JP4223844B2 - 連結椅子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、劇場、ホール等において用いられる連結椅子、特に新規な空調構造を備える連結椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】
大空間の劇場、ホール等を均一に空調する代わりに、各座席、特に、その背凭れ付近に空調空気を吹き出させて、空調の効果を高めようとするための各種提案がなされている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−205963号公報(図1、図2、請求項1〜3)
【特許文献2】
特許第2842354号公報(図1、請求項1)
【特許文献3】
特開平8−110082号公報(図1、図2、要約)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1及び2に開示されているものでは、空調空気を、各座席の背凭れ上端から上方に吹き出させており、特許文献3では、背凭れに後方から空調空気を吹き付けて反射させているが、いずれも空調空気が直接着座者に当たるおそれがあるだけでなく、空調効率が悪く、また周囲空気を吸引し易い層流を生じにくく、かつ各座席ごとに設ける必要があった。
【0005】
本発明は、上述の問題点に鑑み、着座者に直接空調空気が当たることなく、着座者の周囲を、簡単な構造で、効率よく空調でき、しかも既成の連結椅子に取り付けて使用することもできるようにした空調空気吹き出し構造を備える連結椅子を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)座と背凭れとを有する座席を、横方向に並べて構成される連結椅子において、前記背凭れの中間部から床面に至る高さを有する覆い部材を、前記背凭れの後面との間に隙間を隔てて配設するとともに、前記背凭れの下方かつ前記覆い部材の前方における床面に空調空気の導入口を設け、該導入口からの空調空気を、前記隙間を介し前記背凭れの後面と前記覆い部材の上端との間に形成される吹出口より前記背凭れの後面に沿って吹き出させるようにし、かつ背凭れの後面側を、下部がほぼ垂直をなし、上部が後傾する側面視く字形とするとともに、吹出口を、前記背凭れの屈曲部の後方に配設する。
【0007】
(2)上記(1)項において、背凭れの後面下端から床面の導入口の前端まで延びる誘導板を配設し、導入口から吹き出す空調空気を、背凭れの後面と覆い部材との間隙に誘導するようにする。
【0008】
(3)上記(1)または ( 2 )項において、吹出口に、空調空気の吹き出す向きを調節可能な案内板を設ける。
【0009】
(4)上記(1)〜( 3 )項のいずれかにおいて、導入口を、連結椅子を構成する1個の座席の下方における床面に設け、覆い部材を、連結椅子を構成する全座席にわたるものとするとともに、端部の座席における隙間の外側端を閉鎖するが、隣接する座席間の隙間は閉鎖しないものとする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1〜図4は、本発明の連結椅子の一実施形態を示すもので、図1はその斜視図、図2はその分解斜視図、図3はその吹出口付近の拡大斜視図、図4は着座者とともに示す前後2列の連結椅子の概念的縦断側面図である。
【0011】
この連結椅子は、3個の座席(1a)(1b)(1c)を横方向に並べて連結してなるもので、それぞれが座(2)と背凭れ(3)と肘掛け(4)とを主要部材として構成される既存の構造のものである。
【0012】
肘掛け(4)は、床面に立設された前後方向を向く垂直板状の脚(5)上に形成されており、座(2)は、その後部両側から突出する枢軸(図示略)をもって、左右の脚(5)間に枢着されている。
【0013】
それぞれの背凭れ(3)の後面は、後面板(6)により覆われており、この後面板(6)は、その下部(8)(図2参照)がほぼ垂直をなし、かつ上部(7)が、若干後傾する側面視く字形をなしている。なお、この後面板(6)の上部は、側面視において後方に向けて凸状となる緩やかな湾曲面としておくのが好ましい。
【0014】
図1、図2及び図4に示すように、中央の座席(1b)の下方の床面には、空調空気を吹き出す横長方形の導入口(10)が穿設されている。この導入口(10)は、後面板(6)下端よりも前方に配設されている。
【0015】
座席(1b)の直下の導入口(10)の前端付近から後面板(6)の下端までを連続させる緩い曲線をなす誘導板(11)が、床面上に設けられている。この誘導板(11)は、座席(1b)の左右の板状の脚(5)間を隙間なく連結するように形成されている。座席(1a)(1c)にも同様な誘導板(11)が設置されている。
【0016】
座席(1a)(1b)(1c)の全幅に亘る覆い部材(12)は、前述の導入口(10)の後方の床面から垂直に上方に延び、誘導板(11)の上端及び後面板(6)の下端部との間に、左右方向に細長い隙間を形成するようにして、後面板(6)の中間部であるくの字の屈曲部に及ぶ高さ位置にまで達している。覆い部材(12)の上端には、吹出口すなわち後面板(6)との間の隙間に、ルーバーのような、空調空気の吹き出す向きを調節可能な案内板(13)(図3参照)が数枚設けられている。
【0017】
覆い部材(12)は、連結椅子の端部の座席(1a)(1c)の外端で終端しており、ここには、脚(5)の後端との間を塞ぐ側部閉塞部材(14)が取り付けられている。中間の脚(5)と覆い部材(12)との間には、このような側部閉塞部材(14)がないので、隙間が残り、この隙間を介して、導入口(10)からの空調空気を、左右の座席(1a)(1c)の下に導くことができる。
【0018】
なお、必要に応じて、覆い部材(12)の前面に、導入口(10)からの空調空気を、左右の座席へ導くそらせ板(図示略)を設けてもよい。
【0019】
このような構成であるので、本発明の連結椅子では、図1及び図2に示すように、床面の導入口(10)から導入された、矢印により示す空調空気は、座席(1b)ばかりでなく座席(1a)(1c)にも導かれ、それぞれの誘導板(11)と覆い部材(12)との間から、背凭れの後面すなわち後面板(6)に沿って上方へ流れ、吹出口である案内板(13)のところから上方へと吹き出された後、後面板(6)に沿って層流となって上方へ流れ、周囲の空気を誘引し、これと混合しながら上昇する。
【0020】
なお、後面板(6)の上部を、上述のような湾曲面としておくと、空調空気は、コアンダ効果により、より層流となる傾向が強くなる。
これにより、座席に着座している観客の周囲を局部的に、かつ効率よく空調することが可能となる。この際、後部着座者に直接に強い風が当たることがない。
【0021】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、従来は吹き出した空調空気が乱流となって着座者に直接に風が当たりがちであったものが、空調空気が背凭れの後面に沿って、層流となって流れることにより、周囲の空気を誘引、混合しながら上昇するので、風が着座者に直接に当たることなく、着座者の周囲を局部的に効率よく空調することができる。また、構造上も床面に吹き出し用の導入口を設けるとともに、座席の背後に覆い部材を取り付けるだけであるので、既存または既成の連結椅子を用いて経済的に設置施工することができる。
また、吹き出す空調空気を効率よく層流とすることができる。
【0022】
請求項2記載の発明によれば、導入口が座席の下に隠されるので、後座者の邪魔になることもなく、また見栄えがよい。
【0023】
請求項3記載の発明によれば、吹き出す空調空気の向きを調節することにより、周囲空気との混合の程度を調節することができる。
【0024】
請求項4記載の発明によれば、導入口の存在する座席ばかりでなく、その脇の座席へも空調空気を分配することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の連結椅子の一実施形態の斜視図である。
【図2】 同じく、分解斜視図である。
【図3】 同じく、吹出口付近の拡大斜視図である。
【図4】 同じく、着座者とともに示す前後2列の連結椅子の概念的縦断側面図である。
【符号の説明】
(1a)(1b)(1c)座席
(2)座
(3)背凭れ
(4)肘掛け
(5)脚
(6)後面板
(7)上部
(8)下部
(10)導入口
(11)誘導板
(12)覆い部材
(13)案内板
(14)側部閉鎖部材
Claims (4)
- 座と背凭れとを有する座席を、横方向に並べて構成される連結椅子において、
前記背凭れの中間部から床面に至る高さを有する覆い部材を、前記背凭れの後面との間に隙間を隔てて配設するとともに、前記背凭れの下方かつ前記覆い部材の前方における床面に空調空気の導入口を設け、該導入口からの空調空気を、前記隙間を介し前記背凭れの後面と前記覆い部材の上端との間に形成される吹出口より前記背凭れの後面に沿って吹き出させるようにし、かつ背凭れの後面側を、下部がほぼ垂直をなし、上部が後傾する側面視く字形とするとともに、吹出口を、前記背凭れの屈曲部の後方に配設したことを特徴とする連結椅子。 - 背凭れの後面下端から床面の導入口の前端まで延びる誘導板を配設し、導入口から吹き出す空調空気を、背凭れの後面と覆い部材との間隙に誘導するようにした請求項1記載の連結椅子。
- 吹出口に、空調空気の吹き出す向きを調節可能な案内板を設けた請求項1または2記載の連結椅子。
- 導入口を、連結椅子を構成する1個の座席の下方における床面に設け、覆い部材を、連結椅子を構成する全座席にわたるものとするとともに、端部の座席における隙間の外側端を閉鎖するが、隣接する座席間の隙間は閉鎖しないものとした請求項1〜3のいずれかに記載の連結椅子。
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