JP4228090B2 - 4,6−ジアミノレゾルシノール含有組成物、それを用いたポリベンゾビスオキサゾール、その成形体および4,6−ジアミノレゾルシノールの保存安定化方法 - Google Patents
4,6−ジアミノレゾルシノール含有組成物、それを用いたポリベンゾビスオキサゾール、その成形体および4,6−ジアミノレゾルシノールの保存安定化方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、保存安定性の良好な4,6−ジアミノレゾルシノールおよびその塩(以下、DARともいう)含有組成物に関するものであり、また、それを用いた、高強力、高弾性率繊維や耐熱フィルムに成型することができるポリベンズビスオキサゾール(以下、PBOともいう)等に関するものである。さらに、DARの保存安定化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
DARは高強力、高弾性率繊維や耐熱フィルムに加工することができるPBOの原料である。このDARは非常に酸化されやすいという欠点をもっており、酸化されたDARを原料としてPBOを重合しても、緑あるいは紫に変色した低重合度のPBOポリマーしか得られない。そこでDARの保存安定剤として、SnCl2 およびその水和物等を添加してDARを安定化することが試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
PBOの製造には溶媒として一般的にポリリン酸が用いられる。得られたPBOは通常ドープの状態のままで繊維等の成形に使用される。例えば繊維に成形する場合、PBOドープを吐出して得られたドープ糸条は水またはアルコール等の抽出浴に導かれ、そこでドープ糸条中のポリリン酸は抽出されて約20%リン酸廃液となる。このリン酸廃液は、濃縮してポリリン酸に再生され再びPBOの製造の溶媒として利用される。
【0004】
ここで、還元剤としてSnCl2 またはその水和物を用いたDARを原料としたPBOドープには添加したスズがそのまま含まれるが、このようなPBOドープを用いた場合、その成形工程でスズもポリリン酸とともに抽出され、リン酸廃液中には、環境に必ずしも好ましくない重金属のスズが含まれることとなる。このようなリン酸廃液は廃棄が困難であり、またこの廃液を再度PBOの製造溶媒や他の用途に再利用する場合にも障害となる。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決しようとするものであり、その目的は、PBOの成形工程で生じた廃液を、環境に負荷をかけないように廃棄または再利用できるような還元剤で保存安定化されたDARを提供することにある。また、高重合度で良好な黄色の色調を有したPBO、および当該PBOの成形品を提供することにあり、さらに、本発明はDARの保存安定化方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、DARの保存安定剤として鉄(II)化合物をDARに含有させることにより、DARの保存安定性を高め、高重合度で良好な色調のPBOポリマーが得られ、かつPBOの成形工程で生じた廃液が環境に負荷を与えないものであることを見出し、発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は以下の通りである。
(1) 4,6−ジアミノレゾルシノールまたはその塩と、鉄(II)化合物を含むことを特徴とする組成物。
(2) 鉄(II)化合物が、4,6−ジアミノレゾルシノールまたはその塩に対し、鉄(II)換算で100ppm以上含まれる上記(1) の組成物。
(3) 鉄(II)化合物が、塩化鉄(II)またはその四水和物、もしくはリン酸鉄(II)八水和物である上記(1) または(2) の組成物。
(4) 鉄(II)化合物の存在下で4,6−ジアミノレゾルシノールまたはその塩を保存することを特徴とする4,6−ジアミノレゾルシノールまたはその塩の保存安定化方法。
(5)上記(1) 〜(3) のいずれかの組成物と芳香族ジカルボン酸とを反応させて得られることを特徴とするポリベンズビスオキサゾール。
(6) 固有粘度が20dl/g以上である上記(5) のポリベンズビスオキサゾール。
(7) 上記(5) または(6) のポリベンズビスオキサゾールを成形してなる成形体。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明のDAR含有組成物は、DARと鉄(II)化合物を含むものである。
【0009】
本発明において、DARは従来の方法により調製され得る。例えば、特表平2−500743号公報、特開平7−242604号公報、特開平2−136号公報、米国特許5,410,083号、米国特許5,453,542号、特表平5−502028号公報、特開平1−238561号公報、特開平3−24038号公報等に記載された方法を採用することができる。
【0010】
なお、上述の方法で得られたDARは、通常、二塩酸塩として使用されるが、本発明においては、二塩酸塩に限定されず、二硫酸塩、二リン酸塩等の無機酸塩や、テレフタル酸塩、二酢酸塩等の有機酸塩であってもよい。
【0011】
本発明で使用される鉄(II)化合物は、DARの酸化を防止して保存安定化させるための還元剤であり、鉄(II)を含有する化合物であって還元力を有するものであれば特に限定されないが、例えば、硫酸アンモニウム鉄(II)六水和物、塩化鉄(II)無水物あるいはその四水和物、フマル酸鉄(II)、乳酸鉄(II)、しゅう酸鉄(II)二水和物、硫酸鉄(II)無水物や七水和物、硫化鉄(II)、リン酸鉄(II)八水和物などが挙げられる。
【0012】
この鉄(II)化合物の配合量は、その種類により必要とされる量が様々であるが、DARを基準にして、鉄(II)換算で100ppm以上であることが好ましく、より好ましくは1,000ppm以上、特に好ましくは2,000ppm以上である。この配合量が100ppm未満の場合、DARの保存安定化効果が充分でなく、DARの短期間の保存後に使用する場合には差しつかえないが、数カ月に及ぶような長期の保存には適さない。この配合量の上限は特に制限されないが、10,000ppmも配合すればその効果は充分であり、それ以上含有させてもコストの上昇を招くだけでなく、PBOの成形工程で生じたリン酸廃液中に多量の鉄(II)化合物が混入するなど、好ましくない点が多い。
【0013】
鉄(II)化合物は、DARに添加するか、あるいはDARの製造工程中に添加される。これらの鉄(II)化合物の添加はむらなく均一に行うことが必要である。そのためには、鉄(II)化合物を塩酸等の溶媒に溶解させてDARに吹き付けた後乾燥して溶媒を除去する、あるいは鉄(II)化合物を溶融してDARに添加する等の方法が採用される。このため、鉄(II)化合物は塩酸等に容易に溶解する、あるいは低融点を有するものが好ましい。鉄(II)化合物を固体状態でDARに混合すると、DARと鉄(II)化合物が均一に混合されずにムラができ、DARの保存安定性が悪い部分が局所的に生ずる場合があるため好ましくない。またPBOの成形工程で生じたリン酸廃液を再利用する場合、PBOの重合を阻害する可能性がある硫黄、有機物等が含有されていない方が好ましい。これらのことを考慮すると、上述の鉄(II)化合物のうち、塩化鉄(II)およびその四水和物、リン酸鉄(II)八水和物が好適に使用できる。また、鉄(II)化合物は水和物の形態である方が溶媒に溶解する速度が速いばかりでなく、均一に溶解するため好ましい。
【0014】
このように、鉄(II)化合物の存在によりDARは酸化防止されて保存安定化される。このようなDARを、特にPBOの原料として芳香族ジカルボン酸と反応させることにより、高重合度のPBOが得られる。その固有粘度は20dl/g以上、特に25dl/g以上であり、その上限は特に制限されないが45dl/g程度である。
【0015】
本発明で使用される芳香族ジカルボン酸とは、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニレンジカルボン酸およびそれらの水酸基、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルコキシまたはハロゲン原子で置換された誘導体;並びにそれらのエステル化物、酸ハロゲン化物等の反応誘導体等が挙げられる。
【0016】
得られたPBOとは、下記一般式(I)で表される構成単位を有するホモポリマーまたはコポリマーである。
【0017】
【化1】
【0018】
ここで、式中のZは以下の一般式(II)〜(V)で表される2価の芳香族残基である。
【0019】
【化2】
【0020】
ここで、式中、R1 、R2 は同一または異なってそれぞれ水素原子、水酸基、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルコキシまたはハロゲン原子を表す。
【0021】
以下に、本発明のPBO製造における好適な一実施形態を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。まず、特表平2−500743号公報記載の方法に従って、DAR(二塩酸塩)を合成する。このDARに保存安定剤として塩化鉄(II)またはその四水和物の塩酸溶液を、スプレーを用いてまんべんなく吹き付ける。その後、乾燥機にて40−100℃に加熱攪拌しながら、真空乾燥することにより、塩化鉄(II)またはその四水和物を鉄(II)換算で100〜5,000ppm含有するDARが得られる。このDARの保存安定性を見るため、30℃、空気中で3ケ月間保管後、PBOの重合に使用する。
【0022】
PBOの重合は、通常ポリマー濃度が5〜20重量%となるように原料の使用量が調整される。上記により得られたDAR、微粉化されたテレフタル酸、H3 PO4 濃度が105〜122%のポリリン酸、五酸化リンを用いて、例えばWolfe等の特許第4,533,693号に記載の方法に従って、70−220℃で加熱混合することにより、保存安定性が良好でドープカラーが黄色で、高重合度のPBOドープを得ることができる。
【0023】
このようにして得られたPBOドープは、所望の成形品、例えば繊維、フィルム等に成形される。繊維に成形する方法としては、例えば以下の方法が一般的である。
【0024】
PBOのポリマードープを紡糸部に供給し、紡糸口金から通常100℃以上の温度で空気等の気体中に吐出する。吐出したドープ糸条(ポリリン酸を抽出する前の糸条)をゴデットロールなどの応力隔離装置により一定の速度で引取り、空気等の気体中で延伸する。吐出後の冷却により固化したドープ糸条を水系もしくはアルコール系溶液が使用された抽出浴に導く。抽出浴を通過した糸条はゴデットロールを通過し、最終的に抽出浴中で糸条が含有するポリリン酸が1.0%以下、好ましくは0.5%以下になるまで洗浄する。さらに繊維束を水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液で中和し、さらに水洗する。このような処理の後、高温空気などを用いた乾燥機により乾燥する。こうして得られる繊維束を構成する単繊維は35g/d以上の充分な強度と、約1000g/d以上の充分な高弾性率を有している。
【0025】
フィルムに成形する方法としては、例えば以下の方法が一般的である。PBOのポリマードープをTダイよりで押し出し、この高粘度のフィルム状ドープを金属ロールにキャストし冷却する。このフィルム状ドープを未延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムで両面をラミネートした後、所定の方向に延伸し、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離する。得られたフィルム状ドープを水洗凝固した後、熱固定して配向フィルムを得る。こうして得られるフィルムは、表面平滑性、滑り性、耐スクラッチ性が良好なものであり、また2000kg/mm2 以上と高い引張弾性率を有するものである。
【0026】
本発明においては、DARの保存安定剤として鉄(II)化合物を使用するので、PBOの成形工程で生じたリン酸廃液には、環境に好ましくない重金属が含まれない。従って、このようなリン酸廃液は環境に負荷を与えずに廃棄でき、また当該廃液をポリリン酸に再生して再度PBOの製造溶媒として利用したり、あるいは他の用途に再利用できる。
【0027】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。
【0028】
1.PBOの固有粘度
PBOドープをメタンスルホン酸に溶かし、D.B.Roitmanらの方法(Macromolecules 1993,26,5174−5184)に従って25℃で測定をすることで得られた。
2.DAR中の鉄(II)量の測定
鉄−フェナントロリンのキレートイオンを生成させ、その510nmの吸光度を測定することにより得られた。
3.DARの分解度
DARを窒素で脱気したHCl水溶液に溶解し、DAR分解物特有の320nmの吸光度を測定することにより得られた。
【0029】
実施例1
6.5gの塩化鉄(II)四水和物を20ml塩酸水溶液に溶解させた。一方、特表平2−500743号公報に記載の方法に従ってDARを合成し、その1000gに上記塩化鉄溶液を霧吹きを用いてまんべんなく吹き付けた。その後ロータリーエバポレータで攪拌しながら減圧乾燥した。乾燥中温度は40−100℃に保った。乾燥後、DAR中の鉄(II)量を吸光度で測定したところ、1800ppmであった。上記DARを30℃、空気中、3カ月間保存した後、その分解度を測定すると、0.0%であった。
【0030】
実施例2
6.0gのリン酸鉄(II)八水和物を20ml塩酸水溶液に溶解させた。この溶液を実施例1と同様の方法でDARに吹き掛け、エバポレータで乾燥した。乾燥後、DAR中の鉄(II)量を吸光度で測定したところ、2000ppmであった。上記DARを30℃、空気中、3カ月間保存した後、その分解度を測定すると、0.0%であった。
【0031】
実施例3
米国特許第5276128号に記載の方法で4,6−ジアミノレゾルシノール・テレフタル酸塩(DAR/TA)を合成し、これに、実施例1と同様の塩化鉄(II)四水和物の塩酸水溶液を霧吹きを用いてまんべんなく吹き付け、エバポレータで乾燥した。乾燥後、鉄(II)量を吸光度で測定したところ、2200ppmであった。上記DAR/TAを30℃、空気中、3カ月間保存した後、その分解度を測定すると、0.0%であった。
【0032】
実施例4
実施例1で得られたDARを用いてPBOを重合した。116−117%のポリリン酸43.86kgに窒素気流下、五酸化二リン14.49kgを加えた後実施例1で得られた、鉄(II)を1800ppm含むDAR9.10kg及び、平均粒径2μmまで粉砕して微粉化したテレフタル酸7.10kgを加え、槽型反応器内、80℃で攪拌混合した。さらに150℃で10時間攪拌混合し、オリゴマー化した後、200℃に加熱した二軸押し出し機を用いて重合し、PBOのポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は38dl/gであった。
【0033】
実施例5
実施例2で得られたDARを用いて実施例4と同様にPBOを重合した。得られたポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は45dl/gであった。
【0034】
実施例6
実施例3で得られたDAR/TAを13.1kg、116%ポリリン酸43.3kg、五酸化二リン15.0kgを槽型反応器内に秤量し、80℃で攪拌混合した。さらに150℃で10時間攪拌混合し、オリゴマー化した後、200℃に加熱した二軸押し出し機を用いて重合し、PBOのポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は43dl/gであった。
【0035】
実施例7
実施例4で得られたドープを、温度を170℃に保ち、押し出し機よりギアポンプに送液して、孔数668を有する紡糸口金から170℃で紡出し、温度60℃の冷却風を用いて吐出糸条を冷却した後、リン酸溶液に接触せしめ、ゴデットロールで引き取った。こうして得られた糸条をポリリン酸含有量が0.5%となるまで洗浄し、水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、更に洗浄して200℃で乾燥した。得られた糸の強度は38g/d、弾性率は1034g/dであった。
【0036】
実施例8
実施例4で得られたPBOのポリマードープを公称目開き20μmフィルターを通してから、Tダイより150℃で押し出し、押し出された高粘度のフィルム状ドープを窒素雰囲気のクリーンルームで金属ロールにキャストし、冷却した。このフィルム状ドープを、別に用意した未延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムで両面をラミネートした。そのドープと未延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとのラミネート全体を、テンターで横方向に100℃で3倍延伸した後、ラミネートしたポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離して取り除いた。得られたフィルム状ドープを両端を把持しつつ、定長幅で水洗凝固した後、テンターで両端を把持しつつ280℃で熱固定して厚み3μmのPBO2軸配向フィルムを得た。得られたフィルムは、表面平滑性が良好で、かつ滑り性と耐スクラッチ性も良好であった。引張弾性率も2000kg/mm2 以上あった。
【0037】
比較例1
特表平2−500743号公報に記載の方法で合成されたDARに還元剤を付与せずに、30℃で空気中、3か月間保存した後、DARの分解度を測定すると4.0%であった。実施例4と同様にして重合されたPBOポリマードープ色は紫色で、固有粘度は15dl/gであった。
【0038】
比較例2
実施例1における塩化鉄(II)四水和物の代わりに、Pdを添加して30℃、空気中、3か月間保存した後分解度を測定すると、3.8%であった。実施例4と同様にして重合して得られたポリマードープの色は紫色で、固有粘度は13dl/gであった。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、4,6−ジアミノレゾルシノールの保存安定性において、従来のスズ化合物を添加したのと同様の効果が得られた。また、PBOの成形工程で生じるリン酸廃液中にスズ等の重金属が含有されないため、環境に大きな負荷をかけずに廃棄が可能になったばかりでなく、当該リン酸廃液をポリリン酸に再生して再度PBOの製造溶媒として再利用、あるいはその他の用途に再利用しやすくなり、ポリベンゾビスオキサゾールの製造において経済的に有利となるので、産業界に貢献すること大である。
Claims (7)
- 4,6−ジアミノレゾルシノールまたはその塩と、硫酸アンモニウム鉄( II )六水和物、塩化鉄( II )もしくはその四水和物、フマル酸鉄( II )、乳酸鉄( II )、しゅう酸鉄( II )二水和物、硫酸鉄( II )もしくはその七水和物、硫化鉄( II )およびリン酸鉄( II )八水和物からなる群から選択される鉄(II)化合物を含むことを特徴とする組成物。
- 鉄(II)化合物が、4,6−ジアミノレゾルシノールまたはその塩に対し、鉄(II)換算で100ppm以上含まれることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 鉄(II)化合物が、塩化鉄(II)またはその四水和物、もしくはリン酸鉄(II)八水和物であることを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
- 硫酸アンモニウム鉄( II )六水和物、塩化鉄( II )もしくはその四水和物、フマル酸鉄( II )、乳酸鉄( II )、しゅう酸鉄( II )二水和物、硫酸鉄( II )もしくはその七水和物、硫化鉄( II )およびリン酸鉄( II )八水和物からなる群から選択される鉄(II)化合物を4,6−ジアミノレゾルシノールまたはその塩に添加するか、あるいは4,6−ジアミノレゾルシノールまたはその塩の製造工程中に添加することを特徴とする4,6−ジアミノレゾルシノールまたはその塩の保存安定化方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の組成物と芳香族ジカルボン酸とを反応させることを特徴とする、ポリベンズビスオキサゾールの製造方法。
- ポリベンズビスオキサゾールの固有粘度が20dl/g以上である、請求項5に記載の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の組成物と芳香族ジカルボン酸とを反応させてポリベンズビスオキサゾールを製造する工程、および該ポリベンズビスオキサゾールを成形する工程を含む、ポリベンズビスオキサゾール成形体の製造方法。
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