JP4222474B2 - オイルパンのオイルドレン口の構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のオイルパン底部に設けられたオイルドレン口の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関(以下、エンジンという)のオイルパン底部には、オイル交換などのためにオイルを排出するドレン口が設けられ、ねじ栓(ドレンプラグ)などで塞がれている。そして、このドレン口としては、オイルの排出残りをできるだけ少なくすることが必要であり、また、オイルパンはドレンプラグをも含めて、その下方の地面あるいは床面(または構造物)との間の距離あるいはスペースの確保が必要で、特に車両用エンジンでは、走行時の地面との干渉を避けるための地上高(図1にHで示す)の確保は重要な要件となっている。
【0003】
オイルパンは、通常、板金あるいは鋳造品で薄肉に形成されており、オイルドレン口は、オイルパン底部にドレンプラグのねじ部長さを確保するためにボスを設けてねじ孔が加工されて形成されている。
このボスをオイルパン外方(下方)に突出させ、内部には突出させなければオイルを残さず排出できるように形成できる。しかし、上記のように地上高を確保するためにオイルパン下面よりの突出をできるだけ少なくするよう、内面側に突出してボスを形成すると、ドレン口のねじ孔に対してそのボス部が堤となってオイルを完全に排出することができなくなる。
【0004】
なお、従来技術としては、多種の機械に搭載する汎用エンジンに対し、ドレン口を前後方向と左右方向とのそれぞれの端部に設け、オイルパンの前後の向きを変えて取り付けることで4つの位置を選択できるようにして構造物等を避けること、およびオイルパン底部にドレン口に向けてオイル排出を案内する凹部を設ける提案がされている(特許文献1参照)。
【0005】
しかし、この発明では、オイルパン側部に横向きのドレン口を穿設し、また、凹部を設けて排出の案内および残油の防止をしているのでオイルパン底部より突出して地上高が減少している。さらに、横向きのドレン口は、オイルパン内の残油レベル(図1にLで示す)の変化にしたがって吐出される位置が変化し、そのため油受け容器を移動する必要が生じたり、あるいは大きな受け皿を用いなければならないなどの問題点を有している。
【0006】
【特許文献1】
特許第3208477号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点に対処し、オイルパン底部からの突出量をできるだけ少なくして地上高を確保し、かつオイルドレン時の残量をできるだけ少なく、しかも排出速度が小さくならないようなドレン口の構造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、内燃機関のオイルパン(1)の底面 ( 1b )に下方向きに穿孔されたオイルドレン口(D)の構造において、オイルパン(1)の底面(1b)に内方向きに鋳造のボス(2)を凸設し、前記底面 ( 1b ) は内燃機関の搭載姿勢が地面 (G)と概略平行に形成され、前記ボス(2)にねじ孔(2a)を穿孔してドレン口(D)が形成され、前記ボス(2)には先端部が前記ねじ孔(2a)内に連通しボス(2)の側方および上方に開放されているスリット状の溝(3)が設けられ、該溝(3)は鋳抜きで形成され、前記ドレン口(D)の下方より斜め上方に向けて前記ねじ孔(2a)の内面から前記スリット状の溝(3)の底部 ( 3b ) に貫通する連通孔(4)が穿設され、前記スリット状の溝(3)の上下方向端面 (3a)は型抜きの方向に傾斜している。
【0009】
このように構成することでオイルパン内のオイルは、ねじ孔内に連通した溝先端部を通っても排出され、残油のレベルは、ボスの上面から溝の底部まで下げることができる。
【0011】
このような構成により、ボスを貫通した連通孔からもオイルが排出され、残油のレベルはボス上面より下がって連通孔の貫通端の高さとなる。また、その部分のオイル排出速度は、連通孔の断面積によって決まるものとなるが、強度上の問題をクリアして、かつ時間が掛かることも解消できる。
【0013】
この構成によって、残油のレベルは、溝の底部まで下がり、連通孔によってそのオイル排出速度は改善される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1において、内燃機関は傾斜して車両に搭載されており(図1はクランク軸直角方向のオイルパン断面を示し、すなわち、この例では、クランク軸直角方向にエンジンが傾斜している。)、図示しないシリンダブロックの下面に取り付けられたオイルパン1の底面1bは、エンジンの搭載姿勢で地面Gとほぼ平行になるように形成されている。そして、その底面1bには、内方に凸出してボス2が設けられ、そのボス2には、ねじ孔2aが鉛直方向に穿設されてドレン口(D)が形成されている。
【0015】
さらに、図2(図1のA矢視図)をも参照し、そのボス2には、図示のようにその先端部がドレン口のねじ孔2a内に連通するようにボス上方および側方に開放されたスリット状の溝3が形成されている。
この溝3は、切削加工によって形成しても良いが、粗形材にて形成(鋳抜き)するのが好ましい。
【0016】
そして、溝形状として例えば図示の例では、ねじ孔2aの径16mmに対し、溝3の幅は3mm程度であり、図3にその詳細を示すように、溝の底面3bはオイルパン底面1bと平行で、また、溝の上下方向端面3aはオイルパン取付面Bと直角(型抜き方向)としており、その交点をやや鋭角に形成してねじ孔2a内に高さh=2〜3mm程度が連通するようにしている。
【0017】
このように溝3の先端は、ねじ孔2a内に開口しているので、強度上、多数の溝を設けたり、あるいはその幅を余り大きくしたりすることは好ましくない。
このような構成により、オイルパン1内の残油のレベルは、ボス2の上面から溝3の底部3bまで下がる。
【0018】
次に、図1に戻り、ボス2には、ドレン口Dの下方より斜め上方に向け、ねじ孔2aの内面から符号Sで示すその外周部に貫通する連通孔4が穿孔され、溝3の底部に連通されている。
【0019】
この連通孔4は、その先端がボス2の外周部Sのなるべく下方に貫通するのが(残油が少なく)好ましいが、ねじ孔2a内径部からの穿孔には、加工上の制限があり、また、ドレンプラグ5の螺着時の油密保持の条件もあって、図示例では、傾斜角度θ=50〜60°程度となっている。また、その径dは、大きいのが(排油時間が短くなり)好ましいが、やはり加工上や強度上の制限があり、この例では、直径d=5mm程度となっている。
【0020】
以上、本実施形態では、オイルパン1の内方に凸設したボス2に、製造が容易な型抜きによるスリット状の溝3を形成することで残油のレベルを下げ、さらに連通孔4によってその排出速度を確保し、その殆どのオイルをドレンすることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明による作用効果をまとめると以下に示す通りである。
(1) オイルパンの底面から下にボスの突出がなく、その下方の地上高あるいはスペースが確保できる。
(2) オイルパン内のオイルを殆ど排出することができ、かつその排出速度も十分に実用的である。また、下向きのドレン口であって、オイル受け容器に容易に排出できる。
(3) 製造が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるオイルパンのドレン口を含む断面を示す。
【図2】図1のA矢視図。
【図3】スリット状溝の詳細図。
【符号の説明】
1・・・オイルパン
1b・・・オイルパン底面
2・・・ボス
2a・・・ねじ孔(ドレン口)
3・・・溝
4・・・連通孔
D・・・ドレン口
Claims (1)
- 内燃機関のオイルパン(1)の底面 ( 1b )に下方向きに穿孔されたオイルドレン口(D)の構造において、オイルパン(1)の底面(1b)に内方向きに鋳造のボス(2)を凸設し、前記底面 ( 1b ) は内燃機関の搭載姿勢が地面 (G)と概略平行に形成され、前記ボス(2)にねじ孔(2a)を穿孔してドレン口(D)が形成され、前記ボス(2)には先端部が前記ねじ孔(2a)内に連通しボス(2)の側方および上方に開放されているスリット状の溝(3)が設けられ、該溝(3)は鋳抜きで形成され、前記ドレン口(D)の下方より斜め上方に向けて前記ねじ孔(2a)の内面から前記スリット状の溝(3)の底部 ( 3b ) に貫通する連通孔(4)が穿設され、前記スリット状の溝(3)の上下方向端面 (3a)は型抜きの方向に傾斜していることを特徴とするオイルドレン口の構造。
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