JP2006142653A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録ヘッドが光源から受ける熱的影響の改善を図る。
【解決手段】記録媒体Pにインクを吐出する一又は複数の記録ヘッドを備え、記録媒体の搬送方向と直交する方向に移送するキャリッジ7と、インクを硬化させるための紫外線を照射する紫外線光源17及び記録媒体Pと対向する側が開口し紫外線光源17から照射される紫外線を記録媒体Pの上面に反射する反射部材16を備え、キャリッジ7の一又は両側面側に配設された紫外線照射装置12とを具備し、紫外線照射装置12は、キャリッジ7の側面側に断熱手段が、キャリッジ7の側面側と反対側に放熱手段が、それぞれ配設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット記録装置に係り、特にインクを硬化させる紫外線照射装置を具備するインクジェット記録装置に関する。
従来、普通紙を代表とする様々な記録媒体に対して印刷可能な記録装置として、インクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、記録ヘッドの記録媒体に対向する面に設けられた吐出口(以下、ノズル)から色材であるインクを直接記録媒体に対して吐出して、記録媒体上に着弾、浸透若しくは定着させることで記録媒体上に画像を形成する記録装置であり、工程の単純さ、印刷時における静粛性及び印字、印画品質の点で非常に優れた特徴がある。
近年、インクジェット記録装置により、樹脂や、金属等のインク吸収性のない材料を記録媒体として使用して画像記録を行う場合があり、このような記録媒体に対してインクを定着させるために、光硬化型インクが用いられていることが多い。通常、この光硬化型インクを用いたインクジェット記録装置には、インクを硬化させるための光照射装置が配設されており、記録媒体に画像を記録する際は、インクを記録媒体に着弾させた直後に、インクの硬化が可能な一定の照射時間及び照射回数の条件下で、光照射装置に具備された光源から光を照射してインクを硬化定着させている。
しかし、光照射装置に具備された光源は、光の照射に伴い熱を発生させるため、発生した熱が光源を囲繞する反射部材に伝導すると、光照射装置の外部に熱が発散し、光照射装置の近傍に配置された記録ヘッドに伝導することによって、ノズルに対するインクの目詰まり等の悪影響を与えるといった問題が生じていた。
そこで、熱の発散を最小限に抑制することが可能な画像記録装置として、記録媒体と、搬送部材との間に空気層を形成し、空気層によって生じる断熱効果により、記録媒体において発生した熱が搬送部材に発散されることを抑制する画像記録装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−217560号公報
しかしながら、上述した画像記録装置は、レーザ光を金属製のドラムに装着された記録媒体に照射させることによって画像を記録する装置であるため、上記した空気層による断熱手段をそのままインクジェット記録装置に転用しても、十分な効果が得られないといった問題が生じている。
また、上述した空気層による断熱手段により、インクジェット記録装置における記録媒体の搬送部材であるプラテンを、光照射装置の光源から発生する熱から保護することは可能であるが、記録ヘッドに関しては、十分に保護することができないといった問題も生じている。
本発明は前記した点に鑑みてなされたものであり、光源からの照射光が近傍の構成部材に与える熱的影響の低減を図ることが可能なインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、
記録媒体にインクを吐出する一又は複数の記録ヘッドを備え、当該記録媒体の搬送方向と直交する方向に移送するキャリッジと、
前記インクを硬化させるための光を照射する光源及び前記記録媒体と対向する側が開口し当該光源から照射される光を前記記録媒体上に反射する反射部材を備え、前記キャリッジの一又は両側面側に配設された光照射装置とを具備し、
前記光照射装置は、前記キャリッジの側面側に断熱手段が、前記キャリッジの側面側と反対側に放熱手段が、それぞれ配設されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、光照射装置には、キャリッジの側面側に断熱手段が、キャリッジの側面側と反対側に放熱手段が、それぞれ配設されているので、キャリッジの内部に搭載された記録ヘッドに光源から発生した熱が伝導することを防止するとともに、キャリッジの側面側と反対側に光源から発生した熱を発散させることで、光照射装置の光源から発散された熱が記録ヘッドに伝導する割合を低減させることができる。
請求項2に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、前記キャリッジと前記光照射装置との間に、空間部が形成され、互いが離間していることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、キャリッジと前記光照射装置との間に空間部が形成され、互いが離間しているので、距離的関係及び空間部に滞留する空気の拡散効果により、光照射装置から発散された熱が記録ヘッドに伝導する割合を低減させることができる。
請求項3に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、前記キャリッジと前記光照射装置との間に、前記空間部に対して空気を導入する空気導入部材が配設されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、キャリッジと光照射装置との間に、空間部に対して空気を導入する空気導入部材が配設されているので、キャリッジ及び光照射装置の移動に伴って、空間部に空気を導入することができる。
請求項4に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、前記断熱手段が、内部中空が真空状態に維持された真空部からなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、断熱手段が、内部中空が真空状態に維持された真空部からなるので、真空状態に起因する断熱効果により、光源から発生した熱が光照射装置の外部に発散することを防止することができる。
請求項5に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、前記断熱手段が、セラミック繊維であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、断熱手段がセラミック繊維からなるので、断熱性を有するセラミック繊維により、光源から発生した熱が光照射装置の外部に発散することを防止することができる。
請求項6に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、前記放熱手段が、互いの面が平行となるように、前記記録媒体の搬送方向に沿って配設された複数の板状部材からなることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、放熱手段が、互いの面が平行となるように、前記記録媒体の搬送方向に沿って配設された複数の板状部材からなるので、反射部材におけるキャリッジの側面側と反対側の表面積を拡張させることができる。
請求項7に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、前記放熱手段が、熱伝導性を有する塗料であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、放熱手段が熱伝導性を有する塗料であるので、反射部材におけるキャリッジの側面側と反対側の熱伝導性の向上を図ることができる。
請求項8に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、前記キャリッジにおける前記記録媒体と対向する面の縁端部であって、前記光照射装置の側面側に、外方に向って開口する傾斜が形成されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、キャリッジにおける記録媒体と対向する面の縁端部であって、光照射装置の側面側に、外方に向って開口する傾斜が形成されているので、キャリッジ及び光照射装置の移動に伴って、空間部に空気を導入させることができる。
請求項9に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、前記光源が、前記光照射装置の開口面と対向する側と反対側に金属が蒸着されていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、光源の光照射装置の開口面と対向する側と反対側に、金属が蒸着されているので、蒸着された金属が反射部材に対する光の出射を防止するとともに、出射される光の進行方向を開口面側に変えることで、光源から出射される光量を同一に維持しながら、反射部材に到達する熱量及び光量を低減させることができる。
請求項10に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、前記光が、紫外線であることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、光源から照射される光が紫外線であるので、光源の大きさを小さくした場合であっても、変更前と同一の光量及び照度を得ることができる。
請求項1に記載の発明によれば、光照射装置には、キャリッジの側面側に断熱手段が、キャリッジの側面側と反対側に放熱手段が、それぞれ配設されているので、キャリッジの内部に搭載された記録ヘッドに光源から発生した熱が伝導することを防止するとともに、キャリッジの側面側と反対側に光源から発生した熱を発散させることで、光照射装置の光源から発散された熱が記録ヘッドに伝導する割合を低減させることが可能となり、これによって、記録ヘッドが受ける熱的影響の改善を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、キャリッジと光照射装置との間に空間部が形成され、互いが離間しているので、距離的関係及び空間部に滞留する空気の拡散効果により、光照射装置から発散された熱が記録ヘッドに伝導する割合を低減させることが可能となり、これによって、光照射装置の近傍に配設された記録ヘッドが受ける熱的影響の改善を図ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、キャリッジと光照射装置との間に、空間部に対して空気を導入する空気導入部材が配設されているので、キャリッジ及び光照射装置の移動に伴って、空間部に空気を導入することで、断熱手段との接触によって温められた空気を空間部から排出することが可能となり、これによって、新鮮な空気で断熱手段を冷却し、断熱手段の断熱効率の向上を図ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、断熱手段が内部中空を真空状態に維持した真空部からなるので、真空状態に起因する断熱効果により、光源から発生した熱が光照射装置の外部に発散することを防止することが可能となり、光照射装置から発散された熱が記録ヘッドに伝導することを防止することができる。
請求項5に記載の発明によれば、断熱手段がセラミック繊維からなるので、断熱性の向上を図ることにより、光源から発生した熱が光照射装置の外部に発散することを防止することが可能となり、これによって、請求項4に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、放熱手段が、互いの面が平行となるように、前記記録媒体の搬送方向に沿って配設された複数の板状部材からなるので、反射部材におけるキャリッジの側面側と反対側の表面積を拡張させることが可能となり、光源から発生した熱を光照射装置の外部に効率よく発散させることができる。
請求項7に記載の発明によれば、放熱手段が熱伝導性を有する塗料であるので、反射部材におけるキャリッジの側面側と反対側の熱伝導性の向上を図ることが可能となり、これによって、光源から発生した熱を光照射装置の外部に効率よく発散させることができる。
請求項8に記載の発明によれば、キャリッジにおける記録媒体と対向する面の縁端部であって、光照射装置の側面側に、外方に向って開口する傾斜が形成されているので、キャリッジ及び光照射装置の移動に伴って、空間部に空気を導入させることで、断熱手段との接触によって温められた空気を空間部から排出することが可能となり、これによって、新鮮な空気で断熱手段を冷却し、断熱手段の断熱効率の向上を図ることができる。
請求項9に記載の発明によれば、光源の光照射装置の開口面と対向する側と反対側に、金属が蒸着されているので、蒸着された金属が反射部材に対する光の出射を防止するとともに、出射される光の進行方向を開口面側に変えることで、光源から出射される光量を同一に維持しながら、反射部材に到達する熱量及び光量を低減させることが可能となり、これによって、光照射装置から発散される熱量の大幅な低減を図ることができる。
請求項10に記載の発明によれば、光源から照射される光が、光エネルギーの大きい短波長の紫外線であるので、光源の大きさを小さくした場合であっても、変更前と同一の光量及び照度を得ることが可能であり、これによって、光照射装置の大きさを小さくし、インクジェット記録装置の小型化を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1から図4を参照しながら、本発明に係るインクジェット記録装置について説明する。
本実施形態におけるインクジェット記録装置1は、筐体(図示せず)を具備しており、この筐体によって各構成部材が覆われている。また、筐体の一部は開口し、開口した側と反対側には、記録媒体Pを筐体の内部に送り込むためのスリット状の搬入口(図示せず)が設けられている。
また、筐体の内部には、図2に示すように、記録媒体Pを非記録面から支持する板状のプラテン2が設けられており、プラテン2の前後には、搬送ローラ3,4がそれぞれ配設されている。各搬送ローラ3,4は、プラテン2の前後で軸心回りの所定方向にそれぞれ回転されるようになっており、各搬送ローラ3,4の回転方向に伴い、記録媒体Pは非記録面をプラテン2により支持された状態で上流側から下流側に向かって搬送されるようになっている。
ここで、記録媒体Pの搬送方向を、副走査方向Yとする。
プラテン2の上方には、副走査方向Yと直交する方向に延在する長尺な2本のガイドレール5,6が設けられている。このガイドレール5,6には、略直方体状のキャリッジ7が係合支持されており、ガイドレール5,6にガイドされながら副走査方向Yと直交する方向に往復移動自在となっている。
ここで、ガイドレール5,6が延在する方向を、主走査方向Xとする。
キャリッジ7の記録媒体Pと対向する面の縁端部であって、主走査方向Xの両端側には、外方に向って開口するような傾斜が形成されており、このキャリッジ7の内部には、記録媒体Pの記録面に向けてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各プロセスカラーのインクを吐出する4つの記録ヘッド8,9,10,11が搭載されている。これら記録ヘッド8,9,10,11は、略直方体状に形成されており、互いの長手方向が平行となるように、主走査方向Xに沿って一列に配列されており、キャリッジ7の往復移動に伴って移動するようになっている。また、各記録ヘッド8,9,10,11の記録媒体Pと対向する面(以下、吐出面)には、インクをインク滴として吐出する多数のノズル(図示せず)が配列されている。これら記録ヘッド8,9,10,11には、例えば、ピエゾ素子又は加熱素子などにより、内部のインクに圧力を付与する素子がノズルごとに設けられ、これらの素子の動作により各ノズルから個別にインクを液滴として吐出するように構成されている。
ここで、図1において、各記録ヘッド8,9,10,11に付されている英字は、吐出するインクの色を表している。
また、図1から図3に示すように、キャリッジ7の両側面側には、紫外線を照射するための紫外線照射装置12,12が、キャリッジ7と離間して配設され、略長方形状に形成された4つの空気導入板13を介して連結されている。
ここで、キャリッジ7と、紫外線照射装置12との間に形成された空間を、空間部Oとする。
これら空気導入板13の四隅には、図1及び図4に示すように、副走査方向Yに突出した突出片15が延設されており、キャリッジ7及び紫外線照射装置12の副走査方向Yの一面と離間して固定されている。また、空気導入板13の中央部には、断面形状三角形状の凸部14が凸設され、副走査方向Yへの移動に伴い、キャリッジ7と、紫外線照射装置12との間の空間に、空気が導入されるようになっている。
紫外線照射装置12には、図4に示すように、断面形状半円形状に成型された反射部材16が具備されており、紫外線照射装置12の長手方向に沿って延在するように設けられている。また、反射部材16は、プラテン2と対向する一面が開口されており、このような反射部材16の内部中空には、略円筒形状の紫外線光源17がそれぞれ1本ずつ具備されており、紫外線照射装置12の長手方向に沿って延在するように配設されている。この紫外線光源17には、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ブラックライト、冷陰極管、LED(Light Emitting Diode)などが適用可能である。
紫外線照射装置12における反射部材16の内壁面は、アルミニウム等の紫外線反射率の高い材料によって鏡面加工されており、紫外線光源17から照射された紫外線を低減させることなく、記録媒体Pの上面に着弾されたインクに対し十分な紫外線の照射が行われるようになっている。
なお、紫外線光源17には、記録媒体Pと対向する側と反対側に、アルミニウムや、銀等の金属を蒸着させた鏡面加工が施されていてもよく、この鏡面加工によって、紫外線光源17から出射されるインクの硬化とは無関係な紫外線量を低減させることで、紫外線光源17から発生する熱量を抑制することができる。
紫外線照射装置12における反射部材16の外壁面上であって、キャリッジ7の側面側には、真空部18が設けられている。この真空部18は、内部が中空となるように成型されており、この内部中空が略真空状態に維持されて、紫外線光源17から発生する熱の移動が遮断されるようになっている。
一方、紫外線照射装置12における反射部材16の外壁面上であって、上記したキャリッジ7の側面側と反対側には、熱伝導性の高いアルミや、ステンレス等の金属によって板状に成型された複数の放熱部材19が配設されている。これら放熱部材19は、各放熱部材19の面が互いに平行となるように、紫外線照射装置12の長手方向に沿って配設されており、紫外線光源17から発生する熱を、紫外線照射装置12の外部に発散させるようになっている。
なお、本実施形態においては、反射部材16の外壁面上であって、キャリッジ7の側面側に、真空部18が設けられているが、紫外線光源17から発生する熱の移動を遮断することが可能であれば、本実施形態に限定されず、例えば、真空部18の内部中空に、炭化ケイ素(SiC)や、窒化ケイ素(Si)等のセラミック繊維が充填されていてもよい。
また、本実施形態においては、反射部材16の外壁面上であって、上記したキャリッジ7の側面側と反対側に、複数の放熱部材19が配設されているが、紫外線光源17から発生する熱を紫外線照射装置12の外部に発散させることが可能であれば、本実施形態に限定されず、例えば、熱伝導性を有するフィラーや、ウィスカー等を炭素繊維に混入させた塗料が塗布されていてもよい。
インクには、「光硬化技術−樹脂・開始剤の選定と配合条件及び硬化度の測定・評価−(技術協会情報)」に記載の「光硬化システム(第4章)」の「光酸・塩基発生剤を利用する硬化システム(第1節)」、「光誘導型交互共重合(第2節)」等に適合するインクが適用可能であり、通常のラジカル重合により硬化するものであってもよい。
本実施形態に用いられるインクは、光としての紫外線の被照射により硬化する性質を有する光硬化型インクであり、主成分として、少なくとも重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)と、光開始剤と、色材とを含有するものである。ただし、上記「光誘導型交互共重合(第2節)」に適合するインクを用いる場合には、光開始剤は除外されてもよい。
上述した光硬化型インクは、重合性化合物としてラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクと、カチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるが、その両系のインクが本実施形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施形態に用いられるインクとして適用してもよい。しかし、酸素による重合反応の阻害作用が少ない又は無いカチオン重合系インクのほうが機能性、汎用性に優れるため、特に、カチオン重合系インクを用いることが好ましい。
記録媒体Pは、通常のインクジェットプリンタに適用される普通紙、再生紙、光沢紙等の各種紙、各種布地、各種不織布、樹脂等の材質からなる記録媒体が適用可能である。記録媒体の形態は、ロール状、カットシート状、板状等が適用可能である。本実施形態における記録媒体には、ロール状に巻かれた長尺な樹脂製フィルムが用いられている。
また、記録媒体Pには、いわゆる軟包装に用いられる透明又は不透明な非吸収性の樹脂製フィルムが適用可能である。具体的な樹脂の種類として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ-p-フェニレンスルフィド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等が適用可能であり、さらには、これら樹脂の共重合体、これら樹脂の混合物、これら樹脂を架橋したもの等も適用可能である。特に、延伸したポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ナイロンのいずれかを選択するのが、樹脂製フィルムの透明性、寸法安定性、剛性、環境負荷、コスト等の面で好ましく、2〜100μm(好ましくは6〜50μm)の厚みを有する樹脂製フィルムを用いるのが好ましい。
なお、樹脂製フィルムの支持体の表面には、コロナ放電処理、易接着処理等の各種表面処理が施されていてもよい。
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置1の作用について説明する。
インクジェット記録装置1に所定の画像情報が送られると、各搬送ローラ3,4が所定の回転と停止とを繰り返し、記録媒体Pは、その非記録面がプラテン2によって支持された状態で、プラテン2の上面を副走査方向Yに間欠的に搬送される。
そして、各搬送ローラ3,4が停止する毎にキャリッジ7が作動し、記録媒体Pの直上を主走査方向Xに往復移動される。これに付随して、キャリッジ7に搭載された記録ヘッド8,9,10,11及び紫外線照射装置12,12も、キャリッジ7の移動に伴って記録媒体Pの直上を往復移動され、記録媒体Pに対して記録ヘッド8,9,10,11のノズルから所要の色のインクが吐出された後、紫外線照射装置12に具備された紫外線光源17から紫外線が照射される。その後、同様の動作が繰り返され、記録媒体Pの記録面に所望の画像が形成されて、一連の画像記録動作が完了する。
このとき、キャリッジ7と、紫外線照射装置12,12との間に、空間部が形成され、互いが離間して配置されているので、紫外線照射装置12に具備された紫外線光源17が紫外線を照射する際に発生させる熱が、紫外線照射装置12に近接するキャリッジ7に搭載された記録ヘッド8,9,10,11に伝導することを防止する。
また、紫外線照射装置12には、反射部材16の外壁面上であってキャリッジ7の側面側に、真空部18が設けられているので、この真空部18に紫外線光源17から排出された熱の移動が遮断される。
さらに、紫外線照射装置12には、反射部材16の外表面上であってキャリッジ7の側面側と反対側に、複数の放熱部材19が配設されているので、反射部材16の外壁面の表面積が拡大され、これら放熱部材19を介して紫外線照射装置12の外部に、発生した熱が発散される。
さらに、キャリッジ7及び紫外線照射装置12は、中央部に断面形状三角形状の凸部14が凸設された空気導入板13を介して連結されているので、キャリッジ7の主走査方向Xへの移動に伴い、空気導入板13と、キャリッジ7及び紫外線照射装置12との間の間隙に導入された空気が、凸部14の表面を沿って、キャリッジ7と、紫外線照射装置12との間に形成された空間部Oに導入され、温められた空気が外部に排出されて、新たに導入された新鮮な空気で真空部18が冷却される。
さらに、キャリッジ7の記録媒体Pと対向する面の縁端部であって、紫外線照射装置12の側面側には、外方に向って開口する傾斜が形成されているので、キャリッジ7及び紫外線照射装置12の移動に伴って、キャリッジ7と、紫外線照射装置12との間に形成された空間部Oに、新鮮な空気が導入される。
以上より、本実施形態におけるインクジェット記録装置1によれば、各紫外線照射装置12,12には、キャリッジ7の側面側に断熱手段が、キャリッジ7の側面側と反対側に放熱手段が、それぞれ配設されているので、キャリッジ7の内部に搭載された記録ヘッド8,9,10,11に紫外線光源17から発生した熱が伝導することを防止するとともに、キャリッジ7の側面側と反対側に紫外線光源17から発生した熱を発散させることで、紫外線照射装置12における紫外線光源17から発生した熱が記録ヘッド8,9,10,11に伝導する割合を低減させることが可能となり、これによって、記録ヘッド8,9,10,11が受ける熱的影響の改善を図ることができる。
また、キャリッジ7と紫外線照射装置12との間に空間部Oが形成され、互いが離間しているので、距離的関係及び空間部Oに滞留する空気の拡散効果により、紫外線照射装置12から発散された熱が紫外線照射装置12の近傍のキャリッジ7に搭載された記録ヘッド8,9,10,11に伝導する割合を低減させることが可能となり、これによって、記録ヘッド8,9,10,11が受ける熱的影響の改善を図ることができる。
さらに、キャリッジ7と紫外線照射装置12との間に、空間部Oに対して突出した形状の空気導入部材13が配設されているので、キャリッジ7及び紫外線照射装置12の移動に伴って、空間部Oに空気を導入することで、断熱手段との接触によって温められた空気を空間部Oから排出することが可能となり、これによって、新鮮な空気で断熱手段を冷却し、断熱手段の断熱効率の向上を図ることができる。
さらに、断熱手段が、内部中空を真空状態に維持した真空部18からなるので、真空状態に起因する断熱効果により、紫外線光源17から発生した熱が紫外線照射装置12の外部に発散することを防止することが可能となり、これによって、紫外線照射装置12から発散された熱が記録ヘッド8,9,10,11に伝導することを防止することができる。
さらに、断熱手段が、セラミック繊維からなるので、断熱性の向上を図ることにより、紫外線光源17から発生した熱が紫外線照射装置12の外部に発散することを防止することが可能となり、これによって、真空部18と同様、紫外線照射装置12から発散された熱が記録ヘッド8,9,10,11に伝導することを防止することができる。
さらに、放熱手段が、互いの面が平行となるように、副走査方向Yに沿って配設された複数の放熱部材19からなるので、反射部材16におけるキャリッジ7の側面側と反対側の外壁面の表面積を拡張させることが可能となり、これによって、紫外線光源17から発生した熱を紫外線照射装置12の外部に効率よく発散させることができる。
さらに、放熱手段が、熱伝導性を有する塗料であるので、反射部材16におけるキャリッジ7の側面側と反対側の熱伝導性の向上を図ることが可能となり、これによって、板状部材16と同様、紫外線光源17から発生した熱を紫外線照射装置12の外部に効率よく発散させることができる。
さらに、キャリッジ7における記録媒体Pと対向する面の縁端部であって、紫外線照射装置12の側面側に、外方に向って開口する傾斜が形成されているので、キャリッジ7及び紫外線照射装置12の移動に伴って、空間部Oに空気を導入させることで、断熱手段との接触によって温められた空気を空間部Oから排出することが可能となり、これによって、新鮮な空気で断熱手段を冷却し、断熱手段の断熱効率の向上を図ることができる。
さらに、紫外線光源17における紫外線照射装置12の開口面と対向する側と反対側には、金属が蒸着されているので、蒸着された金属が反射部材16に対する紫外線の出射を防止するとともに、出射される紫外線の進行方向を開口面側に変えることで、紫外線光源17から出射される光量を同一に維持しながら、反射部材16に到達する熱量及び光量を低減させることが可能となり、これによって、紫外線照射装置12から発散される熱の大幅な低減を図ることができる。
さらに、紫外線光源17から照射される光が、光エネルギーの大きい短波長の紫外線であるので、紫外線光源17の大きさを小さくした場合であっても、変更前と同一の光量及び照度を得ることが可能であり、これによって、紫外線照射装置12の大きさを小さくして、インクジェット記録装置1の小型化を図ることができる。
本発明に係るインクジェット記録装置における紫外線照射装置の主要部の構成を示す正面図である。 本発明に係るインクジェット記録装置の構成を示す平面図である。 紫外線照射装置の構成を示す平面図である。 紫外線照射装置の構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
7 キャリッジ
8,9,10,11 記録ヘッド
12 紫外線照射装置
13 空気導入板
14 凸部
16 反射部材
17 紫外線光源
18 真空部
19 放熱部材
O 空間部
P 記録媒体
X 主走査方向
Y 副走査方向

Claims (10)

  1. 記録媒体にインクを吐出する一又は複数の記録ヘッドを備え、当該記録媒体の搬送方向と直交する方向に移送するキャリッジと、
    前記インクを硬化させるための光を照射する光源及び前記記録媒体と対向する側が開口し当該光源から照射される光を前記記録媒体上に反射する反射部材を備え、前記キャリッジの一又は両側面側に配設された光照射装置とを具備し、
    前記光照射装置は、前記キャリッジの側面側に断熱手段が、前記キャリッジの側面側と反対側に放熱手段が、それぞれ配設されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記キャリッジと前記光照射装置との間には、空間部が形成され、互いが離間していることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記キャリッジと前記光照射装置との間には、前記空間部に対して空気を導入する空気導入部材が配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記断熱手段は、内部中空が真空状態に維持された真空部からなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記断熱手段は、セラミック繊維からなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記放熱手段は、互いの面が平行となるように、前記記録媒体の搬送方向に沿って配設された複数の板状部材からなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記放熱手段は、熱伝導性を有する塗料であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記キャリッジは、前記記録媒体と対向する面の縁端部であって、前記光照射装置の側面側に、外方に向って開口する傾斜が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記光源は、前記光照射装置の開口面と対向する側と反対側に金属が蒸着されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記光は、紫外線であることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
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