JP4221726B2 - 噴孔プレート及び燃料噴射弁 - Google Patents
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Description
また、本発明の他の目的は、燃料噴霧の微粒化効果を高める燃料噴射弁を提供することにある。
尚、各噴孔の横断面形状は、例えば請求項15に記載の発明のように楕円形であってもよいし、請求項16に記載の発明のように小判形であってもよいし、請求項17に記載の発明のように長方形であってもよい。
以上、本発明において噴孔の横断面とは、噴孔の孔軸に対して直交する断面であり、噴孔の縦断面とは、噴孔の孔軸を含む断面である。また、本発明において扁平率とは、一般によく知られているように、噴孔の横断面における長軸及び短軸の各長さをそれぞれL及びSとしたときに(L−S)/Lにて表される値である。
(第一実施形態)
図2は、本発明の第一実施形態による噴孔プレート1を備えた燃料噴射弁10を示している。燃料噴射弁10は、例えば予混合式のガソリンエンジンに適用されるが、直噴式のガソリンエンジンやディーゼルエンジン等に適用することも可能である。
ハウジング11の一端部には燃料導入口16が形成されており、燃料ポンプから当該燃料導入口16を通じてハウジング11内に燃料が導入される。
弁部材24は、ハウジング11及び弁ボディ20の内周側に同軸上に収容されて軸方向に往復移動可能となっている。弁部材24は、弁ボディ20の燃料通路26に露出する弁座23に着座可能なシート部25を有している。
図2及び図3に示すように、噴孔プレート1において本体部2の板厚方向に延びる中心軸4は弁部材24の弁軸と略一致しており、この中心軸4を含む二つの仮想平面5,6によって噴孔プレート1の本体部2が四つの領域α,β,γ,δに分けられている。ここで仮想平面5,6は、本体部2の両端面に対して垂直に且つ互いに垂直に交差するように定義されており、それにより各領域α,β,γ,δを中心軸方向に視た平面形状が互いに同じ内角45°の扇形となっている。図4に示すように各領域α,β,γ,δには、三種類の噴孔30a,30b,30cが一つずつ設けられている。各領域α,β,γ,δの噴孔30a,30b,30cは、仮想平面5を挟んで隣り合う領域の同符号の噴孔とは仮想平面5に関して対称形である。また、各領域α,β,γ,δの噴孔30a,30b,30cと、仮想平面6を挟んで隣り合う領域の同符号の噴孔とは仮想平面6に関して対称形である。そこで以下では、領域αの噴孔30a,30b,30cについて代表的に説明し、他の領域β,γ,δの噴孔30a,30b,30cについては説明を省略する。
図6に示すように、本発明の第二実施形態は第一実施形態の変形例であり、第一実施形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付すことで説明を省略する。
第二実施形態の噴孔プレート100では、第一実施形態と実質的に同一構成の噴孔30a,30b,30cを第一噴孔として領域β,γの本体部102に設けているが、第一実施形態とは異なる構成の噴孔110a,110b,110cを第二噴孔として領域α,δの本体部102に設けている。
例えば第一実施形態では、同一領域内で傾斜角が小さい噴孔ほど横断面の扁平率が大きい関係が成立する限りにおいて、噴孔の横断面を楕円以外の扁平形状、例えば図10(同図は噴孔30aの例)のような小判形、又は図11(同図は噴孔30aの例)のような長方形の他、真円形としてもよい。同様に第二実施形態では、対称位置にある第一噴孔と第二噴孔について前者の扁平率より後者の扁平率が大きい関係が成立する限りにおいて、噴孔の横断面を楕円以外の扁平形状、例えば小判形又は長方形の他、真円形としてもよい。
加えて第一及び第二実施形態では、本発明を燃料噴射弁の噴孔プレートに適用した例について説明したが、燃料以外の液体を噴射する液体噴射弁の噴孔プレートに本発明を適用することも勿論可能である。
Claims (18)
- 液体噴射弁に用いられ、液体を噴射する複数の噴孔を有する噴孔プレートであって、
各前記噴孔の孔軸は、板厚方向に延びる前記噴孔プレートの中心軸に対して入口側から出口側に向かうほど離間するように傾斜し、
前記中心軸に近い側の内壁部の傾斜角が小さい前記噴孔ほどその横断面の扁平率が大きいことを特徴とする噴孔プレート。 - 前記中心軸に対して孔軸が入口側から出口側に向かうほど離間するように傾斜する各前記噴孔の横断面は、当該離間方向に長軸を有する扁平形状を呈していることを特徴とする請求項1に記載の噴孔プレート。
- 前記傾斜角は、前記長軸を含む縦断面上の前記中心軸に近い側の前記内壁部と、前記中心軸に平行な平行軸とのなす角であることを特徴とする請求項2に記載の噴孔プレート。
- 前記中心軸を含み互いに直交する二つの仮想平面により仕切られて前記噴孔プレートの周方向に並ぶ四つの領域が定義され、各前記領域内には、前記噴孔が複数ずつ設けられており、
同一の前記領域内に設けられている複数の前記噴孔について、前記傾斜角が小さい前記噴孔ほど横断面の扁平率が大きい関係が成立していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の噴孔プレート。 - 液体噴射弁に用いられ、液体を噴射する複数の噴孔を有する噴孔プレートであって、
前記複数の噴孔として、板厚方向に延びる前記噴孔プレートの中心軸を含む仮想平面を挟んで設けられている第一噴孔と第二噴孔とを有し、
前記第一噴孔の孔軸は、前記中心軸に対して入口側から出口側に向かうほど離間するように傾斜し、
前記第二噴孔の孔軸は、前記仮想平面に対して入口側から出口側に向かうほど接近するように傾斜し、
前記第二噴孔の横断面は前記第一噴孔の横断面より扁平率が大きいことを特徴とする噴孔プレート。 - 前記中心軸に対して孔軸が入口側から出口側に向かうほど離間するように傾斜する前記第一噴孔の横断面は、当該離間方向に長軸を有する扁平形状を呈していることを特徴とする請求項5に記載の噴孔プレート。
- 前記仮想平面に対して孔軸が入口側から出口側に向かうほど接近するように傾斜する前記第二噴孔の横断面は、当該接近方向に短軸を有する扁平形状を呈していることを特徴とする請求項5又は6に記載の噴孔プレート。
- 前記第一噴孔と前記第二噴孔とは、前記仮想平面に関して互いに対称位置に設けられていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の噴孔プレート。
- 前記仮想平面を挟む両側に第一領域と第二領域とが定義され、前記第一領域内には、複数の前記第一噴孔が設けられ、前記第二領域内には、前記仮想平面に関する各前記第一噴孔の対称位置にそれぞれ前記第二噴孔が設けられており、
前記仮想平面に関して対称位置にある前記第一噴孔及び前記第二噴孔について、前記第二噴孔の横断面が前記第一噴孔の横断面より扁平率が大きい関係が成立していることを特徴とする請求項8に記載の噴孔プレート。 - 前記第一領域内の複数の前記第一噴孔について、前記中心軸に近い側の内壁部の傾斜角が小さい前記第一噴孔ほどその横断面の扁平率が大きい関係が成立していることを特徴とする請求項9に記載の噴孔プレート。
- 前記中心軸に対して孔軸が入口側から出口側に向かうほど離間するように傾斜する前記第一噴孔の横断面は、当該離間方向に長軸を有する扁平形状を呈し、
前記第一噴孔についての傾斜角は、前記長軸を含む縦断面上の前記中心軸に近い側の内壁部と、前記中心軸に平行な平行軸とのなす角であることを特徴とする請求項10に記載の噴孔プレート。 - 前記第二領域内の複数の前記第二噴孔について、前記仮想平面から遠い側の内壁部の傾斜角が大きい前記第二噴孔ほどその横断面の扁平率が小さい関係が成立していることを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の噴孔プレート。
- 前記仮想平面に対して孔軸が入口側から出口側に向かうほど接近するように傾斜する前記第二噴孔の横断面は、当該接近方向に短軸を有する扁平形状を呈し、
前記第二噴孔についての傾斜角は、前記短軸を含む縦断面上の前記仮想平面から遠い側の内壁部と、前記中心軸に平行な平行軸とのなす角であることを特徴とする請求項12に記載の噴孔プレート。 - 各前記噴孔は、入口側から出口側に向かうほど拡がっていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の噴孔プレート。
- 各前記噴孔の横断面形状は楕円形であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の噴孔プレート
- 各前記噴孔の横断面形状は小判形であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の噴孔プレート
- 各前記噴孔の横断面形状は長方形であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の噴孔プレート
- 弁部材と、
前記弁部材が離着座する弁座と、
前記弁座の燃料下流側に配置されて燃料を噴射する請求項1〜17のいずれか一項に記載の噴孔プレートと、
を備えることを特徴とする燃料噴射弁。
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