JP4220091B2 - 原子力発電プラントおよびその運転方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子炉設備の原子炉内表面、炉内構造物表面、一次系配管内表面などの原子炉構造部材の腐食を低減した原子力発電プラントおよびその運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、原子力発電プラントでは、主たる構成材料としてステンレス鋼またはニッケル基合金を用い、原子炉冷却材として水(原子炉水)を使用している。
【0003】
原子炉特有の放射線場においては、冷却材としての水が放射線分解して、酸素や過酸化水素などの酸化性化学種が生成する。生成した酸化性化学種は、原子炉運転中の高温において原子炉水中に溶存し、原子炉の構成材料であるステンレス鋼やニッケル基合金のIGSCC(粒界応力腐食割れ)などの応力腐食割れを引き起こす一因となっている。
【0004】
原子炉構成材料の応力腐食割れを予防するための方策の一つとして、原子炉水中に水素を注入して、原子炉水中の酸化性化学種生成を抑制し、材料の電気化学的腐食電位を低減して応力腐食割れの発生および進展を抑制する技術が実用化されている。
【0005】
しかしながら、応力腐食割れを抑制するためには、多量の水素を原子炉水中に注入することが要求される。一般に、高温水中でのステンレス鋼の応力腐食割れを抑制するためには、腐食電位を−230mV(SHE)まで低減する必要があるが、このために原子炉水中に多量の水素を注入する必要がある。
【0006】
一方、原子炉水中に多量の水素を注入すると、腐食電位の低減を図れるものの、原子炉からタービン発電機までの配管及び機器の放射線量が上昇するという事象があり、原子力発電プラントでの従事者の被ばく量増加を招いてしまうという恐れがあった。このため、現状の水素注入を実施している国内プラントでは、水素注入量を少量にとどめており、応力腐食割れが完全には抑制できなかった。
【0007】
そこで、近年、水素注入による弊害を極力少なくし、かつ構造材の腐食電位を低下させるため、原子炉水へ貴金属を添加して構造材に貴金属を付着させて、腐食電位を低下させる方法が提案されている。すなわち、この方法は、白金等の貴金属が電位の低い水素の可逆反応を選択的に捕らえる性質を利用したものであり、貴金属を構造材に付着させて少量の水素注入により腐食電位の低減を図るものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、原子炉水に貴金属を注入する方法を実プラントで実施する場合には、貴金属が燃料のジルコニウム酸化皮膜上にも付着するため、燃料材料の酸化および水素化が増大してしまうなどの問題があった。
【0009】
貴金属注入による燃料材料の酸化および水素化は、燃料の燃焼度を高めることに負の作用を及ぼし、原子力発電プラント自体の運転効率を低下させてしまうという問題を有していた。
【0010】
また、白金などの高価な貴金属を注入した場合であっても、従来においては、原子炉圧力容器内の上部構造材の電位低減効果は小さく、腐食環境を緩和することは難しいという問題を有していた。
【0011】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、原子炉水中への貴金属注入を低減して大幅なタービン系への放射能移行の増大を防止するとともに、貴金属にかわる物質を腐食抑制する原子炉構造材料表面に付与して水質制御により腐食電位を低減して原子炉構造材料の長寿命化を図った原子力発電プラントおよびその運転方法を提供することを目的とする。
【0012】
また、既存の水素注入または貴金属注入で腐食環境緩和の難しい炉心上部においても腐食電位を低減でき、炉内構造材料全体の腐食低減を図れる原子力発電プラントおよびその運転方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このような知見に基づき、高価な貴金属の使用量低減を図り、あるいは貴金属に替わる物質について検討した。貴金属に替わる物質の条件として、高温、高圧および放射線環境で安定であり、タービン系への放射能移行の増大を防止する物質であることが要求される。また、燃料材料の酸化および水素化の影響が少ない物質で、水質制御により原子炉一次系材料の腐食電位を制御する物質であることが要求され、さらには、燃料材料や物質そのものによる放射化により生成する放射能が少ない物質であることが条件となる。このような知見に基づき、本発明者らは本願発明を完成させたものである。
【0014】
すなわち、請求項1記載の発明は、原子炉設備と発電設備とを備える原子力発電プラントにおいて、前記原子炉設備の原子炉内表面、炉内構造物表面、一次系配管内表面および一次系機器の内表面に光半導体および助剤からなる化合物が付着され、この助剤は、Pt、Rh、Pd、Ru、Ir、Osからなる元素群を含む化合物の一つまたは複数からなることを特徴とする。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の原子力発電プラントにおいて、光半導体は、TiO、PbO、Bi、ZnO、ZrO、WO、Fe、SrTiO、BaTiO、FeTiO、MnTiO、KTaO、SnOからなる化合物群の1つまたは複数であることを特徴とする。
【0017】
請求項記載の発明は、請求項1または2に記載の原子力発電プラントにおいて、光半導体または高温高圧条件下で光半導体に変性する化合物のいずれか、および助剤からなる化合物の添加を行う化合物添加装置が、一次系配管に接続されたことを特徴とする。
【0018】
請求項記載の発明は、請求項記載の原子力発電プラントにおいて、化合物添加装置が接続される一次系配管は、原子炉冷却材浄化系配管及びその枝管、再循環系配管及びその枝管、残留熱除去系配管及びその枝管、原子炉冷却材浄化系出口水サンプリングライン、給水系配管及びその枝管、復水系配管及びその枝管、給水サンプリングライン、復水浄化系出口水サンプリングライン、制御棒駆動水系配管、非常用炉心冷却系配管のいずれかまたは複数であることを特徴とする。
【0019】
請求項記載の発明は、請求項1または2に記載の原子力発電プラントにおいて、原子炉圧力容器内を自由に移動可能であり、光半導体または高温高圧条件下で光半導体に変性する化合物のいずれか、および助剤からなる化合物の添加を行うロボットと、このロボットに接続された駆動用ケーブルを介して前記ロボットを遠隔操作するロボット制御装置とを原子炉圧力容器内に設けたことを特徴とする。
【0020】
請求項記載の発明は、請求項3、4またはのいずれか1項に記載の原子力発電プラントにおいて、一次系構造材料の腐食環境を観測する腐食環境モニタリング装置と、この腐食環境モニタリング装置により得られた情報に基づき、光半導体または高温高圧条件下で光半導体に変性する化合物のいずれか、および助剤からなる化合物の添加量を制御する制御装置とを設けたことを特徴とする。
【0021】
請求項記載の発明は、請求項記載の原子力発電プラントにおいて、一次系構造材料の腐食環境モニタリング装置は、腐食電位センサ、亀裂進展センサ、導電率計、光センサ、放射能付着量測定試験片のいずれか、または複数からなることを特徴とする。
【0022】
請求項記載の発明は、原子力発電プラントの運転方法において、原子炉水抜き時、原子炉水張り時、または原子炉水抜き時および原子炉水張り時の両時期に、原子炉設備の原子炉内表面、炉内構造物表面、一次系配管内表面および一次系機器の内表面に光半導体および助剤を付着させることを特徴とする。
【0023】
請求項記載の発明は、請求項記載の原子力発電プラントの運転方法において、光半導体または高温高圧条件下で光半導体に変性する化合物のいずれか、および助剤からなる化合物を、一次系配管から添加して、光半導体および助剤を付着させることを特徴とする。
【0024】
請求項10記載の発明は、請求項記載の原子力発電プラントの運転方法において、原子炉水抜き時に、ミスト乾燥処理、化学蒸着(CVD)、プラズマ溶射、レーザー溶射、高温焼き付け、スプレー塗布、刷毛塗りのいずれか、または複数を用いて光半導体および助剤からなる化合物を付着させることを特徴とする。
【0025】
請求項11記載の発明は、請求項記載の原子力発電プラントの運転方法において、原子炉水張り時に、プラズマ溶射、レーザー溶射、非常用炉心冷却系配管からの化合物添加、炉内化学除染後洗浄時の化合物添加のいずれか、または複数を用いて光半導体および助剤からなる化合物を付着させることを特徴とする。
【0026】
請求項12記載の発明は、請求項記載の原子力発電プラントの運転方法において、原子炉水張り時に、遠隔操作可能なロボットの使用により光半導体および助剤を付着させることを特徴とする。
【0027】
請求項13記載の発明は、請求10ないし12のいずれか1項に記載の原子力発電プラントの運転方法において、原子炉冷温停止時の化合物添加、原子炉起動時の化合物添加、原子炉高温待機時の化合物添加、原子炉出力運転時の化合物添加、炉内取り替え部品表面に付着させた化合物の原子炉水への放出、原子炉水浄化系ろ過脱塩装置内に付着させた化合物の原子炉水への放出のいずれかあるいは複数を用いて、光半導体および助剤からなる化合物を付着させることを特徴とする。
【0028】
本発明において、貴金属にかわる物質としてTiO光半導体を選定した。また、285℃、70atmの高圧水条件下でTiOおよびTiO表面に一部貴金属と付着させたTiOになるTi水和物、Ti金属、Ti金属表面に部分的にPt、RuおよびPdのうち、少なくとも1つの貴金属を付着させたTi金属を用いても良い。このような物質を選定することで、水素注入の停止や水素注入量の低減を図ることができる。
【0029】
これらの光半導体物質を腐食抑制対象とする材料部位に安定に付与させる方法としては、定格運転中、起動時、停止操作時、燃料は装荷されているがプラントの熱出力をともなわない停止時または燃料をとりだした場合などに冷却水中に導入し冷却水を循環させることで、光半導体物質を付与することができる。また、定期検査時などに燃料を取り出し除染を実施した後、ロボットなどにより光半導体またはこれらの物質を材料表面に吹きかけ付着させることができる。これらの物質を含む液体の噴霧乾燥、溶射、物理蒸着法(PVD:physical vapor deposition)および化学蒸着法(CVD:chemical vapor deposition)のいずれかを用いることにより所定の厚みを持つ光半導体を材料表面に生成できる。なお、TiO酸化物およびTi金属の表面を親水化ないしTiOにバインダ物質を混合させることで、材料の酸化膜への初期的な付着親和性を高めると良い。
【0030】
BWRプラントの炉底部には、腐食上重要なNi基合金の溶接金属が使用されている。炉底部より最大5.3mの水深があるが、光触媒となるチェレンコフ光の大部分の紫外線は、10%程度到達する。従って、炉心部を臨める材料では光触媒である光半導体の励起に必要な光子は充分供給される。
【0031】
また、炉水中には水分子の(n、p)反応で生成するN−16が存在するため、N−16崩壊時に放出される高エネルギーのγ線からチェレンコフ光が放射され、このチェレンコフ光が光源となり、炉心部が臨めない部分でも光触媒励起に必要な光子は供給される。
【0032】
n型半導体であるTiO光触媒の水中での電気化学的性質は、ZrO同様光触媒効果によりアノード反応を増加させて、その浸漬電位は低下することが知られている(参考文献JAERI−memo 8858)。一方、Ni基合金の溶接金属表面上に形成される腐食酸化膜であるCrおよびNiOは、p型半導体ではその浸漬電位は上昇することが知られている。IGSCC腐食抑制を行う場合には材料の電位を下げる必要があるが、Ni基合金の溶接金属表面の腐食酸化膜にn型半導体であるTiO光触媒を付与することで、p型半導体である腐食酸化膜のチェレンコフ光から被覆し電位の上昇を抑制するとともに、n型半導体であるTiO光触媒自身の浸漬電位の低下効果によりNi基合金の電位を低減できる。また、一般にステンレス鋼のように外層にn型半導体であるFeが形成される鉄基合金の場合であっても、光触媒効果はTiO光触媒の方が大きいことより浸漬電位は低下に有効である。
【0033】
また、ステンレス鋼のように内層であるp型半導体の外層にn型半導体の酸化物を形成する鉄基合金の場合でも、水中の水素濃度を高めることで外層のn型半導体の酸化物を不安定化し、p型半導体酸化物を接触界面に露出させることができる。また、除染により外層のn型半導体の酸化物を取り除くことができる。このように、p型半導体の酸化物と強力な光触媒であるn型半導体のTiOを接触させることにより材料の浸漬電位をより下げることが可能となる。
【0034】
TiO光触媒による鉄基およびNi基合金の腐食電位を低減しIGSCCを抑制する場合でも炉水中の水素濃度を高めると効果的である。この理由は、溶存酸素の方が水素イオンより電子を受け取りやすいためで、水中の水素濃度を高めて溶存酸素を低減する必要がある。なお、この場合においても通常の水素注入の場合と同様に、蒸気系以降に水素注入量のモル数の約2分の1に相当する量の酸素を注入して、過剰な水素を反応させる必要がある。
【0035】
実プラントの水質制御模擬条件において、Ni基合金の溶接金属に、1μmの表面一部にPtを付着させたTiOおよびTiOの光触媒を付与した場合それぞれ0.2ppmおよび0.4ppmの給水水素濃度で、それぞれIGSCCを抑制できる−230mVにできることがわかった。また、この水素濃度の範囲では、タービン系への放射能の移行増大は起きない。
【0036】
光触媒を腐食抑制対象とする原子炉構造材料部位に付与する場合、燃料材料に付着させないこと、および光触媒の厚みの制御および材料への熱影響を極力抑制することが重要である。このため、適応時期としては、燃料は装荷されているがプラントの熱出力をともなわない停止時や燃料をとりだした場合に冷却水中に導入し、冷却水を循環させ付与すると良い。また、定期検査時などに燃料を取り出し除染を実施した後、ロボットなどを用いて光触媒またはこれらの物質を材料表面に吹きかけて付着すると良い。さらには、これらの物質を含む液体の噴霧乾燥、溶射、CVD、ミスト乾燥処理、刷毛塗りのいずれかを用いることにより、所定の厚みを持つ光半導体を材料に熱影響を与えることがなく材料表面に生成することができる。また、TiO光半導体の親水化およびSiOをバインダとして添加すると材料表面への初期付着性を増すことができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の原子力発電プラントおよびその運転方法について、沸騰水系原子力発電プラント(以下、BWRプラントとする。)を例として、図1および図6を用いて説明する。なお、以下に示す実施形態においては、光半導体としてTiOを、助剤としてPtを使用した。
【0038】
第1実施形態(図1)
本実施形態は、BWRプラントにおける原子力設備の原子炉圧力容器内の水抜き時に、炉内構造物全面にTiOおよびPtを付着させたものである。
【0039】
図1は、BWRプラントの構成を概略的に示す図である。
【0040】
図1に示すように、BWRプラント1は原子炉設備2および発電設備3を備える。なお、以下の実施形態においては、発電設備3の説明は省略する。
【0041】
原子炉設備2は、原子炉圧力容器4と、この原子炉圧力容器4の周囲に設けられた図示しない原子炉補助系と、非常用炉心冷却系とを有する。
【0042】
原子炉圧力容器4内には、核燃料が配列された炉心を囲む円筒状の炉心シュラウド5を備え、この炉心シュラウド5上部に、図示しないシュラウドヘッドに取り付けられた多数の気水分離器6を備える。炉心シュラウド5と原子力圧力容器4内壁との間の環状部分(ダウンカマ部)にはジェットポンプ7が複数基設置され、2基1組として対称的に配置される。
【0043】
また、原子炉圧力容器4内の上部位置には、非常用炉心冷却系の配管8が挿入され、この非常用冷却配管8には、冷却水を導入するノズルと同時にTiOおよびPtの化合物からなるミストaを散布する化合物ミスト散布ノズル9と、原子炉圧力容器4内に暖気bを供給する暖気供給ノズル10とを有する。
【0044】
発電設備3は、原子炉設備2と主蒸気系の主蒸気配管11を介して接続された低圧タービンおよび高圧タービン(高低圧タービン)12と、この高低圧タービン12に接続された発電機13と、高低圧タービン12の後流側に設けられた復水器14と、この復水器14に接続された復水ポンプ15とを備える。発電設備3には、原子炉設備2の炉心で生成した蒸気cが主蒸気系の主蒸気配管16を介して導入され、この蒸気cは高低圧タービン12にて仕事をした後復水器14に導かれ、冷却凝縮され水に戻る。そして、この復水dは復水ポンプ15、また腹水ポンプ15の後段に設けられた図示しない給水加熱器および給水ポンプによって昇温加圧され、給水配管17を介して原子炉圧力容器4に戻され原子炉設備2で再使用される。
【0045】
原子力発電プラント1の運転方法は、まず、原子圧力容器4内の水を抜いた後、炉水の完全なドレンまたは脱気運転等により、原子炉内構造部内表面に付着している水分を可能な限り除去した。次に、原子炉圧力容器4内上部に設置された非常用炉心冷却配管8の化合物ミスト散布ノズル9からTiOおよびPtからなる化合物のミストaを散布した。ミストa散布後、非常用炉心冷却配管8の暖気供給ノズル10から暖気bを原子炉圧力容器4内に導入して乾燥処理を行い、原子炉圧力容器4の内面、炉心シュラウド5、ジェットポンプ7、気水分離器6等の炉内構造物表面にTiOおよびPtを気中処理で付着させた。
【0046】
本実施形態によれば、化合物のミストaを散布するミスト散布ノズル9と暖気供給ノズル10との両者を非常用炉心冷却系配管8に設けることで、効率的に炉内構造物表面に酸化物を付着することができる。なお、本実施形態において、暖気の供給は非常用炉心冷却系配管8から行ったが、本発明はこのような形態に限定されるものではなく、図1に示す主蒸気配管11に設置されたノズルから暖気bを供給しても良い。
【0047】
また、化合物ミストa供給前に原子炉内構造部内表面に付着している水分を可能な限り除去することで、暖気供給時の原子炉内の湿度を抑制でき、効率的にTiOおよびPtを炉内構造物内表面に付着できる。一方、化合物ミストa供給後に、速やかに暖気bを供給することで、炉内構造物表面での付着反応が加速され、その後のプラント水張りおよび昇温工程において、炉内構造物表面にTiOおよびPtを一層密着させて付着できる。
【0048】
第2実施形態(図2)
本実施形態においては、原子力発電プラントの熱出力を伴わない原子炉停止時に、原子炉内の化学除染および洗浄を行い、この炉内化学除染後の洗浄工程時に、TiOおよびPtを炉内構造物全面に付着させた。
【0049】
図2は、原子力発電プラント1における原子炉圧力容器4の構造を概略的に示す図である。なお、第1実施形態における図1と同一箇所については同一の符号を用い、その説明については省略する。
【0050】
図2に示すように、原子炉圧力容器4には、原子炉補助系としての原子炉再循環系18と、この原子炉再循環系18に分岐して接続された残留熱除去系19とを備える。
【0051】
原子炉再循環系18は、原子炉圧力容器4内に設置されたジェットポンプ7と、図示しない格納容器内に配置された外部ループとにより構成され、外部ループは、原子炉圧力容器4に接続されて炉水eを循環させる再循環配管20と、この再循環配管20に設けられた再循環ポンプ21とを備える。
【0052】
再循環配管20から分岐して接続された残留熱除去系19は、原子炉圧力容器4内の上部位置に接続された残留熱除去系配管22を備え、残留熱除去系配管22の先端部、すなわち、圧力容器4内への導入部に炉内スプレーノズル23を有する。また、残留熱除去系配管22には、図示しない残留熱除去ポンプおよび残留熱除去熱交換器を備え、また、TiOおよびPtの化合物を添加する化合物添加装置24と、この化合物添加装置24に接続された供給ポンプ25とを備える。さらに、この配管22には、原子炉内の化学除洗時に除洗液を供給する除洗液供給槽26と、この系統19内の循環液を昇温するためのヒータ27とが接続される。
【0053】
このような構成を有する原子力発電プラント1の運転方法は、まず、除染液供給槽26から残留熱除去系配管22に除洗液fを添加し、原子炉圧力容器4内を除染液fで満たした。添加された除染液fは再循環系配管20および残留熱除去系配管22を介して循環され、除洗液fはヒータ27により昇温されている。
【0054】
化学除染工程終了後、原子炉圧力容器4内から除洗液fをドレンした後、純水により炉内を洗浄した。この炉内洗浄工程にて、化合物添加装置24に接続された供給ポンプ25の駆動により、TiOおよびPtの化合物が残留熱除去系統29内に導入され、この化合物が、原子炉圧力容器4内上部の炉内スプレーノズル23から炉内に導入される。
【0055】
本実施形態によれば、燃料は装荷されているがプラントの熱出力を伴わない原子炉停止時や燃料をとりだした場合に、炉水e中に化合物を導入し、炉水eを循環させて炉内構造物の応力腐食を低減できる。
【0056】
また、本実施形態では、ヒータ27により循環水を昇温しているため、化合物と炉内構造物との付着反応を活性化し、効率良く付着工程を行える。なお、ヒータ27の設置以外に、再循環ポンプ21を起動してジュール熱により昇温を行い、付着反応を活性化しても良い。
【0057】
第3実施形態(図3)
本実施形態においては、原子力発電プラントの水張りされている原子炉で水中ロボットを用い、レーザー溶射によりTiOおよびPtを目標とする炉内構造物表面に付着させた。
【0058】
図3は、原子力発電プラントの原子炉圧力容器内の構造を示す図である。なお、図1と同一箇所には同一の符号を用いて、その説明は省略する。
【0059】
図3に示すように、原子炉圧力容器4内には、水中ロボット28が設けられ、この水中ロボット28は、ロボット駆動用ケーブル29を介して、原子炉圧力容器4内上部に設置された水中ロボット制御装置30に接続され、水中ロボット制御装置30の遠隔操作により、水中ロボット28は自由に移動できる。水中ロボット28の先端部には、TiOおよびPtの化合物gを噴射する化合物供給ノズル31と、レーザー光gを照射するレーザー光照射ノズル32が設けられる。化合物供給ノズル31は、原子炉圧力容器4の上部に配置された化合物供給槽33に化合物供給ライン34を介して接続され、レーザー光照射ノズル32は、水中ロボット制御装置30にレーザー光電送ケーブル35を介して接続される。
【0060】
なお、本実施形態では、化合物であるTiOの原料液として、チタニウムアルコキシドを用いた。チタニウムアルコキシドは、加水分解により水酸化物を経て加熱されTiOに変性する化合物である。また、光触媒作用を有する結晶性のTiOは原子炉起動後の炉水温度条件で成長することが期待される。
【0061】
このような構成の原子炉発電プラントでは、まず、化合物供給ノズル31を炉内構造物材料表面に近づけて化合物を噴射する。化合物を噴射しながら、レーザー光照射ノズル32からレーザー光gを照射し、光半導体および助剤を原子炉内構造材料表面に付着させた。
【0062】
本実施形態によれば、原子炉圧力容器4内に水張りされている場合においても、原子炉内構造材料表面に光半導体および助剤を添加できることから、定期検査時などに燃料を取り出して除洗を実施した後、光触媒膜および助剤を炉内構造物に付着でき、炉内構造材料の応力腐食を低減できる。
【0063】
第4実施形態(図4、図5、図6)
本実施形態においては、TiOおよびPtの化合物を添加する化合物添加装置とともに、炉内構造物または一次配管機器などの腐食状況を観測する腐食環境モニタリング装置を設け、腐食環境に応じて化合物の添加を行う原子力発電プラントおよびその連続運転方法について説明する。
【0064】
図4は、腐食環境モニタリング装置および化合物添加装置を設けた原子力発電プラントの構成を示す。なお、図2と同一箇所には同一の符号を用いて、その説明は省略する。
【0065】
図4に示すように、原子炉圧力容器4には、原子炉水eを強制循環させる原子炉再循環系18を備え、この原子炉再循環系18に分岐して原子炉水浄化系36が接続される。原子炉水浄化系36では、炉心で発生した核分裂生成物および原子炉内の腐食生成物が除去される。
【0066】
原子炉水浄化系36には、再循環系配管20のバイパスにより原子炉水浄化系配管37が接続され、この原子炉水浄化系36は、図示しない濾過脱塩装置および再生熱交換器を備える。原子炉圧力容器4の底部には、原子炉水eを排出するボトムドレンライン38を有し、ボトムドレンライン38は原子炉水浄化系配管37に接続される。原子炉水浄化系配管37の後流側には、TiOおよびPtの化合物を添加する化合物添加装置39と、供給ポンプ40とが接続される。
【0067】
また、原子炉再循環系配管20の除染座41、原子炉水浄化系36のサンプリングライン42、ボトムドレンライン38、炉内出力モニタハウジング43内には、それぞれセンサ44が設置され、各センサ44は信号ケーブル45を介して、腐食環境モニタリング制御装置46に接続される。この腐食環境モニタリング制御装置46には、さらに信号ケーブルを介して制御装置47が接続され、制御装置47に接続された信号ケーブル48は化合物を供給する供給ポンプ40に接続されている。
【0068】
なお、腐食環境をモニタリングする方法としては、腐食電位測定、亀裂進展速度測定、導電率測定、放射能付着量測定、照度測定または金属濃度測定等を用いることができる。原子炉設備2に設置された各センサ44からの信号は、信号ケーブル45を介して腐食環境モニタリング制御装置46に送られ、収集、解析された後、信号ケーブルを介して制御装置47に信号が送られる。この信号に基づき供給ポンプ40が制御され化合物の添加量が調整される。
【0069】
例えば、モニタリング方法として、腐食電位の測定を行い、腐食環境モニタリング制御装置46で腐食電位を観測しながら、化合物の添加量を制御する方法を説明する。
【0070】
図5は、腐食環境モニタリング制御装置で観測される腐食電位と、化合物添加装置による化合物添加量と、原子炉圧力容器内の炉水濃度との関係を示す図である。
【0071】
図5に示すように、化合物添加量49を初期の添加量で維持している期間に炉水中金属濃度50が低下する、あるいは測定している腐食電位51が上昇傾向を見せた場合には、腐食電位51が事前に設定した腐食電位設定値52レベルを超えた時点において、化合物添加量49を増やし炉水中金属濃度を上昇させて腐食電位51を低下させる。そして、化合物添加により腐食電位51が腐食電位設定値52のレベルを下回った時点で、化合物添加量49を低下させる。このように腐食電位51の測定を行い、腐食環境モニタリング制御装置46で腐食電位51を観測しながら、化合物添加量50を制御することで、腐食環境緩和効果を維持できる。
【0072】
また、原子力発電プラント起動時にTiOおよびPtを炉内構造物全面に付着させる際には、炉水温度の変化に応じて、光半導体および助剤の付着状況が異なる。これを図6により説明する。
【0073】
プラント起動時には、炉水温度は40℃付近から定格出力運転時温度の288℃まで昇温される。その過程で80℃、180℃または240℃付近で一定温度を維持することにより、温度一定条件での化合物添加が可能となる。80℃の状態では炉水は高溶存酸素濃度にあるため、TiOおよびPtが付着しやすい皮膜成長を得ることができる。また、TiOの原材料となるチタンアルコキシドの多くは200℃近傍までは安定な液体状で存在し、炉水温度に昇温する過程でTiOに加水分解されるため、180℃、240℃といった一定温度維持期間にチタンアルコキシドとPt錯体を添加する運転方法が効果的である。
【0074】
また、起動時の化合物添加を行う注入点としては、原子炉水浄化系出口、原子炉水浄化系サンプリングライン等が好適である。
【0075】
本実施形態によれば、原子炉構造材料の腐食環境を観測しながら化合物の添加を行うことにより、原子炉水抜き時、原子炉水張り時などの時期に応じて腐食環境に見合った化合物添加をプラント運転中に連続して行える。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の原子力発電プラントおよびその運転方法によれば、原子炉水中への貴金属の注入の低減により燃料材料表面への貴金属の付着を低減し、プラントの運転効率を向上させるとともに、水素注入を実施することなく、または少量の水素注入量であっても原子炉構造材の腐食電位の低下が可能で、応力腐食を防止し原子炉構造材の長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を説明する図で、TiOおよびPtからなる化合物のミスト散布後の乾燥処理を行う原子力発電プラントの概要を示す図。
【図2】本発明の第2実施形態を説明する図で、原子炉内化学除染後の付着を行う原子力発電プラントの発電設備を概略的に示す図。
【図3】本発明の第3実施形態を説明する図で、原子炉圧力容器内に水中ロボットを備えた原子炉圧力容器内の構造を示す図。
【図4】本発明の第4実施形態を説明する図で、腐食環境モニタリング制御装置と化合物添加装置を設置した原子力発電プラントの発電設備を概略的に示す図。
【図5】本発明の第4実施形態を説明する図で、腐食環境モニタリング装置と化合物添加装置を用いた連続運転方法の原理を説明する図。
【図6】本発明の第4実施形態を説明する図で、原子炉起動時に化合物を添加する運転方法の原理を説明する図。
【符号の説明】
1 沸騰水系原子力発電プラント
2 原子炉設備
3 発電設備
4 原子炉圧力容器
5 炉心シュラウド
6 気水分離器
7 ジェットポンプ
8 非常用炉心冷却系配管
9 化合物ミスト散布ノズル
10 暖気供給ノズル
11 主蒸気配管
12 高圧・低圧タービン
13 発電機
14 復水器
15 復水ポンプ
16 主蒸気配管
17 給水配管
18 原子炉再循環系
19 残留熱除去系
20 再循環配管
21 再循環ポンプ
22 残留熱除去系配管
23 炉内スプレーノズル
24 化合物添加装置
25 供給ポンプ
26 除洗液供給配管
27 ヒータ
28 水中ロボット
29 ロボット駆動用ケーブル
30 水中ロボット制御装置
31 化合物供給ノズル
32 レーザー光照射ノズル
33 化合物供給槽
34 化合物供給ライン
35 レーザー光電送ケーブル
36 原子炉水浄化系
37 原子炉水浄化系配管
38 ボトムドレンライン
39 化合物添加装置
40 供給ポンプ
41 除洗座
42 サンプリングライン
43 炉内出力モニタリングハウジング
44 センサ
45 信号ケーブル
46 腐食環境モニタリング制御装置
47 制御装置
48 信号ケーブル
49 化合物添加装置
50 炉水濃度
51 腐食電位
52 腐食電位設定値

Claims (13)

  1. 原子炉設備と発電設備とを備える原子力発電プラントにおいて、前記原子炉設備の原子炉内表面、炉内構造物表面、一次系配管内表面および一次系機器の内表面に光半導体および助剤からなる化合物が付着され、この助剤は、Pt、Rh、Pd、Ru、Ir、Osからなる元素群を含む化合物の一つまたは複数からなることを特徴とする原子力発電プラント。
  2. 請求項1記載の原子力発電プラントにおいて、光半導体は、TiO、PbO、Bi、ZnO、ZrO、WO、Fe、SrTiO、BaTiO、FeTiO、MnTiO、KTaO、SnOからなる化合物群の1つまたは複数であることを特徴とする原子力発電プラント。
  3. 請求項1または2記載の原子力発電プラントにおいて、光半導体または高温高圧条件下で光半導体に変性する化合物のいずれか、および助剤からなる化合物の添加を行う化合物添加装置が、一次系配管に接続されたことを特徴とする原子力発電プラント。
  4. 請求項記載の原子力発電プラントにおいて、化合物添加装置が接続される一次系配管は、原子炉冷却材浄化系配管及びその枝管、再循環系配管及びその枝管、残留熱除去系配管及びその枝管、原子炉冷却材浄化系出口水サンプリングライン、給水系配管及びその枝管、復水系配管及びその枝管、給水サンプリングライン、復水浄化系出口水サンプリングライン、制御棒駆動水系配管、非常用炉心冷却系配管のいずれかまたは複数であることを特徴とする原子力発電プラント。
  5. 請求項1または2に記載の原子力発電プラントにおいて、原子炉圧力容器内を自由に移動可能であり、光半導体または高温高圧条件下で光半導体に変性する化合物のいずれか、および助剤からなる化合物の添加を行うロボットと、このロボットに接続された駆動用ケーブルを介して前記ロボットを遠隔操作するロボット制御装置とを原子炉圧力容器内に設けたことを特徴とする原子力発電プラント。
  6. 請求項3ないし5のいずれか1項に記載の原子力発電プラントにおいて、一次系構造材料の腐食環境を観測する腐食環境モニタリング装置と、この腐食環境モニタリング装置により得られた情報に基づき、光半導体または高温高圧条件下で光半導体に変性する化合物のいずれか、および助剤からなる化合物の添加量を制御する制御装置とを設けたことを特徴とする原子力発電プラント。
  7. 請求項記載の原子力発電プラントにおいて、一次系構造材料の腐食環境モニタリング装置は、腐食電位センサ、亀裂進展センサ、導電率計、光センサ、放射能付着量測定試験片のいずれか、または複数からなることを特徴とする原子力発電プラント。
  8. 原子力発電プラントの運転方法において、原子炉水抜き時、原子炉水張り時、または原子炉水抜き時および原子炉水張り時の両時期に、原子炉設備の原子炉内表面、炉内構造物表面、一次系配管内表面および一次系機器の内表面に光半導体および助剤からなる化合物を付着させ、この助剤は、Pt、Rh、Pd、Ru、Ir、Osからなる元素群を含む化合物の一つまたは複数からなることを特徴とする原子力発電プラントの運転方法。
  9. 請求項記載の原子力発電プラントの運転方法において、光半導体または高温高圧条件下で光半導体に変性する化合物のいずれか、および助剤を、一次系配管から添加して、光半導体および助剤からなる化合物を付着させることを特徴とする原子力発電プラントの運転方法。
  10. 請求項記載の原子力発電プラントの運転方法において、原子炉水抜き時に、ミスト乾燥処理、化学蒸着(CVD)、プラズマ溶射、レーザー溶射、高温焼き付け、スプレー塗布、刷毛塗りのいずれか、または複数を用いて光半導体および助剤からなる化合物を付着させることを特徴とする原子力発電プラントの運転方法。
  11. 請求項記載の原子力発電プラントの運転方法において、原子炉水張り時に、プラズマ溶射、レーザー溶射、非常用炉心冷却系配管からの化合物添加、炉内化学除染後洗浄時の化合物添加のいずれか、または複数を用いて光半導体および助剤からなる化合物を付着させることを特徴とする原子力発電プラントの運転方法。
  12. 請求項記載の原子力発電プラントの運転方法において、原子炉水張り時に、遠隔操作可能なロボットの使用により光半導体および助剤からなる化合物を付着させることを特徴とする原子力発電プラントの運転方法。
  13. 請求11ないし12のいずれか1項に記載の原子力発電プラントの運転方法において、原子炉冷温停止時の化合物添加、原子炉起動時の化合物添加、原子炉高温待機時の化合物添加、原子炉出力運転時の化合物添加、炉内取り替え部品表面に付着させた化合物の原子炉水への放出、原子炉水浄化系ろ過脱塩装置内に付着させた化合物の原子炉水への放出のいずれかあるいは複数を用いて、光半導体および助剤からなる化合物を付着させることを特徴とする原子力発電プラントの運転方法。
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