JP4224020B2 - アルミ電線の接続方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルミ電線の端子接続方法に関する。
従来、主に自動車等に使用されるバッテリーケーブルの導線(導体)には、低電圧用途を目的として銅や銅合金が使用されていたが、車体の軽量化のため導線を銅製等からアルミニウム製又はアルミニウム合金製に変更したアルミ電線を使用する割合が多くなってきている。
しかし、従来の銅製等の導線は、端子をかしめる(コーキング)だけで十分に導通(導電)可能であったが、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の導線では、表面に酸化皮膜が形成されるので導線と端子間の接触抵抗の増大により導通し難い(電気的接続を確保し難い)という欠点があった。特に、アルミ電線をバッテリーケーブルのように温度が上がる環境下で使用する場合は、酸化皮膜の形成が促進されて、酸化皮膜が厚くなって一層導通が困難になるという問題が生じていた。
そして、上記問題を解決するために、従来のアルミ電線の接続方法(接続構造)は、導通性(電気的接続)を確保するために、導線と端子との間に延展性に富んだ金属を介在させかしめ加工して接続し、導線と端子の接触面積を増大させて接触抵抗を低下させていた(特許文献1,2参照)。
特開2000−299140号公報 特開平8−321330号公報
しかし、従来の接続方法(接続構造)では、介在させた金属の厚みにより、端子をかしめ加工して導線を安定して圧着保持すること(機械的強度を確保すること)ができず、また、安定して圧着保持するために強くかしめると介在させた金属が割れたりする虞があった。
そこで、本発明は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の導線と端子との電気的接続及び機械(強度)的接続を十分に確保できるアルミ電線の接続方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るアルミ電線の接続方法は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の多数本の導線を絶縁体で被覆して成るアルミ電線の一端部にて該絶縁体を剥離して露出させた導線端部に端子を接続するアルミ電線の接続方法に於て、上記端子の有底孔状の挿入孔内に溶融したハンダを注入し、又は、該挿入孔内でハンダを溶融し、次に、上記挿入孔にて上記溶融したハンダに接触するように上記挿入孔内に上記導線端部を挿入し、上記ハンダを冷却固化して、上記挿入孔の上記底部及び内周面部のほぼ全面と、上記導線端部の挿入孔内に挿入されている外面部のほぼ全面とを、上記ハンダを介して固着し、その後、上記端子の上記挿入孔の開口部近傍をかしめ加工し機械的接続する圧着部を形成すると共に、該圧着部よりも上記導線端部の先端寄りに、上記ハンダを介した電気的接続の導通接続部を配設した
また、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の多数本の導線を絶縁体で被覆して成るアルミ電線の一端部にて該絶縁体を剥離して露出させた導線端部に端子を接続するアルミ電線の接続方法に於て、上記端子の有底孔状の挿入孔内に溶融したハンダを注入し、又は、該挿入孔内でハンダを溶融し、次に、上記挿入孔にて上記溶融したハンダに接触するように上記挿入孔内に上記導線端部を挿入し、上記溶融したハンダを冷却固化する前に、上記挿入孔の開口部近傍をかしめ加工し機械的接続する圧着部を形成して、その後、溶融した上記ハンダを冷却固化して、上記挿入孔の上記底部及び上記底部近傍の内周面部と、上記導線端部の先端近傍の外面部とを、上記ハンダを介して固着して、電気的接続する導通接続部を形成する。
また、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の多数本の導線を絶縁体で被覆して成るアルミ電線の一端部にて該絶縁体を剥離して露出させた導線端部に端子を接続するアルミ電線の接続方法に於て、上記端子の有底孔状の挿入孔内に溶融したハンダを注入し、又は、該挿入孔内でハンダを溶融し、次に、上記挿入孔にて上記溶融したハンダに接触するように上記挿入孔内に上記導線端部を挿入し、上記挿入孔の上記底部及び該底部近傍の内周面部と、上記導線端部の先端近傍の外面部と、を上記ハンダを介して固着して、上記挿入孔の上記底部近傍に電気的接続する導通接続部を形成すると共に上記端子の上記挿入孔の開口部近傍をかしめ加工し機械的接続する圧着部を形成する。
また、上記端子がアルミニウム合金製である。
また、上記アルミ電線が自動車のバッテリーケーブルに使用されている。
本発明は、次のような著大な効果を奏する。
本発明に係るアルミ電線の接続方法によれば、端子と導線端部の電気的接続と機械(強度)的接続を十分に確保できる。
言い換えれば、端子と導線端部は、かしめ加工とハンダ付けを併用して接続されるので、接続強度を向上させると共に導通性を長期間維持できる。
また、特に、端子と導線端部を、端子をかしめ加工する位置にて機械的に強固に接続でき、ハンダ付けする位置にて導線端部の酸化皮膜の形成を防止して(接触抵抗を低減して)十分に導通性を確保して接続できる。
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
まず、アルミ電線の接続構造について説明すると、図1〜図6に示す第1の実施の形態に於て、自動車のバッテリーケーブルに使用されるアルミ電線1は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の多数本の導線2(撚線)を絶縁体3で被覆して成るものである。アルミ電線1の一端部は、絶縁体3が剥離され、導線端部2aが露出している。また、4は端子である。
図3に示すように、端子4と露出した導線端部2aは、導線端部2aの少なくとも先端Z近傍にてハンダ付けされて導通接続され、導線端部2aの先端Z近傍より基端側に端子4をかしめ加工して接続されている。
具体的には、端子4は、図外の電気機器の端子等に接続される端子本体部7と、端子本体部7の基端部に一体状に連設されるスリーブ部8とを有している。さらに、スリーブ部8には、有底孔状の挿入孔9が形成されている。その挿入孔9は、スリーブ部8の内周面部13と、端子本体部7の基端側に配置された底部12と、底部12と反対側に配置された開口部14と、から形成されている。また、端子本体部7は、自動車のバッテリーの端子を挿入して接続するための孔部10を有している。
また、挿入孔9に導線端部2aが挿入され、さらに、内周面部13及び底部12と、導線端部2aとの間には、ハンダ11が介在している。即ち、導線端部2aの一部(先端Zから中間までの部分)は、ハンダ11内に埋設され、内周面部13と底部12には当接していない。
図6の矢印P方向に、スリーブ部8の開口部14付近では、スリーブ部8の外面からプレス機等によりリング状に縮径塑性加工されている(かしめ加工されている)。その縮径塑性加工されたスリーブ部8の外面には、かしめ凹部15が形成され、かしめ凹部15に対応するスリーブ部8の内周面部13には、かしめ凸部16が形成されている。
また、挿入孔9の底部12及び内周面部13のほぼ全面と、導線端部2aの挿入孔9内に挿入されている外面部のほぼ全面が、ハンダ11を介して固着されている。さらに、挿入孔9の開口部14近傍(導線端部2aの中間)では、かしめ凸部16がハンダ11を介して導線端部2aに圧着することで、端子4と導線端部2aは接続されている。言い換えれば、端子4と導線端部2aは、端子4をかしめ加工した圧着部5と、かしめ加工せずハンダ付けして固着した導通接続部6にて、接続されている。また、圧着部5は導線端部2aの基端寄りに配置され、導通接続部6は導線端部2aの先端Z寄りに配置されている。なお、圧着部5での接続構造は、図6の具体例では、主に端子4や導線端部2a(アルミ電線1)にかかる引張力や衝撃から端子4と導線端部2aとが分離するのを防止するための機械(強度)的接続を目的とするものであるが、端子4と導線端部2aはハンダ11を介して電気的接続(導通接続)もされている。また、導通接続部6での接続は、主に電気的接続を目的とするものである。
また、導線2がアルミニウム合金製の場合は、耐熱性を有する点でAl− 0.01 wt%〜 0.2wt%Zr合金が好ましい。さらに、アルミ電線1は、酸化皮膜を形成防止及びハンダ11との密着性を高めるため、導線端部2aの表面をハンダで覆ったりジンケート浴等による亜鉛めっき処理をすることが望ましい。
端子4は、従来から使用されている金属製のものを適用すればよく、例えば、真鍮(Cu−Zn合金)が挙げられる。また、軽量化のためにアルミニウム合金製のものが好適である。さらには、耐食性を向上させるために、前記した真鍮(Cu−Zn合金)やアルミニウム合金からなる端子表面にSnメッキを施したものが好ましい。
図7に示す第2の実施の形態に於て、端子4と露出した導線端部2aは、導線端部2aの先端Z近傍にてハンダ付けされて導通接続され、導線端部2aの先端Z近傍より基端側に(中間で)端子4をかしめ加工して接続されている。言い換えれば、圧着部5は挿入孔9の開口部14近傍に配置され、導通接続部6は挿入孔9の底部12近傍に配置されている。
具体的には、端子4と導線端部2aは、挿入孔9内の底部12近傍(導線端部2aの先端Z近傍)でハンダ11を介して固着されているが、挿入孔9の開口部14近傍(導線端部2aの中間)では、かしめ凸部16が導線端部2aに直接圧着することで接続されている。つまり、かしめ凸部16と導線端部2aの間にはハンダ11を有していない。また、挿入孔9の底部12及び底部12近傍の内周面部13と、導線端部2aの先端Z近傍の外面部が、ハンダ11を介して固着されている。
また、この圧着部5は主として機械(強度)的接続のためであるが、一部には電気的接続を兼ねている。導線端部2aのかしめ凸部16と接触する部分は酸化皮膜が形成される虞があり、圧着部5での電気的接続(導通性)を長期間確保する点で、図3に示す第1の実施形態の方が好ましい。
なお、図7於て、図3と同一の符号は図3と同様の構成であるので、説明を省略する。
また、本発明のアルミ電線の接続構造は設計変更自在であり、かしめ加工はリング状の縮径塑性加工する以外に、スリーブ部8に螺旋状又は部分的にかしめ凹部15(かしめ凸部16)を形成するも自由である。また、かしめ加工は1箇所に限らず、複数箇所行ってもよい。また、図示省略するが、端子4が金属板を所定形状に打ち抜いてプレス加工したものである場合は、一対のかしめ片の間に導線端部2aを配置し、かしめ片をそれぞれ内側に曲げるようにしてかしめ加工してもよい。
また、端子4の形状は種々変更自在であり、接続される電気機器の端子形状に対応させたものとすればよく、多数本の導線2は撚線ではなく直線状のものであってもよい。
本発明であるアルミ電線の接続構造は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の多数本の導線2を絶縁体3で被覆して成るアルミ電線1の一端部を剥離して露出させた導線端部2aと、端子4とを、接続するアルミ電線の接続構造に於て、端子4と導線端部2aが導線端部2aの少なくとも先端Z近傍にてハンダ付けされて導通接続されていると共に、導線端部2aの先端Z近傍より基端側に端子4をかしめ加工して接続されているので、端子4と導線端部2aの電気的接続と機械(強度)的接続を十分に確保できる。
言い換えれば、端子4と導線端部2aは、かしめ加工とハンダ付けを併用して接続されるので、接続強度を向上させると共に導通性を長期間維持できる。
また、特に、端子4と導線端部2aを、端子4をかしめ加工する位置にて機械的に強固に接続でき、ハンダ付けする位置にて導線端部2aの酸化皮膜の形成を防止して(接触抵抗を低減して)十分に導通性を確保して接続できる。
さらに、高温環境下で使用されてもその導通性を長期間維持できる。
また、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の多数本の導線2を絶縁体3で被覆して成るアルミ電線1の一端部を剥離して露出させた導線端部2aと、端子4とを、接続するアルミ電線の接続構造に於て、端子4は有底孔状の挿入孔9を有し、挿入孔9内に導線端部2aが挿入され、端子4と導線端部2aは、挿入孔9の少なくとも底部12近傍にてハンダ11を介して導通接続されていると共に、挿入孔9の底部12近傍より開口部14側にて端子4をその外面からかしめ加工して接続されているので、端子4と導線端部2aの電気的接続と機械(強度)的接続を十分に確保できる。
言い換えれば、端子4と導線端部2aは、かしめ加工とハンダ付けを併用して接続されるので、接続強度を向上させると共に導通性を長期間維持できる。
また、特に、端子4と導線端部2aを、端子4をかしめ加工する位置にて機械的に強固に接続でき、ハンダ付けする位置にて導線端部2aの酸化皮膜の形成を防止して(接触抵抗を低減して)十分に導通性を確保して接続できる。
さらに、高温環境下で使用されてもその導通性を長期間維持できる。
また、挿入孔9内でハンダ付けされているので、外部からの衝撃等でハンダ11が割れたりしにくく、(特に導通接続部6での)耐衝撃性が向上する。
次に、アルミ電線の接続方法について説明すると、図4〜図6に於て、まず挿入孔9の開口部14が上方を向くように、端子4を鉛直方向縦向きに配置し、挿入孔9内に溶融したハンダ11aを所定量注入する。あるいは、挿入孔9内でハンダ11を溶融してもよい(図4参照)。そして、予めアルミ電線1の一端部の絶縁体3を剥離して露出させた導線端部2aを、溶融ハンダ11aに接触するように挿入孔9内に挿入する(図5参照)。この時、導線端部2aの先端Zを挿入孔9の底部12近傍まで挿入するに伴い、注入されていた溶融ハンダ11aは挿入孔9の底部12から開口部近傍まで充填されたようになる。そして、導線端部2aが挿入孔9の内周面部13及び底部12に当接しないように、導線端部2aと端子4を溶融ハンダ11aが冷却され固化するまで保持(固定)する。溶融ハンダ11aが固まったら、図6の矢印P方向に、挿入孔9の開口部14付近で、スリーブ部8の外面からプレス機等により縮径塑性加工する(かしめ加工する)。この時、縮径塑性加工にて形成されたかしめ凸部16が固化したハンダ11bに圧着し、そのハンダ11bが導線端部2aに圧着される。
また、本発明のアルミ電線の接続方法は設計変更自由であり、挿入孔9に導線端部2aを挿入し、挿入孔9内の溶融ハンダ11aを冷却固化する前に、挿入孔9の開口部14付近で端子4を縮径塑性加工し、その後ハンダ11aを冷却固化するようにしてもよい。この時、かしめ凸部16は導線端部2aに当接しているが、かしめ凸部16と多数本束ねられた導線2との間の僅かな隙間には、溶融ハンダ11aが入り込んでその後固化する。即ち、かしめ凸部16と導線端部2aは部分的に当接(直接圧着)し、その当接部分以外の部分ではハンダ11を介して接続(固着)されている。
次に、38SQのアルミ電線1と端子4を用いて、下記(イ)(ロ)(ハ)の3種類の接続方法(接続構造)にて導線2と端子4とを接続し、それぞれの接続方法での初期及び過熱後の電圧降下値と端子固着力(接続強度)を測定する試験を行った。
(イ)従来例1:導線2と端子4とを圧着部5にてかしめ加工して接続する(圧着の み)。
(ロ)従来例2:導線2と端子4とを導通接続部6にてハンダ付けして接続する(ハ ンダ埋めのみ)。
(ハ)本発明実施例:導線2と端子4とを、導通接続部6にてハンダ付けして接続し 、さらに、圧着部5にてかしめ加工して接続する(ハンダ埋め+圧着,図3参照 )。
そして、具体的には、(イ)(ロ)(ハ)それぞれの場合の接続方法で接続した時(初期)の電圧降下値と、その後 120℃で500 時間過熱した後の電圧降下値を測定した。
また、端子固着力(接続強度)を測定するために、(イ)(ロ)(ハ)それぞれの場合に於て、導線2に引張力を徐々に強く与えていき、導線2と端子4が破断等して分離するまでの引張力と破断状況(破断の仕方)を測定した。
なお、(イ)(ロ)(ハ)それぞれの導線2はハンダで覆い、端子4はアルミニウム合金(A6063−O)製で表面にSnメッキを施している。
それぞれの試験結果を下記の表1及び表2に示す。
Figure 0004224020
Figure 0004224020
表1について説明すると、(イ)の初期の電圧降下値0.19に対して、(ロ)と(ハ)の初期の電圧降下値はそれぞれ0.04と0.05であり、(ロ)と(ハ)の値は(イ)の値に比べて約4分の1であった。さらに、(イ)の過熱後の電圧降下値は0.27と40%以上上昇していたのに対し、(ロ)と(ハ)の過熱後の電圧降下値は0.05と0.06であり、(ロ)と(ハ)は過熱後もそれぞれの初期の値とほとんど変化がなかった。このことから、ハンダ埋め(ハンダ付け)をした接続部を有する(ロ)と(ハ)の場合の方が、圧着による接続部のみ有する(イ)の場合よりも、初期の状態で電圧降下値が低く(導通し易く)、過熱後も(ロ)と(ハ)の場合は電圧降下値(導通性)を維持していることが確認できた。
表2について説明すると、(イ)と(ロ)の場合はそれぞれ引張力(端子固着力)が2900Nと3000Nに達した時点で導線2は端子4から引き抜かれ、(ハ)の場合は、引張力(端子固着力)が3200Nに達した時点で導線2が圧着部5より手前側(引張力を付与する側)で破断した。このことから、(ハ)の場合は、導線2が破断するまで端子4から引き抜かれることはなく、(ハ)の場合、端子固着力は(イ)と(ロ)の場合に比べ著しく大きくなることが確認できた。
なお、(ハ)の場合の端子固着力は表2では3200Nとなっているが、導線2が破断したことから測定限界値が3200Nであり、実際は3200N以上の値となる。
さらに、表1と表2から、ハンダ埋めしかつ圧着した(ハ)は、導通性(電圧降下値)及び接続強度(端子固着力)のどちらの点に於ても優れた値を示し、圧着部5での接続と導通接続部6での接続を併用したことで、導線2と端子4の機械(強度)的接続と電気的接続を十分に確保し、さらに、高温の環境下でもその電気的接続を維持できることが確認できた。
以上のように、本発明であるアルミ電線の接続方法は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の多数本の導線2を絶縁体3で被覆して成るアルミ電線1の一端部にて絶縁体3を剥離して露出させた導線端部2aに端子4をかしめ加工にて接続するアルミ電線の接続方法に於て、端子4の有底孔状の挿入孔9内に溶融したハンダ11を注入し、又は、挿入孔9内でハンダ11を溶融し、次に、挿入孔9の少なくとも底部12近傍にて溶融したハンダ11に接触するように挿入孔9内に導線端部2aを挿入し、端子4をかしめ加工して導線端部2aを圧着保持するので、端子4と導線端部2aの電気的接続と機械(強度)的接続を十分に確保できる。
言い換えれば、端子4と導線端部2aは、かしめ加工とハンダ付けを併用して接続されるので、接続強度を向上させると共に導通性を長期間維持できる。
また、特に、端子4と導線端部2aを、端子4をかしめ加工する位置にて機械的に強固に接続でき、ハンダ付けする位置にて導線端部2aの酸化皮膜の形成を防止して(接触抵抗を低減して)十分に導通性を確保して接続できる。
さらに、高温環境下で使用されてもその導通性を長期間維持できる。
また、端子4のかしめ加工する位置を、端子4の挿入孔9の開口部14近傍としたので、端子4と導線端部2aとを安定して接続できると共に、その接続強度(機械的強度)をさらに向上させることができる。
また、端子4がアルミニウム合金製であるので、端子4と導線端部2a間の導通性を十分に確保しながら、端子4の軽量化を量ることができる。
また、アルミ電線1が自動車のバッテリーケーブルに使用されているので、車体の軽量化を図れると共にバッテリーと他の電気機器間の導通性を十分かつ長期間維持できる。
本発明の第1の実施の形態を示す側面図である。 平面図である。 断面側面図である。 説明用断面側面図である。 説明用断面側面図である。 説明用断面側面図である。 第2の実施の形態を示す断面側面図である。
符号の説明
1 アルミ電線
2 導線
2a 導線端部
3 絶縁体
4 端子
圧着部
導通接続部
9 挿入孔
11 ハンダ
12 底部
13 内周面部
14 開口部
Z 先端

Claims (5)

  1. アルミニウム製又はアルミニウム合金製の多数本の導線(2)を絶縁体(3)で被覆して成るアルミ電線(1)の一端部にて該絶縁体(3)を剥離して露出させた導線端部(2a)に端子(4)を接続するアルミ電線の接続方法に於て、
    上記端子(4)の有底孔状の挿入孔(9)内に溶融したハンダ(11)を注入し、又は、該挿入孔(9)内でハンダ(11)を溶融し、次に、上記挿入孔(9)にて上記溶融したハンダ(11)に接触するように上記挿入孔(9)内に上記導線端部(2a)を挿入し、上記ハンダ(11)を冷却固化して、上記挿入孔(9)の上記底部(12)及び内周面部(13)のほぼ全面と、上記導線端部(2a)の挿入孔(9)内に挿入されている外面部のほぼ全面とを、上記ハンダ(11)を介して固着し、
    その後、上記端子(4)の上記挿入孔(9)の開口部(14)近傍をかしめ加工し機械的接続する圧着部(5)を形成すると共に、該圧着部(5)よりも上記導線端部(2a)の先端(Z)寄りに、上記ハンダ(11)を介した電気的接続の導通接続部(6)を配設したことを特徴とするアルミ電線の接続方法。
  2. アルミニウム製又はアルミニウム合金製の多数本の導線(2)を絶縁体(3)で被覆して成るアルミ電線(1)の一端部にて該絶縁体(3)を剥離して露出させた導線端部(2a)に端子(4)を接続するアルミ電線の接続方法に於て、
    上記端子(4)の有底孔状の挿入孔(9)内に溶融したハンダ(11)を注入し、又は、該挿入孔(9)内でハンダ(11)を溶融し、次に、上記挿入孔(9)にて上記溶融したハンダ(11)に接触するように上記挿入孔(9)内に上記導線端部(2a)を挿入し、上記溶融したハンダ(11)を冷却固化する前に、上記挿入孔(9)の開口部(14)近傍をかしめ加工し機械的接続する圧着部(5)を形成して、
    その後、溶融した上記ハンダ(11)を冷却固化して、上記挿入孔(9)の上記底部(12)及び上記底部(12)近傍の内周面部(13)と、上記導線端部(2a)の先端(Z)近傍の外面部とを、上記ハンダ(11)を介して固着して、電気的接続する導通接続部(6)を形成することを特徴とするアルミ電線の接続方法。
  3. アルミニウム製又はアルミニウム合金製の多数本の導線(2)を絶縁体(3)で被覆して成るアルミ電線(1)の一端部にて該絶縁体(3)を剥離して露出させた導線端部(2a)に端子(4)を接続するアルミ電線の接続方法に於て、
    上記端子(4)の有底孔状の挿入孔(9)内に溶融したハンダ(11)を注入し、又は、該挿入孔(9)内でハンダ(11)を溶融し、次に、上記挿入孔(9)にて上記溶融したハンダ(11)に接触するように上記挿入孔(9)内に上記導線端部(2a)を挿入し、上記挿入孔(9)の上記底部(12)及び該底部(12)近傍の内周面部(13)と、上記導線端部(2a)の先端(Z)近傍の外面部と、を上記ハンダ(11)を介して固着して、上記挿入孔(9)の上記底部(12)近傍に電気的接続する導通接続部(6)を形成すると共に上記端子(4)の上記挿入孔(9)の開口部(14)近傍をかしめ加工し機械的接続する圧着部(5)を形成することを特徴とするアルミ電線の接続方法。
  4. 上記端子(4)がアルミニウム合金製である請求項1,2又は3記載のアルミ電線の接続方法。
  5. 上記アルミ電線(1)が自動車のバッテリーケーブルに使用されている請求項1,2,3又は4記載のアルミ電線の接続方法。
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