JP4222845B2 - ゴム状弾性支承体ひずみ調整時の保持構造及びそれを用いたひずみ調整方法 - Google Patents

ゴム状弾性支承体ひずみ調整時の保持構造及びそれを用いたひずみ調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、橋脚などの下部構造体と橋桁などの上部構造体との間に配置したゴム状弾性支承体のひずみ調整時の保持構造とひずみ調整方法に関し、更に詳しくは、ジャッキなどの押圧移動手段の数を減らして作業コストを削減するようにしたゴム状弾性支承体ひずみ調整時の保持構造及びそれを用いたひずみ調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、橋脚などの下部構造体と橋桁などの上部構造体との間にはゴム状弾性支承体が設置され、このゴム状弾性支承体により上部構造体からの振動エネルギーや横揺れが下部構造体に伝達されるのを抑制し、また下部構造体上で温度変化による上部構造体の伸縮ができるようにしている。
【0003】
ところで、コンクリート製橋桁などの上部構造体は、コンクリート打設後、そのコンクリートが完全に固まるまでに乾燥収縮する。それ伴って、ゴム状弾性支承体が剪断変形を受ける。
【0004】
そこで、従来、上記対策の一つとして、収縮が終了した時点で剪断変形したゴム状弾性支承体からその変形を取り除くようにした手法がある。下部ベースプレート上をジャッキ(押圧移動手段)により剪断変形したゴム状弾性支承体の下取付プレートをスライドさせ、ひずみを除去した直立姿勢となるように調整した後、下取付プレートを下部ベースプレート上に固定するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−117227号公報(2頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような調整方法では、下取付プレートを下部ベースプレートに固定する作業が完了するまでジャッキで保持する必要があり、その固定作業が終了するまで次の箇所でジャッキを使用することができない。そのため、ひずみ調整作業を効率よく行うためには、高価なジャッキを数多く用意する必要があり、それが工事費用の削減を妨げる一因になっていた。
【0007】
また、ゴム状弾性支承体の設置時に予め上部構造体の収縮量に応じて剪断変形を付与してゴム状弾性支承体を取り付ける際のひずみ調整時にも同様の問題がある。
【0008】
本発明は、ひずみ調整作業を効率よく行いながら、ジャッキなどの押圧移動手段の数を減らして工事費用を削減することが可能なゴム状弾性支承ひずみ調整時の保持構造及びそれを用いたひずみ調整方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のゴム状弾性支承体ひずみ調整時の保持構造は、下部構造体の上面に固定した下部ベースプレートと伸縮する上部構造体の下面に固定した上部ベースプレートとの間に、上下の取付プレート間に支承部を設けて構成したゴム状弾性支承体を取り付けた後、前記上部構造体の伸縮により剪断変形した前記ゴム状弾性支承体から剪断ひずみを除去するひずみ調整時の保持構造であって、前記下部ベースプレートを前記剪断変形した方向と交差する方向に位置する両側に第1突出部を設けた構成にする一方、前記下取付プレートを前記剪断変形した方向と交差する方向に位置する両側に第2突出部を設けて構成し、前記ゴム状弾性支承体から剪断ひずみを除去した際に、前記第1突出部と第2突出部にその間隔を保持する保持治具を係合させたことを特徴とする。
【0010】
本発明のゴム状弾性支承体ひずみ調整方法は、下部構造体の上面に固定した下部ベースプレートと伸縮する上部構造体の下面に固定した上部ベースプレートとの間に、上下の取付プレート間に支承部を設けて構成したゴム状弾性支承体を取り付けた後、前記上部構造体の伸縮により剪断変形した前記ゴム状弾性支承体から剪断ひずみを除去するひずみ調整方法であって、前記下部ベースプレートを前記剪断変形した方向と交差する方向に位置する両側に第1突出部を設けた構成にする一方、前記下取付プレートを前記剪断変形した方向と交差する方向に位置する両側に第2突出部を設けて構成し、押圧移動手段により前記下取付プレートを前記下部ベースプレート上を前記剪断変形した方向に移動させて前記ゴム状弾性支承体から剪断ひずみを除去し、前記第1突出部と第2突出部にその間隔を保持する保持治具を係合させて前記剪断ひずみを除去した状態を維持した後、前記押圧移動手段を除去し、前記下取付プレートを前記下部ベースプレートに固定した後、前記保持治具を除去することを特徴とする。
【0011】
このようにゴム状弾性支承体から剪断ひずみを除去した際に、保持治具により下部ベースプレートの第1突出部と下取付プレートの第2突出部の間隔を保持し、その状態を維持するため、下取付プレートを下部ベースプレートに固定する作業が終了するまで押圧移動手段で保持する必要がなくなり、固定作業中に次の箇所で取り外した押圧保持手段を使用することができる。
【0012】
そのため、ジャッキなどの押圧移動手段の数を従来より低減することができるので、工事費の削減が可能になる。下部ベースプレートと下取付プレートの突出部に保持治具を係合させるだけでよいため、ひずみ調整作業の効率が損なわれることがない。
【0013】
また、本発明の他のゴム状弾性支承体ひずみ調整時の保持構造は、下部構造体の上面に固定した下部ベースプレートと収縮する上部構造体の下面に固定した上部ベースプレートとの間に、上下の取付プレート間に支承部を設けて構成したゴム状弾性支承体を取り付けた際に、前記上取付プレートを上部ベースプレートに固定した状態で前記ゴム状弾性支承体に前記上部構造体の収縮量に応じた剪断ひずみ量を予め付与するひずみ調整時の保持構造であって、前記下部ベースプレートを剪断ひずみを付与する方向と交差する方向に位置する両側に第1突出部を設けた構成にする一方、前記下取付プレートを前記剪断ひずみを付与する方向と交差する方向に位置する両側に第2突出部を設けて構成し、前記ゴム状弾性支承体に前記上部構造体の収縮量に応じた剪断ひずみ量を付与した際に、前記第1突出部と第2突出部にその間隔を保持する保持治具を係合させたことを特徴とする。
【0014】
本発明の他のゴム状弾性支承体ひずみ調整方法は、下部構造体の上面に固定した下部ベースプレートと収縮する上部構造体の下面に固定した上部ベースプレートとの間に、上下の取付プレート間に支承部を設けて構成したゴム状弾性支承体を取り付けた際に、前記上取付プレートを上部ベースプレートに固定した状態で前記ゴム状弾性支承体に前記上部構造体の収縮量に応じた剪断ひずみ量を予め付与するひずみ調整方法であって、前記下部ベースプレートを剪断ひずみを付与する方向と交差する方向に位置する両側に第1突出部を設けた構成にする一方、前記下取付プレートを前記剪断ひずみを付与する方向と交差する方向に位置する両側に第2突出部を設けて構成し、押圧移動手段により前記下取付プレートを前記下部ベースプレート上を前記剪断ひずみを付与する方向に移動させて前記ゴム状弾性支承体に前記上部構造体の収縮量に応じた剪断ひずみ量を付与し、前記第1突出部と第2突出部にその間隔を保持する保持治具を係合させて前記剪断ひずみ量を維持した後、前記押圧移動手段を除去し、前記下取付プレートを前記下部ベースプレートに固定した後、前記保持治具を除去することを特徴とする。
【0015】
このようにゴム状弾性支承体の設置時においても、ゴム状弾性支承体に上部構造体の収縮量に応じた剪断ひずみ量を付与した際に、保持治具により下部ベースプレートの第1突出部と下取付プレートの第2突出部の間隔を保持し、剪断ひずみ量を維持するため、下取付プレートを下部ベースプレートに固定する作業が終了するまで押圧移動手段で保持する必要がなくなり、固定作業中に次の取付箇所で取り外した押圧保持手段を使用することができる。
【0016】
そのため、ジャッキなどの押圧移動手段の数を減らすことができるので、工事費の削減が可能になる。下部ベースプレートと下取付プレートの突出部に保持治具を係合させるだけでよいため、ひずみ調整作業を効率良よく行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
図1は、ゴム状弾性支承体設置後に上部構造体の乾燥収縮により剪断変形したゴム状弾性支承体におけるひずみ調整前の状態、図2は調整後の状態を示し、1はゴム状弾性支承体、2は橋脚などの下部構造体、3はコンクリート製橋桁などの乾燥収縮する上部構造体、4は保持治具である。
【0019】
ゴム状弾性支承体1は、金属製の上下の取付プレート11,12間に不図示のゴム層と鋼板を交互に積層してなる支承部13を設けた構成になっている。下部構造体2の上面に金属製の下部ベースプレート21がアンカーバー22を介して固定されている。上部構造体3の下面には金属製の上部ベースプレート31がアンカーバー32を介して固定されている。
【0020】
ゴム状弾性支承体1が下部ベースプレート21と上部ベースプレート31との間に取り付けられ、上取付プレート11が上部ベースプレート31にボルト14により、下取付プレート12が下部ベースプレート21上にボルト16により固定されている。
【0021】
下部ベースプレート21には、ゴム状弾性支承体1が剪断変形した方向(上部構造体1が収縮した方向)Xと直角に交差する方向に位置する両側中間部の中央に第1突出部23がそれぞれ一体的に設けられている。下取付プレート12には、ゴム状弾性支承体1が剪断変形した方向Xと直角に交差する方向に位置する両側両端部に第2突出部15がそれぞれ一体的に設けられている。
【0022】
保持治具4は、図3に示すように、直方体状の金属製治具本体41を有し、その下面41aの一方側(剪断変形した方向X側)に第1突出部23が嵌合可能な第1凹部42が設けられている。上面41bには第1凹部42より他方側(剪断変形した方向Xと反対側)に他方の端部の第2突出部15Bを収容可能な第2凹部43が形成されている。治具本体41の他方側端部41cには、他方側から第2凹部43内に進退可能に突出するボルト44が螺設されている。また、保持治具4は第2凹部43内に配置するブロック状のシム45を有している。
【0023】
以下、上述した保持治具4を用いてゴム状弾性支承体1の設置後の本発明のひずみ調整時の保持構造をひずみ調整方法と共に説明する。先ず、図1の状態で、下部ベースプレート21の両第1突出部23と下取付プレート12の一方の両第2突出部15A(剪断変形した方向X側の突出部)との間にジャッキなどの押圧移動手段5を配置した後、ボルト16を取り外して、下取付プレート12を下部ベースプレート21上を摺動移動可能な状態にする。
【0024】
次いで、押圧移動手段5を作動させて第2突出部15Aを押圧し、下取付プレート12を下部ベースプレート21上を剪断変形した方向Xに摺動移動させる。図2に示すように、ゴム状弾性支承体1を直立姿勢となるようにして調整してゴム状弾性支承体1から剪断ひずみを除去した後、両第1突出部23と他方の両第2突出部15Bとの間にその間隔を保持する保持治具4をそれぞれ係合させて、ゴム状弾性支承体1を剪断ひずみを除去した状態に維持する。
【0025】
その際、治具本体41の第1凹部42に第1突出部23を嵌合させる一方、第2凹部43に第2突出部15Bを収容し、更にシム45を第2突出部15Bの他方側に隣接配置した後、ボルト44を前進させてその先端をシム45に当接させることで、保持治具4を取り付ける(図2の状態)。これにより保持治具4によるひずみ調整時の保持構造が形成される。
【0026】
保持治具4の配置後、押圧移動手段5を除去する。この除去した押圧移動手段5は、次の箇所で使用される。次いで下取付プレート12を下部ベースプレート21にボルト16により固定した後、ボルト44を後退させてシム45との当接を解除し、保持治具4を除去する。ゴム状弾性支承体1は、乾燥収縮により生じた剪断ひずみを除去した状態で下部ベースプレート21と上部ベースプレート31との間に固定される。
【0027】
上述した本発明によれば、ゴム状弾性支承体1から剪断ひずみを除去した際に、保持治具4により下部ベースプレート21の第1突出部23と下取付プレート12の第2突出部15の間隔を保持し、その状態を維持するようにしたので、下取付プレート12を下部ベースプレート21に固定する作業が完了するまで押圧移動手段5で保持する必要がなく、固定作業中に次の箇所で押圧保持手段5を使用することができる。
【0028】
従って、ジャッキなどの押圧移動手段5の数を従来より減らして工事費用を削減することができる。下部ベースプレート21と下取付プレート12の突出部23,15に保持治具4を係合させるだけでよいため、ひずみ調整作業を効率よく行うことができる。
【0029】
図4,5は、ゴム状弾性支承体1の設置時に予め上部構造体3の収縮量に応じて剪断変形を付与してゴム状弾性支承体1を取り付ける際のひずみ調整を示し、図4はひずみ調整前、図5はひずみ調整後である。上記と同一部材は同一符号を付して説明は省略する。なお、上述した剪断変形した方向Xは、ゴム状弾性支承体1に剪断ひずみを付与する方向(上部構造体1が収縮する方向)と読み変えるものとする。
【0030】
図4のひずみ調整前の状態では、ゴム状弾性支承体1を下部ベースプレート21と上部ベースプレート31との間に直立姿勢で配置した際に、ゴム状弾性支承体1の上取付プレート11が上部ベースプレート31にボルト14により固定されているが、下取付プレート12は下部ベースプレート21上に摺動自在に載置された状態になっている。
【0031】
以下、ゴム状弾性支承体1に剪断ひずみ量を予め付与する際のひずみ調整時の保持構造をひずみ調整方法と共に説明する。図4に示す状態で、下部ベースプレート21の両第1突出部23と下取付プレート12の一方の両第2突出部15A(剪断ひずみを付与する方向X側の突出部)との間に、ジャッキなどの押圧移動手段5を配置した後、押圧移動手段5を作動させて第2突出部15Aを押圧し、下取付プレート12を下部ベースプレート21上を剪断ひずみを付与する方向Xに摺動移動させる。
【0032】
これにより、ゴム状弾性支承体1が図5に示すように剪断変形して剪断ひずみが付与される。上部構造体3の収縮量に応じた分だけゴム状弾性支承体1に剪断ひずみ量を加えた後、両第1突出部23と他方の両第2突出部15Bとの間にその間隔を保持する保持治具4をそれぞれ係合させて、その剪断ひずみ量を維持する。
【0033】
その際、治具本体41の第1凹部42に第1突出部23を嵌合させる一方、第2凹部43に第2突出部15Bを収容し、更にシム45を第2突出部15Bの他方側に隣接配置した後、ボルト44を前進させてその先端をシム45に当接させることで、保持治具4を取り付ける(図5の状態)。これにより保持治具4によるひずみ調整時の保持構造が形成される。
【0034】
保持治具4の配置後、押圧移動手段5を除去する。この除去した押圧移動手段5は、次の箇所で使用される。次いで下取付プレート12を下部ベースプレート21にボルトあるいは溶接などにより固定した後、ボルト44を後退させてシム45との当接を解除し、保持治具4を除去する。ゴム状弾性支承体1は、上部構造体3の収縮量に応じた剪断ひずみ量が予め付与された状態で下部ベースプレート21と上部ベースプレート31との間に固設される。
【0035】
このようにゴム状弾性支承体1に上部構造体3の収縮量に応じた剪断ひずみ量を付与した際に、保持治具4により下部ベースプレート21の第1突出部23と下取付プレート12の第2突出部15の間隔を保持し、剪断ひずみ量を維持するようにしたので、下取付プレート12を下部ベースプレート21に固定する作業が完了するまで押圧移動手段5で保持する必要がなく、固定作業中に次の箇所で押圧保持手段5を使用することができる。
【0036】
従って、ジャッキなどの押圧移動手段5の数を減らして工事費用を削減することができる。下部ベースプレート21と下取付プレート12の突出部23,15に保持治具4を係合させるだけでよいため、ひずみ調整作業効率を損なうことがない。
【0037】
本発明において、上記シム45は、第2凹部43に第2突出部15Bを収容した際に、その第2突出部15Bと治具本体41の他方側端部41cとの間隔が大きい場合に好ましく使用され、必ずしも使用する必要はなく、ボルト44の先端を第2突出部15Bの他方側に当接させるようにしてもよい。
【0038】
また、保持治具4は上述した構造を好ましく用いることができるが、それに限定されず、ゴム状弾性支承体1から剪断ひずみを除去した際に、あるいはゴム状弾性支承体1に上部構造体3の収縮量に応じた剪断ひずみ量を付与した際に、第1突出部23と第2突出部15に係合してその間隔を保持できるものであれば、他の態様であってもよい。
【0039】
本発明は、上述したようにコンクリート製橋桁などの上部構造体3が乾燥収縮する場合におけるひずみ調整に好適に用いることができるが、それに限定されず、ゴム状弾性支承体1を設置した後、温度変化などにより上部構造体3が伸縮し、それによりゴム状弾性支承体1に剪断変形が発生した時のひずみ調整にも好ましく用いることができる。
【0040】
【発明の効果】
上述したように本発明は、設置後のゴム状弾性支承体から剪断ひずみを除去した際に、あるいは設置時のゴム状弾性支承体に上部構造体の収縮量に応じた剪断ひずみ量を付与した際に、下部ベースプレートの第1突出部と下取付プレートの第2突出部にその間隔を保持する保持治具を係合させ、その状態を保持治具により維持するようにしたので、ひずみ調整作業を効率よく行いながら、ジャッキなどの押圧移動手段の数を減らして工事費用を削減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴム状弾性支承体ひずみ調整方法において、設置後、剪断変形が発生したゴム状弾性支承体のひずみ調整前の状態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の矢視断面図である。
【図2】図1のゴム状弾性支承体のひずみ調整を行った際の保持構造を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の矢視断面図である。
【図3】保持治具の一例を示し、(a)は拡大正面図、(b)は拡大平面図である。
【図4】本発明のゴム状弾性支承体ひずみ調整方法の他の例において、設置時にゴム状弾性支承体に剪断ひずみを付与する前のひずみ調整前の状態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の矢視断面図である。
【図5】図4のゴム状弾性支承体のひずみ調整を行った際の保持構造を示し、(a)は正面図、(b)は(a)の矢視断面図である。
【符号の説明】
1 ゴム状弾性支承体 2 下部構造体
3 上部構造体 4 保持治具
5 押圧移動手段 11 上取付プレート
12 下取付プレート 13 支承部
15 第2突出部 21 下部ベースプレート
23 第1突出部 31 上部ベースプレート
41 治具本体 41a 下面
41b 上面 42 第1凹部
43 第2凹部 44 ボルト
45 シム
X 剪断変形した方向(剪断ひずみを付与する方向)

Claims (16)

  1. 下部構造体の上面に固定した下部ベースプレートと伸縮する上部構造体の下面に固定した上部ベースプレートとの間に、上下の取付プレート間に支承部を設けて構成したゴム状弾性支承体を取り付けた後、前記上部構造体の伸縮により剪断変形した前記ゴム状弾性支承体から剪断ひずみを除去するひずみ調整時の保持構造であって、
    前記下部ベースプレートを前記剪断変形した方向と交差する方向に位置する両側に第1突出部を設けた構成にする一方、前記下取付プレートを前記剪断変形した方向と交差する方向に位置する両側に第2突出部を設けて構成し、前記ゴム状弾性支承体から剪断ひずみを除去した際に、前記第1突出部と第2突出部にその間隔を保持する保持治具を係合させたゴム状弾性支承体ひずみ調整時の保持構造。
  2. 前記下部ベースプレートは前記第1突出部を両側中間部に有し、前記下取付プレートは前記第2突出部を両側両端部に有し、前記保持治具が係合する第2突出部が、前記両端部の第2突出部の内、前記剪断変形した方向と反対側に位置する他方の端部の第2突出部である請求項1に記載のゴム状弾性支承体ひずみ調整時の保持構造。
  3. 前記保持治具は、下面に前記第1突出部が嵌合可能な第1凹部と該第1凹部より前記剪断変形した方向と反対側の上面に前記他方の第2突出部を収容可能な第2凹部とを有する治具本体と、該治具本体の他方側から前記第2凹部内に進退可能に突出するボルトとを有し、
    前記第1突出部を前記治具本体の第1凹部に嵌合させる一方、前記他方の第2突出部を前記第2凹部に収容し、前記ボルトの先端を前記他方の第2突出部の他方側に当接させた請求項2に記載のゴム状弾性支承体ひずみ調整時の保持構造。
  4. 前記保持治具は前記第2凹部に配置するシムを有し、該第2凹部に収容した前記他方の第2突出部の他方側に隣接配置した前記シムに前記ボルトの先端を当接させた請求項3に記載のゴム状弾性支承体ひずみ調整時の保持構造。
  5. 下部構造体の上面に固定した下部ベースプレートと伸縮する上部構造体の下面に固定した上部ベースプレートとの間に、上下の取付プレート間に支承部を設けて構成したゴム状弾性支承体を取り付けた後、前記上部構造体の伸縮により剪断変形した前記ゴム状弾性支承体から剪断ひずみを除去するひずみ調整方法であって、
    前記下部ベースプレートを前記剪断変形した方向と交差する方向に位置する両側に第1突出部を設けた構成にする一方、前記下取付プレートを前記剪断変形した方向と交差する方向に位置する両側に第2突出部を設けて構成し、押圧移動手段により前記下取付プレートを前記下部ベースプレート上を前記剪断変形した方向に移動させて前記ゴム状弾性支承体から剪断ひずみを除去し、前記第1突出部と第2突出部にその間隔を保持する保持治具を係合させて前記剪断ひずみを除去した状態を維持した後、前記押圧移動手段を除去し、前記下取付プレートを前記下部ベースプレートに固定した後、前記保持治具を除去するゴム状弾性支承体ひずみ調整方法。
  6. 前記下部ベースプレートは前記第1突出部を両側中間部に有し、前記下取付プレートは前記第2突出部を両側両端部に有し、
    前記第1突出部と前記剪断変形した方向に位置する一方の端部の第2突出部との間に配置した前記押圧移動手段により前記一方の第2突出部を押圧して前記下取付プレートを前記下部ベースプレート上を移動させ、前記保持治具を前記第1突出部と他方の第2突出部に係合させる請求項5に記載のゴム状弾性支承体ひずみ調整方法。
  7. 前記保持治具は、下面に前記第1突出部に嵌合可能な第1凹部と該第1凹部より他方側の上面に前記他方の第2突出部が収容可能な第2凹部とを備えた治具本体と、該治具本体の他方側から前記第2凹部内に進退可能に突出するボルトとを有し、
    前記保持治具を係合させる際に、前記治具本体の第1凹部に前記第1突出部を嵌合させる一方、前記第2凹部に前記他方の第2突出部を収容した後、前記ボルトを前進させてその先端を前記他方の第2突出部の他方側に当接させる請求項6に記載のゴム状弾性支承体ひずみ調整方法。
  8. 前記保持治具は前記第2凹部に配置するシムを有し、該第2凹部に前記他方の第2突出部を収容し、更に前記シムを該他方の第2突出部の他方側に隣接配置した後、前記ボルトを前進させてその先端を前記シムに当接させる請求項7に記載のゴム状弾性支承体ひずみ調整方法。
  9. 下部構造体の上面に固定した下部ベースプレートと収縮する上部構造体の下面に固定した上部ベースプレートとの間に、上下の取付プレート間に支承部を設けて構成したゴム状弾性支承体を取り付けた際に、前記上取付プレートを上部ベースプレートに固定した状態で前記ゴム状弾性支承体に前記上部構造体の収縮量に応じた剪断ひずみ量を予め付与するひずみ調整時の保持構造であって、
    前記下部ベースプレートを剪断ひずみを付与する方向と交差する方向に位置する両側に第1突出部を設けた構成にする一方、前記下取付プレートを前記剪断ひずみを付与する方向と交差する方向に位置する両側に第2突出部を設けて構成し、前記ゴム状弾性支承体に前記上部構造体の収縮量に応じた剪断ひずみ量を付与した際に、前記第1突出部と第2突出部にその間隔を保持する保持治具を係合させたゴム状弾性支承体ひずみ調整時の保持構造。
  10. 前記下部ベースプレートは前記第1突出部を両側中間部に有し、前記下取付プレートは前記第2突出部を両側両端部に有し、前記保持治具が係合する第2突出部が、前記両端部の第2突出部の内、前記剪断ひずみを付与する方向と反対側に位置する他方の端部の第2突出部である請求項9に記載のゴム状弾性支承体ひずみ調整時の保持構造。
  11. 前記保持治具は、下面に前記第1突出部が嵌合可能な第1凹部と該第1凹部より前記剪断ひずみを付与する方向と反対側の上面に前記他方の第2突出部を収容可能な第2凹部とを有する治具本体と、該治具本体の他方側から前記第2凹部内に進退可能に突出するボルトとを有し、
    前記第1突出部を前記治具本体の第1凹部に嵌合させる一方、前記他方の第2突出部を前記第2凹部に収容し、前記ボルトの先端を前記他方の第2突出部の他方側に当接させた請求項10に記載のゴム状弾性支承体ひずみ調整時の保持構造。
  12. 前記保持治具は前記第2凹部に配置するシムを有し、該第2凹部に収容した前記他方の第2突出部の他方側に隣接配置した前記シムに前記ボルトの先端を当接させた請求項11に記載のゴム状弾性支承体ひずみ調整時の保持構造。
  13. 下部構造体の上面に固定した下部ベースプレートと収縮する上部構造体の下面に固定した上部ベースプレートとの間に、上下の取付プレート間に支承部を設けて構成したゴム状弾性支承体を取り付けた際に、前記上取付プレートを上部ベースプレートに固定した状態で前記ゴム状弾性支承体に前記上部構造体の収縮量に応じた剪断ひずみ量を予め付与するひずみ調整方法であって、
    前記下部ベースプレートを剪断ひずみを付与する方向と交差する方向に位置する両側に第1突出部を設けた構成にする一方、前記下取付プレートを前記剪断ひずみを付与する方向と交差する方向に位置する両側に第2突出部を設けて構成し、押圧移動手段により前記下取付プレートを前記下部ベースプレート上を前記剪断ひずみを付与する方向に移動させて前記ゴム状弾性支承体に前記上部構造体の収縮量に応じた剪断ひずみ量を付与し、前記第1突出部と第2突出部にその間隔を保持する保持治具を係合させて前記剪断ひずみ量を維持した後、前記押圧移動手段を除去し、前記下取付プレートを前記下部ベースプレートに固定した後、前記保持治具を除去するゴム状弾性支承体ひずみ調整方法。
  14. 前記下部ベースプレートは前記第1突出部を両側中間部に有し、前記下取付プレートは前記第2突出部を両側両端部に有し、
    前記第1突出部と前記剪断ひずみを付与する方向に位置する一方の端部の第2突出部との間に配置した前記押圧移動手段により前記一方の第2突出部を押圧して前記下取付プレートを前記下部ベースプレート上を移動させ、前記保持治具を前記第1突出部と他方の第2突出部に係合させる請求項13に記載のゴム状弾性支承体ひずみ調整方法。
  15. 前記保持治具は、下面に前記第1突出部に嵌合可能な第1凹部と該第1凹部より他方側の上面に前記他方の第2突出部が収容可能な第2凹部とを備えた治具本体と、該治具本体の他方側から前記第2凹部内に進退可能に突出するボルトとを有し、
    前記保持治具を係合させる際に、前記治具本体の第1凹部に前記第1突出部を嵌合させる一方、前記第2凹部に前記他方の第2突出部を収容した後、前記ボルトを前進させてその先端を前記他方の第2突出部の他方側に当接させる請求項14に記載のゴム状弾性支承体ひずみ調整方法。
  16. 前記保持治具は前記第2凹部に配置するシムを有し、該第2凹部に前記他方の第2突出部を収容し、更に前記シムを該他方の第2突出部の他方側に隣接配置した後、前記ボルトを前進させてその先端を前記シムに当接させる請求項15に記載のゴム状弾性支承体ひずみ調整方法。
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