JP4220141B2 - マルチチップモジュール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の半導体チップを1つのパッケージに搭載したマルチチップモジュールに関し、特にそのテストを容易にしたマルチチップモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハードウェア構成として複数の半導体チップを1つのパッケージに内蔵したいわゆるマルチチップモジュールが用いられている。マルチチップモジュールの一般的な構成を図3に示す。図3に示すように、機能Aを有する半導体チップ102と、機能Bを有する半導体チップ103が、1つのパッケージ101内に収容されている。パッケージ101に設けられた外部端子群104、105により信号の入出力が行われる。
【0003】
上記した複数の半導体チップ102、103を同一パッケージ101に搭載するマルチチップモジュールにおいて、そのパッケージ101内に搭載された、個々のチップ102、103は、それぞれ外部端子104、105から直接入力されるか、外部端子104、105へ直接出力されるか、または入出力される信号もあるが、チップ102、103間でのみ配線され、外部端子104、105へ入出力されない信号もある。
【0004】
チップ102、103間の信号は、そのままでは外部からは観測、制御することができず、各チップ単体のテストは不可能である。
【0005】
各チップとしては、単体でパッケージされた製品もあり、このように単体でパッケージされた製品がある場合には、単体でのテストパターン(量産実績のあるパターン)が、マルチチップモジュールでもそのまま流用できれば、開発効率の大幅な向上や品質面での実績から非常に有効である。
【0006】
しかし、チップ間の信号が外部端子としてマルチチップモジュールの外からモニタできなければ、この実績のあるテストパターンが流用できないだけでなく、マルチチップモジュール内の関係するすべてのチップを通した、システムレベルでのテストパターンを新たに作らなければならない。これは、実績がないだけでなく、開発期間が膨大に増えるという問題が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記した問題を解決するために、特開平05−013662号公報のように、スイッチ用チップを使って外部端子から各チップを単独でテストする方法が提案されている。しかし、この方法では、余分にスイッチ用チップが必要となり、部品点数の増大やコストアップにつながってしまうという問題がある。
【0008】
また、上記した公報の問題点を解決する方法として、特開2000−022072号公報に記載の発明が提案されているが、このものでは、各チップに複数のスイッチ(マルチプレクサ)を組み込む必要があることと、テスト用に外部端子数が増大することとで、コストアップを招いてしまうという問題がある。
【0009】
一方、特開平09−160802号公報のように、マルチチップモジュール内のCPUやメモリをテストするテスト回路をハードウェア化して組み込むことも提案されているが、この技術だと搭載されるCPUやメモリ毎にハードウェアを変更する必要があるのと、テスト項目が制限されるので不良チップを検出する能力(検出率)が低いという問題がある。また、各チップの実績のあるテストパターンが使用できないという問題もある。
【0010】
この発明は、上記の事情を鑑み、テスト用に外部端子数が増大させることなく、内蔵の半導体チップのテストが容易なマルチチップモジュールを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、コントローラを含む第1の半導体チップと第2の半導体チップとを同一パッケージ上に搭載したマルチチップモジュールにおいて、第1の半導体チップと第2の半導体チップ間を接続する信号ラインから第2の半導体チップを切り離すための第1レジスタと、第1の半導体チップと第2の半導体チップ間を接続する信号ラインから第1の半導体チップを切り離す為の第2レジスタとを備える選択回路を第1の半導体チップに設け、前記第1レジスタにホスト側からの信号に基づき生成されるクロック書き込み信号によりデータバスから通常動作とは異なるデータをライトした時に、前記第2の半導体チップの選択信号入力を強制的に非選択状態にして前記第2の半導体チップを前記信号ラインから切り離し、前記第2レジスタにホスト側からの信号に基づき生成されるクロック書き込み信号によりデータバスから通常動作とは異なるデータをライトした時に、コントローラの出力をフローティング状態にし、前記第1の半導体チップを前記信号ラインから切り離すことを特徴とする。
次に、この発明は、コントローラを含む第1の半導体チップと第2の半導体チップとを同一パッケージ上に搭載したマルチチップモジュールにおいて、第1の半導体チップと第2の半導体チップ間を接続する信号ラインから第2の半導体チップを切り離すための第1レジスタと、第1の半導体チップと第2の半導体チップ間を接続する信号ラインから第1の半導体チップを切り離す為の第2レジスタとを備える選択回路を第1の半導体チップに設け、前記第1レジスタにホスト側からの信号に基づき生成されるクロック書き込み信号によりデータバスから通常動作とは異なるデータをライトした時に、前記第2の半導体チップの選択信号入力を強制的に非選択状態にして前記第2の半導体チップを前記信号ラインから切り離し、前記第2レジスタにホスト側からの信号に基づき生成されるクロック書き込み信号によりデータバスから通常動作とは異なるデータをライトした時に、コントローラの出力を強制的に非選択状態にして前記第1の半導体チップを前記信号ラインから切り離すことを特徴とする。
また、この発明は、コントローラを含む第1の半導体チップと第2の半導体チップとを同一パッケージ上に搭載したマルチチップモジュールにおいて、第1の半導体チップと第2の半導体チップ間を接続する信号ラインから第2の半導体チップを切り離すための第1レジスタと、第1の半導体チップと第2の半導体チップ間を接続する信号ラインから第1の半導体チップを切り離す為の第2レジスタとを備える選択回路を第1の半導体チップに設け、前記第1レジスタにホスト側からの信号に基づき生成されるクロック書き込み信号によりデータバスから通常動作とは異なるデータをライトした時に、前記第2の半導体チップの選択信号入力を強制的に非選択状態にして前記第2の半導体チップを前記信号ラインから切り離し、前記第2レジスタにホスト側からの信号に基づき生成されるクロック書き込み信号によりデータバスから通常動作とは異なるデータをライトした時に、前記選択信号以外のコントロール信号の出力をフローティング状態とし、前記第1の半導体チップを前記信号ラインから離すことを特徴とする。
【0012】
上記した構成によれば、マルチチップモジュール内の各半導体チップをそれぞれチップ間信号から切り離すことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は、この発明のマルチチップモジュールの実施形態を示すブロック図、図2は、この発明の実施形態の要部を示す回路図である。
【0020】
図1に示すように、機能Aを有する半導体チップ2と、機能Aとは異なる機能を有する半導体チップ3が、1つのマルチモジュールパッケージ1内に収容されている。この実施形態においては、半導体チップ2は、DRAMコントローラを含むLSIから構成され、半導体チップ3はDRAMチップで構成されている。
【0021】
DRAMコントローラを含むLSIからなる半導体チップ2とDRAMチップからなる半導体チップ3とはアドレスバス23、制御バス24、データバス25等で相互に接続されている。
【0022】
この実施形態においては、半導体チップ2と半導体チップ3とを同一パッケージに搭載するマルチチップモジュールにおいて、テスト回路や外部端子の増大を極力避けて、DRAMコントローラを含む半導体チップ2と半導体チップ3のそれぞれのテストパターンをそのままマルチチップモジュールのテストに使用できるように構成したものである。
【0023】
このため、この実施形態では、DRAMコントローラを含む半導体チップ2と半導体チップ(DRAMチップ)3間の信号、すなわち、アドレスバス23、データバス25、RAS/CAS等制御バス24を外部端子11へ接続している。そして、これらバス23、24、25及びチップ選択信号CSBを選択回路22の動作により、外部端子11につながるバスから半導体チップ2又は半導体チップ3を切り離すように動作する。
【0024】
この選択回路22の構成例を図2に従い説明する。選択回路22は、図2に示す通り、第1レジスタ41、第2レジスタ42、ナンド回路44、47、ゲート45及び3ステートゲート46、48、49で構成されている。そして、第1レジスタ41は、DRAMチップ3を、DRAMコントローラ21を含む半導体チップ2とDRAMチップ3間の信号から切り離す為に用いられ、第2レジスタ42は、DRAMコントローラ21を含む半導体チップ2をDRAMコントローラ21を含む半導体チップ2とDRAMチップ3間の信号から切り離す為に用いられる。
【0025】
これら第1レジスタ41、第2レジスタ42、ナンド回路44、47、ゲート45、46、48、49はDRAMコントローラ21を含む半導体チップ2の中に搭載している。第1レジスタ41、第2レジスタ42に与えるレジスタ書き込み信号により、外部端子11につながるバスから半導体チップ2、3の切り離しが制御される。第1レジスタ41は、DRAMチップ3を、DRAMコントローラ21を含む半導体チップ2とDRAMチップ3間の信号から切り離す為に書き込み信号により制御され、また、第2レジスタ42は、DRAMコントローラ21を含む半導体チップ2をDRAMコントローラ21を含む半導体チップ2とDRAMチップ3間の信号から切り離すためにように制御される。
【0026】
これら書き込み信号は、図示しないホスト側からの信号に基づき生成される。また、この第1レジスタ41、第2レジスタ42には、データバス43よりデータが与えられる。
【0027】
この図2の回路図でいえば、第1レジスタ41に”1”を書き込むことにより(通常動作では”0”状態)、DRAMコントローラ21から出力されるDRAMチップの選択信号入力(例えばチップセレクト:CSB)がナンド回路44により強制的に非選択(この図ではHigh)にすることになる。これにより、汎用のDRAMチップ3はデータバス25を開放(フローティング)状態となる。
【0028】
また、第2レジスタ42に”1”を書き込むことにより、(通常動作では”0”状態)、ゲート46により、DRAMコントローラ21からの信号をフローティング状態にし、アドレスバスを半導体チップ2から解放する。又、同様に、第2レジスタ42に”1”を書き込むことにより、ナンド回路47、ゲート48、49より、データバス、DRAMチップの選択信号以外のRAS/CAS等のコントロール信号も同様に制御される。
【0029】
従って、第1レジスタ41に”1”を書き込むことにより、DRAMコントローラ21を含む半導体チップ2単体のテストが可能となる。また、第2レジスタ42に”1”を書き込むことにより、DRAMチップ3の単体テストが可能となる。
【0030】
なお、上記した実施形態においては、マルチチップモジュールの半導体チップとして、DRAMコントローラを含む半導体チップとDRAMチップについて、説明したが、他の機能の半導体チップを搭載したマルチチップモジュールにおいても、この発明は適用することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、マルチチップモジュール内の各半導体チップをそれぞれチップ間信号から切り離すことができ、切り離した各半導体チップを単独で容易にテストすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のマルチチップモジュールの実施形態を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施形態の要部を示す回路図である。
【図3】一般的なマルチチップモジュールの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 パッケージ
2 DRAMコントローラを含む半導体チップ
3 半導体チップ(DRAMチップ)
21 DRAMコントローラ
22 選択回路
41 第1レジスタ
42 第2レジスタ

Claims (3)

  1. コントローラを含む第1の半導体チップと第2の半導体チップとを同一パッケージ上に搭載したマルチチップモジュールにおいて、第1の半導体チップと第2の半導体チップ間を接続する信号ラインから第2の半導体チップを切り離すための第1レジスタと、第1の半導体チップと第2の半導体チップ間を接続する信号ラインから第1の半導体チップを切り離す為の第2レジスタとを備える選択回路を第1の半導体チップに設け、前記第1レジスタにホスト側からの信号に基づき生成されるクロック書き込み信号によりデータバスから通常動作とは異なるデータをライトした時に、前記第2の半導体チップの選択信号入力を強制的に非選択状態にして前記第2の半導体チップを前記信号ラインから切り離し、前記第2レジスタにホスト側からの信号に基づき生成されるクロック書き込み信号によりデータバスから通常動作とは異なるデータをライトした時に、コントローラの出力をフローティング状態にし、前記第1の半導体チップを前記信号ラインから切り離すことを特徴とするマルチチップモジュール。
  2. コントローラを含む第1の半導体チップと第2の半導体チップとを同一パッケージ上に搭載したマルチチップモジュールにおいて、第1の半導体チップと第2の半導体チップ間を接続する信号ラインから第2の半導体チップを切り離すための第1レジスタと、第1の半導体チップと第2の半導体チップ間を接続する信号ラインから第1の半導体チップを切り離す為の第2レジスタとを備える選択回路を第1の半導体チップに設け、前記第1レジスタにホスト側からの信号に基づき生成されるクロック書き込み信号によりデータバスから通常動作とは異なるデータをライトした時に、前記第2の半導体チップの選択信号入力を強制的に非選択状態にして前記第2の半導体チップを前記信号ラインから切り離し、前記第2レジスタにホスト側からの信号に基づき生成されるクロック書き込み信号によりデータバスから通常動作とは異なるデータをライトした時に、データバスからの出力をフローティング状態とし、前記第1の半導体チップを前記信号ラインから離すことを特徴とするマルチチップモジュール。
  3. コントローラを含む第1の半導体チップと第2の半導体チップとを同一パッケージ上に搭載したマルチチップモジュールにおいて、第1の半導体チップと第2の半導体チップ間を接続する信号ラインから第2の半導体チップを切り離すための第1レジスタと、第1の半導体チップと第2の半導体チップ間を接続する信号ラインから第1の半導体チップを切り離す為の第2レジスタとを備える選択回路を第1の半導体チップに設け、前記第1レジスタにホスト側からの信号に基づき生成されるクロック書き込み信号によりデータバスから通常動作とは異なるデータをライトした時に、前記第2の半導体チップの選択信号入力を強制的に非選択状態にして前記第2の半導体チップを前記信号ラインから切り離し、前記第2レジスタにホスト側からの信号に基づき生成されるクロック書き込み信号によりデータバスから通常動作とは異なるデータをライトした時に、前記選択信号以外のコントロール信号の出力をフローティング状態とし、前記第1の半導体チップを前記信号ラインから離すことを特徴とするマルチチップモジュール。
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