JP4225037B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット記録装置、特に光硬化性のインクを用いたインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、紙などの記録媒体に画像を記録する方式としては、記録媒体の表面にインクを吐出するインクジェット記録方式と、版の凹部に溜められたインクを記録媒体に転写するグラビア印刷方式とが良く知られている。これらの方式のうち、インクジェット記録方式は、版の作成が必要なグラビア印刷方式よりも低コストで容易に画像を作成可能となっている。このようなインクジェット記録方式として、光硬化性のインクを用いる光硬化インクジェット方式がある。この光硬化インクジェット方式のインクジェット記録装置においては、記録ヘッドのインク吐出口からインクを吐出して記録媒体の表面に着弾させた後、記録ヘッド側方の照射部から記録媒体に光を照射し、記録媒体の表面上でインクを硬化させている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−310454号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光硬化性のインクとしてはラジカル重合系のインクとカチオン重合系のインクとが知られている。これらのインクのうちカチオン重合系のインクは、照射された光のエネルギーを蓄積することによってラジカル重合系のインクよりも低照度の光で硬化するというメリットを有するため、種々のインクジェット記録装置への適用が検討されている。
しかしながら、カチオン重合系のインクを用いた光硬化インクジェット方式のインクジェット記録装置においては、図8に示すように、照射部100から照射され記録媒体Kの表面で反射した低照度の光が、記録ヘッド101のインク吐出口(図示せず)に付着したインクを硬化させてしまう場合がある。このような場合、インク吐出口に付着した状態で硬化したインクはこのインク吐出口を塞ぎ、画像欠陥を発生させることとなる。
【0005】
本発明の課題は、インク吐出口に付着した光硬化性のインクの硬化を防止することにより記録媒体の表面に画像を確実に記録することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、搬送方向に搬送される記録媒体を上部で支持するプラテンと、
このプラテンに支持された前記記録媒体に向かって光硬化性のインクを吐出する複数のインク吐出口が配設されたライン型の記録ヘッドと、
この記録ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体に着弾したインクに光を照射する照射部とを備えるインクジェット記録装置において、
前記プラテンは、前記記録ヘッドに対向する第一対向面と、前記照射部に対向する第二対向面とによって段状に形成されていることを特徴とする。
【0007】
求項1記載の発明によれば、記録ヘッドに対向する第一対向面と照射部に対向する第二対向面とによってプラテンが段状に形成されているので、このプラテンに支持される記録媒体は、第一対向面に支持される部分の記録媒体(以下、第一部分の記録媒体とする)と第二対向面に支持される部分の記録媒体(以下、第二部分の記録媒体とする)とで段状となる。従って、照射部から照射され記録媒体の表面で反射する光がインク吐出口に当たることを、以下のように防止することができる。
即ち、第一対向面が第二対向面よりも上方に位置する場合には、第二部分の記録媒体の表面で反射し第二対向面よりも搬送方向の上流側、つまりインク吐出口の側に向かう光を、第一部分の記録媒体と第二部分の記録媒体との間に形成される立上り部分の記録媒体によって遮ることができる。従って、照射部から照射され第二部分の記録媒体の表面で反射する光がインク吐出口に当たることを防止することができる。なお、記録ヘッドが照射部より搬送方向の下流側にも設けられている場合には、下流側の記録ヘッドのインク吐出口に対しても同様の効果を得ることができる。
また、第二対向面が第一対向面よりも上方に位置する場合には、照射部から搬送方向の上流側に向かって照射される光を、第二部分の記録媒体における第一対向面側の縁部によって反射させ、第一部分の記録媒体に当たらないようにすることができる。従って、照射部から照射された光が第一部分の記録媒体の表面で反射することを防止することができる分、この第一部分の記録媒体に対向して配置されたインク吐出口に対して記録媒体の表面からの反射光が当たることを防止することができる。なお、記録ヘッドが照射部より搬送方向の下流側にも設けられている場合には、下流側の記録ヘッドのインク吐出口に対しても同様の効果を得ることができる。
よって、従来と異なり、インク吐出口に付着した光硬化性のインク(以下、吐出口付着インクとする)が記録媒体の表面からの反射光を受けて硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面に確実に画像を記録することができる。
なお、プラテンには、記録媒体を吸引するための吸引機構が設けられていることが好ましい。プラテンをこのような構成とすることにより、記録媒体がプラテンから離間するのを防止することができるため、記録媒体の表面に正確にインクを着弾させ光を照射することができる。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記第二対向面は前記第一対向面よりも上方に位置することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、照射部から搬送方向の上流側に向かって照射される光を、第二部分の記録媒体における第一対向面側の縁部によって反射させ、第一部分の記録媒体に当たらないようにすることができる。従って、照射部から照射された光が第一部分の記録媒体の表面で反射することを防止することができる分、この第一部分の記録媒体に対向して配置されたインク吐出口に対して記録媒体の表面からの反射光が当たることを防止することができる。なお、記録ヘッドが照射部より搬送方向の下流側にも設けられている場合には、下流側の記録ヘッドのインク吐出口に対しても同様の効果を得ることができる。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のインクジェット記録装置において、
前記第二対向面に支持された部分の前記記録媒体の表面は、前記インク吐出口よりも上方に位置することを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明によれば、第二部分の記録媒体の表面、つまり照射部からの光を反射する反射面がインク吐出口よりも上方に位置するので、照射部から照射され第二部分の記録媒体の表面で反射した光はインク吐出口に当たることがない。従って、吐出口付着インクが硬化してしまうことをより確実に防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面に確実に画像を記録することができる。
【0012】
請求項4記載の発明は、搬送方向に搬送される記録媒体を上部で支持するプラテンと、
このプラテンに支持された前記記録媒体に向かって光硬化性のインクを吐出する複数のインク吐出口が配設されたライン型の記録ヘッドと、
この記録ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体に着弾したインクに光を照射する照射部とを備えるインクジェット記録装置において、
前記プラテンは、前記記録ヘッドに対向する第一対向面と、前記搬送方向の上流側から下流側に向かって前記照射部との距離が大きくなるように傾斜してこの照射部に対向する第三対向面とを有することを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明によれば、プラテンの第三対向面は前記搬送方向の上流側から下流側に向かって前記照射部との距離が大きくなるように傾斜してこの照射部に対向するので、第三対向面に支持される部分の記録媒体(以下、第三部分の記録媒体とする)の表面は、前記搬送方向の上流側から下流側に向かって前記照射部との距離が大きくなるように傾斜した状態、即ち照射部に対してインク吐出口と反対の側に傾斜した状態となる。つまり第三部分の記録媒体の表面は、照射部から照射される光を、従来と異なりインク吐出口に向かって反射させ難い状態となる。従って、記録媒体の表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面に確実に画像を記録することができる。
なお、プラテンには、記録媒体を吸引するための吸引機構が設けられていることが好ましい。プラテンをこのような構成とすることにより、記録媒体がプラテンから離間するのを防止することができるため、記録媒体の表面に正確にインクを着弾させ光を照射することができる。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項4記載のインクジェット記録装置において、
前記記録ヘッド及び前記照射部は、前記搬送方向に互いに隣り合って複数設けられており、
前記第三対向面は、前記複数の照射部のうち、前記複数の記録ヘッドの何れよりも前記搬送方向の下流側に配置された下流側照射部のみに対向して設けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明によれば、複数の記録ヘッドが設けられているので、複数色のインクを用いて記録媒体の表面に記録を行うことができる。
また、第三対向面は、下流側照射部のみに対向して設けられているので、第三対向面よりも搬送方向の下流側には記録ヘッドが存在しない。つまり、第三部分の記録媒体の表面は、下流側照射部から照射された光を、何れのインク吐出口に向かっても反射させ難い状態となる。従って、下流側照射部から照射され第三部分の記録媒体の表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面に確実に画像を記録することができる。
【0016】
請求項6記載の発明は、搬送方向に搬送される記録媒体を上部で支持するプラテンと、
このプラテンに支持された前記記録媒体に向かって光硬化性のインクを吐出する複数のインク吐出口が配設されたライン型の記録ヘッドと、
この記録ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体に着弾したインクに光を照射する照射部とを備えるインクジェット記録装置において、
前記照射部に対向する部分の前記プラテンの断面形状が弧状に凹んだ曲面状となる形状を有していることを特徴とする。
【0017】
請求項6記載の発明によれば、照射部に対向する部分(以下、第四対向面とする)のプラテンの断面形状が弧状に凹んだ曲面状となる形状を有しているので、この第四対向面に支持される部分の記録媒体(以下、第四部分の記録媒体とする)は、第四対向面の内周面に沿って凹んだ形状となる。即ち、第四部分の記録媒体の表面は、照射部から照射された光を第四対向面よりも搬送方向の上流側及び下流側には反射させ難い状態となる。従って、従来と異なり、照射部から照射され第四部分の記録媒体の表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面に確実に画像を記録することができる。
なお、プラテンには、記録媒体を吸引するための吸引機構が設けられていることが好ましい。プラテンをこのような構成とすることにより、記録媒体がプラテンから離間するのを防止することができるため、記録媒体の表面に正確にインクを着弾させ光を照射することができる。
【0018】
請求項7記載の発明は、搬送方向に搬送される記録媒体を上部に支持するプラテンと、
このプラテンに支持された前記記録媒体に向かって光硬化性のインクを吐出する複数のインク吐出口が配設されたライン型の記録ヘッドと、
この記録ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体に着弾したインクに光を照射する照射部とを備えるインクジェット記録装置において、
前記照射部は、前記インク吐出口からインクが吐出される方向よりも前記搬送方向の下流側に向かって光を照射することを特徴とする。
【0019】
ここで、「インク吐出口からインクが吐出される方向(以下、インク吐出方向とする)よりも搬送方向の下流側に向かって光を照射する」とは、照射する光のうち最もパワーの大きい光線を、インク吐出方向よりも搬送方向の下流側に向けた状態で光を照射することを意味する。
請求項7記載の発明によれば、照射部はインク吐出方向よりも前記搬送方向の下流側に向かって、つまり記録ヘッドが配置されていない側に向かって光を照射するので、照射部から照射された光は、従来と比較して、記録媒体からインク吐出口に向かって反射し難い。従って、記録媒体の表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面に確実に画像を記録することができる。
なお、プラテンには、記録媒体を吸引するための吸引機構が設けられていることが好ましい。プラテンをこのような構成とすることにより、記録媒体がプラテンから離間するのを防止することができるため、記録媒体の表面に正確にインクを着弾させ光を照射することができる。
【0020】
請求項8記載の発明は、請求項7記載のインクジェット記録装置において、
前記記録ヘッド及び前記照射部は、前記搬送方向に互いに隣り合って複数設けられており、
前記複数の照射部のうち、前記複数の記録ヘッドの何れよりも前記搬送方向の下流側に配置された下流側照射部のみが、前記搬送方向の下流側に向かって光を照射し、
前記複数の照射部のうち、前記下流側照射部以外の照射部は、前記記録媒体
とほぼ垂直に光を照射することを特徴とする。
【0021】
請求項8記載の発明によれば、複数の記録ヘッドが設けられているので、複数色のインクを用いて記録媒体の表面に記録を行うことができる。
また、複数の照射部のうち下流側照射部のみが搬送方向の下流側に向かって光を照射するので、この下流側照射部から照射され記録媒体の表面で反射した光は何れの記録ヘッドの吐出口にも当たり難い。従って、下流側照射部から照射され記録媒体の表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面にいっそう確実に画像を記録することができる。
【0022】
請求項9記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記照射部は、蛍光管、レーザー、LED及び電子線照射装置のうちの何れか1つであることを特徴とする。
【0023】
請求項9記載の発明によれば、照射部として蛍光管やLEDを用いることで、照射部のコストを低減することができるため、インクジェット記録装置を低廉化することができる。また、照射部として電子線照射装置を用いることで、電子線照射型のインクジェット記録装置とすることができる。
【0024】
請求項10記載の発明は、請求項1〜9の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記インクは紫外線硬化性のインクであり、
前記照射部は、紫外線を照射することを特徴とする。
【0025】
請求項10記載の発明によれば、紫外線硬化性のインクを用いるインクジェット記録装置において、請求項1〜9の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0026】
請求項11記載の発明は、請求項1〜10の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記インクは、カチオン重合系のインクであることを特徴とする。
【0027】
請求項11記載の発明によれば、カチオン重合系のインクを用いるインクジェット記録装置において、請求項1〜10の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施の形態においてはインクジェット記録装置をインクジェットプリンタとして説明する。このインクジェットプリンタは、連続して搬送される記録媒体に対し光硬化性のインクによって所望の画像を記録する装置である。
【0029】
<第1の実施の形態>
図1は、インクジェットプリンタ1の概略構成を示す斜視図である。
インクジェットプリンタ1は、記録媒体Kに画像を記録する画像記録装置12と、搬送方向Xに搬送される記録媒体Kを上部で支持するプラテン11とを備える。
【0030】
画像記録装置12は、記録媒体Kの幅寸法より大きな幅寸法を有するように形成され、記録媒体Kの幅方向に、つまり搬送方向Xと直交する方向に延在している。この画像記録装置12は、光硬化性のインクを吐出する4つの記録ヘッド120,…と、各記録ヘッド120に搬送方向Xの下流側から隣接して光を照射する4つの照射部121,…とを備えている。
【0031】
4つの記録ヘッド120,…は、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン及びブラックからなるプロセスカラーの何れか1つのインクを吐出するライン型の記録ヘッドである。これら記録ヘッド120,…は記録媒体Kの幅方向に延在するとともに搬送方向Xに所定間隔をあけて配置されている。各記録ヘッド120の下面には、複数のインク吐出口が記録媒体Kの幅方向に平行な列状に配設されている。これら複数のインク吐出口は、プラテン11の第一対向面110に支持された記録媒体Kに向かってインクを超微細な液滴として吐出するものである。
【0032】
照射部121,…は、蛍光管、レーザー、LED及び電子線照射装置のうちの何れか1つからなり、紫外線を照射することによってインクを硬化させるものである。これら照射部121,…は、記録媒体Kの幅方向に延在しており、各記録ヘッド120よりも搬送方向Xにおける下流側に配置されている。また、照射部121,…は、前記複数のインク吐出口よりも上方から記録媒体Kに向かって光を照射するようになっている。
【0033】
プラテン11は画像記録装置12の下方に配置され、図2及び図3に示すように、各記録ヘッド120に対向する第一対向面110と、各照射部121に対向する第二対向面111とによって段状に形成されている。より詳細には、各第二対向面111は第一対向面110よりも上方に位置しており、第二対向面111に支持された部分の記録媒体Kの表面はインク吐出口よりも上方に位置する状態となっている。なお図3には、照射部121から照射された光が通過する領域を斜線部分で示し、照射部121から照射され記録媒体Kの表面で反射した光が通過する領域を網掛け部分で示している。
【0034】
プラテン11の第一対向面110、第二対向面111及び第一対向面110と第二対向面111との間の立ち上がり部分には、記録媒体Kをプラテン11の表面に密着させるための吸引機構(図示せず)が設けられている。この吸引機構は、プラテン11の表面から開口する複数の吸引口と、ファンを有する吸引室とを備えている。吸引室は吸引口に通じた状態に設けられており、ファンの駆動によって複数の吸引口を介して記録媒体Kを吸引し、プラテン11の表面に保持している。
【0035】
このプラテン11よりも搬送方向Xの上流側には、所定幅を有する長尺な記録媒体Kが巻回された元巻きローラ10aが回転自在に配設され、プラテン11よりも搬送方向Xの下流側には、元巻きローラ10aから送られる記録媒体Kを巻き取るための巻き取りローラ10jがモータ等の駆動原(図示せず)によって回転駆動自在に配設されている。この駆動原は、巻き取りローラ10jを間欠的に回転させることにより記録媒体Kを搬送方向Xに搬送するようになっている。
【0036】
元巻きローラ10aとプラテン11との間には、元巻きローラ10aから送られる記録媒体Kを案内するための4つの従動ローラ10b〜10eが回転自在に配設されている。これら従動ローラ10b〜10eのうち、元巻きローラ10aから搬送方向Xの下流側に向かって配設された1番目、2番目、4番目の従動ローラ10b,10c,10eは記録媒体Kをプラテン11とほぼ同一の高さに水平に支持しており、3番目に配設された従動ローラ10dは記録媒体Kを下方に案内してこの記録媒体Kに一定の張力を付与するようになっている。
【0037】
また、プラテン11と巻き取りローラ10jとの間にも、同様に記録媒体Kを案内するための4つの従動ローラ10f〜10iが回転自在に配設されている。これら従動ローラ10f〜10iのうち、プラテン11から搬送方向Xの下流側に向かって配設された1番目、3番目、4番目の従動ローラ10f,10h,10iは記録媒体Kをプラテン11とほぼ同一の高さに水平に支持しており、2番目に配設された従動ローラ10gは記録媒体Kを下方に案内してこの記録媒体Kに一定の張力を付与するようになっている。
【0038】
次に、本実施形態に用いられる「インク」について説明する。
本実施形態に用いられるインクは、特に「光硬化技術−樹脂・開始剤の選定と配合条件及び硬化度の測定・評価−(技術協会情報)」に記載の「光硬化システム(第4章)」の「光酸・塩基発生剤を利用する硬化システム(第1節)」、「光誘導型交互共重合(第2節)」等に適合するインクが適用可能であり、通常のラジカル重合により硬化するものであってもよい。
【0039】
具体的に、本実施形態に用いられるインクは、光としての紫外線の被照射により硬化する性質を具備する紫外線硬化型インクであり、主成分として、重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)と、光開始剤と、色材とを少なくとも含むものである。ただし、本実施形態に用いるインクとして、上記「光誘導型交互共重合(第2節)」に適合するインクを用いる場合には、光開始剤は除外されてもよい。
【0040】
上記光硬化型インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるが、その両系のインクが本実施形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施形態に用いられるインクとして適用してもよい。
【0041】
しかしながら、酸素による重合反応の阻害が少ない又は無いカチオン重合系インクのほうが機能性・汎用性に優れるため、本実施形態では、特に、カチオン重合系インクを用いている。
【0042】
なお、本実施形態に用いられるカチオン重合系インクは、具体的に、オキセタン化合物,エポキシ化合物,ビニルエーテル化合物等のカチオン重合性化合物と、光カチオン開始剤と、色材とを少なくとも含む混合物であり、上記の通り、紫外線の照射により硬化する性質を具備するものである。
【0043】
ところで、本実施形態に用いられるインク(ラジカル重合系インク,カチオン重合系インク及びハイブリッド型インクを含む。)は、上記の通り、紫外線の被照射により硬化するものであるが、必ずしもこれには限定されず、紫外線以外の光の被照射により硬化するものであってもよい。ここでいう「光」とは、広義の光であって、紫外線、電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波を含むものである。つまり、本実施形態に用いられるインクには、紫外線以外の光で重合して硬化する重合性化合物と、紫外線以外の光で重合性化合物同士の重合反応を開始させる光開始剤とが適用されてもよい。紫外線以外の光で硬化する光硬化型のインクを本実施形態に用いられるインクとして用いる場合は、その光を照射する光源を本発明に係る照射部として適用しなければならない。
【0044】
次に、本実施形態に用いられる「記録媒体K」について説明する。
本実施形態に用いられる記録媒体Kとしては、通常のインクジェットプリンタに適用される普通紙,再生紙,光沢紙等の各種紙,各種布地,各種不織布,樹脂,金属,ガラス等の材質からなる記録媒体が適用可能である。記録媒体Kの形態としては、ロール状、カットシート状、板状等が適用可能である。本実施形態では、記録媒体Kとして、図1に示す通りのロール状に巻かれた長尺な樹脂製フィルムを用いている。
【0045】
特に、本実施形態で用いられる記録媒体Kとして、所謂軟包装に用いられる透明又は不透明な非吸収性の樹脂製フィルムが適用できる。樹脂製フィルムの具体的な樹脂の種類として、ポリエチレンテレフタレート,ポリエステル,ポリオレフィン,ポリアミド,ポリエステルアミド,ポリエーテル,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリスチレン,ポリカーボネート,ポリ-ρ-フェニレンスルフィド,ポリエーテルエステル,ポリ塩化ビニル,ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等が適用可能であり、さらには、これら樹脂の共重合体、これら樹脂の混合物、これら樹脂を架橋したもの等も適用可能である。中でも、樹脂製フィルムの樹脂の種類として、延伸したポリエチレンテレフタレート,ポリスチレン,ポリプロピレン,ナイロンのいずれかを選択するのが、樹脂製フィルムの透明性・寸法安定性・剛性・環境負荷・コスト等の面で好ましく、2〜100μm(好ましくは6〜50μm)の厚みを有する樹脂製フィルムを用いるのが好ましい。また、樹脂製フィルムの支持体の表面にコロナ放電処理、易接着処理等の表面処理を施してもよい。
【0046】
さらに、本実施形態に用いられる記録媒体Kとして、樹脂により表面を被覆した各種紙,顔料を含むフィルム,発泡フィルム等の不透明な公知の記録媒体も適用可能である。
【0047】
以上のようなインクジェットプリンタ1によれば、各第二対向面111が各第一対向面110よりも上方に位置することによってプラテン11が段状に形成されている。そのため、このプラテン11に支持される記録媒体Kは段状となる、つまり第一対向面110に支持される部分の記録媒体(以下、第一部分の記録媒体k1とする)が下段部をなし、第二対向面111に支持される部分の記録媒体(以下、第二部分の記録媒体k2とする)が上段部をなす段状となる。従って、図3に示すように、照射部121から搬送方向Xの上流側、つまり記録ヘッド120側に照射される光を、第二部分の記録媒体k2における第一対向面110側の縁部k21によって反射させ、第一部分の記録媒体k1に当たらないようにすることができる。従って、照射部121から照射された光が第一部分の記録媒体k1の表面で反射することを防止することができる分、この第一部分の記録媒体k1に対向して配置されたインク吐出口に対して記録媒体Kの表面からの反射光が当たることを防止することができる。
【0048】
また、第二部分の記録媒体k2の表面、つまり照射部121からの光を反射する反射面がインク吐出口より上方に位置するので、照射部121から照射され第二部分の記録媒体k2の表面で反射した光はインク吐出口に当たることがない。従って、従来と異なり、インク吐出口に付着した光硬化性のインク(以下、吐出口付着インクとする)が記録媒体Kの表面からの反射光を受けて硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体Kの表面に確実に画像を記録することができる。
【0049】
また、照射部121として蛍光管やLEDを用いることで、照射部121のコストを低減することができるため、インクジェットプリンタ1を低廉化することができる。また、照射部121として電子線照射装置を用いることで、電子線照射型のインクジェットプリンタ1とすることができる。
【0050】
<第1の実施の形態の変形例>
次に、上記第1の実施の形態の変形例について説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0051】
本変形例におけるインクジェットプリンタ1Aは、図4に示すように、プラテン11Aの第一対向面110Aが第二対向面111Aよりも上方に位置する点において上記第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタ1と異なる。
なお図4には、照射部121から照射された光が通過する領域を斜線部分で示し、照射部121から照射され記録媒体Kの表面で反射した光が通過する領域を網掛け部分で示している。
【0052】
このようなインクジェットプリンタ1Aによれば、各記録ヘッド120に対向する第一対向面110Aが上段部をなし、各照射部121に対向する第二対向面111Aが下段部をなすことによってプラテン11Aが段状に形成されている。そのため、第1部分の記録媒体k1が第二部分の記録媒体k2よりも上方に位置することとなり、プラテン11Aに支持される記録媒体Kはこれら第1部分の記録媒体k1と第二部分の記録媒体k2とによって段状となる。従って、第二部分の記録媒体k2の表面で反射し第二対向面111Aよりも搬送方向Xの上流側、つまりインク吐出口の側に向かう光を、第一部分の記録媒体k1と第二部分の記録媒体k2との間に形成される立上り部分の記録媒体k3によって遮ることができる。従って、照射部121から照射され第二部分の記録媒体k2の表面で反射する光がインク吐出口に当たることを防止することができる。
よって、従来と異なり、吐出口付着インクが記録媒体Kの表面からの反射光を受けて硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体Kの表面に確実に画像を記録することができる。
【0053】
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0054】
本第2の実施の形態におけるインクジェットプリンタ2は、図5に示すように、プラテン21の形状がプラテン11の形状と異なる点において上記第1の実施の形態のインクジェットプリンタ1と異なる。以下、この点について詳しく説明する。
【0055】
プラテン21は、画像記録装置12の下方に配置されている。より詳細には、プラテン21は、搬送方向Xの上流側に設けられた第一対向面110と下流側に設けられた第三対向面210とを備えている。第一対向面110は、4つの記録ヘッド120,…と、上流側に配置された3つの照射部121,…に対向して設けられている。第三対向面210は、最も下流側に配置された照射部(以下、下流側照射部121Aとする)に対向して設けられている。この第三対向面210は、搬送方向Xの上流側から下流側に向かって下流側照射部121Aとの距離が大きくなるように傾斜して下流側照射部121Aに対向している。なお図5には、搬送方向Xにおけるプラテン21の下流側の端部のみを図示している。またこの図には、下流側照射部121Aから照射された光が通過する領域を斜線部分で示し、下流側照射部121Aから照射され記録媒体Kの表面で反射した光が通過する領域を網掛け部分で示している。
プラテン21の第一対向面110及び第三対向面210には、上記プラテン11と同様の吸引機構(図示せず)が設けられている。
【0056】
以上のようなインクジェットプリンタ2によれば、プラテン21の第三対向面210は搬送方向Xの上流側から下流側に向かって下流側照射部121Aとの距離が大きくなるように傾斜して下流側照射部121Aに対向し、この第三対向面210よりも搬送方向Xの下流側には記録ヘッドが存在しないので、第三対向面210に支持される部分の記録媒体(以下、第三部分の記録媒体k3とする)の表面は、搬送方向Xの上流側から下流側に向かって下流側照射部121Aとの距離が大きくなるように傾斜した状態、即ち下流側照射部121Aに対してインク吐出口と反対の側に傾斜した状態となる。従って、第三部分の記録媒体k3の表面は、下流側照射部121Aから照射される光を、従来と異なり何れのインク吐出口に向かっても反射させ難い状態となる。よって、下流側照射部121Aから照射され第三部分の記録媒体k3の表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体Kの表面に確実に画像を記録することができる。
【0057】
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0058】
本第3の実施の形態におけるインクジェットプリンタ3は、図6に示すように、プラテン31の形状がプラテン11の形状と異なる点において上記第1の実施の形態のインクジェットプリンタ1と異なる。以下、この点について詳しく説明する。
【0059】
プラテン31は、画像記録装置12の下方に配置され、各記録ヘッド120に対向する第一対向面110と、各照射部121に対向する第四対向面310とを備えている。第四対向面310は、搬送方向Xと平行な断面形状が略半円状に凹んだ曲面状に形成されている。なお図6には、照射部121から照射された光が通過する領域を斜線部分で示し、照射部121から照射され記録媒体Kの表面で反射した光が通過する領域を網掛け部分で示している。
プラテン21の第一対向面110及び第四対向面310の内周面には、上記プラテン11と同様の吸引機構(図示せず)が設けられている。
【0060】
以上のようなインクジェットプリンタ3によれば、第四対向面310のプラテン31は搬送方向Xと平行な断面形状が弧状に凹んだ曲面状となる形状を有しているので、この第四対向面310に支持される部分の記録媒体(以下、第四部分の記録媒体k4とする)は、第四対向面310の内周面に沿って凹んだ形状となる。即ち、第四部分の記録媒体k4の表面は、照射部121から照射された光を第四対向面310よりも搬送方向Xの上流側及び下流側には反射させ難い状態となる。従って、従来と異なり、照射部121から照射され第四部分の記録媒体k4の表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体Kの表面に確実に画像を記録することができる。
【0061】
<第4の実施の形態>
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0062】
本第4の実施の形態におけるインクジェットプリンタ4は、図7に示すように、プラテン41の形状がプラテン11の形状と異なり、かつヘッド部42の構成が画像記録装置12の構成と異なる点において上記第1の実施の形態のインクジェットプリンタ1と異なる。以下、これらの点について詳しく説明する。
【0063】
プラテン41は、ヘッド部42の下方に平坦に設けられている。このプラテン41の表面には、上記プラテン11と同様の吸引機構(図示せず)が設けられている。
【0064】
ヘッド部42は、それぞれ4つの記録ヘッド120,…と照射部421,…とを備えている。
各照射部421は、記録媒体Kの幅方向に延在しており、記録ヘッド120よりも搬送方向Xの下流側に配置されている。これら照射部421,…のうち、搬送方向Xの最も下流側の照射部(以下、下流側照射部421Aとする)は、記録ヘッド120からインクが吐出される方向、つまりインク吐出方向よりも搬送方向Xにおける下流側に向かって光を照射できるように傾斜して配置されている。また、下流側照射部421A以外の3つの照射部421,…は、記録媒体Kに垂直に光を照射するようになっている。
なお図7には、搬送方向Xにおけるヘッド部42の下流側の端部のみを図示している。またこの図には、下流側照射部421Aから照射された光が通過する領域を斜線部分で示し、下流側照射部421Aから照射され記録媒体Kの表面で反射した光が通過する領域を網掛け部分で示している。
【0065】
以上のようなインクジェットプリンタ4によれば、下流側照射部421Aはインク吐出方向よりも搬送方向Xの下流側に向かって、つまり記録ヘッド120,…が配置されていない側に向かって光を照射するので、下流側照射部421Aから照射され記録媒体Kの表面で反射した光は何れの記録ヘッド120,…の吐出口にも当たり難い。従って、下流側照射部421Aから照射され記録媒体Kの表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体Kの表面に確実に画像を記録することができる。
【0066】
なお、上記第2の実施の形態においては、それぞれ4つの記録ヘッド120,…及び照射部121,…を備える画像記録装置12に対向してプラテン21が配置されていることとして説明したが、それぞれ1つの記録ヘッド120と照射部121とを備えるヘッド部に対向してプラテン21が配置されることとしても良い。このような場合には、1色のインクによって記録媒体Kに記録を行うインクジェットプリンタにおいて照射部121から照射され記録媒体Kの表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことをより確実に防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体Kの表面にいっそう確実に画像を記録することができる。
【0067】
また、上記第4の実施の形態においては、ヘッド部42はそれぞれ4つの記録ヘッド120,…と照射部421,…とを備えることとして説明したが、記録ヘッド120と照射部421とをそれぞれ1つずつしか備えないこととしても良い。このような場合には、1色のインクによって記録媒体Kに記録を行うインクジェットプリンタにおいて照射部421から照射され記録媒体Kの表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことをより確実に防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体Kの表面にいっそう確実に画像を記録することができる。
【0068】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、従来と異なり、インク吐出口に付着した光硬化性のインク(以下、吐出口付着インクとする)が記録媒体の表面からの反射光を受けて硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面に確実に画像を記録することができる。
【0069】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、照射部から照射された光が第一部分の記録媒体の表面で反射することを防止することができる分、この第一部分の記録媒体に対向して配置されたインク吐出口に対して記録媒体の表面からの反射光が当たることを防止することができる。
【0070】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、照射部から照射され記録媒体の表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことをより確実に防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面に確実に画像を記録することができる。
【0071】
請求項4記載の発明によれば、照射部から照射され記録媒体の表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面に確実に画像を記録することができる。
【0072】
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、複数の記録ヘッドが設けられているので、複数色のインクを用いて記録媒体の表面に記録を行うことができる。また、下流側照射部から照射され第三部分の記録媒体の表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面に確実に画像を記録することができる。
【0073】
請求項6記載の発明によれば、照射部から照射され第四部分の記録媒体の表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面に確実に画像を記録することができる。
【0074】
請求項7記載の発明によれば、吐出口付着インクが記録媒体の表面からの反射光を受けて硬化してしまうことを防止することができるため、インク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面に確実に画像を記録することができる。
【0075】
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、複数の記録ヘッドが設けられているので、複数色のインクを用いて記録媒体の表面に記録を行うことができる。また下流側照射部から照射され記録媒体の表面で反射する光を受けて吐出口付着インクが硬化してしまうことを防止することができるため、硬化するインクによりインク吐出口を塞ぐことなく、記録媒体の表面にいっそう確実に画像を記録することができる。
【0076】
請求項9記載の発明によれば、請求項1〜8の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、照射部として蛍光管やLEDを用いることで、照射部のコストを低減することができるため、インクジェット記録装置を低廉化することができる。また、照射部として電子線照射装置を用いることで、電子線照射型のインクジェット記録装置とすることができる。
【0077】
請求項10記載の発明によれば、紫外線硬化性のインクを用いるインクジェット記録装置において、請求項1〜9の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0078】
請求項11記載の発明によれば、カチオン重合系のインクを用いるインクジェット記録装置において、請求項1〜10の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの第1の実施の形態を示す概略図である。
【図2】プラテンとヘッド部とを示す概略図である。
【図3】本発明に係るインクジェットプリンタの第1の実施の形態の要部を示す図である。
【図4】本発明に係るインクジェットプリンタの変形例の要部を示す図である。
【図5】本発明に係るインクジェットプリンタの第2の実施の形態の要部を示す図である。
【図6】本発明に係るインクジェットプリンタの第3の実施の形態の要部を示す図である。
【図7】本発明に係るインクジェットプリンタの第4の実施の形態の要部を示す図である。
【図8】従来のインクジェットプリンタの要部を示す概略図である。
【符号の説明】
1(1A),2,3,4 インクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)
11(11A),21,31,41 プラテン
110(110A) 第一対向面
111(111A) 第二対向面
120 記録ヘッド
121,421(421A) 照射部
210 第三対向面
K 記録媒体
X 搬送方向

Claims (11)

  1. 搬送方向に搬送される記録媒体を上部で支持するプラテンと、
    このプラテンに支持された前記記録媒体に向かって光硬化性のインクを吐出する複数のインク吐出口が配設されたライン型の記録ヘッドと、
    この記録ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体に着弾したインクに光を照射する照射部とを備えるインクジェット記録装置において、
    前記プラテンは、前記記録ヘッドに対向する第一対向面と、前記照射部に対向する第二対向面とによって段状に形成されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
    前記第二対向面は前記第一対向面よりも上方に位置することを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項2記載のインクジェット記録装置において、
    前記第二対向面に支持された部分の前記記録媒体の表面は、前記インク吐出口よりも上方に位置することを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 搬送方向に搬送される記録媒体を上部で支持するプラテンと、
    このプラテンに支持された前記記録媒体に向かって光硬化性のインクを吐出する複数のインク吐出口が配設されたライン型の記録ヘッドと、
    この記録ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体に着弾したインクに光を照射する照射部とを備えるインクジェット記録装置において、
    前記プラテンは、前記記録ヘッドに対向する第一対向面と、前記搬送方向の上流側から下流側に向かって前記照射部との距離が大きくなるように傾斜してこの照射部に対向する第三対向面とを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 請求項4記載のインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッド及び前記照射部は、前記搬送方向に互いに隣り合って複数設けられており、
    前記第三対向面は、前記複数の照射部のうち、前記複数の記録ヘッドの何れよりも前記搬送方向の下流側に配置された下流側照射部のみに対向して設けられていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 搬送方向に搬送される記録媒体を上部で支持するプラテンと、
    このプラテンに支持された前記記録媒体に向かって光硬化性のインクを吐出する複数のインク吐出口が配設されたライン型の記録ヘッドと、
    この記録ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体に着弾したインクに光を照射する照射部とを備えるインクジェット記録装置において、
    前記照射部に対向する部分の前記プラテンの断面形状が弧状に凹んだ曲面状となる形状を有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 搬送方向に搬送される記録媒体を上部に支持するプラテンと、
    このプラテンに支持された前記記録媒体に向かって光硬化性のインクを吐出する複数のインク吐出口が配設されたライン型の記録ヘッドと、
    この記録ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体に着弾したインクに光を照射する照射部とを備えるインクジェット記録装置において、
    前記照射部は、前記インク吐出口からインクが吐出される方向よりも前記搬送方向の下流側に向かって光を照射することを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 請求項7記載のインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッド及び前記照射部は、前記搬送方向に互いに隣り合って複数設けられており、
    前記複数の照射部のうち、前記複数の記録ヘッドの何れよりも前記搬送方向の下流側に配置された下流側照射部のみが、前記搬送方向の下流側に向かって光を照射し、
    前記複数の照射部のうち、前記下流側照射部以外の照射部は、前記記録媒体
    とほぼ垂直に光を照射することを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
    前記照射部は、蛍光管、レーザー、LED及び電子線照射装置のうちの何れか1つであることを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
    前記インクは紫外線硬化性のインクであり、
    前記照射部は、紫外線を照射することを特徴とするインクジェット記録装置。
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
    前記インクは、カチオン重合系のインクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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