JP4226924B2 - まつ毛カール器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に女性が使用するまつ毛カール器に関する
【0002】
【従来の技術】
従来のまつ毛カール器はまつ毛を一箇所で挟圧する構成であった(例えば、特許文献1参照。)。その後、複数箇所でまつ毛を挟圧するまつ毛カール器が提案されている(例えば、特許文献2。)。また、まつ毛カール器は鋏と同じようなハンドルを有し、ハンドルを開閉することによってまつ毛を挟圧する構成のものが一般的である(例えば、特許文献3。)。しかし、この構成のまつ毛カール器はハンドルが大きくて嵩張るので携帯に不便である。そこで、ハンドルを単一の構成としレバーによって挟圧部を開閉しまつ毛を挟圧する構成のものが提案されている(例えば、特許文献4及び特許文献5。)。
【0003】
【特許文献1】
実開昭60−119301号公報
【特許文献2】
特公平4−9402号公報
【特許文献3】
特表平11−512330号公報
【特許文献4】
特開2001−204535号公報
【特許文献5】
特開2002−78524号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述の特許文献1はまつ毛を一箇所で挟圧する構成であったから、一度の挟圧ではまつ毛に十分なカールを与えることができなかった。そこで、挟圧位置をずらしながらまつ毛を複数回挟圧する必要があり、作業が手間取る原因となっていた。また、特許文献4及び特許文献5はコンパクトに形成されているが、上側の挟圧部を支持する両腕部の間隔が挟圧部とほぼ同じであるから使用時に邪魔になっていた。
【0005】
前述の特許文献2は一度に複数箇所でまつ毛を挟圧することができる構成であるが、図面に示された一方の押圧部には複数本の線状挟圧部が設けられ、他方の押圧部には凹面一面から成る挟圧部が設けられている。また、明細書の実施例の項の最後には、線状挟圧部をそれぞれの押圧部に設けても良いと記載されている。他方の押圧部を凹面一面に形成したものは、一方の複数本の挟圧部で押圧したときに凹面が全体的に圧縮され、挟圧部分のみが十分にへこむ構成でないので、線状の挟圧部で押す効果が十分に発揮されずまつ毛にカールが十分に与えられない。また、双方の押圧部を線状挟圧部に形成したときに、双方の線状挟圧部が硬いプラスチックで形成されたときは挟圧部が挟圧時に変形しないからまつ毛がほとんどカールされない。そこで他方の線状挟圧部をゴム等の柔軟性のある材料で形成したときは、線状同士の挟圧によりゴム製線状挟圧部は挟圧部分が全体的に圧縮されるのでまつ毛を屈曲するように挟圧しないから、この場合もまつ毛にカールが十分に与えられない。すなわち、ゴム状挟圧部は挟圧部分のみが十分にへこむように圧縮しなければ十分なカールが与えられないのである。十分なカールが与えられなければ綺麗なカールを得ることができないのである。
【0006】
また、まつ毛カール器の押圧部は2つの方向に湾曲するように形成されている。これは、目が球状であるために使用時にこの球状の湾曲に適応するように押圧部を顔の表面から凸の湾曲をなすように形成したためであり、まぶたの縁が上方に凸の湾曲をなしているのでこれに対応するように押圧部の縁も上方に湾曲するように形成したためである。これら2つの湾曲度が使用者の湾曲度と合致すれば綺麗なカールを得ることができるが、いずれの湾曲度も合わないと綺麗なカールができない。綺麗なカールを得るためには少なくとも一方の湾曲度が合っていることが必要であり、特に顔の表面に対する凸の湾曲度は重要である。
【0007】
さらに、レバーにより挟圧部を開閉する特許文献4及び特許文献5のまつ毛カール器は、使用時に腕部が邪魔になって目の全体を目視することができず、そのためにまつ毛を綺麗にカールすることができない欠点がある。特にまつ毛カール器の幅を小さめにして携帯に便利にしようとしたときは、さらに腕部が邪魔となってまつ毛を綺麗にカールすることが非常に困難となる。
【0008】
そこで本発明はまつ毛の綺麗なカールを得ることを課題とするものであり、使用時にまつ毛をカールしようとする方の目の視界を遮ることがなく、目をはっきり目視しつつ綺麗にまつ毛をカールすることができるまつ毛カール器を提供することを目的とする。さらに、発明の実施の形態に示したまつ毛カール器及びその陳列容器は、一度に複数の箇所でまつ毛を挟圧することができると共に、各挟圧部分でまつ毛に十分なカールを与えることによって綺麗なカールを得ることができる。また、まつ毛カール器の押圧部の湾曲度と使用者の目などの湾曲度を合わせることによって綺麗なカールを得ることができる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1は、上下一対の押圧部を有し、該一対の押圧部にはそれぞれまつ毛を挟圧するための挟圧部が、それぞれの挟圧部が設けられている押圧部の端から端に亘って延在しているまつ毛カール器であって、下方の押圧部は把持部に取り付けられて上下に移動可能であり、上方の押圧部はプラスチックで形成され、把持部の上部から環状に張り出すように設けられている1本の金属棒で形成されたワイヤの上部に取り付けられており、且つ、ワイヤの両側部は上方押圧部の両端よりも外に張り出すように湾曲している構成である。請求項2は、その構成に、ワイヤが把持部の両側部及び底部のほぼ全周に亘って延在している要素が請求項1に付加された構成である。
【0010】
【発明の効果】
請求項1は、上下一対の押圧部を有し、該一対の押圧部にはそれぞれまつ毛を挟圧するための挟圧部が、それぞれの挟圧部が設けられている押圧部の端から端に亘って延在し、下方の押圧部は把持部に取り付けられて上下に移動可能であり、上方の押圧部はプラスチックで形成され、把持部の上部から環状に張り出すように設けられている1本の金属棒で形成されたワイヤの上部に取り付けられており、且つ、ワイヤの両側部は上方押圧部の両端よりも外に張り出すように湾曲している。したがって、ワイヤの両側部が上方押圧部の両端よりも張り出しているから、使用時にワイヤが目の邪魔とならずにまつ毛のカール作業を円滑に行なうことができる。また、ワイヤを使用し、そのワイヤは環状に張り出すように設けられているので、まつ毛カール器全体を手で握ったときに握り心地がよいという効果を奏する。請求項2は、ワイヤが把持部の両側部及び底部のほぼ全周に亘って延在している構成である。したがって、把持部をエラストマーのような柔軟性に富む材料で形成してグリップ力を高めたときに、ワイヤが把持部の強度を補強するので把持部が変形してむしろ握りにくくなるということがない。
【0011】
本発明を実施するにあたって、一対の押圧部にそれぞれ複数の突条を長さ方向に延在させ、その突条がまつ毛を挟圧するための挟圧部とすることによって、まつ毛を複数の位置で一度に挟圧することができると共に、挟圧は突条同士の圧接であるから、まつ毛の挟圧が確実に行われてまつ毛に十分な角度のついたカールをすることができる。また、一方の押圧部に延在する各挟圧部に頂部を設け、頂部が条線状に延在している構成とすることによって、頂部に筋状の幅の狭い線あるいは尖った線が延在する。これにより、この幅の狭い又は尖った条線状の挟圧部がまつ毛に角度を付けるようにまつ毛を曲げるので十分にカールすることができ、綺麗にカールされたまつ毛を得ることができる。また、他方の押圧部に延在する挟圧部は条線状の頂部を設けず、ゴム等の弾性材料で一体に形成し、長さ方向に延びる溝を設けることにより複数条の挟圧部が形成されている構成とすることが好ましい。これにより、他方のゴム状の挟圧部は隣接する挟圧部と溝によって区切られていて、ゴム状の各挟圧部は挟圧時に独自に圧縮するから、挟圧時にゴム状挟圧部の表面が大きな角度でへこむのである。このために、挟圧したまつ毛を大きく曲げることができるからより綺麗にカールすることができる。
【0012】
さらに、上下の挟圧部がそれぞれ2条又は3条形成され、まつ毛を挟圧する際に、上下の挟圧部が1条ごとに圧接する構成とすることによって、挟圧部が2条又は3条であるから一度の挟圧作業でまつ毛をカールすることが可能である。また、上下の挟圧部の挟圧位置の高さを隣合う他の挟圧部の挟圧位置の高さと異なるように形成し、且つ3条以上の挟圧の場合は上下一方向に向って高さが変化する構成とすることにより、まつ毛を複数の位置で同じ方向にカールするように挟圧できるから、一度の挟圧作業でまつ毛を綺麗にカールできる。
【0013】
また、まつ毛を挟圧する際に、複数の挟圧位置でほぼ同時に挟圧が行われるように各挟圧位置の高さを異ならせることが好ましい。挟圧によってまつ毛を屈曲させるといっても、小さなまつ毛カール器では硬い物を切るときの鋏のような非常に強い力で挟圧部を押すのでなく、まつ毛を大きく屈曲させると言っても鋭角的な屈曲ではない。したがって、まつ毛を挟圧する条件を違えることにより挟圧の効果に差が出るのである。まつ毛の複数の挟圧位置でほぼ同時に挟圧が行われると、挟圧位置でまつ毛は屈曲するので、隣合う2つの挟圧位置の間のまつ毛は引っ張られることになる。したがって、まつ毛は引っ張りの状態で屈曲されるから挟圧状態を解いても屈曲状態を長時間に亘って保持できる。従来のように複数の挟圧部による挟圧であっても同時に挟圧しない構成の場合は、最初の挟圧も後続の挟圧も引っ張りのない状態でまつ毛を挟圧することになり、引っ張り状態にないまつ毛は屈曲時にまつ毛に伸びる余裕があるから簡単に屈曲するが、その分まつ毛が元に戻り易く長時間に亘って屈曲状態を保持することができない。挟圧の条件を違えることによりこのような従来品の欠点を効果的に除去できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に従って説明する。図1乃至図3に示すように、本発明のまつ毛カール器は比較的薄く形成された把持部1に摺動部材2が上下に摺動可能に装着され、後述するようにレバー3を押すことによって摺動部材2が上昇する構成となっている。把持部1の上面両端から金属製のワイヤ4が環状に張り出すように突き出ており、ワイヤ4の上部に比較的硬いプラスチックを材料とする押圧部11が設けられている。ワイヤ4の両側部18,18は押圧部11よりも外側に張り出すように湾曲している。ワイヤ4はまつ毛カール器全体の支柱の如き役目を果すものであるから容易に曲がるような一本の細い金属線は使用しないが、細い金属線であっても複数本を縒り合わせたものは使用できる。ワイヤ4の太さは好ましくは3mm程度であるが、この数値に限定されないことは勿論である。図2に示すワイヤ4は1本の金属棒で形成されており、把持部1の両側部及び底部のほぼ全周に亘って延在している。2つに分割して成形した把持部1を組み立てるときにワイヤ4を挟むように固定し、押圧部11は射出成形によって取り付ける。あるいは、把持部1を成形する際にワイヤ4を固定してプラスチックを射出することにより把持部1とワイヤ4を一体的に形成することもできる。その際、押圧部11も同時に射出成形する。
【0015】
図7に示すように、押圧部11には2条の挟圧部9,10が設けられている。各挟圧部9,10はその断面から明らかなように包丁の切断縁付近のように頂部が尖った形状をなしており、長さ方向に延びる頂部は1本の細い線の如き条線をなしている。条線とは、はっきりしたすじのように1本の線として確認できるように形成された部分である。したがって、挟圧部を包丁の切断縁のように形成すれば頂部は1本の線をなすから条線状となる。断面が半円形の山状のときは頂部に線が形成されないから条線状とならない。使用時に顔を向く方の面を内面とし反対を向く面を外面とすると、内面側の挟圧部9は外面側の挟圧部10よりも位置が低くなるように形成されている。図7では挟圧部が2条設けられているが、3条以上設けてもよいことは勿論である。挟圧部を3条以上としたときは、外面側に行くに従って頂部が順次高くなるように変化する。順次低くなるように形成してもよい。すなわち、高くなったり低くなったりの変化ではない。これによって、まつ毛を一方向に効率的にカールすることができる。また、図3に示すように押圧部11の内面は凹の弧状をなしている。これは、目に宛がったときに目が弧状に突出していることに対応するためである。押圧部11の内面の弧状の度合と目の弧状の度合が一致すればまつ毛を綺麗にカールすることができる。さらに、図2に示すように上側の挟圧部9は上に凸の弧状をなしている。これは、目の縁が弧状をなしていることに対応するためである。
【0016】
図7に示すように摺動部材2の上端に凹部が設けられ、凹部内にゴム製の押圧部8が嵌着されている。図1に示すように把持部1の底面に凹部26が形成されており、この凹部26内に交換用の押圧部8が嵌合される。したがって、押圧部8が古くなったときは新しいものに交換可能である。押圧部8には長さ方向に延びる溝5がほぼ中央に設けられ、これによって2条の挟圧部6,7が形成されている。溝5を2条以上設けることによって挟圧部を3条以上設けてもよい。各挟圧部6,7は断面が凸の湾曲をなしてなめらかであり、そのために頂部は丸みを帯びている。したがって、長さ方向に延びるそれぞれの頂部ははっきりした1本のすじの如き条線を形成していない。また、押圧部8の上面全体を平面とし、これに溝を設けることによって挟圧部6,7の上面を幅広の平面としてもよい。この場合も挟圧部の上面は幅広の平面であるからはっきりしたすじの如き条線は形成されない。前述した上側の挟圧部9,10の高さの違いに対応して、内面側の挟圧部6の頂部は外面側の挟圧部7の頂部よりも低くなるように形成されている。挟圧部を3条以上としたときは前述した上側の挟圧部の高さに対応して、一方の方向に行くに従って頂部が順次高くなるかあるいは低くなるように形成する。また、上側の押圧部11の内面を目の凸の弧状に合わせて凹の弧状に形成したことと同様に、下側の押圧部8の内面及び摺動部材2の内面の一部も凹の弧状をなすように形成されている。さらに、図2に示すように下側の挟圧部6,7は凸の弧状をなしている。これは上側の挟圧部9,10が凹の弧状をなしていることに対応するためである。
【0017】
次に、レバー3を押すことによって摺動部材2が上昇する機構について説明する。なお、この機構は、特開2001−204535に開示されたものとほぼ同じである。図4に示すように摺動部材2はほぼT字形をなし、頭部12は横方向に長く形成されて把持部1の上端から突出しており、頭部12の上端にゴム製の押圧部8が延在している。胴部13の横方向の長さは頭部12よりも短く形成されており、胴部13は把持部1内に嵌挿されて上下に摺動可能である。図5はレバー3を押す前の状態を示すものであって、把持部1と一体のバネ押さえ14によってコイルバネ15の上端は押さえられており、コイルバネ15の下端は摺動部材2の底面を下方に押圧している。図6に示すようにレバー3を押すと、レバーの爪16が摺動部材2と一体に形成された係止部17に係止して摺動部材2を上方に摺動する。これにより、押圧部8が上昇し上側の押圧部11に当たる。
【0018】
次に本発明のまつ毛カール器の使用方法について説明する。図5及び図6はレバー3が突出しているが、使用しないときはレバー3を上方に回動するとワイヤ4の後方に折り畳むことができ、把持部1の係止装置に係止してレバー3が自然に開くことはない。図7に示すようにまつ毛19をカールするときは両押圧部8,11の間にまつ毛19を差し入れてレバー3をやや押して回動すると、図8に示すようにまつ毛19は、下側の挟圧部6,7と上側の挟圧部9,10の間に同時に挟まれる。さらにレバー3を回動すると、図9に示すように上側の挟圧部9,10が下側の挟圧部6,7を圧縮し、これによってまつ毛19をカールすることができる。前述したようにまつ毛は2箇所で同時に挟まれて挟圧されるから、図9に示したように下側の挟圧部6,7が圧縮してへこむと、その挟圧箇所の間のまつ毛は引っ張られることになる。引っ張られたまつ毛はそうでないまつ毛に比べて屈曲しづらいが、一度屈曲すれば長時間に亘って屈曲状態を維持できる。
【0019】
次に、まつ毛カール器の陳列容器の好ましい態様を図面に従って説明する。前述したように、まつ毛カール器の押圧部11の内面は凹の弧状をなしている。これは、目に宛がったときに目が弧状に突出していることに対応するためである。同様に下側の押圧部8の内面も凹の弧状をなすように形成されている。また、上側の挟圧部9は凹の弧状をなしている。これは、目の縁が弧状をなしていることに対応するためである。上側の挟圧部9と合わせるために下側の押圧部8は凸の弧状をなすように形成されている。このように、目が球状であること及び目の縁が弧状をなしていることに対応して押圧部の内面や挟圧部を弧状に形成することはまつ毛を綺麗にカールすることに不可欠である。特に、目の弧状部分とまつ毛カール器の弧状部分の曲がり具合が一致することが最良である。目の弧状部分は個人によって差があるからどのまつ毛カール器でも良いわけではない。そこで、自分の目部分の曲がり具合に合ったまつ毛カール器を選択する必要がある。しかし、まつ毛カール器はほとんど台紙付きのパッケージに収納されて陳列されているから、まつ毛カール器を目に宛がって確かめることができない。本発明の陳列容器はまつ毛カール器がパッケージされていても自分に合ったまつ毛カール器を選択することができるものに関する。
【0020】
図面に示した陳列容器はすべて、押圧部8,11の内面の弧状度合と目の弧状度合を合わせることができるようにしたものである。度合が合えばまつ毛はかなり綺麗にカールできる。図10に示すように、まつ毛カール器20は透明なプラスチックフィルムに覆われて台紙部分21にパッケージされている。この台紙部分21は厚紙の台紙の表面が透明なプラスチックフィルムで覆われたものである。プラスチックフィルムは形状が保持できないような薄いものでなく、保持できる腰の強いものが使用される。台紙部分21の上の角が弧状に切り欠かれ弧状表示22が形成されている。この弧状表示22の弧状度合はここにパッケージされているまつ毛カール器の押圧部8の内面の弧状度合と同じある。したがって、需要者はまつ毛カール器20がパッケージされている台紙部分21を手に持って、弧状表示22を目の縁に宛がうことによって、このまつ毛カール器が自分に合うかどうかを簡単に知ることができる。
【0021】
図11は好ましい陳列容器の第二の例である。図10と同様にまつ毛カール器20は透明なプラスチックフィルムに覆われて台紙部分21にパッケージされている。まつ毛カール器20よりも上方の台紙部分に孔23があいている。そして、この孔23の上側の縁部が弧状表示24となる。下側の縁部はやや下方に延びており、これによってここに宛がわれた目の視界が妨げられることがない。この孔23の部分は完全に空白でプラスチックフィルムが存在していないが、これに限定されることはなく厚紙の台紙に孔をあけ、透明なプラスチックフィルムは孔をあけないものであってもよい。需要者はまつ毛カール器20がパッケージされている台紙部分21を手に持って、台紙部分21の裏面から弧状表示23を目の縁に宛がうことによって、このまつ毛カール器が自分に合うかどうかを簡単に知ることができる。
【0022】
図12は好ましい陳列容器の第三の例である。台紙部分21は比較的長く形成されているが、厚紙の台紙はまつ毛カール器20のやや上方までしか存在せず、その上方は透明なプラスチックフィルムのみで形成されている。そして、その上方のプラスチックフィルムに塗料で弧状表示25が描かれている。したがって、需要者はまつ毛カール器20がパッケージされている台紙部分21を手に持って、上方のプラスチックフィルムの裏から弧状表示25を目の縁に宛がうことによって、このまつ毛カール器が自分に合うかどうかを簡単に知ることができる。なお、その際にプラスチックフィルムを弧状に折り曲げることによって目にぴったり合わせることができる。
【0023】
前述した陳列容器は以下の効果を奏する。まず、陳列容器に収納されているまつ毛カール器の押圧部の曲がり具合を表示する弧状表示が存在し、目の縁に前記弧状表示を宛てがうことができる。したがって、需要者は陳列容器に設けられた弧状表示を目に宛がうことによって、収納されているまつ毛カール器の押圧部の曲がり具合を把握できるから、押圧部の曲がり具合の異なる複数の種類のまつ毛カール器を用意しておけば、目の縁の曲がり具合に合った商品を選択することができる。目の縁に合ったまつ毛カール器を使用することでまつ毛を綺麗にカールすることができる。なお、陳列容器に1つの弧状表示を設けるときは、その弧状表示は顔の表面から前方へ凸に湾曲する目の縁の曲がり具合を表示することが好ましい。目のまぶたの開く方向の湾曲は目の開き加減である程度対応できるが、顔の前方方向の湾曲は一定だからである。したがってこの場合、顔の前方方向の弧状表示を陳列容器に設けるときは、2つの弧状表示が存在することとなる。
【0024】
また、弧状表示の凹状に曲がった方の側を空所又は透明な板状部とし、空所とする場合は空所を台紙部分の周囲に形成された切欠凹部として弧状表示をその切欠凹部の縁とし、あるいは、空所を台紙部分に設けられた孔としてその孔の縁の一部又は全部を弧状表示とすることができる。これにより、台紙部分の一部を切り欠いたり孔を開けたり、あるいは透明な板状部に着色等で表示すれば弧状表示を設けることができるので製造が簡単である。さらに、台紙部分をほぼ矩形に形成し、台紙部分の角に弧状表示を設けてもよい。台紙部分の角に設けることによりまつ毛カール器を収納するスペースを十分に確保することができると共に、弧状表示を目の縁に宛がったときに収納されているまつ毛カール器が邪魔にならないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の側面図
【図2】 本発明の正面図
【図3】 本発明の上面図
【図4】 本発明の断面図
【図5】 レバーを出した状態を示す断面図
【図6】 レバーを回動した状態を示す断面図
【図7】 まつ毛を挟む直前の状態を示す一部断面図
【図8】 まつ毛を挟んだ状態を示す一部断面図
【図9】 まつ毛を挟圧した状態を示す一部断面図
【図10】 本発明のまつ毛カール器をパッケージした陳列容器の正面図
【図11】 他の陳列容器の正面図
【図12】 図11に示す陳列容器と異なる他の陳列容器の正面図
【符号の説明】
1 把持部
2 摺動部材
3 レバー
4 ワイヤ
5 溝
6 挟圧部
7 挟圧部
8 押圧部
9 挟圧部
10 挟圧部
11 押圧部
12 頭部
13 胴部
14 バネ押え
15 コイルバネ
16 爪
17 係止部
18 ワイヤの側部
19 まつ毛
20 まつ毛カール器
21 台紙部分
22 弧状表示
23 孔
24 弧状表示
25 弧状表示
26 凹部

Claims (2)

  1. 上下一対の押圧部を有し、該一対の押圧部にはそれぞれまつ毛を挟圧するための挟圧部が、それぞれの挟圧部が設けられている押圧部の端から端に亘って延在しているまつ毛カール器であって、下方の押圧部は把持部に取り付けられて上下に移動可能であり、上方の押圧部はプラスチックで形成され、把持部の上部から環状に張り出すように設けられている1本の金属棒で形成されたワイヤの上部に取り付けられており、且つ、ワイヤの両側部は上方押圧部の両端よりも外に張り出すように湾曲していることを特徴とするまつ毛カール器。
  2. ワイヤは把持部の両側部及び底部のほぼ全周に亘って延在している請求項1記載のまつ毛カール器
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