JP4220751B2 - 薬品保管システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不正使用のおそれを潜在的に持っている薬品類の保管システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
薬品は不正に使用されるおそれを持っており、不正使用ができにくいように保管しておく必要がある。最も安全と考えられる保管方法は、信頼できる保管管理者を任命し、薬品の出庫と入庫を管理する方法であろう。これによれば、必要な人に必要な薬品のみを提供することができ、不正使用を図る者は薬品を入手しづらい。しかしながら、この保管方式には人手がかかり、また安定的に実行し続けることが難しい。
そこで特許文献1に記載の技術が提案されている。この技術では、薬品を個々に収容して個々に施錠開錠できる保管庫と、取扱者を特定する認証装置と、コンピュータを組合せて利用し、誰がどの薬品保管庫を何時に開けて何時に閉めたかを累積して記憶してゆく。この保管システムによると、人手を要さずに薬品の使用履歴が記録されていくために、安定的に運用することができるはずである。
【特許文献1】
特開平2001−72215号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の薬品保管システムでは、1種類の薬品種類に対して1個の施錠付保管庫を必要する。従来の技術では、薬品種類単位で直接的に管理することができないために保管庫単位で管理することとし、1保管庫に1薬品を保管することによって間接的に薬品単位で管理している。多くの事業体では数百種類の薬品を使用するために、このような事業体に特許文献1に記載の薬品保管システムを導入しようとすると、大きな設置面積を必要とし、設置コストも極めて高額なものとなってしまう。
発明では、1個の保管庫ないしは保管域に複数種類の薬品を保管すると、保管域単位で管理していても薬品種類単位では管理できなくなってしまうという問題を解決し、1個の保管域に複数種類の薬品を保管しながらも薬品種類単位で管理することを可能とする技術を導入することによって、設置面積と設置コストを実用化レベルにまで低減することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段と作用】
本出願の一つの薬品保管システムでは、薬品収容部に設けられて個々に固有の信号を発信する発信手段と、前記固有の信号とその薬品収容部に収容されている薬品種類を対応付けて記憶している信号/種類記憶手段を備える。さらに、保管域に保管されている薬品収容部に設けられた発信手段から発信される信号を受信する手段と、受信した信号と前記の信号/種類記憶手段の記憶内容から薬品種類を特定する手段と、前記特定手段の特定結果を集約して保管域に保管されている薬品の種類データを作成する手段と、使用予定の薬品種類を受付けて記憶する手段と、使用予定の薬品種類の受付け前に作成された保管薬品の種類データと受付け後に作成された保管薬品の種類データを対比して使用予定の薬品種類以外の薬品種類が欠落するときに警報する手段とを有する。
【0005】
本保管システムでは、保管されている薬品収容部のそれぞれに発信手段が設けられており、各発信手段からは各発信手段に固有の信号が発信される。その固有の信号と薬品種類を対応付けて記憶している信号/種類記憶手段が用意されていることから、保管域に保管されている薬品収容部群から発信される固有の信号群を受信(以下ではこれをスキャンということがある)することによって保管域に保管されている保管薬品の種類を示すデータを作成することができる。
本保管システムでは、新旧の保管薬品の種類データを対比することによって前者にあって後者にない薬品種類、すなわち欠落した薬品種類が特定される。欠落した薬品種類は、信号が受信できない距離まで移動した薬品であり、保管域から持出された薬品種類を示す。本薬品保管システムでは、保管域から持出された薬品種類が特定される。
一方において、本薬品保管システムでは、保管域から持出して使用する予定の薬品の種類が受付けられて記憶される。
本薬品保管システムでは、保管域から持出された薬品種類と、保管域から持出して使用する予定が受付けられた薬品種類とが比較されるために、使用予定の薬品種類以外の薬品種類が保管域から持出されたことを監視することができ、不適切使用を監視することができる。
本発明でいう警報とは、通常と異なる状態の発生を知らせて注意を喚起することをいい、例えばブザーの鳴動や警告灯の点灯などのように多数の者の注意を喚起するものの他、管理者もしくは監視者に向けたメール発信や携帯電話等への通報、あるいは異常状態の記録を含む。
本発明の保管システムを用いると、薬品毎に鍵付保管域に保管する必要がなく、共通の保管域に複数種類をまとめて保管することができる。設置スペースと設置コストを下げながら、薬品の不適切使用の発生を監視し、必要な警報を発することができる。
【0006】
上記の保管システムを用いることにより、薬品の不正な使用を監視することが可能となるが、不正な使用の発生を予防するためには、薬品の持出し作業自体を制限して定められた手続を行ってはじめて薬品の持出し作業を可能とする技術が有効である。そこで本発明では、使用を予定する薬品種類を受付けたときに保管域を開錠する手段を付加することが好ましい。
このシステムによると、使用予定の薬品種類が受付けられたときにしか開錠されないことから、薬品の持出し作業が制限され、薬品の不正使用が抑制される。
【0007】
薬品種類が多数の場合には、本発明では、複数の保管域に薬品類を分けて保管し、使用予定の薬品種類が受付けられたときに、その薬品がどの保管域に保管されているかを検索する手段と、検索された保管域のみを開錠する手段を備えていることが好ましい。ここでいう1個の保管域とは独立に施錠開錠できる単位をいう。
このシステムによると、使用予定薬品を保管している保管域のみが開錠され、それ以外の保管域は開錠されないことから、薬品の不正使用の可能性を低減することができる。また、取扱者が複数の保管域の中から使用予定薬品を探す手間を軽減することができる。
【0008】
正規の使用を装った不正使用の発生を防止するためには、本発明では、薬品の取扱者を認証し、誰が薬品を使用しようとしているのかが特定されたときにのみ開錠することが好ましい。即ち、取扱者を特定する手段と、取扱者が特定されたときにのみ保管域を開錠する手段が付加されていることが好ましい。
取扱者の特定手段は、例えば、指紋、虹彩などの身体的特徴を識別する手段、薬品の取扱を認めた個人に配布したIDカードを読取るIDカードリーダ、あるいは薬品の取扱を認めた個人が知っているパスワードの入力手段等をいう。特に管理を厳しくする場合は、上記手段の複数個を組合わせることによって取扱者の特定精度を高めることが可能となる。
本システムによると、取扱権限のない者が薬品を持出すことを制限することが可能となり、薬品の不正使用を防止することができる。
【0009】
取扱者毎に取扱可能な薬品種類を制限することもできる。このためには、本発明では、取扱者に使用が許可されている薬品種類のデータを記憶している手段が付加されており、取扱者が特定され、かつ、使用予定の薬品種類がその取扱者に使用許可されているときにのみ開錠することが好ましい。
この場合、取扱が認められた者が、認められた範囲内の薬品を指定したときに使用可能となるために、薬品の不正使用を防止することができる。
【0010】
発信手段に信号を発信させる頻度は任意に設定可能であり、保管域に保管されている薬品収容部群から発信される信号群を受信して保管域に保管されている薬品の種類データの作成を行う時期および/または作成を行う間隔も任意に設定できる。そこで、どのような不正行為を重点的に監視したいかという目的にあわせて、保管域に保管されている薬品の種類データの作成を行う時期あるいは作成を行う間隔を設定することができる
使用予定の薬品種類として受付けられた薬品種類と相違する薬品の収容部を持出して中味を入れ替えて返却するといった悪質な不正行為を発見するためには、請求項6に記載のように、開錠から施錠までの期間中、短時間間隔で繰返して保管薬品の種類データを作成し続けることが好ましい。使用予定の薬品以外の薬品を持出して施錠前に返却したとしても、保管薬品の種類データの作成記録から使用予定の薬品種類以外の薬品が一旦は持出されてその後に返却されたことが記録されるので、不正使用を発見することができる。
【0011】
あるいは、本発明では、保管域の開錠前および/または施錠後に保管薬品の種類データを作成することも可能である。この場合、使用予定以外の薬品を一旦は持出し、中味を入れ替えて返却するといった悪質な不正行為の発見は困難であるけれども、使用予定の薬品種類であると指定された薬品種類以外の薬品が持出されたことを監視し、必要な警報を発することができる。
【0012】
本薬品保管システムでは、薬品収容部から発信される信号が受信手段で受信されない距離にまで移動した薬品を特定して保管域から持出された薬品とする。薬品の持出し方法には、薬品収容部を移動させず、保管域内で薬品収容部を開封してスポイト等で薬品のみを持出すことも考えられる。このような不正な薬品の持出しを防止するためには、本発明では、通常作業に要する時間を超える不自然に長い時間に亘って保管域が閉じられないときに警報を発する手段を付加しておくことが好ましい。
【0013】
保管域を出入りする薬品の種類のみならず、重量まで管理できることが好ましい。このためには、信号を受信して重量を計測することによって薬品種類とその重量を関連付けて検出するリーダ付重量計をシステムに付加する。この場合、薬品量の異常な減少等の監視が可能となる。
薬品の持出し時と返却時の両方で薬品種類と薬品重量の検出を行うことによって規定量以上の薬品が使用された異常等の発生を監視することができる。また、薬品の持出し時と返却時のいずれか一方で薬品種類と薬品重量を検出する場合でも、過去の重量変化の履歴と比較することによって異常な使用量を監視することができる。
薬品の返却時に薬品重量の検出をおこなうことによって薬品の残量を管理者に通知することができ、管理者は残量不足で注文の必要があることを知ることができる。薬品の補充などの通常の管理業務を円滑に行うことができる。
【0014】
維持管理の手間や取扱の容易さを確保するためには、本発明では、無線信号を発信する無電池式発信手段を薬品収容部に設けることが好ましい。ここでいう無電池式発信手段とは、それ自体は電源を有さずに、外部からのエネルギを得て無線信号を発信する装置であり、ICカード等に利用されているものが例示される。無電池式発信手段は小型であり、接着テープ等によって薬品収容部に固定することができる。無電池式発信手段は、発信手段毎にユニーク(個々に固有)な無線信号を発信することから、薬品収容部に設けられると薬品収容部に固有の無線信号を発信する。
【0015】
また、このシステムの保管域を保管庫の内部とすることもできる。既存の保管庫を利用してシステムを構築することもできるし、システムを構築する手段を備えた保管庫を用いてシステムを構築することもできる。
【0016】
の薬品保管システムでは、薬品/履歴データベースに「取扱者と、保管庫を開けた時刻と、保管庫を閉めた時刻と、保管庫を開けたときと閉めたときの保管薬品の種類の変動」を累積して記憶していく。
即ち、コンピュータと、個々に固有の無線信号を発信する無電池式発信機が設けられた薬品容器の複数個を保管する保管庫と、保管庫の電気的開錠装置と、取扱者を特定する手段と、保管庫に保管されている薬品容器群から発信される無線信号群を受信する手段と備えている。コンピュータには、無線信号と薬品種類を対応付けて記憶している信号/種類記憶手段と、取扱者が特定されたときに開錠する処理と、受信手段が受信した無線信号群から保管庫に保管されている保管薬品の種類を示すデータを作成する処理と、「取扱者と、保管庫を開けた時刻と、保管庫を閉めた時刻と、保管庫を開けたときと閉めたときの保管薬品の種類の変動」を累積して記憶する薬品/履歴データベースを作成する処理を実行させるプログラムが記憶されている。
【0017】
本発明の薬品保管システムでは、「誰が、何時に開錠して何時に施錠したか」が記録され、さらに「保管庫を開けたときと閉めたときの保管薬品種類の変動、即ち、入出庫された薬品種類」が記録される。
このために、何らかの不正が行なわれれば、その不正内容を直ちに特定できるだけの記録が保存される。取扱者に不正使用させないようにする抑止力が強く働く。
【0018】
の薬品保管システムでは、薬品容器から発信される無線信号を受信して重量を計測することによって薬品種類とその重量を関連付けて検出するリーダ付重量計が付加されており、これを利用して、「取扱者と、保管庫を開けた時刻と、保管庫を閉めた時刻と、保管庫を開けたときと閉めたときの保管薬品種類の変動と、保管庫を開けたときと閉めたときの薬品重量の変動」を累積して記憶する薬品/履歴データベースを作成する。コンピュータには、薬品/履歴データベースを作成する処理を実行させるプログラムが記憶されている
【0019】
の薬品保管システムでは、「誰が、何時に開錠して何時に施錠したか」が記録され、さらに「保管庫を開けたときと閉めたときの保管薬品種類の変動、即ち、入出庫された薬品種類」と「保管庫を開けたときと閉めたときの薬品重量の変動」が記録される。
このために、何らかの不正が行なわれれば、その不正内容を直ちに特定できるだけの記録が保存される。取扱者に不正使用させないようにする抑止力が強く働く。
【0020】
薬品を保管するに当たっては、薬品の安全に関する法律に従うことが義務付けられている。薬品の安全に関する代表的な法律である消防法では、1保管域内に保有する危険物の薬品の重量が一定の基準を超えるときにはその管理者に法的な手続を義務付けている。しかしながら、薬品数が膨大であり頻繁に薬品が出入りする場合には、リアルタイムに重量を監視することは困難である。そこで本発明の薬品保管システムは、発信手段から発信される固有の信号を受信するとともに重量を計測することによって薬品の種類とその重量を関連付けて検出するリーダ付重量計と、リーダ付重量計が検出した重量から薬品の種類ごとに保管域に保管されている在庫重量を算出する在庫重量算出手段と、薬品の種類ごとに保管域に保管可能な基準重量を記憶している基準重量記憶手段と、薬品の種類ごとに保管域に保管されている在庫重量と基準重量との比較結果を表示する表示手段を備えている。
リーダ付重量計が薬品種類とその重量を関連付けて検出することから、リーダ付重量計が検出した重量から、薬品の種類ごとに保管域に保管されている在庫重量を算出することができる。算出された在庫重量と、法律で定められた1保管域に保管可能な安全上の基準の重量とを比較してその結果を表示することで、薬品種類ごとに保管域に保管されている在庫重量を常に監視することが可能となり、在庫重量が基準を超えて法的な手続が必要になる場合には迅速に手続きを行うことができる。
【0021】
新たに薬品を購入してその薬品を保管域に保管することで、1保管域に保管可能な基準重量を超えてしまうことがある。したがって、事前に、購入した薬品を追加して保管することによって在庫重量がどれくらいになるのかを仮に算出し、仮の在庫重量と基準重量の比較を行うことができると管理者にとっては便利である。このような事前検討を行うには、請求項に示すように、保管域に追加しようとする薬品の種類と重量を使用者が入力することを許容する入力手段と、入力手段によって入力された薬品種類と同じ種類の薬品の保管域に保管されている在庫重量に入力手段によって入力された薬品の重量を加算して仮の在庫重量を算出する仮重量算出手段をさらに備えていることが好ましい。そして、表示手段は、薬品種類ごとに保管域に保管される仮の在庫重量と基準重量との比較結果を表示することが好ましい。
【0022】
薬品の安全に関する代表的な法律である消防法では、危険物とされる薬品を、危険性に応じて設けた性質の区分で分けている。このために請求項に示すように、薬品種類と危険物区分とを関連付けて記憶している手段が付加されていることが好ましい。この手段により、煩雑な作業を必要とすることなく、薬品が危険物のどの区分に属するものであるかが明らかになる。
消防法では基準重量が危険物区分で定められているため、在庫重量も危険物区分ごとに算出して比較することが便宜である。そこで、請求項3に示す薬品保管システムは発信手段と信号/種類記憶手段と受信手段と薬品種類特定手段とデータ作成手段と薬品種類記憶手段と警報手段とリーダ付重量計と危険物区分記憶手段と在庫重量算出手段と基準重量記憶手段と表示手段とを有する。発信手段は、薬品収容部に設けられて個々に固有の信号を発信する。信号/種類記憶手段は、固有の信号と当該薬品収容部に収容されている薬品種類を対応付けて記憶している。受信手段は、保管域に保管されている薬品収容部に設けられた発信手段から発信される信号を受信する。薬品種類特定手段は、受信した信号と前記の信号/種類記憶手段の記憶内容から薬品種類を特定する。データ作成手段は、薬品種類特定手段の特定結果を集約して保管域に保管されている薬品の種類データを作成する。薬品種類記憶手段は、使用予定の薬品種類を受付けて記憶する。警報手段は、使用予定の薬品種類の受付け前に作成された保管薬品の種類データと受付け後に作成された保管薬品の種類データを対比して使用予定の薬品種類以外の薬品種類が欠落するときに警報する。リーダ付重量計は、発信手段から発信される固有の信号を受信するとともに重量を計測することによって薬品の種類とその重量を関連付けて検出する。危険物区分記憶手段は、薬品の種類と危険物区分とを関連付けて記憶している。在庫重量算出手段は、リーダ付重量計が検出した重量から危険物区分ごとに保管域に保管されている在庫重量を算出する。基準重量記憶手段は、危険物区分ごとに保管域に保管可能な基準重量を記憶している。表示手段は、危険物区分ごとに保管域に保管されている在庫重量と基準重量との比較結果を表示する。また、保管域が設置されている場所単位の在庫重量と基準量との比較の総合値によって公的機関に対して法的な手続が必要となるか否かが判断されるため、比較結果の表示も保管域設置場所単位でなされることが望まれる。そこで、薬品保管システムで管理する保管域が複数存在する場合には、薬品保管システムの信号/種類記憶手段は、固有の信号と当該薬品収容部に収容されている薬品種類と当該薬品収容部が収容されている保管域とを対応付けて記憶してもよい。表示手段は、保管域単位で、危険物区分ごとに保管域に保管されている在庫重量と基準重量との比較結果を表示してもよい。
【0023】
重量の事前検討も、消防法で定められた危険物区分ごとに行、保管域単位で比較の総合値が算出されることが便宜である。したがって請求項に示すように、薬品保管システムは、保管域に追加しようとする薬品の種類と重量を使用者が入力することを許容する入力手段と、入力手段によって入力された薬品の種類と同じ種類の薬品が保管域に保管されている在庫重量に入力手段によって入力された薬品の重量を加算して仮の在庫重量を算出する手段をさらに備えていることが好ましい。そして、表示手段は、薬品の危険物区分ごとに保管域に保管される仮の在庫重量と基準重量との比較結果を表示することが好ましい。また、保管域が複数存在する場合、薬品保管システムの信号/種類記憶手段は、固有の信号と当該薬品収容部に収容されている薬品種類と当該薬品収容部が収容されている保管域とを対応付けて記憶していてもよい。表示手段は、保管域単位で、危険物区分ごとに保管域に保管される仮の在庫重量と基準重量との比較結果を表示してもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
最初に、次に説明する実施例の主要な特徴を列記する。
(形態1)薬品保管庫と、取扱者の認証手段と、使用予定(出庫希望)薬品の受付け手段と、ICリーダ付重量計と、警報手段と、コンピュータが、データや入出力命令を送受信可能に相互に接続されている。
(形態2)形態1において、薬品保管庫は、薬品を収納する引き出しと、開閉センサと、電子錠と、電子錠が開錠されたことを知らせるランプと、薬品容器から発信される固有の無線信号を受信するアンテナとを有している。
(形態3)形態2において、アンテナはコネクタを介してコンピュータに接続されており、コネクタを外すことで保管庫から引き出しを取り外すことができる。
(形態4)形態2において、薬品保管庫は複数の保管庫に分けられており、それぞれについて、開閉センサと、電子錠と、電子錠が開錠されたことを知らせるランプとを有している。
【0025】
(形態5)薬品保管庫に保管される薬品容器には、固有の無線信号を発信する無電池式発信機を内蔵するICチップが固定されている。
(形態6)形態5において、ICチップの発信する無線信号を受信するアンテナ付のICリーダが薬品保管庫に設置されている。
(形態7)形態6において、保管庫に設置されたICリーダがICチップの発信する無線信号を受信可能な距離は、薬品保管庫の内部およびその近傍である。
(形態8)形態1において、使用予定(出庫希望)の薬品種類を受付ける手段は、タッチパネル方式のディスプレイである。
(形態9)形態1において、重量計は、ICチップの発信する無線信号を受信するアンテナが付属したICリーダ付き重量計であり、測定した薬品容器の重量と共に、受信した固有の無線信号をコンピュータに送信する。
(形態10)形態1において、警報手段は、ブザー、赤ランプ、および/または管理責任者への通報である。
(形態11)形態1において、取扱者の認証手段は、取扱者の身体的特徴もしくは取扱者に付与した情報を認識して、取扱者を特定する装置である。
(形態12)形態11おいて、取扱者を特定する装置は、指紋、IDカード、IDとパスワード入力のいずれかの手段を任意に選択できる装置である。
【0026】
(形態13)形態1において、コンピュータは、入力部、表示部、制御部、記憶部から構成されており、記憶部には、ICチップの信号と薬品種類および薬品保管庫の識別記号を関連づけた信号/種類/保管庫データベース(以下DBと省略することがある)と、取扱者毎に使用を許可された薬品種類のデータを格納する取扱者/出庫可能薬品DBと、ICチップの信号をスキャンした結果に基づいて保管庫に保管されている保管薬品の種類データを含む薬品/履歴DBが記憶されて随時更新されており、記憶部がDBサーバの役割を果たす。
(形態14)形態13において、コンピュータの記憶部には、保管薬品の種類データの作成処理をおこなうプログラムと、新旧の保管薬品の種類データを対比して後者から欠落した薬品種類を特定するプログラムと、「取扱者と、指定された使用予定(出庫希望)薬品種類と、保管庫を開けた時刻と、保管庫を閉めた時刻と、保管庫を開けたときの保管薬品の種類データと、保管庫を閉めたときの保管薬品の種類データ」を累積して記憶するプログラムが保存されている。
【0027】
(形態15) コンピュータシステムであり、コンピュータと、個々に固有の無線信号を発信する無電池式発信機が設けられた薬品容器の複数個を保管する保管庫と、保管庫の電気的開錠装置と、取扱者を特定する手段と、出庫を予定する薬品種類を受付ける手段と、保管庫に保管されている薬品容器群から発信される無線信号群を受信する手段とを備えている。コンピュータには、無線信号と薬品種類を対応付けて記憶している信号/種類記憶手段と、取扱者が特定されて出庫予定の薬品種類が受付けられたときに開錠する処理と、受信手段が受信した無線信号群から保管庫に保管されている保管薬品の種類を示すデータを作成する処理と、出庫予定の薬品種類の受付け前に作成された保管薬品の種類データと受付け後に作成された保管薬品の種類データを対比して欠落した薬品種類を特定する処理と、出庫予定の薬品種類以外の薬品種類の欠落が認められたときに警報する処理を実行させるプログラムが記憶されている。
【0028】
上記の場合、コンピュータは、保管庫に保管されている保管薬品の種類データを適宜に作成してコンピュータ内に一時的に記憶する。コンピュータは、出庫予定の薬品種類の受付前に作成された保管薬品の種類データと受付け後に作成された保管薬品の種類データを対比して欠落した薬品種類を特定するプログラムを実行することによって出庫された薬品種類を特定する。コンピュータは、出庫予定の薬品種類を受付ける手段で指定された薬品種類と、出庫された薬品種類を比較する。両者が一致する場合には、特段の処理を実行しないけれども、一致しない場合、即ち、出庫予定の薬品種類以外の薬品種類の欠落が認められた場合には、警報プログラムが実行されて異常出庫を知らせる警報が発せられる。
薬品保管システムでは、本管理システムの利用が認められている者であることが認証されない限り薬品の出庫を許容しない。また、出庫予定の薬品種類が受付けられない限り薬品の出庫を許容しない。すなわち、認証された者がどの薬品を出庫しようとしているのかを明らかにしない限り保管庫が開錠されない。しかも出庫予定の薬品種類の受付前の保管薬品の種類データと受付け後の保管薬品の種類データを対比して出庫薬品を特定していることから、認証された者が指定した薬品を出庫する適正出庫以外の不適切出庫が発生すればそれが監視される。
【0029】
【実施例】
図1は、本発明の一実施例に係わる薬品保管システムのシステム構成を示している。薬品保管域は複数存在しているが、図1では便宜上、保管庫Aと保管庫Bの2個を図示している。それぞれの保管庫には、電子錠A1,B1、扉の開閉センサA2,B2、警報のためのブザーA3,B3、扉の開閉状態を確認するためのランプA4,B4、ICチップの発信する無線信号を受信するアンテナ付のICリーダA5,B5,B6,B7が設置されている。ICリーダB5,B6,B7は引き出しに設置されており、コネクタによってコンピュータ2に接続されており、コネクタをはずすことによって引き出しを引き出して移動させることができる。
保管庫に保管される薬品容器のすべてには、それぞれが固有の無線信号を発信する無電池式発信機を内蔵するICチップが粘着テープで固定されている。粘着テープは剥がしにくく、無理に剥がすと再付着することができない。個々に固有の無線信号を発信するICチップは、薬品容器から離反不能に接続されていればよい。
【0030】
ICリーダは、保管薬品の種類を示すデータ(リスト)を作成するときにエネルギを送信する。送信されたエネルギは、ICチップが内蔵する微小アンテナによって電力に変換される。この電力を使ってICチップが内蔵する発信機が無線信号を発信する。発信された無線信号がICリーダで受信される。ICチップは電源装置を必要としない。取扱の便宜の点から、無電池式発信機であることが好ましい。発信される信号は電波に限られず、光信号や音波信号等の信号であってもよい。
ICリーダとICチップとの間の通信可能距離は、ほぼ保管個のサイズに等しい。保管庫A内にICチップが位置していればそのICチップが発信する無線信号がICリーダA5で読取られる一方、ICチップが保管庫A外に持出されるとICチップが発信する無線信号がICリーダA5で読取り不能となる。ICリーダB5が設置されている引き出し内にICチップが位置していればそのICチップが発信する無線信号がICリーダB5で読取られる一方、ICチップがその引き出しから持出されるとICチップが発信する無線信号がICリーダB5で読取り不能となる。同様に、ICリーダB6が設置されている引き出し内にICチップが位置していればそのICチップが発信する無線信号がICリーダB6で読取られる一方、ICチップがその引き出しから持出されるとICチップが発信する無線信号がICリーダB6で読取り不能となる。ICリーダB7についても同様である。
薬品容器から発信される信号は、薬品容器が保管域に保管されているときには受信され、保管域から持出されると受信されなくなるものであれば良く、無線信号に限られず、光信号であってもよく、音響信号であってもよい。発信機は無電池で発信するものが好ましいが、電池を内蔵するものであってもよい。太陽電池によって駆動電力を得るものは、外部から与えられるエネルギを得て作動するものであり、電池という用語にかかわらず、ここでは無電池式発信機に該当する。
【0031】
保管庫Aと保管庫Bはインターフェイスを介してコンピュータ2に接続されている。コンピュータ2は安価な汎用のパーソナルコンピュータである。ここでいう接続は、信号の送受信が可能に接続されていることをいい、無線LAN等で接続されている場合もある。
コンピュータ2には、取扱者の指紋を検出して取扱者を特定する手段4と、画面に触れることで入力したい項目を選択できるタッチ式ディスプレイパネル6と、ICチップから発信される無線信号を受信するとともに重量を計測することによって薬品種類とその重量を関連付けて検出するICリーダ付重量計8と、キーボードとマウスなどの入力手段10と、警告装置18(この場合薬品管理責任者に通報する装置)が接続されている。
コンピュータ2の記億部には、ICチップが発生する無線信号の種類と、薬品種類と、その薬品を保管している保管庫の識別記号とを関連付けて記憶している無線信号/薬品種類/保管庫DB14と、取扱者情報とその取扱者に出庫が許可されている薬品種類を示すデータ(リスト)を記憶している取扱者/出庫可能薬品DB12と、薬品/履歴DB16と、薬品種類と、危険物区分と、安全上の基準となる重量とを関連付けて記憶している薬品種類/危険物区分/基準重量DB20と、法的手続が必要となる、危険物区分の基準重量に対する在庫重量の比較値の基準を記憶している手続基準値DB22が記憶されて維持管理されている。
【0032】
薬品管理責任者は、新たな薬品容器に新たなICチップを固定して保管薬品に追加するときには、ICチップからの無線信号を重量計8のICリーダに読取らせ、入力装置10を用いてその無線信号に対応する薬品種類を入力し、その薬品を保管する保管庫を指定し、新たに保管しはじめる薬品の重量を入力する。コンピュータ2の記憶部には、薬品管理責任者が新たな薬品容器に新たなICチップを固定して重量を計測して保管薬品に追加したときに、入力手段10等から入力されるデータに基づいて、無線信号/薬品種類/保管庫DB14を作成するプログラムが記憶されている。
【0033】
また薬品管理責任者は、このシステムの利用を新たに認められた者に対して、その者を特定する情報を入力し、その者が出庫することが認められている薬品種類を示すデータを入力する。コンピュータの記憶部には、薬品管理責任者が入力手段10等から入力したデータに基づいて取扱者/出庫可能薬品DB12を作成するプログラムが記憶されている。
その他、保管庫に保管されている保管薬品種類の変動を示すデータ(どの種類が出庫されてどの種類が入庫されたかを示すリスト)と、保管庫を開けたときと閉めたときの薬品重量の変動量を示すデータ(保管庫内で薬品がスポイト等で抜かれない限り薬品重量は変化しないはずである。実際には出庫時の重量と入庫時の重量の差を算出して使用量を算出するのに重要となる)を累積して記憶することによって、薬品/履歴DB16の更新処理を行うプログラムと、不正な持出しが検知された際に警告装置18やランプA4,B4等を用いて警報するプログラムが記憶されている。
また、危険物区分ごとに保管庫に保管されている薬品について在庫重量を算出するプログラムと、算出された在庫重量と基準重量との比較値を算出するプログラムとが記憶されている。
【0034】
図2は、この実施例の薬品保管システムで実行される新規な薬品の登録処理手順を示すフローチャートである。以下、フローチャートの各ステップと対応させながら、詳細に説明する。
本実施例の薬品保管システムで新たに管理し始める薬品を新規に登録するには無電池式発信機を内蔵するICチップが予定どおりに無線信号を発信するか否かをチェックし(ステップ43)、予定の無線信号が発信することを確認したうえで薬品容器にICチップを固定する(ステップ44)。固定されたICチップを故意にとりはずすことができないように、不正防止シールを貼り付けるなどの処理を施す(ステップ46)。以上のような準備の完了した薬品について登録処理を行う。
【0035】
本実施例の薬品保管システムには、2種類の取扱者が設定されている。薬品の入出庫だけが可能な通常取扱者と、薬品の新規登録や取扱者の新規登録が可能な管理者である。薬品を新規に登録するには、取扱者特定装置4によって薬品管理者として認証されてログインすることが必要である(ステップ2)。薬品管理者として認証されると、登録初期画面が表示される(ステップ4)。タッチ式ディスプレイパネル6の初期画面には、薬品の新規登録と削除、取扱者の新規登録と削除、薬品の補充、警報解除処理等のメニューが表示されるので、ここでは薬品登録メニューを選択する(ステップ6)。
薬品の新規登録では入力手段10から薬品種類名を入力する(ステップ8)。次にICチップを固定した薬品容器をICリーダ付き重量計に乗せる(ステップ10)。タッチ式ディスプレイパネル6の記録・計量ボタンにタッチして(ステップ12)、薬品容器の重量を測定する(ステップ14)。薬品容器が重量計に乗せられると、重量計に付加されているICリーダが薬品容器に固定されているICチップから固有の無線信号を受信する(ステップ16)。また、必要な場合には、入力手段10から、薬品を分類する分類名、薬品を補充するときの残量の基準となる重量、および1回あたりの使用制限量を入力する。さらには、当該薬品を保管する保管庫識別子を入力する。以上の一連の操作によって、ICチップに固有の無線信号、薬品種類、保管庫名称が関連付けられるので、それらを無線信号/薬品種類/保管庫DB14に追加記録する。薬品種類が法定危険物である場合は、薬品種類/危険物区分/基準重量DB20から、危険物区分も無線信号/薬品種類/保管庫DB14に記録される。また、薬品種類、薬品の保管開始日時、薬品の初期重量、補充の基準となる重量、使用制限量等が対応付けられ、薬品/履歴DBに送られ、新規項目として記録される(ステップ18)。
【0036】
適当な保管庫が特定できない場合には、空いている保管庫を検索する(ステップ20)。容器の大きさ、薬品種類、在庫重量を考慮した上で、収納可能な場所を選択するが、ここでもし、妥当な保管庫に空きが見つからない場合は、他の保管可能場所をさらに検索する(ステップ22)。保管庫を決定し、決定ボタンにタッチすると(ステップ24)、ICチップに固有の無線信号と薬品種類に対応して保管庫名称が関連付けられるので、無線信号/薬品種類/保管庫DB14に追加記録する。また決定された保管庫の電子錠の制御部分に開錠命令が伝えられ、該当する保管庫のみが電気的に開錠され、開錠されたことを示す青色のランプが点灯する(ステップ26、28)。管理者は、保管庫を開けて薬品を収納し、扉を閉める(ステップ30)。扉の開閉センサによって扉が閉まったことが確認されると、コンピュータに記憶されている保管薬品の種類データの作成処理をおこなうプログラムが実行される。新規な薬品を収納した保管庫に保管されている薬品容器群から発信される無線信号が、保管庫内のICリーダによって順に読取られてスキャンされ(ステップ34)、新規に保管した薬品との通信が成功し、正しく認識された場合は、タッチ式ディスプレイパネル6にスキャンに成功したことが表示される(ステップ36)。登録内容を確認して確認ボタンを押すと(ステップ38)、保管庫別の保管薬品の種類を示すデータが作成され、新規に登録した薬品の保管庫の情報およびスキャンされた日時がDBに記録される(ステップ40)。管理者は、薬品保管システムからログアウトして、処理を終了する(ステップ42)。
【0037】
新規な薬品の登録処理が完了した時点で、無線信号/薬品種類/保管庫DB14と薬品/履歴DB16に記録される情報の一例を図3に示す。
無線信号/薬品種類/保管庫DB14には薬品名、薬品容器に固定されたICチップに固有の無線信号(以後、ICチップのIDと省略する場合もある)、保管庫の名称が記録される。また、薬品の分類区分や危険物区分が設定された場合には、無線信号/薬品種類/保管庫DB14に薬品の分類が記録される。
薬品/履歴DBには、薬品名、初期重量のほか、最初にICチップのIDがスキャンされた日時を登録日時として記録している。また、補充が必要となる残量の規定重量と、1回あたりの使用上限値が設定された場合には、それらが薬品/履歴DBに記録される。薬品/履歴DBには、薬品が入出庫される毎に、その履歴が累積して記録される。
【0038】
図4および図5は、実施例の薬品保管システムで実行される薬品の出庫処理のフローチャートである。以下、フローチャートの各ステップと対応させながら、詳細に説明する。
本実施例では、図1に示された薬品保管システムで薬品の保管を行っている。本実施例では、保管されている薬品種類数が多いため、複数の保管庫に薬品が保管されており、また、保管された薬品は無線信号/薬品種類/保管庫DB14内で薬品の種類毎に分類が定義され、分類名称や危険物区分が登録されており、分類名称を入力することによって保管薬品を検索することが可能となっている。また、取扱者/出庫可能薬品DB12によって、取扱者毎に使用(出庫)可能な薬品が特定されており、その取扱者に使用不可能な薬品の出庫操作を行っても保管庫は開錠されない。
【0039】
本実施例の薬品保管システムで薬品の出庫を行うには、取扱者特定装置によって、取扱者として認証されてログインすることが必要である(ステップ52)。取扱者として認証されると、タッチ式ディスプレイパネル6にこれから行う処理を選択するための初期画面が表示される(ステップ54)。ここで出庫処理を選択すると、図6のような出庫処理画面が表示されるので、上部の薬品/分類名入力欄に、出庫して使用することを予定(希望)している薬品の分類名称を入力する(ステップ56)。すると、タッチ式ディスプレイパネル6には該当する分類に属する薬品の名称が表示される。出庫を予定する薬品が表示されない場合は、表示されている薬品リストの上部に表示されているタグ部分をタッチすると、検索項目に該当する薬品が、次々に表示される(ステップ58)。使用予定(即ち使用希望、出庫予定、出庫希望)薬品が表示された場合(ステップ60でYESの場合)は、次の処理を行うが、全ての画面を確認しても使用予定薬品が表示されない場合は、検索条件を変更して再度入力を行い使用予定薬品を検索する(ステップ60でNOの場合)。使用予定薬品がタッチ式ディスプレイパネル6に表示された場合は、薬品の名称部分をタッチして指定し、確定ボタンをタッチして確定する(ステップ62)。検索して使用予定薬品を特定する代わりに、使用予定薬品名称を直接に指定してもよい。
【0040】
使用予定薬品が指定されると、取扱者/出庫可能薬品DB12に照合され、使用(出庫)可能か否かの判断がされる(ステップ64)。使用が許可されていない薬品が指定された場合は、使用が許可されない旨のメッセージがタッチ式ディスプレイパネル6に表示され、出庫処理は終了となる(ステップ66)。使用予定薬品が取扱者によって使用可能な薬品であった場合には、出庫作業が継続される。
【0041】
適切な使用予定(出庫希望)薬品が指定されると、無線信号/薬品種類/保管庫DB14が検索され、使用予定薬品が保管されている保管庫が検索される(ステップ68)。使用予定薬品が保管されている保管庫に保管されている薬品容器群に固定されたICチップのIDがスキャンされ(ステップ70)、保管薬品の種類データの作成処理プログラムによってICチップのIDを保管薬品の種類データに変換し、保管庫に保管されている保管薬品の種類データを作成してコンピュータ内に一時的に記憶する。次にコンピュータは、更新前の保管薬品の種類データと更新後の保管薬品の種類データを対比して欠落した薬品種類を特定するプログラムによって、欠落した薬品があるかないかをあらかじめ確認する(ステップ72)。欠落が認められた場合には、前回の使用者が異常な出庫を行った可能性が高いため、警告プログラムが実行されて異常出庫を知らせる警告が管理者に発せられる(ステップ78)。欠落した薬品が認められた場合でも、前回の取扱者と今回の取扱者とが異なり、かつ、使用予定薬品(出庫希望薬品)が欠落していない場合には(ステップ80、ステップ82)、使用予定薬品の出庫処理を続行する(ステップ82からステップS74に進む)。
欠落した薬品が認められなかった場合は、検索された保管庫の電子錠の制御部分に開錠命令が伝えられ、該当する保管庫のみが電気的に開錠され、開錠されたことを示す青色のランプが点灯する(ステップ74、76)。
【0042】
取扱者は、薬品を出庫するために青色のランプが点灯した保管庫を開ける(ステップ84)。扉の開閉センサによって扉が開いたことが確認されると、タイマーが動作して扉のあけられている時間の計測を開始する(ステップ86)。それと同時に、保管薬品の種類データ(リスト)の作成処理をおこなうプログラムが短時間間隔で繰返し実行される。即ち、扉が開けられている保管庫に保管されている薬品容器群のICチップのIDが保管庫内のICリーダによってスキャンされて保管薬品の種類データが繰返し作成され(ステップ88)、使用予定薬品と異なる薬品の出庫が監視される。
使用予定薬品が出庫され、当該薬品容器のICチップのIDが保管庫内のICリーダによってスキャンされなくなり、所定時間内に薬品庫の扉が閉じられたことが開閉センサによって確認された場合には(ステップ92、94)、施錠後に再び保管薬品の種類データの作成処理をおこなうプログラムが実行される(ステップ96)。使用予定薬品(出庫希望薬品)と異なる薬品の出庫がなかったかが最終的に確認される(ステップ98)。
【0043】
薬品が出庫されて保管庫に施錠させると同時に、タイマーによって、保管庫の扉が閉じられてから薬品容器がICリーダ付き重量計にのせられるまでの時間が計測される(ステップ100)。重量計のICリーダが該当薬品容器のICチップのIDを受信し、所定時間内に出庫予定薬品容器が重量計にのせられたことが確認できると(ステップ102と104)、重量計で薬品容器の重量が計測される。薬品容器の重量を前回の入庫時の重量と比較し(ステップ106)、重量が誤差の範囲で一致する場合には、正常な出庫作業が行われたものとして、薬品/履歴DBを作成して出庫作業を完了する(ステップ108)。
【0044】
以上が正常な出庫に係る一連の作業である。出庫のために保管庫を開錠した状況で薬品が不正に出庫されることを監視して予防するために、本実施例では種々の警報手段と処理が準備されている。
保管庫の扉が閉じられるまでに使用予定薬品(出庫希望薬品)と異なる薬品のICチップのIDがスキャンされなくなった場合には(ステップ90)、警報プログラムにより、異常出庫を知らせる警報が発せられる。異常な出庫が確認された保管庫に赤ランプが点灯し(ステップ110)、ブザーがなって(ステップ112)注意を喚起するほか、薬品/履歴DBには異常出庫の履歴が特記される(ステップ114)。ただし、通常の持出しに要する時間内に、使用予定薬品(出庫希望薬品)と異なる薬品種類のICチップのIDが再びスキャンされるようになった場合は(ステップ116)、取扱者の単純な薬品間違いとして扱われ、出庫作業を続けることが可能である。通常の持出しに要する時間を越えてもなお、使用予定薬品(出庫希望薬品)と異なる薬品のICチップのIDがスキャンされない場合には(ステップ118)、不正な薬品の出庫であると見なされて、管理者への通報が行われる(ステップ120)。
【0045】
本実施例では、保管庫から薬品を持出す所定の時間を10秒間としている(ステップ92、118)。10秒を越えて保管庫の扉が開けられたままの場合は、薬品容器を移動させずに、その場で容器を開封してスポイト等で薬品のみを持出す等の不正な薬品の持出しを試みている可能性があるために、保管庫に赤ランプが点灯し(ステップ122)、ブザーがなって(ステップ124)注意を喚起する。さらに扉を開けてから30秒間経過しても保管庫の扉が閉じられない場合は(ステップ126)、不正な薬品の持出しが実行している可能性が高いために、管理者への通報が行われ、タッチ式ディスプレイパネル6にも警告メッセージが表示される(ステップ128)。30秒経過後は、保管庫の扉が閉じられるまで、薬品のスキャンが繰返され、赤ランプが点灯しブザーが鳴り続ける。30秒以内に扉が閉じられた場合でも、薬品/履歴DBには、保管庫の扉の開放時間が所定時間を超過した記録が特記される(ステップ132)。
【0046】
さらに、薬品庫の扉が閉じられてから20秒以内に薬品容器がICリーダ付き重量計にのせられたことが確認できない場合、また、重量計にのせられた薬品の重量が誤差の範囲を超えて減少している場合にも、薬品の不正な持出しがあるとして、管理者への通報が行われる。
【0047】
図7および図8は、実施例の薬品保管システムで実行される薬品の入庫処理のフローチャートを示す。ここでいう入庫処理は、保管庫から一旦持出した薬品を返却する際の処理であり、薬品保管システムに登録されていない薬品を保管庫に保管し始めるときには先に述べた登録処理が必要である。
以下、フローチャートの各ステップと対応させながら、詳細に説明する。
【0048】
本実施例の薬品保管システムに薬品を入庫するには、取扱者特定装置4によって取扱者として認証されてログインすることが必要である(ステップ200)。取扱者として認証されると、タッチ式ディスプレイパネル6にこれから実施する処理を選択する初期画面が表示されるので入庫処理を選択する(ステップ202)。タッチ式ディスプレイパネル6には、薬品容器の重量測定を求めるメッセージが表示されるので、薬品容器をICリーダ付き重量計8にのせる。ICリーダ付き重量計8は、薬品容器のICチップのIDを読取り、薬品重量とともにコンピュータに送信する(ステップ204)。ここで、コンピュータ上では薬品/履歴データベース16の作成処理プログラムが実行され、受信した薬品容器のICチップのIDを薬品種類に変換し、該当する薬品種類の記録が検索される。受信した薬品重量が補充の目安となる規定量以下となっている場合は(ステップ206)、管理者に補充の必要性が連絡される(ステップ208)。また、今回の使用量が1回あたりの使用上限値を超えていることが確認された場合は(ステップ210)、管理者に通報されるとともに、タッチ式ディスプレイパネル6には使用量が規定値を超えた警告と、管理者に通報された旨が表示される(ステップ212)。以上のいずれの場合も、入庫処理が行われる薬品種類と薬品重量はコンピュータに記録される。
【0049】
ICリーダ付き重量計8によって入庫薬品が確定するので、無線信号/薬品種類/保管庫DB14が検索されて、入庫される薬品を保管する保管庫が検索される(ステップ214)。入庫薬品を保管する保管庫について、薬品容器に固定されたICチップのIDがスキャンされ(ステップ216)、保管庫に保管されている保管薬品種類リストを作成してコンピュータ内に一時的に記憶する。次にコンピュータは、作成前の保管薬品種類リストから欠落した薬品種類を特定するプログラムによって、作成された保管薬品種類リストから欠落した薬品があるかないかをあらかじめ確認する(ステップ218)。欠落が認められる場合は、前回の使用者が異常な出庫を行った可能性が高いため、警報プログラムを実行して異常出庫を知らせる警報が管理者に発せられる(ステップ220)。欠落した薬品が認められなかった場合は、開錠命令の信号が電子錠の制御部分に伝えられ、該当する保管庫のみが電気的に開錠され、開錠されたことを示す青色のランプが点灯する(ステップ222,224)。
【0050】
取扱者は、薬品を入庫するために保管庫を開ける(ステップ226)。扉の開閉センサによって扉が開いたことが確認されると、タイマーが動作して扉のあけられている時間の計測を開始する(ステップ228)。それと同時に、コンピュータの保管薬品種類リストの作成処理をおこなうプログラムが短時間間隔で繰返し実行される。扉が開けられている保管庫に保管されている薬品容器群のICチップのIDが、保管庫内のICリーダによってスキャンされて保管薬品種類リストが作成され(ステップ230)、薬品の持出しが監視される。
薬品が入庫されて所定時間内に薬品庫の扉が閉じられたことが開閉センサによって確認された場合には(ステップ236)、薬品庫が施錠され(ステップ238)、再び保管薬品種類リストの作成処理をおこなうプログラムが実行される。扉が開けられた保管庫に保管されている薬品容器群のICチップのIDが、スキャンされて保管薬品種類リストが作成され(ステップ240)、入庫薬品容器のICチップのIDが追加されてスキャンされたことが確認されると(ステップ246)、正常な入庫作業が行われたものとして、薬品/履歴DBを作成して出庫作業を完了する(ステップ248)。
【0051】
以上が本実施例の正常な入庫に係る一連の作業である。さらに、入庫のために保管庫を開錠した状況で別の薬品の不正な持出しを監視して予防するために、本実施例では種々の警報手段と処理が準備されている。
保管庫の扉が閉じられるまでにこれまで保管されていた薬品容器のICチップのIDがスキャンされなくなった場合には(ステップ232)、警報プログラムにより、異常出庫を知らせる警報が発せられる。即ち、異常な出庫の確認された保管庫に赤ランプが点灯し(ステップ242)、ブザーがなって注意を喚起するほか(ステップ244)、管理者への通報が直ちに行われて(ステップ250)、薬品/履歴DBには異常出庫の履歴が記録される(ステップ252)。薬品の入庫作業中に別な出庫が行われることは、不正な薬品の出庫の可能性が高いためである。
【0052】
本実施例では、保管庫に薬品を入庫する所定の時間が10秒間に設定されている(ステップ234)。10秒を越えて保管庫の扉が開けられたままの場合は、薬品容器を移動させずに、その場で容器を開封しスポイト等で薬品のみを持出す等の不正な薬品の持出しを試みている可能性があるために、保管庫に赤ランプが点灯し(ステップ242)、ブザーがなって(ステップ244)注意を喚起する。さらに不正な薬品の持出しの可能性があるために、管理者への通報が行われ、タッチ式ディスプレイパネル6にも警告メッセージが表示される(ステップ250)。薬品/履歴DBには、保管庫の扉の開放時間が所定時間を超過した記録が開閉異常として残される(ステップ252)。
【0053】
保管庫の扉が施錠されてから、再び保管薬品種類リストの作成処理をおこなうプログラムが実行される(ステップ240)。入庫された薬品容器のICチップのIDが、スキャンされて正しく認識されたかを確認すると共に、保管されている薬品の不正な持出しがなかったかが確認される(ステップ246)。入庫された薬品が確認されない場合にも、また、保管されているはずの薬品が確認されない場合にも、管理者への通報が行われ(ステップ250)、薬品/履歴DBには異常出庫の履歴が記録される(ステップ252)。
【0054】
以上のような出庫および入庫処理に伴って、薬品/履歴DBに累積して記録される情報の一例を図9に示す。
履歴番号には、システムの利用順序が記憶される。システムの運用開始後の1番目の利用は、取扱者x1が使用予定薬品(出庫希望薬品)a1を出庫するために時刻t1に開錠して時刻t2に施錠したことを例示している。この場合、
(1)開錠から施錠までの時間は10秒以内であり、適正時間であった。
(2)時刻t1の開錠前にICリーダで保管庫内の薬品をスキャンして保管薬品群リストを作成したところ、それに先立って記憶されていた保管薬品群リストに一致し、時刻t1で開錠するまで適正に保管されていた。
(3)時刻t2の施錠後にICリーダで保管庫内の薬品をスキャンして保管薬品群リストを作成したところ、開錠前に作成した保管薬品群リストから薬品a1のみが欠落しており、欠落した薬品は使用予定(出庫希望)薬品に一致した。出庫定薬品以外の薬品が欠落することはなかった。
(4)この実施例では、開錠中に短時間間隔で保管薬品群リストが作成されており、開錠時刻t1と施錠時刻t2の間に薬品a1以外の薬品が欠落したことはなかった。
(5)施錠後に再度保管薬品群リストを作成したところ、薬品a1のみが欠落し、他の薬品は欠落しなかった。
(6)出庫後の所定時間内に薬品a1の重量w1が計測された。
(7)出庫時の重量w1は、それ以前の最後の入庫時の重量と誤差の範囲内で一致しており、正常であった。
以上の全てのチェック項目で正常であったために、備考欄には適正が記憶されている。
【0055】
システムの運用開始後の2番目の利用は、取扱者x1が薬品a1を入庫するために時刻t3に開錠して時刻t4に施錠したことを例示している。この場合、
(1)開錠から施錠までの時間は10秒以内であり、適正時間であった。
(2)入庫前に薬品a1の重量w2が計測された。
(3)入庫時の重量w2と、それ以前の最後の出庫時の重量w1との差は、一回の使用限度量d1以内であり、正常であった。
(4)時刻t3の開錠前にICリーダで保管庫内の薬品をスキャンして保管薬品群リストを作成したところ、時刻t2の施錠後に作成した保管薬品群リストに一致し、時刻t2で施錠してから時刻t3で開錠するまで適正に保管されていた。
(5)時刻t4の施錠後にICリーダで保管庫内の薬品をスキャンして保管薬品群リストを作成したところ、開錠前に作成した保管薬品群リストに薬品a1が追加されており、欠落した薬品はなかった。入庫予定薬品が入庫され、それ以外の薬品が欠落することはなかった。
(6)この実施例では、開錠中に短時間間隔で保管薬品群リストが作成されており、開錠時刻t3と施錠時刻t4の間には薬品a1が追加されただけで、欠落した薬品はなかった。
(7)時刻t4で施錠後に再度保管薬品群リストを作成したところ、薬品a1が追加され、他の薬品に変化はなかった。
以上の全てのチェック項目で正常であったために、備考欄には適正が記憶されている。入庫時の重量w2は、基準残量c1以上であり、まだ補充の必要がないことがわかる。
【0056】
システムの運用開始後の3番目の利用は、取扱者x1が出庫予定薬品a1を出庫するために時刻t5に開錠して時刻t6に施錠したことを例示している。この場合、
(1)開錠から施錠までの時間は10秒以内であり、適正時間であった。
(2)時刻t5の開錠前にICリーダで保管庫内の薬品をスキャンして保管薬品群リストを作成したところ、時刻t4の施錠後に作成した保管薬品群リストに一致し、時刻t4で施錠してから時刻t5で開錠するまで適正に保管されていた。
(3)時刻t6の施錠後にICリーダで保管庫内の薬品をスキャンして保管薬品群データ(リスト)を作成したところ、開錠前に作成した保管薬品群リストから薬品a1のみが欠落しており、欠落した薬品は使用予定薬品(出庫希望薬品)に一致した。出庫希望定薬品以外の薬品が欠落することはなかった。
(4)この実施例では、開錠中に短時間間隔で保管薬品群リストが作成されており、開錠時刻t5と施錠時刻t6の間に繰返し作成していたところ、最初に薬品a2の欠落が発見された。保管システムが、出庫希望薬品以外の出庫を検出したために警告したところ、取扱者は間違いに気づき、誤って出庫した薬品a2を戻し(入庫し)、次いで出庫予定薬品を出庫したことがわかる。
(5)時刻t6の施錠後に再度保管薬品群リストを作成したところ、薬品a1のみが欠落し、他の薬品は欠落しなかった。
(6)出庫後の所定時間内に薬品a1の重量w3が計測された。
(7)出庫時の重量w3は、それ以前の最後の入庫時の重量w2と誤差の範囲内で一致しており、正常であった。
以上の全てのチェック項目で正常であったために、備考欄には適正が記憶されている。適正ではあるものの、薬品/履歴DBには、最初に出庫予定薬品以外の薬品a2が出庫され、それが戻され、次いで出庫予定薬品a1を出庫した記録が保存される。
【0057】
システムの運用開始後の4番目の利用は、取扱者x1が出庫予定薬品a1を出庫するために時刻t7に開錠して時刻t8に施錠したことを例示している。この場合、時刻t7の開錠前に保管庫内の薬品をスキャンして作成した保管薬品群リストと、時刻t8の施錠後に作成した保管薬品群リストを比較したところ、出庫予定薬品a1の代わりに薬品a2が欠落していることが観測された場合を例示している。薬品が不一致である異常出庫がなされたことがわかる。
【0058】
システムの運用開始後の5番目の利用は、取扱者x1が出庫予定薬品a1を出庫するために時刻t9に開錠して時刻t10に施錠したことを例示している。この場合、出庫予定薬品が出庫されたものの、時刻t9に開錠してから時刻t10で施錠するまでに30秒以上が経過しており、異常に長い期間開錠されていた異常が発生したことがわかる。
【0059】
システムの運用開始後の6番目の利用は、取扱者x2が入庫予定薬品a1を入庫するために時刻t11に開錠して時刻t12に施錠したことを例示している。この場合、入庫処理にもかかわらず、薬品a2が不正に出庫されたことがわかる。
【0060】
システムの運用開始後の7番目の利用は、取扱者x2が入庫予定薬品a1を入庫するために時刻t13に開錠して時刻t14に施錠したことを例示している。この場合、入庫時(返却時)重量w5が基準残量c1よりも少なく、保管システムが管理責任者に補充の必要があることを知らせる。また、出庫時重量w4との差が大きく、一回あたりの使用量の上限d1を超えて異常に消費されたことが記録される。
【0061】
本実施例では、図9に例示した薬品/履歴データベースの記憶内容を、様々に整理して表示することができる。
図9に示した薬品/履歴データベースは、入出庫の記録を時系列に沿って表示するものである。これに対して、保管庫の単位で、その保管庫に保管されている薬品群の種類の変化を計時的に編集することもできる。本実施例では、開錠前の保管薬品群リストと施錠後の保管薬品群リストの他、開錠中に保管薬品群リストが変動したときにはその変動時間も記録される。この保管薬品群リストの変遷を分析することで保管庫単位での入出庫の履歴を解析することができる。あるいは特定の薬品を指定することで、その薬品の記録のみを抽出して表示することもできる。
本システムの管理者は、処理毎に記録された全ての使用履歴データを、薬品毎あるいは、取扱者毎に検索して抽出したり並べ替えることも容易にできるので、必要に応じて使用履歴データの加工を行って薬品庫の管理を行うことが可能である。
【0062】
薬品の出庫および入庫処理に伴って、薬品重量の変動量を示すデータが累積して記憶されることから、薬品の種類ごとに保管庫に保管されている在庫重量を確認することができる。また、薬品種類/危険物区分/基準重量DB20で薬品種類と危険物区分とが関連付けられていることから、危険物区分ごとに在庫重量を確認することができる。図10は、この実施例の薬品保管システムで実行される重量確認処理手順を示すフローチャートである。以下、フローチャートの各ステップと対応させながら、詳細に説明する。
【0063】
タッチ式ディスプレイパネル6にこれから行う処理を選択するための画面が表示されるので、重量確認処理を選択すると(ステップ300)、図11に例示される重量確認画面が表示される。図11の保管庫・設置場所指定欄30に、処理を行う対象の保管庫と設置場所を指定して入力すると(ステップ302)、保管庫に保管されている薬品の在庫重量が自動的に算出され、同時に基準重量との比較値が算出される。また、保管庫が設置されている場所単位で、危険物区分ごとの比較値が総和される(ステップ304)。図11の在庫重量欄34では、危険物区分欄32の表示に従って危険物区分ごとに在庫重量が算出されている。ここでの危険物区分は、薬品種類/危険物区分/基準重量DB20から読み込まれたものであり、消防法の規定に基づく危政令別表第3の「類別・品名・性質」に従っている。基準重量欄36に表示された基準重量も、薬品種類/危険物区分/基準重量DB20から読み込まれたものであり、消防法の規定に基づく危政令別表第3の「指定数量」に従っている。比較値欄38では、在庫重量と基準重量の比較値として、基準重量に対する在庫重量の比率を示す値が表示されている。例えば「第一類、第一種、酸化性固体」という危険物区分の在庫重量は2.75kgである。この危険物区分の基準重量は50kgであるため、2.75から50を除算することで、基準重量に対する在庫重量の比率を示す値である0.055が求められ、比較値として表示されている。比較値総和欄42では、保管庫設置場所単位で、危険物区分ごとの比較値(比率を示す値)を総和した値が表示されている。総和した値が手続基準値(手続基準値欄40)を超える場合には、管理者は公的機関に対して法的な手続を行わなければならない。手続基準値は手続基準値DB22に記憶されており、詳細が図12に示されている。比較値の総和が1.0以上であれば、公的機関に対して許認可を求める手続が必要となる。比較値の総和が0.2以上1.0未満であれば、公的機関に届け出の手続が必要となる。比較値の総和が0.2未満であれば、法的手続は必要ない。図11の比較値の総和は0.2未満であるため、法的手続は不要である。
さらに、薬品種類ごとに重量を確認したいときには、薬品種類ごとの重量確認画面を表示することができる(ステップ306)。図13は、危険物区分「第一類、第一種、酸化性固体」に含まれる薬品種類ごとの重量確認画面を例示している。
【0064】
新たに薬品を購入する場合など保管庫に薬品を追加したい場合には、在庫重量がどれくらいになるのかシュミレーションを行うことができる。重量シュミレーションは、薬品種類ごとの重量確認画面で行う(ステップ308、ステップ314)。図13の重量確認画面上の重量シュミレーションボタン52をクリックすると重量シュミレーション処理に移行する。追加したい薬品の種類(薬品種類欄54)を指定すると、重量入力領域が画面上に現れるので、追加したい仮の重量を入力する(ステップ316)。シュミレーションの在庫重量(仮の重量)が自動的に算出され、基準重量との比較値(比率を示す値)が算出される。また、保管庫設置場所単位で仮の比較値が総和され、手続基準値とともに表示される(ステップ318)。図13では、重量がシュミレートされた薬品種類「オキシ硝酸ジルコニウム」の部分と、それに伴ってシュミレートされた部分が強調表示されている。薬品種類「オキシ硝酸ジルコニウム」のシュミレートされた在庫重量が1.0kg(在庫重量欄56)に対し、「オキシ硝酸ジルコニウム」(危険物区分「第一類、第一種、酸化性固体」)の基準重量が50kg(基準重量欄58)であるため、比較値は0.02(比較値欄60)と算出されている。シュミレートされた重量から算出された比較値に基づいて、比較値の総和が算出されている(比較値総和欄64)。
さらにシュミレーションしたい薬品があれば、ステップ316に戻る(ステップ320)。なければ、処理を終了する。
このように在庫重量のシュミレーションを行うことにより、保管庫に薬品を追加すると在庫重量が手続基準値を超えるか否かを判断することができ、薬品を保管すべき適切な保管庫を選択することができる。
【0065】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、実施例では、取扱者が薬品保管システムに作業内容を指定したりデータを入力するためにタッチ式ディスプレイパネル6を使用しているが、通常のディスプレイとキーボードやマウスを使用することも可能である。また、実施例では、薬品容器のICチップと薬品庫内のICリーダとの通信距離は、薬品庫内であるとしたが、より厳密な管理のために、通信距離を短くしかつICリーダを保管庫の底面あるいは上面にはりめぐらすことで、薬品庫内の保管場所から移動させただけでも持出しと見なして警報することも可能である。また、薬品の不正な持出しに対する警報を、ランプ、ブザー、管理者への警告と段階的に進める方法を説明したが、これを、音声合成装置による警告メッセージの場内放送や保管庫の入り口の自動施錠など、保管する薬品の危険度や重要度に応じて変更することが可能である。その他、実施例の図中に示したデータ構造やタッチ式ディスプレイパネル6の表示画面は、通常のデータベース設計やプログラミング作業によって自由に変更が可能であり、項目の追加や削除も行うことができる。
保管薬品種類リストの作成タイミングは、施錠後または開錠前のいずれかに行えばよく、開錠中に繰返し作成する処理を省略することもできる。この場合、図9の履歴番号3に例示した一時的ミスは検出できないものも、不正出庫があればそれを検出することができる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。
【0066】
【発明の効果】
以上のように、本願発明の薬品保管システムによると、薬品容器に固定された個々に固有の信号を発信する発信機と、保管庫の受信機との間で通信を行った情報を元に薬品の管理を行うので、1個の保管域に複数種類の薬品を保管しながら薬品単位で管理することが可能となる。このために、多種類の薬品を保管することができ、設置面積と設置コストを低減した薬品保管システムが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の薬品保管システムの構成を模式的に示す図
【図2】 実施例の薬品保管システムに新規な薬品を登録して保管し始める方法の概要を示すフローチャート。
【図3】 実施例の薬品保管システムにおいて、新規な薬品を登録した場合に、コンピュータのデータベースに記録されるデータの概要を模式的に表す図。
【図4】 実施例の薬品保管システムに保管されている薬品を出庫する方法の概要を示すフローチャート。
【図5】 実施例の薬品保管システムに保管されている薬品を出庫する方法の概要を示すフローチャート。
【図6】 実施例の薬品保管システムにおいて、保管されている薬品を検索して出庫予定薬品を確定する作業時に、タッチ式ディスプレイパネル6に表示される画面を模式的に表す図。
【図7】 実施例の薬品保管システムに薬品を入庫する方法の概要を示すフローチャート。
【図8】 実施例の薬品保管システムに薬品を入庫する方法の概要を示すフローチャート。
【図9】実施例の薬品保管システムから入出庫作業を繰返す際にコンピュータのデータベースに記録されるデータの概要を模式的に表す図。
【図10】 実施例の薬品の重量を確認する処理の手順を示すフローチャート。
【図11】 危険物区分ごとの重量確認画面を示す図。
【図12】 手続基準値の詳細を示す図。
【図13】 薬品種類ごとの重量確認画面を示す図。

Claims (15)

  1. 薬品収容部に設けられて個々に固有の信号を発信する発信手段と、
    前記固有の信号と当該薬品収容部に収容されている薬品種類を対応付けて記憶している信号/種類記憶手段と、
    保管域に保管されている薬品収容部に設けられた発信手段から発信される信号を受信する受信手段と、
    受信手段で受信した信号と前記の信号/種類記憶手段の記憶内容から薬品種類を特定する薬品種類特定手段と、
    薬品種類特定手段の特定結果を集約して保管域に保管されている薬品の種類データを作成するデータ作成手段と、
    使用予定の薬品種類を受付けて記憶する薬品種類記憶手段と、
    使用予定の薬品種類の受付け前に作成された保管薬品の種類データと受付け後に作成された保管薬品の種類データを対比して使用予定の薬品種類以外の薬品種類が欠落するときに警報する警報手段と、
    前記発信手段から発信される固有の信号を受信するとともに重量を計測することによって薬品種類とその重量を関連付けて検出するリーダ付重量計と、
    リーダ付重量計が検出した重量から薬品種類ごとに保管域に保管されている在庫重量を算出する在庫重量算出手段と、
    薬品種類ごとに保管域に保管可能な基準重量を記憶している基準重量記憶手段と、
    薬品種類ごとに保管域に保管されている在庫重量と基準重量との比較結果を表示する表示手段と、
    を有する薬品保管システム。
  2. 保管域に追加しようとする薬品の種類と重量を使用者が入力することを許容する入力手段と、
    入力手段によって入力された薬品種類と同じ種類の薬品の保管域に保管されている在庫重量と入力手段によって入力された薬品の重量とを加算して仮の在庫重量を算出する仮重量算出手段をさらに備えており、
    表示手段は、薬品種類ごとに保管域に保管される仮の在庫重量と基準重量との比較結果を表示することを特徴とする請求項1の薬品保管システム。
  3. 薬品収容部に設けられて個々に固有の信号を発信する発信手段と、
    前記固有の信号と当該薬品収容部に収容されている薬品種類を対応付けて記憶している信号/種類記憶手段と、
    保管域に保管されている薬品収容部に設けられた発信手段から発信される信号を受信する受信手段と、
    受信手段で受信した信号と前記の信号/種類記憶手段の記憶内容から薬品種類を特定する薬品種類特定手段と、
    前記薬品種類特定手段の特定結果を集約して保管域に保管されている薬品の種類データを作成するデータ作成手段と、
    使用予定の薬品種類を受付けて記憶する薬品種類記憶手段と、
    使用予定の薬品種類の受付け前に作成された保管薬品の種類データと受付け後に作成された保管薬品の種類データを対比して使用予定の薬品種類以外の薬品種類が欠落するときに警報する警報手段と、
    発信手段から発信される固有の信号を受信するとともに重量を計測することによって薬品の種類とその重量を関連付けて検出するリーダ付重量計と、
    薬品の種類と危険物区分とを関連付けて記憶している危険物区分記憶手段と、
    リーダ付重量計が検出した重量から危険物区分ごとに保管域に保管されている在庫重量を算出する在庫重量算出手段と、
    危険物区分ごとに保管域に保管可能な基準重量を記憶している基準重量記憶手段と、
    危険物区分ごとに保管域に保管されている在庫重量と基準重量との比較結果を表示する表示手段と、
    を有する薬品保管システム。
  4. 保管域に追加しようとする薬品の種類と重量を使用者が入力することを許容する入力手段と、
    入力手段によって入力された薬品種類と同じ種類の薬品の保管域に保管されている在庫重量と入力手段によって入力された薬品の重量とを加算して仮の在庫重量を算出する仮重量算出手段をさらに備えており、
    表示手段は、薬品の危険物区分ごとに保管域に保管される仮の在庫重量と基準重量との比較結果を表示することを特徴とする請求項3の薬品保管システム。
  5. 保管域が複数存在し、
    信号/種類記憶手段は、固有の信号と当該薬品収容部に収容されている薬品種類と当該薬品収容部が収容されている保管域とを対応付けて記憶しており、
    表示手段は、保管域単位で、危険物区分ごとに保管域に保管される仮の在庫重量と基準重量との比較結果を表示することを特徴とする請求項4に記載の薬品保管システム。
  6. 保管域が複数存在し、
    信号/種類記憶手段は、固有の信号と当該薬品収容部に収容されている薬品種類と当該薬品収容部が収容されている保管域とを対応付けて記憶しており、
    表示手段は、保管域単位で、危険物区分ごとに保管域に保管されている在庫重量と基準重量との比較結果を表示することを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の薬品保管システム。
  7. 使用予定の薬品種類を受付けたときに保管域を開錠する手段が付加されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の薬品保管システム。
  8. 前記保管域が複数存在し、使用予定の薬品種類を保管している保管域を検索する手段が付加されており、検索された保管域のみを開錠することを特徴とする請求項の薬品保管システム。
  9. 取扱者を特定する手段と、
    取扱者が特定されたときにのみ保管域を開錠する手段が付加されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の薬品保管システム。
  10. 取扱者に使用が許可されている薬品種類のデータを記憶している手段が付加されており、
    取扱者が特定され、かつ、使用予定の薬品種類がその取扱者に使用許可されているときにのみ開錠することを特徴とする請求項の薬品保管システム。
  11. データ作成手段は、保管域の開錠中に短時間間隔で繰返し作成することを特徴とする請求項から10のいずれか一項に記載の薬品保管システム。
  12. データ作成手段は、保管域の開錠前および/または施錠後に作成することを特徴とする請求項から10のいずれか一項に記載の薬品保管システム。
  13. 保管域が開けられてから所定時間内に閉じられないときに警報を発する手段が付加されている請求項から12のいずれか一項に記載の薬品保管システム。
  14. 前記発信手段は、無線信号を発信する無電池式発信機であることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の薬品保管システム。
  15. 請求項1から14のいずれか一項に記載の薬品保管システムを構築する薬品保管庫。
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