JP2014143552A - 送信装置、リモートラジオヘッド、無線通信システム、及び送信方法 - Google Patents

送信装置、リモートラジオヘッド、無線通信システム、及び送信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡素な構成で信号の送信方向を制御すること。
【解決手段】 送信装置は、複数のアンテナ素子を有し、指向方向に対して信号を送信するための送信装置であって、複数のアンテナ素子のそれぞれに向けて供給された送信信号に対応するデジタル信号を、対応するアンテナ素子と指向方向とに応じた時間だけ遅延させ、遅延させたデジタル信号のそれぞれをアナログ信号に変換して、対応するアンテナ素子のそれぞれから出力させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アンテナの指向方向を制御して信号を送信する技術に関する。
移動体通信では、膨大なユーザトラヒックの収容のために、複数の周波数帯域で通信エリアを構築している。また、単一の周波数帯域(例えば2GHz帯)の中では、通信システムの世代移行もあり、ある帯域幅(例えば、20MHz)を2つ以上の通信システムで使い分ける場合もある。たとえば、3Gのcdma2000又はWCDMA等による3Gシステムと、4GシステムのLTEとが、1つの周波数帯で共存する場合が挙げられる。このような場合においては、3Gシステムでのサービスが終了した際には、20MHzの帯域全てを4Gシステムが使用することとなり、さらに場合によっては、一部の帯域を4G以降のシステムで用いることとなる。
一方、送信信号のベースバンド処理等を行うベースバンドユニット(BBU)と、無線部分の処理を行うリモートラジオヘッド(RRH)とを有する無線通信システムが実現されている。ここで、RRHが、ある周波数帯域幅をカバーし、どのような通信システムにでも対応できるようにしておくことにより、システム移行を容易にすることができる。RRHの変更が不要であれば、BBUの変更のみでシステムの移行ができるようになるからである。これにより、RRHは、複数の相異なる無線通信システムの信号を送信することとなる。
このように、ひとつのRRHから異なる無線通信システムの信号を送信する機能が望まれる一方で、アンテナのチルト角を、送信する信号が属する無線通信システムに応じて設定したいという要望がある。すなわち、例えば、3Gシステムには広範囲なカバレッジを確保させ、一方で4Gシステムには高速通信を可能とするためにカバレッジを3Gシステムと比べて狭くするように、チルト角を制御したい場合がある。
M. Caretti等、"Cell Splitting Based on Active Antennas:Performacne Assessment for LTE System、"WAMICON 2012 IEEE 13th Annual、pp.15−17、2012年4月
しかし、従来の機械チルトでは、物理的にアンテナを動かすため装置が大掛かりとなり、また制御が容易でない。また、電気チルト方式は複数の方式が存在し、その中にベースバンド信号に対して各アンテナ素子に応じた係数をデジタル信号処理で乗算する方式がある。しかしながら、この方式では、乗算後のベースバンド信号がアンテナ素子毎に異なる信号となるためRFへの周波数変換回路と増幅回路とを別々に備える必要が生じ、回路が複雑になりやすいという課題があった。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で信号の送信方向を制御する技術を提案することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による送信装置は、複数のアンテナ素子を有し、指向方向に対して信号を送信するための送信装置であって、前記複数のアンテナ素子のそれぞれに向けて供給された送信信号に対応するデジタル信号を、対応するアンテナ素子と前記指向方向とに応じた時間だけ遅延させる遅延手段と、前記遅延させた前記デジタル信号のそれぞれをアナログ信号に変換して前記対応するアンテナ素子のそれぞれから出力させる出力手段と、を有する。
また、本発明によるリモートラジオヘッドは、ベースバンドユニットと複数のアンテナ素子を有するリモートラジオヘッドとを含み、指向方向へ向けて信号を送信する無線通信システムにおける、リモートラジオヘッドであって、前記複数のアンテナ素子のそれぞれに向けて供給された送信信号に対応するデジタル信号を、対応するアンテナ素子と前記指向方向とに応じた時間だけ遅延させる遅延手段と、前記遅延させた前記デジタル信号のそれぞれをアナログ信号に変換して前記対応するアンテナ素子のそれぞれから出力させる出力手段と、を有する。
本発明によれば、簡素な構成で信号の送信方向を制御することができる。
無線通信システムの構成例を示す図。 ベースバンドユニット(BBU)の構成例を示す図。 リモートラジオヘッド(RRH)の構成例を示す図。 複数の無線通信システムに対応したリモートラジオヘッド(RRH)の構成例を示す図。 遅延回路の構成例を示す図。 遅延素子(インバータ)の回路図。 インバータを用いない場合の遅延素子の回路図。 複数の通信システムの信号を増幅し合成する回路の構成例を示す図。 複数の通信システムの信号を増幅し合成する回路の別の構成例を示す図。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(無線通信システムの構成)
図1に、本実施形態に係る無線通信システムの構成例を示す。本無線通信システムは、ベースバンドユニット(BBU)とリモートラジオヘッド(RRH)とを含む。BBUは、RRHが構成するエリアに存在する移動局(不図示)へ送信すべきベースバンドまたは中間周波数の送信信号を生成し、その送信信号をそのまま、又はパルス形状のデジタル信号に変換してRRHへ転送する。RRHは、送信信号が、複数の通信システム(例えば通信システムA及び通信システムB)ごとに定められる指向方向(チルト角)で送信されるように、受信した信号を処理してアンテナから出力する。なお、図1の例では、1つのBBUに対して複数のRRHが接続されているが、この組み合わせには限られず、1つのBBUに対して1つのRRHが接続されてもよいし、複数のBBUと複数のRRHが適宜組み合わされて接続されてもよい。
なお、以下の説明において、例として、800MHz帯の周波数帯域を使用するものとし、キャリア周波数はfc=800MHzであり、割り当てられた信号周波数帯域幅は790MHzから810MHzの20MHz幅であるとする。また、当該帯域内において、図1に示すように、2種類の通信システムが通信を行うものとし、通信システムAは中心周波数792.5MHz、信号周波数帯域幅5MHzとし、通信システムBは中心周波数802.5MHz、信号周波数帯域幅15MHzとする。
(ベースバンドユニット(BBU)の構成)
図2は、BBUの機能構成を示すブロック図である。BBUでは、移動局へ送信すべき送信信号として、ベースバンド信号(I信号およびQ信号)を生成する。その後、各信号をIF(中間周波数)信号に複素周波数変換する。通信システムAの信号については、中心周波数が−7.5MHz(=fIFA)、通信システムBの信号については中心周波数が2.5MHz(=fIFB)となるように、複素周波数変換する。なお、本実施形態では、通信システムAと通信システムBの信号を同時に送信する場合について説明するが、いずれかのみであってもよい。例えば、通信システムAを4Gシステムとし、通信システムBを3Gシステムとする場合に、システムの世代間移行が完了している場合は、全ての信号が通信システムAの信号であってもよい。この場合、図2における、通信システムB用のベースバンド生成部、複素周波数変換部、及びΔ−Σ変換部は省略されてもよい。また、いずれの場合も、複素周波数変換は省略されてもよい。
ベースバンド信号をIF変換した後に、各システムのIF信号をデルタシグマ変換(Δ−Σ変換)して、送信信号をパルス形状の信号に変換する。このとき、例えば、デルタシグマ変換のサンプリングレートを400MHzにする。このサンプリングレートについては、搬送波周波数(800MHz)の2倍又は4倍(1.6GHz又は3.2GHz)の整数分の1で、信号周波数帯域幅20MHzに対して、所定数倍以上(所定数は2より大きく、例えば10)であればよい。本説明では、20MHzの信号周波数帯域幅に対して、400MHzでサンプリングしているため、信号周波数帯域幅の20倍のサンプリングレートでオーバーサンプリングしていることとなる。なお、デルタシグマ変換によって出力される信号のシンボルレートは、オーバーサンプリングのサンプリングレートとなる。
デルタシグマ変換の際には、ゼロから10MHzまでの量子化雑音を低減するようにノイズシェーピングを行う。なお、送信信号のACLR(隣接チャネル漏えい電力)特性を良好に保つために、ゼロから30MHzまでの量子化雑音を抑えるようにノイズシェーピングの形を設定してもよい。なお、デルタシグマ変換には様々なバリエーションが存在するが、これらのどれを用いてもよい。ただし、以下の説明では、デルタシグマ変換によって得られるデジタル信号は+1と−1とのいずれかを取るパルス形状の信号であるものとする。
なお、本実施形態では、デルタシグマ変換によって送信信号に対応するパルス形状のデジタル信号を得ているが、この信号は、原信号を復元できるデジタル信号であればどのようなものであってもよい。すなわち、例えば、デルタシグマ変換を施す前のベースバンド信号やIF信号であってもよい。なお、このデジタル信号のシンボルレートは、例えば、十分高速なものとし、上述のような信号周波数帯域幅と比して十分に大きい所定数倍以上のサンプリングレートでオーバーサンプリングされた結果として、このデジタル信号が得られてもよい。また、シンボルレートは、例えば、搬送波周波数の整数分の1であってもよい。
デルタシグマ変換された信号は、光信号変換部において光信号に変換される。デルタシグマ変換回路の出力は、例えば一定のビット数ごとにパケット化してどのチャネルかを示す情報(通信システムA又は通信システムB、及びIQを特定する情報)と、パケットの順番が分かる情報とを付加されて時間多重化され、RRHへ送信される。
なお、上述の説明では、デルタシグマ変換後の信号がRRHへ送信されると説明したがこれに限られず、例えば、生成されたベースバンド信号又はIF帯へ周波数変換された信号がRRHへ送信されてもよい。この場合、RRHは、ベースバンド信号又はIF帯の信号を受信した後にデルタシグマ変換などの変換処理を実行し、その変換結果として送信信号に対応するパルス形状の信号(デジタル信号)を取得してもよい。
(リモートラジオヘッド(RRH)の構成)
図3は、RRHの機能構成を示すブロック図である。BBUが送信した信号は、例えば光ファイバーを通じて、RRHが受信する。RRHでは、光信号において多重されていたIQ信号(IF信号)を分離する。分離後、各信号のシンボルレートを搬送波周波数の4倍に変換する。なお、BBUでデルタシグマ変換を行っていない場合は、この分離した信号に対してデルタシグマ変換を施した後に、その結果得られたデジタル信号のシンボルレートを変換する。
変換の方法としてはシンボル繰り返しがある。変換前のシンボルレートが搬送波周波数の4倍の整数分の1である場合は、その整数の回数だけシンボルを繰り返す。例えば、本例では、搬送波周波数の4倍が3.2GHzであり、シンボルレートが400MHzであるため、各シンボルを8回繰り返す。具体的には、{−1,1,−1}という信号系列に対しては、それぞれのシンボルを8回繰り返し、{−1,−1,−1,−1,−1,−1,−1,−1,1,1,1,1,1,1,1,1,−1,−1,−1,−1,−1,−1,−1,−1}と変換する。
その後、IQ信号を搬送波周波数に周波数変換する。具体的には、搬送波周波数の正弦波と余弦波とをその4倍の周波数でサンプリングした結果を乗じる。ここで、正弦波を位相0からその周波数の4倍で4回サンプリングすると{0,1,0,−1}となり、以下、この系列を繰り返すこととなる。また、余弦波を同様に位相0からその周波数の4倍で4回サンプリングすると{1,0,−1,0}となり、以下、この系列の繰り返しとなる。したがって、余弦波をI成分のサンプルに乗じた結果と、正弦波をQ成分のサンプルに乗じた結果とを加算すると、{I(1),Q(2),−I(3),−Q(4),…}となる。したがって、デルタシグマ変換によってデジタル信号を得た場合などは、この周波数変換後の信号においても、パルス状の形状が保たれる。
なお、上述の説明では、分離後のIQ信号のそれぞれのシンボルレートを搬送波周波数の4倍に変換して、正弦波と余弦波を乗じた後に加算して周波数変換後の信号を取得したが、これに限られない。例えば、正弦波と余弦波のサンプルでは、それぞれ「0」が1つおきに出現する。したがって、分離後のIQ信号のシンボルレートを搬送波周波数の4倍に変換すると、そのうちの半分の情報は使用されないこととなる。このため、シンボルレートの変換においては、搬送波周波数の2倍への変換に留め、その後、I成分とQ成分のそれぞれに対して{1,−1}を繰り返す系列を乗算し、乗算後の信号をI成分、Q成分の順番にインターリーブして並べることで実現できる。例えば、シンボルレートを搬送波周波数の2倍にしたI信号とQ信号をそれぞれ{I’(1),I’(2),…}、{Q’(1),Q’(2),…}とすると、周波数変換後の信号{I’(1),Q’(1),−I’(2),−Q’(2),…}が得られる。周波数変換後の信号のシンボルレートは、この場合も搬送波周波数の4倍となる。
このように、シンボルレート変換前のデジタル信号のシンボルレートを、搬送波周波数の2倍又は4倍の整数分の1としておくことで、シンボルの繰り返しと並び替えによって、容易に周波数変換を行うことが可能となる。
なお、このようにI信号とQ信号のシンボルが時間方向にインターリーブされる場合、Q信号はI信号に対して、1/4×(1/800MHz)遅れることになる。このため、ベースバンド信号とIF信号の生成時に、Q信号に対して時間遅れを与えることで信号の歪みを抑えることができる。
周波数変換後の信号は、各アンテナ素子に向けて分配される。アンテナ素子までの配線については、距離が同じになるように配線長を調整してもよいし、素子間に特定の位相差を与えるように長さを調整してもよい。分配器については、例えばインバータ出力を4分配してその後にインバータを備えるようにしてもよい。なお、デルタシグマ変換で得られた信号を用いる場合は、分配器に入力される信号はパルス信号であるため、線形性を気にする必要がなくなる。
なお、複数のシステム(通信システムA及び通信システムB)の信号を同時に扱う場合は、図4に示すように、RRHは、受信した光信号を分離した後に、それぞれ異なるシンボルレート変換部へ入力する。そして、シンボルレート変換がされた信号は、システムごとに周波数変換され、それぞれが分配器へ入力される。
分配後の信号は、遅延回路において遅延を与えられる。なお、遅延回路は分配器の直後に配置されてもよいし、アンテナ素子の直近に配置されてもよい。
なお、上述の説明では、BBUからデルタシグマ変換した信号を取得する、または、BBUからデルタシグマ変換されていない信号を取得して、アンテナ素子の分配前にデルタシグマ変換をするとしたが、これに限られない。例えば、BBUからデルタシグマ変換されていない信号を取得した場合、その信号を各アンテナ素子に分配し、その後にデルタシグマ変換するようにしてもよい。すなわち、デルタシグマ変換等により得られるデジタル信号が各アンテナ素子(に対応する遅延回路)に供給される構成であれば、デジタル信号は無線通信システムのどの部分で生成されてもよい。
(遅延回路の構成)
図5に遅延回路の構成例を示す。図5に示す通り、1つ以上の遅延回路がアンテナ素子ごとに配置される。遅延させる対象の信号はデジタル信号であるため、デジタル遅延回路を用いることができる。特に、遅延させる対象の信号がパルス信号のようなデジタル信号である場合、図5に示すように、遅延回路としてインバータ回路を用いることができる。なお、デジタル信号が多値信号である場合も、同様にインバータ回路を用いることができ、この場合は、多値信号に対応するように、インバータ回路を並列に配置しておけばよい。
図5の例では、1つの遅延回路は、スイッチによって、インバータ回路を通過しない経路と、2段のインバータ回路を通過する経路と、4段のインバータ回路を通過する経路とを切り替えることで遅延時間の調整が可能である。インバータ回路の遅延時間をΔτとすると、通過させる遅延素子の個数を設定することによって、2Δτ単位での遅延時間の調整が可能となる。このような遅延回路を多段に接続することで、遅延時間の調整範囲を広げることができる。なお、図中ではスイッチでインバータ回路が0個、2個、4個の経路に切り替えできるようにしているが、さらに6個、8個のインバータ回路を含んだ経路に切り替え可能としてもよい。
また、遅延素子として、図6に示すようなインバータ回路に代えて、図7のような回路を含んだ経路をスイッチで切り替え可能となるように、遅延回路を構成してもよく、これによりΔτ単位で遅延調整をするようにしてもよい。ただし、アンテナ素子間で位相反転が発生しないようにする必要があり、通過するインバータ回路の個数は奇数、偶数のどちらかに統一する必要がある。
遅延回路では、BBUから通知されるチルト角制御情報にしたがって、指向方向に応じた時間だけ遅延するように、遅延時間を調整できる。多くの場合、アンテナ素子間の物理的な距離は一定に保たれており、このときチルト角をつけるために、素子間の遅延時間を所定時間に設定する。例えば、アンテナ素子n(n=1,…,N)に対して、遅延時間Td(n)=4Δτ(n−1)となるようにスイッチを切り替える。なお、遅延された信号は、スイッチングアンプによって増幅できる。アンプは、例えば、図6に示すインバータ回路を用いることができる。必要となる出力電力のレベルに合わせて、高電圧のデバイスを用いてもよい。
各アンテナ素子に対応する遅延時間量で遅延された信号は、最後に、アナログ信号に戻されて各アンテナ素子から出力される。例えば、デルタシグマ変換により得られた信号については、例えば、積分回路を用いることによりアナログ信号に変換される。ここで、アンテナ素子への入力前に、送信信号の周波数帯域を通過させる帯域通過フィルタを用いることにより、送信信号の周波数帯域外の雑音を遮断してもよい。
なお、各アンテナ素子において、アナログ化処理は同等の時間がかかるため、ここでの相対位相の変化は生じない。したがって、遅延回路で与えた遅延により、適切に位相変換することができ、複数のアンテナ素子を用いることでアンテナの指向方向を変化させることが可能となるため、チルト角を適切に制御することが可能となる。同様の方法を用いてに、水平方向の指向方向を変化させてもよい。
このように、RRHにおいて、デジタル信号(例えばパルス形状の信号)を受信または生成することにより取得し、そのデジタル信号を用いてデジタル遅延回路によって位相を変更するため、アナログ移相器を用いる必要がなくなる。これにより、簡素な構成で、アンテナの指向方向を適切に制御することが可能となる。また、デルタシグマ変換を用いる場合は、遅延素子としてインバータ回路を用いることが可能となるため、より簡素な構成で信号の位相を変換することが可能となる。また、インバータ回路を用いる場合、遅延時間を信号が通過するインバータ回路の個数によって容易に変更できるため、容易に指向方向の制御を行うことができる。さらに、シンボルレートが十分に高いデジタル信号に対して遅延を与えることで、与えられる遅延時間の粒度を細かくすることができ、高精度な指向方向制御を行うことができる。
なお、複数のシステムの信号を同時に扱う場合に、分配器後の遅延回路をシステム毎に用意し、システムに応じた遅延時間を設定可能とすることができる。そして、それぞれのシステムに対して定められた遅延時間で遅延させられた信号を合成して、同一のアンテナ素子で出力する。
例えば、異なる通信システム間で異なるチルト角が設定される場合、例えば通信システムAでは、遅延時間をTdA(n)=4Δτ(n−1)に設定し、通信システムBでは、TdB(n)=6Δτ(n−1)に設定する。この場合、アンテナ素子2では、4Δτ遅延した通信システムAの信号と、6Δτ遅延した通信システムBの信号が送られてくる。このアンテナ素子2は、これらの信号を増幅、合成して、アンテナから空間に放射する。
通信システムAと通信システムBのそれぞれの信号をスイッチングアンプで増幅した後の合成は、例えばトランスによって行う。図8に示すように、出力側のトランスを縦列接続することで各アンプの出力信号を加算することが可能である。なお、アンプの段数については、複数段配置しておき、使用する周波数帯域幅の比率に応じて、アンプの接続数を調整してもよい。周波数帯域幅の割合が1対1の場合は図8に示すように通信システムAと通信システムBとのそれぞれの接続先のアンプの数が同数となるように設定してもよい。また、帯域幅の割合が1対3の場合は、図9に示すように、1対3の割合でアンプを接続してもよい。トランスで合成された信号は、帯域通過フィルタで帯域外雑音を除去した後でアンテナに出力される。
このようにすることにより、簡素な構成で、システムごとに異なる指向方向を得ることができ、それぞれのシステムに適したチルト角を与えることが可能となる。

Claims (12)

  1. 複数のアンテナ素子を有し、指向方向に対して信号を送信するための送信装置であって、
    前記複数のアンテナ素子のそれぞれに向けて供給された送信信号に対応するデジタル信号を、対応するアンテナ素子と前記指向方向とに応じた時間だけ遅延させる遅延手段と、
    前記遅延させた前記デジタル信号のそれぞれをアナログ信号に変換して前記対応するアンテナ素子のそれぞれから出力させる出力手段と、
    を有することを特徴とする送信装置。
  2. 前記デジタル信号は、前記送信信号に対応するベースバンドまたは中間周波数の信号をデルタシグマ変換することにより得られる信号である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
  3. 前記遅延手段は、インバータ回路を含み、通過させる前記インバータ回路の個数を制御することにより、前記デジタル信号を、前記指向方向に応じた時間だけ遅延させる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の送信装置。
  4. 前記遅延手段は、前記複数のアンテナ素子のそれぞれに向けて供給された複数の通信システムのための送信信号のそれぞれに対応するデジタル信号を、当該デジタル信号のそれぞれが対応するアンテナ素子と、前記複数の通信システムごとに定められる指向方向とに応じた時間だけ遅延させ、
    前記出力手段は、対応するアンテナ素子ごとに、前記複数の通信システムのための前記遅延させた複数のデジタル信号をアナログ信号に変換すると共に合成して、当該デジタル信号が対応するアンテナ素子のそれぞれから出力させる、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の送信装置。
  5. 前記出力手段は、
    前記遅延させた複数のデジタル信号のそれぞれを増幅するスイッチングアンプと、
    前記増幅した信号を変換して得られる複数のアナログ信号のそれぞれを合成するためのトランスと、
    を有することを特徴とする請求項4に記載の送信装置。
  6. ベースバンドユニットと複数のアンテナ素子を有するリモートラジオヘッドとを含み、指向方向へ向けて信号を送信する無線通信システムにおける、リモートラジオヘッドであって、
    前記複数のアンテナ素子のそれぞれに向けて供給された送信信号に対応するデジタル信号を、対応するアンテナ素子と前記指向方向とに応じた時間だけ遅延させる遅延手段と、
    前記遅延させた前記デジタル信号のそれぞれをアナログ信号に変換して前記対応するアンテナ素子のそれぞれから出力させる出力手段と、
    を有することを特徴とするリモートラジオヘッド。
  7. 前記送信信号に対応するベースバンドまたは中間周波数の信号を前記ベースバンドユニットから受信する受信手段と、
    前記受信した信号に基づいて、前記複数のアンテナ素子のそれぞれに向けて供給されるデジタル信号を取得する取得手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項6に記載のリモートラジオヘッド。
  8. 前記送信信号に対応するデジタル信号を前記ベースバンドユニットから受信する受信手段と、
    前記受信した信号を前記複数のアンテナに分配する分配手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項6に記載のリモートラジオヘッド。
  9. ベースバンドユニットと複数のアンテナ素子を有するリモートラジオヘッドとを含み、指向方向へ向けて信号を送信する無線通信システムであって、
    前記ベースバンドユニットは、
    送信信号に対応するデジタル信号を生成する生成手段と、
    前記デジタル信号を前記リモートラジオヘッドへ転送する転送手段と、
    を有し、
    前記リモートラジオヘッドは、
    前記デジタル信号を受信して取得する取得手段と、
    取得した前記デジタル信号を、前記複数のアンテナ素子に対応させて分配する分配手段と、
    前記複数のアンテナ素子に対応させて前記分配されたデジタル信号のそれぞれを、対応するアンテナ素子と前記指向方向とに応じた時間だけ遅延させる遅延手段と、
    前記遅延させたデジタル信号のそれぞれをアナログ信号に変換して前記対応するアンテナ素子のそれぞれから出力させる出力手段と、
    を有することを特徴とする無線通信システム。
  10. ベースバンドユニットと複数のアンテナ素子を有するリモートラジオヘッドとを含み、指向方向へ向けて信号を送信する無線通信システムであって、
    前記ベースバンドユニットは、
    送信信号に対応するベースバンドまたは中間周波数の信号を生成する生成手段と、
    前記生成された信号を前記リモートラジオヘッドへ転送する転送手段と、
    を有し、
    前記リモートラジオヘッドは、
    前記生成された信号を前記ベースバンドユニットから受信する受信手段と、
    前記受信した信号に基づいて、前記複数のアンテナ素子のそれぞれに向けて供給される、デジタル信号を取得する取得手段と、
    前記複数のアンテナ素子のそれぞれに向けて供給された前記デジタル信号を、対応するアンテナ素子と前記指向方向とに応じた時間だけ遅延させる遅延手段と、
    前記遅延させた信号のそれぞれをアナログ信号に変換して前記対応するアンテナ素子のそれぞれから出力させる出力手段と、
    を有することを特徴とする無線通信システム。
  11. 複数のアンテナ素子を有し、指向方向に対して信号を送信するための送信装置における送信方法であって、
    遅延手段が、前記複数のアンテナ素子のそれぞれに向けて供給された送信信号に対応するデジタル信号を、対応するアンテナ素子と前記指向方向とに応じた時間だけ遅延させる遅延工程と、
    出力手段が、前記遅延させた前記デジタル信号のそれぞれをアナログ信号に変換して前記対応するアンテナ素子のそれぞれから出力させる出力工程と、
    を有することを特徴とする送信方法。
  12. ベースバンドユニットと複数のアンテナ素子を有するリモートラジオヘッドとを含み、指向方向へ向けて信号を送信する無線通信システムの、リモートラジオヘッドにおける信号の送信方法であって、
    遅延手段が、前記複数のアンテナ素子のそれぞれに向けて供給された送信信号に対応するデジタル信号を、対応するアンテナ素子と前記指向方向とに応じた時間だけ遅延させる遅延工程と、
    出力手段が、前記遅延させた前記デジタル信号のそれぞれをアナログ信号に変換して前記対応するアンテナ素子のそれぞれから出力させる出力工程と、
    を有することを特徴とする送信方法。
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