部25aに表示する処理,多機能ランプ26を赤色で点滅させることによって残額異常を報知する処理,残額異常通知をカードR/W制御部29及びシステムコントローラ用通信部29aを介してシステムコントローラ60に送信する処理等である。
また第2の異常報知処理手段として機能するユニット制御部22は、前記第2の異常報知処理としてカードR/W27により受け付けた一般カード5の返却を禁止するための返却禁止処理を行うものであり、具体的には、本来であれば使用額分の玉貸処理が終了すると前記返却操作が有効化されるところ、該使用額分の玉貸処理が終了しても返却操作の無効化を継続する処理(即ちカード返却ボタン16の操作を検出してもカードR/W制御部29に対してカードの排出を指示しない処理)である。
またユニット制御部22は異常発生検出手段の一例であって、前記使用額分の玉貸処理における異常の発生を検出するものであり、具体的には、前述の如く遊技制御基板11から出力された玉貸異常発生信号の入力を検出すると、玉貸異常の発生を検出する。またユニット制御部22は貸与処理中断手段の一例であって、該異常発生検出手段により前記使用額分の玉貸処理における異常の発生を検出したときに当該玉貸処理を中断するものであり、具体的には、パチンコ機10に対する前記BRQがLowの状態であれば該BRQをHighとせず、BRQがHighの状態であれば該BRQをLowとしない。またユニット制御部22は返却禁止処理手段の一例であって、該異常発生検出手段により前記使用額分の玉貸処理における異常の発生を検出したときに、カードR/W27により受け付けた一般カード5の返却を禁止するための返却禁止処理を行う返却禁止処理手段を含むものであり、具体的には、本来であれば玉貸異常の発生により使用額分の玉貸処理が中断すると前記返却操作が有効化されるところ、該使用額分の玉貸処理が中断しても返却操作の無効化を継続する処理である。
またユニット制御部22は異常解消検出手段の一例であって、前記使用額分の玉貸処理における異常の解消を検出するものであり、具体的には、前述の如く遊技制御基板11から出力された玉貸異常解消信号の入力を検出すると、玉貸異常の解消を検出する。そしてユニット制御部22は、該異常解消検出手段により使用額分の玉貸処理における異常の解消を検出したときに、前記貸与処理中断手段により中断された使用額分の玉貸処理を再開(具体的には、パチンコ機10に対する前記BRQがLowの状態であれば該BRQをHighとし、BRQがHighの状態であれば該BRQをLowする)し、該使用額分の玉貸処理が終了した後に、前記返却禁止処理手段による一般カード5の返却禁止を解除する処理(具体的には、継続されている返却操作の無効化を解除して、返却操作を有効化する処理)を行う。
またユニット制御部22は処理情報判定手段の一例であって、前記リカバリ情報送信手段(カードR/W制御部29)から送信されてきたリカバリ情報に含まれる処理情報と前記送信情報記憶手段で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否かを判定するものである。ここで「リカバリ情報」は、有価価値管理部(カードR/W制御部29)において、前記有価価値管理部側通信可否検知手段(カードR/W制御部29)により通信不可能状態(電断状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(通電状態)であることを検知したときに、前記処理情報記憶手段(カードR/W制御部29のEEPROM)で記憶している処理情報を含んで、該有価価値管理部から送信されてくるものである。
また「予め定められた関係」とは、当日における入金消費処理の実行回数が奇数回であるか偶数回であるかを示す処理情報と、当日における入金消費情報の送信回数が奇数回であるか偶数回であるかを示す送信情報とが、一致する関係(即ち処理情報=送信情報)であることを意味する。即ち貸与制御部からの入金消費情報の送信に応じて有価価値管理部において入金消費処理が実行されることから、有価価値管理部と貸与制御部との間で通信不可能状態が発生しない場合には、入金消費情報の送信毎に更新される送信情報と入金消費処理の実行毎に更新される処理情報とは一致するが、有価価値管理部と貸与制御部との間で通信不可能状態が発生した場合には、貸与制御部から入金消費情報が送信されたにも拘わらず該入金消費情報が有価価値管理部に届かずに入金消費処理が実行されないことがあり、この場合には送信情報と処理情報とが一致しないことになる。この処理情報判定手段は、送信情報と処理情報とが一致するか否かを判定することにより、両者が一致するか(即ち入金消費処理が実行されたか),あるいは両者が一致しないか(即ち入金消費処理が実行されなかったか)を判定するものである。
具体的には、該判定を行うにあたりユニット制御部22において、通信不可能状態が発生する前の処理を記憶しておく。ここでは入金消費情報を送信すると、EEPROMの状態記憶領域に入金消費情報を送信済みである旨を記憶し、該入金消費情報に応じて返信される入金消費完了通知を受信すると、該状態記憶領域に入金消費完了通知を受信済みである旨を記憶する。従って、入金消費情報を送信後に入金消費完了通知を未受信の状態では、状態記憶領域に入金消費情報を送信済みである旨が記憶されている。ここで、状態記憶領域に入金消費情報を送信済みである旨が記憶されている場合には、カードR/W制御部29から送信されてくるリカバリ情報に含まれる処理情報とEEPROMに記憶している送信情報とを比較して、いずれも偶数回である又はいずれも奇数回であるときに、一致すると判定し、いずれか一方のみが偶数回又はいずれか一方のみが奇数回であれば、一致しないと判定する。
なお処理情報判定手段として機能するユニット制御部22は、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知した後にリカバリ情報送信手段からリカバリ情報を受信したときに、前記判定を行うものであり、ここでは電断が発生したことを検知した後にリカバリ情報を受信したときに、前記処理情報と送信情報の一致判定を行う。一方、処理情報判定手段として機能するユニット制御部22は、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知していないにも拘わらずリカバリ情報送信手段からリカバリ情報を受信したときには、前記判定を行わずにエラー処理を行うものであり、ここでは電断が発生したことを検知していないにも拘わらずリカバリ情報を受信したときに、前記処理情報と送信情報の一致判定を行わずにエラー処理を行う。このエラー処理は、例えば異常である旨を報知するための処理等である。
そして貸与制御部として機能するユニット制御部22は、前記入金消費情報送信手段により入金消費情報を送信した後、後述する入金消費完了通知返信手段から入金消費完了通知が返信されてくる前に、前記リカバリ情報送信手段からリカバリ情報が送信されてきたときには、前記処理情報判定手段により予め定められた関係であると判定されたことを条件として、前記貸与処理手段により前記入金額玉貸処理を行う。このときには、貨幣受付手段により受け付けた貨幣が回収される。一方、前記処理情報判定手段により予め定められた関係でないと判定されたときには、貨幣受付手段により受け付けた貨幣が返却され、該貨幣の受付に基づいて入金消費情報が送信されたことにより更新された送信情報を元に戻す。
次に、システムコントローラ60について説明する。システムコントローラ60は、遊技場内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられるものであり、図2に示すように接続されるユニット用通信部61a,場外通信部61c,精算装置用通信部61d,制御部62,ハードディスク63,ディスプレイ64,及び入力装置65等を備えている。このシステムコントローラ60は管理装置の一例であって一般カード5に記録されている有価価値の大きさ(カード残額)を各一般カード5毎に管理すると共に、前記有価価値情報送信手段から送信されてきた有価価値情報(残額照合要求)に基づいて当該有価価値の大きさの照合を行うものである。このシステムコントローラ60の機能の詳細については「記録媒体の使用可・不可の判定処理に係る機能」及び「記録媒体数の適正化に係る機能」で説明する。
次に精算装置80について説明する。この精算装置80は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図7(a)に示すように、キオスク端末型の形状を呈するものであり、その前面にカード挿入口83a,紙幣払出口85a,硬貨払出口86a,及びディスプレイ84等を備え、図2に示すように、その内部に通信部81,制御部82,カードR/W83,紙幣払出機85,及び硬貨払出機86等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。
通信部81は、システムコントローラ60の精算装置用通信部61dと通信可能に接続されており、精算装置80とシステムコントローラ60との間における通信を司るものである。この通信部81は、精算装置80が一般カード5を受け付けたときに、該一般カード5から読み取られたカードIDとカード残額とを含む精算許諾要求をシステムコントローラ60に対して送信する。
制御部82は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、精算装置80に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
カードR/W83は、カード挿入口83aから一般カード5を受け付けて、該一般カード5に記録されたカードID及びカード残額を読み取ると共に、該受け付けた一般カード5からカード残額を消去するものであり、ここでは前記ICカードである一般カード5に対応したICカードR/Wを備えている。
カード回収部83bは、カードR/W83により受け付けている一般カード5からカード残額が消去されたときに、該受け付けている一般カード5を回収するものであり、具体的には、該受け付けている一般カード5を精算装置80の背面方向に搬送してカード回収部83bの内部に回収(収納)する。このカード回収部83bは、複数枚の一般カード5を回収可能である。
ディスプレイ84は、図7(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスである。このディスプレイ84では、一般カード5を受付可能なときに、D1に示すように、カードの挿入を促す旨が表示される。また後述する貨幣を返却するときに、D2に示すように、残額を返却する旨,及びカードを回収する旨が表示される。なおシステムコントローラ60から精算不可情報を受信したときには、D3に示すように、カードに異常がある旨が表示される。
紙幣払出機85及び硬貨払出機86は、システムコントローラ60から精算許諾情報が返信されてきたことを条件として、カード残額に相当する金額の貨幣を遊技者に返却するものであり、具体的には、紙幣払出機85の背後に設けられる紙幣収納部85bから所定数の紙幣2を取り出して紙幣払出口85aから払い出すと共に、硬貨払出機86の上部に設けられる硬貨収納部86bから所定数の硬貨3を取り出して硬貨払出口86aから払い出す。
管理サーバ90は、遊技場外(例えば一般カード5を発行するカード会社)に設けられ、前記システムコントローラ60の場外通信部61cと、通信回線を介して双方向のデータ通信を実施できるように接続されている。この管理サーバではシステムコントローラ60との通信によってカードID毎に入金額,使用額,管理残額を記憶しており、一般カード5による売上を把握可能である。また、システムコントローラ60並びにカードユニット20のエラー状況等を把握できるようになっている。
(1−1−2.記録媒体の使用可・不可の判定処理に係る機能)
次に記録媒体の使用可・不可の判定処理に係る機能について説明する。
このカードユニット20では、カードR/W27の一般カード5が外部に排出されることに応じて、カードストッカ28に貯留されている一般カード5のうちの1枚をカードR/W27に供給する供給処理が行われるようになっている。そして、カードR/W27に供給されてきた一般カード5が使用可能であるか否かの判定(供給時判定)が、ユニット制御部22によって実施され、使用可能でないと判定された場合には、当該一般カード5の排出処理及び多機能ランプ26を赤で点滅させるカード異常報知が行われる。また、カードユニット20への貨幣入金の際にも、カードR/W27の一般カード5が使用可能であるか否かの判定(入金時判定)が、ユニット制御部22によって実施され、使用可能でないと判定された場合には、当該一般カード5の排出処理,カード異常報知,及び受付貨幣の返却が行われる。
システムコントローラ60では、上記カードユニット20において供給処理が行われたことに基づいて、該カードユニット20から記録情報(カードID)を受信して、該記録情報が記録されている一般カード5(即ち供給処理により供給されたカード)が使用可能であるか否かの判定(供給時使用判定)が、制御部62によって実施され、使用可能でないと判定された場合には、使用不可である旨を示す使用判定結果が前記カードユニット20に送信される。該使用判定結果を受信したカードユニット20では、当該一般カード5の排出処理が禁止され,多機能ランプ26によりカード異常報知が行われ、入金が禁止される。また、カードユニット20への貨幣入金の際にも、該カードユニット20から記録情報(カードID)を受信して、該記録情報が記録されている一般カード5(即ち入金額を記録するカード)が使用可能であるか否かの判定(入金時使用判定)が、制御部62によって実施され、使用可能でないと判定された場合には、使用不可である旨を示す使用判定結果が前記カードユニット20に送信される。該使用判定結果を受信したカードユニット20では、当該一般カード5の排出処理が禁止され,多機能ランプ26によりカード異常報知が行われ、入金が禁止され、さらに受付貨幣が返却される。
ここで前記ユニット制御部22は遊技媒体貸与処理手段の一例であって、前記貨幣受付手段(紙幣識別機23,硬貨識別機24)により受け付けた貨幣(紙幣2,硬貨3)の金額に相当する有価価値の大きさ(入金額)のうちの所定の大きさの有価価値(玉貸設定金額)を遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用するための貸与処理(カード玉貸処理)を行うものである。具体的には前述したように、管理装置オンライン状態で紙幣識別機23又は硬貨識別機24が、紙幣2又は硬貨3を受け付けたことを条件として、識別された入金額をカードR/W27の一般カード5のカード残額に加算して(即ち〔現在のカード残額+入金額〕を、新たなカード残額として記録して)、カード玉貸可能状態となる(既にカード玉貸可能状態である場合には該状態を継続する)。そして、該状態で玉貸ボタン15が操作されて貸出入力信号が入力されたときに、記憶残額(=カードR/W27により受け付けている一般カード5に記録されたカード残額)と予め設定された玉貸設定金額(例えば500円)とを比較して、記憶残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額に相当する度数のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示し、払出制御基板12が指示された度数分のパチンコ玉の払出を玉払出装置13により行う。一方、記憶残額<玉貸設定金額であれば該記憶残額に相当する度数のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示し、払出制御基板12が該指示された度数分のパチンコ玉の払出を玉払出装置13により行う。
このユニット制御部22は上記の他、使用禁止処理手段,及び異常処理手段としても機能するが、その機能については後述する。
前記多機能ランプ26は使用不可報知手段の一例であって、後述する記録媒体判定手段(ユニット制御部22)により使用可能でないと判定されたことを条件として報知を行うものであり、具体的には後述するカードストッカ28からカードR/W27へのカードの供給処理に伴う供給時判定及び貨幣受付手段(紙幣識別機23,硬貨識別機24)により貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付けたことに伴う入金時判定において、記録媒体が使用不可であると判定された場合に、赤で点滅することによってカードが使用不可である旨のカード異常報知を行う。なお、本例では、後述するカードユニット20への一般カード5の挿入に伴う挿入時判定において、記録媒体が使用不可であると判定された場合にも、赤で点滅することによってカードが使用不可である旨のカード異常報知を行うようになっている。
また、使用不可報知手段として機能する多機能ランプ26は、後述する判定結果送信手段(ユニット用通信部61a)から受信した判定結果が使用可能でない旨を示すことを条件として報知を行うものであり、具体的には後述するシステムコントローラ60における、カードストッカ28からカードR/W27へのカードの供給処理に伴う供給時使用判定及び貨幣受付手段(紙幣識別機23,硬貨識別機24)により貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付けたことに伴う入金時使用判定において、記録媒体が使用不可であると判定され、使用不可である旨を示す使用判定結果を受信した場合に、赤で点滅することによってカードが使用不可である旨のカード異常報知を行う。なお、本例では、後述するカードユニット20への一般カード5の挿入に伴う挿入時使用判定において、記録媒体が使用不可であると判定され、使用不可である旨を示す使用判定結果を受信した場合にも、赤で点滅することによってカードが使用不可である旨のカード異常報知を行うようになっている。
前記カードR/W27は記録情報処理部の一例であって、記録媒体(一般カード5)の記録情報を読み取るものであり、ここでは、後述する供給処理手段(カードR/W制御部29)により供給処理が行われたことに応じて、当該供給処理により供給された記録媒体の記録情報を読み取る。具体的には、カードストッカ28からカードR/W27に一般カード5が供給されてきたときに、該一般カード5の記録情報(カード残額,カードID)を読み取る(この読取処理を「供給時読取」と呼ぶ)。
ここで、記録情報処理部として機能するカードR/W27は、貨幣受付手段(紙幣識別機23,硬貨識別機24)により貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付けたときに、記録情報処理部にある記録媒体の記録情報を再度読み取るものである。具体的には、入金が行われて貨幣が識別されたときにも、カードR/W27の一般カード5の記録情報(カード残額,カードID)を読み取る(この読取処理を「入金時読取」と呼ぶ)。
さらに、カードR/W27は、カード挿入口27aから前方挿入された一般カード5を受け付けたときにも、該受け付けた一般カード5の記録情報(ここではカードID,カード残額)を読み取る(この読取処理を「挿入時読取」と呼ぶ)。なお、カードR/W27は、入金が行われて貨幣が識別され、入金時判定及び入金時使用判定によって、カードが使用可であると判定されたことに基づいて、当該カードR/W27部の一般カード5に対して、現在のカード残額+入金額を、新たなカード残額として記録する処理を行う。さらに、ユニット制御部22から減算要求(使用額を含む)を受けたことに基づいて、当該カードR/W27部の一般カード5に対して、現在のカード残額−使用額を、新たなカード残額として記録する処理を行う。
前記カードストッカ28は、記録媒体収納部の一例であって、有価価値の大きさ(カード残額)を特定するための情報(カード残額,カードID)が記録される記録媒体(一般カード5)を収納するものである。このカードストッカ28はカードR/W27の背面側に設けられ、カード残額が零の一般カード5を所定数(ここでは9枚)迄ストックするものであり、カードR/W27と連接され、カードR/W27から搬送されてきた一般カード5を収納する。
ここで、カードR/W制御部29は供給処理手段の一例であって、記録媒体収納部(カードストッカ28)に収納されている記録媒体(一般カード5)を記録情報処理部(カードR/W27)に対して供給する供給処理を行うものであり、ここでは、後述する排出処理手段(カードR/W制御部29)により排出処理が行われることに基づいて供給処理を行う。具体的には、一般カード5が排出された後、カードの抜き取りをカード挿入口27a付近のセンサにより検出すると、前記第2モータを逆方向に回転させる制御を行い、カードストッカ28に収納されているカード(ストックカード)の1枚をカードR/W27部まで供給する供給処理を実施する。
またカードR/W制御部29は残有価価値特定処理手段の一例であって、貨幣受付手段(紙幣識別機23,硬貨識別機24)により受け付けた貨幣(紙幣2,硬貨3)の金額に相当する有価価値の大きさ(入金額)のうち貸与処理(カード玉貸処理)に使用されていない残有価価値の大きさ(カード金額,管理残額)を、供給処理手段(カードR/W制御部29)により記録情報処理部(カードR/W27)に供給された記録媒体(一般カード5)の記録情報から特定可能にするための残有価価値特定処理(カード残額の記録,カード残額及びカードIDの送信)を行うものである。具体的には、紙幣識別機23又は硬貨識別機24により、紙幣2又は硬貨3を受け付けて入金額を識別すると、入金時判定及び入金時使用判定によって、カードが使用可であると判定されたことを条件として、カードR/W27に対して、現在のカード残額+入金額を、新たなカード残額として一般カード5に記録する指示を送る。その結果、一般カード5には、これまでの入金額のうちのカード玉貸処理に使用されていない額(即ち残有価価値の大きさ)が、新たなカード残額として記録されることとなる。このカード残額は減算要求の受信に基づいて減算更新されるが、これによっても入金額のうちのカード玉貸処理に使用されていない額(即ち残有価価値の大きさ)が、新たなカード残額として記録されることとなる。また、カード返却ボタン16が操作されたことに基づいて、カード残額及び当該カードIDをシステムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する処理を行う。システムコントローラ60においては、残額DBにおいて、受信したカードIDに対応付けて受信したカード残額を管理残額として記憶することで、残有価価値の大きさがカードIDに対応付けて管理されることとなる。つまり、これらの処理によって残有価価値の大きさであるカード残額,管理残額が、一般カード5の記録情報(カード残額,カードID)から特定可能となる。
またカードR/W制御部29は排出処理手段の一例であって、残有価価値特定処理手段(カードR/W制御部29)により残有価価値特定処理(カード残額の記録,入金額及びカードIDの送信)が行われた記録媒体(一般カード5)を記録情報処理部(カードR/W27)から当該遊技用装置(カードユニット20)外部に排出する排出処理を行うものである。具体的には、カードR/W制御部29は、カード返却ボタン16の操作が検出され、かつカード玉貸可能状態であることに基づいて、残額有りの一般カード5をカードR/W27から排出する処理(つまり遊技者に対して残額有りの一般カード5を発行する処理)を行う。
またカードR/W制御部29は、カード玉貸処理の結果、カード残額が零となった場合には、排出処理又は収納処理を行わず、カードR/W27に一般カード5を留保しておく。さらに、カードR/W制御部29は、カードが前方挿入されるときには、留保しているカードR/W27部のカード(残額無しの一般カード5)をカードストッカ28に収納する収納処理を行う。
前記システムコントローラ用通信部29aは記録情報送信手段の一例であって、記録情報処理部(カードR/W27)による記録情報(カード残額,カードID)の読み取りに応じて、該読み取られた記録情報(カードID)を管理装置に対して送信するものであり、ここでは記録媒体識別情報(カードID)を含む記録情報を、当該遊技用装置(カードユニット20)を個々に識別可能な遊技用装置識別情報(装置ID)と共に前記管理装置(システムコントローラ60)に対して送信する(供給時送信)。具体的には、供給時読取が行われたときに、この際読み取られたカードIDを含む情報を、当該カードユニット20の装置IDと共にシステムコントローラ60に対して送信する(この送信処理を「供給時送信」と呼ぶ)。
ここで、記録情報送信手段として機能するシステムコントローラ用通信部29aは、記録情報処理部(カードR/W27)により記録情報(カード残額,カードID)が再度読み取られたことに応じて、該読み取られた記録情報(カードID)を管理装置(システムコントローラ60)に対して再度送信する(入金時送信)。具体的には、入金時読取が行われ、入金時判定によって使用可と判定された場合に、この際読み取られたカードIDを含む情報を、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ60に対して送信する(この送信処理を「入金時送信」と呼ぶ)。
またシステムコントローラ用通信部29aは消去通知送信手段の一例であって、後述する判定結果送信手段(ユニット用通信部61a)から受信した判定結果(使用判定結果)が使用可能である旨を示すことを条件として、当該遊技用装置(カードユニット20)の遊技用装置識別情報(装置ID)と対応付けて後述する情報管理手段(カードユニットDB)で管理されている記録媒体識別情報(カードID)を消去する旨を示す消去通知を、当該遊技用装置の遊技用装置識別情報と共に管理装置(システムコントローラ60)に対して送信するものである。具体的には、システムコントローラ60から受信した使用判定結果が、使用可能である旨を示すときに、当該カードユニット20の装置IDと対応付けて記憶されているカードIDを消去する旨を示す消去通知,及び当該カードユニット20の装置IDが、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信される。
さらにシステムコントローラ用通信部29aは、外部から挿入された記録媒体(一般カード5)をカードR/W27により受け付けたときに、カードR/W制御部29が、挿入時読取において読み取ったカードID及びカード残額を含む情報を、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する(この送信処理を「挿入時送信」と呼ぶ)。
ここで、カードR/W制御部29は記録媒体判定手段の一例であって、記録情報処理部(カードR/W27)により読み取られた記録情報(カード残額,カードID)に基づいて、該記録媒体が使用可能であるか否かを判定するものである。ここでは供給時読取で読み取られたカード残額及びカードIDを受けて、カードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(この判定を「供給時判定」と呼ぶ)。具体的には、読み取られたカード残額及びカードIDが、各々所定形式のデータであるか否かによって判定する(いずれも所定形式であれば使用可,少なくともいずれか一方が所定形式でなければ使用不可と判定する)。さらに、テストデータをカードR/W27のカードに記録した後に読み取り、該読み取ったデータ(即ち一旦カードに記録された後に読み取られたデータ)が、テストデータと合致するか否かによって判定する(テストデータと同一であれば使用可,同一でなければ使用不可と判定する)。なお、カードに記録されたテストデータはカードから読み取られた後、消去される。
また記録媒体判定手段として機能するカードR/W制御部29は、記録情報処理部により記録情報が再度読み取られたことに基づいて、判定を再度行う(入金時判定)ものである。ここでは入金時読取で読み取られた記録情報(カード残額,カードID)を受けて、カードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(この判定を「入金時判定」と呼ぶ)。具体的な判定方法は、供給時判定と同様である。
なお、カードR/W制御部29は、外部から挿入された一般カード5をカードR/W27により受け付けたときに、挿入時読取によって読み取られた記録情報(カード残額,カードID)を受けて、カードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(この判定を「挿入時判定」と呼ぶ)。具体的な判定方法は、供給時判定と同様である。
次に前述したユニット制御部22及びカードR/制御部29の他の機能について説明する。
ユニット制御部22及び前記カードR/W制御部29は使用禁止処理手段の一例であって、記録媒体判定手段(カードR/W制御部29)により使用可能でないと判定されたことを条件として、記録情報処理部(カードR/W27)にある記録媒体(一般カード5)の残有価価値特定処理への使用を禁止するための使用禁止処理(カードの排出処理)を行うものである。具体的には、供給時判定により使用不可と判定されたとき、又は入金時判定により使用不可と判定されたときに、カードR/W制御部29がカードR/W27のカードを排出する。つまり、エラーが発生しているカードを排出することで、該カードの残有価価値特定処理への使用(該カードへの入金額の記録)を禁止するものである。また、このカード排出処理が行われると共に、カードR/W制御部29からユニット制御部22にカード異常通知が送られ、多機能ランプ26が赤で点滅することによってカードに異常がある旨のカード異常報知が行われる。さらに、入金時判定により使用不可と判定されたときには、カードR/W制御部29からユニット制御部22に入金取消通知が送られ、ユニット制御部22により入金取消通知の受信に基づいて受け付けた貨幣が返却される。
なお、挿入時判定により使用不可と判定されたときにも同様に、カードR/W制御部29がカードR/W27のカードを排出すると共に、カードR/W制御部29からユニット制御部22にカード異常通知が送られ、多機能ランプ26によるカード異常報知が行われる。
ここで、使用禁止処理手段として機能するユニット制御部22及びカードR/W制御部29は、後述する判定結果送信手段(ユニット用通信部61a)から受信した判定結果が使用可能でない旨を示すことを条件として、記録情報処理部(カードR/W27)にある記録媒体(一般カード5)の残有価価値特定処理への使用を禁止するための使用禁止処理(入金禁止)を行うものである。具体的には、後述するシステムコントローラ60において実施される供給時使用判定により使用不可と判定されたとき、又は入金時使用判定により使用不可と判定されたときに、カードR/W制御部29がカードR/W27のカードの排出処理を禁止する(例えばユニット制御部22から返却要求を受信してもカードを排出しないようにする又はユニット制御部22において返却操作を無効とする)と共に、カードR/W制御部29からユニット制御部22にカード異常通知及び入金禁止通知が送られる。そしてユニット制御部22により、カード異常通知の受信に基づいて多機能ランプ26によるカード異常報知が行われると共に、入金禁止通知の受信に基づいて入金が禁止される。つまり、入金を禁止することでエラーが発生しているカードの残有価価値特定処理への使用(該カードのカード残額に対する入金額の加算更新)を禁止するものである。さらに、入金時使用判定により使用不可と判定されたときには、カードR/W制御部29からユニット制御部22に入金取消通知が送られて、受け付けた貨幣が返却される。なお、ユニット制御部22が入金禁止通知を受信したときにカード玉貸可能状態であれば(即ちカード残額が零でない状態での追加入金の場合)、玉貸処理が禁止される(例えば貸与要求操作を無効化することで禁止する)。前記排出処理の禁止状態は、店員による所定の解除操作(例えばリセットボタンの操作)によって解除され、カードR/W27のカードが回収される。この解除の際に、入金が禁止されている状態であれば入金禁止が解除されて入金が可能となる。
なお、後述する挿入時使用判定により使用不可と判定されたときも同様に、使用不可である旨を示す使用判定結果通知を受けて、カードR/W制御部29がカードR/W27のカードの排出処理を禁止すると共に、カードR/W制御部29からユニット制御部22にカード異常通知及び入金禁止通知が送られ、多機能ランプ26によるカード異常報知が行われると共に入金が禁止される。
ここで、使用禁止処理手段として機能するユニット制御部22及びカードR/W制御部29は、供給時判定又は入金時判定によって、使用不可と判定されたときには、カードを排出することとしている。つまり、供給時判定や入金時判定でカードが使用不可と判定される場合、該カードはカードユニット20内でエラー要因が生じた(例えば収納処理や供給処理の途中で破損したり、記録エラーや読み取りエラーが生じた)と考えられる。このようなエラーは不正に起因する可能性が低いので、排出して次のカードを供給して使用させるようにした方が遊技機の稼働低下を招くこともない為、排出処理を行っている。一方、後述する供給時使用判定又は入金時使用判定によって、使用不可と判定されたときには、カードを排出せずに、排出処理を禁止するようにしている。つまり、供給時使用判定や入金時使用判定でカードが使用不可と判定される場合、該カードに記録されているカードIDと同一のカードIDが記録された他のカードが既に使用されていることを示すので、当該カードは不正なものであるおそれがあり、遊技場にとっては、回収してチェックする方が望ましいので、排出処理を禁止している。
さらにユニット制御部22及びカードR/W制御部29は異常処理手段の一例であって、後述する異常処理通知手段(ユニット用通信部61a)から異常処理通知を受信したことに基づいて、所定の異常処理を行うものである。具体的には、システムコントローラ60における供給時使用判定によって、使用不可であると判定されたときに異常処理通知を受け、カードR/W制御部29がカードR/W27のカードの排出処理を禁止する(例えばユニット制御部22から返却要求を受信してもカードを排出しないようにする又はユニット制御部22において返却操作を無効とする)と共に、カードR/W制御部29からユニット制御部22に異常処理通知が送られる。該通知を受けたユニット制御部22では、多機能ランプ26によるカード異常報知が行われ、入金が禁止され、さらに玉貸処理が禁止される。また、システムコントローラ60における入金時使用判定によって、使用不可であると判定されたときに異常処理通知を受け、カードR/W制御部29がカードR/W27のカードの排出処理を禁止すると共に、カードR/W制御部29からユニット制御部22に異常処理通知が送られる。該通知を受けたユニット制御部22では、多機能ランプ26によるカード異常報知が行われ、入金が禁止され、さらに玉貸処理が禁止される。
なお、後述する挿入時使用判定により使用不可であると判定されたときにも同様に、カードR/W制御部29がカードR/W27のカードの排出処理を禁止すると共に、カードR/W制御部29からユニット制御部22に異常処理通知が送られる。該通知を受けたユニット制御部22では、多機能ランプ26によるカード異常報知が行われ、入金が禁止され、さらに玉貸処理が禁止される。
ユニット用通信部61aは、前述の如くカードユニット20のシステムコントローラ用通信部29aと通信可能に接続されており、システムコントローラ60とカードユニット20との間における通信を司るものである。
このユニット用通信部61aは判定結果送信手段の一例であって、後述する使用判定手段(制御部62)の判定による判定結果(使用判定結果)を、記録情報(カードID)の送信元である遊技用装置(カードユニット20)に対して送信するものである。具体的には、システムコントローラ60における供給時使用判定による判定結果を、供給時送信を行ったカードユニット20に対して送信する。また、システムコントローラ60における入金時使用判定による判定結果を、入金時送信を行ったカードユニット20に対して送信する。
なお、ユニット用通信部61aは、システムコントローラ60における挿入時使用判定による判定結果を、挿入時送信を行ったカードユニット20に対して送信する。但し、ここでは判定結果が使用不可である場合にのみ該判定結果が送信され、使用可である場合にはカード残額照合が実施されて、照合OK通知又は照合NG通知が送信される。
ここで、ユニット用通信部61aは、制御部62によるカード残額と管理残額の照合において、〔受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額〕と判定されたことを条件として、カード玉貸処理を許諾する旨を示す照合OK通知を前記挿入時送信を行ったカードユニット20に送信する。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、〔受信したカード残額<受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額〕となる場合があり、必ずしも、〔受信したカード残額=受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額〕とはならないので、上記の判定条件としている。
またユニット用通信部61aは異常処理通知手段の一例であって、後述する使用判定手段(制御部62)による判定(供給時使用判定,入金時使用判定)のときに、記録情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a)から受信した記録媒体識別情報(カードID)が、該記録媒体識別情報と共に受信した遊技用装置識別情報(装置ID)とは異なる遊技用装置識別情報と対応付けて後述する情報管理手段(カードユニットDB)で管理されていることを条件として、当該異なる遊技用装置識別情報から特定される遊技用装置に対して、所定の異常処理(排出処理禁止,カード異常報知,入金禁止,及び玉貸禁止)を行う旨を示す異常処理通知を送信するものである。具体的には、供給時使用判定により使用不可であると判定されたとき,又は入金時使用判定により使用不可であると判定されたときに、異常処理(ここでは排出処理禁止,カード異常報知,入金禁止,及び玉貸禁止)を行う旨を示す異常処理通知を、受信したカードIDと対応付けて現在カードユニットDBに記憶されている装置IDのカードユニット20(即ち、供給時使用処理判定,入金時使用処理判定における異なる装置IDのカードユニット20)に対して送信する。
さらにユニット用通信部61aは、挿入時使用判定により使用不可であると判定されたときに、異常処理(ここでは排出処理禁止,カード異常報知,入金禁止,及び玉貸禁止)を行う旨の異常処理通知を、受信したカードIDと対応付けて現在カードユニットDBに記憶されている装置IDのカードユニット20に対して送信する。
場外通信部61cは、電話回線を通じて遊技場外の通信機器とのデータ通信を可能とするためのデジタルサービスユニット(DSU)等を備え、カード会社に設けられた管理サーバ90と通信可能に接続されており、システムコントローラ60と管理サーバ90との間における通信を司るものである。
精算装置用通信部61dは、精算装置80の通信部811と通信可能に接続されており、システムコントローラ60と精算装置80との間における通信を司るものである。
この精算装置用通信部61dは、システムコントローラ60が精算許諾要求を受信したときに、制御部62により、〔精算許諾要求に含まれるカード残額≦該精算許諾要求に含まれるカードIDに対応付けて残額DBで記憶されている管理残額〕と判定されたことを条件として、精算を許諾する旨を示す精算許諾情報を前記精算許諾要求の送信元である精算装置80に対して送信する。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、〔精算許諾要求に含まれるカード残額<該精算許諾要求に含まれるカードIDに対応付けて残額DBで記憶されている管理残額〕となる場合があり、必ずしも、精算許諾要求に含まれるカード残額=該精算許諾要求に含まれるカードIDに対応付けて残額DBで記憶されている管理残額〕とはならないので、上記の判定条件としている。
制御部62は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク63に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、システムコントローラ60に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものであり、例えば、上述したカードユニット20,精算装置80から送信されてきたカード残額の照合を行うものである。
この制御部62は使用判定手段の一例であって、記録情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a)から受信した記録情報(カードID)に基づいて、該記録情報が記録されている記録媒体(一般カード5)が使用可能であるか否かを判定するものであり、ここでは、記録情報送信手段から受信した記録媒体識別情報(カードID)が、該記録媒体識別情報と共に受信した遊技用装置識別情報(装置ID)とは異なる遊技用装置識別情報と対応付けて後述する情報管理手段(カードユニットDB)で管理されていることを条件として、使用可能でないと判定する。具体的には、カードユニット20から供給時送信によって送信されてきたカードID及び装置IDを受信すると、該カードIDの一般カード5が使用可能であるか否かを判定する(この判定を「供給時使用判定」と呼ぶ)ものであり、ここでは、受信したカードIDが該カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置ID(別装置IDと呼ぶ)に対応付けて、後述するカードユニットDBに記憶されているか否かの判定が行われる(記憶されていなければ使用可,記憶されていれば使用不可と判定する)。
ここで、使用判定手段として機能する制御部62は、記録情報送信手段から記録情報を再度受信したことに基づいて、判定を再度行う(入金時使用判定)ものである。具体的には、カードユニット20から入金時送信によって送信されてきたカードID及び装置IDを受信すると、該カードIDの一般カード5が使用可能であるか否かを判定する(この判定を「入金時使用判定」と呼ぶ)ものであり、供給時使用判定と同様の判定が行われる。
なお、制御部62は、カードユニット20から挿入時送信によって送信されてきたカードID及び装置IDを受信すると、該カードIDの一般カード5が使用可能であるか否かを判定する(この判定を「挿入時使用判定」と呼ぶ)ものであり、供給時使用判定と同様の判定が行われる。
さらに制御部62は消去手段の一例であって、消去通知送信手段(システムコントローラ用通信部29a)から消去通知を受信したことに基づいて、当該消去通知と共に受信した遊技用装置識別情報(装置ID)と対応付けて情報管理手段(カードユニットDB)で管理されている記録媒体識別情報を消去するものであり、具体的には、カードユニット20から消去通知及び装置IDを受信したときに、カードユニットDBにおいて、該受信した装置IDに対応付けて記憶されているカードIDを消去する。
記憶装置であるハードディスク63は、図5(a)に示す残額DBを記憶している。この残額DBでは、カードIDに対応付けて管理残額を管理している。従って、システムコントローラ60では、カードユニット20から、カード受付時にカードID及びカード残額を受信することで、受信したカード残額と、管理している管理残額との照合を実施することができる。そして、照合がNGの場合にはカードの使用を許可しないことで、遊技場の損失を極力防止することができる。
またハードディスク63は、図5(b)に示すカードユニットDBを記憶している。このカードユニットDBは情報管理手段の一例であって、複数の遊技用装置(カードユニット20)の各遊技用装置識別情報(装置ID)と対応付けて、当該遊技用装置が有する記録情報処理部(カードR/W27)にある記録媒体(一般カード5)の記録媒体識別情報(カードID)を管理するものである。具体的には、システムコントローラ60と通信可能な各カードユニット20の装置IDが記憶され、その各々と対応付けて、各カードユニット20のカードR/W27にある一般カード5に記録されているカードIDが記憶されている。
このカードユニットDBは以下のようにして更新される。まず、カードユニット20において貨幣の入金が行われると、入金時送信によって、カードID及び装置IDがシステムコントローラ60に送信される。そして、入金時使用判定によって使用可であると判定された場合に、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて、該装置IDと共に受信したカードIDを記憶する。また、カードユニット20に一般カード5が挿入されたときにも、挿入時送信によって、カードID及び装置IDがシステムコントローラ60に送信される。そして、挿入時使用判定によって使用可であると判定された場合に、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて、該装置IDと共に受信したカードIDを記憶する。さらに、カードユニット20で供給処理(供給時読取,供給時送信)が行われたときにも、供給時送信によって、カードID及び装置IDがシステムコントローラ60に送信される。そして、供給時使用判定によって使用可であると判定された場合に、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて、該装置IDと共に受信したカードIDを記憶する。なお、カード返却ボタン16が操作されてカードが排出されるときに、カードユニット20から消去通知及び装置IDがシステムコントローラ60に送信され、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて記憶されているカードIDが消去される。そして、カード玉貸処理の結果、カード残額が零となった場合にはカードが留保され、カードユニット20から消去通知及び装置IDがシステムコントローラ60に送信され、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて記憶されているカードIDが消去される。ここで、供給時使用判定において、使用可と判定された場合には、使用可である旨の使用判定結果を受信したカードユニット20から消去通知及び装置IDがシステムコントローラ60に送信され、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて記憶されているカードIDが消去される。
ディスプレイ64は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、例えば液晶ディスプレイである。入力装置65はシステムコントローラ60に各種の情報を入力するためのデバイスであり、例えばキーボードやマウスである。
(1−1−3.記録媒体数の適正化に係る機能)
次に記録媒体数の適正化に係る機能について説明する。
この遊技用システム1は、当該遊技場のカードユニット20が起動信号(例えばシステムコントローラ60から送信される営業開始を通知する信号であって、入金額や使用金額の集計を開始する指示を兼ねる)を受信してから締め処理信号を受信するまでの期間である営業時間中において、カードユニット20内(ここではカードR/W27及びカードストッカ28からなる記録媒体収納部)にストックされている一般カード5のストック枚数が、予め設定された第1の上限値(ここでは10)以上であるときには、該第1の上限値以上である旨を報知し、ストック枚数が予め設定された第1の下限値(ここでは0)以下であるときには、該第1の下限値以下である旨を報知することにより、営業時間中に一般カード5の回収・補充を店員に促す。
一方、カードユニット20が締め処理信号を受信したときに、第2上限値(ここでは7)の設定を有効にする旨が設定されている場合は、ストック枚数が該第2上限値以上であるか否かを判定する一方、第2上限値の設定を有効としない旨が設定されている場合には、ストック枚数が収納限界値(ここでは10)に達しているか否かを判定する。そして、第2上限値以上であると判定されたこと,又は収納限界値に達していると判定されたことを条件として多機能ランプ26による報知(ここでは緑点滅)を行う。つまり、第2上限値の設定を有効にしておくことで、ストック枚数が第2上限値以上のカードユニット20を把握して、回収作業を行うことができる。それに対して、第2上限値の設定を有効としないことで、動作に支障のある(一般カード5の挿入ができない)カードユニット20を把握して、回収作業を行うことができる。
また、カードユニット20が締め処理信号を受信したときに、第2下限値(ここでは3)の設定を有効にする旨が設定されている場合は、ストック枚数が該第2下限値以下であるか否かを判定する一方、第2下限値の設定を有効としない旨が設定されている場合には、ストック枚数が零であるか否かを判定する。そして、第2下限値以下であると判定されたこと,又は零であると判定されたことを条件として多機能ランプ26による報知(ここでは緑点滅)を行う。つまり、第2下限値の設定を有効にしておくことで、ストック枚数が第2下限値以下のカードユニット20を把握して、補充作業を行うことができる。それに対して、第2下限値の設定を有効としないことで、動作に支障のある(即ち、一般カード5がカードユニット20内に無く、入金額を記録することが不可能なため入金できないという不都合が生じる)カードユニット20を把握して、補充作業を行うことができる。
なお、実施例とは異なるが、例えば、ストック枚数が零のときに入金が行われると、入金額をユニット制御部22のRAMに記憶して、該入金額の範囲内で玉貸処理を行い、さらに、入金額のうち玉貸処理に使用されなかった残額を、外部から挿入されたカード又は補充されたカードに記録して遊技者に返却するようにすることも可能である。この場合には、ストック枚数が零のときに入金残額を返却する際、該入金残額を記録するためのカードがカードユニット20内に存在しないため、店員からの前記カードの取得又は店員によるカード補充をしなければ、遊技者に入金残額を返却できない(つまり台移動や精算ができない)という不都合が生じる。本発明はこのようなシステムに対しても適応することができる。
前記カードユニット20は、当該遊技場の店員が操作するリモートコントローラ30から送信される赤外線信号を受信して、該受信した信号に応じた状態(後述するメンテナンスモード,回収モード,補充モード)となる。
システムコントローラ60においては、図6(a)に示すように、第1上限値,第1下限値,第2上限値,及び第2下限値の入力,並びに第2上限値の設定を有効にするか否かの選択,及び第2下限値の設定を有効にするか否かの選択を受け付ける。そして、入力された第1上限値,第1下限値,第2上限値,及び第2下限値,並びに、第2上限値の設定を有効にするか否かを示す第2上限値設定情報(例えば図6(a)で「第2上限値の設定を有効にする」がチェックされたときに1,チェックされていないときに0とする),及び第2下限値の設定を有効にするか否かを示す第2下限値設定情報(例えば図6(a)で「第2下限値の設定を有効にする」がチェックされたときに1,チェックされていないときに0とする)を、当該遊技場の各カードユニット20に送信する。これらの情報を受信した各カードユニット20では、受信した第1上限値及び第1下限値が、ユニット制御部22のEEPROMに記憶されると共に、第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報が、カードR/W制御部29が備えるEEPROMのスイッチテーブルに記憶される。
また、システムコントローラ60は、図6(b)に示すように、当該遊技場の営業終了に伴う締め処理(本例では当該カードユニット20からシステムコントローラ60に対しての当日の合計入金額及び合計玉貸額の送信処理)を実行する旨を示す締め処理信号を各カードユニット20に送信するにあたり、遊技島の選択を受け付けて、該選択された遊技島に属するカードユニット20に対してのみ締め処理信号を送信する。
ここでユニット制御部22は、前述したように貸与処理手段の一例であって、記録媒体(一般カード5)の記録情報(カード残額)から特定される有価価値の大きさ(カード残額)の範囲内における所定の大きさの有価価値(使用額)に相当する遊技媒体を貸与するための貸与処理(カード玉貸処理)を行うものであり、貨幣の受付又はカードの挿入に基づいてカード玉貸可能状態となり、記憶残額(=カード残額)の範囲内でのカード玉貸処理を行うものである。
具体的には、カードR/W制御部29から入金完了通知を受信したこと又はシステムコントローラ60から照合OK通知を受信したことによりカード玉貸可能状態となり、該状態で玉貸ボタン15が操作されて貸出入力信号が入力されたときに、記憶残額(=カードR/W27により受け付けている一般カード5に記録されたカード残額)と予め設定された玉貸設定金額(例えば500円)とを比較して、記憶残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額に相当する度数のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示し、払出制御基板12が指示された度数分のパチンコ玉の払出を玉払出装置13により行う。一方、記憶残額<玉貸設定金額であれば該記憶残額に相当する度数のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示し、払出制御基板12が該指示された度数分のパチンコ玉の払出を玉払出装置13により行う。
このユニット制御部22では、図示しないが、以下の紙幣識別機23,硬貨識別機24において貨幣が受け付けられて識別された後、該貨幣が回収されることに応じて、その度、RAM(又はEEPROM)に記憶している当日の入金額の累計値である合計入金額を更新するようにしている。そして、カード玉貸処理又は前記入金額分の玉貸処理(入金額玉貸処理)が実施されると、その度、RAM(又はEEPROM)に記憶している当日の玉貸額の累計値である合計玉貸額を更新(カード玉貸処理であれば使用額,入金額玉貸処理であれば入金額を加算更新)するようにしている。そして、カードR/W制御部29がシステムコントローラ60から締め処理信号を受信すると、該カードR/W制御部29からユニット制御部22に締め処理通知が送られて、カードR/W制御部29及びユニット制御部22において締め処理が実施される。この締め処理では、ユニット制御部22が入金を不可とし、カードR/W制御部29がカードの前方挿入を不可とする。そして、ユニット制御部22で記憶している合計入金額及び合計玉貸額を、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。そして、送信完了後に、前記記憶している合計入金額,合計玉貸額を消去(リセット)する。
このユニット制御部22は上記の他、第1設定手段,第1上限値判定手段,第1下限値判定手段,及び締め処理時判定手段としても機能するが、その機能については後述する。
表示部25aは記録媒体数表示手段の一例であって、保守状態(メンテナンスモード)に移行することに基づいて計数手段(カードR/W制御部29)により計数された記録媒体数(ストック枚数)を表示するものである。具体的には、メンテナンスモードに移行したことにより、カードR/W制御部29により計数されているストック枚数(カードユニット20内の一般カード5の枚数であり、カードR/W27の一般カード5及びカードストッカ28に収納されている一般カード5の合計枚数とされる)を表示する。このストック枚数は下位2桁に表示される。なお、本例の表示部25aは、カードを回収するための回収モードが起動したことに基づいて、回収モード起動中である旨を示すoutという文字を、ストック枚数が表示されていない桁(ここでは上位3桁)に表示する。さらに、本例の表示部25aは、カードを補充するための補充モードが起動したことに基づいて、補充モード起動中である旨を示すinという文字を、ストック枚数が表示されていない桁(ここでは上位2桁目,3桁目)に表示する。
赤外線受信部25bは保守状態移行要求受付手段の一例であって、後述する記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)からの記録媒体(一般カード5)の回収及び記録媒体収納部への記録媒体の補充を行うための保守状態(メンテナンスモード)に移行するための保守状態移行要求(メンテナンスモード移行要求)を受け付けるものである。具体的には、遊技場の店員が操作するリモートコントローラ30から、赤外線信号として送信されるメンテナンスモード移行要求を受信する。また、同じくリモートコントローラ30から送信される回収モード起動要求,補充モード起動要求,及びメンテナンスモード解除要求を受信するものでもある。この赤外線受信部25bがメンテナンスモード移行要求を受信したことに基づいてユニット制御部22及びカードR/W制御部29がメンテナンスモードに移行する処理を行う。このメンテナンスモードにおいては、回収モード起動要求に応じて回収モードが起動し、カードの回収が可能である。また、メンテナンスモードにおいては、補充モード起動要求に応じて補充モードが起動し、カードの補充が可能である。さらに、メンテナンスモードにおいては、メンテナンスモード解除要求に応じてメンテナンスモードが解除される。メンテナンスモード解除のときに、回収モード又は補充モードが起動中であれば、該起動中のモードが終了する。
前述したようにカードR/W27は記録媒体受付手段の一例であって、記録媒体(一般カード5)を受け付けるものである。具体的には、カード挿入口27aから前方挿入された一般カード5を受け付けたときに、該受け付けた一般カード5の記録情報(ここではカードID,カード残額)を読み取る。また、入金が行われて貨幣が識別されたことに基づいて、当該カードR/W27部の一般カード5に対して、現在のカード残額+入金額を、新たなカード残額として記録する処理を行う。さらに、ユニット制御部22でカード玉貸処理が実施され、使用金額の通知を受けたことに基づいて、当該カードR/W27部の一般カード5に対して、現在のカード残額−使用金額を、新たなカード残額として記録する処理を行う。このカードR/W27は、前記ICカードである一般カード5に対応したICカードR/Wを備えている。
ここで前記カードR/W27及びカードストッカ28は記録媒体収納部の一例であって、記録媒体(一般カード5)を複数収納するものである。ここでは、カードR/W27部に1枚,及びカードストッカ28に9枚迄収納することができるため、カードR/W27及びカードストッカ28からなる記録媒体収納部に、一般カード5を合計10枚迄収納することが可能である。即ち、この記録媒体収納部の収納限界値は10となる。
ここで、カードR/W制御部29は記録媒体発行手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納された記録媒体(一般カード5)を外部に発行するものである。具体的には、カードR/W27部の残額無しの一般カード5への入金(カード残額+入金額を、新たなカード残額として記録する処理)が行われた後、カード返却ボタン16の操作が検出され、かつカード玉貸可能状態であることに基づいて、残額有りの一般カード5をカードR/W27から排出する処理(つまり遊技者に対して残額有りの一般カード5を発行する処理)を行う。なお、カードR/W制御部29は、カードR/W27部のカードが排出され、抜き取られたときに、カードストッカ28のカードの1枚をカードR/W27に供給する供給処理を行う。
またカードR/W制御部29は記録媒体収納処理手段の一例であって、記録媒体(一般カード5)の記録情報(カードID,カード残額)から特定される有価価値の大きさ(カード残額)が記録媒体貸与処理(カード玉貸処理)により零となったことを条件として、該記録媒体を記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納する処理を行うものである。具体的には、カード玉貸処理の結果、カード残額が零となった場合には、カードR/W27に一般カード5を留保しておく。つまり、カードの排出処理を行わずにカードR/W27部に留保する処理が、記録媒体収納部に収納する処理に相当する。なお、カードR/W制御部29は、カードが前方挿入されるときには、留保しているカードR/W27部のカード(残額無しの一般カード5)をカードストッカ28に収納する収納処理を行う。
またカードR/W制御部29は計数手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)を計数するものである。具体的には、カードの取込処理及び排出処理に基づいて、カード枚数を計数するようにしており、前方挿入カードの取込処理を行ったときに、変数として保持している(例えばカードR/W制御部29が備えるRAMやEEPROM等に記憶している)ストック枚数に1を加算する処理を行う。一方、カードR/W27のカードの排出処理を行ったときには、前記ストック枚数から1を減算する処理を行う。このカードR/W制御部29にて計数しているストック枚数は、当該カードユニット20の動作停止にあたり、該カードR/W制御部29が備えているEEPROM等の不揮発性メモリに記憶されるか、又はユニット制御部22に送られて、該ユニット制御部22のEEPROM等に記憶されることで、次回の動作開始時まで保持されるようになっている。
このカードR/W制御部29は上記の他、記録媒体排出処理手段,第2上限値設定手段,第2上限値有効設定手段,第2下限値設定手段,及び第2下限値有効設定手段としても機能するが、その機能については後述する。また、前記記録媒体収納処理手段としての他の機能についても後述する。
さらにシステムコントローラ用通信部29aは、システムコントローラ60から送信される締め処理信号を受信する。そして、締め処理において、当該カードユニット20の合計入金額及び合計玉貸額をシステムコントローラ60に対して送信する。
次に前述したユニット制御部22,多機能ランプ26,及びカードR/W制御部29の他の機能について説明する。
ユニット制御部22は第1設定手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)に対する第1上限値及び第1下限値を設定するものである。具体的には、図6(a)に示すようにシステムコントローラ60に入力され、該システムコントローラ60から送信されてきた第1上限値及び第1下限値をEEPROMに記憶して、必要に応じて(例えばカードR/W制御部29からストック枚数の通知を受けたときに)参照可能とする。
またユニット制御部22は第1上限値判定手段の一例であって、営業時間中において、記録媒体数(ストック枚数)が第1設定手段(ユニット制御部22)により設定された第1上限値以上であるか否かを判定するものである。具体的には、営業時間中に、メンテナンスモードに移行していない状態で、ストック枚数が更新されると、カードR/W制御部29からストック枚数の通知を受けて、該ストック枚数が第1上限値以上であるか否かを判定する。
ここで、多機能ランプ26は第1上限値報知手段の一例であって、上記第1上限値判定手段(ユニット制御部22)により第1上限値以上であると判定されたことを条件として、当該第1上限値以上である旨を報知するものであり、ここでは黄色で点灯することにより、ストック枚数が第1上限値以上である旨を報知する。
またユニット制御部22は第1下限値判定手段の一例であって、営業時間中において、記録媒体数(ストック枚数)が第1設定手段(ユニット制御部22)により設定された第1下限値以下であるか否かを判定するものである。具体的には、営業時間中に、メンテナンスモードに移行していない状態で、ストック枚数が更新されると、カードR/W制御部29からストック枚数の通知を受けて、該ストック枚数が第1下限値以下であるか否かを判定する。
ここで、多機能ランプ26は第1下限値報知手段の一例であって、上記第1下限値判定手段(ユニット制御部22)により第1下限値以下であると判定されたことを条件として、当該第1下限値以下である旨を報知するものであり、ここでは紫で点灯することにより、ストック枚数が第1下限値以下である旨を報知する。
なお、多機能ランプ26は、第1下限値<ストック枚数<第1上限値であるときには、緑で点灯することにより、当該状態である旨を報知する。
ここで多機能ランプ26の発光態様を制御するユニット制御部22は、複数の状況の報知を多機能ランプ26で行うにあたり、所定間隔(例えば3秒)で各状況に応じた発光態様に切り替えることで、異なる複数の状況を報知するようにしている。従って、前記記録媒体数の更新に伴う報知(第1上限値以上である旨の報知,第1下限値以下である旨の報知)と、前述した記録媒体が使用不可である旨の報知の両状況を多機能ランプ26で報知する場合には、所定間隔(例えば3秒)で交互に発光態様を切り替えることで、異なる2つの状況を報知する。例えば、カード異常報知(多機能ランプ26の赤点滅)と、ストック枚数が第1上限値以上である旨の報知(多機能ランプ26の黄点灯)を多機能ランプ26で行うときには、カード異常報知として赤点滅を3秒行った後に、第1上限値以上である旨の報知として黄点灯を3秒行うといったように、交互に各状況に応じた発光態様に切り替える。
カードR/W制御部29は第2上限値設定手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)に対する前記第1上限値よりも低い第2上限値を設定するものであり、ここでは、第2上限値送信手段(ユニット用通信部61a)から送信されてきた第2上限値を記憶する。具体的には、図6(a)に示すようにシステムコントローラ60に入力され、該システムコントローラ60のユニット用通信部61aから送信されてきた第2上限値をEEPROMのスイッチテーブルに記憶しておく。
またカードR/W制御部29は第2上限値有効設定手段の一例であって、前記第2上限値の設定を有効にするか否かを設定するものであり、具体的には、システムコントローラ60から前記第2上限値と共に送信されてきた前記第2上限値設定情報を、EEPROMのスイッチテーブルに記憶しておく。
またカードR/W制御部29は第2下限値設定手段の一例であって、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数(ストック枚数)に対する前記第1下限値よりも高い第2下限値を設定するものであり、ここでは、第2下限値送信手段(ユニット用通信部61a)から送信されてきた第2下限値を記憶する。具体的には、図6(a)に示すようにシステムコントローラ60に入力され、該システムコントローラ60のユニット用通信部61aから送信されてきた第2下限値をEEPROMのスイッチテーブルに記憶しておく。
またカードR/W制御部29は第2下限値有効設定手段の一例であって、前記第2下限値の設定を有効にするか否かを設定するものであり、具体的には、システムコントローラ60から前記第2下限値と共に送信されてきた前記第2下限値設定情報を、EEPROMのスイッチテーブルに記憶しておく。
ここでユニット制御部22は締め処理時判定手段の一例であって、後述する締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)から締め処理信号を受信したときに、前記第2上限値有効設定手段(カードR/W制御部29)により前記第2上限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数(ストック枚数)が該第2上限値以上であるか否かを判定する第2上限値判定を行う一方、前記第2上限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納される記録媒体数の収納限界値(ここでは10)に達しているか否かを判定する収納限界値判定を行うものである。
具体的には、締め処理終了後に、カードR/W制御部29から前記スイッチテーブルとストック枚数通知を受信して、該スイッチテーブルの第2上限値設定情報が第2上限値の設定を有効にする旨を示すか又は有効としない旨を示すかを判定する。そして、有効にする旨を示すとき(即ち「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスがチェックされた旨を示す情報のとき)には、前記通知されたストック枚数が該スイッチテーブルの第2上限値以上であるか否かを判定する(第2上限値判定)。一方、有効としない旨を示すとき(即ち「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスがチェックされていない旨を示す情報のとき)には、前記通知されたストック枚数が収納限界値(ここでは10)に達しているか否かを判定する(収納限界値判定)。
ここで多機能ランプ26は締め処理時報知手段の一例であって、前記締め処理時判定手段による第2上限値判定によって、第2上限値以上であると判定されたこと(Y),又は収納限界値判定によって、収納限界値に達していると判定されたこと(Y)を条件として報知を行うものであり、ここでは各々、緑で点滅することにより報知を行う。
前記締め処理時判定手段として機能する制御部22は、後述する締め処理信号送信手段(ユニット用通信部61a)から締め処理信号を受信したときに、前記第2下限値有効設定手段(カードR/W制御部29)により前記第2下限値の設定を有効にする旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数(ストック枚数)が該第2下限値以下であるか否かを判定する第2下限値判定を行う一方、前記第2下限値の設定を有効としない旨が設定されているときには、前記計数された記録媒体数が零であるか否かを判定する零判定を行うものである。
具体的には、締め処理終了後にカードR/W制御部29から前記スイッチテーブルとストック枚数通知を受信した後、上記第2上限値判定で、ストック枚数が第2上限値以上でないと判定されたとき(N)、又は上記収納限界値判定で、ストック枚数が収納限界値に達していないと判定されたとき(N)に、該スイッチテーブルの第2下限値設定情報が第2下限値の設定を有効にする旨を示すか又は有効としない旨を示すかを判定する。そして、有効にする旨を示すとき(即ち「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスがチェックされた旨を示す情報のとき)には、前記通知されたストック枚数が該スイッチテーブルの第2下限値以下であるか否かを判定する(第2下限値判定)。一方、有効としない旨を示すとき(即ち「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスがチェックされていない旨を示す情報のとき)には、前記通知されたストック枚数が零であるか否かを判定する(零判定)。
ここで締め処理時報知手段として機能する多機能ランプ26は、前記締め処理時判定手段による第2下限値判定によって、第2下限値以下であると判定されたこと(Y),又は零判定によって、零であると判定されたこと(Y)を条件として報知を行うものであり、ここでは各々、緑で点滅することにより報知を行う。
次に、ユニット制御部22のその他の機能について説明する。
ユニット制御部22は保守状態移行処理手段の一例であって、営業時間中においては、保守状態移行要求受付手段(赤外線受信部25)による保守状態移行要求(メンテナンスモード移行要求)の受付に基づいて保守状態(メンテナンスモード)に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2上限値判定によって、第2上限値以上であると判定されたとき,又は収納限界値判定によって、収納限界値(10)に達していると判定されたときには、保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず保守状態に移行する処理を行うものである。具体的には、締め処理信号を受信する前の営業時間中は、図22に示すように、メンテナンスモード移行要求の受信に基づいて(ここではSB01〜SB02の処理の後)、メンテナンスモードに移行する指示であるメンテナンス通知をカードR/W制御部29に送信する(SB03)。メンテナンス通知を受けたカードR/W制御部29では、回収モード,補充モードを起動可能なメンテナンスモードに移行して(SB04)、ストック枚数をユニット制御部22に通知する(SB05)。ストック枚数通知を受けたユニット制御部22では、メンテナンスモードに移行して、ストック枚数を表示部25aに表示する(SB06)。一方、締め処理信号を受信した後では、図25に示すように、第2上限値判定(SE06)で、ストック枚数が第2上限値以上であると判定されたとき(Y),又は収納限界値判定(SE10)で、ストック枚数が収納限界値に達していると判定されたときに(Y)、赤外線受信部25bによるメンテナンスモード移行要求の受信によらず、自動的にメンテナンスモードに移行する(SE08,SE12)。
ここで保守状態移行処理手段として機能するユニット制御部22は、営業時間中においては、保守状態移行要求受付手段(赤外線受信部25)による保守状態移行要求(メンテナンスモード移行要求)の受付に基づいて保守状態(メンテナンスモード)に移行する処理を行う一方、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2下限値判定によって、第2下限値以下であると判定されたとき,又は零判定によって、零であると判定されたときには、保守状態移行要求受付手段による保守状態移行要求の受付によらず保守状態に移行する処理を行うものである。具体的には、締め処理信号を受信する前の営業時間中は、メンテナンスモード移行要求の受信に基づいて(前述したSB01〜SB06の処理によって)、メンテナンスモードに移行する。一方、締め処理信号を受信した後では、図25に示すように、第2下限値判定(SE21)で、ストック枚数が第2下限値以下であると判定されたとき(Y),又は零判定(SE30)で、ストック枚数が零であると判定されたときに(Y)、赤外線受信部25bによるメンテナンスモード移行要求の受信によらず、自動的にメンテナンスモードに移行する(SE23,SE32)。
次に、カードR/W制御部29のその他の機能について説明する。
カードR/W制御部29は記録媒体排出処理手段の一例であって、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2上限値判定によって、第2上限値以上であると判定されたこと,又は収納限界値判定によって、収納限界値に達していると判定されたことを条件として、前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納されている記録媒体(一般カード5)を、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口(カード挿入口27a)から当該遊技用装置外部に排出するための処理を行うものである。具体的には、第2上限値判定(図25のSE06)において、第2上限値以上と判定されたとき(Y),又は収納限界値判定(SE10)において、収納限界値に達していると判定されたとき(Y)に、自動的にメンテナンスモードに移行するが(SE08,SE12)、この状態でユニット制御部22が回収モード起動要求を受信することで(図23のSC01)、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に回収モードを起動する指示である回収通知が送られる(SC04)。SC04の回収通知を受けたカードR/W制御部29は、回収モードを起動して(SC05)、カードR/W27部のカードを排出処理によって排出する(SC06)。そして、このカードの抜き取りを検出すると(SC09)、カードストッカ28のカードの1枚をカードストッカ28からカードR/W27に供給して待機させる(SC10)。そして、ユニット制御部22から解除通知を受信していなければ再びSA06以降の処理を繰り返す。
また前記記録媒体収納処理手段として機能するカードR/W制御部29は、前記締め処理時判定手段(ユニット制御部22)による第2下限値判定によって、第2下限値以下であると判定されたこと,又は零判定によって、零であると判定されたことを条件として、前記記録情報(カードID,カード残額)から特定される有価価値の大きさ(カード残額)が零である記録媒体(一般カード5)が、前記記録媒体を挿入するための記録媒体挿入口(カード挿入口27a)から挿入されたときに、該挿入された記録媒体を前記記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)に収納するための処理を行うものである。具体的には、第2下限値判定(図25のSE21)において、第2下限値以下と判定されたとき(Y),又は零判定(SE30)において、零であると判定されたとき(Y)に、自動的にメンテナンスモードに移行するが(SE23,SE32)、この状態でユニット制御部22が補充モード起動要求を受信することで(図24のSD01)、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に補充モードを起動する指示である補充通知が送られる(SD04)。SD04の補充通知を受けたカードR/W制御部29は、補充モードを起動して(SD05)、前方挿入カードが検出されたときに取込処理を行うカードの挿入待ち状態となる(SD06)。そして、カードの前方挿入を検出すると(SD07)、カードR/W27のカードをカードストッカ28に収納する収納処理を行う(SD08)と共に、前方挿入カードの取込処理を行う(SD09)。そして、ユニット制御部22から解除通知を受信していなければ再びSD06以降の処理を繰り返す。
リモートコントローラ30は、遊技場の店員が操作するものであり、図3に示すように、前面にメンテナンスボタン,回収ボタン,補充ボタン,及び解除ボタンが配されている。メンテナンスボタンを押圧操作すると、メンテナンスモードに移行する指示としてのメンテナンスモード移行要求が出力される。また、回収ボタンを押圧操作すると、回収モードを起動する指示としての回収モード起動要求が出力される。また、補充ボタンを押圧操作すると、補充モードを起動する指示としての補充モード起動要求が出力される。さらに、解除ボタンを押圧操作すると、メンテナンスモードを解除する(これに伴い回収モード,補充モードを終了する)指示としてのメンテナンスモード解除要求が出力される。これらメンテナンスモード移行要求,回収モード起動要求,補充モード起動要求,及びメンテナンスモード解除要求は、各々リモートコントローラ30の上部から、赤外線信号として出力される。店員は、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20の赤外線受信部25bに向けて、上記ボタンの押圧操作をすることで、カードユニット20を所望の状態とすることができる。
システムコントローラ60のユニット用通信部61aは締め処理信号送信手段の一例であって、遊技用装置(カードユニット20)に対して当該遊技場の営業終了に伴う締め処理(合計入金額,合計玉貸額の送信)を実行する旨を示す締め処理信号を送信するものである。
ここで締め処理信号送信手段として機能するユニット用通信部61aは、後述する指定手段(ディスプレイ64,入力装置65)により指定された範囲(遊技島)に属する遊技用装置(カードユニット20)に対してのみ、締め処理信号を送信するものであり、具体的には、図6(b)に示す締め処理信号送信島設定画面において、選択された遊技島に属するカードユニット20に対してのみ、締め処理信号を送信する。
またユニット用通信部61aは第2上限値送信手段の一例であって、後述する第2上限値入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)により入力された第2上限値を遊技用装置(カードユニット20)に対して送信するものであり、具体的には、図6(a)に示す報知基準値設定画面において入力された第2上限値を各カードユニット20に対して送信する。
またユニット用通信部61aは第2下限値送信手段の一例であって、後述する第2下限値入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)により入力された第2下限値を遊技用装置(カードユニット20)に対して送信するものであり、具体的には、図6(a)に示す報知基準値設定画面において入力された第2下限値を各カードユニット20に対して送信する。
またユニット用通信部61aは、図6(a)に示す報知基準値設定画面において入力された第1上限値及び第1下限値を各カードユニット20に対して送信する。
さらにユニット用通信部61aは、カードユニット20で締め処理が行われたときに、該カードユニット20から送信された合計入金額,合計玉貸額を受信する。
なお、ハードディスク63は、図示しないが、締め処理が実施されたカードユニット20から送信されてきた合計入金額,合計玉貸額に基づいて、各カードユニット20の装置ID毎に営業日別の合計入金額,合計玉貸額を記憶している。
ここでディスプレイ64及び入力装置65は第2上限値入力手段の一例であって、第2上限値を入力するためのものである。この第2上限値入力手段によって入力された第2上限値は、前記第2上限値設定手段(本例では、カードユニット20のカードR/W制御部29)によって設定される。
またディスプレイ64及び入力装置65は第2下限値入力手段の一例であって、第2下限値を入力するためのものである。この第2下限値入力手段によって入力された第2下限値は、前記第2下限値設定手段(本例では、カードユニット20のカードR/W制御部29)によって設定される。
具体的には、図6(a)に示すように、ディスプレイ64に表示される報知基準値設定画面(この画面は、例えば報知基準値設定プログラムの起動により表示される。)において、「締め処理信号受信後」と記された枠中の第2上限値に対応する欄に、入力装置65により第1上限値より低い所望の第2上限値(ここでは7)を入力すると共に、該入力した第2上限値の設定を有効とするか否かを、「第2上限値の設定を有効にする」という表示に対応するチェックボックスをチェックするか否かによって選択する。また、同枠中の第2下限値に対応する欄に、入力装置65により第1下限値より高い所望の第2下限値(ここでは3)を入力すると共に、該入力した第2下限値の設定を有効とするか否かを、「第2下限値の設定を有効にする」という表示に対応するチェックボックスをチェックするか否かによって選択する。
各値の入力及び選択を完了して、画面下の「設定」ボタンを選択すると、該入力された第2上限値,第2上限値設定情報,第2下限値,及び第2下限値設定情報が各カードユニット20に送信されて、カードR/W制御部29が備えるEEPROMのスイッチテーブルに記憶される。なお、本例では、第1上限値及び第1下限値についても設定が可能であり、報知基準値設定画面において、「営業時間中」と記された枠中の第1上限値に対応する欄に、入力装置65により所望の第1上限値(ここでは10)を入力すると共に、同枠中の第1下限値に対応する欄に、入力装置65により所望の第1下限値(ここでは0)を入力した状態で、上記「設定」ボタンを選択することで、該入力された第1上限値及び第1下限値が各カードユニット20に送信されて、ユニット制御部22のEEPROMに記憶されて設定される。
このように、システムコントローラ60において入力された第2上限値,第2下限値をカードユニット20に対して送信し、カードユニット20が送信されてきた第2上限値,第2下限値を設定するので、各々のカードユニット20で逐次第2上限値,第2下限値を設定する手間が省ける。また、遊技場の希望に沿った第2上限値,第2下限値を設定することができる。同様に、システムコントローラ60において入力された第1上限値,第1下限値をカードユニット20に対して送信し、カードユニット20が送信されてきた第1上限値,第1下限値を設定するので、各々のカードユニット20で逐次第1上限値,第1下限値を設定する手間が省ける。また、遊技場の希望に沿った第1上限値,第1下限値を設定することができる。
ここで入力する第1上限値,及び第1下限値は、営業時間中の報知基準値であるため、各々カードストッカ28が収納可能な収納限界値,及び零枚(あるいは各々それに近い枚数)にしておくと良い。営業時間中は、少なくともカードユニット20が稼働できる状態であれば良いので、カードストッカ28がFULLの状態,EMPTYの状態(あるいは各々それに近い状態)以外は特に報知する必要はないからである。一方、第2上限値,及び第2下限値は、翌日のカードの回収作業・補充作業が極力低減できる範囲が良く、FULLの状態,及びEMPTYの状態の両方からできるだけ遠い枚数とするのが良い。ここでは、第2上限値,第2下限値を各々3,7とすることで翌営業日の営業開始時点でストック枚数が4〜6の間とすることを促している。
さらにディスプレイ64及び入力装置65は指定手段の一例であって、締め処理信号の送信対象となる遊技用装置(カードユニット20)が属する範囲(遊技島)を指定するためのものである。ここでは図6(b)に示すように、ディスプレイ64に表示される締め処理信号送信島設定画面(この画面は、例えば締め処理プログラムの起動により表示される。)において、締め処理信号の送信対象とする遊技島(ここでは1〜7番島まで表示され、当該遊技島に属するカードユニット20の装置IDも表示されている)に対応するチェックボックスをチェックして、画面下の「送信」ボタンを選択することで、該チェックが行われた遊技島に属するカードユニット20に対してのみ、締め処理信号が送信されることとなる。この例では、1番島,2番島のチェックボックスがチェックされているので、1番島に属するカードユニット20(ここでは装置IDがCU0001〜CU0015の装置)と、2番島に属するカードユニット20(ここでは装置IDがCU0016〜CU0045の装置)に対してのみ、締め処理信号が送信される。
このように、システムコントローラ60において指定された遊技島に属するカードユニット20に対してのみ、締め処理信号を送信するので、閉店を待たずに遊技者のいなくなった遊技島のカードユニット20に対してのみ締め処理信号を送信することができる。これにより、使用されていないカードユニット20に対して先行して締め処理を実施させることができ、締め処理の効率化を図ることが可能となる。
以上に説明した第1実施形態に係る遊技用システム1の作用について図8〜図27を用いて説明する。まず、図8〜図10を用いて、貨幣をカードユニット20に入金する際の処理について説明する。
図8に示すように、遊技者が紙幣2又は硬貨3をカードユニット20に入金することで紙幣識別機23又は硬貨識別機24によって紙幣2又は硬貨3が受け付けられると(S100)、該貨幣の受付を検出したユニット制御部22において入金禁止の状態であるか否かの判定が実施される(S101)。S101の判定で入金禁止の状態であると判定されたときには(Y)、受け付けた紙幣2又は硬貨3が紙幣挿入口23a又は硬貨返却口24fから返却される(S102a)。一方、S101の判定で入金禁止の状態でない(入金可)と判定されると(N)、受け付けた紙幣2又は硬貨3が紙幣識別機23又は硬貨識別機24で識別される(S102)。
次いで、ユニット制御部22は、オンライン状態であるか否かを判定する(S103)。S103でオンライン情報を受信していると判定された場合には(Y)、S104以下の処理を行う一方、オンライン情報を受信していない(オフライン情報を受信している)と判定された場合には(N)、S150以下の処理を行う。S104では、S102の識別結果としての入金額を含む入金要求をカードR/W制御部29に通知し(S104)、該通知を受けたカードR/W制御部29は、カードR/W27の一般カード5に記録されている記録情報(カード残額,カードID)を読み取る(S105:入金時読取)。次いでカードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(S106:入金時判定)。S106の入金時判定によって、使用可能であると判定されたときには(Y)、S105で読み取ったカードIDを、装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する(S107:入金時送信)。入金時送信の情報を受信したシステムコントローラ60では後述するS120以下の処理が行われる。
一方、S106の入金時判定によって、使用可能でないと判定されたときには(N)、カードR/W27のカードを排出して(S110)、ユニット制御部22にカード異常通知及び入金取消通知を送り(S111)、ストック枚数の更新に伴う後述するSA01以下の処理を行う。カード異常通知及び入金取消通知を受けたユニット制御部22では、多機能ランプ26によるカード異常報知を行うと共に受け付けた貨幣を返却する(S112)。
このように、貨幣を受け付けたときに、一般カード5の記録情報を読み取る入金時読取(S105)を行うと共に、該一般カード5が使用可能であるか否かの入金時判定(S106)を行う。その結果、使用不可のカードは排出されるので、供給時判定(図19のS603)から入金時読取の間,又は前回の入金時判定から入金時読取の間に、一般カード5が使用不可となるような事態が発生した場合に、該使用不可となったカードについては、残有価価値特定処理(S132のカード残額記録)が行われるおそれが無くなる。
次に、S107の入金時送信の情報を受信したシステムコントローラ60の作用について説明する。図9に示すように、S107の入金時送信における情報を受信したシステムコントローラ60では、受信したカードIDのカードが使用可能であるか否かの入金時使用判定が実施される(S120)。該S120は、受信したカードIDが、該カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置ID(別装置ID)と対応付けてカードユニットDBに記憶されているか否かの判定である(記憶されていないときに使用可能であると判定し、記憶されているときに使用可能でないと判定する)。S120で使用可能であると判定されたときには、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて、該装置IDと共に受信したカードIDを記憶する(S121)。次いで、受信した装置IDのカードユニット20に対して、受信したカードIDのカードが使用可能である旨を示す使用判定結果を送信する(S122)。一方、S120で使用可能でないと判定されたときには、受信した装置IDのカードユニット20に対して、受信したカードIDのカードが使用可能でない旨を示す使用判定結果を送信する(S121a)。さらに、前記別装置IDのカードユニット20に対しては、所定の異常処理を実施する旨の異常処理通知を送信する(S140)。
S122(使用可)又はS121a(使用不可)の使用判定結果をカードR/W制御部29が受信すると(S130)、受信した使用判定結果が使用可能である旨を示すか否かの判定を実施する(S131)。S131の判定で、使用可能である旨を示すと判定されたときには(Y)、〔現在のカード残額+入金額〕を、新たなカード残額としてカードR/W27の一般カード5に記録し(S132)、該新たなカード残額を含む入金完了通知をユニット制御部22に送る(S133)。S133でカード残額の通知を受けたユニット制御部22では、紙幣識別機23又は硬貨識別機24により受け付けた紙幣2又は硬貨3を回収し(S134)、EEPROMの表示用記憶領域及び判定用記憶領域に該新たなカード残額を記憶する(S135)。これにより残度数表示器14には表示用記憶領域の記憶残額相当の度数が表示される。そして、玉貸ボタン15の操作に応じてカード玉貸処理(使用額分の玉貸処理)が可能なカード玉貸可能状態となり、返却操作が有効化される(S136)。なお、S136で既にカード玉貸可能状態となっているとき(つまり残額有りの一般カード5に追加入金されたとき)には、該カード玉貸可能状態が継続する。
このように、入金額に相当する有価価値の大きさを一般カード5のカード残額に対して加算更新する入金処理を行うことにより有価価値の大きさを管理する有価価値管理部であるカードR/W制御部29と前記貸与制御部であるユニット制御部22とを含むカードユニット20と、該一般カード5に記録されている残額を管理するシステムコントローラ60との間で、管理装置オンライン状態であるときには、貨幣の受付に基づいてカードR/W制御部29における前記入金処理が行われると共に、後述する玉貸操作の検出に基づいてカードR/W制御部29における減算処理及びユニット制御部22における使用額分の玉貸処理が行われる。
一方、S131の判定で、使用可能である旨を示さない(即ち使用不可能である旨を示す)と判定されたときには(N)、カードの排出処理を禁止する(S132a)と共に、カード異常通知,入金禁止通知,及び入金取消通知をユニット制御部22に送る(S133a)。これを受けたユニット制御部22は、多機能ランプ26によるカード異常報知を行うと共に、入金を禁止して、受け付けた貨幣を返却する(S134a)。なお、ユニット制御部22が入金禁止通知を受信したときにカード玉貸可能状態であれば(即ち残額有りの一般カード5に追加入金されたときには)、玉貸処理が禁止される。
このように、カードユニット20が貨幣を受け付けたときに、システムコントローラ60において、受信したカードIDのカードが使用可能であるか否かの入金時使用判定(S120)を行う。その結果、使用可能でないと判定されたカードが挿入されているカードユニット20では、入金が禁止され、排出禁止となった使用不可のカードは、カード異常報知がされているカードユニット20を発見した店員により所定の解除操作が行われて回収されるので、供給時判定(図19のS603)から入金時読取の間に、一般カード5が使用不可となるような事態が発生した場合に、該使用不可となったカードについては、残有価価値特定処理(S132のカード残額記録)が行われるおそれが無くなる。
また、入金時使用判定において、システムコントローラ60がS107で受信したカードIDが、該カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置IDと対応付けて管理されていることを条件として、使用可能でないと判定されるので、他と同一のカードIDが不正に記録されたおそれのあるカードの使用を防止することができる。
一方で、前述したS140の異常処理通知を前記別装置IDのカードユニット20が受信すると、カードR/W制御部29が、カードの排出処理を禁止して(S141)、異常処理通知をユニット制御部22に送り(S142)、該異常処理通知を受けたユニット制御部22が、多機能ランプ26によるカード異常報知を行い、入金を禁止し、玉貸を禁止する(S143)。
このように、システムコントローラ60がS107で受信したカードIDが、該カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置IDと対応付けて管理されていることを条件として、当該異なる装置ID(別装置ID)のカードユニット20において異常処理(排出禁止,カード異常報知,入金禁止,玉貸禁止)が行われるので、他と同一のカードIDが不正に記録されたおそれのあるカードが既に使用されている場合に、該使用中のカードに対する処置が可能となる。ここでは、別装置IDのカードユニット20で使用されているカード(ここでは他と同一のカードIDが不正に記録されたおそれのあるカード)は排出されずにカードR/W27部に滞留し、遊技場の店員による所定の解除操作を受けて回収され、チェックされるので、他の一般カード5に記録されているカードIDと同一のカードIDが不正に記録されたおそれのあるカードの使用による遊技場の被害を低減させることができる。
次に、図10を用いて、管理装置オフライン状態で入金された場合の処理について説明する。
前記ユニット制御部22が前記S103でカードR/W制御部29からオンライン情報を受信していないと判定されると、S104で受信した入金額が所定額(ここでは1000円)以下であるか否かの判定が実施される(S150)。ここで所定額以下であると判定されると(Y)、次にEEPROMに記憶している記憶残額が零であるか否かの判定を実施して(S151)、記憶残額が零であると判定されると(Y)、該入金額を含む入金消費情報をカードR/W制御部29に送る(S152)と共に、EEPROMに記憶している送信情報を更新(偶数回であれば奇数回に更新し、奇数回であれば偶数回に更新)する(S153)。一方、S150で所定額より大きいと判定された場合、及びS151で記憶残額が零でないと判定された場合には、受け付けた貨幣を返却する(S151a)。次に、S152の入金消費情報を受けたカードR/W制御部29では、カードR/W27の一般カード5に記録されている記録情報(カード残額,カードID)を読み取る(S160:入金時読取)。
次いでカードR/W制御部29は、カードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(S161:入金時判定)。S161の入金時判定によって、使用可能であると判定されたときには(Y)、入金額をカード残額としてカードR/W27の一般カード5に一旦記録して、該記録した残額を消去する(S162)。そして、EEPROMに記憶している処理情報を更新(偶数回であれば奇数回に更新し、奇数回であれば偶数回に更新)する(S163)と共に、入金消費完了通知をユニット制御部22に返信する(S164)。入金消費完了通知受信したユニット制御部22では、受け付けた貨幣を回収し(S165)、入金額を残額として表示用記憶領域に記憶した後に(S166)、入金額分の玉貸処理を実施(S167)すると共に、記憶残額から該入金額(即ち玉貸処理に使用される金額)を減算する(S167a)。そして、入金額分の玉貸処理が終了すると(S168)、通常稼働状態となる(S169)。ここで、表示用記憶領域の記憶残額は、入金額分の玉貸処理が行われることに基づいて一括して減算されるようにしても良く、1度数分の玉貸毎に減算されるようにしても良い。S169の通常稼働状態では、貨幣が入金されると前述したS100以降の処理が行われる。従って、管理装置オフライン状態が継続しているときは、所定額(1000円)以下の貨幣の入金によってS167の入金額分の玉貸処理が実施される。
このように、管理装置オフライン状態であるときには、貨幣の受付(ここでは1000円以下の貨幣の受付)に基づいて前記入金消費情報の送信が行われて前記入金額玉貸処理が行われるので、システムコントローラ60で管理されない有価価値の大きさが一般カード5に残存することがなく、セキュリティが向上する。
一方、S161の入金時判定によって、使用可能でないと判定されたときには(N)、カードR/W27のカードを排出して(S170)、ユニット制御部22にカード異常通知及び入金取消通知を送り(S171)、ストック枚数の更新に伴う後述するSA01以下の処理を行う。カード異常通知及び入金取消通知を受けたユニット制御部22では、多機能ランプ26によるカード異常報知を行うと共に受け付けた貨幣を返却する(S172)。さらにS153で更新した送信情報を元に戻す(S173:奇数回であれば偶数回に戻し、偶数回であれば奇数回に戻す)。
次に、図11及び図12を用いて、一般カード5(遊技者に返却された残額有りの一般カード5)がカードユニット20に挿入される際(前方挿入時)の処理について説明する。図11に示すように、一般カード5がカード挿入口27aから挿入される際、該挿入されようとしている一般カード5のカード端(カードユニット20内に挿入されている部分)の検出がカード挿入口27a付近に設けられたセンサによって行われ(S200)、カードR/W制御部29が、該検出に基づいて、カード前方挿入禁止の状態であるか否かの判定を実施する(S201)。S201の判定で、カード前方挿入禁止の状態であると判定されたときには(Y)、カードの取込処理を行わずに処理を終了する(S202a)。一方、S202の判定で、カード前方挿入禁止の状態でないと判定されたときには(N)、カードR/W27のカード(即ち残額無しの一般カード5)をカードストッカ28に収納する収納処理を行うと共に(S202)、前記挿入されようとしているカードの取込処理が実施され、取り込まれた一般カード5がカードR/W27に受け付けられた状態となる(S203)。次にカードの取込処理に伴うストック枚数の更新によって、SA01以下の処理が実施された後、S204以降の処理が実施される。
S204では、カードR/W制御部29は、カードR/W27の一般カード5に記録されている記録情報(カード残額,カードID)を読み取り(S204:挿入時読取)、該読み取った記録情報に基づいて、カードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(S205:挿入時判定)。S205の挿入時判定によって、使用可能であると判定されたときには(Y)、S205で読み取ったカード残額及びカードIDを含む照合要求を、装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する(S206:挿入時送信)。一方、S205の挿入時判定によって、使用可能でないと判定されたときには(N)、カードを排出する(S210)と共に、カード異常通知をユニット制御部22に送る(S211)。ここでカードの排出処理に伴うストック枚数の更新によって、SA01以下の処理が実施される。S211のカード異常通知を受けたユニット制御部22では、多機能ランプ26によるカード異常報知を行う。
次に、S206の照合要求を受信したシステムコントローラ60の作用について説明する。図12に示すように、S206の照合要求を受信したシステムコントローラ60では、受信したカードIDのカードが使用可能であるか否かの挿入時使用判定が実施される(S220)。該S220は、受信したカードIDが、該カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置ID(別装置ID)と対応付けてカードユニットDBに記憶されているか否かの判定である(記憶されていないときに使用可能であると判定し、記憶されているときに使用可能でないと判定する)。S220で使用可能であると判定されたときには、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて、該装置IDと共に受信したカードIDを記憶して(S221)、カード残額の照合(S222)を実施する。一方、S220で使用可能でないと判定されたときには、受信した装置IDのカードユニット20に対して、受信したカードIDのカードが使用可能でない旨を示す使用判定結果を送信する(S221a)。さらに、前記別装置IDのカードユニット20に対しては、所定の異常処理を実施する旨の異常処理通知を送信する(S240)。
S221a(使用不可)の使用判定結果をカードR/W制御部29が受信すると、カードの排出処理を禁止する(S230)と共に、カード異常通知及び入金禁止通知をユニット制御部22に送り(S231)、ユニット制御部22は、多機能ランプ26によるカード異常報知を行うと共に、入金を禁止する(S232)。このときカード玉貸可能状態とはならない。
このように、挿入時使用判定において、システムコントローラ60がS206で受信したカードIDが、該カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置IDと対応付けて管理されていることを条件として、使用可能でないと判定されるので、他と同一のカードIDが不正に記録されたおそれのあるカードの使用を防止することができる。
一方で、前述したS240の異常処理通知を前記別装置IDのカードユニット20が受信すると、カードR/W制御部29が、カードの排出処理を禁止して(S241)、異常処理通知をユニット制御部22に送り(S242)、該異常処理通知を受けたユニット制御部22が、多機能ランプ26によるカード異常報知を行い、入金を禁止し、玉貸を禁止する(S243)。
このように、システムコントローラ60がS206で受信したカードIDが、該カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置IDと対応付けて管理されていることを条件として、当該異なる装置ID(別装置ID)のカードユニット20において異常処理(排出禁止,カード異常報知,入金禁止,玉貸禁止)が行われるので、他と同一のカードIDが不正に記録されたおそれのあるカードが既に使用されている場合に、該使用中のカードに対する処置が可能となる。ここでは、別装置IDのカードユニット20で使用されているカード(ここでは他と同一のカードIDが不正に記録されたおそれのあるカード)は排出されずにカードR/W27部に滞留し、遊技場の店員による所定の解除操作を受けて回収され、チェックされるので、他の一般カード5に記録されているカードIDと同一のカードIDが不正に記録されたおそれのあるカードの使用による遊技場の被害を低減させることができる。
なお、システムコントローラ60におけるS222の照合では、受信したカード残額が、同受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額以下であるか否か(受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額?)の照合を実施する。このS222の照合が照合OK(即ち、受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額)であるときには、該照合OKの旨を示す照合OK通知を前記S206で送信されてきた装置IDのカードユニット20に対して送信する(S223)。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、受信したカード残額<受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額となるが、この場合には、受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額を、受信したカード残額に更新しておく。
S223の照合OK通知を受信したカードR/W制御部29では、カード残額をユニット制御部22に通知する(S224)。カード残額の通知を受けたユニット制御部22は、カード残額を表示用記憶領域及び判定用記憶領域に記憶する(S225)と共に、カード玉貸可能状態となり、返却操作が有効化される(S226)。
ここで、S222に戻り、該S222で照合NG(即ち、受信したカード残額>受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額)である場合には、該照合NGの旨を示す照合NG通知を前記S206で送信されてきた装置IDのカードユニット20に対して送信する(S223a)。照合NG通知を受信したカードR/W制御部29では、カードR/W27により受け付けた一般カード5を排出する(S224a)。ここでカードの排出処理に伴うストック枚数の更新によって、SA01以下の処理が実施される。
次に、図13を用いて、玉貸ボタン15が操作された際の処理について説明する。
ユニット制御部22において、玉貸ボタン15の操作が検出されると(S300)、カード玉貸可能状態であるか否かの判定が実施され(S301)、カード玉貸可能状態でないと判定された場合には(N)、処理が終了する(S301a)。一方、S301の判定で、カード玉貸可能状態であると判定された場合には(Y)、玉貸が禁止又は中断されている状態でないことを条件として、返却操作を無効化して(S302)、使用額(玉貸設定金額又は記憶残額)を含む減算要求をカードR/W制御部29に送信する(S303)。なお、玉貸が禁止又は中断されている状態であれば、S302,303の処理を行わずに処理を終了する。減算要求を受信したカードR/W制御部29においては(S304)、減算応答をユニット制御部22に返信する(S305)と共に、一般カード5のカード残額を減算更新(現在のカード残額−使用額を新たなカード残額として記録)した(S306)後、減算更新後のカード残額をユニット制御部に送信する(S307)。
このように、使用額分の玉貸処理に先立って、残額の減算要求がユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して送信され、該減算要求に応じて、一般カード5に記録されている残額が減算更新されるので、使用額分の玉貸処理の終了後にユニット制御部22とカードR/W制御部29との間における通信を不能(例えば電断状態にする,あるいは一般カード5を引き抜く等)としてカードR/W制御部29で管理している残額の減算更新を阻止するような不正を防止できる。なおS303で減算要求を送信した後、S305の減算応答を受信する前に、電断状態が発生した場合の処理については、図16及び図17を参照して後述する。
一方、S305の減算応答を受信したユニット制御部22では、前記判定用記憶領域の記憶残額から使用額を一括して減算して(S310)、使用額分の玉貸処理(カード玉貸処理)を開始する(S311)。なお図示しないが、表示用記憶領域に記憶されている残額は、1度数分の玉貸が行われる毎に1度数分ずつ減算更新され、それに伴って残度数表示器14に表示されている残額は、1度数ずつ減算表示される。
ユニット制御部22がS307の減算更新後のカード残額を受信すると、該受信したカード残額=減算後の記憶残額であるか否かの判定を実施する(S312)。S312で残額が一致する(カード残額=減算後の記憶残額)と判定されたときには、使用額分の玉貸処理が終了した(S313)後、返却操作を有効化し(S314)、記憶残額(=カード残額)が零であるか否かの判定を実施する(S315)。S315の判定で、記憶残額が零であると判定されたときは(Y)、カード玉貸可能状態を解除すると共に返却操作を無効化して(S316)、カードを留保する旨を示す留保通知をカードR/W制御部29に送る(S317)。留保通知を受けたカードR/W制御部29は、カードR/W27で受け付けているカード(つまり、カード残額が零の一般カード5)をカードR/W27部で留保(S320)すると共に、消去通知及び装置IDをシステムコントローラ60に対して送信する(S321)。消去通知を受信したシステムコントローラ60においては、該消去通知と共に受信した装置IDに対応付けてカードユニットDBに記憶されているカードIDを消去する(S322)。一方、S315でカード残額が零でないと判定されたときには(N)、カード玉貸可能状態を継続する(S316a)。
ここで、S322に示すように、一般カード5のカード残額が零となり、カードが留保されたときに、システムコントローラ60が該カードユニット20の装置IDに対応するカードIDを消去しておくので、カードユニット20に一般カード5が挿入されるときには、該カードユニット20とシステムコントローラ60間で前記消去を行うための処理(例えば消去通知の送信や、カードIDの消去)を行う必要がなく、当該挿入される一般カード5に関する処理(例えばS221に示すカードIDの記憶処理やS222に示すカード残額の照合等)を迅速に行うことができる。
次に、図14を用いて、S312の判定で残額が一致しない(カード残額≠減算後の記憶残額)と判定されたときの処理(残額不一致時の処理)について説明する。ユニット制御部22は、S312で残額不一致と判定されたことを条件として、使用額分の玉貸処理の終了(S350)後に、S351〜S354の異常報知処理を行って、リセット操作待機待ち状態となる。
このように、カードR/W制御部29で減算更新された残額とユニット制御部22で減算された残額とが一致しない(即ち異常である)と判定されても使用額分の玉貸処理を中断せずに継続するので、異常であると判定されたときに該玉貸処理を中断する場合に比べて、該異常が解消した後に残りの玉貸処理を再開する等の処理が必要なくなり、処理が簡素化される。またシステムコントローラ60で管理している売上の修正を要求する処理を行う必要がない。
S351では、異常報知処理として、一般カード5の返却を禁止するための返却禁止処理、具体的には返却操作の無効化を継続する処理を行う。これにより、遊技者が異常の発生に気づかず、遊技場の店員による対応の前に一般カード5を返却して持ち去ってしまうことを防止できる。
S352では、異常報知処理として、判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS310の減算後の記憶残額)を表示部25aに表示するための表示処理を行う。これにより、遊技場の店員が真の残額を把握して、カードR/W制御部29で管理している残額(即ち一般カード5のカード残額)を更新する等の対応が可能となる。
S353では、残額異常を報知する(多機能ランプ26を赤色で点滅させる)処理を行い、S354では、残額異常通知をカードR/W制御部29に送り、S355では、カードR/W制御部29からシステムコントローラ60に対して残額異常通知及び装置IDを送信する処理を行う。S355で送信された残額異常通知及び装置IDを受信したシステムコントローラ60では、受信した装置IDを残額異常が発生している旨と共にディスプレイ64に表示する。これにより遊技場では、残額異常が発生しているカードユニット20を把握して、迅速な対応を取ることができる。
なおS354の送信処理後に、ユニット制御部はリセット操作待ち状態となる(S357)。そして遊技場の店員は、リセット操作を行って、例えばカードR/W制御部29の残額(一般カード5のカード残額)を判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS310の減算後の記憶残額)に書き換える等の対応を取り、残額不一致の異常を解消する。
この図14に示すように、カードR/W制御部29で減算更新した残額とユニット制御部22で減算した残額とが一致しないと判定されたときに、異常が発生した旨を報知するための前記異常報知処理が行われるので、カードR/W制御部29で管理されている残額が誤って更新された旨を遊技場の店員が把握して、迅速な対応を取ることが可能となる。
またユニット制御部22は、図15に示すように、使用額分の玉貸処理の開始後に玉貸異常の発生を検出すると(S360)、該玉貸処理を中断して(S361)、返却操作の無効化を継続し(S362)、玉貸異常の解消を検出すると(S363)、玉貸処理を再開する(S364)。そして、前述したS313以降の処理が行われる。
このように使用額分の玉貸処理における異常の発生を検出したときに一般カード5の返却を禁止する処理が行われ、使用額分の玉貸処理の終了後に(S313)、返却操作が有効化される(S314)ので、一般カード5に記録されている残額が減算更新されているにも拘わらず、該減算更新された残額に相当するパチンコ玉の貸与を受けることなく遊技者が該一般カード5を持ち去ってしまい、該遊技者が損をすることを防止できる。
次に図16及び図17を用いてカードユニット20で電断が発生した場合の復電後の処理について説明する。
電断状態から復電して通電状態となると、カードR/W制御部29が復電を検知(電断から復電して通電状態となったことを検知)して(S400)、入金完了情報又は入金未完情報,カード残額(管理残額),及び処理情報(偶数回又は奇数回)の3つの情報を含むリカバリ情報をユニット制御部22に対して送信する(S410)。ここで、EEPROMの状態記憶領域に入金要求を受信した旨が記憶されている場合には、入金未完情報を含むリカバリ情報とし、状態記憶領域に入金処理が完了した旨が記憶されている場合には、入金完了情報を含むリカバリ情報とする。なお、カード残額は復電検知後にカードR/W27の一般カード5から読み取ったカード残額であり、処理情報は前述したようにEEPROMに記憶している情報である。S410のリカバリ情報をユニット制御部22が受信すると(S420)、該ユニット制御部22で図17に示すS430以下の処理が行われる。
まず、S430では入金要求の送信後に入金完了通知を未受信の状態であるか否かが判定される。具体的には、EEPROMの状態記憶領域を参照して、入金要求を送信済みである旨が記憶されているか否かの判定を行う。S430で入金要求の送信後に入金完了通知を未受信の状態である(即ち入金要求を送信済みである旨が記憶されている)と判定された場合には、ユニット制御部22で電断を検知した後であるか否か(即ち復電を検知したか否か)を判定する(S431)。S431で電断を検知した後であると判定された場合(即ち復電を検知した場合)には(Y)、リカバリ情報に含まれる情報が入金未完情報であるか又は入金完了情報であるかを判定する(S432)。S432で入金未完情報であると判定されたときには、入金処理が完了していないとして、受け付けた貨幣を返却して(S433)、貨幣を受け付ける前の状態に戻る。
一方、S432で入金完了情報であると判定されたときには、入金処理が完了しているとして、受け付けた貨幣を回収して(S434)、前述したように、表示用記憶領域及び判定用記憶領域に新たなカード残額を記憶する処理(S135)と、カード玉貸可能状態となると共に返却操作を有効化する処理(S136)が行われる。
このように、カードR/W制御部29により、電断状態からの復電を検知したときに、入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報がユニット制御部22に対して送信され、該リカバリ情報を受信したユニット制御部22により、入金処理が完了しているか否かが判定される。その結果、入金処理が完了していると判定されると、貨幣が回収されて、玉貸操作の検出に基づいて減算要求が送信されることにより、カードR/W制御部29における減算処理及びユニット制御部22における使用額分の玉貸処理が行われる一方で、入金処理が完了していないと判定されると、貨幣が返却されて貨幣受付前の状態に戻るので、入金処理の途中で電断状態が発生した場合にも、遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。
具体的には、貨幣を受け付けた後、カードR/W制御部29とユニット制御部22との間で電断状態が発生したときに、受け付けた貨幣を一律に返却するシステムであれば、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に対する入金要求の通知後に、両者の間で電断状態が発生すると、前記受け付けた貨幣が返却されるにも拘わらず、カードR/W制御部29が入金処理を行っていれば(即ち入金額が一般カード5の残額に加算更新されれば)、遊技場が損をする(例えば一般カード5に1000円が記録されるにも拘わらず、実際には1000円紙幣が回収されていない)。このようなシステムに対して本発明を適用することによって遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。
同様に、貨幣を受け付けた後、カードR/W制御部29とユニット制御部22との間で電断状態が発生したときに、受け付けた貨幣を一律に回収するシステムであれば、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に対する入金要求の通知後に、両者の間で電断状態が発生すると、前記受け付けた貨幣が回収されるにも拘わらず、カードR/W制御部29が入金処理を行っていなければ(即ち入金額が一般カード5の残額に加算更新されていなければ)、遊技者が損をする(例えば一般カード5に1000円が記録されないにも拘わらず、実際には1000円紙幣が回収されてしまう)が、本発明を適用することによって遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。
またユニット制御部22は、前記S431で、電断を検知した後でない(即ち復電を検知していない)と判定されると(N)、前記S432の判定を行わずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理や、玉貸操作を不能動化するための処理等を行う(S432a)。これによれば、カードR/W制御部29に電断から復電したことを検知させてリカバリ情報を送信させるような不正を行っても、ユニット制御部22で電断を検知した後でなければ、該リカバリ情報を受信しても入金処理が完了しているか否かの判定を行わずにエラー処理が行われるので、該不正により記憶残額の更新処理が行われるのを防止できる。
次にS430に戻り、該S430で入金要求の送信後に入金完了通知を未受信の状態である(即ち入金要求を送信済みである旨が記憶されている)と判定されなかった場合(即ち入金要求を送信済みである旨が記憶されていない場合)には、減算要求送信後に減算応答を未受信の状態であるか否かの判定が実施される。具体的には、EEPROMの状態記憶領域を領域を参照して、減算要求を送信済みである旨が記憶されているか否かの判定を行う(S440)。S440で減算要求の送信後に減算応答を未受信の状態である(即ち減算要求を送信済みである旨が記憶されている)と判定された場合には、ユニット制御部22で電断を検知した後であるか否か(即ち復電を検知したか否か)を判定する(S441)。
S441で電断を検知した後であると判定された場合(即ち復電を検知した場合)には(Y)、受信したリカバリ情報に含まれるカード残額が判定用記憶領域で記憶している残額(即ち減算前の記憶残額)と一致するか否かを判定する(S442)。S442で一致する(カード残額=判定用記憶領域の記憶残額)と判定されると(Y)、カード残額が減算されていないとして玉貸処理を中止して(S443)、カード玉貸可能状態を継続する(S443a)。一方、S442で一致しない(カード残額≠判定用記憶領域の記憶残額)と判定されると(N)、受信したリカバリ情報に含まれるカード残額が判定用記憶領域で記憶している残額よりも大きいか否かが判定される(S444)。
S444で大きくない(カード残額<判定用記憶領域の記憶残額)と判定されると、使用額を判定用記憶領域の記憶残額から一括して減算し(S445)、該使用額分の玉貸処理を開始する(S446)。
このように、カードR/W制御部29により、電断状態からの復電を検知したときに、カード残額を含むリカバリ情報がユニット制御部22に対して送信され、該リカバリ情報を受信したユニット制御部22により、該受信したリカバリ情報に含まれるカード残額が記憶残額と一致するか否かが判定され、一致しないと判定されると、カード残額<記憶残額であることを条件として、カードR/W制御部29で管理されているカード残額の減算更新が行われているとして使用額分の玉貸処理が行われる。一方、カード残額が記憶残額と一致すると判定されると、カードR/W制御部29で管理されているカード残額の減算更新が行われていないとして使用額分の玉貸処理が行われないので、使用額分の玉貸処理に先立ってカードR/W制御部29で管理されているカード残額を減算更新するための減算要求をユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して送信する場合にも、電断状態の発生により遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。
具体的には、復電後に、一律に使用額分の玉貸処理を行うシステムであれば、ユニット制御部22からの減算要求送信後にカードR/W制御部29の管理残額(一般カード5に記録されているカード残額)の減算更新が行われていない場合に、遊技場が損をしてしまうことになり、一律に使用額分の玉貸処理を行わないシステムであれば、減算要求がカードR/W制御部29に届いており一般カード5に記録されている残額の減算更新が行われている場合に、遊技者が損をしてしまうことになるが、本発明によれば、かかる問題点が解消される。
なおユニット制御部22は、S446で使用額分の玉貸処理が開始されると、リカバリ情報のカード残額(即ち減算更新後の管理残額)と、判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS445の減算後の記憶残額)とが一致するか否かを判定し(S447)、残額一致(Y)と判定すると、前記S313以降の処理を行う。一方、S447で残額不一致(N)と判定すると、前記S350に進んで、玉貸処理の終了後に(S350)、前記S351〜S354の異常報知処理を行う。このように、ユニット制御部22により、リカバリ情報を受信した後に使用額分の玉貸処理を行ったときに、該受信したリカバリ情報に含まれる管理残額と記憶残額とが一致するか否かが判定され、一致しないと判定されると、電断状態が発生したことに基づく残額の異常が発生した旨を報知するための異常報知処理が行われるので、遊技場の店員がその旨を把握して、迅速な対応を取ることが可能となる。またS351において、異常報知処理として一般カード5の返却を禁止するための返却禁止処理が行われるので、電断状態が発生したことに基づく残額の異常が発生した状態で、遊技場の店員による対応の前に遊技者が一般カード5を返却して持ち去ってしまうことを防止できる。
またユニット制御部22は、前記S441で、電断を検知した後でない(即ち復電を検知していない)と判定されると(N)、前記S442の判定を行わずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理や、玉貸操作を不能動化するための処理等を行う(S442a)。これによれば、カードR/W制御部29に電断から復電したことを検知させてリカバリ情報を送信させるような不正を行っても、ユニット制御部22で電断を検知した後でなければ、該リカバリ情報を受信しても残額の一致判定を行わずにエラー処理が行われるので、該不正により使用額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
さらにユニット制御部22は、前記S444で、受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が判定用記憶領域で記憶している残額(即ち減算前の記憶残額)よりも大きい(カード残額>記憶残額)と判定されると、玉貸処理を行うことなく、前記S351に進んで異常報知処理を行う。このように、ユニット制御部22により、受信したリカバリ情報に含まれるカード残額が記憶残額よりも大きいか否かが判定され、該カード残額が大きいと判定されると、使用額分の玉貸処理を行うことなく、異常が発生した旨を報知するための異常報知処理が行われるので、カードR/W制御部29で管理されている残額(一般カード5のカード残額)を増加させるような不正が行われても、遊技場が損をすることが無く、遊技場の店員がその旨を把握して、迅速な対応を取ることが可能となる。
次にS440に戻り、該S440で減算要求の送信後に減算応答を未受信の状態である(即ち減算要求を送信済みである旨が記憶されている)と判定されなかった場合(即ち減算要求を送信済みである旨が記憶されていない場合)には、入金消費情報送信後に入金消費完了通知を未受信の状態であるか否かの判定が実施される。具体的には、EEPROMの状態記憶領域を領域を参照して、入金消費情報を送信済みである旨が記憶されているか否かの判定を行う(S450)。S450で入金消費情報の送信後に入金消費完了通知を未受信の状態である(即ち入金消費情報を送信済みである旨が記憶されている)と判定された場合には、ユニット制御部22で電断を検知した後であるか否か(即ち復電を検知したか否か)を判定する(S451)。
S451で電断を検知した後であると判定された場合(即ち復電を検知した場合)には(Y)、受信したリカバリ情報に含まれる処理情報がEEPROMに記憶している送信情報と一致するか否かを判定する(S452)。ここで一致しない(処理情報≠送信情報)と判定されたときには(N)、受け付けた貨幣を返却し(S453)、更新した送信情報を元に戻して(S454:偶数回であれば奇数回とし、奇数回であれば偶数回とする)、通常稼働状態となる(S455)。S455の通常稼働状態では、貨幣が入金されると前述したS100以降の処理が行われる。従って、管理装置オフライン状態が継続しているときは、所定額(1000円)以下の貨幣の入金によってS167の入金額分の玉貸処理が実施される。
一方、S452で一致すると判定されたときには、前記S165以降の処理が行われる。即ち、受け付けた貨幣が回収され(S165)、入金額を残額として表示用記憶領域に記憶した後に(S166)、入金額分の玉貸処理を実施(S167)すると共に、記憶残額から該入金額(即ち玉貸処理に使用される金額)を減算する(S167a)。そして入金額分の玉貸処理が終了すると(S168)、通常稼働状態となる(S169)。
このように、カードR/W制御部29により、電断状態からの復電を検知したときに、入金消費処理の実行毎に更新される処理情報を含むリカバリ情報がユニット制御部22に対して送信され、該リカバリ情報を受信したユニット制御部22により、該受信したリカバリ情報に含まれる処理情報と当該ユニット制御部22で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否か(ここでは偶奇が一致するか否か)が判定され、予め定められた関係であると判定されたことを条件として、入金額分の玉貸処理が行われるので、電断が発生しても、カードR/W制御部29側とユニット制御部22側の処理に不一致が生じることがない。
ここで仮に、ユニット制御部22が、前記リカバリ情報として、一般カード5に記録されているカード残額や電断状態の発生前におけるカードR/W制御部29の処理状態を含むリカバリ情報を取得したとしても、入金額分の玉貸処理が行われるシステムの場合には、電断状態の発生前に入金消費情報を受信できているか否かに関わらず、一般カード5に記録されている残額は零であり、また電断状態の発生前におけるカードR/W制御部29の処理状態は入金消費済みであるため、今回の貨幣の受付に基づく入金消費処理が行われたのか,あるいは前回の貨幣の受付に基づく入金消費処理が行われたのかの判断がつかない。そこで本発明は、図17に示すように、処理情報と送信情報とが予め定められた関係であるか否かを判定することにより、今回の貨幣の受付に基づく入金消費処理が行われたのか否かをユニット制御部22が把握できるようにしたものである。
またユニット制御部22は、前記S451で、電断状態を検知した後でない(即ち復電を検知していない)と判定すると(N)、前記S452の判定を行わずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理等を行う(S452a)。これによれば、カードR/W制御部29に電断から復電したことを検知させてリカバリ情報を送信させるような不正を行っても、ユニット制御部22で電断を検知した後でなければ、該リカバリ情報を受信しても処理情報と送信情報とが予め定められた関係であるか否かの判定を行わずにエラー処理が行われるので、該不正により入金額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
次にS450に戻り、該S450で入金消費情報の送信後に入金消費完了通知を未受信の状態でない(即ち入金消費情報を送信済みである旨が記憶されていない)と判定された場合には、通常稼働状態となる(S460)。S460の通常稼働状態では、貨幣が入金されると前述したS100以降の処理が行われ、一般カード5が挿入されると前述したS200以降の処理が行われ、玉貸ボタン15が操作されると前述したS300以降の処理が行われ、カード返却ボタン16が操作されると前述したS500以降の処理が行われる。
次に、図18を用いて、カード返却ボタン16が操作された際の処理について説明する。図18に示すように、ユニット制御部22において、カード返却ボタン16の操作が検出されると(S500)、返却操作が有効であるか否かの判定が実施される(S501)。S501の判定で、返却操作が有効でないと判定されると(N)、処理を終了する(S502)。一方、S501の判定で返却操作が有効であると判定された場合には(Y)、カード玉貸可能状態を解除して(S503)、カード返却ボタン16が操作された旨を示す返却要求をカードR/W制御部29に送信する(S504)。返却要求を受けたカードR/W制御部29は、カードR/W27のカードからカードID及びカード残額を読み取ると共に、該読み取った情報を含む返却要求と、消去通知を、装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する。
S505で送信された情報を受信したシステムコントローラ60では、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて記憶しているカードIDを消去する(S506)と共に、残額DBにおいて、受信したカード残額を、受信したカードIDに対応付けて管理残額として記憶する(S507)。そして、返却完了通知をカードユニット20に返信する(S508)。返却完了通知を受けたカードR/W制御部29は、ユニット制御部22に返却完了通知を送信する(S509)と共に、カードR/W27のカードを排出する(S510)。そして、ストック枚数の更新に伴い後述するSA01以下の処理を行う。一方、S509の返却完了通知を受けたユニット制御部22では、判定用記憶領域及び表示用記憶領域の記憶残額を消去する(S511)。
次に、図19を用いて、排出されて抜取待ち状態(ここでは一般カード5の一端がカード挿入口27aから外部に突出した状態を指す)となった一般カード5が抜き取られたときの処理について説明する。
カードR/W制御部29がカードの抜き取りを検出すると(S600)、カードストッカ28に収納されている一般カード5のうちの1枚をカードR/W27に供給して待機させる(S601)。次いで、カードR/W制御部29は、カードR/W27の一般カード5に記録されている記録情報(カード残額,カードID)を読み取り(S602:供給時読取)、カードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(S603:供給時判定)。S603の供給時判定によって、使用可能であると判定されたときには(Y)、S602で読み取ったカードIDを、装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する(S604:供給時送信)。一方、S603の供給時判定によって、使用可能でないと判定されたときには(N)、カードR/W27のカードを排出すると共に(S610)、ユニット制御部22にカード異常通知を送り(S611)、ストック枚数の更新に伴い後述するSA01以下の処理を行う。カード異常通知を受けたユニット制御部22では多機能ランプ26によるカード異常報知を行う(S612)。
このように、カードストッカ28からカードR/W27に一般カード5が供給されたときに、該一般カード5が使用可能であるか否かの供給時判定(S603)を行う。その結果、使用不可のカードは排出され、カード異常報知がされているカードユニット20を発見した店員により回収されるので、遊技者が入金を行う時点でカードR/W27のカードが使用不可となっている事態を極力回避することができる。従って、入金することができず(即ち速やかに遊技を開始させることができず)遊技者に迷惑をかけるおそれを著しく低減させると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
次に、S604の供給時送信の情報を受信したシステムコントローラ60の作用について説明する。図20に示すように、S604の供給時送信の情報を受信したシステムコントローラ60は、受信したカードIDのカードが使用可能であるか否かの供給時使用判定が実施される(S620)。該S620は、受信したカードIDが、該カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置ID(別装置ID)と対応付けてカードユニットDBに記憶されているか否かの判定である(記憶されていないときに使用可能であると判定し、記憶されているときに使用可能でないと判定する)。S620で使用可能であると判定されたときには、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて、該装置IDと共に受信したカードIDを記憶する(S621)。次いで、受信した装置IDのカードユニット20に対して、受信したカードIDのカードが使用可能である旨を示す使用判定結果を送信する(S622)。一方、S620で使用可能でないと判定されたときには、受信した装置IDのカードユニット20に対して、受信したカードIDのカードが使用可能でない旨を示す使用判定結果を送信する(S621a)。さらに、前記別装置IDのカードユニット20に対しては、所定の異常処理を実施する旨の異常処理通知を送信する(S640)。
S622(使用可)又はS621a(使用不可)の使用判定結果をカードR/W制御部29が受信すると(S630)、該使用判定結果が使用可能である旨を示すか否かの判定を実施する(S631)。S631の判定で、使用可能である旨を示すと判定されたときには(Y)、カードを待機(留保)させて(S632)、消去通知を装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する(S633)。
一方、S631の判定で、使用可能である旨を示さない(即ち使用不可能である旨を示す)と判定されたときには(N)、カードの排出処理を禁止する(S632a)と共に、カード異常通知及び入金禁止通知をユニット制御部22に送る(S633a)。これを受けたユニット制御部22は、多機能ランプ26によるカード異常報知を行うと共に、入金を禁止する(S634a)。
このように、カードユニット20においてカードストッカ28からカードR/W27に一般カード5が供給されたときに、システムコントローラ60において該一般カード5が使用可能であるか否かの供給時使用判定(S620)を行う。その結果、使用不可と判定された場合にカードユニット20で入金が禁止され、使用不可のカードは、カード異常報知がされているカードユニット20を発見した店員により回収されるので、遊技者が入金を行った時点でカードR/W27のカードが使用不可となっている事態を極力回避することができる。従って、入金することができず(即ち速やかに遊技を開始させることができず)遊技者に迷惑をかけるおそれを著しく低減させると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
また、供給時使用判定において、システムコントローラ60がS604で受信したカードIDが、該カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置IDと対応付けて管理されていることを条件として、使用可能でないと判定されるので、他と同一のカードIDが不正に記録されたおそれのあるカードの使用を防止することができる。
一方で、前述したS640の異常処理通知を前記別装置IDのカードユニット20が受信すると、カードR/W制御部29が、カードの排出処理を禁止して(S641)、異常処理通知をユニット制御部22に送り(S642)、該異常処理通知を受けたユニット制御部22が、多機能ランプ26によるカード異常報知を行い、入金を禁止し、玉貸を禁止する(S643)。
このように、システムコントローラ60がS604で受信したカードIDが、該カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置IDと対応付けて管理されていることを条件として、当該異なる装置ID(別装置ID)のカードユニット20において異常処理(排出処理禁止,カード異常報知,入金禁止,玉貸禁止)が行われるので、他と同一のカードIDが不正に記録されたおそれのあるカードが既に使用されている場合に、該使用中のカードに対する処置が可能となる。ここでは、別装置IDのカードユニット20で使用されているカード(ここでは他と同一のカードIDが不正に記録されたおそれのあるカード)は排出されずにカードR/W27部に滞留し、遊技場の店員による所定の解除操作を受けて回収され、チェックされるので、他の一般カード5に記録されているカードIDと同一のカードIDが不正に記録されたおそれのあるカードの使用による遊技場の被害を低減させることができる。
なお、S633で送信された消去通知を受信したシステムコントローラ60においては、該消去通知と共に受信した装置IDに対応付けてカードユニットDBに記憶されているカードIDを消去する(S634)。
このように、S630でカードユニット20が受信した判定結果が使用可能である旨を示すことを条件として、システムコントローラ60が該カードユニット20の装置IDに対応するカードIDをカードを消去しておくので、カードユニット20に一般カード5が挿入されるときには、該カードユニットとシステムコントローラ60間で前記消去を行うための処理を行う必要がなく、当該挿入されるカードに関する処理(例えばS221に示すカードIDの記憶処理やS222に示すカード残額の照合等)を迅速に行うことができる。
次に、図21を用いて、営業時間中のストック枚数の更新に伴うストック枚数の判定,報知について説明する。営業時間中に、カードの取込処理,排出処理に伴うストック枚数の更新が行われると、カードR/W制御部29からユニット制御部22に対して更新後のストック枚数が通知される(SA01)、次いでユニット制御部22では、通知されたストック枚数が第1上限値(ここでは10)以上であるか否かの判定が実施される(SA02)。SA02の判定で、第1上限値以上であると判定されたときには(Y)、多機能ランプ26により該第1上限値以上である旨が報知される(SA11)。この報知(黄点灯)によって、遊技場の店員は、ストック枚数が第1上限値以上であるカードユニット20を把握して、後述するようにメンテナンスモードに移行させて、回収モードでカードの回収を行い、ストック枚数を適正値にすることができる。
一方、SA02の判定で、第1上限値以上でないと判定されたときには(N)、次いでストック枚数が第1下限値(ここでは0)以下であるか否かの判定が実施される(SA03)。SA03の判定で、第1下限値以下であると判定されたときには(Y)、多機能ランプ26により該第1下限値以下である旨が報知される(SA12)。この報知(紫点灯)によって、遊技場の店員は、ストック枚数が第1下限値以下であるカードユニット20を把握して、後述するようにメンテナンスモードに移行させて、補充モードでカードの補充を行い、ストック枚数を適正値にすることができる。
一方、SA03の判定で、第1下限値以下でないと判定されたときには(N)、多機能ランプ26により第1の範囲内(第1下限値<ストック枚数<第1上限値であり、ここでは1〜9)である旨が報知される(SA04)。この報知(緑点灯)が行われることで、遊技場の店員は、当該カードユニット20で早急にカードの回収・補充を行う必要はないことを把握することができる。
ここで、前述した図8のS111,図10のS171,図11のS211,及び図19のS611のように、カード異常通知がカードR/W制御部29からユニット制御部22に送られると、多機能ランプ26がカード異常報知を開始するため(図8のS112,図10のS172,図11のS212,及び図19のS612)、前述したSA01以下の処理において、SA11,SA12,又はSA04の報知を行おうとするときには、既に多機能ランプ26が赤で点滅している状態である。従って、前記カード異常報知と、ストック枚数の更新に伴う報知の両報知を行うために、次のような処理を行う。
まず、SA01においてストック枚数の通知を受けたユニット制御部22は、記録媒体が使用不可である旨のカード異常報知(赤点滅)を行っている状態であるか否かを判定し、カード異常報知を行っている状態でないと判定されると、前述したようにSA02又はSA03の判定に基づいて、多機能ランプ26によるSA11,SA12,又はSA04の報知を行う。図12のS224a及び図18のS510に示したように、カード異常通知を伴わないストック枚数の更新ではこのような報知となる。一方、カード異常報知を行っている状態であると判定されると、カード異常報知と、前述したSA02又はSA03の判定に基づくSA11,SA12,又はSA04のいずれかの報知を、所定間隔(例えば3秒)で交互に繰り返す。具体的には、カード異常報知とSA11の報知を行う場合には、多機能ランプ26の赤点滅と黄点灯を交互に3秒ずつ繰り返し、カード異常報知とSA12の報知を行う場合には、多機能ランプ26の赤点滅と紫点灯を交互に3秒ずつ繰り返し、カード異常報知とSA04の報知を行う場合には、多機能ランプ26の赤点滅と緑点灯を交互に3秒ずつ繰り返す。前述した図8のS111,図10のS171,図11のS211,及び図19のS611に示したように、カード異常通知を伴うストック枚数の更新ではこのような報知となる。これによって、遊技場の店員は、カード異常報知とストック枚数の更新に伴う報知の両報知を行っているカードユニット20を把握して、状況に応じた処置,例えば排出されたカードの回収及びカードの補充等を行うことができる。
次に、図22を用いて、メンテナンスモード移行操作が行われたときの処理について説明する。遊技場の店員が、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20(例えば、ストック枚数が第1上限値以上である旨が報知されている(黄点灯している)カードユニット20,ストック枚数が第1下限値以下である旨が報知されている(紫点灯している)カードユニット20,及び締め処理時報値手段による報知が行われている(緑点滅している)カードユニット20等)の赤外線受信部25bに向けて、メンテナンスボタンを押圧操作すると、メンテナンスモード移行要求が前記赤外線受信部25bに対して送信される。
上記リモートコントローラ30から送信されたメンテナンスモード移行要求を赤外線受信部25bが受信すると、ユニット制御部22が該受信を検出して(SB01)、カード玉貸可能状態であるか否かの判定が実施される(SB02)。SB02の判定でカード玉貸可能状態であると判定されたときには(Y)、メンテナンスモードに移行せず、処理を終了する(SB03a)。一方、SB02の判定でカード玉貸可能状態でないと判定されたときには(N)、メンテナンスモードに移行する旨を示すメンテナンス通知をカードR/W制御部29に送信する(SB03)。SB03のメンテナンス通知を受けたカードR/W制御部29では、メンテナンスモードに移行すると共に(SB04)、計数しているストック枚数をユニット制御部22に通知する(SB05)。ストック枚数の通知を受けたユニット制御部22では、メンテナンスモードに移行して、ストック枚数を表示部25aに表示する(SB06)。なお、このメンテナンスモードへの移行に伴い、ユニット制御部22が入金を不可とする。
このように、カードユニット20において、メンテナンスモードに移行することに基づいて表示部25aにストック数を表示するので、店員は収納されているカードの枚数を把握することができ、カードの回収や補充を行う際の正確な調整が可能となる。
次に、図23を用いて、回収モード起動操作が行われたときの処理について説明する。遊技場の店員が、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20の赤外線受信部25bに向けて、回収ボタンを押圧操作すると、回収モード起動要求が前記赤外線受信部25bに対して送信される。
上記リモートコントローラ30から送信された回収モード起動要求を赤外線受信部25bが受信すると、ユニット制御部22が該受信を検出して(SC01)、メンテナンスモードであるか否かの判定が実施される(SC02)。SC02の判定で、メンテナンスモードでないと判定されたときには(N)、処理を行わない(SC03a)。つまり回収モードを起動しない。一方、SC02の判定で、メンテナンスモードであると判定されると(Y)、回収モードが起動(SC03)する。この回収モード起動に伴い、表示部25aに、回収モードが起動中である旨を示すoutが表示される。次いで、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して、回収モードを起動する旨を示す回収通知を送る(SC04)。回収通知を受けたカードR/W制御部29では、回収モードが起動して(SC05)、カードR/W27部のカードが排出されて抜取待ち状態となる(SC06)。この排出処理の際、カードR/W制御部29においては、排出処理が行われたことに基づいて、計数しているストック枚数から1を減算する。SC06の処理の後、カードR/W制御部29からユニット制御部22に対してストック枚数が通知され(SC07)、該通知を受けたユニット制御部22では、通知されたストック枚数(減算更新後のストック枚数)を表示する(SC08)。
SC06でカード抜取待ち状態となったカードR/W制御部29においては、カードの抜き取りを検出すると(SC09)、カードストッカ28に収納されている一般カード5のうちの1枚をカードR/W27まで供給して待機させる(SC10)。そして、ユニット制御部22からの解除通知(後述するSF03)を受信したか否か(即ち、当該カードユニット20がメンテナンスモード解除要求を受信したか否か)を判定し(SC11)、受信していないと判定されたときには(N)、SC06以降の処理が繰り返される。つまり、回収モードが継続する。一方、SC11の判定で、受信したと判定されたときには(Y)、処理を終了する(SC12)。この回収モードによって、カードを回収し、適切なストック枚数とすることができる。
次に、図24を用いて、補充モード起動操作が行われたときの処理について説明する。遊技場の店員が、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20の赤外線受信部25bに向けて、補充ボタンを押圧操作すると、補充モード起動要求が前記赤外線受信部25bに対して送信される。
上記リモートコントローラ30から送信された補充モード起動要求を赤外線受信部25bが受信すると、ユニット制御部22が該受信を検出して(SD01)、メンテナンスモードであるか否かの判定が実施される(SD02)。SD02の判定で、メンテナンスモードでないと判定されたときには(N)、処理を行わない(SD03a)。つまり補充モードを起動しない。一方、SD02の判定で、メンテナンスモードであると判定されると(Y)、補充モードが起動(SD03)する。この補充モード起動に伴い、表示部25aに、補充モードが起動中である旨を示すinが表示される。次いで、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して、補充モードを起動する旨を示す補充通知を送る(SD04)。補充通知を受けたカードR/W制御部29では、補充モードが起動して(SD05)、カードの挿入待ち状態となる(SD06)。
SD06でカード挿入待ち状態となったカードR/W制御部29においては、カードの前方挿入を検出すると(SD07)、カードR/W27部のカードをカードストッカ28に収納する収納処理を行い(SD08)、検出した前方挿入カードのカードR/W27への取込処理を行う(SD09)。この取込処理の際、カードR/W制御部29においては、取込処理が行われたことに基づいて、計数しているストック枚数に1を加算する。SD09の処理の後、カードR/W制御部29からユニット制御部22に対してストック枚数が通知され(SD10)、該通知を受けたユニット制御部22では、通知されたストック枚数(加算更新後のストック枚数)を表示する(SD11)。SD10のストック枚数の通知後、カードR/W制御部29は、ユニット制御部22からの解除通知(後述するSF03)を受信したか否か(即ち、当該カードユニット20がメンテナンスモード解除要求を受信したか否か)を判定し(SD12)、受信していないと判定されたときには(N)、SD06以降の処理が繰り返される。つまり、補充モードが継続する。一方、SD12の判定で、受信したと判定されたときには(Y)、処理を終了する(SD13)。この補充モードによって、カードを補充し、適切なストック枚数とすることができる。
次に、図25を用いて、締め処理信号送信時の処理について説明する。図6(b)に示したようにして、システムコントローラ60において、締め処理信号の送信ボタンが選択されると(SE01)、指定された遊技島に属するカードユニット20に対して締め処理信号が送信される(SE02)。締め処理信号を受信したカードR/W制御部29は、締め処理を実施する旨をユニット制御部22に送信し、該ユニット制御部22及びカードR/W制御部29によって前述した締め処理(合計入金額,合計使用額の送信)が実施される(SE03)。そして、締め処理が完了すると、カードR/W制御部29からユニット制御部22に対して、スイッチテーブル及びストック枚数通知が送信される(SE04)。ユニット制御部22は、スイッチテーブルを参照して、第2上限値設定情報が第2上限値の設定を有効とする旨を示すか否かを判定する(SE05)。SE05で有効とする旨を示すと判定されたときには(Y)、ストック枚数がスイッチテーブルの第2上限値以上であるか否かを判定する(SE06:第2上限値判定)。SE06で第2上限値以上であると判定されたときには、多機能ランプによる報知(緑点滅)が行われる(SE07)と共に、自動的にメンテナンスモードに移行する(SE08)。つまり、前述したSB03〜SB06の処理が自動的に実施される。
従って、カードの回収作業を閉店時に行う遊技場においては、図6(a)の報知基準値設定画面で2上限値の設定を有効にするよう選択する(「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックする)ことで、締め処理の際に、店員が、ストック枚数が第2上限値以上のカードユニット20を把握して、カードの回収作業を行うことができる。これにより、適切なストック枚数で翌日の営業開始を迎えることができ、遊技場の営業時間内での店員による記録媒体の回収作業が極力不要となるので、円滑な営業を行うことができる。
一方、SE05の判定で、第2上限値の設定を有効としない旨を示すと判定されたときには(N)、ストック枚数が収納限界値(10)に達しているか否かを判定する(SE10:収納限界値判定)。SE10で収納限界値に達していると判定されたときには(Y)、多機能ランプによる報知(緑点滅)が行われる(SE11)と共に、自動的にメンテナンスモードに移行する(SE12)。つまり、前述したSB03〜SB06の処理が自動的に実施される。
従って、カードの回収作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においては、図6(a)の報知基準値設定画面で2上限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、締め処理の際に、店員が、翌営業日の営業開始時点で動作に支障のある(ストック枚数が収納限界値に達しているため一般カード5の挿入ができない)カードユニット20を把握して、カードの回収作業を行うことができる。つまり、本来、翌営業日に回収作業を行うことを希望する遊技場であれば、当日中の対応を行わないことで、翌日の営業開始時点で動作に支障のあるカードユニット20が存在する場合があり、これによる稼働率の低下及び売上の減少が生じてしまうという問題があるが、このような遊技場で、第2上限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2上限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、単にストック枚数が第2上限値以上の(但し収納限界値には達していない)カードユニット20については報知が行われず、ストック枚数が収納限界値に達しているため外部からのカード挿入ができない(即ち一般カード5による台移動が不可能な)カードユニット20についてのみ報知が行われることとなる。即ち、ストック枚数が第2上限値以上であっても翌日の営業開始時点で動作に支障のないカードユニット20については本来の翌日対応とすることができ、最低限、動作に支障のあるカードユニット20を把握して当日中の対応を行うことで、翌営業日のパチンコ機10の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
また、SE08又はSE12に示すように、カードユニット20において、ストック枚数が第2上限値以上であると判定されたとき,又は収納限界値に達していると判定されたときには、メンテナンスモード移行要求の受付によらずメンテナンスモードに自動的に移行するので、カードユニット20をメンテナンスモードに移行するための店員のリモコン操作が不要であり、店員の負担が軽減される。
なお、SE08又はSE12において自動的にメンテナンスモードに移行すると、回収モード起動要求の受信によって回収モードが起動し(図23のSC03,SC05)、カードが排出される(SC06)。
このように、カードユニット20において、ストック枚数が第2上限値以上であると判定されたとき,又は収納限界値に達していると判定されたときに、回収モードの起動に伴いカードR/W27部のカードを、カード挿入口27aから外部に排出する処理を行うので、カードを回収するためにパチンコ機台間からカードユニット20を引き出して、カードストッカ28を取り出す作業等が不要であり、店員の回収作業の負担を軽減することができる。
前記SE06の判定で、ストック枚数が第2上限値以上でないと判定されたとき(N),又は前記SE10の判定で、ストック枚数が収納限界値に達していないと判定されたときには(N)、ユニット制御部22は、スイッチテーブルを参照して、第2下限値設定情報が第2下限値の設定を有効とする旨を示すか否かを判定する(SE20)。SE20で有効とする旨を示すと判定されたときには(Y)、ストック枚数がスイッチテーブルの第2下限値以下であるか否かを判定する(SE21:第2下限値判定)。SE21で第2下限値以下であると判定されたときには、多機能ランプによる報知(緑点滅)が行われる(SE22)と共に、自動的にメンテナンスモードに移行する(SE23)。つまり、前述したSB03〜SB06の処理が自動的に実施される。
従って、カードの補充作業を閉店時に行う遊技場においては、図6(a)の報知基準値設定画面で第2下限値の設定を有効にするよう選択する(「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックする)ことで、締め処理の際に、店員が、ストック枚数が第2下限値以下のカードユニット20を把握して、カードの補充作業を行うことができる。これにより、適切なストック枚数で翌日の営業開始を迎えることができ、遊技場の営業時間内での店員による記録媒体の補充作業が極力不要となるので、円滑な営業を行うことができる。
一方、SE20の判定で、第2下限値の設定を有効としない旨を示すと判定されたときには(N)、ストック枚数が零であるか否かを判定する(SE30:零判定)。SE30で零であると判定されたときには(Y)、多機能ランプによる報知(緑点滅)が行われる(SE31)と共に、自動的にメンテナンスモードに移行する(SE32)。つまり、前述したSB03〜SB06の処理が自動的に実施される。
従って、カードの補充作業を閉店時に行わず翌営業日に行うことを希望する遊技場においては、図6(a)の報知基準値設定画面で2下限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、締め処理の際に、店員が、翌営業日の営業開始時点で動作に支障のある(入金額を記録するための一般カード5がカードユニット20内に存在しないため入金が不可能な)カードユニット20を把握して、カードの補充作業を行うことができる。つまり、本来、翌営業日に補充作業を行うことを希望する遊技場であれば、当日中の対応を行わないことで、翌日の営業開始時点で動作に支障のあるカードユニット20が存在する場合があり、これによる稼働率の低下及び売上の減少が生じてしまうという問題があるが、このような遊技場で、第2下限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、単にストック枚数が第2下限値以下の(但し零ではない)カードユニット20については報知が行われず、ストック枚数が零であり入金が不可能なカードユニット20についてのみ報知が行われることとなる。即ち、ストック枚数が第2下限値以下であっても翌日の営業開始時点で動作に支障のないカードユニット20については本来の翌日対応とし、最低限、動作に支障のあるカードユニット20を把握して当日中の対応を行うことで、翌営業日のパチンコ機10の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
なお、前述したように、ストック枚数が零のときの入金を可とした場合にも、第2下限値の設定を有効にしないよう選択する(「第2下限値の設定を有効にする」チェックボックスをチェックしない)ことで、単にストック枚数が第2下限値以下の(但し零ではない)カードユニット20については報知が行われず、ストック枚数が零であり、店員からのカードの取得やカード補充が必要なため直ちに入金残額を返却することが不可能(つまり台移動や精算が不可能)なカードユニット20についてのみ報知が行われることとなる。即ち、ストック枚数が第2下限値以下であっても翌日の営業開始時点で動作に支障のないカードユニット20については本来の翌日対応とし、最低限、動作に支障のあるカードユニット20を把握して当日中の対応を行うことで、翌営業日のパチンコ機10の稼働率低下による売上の減少を回避することができる。
また、SE23又はSE32に示すように、カードユニット20において、ストック枚数が第2下限値以下であると判定されたとき,又は零であると判定されたときには、メンテナンスモード移行要求の受付によらずメンテナンスモードに自動的に移行するので、カードユニット20をメンテナンスモードに移行するための店員のリモコン操作が不要であり、店員の負担が軽減される。
なお、SE23又はSE32において自動的にメンテナンスモードに移行すると、補充モード起動要求の受信によって補充モードが起動し(図24のSD03,SD05)、カード挿入待ち状態となる(SD06)。
このように、カードユニット20において、ストック枚数が第2下限値以下であると判定されたとき,又は零であると判定されたときに、補充モードの起動に伴いカード挿入待ち状態となるので、カードを補充するために、パチンコ機台間からカードユニット20を引き出して、カードストッカ28を取り出す作業等が不要であり、店員の補充作業の負担を軽減することができる。
前記SE21の判定で、ストック枚数が第2下限値以下でないと判定されたとき(N),又は前記SE30の判定で、ストック枚数が零でないと判定されたときには(N)、動作を停止する(SE40)。
次に、図26を用いて、メンテナンスモード解除操作が行われたときの処理について説明する。遊技場の店員が、リモートコントローラ30の上部をカードユニット20の赤外線受信部25bに向けて、解除ボタンを押圧操作すると、メンテナンスモード解除要求が前記赤外線受信部25bに対して送信される。
上記リモートコントローラ30から送信されたメンテナンスモード解除要求を赤外線受信部25bが受信すると、ユニット制御部22が該受信を検出して(SF01)、メンテナンスモードであるか否かの判定が実施される(SF02)。SF02の判定で、メンテナンスモードでないと判定されたときには(N)、処理を行わない(SF03a)。一方、SF02の判定で、メンテナンスモードであると判定されると(Y)、メンテナンスモードを解除する指示としての解除通知がユニット制御部22からカードR/W制御部29に送信される(SF03)。解除通知を受けたカードR/W制御部29では、メンテナンスモードを解除して(SF04)、メンテナンスモードを解除した旨を示す解除完了通知をユニット制御部22に送信する(SF05)。解除完了通知を受けたユニット制御部22では、メンテナンスモードを解除して、表示部25aにおけるストック枚数の表示を停止する(SF06)。次いで、締め処理信号を受信済みであるか否かの判定が実施され(SF07)、受信済みであると判定されると(Y)、動作を停止する(SF08)。一方、SF07の判定で受信済みでないと判定されたときには(N)、処理が終了する(SF09)。
なお、カードR/W制御部29では、SF04のメンテナンスモード解除に伴い、回収モードが起動中であればこれを終了し、補充モードが起動中であればこれを終了する。ここで、回収モードを終了するにあたり、カード抜き取り待ち状態であれば、カードストッカ28のカードをカードR/W27に供給した後に回収モードが終了する。また、補充モードを終了するにあたり、カード挿入待ち状態であれば、該カード挿入待ち状態が解除された後、補充モードが終了する。一方、ユニット制御部22では、SF06のメンテナンスモード解除に伴い、回収モードが起動中であればこれを終了し、補充モードが起動中であればこれを終了する。さらに入金不可を解除して入金可とする。但し、メンテナンスモード解除の際、ストック枚数が零の場合には、入金不可を継続し、ストック枚数が収納限界値(10)の場合には、カードR/W制御部29によりカードの前方挿入を禁止する。
次に図27を用いて、精算処理における精算装置80とシステムコントローラ60の作用について説明する。精算装置80において、一般カード5が挿入されて受け付けられると(SG01)、カードからカードID,カード残額を読み取って(SG02)、該読み取ったカードID,カード残額を含む精算許諾要求をシステムコントローラ60に送信する(SG03)。そして、精算許諾要求を受信したシステムコントローラ60においては、該受信したカード残額と、該受信したカードIDと対応付けて残額DBに記憶されている管理残額との照合(即ち、受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて記憶されている管理残額、であるか否かの照合)を行い(SG04)、照合OK(即ち受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて記憶されている管理残額)であることを条件として、精算装置80に対して、精算許諾情報を返信する(SG05)。
該精算許諾情報を受信した精算装置80においては、前記読み取ったカード残額に相当する金額の貨幣を紙幣払出機85及び/又は硬貨払出機86から払い出して遊技者に返却する(SG06)。次いで、一般カード5からカード残額を消去して、一般カード回収部83bの内部に回収する(SG07)。SG07の処理が終了すると、精算装置80からシステムコントローラ60に対してカードIDを含む精算完了通知が送信され(SG08)、これを受信したシステムコントローラ60では、受信したカードIDに対応付けて記録されているカード残額を消去する(SG09)。
一方、SG04で、照合NGの場合(即ち受信したカード残額>受信したカードIDに対応付けて記憶されているカード残額)には、精算装置80に対して、精算不可情報を返信する(SG05a)。精算不可情報を受信した精算装置80は、前述したように、カードを留保し、異常を報知する(SG06a)。
[1−2.第1実施形態の変形例に係る遊技用システム1]
次に第1実施形態の変形例に係る遊技用システム1の構成について説明する。この変形例は、前述した第1実施形態と比較して、ユニット制御部22がリカバリ情報送信要求手段として機能する点と、それに伴う入金処理完了判定手段,貸与判定手段,及び処理情報判定手段であるユニット制御部22,並びにリカバリ情報送信手段であるカードR/W制御部29の各機能のみが異なり、その他の点は同様である。
ここでユニット制御部22はリカバリ情報送信要求手段の一例であって、前記入金処理手段(カードR/W制御部29)による入金処理(カード残額の更新)が完了しているか否かを示す情報を含む前記リカバリ情報の送信要求を前記有価価値管理部(カードR/W制御部29)に対して送信するものである。つまり、ユニット制御部22は、電断状態から復電して通電状態となったときに、入金処理が完了しているか否かを示す情報(入金未完情報又は入金完了情報)を含むリカバリ情報の送信要求をカードR/W制御部29に対して送信する。
またリカバリ情報送信要求手段として機能するユニット制御部22は、前記更新要求送信手段により更新要求(減算要求)を送信した後、前記更新応答返信手段から更新応答(減算応答)を受信する前に、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(通電状態)であることを検知したときに、有価価値管理部(カードR/W制御部29)で管理されている有価価値の大きさ(管理残額=一般カード5に記録されているカード残額)を含むリカバリ情報の送信要求を該有価価値管理部に対して送信するものである。つまり、ユニット制御部22は、電断状態から復電して通電状態となったときに、カード残額を含むリカバリ情報の送信要求をカードR/W制御部29に対して送信する。
さらにリカバリ情報送信要求手段として機能するユニット制御部22は、前記入金消費情報送信手段により入金消費情報を送信した後、前記入金消費完了通知返信手段から入金消費完了通知が返信されてくる前に、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(通電状態)であることを検知したときに、前記処理情報記憶手段で記憶されている処理情報を含むリカバリ情報の送信要求を前記有価価値管理部(カードR/W制御部29)に対して送信するものである。つまり、ユニット制御部22は、電断状態から復電して通電状態となったときに、処理情報を含むリカバリ情報の送信要求をカードR/W制御部29に対して送信する。
ここで前記入金処理完了判定手段として機能するユニット制御部22は、前記入金要求送信手段(ユニット制御部22)により入金要求を送信した後、前記入金完了通知返信手段(カードR/W制御部29)から返信されてくる入金完了通知を受信する前に、前記リカバリ情報送信要求手段(ユニット制御部22)による送信要求に応じて前記有価価値管理部(カードR/W制御部29)から送信されてくるリカバリ情報(即ち入金未完情報又は入金完了情報を含むリカバリ情報)を受信したときに、該受信したリカバリ情報に基づいて、前記入金処理が完了しているか否かを判定するものである。なお前記入金処理完了判定手段として機能するユニット制御部22は、前述した第1実施形態と同様に、入金要求送信後に入金完了通知を未受信の状態で、前記受信したリカバリ情報に含まれる情報が、入金未完情報であるか入金完了情報であるかを判定する。
ここで前記貸与判定手段として機能するユニット制御部22は、前記リカバリ情報送信要求手段による送信要求に応じて有価価値管理部(カードR/W制御部29)のリカバリ情報送信手段から送信されてくる前記リカバリ情報(即ちカードR/W制御部29で管理されている有価価値の大きさを含むリカバリ情報)を受信したときに、該受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさが、判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)と一致するか否かを判定するものである。なお前記貸与判定手段として機能するユニット制御部22は、前述した第1実施形態と同様に、減算要求送信後に減算応答を未受信の状態で、前記受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさ(カード残額)が、判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)よりも大きいか否かを判定する。
ここで前記処理情報判定手段として機能するユニット制御部22は、前記リカバリ情報送信要求手段から送信した送信要求に応じて有価価値管理部(カードR/W制御部29)のリカバリ情報送信手段から送信されてきたリカバリ情報に含まれる処理情報と前記送信情報記憶手段で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否かを判定する。なお前記処理情報判定手段として機能するユニット制御部22は、前述した第1実施形態と同様に、入金消費情報送信後に入金消費完了通知を未受信の状態で、前記受信したリカバリ情報に含まれる処理情報が、記憶している送信情報と一致する(偶奇が一致する)か否かを判定する。また貸与制御部として機能するユニット制御部22は、前記リカバリ情報送信要求手段によりリカバリ情報の送信要求を送信したときには、前記処理情報判定手段により予め定められた関係であると判定されたことを条件として、前記貸与処理手段により前記入金額分の玉貸処理(入金額玉貸処理)を行う。
なおリカバリ情報送信手段として機能するカードR/W制御部29は、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知した後に前記リカバリ情報送信要求手段からリカバリ情報の送信要求を受信したときに、該リカバリ情報をユニット制御部22に対して送信する。一方、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知していないにも拘わらず前記リカバリ情報送信要求手段からリカバリ情報の送信要求を受信したときには、該リカバリ情報をユニット制御部22に対して送信せず、この場合にはエラー処理を行う。つまり、カードR/W制御部29は、電断が発生したことを検知した後にリカバリ情報の送信要求を受信したときにはユニット制御部22に対してリカバリ情報を返信するが、電断が発生したことを検知していないにも拘わらずリカバリ情報の送信要求を受信したときには、リカバリ情報を返信せずにエラー処理を行う。このエラー処理は、例えば異常である旨を報知するための処理や、一般カード5の返却を禁止する処理等である。
次に図28を参照して、第1実施形態の変形例に係る遊技用システム1の作用について説明する。この変形例では、前述した第1実施形態と比較して、前記図16に代えて図28の処理が行われる点のみが異なり、その他の処理は同様である。
電断状態から復電して通電状態となると、ユニット制御部22が復電を検知して(S800)、リカバリ情報送信要求をカードR/W制御部29に対して送信する(S801)。カードR/W制御部29がS801のリカバリ情報送信要求を受信すると(S802)、復電を検知したか否か(即ち電断の検知後であるか否か)を判定する(S803)、ここで復電を検知していた場合(即ち電断の検知後である場合)には、入金完了情報又は入金未完情報,カード残額,及び処理情報(偶数回又は奇数回)の3つの情報を含むリカバリ情報をユニット制御部22に対して送信する(S810)。このリカバリ情報に含める情報は、第1実施形態と同様である。S810のリカバリ情報をユニット制御部22が受信すると(S820)、該ユニット制御部22で図17に示したS430以下の処理が行われる。
ここでユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して送信するリカバリ情報送信要求は、入金完了情報又は入金未完情報と、管理残額と、処理情報とを全て含むリカバリ情報の送信を要求する旨を示すものであり、該送信要求を受信したカードR/W制御部29では、上記3つの情報を全て含むリカバリ情報を返信するようになっている。
一方、S803で復電を検知していなかった場合(即ち電断の検知後でなかった場合)には、リカバリ情報をユニット制御部22に返信せず、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理や、一般カード5の返却を禁止する処理等を行う。これによれば、ユニット制御部22に電断から復電したことを検知させてリカバリ情報の送信要求を送信させるような不正を行っても、カードR/W制御部29で復電(電断)を検知した後でなければ、該リカバリ情報を送信せずにエラー処理が行われるので、該不正により記憶残額の更新処理,使用額分の玉貸処理,及び入金額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
[2−1.第2実施形態に係る遊技用システム1’]
次に図1〜図3を参照して、第2実施形態に係る遊技用システム1’の構成について説明する。遊技用システム1’は、図1に示すように、前記カードユニット20に代えてカードユニット20’を備える点と、前記システムコントローラ60に代えてシステムコントローラ60’を備える点が、第1実施形態と異なる。なおカードユニット20’がパチンコ機10に対応して設けられる点や、紙幣2,硬貨3,及び一般カード5が使用される点等は、第1実施形態と同様である。
第2実施形態に係るカードユニット20’は、第1実施形態に係るカードユニット20と比較して、前記ユニット制御部22に代えてユニット制御部22’を備える点と、前記カードR/W制御部29に代えてカードR/W制御部29’を備える点を備える点のみが異なり、その他の点は同様である。第2実施形態に係る遊技用システム1’では、貸与制御部が、ユニット制御部22’ではなくカードユニット20’であり、また有価価値管理部が、カードR/W制御部29’ではなくシステムコントローラ60’である。以下の説明では「貨幣の入金処理及び遊技媒体の貸与処理に係る機能」と、「記録媒体の使用可・不可の判定処理に係る機能」についてのみ第1実施形態との違いを説明する。「記録媒体数の適正化に係る機能」に関しては第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
(2−1−1.貨幣の入金処理及び遊技媒体の貸与処理に係る機能)
まず、貨幣の入金処理及び遊技媒体の貸与処理に係る機能について説明する。
この第2実施形態に係る遊技用システム1’では、有価価値管理部であるシステムコントローラ60’が、残額DBでカードIDに対応付けて管理されている管理残額を更新することによって有価価値の大きさを管理している。そして貸与制御部であるカードユニット20’への貨幣の入金(カード残額が零の状態での所定額である1000円より大きい額の入金)又は一般カード5の挿入に応じて、システムコントローラ60’から前記管理残額(=入金完了通知又は照合OK通知を受信したカードR/W制御部29’から通知されるカード残額)を取得して記憶残額として記憶することでカード玉貸可能状態となる。該状態で、貸与要求操作(玉貸ボタン15の操作)がされると、カードユニット20’からシステムコントローラ60’に対して玉貸に使用される使用額とカードIDを含む減算要求が送られる。該減算要求を受けたシステムコントローラ60’では、減算応答をカードユニット20’に返信すると共に、受信したカードIDに対応する管理残額から前記使用額を減算する。減算応答を受けたカードユニット20’では、記憶残額(及びカード残額)から使用額を減算すると共に、使用額分の玉貸処理であるカード玉貸処理を行う。
一方、カードユニット20’に所定額(1000円)以下の貨幣の入金が行われる場合には、貸与制御部であるカードユニット20’が、入金額とカードIDを含む入金消費情報をシステムコントローラ60’に送信すると共に、送信情報を更新する。該入金消費情報を受信したシステムコントローラ60’では、受信した入金額を残額DBでカードIDに対応付けて一旦記憶して管理対象とした後に、該入金額(=玉貸に使用される額)を減算する。そして、処理情報を更新すると共に、入金消費完了通知をカードユニット20’に返信する。入金消費完了通知を受けたカードユニット20’では、入金額を記憶残額として記憶して、入金額分の玉貸処理(いわゆる一発貸し)が行われる。
カードユニット20’は遊技用装置の一例であって、本第2実施形態では貨幣受付手段及び貸与制御部を含むものである。このカードユニット20’は貸与制御部の一例であって、貨幣受付手段により受け付けた貨幣の金額である入金額に相当する有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値(使用額)を使用して遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するものである。
この貸与制御部として機能するカードユニット20’は、後述する入金要求送信手段,有価価値記憶手段,貸与要求操作検出手段,更新要求送信手段,貸与処理手段,有価価値減算手段,入金消費情報送信手段,送信情報記憶手段,送信情報更新手段,貸与制御部側通信可否検知手段,入金処理完了判定手段,貸与判定手段,処理情報判定手段等を有する。このカードユニット20’では、カードR/W27にある一般カード5に記録されているカード残額が零の状態で、貨幣受付手段により1000円以下の貨幣を受け付けると、後述する入金額分の玉貸処理(入金額玉貸処理)が行われる。
またカードユニット20’では、貨幣受付手段により1000円を超える貨幣も受付可能であり、該1000円を超える貨幣を受け付けると、入金要求がシステムコントローラ60’に対して送信されて該システムコントローラ60’において後述する入金処理が行われ、貸与要求操作(玉貸操作)を検出すると、減算要求がシステムコントローラ60’に対して送信されて該システムコントローラ60’において後述する減算処理が行われ、カードユニット20’において後述する貸与処理(使用額分の玉貸処理)が行われる。
このカードユニット20’では、一般カード5を受け付けると、該受け付けた一般カード5に記録されている残額を示す有価価値情報(残額照合要求)がシステムコントローラ60’に対して送信され、貸与要求操作(玉貸操作)を検出すると、前記送信した残額照合要求に応じてシステムコントローラ60’で行われた残額の照合が照合OKであることを条件として、後述する貸与処理(使用額分の玉貸処理)が行われる。
ユニット制御部22’は、第1実施形態と同様にCPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROM(あるいはEEPROM)に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、カードユニット20’に備えられる各構成要素の動作を制御して(あるいは各構成要素からの信号を受信して)各種の処理を行うものである。
カードR/W制御部29’は、CPU,RAM,EEPROM等を備え、カードR/W27が受け付けた一般カード5とのデータ送受を行う通信部や、カードR/W27の制御を行うコントローラ等も備えている。このカードR/W制御部29’は、図2に示すように、ユニット制御部22’に接続されており、該ユニット制御部22’との各種データの送受が実施可能とされている。このカードR/W制御部29’には、第1実施形態において説明した第1モータ及び第2モータも接続される。また、カード挿入口27a付近に設けられ、カードの前方挿入及びカードの抜き取りを検出するためのセンサ(図示外)とも接続されている。このカードR/W制御部29’は、カードR/W27がカード残額有りの一般カード5を受け付けている状態では、カードの前方挿入を禁止する。
このカードR/W制御部29’は入金要求送信手段の一例であって、前記貨幣受付手段による貨幣の受付(ここでは1000円を超える貨幣の受付)に基づいて、前記入金額に相当する大きさの有価価値の大きさを記憶する入金処理を要求する入金要求をシステムコントローラ60’に対して送信するものである。具体的には、該受け付けた貨幣の金額である入金額をユニット制御部22’から受信し、該受信した入金額が1000円を超えることを条件として、該入金額とカードR/W27により受け付けている一般カード5のカードIDと当該カードユニット20’の装置IDとを含む入金要求を、システムコントローラ用通信部29aを介してシステムコントローラ60’に送信する。なお、このカードR/W制御部29’からシステムコントローラ60’に対しての入金要求の送信が行われると、入金要求を送信した旨を示す入金要求送信通知がユニット制御部22’に送られ、これを受けたユニット制御部22’では、入金要求がシステムコントローラ60’に対して送信されたことを認識して、状態記憶領域に入金要求を送信済みである旨を記憶する。
ここでユニット制御部22’のEEPROMには、残度数表示器14に残度数を表示するための残額を記憶する表示用記憶領域と、後述する有価価値減算手段(ユニット制御部22’)による減算対象となる残額を記憶する判定用記憶領域が設けられている。これら表示用記憶領域及び判定用記憶領域は有価価値記憶手段の一例であって、記録媒体(一般カード5)の記録情報から特定される有価価値の大きさを取得して記憶するものである。ここでは、外部から挿入された一般カード5をカードR/W27によりを受け付けたときに、システムコントローラ60から照合OK通知が送信されてきたことを条件として、該受け付けた一般カード5から読み取ったカード残額が残額として記憶される。また、前記入金要求送信手段から送信した入金要求に応じて行われる入金処理が完了したことによりシステムコントローラ60’から入金完了通知が返信されてきたことを条件として、カードR/W制御部29’から通知された新たなカード残額(=システムコントローラ60’の管理残額)が残額として記憶される。以下では、有価価値記憶手段に記憶されている前記残額を記憶残額とも呼ぶ。
またユニット制御部22’は貸与要求操作検出手段の一例であって、遊技者によるパチンコ玉の貸与要求操作(玉貸操作)を検出するものである。遊技者による玉貸ボタン15の押圧操作に応じて、前述したように玉貸通信部21bに貸出入力信号が入力され、該入力の検出によってユニット制御部22’が玉貸ボタン15が操作されたことを検知する。
ここで前記カードR/W制御部29’は更新要求送信手段の一例であって、残額が記録されている一般カード5をカードR/W27により受け付けている状態で、前記貸与要求操作検出手段により貸与要求操作(玉貸操作)を検出したことに基づいて、該一般カード5について管理されている有価価値の大きさ(残額)からパチンコ玉の貸与に使用される所定の大きさの有価価値(使用額)を減算する減算処理を要求する更新要求(減算要求)を前記有価価値管理部(システムコントローラ60’)に対して送信するものであり、ここでは次に述べる貸与処理手段による貸与処理に先立って、該減算要求を送信する。具体的には、残額が記録されている一般カード5をカードR/W27により受け付けている状態(即ち該残額をEEPROMで記憶している状態)で、ユニット制御部22’が玉貸操作を検出すると、EEPROMで記憶している記憶残額と、予め設定されている玉貸設定金額(例えば500円)とを比較して、記憶残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額を使用額とし、記憶残額<玉貸設定金額であれば該記憶残額を使用額として、貸与処理に先立って、該使用額をカードR/W制御部29’に通知し、該通知を受けたカードR/W制御部29’が、該使用額とカードR/W27により受け付けている一般カード5のカードIDと当該カードユニット20’の装置IDとを含む減算要求を、システムコントローラ用通信部29aを介してシステムコントローラ60’に送信する。この減算要求を受信したシステムコントローラ60’からは、後述する更新応答返信手段により、該減算要求を受信した旨を示す減算応答が返信されてくる。なお、このカードR/W制御部29’からシステムコントローラ60’に対しての減算要求の送信が行われると、減算要求を送信した旨を示す減算要求送信通知がユニット制御部22’に送られ、これを受けたユニット制御部22’では、減算要求がシステムコントローラ60’に対して送信されたことを認識して、状態記憶領域に減算要求を送信済みである旨を記憶する。
またユニット制御部22’は貸与処理手段の一例であって、有価価値記憶手段で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)の範囲内における所定の大きさの有価価値(使用額)に相当する遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するための貸与処理(カード玉貸処理)を行うものであり、ここでは前記更新要求送信手段により更新要求を送信したことに応じて後述する更新応答返信手段(システムコントローラ60’のユニット用通信部61a’)から返信されてきた更新応答(減算応答)の受信に基づいて、使用額分の玉貸処理(カード玉貸処理)を行う。具体的には、カードユニット20’からシステムコントローラ60’への減算要求送信後、前記減算応答を受信したことを条件として、前記使用額に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。即ち、記録媒体(一般カード5)の記録情報から特定される有価価値の大きさ(カード残額,残額DBの管理残額)が、有価価値記憶手段に記憶残額として記憶され、該記憶残額の範囲内における所定の大きさの有価価値に相当する遊技媒体を貸与する。
またユニット制御部22’は有価価値減算手段の一例であって、前記使用額分の玉貸処理に基づいて、該玉貸処理に使用される有価価値の大きさ(使用額)をEEPROMの判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)から減算するものである。具体的には、前記使用額分の玉貸処理に基づいて、該使用額を判定用記憶領域で記憶している残額から一括して減算する処理を行う。ここで「使用額分の玉貸処理に基づいて」とは、後述する正常時においては、「減算応答を受信したことにより、使用額分の玉貸処理が行われたことに基づいて」の意味であり、後述する通信不可能状態の発生時においては、「減算応答を受信する前にリカバリ情報を受信したときに、該受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が判定用記憶領域で記憶している記憶残額と一致しないと判定されたことを条件として、使用額分の玉貸処理が行われたことに基づいて」の意味である。なお前記表示用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)は、1度数分の玉貸が行われる毎に、1度数分ずつ減算される。従って、これら判定用記憶領域及び表示用記憶領域で記憶されている残額は、玉貸処理の途中においては異なるが、玉貸処理の終了後には一致する。
ここで前記カードR/W制御部29’は入金消費情報送信手段の一例であって、前記貨幣受付手段による貨幣の受付(ここでは1000円以下の貨幣の受付)に基づいて、入金消費情報を前記有価価値管理部(システムコントローラ60’)に対して送信するものである。具体的には、貨幣受付手段により1000円以下の貨幣を受け付けると、ユニット制御部22’が該受け付けた貨幣の金額である入金額をカードR/W制御部29’に通知し、該通知を受けたカードR/W制御部29’が、カードR/W27の一般カード5のカード残額が零であれば、該一般カード5のカードIDと当該カードユニット20’の装置IDとを含む入金消費情報を、システムコントローラ用通信部29aを介してシステムコントローラ60’に送信する。なお、このカードR/W制御部29’からシステムコントローラ60’に対しての入金消費情報の送信が行われると、入金消費情報を送信した旨を示す入金消費情報送信通知がユニット制御部22’に送られ、これを受けたユニット制御部22’では、入金消費情報がシステムコントローラ60’に対して送信されたことを認識して、送信情報を更新すると共に、状態記憶領域に入金消費情報を送信済みである旨を記憶する。
この入金消費情報を受信したシステムコントローラ60’では、入金額に相当する有価価値の大きさを一旦管理対象とした(カードIDと対応付けて記憶した)後に該有価価値の大きさを減算する入金消費処理が行われる。そして該入金消費処理が完了すると、入金消費処理の完了を示す入金消費完了通知が貸与制御部に対して返信される。また該入金消費処理の実行毎に、処理情報が更新される。ここで処理情報は、当日における入金消費処理の実行回数が、奇数回であるか,あるいは偶数回であるかを示す情報である。
またユニット制御部22’のEEPROMは送信情報記憶手段の一例であって、前記入金消費情報送信手段による入金消費情報の送信毎に更新される送信情報を記憶するものである。ここで送信情報は、当日における入金消費情報の送信回数が、奇数回であるか,あるいは偶数回であるかを示す情報である。
またユニット制御部22’は送信情報更新手段の一例であって、前記送信情報記憶手段で記憶している送信情報を前記入金消費情報送信手段による入金消費情報の送信毎に更新するものである。具体的には、送信情報として奇数回と記憶している状態で入金消費情報を送信すると、該送信情報を偶数回に更新する。また送信情報として偶数回と記憶している状態で入金消費情報を送信すると、該送信情報を奇数回に更新する。ここでは、カードR/W制御部29’からシステムコントローラ60’に対して入金消費情報を送信した旨を示す入金消費情報送信通知を受信したことに基づいて、送信情報を更新している。
なお送信情報更新手段として機能するユニット制御部22’は、貨幣受付手段により受け付けた貨幣が返却されたときには、該貨幣の受付に基づいて入金消費情報が送信されたことにより更新された送信情報を元に戻す。具体的には、送信情報として奇数回と記憶している状態で貨幣が返却されると、該送信情報を偶数回に戻す。また送信情報として偶数回と記憶している状態で貨幣が返却されると、該送信情報を奇数回に戻す。
また前記貸与処理手段として機能するユニット制御部22’は、後述する入金消費完了通知返信手段(システムコントローラ60’のユニット用通信部61a’)から入金消費完了通知が返信されてきたことに基づいて、前記入金額に相当する有価価値の大きさに相当する遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するための入金額分の玉貸処理(入金額玉貸処理)を行うものである。具体的には、1000円以下の貨幣を受け付けた後、入金消費完了通知を受信したときに、前記入金額に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。
次にカードR/W制御部29’は貸与制御部側通信可否検知手段の一例であって、有価価値管理部(システムコントローラ60’)と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか該有価価値管理部と通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、後述するシステムコントローラ60’のユニット用通信部61a’からカードR/W制御部29’を介して各カードユニット20’に対して定期的(例えば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ちシステムコントローラ60’と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ちシステムコントローラ60’と通信できない通信不可能状態)であると判定する。この判定結果として、オンライン状態である旨を示すオンライン情報又はオフライン状態である旨を示すオフライン情報がユニット制御部22’に出力され、ユニット制御部22’では、当該カードユニット20’が管理装置オンライン状態又は管理装置オフライン状態のいずれの状態であるかを認識する。
この貸与制御部側通信可否検知手段によりオフライン状態の発生が検知されると、後述するリカバリ情報送信手段(システムコントローラ60’のユニット用通信部61a’)から送信されてきたリカバリ情報に含まれる3種類の情報、具体的には、入金処理が完了しているか否かを示す情報,システムコントローラ60’で管理している管理残額(即ち残額DBで管理されている管理残額),及び処理情報のうちのいずれの情報に基づいて、後述する入金処理完了判定手段による判定,貸与判定手段による判定,又は処理情報判定手段による判定のいずれを行うかを選択するために、該オフライン状態の発生前の処理(入金要求を送信済みである旨,入金完了通知を受信済みである旨,減算要求を送信済みである旨,減算応答を受信済みである旨,入金消費情報を送信済みである旨,又は入金消費完了通知を受信済みである旨のいずれか)がEEPROMの状態記憶領域に記憶される。ここでオフライン状態の発生前の処理として、入金要求を送信済みである旨が記憶されている場合には、リカバリ情報に含まれる入金処理が完了しているか否かを示す情報に基づいて、入金処理完了判定手段による判定が行われ、減算要求を送信済みである旨が記憶されている場合には、リカバリ情報に含まれる残額DBの管理残額に基づいて、貸与判定手段による判定が行われ、入金消費情報を送信済みである旨が記憶されている場合には、リカバリ情報に含まれる処理情報に基づいて、処理情報判定手段による判定が行われる。
次にユニット制御部22’は入金処理完了判定手段の一例であって、前記入金要求送信手段により入金要求を送信した後、後述するシステムコントローラ60’のユニット用通信部61a’から入金完了通知を受信する前に、後述するリカバリ情報送信手段から送信されてきたリカバリ情報(ここでは入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報)を受信したときに、該受信したリカバリ情報に基づいて、前記入金処理が完了しているか否かを判定するものである。
具体的には、該判定を行うにあたりユニット制御部22’において、通信不可能状態が発生する前の処理を記憶しておく。ここではカードR/W制御部29’がシステムコントローラ60’に対して入金要求を送信すると、該入金要求を送信した旨を示す入金要求送信通知をカードR/W制御部29’から受けて、EEPROMの状態記憶領域に入金要求を送信済みである旨を記憶し、該入金要求に応じて返信される入金完了通知を受信すると、該状態記憶領域に入金完了通知を受信済みである旨を記憶する。従って、入金要求を送信後に入金完了通知を未受信の状態では、状態記憶領域に入金要求を送信済みである旨が記憶されている。ここで、状態記憶領域に入金要求を送信済みである旨が記憶されている場合には、システムコントローラ60’のユニット用通信部61a’から送信されてくるリカバリ情報に含まれる入金処理が完了しているか否かを示す情報に基づいて、入金処理が完了しているか否かを判定する。ここでシステムコントローラ60’のユニット用通信部61a’から送信されてくるリカバリ情報には、入金処理が完了しているか否かを示す情報として、入金未完情報又は入金完了情報が含まれるので、受信したリカバリ情報に入金未完情報が含まれている場合には入金処理が完了していないと判定され、受信したリカバリ情報に入金完了情報が含まれている場合には入金処理が完了していると判定される。
またユニット制御部22’は受付貨幣処理手段の一例であって、後述する入金完了通知返信手段(システムコントローラ60’のユニット用通信部61a’)から返信されてきた入金完了通知の受信に基づいて、前記貨幣受付手段(紙幣識別機23又は硬貨識別機24)により受け付けた貨幣を回収するための処理を行うものであり、ここでは、入金完了通知を受信したこと又は前記入金処理完了判定手段により入金処理が完了していると判定されたことを条件として前記貨幣受付手段により受け付けた貨幣を回収するための処理を行う。具体的な処理は第1実施形態のユニット制御部22と同様である。
なお入金処理完了判定手段として機能するユニット制御部22’は、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン)であることを検知した後にリカバリ情報を受信したときに、前記判定を行うものであり、ここではオフライン状態検知後にリカバリ情報を受信したときに、前記入金処理が完了しているか否かの判定を行う。一方、入金処理完了判定手段として機能するユニット制御部22’は、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン)であることを検知していないにも拘わらずリカバリ情報を受信したときには、前記判定を行わずにエラー処理を行うものであり、ここではオフライン状態を検知していないにも拘わらずリカバリ情報を受信したときに、前記入金処理が完了しているか否かの判定を行わずにエラー処理を行う。このエラー処理は、例えば異常である旨を報知するための処理や、玉貸操作を不能動化するための処理等である。
またユニット制御部22’は有価価値異常判定手段の一例であって、有価価値返信手段(システムコントローラ60’のユニット用通信部61a’)から返信されてきた有価価値の大きさ(更新後の管理残額)と前記有価価値減算手段(ユニット制御部22’)による減算後の有価価値の大きさ(記憶残額)とが一致するか否かを判定するものであり、ここでは、リカバリ情報を受信せずに前記貸与処理手段により使用額分の玉貸処理(正常時の玉貸処理)を行ったときに、前記有価価値返信手段(システムコントローラ60’のユニット用通信部61a’)から返信されてきた有価価値の大きさ(減算更新後の管理残額)と前記有価価値減算手段(ユニット制御部22’)による減算後の有価価値の大きさ(即ちEEPROMの判定用記憶領域で記憶している残額から前記使用額を一括減算後の記憶残額)とが一致するか否かを判定するものである。ここで正常時には、カードユニット20’からシステムコントローラ60’に対して送信された減算要求に含まれる使用額に基づき、システムコントローラ60’において正しく管理残額の減算更新が行われるので、システムコントローラ60’から返信されてきた減算更新後の管理残額と、ユニット制御部22’による減算後の記憶残額とが一致して、残額一致と判定されるが、カードユニット20’からシステムコントローラ60’に対して送信された減算要求に含まれる使用額がノイズ等により変化(例えば使用額が、本来は500円であるところ、ノイズ等により1000円に変化)した異常時には、その変化した使用額に基づき、システムコントローラ60’において誤って減算更新が行われるので、システムコントローラ60’から返信されてきた減算更新後の管理残額と、ユニット制御部22’による減算後の記憶残額とが一致せず、残額不一致と判定される。なお有価価値異常判定手段により一致しない(残額不一致)と判定されても、前記使用額分の玉貸処理は継続して行われる。
またユニット制御部22’は、第1実施形態のユニット制御部22と同様に、有価価値異常報知処理手段として機能する。
またユニット制御部22’は貸与判定手段の一例であって、前記更新要求送信手段により減算要求を送信した後、後述する更新応答返信手段(システムコントローラ60’のユニット用通信部61a’)から減算応答を受信する前に、有価価値管理部(システムコントローラ60’)で管理している有価価値の大きさ(管理残額)を含むリカバリ情報を、後述するリカバリ情報送信手段(システムコントローラ60’のユニット用通信部61a’)から受信したときに、該受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさが、EEPROMの判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)と一致するか否かを判定するものである。また貸与判定手段として機能するユニット制御部22’は、前記受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさ(管理残額)が、EEPROMの判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)よりも大きいか否かも判定する。
具体的には、該判定を行うにあたりユニット制御部22’において、通信不可能状態が発生する前の処理を記憶しておく。ここでは減算要求を送信すると、EEPROMの状態記憶領域に減算要求を送信済みである旨を記憶し、該減算要求に応じて返信される減算応答を受信すると、該状態記憶領域に減算応答を受信済みである旨を記憶する。従って、減算要求を送信後に減算応答を未受信の状態では、状態記憶領域に減算要求を送信済みである旨が記憶されている。ここで、状態記憶領域に減算要求を送信済みである旨が記憶されている場合には、システムコントローラ60’のユニット用通信部61a’から送信されてくるリカバリ情報に含まれる管理残額と、判定用記憶領域の記憶残額とを比較して、管理残額=判定用記憶領域の記憶残額(即ち両者が一致する)であるか否かを判定し、両者が一致しない場合に、管理残額>判定用記憶領域の記憶残額(即ち両者が一致せず、かつ管理残額が記憶残額よりも大きい)であるか又は管理残額<判定用記憶領域の記憶残額(即ち両者が一致せず、かつ管理残額が記憶残額よりも小さい)を判定する。
なお貸与判定手段として機能するユニット制御部22’は、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知した後にリカバリ情報を受信したときに、前記判定を行う。一方、貸与判定手段として機能するユニット制御部22’は、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知していないにも拘わらずリカバリ情報を受信したときには、前記判定を行わず、この場合には、ユニット制御部22’によりエラー処理を行う。このエラー処理は、例えば異常である旨を報知するための処理や、玉貸操作を不能動化するための処理等である。
ここで前記貸与処理手段は、該貸与判定手段により一致しないと判定されたことを条件として前記使用額分の玉貸処理を行い、該貸与判定手段により一致すると判定されたことを条件として前記使用額分の玉貸処理を行わない。ここでは一致しない(具体的には、管理残額≠判定用記憶領域の記憶残額)と判定され、かつ管理残額<判定用記憶領域の記憶残額であると判定されたときに、有価価値管理部で管理されている有価価値の大きさの減算更新が行われているとして、使用額分の玉貸処理が行われる(具体的には、リカバリ情報を受信する前に行う予定であった使用額分の玉貸処理が開始される)。また一致する(具体的には、管理残額=判定用記憶領域の記憶残額)と判定されると、有価価値管理部で管理されている有価価値の大きさの減算更新が行われていないとして、使用額分の玉貸処理が行われない(具体的には、リカバリ情報を受信する前に行う予定であった使用額分の玉貸処理が中止される)。
またユニット制御部22’は第1の異常報知処理手段の一例であって、該貸与判定手段により有価価値の大きさが大きい(即ち管理残額>判定用記憶領域の記憶残額)と判定されたときに、リカバリ情報を受信する前に行う予定であった使用額分の玉貸処理を行うことなく、異常が発生した旨を報知するための第1の異常報知処理を行うものである。この具体的な処理は、第1実施形態のユニット制御部22と同様である。
またユニット制御部22’は異常判定手段の一例であって、リカバリ情報を受信した後に前記貸与処理手段により使用額分の玉貸処理(オンライン復帰後の使用額分の玉貸処理)を行ったときに、該受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさ(減算更新後の管理残額)と、EEPROMの判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(減算後の記憶残額)とが一致するか否かを判定するものである。
またユニット制御部22’は第2の異常報知処理手段の一例であって、該異常判定手段により一致しないと判定されたときに、通信不可能状態(オフライン状態)が発生したことに基づく有価価値の大きさの異常が発生した旨を報知するための第2の異常報知処理を行うものである。この具体的な処理は、第1実施形態のユニット制御部22と同様である。
また第2の異常報知処理手段として機能するユニット制御部22’は、前記第2の異常報知処理としてカードR/W27により受け付けた一般カード5の返却を禁止するための返却禁止処理を行うものであり、具体的には、本来であれば使用額分の玉貸処理が終了すると前記返却操作が有効化されるところ、該使用額分の玉貸処理が終了しても返却操作の無効化を継続する処理(即ちカード返却ボタン16の操作を検出してもカードR/W制御部29’に対してカードの排出を指示しない処理)である。
またユニット制御部22’は第1実施形態におけるユニット制御部22と同様に、異常発生検出手段,異常解消検出手段として機能する。
またユニット制御部22’は処理情報判定手段の一例であって、後述するリカバリ情報送信手段(システムコントローラ60’のユニット用通信部61a’)から送信されてきたリカバリ情報に含まれる処理情報と前記送信情報記憶手段で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否かを判定するものである。ここで「リカバリ情報」は、有価価値管理部(システムコントローラ60’)において、後述する有価価値管理部側通信可否検知手段(制御部62’)により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(オンライン状態)であることを検知したときに、後述する処理情報記憶手段(制御部62’のRAM)で記憶している処理情報を含んで、該有価価値管理部から送信されてくるものである。
また「予め定められた関係」とは、当日における入金消費処理の実行回数が奇数回であるか偶数回であるかを示す処理情報と、当日における入金消費情報の送信回数が奇数回であるか偶数回であるかを示す送信情報とが、一致する関係(即ち処理情報=送信情報)であることを意味する。即ち貸与制御部からの入金消費情報の送信に応じて有価価値管理部において入金消費処理が実行されることから、有価価値管理部と貸与制御部との間で通信不可能状態が発生しない場合には、入金消費情報の送信毎に更新される送信情報と入金消費処理の実行毎に更新される処理情報とは一致するが、有価価値管理部と貸与制御部との間で通信不可能状態が発生した場合には、貸与制御部から入金消費情報が送信されたにも拘わらず該入金消費情報が有価価値管理部に届かずに入金消費処理が実行されないことがあり、この場合には送信情報と処理情報とが一致しないことになる。この処理情報判定手段は、送信情報と処理情報とが一致するか否かを判定することにより、両者が一致するか(即ち入金消費処理が実行されたか),あるいは両者が一致しないか(即ち入金消費処理が実行されなかったか)を判定するものである。
具体的には、該判定を行うにあたりユニット制御部22’において、通信不可能状態が発生する前の処理を記憶しておく。ここでは入金消費情報を送信すると、EEPROMの状態記憶領域に入金消費情報を送信済みである旨を記憶し、該入金消費情報に応じて返信される入金消費完了通知を受信すると、該状態記憶領域に入金消費完了通知を受信済みである旨を記憶する。従って、入金消費情報を送信後に入金消費完了通知を未受信の状態では、状態記憶領域に入金消費情報を送信済みである旨が記憶されている。ここで、状態記憶領域に入金消費情報を送信済みである旨が記憶されている場合には、システムコントローラ60’のユニット用通信部61a’から送信されてくるリカバリ情報に含まれる処理情報とEEPROMに記憶している送信情報とを比較して、いずれも偶数回である又はいずれも奇数回であるときに、一致すると判定し、いずれか一方のみが偶数回又はいずれか一方のみが奇数回であれば、一致しないと判定する。
なお処理情報判定手段として機能するユニット制御部22’は、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知した後にリカバリ情報送信手段からリカバリ情報を受信したときに、前記判定を行う。一方、処理情報判定手段として機能するユニット制御部22’は、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知していないにも拘わらずリカバリ情報送信手段からリカバリ情報を受信したときには、前記判定を行わず、この場合には、ユニット制御部22’によりエラー処理を行う。このエラー処理は、例えば異常である旨を報知するための処理等である。
そして貸与制御部として機能するカードユニット20’は、前記入金消費情報送信手段により入金消費情報を送信した後、後述する入金消費完了通知返信手段から入金消費完了通知が返信されてくる前に、後述するリカバリ情報送信手段からリカバリ情報が送信されてきたときには、前記処理情報判定手段により予め定められた関係であると判定されたことを条件として、前記貸与処理手段により前記入金額玉貸処理を行う。このときには、貨幣受付手段により受け付けた貨幣が回収される。一方、前記処理情報判定手段により予め定められた関係でないと判定されたときには、貨幣受付手段により受け付けた貨幣が返却され、該貨幣の受付に基づいて入金消費情報が送信されたことにより更新された送信情報を元に戻す。
第2実施形態に係るシステムコントローラ60’は、第1実施形態に係るシステムコントローラ60と比較して、前記ユニット用通信部61aに代えてユニット用通信部61a’を備える点と、前記制御部62に代えて制御部62’を備える点を備える点のみが異なり、その他の点は同様である。このシステムコントローラ60’は、図2に示すように接続されるユニット用通信部61a’,場外通信部61c,精算装置用通信部61d,制御部62’,ハードディスク63,ディスプレイ64,及び入力装置65等を備えている。
システムコントローラ60’は有価価値管理部の一例であって、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値の大きさ(管理残額)を特定するための情報(カードID)を記録可能な記録媒体(一般カード5)の記録情報から特定される該有価価値の大きさを管理するものであり、ここでは前記貨幣受付手段による貨幣の受付や、使用額分の玉貸処理(カード玉貸処理)に応じて受信する入金要求や減算要求に基づいて、残額DBの管理残額の加算更新や減算更新を行うことにより、該管理を行う。
また有価価値管理部として機能するシステムコントローラ60’は、前記入金額に相当する有価価値の大きさ(管理残額)を管理すると共に、該管理している有価価値の大きさから遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用される有価価値の大きさ(入金額)を減算するものであり、ここでは入金額に相当する有価価値の大きさを管理残額として一旦記憶し、該入金額を減算する(即ち記憶した入金額を消去する)ことにより該管理を行う。具体的には、カードユニット20’で受け付けた貨幣の金額が1000円以下であることを条件として、該入金額及びカードR/W27の一般カード5のカードIDを含む入金消費情報を受信したときに、前記入金額をカードIDに対応付けて管理残額として一旦記憶し、該記憶した管理残額から入金額分の玉貸処理に使用される有価価値の大きさ(即ち入金額自体)を減算する処理(即ち記憶した入金額を消去して零にする処理)を行う。
この有価価値管理部として機能するシステムコントローラ60’は、入金処理手段,入金完了通知返信手段,更新応答返信手段,有価価値更新手段,有価価値返信手段,入金消費処理手段,処理情報記憶手段,処理情報更新手段,入金消費完了通知返信手段,有価価値管理部側通信可否検知手段,及びリカバリ情報送信手段等を有する。
ハードディスク63は、前記入金額に相当する有価価値の大きさを管理するものであり、ここでは一般カード5に記録されている残額を、各一般カード5毎に管理している。具体的には、図5に示すように、残額DBにおいて、一般カード5に記録されているカード残額を、該一般カード5のカードIDと対応付けて記憶している。また、カードユニットDBにおいて、各カードユニット20’の装置IDと対応付けて各カードユニット20’のカードR/W27にて受け付けられている一般カード5のカードIDを管理している。
制御部62’は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク63に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、システムコントローラ60’に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
この制御部62’は入金処理手段の一例であって、前記入金要求送信手段(カードR/W制御部29’)から入金要求が送信されてきたことに基づいて、前記入金額に相当する有価価値の大きさを管理している管理残額に加算更新する入金処理を行うものである。具体的には、前記送信されてきた入金要求に含まれる入金額を、該入金要求に含まれるカードIDと対応付けて残額DBで管理されている管理残額に加算する。該入金処理が完了すると、入金完了通知が、前記入金要求と共に受信した装置IDのカードユニット20’に対してユニット用通信部61a’により返信される。
また制御部62’は有価価値更新手段の一例であって、前記更新要求送信手段(カードR/W制御部29’)から送信されてきた減算要求の受信に基づいて、各一般カード5について管理されている有価価値の大きさ(管理残額)からパチンコ玉の貸与に使用される所定の大きさの有価価値(使用額)を減算する減算処理を行うものである。この減算処理は、前記使用額分の玉貸処理の終了に拘わらず行われる。具体的には、前記送信されてきた減算要求に含まれる使用額を、該減算要求に含まれるカードIDと対応付けて残額DBで記憶されている管理残額から減算更新する。
また制御部62’は入金消費処理手段の一例であって、前記入金消費情報送信手段(カードR/W制御部29’)から入金消費情報が送信されてきたことに基づいて、入金額に相当する有価価値の大きさを一旦管理対象とした後に該有価価値の大きさを減算する入金消費処理を行うものである。具体的には、前記送信されてきた入金消費情報に含まれる入金額を管理残額として、該入金消費情報に含まれるカードIDと対応付けて残額DBで記憶することにより、一旦管理対象とし、その後に該管理残額から入金額(即ち玉貸に使用される額)を減算することにより、入金消費処理を行う。
また制御部62’のRAMは処理情報記憶手段の一例であって、前記入金消費処理の実行毎に更新される処理情報を記憶するものである。ここで処理情報は、当日における入金消費処理の実行回数が、奇数回であるか,あるいは偶数回であるかを示す情報である。
また制御部62’は処理情報更新手段の一例であって、前記処理情報記憶手段で記憶している処理情報を前記入金消費処理の実行毎に更新するものである。具体的には、処理情報として奇数回と記憶している状態で入金消費処理が実行されると、該処理情報を偶数回に更新する。また処理情報として偶数回と記憶している状態で入金消費処理が実行されると、該処理情報を奇数回に更新する。
さらに制御部62’は有価価値管理部側通信可否検知手段の一例であって、貸与制御部(カードユニット20’)と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか該貸与制御部と通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、ユニット用通信部61a’から各カードユニット20’に対して定期的(例えば10秒毎)に通信確認要求を送信し、該通信確認要求に応じてカードユニット20’からユニット用通信部61a’に対して返信されてくる通信確認通知に基づいて、該通信確認通知の返信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ちカードユニット20’と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認通知の返信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ちカードユニット20’と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
ユニット用通信部61a’は、前述の如くカードユニット20’のシステムコントローラ用通信部29aと通信可能に接続されており、システムコントローラ60’とカードユニット20’との間における通信を司るものである。
ここでユニット用通信部61a’は入金完了通知返信手段の一例であって、前記入金処理手段による入金処理の完了に基づいて入金完了通知を貸与制御部に対して返信するものであり、前記入金処理が完了すると、前記新たな管理残額(加算更新後の管理残額)を含む入金完了通知が、カードユニット20’に対して返信される。
またユニット用通信部61a’は更新応答返信手段の一例であって、前記更新要求送信手段(カードR/W制御部29’)から送信されてきた減算要求の受信に基づいて、該減算要求を受信した旨を示す減算応答を前記貸与制御部(カードユニット20’)に対して返信するものである。
またユニット用通信部61a’は有価価値返信手段の一例であって、前記有価価値更新手段による減算更新後の有価価値の大きさ(管理残額)を前記貸与制御部(カードユニット20’)に対して返信するものである。
さらにユニット用通信部61a’は入金消費完了通知返信手段の一例であって、前記入金消費処理が完了したことに基づいて、該入金消費処理の完了を示す入金消費完了通知を前記貸与制御部(カードユニット20’)に対して返信するものである。
さらにユニット用通信部61a’はリカバリ情報送信手段の一例であって、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(オンライン状態)であることを検知したときに、前記入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報を前記貸与制御部(カードユニット20’)に対して送信する。具体的には、入金要求を受信したときに、制御部62’のRAMの状態記憶領域に入金要求を受信した旨を記憶しておき、入金処理が完了したときに、状態記憶領域に入金処理が完了した旨を記憶するようにしている。そして、状態記憶領域に入金要求を受信した旨が記憶されている場合には、入金処理が完了していないとして、入金処理が完了しているか否かを示す情報としての入金未完情報を含むリカバリ情報を、カードユニット20’に対して送信する。また状態記憶領域に入金処理が完了した旨が記憶されている場合には、入金処理が完了しているとして、入金処理が完了しているか否かを示す情報としての入金完了情報を含むリカバリ情報を、カードユニット20’に対して送信する。
またリカバリ情報送信手段として機能するユニット用通信部61a’は、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(オンライン状態)であることを検知したときに、前記管理している有価価値の大きさ(残額DBの管理残額)を含むリカバリ情報を前記貸与制御部(カードユニット20’)に対して送信する。
さらにリカバリ情報送信手段として機能するユニット用通信部61a’は、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(オンライン状態)であることを検知したときに、前記処理情報記憶手段で記憶している処理情報を含むリカバリ情報を前記貸与制御部(カードユニット20’)に対して送信するものである。
即ちリカバリ情報送信手段から送信されるリカバリ情報には、入金処理が完了しているか否かを示す情報,ハードディスク63で管理している管理残額(即ち残額DBでカードIDと対応付けて記憶されている管理残額),及び処理情報の、3種類の情報が常に含まれる。このリカバリ情報送信手段からカードユニット20’に対して送信されるリカバリ情報は、カードR/W制御部29’を介してユニット制御部22’が受信する。
このユニット用通信部61a’からカードユニット20’に対して返信される入金完了通知,減算応答,減算更新後の有価価値の大きさ,入金消費完了通知,及びリカバリ情報は、カードR/W制御部29’を介してユニット制御部22’が受信する。
(2−1−2.記録媒体の使用可・不可の判定処理に係る機能)
次に記録媒体の使用可・不可の判定処理に係る機能について説明する。
ユニット制御部22’は第1実施形態のユニット制御部22と同様に、遊技媒体貸与処理手段,使用禁止処理手段,及び異常処理手段として機能する。
カードR/W制御部29’は第1実施形態のカードR/W制御部29と同様に、供給処理手段,排出処理手段,使用禁止処理手段,異常処理手段,記録媒体判定手段,及び残有価価値特定処理手段として機能する。
ここで残有価価値特定処理手段として機能するカードR/W制御部29’は、貨幣受付手段(紙幣識別機23,硬貨識別機24)により受け付けた貨幣(紙幣2,硬貨3)の金額に相当する有価価値の大きさ(入金額)のうち貸与処理(カード玉貸処理)に使用されていない残有価価値の大きさ(カード金額)を、供給処理手段(カードR/W制御部29’)により記録情報処理部(カードR/W27)に供給された記録媒体(一般カード5)の記録情報から特定可能にするための残有価価値特定処理(カード残額の記録,入金額及びカードIDの送信)を行うものである。具体的には、紙幣識別機23又は硬貨識別機24により、紙幣2又は硬貨3を受け付けて入金額を識別すると、入金時判定によってカードが使用可であると判定されたことを条件として、入金額及びカードIDをシステムコントローラ60’に対して送信する(入金時送信)。システムコントローラ60’では、入金時使用判定によってカードが使用可であると判定されたことを条件として、受信したカードIDに対応付けて残額DBで管理している管理残額に、受信した入金額を加算更新する。その結果、管理残額DBでは、これまでの入金額のうちのカード玉貸処理に使用されていない額(即ち残有価価値の大きさ)が、新たな管理残額として記憶されることとなる。一方、カードユニット20’では、入金時判定及び入金時使用判定によって、カードが使用可であると判定されたことを条件として、カードR/W27に対して、現在のカード残額+入金額を、新たなカード残額として一般カード5に記録する。その結果、一般カード5には、これまでの入金額のうちのカード玉貸処理に使用されていない額(即ち残有価価値の大きさ)が、新たなカード残額として記録されることとなる。そしてシステムコントローラ60’の管理残額はカードユニット20’からの減算要求に応じて減算更新され、カードユニット20’のカード残額はシステムコントローラ60’からの減算応答に応じて減算更新されるが、これらの処理によっても入金額のうちのカード玉貸処理に使用されていない額(即ち残有価価値の大きさ)が、新たなカード残額として記録されることとなる。つまり、これらの処理によって残有価価値の大きさであるカード残額,管理残額が、一般カード5の記録情報(カード残額,カードID)から特定可能となる。
ユニット用通信部61a’は第1実施形態のユニット用通信部61と同様に、判定結果送信手段,異常処理通知手段として機能する。また制御部62’は第1実施形態の制御部62と同様に、使用判定手段,消去手段として機能する。
以上に説明した第2実施形態に係る遊技用システム1’の作用について図29〜図36を用いて説明する。まず、図29〜図31を用いて、貨幣をカードユニット20’に入金する際の処理について説明する。
図29に示すように、遊技者が紙幣2又は硬貨3をカードユニット20’に入金することで紙幣識別機23又は硬貨識別機24によって紙幣2又は硬貨3が受け付けられると(S100)、該貨幣の受付を検出したユニット制御部22’において入金不可の状態であるか否かの判定が実施される(S101)。S101の判定で入金不可の状態であると判定されたときには(Y)、受け付けた紙幣2又は硬貨3が紙幣挿入口23a又は硬貨返却口24fから返却される(S102a)。一方、S101の判定で入金不可の状態でないと判定されると(N)、受け付けた紙幣2又は硬貨3が紙幣識別機23又は硬貨識別機24で識別される(S102)。
次いで、ユニット制御部22’は、S102の識別結果としての入金額を含む入金要求をカードR/W制御部29’に通知し(S103’)、該通知を受けたカードR/W制御部29’は、カードR/W27の一般カード5に記録されている記録情報(カード残額,カードID)を読み取る(S105:入金時読取)。次いでカードR/W27のカードが使用可能であるか否かを判定する(S106:入金時判定)。S106の入金時判定によって、使用可能でないと判定されたときには(N)、第1実施形態と同様にS110以降の処理が行われる。
一方、S106の入金時判定によって、使用可能であると判定されたときには(Y)、入金額が1000円以下であるか否かを判定し(S107’)、該S107’で1000円以下でないと判定されたときには(N)、入金額及びカードIDを含む入金要求を、装置IDと共にシステムコントローラ60’に対して送信する(S108’)。一方、S107’で1000円以下であると判定されたときには(Y)、現在のカード残額が零であるか否かを判定して(S109’)、零であると判定されたときには、入金額及びカードIDを含む入金消費情報を、装置IDと共にシステムコントローラ60’に対して送信する(S110’:入金時送信)と共に、入金消費情報を送信した旨を示す入金消費情報送信通知をユニット制御部22’に送り(S111’)、該通知を受けたユニット制御部22’では、記憶している送信情報を更新する(S112’)。入金時送信の情報(S108’の入金要求又はS110’の入金消費情報)を受信したシステムコントローラ60’では後述するS120’以下の処理が行われる。一方、S109’でカード残額が零でないと判定されると、ユニット制御部22’に入金取消通知を送信し(S113’)、該通知を受けたユニット制御部22’では受け付けた貨幣を返却する(S114’)。
次に、S108’又はS110’の入金時送信の情報を受信したシステムコントローラ60’の作用について説明する。図30に示すように、入金時送信における情報(入金要求又は入金消費情報)を受信したシステムコントローラ60’は、受信したカードIDのカードが使用可能であるか否かの入金時使用判定が実施される(S120’)。該S120’は、第1実施形態のS120と同様の判定である。S120’で使用可能であると判定されたときには、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて、該装置IDと共に受信したカードIDを記憶する(S121)。次いで、受信した情報が入金要求であるか入金消費情報であるかの判定を実施する(S122’)。S122’で、入金要求であると判定されたときには、残額DBにおいて、受信したカードIDに対応付けて記憶されている管理残額に、受信した入金額を加算して更新する(S123’)と共に、受信した装置IDのカードユニット20’に対して、入金完了通知及び使用可である旨を示す使用判定結果を送信する(S124’)。一方、S122’で入金消費情報であると判定されたときには、残額DBにおいて、受信したカードIDに対応する管理残額として、入金額を一旦記憶し、該記憶処理の後に、入金額(即ちここでは玉貸に使用される金額)を管理残額から減算する(S125’入金消費処理)。これに伴い、制御部62’が処理情報を更新する(S126’)と共に、受信した装置IDのカードユニット20’に対して、入金消費完了通知及び使用可である旨を示す使用判定結果を送信する(S127’)。一方、S120’で使用可能でないと判定されたときには、受信した装置IDのカードユニット20’に対して、受信したカードIDのカードが使用可能でない旨を示す使用判定結果を送信する(S121a)。さらに、S120’の判定における別装置IDのカードユニット20’に対しては、第1実施形態と同様に所定の異常処理を実施する旨の異常処理通知を送信し、該異常処理通知を受信したカードユニット20’では、第1実施形態と同様の異常処理が行われる。
前記S124’,S127’,又はS121aの情報(使用可を示す使用判定結果及び入金完了通知,使用可を示す使用判定結果及び入金消費完了通知,又は使用不可を示す使用判定結果)をカードR/W制御部29’が受信すると(S130’)、受信した使用判定結果が使用可能である旨を示すか否かの判定を実施する(S131’)。S131’の判定で、使用可能である旨を示すと判定されたときには(Y)、該使用判定結果と共に受信した情報が入金消費完了通知であるか又は入金完了通知であるかの判定を実施する(S132’)。S132’で入金完了通知であると判定されたときには、第1実施形態のS132以降の処理と同様の処理が行われる。一方、S132’で入金消費完了通知であると判定されたときには、図31に示すS133’以降の処理が実施される。
このように、入金額に相当する有価価値の大きさを残額DBの管理残額に対して加算更新する入金処理を行うことにより有価価値の大きさを管理する有価価値管理部であるシステムコントローラ60’と前記貸与制御部であるカードユニット20’との間で、管理装置オンライン状態であるときには、所定額(ここでは1000円)を超える貨幣の受付に基づいてシステムコントローラ60’における前記入金処理が行われる。一方、所定額以下の場合には、前記入金消費処理が行われる。
なお、S131’の判定で、使用可能である旨を示さない(即ち使用不可能である旨を示す)と判定されたときには(N)、第1実施形態のS132a以降の処理と同様の処理が行われる。
次に、図31を用いて入金額分の玉貸処理に係る処理について説明する。カードR/W制御部29’では、前記S132’で入金消費完了通知であると判定されたことに基づいて、入金額をカードR/W27の一般カード5にカード残額として一旦記録し、記録後にカード残額から入金額(即ち玉貸処理に使用される金額)を減算すると共に(S133’)、入金消費完了通知をユニット制御部22’に送る。入金消費完了通知を受けたユニット制御部22’では、受け付けた貨幣を回収し(S135’)、入金額を残額として表示用記憶領域に記憶した後に(S136’)、入金額分の玉貸処理を実施(S137’)すると共に、記憶残額から該入金額(即ち玉貸処理に使用される金額)を減算する(S137a’)。そして、入金額分の玉貸処理が終了すると(S138’)、その後に留保通知をカードR/W制御部29に送り(S139’)、通常稼働状態となる(S140’)。ここで、表示用記憶領域の記憶残額は、入金額分の玉貸処理が行われることに基づいて一括して減算されるようにしても良く、1度数分の玉貸毎に減算されるようにしても良い。S140’の通常稼働状態では、貨幣が入金されると前述した図29のS100以降の処理が行われ、一般カード5が挿入されると第1実施形態と同様のS200以降の処理が行われ、玉貸ボタン15が操作されると後述する図32のS300以降の処理が行われ、カード返却ボタン16が操作されると後述する図36のS500以降の処理が行われる。なお、S139’の留保通知を受けたカードR/W制御部29’では、第1実施形態のS320以降の処理と同様の処理が実施される。
カードユニット20’に一般カード5が挿入されたときの処理は、第1実施形態の図11及び図12で説明した処理と同様である。
次に、図32を用いて、玉貸ボタン15が操作された際の処理について説明する。
ユニット制御部22’において、玉貸ボタン15の操作が検出されると(S300)、カード玉貸可能状態であるか否かの判定が実施され(S301)、カード玉貸可能状態でないと判定された場合には(N)、処理が終了する(S301a)。一方、S301の判定で、カード玉貸可能状態であると判定された場合には(Y)、返却操作を無効化して(S302)、使用額(例えば玉貸設定金額)を含む減算要求をカードR/W制御部29’に送信する(S303)。減算要求を受信したカードR/W制御部29’においては(S304)、使用額及びカードR/W27の一般カード5から読み取られたカードIDを含む減算要求を装置IDと共に、システムコントローラ60’に対して送信する(S305’)。S305’の減算要求をシステムコントローラ60’が受信すると(S306’)、受信した装置IDのカードユニット20’に対して減算応答を返信する(307’)と共に、管理残額を減算更新する(S310’)。このS310’では、受信したカードIDに対応する管理残額から受信した使用額を減算して更新する。そして、減算更新後の管理残額を受信した装置IDのカードユニット20’に対して返信する(S311’)。
カードR/W制御部29’は、S307’の減算応答を受信したことに基づいて、カードR/W27の一般カード5のカード残額から使用額を減算更新し(S308’)、減算応答をユニット制御部22’に送る(S309’)。
このように、使用額分の玉貸処理に先立って、残額の減算要求がカードユニット20’からシステムコントローラ60’に対して送信され、該減算要求に応じて、残額DBの管理残額が減算更新されるので、使用額分の玉貸処理の終了後にカードユニット20’とシステムコントローラ60’との間における通信を不能(例えばオフライン状態にする等)としてシステムコントローラ60’で管理している管理残額の減算更新を阻止するような不正を防止できる。
一方、S309’の減算応答を受信したユニット制御部22’では、前記判定用記憶領域の記憶残額から使用額を一括して減算して(S310)、使用額分の玉貸処理(カード玉貸処理)を開始する(S311)。なお図示しないが、表示用記憶領域に記憶されている残額は、1度数分の玉貸が行われる毎に1度数分ずつ減算更新され、それに伴って残度数表示器14に表示されている残額は、1度数ずつ減算表示される。
またカードR/W制御部29’がS311’の減算更新後の管理残額を受信すると、該受信した管理残額をユニット制御部22’に通知し(S312’)、該通知を受けたユニット制御部22’が、該受信した管理残額=減算後の記憶残額であるか否かの判定を実施する(S313’)。S313’で残額が一致する(管理残額=減算後の記憶残額)と判定されたときには、使用額分の玉貸処理が終了した(S313)後、返却操作を有効化し(S314)、第1実施形態のS315以降の処理と同様の処理が行われる。
次に、S313’の判定で残額が一致しない(管理残額≠減算後の記憶残額)と判定されたときの処理(残額不一致時の処理)について説明する。図33に示すように、ユニット制御部22’は、S313’で残額不一致と判定されたことを条件として、使用額分の玉貸処理の終了(S350’)後に、第1実施形態のS351〜S354の異常報知処理と同様の処理を行って、リセット操作待機待ち状態となる(S357)。
このように、システムコントローラ60’で減算更新された管理残額とカードユニット20’で減算された残額とが一致しない(即ち異常である)と判定されても使用額分の玉貸処理を中断せずに継続するので、異常であると判定されたときに該玉貸処理を中断する場合に比べて、該異常が解消した後に残りの玉貸処理を再開する等の処理が必要なくなり、処理が簡素化される。またシステムコントローラ60’で管理している売上の修正を要求する処理を行う必要がない。
なお、使用額分の玉貸処理の開始後に玉貸異常の発生を検出したときの処理は、第1実施形態の図15で説明した処理と同様である。
次に図34及び図35を用いてカードユニット20’とシステムコントローラ60’との間でオフライン状態が発生した場合におけるオンライン状態復帰後の処理について説明する。
オフライン状態からオンライン状態に復帰すると、カードR/W制御部29がオンライン状態への復帰を検知して(S400’)、入金完了情報又は入金未完情報,管理残額,及び処理情報(偶数回又は奇数回)の3つの情報を含むリカバリ情報をカードユニット20’に対して送信する(S410’)。ここで、制御部62’のRAMの状態記憶領域に入金要求を受信した旨が記憶されている場合には、入金未完情報を含むリカバリ情報とし、状態記憶領域に入金処理が完了した旨が記憶されている場合には、入金完了情報を含むリカバリ情報とする。なお、管理残額は、オンラインとなったカードユニット20’の装置IDに対応付けてカードユニットDBで記憶されているカードIDを特定し、該特定したカードIDに対応付けて残額DBで管理されている管理残額を特定することにより得られる。処理情報は前述したように制御部62’のRAMに記憶している情報である。S410’のリカバリ情報をカードユニット20’が受信すると(S420’)、該カードユニット20’で図35に示すS430’以下の処理が行われる。
まず、S430’では入金要求の送信後に入金完了通知を未受信の状態であるか否かが判定される。具体的には、EEPROMの状態記憶領域を領域を参照して、入金要求を送信済みである旨が記憶されているか否かの判定を行う。S430’で入金要求の送信後に入金完了通知を未受信の状態である(即ち入金要求を送信済みである旨が記憶されている)と判定された場合には、カードR/W制御部22’でオフライン状態を検知した後(又はオフライン状態からオンライン状態への復帰を検知した後)であるか否かを判定する(S431’)。
S431’でオフライン状態を検知した後であると判定された場合には(Y)、リカバリ情報に含まれる情報が入金未完情報であるか又は入金完了情報であるかを判定する(S432)。S432で入金未完情報であると判定されたときには、入金処理が完了していないとして、受け付けた貨幣を返却して(S433)、貨幣を受け付ける前の状態に戻る。
一方、S432で入金完了情報であると判定されたときには、入金処理が完了しているとして、受け付けた貨幣を回収して(S434)、前述したように、表示用記憶領域及び判定用記憶領域に新たなカード残額を記憶する処理(S135)と、カード玉貸可能状態となると共に返却操作を有効化する処理(S136)が行われる。
このように、システムコントローラ60’により、オフライン状態からオンライン状態への復帰を検知したときに、入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報がカードユニット20’に対して送信され、該リカバリ情報を受信したカードユニット20’により、入金処理が完了しているか否かが判定される。その結果、入金処理が完了していると判定されると、貨幣が回収されて、玉貸操作の検出に基づいて減算要求が送信されることにより、システムコントローラ60’における減算処理及びカードユニット20’における使用額分の玉貸処理が行われる一方で、入金処理が完了していないと判定されると、貨幣が返却されて貨幣受付前の状態に戻るので、入金処理の途中でオフライン状態が発生した場合にも、遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。
具体的には、貨幣を受け付けた後、システムコントローラ60’とカードユニット20’との間でオフライン状態が発生したときに、受け付けた貨幣を一律に返却するシステムであれば、カードユニット20’からシステムコントローラ60’に対する入金要求の通知後に、両者の間でオフライン状態が発生すると、前記受け付けた貨幣が返却されるにも拘わらず、システムコントローラ60’が入金処理を行っていれば(即ち入金額が管理残額に加算更新されれば)、遊技場が損をする(例えば管理残額として1000円が記憶されるにも拘わらず、実際には1000円紙幣が回収されていない)。このようなシステムに対して本発明を適用することによって遊技場が損をするおそれが無くなる。
同様に、貨幣を受け付けた後、システムコントローラ60’とカードユニット20’との間でオフライン状態が発生したときに、受け付けた貨幣を一律に回収するシステムであれば、カードユニット20’からシステムコントローラ60’に対する入金要求の通知後に、両者の間でオフライン状態が発生すると、前記受け付けた貨幣が回収されるにも拘わらず、システムコントローラ60’が入金処理を行っていなければ(即ち入金額が管理残額に加算更新されていなければ)、遊技者が損をする(例えば管理残額として1000円が記録されないにも拘わらず、実際には1000円紙幣が回収されてしまう)が、本発明を適用することによって遊技者が損をするおそれが無くなる。
またユニット制御部22’は、前記S431’で、オフライン状態を検知した後でないと判定されると(N)、前記S432’の判定を行わずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理や、玉貸操作を不能動化するための処理等を行う(S432a)。これによれば、システムコントローラ60’にオフライン状態からオンライン状態へ復帰したことを検知させてリカバリ情報を送信させるような不正を行っても、カードユニット20’でオフライン状態を検知した後でなければ、該リカバリ情報を受信しても入金処理が完了しているか否かの判定を行わずにエラー処理が行われるので、該不正により使用額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
次にS430’に戻り、該S430’で入金要求の送信後に入金完了通知を未受信の状態である(即ち入金要求を送信済みである旨が記憶されている)と判定されなかった場合(即ち入金要求を送信済みである旨が記憶されていない場合)には、減算要求送信後に減算応答を未受信の状態であるか否かの判定が実施される。具体的には、EEPROMの状態記憶領域を領域を参照して、減算要求を送信済みである旨が記憶されているか否かの判定を行う(S440’)。S440’で減算要求の送信後に減算応答を未受信の状態である(即ち減算要求を送信済みである旨が記憶されている)と判定された場合には、カードR/W制御部22’でオフライン状態を検知した後(又はオフライン状態からオンライン状態への復帰を検知した後)であるか否かを判定する(S441’)。
S441’でオフライン状態を検知した後であると判定された場合には(Y)、受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が判定用記憶領域で記憶している残額(即ち減算前の記憶残額)と一致するか否かを判定する(S442’)。S442’で一致する(管理残額=判定用記憶領域の記憶残額)と判定されると(Y)、管理残額が減算されていないとして玉貸処理を中止して(S443)、カード玉貸可能状態を継続する(S443a)。一方、S442’で一致しない(管理残額≠判定用記憶領域の記憶残額)と判定されると(N)、受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が判定用記憶領域で記憶している残額よりも大きいか否かが判定される(S444’)。
S444’で大きくない(管理残額<判定用記憶領域の記憶残額)と判定されると、使用額を判定用記憶領域の記憶残額から一括して減算し(S445)、該使用額分の玉貸処理を開始する(S446)。
このように、システムコントローラ60’により、オフライン状態からオンライン状態への復帰を検知したときに、管理残額を含むリカバリ情報がカードユニット20’に対して送信され、該リカバリ情報を受信したカードユニット20’により、該受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が記憶残額と一致するか否かが判定され、一致しないと判定されると、管理残額<記憶残額であることを条件として、システムコントローラ60’で管理されている管理残額の減算更新が行われているとして使用額分の玉貸処理が行われる。一方、管理残額が記憶残額と一致すると判定されると、システムコントローラ60’で管理されている管理残額の減算更新が行われていないとして使用額分の玉貸処理が行われないので、使用額分の玉貸処理に先立ってシステムコントローラ60’で管理されている管理残額を減算更新するための減算要求をカードユニット20’からシステムコントローラ60’に対して送信する場合にも、オフライン状態の発生により遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。
具体的には、オフライン状態からオンライン状態への復帰後に、一律に使用額分の玉貸処理を行うシステムであれば、カードユニット20’からの減算要求送信後にシステムコントローラ60’の管理残額(残額DBの管理残額)の減算更新が行われていない場合に、遊技場が損をしてしまうことになり、一律に使用額分の玉貸処理を行わないシステムであれば、減算要求がシステムコントローラ60’に届いており管理残額の減算更新が行われている場合に、遊技者が損をしてしまうことになるが、本発明によれば、かかる問題点が解消される。
なおユニット制御部22’は、S446で使用額分の玉貸処理が開始されると、リカバリ情報の管理残額(即ち減算更新後の管理残額)と、判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS445の減算後の記憶残額)とが一致するか否かを判定し(S447’)、残額一致(Y)と判定すると、前記S313以降の処理を行う。一方、S447’で残額不一致(N)と判定すると、前記S350’に進んで、玉貸処理の終了後に(S350’)、前記S351〜S354の異常報知処理を行う。このように、カードユニット20’により、リカバリ情報を受信した後に使用額分の玉貸処理を行ったときに、該受信したリカバリ情報に含まれる管理残額と記憶残額とが一致するか否かが判定され、一致しないと判定されると、オフライン状態が発生したことに基づく残額の異常が発生した旨を報知するための異常報知処理が行われるので、遊技場の店員がその旨を把握して、迅速な対応を取ることが可能となる。またS351において、異常報知処理として一般カード5の返却を禁止するための返却禁止処理が行われるので、オフライン状態が発生したことに基づく残額の異常が発生した状態で、遊技場の店員による対応の前に遊技者が一般カード5を返却して持ち去ってしまうことを防止できる。
またユニット制御部22は、前記S441’で、オフライン状態を検知した後でないと判定されると(N)、前記S442’の判定を行わずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理や、玉貸操作を不能動化するための処理等を行う(S442a)。これによれば、システムコントローラ60’にオフライン状態からオンライン状態へ復帰したことを検知させてリカバリ情報を送信させるような不正を行っても、カードユニット20’でオフライン状態を検知した後でなければ、該リカバリ情報を受信しても残額の一致判定を行わずにエラー処理が行われるので、該不正により使用額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
さらにユニット制御部22’は、前記S444’で、受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が判定用記憶領域で記憶している残額(即ち減算前の記憶残額)よりも大きい(管理残額>記憶残額)と判定されると、玉貸処理を行うことなく、前記S351に進んで異常報知処理を行う。このように、カードユニット20’により、受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が記憶残額よりも大きいか否かが判定され、該管理残額が大きいと判定されると、使用額分の玉貸処理を行うことなく、異常が発生した旨を報知するための異常報知処理が行われるので、システムコントローラ60’で管理されている残額(残額DBの管理残額)を増加させるような不正が行われても、遊技場が損をすることが無く、遊技場の店員がその旨を把握して、迅速な対応を取ることが可能となる。
次にS440’に戻り、該S440’で減算要求の送信後に減算応答を未受信の状態である(即ち減算要求を送信済みである旨が記憶されている)と判定されなかった場合(即ち減算要求を送信済みである旨が記憶されていない場合)には、入金消費情報送信後に入金消費完了通知を未受信の状態であるか否かの判定が実施される。具体的には、EEPROMの状態記憶領域を領域を参照して、入金消費情報を送信済みである旨が記憶されているか否かの判定を行う(S450’)。S450’で入金消費情報の送信後に入金消費完了通知を未受信の状態である(即ち入金消費情報を送信済みである旨が記憶されている)と判定された場合には、ユニット制御部22’でオフライン状態を検知した後(又はオフライン状態からオンライン状態への復帰を検知した後)であるか否かを判定する(S451’)。
S451’でオフライン状態を検知した後であると判定された場合には(Y)、受信したリカバリ情報に含まれる処理情報がEEPROMに記憶している送信情報と一致するか否かを判定する(S452)。ここで一致しない(処理情報≠送信情報)と判定されたときには(N)、受け付けた貨幣を返却し(S453)、更新した送信情報を元に戻して(S454:偶数回であれば奇数回とし、奇数回であれば偶数回とする)、通常稼働状態となる(S455’)。S455’の通常稼働状態では、貨幣が入金されると前述した図29のS100以降の処理が行われ、一般カード5が挿入されると第1実施形態と同様のS200以降の処理が行われ、玉貸ボタン15が操作されると前述した図32のS300以降の処理が行われ、カード返却ボタン16が操作されると後述する図36のS500以降の処理が行われる。
一方、S452で一致すると判定されたときには、第1実施形態におけるS165以降の処理が行われる。即ち、受け付けた貨幣が回収され(S165)、入金額を残額として表示用記憶領域に記憶した後に(S166)、入金額分の玉貸処理を実施(S167)すると共に、記憶残額から該入金額(即ち玉貸処理に使用される金額)を減算する(S167a)。そして、入金額分の玉貸処理が終了すると(S168)、その後に通常稼働状態となる(S169’)。ここで、表示用記憶領域の記憶残額は、入金額分の玉貸処理が行われることに基づいて一括して減算されるようにしても良く、1度数分の玉貸毎に減算されるようにしても良い。S169’の通常稼働状態では、貨幣が入金されると前述した図29のS100以降の処理が行われ、一般カード5が挿入されると第1実施形態と同様のS200以降の処理が行われ、玉貸ボタン15が操作されると前述した図32のS300以降の処理が行われ、カード返却ボタン16が操作されると後述する図36のS500以降の処理が行われる。
このように、システムコントローラ60’により、オフライン状態からオンライン状態への復帰を検知したときに、入金消費処理の実行毎に更新される処理情報を含むリカバリ情報がカードユニット20’に対して送信され、該リカバリ情報を受信したカードユニット20’により、該受信したリカバリ情報に含まれる処理情報と当該カードユニット20’で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否か(ここでは偶奇が一致するか否か)が判定され、予め定められた関係であると判定されたことを条件として、入金額分の玉貸処理が行われるので、オフライン状態が発生しても、システムコントローラ60’側とカードユニット20’側の処理に不一致が生じることがない。
ここで仮に、カードユニット20’が、前記リカバリ情報として、システムコントローラ60’で管理されている管理残額やオフライン状態の発生前におけるシステムコントローラ60’の処理状態を含むリカバリ情報を取得したとしても、入金額分の玉貸処理が行われるシステムの場合には、オフライン状態の発生前に入金消費情報を受信できているか否かに関わらず、システムコントローラ60’の管理残額は零であり、またオフライン状態の発生前におけるシステムコントローラ60’の処理状態は入金消費済みであるため、今回の貨幣の受付に基づく入金消費処理が行われたのか,あるいは前回の貨幣の受付に基づく入金消費処理が行われたのかの判断がつかない。そこで本発明は、図35に示すように、処理情報と送信情報とが予め定められた関係であるか否かを判定することにより、今回の貨幣の受付に基づく入金消費処理が行われたのか否かをカードユニット20’が把握できるようにしたものである。
またユニット制御部22’は、前記S451’で、オフライン状態を検知した後でないと判定すると(N)、前記S452’の判定を行わずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理等を行う。これによれば、システムコントローラ60’にオフライン状態からオンライン状態へ復帰したことを検知させてリカバリ情報を送信させるような不正を行っても、カードユニット20’でオフライン状態を検知した後でなければ、該リカバリ情報を受信しても処理情報と送信情報とが予め定められた関係であるか否かの判定を行わずにエラー処理が行われるので、該不正により入金額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
次にS450’に戻り、該S450’で入金消費情報の送信後に入金消費完了通知を未受信の状態でない(即ち入金消費情報を送信済みである旨が記憶されていない)と判定された場合には、通常稼働状態となる(S460’)。S460’の通常稼働状態では、貨幣が入金されると前述した図29のS100以降の処理が行われ、一般カード5が挿入されると第1実施形態と同様のS200以降の処理が行われ、玉貸ボタン15が操作されると前述した図32のS300以降の処理が行われ、カード返却ボタン16が操作されると後述する図36のS500以降の処理が行われる。
次に、図36を用いて、カード返却ボタン16が操作された際の処理について説明する。図36に示すように、ユニット制御部22’において、カード返却ボタン16の操作が検出されると(S500)、返却操作が有効であるか否かの判定が実施される(S501)。S501の判定で、返却操作が有効でないと判定されると(N)、処理を終了する(S502)。一方、S501の判定で返却操作が有効であると判定された場合には(Y)、カード玉貸可能状態を解除して(S503)、カード返却ボタン16が操作された旨を示す返却要求をカードR/W制御部29’に送信する(S504)。返却要求を受けたカードR/W制御部29’は、カードR/W27のカードからカードIDを読み取ると共に、該読み取った情報を含む返却要求と、消去通知を、装置IDと共にシステムコントローラ60’に送信する。
S505で送信された情報を受信したシステムコントローラ60’では、カードユニットDBにおいて、受信した装置IDに対応付けて記憶しているカードIDを消去する(S506)と共に、返却完了通知をカードユニット20に返信する(S508’)。返却完了通知を受けたカードR/W制御部29’は、ユニット制御部22’に返却完了通知を送信する(S509)と共に、カードR/W27のカードを排出する(S510)。そして、ストック枚数の更新に伴い後述するSA01以下の処理を行う。一方、S509の返却完了通知を受けたユニット制御部22’では、判定用記憶領域及び表示用記憶領域の記憶残額を消去する(S511)。
[2−2.第2実施形態の変形例に係る遊技用システム1’]
次に第2実施形態の変形例に係る遊技用システム1’の構成について説明する。この変形例は、前述した第2実施形態と比較して、カードユニット20’のカードR/W制御部29’がリカバリ情報送信要求手段として機能する点と、それに伴う入金処理完了判定手段,貸与判定手段,及び処理情報判定手段であるカードユニット20’のユニット制御部22’,並びにリカバリ情報送信手段であるシステムコントローラ60’のユニット用通信部61a’の各機能のみが異なり、その他の点は同様である。
ここでカードR/W制御部29’はリカバリ情報送信要求手段の一例であって、前記入金処理手段(制御部62’)による入金処理(管理残額の更新)が完了しているか否かを示す情報を含む前記リカバリ情報の送信要求を前記有価価値管理部(システムコントローラ60’)に対して送信するものである。
またリカバリ情報送信要求手段として機能するカードR/W制御部29’は、前記更新要求送信手段により更新要求(減算要求)を送信した後、前記更新応答返信手段から更新応答(減算応答)を受信する前に、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(オンライン状態)であることを検知したときに、有価価値管理部(システムコントローラ60’)で管理されている有価価値の大きさ(残額DBの管理残額)を含むリカバリ情報の送信要求を該有価価値管理部に対して送信するものである。
さらにリカバリ情報送信要求手段として機能するカードR/W制御部29’は、前記入金消費情報送信手段により入金消費情報を送信した後、前記入金消費完了通知返信手段から入金消費完了通知が返信されてくる前に、前記貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(オンライン状態)であることを検知したときに、前記処理情報記憶手段で記憶されている処理情報を含むリカバリ情報の送信要求を前記有価価値管理部(システムコントローラ60’)に対して送信するものである。
ここで前記入金処理完了判定手段として機能するユニット制御部22’は、前記入金要求送信手段(カードR/W制御部29’)により入金要求を送信した後、前記入金完了通知返信手段(ユニット用通信部61a’)から返信されてくる入金完了通知を受信する前に、前記リカバリ情報送信要求手段(カードR/W制御部29’)による送信要求に応じて前記有価価値管理部(システムコントローラ60’)から送信されてくるリカバリ情報(即ち入金未完情報又は入金完了情報を含むリカバリ情報)を受信したときに、該受信したリカバリ情報に基づいて、前記入金処理が完了しているか否かを判定するものである。なお前記入金処理完了判定手段として機能するユニット制御部22’は、前述した第2実施形態と同様に、入金要求送信後に入金完了通知を未受信の状態で、前記受信したリカバリ情報に含まれる情報が、入金未完情報であるか入金完了情報であるかを判定する。
ここで前記貸与判定手段として機能するユニット制御部22’は、前記リカバリ情報送信要求手段による送信要求に応じて有価価値管理部(システムコントローラ60’)のリカバリ情報送信手段から送信されてくる前記リカバリ情報(即ち残額DBの管理残額を含むリカバリ情報)を受信したときに、該受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさが、判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)と一致するか否かを判定するものである。なお前記貸与判定手段として機能するユニット制御部22’は、前述した第2実施形態と同様に、減算要求送信後に減算応答を未受信の状態で、前記受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさ(管理残額)が、判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)よりも大きいか否かを判定する。
ここで前記処理情報判定手段として機能するユニット制御部22’は、前記リカバリ情報送信要求手段から送信した送信要求に応じて有価価値管理部(システムコントローラ60’)のリカバリ情報送信手段から送信されてきたリカバリ情報に含まれる処理情報と前記送信情報記憶手段で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否かを判定する。なお前記処理情報判定手段として機能するユニット制御部22’は、前述した第2実施形態と同様に、入金消費情報送信後に入金消費完了通知を未受信の状態で、前記受信したリカバリ情報に含まれる処理情報が、記憶している送信情報と一致する(偶奇が一致する)か否かを判定する。また貸与制御部として機能するカードユニット20’のユニット制御部22’は、前記リカバリ情報送信要求手段によりリカバリ情報の送信要求を送信したときには、前記処理情報判定手段により予め定められた関係であると判定されたことを条件として、前記貸与処理手段により前記入金額分の玉貸処理(入金額玉貸処理)を行う。
なおリカバリ情報送信手段として機能するシステムコントローラ60’は、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知した後に前記リカバリ情報送信要求手段からリカバリ情報の送信要求を受信したときに、該リカバリ情報をカードユニット20’に対して送信する。一方、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知していないにも拘わらず前記リカバリ情報送信要求手段からリカバリ情報の送信要求を受信したときには、該リカバリ情報をカードユニット20’に対して送信せず、この場合にはエラー処理を行う。このエラー処理は、例えば異常である旨を報知するための処理や、一般カード5の返却を禁止する処理等である。
次に図37を参照して、第2実施形態の変形例に係る遊技用システム1’の作用について説明する。この変形例では、前述した第2実施形態と比較して、前記図34に代えて図37の処理が行われる点のみが異なり、その他の処理は同様である。
オフライン状態からオンライン状態に復帰すると、カードR/W制御部29’がオンライン状態への復帰を検知して(S800’)、リカバリ情報送信要求をシステムコントローラ60’に対して送信する(S801’)。システムコントローラ60’がS801’のリカバリ情報送信要求を受信すると(S802’)、オフライン状態を検知したか否か(又はオフライン状態からオンライン状態への復帰を検知したか否か)を判定する(S803’)、ここでオフライン状態を検知していた場合には、入金完了情報又は入金未完情報,管理残額,及び処理情報(偶数回又は奇数回)の3つの情報を含むリカバリ情報をカードユニット20’に対して送信する(S810’)。このリカバリ情報に含める情報は、第2実施形態と同様である。S810’のリカバリ情報をカードユニット20’が受信すると(S820’)、該カードユニット20’のユニット制御部22’では、図35に示したS430’以下の処理が行われる。
ここでカードユニット20’からシステムコントローラ60’に対して送信するリカバリ情報送信要求は、入金完了情報又は入金未完情報と、管理残額と、処理情報とを全て含むリカバリ情報の送信を要求する旨を示すものであり、該送信要求を受信したシステムコントローラ60’では、上記3つの情報を全て含むリカバリ情報を返信するようになっている。
一方、S803’でオフライン状態を検知していなかった場合には、リカバリ情報をカードユニット20’に返信せず、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理や、一般カード5の返却を禁止する処理(例えば返却を禁止する指示をカードユニット20’に送る)等を行う。これによれば、カードR/W制御部29’にオフライン状態からオンライン状態へ復帰したことを検知させてリカバリ情報の送信要求を送信させるような不正を行っても、システムコントローラ60’の制御部62’でオフライン状態を検知した後でなければ、該リカバリ情報を送信せずにエラー処理が行われるので、該不正により使用額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
[3.変形例]
最後に、本発明の変形例について説明する。この変形例に関しては、「貨幣の入金処理及び遊技媒体の貸与処理に係る機能」,「記録媒体の使用可・不可の判定処理に係る機能」,及び「記録媒体数の適正化に係る機能」に分けて説明する。
(3−1.貨幣の入金処理及び遊技媒体の貸与処理に係る機能の変形例)
まず、貨幣の入金処理及び遊技媒体の貸与処理に係る機能の変形例について説明する。
上記の実施形態では、図3に示すように、紙幣識別機23にて受付可能な紙幣2の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な紙幣2の種類は、該4種類のうちの任意の1種類又は2種類以上でも良い。同様に、上記の実施形態では、硬貨識別機24にて受付可能な硬貨3の種類が100円硬貨,及び500円硬貨の2種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な硬貨3の種類は、該2種類のうちの任意の1種類でも良い。なお貨幣として紙幣2及び硬貨3の双方を受け付けるものには限られず、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみを受け付けるものでも良い。
上記の実施形態では、図3に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機23、硬貨識別機24)により受け付けられて回収された貨幣(紙幣2,硬貨3)がカードユニット20,20’の外部に排出されて、紙幣搬送機構,硬貨搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられて回収された貨幣は、カードユニット20,20’の内部に貯留されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図3に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機23、硬貨識別機24)において、有体物である貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付ける例について説明したが、これに限らず、無体物である貨幣(例えば電子マネー等の貨幣金額に相当する金額データや、クレジットカードから特定される与信金額や、デビットカードから特定される預金金額等)を接触又は非接触で受け付けるようにしても良く、この場合には、貨幣の回収は決済処理の実行に相当し、貨幣の返却は決済処理の中止に相当する。
上記の実施形態において、記録媒体である一般カード5に代えて、会員登録を行った会員遊技者に対して発行される会員カードや、会員登録を行っていないビジタ遊技者に対して発行されるビジタカードを使用するようにしても良い。
ここで記録媒体として会員カード及びビジタカード(又は上記実施形態の一般カード5)の両方を使用するようにした場合には、貨幣の入金の際に、記録媒体受付手段により受け付けている記録媒体が会員カードであるか又はビジタカードであるかによって、以下のように異なる処理を行っても良い。まず、貨幣が入金されたときに、受け付けている記録媒体が会員カードである場合には、該会員カードの記録情報(例えば上記の実施形態のカード残額に相当する情報や、上記の実施形態のカードIDに相当する情報(例えば会員を個々に識別可能な会員ID等))から特定される有価価値の大きさに、入金額相当の有価価値の大きさを加算して更新し、貸与要求操作(玉貸ボタン15)に応じて使用額分(玉貸設定金額分又は記憶残額分)の玉貸処理を行うようにする。一方、受け付けている記録媒体がビジタカードである場合には、入金額相当の有価価値の大きさ(入金額自体又は入金額相当の度数)をビジタカードに一旦記録して、該記録した有価価値の大きさに相当する遊技媒体を貸与することで、入金額を消費する(即ち一発貸しを行う)。このように、両記録媒体が使用される場合に、受け付けている記録媒体が会員カードの場合には上記の実施形態における使用額分の玉貸処理が行われる一方、記録媒体がビジタカードである場合には上記の実施形態における入金額分の玉貸処理が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、記録媒体(一般カード5)が非接触式のICカードである例について説明したが、これに限らず、該記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(例えばバーコード),三次元コード,又は光干渉(例えばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また記録媒体の形状はカード型には限られず、コイン型であっても良い。
上記の実施形態では、有価価値の大きさとして金額自体が管理されている例について説明したが、これに限らず、該有価価値の大きさとして、該金額が所定の比率で換算された残度数や点数等が管理されるようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパチロット,遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシン,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシン等であっても良い。
上記の第2実施形態では、カードユニット20において、ユニット制御部22’とカードR/W制御部29とが別個に設けられている例について説明したが、これに限らず、両者の機能を備える1つの制御部を設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、パチンコ機10とカードユニット20,20’間で玉貸処理が行われるときに、図4に示すように、PRDY信号,BRDY信号,BRQ信号,及びEXS信号等の送受によって玉貸処理が行われる例について説明したが、該玉貸処理は、例えば以下の変形例1,変形例2,又は変形例3に示す如く行われるようにしても良い。
まず変形例1として、カードユニット20,20’は、1度数に相当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数であり、予めシステムコントローラ60,60’等により設定されてカードユニット20,20’に配信されている)である払出要求玉数のパチンコ玉の払出を要求する払出要求信号をパチンコ機10の払出制御基板12に対して送信する。
該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、前記払出要求玉数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から払出要求玉数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、実際に払い出したパチンコ玉の数である払出結果玉数を示す払出結果信号をカードユニット20,20’のユニット制御部22,22’に対して送信する。
該払出結果信号を受信したカードユニット20,20’は、前記払出要求信号に示される払出要求玉数と、該払出結果信号に示される払出結果玉数とを照合し、照合OKである場合には、1度数分の前記減算として、ユニット制御部22,22’のRAMの表示用記憶領域に記憶されている残額からパチンコ玉の貸与に使用された1度数に相当する金額を減算すると共に、残度数表示器14に表示された残度数から1度数を減算する。そしてカードユニット20,20’は、これら1度数分の玉貸を前記入金額分又は前記使用額分(即ち記憶残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額分,また記憶残額<玉貸設定金額であれば該記憶残額分)だけ繰り返し、該入金額分又は使用額分の玉貸の終了に基づいて、玉貸終了信号をパチンコ機10の払出制御基板12に対して送信し、玉貸処理を終了する。なお「使用額分の玉貸処理の終了」とは、今回の玉貸操作に基づく該使用額分の玉貸の終了を意味する。
次に変形例2として、パチンコ機10において、カードユニット20,20’からの1回の払出要求に応じて払い出すパチンコ玉の数(以下「単位払出数」という。)を設定変更可能に構成すると共に、カードユニット20,20’において、該設定された単位払出数を予め記憶可能に構成した場合には、以下のようにして貸与処理を行う。まずカードユニット20,20’は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部22により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、実際に払い出したパチンコ玉の数である払出結果玉数を示す払出結果信号をユニット制御部22に対して送信する。該払出結果信号を受信したカードユニット20,20’は、前記予め記憶している単位払出数と、該払出結果信号に示される払出結果玉数とを照合し、照合OKである場合には、前記1度数分の減算処理を行い、その後、前記玉貸設定度数分の貸与処理を行う。
ここで払出結果玉数を示す払出結果信号は、パチンコ機10の払出制御基板12から出力されるようにしても良いし、払い出されたパチンコ玉の数を検出する図示しない払出検出センサから出力されるようにしても良い。またカードユニット20,20’において予め記憶しておく単位払出数は、カード会社の管理サーバ90や遊技場のシステムコントローラ60,60’で設定し、カードユニット20,20’に配信して記憶するようにすれば良い。そして、例えば前記単位払出数と払出結果玉数との照合NGの場合に、カードユニット20,20’を不能動化するように構成すれば、遊技場が実際の申告よりも小さい単位払出数をパチンコ機10において設定するような不正を防止できる。
さらに変形例3として、前記単位払出数が一定(例えば25個)である場合には、以下のようにして貸与処理を行う。まずカードユニット20,20’は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部22,22’により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、玉払出装置13からパチンコ玉の払出が可能であるか否かを確認し、該確認結果が可能である場合には、玉貸準備信号をユニット制御部22,22’に対して送信する。該玉貸準備信号を検出したカードユニット20,20’は、玉貸指令信号を払出制御基板12に対して送信し、該玉貸指令信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、1度数分の貸与処理の完了を示す玉貸完了信号をユニット制御部22に対して送信する。該払出結果信号を受信したカードユニット20,20’は、前記1度数分の減算処理を行い、その後、前記玉貸設定度数分の貸与処理を行う。
なお、変形例1〜3の玉貸処理を行うカードユニット20,20’において、異常発生検出手段により使用額分の玉貸処理における異常の発生を検出したときに、貸与処理中断手段が当該玉貸処理を中断するにあたり、パチンコ機10に対する前記払出要求信号の送信を停止する。そして、異常解消検出手段により使用額分の玉貸処理における異常の解消を検出したときに、前記貸与処理中断手段により中断された使用額分の玉貸処理を再開するにあたり、パチンコ機10に対する前記払出要求信号の送信が開始される。
上記の実施形態では、遊技媒体を貸与するための貸与処理が、パチンコ玉を貸与する玉貸処理(入金額分の玉貸処理,使用額分の玉貸処理)である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記画像式のパチンコ機やスロットマシンにおいて有価価値の大きさを遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
上記の実施形態では、貸与処理が行われた場合に、カードユニット20,20’と遊技機(パチンコ機10)との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて、該遊技機に設けられた玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて貸与される例について説明したが、これに限らず、カードユニット20,20’に設けられた図示しない玉払出装置からパチンコ玉が払い出されて貸与されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図3に示すように、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16が遊技機(パチンコ機10)に設けられ、カードユニット20,20’と接続されている例について説明したが、これに限らず、これら残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16の一部又は全部をカードユニット20,20’に設けるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、管理装置オンライン状態であるときに貨幣を受け付けると、入金額が一般カード5のカード残額に加算されてカード残額が更新される(即ちカード残額の多少によらず一律に入金額が加算される)例について説明したが、このとき一般カード5のカード残額が所定額(例えば1000円)以下であるときにのみ貨幣を受付可能として、入金額がカード残額に加算されるようにしても良い。また、カード残額が零であるときにのみ貨幣を受付可能として、このときの入金額をカード残額として記録するようにしても良い。
これと同様に、上記の第2実施形態では、1000円を超える金額の貨幣を受け付けると、入金額が一般カード5のカード残額に加算されてカード残額が更新される(即ちカード残額の多少によらず一律に入金額が加算される)例について説明したが、このとき一般カード5のカード残額が所定額(例えば1000円)以下であるときにのみ貨幣を受付可能として、入金額がカード残額に加算されるようにしても良い。また、カード残額が零であるときにのみ貨幣を受付可能として、このときの入金額をカード残額として記録するようにしても良い。
上記の第2実施形態では、入金額が1000円以下であるときに入金消費情報が送信されて、その結果として入金額玉貸処理が行われ、入金額が1000円を超えているときに入金要求が送信されて、その結果としてシステムコントローラ60’において入金処理が行われる例について説明したが、これに限らず、入金額の多少によらずに入金消費情報が送信されて入金額玉貸処理が行われるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、管理装置オフライン状態でカード残額が零の状態であるカードユニット20が所定額(1000円)以下の貨幣を受け付けたときに、入金額が一般カード5に一旦記録されて、消去される例について説明したが、このとき該カードユニット20の一般カード5には、カード残額とは別の記憶領域(副記憶領域)に入金額が記録されて、消去されるようにしても良く、入金額をカード残額に加算した後、該カード残額から入金額分だけ減算するようにしても良い。このようにすることで、カード残額が残存しているときでも管理装置オフライン状態で貨幣を受け付けて、入金額玉貸処理を行うことが可能である。なお、このとき入金額が記録される記録媒体は、一般カード5に限らず、カードR/W制御部29のRAM(又はEEPROM)や、カードR/W27の内部に指触不能に封入されている封入型カードや、外部からカードR/W27に挿入されたカード等であっても良い。
上記の第2実施形態では、カードR/W27の一般カード5のカード残額が零である場合にのみ、入金額が1000円以下であることを条件として、入金消費情報が送信されて、その結果として入金額玉貸処理が行われる例について説明したが、これに限らず、前記カード残額が残存している場合(零でない場合)であっても、入金消費情報が送信されて、その結果として入金額玉貸処理が行われるようにしても良い。このときシステムコントローラ60’において、残額DBの管理残額とは別の記憶領域で、受信したカードIDに対応付けて入金額を記憶して、消去するようにしても良く、入金額を管理残額に加算した後、該管理残額から入金額分だけ減算するようにしても良い。また、このときカードユニット20’の一般カード5には、カード残額とは別の記憶領域(副記憶領域)に入金額が記録されて、消去されるようにしても良く、入金額をカード残額に加算した後、該カード残額から入金額分だけ減算するようにしても良い。なお、このとき入金額が記録される記録媒体は、一般カード5に限らず、カードR/W制御部29’のRAM(又はEEPROM)や、カードR/W27の内部に指触不能に封入されている封入型カードや、外部からカードR/W27に挿入されたカード等であっても良い。
上記の実施形態では、入金額が記録される記録媒体が、カードR/W27の一般カード5である例について説明したが、これに限らず、該記録媒体は、例えば第1実施形態における表示用記憶領域や、第2実施形態におけるカードR/W制御部29’のRAMや、カードR/W25の内部に指触不能に封入されている封入型カードや、外部からカードR/W25に挿入されたカードであっても良い
上記の実施形態では、貸与制御部から有価価値管理部に対して送信される減算要求に使用額が含まれる例について説明したが、これに限らず、該減算要求に、有価価値減算手段による減算後の残額が含まれるようにしても良い。つまり、上記の実施形態では、使用額を有価価値管理部に送信して、有価価値管理部側で管理残額(一般カード5に記録されているカード残額又はハードディスク63で記憶している管理残額)から使用額を減算して管理残額を更新していたが、貸与制御部から減算後の残額が送信されれば、有価価値管理部は管理残額を該送信されてきた残額に更新するのみで良く、これによれば、有価価値管理部側で管理残額を減算をする必要が無くなる。
上記の実施形態では、玉貸処理において、記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの減算が1度数分ずつ行われるため、表示用記憶領域と判定用記憶領域とを別個に設ける例について説明したが、玉貸処理の終了を待たずに(残額が一致するか否かの判定前に)該減算が使用額分一括して行われるようにした場合には、両記憶領域の機能を兼ね備えるものを1つだけ設けるようにしても良い。また上記の実施形態では、有価価値管理部から受信した残額と判定用記憶領域で記憶されている残額が一致するか否かの判定が玉貸処理の途中で行われるため、表示用記憶領域と判定用記憶領域とを別個に設ける例について説明したが、該判定が玉貸処理の終了後に行われるようにした場合には、両記憶領域の機能を兼ね備えるものを1つだけ設けるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、通信不可能状態が電断である例について説明したが、これに限らず、該通信不可能状態には、ユニット制御部22とカードR/W制御部29の間が断線して通信できないような場合や、いずれか一方で通信以外の他の処理が優先して行われていたり、通信機能に異常が発生しているため、確認信号を送っても応答がなく通信できない場合も含まれる。
上記の実施形態では、送信情報と処理情報との予め定められた関係とは、両者の偶奇が一致するものである例について説明したが、これに限らず、該関係は、貸与制御部の処理(入金消費情報の送信)に基づき有価価値管理部の処理(入金消費処理の実行)が行われたか否かを貸与制御部が判定できるように予め定められた関係であれば良い。例えば両者の偶奇が食い違っていれば、予め定められた関係であると判定するようにしても良い。
上記の実施形態では、送信情報が、当日における入金消費情報の送信回数を偶数回又は奇数回で示すものであり、処理情報が、当日における入金消費処理の実行回数を偶数回又は奇数回で示すものである例について説明したが、これに限らず、送信情報を、当日における入金消費情報の送信回数の通算数を示すものとし、処理情報を、当日における入金消費処理の実行回数の通算数を示すものとしても良い。また送信情報を、入金消費情報の送信毎に更新される0又は1の符号とし、処理情報を、入金消費処理の実行毎に更新される0又は1の符号としても良く、さらに該0又は1の符号の代わりに、フラグをON又はOFFするものでも良い。即ち送信情報は、入金消費情報の送信毎に更新される情報であれば良く、また処理情報は、入金消費処理の実行毎に更新される情報であれば良い。
上記の第1実施形態において、図17のS431で入金未完と判定されたときに、受付貨幣を返却せずに留保して、カードR/W制御部29に対して入金要求を再度送信するようにしても良い。同様に、上記の第2実施形態において、図35のS431で入金未完と判定されたときに、受付貨幣を返却せずに留保して、カードR/W制御部29’からシステムコントローラ60’に対して入金要求を再度送信するようにしても良い。
上記の第1実施形態において、図17のS452で処理情報と送信情報が予め定められた関係にないと判定されたときに、受付貨幣を返却せずに留保して、送信情報を戻した後に、カードR/W制御部29に対して入金消費情報を再度送信するようにしても良い。同様に、上記の第2実施形態において、図35のS452’で処理情報と送信情報が予め定められた関係にないと判定されたときに、受付貨幣を返却せずに留保して、送信情報を戻した後に、カードR/W制御部29’からシステムコントローラ60’に対して入金消費情報を再度送信するようにしても良い。
上記の第1実施形態において、カードR/W制御部29からユニット制御部22への入金完了通知の後に、一般カード5に記録された入金額を示す入金額通知がカードR/W制御部29からユニット制御部22に対してさらに送信された後に、図9のS134以下の処理が行われて、玉貸操作の受付が可能(カード玉貸可能状態)となるようにしても良い。この場合の入金完了通知には、カード残額を含める必要は無く、有価価値管理部(カードR/W制御部29)で入金処理が行われたことを確認できる情報であれば良い。同様に、上記の第2実施形態において、システムコントローラ60’からカードユニット20’への入金完了通知の後に、システムコントローラ60’で記憶された入金額を示す入金額通知がシステムコントローラ60’からカードユニット20’に対してさらに送信された後に、図30のS134以下の処理が行われて、玉貸操作の受付が可能(カード玉貸可能状態)となるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図8及び図9に示すように、管理装置オンライン状態における貨幣の受付時には、カードユニット20からシステムコントローラ60に対して入金額送信されず、システムコントローラ60’で入金額を認識することができない例について説明したが、これに限らず、貨幣の受付時に、入金額及びカードIDを含む入金要求がカードR/W制御部29からシステムコントローラ60に対して送信され、システムコントローラ60において該入金額を認識して、カードIDと対応付けた管理をする(該入金額を、受信したカードIDに対応付けて管理している管理残額に加算する等)ようにしても良い。同様に、上記の第1実施形態では、図13に示すように、使用額分の玉貸処理が行われるときに、システムコントローラ60において記憶している管理残額が減算更新されない例について説明したが、これに限らず、使用額分の玉貸処理が行われることに基づいて、使用額及びカードIDを含む減算要求がカードR/W制御部29からシステムコントローラ60に対して送信され、システムコントローラ60において、該使用額を、受信したカードIDに対応付けて管理している管理残額から減算更新するようにしても良い。
上記の実施形態では、ユニット制御部22,又はカードユニット20’において、減算応答を受信した後に、使用額の減算が行われてから、玉貸処理が開始される例について説明したが、これに限らず、玉貸処理が開始されてから、使用額の減算が行われるようにしても良い。
上記第1実施形態の変形例,上記第2実施形態の変形例では、図28や、図37に示すように、貸与制御部(ユニット制御部22,カードユニット20’)から有価価値管理部(カードR/W制御部29,システムコントローラ60’)に対して送信するリカバリ情報の送信要求が、入金処理が完了しているか否かを示す情報と、有価価値管理部で管理している管理残額と、処理情報の3つの情報を含むリカバリ情報の送信要求である例について説明したが、これに限らず、状態記憶領域で記憶している情報に基づいて、必要な情報を含むリカバリ情報の送信要求を送るようにしても良い。例えば、入金要求を送信済みである旨が記憶されているときには、入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報の送信要求を送れば良く、減算要求を送信済みである旨が記憶されているときには、管理残額を含むリカバリ情報の送信要求を送れば良く、入金消費情報を送信済みである旨が記憶されているときには、処理情報を含むリカバリ情報の送信要求を送るようにすると良い。これによれば、送信要求に応じて返信されてきたリカバリ情報の中から必要な情報を選択するという処理を省略できる。
上記第1実施形態の変形例,上記第2実施形態の変形例では、図28のS803や、図37のS803’に示すように、有価価値管理部がリカバリ情報の送信要求を受信したときに、通信不可能状態を検知したこと(電断からの復電を検知したこと又はオフライン状態からオンライン状態への復帰を検知したこと)を条件として、リカバリ情報を返信する例について説明したが、これに限らず、S803やS803’の判定を行わずに、リカバリ情報の送信要求を受信したことに応じて、リカバリ情報を貸与制御部に対して返信するようにしても良い。
上記第1実施形態では、電断の発生を検知したとき,即ち電断状態から復電して通電状態となったときにのみ、カードR/W制御部29からユニット制御部22に対してリカバリ情報を送信する例について説明したが、これに限らず、カードR/W制御部29に電力が供給されて動作を開始(再開)したときに、電断の発生の検知に拘わらず一律にリカバリ情報をユニット制御部22に対して送信するようにしても良い。このようにした場合、第1実施形態の如く、電断状態から復電して通電状態となったとき,即ちカードR/W制御部29の動作再開時に、リカバリ情報がカードR/W制御部29からユニット制御部22に対して送信される。一方、電断ではなく正常なプロセス(ここでは締め処理信号の受信)で動作が停止したときにも、カードR/W制御部29の動作開始時にリカバリ情報がカードR/W制御部29からユニット制御部22に送信されることとなるが、正常なプロセスで動作が停止する場合には状態記憶領域がクリアされるので、ユニット制御部22において、入金要求を送信済みである旨,減算要求を送信済みである旨,又は入金消費情報を送信済みである旨がEEPROMの状態記憶領域に記憶されていない状態であり、入金処理完了判定手段による判定,貸与判定手段による判定,及び処理情報判定手段による判定のいずれも実施されずに通常稼働状態となる。即ちリカバリ情報は、少なくとも電断から復電して通電状態となったときに送信されていれば、復電時に限らず送信されても良い。ここで前記正常なプロセスでの動作停止とは、締め処理信号の受信に基づく動作停止に限らず、例えばカードユニット20の電源ボタンの操作による動作停止であっても良く、リモートコントローラからの指示による動作停止や、所定時刻になったことによる自動的な動作停止等であっても良い。即ち、電断のような不意の動作停止ではなく、所定の操作や設定に基づく動作停止を指す。
上記第1実施形態の変形例では、電断の発生を検知したとき,即ち電断状態から復電して通電状態となったときにのみ、ユニット制御部22からカードR/W制御部29に対してリカバリ情報の送信要求を送信する例について説明したが、これに限らず、ユニット制御部22に電力が供給されて動作を開始(再開)したときに、電断の発生の検知に拘わらず一律にリカバリ情報の送信要求をカードR/W制御部29に対して送信するようにしても良い。このようにした場合、第1実施形態の変形例の如く、電断状態から復電して通電状態となったとき,即ちユニット制御部22の動作再開時に、リカバリ情報の送信要求がユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して送信される。一方、電断ではなく正常なプロセス(ここでは締め処理信号の受信)で動作が停止したときにも、ユニット制御部22の動作開始時にリカバリ情報の送信要求がユニット制御部22からカードR/W制御部29に送信され、カードR/W制御部29から該送信要求に応じてリカバリ情報が返信されてくることとなるが、正常なプロセスで動作が停止した場合には状態記憶領域がクリアされるので、ユニット制御部22において、入金要求を送信済みである旨,減算要求を送信済みである旨,又は入金消費情報を送信済みである旨がEEPROMの状態記憶領域に記憶されていない状態であり、入金処理完了判定手段による判定,貸与判定手段による判定,及び処理情報判定手段による判定のいずれも実施されずに通常稼働状態となる。即ちリカバリ情報の送信要求は、少なくとも電断から復電して通電状態となったときに送信されていれば、復電時に限らず送信されても良い。ここで前記正常なプロセスでの動作停止とは、締め処理信号の受信に基づく動作停止に限らず、例えばカードユニット20の電源ボタンの操作による動作停止であっても良く、リモートコントローラからの指示による動作停止や、所定時刻になったことによる自動的な動作停止等であっても良い。即ち、電断のような不意の動作停止ではなく、所定の操作や設定に基づく動作停止を指す。
上記の実施形態において、異常報知処理は、返却禁止処理,表示処理,多機能ランプ28の赤点滅,及びシステムコントローラ60,60’に対する残額異常通知のうちのいずれか1つ又は複数であっても良い。
上記の実施形態では、貸与制御部(ユニット制御部22,カードユニット20’)において、パチンコ機10から出力される玉貸異常発生信号の入力に基づいて玉貸処理の異常の発生を検出し、パチンコ機10から出力される玉貸異常解消信号の入力に基づいて玉貸処理の異常の解消を検出する例について説明したが、これに限らず、BRQをHighとしてから予め定められた所定時間を経過してもEXSのHighを検出しないことに基づいて玉貸処理の異常の発生を検出し、その後にEXSのHighを検出したことに基づいて玉貸処理の異常の解消を検出するようにしても良い。
上記の実施形態では、ユニット制御部22,22’において、入金要求を送信済みである旨,入金完了通知を受信済みである旨,減算要求を送信済みである旨,減算応答を受信済みである旨,入金消費情報を送信済みである旨,又は入金消費完了通知を受信済みである旨のいずれかが、EEPROMの状態記憶領域に記憶されている例について説明したが、これらの記憶処理に加えて、さらに次のような記憶処理を行うようにしても良い。
まず、貨幣を受け付けたときに、貨幣を受付済みである旨を状態記憶領域に記憶しておく。そしてリカバリ情報を受信したときに、状態記憶領域に該貨幣を受付済みである旨が記憶されていれば、貨幣を返却するようにする。これによれば、貨幣を受付済みで、有価価値管理部が入金要求を受信していない状態で通信不可能状態となった場合に、通信可能状態復帰後に貨幣を返却することとなるので、遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。また、貨幣を受付済みで、入金消費情報が送信されていない状態で通信不可能状態となった場合に、通信可能状態復帰後に貨幣を返却することとなるので、有価価値管理部側と貸与制御部側の処理に不一致が生じることがない。
さらに貸与要求操作(玉貸ボタン15の操作)を検出したときに、貸与要求操作を受付済みである旨を状態記憶領域に記憶しておく。そしてリカバリ情報を受信したときに、状態記憶領域に貸与要求操作を受付済みである旨が記憶されていれば、記憶残額の減算及び使用額分の玉貸処理を行わないようにする。これによれば、貸与要求操作を受付済みで、減算要求が送信されていない状態で通信不可能状態となった場合に、通信可能状態復帰後に記憶残額の減算及び使用額分の玉貸処理を行わないので、遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。
(3−2.記録媒体の使用可・不可の判定処理に係る機能の変形例)
次に、記録媒体の使用可・不可の判定処理に係る機能の変形例について説明する。
上記の実施形態では、遊技用装置(カードユニット20,20’)において、一般カード5が使用される例について説明したが、これに限らず、さらに、会員登録を行った会員遊技者に対して発行される会員カードを使用可能にしても良い。該会員カードには、会員遊技者を個々に特定可能な会員ID(あるいは会員カードを個々に識別可能な会員カードID)や、カード残額を記録しておき、一般カード5と同様に、該会員カードの記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内での玉貸処理を行うようにしても良い。会員カードが使用される場合、該会員カードの残額が零となっても、カード返却ボタン16の操作によって返却可能として、該返却操作に基づいて会員カードが排出されたときに、記録媒体収納部(カードストッカ)から記録情報処理部(カードR/W27)に一般カード5が供給されて、上記実施形態の如く、供給時判定,供給時使用判定が実施されるようにすると良い。
上記の実施形態では、排出処理によってカード挿入口27aから排出されたカードが抜き取られたことに基づいて、記録媒体収納部(カードストッカ28)に収納されているカードの1枚が記録情報処理部(カードR/W27)に供給される例について説明したが、これに限らず、例えば、カードの排出処理が行われた後、直ちに供給処理が行われるようにしても良い(例えば、第1モータによるベルトの回転運動を行った後に、直ちに第2モータによるスライダの移動行う)。即ち、カードが抜取待ち状態となった後、抜き取りを待たずして供給処理を行うようにしても良い。また、カードの排出処理と供給処理の両処理を同時並列的に行うようにしても良い(例えば、第1モータによるベルトの回転運動と、第2モータによるスライダの移動を同時並列して行う)。即ち、カードR/W27からのカードの排出と、カードストッカ28からカードR/W27へのカードの供給を同時に行うようにしても良い。このように、供給処理のタイミングは特に限定されず、カードの排出処理が行われることに基づいて、記録媒体収納部(カードストッカ28)のカードが記録情報処理部(カードR/W27)に供給されれば良い。
ここで、実施例と異なる処理として、例えば貨幣が識別されたことに基づいて、入金額がユニット制御部22の所定記憶領域(例えばRAMやEEPROM)に記憶されるようにして、該入金額の範囲内での玉貸処理を行い、入金額のうちの玉貸処理に使用されなかった入金残額を、所定の操作(例えばカード返却ボタン16の操作)によって、カードR/W27の一般カード5に記録(又はカードIDと入金残額を管理装置に送信して管理)して、返却するようにした場合には、一般カード5に入金残額を記録する処理(又はカードIDと入金残額を管理装置に送信する処理)が残有価価値特定処理に相当する。このようなカードユニットの場合、入金のときには、残有価価値特定処理が行われないため、カードエラーに関係無く玉貸処理を行うことができる。しかし、前記所定の操作が行われたときにカードR/W27のカードが使用可能か否かの判定を実施するようにすると、カードエラーが生じた場合に、遊技者に直ちに残額の返却をすることができず、台移動や精算が速やかに行えないため遊技者に迷惑がかかる。このようなカードユニットに対して本発明を適用することで、カードR/W27へのカード供給時に前記記録媒体判定手段による判定や使用判定手段による判定が行われて、カードエラーが生じた場合には店員による所定の処置(カードの回収等)が行われるので、遊技者に迷惑をかけるおそれを著しく低減させることができる。
上記の実施形態では、遊技用装置(カードユニット20,20’)の記録媒体判定手段(カードR/W制御部29,29’)が行う判定が、読み取られたカード残額及びカードIDが、各々所定形式のデータであるか否かの判定と、一旦記録された後に読み取られたデータが、テストデータと合致するか否かの判定である例について説明したが、これに限らず、判定手段の判定は、記録媒体(一般カード5)の記録情報に基づくものであれば良く、例えば、記録媒体には暗号化された記録媒体識別情報を記録しておき、遊技用装置において、該暗号化された情報を読み取って復号化し、復号化後のデータが所定形式(記録媒体識別情報のデータ形式)であるか否かによって使用可能であるか否かを判定しても良い(所定形式であれば使用可能,所定形式でなければ使用不可と判定)。
また、記録媒体にセキュリティ情報を記録しておくと共に、遊技用装置にも予めセキュリティ情報を記憶しておき、記録媒体が記録情報処理部に供給されたときに、該供給された記録媒体のセキュリティ情報と予め当該遊技用装置で記憶しているセキュリティ情報と一致するか否かを判定して、一致すれば使用可、一致しなければ使用不可と判定するようにしても良い。
上記の実施形態では、管理装置(システムコントローラ60,60’)の使用判定手段(制御部62,62’)が行う判定が、受信したカードIDが該カードIDと共に受信した装置IDとは異なる装置ID(別装置ID)に対応付けて、カードユニットDBに記憶されているか否かの判定である例について説明したが、これに限らず、使用判定手段の判定は、受信した記録情報に基づくものであれば良く、例えば、記録媒体には暗号化された記録媒体識別情報を記録しておき、管理装置が、該該暗号化された情報を受信して復号化し、復号化後のデータが所定形式(記録媒体識別情報のデータ形式)であるか否かによって使用可能であるか否かを判定しても良い(所定形式であれば使用可能,所定形式でなければ使用不可と判定)。また、記録情報の更新に伴って値が変わるハッシュ値を記録媒体に記録すると共に、管理装置でも各記録媒体識別情報と対応付けてハッシュ値を管理しておき、管理装置が受信したハッシュ値が、該ハッシュ値と共に受信した記録媒体識別情報と対応付けて管理装置で管理しているハッシュ値と合致するか否かによって使用可能であるか否かを判定するようにしても良い(合致すれば使用可能,合致しなければ使用不可と判定)。
また管理装置において、当該遊技場で使用可能な全ての記録媒体の記録媒体識別情報を管理しておき、遊技用装置から受信した記録媒体識別情報が、前記管理している記録媒体識別情報に含まれるか否かを判定して、含まれれば(いずれかに一致すれば)使用可、含まれなければ(いずれにも一致しなければ)使用不可と判定するようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技用装置が記録媒体判定手段(ユニット制御部22,22’)を有し、かつ管理装置(システムコントローラ60,60’)が使用判定手段(制御部62,62’)を有しており、供給時判定及び供給時使用判定(あるいは入金時判定及び入金時使用判定)の両方が実施される例について説明したが、これに限らず、供給時判定又は供給時使用判定(あるいは入金時判定又は入金時使用判定)のいずれか一方のみが実施されるようにしても良い。即ち、遊技用装置が記録媒体判定手段を備えておらず、管理装置が使用判定手段を備えているように構成しても良く、遊技用装置が記録媒体判定手段を備えており、管理装置が使用判定手段を備えていないように構成しても良い。
また、上記の実施形態では、遊技用装置が挿入時判定を行い、かつ管理装置が挿入時使用判定を行う例について説明したが、これに限らず、遊技用装置が挿入時判定を行い、管理装置が挿入時使用判定を行わないように構成しても良く、遊技用装置が挿入時判定を行わず、管理装置が挿入時使用判定を行うように構成しても良い。
上記の実施形態では、使用禁止処理手段(ユニット制御部22及びカードR/W制御部29,ユニット制御部22’及びカードR/W制御部29’)が、記録媒体判定手段(カードR/W制御部29,29’)により使用可能でないと判定されたことを条件として、使用禁止処理として、排出処理を行い、管理装置(システムコントローラ60)から受信した判定結果が使用可能でない旨を示すことを条件として、使用禁止処理として、入金禁止を行う例について説明したが、これに限らず、判定手段により使用可能でないと判定されたこと,又は管理装置から受信した判定結果が使用可能でない旨を示すことを条件として行う使用禁止処理は、記録情報処理部(カードR/W27)にある記録媒体(一般カード5)の残有価価値特定処理への使用を禁止するための処理であれば良い。例えば、記録媒体判定手段(カードR/W制御部29,29’)により使用可能でないと判定されたことを条件として、入金禁止を行っても良く、管理装置(システムコントローラ60)から受信した判定結果が使用可能でない旨を示すことを条件として、排出処理を行うようにしても良い。
上記の実施形態では、供給時判定,供給時使用判定,入金時判定,又は入金時使用判定によって使用不可であると判定されたことに基づく報知が、多機能ランプ26の発光態様の変化(赤で点滅)である例について説明したが、これに限らず、各判定によって使用不可であると判定されたことに基づく報知が、表示部25aや残度数表示器14へのメッセージの表示であっても良く、例えば表示部25aにカードが使用不可である旨を示す「Err」と表示するようにしても良い。さらにこれに限らず、該各種の報知は、例えば遊技用装置の上部に備えられた呼出ランプ装置に設けられるランプの発光態様の変化により行われるようにしても良く、この場合には、カードユニット20,20’+呼出ランプ装置が、本発明における遊技用装置に相当する。また各種の報知は、複数の報知手段の組み合わせ(例えば表示部25aへのメッセージの表示と多機能ランプ26の発光態様の組み合わせ等)により行われるようにしても良く、該各種の報知に対応する音声を発するスピーカ等により行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、供給時判定によって使用不可であると判定されたことに基づく報知と、供給時使用判定によって使用不可であると判定されたことに基づく報知が同一態様である(多機能ランプ26の赤点滅)例について説明したが、これに限らず、供給時判定によって使用不可と判定されたことに基づく報知と、供給時使用判定によって使用不可と判定されたことに基づく報知を、異なる報知態様(例えば前者は多機能ランプ26を赤で点灯させ、後者は多機能ランプ26を赤で点滅させる等)としても良い。入金時判定と入金時使用判定の報知態様についても同様である。
上記の実施形態では、供給時判定又は供給時使用判定によって、使用不可であると判定されたことに基づく報知と、異常処理における報知が同一態様である(多機能ランプ26の赤点滅)例について説明したが、これに限らず、供給時判定又は供給時使用判定によって使用不可と判定された場合の報知と、異常処理における報知を異なる報知態様(例えば前者は多機能ランプ26を赤で点灯させ、後者は多機能ランプ26を赤で点滅させる等)としても良い。
上記の実施形態では、異常処理手段(ユニット制御部22,22’)が行う異常処理が、入金禁止,玉貸禁止,カード異常報知,及び排出処理禁止である例について説明したが、これに限らず、異常処理手段(ユニット制御部22,22’)が行う異常処理は、所定の処理であれば良く、上記の処理のうちのいずれか又は組み合わせであっても良く、上記の処理以外の処理(例えば排出処理)であっても良い。
上記の実施形態では、図5に示すように、残額DBと、カードユニットDBが各々別のデータテーブルで管理されている例について説明したが、これに限らず、両者の記憶内容を含む1つのデータテーブルで管理するようにしても良い。例えば、カードIDに対応付けて、カード残額と、装置IDの記憶領域を設けておき、カードユニット20,20’からカードID及び装置IDを受信したときに、受信したカードIDに対応付けて、その対応する記憶領域に該カードIDと共に受信した装置IDを記憶するようにすると良い。
(3−3.記録媒体数の適正化に係る機能の変形例)
次に、記録媒体数の適正化に係る機能の変形例について説明する。
上記の実施形態では、記録媒体収納部が、カードR/W27及びカードストッカ28からなり、カードR/W27部のカード数+カードストッカ28に収納されているカード数が、ストック枚数として計数手段(カードR/W制御部29)により計数される例について説明したが、これに限らず、記録媒体収納部をカードストッカ28のみとして、計数手段が、該カードストッカ28に収納されているカード数のみをストック枚数として計数するようにしても良い。例えば、収納処理が行われたときには、ストック枚数に1を加算し、供給処理が行われたときには、ストック枚数から1を減算することで、カードストッカ28に収納されるカードのストック枚数を計数することが可能である。
上記の実施形態では、計数手段がカードR/W制御部29,29’であり、前方挿入カードの取込処理のときにストック枚数を加算更新し、カードの排出処理のときにストック枚数を減算更新することで、ストック枚数を計数する(つまり、取込処理回数−排出処理回数=ストック枚数として計数する)例について説明したが、これに限らず、センサによって、ストック枚数が所定数に達したか否かを判定することで、ストック枚数を計数するようにしても良い。具体的には、カードストッカ28内の、前記所定数のカードに対応する位置(例えば所定数が9であれば、〔9×カード厚〕に対応する位置)に送受光式のセンサを設置しておくことで、前記所定数に達したかどうかを判定して、ストック枚数を計数することができる。
上記の実施形態では、営業時間中にストック枚数が第2上限値以上となっても、第2上限値以上である旨を報知しない例について説明したが、これに限らず、営業時間中であっても、ストック枚数が第2上限値以上であるか否かの判定を実施して、第2上限値以上である場合にはその旨を報知するようにしても良い。また、上記の実施形態では、営業時間中にストック枚数が第2下限値以下となっても、第2下限値以下である旨を報知しない例について説明したが、これに限らず、営業時間中であっても、ストック枚数が第2下限値以下であるか否かの判定を実施して、第2下限値以下である場合にはその旨を報知するようにしても良い。
上記の実施形態では、各種の報知(ストック枚数が第1上限値以上である旨の報知,第1下限値以下である旨の報知,及び締め処理時報知手段による報知)が、遊技用装置(カードユニット20,20’)に設けられる多機能ランプ26の発光態様の変化により行われる例について説明したが、これに限らず、該各種の報知は、例えば遊技用装置の上部に備えられた呼出ランプ装置に設けられるランプの発光態様の変化により行われるようにしても良く、この場合には、カードユニット20,20’+呼出ランプ装置が、本発明における遊技用装置に相当する。また各種の報知は、多機能ランプ26の発光態様の変化により行われるのではなく、該各種の報知の各々に対応するランプや、該各種の報知に対応する文字で表示するディスプレイや、該各種の報知に対応する音声を発するスピーカ等により行われるようにしても良い。
また、遊技用装置(カードユニット20,20’)から管理装置(システムコントローラ60,60’)に対して、当該遊技用装置の装置ID及び各種の報知(ストック枚数が第1上限値以上である旨の報知,第1下限値以下である旨の報知,又は締め処理時報知手段による報知)を行う旨(あるいは第1上限値判定手段,第1下限値判定手段,又は締め処理時判定手段の判定結果)を送信し、管理装置において、受信した装置ID(又は対応する遊技機の台番号等)及び該装置IDと共に受信した情報に基づく報知(例えば、装置IDと、「第1上限値以上」,「第1下限値以下」,「第2上限値以上」,「収納上限値」,「第2下限値以下」,又は「零」である旨を対応させてディスプレイ64に表示する等)を行うようにしても良い。
上記の実施形態では、締め処理時報知手段による報知,即ち、締め処理時判定手段の第2上限値判定により第2上限値以上と判定されたときの報知,収納限界値判定により収納限界値に達していると判定されたときの報知,第2下限値判定により第2下限値以下と判定されたときの報知,及び零判定により零であると判定されたときの報知が、全て同態様(多機能ランプ27の緑点滅)である例について説明したが、これに限らず、各判定結果に応じて別態様としても良い。例えば、第2上限値判定により第2上限値以上と判定されたときの報知を多機能ランプ27の黄点滅とし、収納限界値判定により収納限界値に達していると判定されたときの報知を多機能ランプ27の赤点滅とし、第2下限値判定により第2下限値以下と判定されたときの報知を多機能ランプ27の紫点滅とし、零判定により零であると判定されたときの報知を多機能ランプ27の青点滅としても良い。これによれば、店員が、各報知態様の違いによって、どの判定結果に基づいて締め処理時報知手段が報知を行っているかを把握して、適切な処置をとることができる。
上記の実施形態において、締め処理時報知手段による報知が行われていたにも関わらず、回収作業や補充作業をすることなく、遊技用装置が動作停止した場合には、翌営業日の起動時に、再度、前記報知を行うようにしても良い。例えば、動作停止に際して、締め処理時報知手段による報知を行っている状態であれば、報知フラグを記憶しておき、次回の起動時に、報知フラグが記憶されていることを条件として、再度、締め処理時報知手段による報知を行うようにすると良い。これによれば、営業開始時点において、対処が必要な遊技用装置を把握して、回収作業や補充作業等の処置を行うことができる。
上記の実施形態では、多機能ランプ27が、第1上限値報知手段及び第1下限値報知手段の両手段として機能する例について説明したが、これに限らず、第1上限値報知手段,第1下限値報知手段の各々に対応するランプ(例えば第1上限値報知ランプ,第1下限値報知ランプ)を別個に設けるようにしても良い。例えば、ストック枚数が第1上限値以上であると判定されたときに第1上限値報知ランプが点灯し、ストック枚数が第1下限値以下であると判定されたときに第1下限値報知ランプが点灯することでそれぞれの報知を行うようにしても良い。また、これと同様に、第2上限値報知ランプ,第2下限値報知ランプを別個に設けて、第2上限値判定により第2上限値以上であると判定されたときに第2上限値報知ランプが点灯し,第2下限値判定により第2下限値以下であると判定されたときに第2下限値報知ランプが点灯するようにしても良い。
上記の実施形態では、多機能ランプ27によるストック枚数が第1上限値以上である旨の報知と、第1下限値以下である旨の報知が、別態様である(第1上限値以上であるときには黄点灯,第1下限値以下のときには紫点灯)例について説明したが、これに限らず、第1上限値以上である旨の報知と、第1下限値以下である旨の報知を同一態様(例えば青点灯)にしても良い。
上記の実施形態では、記録媒体数表示手段が、表示部25aである例について説明したが、これに限らず、記録媒体数表示手段は、残度数表示器14や、遊技用装置が備える他の表示部(例えばカードユニットに備えられるディスプレイや、遊技者が遊技の結果として獲得した獲得価値の大きさが貯蓄されてなる貯玉数を表示するための貯玉数表示部、あるいはメンテナンス用のメッセージを表示する専用の表示部等)であっても良い。また、記録媒体数表示手段は、上記呼出ランプ装置の表示部であっても良く、この場合には、カードユニット+呼出ランプ装置が、本発明における遊技用装置に相当する。
上記の実施形態では、カード玉貸処理によりカード残額が零となった一般カード5をカードR/W27に留保する例について説明したが、これに限らず、カード残額が零となった一般カード5をカードストッカ28に収納するようにしても良い。この場合には、貨幣が識別されたことに基づいて、カードストッカ28のカードの1枚がカードR/W27に供給されて、入金額がカード残額として記録された後にカード玉貸可能状態となり、該カード残額の範囲内でのカード玉貸処理を行い、カード返却ボタン16の操作が検出され、かつカード玉貸可能状態であることに基づいて、残額有りの一般カード5をカードR/W27から排出する処理(つまり遊技者に対して残額有りの一般カード5を発行する処理)を行う。
ここで、実施例と異なる処理として、例えば貨幣が識別されたことに基づいて、入金額がユニット制御部22のRAM(又はEEPROM)に記憶されるようにし、該入金額の記憶処理に基づいて、該入金額の範囲内での玉貸処理を行い、入金額のうちの遊技媒体の貸与に使用されなかった入金残額を、カードストッカ28からカードR/W27に供給された一般カード5(又は遊技用装置外部から受け付けたカード,又はカードR/W27に留保されているカード)に記録して返却するようにした場合には、該入金残額が記録されたカードの返却が、記録媒体の発行に相当する。
上記の実施形態では、第1設定手段,第2上限値設定手段,第2下限値設定手段,第2上限値有効設定手段,及び第2下限値有効設定手段を、全て遊技用装置(カードユニット20,20’)が備えている例について説明したが、これに限らず、これらのうちの一部又は全部を管理装置(システムコントローラ60,60’)が備えるようにしても良い。例えば、図6(a)に示す画面に入力された第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報を、システムコントローラ60,60’のハードディスク63に一旦記憶しておき、締め処理信号送信時に、該記憶されている情報を、締め処理信号と共にカードユニット20に送信するようにして、カードユニット20,20’が、受信した情報を参照し、各判定(第2上限値判定又は収納上限値判定,第2下限値判定又は零判定)を行うようにしても良い。このとき、管理装置であるシステムコントローラ60,60’において、前記ハードディスク63への記憶処理を行う制御部62が、第2上限値設定手段,第2上限値有効設定手段,第2下限値設定手段,及び第2下限値有効設定手段に相当する。
また、第1上限値及び第1下限値についても、図6(a)に示す画面に入力された第1上限値及び第1下限値をシステムコントローラ60,60’のハードディスク63に一旦記憶しておき、カードユニット20,20’からの要求に応じて、該記憶されている第1上限値及び第1下限値を、要求元のカードユニット20,20’に送信し、カードユニット20,20’が、受信した第1上限値や第1下限値を参照して、第1上限値判定手段による判定や第1下限値判定手段による判定を行うようにしても良い。このとき、管理装置であるシステムコントローラ60,60’において、第1上限値及び第1下限値をハードディスク63に記憶する処理を行う制御部62が、第1設定手段に相当する。
上記の実施形態では、図6(a)に示すように、第2上限値の設定を有効にするか否かの設定,及び第2下限値の設定を有効にするか否かの設定を別々に行う例について説明したが、これに限らず、第2上限値の設定を有効にするか否かの設定,及び第2下限値の設定を有効にするか否かの設定を一括して行うようにしても良い。この場合、ユニット制御部22,22’は、図25のSE05に相当する処理で、スイッチテーブルを参照して、第2上限値及び第2下限値の両方の設定を有効にする旨が記憶されているか又は両方の設定とも有効としない旨が記憶されているかを判定する。その結果、有効にする旨が記憶されているときには、SE06で、ストック枚数が第2上限値以上でないと判定されたときに(N)、SE20の判定が行われずに、第2下限値判定が実施される(SE21)。一方、有効としない旨が記憶されているときには、SE10で、ストック枚数が収納限界値に達していないと判定されたときに(N)、SE20の判定が行われずに、零判定が実施される(SE30)。
上記の実施形態では、図25に示すように、締め処理時判定手段が、第2上限値判定又は収納限界値判定を行うと共に、第2下限値判定又は零判定を行う(但し、第2上限値以上でないと判定されたとき,又は収納限界値に達していないと判定されたときに限る)例について説明したが、これに限らず、第2上限値判定又は収納限界値判定を行う一方、第2下限値判定又は零判定を行わないようにしても良く、第2上限値判定又は収納限界値判定を行わない一方、第2下限値判定又は零判定を行うようにしても良い。
上記の実施形態では、第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報が、締め処理信号の送信に先立って、予め管理装置(システムコントローラ60,60’)から送信されて遊技用装置(カードユニット20,60’)に記憶されている例について説明したが、これに限らず、第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報が、管理装置から締め処理信号と共に遊技用装置に送信されるようにしても良い。これら、第2上限値及び第2下限値,並びに第2上限値設定情報及び第2下限値設定情報は、少なくとも締め処理信号受信後に参照することができるタイミングで、システムコントローラ60,60’から送信されていれば良い。
上記の実施形態では、各カードユニット20,20’において共通の第2上限値,第2下限値が設定される例について説明したが、これに限らず、対応する遊技機の機種等に応じて、遊技用装置毎に異なる第2上限値,第2下限値を設定するようにしても良い。例えば、遊技機が第1種のいわゆるデジパチの場合には、1回の平均使用金額が大きく、残額有りのカードが発行される頻度が少ないことを考慮して、対応する遊技用装置の第2下限値を低め(例えば2)に設定するようにしても良い。また、遊技機が第2種のいわゆる羽根モノの場合には、1回の平均使用金額が小さく、残額有りのカードが発行される頻度が多いことを考慮して、対応する遊技用装置の第2上限値を高め(例えば8)に設定するようにしても良い。
上記の実施形態では、図6(a)に示すように、管理装置(システムコントローラ60,60’)側で、第1上限値,第1下限値,第2上限値,第2上限値の設定を有効にするか否かの選択,第2下限値,及び第2下限値の設定を有効にするか否かの選択を受け付けて、遊技用装置(カードユニット20,20’)において、各値及び選択に応じた設定を行う例について説明したが、これに限らず、各値の入力及び各選択をカードユニット20,20’で直接行うようにして(例えばカードユニットが備えるディスプレイや、スイッチ等の操作により行う)、該カードユニット20,20’が、各値及び選択に応じた設定を行うようにしても良い。また、リモートコントローラにて各値の入力及び各選択を受け付けて、該リモートコントローラからカードユニット20,20’に対して、該入力・選択内容を送信し、これを受信したカードユニット20,20’が各値及び選択に応じた設定を行うようにしても良い。
上記の実施形態では、図6(a)に示すように、管理装置(システムコントローラ60,60’)側で、第1上限値,第1下限値,第2上限値,及び第2下限値について、設定変更が可能である例について説明したが、これに限らず、これらのうちの全部又は一部を予め遊技用装置(カードユニット20,20’)に記憶して設定しておき、変更できないようにしても良い。
上記の実施形態では、図6(b)に示すように、遊技島を指定することで、該指定された遊技島に属するカードユニット20,20’に対してのみ、締め処理信号が送信される例について説明したが、これに限らず、遊技機の機種を指定することで、該機種の遊技機に対応して設けられている遊技用装置に対してのみ、締め処理信号を送信するようにしても良い。また、遊技機の台番号を指定することで、該台番号に対応する遊技用装置に対してのみ締め処理信号を送信するようにしても良い。
上記の実施形態では、保守状態移行要求受付手段が赤外線受信部25bであり、リモートコントローラ30からのメンテナンスモード移行要求を受信する例について説明したが、これに限らず、保守状態移行要求受付手段は、遊技用装置に設けられたスイッチでも良く、該スイッチを切り替えることでメンテナンスモードに移行するものであっても良い。
上記の実施形態では、第2上限値判定(SE06)において、第2上限値以上であると判定されたこと,又は収納限界値判定(SE10)において、収納限界値に達していると判定されたときに、自動的にメンテナンスモードに移行して(SE08,SE12)、回収モード起動要求の受信(図23のSC01)に基づいて、回収モードを起動して(SC03,SC05)、カードを排出(SC06)する例について説明したが、これに限らず、自動的にメンテナンスモードに移行した後、回収モード起動要求の受信によらず、自動的に回収モードを起動させて(つまりSC03〜SC08の処理を自動的に行い)、カードを排出するようにしても良い。これによれば、店員が回収モード起動操作を行う手間が省ける。
上記の実施形態では、第2下限値判定(SE21)において、第2下限値以下であると判定されたこと,又は零判定(SE30)において、零であると判定されたときに、自動的にメンテナンスモードに移行して(SE23,SE32)、補充モード起動要求の受信(図24のSD01)によって、補充モードを起動して(SD03,SD05)、カード挿入待ち状態(SD06)となる例について説明したが、これに限らず、自動的にメンテナンスモードに移行した後、補充モード起動要求の受信によらず、自動的に補充モードを起動させて(つまりSD03〜SD06の処理を自動的に行い)、カード挿入待ち状態となるようにしても良い。これによれば、店員が補充モード起動操作を行う手間が省ける。
上記の実施形態では、図23に示すように、1枚ずつカードの抜き取りを促す例について説明したが、これに限らず、抜き取りがされたか否かに限らず、連続的に、第2上限値以上のカードを対象としてカードの排出処理を行うようにしても良い。このとき、抜き取り待ち状態のとなったカードは排出されるカードにより強制的に押し出されて、完全にカードユニット20,20’から排出されることになる。これによれば、逐次、抜き取り作業を行わずに、ストック枚数が第2上限値未満となるまでカードが自動的に排出され、店員の手間が省ける。
上記の実施形態では、記録媒体収納部(カードR/W27,カードストッカ28)にカードIDが記録された一般カード5が収納されている例について説明したが、これに限らず、記録情報無しのカードが収納されるようにしても良い。この場合には、例えば、カードが外部に発行されるときに、該カードに記録する残額をシステムコントローラ60,60’に送信すると共に、該システムコントローラ60,60’からIDを取得して、該IDと共に前記残額を記録するようにすると良い。そしてシステムコントローラ60,60’においては、前記IDに対応付けて残額を管理するようにすると良い。