JP4228459B2 - 液晶配向膜、および該配向膜を用いた液晶表示素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は感光性高分子化合物を用いた液晶配向膜、該配向膜を用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ワープロやノートパソコン等に用いられるディスプレイにおいては、より軽量で、薄く、低消費電力であることが求められているが、これらの要件を満たすフラットディスプレイとして、優れた液晶表示素子の出現が期待されている。
【0003】
液晶表示素子には、液晶分子を一定方向に配向させるため、所定のプレチルト角が設定された液晶配向膜が設けられている。これらの配向膜を製造するには、基板上に成膜されたポリイミド等の高分子化合物薄膜を、レーヨン等の布で一方向に擦るラビング処理や、二酸化ケイ素を斜方蒸着する方法等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ラビング処理は簡便で安価な方法のため工業的に広く用いられるものの、発塵や静電気の発生といった問題を抱えている。
また、斜方蒸着を用いる方法にあっては、製造費用が高く、大型化するのは困難であった。
【0005】
そこで、近年このような問題を解決すべく、光を用いて配向処理を行う方法が注目を集めている。この光配向法による配向膜の製造方法は、感光性高分子化合物の薄膜を基板上に形成し、偏光した紫外線やレーザー光を照射すると、照射する偏光と方向が一致する感光基のみが光化学反応し、配向膜上に異方性が生じて液晶分子が配向するものである。この方法によれば、基板上に塗布した薄膜に他の部材が接触しないので、静電気の発生や不純物の混入がない等の利点がある。
【0006】
例えば、M.Schadt等Jpn.J.Appl.Phys.,31,2155(1992)や登録特許第2608661号を始めとして、ポリビニルシンナメートおよびその誘導体への偏光照射による、光二量化を用いた光配向膜がいくつか開示されている。しかしこれらの配向膜は熱安定性、形状保持力が低く液晶の配向が乱れやすい欠点があった。
【0007】
一方、高い感度を有する感光性基として、アリールマレイミド残基を側鎖に有するビニルポリマー類が特公昭50−39702号公報等に開示されているが、液晶表示素子用配向膜への応用例はない。
【0008】
また、末端にアリールマレイミド残基を有する、感光性ビスマレイミド類が、特開昭49−129736号公報に開示されている。さらにポリマー末端にジメチルマレイミド残基を有する、感光性ポリアミド−イミドが、J.Berger,Polymer Communications,1985,26,11.に記載されているが、同様に液晶表示素子用配向膜への利用例はない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、α、β置換マレイミド残基を末端に有する感光性ポリイミドは、高感度で速やかにポリマー間で光反応(架橋)し、かつ架橋後の膜は熱安定性、形状保持力に優れ、良好な液晶配向性を示す事を見いだし本発明を完成した。
【0010】
すなわち本発明の構成は下記の通りである。
(1) 下記一般式〔1〕
【0011】
【化6】
【0012】
で示される構造単位から成る感光性高分子化合物に偏光紫外線を照射し、末端感光基を光反応させることで得られる液晶表示素子用配向膜
(但し、一般式〔1〕においてAは2価の有機基、Bは4価の有機基を示し、mは0〜3の整数、nは1〜1000の整数を表わし、XおよびYはそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、ニトロ基または炭素数1〜12のアルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基若しくはハロアルコキシ基または炭素数3〜8のシクロアルキル基または炭素数9〜14のトランス−4−アルキルシクロヘキシル基を示す)。
(2) (1)項に記載の液晶表示素子用配向膜を備えることを特徴とする液晶表示素子。
(3) (2)項に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が一般式〔2〕、〔3〕および〔4〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子
【0013】
【化7】
【0014】
(式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を示し、この基中の相隣接しない任意のメチレン基は−O−または−CH=CH−で置換されていてもよく、また、この基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されてもよく;R2はフッ素原子、塩素原子、−OCF3、−OCF2H、−CF3、−CF2H、−CFH2、−OCF2CF2Hまたは−OCF2CFHCF3を示し;L1およびL2はそれぞれ独立して水素原子またはフッ素原子を示し;Z1およびZ2はそれぞれ独立して1,2−エチレン、1,4−ブチレン、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−または単結合を示し;環Cはトランス−1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは水素原子がフッ素原子に置換されていてもよい1,4−フェニレンを示し;環Dはトランス−1,4−シクロヘキシレンまたは水素原子がフッ素原子に置換されていてもよい1,4−フェニレンを示す)。
(4) (2)項に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が一般式〔5〕および〔6〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子
【0015】
【化8】
【0016】
(式中、R3およびR5はそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基を示し、この基中の相隣接しない任意のメチレン基は−O−または−CH=CH−で置換されていてもよく、また、この基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されてもよく;R4は−CN基または−C≡C−CNを示し;環Eはトランス−1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたはピリミジンー2,5−ジイルを示し;環Fはトランス−1,4−シクロヘキシレン、水素原子がフッ素原子に置換されていてもよい1,4−フェニレン、またはピリミジンー2,5−ジイルを示し;環Gはトランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンを示し;Z3は1,2−エチレン、−COO−または単結合を示し;L3、L4およびL5はそれぞれ独立して水素原子またはフッ素原子を示し;e、fおよびgはそれぞれ独立して0または1を示す)。(5) (2)項に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が一般式〔7〕、〔8〕および〔9〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子
【0017】
【化9】
【0018】
(式中、R6およびR7はそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基を示し、この基中の相隣接しない任意のメチレン基は−O−または−CH=CH−で置換されていてもよく、また、この基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されてもよく;環Iおよび環Jはそれぞれ独立して、トランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンを示し;L6およびL7はそれぞれ独立して水素原子またはフッ素原子を示すが同時に水素原子を示すことはなく;Z4およびZ5はそれぞれ独立して1,2−エチレン、−COO−または単結合を示す)。
(6) (2)項に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が前記一般式〔2〕、〔3〕および〔4〕からなる化合物群から選択される化合物を第一成分として少なくとも1種含有し、第二成分として、一般式〔10〕、〔11〕および〔12〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子
【0019】
【化10】
【0020】
(式中、R8およびR9はそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基を示し、この基中の相隣接しない任意のメチレン基は−O−または−CH=CH−で置換されていてもよく、また、この基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されてもよく;環K、環Lおよび環Mはそれぞれ独立して、トランス−1,4−シクロヘキシレン、ピリミジンー2,5−ジイルまたは水素原子がフッ素原子に置換されていてもよい1,4−フェニレンを示し;Z6およびZ7はそれぞれ独立して1,2−エチレン、−C≡C−、−COO−、−CH=CH−または単結合を示す)。
(7) (2)項に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が前記一般式〔5〕および〔6〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、前記一般式〔10〕、〔11〕および〔12〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子。
(8) (2)項に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が前記一般式〔7〕、〔8〕および〔9〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、前記一般式〔10〕、〔11〕および〔12〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子。
(9) (2)項に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が前記一般式〔2〕、〔3〕および〔4〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、前記一般式〔5〕および〔6〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第三成分として、前記一般式〔10〕、〔11〕および〔12〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子。
(10) (3)〜(9)項に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が、1種以上の光学活性化合物をさらに含有することを特徴とする液晶表示素子。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の液晶表示素子用配向膜は、末端にα、β置換マレイミド残基を有する、感光性ポリイミド前駆体の溶液を基板に塗布後、加熱脱水してイミド化する。このポリイミド薄膜に偏光紫外線を照射して膜表面に異方性を付与することで製造される。
【0022】
ここで式〔1〕で示される、末端にα、β置換マレイミド残基を有する感光性高分子化合物は、通常の高分子合成化学的手法で容易に合成できる。すなわち、テトラカルボン酸二無水物とジアミンの重合で、ポリアミド酸を合成する反応において、式〔13〕
【0023】
【化11】
【0024】
で示される、α、β置換マレイン酸無水物を適量加える事により、式〔1〕で示される前駆体を得る。この高分子化合物を常法でイミド化して目的の化合物が合成できる。
これらの感光性高分子化合物への偏光紫外線照射によって、紫外線の照射された部分のマレイミド残基が光二量化し、ラビング処理をすることなく液晶配向膜として使用することができるのである。
【0025】
前記一般式〔1〕で示される構造単位中、Aはジアミンの2価の有機基である。特に限定される訳ではないが、具体的にはトリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ドデカンジアミン等の脂肪族ジアミン、
【0026】
ビス(4−アミノフェニル)エーテル、ビス(4−アミノフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノフェニル)スルフォン、ビス(4−アミノフェニル)サルフィド、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、1,2−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノ−2−ブチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2−ドデシロキシベンゼン、ベンジジン、2,2’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、1,5−ジアミノナフタリン、1,5−ジアミノナフタリン、4,4’−ジアミノ−3−オクチルジフェニルメタン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,2−ビス(4−アミノフェニル)エタン、1,2−ビス(4−アミノ−2−メチルフェニル)エタン、1,1−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)−4−プロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−(4−アミノベンジル)フェニル)シクロヘキサン、1,3−ビス(4−(4−アミノベンジル)フェニル)プロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス−p−アミノフェニルアニリン等の芳香族ジアミン、
【0027】
1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシル、等の脂環式ジアミン、等を挙げることができる。
【0028】
この中で好ましくは、ビス(4−アミノフェニル)エーテル、ビス(4−アミノフェニル)メタン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,3−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノベンゼン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,2−ビス(4−アミノフェニル)エタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンである。これらの化合物には異性体を含むものもあるが、これらの異性体混合物であってもかまわない。また、2種以上の化合物を併用しても良い。
【0029】
前記一般式〔1〕で示される構造単位中、Bはテトラカルボン酸の4価の有機基である。特に限定されるものではないが、具体名を例示すると、ピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2、2',3,3'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,2,5,6−ナフタリンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタリンテトラカルボン酸二無水物、ビス(ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ジシクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ビス(ジカルボキシシクロヘキシル)エーテル二無水物、ビス(ジカルボキシシクロヘキシル)スルフォン二無水物、ビス(ジカルボキシシクロヘキシル)メタン二無水物等を挙げることができる。
【0030】
この中で好ましくは、ピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ビス(ジカルボキシシクロヘキシル)メタン二無水物である。これらの化合物には異性体を含むものもあるが、これらの異性体混合物であってもかまわない。また、2種以上の化合物を併用しても良い。
【0031】
一般式〔1〕、〔13〕において、側鎖イミド環のα位に置換されるベンゼン環の数mは0〜3であり、好ましくは1〜2である。環数が大きくなると置換基が剛直になるので、得られたポリマーの溶解性、塗布性が極端に低下したり、立体障害で光反応を阻害する可能性が生じる。
【0032】
一般式〔1〕において、ポリイミド主鎖部分の繰り返し単位数nは、好ましくは10〜500である。nが小さくなるにつれ、膜の強度、熱安定性、形状保持力が低下する傾向に有り、nが大になるにつり、ポリマー中の感光性基の濃度が低下する。従って、配向膜上の異方性が低下し、配向性が低下する。拠って、nには最適点が有る。
【0033】
一般式〔1〕、〔13〕において置換基X、Yとして、具体的に次の原子、官能基または脂環式基、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基若しくはハロアルコキシ基を挙げることができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち原子若しくは官能基としては水素、フッ素、塩素、シアノ基、ニトロ基を、脂環式基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、メチルシクロプロピル基、エチルシクロプロピル基、プロピルシクロプロピル基、n−ブチルシクロプロピル基、メチルシクロブチル基、エチルシクロブチル基、プロピルシクロブチル基、n−ブチルシクロブチル基、メチルシクロペンチル基、エチルシクロペンチル基、プロピルシクロペンチル基、n−ブチルシクロペンチル基を挙げることができる。
【0034】
アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、neo−ペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。
【0035】
ハロアルキル基としてはトリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタクロロエチル基、ペンタブロモエチル基、ペンタヨードエチル基、1,1,1−トリクロロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,1−トリブロモエチル基、1,1,1−トリヨードエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタクロロプロピル基、ヘプタブロモプロピル基、ヘプタヨードプロピル基、1,1,1−トリフルオロプロピル基、1,1,1−トリクロロプロピル基、1,1,1−トリブロモプロピル基、1,1,1−トリヨードプロピル基、ノナフルオロブチル基、ノナクロロブチル基、ノナブロモブチル基、ノナヨードブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルクロロペンチル基、ペルブロモペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルクロロヘキシル基、ペルブロモヘキシル基、ペルヨードヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基、ペルクロロヘプチル基、ペルブロモヘプチル基、ペルフルオロオクチル基、ペルクロロオクチル基、ペルブロモオクチル基、ペルフルオロノニル基、ペルクロロノニル基、ペルブロモノニル基、ペルフルオロデシル基、ペルクロロデシル基、ペルブロモデシル基等が挙げられる。
【0036】
アルコキシ基、ハロアルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、iso−ペンチルオキシ基、neo−ペンチルオキシ基、t−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、iso−ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、トリブロモメトキシ基、トリヨードメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、ペンタクロロエトキシ基、ペンタブロモエトキシ基、ペンタヨードエトキシ基、1,1,1−トリクロロエトキシ基、1,1,1−トリフルオロエトキシ基、1,1,1−トリブロモエトキシ基、1,1,1−トリヨードエトキシ基、ヘプタフルオロプロポキシ基、ヘプタクロロプロポキシ基、ヘプタブロモプロポキシ基、ヘプタヨードプロポキシ基、1,1,1−トリフルオロプロポキシ基、1,1,1−トリクロロプロポキシ基、1,1,1−トリブロモプロポキシ基、1,1,1−トリヨードプロポキシ基、ノナフルオロブトキシ基、ノナクロロブトキシ基、ノナブロモブトキシ基、ノナヨードブトキシ基、ペルフルオロペンチルオキシ基、ペルクロロペンチルオキシ基、ペルブロモペンチルオキシ基、ペルフルオロヘキシルオキシ基、ペルクロロヘキシルオキシ基、ペルブロモヘキシルオキシ基、ペルヨードヘキシルオキシ基、ペルフルオロヘプチルオキシ基、ペルクロロヘプチルオキシ基、ペルブロモヘプチルオキシ基、ペルフルオロオクチルオキシ基、ペルクロロオクチルオキシ基、ペルブロモオクチルオキシ基、ペルフルオロノニルオキシ基、ペルクロロノニルオキシ基、ペルブロモノニルオキシ基、ペルフルオロデシルオキシ基、ペルクロロデシルオキシ基、ペルブロモデシルオキシ基等が挙げられる。
【0037】
前記置換基の中で好ましくは水素、フッ素、シアノ基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基、ペルフルオロオクチル基、ペルフルオロノニル基、ペルフルオロデシル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、ヘプタフルオロプロポキシ基、ノナフルオロブトキシ基、ペルフルオロペンチルオキシ基、ペルフルオロヘキシルオキシ基、ペルフルオロヘプチルオキシ基、ペルフルオロオクチルオキシ基、ペルフルオロノニルオキシ基、ペルフルオロデシルオキシ基が挙げられる。さらに好ましくは水素、フッ素、シアノ基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基、ペルフルオロオクチル基、ペルフルオロノニル基、ペルフルオロデシル基、n−ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、ペルフルオロヘキシルオキシ基、ペルフルオロヘプチルオキシ基、ペルフルオロオクチルオキシ基、ペルフルオロノニルオキシ基、ペルフルオロデシルオキシ基である。
【0038】
本発明の液晶表示素子用配向膜を製造するには、一般式〔1〕で示される構造単位を有する感光性高分子化合物の前駆体の溶液を基板上に塗布し、150〜300℃の温度で加熱処理して薄膜を基板上に形成する方法が好ましい。
【0039】
本発明の液晶表示素子用配向膜に用いられる、一般式〔1〕で示される感光性高分子化合物の前駆体(ポリアミド酸)に使用される溶剤は、通常の液晶表示素子用配向膜で使用されている溶剤を使用することができる。すなわちこれらの高分子化合物に対して、親溶剤である非プロトン性極性有機溶剤(N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミドゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N,Nジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジエチルアセトアミド、およびγ−ブチロラクトン等)を例示できる。
【0040】
さらに必要により塗布性改善などの目的で表面張力の低い他の溶剤系(乳酸アルキル、3−メチル,3−メトキシブタノ−ル、テトラリン、イソホロン、エチレングリコ−ルモノアルキルエ−テル(エチレングリコ−ルモノブチルエ−テル等)、ジエチレングリコ−ルモノアルキルエ−テル(ジエチレングリコ−ルモノエチルエ−テル等)、エチレングリコ−ルモノアルキルまたはフェニルアセテ−ト、トリエチレングリコ−ルモノアルキルエ−テル、プロピレングリコ−ルモノアルキルエ−テル(プロピレングリコ−ルモノブチルエ−テル等)、マロン酸ジアルキル(マロン酸ジエチル等)等)の例を挙げることができる。これらの溶剤は、先の親溶剤に対して貧溶剤的なものが多い。
【0041】
これらの溶剤で溶解された溶液を液晶表示素子を形成する基板へ塗布する方法として、通常使用されている方法が使用可能である。例えば、スピンナ−法、印刷法、ディッピング法、滴下法等によって塗布することが可能である。
また、これらの溶液を塗布した後の溶剤の乾燥に要する加熱処理等においても、通常の液晶表示素子用配向膜で使用している手法と同様な方法で実施することが可能である。例えば、オ−ブン、ホットプレ−ト、赤外炉中等で加熱処理することが可能である。溶液を塗布した後は、比較的低温で溶剤を蒸発させた後、150〜300℃程度の温度で、好ましくは180〜250℃で加熱処理することが好ましい。溶液には、塗布性を改良する等の目的で用いられる界面活性剤や帯電防止の目的等で用いられる帯電防止剤を添加することも可能である。あるいは、さらに基板との密着性を向上させる為にシランカップリング剤、チタン系のカップリング剤を配合することも可能である。
【0042】
続いて、この感光性高分子化合物の薄膜に偏光紫外線を照射して膜表面に異方性を付与するが、本発明の液晶表示素子用配向膜に用いる感光性基である、α、β置換マレイミド基に照射する光の波長は、200〜410nmが好ましく、更に好ましくは310〜380nmである。これらの偏光紫外線の露光量は0.05〜15.0J/cm2で、好ましくは0.1〜10.0J/cm2であり、更に好ましくは0.1〜5.0J/cm2である。
【0043】
液晶表示素子として用いる基板は通常基板上に電極、具体的にはITO(酸化インジウム−酸化スズ)や酸化スズの透明電極が形成されたものであるが、さらにこの電極と基板の間に、基板からのアルカリ溶出を防止するための絶縁膜、カラーフィルター、カラーフィルターオーバーコート等の保護膜を設けてもよく、電極上に絶縁膜、カラーフィルター膜などのオーバーコート膜を設けてもよい。また電極上にTFT(Thin−Film−Transistor)素子、MIM(Metal−Insulator−Metal)素子などの能動素子を形成していてもよい。これらの電極、アンダーコート、その他の液晶セル内の構成は、従来の液晶表示素子の構成が使用可能である。
このように形成された基板を使用してセル化し、液晶を注入し、注入口を封止して液晶表示素子を作る。この封入される液晶としては、通常のネマチック液晶の他、二色性色素を添加した液晶等種々の液晶が使用できる。
【0044】
本発明において、本配向膜と組み合わせて好ましく用いることのできる液晶組成物を具体的に例示すると、下記一般式〔2〕、〔3〕および〔4〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有するものを挙げることができる。
また、下記一般式〔5〕および〔6〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物を挙げることができる。
【0045】
また、下記一般式〔7〕、〔8〕および〔9〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物を挙げることができる。
さらに、前記一般式〔2〕、〔3〕および〔4〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、下記一般式〔10〕、〔11〕および〔12〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物を挙げることができる。
【0046】
さらに、前記一般式〔5〕および〔6〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、前記一般式〔10〕、〔11〕および〔12〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物を挙げることができる。
さらに、前記一般式〔7〕、〔8〕および〔9〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、前記一般式〔10〕、〔11〕および〔12〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物を挙げることができる。
さらに、前記一般式〔2〕、〔3〕および〔4〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、前記一般式〔5〕および〔6〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第三成分として、前記一般式〔10〕、〔11〕および〔12〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物を挙げることができる。また、前記液晶組成物に1種以上の光学活性化合物を含有して使用することも何ら差し支えない。
【0047】
一般式〔2〕〜〔4〕の化合物として、好ましくは式(2−1)から式(4−53)で表される化合物を挙げることができる。
【0048】
【化12】
【0049】
【化13】
【0050】
【化14】
【0051】
【化15】
【0052】
【化16】
【0053】
【化17】
【0054】
【化18】
【0055】
【化19】
【0056】
【化20】
【0057】
一般式〔2〕〜〔4〕の化合物は誘電異方性値が正の化合物で、熱的、化学的安定性に優れており、特に電圧保持率の高い、あるいは比抵抗値が大きいといった高信頼性が要求されるTFT用の液晶組成物を調製する際に不可欠な化合物である。
【0058】
一般式〔5〕、〔6〕の化合物として、好ましくは式(5−1)〜(6−3)の化合物を挙げることができる。
【0059】
【化21】
【0060】
【化22】
【0061】
一般式〔5〕、〔6〕の化合物は誘電異方性値が正でその値が大きく、特にしきい値電圧を小さくする目的で使用される。また、粘度調整、屈折率異方性の調整、透明点を高くする等のネマチック相範囲を広げるのにも使用される。さらに、しきい値電圧の急峻性を改良する目的にも使用される。
【0062】
一般式〔7〕〜〔9〕の化合物として、好ましくは式(7−1)〜(9−3)の化合物を挙げることができる。
【0063】
【化23】
【0064】
【化24】
【0065】
【化25】
【0066】
一般式[7]〜[9]で表わされる化合物は、誘電率異方性値が負の化合物である。一般式[7]で表わされる化合物は二環化合物であるので、主としてしきい値電圧の調整、粘度調整又は屈折率異方性値の調整の目的で使用される。一般式[8]で表わされる化合物は透明点を高くする等のネマチック相範囲を広げる目的で、または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。一般式[9]で表わされる化合物は屈折率異方性値を調整する目的で使用される。
【0067】
一般式[7]〜[9]で表わされる化合物は、主として誘電率異方性が負である液晶組成物に使用される。液晶組成物中に[7]〜[9]で表わされる化合物の量が増加すると、液晶組成物のしきい値電圧が小さくなり、粘度が大きくなる。したがって、しきい値電圧の要求値を満足している限り、少なく使用することが望ましい。しかしながら、一般式[7]〜[9]で表わされる化合物の誘電率異方性の絶対値が5以下であるので、40重量%より少なくなると低電圧駆動ができなくなる場合がある。
【0068】
誘電率異方性が負であるTFT用の組成物を調製する場合に、一般式[7]〜[9]で表わされる化合物は、液晶組成物の全重量に対して40重量%以上の範囲で使用することが好ましく、50〜95重量%が好適である。
また弾性定数をコントロールすることにより電圧−透過率曲線の急峻性を改善ずる目的で、誘電率異方性値が正である組成物に一般式[7]〜[9]で表わされる化合物を混合する場合もある。この場合、これらの化合物は液晶組成物中に30重量%以下であることが好ましい。
【0069】
一般式〔10〕〜〔12〕の化合物として、好ましくは式(10−1)〜(12−13)の化合物を挙げることができる。
【0070】
【化26】
【0071】
【化27】
【0072】
【化28】
【0073】
一般式〔10〕〜〔12〕の化合物は誘電異方性値が負かまたは弱い正である化合物である。一般式〔10〕の化合物は主として粘度低下または屈折率異方性値調整の目的で使用される。また、一般式〔12〕の化合物は透明点を高くする等のネマチック相範囲を広げる目的または屈折率異方性値調整の目的で使用される。
【0074】
本発明の液晶表示素子は、通常、基板、電圧印加手段、液晶配向膜、液晶層などにより構成され、その特徴は、高感度で速やかに光二量化し、かつ架橋後の配向膜の熱安定性、形状保持力に優れており、良好な液晶配向性を有する光配向膜、すなわち本発明に関わる液晶表示素子用光配向膜を備えていることである。
【0075】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
次に実施例で得られた化合物の回転粘度は、E型粘度計を用い25℃で測定した。
【0076】
実施例1
1)下記構造単位で示される感光性高分子化合物の前駆体(ポリアミド酸)の合成。
【0077】
【化29】
【0078】
100mlの三ツ口フラスコに、ビス(4−アミノフェニル)エーテル2.002g、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)30.8mlを入れて、窒素気流下室温で攪拌溶解した。次いで反応液を10℃に保ち、ピロメリット酸二無水物1.963gを投入し、室温で3時間反応を行った。再度反応液を10℃に冷却後、α−フェニルマレイン酸無水物を0.3183g投入し、室温で3時間反応を行い、12.0wt%のポリマー溶液を得た。この時の粘度は64mP・sであり重量平均分子量(Mw)(GPCで測定されたポリスチレン換算分子量)は43100であった。
【0079】
2)感光性高分子化合物の合成と偏光照射による液晶表示素子用配向膜の形成1)で得られたワニスをN−メチル−2−ピロリドン/ブチルセロソルブ=1/1(重量比)の混合溶媒で希釈し、ポリマー濃度約5重量%の溶液とした。これを0.1μmのフィルターでろ過して液晶配向剤溶液とした。続いてITOガラス基板上に回転塗布法(スピンナー法)で塗布した。塗布後230℃で60分間焼成し、膜厚約700オングストロームのポリイミド薄膜を形成した。薄膜表面に超高圧水銀ランプより、365nm付近の波長の、直線偏光紫外線を5.0J/cm2照射した。
【0080】
3)液晶セル作成、配向性評価
2)で得た基板を、紫外線の偏光方向が平行になるように貼り合わせ、液晶層の厚さが20μmである液晶セルを作成し、チッソ(株)製液晶JC−5006を注入し、110℃で30分間加熱処理を行った。加熱処理後放冷し、液晶の配向を確認したところ良好であった。
【0081】
実施例2
実施例1と同様の感光性高分子化合物を用い、TFT用として用いられる液晶組成物を(LA)から(LE)まで変えた以外は実施例1に準じて液晶セルを作成したところ、良好な液晶配向を確認した。ここで用いた液晶組成物(LA)から(LE)のそれぞれの組成を以下に示す。
【0082】
【化30】
液晶組成物(LA)
【0083】
【化31】
液晶組成物(LB)
【0084】
【化32】
液晶組成物(LC)
【0085】
【化33】
液晶組成物(LD)
【0086】
【化34】
液晶組成物(LE)
【0087】
実施例3
実施例1と同様の感光性高分子化合物を用い、STN用として用いられる液晶組成物を(LF)から(LK)まで変えた以外は実施例1に準じて液晶セルを作成したところ、良好な液晶配向を確認した。ここで用いた液晶組成物(LF)から(LK)のそれぞれの組成を以下に示す。
【0088】
【化35】
液晶組成物(LF)
【0089】
【化36】
液晶組成物(LG)
【0090】
【化37】
液晶組成物(LH)
【0091】
【化38】
液晶組成物(LI)
【0092】
【化39】
液晶組成物(LJ)
【0093】
【化40】
液晶組成物(LK)
【0094】
比較例1
実施例1と同様の感光性高分子化合物を用い、偏光紫外線照射の代わりに通常のラビング処理を施した以外は、実施例1と同様に行なったところ、削られた配向膜の破片の付着により配向性は乱れており、実施例1と同様の配向性を得るためには、ラビング処理後に基板の入念な洗浄が必要であった。
【0095】
比較例2
実施例1と同様の感光性高分子化合物を用い、偏光紫外線照射、通常のラビング処理のいずれも行わなかったところ、液晶の配向は全く見られなかった。
【0096】
【発明の効果】
本発明により得られた、α、β置換マレイミド残基を末端に有する、感光性高分子化合物を用いることを特徴とする液晶表示素子用配向膜は、偏光紫外線に対して高感度であり、その照射により速やかに感光基が光二量化し、ポリマー間で架橋構造を形成する。かつ光反応後の膜は熱安定性、形状保持力に優れており、ラビング処理とほぼ同等の良好な液晶配向性を示す、従って、ノンラビング配向膜として有用である。
Claims (10)
- 請求項1に記載の液晶表示素子用配向膜を備えることを特徴とする液晶表示素子。
- 請求項2に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が一般式〔2〕、〔3〕および〔4〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子
- 請求項2に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が一般式〔5〕および〔6〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子
- 請求項2に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が一般式〔7〕、〔8〕および〔9〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子
- 請求項2に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が前記一般式〔2〕、〔3〕および〔4〕からなる化合物群から選択される化合物を第一成分として少なくとも1種含有し、第二成分として、一般式〔10〕、〔11〕および〔12〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子
- 請求項2に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が前記一般式〔5〕および〔6〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、前記一般式〔10〕、〔11〕および〔12〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子。
- 請求項2に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が前記一般式〔7〕、〔8〕および〔9〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、前記一般式〔10〕、〔11〕および〔12〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子。
- 請求項2に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が前記一般式〔2〕、〔3〕および〔4〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、前記一般式〔5〕および〔6〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第三成分として、前記一般式〔10〕、〔11〕および〔12〕からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶表示素子。
- 請求項3〜9に記載の液晶表示素子において、液晶組成物が1種以上の光学活性化合物をさらに含有することを特徴とする液晶表示素子。
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