JP4226870B2 - 自動二輪車の吸気消音装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアクリーナの空気吸込口から聞こえる吸気音を低減するための自動二輪車の吸気消音装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動二輪車の吸気装置は、エアクリーナに空気吸込ダクトを突設し、この空気吸込ダクトから空気を吸込む構造のものが多い(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載されている吸気装置は、エンジンのシリンダの後方であって燃料タンクの下方に気化器が配設され、この気化器の後方であってシートの下方にエアクリーナが配設されている。
【0003】
前記エアクリーナは、車体の前後方向に延びるように形成されており、このエアクリーナの上流側端部(車体後側の端部)には、車体の右側部に空気吸込ダクトが車体の右側へ突出するように取付けられている。この空気吸込ダクトは、下方に向けて開口する空気吸込口から空気を吸込むように形成されている。
この種の吸気装置を備えた自動二輪車においては、前記空気吸込ダクトの側方に車体の外観部材であるサイドカバーを設けることによって、吸気音が車体外に放散されるのを防いでいた。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
【0004】
【特許文献1】
特許第3103469号(第3−5頁、第2図、第5図、第6図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したようにサイドカバーを空気吸込口の横に設けただけでは、乗員に聞こえる吸気音を低減するにも限界があった。このため、従来の自動二輪車においては、吸気音をより一層低減することが要請されている。
本発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、吸気音をより一層低減することができる自動二輪車用吸気消音装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明に係る自動二輪車の吸気消音装置は、エアクリーナの空気吸込ダクトの近傍に、この空気吸込ダクトの空気吸込口に向けて開放する開口を有する箱状の消音箱を配設し、前記消音箱は、前記開口が前記エアクリーナの外壁および空気吸込ダクトの空気吸込口と対向するとともに、その容積が空気吸込ダクトの容積より大きくなるように形成され、前記消音箱の開口は、前記エアクリーナの空気吸込口と隙間を隔てて対向し、前記消音箱の開口部の一部は、前記エアクリーナの外壁によって閉塞されているものである。
本発明によれば、消音箱が実質的にレゾネータとして機能し、空気吸込口近傍から聞こえる吸気音が低減される。
【0007】
請求項2に記載した発明に係る自動二輪車の吸気消音装置は、請求項1に記載した発明に係る自動二輪車の吸気消音装置において、消音箱とエアクリーナの外壁との間に柔軟性を有する材料からなるシール部材を介装したものである。
この発明によれば、エアクリーナの外壁を使用して消音箱内に閉空間を形成することができるから、消音箱が簡単な形状であるにもかかわらず、レゾネータの消音能力を最大限に活用することができるようになる。また、シール部材を介装しない場合に較べてシール部材の厚みに相当する分だけ消音箱の実質的な容積を増やすことができ、さらに、エアクリーナと消音箱との間に介装したシール部材によって、エアクリーナが発する振動の消音箱への伝達が抑制される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る自動二輪車の吸気消音装置の一実施の形態を図1ないし図12によって詳細に説明する。
図1は本発明に係る吸気消音装置を装備した自動二輪車の側面図、図2は要部を拡大して示す側面図、図3は同じく平面図である。図4は図3におけるエアクリーナと消音箱のIV−IV線断面図、図5は消音箱の平面図、図6は消音箱を車体の前方から見た状態を示す正面図、図7は消音箱の右側面図、図8は消音箱の左側面図である。図9は消音箱の斜視図、図10〜図12は本発明に係る吸気消音装置を使用した自動二輪車の吸気音を測定した結果を示すグラフである。
【0009】
これらの図において、符号1で示すものは、本発明に係る吸気消音装置2を装備した自動二輪車である。3は前輪を示し、4はフロントフォーク、5は操向ハンドル、6は車体フレーム、7はエンジン、8は燃料タンク、9はシート、10はリヤアーム、11は後輪をそれぞれ示す。
【0010】
前記車体フレーム6は、従来からよく知られているクレードル型のもので、ヘッドパイプ12と、左右一対のタンクレール13およびダウンチューブ14と、前記タンクレール13の後端と前記ダウンチューブ14の後端とを接続するシートピラーチューブ15と、シートレール16およびバックステー17などによって構成されている。前記シートレール16とバックステー17との接続部分の近傍には、リヤクッションユニット18の上端部が枢着されている。このリヤクッションユニット18は、車幅方向に対をなすように設けられ、前記リヤアーム10の左右一対のアーム部分と前記接続部分との間に介装されている。
【0011】
前記エンジン7は、空冷式DOHC4気筒型のもので、シリンダ21の後側に後述する吸気装置22が接続されるとともに、シリンダ21の前側に排気管23が接続されている。
吸気装置22は、気筒毎に設けられた気化器24と、これらの気化器24に吸気を導くとともに濾過するエアクリーナ25などによって構成されている。前記気化器24は、燃料タンク8の下方に配設され、前記エアクリーナ25は、前記気化器24の後方であって、燃料タンク8の後端部とシート9の前端部との間の下方に位置するように設けられている。
【0012】
前記エアクリーナ25は、図1〜図4に示すように、前記気化器24を接続するための連通管26を有する前部エアクリーナケース27と、この前部エアクリーナケース27の後端部に接続した後部エアクリーナケース28と、この後部エアクリーナケース28の車体右側の後端部に着脱可能に取付けられた蓋体29と、図示していない内部のエアクリーナエレメントなどによって構成されており、図示していないブラケットを介して車体フレーム6に固定されている。
【0013】
前記蓋体29は、図4に示すように、前記後部エアクリーナケース28のエレメント着脱口28aを開閉するためのもので、後部エアクリーナケース28内に臨む空気吸込用パイプ30が一体に形成されるとともに、空気吸込ダクト31が固定用ねじ32によって取付けられている。前記空気吸込用パイプ30は、蓋体29を車幅方向に貫通する空気通路33を内部に形成するためのものである。
【0014】
前記空気吸込ダクト31は、図4に示すように、前記蓋体29から側方へ膨出するように形成されており、前記蓋体29の外側面を覆うことによって蓋体29との間に下方へ向けて開口する気室34が形成されている。この空気吸込ダクト31の大きさは、図2に示す側面視において、蓋体29の外側面における前記空気吸込用パイプ30と対応する部位と、このパイプ30より車体前側(図2においては右側)に隣接する部位とを覆うことができるように車体の前後方向の長さが設定されるとともに、図4に示すように、上端部から下方に向かうにしたがって次第に車体右側(図4においては左側)へ突出するように車幅方向の幅が設定されている。
【0015】
このように形成された空気吸込ダクト31を蓋体29に取付けることによって、このダクト31と蓋体29との間に、前記空気吸込用パイプ30の内部に前記気室34が前記空気通路33から車体前側と下方とに延びるように形成される。この気室34は、空気吸込ダクト31の下端によって形成された空気吸込口35を介して空気が流入する。
【0016】
前記空気吸込口35は、下方に向けて開口しており、図4に示すように、エアクリーナ25の下方に設けられた吸気消音装置2の消音箱41と対向している。図4において、前記エアクリーナ25および消音箱41に隣接するように設けられた符号42で示すものはサイドカバーである。このサイドカバー42は、図1においては図示を省略しているが、図1において、シートピラーチューブ15と、シートレール16と、バックステー17とによって囲まれた三角形状の空間(同図においてエアクリーナ25の後端部が露呈している空間)を略全域にわたって側方から覆う形状に形成されている。このため、このサイドカバー42を車体に装着することによって、前記空気吸込ダクト31はサイドカバー42によって覆い隠されるようになる。
【0017】
前記消音箱41は、図4〜図9に示すように、上方に向けて開放する箱状に形成されており、上端部の開口43が前記後部エアクリーナケース28の底壁44および前記空気吸込口35と対向する状態で車体フレーム6に支持されている。この消音箱41と前記前部・後部エアクリーナケース27,28は、いずれも合成樹脂によって形成されている。
【0018】
前記消音箱41の車幅方向の寸法は、図3に示すように、車体左側(図3においては上側)の端部が左側のバックステー17の近傍に位置するとともに、車体右側の端部が右側のバックステー17の近傍に位置するように設定されている。また、この消音箱41の前後方向の寸法は、図3に示すように、車体左側のシートピラーチューブ15と車体右側のシートピラーチューブ15との間に架け渡されたクロスパイプ45の近傍に前端部が位置するとともに、車体左側のバックステー17と車体右側のバックステー17との間に架け渡された板状ブラケット46の近傍に後端部が位置するように設定されている。
【0019】
また、この消音箱41の深さは、消音箱41内の容積が前記空気吸込ダクト31の容積(前記気室34の容積)より大きくなるように設定されており、この実施の形態においては、消音箱41の底壁47が図2に示す側面視において前記シートピラーチューブ15と前記バックステー17との接続部分の近傍に位置するように設定されている。前記底壁47は、リヤアーム10との干渉を避けるために前下がりに傾斜するように形成されている。また、この底壁47の最も低くなる部位には、二つの水抜き孔48(図3および図5参照)が穿設されている。
【0020】
さらに、前記消音箱41の車体左側の端部には、図示していない電装部品を装着するための凹陥部49が上方に向けて開放するように凹設されるとともに、薄板状を呈するブラケット50,51が上方へ向けて突設されている。消音箱41の車体右側の端部には、図2、図4および図7に示すように、この消音箱41の車体右側の側壁41aの上端部を下方に向けて部分的に切り欠くようにして形成された横穴52が開口している。この横穴52は、空気吸込ダクト31に空気が吸込まれ易くなるようにするためのもので、図2に示すように、前記空気吸込用パイプ30と前後方向の略同じ位置であって、図3および図4に示すように、前記空気吸込ダクト31の車体右側の端部と車幅方向の略同じ位置に形成されている。
【0021】
この消音箱41の支持は、消音箱41の上端部であって車体前側の端部に前方へ向けて突設された前部支持板53を前記クロスパイプ45に支承させるとともに、消音箱41の上端部であって車体後側の端部に後方へ向けて突設された後部支持板54を前記板状ブラケット46に支承させ、消音箱41を前記エアクリーナ25で下方へ押圧して前記支持板53,54を前記クロスパイプ45と板状ブラケット46とに押し付けることによって行っている。
【0022】
前記エアクリーナ25と消音箱41との間には、図2および図4に示すように、発泡プラスチックからなるシール部材55が介装されており、前記押圧力は、このシール部材55を介してエアクリーナ25から消音箱41に加えられる。このシール部材55は、図3中に二点鎖線で示すように、平面視において車体右側に向けて開放するコ字状に形成され、消音箱41の上端部に開口43から前方、後方および左方に延びるように形成されたフランジ56(図3、図5および図9参照)の上面に貼着されている。
このシール部材55を介して消音箱41をエアクリーナ25に接続することにより、消音箱41の開口43のうち空気吸込ダクト31より車体左側に位置する部分が後部エアクリーナケース28の底壁44によって閉塞され、消音箱41内に閉空間が形成される。この閉空間の容積は、シール部材55の厚みに相当する分だけ消音箱41の真の容積より多くなる。言い換えれば、シール部材55を介装しない場合に較べてシール部材55の厚みに相当する分だけ消音箱41の実質的な容積を増やすことができる。
【0023】
前記後部支持板54は、図2および図3に示すように、車幅方向の両端部に円板状のゴムからなるグロメット57が嵌合され、これらのグロメット57によって車体フレーム6に対して位置決めされている。詳述すると、このグロメット57は、上下方向の中央部が前記板状ブラケット46の小径穴に嵌合し係着することによって固定されており、外周部に上述したように後部支持板54が嵌合している状態で軸心部の貫通孔57aに上方からバッテリーボックス58(図2参照)の位置決め用ピン59が嵌合されている。すなわち、前記後部支持板54は、図2に示すように、バッテリーボックス58と板状ブラケット46とによって挟持されている。前記バッテリーボックス58は、バッテリー(図示せず)を収納するためのもので、上方に向けて開放する箱状を呈するようにリヤフェンダー(図示せず)の前端部に一体に形成されている。図2において、前記バッテリーボックス58の前面と後部エアクリーナケース28の後面との間に介装されている符号58aで示すものは、発泡プラスチックからなる緩衝部材である。
【0024】
この実施の形態による消音箱41の取付構造によれば、消音箱41を上述したようにねじなどの締結部材を用いることなく車体フレーム6に支持させることができるから、締結部材を使用する場合に較べて取付け作業の工数を低減することができ、コストダウンを図ることができる。また、バッテリーボックス58に装着されたバッテリーの重量によって前記後部支持板54が板状ブラケット46に押し付けられるようになるから、ねじなどの締結部材を使用していないにもかかわらず、消音箱41を強固に支持することができるとともに、リヤフェンダーの前端部が浮き上がって所定位置から外れるのを阻止することができる。また、この消音箱41の取付構造によれば、車体フレーム6の振動が消音器41へ伝達されるのを可及的少なくすることができる。さらに、エアクリーナ25と消音箱41との間には、柔軟性を有する材料からなるシール部材55が介装されているから、エアクリーナ25から消音箱41に振動が伝達されることをも防ぐことができる。
【0025】
加えて、前記消音箱41は、図5〜図8に示すように、外面(左側面、前後両面および底面)に複数の突条60が形成されている。これらの突条60は、消音箱41の外面の一部を部分的に突出させるようにして形成されている。このように突条60を設けることにより、消音箱41自体が共振や共鳴によって音を発することが防止される。
【0026】
上述したように構成された吸気消音装置2を備えた自動二輪車1においては、エンジン7が運転されるときには空気吸込ダクト31の空気吸込口35から空気が吸入される。この空気は、空気吸込ダクト31と消音箱41との間の隙間を通ったり、消音箱41の横穴52から消音箱41内を経由したりして空気吸込ダクト31に流入する。すなわち、空気通路の途中に消音箱41が接続されることになり、この消音箱41が実質的にレゾネータとして機能するようになる。なお、このレゾネータとは、ヘルツホルムの共鳴の原理を利用して音を小さくするものである。
【0027】
したがって、空気吸込口35から聞こえる吸気音を消音箱41からなるレゾネータの効果によって低減することができるから、吸気音が低い自動二輪車を製造することができる。
また、後部エアクリーナケース28の底壁44を使用して消音箱41内に閉空間を形成することができるから、消音箱41が箱状という簡単な形状であるにもかかわらず、前記レゾネータの消音能力を最大限に活用することができるようになる。しかも、消音箱41と前記底壁44との間に介装されたシール部材55の厚みに相当する分だけ消音箱41の実質的な容積を増大させることができるから、消音効果の高いレゾネータを構成することができる。さらに、エアクリーナ25と消音箱41との間に介装したシール部材55は、柔軟性を有する材料によって形成されているから、エアクリーナ25から消音箱41へ振動が伝達されることがなく、エアクリーナ25と消音箱41とが共振により騒音が生じることもない。
【0028】
さらに、この実施の形態で示したような自動二輪車1、すなわち後輪11を左右一対のリヤクッションユニット18で懸架する構成の自動二輪車1においては、後輪11とエンジン7との間の空間は、バックステー17やエアクリーナ25などによって両側方と上方とが遮られていて開口部を広く形成することができないために、工具などを収納する収納スペースとしては使用することができないデッドスペースになる。しかし、この実施の形態のように消音箱41をエアクリーナ25の下方に配置することによって、前記デッドスペースを有効に活用して消音性能を向上させることができる。すなわち、デッドスペースを利用して消音箱41が設けられているから、車体が大型化するのを阻止しながら吸気音を低減することができる。
【0029】
この実施の形態による吸気消音装置2を装備した場合とそうでない場合とで吸気音の大きさを比較した結果、図10〜図12に示すような結果が得られた。図10は吸気吸込口からの距離と音圧との関係を示すグラフ、図11は吸気音の周波数と音の強さとの関係を示すグラフ、図12は吸気音の周波数と音圧との関係を示すグラフである。これらの図において、実線は本発明に係る吸気消音装置2を装備した場合を示し、破線は本発明に係る吸気消音装置2を装備していない場合を示している。これらの図から明らかなように、本発明に係る吸気消音装置2を装備することにより、吸気音が周波数帯域の略全域において低減することが判る。
【0030】
上述した実施の形態においては、シール部材55を発泡プラスチックによって形成した例を示したが、シール部材55を形成する材料は、振動を伝達することがないものであればどのようなものでも使用することができる。例えば、シール部材55は、柔軟性を有するゴムによって形成することができる。
また、上述した実施の形態では、エアクリーナ25の車体右側の側部に空気吸込ダクト31が設けられているが、この空気吸込ダクト31を設ける位置は、車体左側の側部でもよいし、後端部でもよい。さらに、本発明に係る吸気消音装置2は、エアクリーナ25の側方に消音箱41を設ける構成を採ることもできる。この場合には、空気吸込口35を側方に向けて開口させるとともに、消音箱41の開口43を空気吸込口35に対向させる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、消音箱が実質的にレゾネータとして機能し、空気吸込口から聞こえる吸気音が低減されるから、車体外部に伝播する吸気音が小さい自動二輪車の吸気消音装置を提供することができる。
【0032】
請求項2記載の発明によれば、エアクリーナの外壁を使用して消音箱内に閉空間を形成することができるから、消音箱を簡単な形状に形成しながら、レゾネータの消音能力を最大限に活用することができる。しかも、エアクリーナと消音箱との間に介装されたシール部材の厚みに相当する分だけ消音箱の実質的な容積を増大させることができるから、レゾネータによる消音効果を向上させることができる。また、前記シール部材は、エアクリーナから消音箱へ振動を伝達することはないから、エアクリーナと消音箱との共振により騒音が発生することもない。したがって、吸気音がより一層小さくなる自動二輪車の吸気消音装置を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る吸気消音装置を装備した自動二輪車の側面図である。
【図2】 要部を拡大して示す側面図である。
【図3】 要部を拡大して示す平面図である。
【図4】 図3におけるエアクリーナと消音箱のIV−IV線断面図である。
【図5】 消音箱の平面図である。
【図6】 消音箱を車体の前方から見た状態を示す正面図である。
【図7】 消音箱の右側面図である。
【図8】 消音箱の左側面図である。
【図9】 消音箱の斜視図である。
【図10】 本発明に係る吸気消音装置を使用した自動二輪車の吸気音を測定した結果を示すグラフである。
【図11】 本発明に係る吸気消音装置を使用した自動二輪車の吸気音を測定した結果を示すグラフである。
【図12】 本発明に係る吸気消音装置を使用した自動二輪車の吸気音を測定した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
2…吸気消音装置、25…エアクリーナ、31…空気吸込ダクト、35…空気吸込口、41…消音箱、43…開口、44…底壁、55…シール部材。

Claims (2)

  1. エアクリーナの空気吸込ダクトの近傍に、この空気吸込ダクトの空気吸込口に向けて開放する開口を有する箱状の消音箱を配設した自動二輪車の吸気消音装置であって、前記消音箱は、前記開口が前記エアクリーナの外壁および空気吸込ダクトの空気吸込口と対向するとともに、その容積が空気吸込ダクトの容積より大きくなるように形成され
    前記消音箱の開口は、前記エアクリーナの空気吸込口と隙間を隔てて対向し、
    前記消音箱の開口部の一部は、前記エアクリーナの外壁によって閉塞されていることを特徴とする自動二輪車の吸気消音装置。
  2. 請求項1記載の自動二輪車の吸気消音装置において、消音箱とエアクリーナの外壁との間に柔軟性を有する材料からなるシール部材を介装したことを特徴とする自動二輪車の吸気消音装置。
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