JP4221256B2 - 信号合成器 - Google Patents

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Description

本発明は、2本のアンテナの出力を合成して妨害波を除去するアンテナ装置に用いる信号合成器に関する。
2003年末に関東・中京・近畿の三大広域圏において地上デジタルテレビ放送が開始される予定とされている。地上デジタルテレビ放送では、高品質・高機能なサービスに加え、地域密着型のデータ放送や移動体での受信が可能となったり、双方向通信機能等のサービスやメリットを実現することができる。このような地上デジタルテレビ放送の開始に先立ってアナログテレビ放送の周波数変更が実施されている。この場合、近隣のエリアで放送されているチャンネルが妨害波となる場合には、混信障害を起こして良好な画面が表示されないおそれがあり、フィルター等で妨害波を除去する対策が行われている。
従来VHF帯のアナログテレビ放送において、混信障害が発生した場合には図11に示すアレーアンテナを用いることにより混信障害を軽減していた。
図11に示すアレーアンテナは、ほぼ平行に配置されている左アンテナ120と右アンテナ122とを備え、左アンテナ120と右アンテナ122との受信出力を信号合成器101で合成して出力するようにしている。左アンテナ120と右アンテナ122とは八木・宇田アンテナとされている。ここで、受信したいチャンネルの希望波が図示する0°方向となるよう左アンテナ120と右アンテナ122とを設置した場合に、妨害波が図示するθ方向から到来するものとする。この場合は、妨害波の到来方向が希望波の到来方向とほぼ同じとされているので混信障害が発生する。
そこで、左アンテナ120と右アンテナ122とのアレーアンテナの指向性において妨害波の到来方向にヌル点が生じるように、信号合成器101を調整する。すなわち、妨害波における左アンテナ120と右アンテナ122との経路長であるdsinθに相当する時間だけ遅延線路Lにより右アンテナ122の受信出力を遅延させる。そして、合成回路130において左アンテナ120と遅延線路Lからの受信出力とを逆相加算する。これにより、アレーアンテナの指向性において妨害波の到来方向にヌル点が生じ、混信障害を軽減することができるようになる。なお、左ケーブル121と右ケーブル123とは同一の長さとされている。
ところで、妨害波の到来方向は種々の方向とされており、希望波の到来方向より左側から妨害波が到来する場合は、左アンテナ120の受信出力を遅延線路Lにより遅延させてその到来方向にヌル点を生じさせる必要がある。このために、従来は左アンテナ120と信号合成器101とを接続している左ケーブル121を信号合成器101からはずすと共に、右アンテナ122と信号合成器101とを接続している左ケーブル123を信号合成器101からはずし、左ケーブル121を信号合成器101の遅延線路L側へ接続すると共に、右ケーブル123を信号合成器101の合成回路130側へ接続する。そして、遅延線路Lの遅延時間を調整することにより、希望波の到来方向より左側の方向へヌル点を生じさせるようにする。しかし、この方法では左アンテナ121および右アンテナ122や信号合成器101等が高所に設置されていることから、その作業が煩雑で困難を伴うものであった。
そこで、図12に示すスイッチSW100を設けて左アンテナ120と右アンテナ122との受信出力を切り換えて遅延線路Lに供給することも行われていた。また、遅延線路Lの構成例を図13に示す。遅延線路Lは、例えば遅延線L101,L102,L103,L104,L105のそれぞれ遅延時間の異なる5つの遅延線を有し、その内の一つの遅延線を連動するスイッチSW101,SW102により切り換えて選択できるようにしている。これにより、スイッチSW100およびスイッチSW101,SW102を切り換えることにより、選択された遅延線に対応する所望の方向にヌル点が生じるように信号合成器101を調整することができる。
しかしながら、スイッチSW100により遅延線路Lに接続する左アンテナ120と右アンテナ122とを切り換えるようにすると、左アンテナ120の受信信号のラインと右アンテナ122の受信信号のラインとがスイッチSW100において近接して配置されることになる。すると、地上デジタルテレビ放送はUHF帯という近接して配置されるライン間において干渉を生じ易い高周波帯とされていることから、近接して配置されているスイッチSW100におけるライン間で干渉を生じて混信障害が発生し易くなるという問題点があった。また、図13に示すように遅延線路Lは多くの開放状態とされる遅延線が存在し、開放状態の遅延線間においては互いに結合しやすく使用周波数帯域内において共振を起こしやすいという問題点があった。
そこで、本発明は2本のアンテナの出力を合成して妨害波を除去するアンテナ装置に用いる信号合成器であって、妨害波の到来方向に関わらず容易に妨害波による障害を軽減することのできる信号合成器を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の信号合成器は、左アンテナの出力の位相を調整する回路部を回路基板の一側に配置し、右アンテナの出力の位相を調整する回路部を回路基板の残る他側に配置していることを最も主要な特徴としている。
本発明によれば、左アンテナの出力の位相を調整する回路部と、右アンテナの出力の位相を調整する回路部とを独立して設けるようにしている。これにより、妨害波の到来方向によらずアンテナ出力を伝達するケーブルの付け換えを必要としないようになる。従って、煩雑で困難な作業を行うことなく容易に妨害波による障害を軽減することができるようになる。さらに、右アンテナ出力と左アンテナ出力とが近接される切換スイッチを不要とすることができる。これにより、切換スイッチによるアンテナ出力間の干渉を除去して容易に妨害波による障害を軽減することができるようになる。さらに、左アンテナの出力の位相を調整する回路部と、右アンテナの出力の位相を調整する回路部とは、それぞれ基準移相部と加算移相部とを縦続接続して構成されていることから、それぞれの移相部において開放状態とされる遅延線を少なくすることができ、開放されている遅延線による悪影響を極力除去することができる。
妨害波の到来方向に関わらず容易に妨害波による障害を軽減することのできる信号合成器を提供するという目的を、左アンテナの出力の位相を調整する回路部を回路基板の一側に配置すると共に、右アンテナの出力の位相を調整する回路部を回路基板の残る他側に配置し、両回路部の出力を合成する合成部を回路基板のほぼ中央に配置することにより実現した。
本発明の実施例の信号合成器1の構成を示す回路例を図1に示し、本発明にかかる信号合成器1を使用して妨害波を除去するアレーアンテナの構成を図2に示し、本発明にかかる信号合成器1が組まれる信号合成器基板2のプリントパターンのおもて面の一例を図3に示し、その裏面のプリントパターンの一例を図4に示す。
図1に示す本発明にかかる信号合成器1は、左アンテナあるいは右アンテナに接続される第1入力端子IN1と第2入力端子IN2とを備えている。第1入力端子IN1から入力されたアンテナの受信信号は第1移相部10に供給され、第2入力端子IN2から入力されたアンテナの受信信号は第2移相部20に供給される。第1移相部10からの出力と第2移相部20からの出力とは、合成部14において合成されて出力端子OUTから出力される。第1移相部10は、アンテナの受信信号に遅延を与えて位相を変化させる基準移相部11および加算移相部12と、位相を同相/逆相に切り換える位相切換部13とが縦続接続されて構成されている。
基準移相部11は、アンテナの受信信号に基準となる所定の大きさの位相変化を与えており、その位相変化の大きさは例えば0°、10°、22°のいずれかが選択できるようにされている。このような位相変化を与えるために、位相θ1(例えば約22°)に相当する遅延線L11と、位相θ2(例えば約10°)に相当する遅延線L12との遅延線と、2回路3接点のスイッチSW11が設けられている。スイッチSW11の可動接点a,bは連動して固定接点1,2,3のいずれかに接続されるように切り換えられる。例えば、可動接点a,bが固定接点1に切り換えられるとアンテナの受信信号に基準位相θ1(例えば約22°)の位相変化が与えられ、可動接点a,bが固定接点2に切り換えられるとアンテナの受信信号に基準位相θ2(例えば約10°)の位相変化が与えられ、可動接点a,bが固定接点3に切り換えられると固定接点3間はショートされているためアンテナの受信信号に位相変化は与えられない。すなわち、基準位相0°の位相変化が与えられる。
また、加算移相部12は、アンテナの受信信号に基準移相部11で与えられた位相変化を補間する所定の単位の位相変化を与えており、その位相は例えば0°、4°、8°のいずれかと、基準位相より小さい単位の位相量とされている。このような位相変化を与えるために、位相θ3(例えば約8°)に相当する遅延線L13と、位相θ4(例えば約4°)に相当する遅延線L14との遅延線と、2回路3接点のスイッチSW12が設けられている。スイッチSW12の可動接点a,bは連動して固定接点1,2,3のいずれかに接続されるように切り換えられる。例えば、可動接点a,bが固定接点1に切り換えられるとアンテナの受信信号に基準位相θ3(例えば約8°)の位相変化が基準位相に加算され、可動接点a,bが固定接点2に切り換えられるとアンテナの受信信号に基準位相θ4(例えば約4°)の位相変化が基準位相に加算され、可動接点a,bが固定接点3に切り換えられると固定接点3間はショートされているためアンテナの受信信号に位相変化は与えられない。すなわち、位相0°の位相変化が基準位相に加算される。
さらに、位相切換部13は、加算移相部12から出力されるアンテナの受信信号を同相/逆相のいずれかで出力している。このように同相/逆相で出力させるために、逆相とするトランスT11と同相とするトランスT12と、2回路2接点のスイッチSW13が設けられている。スイッチSW13の可動接点a,bは連動して固定接点1,2のいずれかに接続されるように切り換えられる。例えば、可動接点a,bが固定接点1に切り換えられるとアンテナの受信信号の位相がトランスT11により逆相とされて出力され、可動接点a,bが固定接点2に切り換えられるとアンテナの受信信号の位相がトランスT12により同相とされて出力される。なお、トランスT11およびトランスT12の一次側および二次側の巻き線数はそれぞれ2ターンとされて眼鏡型のフェライトコアに巻回されている。
このような第1移相部10により、第1入力端子IN1に入力されたアンテナの受信信号に、基準移相部11において位相θ1(例えば約22°)、位相θ2(例えば約10°)、0°のいずれかの位相変化が与えられ、加算移相部12において位相θ3(例えば約8°)、位相θ4(例えば約4°)、0°のいずれかの位相変化が加算され、位相切換部13において同相あるいは逆相とされて合成部14へ出力されるようになる。すなわち、位相θ1,θ2,0°のいずれか一つと位相θ3,θ4,0°のいずれか一つとを組み合わせた位相変化をアンテナの受信信号へ与えることができ、その最大値は位相θ1+θ2とされて、例えば約30°とされる。これは、妨害波の到来方向が希望波から例えば30°以上の到来角度とされたときには、アンテナが八木・宇田アンテナとされてそのビームが鋭くされているため、除去するまでもなく妨害波の干渉をほとんど受けないようになるからである。
第2移相部20は、アンテナの受信信号に遅延を与えて位相を変化させる基準移相部21および加算移相部22と、位相を同相/逆相に切り換える位相切換部23とが縦続接続されて構成されている。基準移相部21は基準移相部11と同様の構成とされ、加算移相部22は加算移相部12と同様の構成とされ、位相切換部23は位相切換部13と同様の構成とされている。これらの詳細説明は省略するが、第2入力端子IN2に入力されたアンテナの受信信号に、基準移相部21において位相θ1(例えば約22°)、位相θ2(例えば約10°)、0°のいずれかの位相変化が与えられ、加算移相部22において位相θ3(例えば約8°)、位相θ4(例えば約4°)、0°のいずれかの位相変化が加算され、位相切換部23において同相あるいは逆相とされて合成部14へ出力されるようになる。すなわち、位相θ1,θ2,0°のいずれか一つと位相θ3,θ4,0°のいずれか一つとを組み合わせた位相変化をアンテナの受信信号へ与えることができ、その最大値は位相θ1+θ2とされて、例えば約30°とされる。
合成部14は合成用のトランスT10を備えており、トランスT10により位相切換部13の出力と位相切換部23との出力を合成して出力端子OUTに出力している。なお、トランスT10の一次側は1ターンとされ、その1/2ターンの部分からセンタータップが出ており二次側のタップに接続されている。二次側は5ターンとされており出力端子OUT側から1ターンの部位にタップが出ており、一次側および二次側の巻き線は眼鏡型のフェライトコアに巻回されている。
このような構成の本発明にかかる信号合成器1を用いるアレーアンテナの構成を図2を参照して説明する。
図2に示すアレーアンテナは、距離dだけ離隔されてほぼ平行に配置されている左アンテナ30と右アンテナ32とを備えている。左アンテナ30と右アンテナ32とは八木・宇田アンテナとされて指向性が鋭くされており、1つの支持手段に固着されている。左アンテナ30は左ケーブル31を介して信号合成器1の第1入力端子IN1に接続され、右アンテナ32は右ケーブル33を介して信号合成器1の第2入力端子IN2に接続されている。そして、左アンテナ30と右アンテナ32との受信出力が信号合成器1で合成されて出力端子OUTから出力されている。
ここで、アレーアンテナの設置の方法を説明すると、まず、信号合成器1において第1移相部10および第2移相部20において与える位相量を0°とするようスイッチを切り換えると共に同相出力になるようスイッチを切り換える。すなわち、左アンテナ30と右アンテナ32との受信出力が同相合成される状態として、左アンテナ30と右アンテナ32とが支持されている支持手段を水平面内で回転して出力端子OUTから出力される希望波の受信レベルが最大になる位置を見つけ、その位置で左アンテナ30と右アンテナ32とを固定する。この時、受信したいチャンネルの希望波が図示する0°方向となり、妨害波が図示するθ方向から到来するものとする。この場合は、妨害波の到来方向が希望波の到来方向とほぼ同じとされているので混信障害が発生する。
そこで、左アンテナ30と右アンテナ32とのアレーアンテナの指向性において妨害波の到来方向θにヌル点が生じるように、信号合成器1を調整する。すなわち、妨害波における左アンテナ30と右アンテナ32との経路長であるdsinθに相当する位相量だけ第2移相部20により右アンテナ32の受信出力に位相変化を与えるように、基準移相部21のスイッチSW21および加算移相部22のスイッチSW22を切り換える。そして、位相切換部23のスイッチSW23を切り換えて逆相とする。この場合、第1移相部10では左アンテナ30の受信出力に位相変化を与えない。そして、合成部14において第1移相部10と第2移相部20からの受信出力とを加算する。これにより、左アンテナ30の受信出力とdsinθだけ位相変化された右アンテナ32との受信出力が逆相加算されて、アレーアンテナの指向性において妨害波の到来方向θにヌル点が生じて、混信障害を軽減することができるようになる。なお、左ケーブル31と右ケーブル33とは同一の長さとされている。
また、妨害波の到来方向が希望波より左側とされている場合は、第1移相部10により左アンテナ30の受信出力に位相変化を与えるように、基準移相部11のスイッチSW11および加算移相部12のスイッチSW12を切り換える。そして、位相切換部13のスイッチSW13を切り換えて逆相とする。この場合、第2移相部20では右アンテナ32の受信出力に位相変化を与えない。そして、合成部14において第1移相部10と第2移相部20からの受信出力とを加算する。これにより、位相変化された左アンテナ30の受信出力と右アンテナ32との受信出力が逆相加算されて、アレーアンテナの指向性において妨害波の到来方向にヌル点が生じて、混信障害を軽減することができるようになる。
次に、図2に示すアレーアンテナの指向特性の一例をあげる。
図5は、左アンテナ30と右アンテナ32とが14素子の八木・宇田アンテナとされ同相合成された場合の指向特性を示している。この場合の周波数fは620MHzとされている。図5を参照すると鋭いビームが形成されており、到来方向が約30°を超える妨害波の干渉をほぼ受けないことが分かる。また、図6は左アンテナ30と右アンテナ32とが14素子の八木・宇田アンテナとされ逆相合成された場合の指向特性を示している。この場合の周波数fは620MHzとされている。このように逆相合成する場合は、位相切換部13あるいは位相切換部23のいずれかにおいて逆相側にスイッチを切り換えればよい。図6を参照すると、0°方向に深く落ち込みその両脇において2本のビームが形成されている。これを利用すると、レベルメータがないときに希望波の良好な受信ができる2つのポイントの間の希望波がほとんど受信できないポイントに設定することにより、利得が最大となる方向にアレーアンテナを向けることができるようになる。
図7は、左アンテナ30と右アンテナ32とが14素子の八木・宇田アンテナとされ10°方向にヌル点を生じさせた場合の指向特性を示している。具体的には、第2移相部20における基準移相部21のスイッチSW21の可動接点a,bを固定接点2に切り換えて遅延線L22により右アンテナ32の受信信号に約10°の位相変化を与えると共に、加算移相部22のスイッチSW22の可動接点a,bを固定接点3に切り換えて右アンテナ32の受信信号に0°の位相変化を加算している。この場合の周波数fは620MHzとされている。図7を参照すると、約10°方向にヌル点が生じており、この角度を到来方向とする妨害波を除去できることが分かる。
図8は、左アンテナ30と右アンテナ32とが14素子の八木・宇田アンテナとされ30°方向にヌル点を生じさせた場合の指向特性を示している。具体的には、第2移相部20における基準移相部21のスイッチSW21の可動接点a,bを固定接点1に切り換えて遅延線L21により右アンテナ32の受信信号に約22°の位相変化を与えると共に、加算移相部22のスイッチSW22の可動接点a,bを固定接点1に切り換えて遅延線L23により右アンテナ32の受信信号に約8°の位相変化を加算している。この場合の周波数fは620MHzとされている。図8を参照すると、約30°方向にヌル点が生じており、この角度を到来方向とする妨害波を除去できることが分かる。
図9は、左アンテナ30と右アンテナ32とが14素子の八木・宇田アンテナとされ−14°方向にヌル点を生じさせた場合の指向特性を示している。具体的には、第1移相部10における基準移相部11のスイッチSW11の可動接点a,bを固定接点2に切り換えて遅延線L12により左アンテナ30の受信信号に約10°の位相変化を与えると共に、加算移相部12のスイッチSW12の可動接点a,bを固定接点2に切り換えて遅延線L14により右アンテナ32の受信信号に約4°の位相変化を加算している。この場合の周波数fは620MHzとされている。図9を参照すると、約−14°方向にヌル点が生じており、この角度を到来方向とする妨害波を除去できることが分かる。
図10は、左アンテナ30と右アンテナ32とが14素子の八木・宇田アンテナとされ−22°方向にヌル点を生じさせた場合の指向特性を示している。具体的には、第1移相部10における基準移相部11のスイッチSW11の可動接点a,bを固定接点1に切り換えて遅延線L11により左アンテナ30の受信信号に約22°の位相変化を与えると共に、加算移相部12のスイッチSW12の可動接点a,bを固定接点3に切り換えて右アンテナ32の受信信号に0°の位相変化を加算している。この場合の周波数fは620MHzとされている。図8を参照すると、約22°方向にヌル点が生じており、この角度を到来方向とする妨害波を除去できることが分かる。
上記説明した本発明にかかる信号合成器1を組み込む回路基板である信号合成器基板2におけるおもて面のプリントパターンを図3に示し、その裏面のプリントパターンを図4に示す。
これらの図に示すように信号合成器基板2のほぼ中央には合成部14のトランスT10を配置するためのパターンが形成されており、その左側に第1移相部10のパターンが形成され、その右側に第2移相部20のパターンが形成されている。すなわち、左側には位相切換部13におけるスイッチSW13が配置されるパターンが形成されており、右側には位相切換部23におけるスイッチSW23が配置されるパターンがそれぞれ形成されている。そして、スイッチSW13の左側には加算移相部12におけるスイッチSW12が配置されるパターンが、スイッチSW23の左側には加算移相部22におけるスイッチSW22が配置されるパターンがそれぞれ形成されている。さらに、スイッチSW12の左側には基準移相部11におけるスイッチSW11が配置されるパターンが、スイッチSW22の左側には基準移相部21におけるスイッチSW21が配置されるパターンがそれぞれ形成されている。このように、プリントパターンは合成部14の部位を除いて左右対称に形成されている。
スイッチSW11の固定接点1間には裏面に形成されている遅延線L11bのパターンと、このパターンにスルーホールを介して縦続に接続されているおもて面に形成されている遅延線L11aのパターンとが接続されている。遅延線L11a、L11bとにより例えば約22°の位相変化を与える遅延線L11が構成されている。また、スイッチSW11の固定接点2間には例えば約10°の位相変化を与えるおもて面に形成されている遅延線L12のパターンが接続されている。さらに、スイッチSW11の固定接点3間にはショートするためのパターンがおもて面に形成されている。さらにまた、スイッチSW11の固定接点aに接続されて第1入力端子IN1に接続されるパターンが裏面に形成されており、固定接点bに接続されて加算移相部12のスイッチSW12の固定接点aに接続されるパターンが裏面に形成されている。
スイッチSW12の固定接点1間には例えば約8°の位相変化を与えるおもて面に形成されている遅延線L13のパターンが接続されている。また、スイッチSW12の固定接点2間には例えば約4°の位相変化を与えるおもて面に形成されている遅延線L14のパターンが接続されている。さらに、スイッチSW12の固定接点3間にはショートするためのパターンがおもて面に形成されている。さらにまた、スイッチSW12の固定接点aに接続されて基準移相部11におけるスイッチSW11の固定接点bに接続されるパターンが裏面に形成されており、固定接点bに接続されて位相切換部13におけるスイッチSW13の固定接点aに接続されるパターンが裏面に形成されている。
スイッチSW13の固定接点1には逆相用のトランスT11の一次側のホット側と二次側のホット側に接続されるおもて面に形成されているパターンが接続されている。また、スイッチSW13の固定接点2間には同相用のトランスT12の一次側の両端が接続されるおもて面に形成されているパターンが接続されている。さらに、スイッチSW13の固定接点aに接続されて加算移相部12におけるスイッチSW12の固定接点bに接続されるパターンが裏面に形成されており、固定接点bに接続されて合成部14のトランスT10の一次側に接続されるパターンが裏面に形成されている。
上記したように、第1移相部10のパターンと第2移相部20のパターンとは左右対称に形成されて同様の構成とされているので、第2移相部20のパターンについての説明は省略する。
次に、図2に示すアレーアンテナにおける調整方法の一例を説明する。ここでは、アレーアンテナにおける左アンテナ30と右アンテナ32とは、距離d(例えば、60cm)だけ離隔されてほぼ平行に配置されているものとする。
1.前述した同相合成により、利得が最大となる方向にアレーアンテナの方向を固定する。
2.画像確認を行う
画像確認は受信している放送の全チャンネルで確認する。
画像症状例
a.問題なく使用できる場合
b.ある特定の1チャンネルだけ妨害を受けている場合
c.複数のチャンネルが妨害波の影響を受けいている場合
3.同相合成の調整方法
画像症状がa.の場合は問題がないので、そのまま同相合成にして設置する。
画像症状がb.の場合は±10°以内でアレーアンテナ方向を変えるか、同相合成により妨害波の干渉を軽減する。すなわち、加算移相部12のスイッチSW12あるいは加算移相部22のスイッチSW22のいずれかのスイッチの角度を4°あるいは8°に切り換えて妨害波到来方向にヌル点が生じるように調整する。なお、妨害波の到来方向が希望波の到来方向から±10°以内の場合に逆相合成すると、希望波の利得が落ち込む可能性があるので同相合成により妨害波の干渉を軽減することが好適である。
4.逆相合成の調整方法1
画像症状がc.の場合は逆相合成により次のようにして妨害波の干渉を軽減する。
1)まず、妨害波の到来方向を確認することによりヌル点を左に生じさせるか、右に生じさせるかを決定する。
2)次いで、ヌル点を生じさせない側における基準移相部および加算移相部の位相を0°に設定し、位相切換部のスイッチを同相にセットする。
3)ヌル点を生じさせる側における位相切換部のスイッチを逆相に切り換える。
4)ヌル点を生じさせる側における基準移相部のスイッチを10°に切り換え、加算移相部のスイッチを0°、4°、8°に順次切り換えてヌル角度を可変する(10°、14°、18°のヌル点調整を行う)ことにより、画像症状を見ながら妨害波の干渉を軽減する。
5)妨害波の干渉を軽減できない場合は、基準移相部のスイッチを22°に切り換え、加算移相部のスイッチを0°、4°、8°に順次切り換えてヌル角度を可変する(22°、16°、30°のヌル点調整を行う)ことにより、画像症状を見ながら妨害波の干渉を軽減する。
上記したアレーアンテナにおける調整方法は一例であり、これに限るものではない。画像症状が改善されるように信号合成器1におけるスイッチを種々の方法で切り換えることにより調整するようにしても良い。
本発明の実施例の信号合成器の構成例を示す回路図である。 本発明の実施例にかかる信号合成器を使用して妨害波を除去するアレーアンテナの構成を示す図である。 本発明の実施例にかかる信号合成器が組まれる信号合成器基板のプリントパターンのおもて面の一例を示す図である。 本発明の実施例にかかる信号合成器が組まれる信号合成器基板のプリントパターンの裏面の一例を示す図である。 本発明の実施例にかかる信号合成器を使用して妨害波を除去するアレーアンテナにおいて同相合成した際の指向特性を示す図である。 本発明の実施例にかかる信号合成器を使用して妨害波を除去するアレーアンテナにおいて逆相合成した際の指向特性を示す図である。 本発明の実施例にかかる信号合成器を使用して妨害波を除去するアレーアンテナにおいて10°方向にヌル点を生じさせるよう設定した際の指向特性を示す図である。 本発明の実施例にかかる信号合成器を使用して妨害波を除去するアレーアンテナにおいて30°方向にヌル点を生じさせるよう設定した際の指向特性を示す図である。 本発明の実施例にかかる信号合成器を使用して妨害波を除去するアレーアンテナにおいて−14°方向にヌル点を生じさせるよう設定した際の指向特性を示す図である。 本発明の実施例にかかる信号合成器を使用して妨害波を除去するアレーアンテナにおいて−22°方向にヌル点を生じさせるよう設定した際の指向特性を示す図である。 従来の妨害波を除去するアレーアンテナの構成を示す図である。 従来の妨害波を除去するアレーアンテナにおけるヌル点切換用のスイッチの構成を示す図である。 従来の妨害波を除去するアレーアンテナにおける遅延線の構成を示す図である。
符号の説明
1 信号合成器、1 信号合成部、2 信号合成器基板、10 第1移相部、11 基準移相部、12 加算移相部、13 位相切換部、14 合成部、20 第2移相部、21 基準移相部、22 加算移相部、23 位相切換部、30 左アンテナ、31 左ケーブル、32 右アンテナ、33 右ケーブル、101 信号合成器、120 左アンテナ、121 左アンテナ、121 左ケーブル、122 右アンテナ、123 右ケーブル、123 左ケーブル、130 合成回路

Claims (2)

  1. 左側に配置された左アンテナの左出力と右側にほぼ平行に配置された右アンテナの右出力とを合成することにより、妨害波の到来方向にヌル点を生じさせることのできる信号合成器であって、
    前記左出力に所定の基準位相変化を与える遅延手段を切り換える左基準移相部と、
    前記右出力に所定の基準位相変化を与える遅延手段を切り換える右基準移相部と、
    前記左基準移相部の後に縦続されて配置されており、所定の位相変化を加算するよう遅延手段を切り換える左加算移相部と、
    前記右基準移相部の後に縦続されて配置されており、所定の位相変化を加算するよう遅延手段を切り換える右加算移相部と、
    前記左加算移相部からの出力の位相を同相あるいは逆相に切り換えて出力することのできる左位相切換部と、
    前記右加算移相部からの出力の位相を同相あるいは逆相に切り換えて出力することのできる右位相切換部と、
    前記左位相切換部からの出力と前記右位相切換部からの出力とを合成して出力する合成部とを備え、
    前記左基準移相部と前記左加算移相部と前記左位相切換部とが回路基板の一側に配置され、前記右基準移相部と前記右加算移相部と前記右位相切換部とが前記回路基板の残る他側に配置され、前記合成部が前記回路基板のほぼ中央に配置されていることを特徴とする信号合成器。
  2. 前記左加算移相部および前記右加算移相部において設定できる移相の単位が、前記左基準移相部および前記右基準移相部において設定できる移相の単位より小さい移相単位とされていることを特徴とする請求項1記載の信号合成器。
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