JP4229083B2 - 飛灰のスラリー化方法および貯蔵ないし輸送方法 - Google Patents

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Description

本発明は、飛灰のスラリー化方法とその輸送方法に関し、より詳しくは、飛灰を最適水分量によってスラリー化し、貯蔵ないし輸送する方法に関する。
都市ゴミ等を焼却または溶融処理した際に生じた飛灰や、火力発電所の石炭燃焼設備等において発生するフライアッシュ等の塵芥は一般に埋立処理されているが、これらを輸送する際に粉塵が周囲に飛散しないようにスラリー化して輸送する方法が知られている。この従来の輸送方法では、ポンプや管路の閉塞を生じないように低濃度のスラリーを用いており、具体的には、例えば、スラリー中のフライアッシュ濃度20〜30重量%、含水量70〜80重量%の低濃度スラリーが用いられている。
ところが、このような低濃度スラリーによる輸送では大分部は水を輸送する結果になっており、塵芥の輸送効率が低い。さらに、スラリーの含水量が極めて高いので埋立地に投入しても地盤強度を高めることができず、脱水乾燥の負担が大きいなどの問題がある。一方、安易に水量を減じてスラリー濃度を高くすると飛灰の性状によってはスラリーの固結を招き、取扱いが困難になる。そこで、スラリー中に塩酸マグネシウム等のマグネシウム塩を添加することによって、スラリー濃度を高めつつ管路の閉塞を防止した輸送方法が知られている(特許文献1)。
特開平11−323881号公報
スラリーにマグネシウム塩を添加する従来の輸送方法は最適なマグネシウム塩を添加する手段が必要であり、さらにマグネシウム塩を消費するのでコスト高にもなる。本発明はマグネシウム塩等を添加する必要がなく、飛灰自体に含まれる塩素量に基づいて、その最適添加水分量を定めてスラリー化する方法であり、低コストで効率よくスラリー輸送することができる方法を提供する。
本発明は以下の構成を有する飛灰のスラリー化方法および輸送方法に関する。
(1)飛灰と水を混合してスラリー化する際に、飛灰の塩素含有量に基づいて添加水量を定め、スラリー化することを特徴とする飛灰のスラリー化方法。
(2)飛灰に添加する水量Yを、Y≦2.0、塩素量[Cl]≦40%の範囲で、次式(I)に基づいて定める上記(1)のスラリー化方法。
Y≧0.035×[Cl]+Z…(I)
(Yは飛灰に対する重量比、[Cl]は飛灰の塩素含有量、Zは0.5〜1.0の定数)
(3)上記(1)または(2)の方法によって飛灰をスラリー化し、さらに6時間以上攪拌した後に貯蔵ないし輸送する方法。
本発明の方法は、飛灰の塩素含有量に基づいて添加水量を定めて飛灰をスラリー化する方法であり、飛灰をスラリー化する際に飛灰の塩素含有量に基づいて最適添加水量を定めるので、過剰な水量を加えることがなく、多量の水を輸送する無駄を避けることができ、効率よく飛灰をスラリー化して輸送することができる。
具体的には、飛灰に添加する水量Yを、Y≦2.0、塩素量[Cl]≦40%の範囲で、Y≧0.035×[Cl]+Z (Yは飛灰に対する重量比、[Cl]は飛灰の塩素含有量、Zは0.5〜1.0の定数)の式に従って定めればよく、この水量Yを飛灰に加えることによって良好な流動性を有する飛灰スラリーを得ることができる。なお、式中のZは飛灰の性状に応じた定数であり、乾燥状態や粉末度、飛灰表面の濡れ性など各種条件に応じて具体的な数値が上記範囲内で定められる。
さらに、飛灰に上記水量Yを添加してスラリー化した後に6時間以上攪拌することによって飛灰中の結晶化成分が破壊され、一層安定なスラリーにすることができる。
また、本発明は飛灰をスラリー化して貯蔵ないし輸送する方法であり、飛灰をスラリー化することによって粉塵を飛散させることなく、安全に貯蔵ないし輸送することができる。また、飛灰は一般に見掛比重が0.2〜0.5と軽く、微粉状のまま貯蔵ないし輸送するのは非効率であるが、これをスラリー化することによって効率良く貯蔵ないし輸送することができる。従って、本発明の方法は飛灰を脱ハロゲン化する工程、さらに飛灰から重金属を分離回収して無害化する工程などの処理工程や処理工場に飛灰を輸送する手段として好適である。
以下に本発明を具体的に説明する。
本発明の方法は、飛灰と水を混合してスラリー化する際に、飛灰の塩素含有量に基づいて添加水量を定め、スラリー化することを特徴とする飛灰のスラリー化方法である。なお、本発明において飛灰とは都市ゴミ等の焼却飛灰やその溶融飛灰、火力発電所の石炭燃焼設備等において発生するフライアッシュ等の塵芥を広く含む。
一般に、飛灰に水を加えてスラリー化すると、単位容量当りの飛灰量(飛灰量/m3)は水の添加割合(水量/飛灰量)に対応して、図2のように変化する。図示するように、粉体状態の飛灰に水を適量づつ加えると、当初は見掛体積が縮むので、所定範囲の添加水量の範囲までは、添加水量の増加に比例して飛灰が固い粘土状から柔らかい粘土状になり、しだいに粘性が低下してクリーム状からスラリー状になる。このように、粉体状の飛灰が固形状から液状に変わるので、単位容量当たりの飛灰量はしだいに増加してピークに達する(図2に示す例では水量/飛灰量の比0.6付近)。
飛灰がスラリーになり、単位容量当たりの飛灰量が飽和ピークに達した後は、飛灰はこの飽和量以上には水に溶解しないので、水量だけが増加し、単位容量当たりのスラリー中の飛灰量は次第に減少する。飛灰等をスラリー化して輸送する場合、飛灰量が多く、かつ無駄な水量を輸送しないためには、飽和ピークに近い領域の水/飛灰量比が好ましい。
次に、飛灰がスラリー化する際の上記飽和ピークは飛灰に含まれる塩素量によって異なることが見い出される。一般に、飛灰には数%〜数十%の塩素が含まれている。飛灰の含有成分の具体例を表1に示す。この飛灰(I)(II)にはそれぞれ14.2wt%、21.0wt%の塩素が含まれている。
Figure 0004229083
塩素含有量5wt%、15wt%、21wt%、26wt%の飛灰について、飛灰500gに水を50gづつ添加し、その性状の変化とスラリーの粘度を測定したところ(東京計器製B型粘度計を使用)、表2の結果が得られた。表2に示すように、スラリー粘度が約1500cPになる添加水量と塩素含有量とはほぼ直線の関係が見られる。この表2の結果に基づいて求めた飛灰の塩素含有量と添加水量との関係を図1に示した。
Figure 0004229083
図1に示すように、飛灰に添加する水量Yと塩素量[Cl]の間には次式(I)に示す直線的な関係が見い出された。なお、式(I)において、Zは0.5〜1.0の定数であり、飛灰の性状に基づいて定められる。溶融飛灰の場合には概ねZ=0.55である。
Y≧0.035×[Cl]+Z…(I)
飛灰に加える水量が式(I)より上側領域であるときに良好な飛灰スラリーが得られる。一方、添加水量が式(I)より直下の領域の水量であるときには生クリーム状の流動性が低いスラリーになり、添加水量が式(I)より下側に次第に離れるに従って次第に流動性が失われて固形のペレットの状態になる。従って、スラリー輸送を良好に行える適度な流動性を有しつつ、しかも無駄な水量をできるだけ排除したスラリーにするには、式(I)の上側領域であってできるだけ式(I)に近い水量が好ましい。
なお、飛灰の塩素含有量は一般に概ね40wt%以下であるので、本発明の方法では添加水量の範囲を塩素量[Cl]≦40%の範囲とした。また、水量Yが飛灰に対して2.0重量比より多いとスラリーの流動性は高くなるが、過剰な水分量が増し、輸送効率が低下するので、本発明の方法では添加水量の範囲をY≦2.0の範囲とした。
飛灰をスラリー化した後はさらに6時間以上スラリーを攪拌した後に貯蔵ないし輸送するのが好ましい。スラリーを長時間攪拌することによって、石膏のように結晶成長する成分を破壊し、流動性の低い安定なスラリーを得ることができる。因みに、スラリー中に石膏などが生じると次第に流動性が低下し、配管を閉塞する原因になる。
このように、本発明のスラリー化方法によれば、飛灰の塩素含有量に基づいて最適な添加水量を定めるので、過剰な水量を加えることがなく、多量の水を輸送する無駄を避けることができる。特に溶融飛灰の場合には、塩素含有量が高いと見掛比重は小さく、嵩高いので、最適水分量によってスラリー化する利点は大きい。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示す。
〔実施例1〕
タンク(容量20m3)に水10m3を入れて攪拌しながら飛灰を投入し、14.4m3のスラリー20.8トンを得た。なお、投入前の飛灰の見掛体積23.0m3、重量10.8トン、主な含有成分(wt%)はCl:10.5%、Ca:24.5%、Na:3.9%、K:5.5%、Zn:2.5%、Pb:0.6%、SiO2:3.8%である。この飛灰スラリーを6時間以上攪拌した後にタンクローリ車(容量5m3)3台にポンプ移送し、24時間の距離を輸送した後に受入槽にポンプ輸送することができた。なお、スラリー化せずに輸送すると、上記タンクローリ車を23/5=4.6台必要とするが、本発明の方法によれば3台で足りる。
〔実施例2〕
タンク(容量20m3)に水10m3を入れて攪拌しながら飛灰を投入し、15.0m3のスラリー17.4トンを得た。なお、投入前の飛灰の見掛体積19.0m3、重量7.4トン、主な含有成分(wt%)はCl:23.5%、Ca:18.5%、Na:8.5%、K:5.0%、Zn:10.5%、Pb:2.5%、SiO2:0.4%である。この飛灰スラリーを6時間以上攪拌した後にタンクローリ車(容量5m3)3台にポンプ移送し、24時間の距離を輸送した後に受入槽にポンプ輸送することができた。なお、スラリー化せずに輸送すると、上記タンクローリ車を19/5=約4台必要とするが、本発明の方法によれば3台で足りる。
〔比較例1〕
実施例1と同一成分を有する飛灰(見掛体積27m3、重量12.5トン)を用い、タンク(容量20m3)に水10m3を入れて攪拌しながら飛灰を投入し、14.7m3のスラリー22.5トンを得た。これを2時間攪拌したところ、当初はスラリー状であったものが、流動性が低下してクリーム状に変化した。このクリーム状のものをポンプ移送したところ配管の閉塞を生じた。
本発明による飛灰塩素含有量と水添加量との関係を示すグラフ スラリー中の単位容量当たりの飛灰量と水/飛灰量比の関係を示すグラフ

Claims (3)

  1. 飛灰と水を混合してスラリー化する際に、飛灰の塩素含有量に基づいて添加水量を定め、スラリー化することを特徴とする飛灰のスラリー化方法。
  2. 飛灰に添加する水量Yを、Y≦2.0、塩素量[Cl]≦40%の範囲で、次式(I)に基づいて定める請求項1のスラリー化方法。
    Y≧0.035×[Cl]+Z…(I)
    (Yは飛灰に対する重量比、[Cl]は飛灰の塩素含有量、Zは0.5〜1.0の定数)
  3. 請求項1または2の方法によって飛灰をスラリー化し、さらに6時間以上攪拌した後に貯蔵ないし輸送する方法。


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