JP4222304B2 - 印刷システム、印刷装置及びデータ送信サーバ - Google Patents

Description

本発明は、印刷データの表す画像を記録媒体に印刷する印刷装置と印刷装置へ印刷データを送信するデータ送信サーバとがデータ通信可能に構成された印刷システム、並びに、印刷システムを構成する印刷装置及びデータ送信サーバに関するものである。

従来、印刷データの表す画像を用紙等の記録媒体に印刷する印刷装置と、印刷装置へ印刷データを提供するサーバとが、ネットワークを介してデータ通信可能に構成された印刷システムが知られている。

この種の印刷システムにおいては、サーバの提供する印刷データの表す画像を印刷装置で印刷することに対し課金を行うことが提案されており、例えば特許文献１には、印刷装置で印刷データの表す画像の印刷が完了することにより課金を行うシステムが開示されている。具体的には、クライアント装置、サーバ装置及び印刷装置をネットワーク上に有する印刷システムが開示されており、この印刷システムにおいて、クライアント装置は、印刷データを作成してサーバ装置へ送信し、サーバ装置は、その印刷データを印刷装置へ送信する。そして、印刷装置は、サーバ装置から受信した印刷データの表す画像を印刷し、印刷が完了すると、印刷コストに関する情報をサーバ装置へ送信する。サーバ装置は、印刷装置から受信した印刷コストに関する情報に基づいて、印刷の際の実際の印刷コストを実測して印刷コスト実測値を求め、既に記憶されている印刷コスト累積値に対して、印刷コスト実測値を累積加算することにより、印刷コスト累積値を更新する（つまり、課金を行う）。
特開２００１−１９５２２４号公報

ところで、上述した特許文献１に記載の印刷システムのように、印刷が完了することにより課金を行う構成では、印刷データの表す画像の印刷が完了する前に印刷装置が印刷データの表す画像の印刷を行えない状態になると課金が全くされないこととなる。このため、印刷データの表す画像の印刷が完了する直前に、意図的に通信エラーや印刷エラーを発生させて印刷装置を印刷データの表す画像の印刷が行えない状態とすることにより、印刷データの表す画像の大部分を印刷しつつ、課金については全くされないようにするといった不正行為が行われてしまうことが考えられる。特に、印刷装置では、記録媒体がセットされていない場合や、インクやトナー等が切れた場合などのように、印刷データの表す画像を印刷できない状態が比較的生じやすいことから、印刷データの表す画像を印刷できない状態になったとしても、それが意図的なものであるか否かを判断することは困難である。

本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、印刷システムにおいて印刷データの表す画像を印刷しつつ課金がされないようにする不正行為を防止することを目的としている。

上記目的を達成するためになされた第１の構成に係る印刷システムは、印刷データ（印刷用の画像を表す画像データ）の表す画像を記録媒体（画像が印刷される媒体であり、例えば、用紙等のシート状媒体）に印刷する印刷装置と、印刷装置へ印刷データを送信するデータ送信サーバとが、データ通信可能に構成されたものである。なお、「印刷装置」は、印刷データの表す画像を記録媒体に印刷する構成を有しているものであればよく、例えば、プリンタ、ファクシミリ、コピー機、これらの複合機等が挙げられる。

そして、本印刷システムにおいて、印刷装置は、印刷手段を備えており、この印刷手段が、データ送信サーバから受信した印刷データの表す画像を記録媒体に印刷する印刷動作を行う。

また、本印刷システムにおいて、データ送信サーバは、課金手段を備えており、この課金手段が、印刷手段による印刷動作の進行状況が印刷動作の開始以後その完了前における所定の課金実行段階となった場合に、印刷装置へ送信した印刷データについての課金処理を実行する。

つまり、本印刷システムでは、印刷装置での印刷動作が、印刷動作の開始以後その完了前における所定の段階となった場合、換言すれば、印刷動作の完了よりも前の所定の段階となった場合に、課金処理が実行される。

このため、本発明の印刷システムによれば、印刷動作が完了した場合に課金処理を実行する構成に比べ、不正行為を防止することができる。すなわち、印刷動作が完了した場合に課金処理を実行する構成では、印刷動作が完了する直前に意図的に印刷装置を印刷動作不能な状態とすることにより、印刷データの表す画像の大部分を印刷しつつ課金処理については全く実行されないようにするといった不正行為が可能となってしまう。これに対し、本発明の印刷システムでは、印刷動作の完了よりも早い段階で課金処理が実行されるため、上述したような不正行為をしづらくすることができるのである。しかも、印刷装置での印刷動作が開始されなければ課金処理が実行されないため、印刷データの表す画像を全く印刷できない状態であるにもかかわらず課金処理が実行されてしまうことを防ぐことができる。

ここで、課金実行段階は、具体的には、例えば第２の構成のように、印刷動作が開始された段階とすることができる。このようにすれば、印刷動作が開始された印刷データについての課金処理を確実に行うことができる。その結果、印刷データの表す画像を印刷しつつ課金処理については実行されないようにするといった不正行為を確実に防止することができる。

また、課金実行段階は、例えば、第３の構成のように、印刷動作の開始後その完了前（つまり、印刷動作の途中）におけるあらかじめ設定された段階とすることもできる。このようにすれば、上記第２の構成のように課金実行段階を印刷動作が開始された段階とする構成に比べ、印刷動作開始後に印刷動作不能な状態となったにもかかわらず課金処理が実行されてしまうといったケースの発生を少なくすることができる。なお、印刷動作の開始後その完了前におけるあらかじめ設定された段階としては、例えば、印刷データの所定割合が印刷された段階や、印刷データの表す画像が複数の記録媒体に印刷される場合にその一部の記録媒体への印刷が完了した段階などが挙げられる。

ところで、データ送信サーバにおいて、印刷装置での印刷動作が所定の課金実行段階となったか否かの判断は、例えば第４の構成のように行うことができる。
すなわち、第４の構成における印刷システムでは、上記第１〜３のいずれかの構成に係る印刷システムにおいて、印刷装置は、印刷手段による印刷動作の進行状況を通知するための進行状況データを、データ送信サーバへ送信する進行状況通知手段を備えており、データ送信サーバの課金手段は、印刷装置から受信した進行状況データに基づいて印刷動作の進行状況を判断する。このため、本印刷システムによれば、印刷装置での印刷動作が所定の課金実行段階となったか否かをデータ送信サーバ側で確実に判断することができる。

ここで、データ送信サーバにおいて進行状況データに基づき印刷装置での印刷動作が所定の課金実行段階となったことを判断する具体的手法としては、例えば、印刷装置が、印刷動作における複数の段階で進行状況データを送信し、データ送信サーバが、受信した進行状況データに基づき印刷動作の進行状況を判断して、その判断している進行状況が所定の課金実行段階となったことを判断することが考えられる。つまり、印刷装置は、印刷動作が課金実行段階となったか否かに関係なく印刷動作の進行状況を通知し、データ送信サーバは、印刷装置からの通知を手掛かりに印刷動作の進行状況を判断して、課金実行段階となったか否かを判断するのである。このようにすれば、データ送信サーバ側で課金実行段階を管理（設定）することができる。ただし、印刷動作が課金実行段階となったことの判断のために必要な通信量を抑えるという面では、第５の構成のようにすることが好ましい。

すなわち、第５の構成における印刷システムでは、上記第４の構成に係る印刷システムにおいて、印刷装置の進行状況通知手段が、印刷手段による印刷動作の進行状況が課金実行段階となった場合に、進行状況データをデータ送信サーバへ送信するように構成されており、データ送信サーバの課金手段は、印刷装置から進行状況データを受信した場合に課金処理を実行するように構成されている。この構成によれば、データ送信サーバにおいて印刷装置での印刷動作が課金実行段階となったことを判断するために必要な進行状況データの送信量を最小限に抑えることができる。

次に、請求項１に記載の印刷システムは、上記第１の構成に係る印刷システムと同様、印刷データの表す画像を記録媒体に印刷する印刷装置と、印刷装置へ印刷データを送信するデータ送信サーバとが、データ通信可能に構成されたものである。

そして、本印刷システムにおいて、印刷装置は、印刷手段と、進行状況通知手段とを備えており、印刷手段が、データ送信サーバから受信した印刷データの表す画像を記録媒体に印刷する印刷動作を行い、進行状況通知手段が、印刷手段による印刷動作が開始された段階、および、該印刷動作で印刷データにおいてあらかじめ定められたデータ量に基づく印刷が完了した各段階それぞれとなる毎に、その段階までの完了を進行状況として通知するための進行状況データを、データ送信サーバへ送信する。なお、印刷動作の進行状況としては、例えば、印刷動作を開始したこと、印刷動作が所定の中間段階（印刷動作の途中における所定の段階）に達したこと、印刷動作が完了したこと等が挙げられる。

また、本印刷システムにおいて、データ送信サーバは、課金手段を備えており、この課金手段が、印刷装置から進行状況データを受信する毎に、該進行状況データに基づいて印刷動作の進行状況を判断し、その進行状況で示される段階の次の段階で印刷が完了するデータ量に応じて定められた金額を課金するための課金処理を実行する。

つまり、本印刷システムでは、印刷装置での印刷動作が所定の段階となった場合に課金処理が一度に実行されるのではなく、印刷動作の進行状況に応じて課金処理が段階的に実行されるのである。

このため、本発明の印刷システムによれば、印刷動作が完了した場合に課金処理を実行する構成に比べ、不正行為を防止することができる。すなわち、印刷動作が完了した場合に課金処理を実行する構成では、印刷動作が完了する直前に意図的に印刷装置を印刷動作不能な状態とすることにより、印刷データの表す画像の大部分を印刷しつつ課金処理については全く実行されないようにするといった不正行為が可能となってしまう。これに対し、本発明の印刷システムでは、印刷動作の進行状況に応じて課金処理を段階的に実行するようにしているため、印刷動作が完了する前に意図的に印刷装置を印刷動作不能な状態にしたとしても、印刷動作不能となるまでの印刷動作の進行状況に応じた課金が行われることとなる。その結果、印刷データの表す画像の大部分を印刷しつつ全く課金が行われなくするといった不正行為を確実に防止することができるのである。また、印刷動作の進行状況に応じた課金が行われることにより、印刷動作開始後に印刷動作不能な状態となった場合にも、比較的適切な課金を行うことが可能となる。

ここで、データ送信サーバにおいて印刷装置での印刷動作が課金処理を実行する段階となったことを判断する手法としては、例えば、印刷装置が、印刷動作における複数の段階（課金処理を実行する段階とは無関係な段階）で進行状況データを送信し、データ送信サーバが、受信した進行状況データに基づき印刷動作の進行状況を判断して、その判断している進行状況が課金処理を実行する段階となったことを判断することが考えられる。つまり、印刷装置は、印刷動作が課金処理を実行する段階となったか否かに関係なく印刷動作の進行状況を通知し、データ送信サーバは、印刷装置からの通知を手掛かりに印刷動作の進行状況を判断して、課金処理を実行する段階となったか否かを判断するのである。このようにすれば、データ送信サーバ側で課金処理を実行する段階を管理（設定）することができる。ただし、印刷動作が課金処理を実行する段階となったことの判断のために必要な通信量を抑えるという面では、次のようにすることが好ましい。

すなわち、この構成に係る印刷システムでは、上記請求項１の印刷システムにおいて、印刷装置の進行状況通知手段が、印刷手段による印刷動作の進行状況が印刷動作の開始以後その完了前において複数設定される所定の課金実行段階となるごとに、進行状況データをデータ送信サーバへ送信するように構成されており、データ送信サーバの課金手段は、印刷装置から進行状況データを受信するごとに課金処理を実行するように構成されている。この構成によれば、データ送信サーバにおいて印刷装置での印刷動作が課金処理を実行する段階となったことを判断するために必要な進行状況データの送信量を最小限に抑えることができる。

ところで、本発明の印刷システムにおいて、印刷装置は複数用いられていてもよく、この場合、請求項２のように構成することが好ましい。
すなわち、請求項２に記載の印刷システムは、上記請求項１の印刷システムにおいて、印刷装置の進行状況通知手段が、進行状況データを、印刷対象の印刷データを識別可能な識別情報とともにデータ送信サーバへ送信するように構成されている。この構成によれば、データ送信サーバは、受信した進行状況データがどの印刷データについての印刷動作の進行状況であるかを容易に把握することができる。

さらに、請求項３に記載の印刷システムでは、上記請求項２の印刷システムにおいて、データ送信サーバが、上記識別情報とその識別情報の印刷データについての課金状況（例えば、課金処理が実行済みか否かという状況）とを対応させて記憶する課金状況記憶手段を備えており、データ送信サーバの課金手段は、課金状況記憶手段に記憶されている課金状況に基づき既に実行された課金処理を再度実行しないように構成されている。この構成によれば、既に課金処理が実行された印刷データについては再度課金処理が実行されないようにすることができる。その結果、課金処理が実行された分の印刷データについては、確実に印刷することが可能となる。

次に、第１０の構成に係る印刷装置は、印刷データの表す画像を記録媒体に印刷する印刷動作を行う印刷装置と、印刷装置へ印刷データを送信し、印刷装置による印刷動作の進行状況が印刷動作の開始以後その完了前における所定の課金実行段階となった場合に、印刷装置へ送信した印刷データについての課金処理を実行するデータ送信サーバとが、データ通信可能に構成された印刷システムに用いられるものである。そして、本印刷装置は、進行状況通知手段を備えており、この進行状況通知手段が、印刷動作の進行状況を通知するための進行状況データを、データ送信サーバへ送信する。

このような印刷装置によれば、印刷動作が所定の課金実行段階となったか否かをデータ送信サーバ側で確実に判断させることができる。その結果、データ送信サーバにおいては、課金実行段階（印刷動作の完了よりも早い段階）で課金処理が実行されるため、不正行為を防止することができる。また、印刷装置での印刷動作が開始されなければ課金処理が実行されないため、印刷データの表す画像を全く印刷できない状態であるにもかかわらず課金処理が実行されてしまうことを防ぐことができる。

また、請求項４に記載の印刷装置は、印刷データの表す画像を記録媒体に印刷する印刷動作を行う印刷装置と、印刷装置へ印刷データを送信し、印刷装置による印刷動作の進行状況に応じて、印刷装置へ送信した印刷データについての課金処理を段階的に実行するデータ送信サーバとが、データ通信可能に構成された印刷システムに用いられるものである。そして、本印刷装置は、進行状況通知手段を備えており、この進行状況通知手段が、印刷動作が開始された段階、および、該印刷動作で印刷データにおいてあらかじめ定められたデータ量に基づく印刷が完了した各段階それぞれとなる毎に、その段階までの完了を進行状況として通知するための進行状況データを、データ送信サーバへ送信する。

このような印刷装置によれば、印刷動作の進行状況をデータ送信サーバ側で確実に判断させることができる。このため、データ送信サーバにおいては、印刷動作の進行状況に応じて課金処理が段階的に実行され、印刷動作が完了する前に意図的に印刷装置を印刷動作不能な状態にしたとしても、印刷動作不能となるまでの印刷動作の進行状況に応じた課金が行われることとなる。その結果、印刷データの表す画像の大部分を印刷しつつ全く課金が行われなくするといった不正行為を確実に防止することができる。また、印刷動作の進行状況に応じた課金が行われることにより、印刷動作開始後に印刷動作不能な状態となった場合にも、比較的適切な課金を行うことが可能となる。

一方、第１２の構成に係るデータ送信サーバは、印刷データの表す画像を記録媒体に印刷する印刷動作を行う印刷装置と、印刷装置へ印刷データを送信するデータ送信サーバとが、データ通信可能に構成された印刷システムに用いられるものである。そして、本データ送信サーバは、課金手段を備えており、この課金手段が、印刷装置による印刷動作の進行状況が印刷動作の開始以後その完了前における所定の課金実行段階となった場合に、印刷装置へ送信した印刷データについての課金処理を実行する。

このようなデータ送信サーバによれば、印刷動作の完了よりも早い段階で課金処理が実行されるため、不正行為を防止することができる。しかも、印刷装置での印刷動作が開始されなければ課金処理が実行されないため、印刷データの表す画像を全く印刷できない状態であるにもかかわらず課金処理が実行されてしまうことを防ぐことができる。

ここで、印刷装置での印刷動作が所定の課金実行段階となったか否かの判断は、例えば第１３の構成のように行うことができる。
すなわち、第１３の構成に係るデータ送信サーバでは、上記第１２の構成に係るデータ送信サーバにおいて、課金手段は、印刷装置から送信される印刷動作の進行状況を通知するための進行状況データに基づいて印刷動作の進行状況を判断する。この構成によれば、印刷装置での印刷動作が所定の課金実行段階となったか否かを確実に判断することができる。

また、請求項５に記載のデータ送信サーバは、印刷データの表す画像を記録媒体に印刷する印刷動作を行い、印刷動作の進行状況を通知するための進行状況データを、データ送信サーバへ送信する印刷装置と、印刷装置へ印刷データを送信するデータ送信サーバとが、データ通信可能に構成された印刷システムに用いられるものである。そして、本データ送信サーバは、課金手段を備えており、この課金手段が、印刷装置から前記進行状況データを受信する毎に、該進行状況データに基づいて前記印刷動作の進行状況を判断し、その進行状況で示される段階の次の段階で印刷が完了するデータ量に応じて定められた金額を課金するための課金処理を実行する。

このようなデータ送信サーバによれば、印刷動作の進行状況に応じて課金処理を段階的に実行するようにしているため、印刷動作が完了する前に意図的に印刷装置を印刷動作不能な状態にしたとしても、印刷動作不能となるまでの印刷動作の進行状況に応じた課金が行われることとなる。その結果、印刷データの表す画像の大部分を印刷しつつ全く課金が行われなくするといった不正行為を確実に防止することができる。また、印刷動作の進行状況に応じた課金が行われることにより、印刷動作開始後に印刷動作不能な状態となった場合にも、比較的適切な課金を行うことが可能となる。

以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
［第１実施形態］
図１は、第１実施形態の印刷システムの概略構成を表すブロック図である。

この印刷システムは、複数の複合機１０，１０，…と、機能サーバ２０とが、ネットワーク１（本実施形態ではインターネット）を介してデータ通信可能に構成されたものである。

複合機１０は、電話（音声通信）機能、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能、ファクシミリ機能等を有する多機能装置であり、制御部１１、操作部１２、読取部１３、記録部１４、通信部１５、記憶部１６、音入力部１７及び音出力部１８を備えている。

制御部１１は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、複合機１０を構成する各部を統括制御する。
操作部１２は、複合機１０の外表面（図示しないケーシング）に配置された操作パネル１２ａ（図２）により、利用者（ユーザ）からの入力操作を受けるとともに、利用者に対して各種情報を表示する。具体的には、操作パネル１２ａには、利用者からの入力操作を受けるための入力部（キー群）として、コピーキー４１、スキャナキー４２、ＦＡＸキー４３、サービスキー４４、設定キー４５、上下左右の方向キー４６，４７，４８，４９、ＯＫキー５０及びキャンセルキー５１が設けられており、さらに、利用者に対して各種情報を表示するための表示部として、ディスプレイ５２が設けられている。そして、操作部１２は、操作パネル１２ａで行われた入力操作の内容を制御部１１に入力するとともに、制御部１１からの指令に応じて利用者に対する各種情報（メッセージ等）をディスプレイ５２に表示する。

読取部（スキャナ）１３は、制御部１１からの指令に基づき、所定の原稿読取位置にセットされた原稿の画像を、ＣＣＤ（Ｃｈａｒｇｅ Ｃｏｕｐｌｅｄ Ｄｅｖｉｃｅ）やＣＩＳ（Ｃｏｎｔａｃｔ Ｉｍａｇｅ Ｓｅｎｓｏｒ）等の周知のイメージセンサによって読み取り、この画像を表す画像データを生成する。

記録部（プリンタ）１４は、制御部１１からの指令に基づき、記録媒体としての用紙を複数枚収容可能な給紙カセット（給紙トレイ）から１枚ずつ用紙を給紙し、レーザ転写方式、インクジェット方式等の周知の画像記録方式によって画像データ（印刷データ）の表す画像を用紙に印刷して、排紙トレイへ排紙するといった印刷動作を行う。なお、記録部１４により印刷される画像データとしては、例えば、読取部１３で生成された画像データ、ファクシミリ機能により受信したファクシミリデータ、パーソナルコンピュータ（図示省略）や機能サーバ２０等の外部装置から受信した画像データなどが挙げられる。

通信部１５は、ネットワーク１を介してデータを送受信するための処理を行う。
記憶部１６は、図示しない不揮発性ＲＡＭに各種データを記憶する。
音入力部１７は、本複合機１０が備える図示しないハンドセット（受話器）に設けられたマイクから音を入力し、その音を表す音データ（ＰＣＭデータ）を生成する。

音出力部１８は、音データの表す音を、ハンドセットに設けられたスピーカ、又は、複合機１０本体に設けられた図示しないスピーカから出力する。
次に、機能サーバ２０の構成について説明する。

機能サーバ２０は、複合機１０からの要求により、その要求元の複合機１０に対するサービスの提供を行うためのものであり、制御部２１、通信部２２及び記憶部２３を備えている。

制御部２１は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、機能サーバ２０を構成する各部を統括制御する。
通信部２２は、ネットワーク１を介してデータを送受信するための処理を行う。

記憶部２３は、図示しないハードディスクに各種データを記憶する。具体的には、記憶部２３には、後述する課金情報（図３）を記憶するための課金情報記憶部２４と、後述するセッション管理情報（図１０）を記憶するためのセッション管理情報記憶部２５と、後述するサービスプログラムを記憶するためのサービスプログラム記憶部２６と、後述する出力データを記憶するためのサービス出力情報記憶部２７とが設けられている。

ここで、サービスプログラム記憶部２６に記憶されるサービスプログラムとは、複合機１０にサービスを提供するために実行されるプログラムである。すなわち、サービスプログラム記憶部２６には、複合機１０に提供可能な複数種類のサービスに対応する複数種類のサービスプログラムが記憶されており、サービスプログラムが実行されることにより、そのサービスプログラムに対応するサービスが複合機１０に提供される。具体的なサービスの内容としては、例えば、複合機１０の読取部１３で原稿から読み取られたテキストを翻訳し、翻訳後のテキストを表す印刷データを生成して複合機１０の記録部１４に印刷させるという翻訳コピーサービス、特定のデータベースから最新のニュースデータを取得し、この取得情報を表す印刷データを生成して複合機１０の記録部１４に印刷させるというニュース提供サービス、複合機１０の読取部１３で原稿から読み取られたテキストを音声に変換し、その音声を複合機１０の音出力部１８に出力させるという音読サービスなどがある。

次に、本実施形態の印刷システムにおいて行われる処理の概要について説明する。
複合機１０は、利用者により操作パネル１２ａのサービスキー４４が押されると、機能サーバ２０の提供可能な（複合機１０の利用可能な）複数種類のサービスから所望のサービスを利用者に選択させるためのサービス選択用画面（図示省略）を、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。なお、機能サーバ２０の提供可能なサービスの内容は、あらかじめ複合機１０に記憶させておくようにしてもよいが、例えば、機能サーバ２０の提供可能なサービスの内容を表すデータが外部（機能サーバ２０やその他のサーバ等）から複合機１０へ提供される構成とすれば、機能サーバ２０の提供可能なサービスに変更が生じる環境においても最新のサービスを選択可能となる。

そして、複合機１０は、ディスプレイ５２に表示したサービス選択用画面で利用者によるサービスの選択操作が行われると、その利用者にユーザＩＤ及びパスワードを入力させるためのＩＤ入力用画面（図示省略）を、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。

ここで、ユーザＩＤ及びパスワードは、機能サーバ２０により提供されるサービスを受けるために必要な利用者固有の識別情報であり、機能サーバ２０を用いてサービスを提供するサービス提供事業者に対し、複合機１０の利用者が別途ユーザ登録の手続きを行うことにより付与される。すなわち、本印刷システムにおいて、機能サーバ２０は、提供したサービスの対価を、サービスを要求した利用者ごとに徴収するための課金処理を行うように構成されており、ユーザＩＤ及びパスワードは、機能サーバ２０側でサービス要求元の利用者を識別するために用いられる。なお、ユーザ登録の手続きは、例えば、複合機１０の操作パネル１２ａや、パーソナルコンピュータ等を介して行うことができる。

また、ユーザ登録の手続において、利用者は、決済方法（クレジットカード、プリペイドカード、デビットカード等）や、決済付随情報（クレジットカード番号、カードの暗証番号等の決済に必要な情報）を登録するようになっており、こうした情報は、機能サーバ２０の課金情報記憶部２４に課金情報として記憶される。具体的には、図３に示すように、課金情報記憶部２４には、課金情報として、ユーザＩＤ、パスワード、決済方法、決済付随情報、未決済課金金額及びロック情報が記憶される。ここで、未決済課金金額とは、決済処理（口座からの引き落とし等）がまだ行われていない課金金額の累積値（決済予定の金額）を表す。また、ロック情報とは、課金情報が書き換え可能な状態であるか否かを示すものであり、「ＦＡＬＳＥ（非ロック状態）」が書き換え可能な状態であることを示し、「ＴＲＵＥ（ロック状態）」が書き換え禁止状態であることを示す。そして、課金情報の書き換え処理を行っている間は、ロック情報を「ＴＲＵＥ」にする。つまり、ロック情報は、異なる複数の処理に基づき課金情報の書き換え処理が同時に行われないようにするために用いられる。

そして、複合機１０は、ディスプレイ５２に表示したＩＤ入力用画面で利用者によるユーザＩＤ及びパスワードの入力操作が行われると、サービス選択用画面で選択されたサービスを機能サーバ２０に要求する処理を行う。

一方、機能サーバ２０は、複合機１０からサービスの要求を受けると、そのサービスに応じたサービスプログラムを実行することにより、サービス内容に応じたデータ（印刷データや音データ等であり、以下「出力データ」ともいう。）をサービス要求元の複合機１０へ送信する。そして、機能サーバ２０は、複合機１０において出力データを出力する処理（例えば、印刷データの表す画像を印刷する処理、音データの表す音をスピーカから出力する処理）が開始されたと判断した時点で、そのサービスについての課金処理（具体的には、課金情報記憶部２４に記憶されている課金情報の未決済課金金額を更新する処理）を実行する。

また、本印刷システムにおいて、複合機１０は、機能サーバ２０に対し、出力データの再送を要求することができるように構成されている。すなわち、機能サーバ２０は、複合機１０へ送信する出力データを記憶部２３のサービス出力情報記憶部２７に保存（記憶）するように構成されており、複合機１０からの再送要求に応じてその出力データを複合機１０へ送信する処理を行う。一方、複合機１０は、操作パネル１２ａで利用者により所定の再送用操作が行われることにより、再送要求する出力データを利用者に選択させるための再送データ選択用画面（図４）を、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。具体的には、複合機１０は、機能サーバ２０にサービスを要求するごとに、そのサービス要求を特定するための情報（後述するセッションＩＤ及びサービスを要求した日時の情報（日時情報））を記憶部１６に保存（記憶）するように構成されており（後述するサービス利用処理（図５）におけるＳ１１０）、再送データ選択用画面として、記憶部１６に記憶されている日時情報を一覧表示する。そして、複合機１０は、ディスプレイ５２に表示した再送データ選択用画面で利用者による日時情報の選択が行われると、サービスを要求する場合と同様、その利用者にユーザＩＤ及びパスワードを入力させるためのＩＤ入力用画面を、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。そして、このＩＤ入力用画面で利用者によりユーザＩＤ及びパスワードの入力操作が行われると、再送データ選択用画面で選択された日時情報に対応する出力データの送信を機能サーバ２０に要求する処理を行う。

また、本印刷システムにおいて、機能サーバ２０のサービス出力情報記憶部２７に保存されている出力データは、複合機１０からの入力操作により削除される。すなわち、複合機１０は、操作パネル１２ａで利用者により所定の削除用操作が行われることにより、削除要求する出力データを利用者に選択させるための削除データ選択用画面を、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。具体的には、上記再送データ選択用画面（図４）と同様、削除要求する出力データを特定するための情報として、記憶部１６に記憶されている日時情報を一覧表示する。そして、複合機１０は、ディスプレイ５２に表示した削除データ選択用画面（図４と同様の画面）で利用者による日時情報の選択が行われると、サービスを要求する場合と同様、その利用者にユーザＩＤ及びパスワードを入力させるためのＩＤ入力用画面を、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。そして、このＩＤ入力用画面で利用者によりユーザＩＤ及びパスワードの入力操作が行われると、削除データ選択用画面で選択された日時情報に対応する出力データの削除を機能サーバ２０に要求する処理を行う。

次に、複合機１０及び機能サーバ２０の各制御部１１，２１により実行される具体的処理内容について説明する。
まず、複合機１０の制御部１１が行うサービス利用処理について、図５のフローチャートを用いて説明する。このサービス利用処理は、複合機１０の操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示したサービス選択用画面でサービスの選択操作が行われ、更にＩＤ入力用画面でユーザＩＤ及びパスワードの入力操作が行われることにより開始される。なお、サービス利用処理の具体的内容は、要求するサービスによって異なる部分があるため（例えば、原稿の画像を読取部１３で読み取る必要があるか否か等）、ここでは「翻訳コピー」が選択された場合を例にとって説明する。

このサービス利用処理が開始されると、まず、Ｓ１０１で、サービス選択用画面で選択されたサービス（この例では、翻訳コピーサービス）を機能サーバ２０に要求するためのサービス起動指令と、ＩＤ入力用画面で入力されたユーザＩＤ及びパスワード（サービスを要求する利用者のユーザＩＤ及びパスワード）とを、機能サーバ２０へ送信する処理を行う。

続いて、Ｓ１０２では、Ｓ１０１でのサービス起動指令の送信に対して機能サーバ２０から送信されてくるセッションＩＤ及びパラメータ要求指令を受信する。ここで、セッションＩＤとは、サービス要求ごとに固有の識別情報であり、機能サーバ２０側で複数のサービス要求に関する通信を識別するために用いられる。すなわち、本サービス利用処理における以降の処理（具体的には、Ｓ１０５，Ｓ１０９，Ｓ１１４，Ｓ１１５，Ｓ１１８）において、複合機１０は、機能サーバ２０へ送信すべきデータをそのセッションＩＤとともに送信し、機能サーバ２０は、受信したセッションＩＤに基づきどのサービス要求に関するデータであるかを特定するのである。なお、セッションＩＤは、機能サーバ２０の制御部２１により実行される後述の翻訳コピーサービス（図９）におけるＳ４０１で生成され、Ｓ４０２でパラメータ要求指令とともにサービス起動指令の送信元の複合機１０へ送信される。

続いて、Ｓ１０３では、Ｓ１０２で受信したパラメータ要求指令に基づき、サービス（この例では、翻訳コピーサービス）に必要なパラメータを利用者に設定させるためのパラメータ入力用画面を、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。具体的には、パラメータ要求指令には、図６に示すパラメータ入力用画面を表すＸＭＬ（ｅＸｔｅｎｓｉｂｌｅ Ｍａｒｋｕｐ Ｌａｎｇｕａｇｅ）データが含まれており、複合機１０は、このＸＭＬデータに基づきパラメータ入力用画面をディスプレイ５２に表示する。そして、この例では、翻訳コピーサービスの翻訳言語として選択可能な複数種類のパラメータ（「英語→日本語」及び「日本語→英語」）が表示され、操作パネル１２ａにおける上下方向の方向キー４６，４７の押し操作によりパラメータを選択するためのカーソル（図６に示す破線の長方形）を上下に移動させてＯＫキーを押すことにより、パラメータの選択を行うようになっている。なお、他のサービスであれば、そのサービスに必要なパラメータ（例えば、ニュース提供サービスであれば、ニュースのカテゴリや発行元等）を設定することとなる。また、パラメータの設定が不要なサービスについては、Ｓ１０２でパラメータ要求指令が受信されず、Ｓ１０３〜Ｓ１０５の処理が行われないこととなる。

続いて、Ｓ１０４では、Ｓ１０３でディスプレイ５２に表示したパラメータ入力用画面で利用者によりパラメータが選択されるまで待機し、パラメータが選択されるとＳ１０５へ移行する。

Ｓ１０５では、Ｓ１０４で選択されたパラメータ（「英語→日本語」又は「日本語→英語」）を、機能サーバ２０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ１０６では、Ｓ１０５でのパラメータの送信に対して機能サーバ２０から送信されてくる画像入力指令を受信する。この画像入力指令は、サービスの提供に必要な画像データ（この例では、翻訳対象の原稿の画像データ）の送信を複合機１０に要求するものである。なお、画像入力指令は、機能サーバ２０の制御部２１により実行される後述の翻訳コピーサービス（図９）におけるＳ４０４で複合機１０へ送信される。

続いて、Ｓ１０７では、翻訳対象の原稿を読取部１３に読み取らせる操作を利用者に促すためのメッセージ（例えば、「原稿をセットしてＯＫキーを押してください」）を、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。

続いて、Ｓ１０８では、利用者により原稿の読み取り操作が行われるまで待機し、読み取り操作が行われるとＳ１０９へ移行する。
Ｓ１０９では、Ｓ１０８で原稿から読み取った画像を表す画像データ（読取部１３で生成された画像データ）を、機能サーバ２０へ送信する処理を行う。なお、読取部１３での原稿の読み取りが不要なサービス（例えば、ニュース提供サービス）であれば、Ｓ１０６〜Ｓ１０９の処理が行われないこととなる。

続いて、Ｓ１１０では、Ｓ１０２で受信したセッションＩＤを、現在の日時と対応させて記憶部１６に保存する。つまり、サービスを要求した日時の情報（日時情報）及びセッションＩＤを、サービス要求の履歴として記憶部１６に保存するのである。なお、ここで保存したデータは、出力データの再送を要求する場合や、出力データの削除を要求する場合に用いられる。

続いて、Ｓ１１１では、機能サーバ２０から後に送信されてくる出力データを出力可能（この例では、記録部１４が印刷データの表す画像を印刷可能）な状態であるか否かを判定する。なお、記録部１４が印刷データの表す画像を印刷可能でない状態としては、例えば、給紙カセット（給紙トレイ）に用紙が収容されていない状態や、用紙に画像を印刷するためのトナーやインクが切れている状態などが挙げられる。

そして、Ｓ１１１で、出力データを出力可能な状態でないと判定した場合には、Ｓ１１２へ移行し、出力可能な状態とするための処置を利用者に促すメッセージ（例えば、「用紙をセットしてください」、「トナーを補給してください」等）を、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。

続いて、Ｓ１１３では、Ｓ１１１で出力データを出力可能な状態でないと最初に判定した時から一定時間が経過したか否か（つまり、出力不能な状態が一定時間継続したか否か）を判定する。なお、ここでいう一定時間とは、利用者による処置が行われないことの判定基準となる時間である。

このＳ１１３で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ１１１へ戻る。
一方、Ｓ１１３で、一定時間が経過したと判定した場合には、Ｓ１１４へ移行し、出力データの送信の待機（中止）を要求するための送信待機要求を機能サーバ２０へ送信する。その後、本サービス利用処理を終了する。

これに対し、Ｓ１１１で、出力データを出力可能な状態であると判定した場合には、Ｓ１１５へ移行し、出力データの送信を要求するための出力データ要求を機能サーバ２０へ送信する。

続いて、Ｓ１１６では、Ｓ１１５での出力データ要求の送信に対して機能サーバ２０から送信されてくる出力データ（この例では、翻訳後の印刷データ）の受信を開始する。
続いて、Ｓ１１７では、機能サーバ２０から受信した出力データの出力（印刷データの表す画像の印刷動作）を開始する。なお、出力データの出力は、出力データの受信と並行して行われる。

続いて、Ｓ１１８では、出力データの出力を開始したことを通知するための出力開始通知（本発明の進行状況データに相当）を機能サーバ２０へ送信する。これにより、機能サーバ２０において課金処理（課金情報更新処理）が実行されることとなる。

続いて、Ｓ１１９では、出力データの出力が完了したか否か（全印刷データについての印刷動作が完了したか否か）を判定し、出力が完了したと判定すると、本サービス利用処理を終了する。

次に、複合機１０の制御部１１が行う出力情報送信要求処理について、図７のフローチャートを用いて説明する。なお、この出力情報送信要求処理は、複合機１０の操作パネル１２ａのディスプレイに表示した再送データ選択用画面（図４）で日時情報の選択が行われ、更にＩＤ入力用画面でユーザＩＤ及びパスワードの入力操作が行われることにより開始される。

この出力情報送信要求処理が開始されると、まず、Ｓ２０１で、出力データの送信を機能サーバ２０に要求するための出力指令と、再送データ選択用画面で選択された日時情報に対応するセッションＩＤ（選択された日時情報と対応させて記憶部１６に保存されているセッションＩＤ）と、ＩＤ入力用画面で入力されたユーザＩＤ及びパスワードとを、機能サーバ２０へ送信する処理を行う。なお、本出力情報送信要求処理における以降の処理（具体的には、Ｓ２０８，Ｓ２０９，Ｓ２１２）においても、複合機１０は、機能サーバ２０へ送信すべきデータをそのセッションＩＤとともに送信し、機能サーバ２０は、受信したセッションＩＤに基づきどのサービス要求に関するデータであるかを特定する。

続いて、Ｓ２０２では、Ｓ２０１での出力指令の送信に対して機能サーバ２０から送信されてくる情報を受信する。ここで受信される情報とは、機能サーバ２０が出力データを送信可能であるか否かを示す情報であり、例えば、送信したパスワードが誤っていた場合や、送信したセッションＩＤに対応する出力データがサービス出力情報記憶部２７に保存されていない場合には、エラーである旨の情報が送信されてくる。なお、この情報は、機能サーバ２０の制御部２１により実行される後述の出力情報送信処理（図１１）におけるＳ５０２又はＳ５０３で、出力指令の送信元の複合機１０へ送信される。

続いて、Ｓ２０３では、Ｓ２０２で受信した情報がエラーである旨の情報であるか否かを判定する。
このＳ２０３で、受信した情報がエラーである旨の情報であると判定した場合には、Ｓ２０４へ移行し、エラーである旨のメッセージを操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。その後、本出力情報送信要求処理を終了する。

一方、Ｓ２０３で、受信した情報がエラーである旨の情報でない（出力データを送信可能である旨の情報である）と判定した場合には、Ｓ２０５へ移行し、機能サーバ２０から後に送信されてくる出力データを出力可能（例えば、翻訳コピーサービスの出力データの場合、記録部１４が印刷データの表す画像を印刷可能）な状態であるか否かを判定する。

そして、Ｓ２０５で、出力データを出力可能な状態でないと判定した場合には、Ｓ２０６へ移行し、出力可能な状態とするための処置を利用者に促すメッセージ（例えば、「用紙をセットしてください」、「トナーを補給してください」等）を、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。

続いて、Ｓ２０７では、Ｓ２０５で出力データを出力可能な状態でないと最初に判定した時から一定時間が経過したか否か（つまり、出力不能な状態が一定時間継続したか否か）を判定する。

このＳ２０７で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ２０５へ戻る。
一方、Ｓ２０７で、一定時間が経過したと判定した場合には、Ｓ２０８へ移行し、出力データの送信の待機（中止）を要求するための送信待機要求を機能サーバ２０へ送信する。その後、本出力情報送信要求処理を終了する。

これに対し、Ｓ２０５で、出力データを出力可能な状態であると判定した場合には、Ｓ２０９へ移行し、出力データの送信を要求するための出力データ要求を機能サーバ２０へ送信する。

続いて、Ｓ２１０では、Ｓ２０９での出力データ要求の送信に対して機能サーバ２０から送信されてくる出力データ（例えば、印刷データや音データ）の受信を開始する。
続いて、Ｓ２１１では、機能サーバ２０から受信した出力データの出力（例えば、印刷データの表す画像の印刷、音データの表す音の出力）を開始する。なお、出力データの出力は、出力データの受信と並行して行われる。

続いて、Ｓ２１２では、出力データの出力を開始したことを通知するための出力開始通知を機能サーバ２０へ送信する。
続いて、Ｓ２１３では、出力データの出力が完了したか否かを判定し、出力が完了したと判定すると、本出力情報送信要求処理を終了する。

次に、複合機１０の制御部１１が行う出力情報削除要求処理について、図８のフローチャートを用いて説明する。なお、この出力情報削除要求処理は、複合機１０の操作パネル１２ａのディスプレイに表示した削除データ選択用画面（図４と同様の画面）で日時情報の選択が行われ、更にＩＤ入力用画面でユーザＩＤ及びパスワードの入力操作が行われることにより開始される。

この出力情報削除要求処理が開始されると、まず、Ｓ３０１で、出力データの削除を機能サーバ２０に要求するための削除指令と、削除データ選択用画面で選択された日時情報に対応するセッションＩＤ（選択された日時情報と対応させて記憶部１６に保存されているセッションＩＤ）と、ＩＤ入力用画面で入力されたユーザＩＤ及びパスワードとを、機能サーバ２０へ送信する処理を行う。

続いて、Ｓ３０２では、Ｓ３０１での削除指令の送信に対して機能サーバ２０から送信されてくる情報を受信する。ここで受信される情報とは、機能サーバ２０が出力データを削除可能であるか否かを示す情報であり、例えば、送信したパスワードが誤っていた場合や、送信したセッションＩＤに対応する出力データがサービス出力情報記憶部２７に保存されていない場合には、エラーである旨の情報が送信されてくる。なお、この情報は、機能サーバ２０の制御部２１により実行される後述の出力情報削除処理（図１２）におけるＳ６０２又はＳ６０３で、削除指令の送信元の複合機１０へ送信される。

続いて、Ｓ３０３では、Ｓ３０２で受信した情報がエラーである旨の情報であるか否かを判定する。
このＳ３０３で、受信した情報がエラーである旨の情報であると判定した場合には、Ｓ３０４へ移行し、エラーである旨のメッセージを操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。その後、本出力情報削除要求処理を終了する。

一方、Ｓ３０３で、受信した情報がエラーである旨の情報でない（出力データを削除した旨の情報である）と判定した場合には、Ｓ３０５へ移行し、出力データの削除が完了した旨のメッセージを操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。

続いて、Ｓ３０６では、記憶部１６に記憶されているセッションＩＤ及び日時情報（過去に要求したサービスについての情報）のうち、削除した出力データに対応するセッションＩＤ及び日時情報（削除データ選択用画面で選択された情報）を消去する。その後、本出力情報削除要求処理を終了する。

次に、機能サーバ２０の制御部２１が行う翻訳コピーサービスについて、図９のフローチャートを用いて説明する。この翻訳コピーサービスは、複合機１０からサービス起動指令を受信することにより開始される。なお、サービス起動指令は、上述のサービス利用処理（図５）におけるＳ１０１で送信される。

この翻訳コピーサービスが開始されると、まず、Ｓ４０１で、サービス要求ごとに固有のセッションＩＤを生成し、その生成したセッションＩＤを記憶部２３のセッション管理情報記憶部２５にセッション管理情報として登録する。具体的には、図１０に示すように、セッション管理情報記憶部２５には、セッション管理情報として、セッションＩＤ、ユーザＩＤ、ファイル名、サービスプログラム名及び出力開始フラグが記憶される。ここで、ユーザＩＤとは、複合機１０からサービス起動指令とともに送信されてきたユーザＩＤ（サービスを要求した利用者のユーザＩＤ）である。また、ファイル名とは、サービスの提供のために複合機１０へ送信される出力データのファイル名である。また、サービスプログラム名とは、要求されたサービスに対応するサービスプログラム名である。また、出力開始フラグとは、複合機１０において出力データの出力が開始されたか否かを示すフラグ（「０」が開始前、「１」が開始済）である。

続いて、Ｓ４０２では、Ｓ４０１で生成したセッションＩＤと、サービスに必要なパラメータの設定を要求するためのパラメータ要求指令とを、複合機１０へ送信する処理を行う。

続いて、Ｓ４０３では、Ｓ４０２でのパラメータ要求指令の送信に対して複合機１０から送信されてくるパラメータを受信する。なお、パラメータは、上述のサービス利用処理（図５）におけるＳ１０５で送信される。

続いて、Ｓ４０４では、翻訳コピーサービスの翻訳対象となる原稿の画像データの送信を要求するための画像入力指令を、複合機１０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ４０５では、Ｓ４０４での画像入力指令の送信に対して複合機１０から送信されてくる画像データ（複合機１０の読取部１３で原稿が読み取られることにより生成された画像データ）を受信する。なお、画像データは、上述のサービス利用処理（図５）におけるＳ１０９で送信される。

続いて、Ｓ４０６では、Ｓ４０５で受信した画像データにＯＣＲ（Ｏｐｔｉｃａｌ Ｃｈａｒａｃｔｅｒ Ｒｅｃｏｇｎｉｔｉｏｎ）処理を施すことにより画像に含まれるテキストを認識し、その認識したテキストに対して翻訳処理（Ｓ４０３で受信したパラメータに基づく翻訳処理）を行う。

さらに、Ｓ４０７では、Ｓ４０６で翻訳したテキストについて印刷レイアウトを設定することにより、出力データ（翻訳後のテキストの画像を表す印刷データ）を生成する。
続いて、Ｓ４０８では、Ｓ４０７で生成した出力データを、記憶部２３のサービス出力情報記憶部２７に保存する。なお、出力データは、複合機１０から削除の要求がされるまで保存される。

続いて、Ｓ４０９では、出力データの送信要求である出力データ要求を複合機１０から受信したか否かを判定する。なお、出力データ要求は、上述のサービス利用処理（図５）におけるＳ１１５で送信される。

このＳ４０９で、出力データ要求を受信していないと判定した場合には、Ｓ４１０へ移行し、出力データの送信の待機（中止）要求である送信待機要求を受信したか否かを判定する。なお、送信待機要求は、上述のサービス利用処理（図５）におけるＳ１１４で送信される。

そして、Ｓ４１０で、送信待機要求を受信していないと判定した場合には、Ｓ４０９へ戻る。つまり、出力データ要求又は送信待機要求が受信されるまで待機する。
一方、Ｓ４１０で、送信待機要求を受信したと判定した場合には、本翻訳コピーサービスを終了する。

これに対し、Ｓ４０９で、出力データ要求を受信したと判定した場合には、Ｓ４１１へ移行し、Ｓ４０７で生成した出力データ（印刷データ）を複合機１０へ送信する処理を開始する。具体的には、印刷データを所定のデータ量単位に分割して順次送信する。

続いて、Ｓ４１２では、出力データの出力を開始したことの通知である出力開始通知を複合機１０から受信したか否かを判定する。なお、出力開始通知は、上述のサービス利用処理（図５）におけるＳ１１８で送信される。

このＳ４１２で、出力開始通知を受信していないと判定した場合には、Ｓ４１３へ移行し、Ｓ４１１で出力データの送信を開始してから一定時間が経過したか否かを判定する。なお、ここでいう一定時間とは、出力データの送信開始から出力開始通知の受信までに要する正常な時間を超えた、異常判定の基準となる時間である。

そして、Ｓ４１３で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ４１２へ戻る。
一方、Ｓ４１３で、一定時間が経過したと判定した場合には、本翻訳コピーサービスを終了する。つまり、出力データの送信を開始してから一定時間が経過したにもかかわらず出力開始通知が受信されない場合には、出力データの送信を中止するようにしているのである。

これに対し、Ｓ４１２で、出力開始通知を受信したと判定した場合には、Ｓ４１４へ移行し、課金情報更新処理を実行する。なお、課金情報更新処理の具体的内容については後述する（図１３）。

続いて、Ｓ４１５では、出力開始フラグを立てる。具体的には、セッション管理情報記憶部２５に記憶されているセッション管理情報のうち、サービス要求元の利用者のユーザＩＤについて記憶されている出力開始フラグの値を「０」から「１」に更新する。

続いて、Ｓ４１６では、出力データの送信が完了したか否かを判定し、完了したと判定すると本翻訳コピーサービスを終了する。
次に、機能サーバ２０の制御部２１が行う出力情報送信処理について、図１１のフローチャートを用いて説明する。この出力情報送信処理は、複合機１０から出力指令を受信することにより開始される。なお、出力指令は、上述の出力情報送信要求処理（図７）におけるＳ２０１で送信される。

この出力情報送信処理が開始されると、まず、Ｓ５０１で、出力データを送信可能であるか否かを判定する。具体的には、例えば、出力指令とともに受信したパスワードが誤っていた場合や、セッションＩＤに対応する出力データが記憶部２３のサービス出力情報記憶部２７に保存されていない場合には、出力データを送信可能でないと判定する。

そして、Ｓ５０１で、出力データを送信可能でないと判定した場合には、Ｓ５０２へ移行し、エラーである旨の情報を複合機１０へ送信する。その後、本出力情報送信処理を終了する。

一方、Ｓ５０１で、出力データを送信可能であると判定した場合には、Ｓ５０３へ移行し、出力データを送信可能である旨の情報を複合機１０へ送信する。
続いて、Ｓ５０４では、出力データの送信要求である出力データ要求を複合機１０から受信したか否かを判定する。なお、出力データ要求は、上述の出力情報送信要求処理（図７）におけるＳ２０９で送信される。

このＳ５０４で、出力データ要求を受信していないと判定した場合には、Ｓ５０５へ移行し、出力データの送信の待機（中止）要求である送信待機要求を受信したか否かを判定する。なお、送信待機要求は、上述の出力情報送信要求処理（図７）におけるＳ２０８で送信される。

そして、Ｓ５０５で、送信待機要求を受信していないと判定した場合には、Ｓ５０４へ戻る。つまり、出力データ要求又は送信待機要求が受信されるまで待機する。
一方、Ｓ５０５で、送信待機要求を受信したと判定した場合には、本出力情報送信処理を終了する。

これに対し、Ｓ５０４で、出力データ要求を受信したと判定した場合には、Ｓ５０６へ移行し、サービス出力情報記憶部２７に保存されている出力データを複合機１０へ送信する処理を開始する。具体的には、セッション管理情報記憶部２５に記憶されているセッション管理情報を参照し、出力データ要求とともに受信したセッションＩＤについて記憶されているファイル名に基づき、サービス出力情報記憶部２７に保存されている出力データの中からセッションＩＤに対応する出力データを読み出して送信する。

続いて、Ｓ５０７では、出力データの出力を開始したことの通知である出力開始通知を複合機１０から受信したか否かを判定する。なお、出力開始通知は、上述の出力情報送信要求処理（図７）におけるＳ２１２で送信される。

このＳ５０７で、出力開始通知を受信していないと判定した場合には、Ｓ５０８へ移行し、Ｓ５０６で出力データの送信を開始してから一定時間が経過したか否かを判定する。
そして、Ｓ５０８で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ５０７へ戻る。

一方、Ｓ５０８で、一定時間が経過したと判定した場合には、本出力情報送信処理を終了する。つまり、出力データの送信を開始してから一定時間が経過したにもかかわらず出力開始通知が受信されない場合には、出力データの送信を中止するようにしているのである。

これに対し、Ｓ５０７で、出力開始通知を受信したと判定した場合には、Ｓ５０９へ移行し、この出力データについて課金情報更新処理（図１３）が実行済みであるか否かを判定する。具体的には、セッション管理情報記憶部２５に記憶されているセッション管理情報を参照し、出力開始通知とともに受信したセッションＩＤについて記憶されている出力開始フラグが「１」であれば課金情報更新処理が実行済みであると判定し、出力開始フラグが「０」であれば課金情報更新処理が実行済みでないと判定する。

このＳ５０９で、課金情報更新処理が実行済みでないと判定した場合には、Ｓ５１０へ移行し、課金情報更新処理を実行する。なお、課金情報更新処理の具体的内容については後述する（図１３）。

続いて、Ｓ５１１では、出力開始フラグを立てる。具体的には、セッション管理情報記憶部２５に記憶されているセッション管理情報のうち、サービス要求元の利用者のユーザＩＤについて記憶されている出力開始フラグの値を「０」から「１」に更新する。その後、Ｓ５１２へ移行する。

一方、Ｓ５０９で、課金情報更新処理が実行済みであると判定した場合には、そのままＳ５１２へ移行する。つまり、課金情報更新処理が実行済みの出力データについては課金情報更新処理が再度実行されないようにしているのである。

Ｓ５１２では、出力データの送信が完了したか否かを判定し、完了したと判定すると本出力情報送信処理を終了する。
次に、機能サーバ２０の制御部２１が行う出力情報削除処理について、図１２のフローチャートを用いて説明する。この出力情報削除処理は、複合機１０から削除指令を受信することにより開始される。なお、削除指令は、上述の出力情報削除要求処理（図８）におけるＳ３０１で送信される。

この出力情報削除処理が開始されると、まず、Ｓ６０１で、出力データを削除可能であるか否かを判定する。具体的には、例えば、削除指令とともに受信したパスワードが誤っていた場合や、セッションＩＤに対応する出力データが記憶部２３のサービス出力情報記憶部２７に保存されていない場合には、出力データを削除可能でないと判定する。

そして、Ｓ６０１で、出力データを削除可能でないと判定した場合には、Ｓ６０２へ移行し、エラーである旨の情報を複合機１０へ送信する。その後、本出力情報削除処理を終了する。

一方、Ｓ６０１で、出力データを削除可能であると判定した場合には、Ｓ６０３へ移行し、出力データを削除する。具体的には、セッション管理情報記憶部２５に記憶されているセッション管理情報を参照し、削除指令とともに受信したセッションＩＤについて記憶されているファイル名に基づき、サービス出力情報記憶部２７に保存されている出力データの中からセッションＩＤに対応する出力データを削除する。

続いて、Ｓ６０４では、出力データを削除した旨の情報を複合機１０へ送信する。その後、本出力情報削除処理を終了する。
次に、機能サーバ２０の制御部２１が行う課金情報更新処理について、図１３のフローチャートを用いて説明する。この課金情報更新処理は、複合機１０から削除指令を受信することにより開始される。なお、削除指令は、上述の出力情報削除要求処理（図８）におけるＳ３０１で送信される。

この課金情報更新処理が開始されると、まず、Ｓ７０１で、出力データの料金を計算する。具体的には、サービスの内容や、出力データの大きさ（印刷枚数等）などに応じて計算する。

続いて、Ｓ７０２では、課金情報記憶部２４に記憶されている課金情報を参照し、サービス要求元の利用者のユーザＩＤについて記憶されているロック情報が「ＦＡＬＳＥ（非ロック状態）」となるまで待機し、「ＦＡＬＳＥ（非ロック状態）」となった場合にＳ７０３へ移行する。なお、サービス要求元の利用者のユーザＩＤは、セッション管理情報記憶部２５に記憶されているセッション管理情報と、複合機１０から受信したセッションＩＤとに基づき判断する。

続いて、Ｓ７０３では、課金情報記憶部２４に記憶されている課金情報のうち、サービス要求元の利用者のユーザＩＤについて記憶されているロック情報を「ＴＲＵＥ（ロック状態）」に書き換える。つまり、課金情報をロックする。これにより、別の処理に基づく課金情報の書き換え処理が同時に行われないようにするのである。

続いて、Ｓ７０４では、課金情報記憶部２４に記憶されている課金情報のうち、サービス要求元の利用者のユーザＩＤについて記憶されている未決済課金金額を読み出す。
続いて、Ｓ７０５では、Ｓ７０４で読み出した未決済課金金額に、Ｓ７０１で算出した出力データの料金を加算する。

続いて、Ｓ７０６では、Ｓ７０５で出力データの料金を加算した金額を、未決済課金金額として書き込む。つまり、未決済課金金額を更新するのである。
最後に、Ｓ７０７では、Ｓ７０３で「ＴＲＵＥ（ロック状態）」に書き換えたロック情報を「ＦＡＬＳＥ（非ロック状態）」に書き換える。つまり、課金情報のロックを解除する。その後、本課金情報更新処理を終了する。

以上説明したように、本第１実施形態の印刷システムでは、複合機１０が、出力データの出力開始を機能サーバ２０へ通知し（Ｓ１１８）、機能サーバ２０は、出力開始の通知を受けた時点で（Ｓ４１２：ＹＥＳ）、その出力データについての課金処理を実行する（Ｓ４１４）。このため、本印刷システムによれば、複合機１０において出力データの出力が完了した場合に課金処理を実行する構成に比べ、不正行為を防止することができる。すなわち、出力データの出力が完了した場合に課金処理を実行する構成では、出力データの出力が完了する直前に意図的に複合機１０を出力データの出力が行えない状態とすることにより、出力データの大部分を出力しつつ課金処理については全く実行されないようにするといった不正行為が可能となってしまう。これに対し、本第１実施形態の印刷システムでは、出力データの出力が開始された段階で課金処理を実行するようにしているため、出力が開始された出力データについて課金処理が確実に実行されることとなり、その結果、不正行為を確実に防止することができるのである。

ただし、出力データの出力が開始された段階で課金処理を実行するようにしたため、出力開始後の異常等により出力データの出力が完了できなかった場合には、課金処理は実行されたものの正常な出力データが得られないということになってしまう。そこで、本実施形態の印刷システムでは、機能サーバ２０が保存している出力データを複合機１０からの要求により送信させることができ（図７，図１１）、その際、既に課金処理が実行されている出力データについては課金処理が再度実行されないようにしている（Ｓ５０９）。このため、本印刷システムによれば、課金処理が実行された分の出力データについては確実に出力することが可能となり、複合機１０の利用者が不利益を受けないようにすることができる。

なお、本第１実施形態の印刷システムでは、複合機１０が、本発明の印刷装置に相当し、記録部１４が、本発明の印刷手段に相当し、サービス利用処理（図５）におけるＳ１１８の処理と、出力情報送信要求処理（図７）におけるＳ２１２の処理とが、本発明の進行状況通知手段に相当する。また、機能サーバ２０が、本発明のデータ送信サーバに相当し、記憶部２３のセッション管理情報記憶部２５が、本発明の課金状況記憶手段に相当し、翻訳コピーサービス（図９）におけるＳ４１２〜Ｓ４１４の処理と、出力情報送信処理（図１１）におけるＳ５０７〜Ｓ５１０の処理とが、本発明の課金手段に相当する。

［第２実施形態］
次に、第２実施形態の印刷システムについて説明する。
第２実施形態の印刷システムは、基本的な構成は上記第１実施形態の印刷システムと同じであるが、上記第１実施形態の印刷システムでは、出力データの出力が開始された場合に課金処理を実行するのに対し、本第２実施形態の印刷システムでは、出力データの出力がある程度行われた段階（出力データの出力開始後その完了前におけるあらかじめ設定された段階）で課金処理を実行する点が異なる。このため、本第２実施形態の印刷システムでは、上記第１実施形態のサービス利用処理（図５）、出力情報送信要求処理（図７）、翻訳コピーサービス（図９）及び出力情報送信処理（図１１）に代えて、後述するサービス利用処理（図１４）、出力情報送信要求処理（図１５）、翻訳コピーサービス（図１６）及び出力情報送信処理（図１７）が行われる。また、機能サーバ２０のセッション管理情報記憶部２５には、セッション管理情報（図１０）の出力開始フラグに代えて、複合機１０において出力データの出力が所定割合行われたか否かを示す出力経過フラグが記憶される。なお、その他の構成及び処理内容については上記第１実施形態の印刷システムと同一であるため、説明を省略する。

まず、第２実施形態の複合機１０の制御部１１が行うサービス利用処理について、図１４のフローチャートを用いて説明する。なお、このサービス利用処理は、上記第１実施形態のサービス利用処理（図５）と基本的な内容は同じであり、具体的には、図１４のＳ８０１〜Ｓ８１８，Ｓ８２１が、図５のＳ１０１〜Ｓ１１９にそれぞれ対応している。つまり、図１４のサービス利用処理は、図５のサービス利用処理に対しＳ８１９，Ｓ８２０の処理が加わっている点のみが異なる。このため、図５と同じ処理の詳細な説明については省略する。

このサービス利用処理が開始されると、まず、Ｓ８０１で、サービス起動指令と、ユーザＩＤ及びパスワードとを、機能サーバ２０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ８０２では、機能サーバ２０から送信されてくるセッションＩＤ及びパラメータ要求指令を受信する。

続いて、Ｓ８０３では、Ｓ８０２で受信したパラメータ要求指令に基づき、パラメータ入力用画面を操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。
続いて、Ｓ８０４では、Ｓ８０３でディスプレイ５２に表示したパラメータ入力用画面で利用者によりパラメータが選択されるまで待機し、パラメータが選択されるとＳ８０５へ移行する。

Ｓ８０５では、Ｓ８０４で選択されたパラメータを、機能サーバ２０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ８０６では、機能サーバ２０から送信されてくる画像入力指令を受信する。

続いて、Ｓ８０７では、翻訳対象の原稿を読取部１３に読み取らせる操作を利用者に促すためのメッセージを、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。
続いて、Ｓ８０８では、利用者により原稿の読み取り操作が行われるまで待機し、読み取り操作が行われるとＳ８０９へ移行する。

Ｓ８０９では、Ｓ８０８で原稿から読み取った画像を表す画像データを、機能サーバ２０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ８１０では、Ｓ８０２で受信したセッションＩＤを、現在の日時と対応させて記憶部１６に保存する。

続いて、Ｓ８１１では、機能サーバ２０から後に送信されてくる出力データを出力可能な状態であるか否かを判定する。
そして、Ｓ８１１で、出力データを出力可能な状態でないと判定した場合には、Ｓ８１２へ移行し、出力可能な状態とするための処置を利用者に促すメッセージを、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。

続いて、Ｓ８１３では、Ｓ８１１で出力データを出力可能な状態でないと最初に判定した時から一定時間が経過したか否かを判定する。
このＳ８１３で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ８１１へ戻る。

一方、Ｓ８１３で、一定時間が経過したと判定した場合には、Ｓ８１４へ移行し、送信待機要求を機能サーバ２０へ送信する。その後、本サービス利用処理を終了する。
これに対し、Ｓ８１１で、出力データを出力可能な状態であると判定した場合には、Ｓ８１５へ移行し、出力データ要求を機能サーバ２０へ送信する。

続いて、Ｓ８１６では、機能サーバ２０から送信されてくる出力データの受信を開始する。
続いて、Ｓ８１７では、機能サーバ２０から受信した出力データの出力を開始する。

続いて、Ｓ８１８では、出力開始通知を機能サーバ２０へ送信する。
続いて、Ｓ８１９では、出力データの出力が所定割合行われたか否かを判定し、所定割合行われたと判定した場合にＳ８２０へ移行する。ここで、出力データの出力が所定割合行われた場合とは、例えば、出力データの出力が１０％完了した場合や、印刷データの表す画像が印刷される複数枚の用紙のうちの一部の用紙についての印刷が完了した場合などとすることができる。つまり、出力データの出力が開始されてから出力が完了するまでの間において設定された所定の段階に達するまで待機するのである。

Ｓ８２０では、出力データの出力が所定割合行われたことを通知するための出力経過通知（本発明の進行状況データに相当）を機能サーバ２０へ送信する。これにより、機能サーバ２０において課金処理が実行されることとなる。

続いて、Ｓ８２１では、出力データの出力が完了したか否かを判定し、出力が完了したと判定すると、本サービス利用処理を終了する。
次に、第２実施形態の複合機１０の制御部１１が行う出力情報送信要求処理について、図１５のフローチャートを用いて説明する。なお、この出力情報送信要求処理は、上記第１実施形態の出力情報送信要求処理（図７）と基本的な内容は同じであり、具体的には、図１５のＳ９０１〜Ｓ９１２，Ｓ９１５が、図７のＳ２０１〜Ｓ２１３にそれぞれ対応している。つまり、図１５の出力情報送信要求処理は、図７の出力情報送信要求処理に対しＳ９１３，Ｓ９１４の処理が加わっている点のみが異なる。このため、図７と同じ処理の詳細な説明については省略する。

この出力情報送信要求処理が開始されると、まず、Ｓ９０１で、出力指令と、セッションＩＤと、ユーザＩＤ及びパスワードとを、機能サーバ２０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ９０２では、機能サーバ２０から送信されてくる情報を受信する。

続いて、Ｓ９０３では、Ｓ９０２で受信した情報がエラーである旨の情報であるか否かを判定する。
このＳ９０３で、受信した情報がエラーである旨の情報であると判定した場合には、Ｓ９０４へ移行し、エラーである旨のメッセージを操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。その後、本出力情報送信要求処理を終了する。

一方、Ｓ９０３で、受信した情報がエラーである旨の情報でないと判定した場合には、Ｓ９０５へ移行し、機能サーバ２０から後に送信されてくる出力データを出力可能な状態であるか否かを判定する。

そして、Ｓ９０５で、出力データを出力可能な状態でないと判定した場合には、Ｓ９０６へ移行し、出力可能な状態とするための処置を利用者に促すメッセージを、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。

続いて、Ｓ９０７では、Ｓ９０５で出力データを出力可能な状態でないと最初に判定した時から一定時間が経過したか否かを判定する。
このＳ９０７で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ９０５へ戻る。

一方、Ｓ９０７で、一定時間が経過したと判定した場合には、Ｓ９０８へ移行し、送信待機要求を機能サーバ２０へ送信する。その後、本出力情報送信要求処理を終了する。
これに対し、Ｓ９０５で、出力データを出力可能な状態であると判定した場合には、Ｓ９０９へ移行し、出力データ要求を機能サーバ２０へ送信する。

続いて、Ｓ９１０では、機能サーバ２０から送信されてくる出力データの受信を開始する。
続いて、Ｓ９１１では、機能サーバ２０から受信した出力データの出力を開始する。

続いて、Ｓ９１２では、出力開始通知を機能サーバ２０へ送信する。
続いて、Ｓ９１３では、出力データの出力が所定割合行われたか否かを判定し、所定割合行われたと判定した場合にＳ９１４へ移行する。

Ｓ９１４では、出力データの出力が所定割合行われたことを通知するための出力経過通知を機能サーバ２０へ送信する。
続いて、Ｓ９１５では、出力データの出力が完了したか否かを判定し、出力が完了したと判定すると、本出力情報送信要求処理を終了する。

次に、第２実施形態の機能サーバ２０の制御部２１が行う翻訳コピーサービスについて、図１６のフローチャートを用いて説明する。なお、この翻訳コピーサービスは、上記第１実施形態の翻訳コピーサービス（図９）と基本的な内容は同じであり、具体的には、図１６のＳ１００１〜Ｓ１０１３，Ｓ１０１６，Ｓ１０１８が、図９のＳ４０１〜Ｓ４１４，Ｓ４１６にそれぞれ対応している。つまり、図１６の翻訳コピーサービスは、図９の翻訳コピーサービスに対しＳ１０１４，Ｓ１０１５の処理が加わっている点と、Ｓ４１５の処理に代えてＳ１０１７の処理を行う点とが異なる。このため、図９と同じ処理の詳細な説明については省略する。

この翻訳コピーサービスが開始されると、まず、Ｓ１００１で、セッションＩＤを生成し、その生成したセッションＩＤを記憶部２３のセッション管理情報記憶部２５にセッション管理情報として登録する。

続いて、Ｓ１００２では、Ｓ１００１で生成したセッションＩＤと、パラメータ要求指令とを、複合機１０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ１００３では、複合機１０から送信されてくるパラメータを受信する。

続いて、Ｓ１００４では、画像入力指令を複合機１０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ１００５では、複合機１０から送信されてくる画像データを受信する。
続いて、Ｓ１００６では、Ｓ１００５で受信した画像データにＯＣＲ処理を施すことにより画像に含まれるテキストを認識し、その認識したテキストに対して翻訳処理を行う。

さらに、Ｓ１００７では、Ｓ１００６で翻訳したテキストについて印刷レイアウトを設定することにより、出力データ（翻訳後のテキストの画像を表す印刷データ）を生成する。

続いて、Ｓ１００８では、Ｓ１００７で生成した出力データを、記憶部２３のサービス出力情報記憶部２７に保存する。
続いて、Ｓ１００９では、出力データ要求を複合機１０から受信したか否かを判定する。

このＳ１００９で、出力データ要求を受信していないと判定した場合には、Ｓ１０１０へ移行し、送信待機要求を受信したか否かを判定する。
そして、Ｓ１０１０で、送信待機要求を受信していないと判定した場合には、Ｓ１００９へ戻る。

一方、Ｓ１０１０で、送信待機要求を受信したと判定した場合には、本翻訳コピーサービスを終了する。
これに対し、Ｓ１００９で、出力データ要求を受信したと判定した場合には、Ｓ１０１１へ移行し、Ｓ１００７で生成した出力データを複合機１０へ送信する処理を開始する。

続いて、Ｓ１０１２では、出力開始通知を複合機１０から受信したか否かを判定する。
このＳ１０１２で、出力開始通知を受信していないと判定した場合には、Ｓ１０１３へ移行し、Ｓ１０１１で出力データの送信を開始してから一定時間が経過したか否かを判定する。

そして、Ｓ１０１３で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ１０１２へ戻る。
一方、Ｓ１０１３で、一定時間が経過したと判定した場合には、本翻訳コピーサービスを終了する。

これに対し、Ｓ１０１２で、出力開始通知を受信したと判定した場合には、Ｓ１０１４へ移行し、出力データの出力が所定割合行われたことの通知である出力経過通知を複合機１０から受信したか否かを判定する。

このＳ１０１４で、出力経過通知を受信していないと判定した場合には、Ｓ１０１５へ移行し、Ｓ１０１２で出力開始通知を受信してから一定時間が経過したか否かを判定する。

そして、Ｓ１０１５で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ１０１４へ戻る。
一方、Ｓ１０１５で、一定時間が経過したと判定した場合には、本翻訳コピーサービスを終了する。つまり、出力開始通知を受信してから一定時間が経過したにもかかわらず出力経過通知が受信されない場合には、出力データの送信を中止するようにしているのである。

これに対し、Ｓ１０１４で、出力経過通知を受信したと判定した場合には、Ｓ１０１６へ移行し、課金情報更新処理（図１３）を実行する。
続いて、Ｓ１０１７では、出力経過フラグを立てる。具体的には、セッション管理情報記憶部２５に記憶されているセッション管理情報のうち、サービス要求元の利用者のユーザＩＤについて記憶されている出力経過フラグの値を「０」から「１」に更新する。

続いて、Ｓ１０１８では、出力データの送信が完了したか否かを判定し、完了したと判定すると本翻訳コピーサービスを終了する。
次に、第２実施形態の機能サーバ２０の制御部２１が行う出力情報送信処理について、図１７のフローチャートを用いて説明する。なお、この出力情報送信処理は、上記第１実施形態の出力情報送信処理（図１１）と基本的な内容は同じであり、具体的には、図１７のＳ１１０１〜Ｓ１１０８，Ｓ１１１１，Ｓ１１１２，Ｓ１１１４が、図１１のＳ５０１〜Ｓ５１０，Ｓ５１２にそれぞれ対応している。つまり、図１７の出力情報送信処理は、図１１の出力情報送信処理に対しＳ１１０９，Ｓ１１１０の処理が加わっている点と、Ｓ５１１の処理に代えてＳ１１１３の処理を行う点とが異なる。このため、図１１と同じ処理の詳細な説明については省略する。

この出力情報送信処理が開始されると、まず、Ｓ１１０１で、出力データを送信可能であるか否かを判定する。
そして、Ｓ１１０１で、出力データを送信可能でないと判定した場合には、Ｓ１１０２へ移行し、エラーである旨の情報を複合機１０へ送信する。その後、本出力情報送信処理を終了する。

一方、Ｓ１１０１で、出力データを送信可能であると判定した場合には、Ｓ１１０３へ移行し、出力データを送信可能である旨の情報を複合機１０へ送信する。
続いて、Ｓ１１０４では、出力データ要求を複合機１０から受信したか否かを判定する。

このＳ１１０４で、出力データ要求を受信していないと判定した場合には、Ｓ１１０５へ移行し、送信待機要求を受信したか否かを判定する。
そして、Ｓ１１０５で、送信待機要求を受信していないと判定した場合には、Ｓ１１０４へ戻る。

一方、Ｓ１１０５で、送信待機要求を受信したと判定した場合には、本出力情報送信処理を終了する。
これに対し、Ｓ１１０４で、出力データ要求を受信したと判定した場合には、Ｓ１１０６へ移行し、サービス出力情報記憶部２７に保存されている出力データを複合機１０へ送信する処理を開始する。

続いて、Ｓ１１０７では、出力開始通知を複合機１０から受信したか否かを判定する。
このＳ１１０７で、出力開始通知を受信していないと判定した場合には、Ｓ１１０８へ移行し、Ｓ１１０６で出力データの送信を開始してから一定時間が経過したか否かを判定する。

そして、Ｓ１１０８で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ１１０７へ戻る。
一方、Ｓ１１０８で、一定時間が経過したと判定した場合には、本出力情報送信処理を終了する。

これに対し、Ｓ１１０７で、出力開始通知を受信したと判定した場合には、Ｓ１１０９へ移行し、出力データの出力が所定割合行われたことの通知である出力経過通知を複合機１０から受信したか否かを判定する。

このＳ１１０９で、出力経過通知を受信していないと判定した場合には、Ｓ１１１０へ移行し、Ｓ１１０７で出力開始通知を受信してから一定時間が経過したか否かを判定する。

そして、Ｓ１１１０で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ１１０９へ戻る。
一方、Ｓ１１１０で、一定時間が経過したと判定した場合には、本出力情報送信処理を終了する。つまり、出力開始通知を受信してから一定時間が経過したにもかかわらず出力経過通知が受信されない場合には、出力データの送信を中止するようにしているのである。

これに対し、Ｓ１１０９で、出力経過通知を受信したと判定した場合には、Ｓ１１１１へ移行し、この出力データについて課金情報更新処理（図１３）が実行済みであるか否かを判定する。

このＳ１１１１で、課金情報更新処理が実行済みでないと判定した場合には、Ｓ１１１２へ移行し、課金情報更新処理を実行する。
続いて、Ｓ１１１３では、出力経過フラグを立てる。その後、Ｓ１１１２へ移行する。

一方、Ｓ１１０９で、課金情報更新処理が実行済みであると判定した場合には、そのままＳ１１１２へ移行する。
Ｓ１１１２では、出力データの送信が完了したか否かを判定し、完了したと判定すると本出力情報送信処理を終了する。

以上説明したように、本第２実施形態の印刷システムでは、複合機１０が、出力データの出力が所定割合行われたことを機能サーバ２０へ通知し（Ｓ８２０）、機能サーバ２０は、その通知を受けた時点で（Ｓ１０１４：ＹＥＳ）、その出力データについての課金処理を実行する（Ｓ１０１６）。このため、本印刷システムによれば、出力データの出力が完了した場合に課金処理を実行する構成に比べ、早い段階で課金処理が実行されることとなるため、不正行為を抑制することができる。特に、出力データの主要部が出力される前に課金処理が実行されるように設定されていれば、不正行為を効果的に抑制することができる。また、出力データの出力を開始した場合に課金処理を実行する構成（第１実施形態の構成）に比べ、出力データの出力開始後にその出力ができない状態となった場合にも比較的適切な課金を行うことができる。

なお、課金のタイミングはサービスごとに異ならせてもよい。例えば、１枚目は表紙が印刷され、２枚目から目的とするデータが出力される場合は、２枚目以降に課金処理を実行させたり、最後に全ページ数などの書誌的な情報が印刷される場合は、最後のページを印刷する直前に課金処理を実行させてもよい。

さらに、本印刷システムにおいても、上記第１実施形態の印刷システムと同様、機能サーバ２０が保存している出力データを複合機１０からの要求により送信させることができ（図１５，図１７）、その際、既に課金処理が実行されている出力データについては課金処理が再度実行されないようにしているため（Ｓ１１１１）、課金処理が実行された分の出力データについては確実に出力することが可能となり、複合機１０の利用者が不利益を受けないようにすることができる。

なお、本第２実施形態の印刷システムでは、サービス利用処理（図１４）におけるＳ８２０の処理と、出力情報送信要求処理（図１５）におけるＳ９１４の処理とが、本発明の進行状況通知手段に相当する。また、翻訳コピーサービス（図１６）におけるＳ１０１４〜Ｓ１０１６の処理と、出力情報送信処理（図１７）におけるＳ１１０９〜Ｓ１１１２の処理とが、本発明の課金手段に相当する。

［第３実施形態］
次に、第３実施形態の印刷システムについて説明する。
第３実施形態の印刷システムは、基本的な構成は上記第１実施形態の印刷システムと同じであるが、上記第１実施形態の印刷システムでは、出力データの出力が開始された場合に課金処理を一度に実行するのに対し、本第３実施形態の印刷システムでは、出力データの出力状況に応じて課金処理を段階的に実行する点が異なる。このため、本第３実施形態の印刷システムでは、上記第１実施形態のサービス利用処理（図５）、出力情報送信要求処理（図７）、翻訳コピーサービス（図９）及び出力情報送信処理（図１１）に代えて、後述するサービス利用処理（図１８）、出力情報送信要求処理（図１９）、翻訳コピーサービス（図２０）及び出力情報送信処理（図２１）が行われる。また、機能サーバ２０のセッション管理情報記憶部２５には、セッション管理情報（図１０）の出力開始フラグに加えて、複合機１０における出力データの出力状況を示す出力経過フラグが記憶される。具体的には、出力データの出力が２５％完了したか否かを示す第１の出力経過フラグと、出力データの出力が５０％完了したか否かを示す第２の出力経過フラグと、出力データの出力が７５％完了したか否かを示す第３の出力経過フラグとがそれぞれ記憶される。なお、その他の構成及び処理内容については上記第１実施形態の印刷システムと同一であるため、説明を省略する。

まず、第３実施形態の複合機１０の制御部１１が行うサービス利用処理について、図１８のフローチャートを用いて説明する。なお、このサービス利用処理は、上記第１実施形態のサービス利用処理（図５）と基本的な内容は同じであり、具体的には、図１８のＳ１２０１〜Ｓ１２１８，Ｓ１２２５が、図５のＳ１０１〜Ｓ１１９にそれぞれ対応している。つまり、図１８のサービス利用処理は、図５のサービス利用処理に対しＳ１２１９〜Ｓ１２２４の処理が加わっている点のみが異なる。このため、図５と同じ処理の詳細な説明については省略する。

このサービス利用処理が開始されると、まず、Ｓ１２０１で、サービス起動指令と、ユーザＩＤ及びパスワードとを、機能サーバ２０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ１２０２では、機能サーバ２０から送信されてくるセッションＩＤ及びパラメータ要求指令を受信する。

続いて、Ｓ１２０３では、Ｓ１２０２で受信したパラメータ要求指令に基づき、パラメータ入力用画面を操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。
続いて、Ｓ１２０４では、Ｓ１２０３でディスプレイ５２に表示したパラメータ入力用画面で利用者によりパラメータが選択されるまで待機し、パラメータが選択されるとＳ１２０５へ移行する。

Ｓ１２０５では、Ｓ１２０４で選択されたパラメータを、機能サーバ２０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ１２０６では、機能サーバ２０から送信されてくる画像入力指令を受信する。

続いて、Ｓ１２０７では、翻訳対象の原稿を読取部１３に読み取らせる操作を利用者に促すためのメッセージを、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。
続いて、Ｓ１２０８では、利用者により原稿の読み取り操作が行われるまで待機し、読み取り操作が行われるとＳ１２０９へ移行する。

Ｓ１２０９では、Ｓ１２０８で原稿から読み取った画像を表す画像データを、機能サーバ２０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ１２１０では、Ｓ１２０２で受信したセッションＩＤを、現在の日時と対応させて記憶部１６に保存する。

続いて、Ｓ１２１１では、機能サーバ２０から後に送信されてくる出力データを出力可能な状態であるか否かを判定する。
そして、Ｓ１２１１で、出力データを出力可能な状態でないと判定した場合には、Ｓ１２１２へ移行し、出力可能な状態とするための処置を利用者に促すメッセージを、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。

続いて、Ｓ１２１３では、Ｓ１２１１で出力データを出力可能な状態でないと最初に判定した時から一定時間が経過したか否かを判定する。
このＳ１２１３で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ１２１１へ戻る。

一方、Ｓ１２１３で、一定時間が経過したと判定した場合には、Ｓ１２１４へ移行し、送信待機要求を機能サーバ２０へ送信する。その後、本サービス利用処理を終了する。
これに対し、Ｓ１２１１で、出力データを出力可能な状態であると判定した場合には、Ｓ１２１５へ移行し、出力データ要求を機能サーバ２０へ送信する。

続いて、Ｓ１２１６では、機能サーバ２０から送信されてくる出力データの受信を開始する。
続いて、Ｓ１２１７では、機能サーバ２０から受信した出力データの出力を開始する。

続いて、Ｓ１２１８では、出力開始通知を機能サーバ２０へ送信する。これにより、機能サーバ２０において、出力データ全体の課金料金の一部に当たる料金（例えば２５％の料金）の課金処理が実行されることとなる。

続いて、Ｓ１２１９では、出力データの出力が２５％完了したか否かを判定し、２５％完了したと判定すると、Ｓ１２２０へ移行する。
Ｓ１２２０では、出力データの出力が２５％完了したことを通知するための第１出力経過通知（本発明の進行状況データに相当）を機能サーバ２０へ送信する。これにより、機能サーバ２０において、出力データ全体の課金料金の一部に当たる料金（例えば２５％の料金）の課金処理が実行されることとなる。

続いて、Ｓ１２２１では、出力データの出力が５０％完了したか否かを判定し、５０％完了したと判定すると、Ｓ１２２２へ移行する。
Ｓ１２２２では、出力データの出力が５０％完了したことを通知するための第２出力経過通知（本発明の進行状況データに相当）を機能サーバ２０へ送信する。これにより、機能サーバ２０において、出力データ全体の課金料金の一部に当たる料金（例えば２５％の料金）の課金処理が実行されることとなる。

続いて、Ｓ１２２３では、出力データの出力が７５％完了したか否かを判定し、７５％完了したと判定すると、Ｓ１２２４へ移行する。
Ｓ１２２４では、出力データの出力が７５％完了したことを通知するための第３出力経過通知（本発明の進行状況データに相当）を機能サーバ２０へ送信する。これにより、機能サーバ２０において、出力データ全体の課金料金の一部に当たる料金（例えば２５％の料金）の課金処理が実行されることとなる。

続いて、Ｓ１２２５では、出力データの出力が完了したか否かを判定し、出力が完了したと判定すると、本サービス利用処理を終了する。
次に、第３実施形態の複合機１０の制御部１１が行う出力情報送信要求処理について、図１９のフローチャートを用いて説明する。なお、この出力情報送信要求処理は、上記第１実施形態の出力情報送信要求処理（図７）と基本的な内容は同じであり、具体的には、図１９のＳ１３０１〜Ｓ１３１２，Ｓ１３１９が、図７のＳ２０１〜Ｓ２１３にそれぞれ対応している。つまり、図１９の出力情報送信要求処理は、図７の出力情報送信要求処理に対しＳ１３１３〜Ｓ１３１８の処理が加わっている点のみが異なる。このため、図７と同じ処理の詳細な説明については省略する。

この出力情報送信要求処理が開始されると、まず、Ｓ１３０１で、出力指令と、セッションＩＤと、ユーザＩＤ及びパスワードとを、機能サーバ２０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ１３０２では、機能サーバ２０から送信されてくる情報を受信する。

続いて、Ｓ１３０３では、Ｓ１３０２で受信した情報がエラーである旨の情報であるか否かを判定する。
このＳ１３０３で、受信した情報がエラーである旨の情報であると判定した場合には、Ｓ１３０４へ移行し、エラーである旨のメッセージを操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。その後、本出力情報送信要求処理を終了する。

一方、Ｓ１３０３で、受信した情報がエラーである旨の情報でないと判定した場合には、Ｓ１３０５へ移行し、機能サーバ２０から後に送信されてくる出力データを出力可能な状態であるか否かを判定する。

そして、Ｓ１３０５で、出力データを出力可能な状態でないと判定した場合には、Ｓ１３０６へ移行し、出力可能な状態とするための処置を利用者に促すメッセージを、操作パネル１２ａのディスプレイ５２に表示する。

続いて、Ｓ１３０７では、Ｓ１３０５で出力データを出力可能な状態でないと最初に判定した時から一定時間が経過したか否かを判定する。
このＳ１３０７で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ１３０５へ戻る。

一方、Ｓ１３０７で、一定時間が経過したと判定した場合には、Ｓ１３０８へ移行し、送信待機要求を機能サーバ２０へ送信する。その後、本出力情報送信要求処理を終了する。

これに対し、Ｓ１３０５で、出力データを出力可能な状態であると判定した場合には、Ｓ１３０９へ移行し、出力データ要求を機能サーバ２０へ送信する。
続いて、Ｓ１３１０では、機能サーバ２０から送信されてくる出力データの受信を開始する。

続いて、Ｓ１３１１では、機能サーバ２０から受信した出力データの出力を開始する。
続いて、Ｓ１３１２では、出力開始通知を機能サーバ２０へ送信する。
続いて、Ｓ１３１３では、出力データの出力が２５％完了したか否かを判定し、２５％完了したと判定すると、Ｓ１３１４へ移行する。

Ｓ１３１４では、出力データの出力が２５％完了したことを通知するための第１出力経過通知を機能サーバ２０へ送信する。
続いて、Ｓ１３１５では、出力データの出力が５０％完了したか否かを判定し、５０％完了したと判定すると、Ｓ１３１６へ移行する。

Ｓ１３１６では、出力データの出力が５０％完了したことを通知するための第２出力経過通知を機能サーバ２０へ送信する。
続いて、Ｓ１３１７では、出力データの出力が７５％完了したか否かを判定し、７５％完了したと判定すると、Ｓ１３１８へ移行する。

Ｓ１３１８では、出力データの出力が７５％完了したことを通知するための第３出力経過通知を機能サーバ２０へ送信する。
続いて、Ｓ１３１９では、出力データの出力が完了したか否かを判定し、出力が完了したと判定すると、本出力情報送信要求処理を終了する。

次に、第３実施形態の機能サーバ２０の制御部２１が行う翻訳コピーサービスについて、図２０のフローチャートを用いて説明する。なお、この翻訳コピーサービスは、上記第１実施形態の翻訳コピーサービス（図９）と基本的な内容は同じであり、具体的には、図２０のＳ１４０１〜Ｓ１４１５，Ｓ１４２１が、図９のＳ４０１〜Ｓ４１６にそれぞれ対応している。つまり、図２０の翻訳コピーサービスは、図９の翻訳コピーサービスに対しＳ１４１６〜Ｓ１４２０の処理が加わっている点のみが異なる。このため、図９と同じ処理の詳細な説明については省略する。

この翻訳コピーサービスが開始されると、まず、Ｓ１４０１で、セッションＩＤを生成し、その生成したセッションＩＤを記憶部２３のセッション管理情報記憶部２５にセッション管理情報として登録する。

続いて、Ｓ１４０２では、Ｓ１４０１で生成したセッションＩＤと、パラメータ要求指令とを、複合機１０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ１４０３では、複合機１０から送信されてくるパラメータを受信する。

続いて、Ｓ１４０４では、画像入力指令を複合機１０へ送信する処理を行う。
続いて、Ｓ１４０５では、複合機１０から送信されてくる画像データを受信する。
続いて、Ｓ１４０６では、Ｓ１４０５で受信した画像データにＯＣＲ処理を施すことにより画像に含まれるテキストを認識し、その認識したテキストに対して翻訳処理を行う。

さらに、Ｓ１４０７では、Ｓ１４０６で翻訳したテキストについて印刷レイアウトを設定することにより、出力データ（翻訳後のテキストの画像を表す印刷データ）を生成する。

続いて、Ｓ１４０８では、Ｓ１４０７で生成した出力データを、記憶部２３のサービス出力情報記憶部２７に保存する。
続いて、Ｓ１４０９では、出力データ要求を複合機１０から受信したか否かを判定する。

このＳ１４０９で、出力データ要求を受信していないと判定した場合には、Ｓ１４１０へ移行し、送信待機要求を受信したか否かを判定する。
そして、Ｓ１４１０で、送信待機要求を受信していないと判定した場合には、Ｓ１４０９へ戻る。

一方、Ｓ１４１０で、送信待機要求を受信したと判定した場合には、本翻訳コピーサービスを終了する。
これに対し、Ｓ１４０９で、出力データ要求を受信したと判定した場合には、Ｓ１４１１へ移行し、Ｓ１４０７で生成した出力データを複合機１０へ送信する処理を開始する。

続いて、Ｓ１４１２では、出力開始通知を複合機１０から受信したか否かを判定する。
このＳ１４１２で、出力開始通知を受信していないと判定した場合には、Ｓ１４１３へ移行し、Ｓ１４１１で出力データの送信を開始してから一定時間が経過したか否かを判定する。

そして、Ｓ１４１３で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ１４１２へ戻る。
一方、Ｓ１４１３で、一定時間が経過したと判定した場合には、本翻訳コピーサービスを終了する。

これに対し、Ｓ１４１２で、出力開始通知を受信したと判定した場合には、Ｓ１４１４へ移行し、出力データ全体の課金料金の一部に当たる料金（例えば２５％の料金）を課金するための課金情報更新処理を実行する（図１３）。

続いて、Ｓ４１５では、出力開始フラグを立てる。具体的には、セッション管理情報記憶部２５に記憶されているセッション管理情報のうち、サービス要求元の利用者のユーザＩＤについて記憶されている出力開始フラグの値を「０」から「１」に更新する。

続いて、Ｓ１４１６では、出力データの出力が所定割合（２５％、５０％又は７５％）完了したことの通知である出力経過通知（第１出力経過通知、第２出力経過通知又は第３出力経過通知）を複合機１０から受信したか否かを判定する。なお、出力経過通知は、上述のサービス利用処理（図１８）におけるＳ１２２０，Ｓ１２２２，Ｓ１２２４で送信される。

このＳ１４１６で、出力経過通知を受信したと判定した場合には、Ｓ１４１７へ移行し、出力データ全体の課金料金の一部に当たる料金（例えば２５％の料金）を課金するための課金情報更新処理を実行する（図１３）。

続いて、Ｓ１４１８では、出力経過通知に応じた出力経過フラグ（第１出力経過通知の場合には第１の出力経過フラグ、第２出力経過通知の場合には第２の出力経過フラグ、第３出力経過通知の場合には第３の出力経過フラグ）を立てる。具体的には、セッション管理情報記憶部２５に記憶されているセッション管理情報のうち、サービス要求元の利用者のユーザＩＤについて記憶されている出力経過フラグの値を「０」から「１」に更新する。その後、Ｓ１４１６へ戻る。

一方、Ｓ１４１６で、出力経過通知を受信していないと判定した場合には、Ｓ１４１９へ移行し、Ｓ１４１２で出力開始通知を受信してから一定時間が経過したか否かを判定する。

そして、Ｓ１４１９で、一定時間が経過したと判定した場合には、本翻訳コピーサービスを終了する。つまり、出力開始通知を受信してから一定時間が経過したにもかかわらず出力経過通知が受信されない場合には、出力データの送信を中止するようにしているのである。

一方、Ｓ１４１９で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ１４２０へ移行し、出力データ全体の料金の課金処理が完了したか否か（具体的には、第３の出力経過フラグが立っているか否か）を判定する。

このＳ１４２０で、出力データ全体の料金の課金処理が完了していないと判定した場合には、Ｓ１４１６へ戻る。
一方、Ｓ１４２０で、出力データ全体の料金の課金処理が完了したと判定した場合には、Ｓ１４２１へ移行して、出力データの送信が完了したか否かを判定し、完了したと判定すると本翻訳コピーサービスを終了する。

次に、第３実施形態の機能サーバ２０の制御部２１が行う出力情報送信処理について、図２１のフローチャートを用いて説明する。なお、この出力情報送信処理は、上記第１実施形態の出力情報送信処理（図１１）と基本的な内容は同じであり、具体的には、図２１のＳ１５０１〜Ｓ１５１１，Ｓ１５１８が、図１１のＳ５０１〜Ｓ５１２にそれぞれ対応している。つまり、図２１の出力情報送信処理は、図１１の出力情報送信処理に対しＳ１５１２〜Ｓ１５１７の処理が加わっている点のみが異なる。このため、図１１と同じ処理の詳細な説明については省略する。

この出力情報送信処理が開始されると、まず、Ｓ１５０１で、出力データを送信可能であるか否かを判定する。
そして、Ｓ１５０１で、出力データを送信可能でないと判定した場合には、Ｓ１５０２へ移行し、エラーである旨の情報を複合機１０へ送信する。その後、本出力情報送信処理を終了する。

一方、Ｓ１５０１で、出力データを送信可能であると判定した場合には、Ｓ１５０３へ移行し、出力データを送信可能である旨の情報を複合機１０へ送信する。
続いて、Ｓ１５０４では、出力データ要求を複合機１０から受信したか否かを判定する。

このＳ１５０４で、出力データ要求を受信していないと判定した場合には、Ｓ１５０５へ移行し、送信待機要求を受信したか否かを判定する。
そして、Ｓ１５０５で、送信待機要求を受信していないと判定した場合には、Ｓ１５０４へ戻る。

一方、Ｓ１５０５で、送信待機要求を受信したと判定した場合には、本出力情報送信処理を終了する。
これに対し、Ｓ１５０４で、出力データ要求を受信したと判定した場合には、Ｓ１５０６へ移行し、サービス出力情報記憶部２７に保存されている出力データを複合機１０へ送信する処理を開始する。

続いて、Ｓ１５０７では、出力開始通知を複合機１０から受信したか否かを判定する。
このＳ１５０７で、出力開始通知を受信していないと判定した場合には、Ｓ１５０８へ移行し、Ｓ１５０６で出力データの送信を開始してから一定時間が経過したか否かを判定する。

そして、Ｓ１５０８で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ１５０７へ戻る。
一方、Ｓ１５０８で、一定時間が経過したと判定した場合には、本出力情報送信処理を終了する。

これに対し、Ｓ１５０７で、出力開始通知を受信したと判定した場合には、Ｓ１５０９へ移行し、この出力データについて、出力開始通知の受信に対する課金情報更新処理（図１３）が実行済みであるか否かを判定する。具体的には、セッション管理情報記憶部２５に記憶されているセッション管理情報を参照し、出力開始通知とともに受信したセッションＩＤについて記憶されている出力開始フラグが「１」であれば出力開始通知の受信に対する課金情報更新処理が実行済みであると判定し、出力開始フラグが「０」であれば実行済みでないと判定する。

このＳ１５０９で、課金情報更新処理が実行済みでないと判定した場合には、Ｓ１５１０へ移行し、出力データ全体の課金料金の一部に当たる料金（例えば２５％の料金）を課金するための課金情報更新処理を実行する（図１３）。

続いて、Ｓ１５１１では、出力開始フラグを立てる。具体的には、セッション管理情報記憶部２５に記憶されているセッション管理情報のうち、サービス要求元の利用者のユーザＩＤについて記憶されている出力開始フラグの値を「０」から「１」に更新する。その後、Ｓ１５１２へ移行する。

一方、Ｓ１５０９で、課金情報更新処理が実行済みであると判定した場合には、そのままＳ１５１２へ移行する。つまり、出力開始通知の受信に対する課金情報更新処理が実行済みの出力データについては、出力開始通知の受信に対する課金情報更新処理が再度実行されないようにしているのである。

Ｓ１５１２では、出力データの出力が所定割合（２５％、５０％又は７５％）完了したことの通知である出力経過通知（第１出力経過通知、第２出力経過通知又は第３出力経過通知）を複合機１０から受信したか否かを判定する。なお、出力経過通知は、上述の出力情報送信要求処理（図１９）におけるＳ１３１４，Ｓ１３１６，Ｓ１３１８で送信される。

このＳ１５１２で、出力経過通知を受信したと判定した場合には、Ｓ１５１３へ移行し、この出力データについて、出力経過通知の受信に対する課金情報更新処理（図１３）が実行済みであるか否かを判定する。具体的には、セッション管理情報記憶部２５に記憶されているセッション管理情報を参照し、出力開始通知とともに受信したセッションＩＤについて記憶されている出力経過フラグ（第１出力経過通知の場合には第１の出力経過フラグ、第２出力経過通知の場合には第２の出力経過フラグ、第３出力経過通知の場合には第３の出力経過フラグ）が「１」であれば出力経過通知の受信に対する課金情報更新処理が実行済みであると判定し、出力経過フラグが「０」であれば実行済みでないと判定する。

このＳ１５１３で、課金情報更新処理が実行済みでないと判定した場合には、Ｓ１５１４へ移行し、出力データ全体の課金料金の一部に当たる料金（例えば２５％の料金）を課金するための課金情報更新処理を実行する（図１３）。

続いて、Ｓ１５１５では、出力経過通知に応じた出力経過フラグ（第１出力経過通知の場合には第１の出力経過フラグ、第２出力経過通知の場合には第２の出力経過フラグ、第３出力経過通知の場合には第３の出力経過フラグ）を立てる。具体的には、セッション管理情報記憶部２５に記憶されているセッション管理情報のうち、サービス要求元の利用者のユーザＩＤについて記憶されている出力経過フラグの値を「０」から「１」に更新する。その後、Ｓ１５１２へ戻る。

一方、Ｓ１５１３で、課金情報更新処理が実行済みであると判定した場合には、そのままＳ１５１２へ戻る。つまり、出力経過通知の受信に対する課金情報更新処理が実行済みの出力データについては、出力経過通知の受信に対する課金情報更新処理が再度実行されないようにしているのである。

また、Ｓ１５１２で、出力経過通知を受信していないと判定した場合には、Ｓ１５１６へ移行し、Ｓ１５０７で出力開始通知を受信してから一定時間が経過したか否かを判定する。

そして、Ｓ１５１６で、一定時間が経過したと判定した場合には、本出力情報送信処理を終了する。つまり、出力開始通知を受信してから一定時間が経過したにもかかわらず出力経過通知が受信されない場合には、出力データの送信を中止するようにしているのである。

一方、Ｓ１５１６で、一定時間が経過していないと判定した場合には、Ｓ１５１７へ移行し、出力データ全体の料金の課金処理が完了したか否か（具体的には、第３の出力経過フラグが立っているか否か）を判定する。

このＳ１５１７で、出力データ全体の料金の課金処理が完了していないと判定した場合には、Ｓ１５１２へ戻る。
一方、Ｓ１５１７で、出力データ全体の料金の課金処理が完了したと判定した場合には、Ｓ１５１８へ移行して、出力データの送信が完了したか否かを判定し、完了したと判定すると本出力情報送信処理を終了する。

以上説明したように、本第３実施形態の印刷システムでは、複合機１０が、出力データの出力状況（出力開始、２５％完了、５０％完了、７５％完了）を機能サーバ２０へ通知し（Ｓ１２１８，Ｓ１２２０，Ｓ１２２２，Ｓ１２２４）、機能サーバ２０は、その通知を受けた時点で（Ｓ１４１２：ＹＥＳ，Ｓ１４１６：ＹＥＳ）、その出力データについての課金処理を実行する（Ｓ１４１４，Ｓ１４１７）。このため、本印刷システムによれば、出力データの出力状況に見合った適切な課金処理を行うことができる。

さらに、本印刷システムにおいても、上記第１実施形態の印刷システムと同様、機能サーバ２０が保存している出力データを複合機１０からの要求により送信させることができ（図１９，図２１）、その際、既に課金処理が実行されている出力データについては課金処理が再度実行されないようにしているため（Ｓ１５０９，Ｓ１５１３）、課金処理が実行された分の出力データについては確実に出力することが可能となり、複合機１０の利用者が不利益を受けないようにすることができる。

なお、本第３実施形態の印刷システムでは、サービス利用処理（図１８）におけるＳ１２１８，Ｓ１２２０，Ｓ１２２２，Ｓ１２２４の処理と、出力情報送信要求処理（図１９）におけるＳ１３１２，Ｓ１３１４，Ｓ１３１６，Ｓ１３１８の処理とが、本発明の進行状況通知手段に相当する。また、翻訳コピーサービス（図２０）におけるＳ１４１２〜Ｓ１４１４，Ｓ１４１６，Ｓ１４１７の処理と、出力情報送信処理（図２１）におけるＳ１５０７〜Ｓ１５１０，Ｓ１５１２，Ｓ１５１３の処理とが、本発明の課金手段に相当する。

以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、上記各実施形態の印刷システムでは、複合機１０の利用者ごとに課金を管理するようにしているが、これに代えて、複合機１０ごとに課金を管理するようにしてもよい。このようにすれば、機能サーバ２０は、サービス要求元の複合機１０さえ識別することができれば課金処理を行うことができるため、ユーザＩＤやパスワードの入力操作を不要とすることが可能となる。

また、上記各実施形態の印刷システムでは、機能サーバ２０のサービス出力情報記憶部２７に保存されている出力データを複合機１０からの要求により送信させることができるようにしているが、これに限ったものではない。例えば、ニュース提供サービスの場合には、複合機１０が機能サーバ２０に対し定期的に（例えば、一日一回）出力データを要求するようにしてもよい。

さらに、上記各実施形態の印刷システムでは、機能サーバ２０のサービス出力情報記憶部２７に保存されている出力データが、複合機１０からの入力操作により削除されるようにしているが、これに限ったものではなく、例えば、所定期間経過後に自動的に削除されるようにしてもよい。また、機能サーバ２０側で出力データを保存しない構成とすることも可能である。

また、上記各実施形態の印刷システムでは、機能サーバ２０の課金情報記憶部２４に記憶されている課金情報の未決済課金金額に関係なく出力データを複合機１０へ送信するようにしているが、これに限ったものではなく、例えば、未決済課金金額が一定額以上となっている場合には出力データの送信を禁止する構成としてもよい。

さらに、上記第３実施形態の印刷システムでは、出力データの出力が開始された段階、出力データの出力が２５％完了した段階、出力データの出力が５０％完了した段階、出力データの出力が７５％完了した段階で課金処理を実行するようにしているが、課金処理を実行するタイミングはこれに限定されるものではない。例えば、印刷データの表す画像の印刷枚数に応じて課金処理を段階的に実行するようにしてもよい。

一方、上記実施形態の印刷システムでは、印刷装置として複合機１０を用いた構成を例示したが、こうした多機能装置ではない通常の印刷装置（プリンタ、ファクシミリ、コピー機等）を用いることも可能である。

実施形態の印刷システムの概略構成を表すブロック図である。 複合機に設けられる操作パネルの説明図である。 機能サーバの課金情報記憶部に記憶される課金情報の説明図である。 再送データ選択用画面の説明図である。 第１実施形態のサービス利用処理のフローチャートである。 パラメータ入力用画面の説明図である。 第１実施形態の出力情報送信要求処理のフローチャートである。 出力情報削除要求処理のフローチャートである。 第１実施形態の翻訳コピーサービスのフローチャートである。 機能サーバのセッション管理情報記憶部に記憶されるセッション管理情報の説明図である。 第１実施形態の出力情報送信処理のフローチャートである。 出力情報削除処理のフローチャートである。 課金情報更新処理のフローチャートである。 第２実施形態のサービス利用処理のフローチャートである。 第２実施形態の出力情報送信要求処理のフローチャートである。 第２実施形態の翻訳コピーサービスのフローチャートである。 第２実施形態の出力情報送信処理のフローチャートである。 第３実施形態のサービス利用処理のフローチャートである。 第３実施形態の出力情報送信要求処理のフローチャートである。 第３実施形態の翻訳コピーサービスのフローチャートである。 第３実施形態の出力情報送信処理のフローチャートである。

符号の説明

１…ネットワーク、１０…複合機、１１…制御部、１２…操作部、１２ａ…操作パネル、１３…読取部、１４…記録部、１５…通信部、１６…記憶部、１７…音入力部、１８…音出力部、２０…機能サーバ、２１…制御部、２２…通信部、２３…記憶部、２４…課金情報記憶部、２５…セッション管理情報記憶部、２６…サービスプログラム記憶部、２７…サービス出力情報記憶部。

Claims (5)

1. 印刷データの表す画像を記録媒体に印刷する印刷装置と、前記印刷装置へ印刷データを送信するデータ送信サーバとが、データ通信可能に構成された印刷システムにおいて、
   前記印刷装置は、
   前記データ送信サーバから受信した印刷データの表す画像を記録媒体に印刷する印刷動作を行う印刷手段と、
   前記印刷手段による前記印刷動作が開始された段階、および、該印刷動作で印刷データにおいてあらかじめ定められたデータ量に基づく印刷が完了した各段階それぞれとなる毎に、その段階までの完了を進行状況として通知するための進行状況データを、前記データ送信サーバへ送信する進行状況通知手段と、を備えており、
   前記データ送信サーバは、
   前記印刷装置から前記進行状況データを受信する毎に、該進行状況データに基づいて前記印刷動作の進行状況を判断し、その進行状況で示される段階の次の段階で印刷が完了するデータ量に応じて定められた金額を課金するための課金処理を実行する課金手段を備えていること
   を特徴とする印刷システム。
2. 請求項１に記載の印刷システムにおいて、
   前記印刷装置の進行状況通知手段は、前記進行状況データを、印刷対象の印刷データを識別可能な識別情報とともに前記データ送信サーバへ送信するように構成されていること
   を特徴とする印刷システム。
3. 請求項２に記載の印刷システムにおいて、
   前記データ送信サーバは、前記識別情報とその識別情報の印刷データについての課金状況とを対応させて記憶する課金状況記憶手段を備えており、
   前記データ送信サーバの課金手段は、前記課金状況記憶手段に記憶されている課金状況に基づき既に実行された課金処理を再度実行しないように構成されていること
   を特徴とする印刷システム。
4. 印刷データの表す画像を記録媒体に印刷する印刷動作を行う印刷装置と、前記印刷装置へ印刷データを送信し、前記印刷装置による前記印刷動作の進行状況に応じて、前記印刷装置へ送信した印刷データについての課金処理を段階的に実行するデータ送信サーバとが、データ通信可能に構成された印刷システムに用いられる前記印刷装置であって、
   前記印刷動作が開始された段階、および、該印刷動作で印刷データにおいてあらかじめ定められたデータ量に基づく印刷が完了した各段階それぞれとなる毎に、その段階までの完了を進行状況として通知するための進行状況データを、前記データ送信サーバへ送信する進行状況通知手段を備えたこと
   を特徴とする印刷装置。
5. 印刷データの表す画像を記録媒体に印刷する印刷動作を行い、前記印刷動作の進行状況を通知するための進行状況データを、前記データ送信サーバへ送信する印刷装置と、前記印刷装置へ印刷データを送信するデータ送信サーバとが、データ通信可能に構成された印刷システムに用いられるデータ送信サーバであって、
   前記印刷装置から前記進行状況データを受信する毎に、該進行状況データに基づいて前記印刷動作の進行状況を判断し、その進行状況で示される段階の次の段階で印刷が完了するデータ量に応じて定められた金額を課金するための課金処理を実行する課金手段を備えたこと
   を特徴とするデータ送信サーバ。

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