JP4228469B2 - 電界放出デバイス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はコールドカソードとして知られている電界放出カソード(FEC)に関わり、特に電界放出カソードから放出される電子を制御して、表示装置等に適応できる電界放出デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属または半導体表面の印加電界を109 [V/m]程度にすると、トンネル効果により電子が障壁を通過して、常温でも真空中に電子放出が行われるようになる。これを電界放出(Field Emission)と呼び、このような原理で電子を放出するカソードを電界放出カソード(Field Emission Cathode)(以下、FECという)と呼んでいる。
【0003】
近年、半導体加工技術を駆使して、ミクロンサイズの電界放出カソードからなる面放出型の電界放出カソードを作製することが可能となっており、電界放出カソードを基板上に多数個形成したものは、その各エミッタから放出された電子を蛍光面に照射することによってフラットな表示装置や各種の電子装置を構成する素子として期待されている。
【0004】
このような電界放出素子の製造方法の1つとしてスピントの開発した回転斜め蒸着方法(米国特許3789471号明細書)がある。
スピント(SPINDT)法によって製造されたFECの模式的な構造図を図7に示す。
この図において、ガラス等の基板100の上にカソード電極となる薄膜導体層101が蒸着により形成されており、さらにその上に不純物をドープしたSiを成膜して抵抗層102が形成され、さらにSiO2 によって絶縁層103が形成されている。そして、その上にエミッタゲート層104となるNbが蒸着される。
【0005】
絶縁層103及びエミッタゲート層104にはホール114が設けられ、このような基板のホール114側にエミッタ材料であるMoを蒸着によって堆積させることによって、抵抗層102の上にコーン状のエミッタ115が形成されている。
【0006】
このようなFECはコーン状のエミッタ115とエミッタゲート層104との距離をサブミクロンとすることができるため、エミッタ115とエミッタゲート層104間に数十ボルトの電圧を印加することにより、エミッタ115から電子を放出させることができる。
【0007】
また、この図のようなFECを用いることで表示装置を構成することができ、例えば表示装置は、上記のFECがアレイ状に多数個形成されている基板の上方に蛍光体材料が付着されているアノード基板116を配置する。そして、エミッタゲート層104に対して制御電圧VG1を印加し、また、アノード基板116にアノード電圧VA を印加することにより、エミッタ115から放出された電子によって蛍光体を発光させることができ、表示装置とすることができる。
【0008】
図8は上記したようなFECを例えば表示装置として駆動するために薄膜のトランジスタを電界放出基板に形成したTFT駆動型電界放出表示装置の一部の平面図を示したものである。
この図においては複数個のエミッタ115を、一つの島状のブロック200として駆動する場合を示している。この複数個のエミッタからなるブロック200のエミッタゲート層104に対してグリッド電圧が供給され、表示装置の場合はこの1つのブロック200が1画素となるように駆動される。
【0009】
すなわち、この各ブッロク200を駆動するためにガラス基板等からなる電界放出素子基板上に、1〜2個の薄膜トランジスタ105,および106が薄膜技術等によって構成されており、マトリックス状に配線されているX、およびY走査ライン107、108に信号を供給することにより、その交点に位置する薄膜トランジスタ105,106をオンにする。
そして、各ブロック200に対して走査電圧及び画像データを与え、ブロックを1画素として電子の放出量を制御するようにしている。
【0010】
放出された電子はアノード電極116に塗布されている蛍光材117に衝突することによって発光する。
【0011】
各ブロック200に対してダイナミック方式で映像データを供給することにより、ストライプ状に形成されたアノード基板上の蛍光体を発光し、カラー表示等も行うことができるようにしている。
なお、109は電圧を所定期間保持するコンデンサを示す。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなスピント法によりコーン状のエミッタを形成するFECでは次のような問題点がある。
エミッタコーンを蒸着という比較的制御性の悪い方法で形成するため、エミッタ形状/サイズやエミッタ−ゲート間の距離などの精度を保ちにくい。
また、FECを表示装置とする場合にTFT駆動とすると、非常に有利となるが、ガラス基板上に広い面積で多数のTFTを形成することは、加工技術から極めて困難であり製品のコストアップを招くという問題が生じる
【0013】
そこで、シリコン基板上に熱処理を施し、コーン状のエミッタ、または屋根型のエミッタをエッチングによって形成するEFCの製造方法が開発されている。この方法は、シリコン基板上に電子を放出するカソードとなるエミッタをエッチング加工によって形成し、該エミッタに対峙するエミッタゲート層や、トランジスタを構成するMOS−FETのゲート電極を蒸着によって構成するもので、トランジスタの制御電極への印加電圧に応じて電界放出がなされるようにしたものである。
【0014】
このような電界放出デバイスは、カソード層を形成するシリコン基板上にマスク層を形成し、パターニングされたマスク層をマスクとしてエミッタとなる部分を加工する工程、その表面に熱酸化膜を成膜する工程と、熱酸化膜の上面側に絶縁層、制御電極層、及び保護層を形成する工程と、エミッタの上方となるマスク層、保護層、及び熱酸化膜を除去しエミッタを形成する工程と、各電極部ラインを接続する工程等によって製造できるので、この工程におけるマスク技術をトランジスタ形成部分に適応して、電界放出カソードを駆動するMOS−FETを同時に形成することができるというメリットがあるが、以下のような問題点が生じる。
【0015】
(1)FECのエミッタゲート層には少なくとも電子を引き出すための高電圧が印加されるが、動作時にエミッタゲート層の絶縁膜の直下、及びその周辺部に反転層(チャネル)が広がって形成される。そのために電界放出デバイスを微細化すると、この反転層の影響によってエミッタに電流を供給しているMOS−FETのチャネルの実効長が短くなる。そのため、MOS−FETの制御電極に印加される信号によって電流を正確にコントロールすることができなくなり、誤動作が生じる原因となる。
(2)そこで、アノート電流量を制御すべきMOS−FETのチャネルのソースードレイン間の距離を長くすることによって、ゲート電極で制御されるチャネルLを長くすることが考えられるが、この場合は必要な電流量は少ないため、MOS−FETのW/Lが1/100程度になる。仮にW=5μとするとL=500μとなり、結果的に電界放出カソ−ドとなるエミッタが形成される領域が実質的に小さくなり、表示の解像度及び輝度が低下する。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記したような問題点を解消するためになされたものであり、
シリコン基板によるカソードの一部エッチングにより形成された少なくとも1つ以上のエミッタと、該エミッタと絶縁層を介して対峙しているエミッタゲート層を有し、該エミッタゲート層への印加電圧に応じて前記エミッタから電界放出がなされるように構成された電界放出素子と、前記電界放出素子のエミッタをドレイン電極とし、ソースをアース電極とするチャネルの上方に少なくとも1、または2個形成したゲート電極を備え、前記エミッタから放出される電子を制御するようにした電界放出デバイスにおいて、
前記チャネルの一部がトレンチ状に形成された空隙部の壁面に沿って形成されるように構成した電界放出素子を提供するものである。
【0017】
電界放出カソードの領域と駆動用のMOSーFETが形成されている領域を分離するようにトレンチ構造の溝を設けているので、エミッタゲート層に印加されている電圧によって形成される反転層が広がることを防止することができ、実質的に電界放出素子を制御するチャネルが長くなることにより、ソース/ドレイン間耐圧が向上する。また、ゲート電極下のゲート長(L)を短くすることができ微細化構造とすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1ないし図4は本発明の電界効果デバイスの製造法を順次説明するための工程図を示したもので、この製造方法ではMOS−FETとエミッタが形成される領域のシリコン基板の一部のみが示されている。
本発明の場合は、図1(a)のようにまずP型シリコン基板(Si)1を3種の溶液、例えば、アンモニアと過酸化水素の溶液、ふっ化水素の溶液、塩酸と過酸化水素の溶液で洗浄する。
【0019】
次に洗浄したシリコン基板1を酸化炉にいれ、図1(b)のように熱酸化膜(SiO2 )2を成膜する。酸化炉処理は、例えば1000°Cで4〜5時間とし、O2 ガスを流入する。
次にフォトリソグラフィーによって円形状のマスク3を付加して、この円形状のマスク3をパターンとして熱酸化膜2をウエットエッチング法にてフッ酸(BHF)でエッチングを行ない、熱酸化膜(SiO2)2を図1(c)(d)のようにパターニングする(なお、図面では1個のエミッタとなる部分のみを示している)。
【0020】
次に図2(a)に示すように円形マスク3を有機洗浄により除去すると共に、形成した円形の熱酸化膜2aをマスクとしてSF6ガスのプラズマエッチング(RIEエッチング)によりシリコン表面をエッチングしコーン状のエミッタに加工する。
【0021】
そして、このように加工されたら、熱酸化炉にいれて図2(b)のようにスチーム酸化を行い表面に熱酸化膜4を成膜する。この成膜によって同時にエミッタチップの先鋭化が行われる。酸化炉処理は、O2 ガスを流入して処理時間としては、例えば、熱酸化膜SiO2 を取り除いた際のエミッタ先端部位が所定の形状で先鋭化するために好適な膜厚の熱酸化膜SiO2 が得られる時間に設定される。
【0022】
次に図2(c)のように、酸素ガス雰囲気中でのSiO真空蒸着によりゲート絶縁層5a,5b,5cを形成した後に、同一チャンバー内でゲート電極材料としてニオブ膜6a,6b,6cを蒸着する。
これらの真空蒸着の際にエミッタコーンの上に残してあるエッチングマスクが蒸着マスクとなりエミッタの周囲に自己整合的に絶縁膜とゲート電極(エミッタゲート層)が形成される。
【0023】
次に図2(d)のようにフォトリソグラフィーにより7a,7b,7c,7dのレジスト膜を形成し、ニオブ膜6(a,b,c)の部分をプラズマエッチングによりエッチングすることによりゲート電極を形成し、ゲート電極、エミッタゲート層を図3(a)のように形成すると共に、有機洗浄にてレジストマスク7(a,b、c、d)を除去する。
6dはXコントロールゲート、6eはYコントロールゲート、6(f、c)の部分はエミッタゲート層となる部分である。
【0024】
この状態から、図3(b)のようにさらにフォトリソグラフィーによりレジスト膜8a、8bを形成する。そしてこのレジスト膜8a,8bをマスクとして熱酸化膜4、及びゲート絶縁層5をウエットエッチング法によりフッ酸にてエッチングし、シリコン基板の一部を露出し、トレンチ部30となる部分のシリコン基板を図3(c)に示すように露出する。
次にさらに同じマスクにてBF6ガスのプラズマエッチングによりシリコン基板をエッチングし、同図(d)のようにトレンチ(溝部)30を形成する。
【0025】
さらに、図4(a)のように有機洗浄にてレジストマスク8(a,b)を除去する。次にイオン注入にてエミッタ部及びソース部のドーピングのための開口を行うために、図4(b)のようにフォトリソグラフィーによりレジストマスク9a,9bを形成する。そして、このレジストマスク9(a,b,c)をマスクとして酸化膜をウエットエッチング法によりフッ酸にてエッチングし、ソース電極部となる部分と、エミッタ電極部(ドレイン)となる部分エミッタ形成部分のシリコン基板を図4(c)のように露出させる。
次にイオン注入にてエミッタ部、及びソース電極部にセルフアラインにてリンを、続いて砒素を連続で注入する。イオンの注入飛程を浅くすることにより、ソース電極部にはリンインプラ領域20a、砒素インプラ領域21aが、ドレイン電極部にはリンインプラ領域20b,砒素インプラ領域21bが形成されるが、各ゲート絶縁膜、及びニオブ電極下の絶縁層、及びシリコン基板の深い部分には不純物が導入されないようにした。
【0026】
イオン注入後の注入損傷の回復と不純物の活性化のために、真空中で900度C30分間程度のアニールを行い、図4(d)のようにソース電極部、及びドレイン電極部のインプラ領域がリン拡散層20C,20d、砒素拡散層21C、21dとなるように形成する。
イオン注入でのエネルギーを同一としたことで、注入深さが質量数に比例することを利用し、ソース、および、ドレインとなる部分には一般的に使われているLDD(Lightly Dopud Drain)構造が実現できるようにした。
【0027】
エミッタ(ドレイン)直下での高電界でのホットエレクトンのゲート絶縁膜中への注入による絶縁膜の劣化を抑制するため、このLDD構造によって抵抗層(nー)としてのリン拡散層20dを形成しているので、電界放出素子を微細化構造としたときでもホットエレクトンの発生を抑制させることができる。
【0028】
なお、ソースとなるリン拡散層20c、砒素拡散層21cの上面にはアースラインのパターニングによってアルミ、またはニオブ等を蒸着し、アース電極ラインを形成する。
また同様に、X、Yコントロールゲート6d,6eに対してパターニングによってゲート電極ラインが接続される。
そして、このような工程で電界放出カソード基板にMOS−FET構造のトランジスタが埋め込まれることになり、MOS−EFT駆動型の電界放出デバイスを構成する。
【0029】
上記実施の形態に示す工程は、シリコン基板はCZ法で形成されたものを使用したが、その上層に数μmのEpiーSilicon(エピタキシャル法で形成したシリコン層)層を形成したものでもよい。
Epiで形成したシリコン領域は酸素析出も無く、DZ(Denuded Zone)が形成されているため、ゲート基板と下地基板(カソード電極)との絶縁膜の品質が向上する。
【0030】
また、今回の実施の形態では、円形酸化膜マスク形成での酸化膜エッチングにて初期酸素析出を行っているが、Epiを利用した方がより絶縁性は向上する。
なお、上記製造工程ではエミッタ成型時にイオン注入を31P(リン)75As(砒素)とするようにしたが、注入イオンは172Sb(アンチモン)等でもよい。
またゲート電極材料をニオブ(Nb)としたが、Mo(モリブデン)、Doped Polysiicon(ドープドポリシリコン)等を使用することもできる。
【0031】
図5は上記したような方法で製造された電界放出デバイスの一部の1ブロックの平面図を示したもので、A−A線の断面の一部が図4(d)によって示されていることになる。
この図において、204はソース電極部(図4(d)の21c)を示し、このソース電極204と、島状のエミッタからなるブロック200をドレイン電極として形成されるチャネルを制御するために、2個のゲート電極(6d)202.(6e)203が形成されている。
そして、この第一のゲート電極202,第二のゲート203に電圧を印加することによって、その直下に形成されるチャネルを制御して、各ブロック200毎にエミッタから放出される電子を制御するようにしている。
【0032】
本発明の実施の形態では図5に示すように、チャネルが形成される領域にトレンチ部(溝)30が形成されており、このトレンチ部30によってエミッタゲート層に高電圧が印加されることによって広がってくる反転層をゲート電極202,203直下のチャネル部分と分離するように形成しているため、実質的にソース、及びエミッタゲート層をドレイン電極とする間に形成されるチャネルの実効長を長くし、ソース/ドレイン間の耐圧を向上する。
【0033】
この図では、206はアース電極ラインを示し、207、208はマトリックス状に配線されているX走査電極ラインととY走査電極ラインを示す。
これらの電極ラインはその交点が絶縁膜300によって互いに絶縁された状態でパターニングされ、1つの画素領域を形成する。
【0034】
なお、上記トレンチ部30はMOS−FETのゲート電極202,203とエミッタ(ブロック200)を結ぶ直線上に配置されているが、図5の点線で示すように、トレンチ部30を島状のブロック200を囲い込む外堀のような形状にすることもできる。
しかしながら、あまりトレンチによる影響が大きくなると、チャネル部のオフ抵抗が高くなり、制御電極202,203によるコントロール感度が低下するから、トレンチ部30の規模とFET構造の実際のチャネル長は印加される電圧や、信号レベルに応じて適宜に設定することが必要になる。
【0035】
図5に示した電極構造からなるFECを駆動する回路を図6に示す。
この実施例ではカソード基板上に形成されている島状の各ブロック200を構成するエミッタゲート層104は所定の電圧となるようにグリッド電極ライン201を介してゲート電圧VGが印加されており、島状の各ブロック200のエミッタは二つの電界型トランジスタT1,T2で構成されているチャネルを介してアース電極ライン206に接続されることになる。
【0036】
X走査電極ラインXi、およびY走査電極ラインYiに所定のパルス電圧が印加されたときに、MOSーFETからなるトランジスタT1、T2が導通し、このマトリックスの交点に位置するブロック200iのエミッタ、ゲート間に電圧VGが印加され、このブロック200iから電子を放出する駆動状態になる。
またゲート電極202,または203のいずれか一方を走査電極、他方をデータ電極とすることによって、ブロック200iから放出される電子の流れをコントロールすることができるので、先に述べたような表示装置においてダイナミック表示や、種種の階調表示を行うことができるようになる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の電界放出デバイスはコールドカソードを駆動するために形成されているMOS−FETのソースードレイン間寸法が同じ場合においても、実行寸法が拡大するためにFETのゲートオフリーク電流を低減することができる。
つまり、駆動信号が印加されていないときに完全にカソード電位をフローティングすることによって、電子流の流出を阻止する。
また、高電界のエミッタゲート層により形成される直下のチャネルと、コントロールゲート側のチャネル層とをトレンチによって分離できるため、制御性のよいゲートになる。
さらに、MOS−FETのゲート長(L)を短く設計できるため微細化構造を達成することができ、集積度が向上する。
さらにまた、実効チャネル長が長くなることによってFETのソース/ドレイン間耐圧(スナックバック耐圧)を向上し、表示装置として使用する際に輝度を高くすることができる。
【0038】
FECの製造過程にインプラ領域を拡散する処理を加えているので、LDD構造とすることができ、特にドレイン近傍での高電界にて発生するホットエレクトンの発生を抵抗層(nー)を入れることによって抑制し、ゲート絶縁膜中への注入を減少させることによって、絶縁膜の劣化を抑制することができるため、信頼性が向上する等の実用的な効果が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電界放出デバイスの製造プロセスを示す説明図である。
【図2】 本発明の電界放出デバイスの製造プロセスを示す説明図である。
【図3】 本発明の電界放出デバイスの製造プロセスを示す説明図である。
【図4】 本発明の電界放出デバイスの製造プロセスを示す説明図である。
【図5】 本発明の電界放出デバイスの一部の表面と電極位置を示す平面図である。
【図6】 マトリックス上の配置されたMOS−FETによって駆動される電界放出素子の回路図である。
【図7】 スピント型の電界放出カソードの模式図である。
【図8】 スピント型電界放出カソードを駆動するTFTトランジスタの配置とその回路を示す説明図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、
2 熱酸化膜、
3 フォトマスク、
4 熱酸化膜、
5(a,b,c) 真空蒸着酸化膜、
6(d,e) X、Yコントロールゲート
7(a,b,c,d) フォトレジスト、
8(a,b) フォトレジスト、
9(a,b) フォトレジスト、
11(a,b) リンインプラ領域、
11(c,d) リン拡散層、
12(a,b) 砒素インプラ領域、
12(c,d) 砒素拡散層
Claims (4)
- シリコン基板の一部エッチングにより形成された少なくとも1つ以上のエミッタと、該エミッタと絶縁層を介して対峙しているエミッタゲート層を有し、該エミッタゲート層への印加電圧に応じて前記エミッタから電界放出がなされるように構成された電界放出素子と、
前記電界放出素子から所定の距離離間した位置に配置されているソース電極と、
前記ソース電極と前記電界放出素子の中間に配置されているゲート電極を備え、
前記電界放出素子のエミッタをドレインとし、前記エミッタと前記ソース電極との間に形成されるチャネルに流れる電流を、前記ゲート電極に印加される電圧によって制御する電界放出デバイスにおいて、
前記チャネルの一部が前記ゲート電極と前記エミッタとの間にトレンチ状に形成された空隙部の壁面に沿って形成されていることを特徴とする電界放出デバイス。 - 上記トレンチ状に形成された空隙部は上記エミッタの周辺部を囲むように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電界放出デバイス。
- 前記ゲート電極はマトリックス状に配線されているXコントロールゲートと、Yコントロールゲートによって構成されていることを特徴とする請求項1,または2に記載の電界放出デバイス。
- 前記ソース電極及びエミッタの電極(ドレイン)はLDD構造とされていることを特徴とする請求項1,2,もしくは3に記載の電界放出デバイス。
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