JP4221511B2 - 電子制御装置一体型油圧制御装置及びその組み付け方法 - Google Patents
電子制御装置一体型油圧制御装置及びその組み付け方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車両のアンチスキッド制御を行なう電子制御装置と油圧ユニットが一体に取り付けられた電子制御装置一体型油圧制御装置及びその組み付け方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両には、例えばアンチスキッド制御(ABS制御)を行なうためにホイールシリンダ圧を調節する油圧ユニットや、その油圧ユニットを制御する電子制御装置(ECU)が搭載されている。
【0003】
また、近年では、製造工程の簡易化や装置をコンパクトにする等の目的で、装置のモジュール化が図られており、上述したABS制御の油圧ユニットとECUを一体化することによるモジュール化も検討されている。このモジュール化の一例として、例えば図11に示す様に、油圧ユニットを収納したアルミ合金製のハウジング(油圧ユニット用ハウジング)P1に、電子基板P2等を収容した樹脂製のハウジング(ECU用ハウジング)P3を取り付ける方法がある。
【0004】
この場合には、ECU用ハウジングP3のケース部P4に電子基板P2を取り付けた後に、ケース部P4をカバーP5で覆ってECU用ハウジングP3を密閉し、その後、ネジP6を用いて、ECU用ハウジングP3を油圧ユニット用ハウジングP1に固定していた。
【0005】
尚、ネジP6を嵌挿する貫通孔P7の周囲には、ネジ締め付けの際のケース部P4の破損を防ぐために、金属製のリングP8が内嵌されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した手順でECU用ハウジングP3を油圧ユニット用ハウジングP1に固定する場合には、下記の様な不具合があった。
つまり、電子基板P2をケース部P4に取り付けた後に、ネジP6を貫通孔P7に通してネジ穴P9に螺合させる場合には、ネジP6が配置される部分を避けて電子基板P2等を構成する必要がある。つまり、電子基板P2の一部を切り欠くように構成する必要があり、そのため、電子基板P2の面積(従って有効実装面積)が少なくなるという問題があった。
【0007】
また、カバーP5で蓋をした後にネジP6で固定するため、外ネジの構成となるが、貫通孔P7には金属製のリングP8が配置されているので、水等が付着すると錆が発生することがあった。この錆が発生すると、錆の部分が膨張するので、ケース部P4の貫通孔P7の周囲が破損するという問題があった。
【0008】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、電子基板等の有効実装面積を増やすことができ、しかもハウジングの破損を防止できるECU一体型油圧制御装置及びその組み付け方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
(1)請求項1の発明は、車両制御用の油圧を調節する油圧機構を収容した油圧ユニットと、前記油圧機構を作動させる電動アクチュエータを制御する電子制御装置を収容した電子制御装置ユニットとを、前記両ユニットを固定する固定部材を用いて一体に組み付けた電子制御装置一体型油圧制御装置であって、前記電子制御装置ユニットを収容するハウジングのケース部は、隔壁によりカバー側の空間である第1ブロックと油圧ユニット側の空間である第2ブロックとに区分され、前記ケース部の前記第2ブロックの周囲に配置された外壁の前記油圧ユニット側の面と前記油圧ユニットのハウジングとの間に、前記ケース部と前記油圧ユニットのハウジングの隙間を防水する防水機構を備えるとともに、前記ケース部には、前記防水機構の内側に、前記固定部材が貫通する金属製のリングが内嵌された貫通孔が設けられ、前記金属製のリングに貫通された前記固定部材によって前記防水機構を介して前記油圧ユニットのハウジングに固定された前記ケース部に、前記電子制御装置の電子基板が前記第1ブロック内で前記固定部材を覆う範囲まで配置されて取り付けられ、前記電子基板が取り付けられた前記ケース部のカバー側の開口部を覆うようにカバーが前記ケース部に固定されていることを特徴とする電子制御装置一体型油圧制御装置を要旨とする。
【0010】
本発明は、電子制御装置ユニットのハウジングと油圧ユニットのハウジングとが一体に組み付けられた電子制御装置一体型油圧制御装置であり、本発明では、両ハウジングの間には、例えばゴムパッキン等からなる防水機構が設けられ、その防水機構の内側に、例えばネジ等の固定部材が貫通する金属製のリングが内嵌された貫通孔が設けられている。この金属製のリングよって貫通孔の強度が向上するので、例えばネジ部材を締め付けて固定する場合には、貫通孔の周囲の破損を防止することができる。
【0011】
そして、防水機構により、金属製のリングに水等が付着することがないので、リングに錆が発生することがない。その結果、錆の膨張による(貫通孔の周囲近傍の)ハウジングの破損を防止することができる。
【0012】
また、本発明の構成では、金属製のリングに固定部材を嵌挿して、両ハウジングの固定を行った後に、電子制御装置ユニットのハウジング内にて、固定部材を覆う様に、電子制御装置の電子基板を配置することができる。そのため、電子基板を(固定部材を避ける様に)切り欠く必要がないので、電子基板等の有効実装面積を大きくとることができる。
【0015】
(2)請求項2の発明は、前記防水機構により防水された第2ブロックには、前記油圧機構を作動させる電動アクチュエータが配置されたことを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置を要旨とする。
【0016】
本発明は、ケース部を例示したものであり、ここでは、ケース部は、隔壁により第1及び第2ブロックの2つの領域に区分されている。
従って、第2ブロックに、例えば電磁弁を駆動するソレノイドや、油圧ポンプを駆動するモータのモータターミナルを配置し、その電動アクチュエータを駆動することにより、油圧ユニット内の油圧回路の油圧を調節することができる。
【0017】
また、上述した様に、電子制御装置ユニットのハウジングと油圧ユニットのハウジングとの間は、防水機構により防水されているので、即ち、ケース部の第2ブロックは防水されているので、その内部に収容された電動アクチュエータは水等の進入により損なわれることがない。
【0021】
(3)請求項3の発明は、前記固定部材は、ネジ部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置を要旨とする。
【0022】
本発明は、固定部材を例示したものであり、ここでは、ネジ部材を使用する。よって、貫通孔にネジ部材を嵌め込み、ネジ締めするだけで、前記両ハウジングを固定して容易に一体化することができる。
(4)請求項4の発明は、前記防水機構として、前記ケース部の外壁に外壁用防水パッキンを配置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置を要旨とする。
【0023】
本発明は、防水機構を例示したものであり、ここでは、電子制御装置ユニットのハウジングのケース部の外壁(従って外壁の油圧ユニットのハウジング側)に外壁用防水パッキンを配置する。これにより、前記両ハウジングの間に外壁用防水パッキンが配置されるので、この外壁用防水パッキンにより、電子制御装置ユニットのハウジング内への水等の侵入を防止できる。
【0024】
(5)請求項5の発明は、前記貫通孔の周囲にも、防水機構を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置を要旨とする。本発明では、貫通孔の周囲にも防水機構が設けられている。そのため、貫通孔への水等の侵入の防止効果が大きいので、貫通孔に内嵌された金属製のリングの錆の発生を効果的に防止できる。
【0025】
(6)請求項6の発明は、前記貫通孔の周囲の防水機構として、前記貫通孔の周囲に前記外壁と連続して一体に設けられた内壁に、内壁用防水パッキンを配置したことを特徴とする請求項5に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置を要旨とする。
【0026】
本発明は、貫通孔の周囲の防水機構を例示したものであり、ここでは、貫通孔の周囲の内壁(従って内壁の油圧ユニットのハウジング側)に内壁用防水パッキンを配置する。これにより、貫通孔内への水等の侵入を効果的に防止できる。
(7)請求項7の発明は、前記外壁用防水パッキンと前記内壁用防水パッキンとは、一体に形成された防水パッキンから構成されていることを特徴とする請求項6に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置を要旨とする。
【0027】
本発明では、外壁用防水パッキンと内壁用防水パッキンとは、一体に形成された防水パッキンから構成されているので、防水パッキンの取り付け作業が簡易化される。
(8)請求項8の発明は、前記電子制御装置一体型油圧制御装置は、アンチスキッド制御用の装置であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置を要旨とする。
【0028】
本発明は、電子制御装置一体型油圧制御装置の用途を例示したものである。ここでは、アンチスキッド制御用の電子制御装置一体型油圧制御装置が示されている。この様に、一体化されたアンチスキッド制御用の電子制御装置一体型油圧制御装置は、別々の装置構成の場合と比べて、コンパクトであり、製造工程も簡易化されるという利点がある。
【0031】
(9)請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置の組み付け方法であって、前記油圧ユニットのハウジング上に、前記防水機構を介して前記電子制御装置ユニットのハウジングのケース部を配置し、次に該ケース部の貫通穴に内嵌された前記金属製のリングに前記固定部材を嵌挿し、次に該固定部材により前記ケース部を前記油圧ユニットのハウジングに固定し、次に前記ケース部に前記電子基板を前記第1ブロック内で取り付け、次に前記ケース部の前記カバー側の開口部をカバーで覆うことを特徴とする電子制御装置一体型油圧制御装置の組み付け方法を要旨とする。
【0032】
本発明は、電子制御装置一体型油圧制御装置の組み付け方法である。ここでは、油圧ユニットのハウジング上に、防水機構を挟む様にして、電子制御装置ユニットのハウジングのケース部を配置する。そして、ケース部の貫通孔に内嵌された金属製のリングに固定部材を嵌挿し、この固定部材によりケース部を油圧ユニットのハウジングに固定する。次にケース部に電子基板を取り付け、このケース部をカバーで覆うという手順で組付けを行なう。これにより、組み付け作業を簡易化することができる。
【0033】
(10)請求項10の発明は、前記ケース部の貫通孔に内嵌された前記金属製のリングにネジ部材を通し、このネジ部材を前記油圧ユニットのハウジングに螺合させることにより、前記電子制御装置ユニットのハウジングのケース部を前記油圧ユニットのハウジングに固定することを特徴とする請求項9に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置の組み付け方法を要旨とする。
【0034】
本発明は、ネジ部材を使用した組み付け方法を例示したものである。ここでは、ケース部の貫通孔に内嵌された金属製のリングにネジ部材を通し、このネジ部材を油圧ユニットのハウジングに螺合させることにより、電子制御装置ユニットのハウジングのケース部を油圧ユニットのハウジングに固定する。これにより、組み付け作業を大きく簡易化できるという利点がある。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のECU一体型油圧制御装置及びその組み付け方法の好適な実施の形態を、例(実施例)を挙げて詳細に説明する。
(実施例)
a)まず、本実施例のECU一体型油圧制御装置の構成について、図面に基づいて説明する。
【0038】
尚、図1はECU一体型油圧制御装置を分解して示し、図2はケース部の上側(第1ブロック側)を示し、図3はケース部の断面を示し、図4はケース部の下側(第2ブロック側)を示している。
図1に示す様に、本実施例のECU一体型油圧制御装置は、例えばアンチスキッド制御(ABS制御)等の車両制御のために、ホイールシリンダ圧等の油圧を調節する油圧ユニット1と、その油圧を調節するために、電動アクチュエータを制御する電子制御ユニット(ECUユニット)3とが、一体に固定されたものである。
【0039】
このうち、ECUユニット3は、電子基板4等からなる電子制御装置(ECU)5を収容するハウジング(ECU用ハウジング)7を備えており、そのECU用ハウジング7は、樹脂製の箱状のケース部9と、ケース部9の上方の開口部を覆う樹脂製のカバー11とからなる。
【0040】
以下、各構成を詳細に説明する。
前記ECUユニット3のケース部9は、略水平方向に広がる中央の隔壁13により、上側(カバー11側)の第1ブロック15と下側(油圧ユニット1側)の第2ブロック17とに区分されている。
【0041】
前記第1ブロック15のうち、隔壁13の上面には、複数の導電性の金属板(例えば銅あるいは鉄板)からなるバスバー19と、バスバー19に接続された複数の電子部品21と、多数の接続用のピン23が配置されている。
また、図2に示す様に(図2では電子部品21は省略してある)、隔壁13の4箇所に、電子基板4を固定する係止部27a〜d(27と総称する)が立設され、同様に4箇所に、固定用のネジ部材29a〜d(29と総称する;図1参照)が嵌挿される貫通孔31a〜d(31と総称する)が設けられている。
【0042】
この貫通孔31は、図3及び図4に示す様に、その上部31Aは、ネジ部材29の頭部が嵌入できる様に径が大きく、下部31Bは、ネジ部材29の軸のみが貫通できる様に、径が細くなっている。また、貫通孔31の内周面には、ネジ締め時に貫通孔31が破損しない様に、金属製のリング(金属筒)32が配置されている。尚、貫通孔31dでは、モータ(図示せず)のアース用のバスバー(GND用バスバー)19aが共締めされて、油圧ユニット用ハウジング12を介してグランドアースされている。
【0043】
更に、図1に示す様に、隔壁13の上面を覆う様に、電子基板4が取り付けられる。この電子基板4には、多数の電子部品33が配置され、4箇所に前記係止部27が係止する係止孔35a〜35d(35と総称する)が設けられている。一方、第2ブロック17(即ち外壁39の内側の空間)には、8個のソレノイド37が配置されている。このソレノイド37は、図示しないが、油圧ユニット1内の電磁弁を駆動する電動アクチュエータである。前記ソレノイド37は、油圧ユニット1から伸びる各々のプランジャ38に嵌挿されている。
【0044】
尚、前記ケース部9の下面側には、第2ブロック17以外に、電源や他のマイクロコンピュータと接続するためのコネクタ端子部61が設けられている。
前記第2ブロック17は、図4に示す様に、第2ブロック17の周囲に配置された外壁39と、貫通孔31の周囲に配置された内壁45を備えている。この外壁39及び内壁45は連続した一体のものであり、略四角枠状の外壁39の4箇所(即ち貫通孔31の形成箇所)にて、内壁45がリング状に内側に張り出している。
【0045】
そして、前記外壁39及び内壁45の下面側(油圧ユニット1側;図4では手前側)には、防水機構41が設けられている。この防水機構41は、外部から第2ブロック17内への水等の侵入を防ぐために外壁39に設けられた外壁用防水機構43と、貫通孔31の周囲の防水を行なうために内壁45に設けられた内壁用防水機構47とから構成されている。
【0046】
前記外壁用防水機構43及び内壁用防水機構47からなる防水機構41は、ゴム製の防水パッキン49と、その防水パッキン49を保持する保持部51とから構成されている。
このうち、前記保持部51は、図5〜図7に示す様に、外壁39及び内壁45の下面側(各図の手前側)の平坦部53と、外壁39の下面側の内外の両側に板状に突出して設けられたカラー55とから構成されている。
【0047】
一方、前記防水パッキン49は、図8〜図10に示す様に、外壁39に沿った略四角の枠状部分(外壁用防水パッキン)57と、その枠状部分57の4箇所にてリング状に形成されたリング部(内壁用防水パッキン)59とから構成されている。
【0048】
また、図1に示す様に、ケース部9の上面側(即ち第1ブロック15の周囲)の外壁62の外側には、合計14箇所に、カバー11のフック63と係止する係止突起65が設けられている。更に、外壁62の上面側には、カバー11の外壁64の下端部64aが嵌入できるように、溝62aが形成されている。
【0049】
次に、カバー11について説明するが、図1に示す様に、前記カバー11の周囲には、合計14箇所に、前記ケース部9の係止突起65に係止するフック63が設けられている。従って、カバー11を、ケース部9の上方の開口部を覆うように押し付けると、カバー11のフック63がケース部9の係止突起65に係止することにより、カバー11がケース部9に固定される。
【0050】
尚、カバー11とケース部9は、係止突起65とフック63との係止だけでなく、接着剤により強固に接合されている。
次に、油圧ユニット1について説明するが、油圧ユニット1は、図示しない油圧回路や電磁弁等からなる油圧機構を収容するハウジング(油圧ユニット用ハウジング)12を備えている。この油圧ユニット用ハウジング12は、略箱状のアルミニウム合金からなる容器である。
【0051】
前記油圧ユニット用ハウジング12の上面(ケース部9側)に、ネジ部材29が螺合するネジ穴69a〜d(69と総称する)が、各貫通孔31に対応して、4箇所に設けられている。
また、この油圧ユニット用ハウジング12の上面には、ソレノイド37が嵌挿される各プランジャ38やモータターミナル40が立設されている。
【0052】
b)次に、本実施例のECU一体型油圧制御装置の組み付け方法について説明する。
図1に示す様に、油圧ユニット用ハウジング12の上面に、ソレノイド37を各々のプランジャ38に嵌挿した状態で配置する。
【0053】
次に、ケース部9の第2ブロック17内に、前記ソレノイド37やモータターミナル40を収容するようにして、ケース部9を油圧ユニット用ハウジング12の上面に配置する。このとき、ケース部9の外壁39及び内壁45の下面側に、防水パッキン49を配置する。尚、ケース部9の隔壁13の上面には、前もって、バスバー19や電子部品21を取り付けておく。
【0054】
次に、ケース部9の貫通孔31にネジ部材29を通し、ネジ部材29を回して、油圧ユニット用ハウジング12のネジ穴69にネジ部材29を螺合させる。これにより、ケース部9を油圧ユニット用ハウジング12の上面に固定する。
次に、ケース部9の第1ブロック15側に、電子基板4を取り付ける。つまり、ケース部9に立設された係止部27を電子基板の係止孔35に嵌めることにより、電子基板4をケース部9の上面側に固定する。
【0055】
次に、ケース部9の上面側の外壁62の上端の溝62a又はカバー11の外壁64の下面側に、接着剤を塗布し、そのまま、ケース部9の上面側を覆うようにカバー11をかぶせて、カバー11のフック63とケース部9の係止突起65とを係止させる。
【0056】
これにより、油圧ユニット1がECUユニット3と一体化されたECU一体型油圧制御装置が完成する。
この様に、本実施例のECU一体型油圧制御装置では、ケース部9の外壁39の内側に貫通孔31が設けられ、この貫通孔31に嵌挿されたネジ部材29により、ケース部9を油圧ユニット用ハウジング12に固定する構成であるので、電子基板4を大きくでき、電子部品33等の実装面積を増やすことができる。
【0057】
また、外壁用防水機構43は、貫通孔31の外側にあるので、貫通孔31に水等が侵入することを防止できる。よって、貫通孔31の内周側の金属製のリング32の錆の発生を防止できるので、錆による応力増加に起因するケース部9の破損を防止することができる。
【0058】
更に、本実施例では、外壁用防水機構43だけではなく、内壁用防水機構47によっても、貫通孔31の周囲の防水が図られているので、前記の錆による応力増加に起因するケース部9の破損の防止効果が極めて高い。
尚、本発明は前記実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り、種々の態様で実施できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のECU一体型油圧制御装置を分解して示す斜視図である。
【図2】 ケース部の第1ブロック側を、電子部品等を除いて示す平面図である。
【図3】 図2におけるA−A断面を示す説明図である。
【図4】 ケース部の第2ブロック側を示す裏面図である。
【図5】 ケース部の第2ブロック側を、防水パッキンを除いて示す裏面図である。
【図6】 ケース部の外壁及び内壁の下面側の一部を拡大して示す説明図である。
【図7】 ケース部の外壁及び内壁の下面側の一部を拡大して示す説明図である。
【図8】 防水パッキンを示す平面図である。
【図9】 防水パッキンの一部を拡大して示す説明図である。
【図10】 防水パッキンの一部を拡大して示す説明図である。
【図11】 比較例としての一体型の装置を示す説明図である。
【符号の説明】
1…油圧ユニット
3…電子制御ユニット(ECUユニット)
4…電子基板
5…電子制御装置(ECU)
7…ECUユニット用ハウジング
9…ケース部
11…カバー
12…油圧ユニット用ハウジング
13…隔壁
15…第1ブロック
17…第2ブロック
19…バスバー
19a…GND用バスバー
21,33…電子部品
29…ネジ部材
31…貫通孔
32…リング
39…外壁
41…防水機構
43…外壁用防水機構
45…内壁
47…内壁用防水機構
49…防水パッキン
Claims (10)
- 車両制御用の油圧を調節する油圧機構を収容した油圧ユニットと、前記油圧機構を作動させる電動アクチュエータを制御する電子制御装置を収容した電子制御装置ユニットとを、前記両ユニットを固定する固定部材を用いて一体に組み付けた電子制御装置一体型油圧制御装置であって、
前記電子制御装置ユニットを収容するハウジングのケース部は、隔壁によりカバー側の空間である第1ブロックと油圧ユニット側の空間である第2ブロックとに区分され、
前記ケース部の前記第2ブロックの周囲に配置された外壁の前記油圧ユニット側の面と前記油圧ユニットのハウジングとの間に、前記ケース部と前記油圧ユニットのハウジングの隙間を防水する防水機構を備えるとともに、前記ケース部には、前記防水機構の内側に、前記固定部材が貫通する金属製のリングが内嵌された貫通孔が設けられ、
前記金属製のリングに貫通された前記固定部材によって前記防水機構を介して前記油圧ユニットのハウジングに固定された前記ケース部に、前記電子制御装置の電子基板が前記第1ブロック内で前記固定部材を覆う範囲まで配置されて取り付けられ、
前記電子基板が取り付けられた前記ケース部のカバー側の開口部を覆うようにカバーが前記ケース部に固定されていること
を特徴とする電子制御装置一体型油圧制御装置。 - 前記防水機構により防水された第2ブロックには、前記油圧機構を作動させる電動アクチュエータが配置されたことを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置。
- 前記固定部材は、ネジ部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置。
- 前記防水機構として、前記ケース部の外壁に外壁用防水パッキンを配置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置。
- 前記貫通孔の周囲にも、防水機構を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置。
- 前記貫通孔の周囲の防水機構として、前記貫通孔の周囲に前記外壁と連続して一体に設けられた内壁に、内壁用防水パッキンを配置したことを特徴とする請求項5に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置。
- 前記外壁用防水パッキンと前記内壁用防水パッキンとは、一体に形成された防水パッキンから構成されていることを特徴とする請求項6に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置。
- 前記電子制御装置一体型油圧制御装置は、アンチスキッド制御用の装置であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置の組み付け方法であって、前記油圧ユニットのハウジング上に、前記防水機構を介して前記電子制御装置ユニットのハウジングのケース部を配置し、次に該ケース部の貫通穴に内嵌された前記金属製のリングに前記固定部材を嵌挿し、次に該固定部材により前記ケース部を前記油圧ユニットのハウジングに固定し、次に前記ケース部に前記電子基板を前記第1ブロック内で取り付け、次に前記ケース部の前記カバー側の開口をカバーで覆うことを特徴とする電子制御装置一体型油圧制御装置の組み付け方法。
- 前記ケース部の貫通孔に内嵌された前記金属製のリングにネジ部材を通し、このネジ部材を前記油圧ユニットのハウジングに螺合させることにより、前記電子制御装置ユニットのハウジングのケース部を前記油圧ユニットのハウジングに固定することを特徴とする請求項9に記載の電子制御装置一体型油圧制御装置の組み付け方法。
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