JP4219863B2 - 高強度ベイナイト型窒化部品及びその製造方法 - Google Patents

高強度ベイナイト型窒化部品及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車、建設機械、産業機械等で駆動力を伝達するために用いられる歯車用として好適な熱間鍛造により製造される窒化部品に関するものであり、特に従来の窒化部品に比較して深い硬化深さを得られ、優れたピッチング強度及び曲げ強度の得られる高強度窒化部品及びその製造方法に関する。
自動車、建設機械、産業機械等では、エンジンの回転により得られた駆動力を効率良く伝えるために、数多くの歯車が使用されている。これらの歯車は、厳しい軽量化要求から高面圧に耐えることが必要となるため、通常C量が0.20%程度の肌焼鋼(Cr鋼、Cr−Mo鋼等)を用い、これに浸炭処理を施し表面硬化層を形成させて、表面強度を高めた部品が使用されている。この浸炭処理により表面は極めて硬く高面圧に耐える状態とすることができ、かつ内部は低Cのままとして高い靭性をもたせることができるのである。
しかし、浸炭処理は、表面硬度を高め高面圧に耐える鋼を製造できるという大きな利点があるものの、非常に大きな欠点がある。すなわち、変態点を超えた温度に加熱し、焼入れを行うことになるため、熱処理歪の発生を避けることができないということである。
特に、最近の自動車においては、単にエンジン性能が優れていることだけでは、ユーザーの厳しい要求を満足させることができず、運転中における車内での高いレベルでの静粛性が要求されるようになってきた。しかしながら、浸炭処理により熱処理歪の発生した歯車部品を自動車等の駆動力を伝達する部分に使用した場合、歯車の噛み合いに悪影響が生じ、ギヤノイズが発生する。このギヤノイズは、騒音発生の原因となり、静粛性低下の大きな原因となるため、歪発生の課題を解決できる技術の開発が強く望まれていた。
このギヤノイズの発生を防止するために、浸炭処理後に再度仕上げ加工を行うという方法も考えられないわけではない。しかしながら、カウンタドライブギヤ、カウンタドリブンギヤ等その形状の複雑さの程度によっては、仕上げ加工に多大なコストが必要となる部品があり、コスト面での制約から浸炭ままで使用している部品があるのが現状である。しかし、浸炭ままで使用するということは、製造した歯車に浸炭によって生じた歪が残ったままで使用することになり、ユーザーが満足できる静粛性が確保できず、その改善が強く要望されていた。
この課題に対し、従来から良く知られている対策としては、窒化処理による表面硬化処理方法がある。すなわち窒化処理は変態点以下の処理となるため、浸炭処理に比べ、熱処理歪を低減することができるからである。しかしながら、窒化処理により得られる硬化層の深さは、浸炭処理に比べかなり浅く、浸炭品に比べ耐ピッチング強度や曲げ強度が劣り、特に曲げ強度が大きく劣る。また、もし浸炭並の曲げ強度を確保するために深い硬化深さを得ようとした場合には、処理時間を大幅に長くしなければならなくなり、生産性やコスト面でのデメリットが大きい。従って、大幅に処理時間を長くすることなしに浸炭品に近い、優れた曲げ強度を確保できる窒化部品の開発が強く望まれていた。
窒化鋼の硬化深さを高めることにより、浸炭処理後の強度に近い高強度と低歪を両立させようとする試みは、以前から活発に行われており、例えば特許文献1、2に記載の発明がある。
このうち特許文献1に記載の発明は、Moを0.5〜1.5%、Vを0.3〜0.6%と複合添加するとともに、Alを0.1%以上と通常の肌焼鋼に比べ多量に添加して、表面硬さ、硬化深さを共に改善するとともに、組織をベイナイト又はフェライト+ベイナイトとして強度(内部硬さ)を改善したことを特徴とするものである。
また、特許文献2は、窒化処理後の表面硬さ、硬化深さを改善する元素であるVを添加するとともに、窒化処理前に700〜900℃の温度領域で保持し、Vを鋼中に固溶させる析出制御熱処理を行うことを特徴とするものである。この析出制御熱処理は、鋼中に析出しているVCを固溶させ、窒化処理後に確実にVNを生成させて表面硬さ、硬化深さを改善するとともに、VCの存在による硬さ上昇を抑え、窒化処理前の冷間加工性を改善することを目的とするものである。
特開平8−176732号公報 特開平7−102343号公報
しかしながら、前記した従来の発明には次の問題がある。
前記した特許文献1に記載の発明は、窒化処理後の表面硬さ、硬化深さを改善するのに効果の大きいMo、Vを複合添加することを特徴としている。確かにMo、Vは表面硬さ、硬化深さを改善するのに効果があるが、この2つの元素はかなり高価な添加元素であり、それをMoは0.5%以上(平均で1.0%)、Vは0.3%以上(平均で0.45%)添加するということは、従来鋼に比べかなりコスト高になるという問題がある。
また、特許文献2に記載の発明は、熱間鍛造後に行う冷間加工時の加工性を改善するために、析出制御熱処理することを特徴としている。しかしながら、これは熱処理工程が増加することとなり、やはりコスト面、生産性の面で問題がある。
また、歯車として高い強度を有するためには、使用時に歯元に高い曲げ応力が負荷されることから、前記した通り優れた曲げ強度が要求される。しかしながら、従来の窒化処理品は浸炭処理されたものに比較して、曲げ強度が劣るとともに、前記特許文献もその内容は、表面硬さ、硬化深さの改善が主となっており、曲げ強度の改善方策については、何ら記載がされていない。
さらに、窒化処理では、通常表面に化合物層と呼ばれるFe3Nからなる数μm程度の層が形成される。この化合物層は鉄に比べ比重が小さいため、窒化処理により生成すると膨張し、寸法が変化する。また、この化合物層は歯車のような複雑形状の部品においては、部位によって厚さが変化することがあり、部位によって膨張量が変化するという問題がある。
窒化処理は、浸炭処理と同様に雰囲気制御が可能であり、窒化ポテンシャルと呼ばれるパラメータを調整しつつ窒化処理することによって化合物層が生じにくい処理を行うことが可能である。しかしながら、化合物層が生じにくい処理とは、すなわち雰囲気中のアンモニアガスの分圧を低く抑えることを意味しており、従来鋼(例えばJISのSACM645等)にこのような処理をした場合には、必要とする表面硬さ、硬化深さが全く得られなくなるという問題がある。また、前記特許文献1、2には、この点についての検討についても全く行われていない。
本発明は、前記課題を解決することを目的に成されたものであり、成分だけでなくミクロ組織も含めて総合的な改善方策を検討することにより、コスト面で有利な窒化部品であって、耐ピッチング強度、曲げ強度が共に浸炭処理品に近い優れた強度を得ることができ、かつ化合物層の生成を極力抑制可能な条件で窒化処理を行っても必要な硬化深さを確保できる高強度ベイナイト型窒化部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、質量%で、C:0.20〜0.30%、Si:0.25%以下、Mn:0.50%未満、P:0.03%以下、S:0.05%以下、Cr:1.00超〜2.00%、Mo:0.10〜0.50%未満、V:0.10〜0.50%、Al:0.10超〜0.20%、Ti:0.10%以下、N:0.0060〜0.020%以下を含有し、かつ18<27C+9Mn+7Cr+8Mo及び22<37C+6Mn+8Cr+11Vの条件を満足し、残部がFe及び不純物元素からなる成分を有し、ベイナイト組織の面積率が70%以上であるベイナイト+フェライト組織からなり、ベイナイト組織の平均パケットサイズが10μm以下であり、窒化処理後の表面硬さがHV650以上、硬化深さ(硬さがHV450以上の深さ)が0.2mm以上であり、表層の化合物層の平均厚さが1μm以下であることを特徴とする高強度ベイナイト型窒化部品である。
本発明は、歪の問題を解決するために、窒化処理品によって浸炭処理品に近い耐ピッチング強度と曲げ強度が確保でき、かつできるだけ安価な成分、製造方法にてそれを達成可能とすることを目的に鋭意検討を行った結果、下記の知見を得ることにより完成されたものである。
(1)Mnは通常焼入性を改善したり、基本的な強度を改善するために添加されている元素であり、前記特許文献も含め1%を超える量までの添加を許容していることが普通である。しかしながら本発明者等が詳細に調査した結果、化合物層が極力生成しない窒化処理をした場合には、Mnはできるだけ添加量を少量とした方が窒化処理後の表面硬さ、硬化深さを改善できるということを知見した。また、Mn低減により硬化深さが改善できるため、同様に表面硬さ、硬化深さを改善できる元素であるMoの添加量を抑えることができる。
(2)Mn低減による焼入性不足を補い、さらに硬化深さの改善にも効果のある元素としてCrを選択し、これを従来鋼に比べ増量して、硬化深さと焼入性の改善を図った。このCrの添加と前記Mnを低減した効果により、化合物層の生成しにくい窒化処理を行っても、通常行われている4hr程度の処理時間で、本発明で規定している0.2mm以上の硬化深さを確保することができる。
(3)熱間鍛造後冷却し、ベイナイト主体とした際には、図1に示されるように旧オーステナイト粒界1で分け隔てられた1つの粒界内にさらに結晶方位が同一方向を向いている複数の領域に区分された状態となる。このベイナイトパケット粒界2によって区分された1つの領域単位をベイナイトパケットと呼び、このベイナイトパケットサイズが小さい組織(10μm以下)となっているほど曲げ強度が改善される。
(4)ベイナイトパケットサイズを小さくするには、化学成分の適切な調整によりベイナイト変態開始温度であるBs点温度を低くなるように調整する必要がある。
(5)Vを適量添加した鋼を用い、これを熱間鍛造前の加熱で十分固溶させ、熱間鍛造後の冷却過程で微細析出させるとともに、熱間鍛造後の冷却条件を制御して、ベイナイト主体の組織が得られるようにし、必要な内部硬さを確保する。また、この冷却条件の調整と、前記Bs点の調整により、ベイナイト主体であってかつパケットサイズの小さい組織が得られ、曲げ強度が改善される。
次に本発明で使用する鋼の各成分の限定理由について説明する。
C:0.20〜0.30%
Cは表面硬化処理である窒化処理によって強化することができない内部の強度(内部硬さ)を確保するために必要な元素であり、0.20%以上の含有が必要である。しかしながら、多量に含有させると窒化特性が低下するだけでなく、被削性、靭性が低下するので、上限を0.30%とした。
Si:0.25%以下
Siは、脱酸のために必要な元素であるとともに、焼もどし軟化抵抗を改善する元素であることが知られているが、Siは、靭性、冷間加工性を劣化させる元素でもある。従って、本発明では、その添加は脱酸のための最低限の量に抑える必要があり、その上限を0.25%とした。
Mn:0.50%未満
Mnは、脱酸効果のある元素であるとともに、焼入性を高め基本的強度を改善する元素として添加されている元素である。しかし、一方で窒化処理時に窒素の拡散を阻害して窒化後の表面硬さ、硬化深さ低下の原因となる元素でもある。また、化合物層を極力生成させない条件で処理を行っても、必要とする硬化深さを得るためには、Mnの低減が不可欠となる。従って、窒化特性を最重視する本発明では、脱酸の効果及び焼入性については、Cr等の他の元素の添加によって補充することとし、他元素の補充ではカバーできない最低限の量(0.5%未満)のみMnを添加することとした。望ましくは0.30%以下とするのが良い。
P:0.03%以下
Pは製造時に少量の混入が避けられない元素であるが、粒界の強度を低下させ、疲労特性を悪化させる原因となるため、その上限を0.03%以下とした。
S:0.050%以下
SはMnSとなって鋼中に存在し、被削性を改善する元素として良く知られているが、一方で耐面圧疲労強度を低下させる元素でもある。そして本発明では、浸炭品により近い耐ピッチング強度を得ることを目的としており、そのためには、Sは不純物として通常含有するレベル以内に抑える必要があるため、上限を0.050%とした。
Cr:1.00超〜2.00%
Crは、焼入性を改善する効果のある元素であるが、前記した通り焼入性向上に効果の大きい元素であるMnを硬化深さ確保のために低減しているため、Crの添加によって、Mnの低減に伴い不足した焼入性を補充する必要がある。また、Crは内部硬さを改善する効果を有するとともに、Nと結びつきやすい元素であり、窒化処理後の表面硬さ、硬化深さを改善する効果も有する。従って、これらの効果を十分に得るために最低でも1%を超えて含有させることとした。しかしながら、多量に含有させすぎると内部硬さが上昇しすぎて被削性、冷間加工性が低下するとともに、靭性が低下するので、上限を2.00%とした。また、CrはNの拡散を阻害する元素であるので、2.0%を超えて添加しても、効果が飽和したり、かえって硬化深さが低下する場合がある。従って、その点からも上限を2.0%とする必要がある。
Mo:0.10〜0.50%未満
Moは窒化処理後の表面硬さ、硬化深さを高める効果を有するとともに、Bs変態温度を低下させ、ベイナイト組織のパケットサイズを小さくし、曲げ強度を改善する効果のある元素である。また、Moは、焼入性を向上させ、ベイナイト組織を得るのに必要な元素でもある。従って、その効果を得るために最低でも0.10%以上の含有が必要である。しかしながら、Moは比較的高価な元素であり、多量に含有させるとコスト高となり望ましくないため、上限を0.50%未満とし、それにより効果に不足がある場合には、他元素の添加で補うこととした。
Al:0.1超〜0.2%
Alは、脱酸のために必要な元素として良く知られているが、窒化処理後の表面硬さを大きく向上させる元素でもあるため、脱酸のために必要な量を大きく超えて添加する必要があり、下限を0.1%超とした。しかしながら、Alは鋼中の酸素と結びついて酸化物系介在物となりやすい元素であり、多量に含有させると介在物が増加して被削性、疲労特性が低下するとともに、Nの拡散を阻害して硬化深さが低下するため、上限を0.2%とした。
Ti:0.10%以下(0%を含む)
本発明ではTiは任意添加元素としているが、高温加熱時に大きな結晶粒微細化効果を有するため、鍛造前の加熱温度を高めとする場合には、必要に応じて適量添加することが好ましい。特に鍛造時に加工度の低い部位では粗大化が起き易いので、Tiを添加することによりその防止を図ることが必要である。しかし、多量に含有させるとTiN等の大きな析出物となって析出しやすく、その結果ピッチング破壊の起点となって耐ピッチング強度が低下するので、上限を0.10%とした。
N:0.0060〜0.0200%
Nは鋼中でAlN等の窒化物となって結晶粒を微細化する効果を有するとともに、Vと結合して析出することにより、内部硬さ向上に寄与する元素である。従って0.0060%以上の含有が必要である。しかしながら、多量に含有させると熱間鍛造前の加熱でVNを十分に固溶させることができなくなり、鍛造後の冷却でV炭窒化物を微細析出させた状態とすることができず、内部硬さが低下するため、上限を0.0200%とした。
18<27C+9Mn+7Cr+8Mo
C、Mn、Cr、Moはベイナイト変態開始温度であるBsを低下させる元素であり、この式を満足するようにC、Mn、Cr、Moを添加することによりベイナイト組織中の平均パケットサイズを10μm以下に抑え、曲げ強度改善が可能となるものである。従って、C、Mn、Cr、Moの各元素を前記した範囲内とした上で、さらに上記式を満足するように添加量を調整する必要がある。
22<37C+6Mn+8Cr+11V
本発明では、ベイナイト組織中の平均パケットサイズを10μm以下とすることにより曲げ強度の改善を図っているが、平均パケットサイズが10μm以下であっても内部硬さが低いと優れた曲げ強度が得られなくなる。従って、内部硬さに影響の大きい元素であるC、Mn、Cr、Vを上記式を満足するように含有させることによって、必要とする強度の得られる内部硬さを確保しようとするものである。なお。C、Mn、Cr、Vは、添加量が増加するほど内部硬さが高められるものの、あまり高くなると被削性等の加工性が低下する。従って、実施される加工の難易度に応じて上限を設定する必要があり、31以下程度とするのが望ましい。
次に、成分以外の条件の限定理由について説明する。
ベイナイト組織の面積率が70%以上であるベイナイト+フェライト組織
組織をベイナイト+フェライト組織としたのは、他の組織に比べ強度と加工性(被削性)のバランスが取れているからである。すなわち、フェライトパーライト組織とした場合には加工性は優れているが内部硬さが低下して強度が劣り、マルテンサイト組織が生じた場合には、逆に強度は高いが加工性が劣るという問題が生じるからである。また、フェライト組織が多い場合も十分な強度が得られないため、ベイナイト組織の面積率の下限を70%とした。なお、強度と加工性を両立させるために最適な内部硬さとしては、具体的には、HV250〜330の範囲とするのが良い。
ベイナイト組織の平均パケットサイズが10μm以下
繰返し説明しているように、本発明でベイナイト組織の平均パケットサイズを10μm以下としているのは、優れた曲げ強度を得るためである。同じベイナイト面積率、同じ硬さであっても、ベイナイトパケットが大きくなると、曲げ強度が低下するからである。なお、実際のベイナイトパケットの中には、細長い形状のものもあるので、本発明で言うパケットサイズとは、パケットの面積から円相当直径に換算した値のことを言うものとする。
表面硬さがHV650以上、硬化深さが0.2mm以上
表面硬さがHV650以上、硬化深さが0.2mm以上という条件は、優れた耐ピッチング強度、曲げ強度を得るための必須条件である。特に表面硬さは、望ましくはHV700以上とした方が良い。また、硬化深さも浸炭品に近い優れた強度を得るためにはより深くした方が良いが、深くするためには長時間処理する必要があり、コスト面で不利になることと、深くすると窒化処理後半により低い窒化ポテンシャルに設定しないと化合物層の生成を抑制できなくなり、窒化処理の効率が低下するため、上限を0.5mm以下程度とするのが良い。なお、本発明において硬化深さとは硬さがHV450以上となっている深さを言う。
表層に生じる化合物層の平均厚さが1μm以下
前記した通り、化合物層が生成すると、部品が膨張するため、部位によって厚みにばらつきがあり、膨張量に違いが生じると、歯車の噛み合いに悪影響を及ぼし、静粛性低下の原因となる。本発明では、低歪の窒化部品を得ることを目的としているため、極力その生成を抑える必要があり、その平均厚さを1μm以下に限定した。望ましくは、全く0とするのが良い。
なお、化合物層は、窒化処理により窒素が鋼中に侵入し、表面窒素濃度がある限界を超えた時に生成すると考えられているため、表面窒素濃度が、その限界値を超えないように窒素ポテンシャル、具体的には窒化処理時に通常使用されるアンモニアガスの雰囲気中の分圧を調整することにより、化合物層の生成を抑制することができる。但し、アンモニアガスの分圧を抑えると、当然の如く長時間の処理が必要となるため、化合物層が生じない範囲で最も高い分圧に設定する必要がある。特に、窒化処理の初期においては、鋼中のN濃度が低いため、高い窒化ポテンシャルに調整し、処理の進行とともに少しずつ窒化ポテンシャルを低めに調整することで、化合物層を抑制しつつ、処理時間の短縮を図ることができる。
次に、請求項2の発明は、請求項1の発明からなる窒化部品を製造する方法に関するものであり、請求項1に記載の成分からなる圧延鋼材をT℃(T=900+500V+7900N)を超える温度に加熱して、900℃以上の温度で鍛造し、鍛造後の900〜700℃の間の平均冷却速度を15℃/分以上、700〜400℃の間の平均冷却速度を15〜150℃/分の条件で冷却し、550〜650℃の温度で窒化処理することを特徴とする。
以下、請求項2で規定している各種条件の範囲を限定した理由について説明する。
加熱温度T(℃)>900+500V+7900N
本発明では、鋼中にV炭窒化物を微細析出させた状態として、内部硬さを改善し、必要な強度を確保している。そして、そのような析出状態を得るためには、熱間鍛造前の加熱で一度V炭窒化物を十分に固溶させておく必要がある。すなわち、固溶させておかないと、粗大なV炭窒化物が残存した状態となってしまうからである。V炭窒化物を十分に固溶させるためには、含有するVとNの量に応じて加熱温度を調整する必要があり、熱間鍛造前に上記式を満足するような温度T(℃)に加熱することとした。また、加熱温度が低くなると、結晶粒が細かくなりすぎて焼入性が低下するため、鍛造後に後述する条件で冷却しても、フェライトが生じやすくなり、強度が低下するという問題もあり、その点からも加熱温度の下限の限定が必要である。
熱間鍛造温度 900℃以上
熱間鍛造を900℃以上で行う必要があるのは、900℃以下の温度域では、後述するように冷却速度を適切に制御してV炭窒化物の析出状態を制御する必要があるためである。また、900℃未満になると変形抵抗が高くなって、鍛造機への負荷が大きくなるため、その点からも900℃以上で鍛造することが必要である。
900〜700℃の間の平均冷却速度が15℃/分以上
本発明では、熱間鍛造前の加熱でV炭窒化物を十分に固溶させ、それを熱間鍛造後の冷却過程で微細析出させ、内硬を高め必要な強度を確保することを特徴としている。
しかしながら、冷却速度が遅くなると析出したV炭窒化物が成長し、粗大化するため、微細に析出した状態とならない。900〜700℃の間を15℃/分以上で冷却することにしたのは、V炭窒化物をより微細に析出できる条件で冷却することによって、内部硬さ向上への効果を大きくするためである。
700〜400℃の間の平均冷却速度を15〜150℃/分
この温度域は変態温度領域に相当しており、この温度域の冷却条件によって、得られる窒化部品の組織が大きく変化する。本発明では、前記した通り、強度と加工性の面からベイナイト又はフェライト+ベイナイト組織(ベイナイト主体)としており、上記指定した速度より遅い場合には、パーライト変態が生じ組織がフェライト・パーライト組織となり、内硬の低下、処理時間の長時間化が問題となり、上記指定した時間より速い場合には、マルテンサイト組織が生じて冷間加工性が著しく低下するため、平均冷却速度を15〜150℃/分と規定した。
窒化温度 550〜650℃
ここで指定した窒化温度のうち低い方の温度は、従来鋼でも通常の如く行われている条件であり、特別な条件ではない。しかし、低い温度で処理した場合でも、前記した効果は同様に得ることができるため、従来の処理温度を含む範囲に設定した。但し、低すぎると窒化反応の進行が遅くなり、効率的な処理が困難となるため、下限を550℃とした。
一方、600℃以上の高い温度で処理することは、窒素の鋼中への侵入が活発化して短時間で深い硬化深さが得られるという効果がある反面、従来鋼を高温度で処理した場合、表層の窒化物が粗大化し、過時効の状態となって表面硬さが低下するという問題と窒化処理に伴う加熱によって内部硬さが低下するという問題があり、通常は600℃を超える温度での窒化処理は、行われていない。しかしながら、本発明では、Mnの低減、Crの増量、Al、V量の最適化を行った結果、650℃までの処理であれば大きな表面硬さの低下がみられず、かつベイナイト主体の組織であってV炭窒化物を微細析出させているので、焼もどし効果による内部硬さの低下も小さく抑えることができたものである。これにより、600℃以上の高濃度での窒化処理が可能となり、短時間で深い硬化深さを得ることができる。しかしながら、650℃を超える温度で処理すると、脆く硬さの低いγ層が析出し、表面硬さが低下するため、上限を650℃とした。
次に、本発明の特徴を比較例と対比して、実施例により説明する。供試材として用いた鋼の化学成分を表1に示す。表1のうち、A1〜A5は、本発明で規定した成分範囲内の鋼であり、B1〜B6は一部の成分が規定した範囲外であるか、前記した成分の条件式のうち、いずれか一方が満足していない比較鋼であり、C1、C2は、浸炭用鋼、窒化鋼として既に実際に使用されている従来鋼である。なお、C1、C2のうち、C1は、浸炭用として用いられている従来鋼であるSCr420Hであり、C2鋼はJIS鋼ではないが、既に実用化されている窒化鋼である。
Figure 0004219863
表1に示す供試材のうち、A1〜A5鋼とB1〜B6鋼については、実験用溶解炉で溶解し、圧延してφ100の丸棒を製造することにより供試材を準備した。これを長さ100mmに切断し、後述する表2に示す加熱温度及び鍛造温度条件にて、高周波加熱し、高さが40mmとなるまで据込み鍛造した。据込み鍛造後、表面温度が400℃以下となるまで調整冷却した。その際の冷却速度も表2に合わせて示す。
この鍛造品を用いて、後述するように、ローラーピッチング試験片及び3点曲げ試験片を作製し、600℃×4hrの軟窒化処理を行った。その際雰囲気中のアンモニアガスの分圧を窒化初期においては高めとし、徐々に低くすることによって、化合物層が生成しにくい条件に制御して処理を行った。その結果、化合物層平均厚さは、0〜1μmと通常の窒化品の化合物層の平均厚さが5〜10μmであるのに比較して、かなり薄く抑えることができた。さらに、窒化処理後の試験片の一部を利用して組織、平均パケットサイズについて、光学顕微鏡で観察して調査し、同じ試験片を利用して内部硬さの測定を行った、また、本発明の窒化部品の強度が従来の平均的な浸炭品、窒化品の強度と比較してどの程度優れているかを明確にするための実験も同時に実施した。具体的には、浸炭品は、C1鋼であるSCr420Hを用い、実際に製造されている圧延材の一部を採取し、前記と同様に据込み鍛造し、自然空冷した後、930℃×2hrの浸炭処理を行い850℃で油焼入した後、160℃×30分の焼もどし処理をしたもので評価した。さらに窒化品についても表1に示すC2鋼を用い、C1鋼と同様に実際の圧延材の一部を採取し、据込み鍛造、自然空冷した後、900℃×1hrの焼ならし処理をし、570℃×5hrの軟窒化処理を前記と同様に化合物層が生じにくい条件に調整し、その平均厚さを1μm以下としたものを、試験材として用いた。また、C2鋼については、比較のため従来の窒化処理のように化合物層の生成を特に抑制することなしに処理した場合及び本発明と同様の方法で加熱、鍛造、冷却、窒化処理を実施した場合についても同時に評価した。
Figure 0004219863
次に、ピッチング試験と曲げ試験の評価方法について説明する。ピッチング試験は、前記鍛造後の試験片から、外径130mm、厚みが18mmの円盤からなる大ローラと、外径26mm、幅が28mmからなる小ローラを機械加工により製造し、それぞれを40%の周速差をつけた状態で当接させて一定の面圧をかけた状態で回転(小ローラの回転数が2000rpm)させ、小ローラを107回転させてもピッチングが発生しない面圧をピッチング強度として、表2に示した。
また、曲げ試験は、同様に8mm角で長さが60mmの試験片を加工し、長さ方向の中央部分に半径1.2mm、深さ1mmの切欠をつけ、この支点間距離が50mmの条件でこの切欠側が引張応力側となる方向で曲げ応力を負荷し、降伏時の曲げ応力を測定することにより評価した。
以上の評価結果も合わせて表2に示す。
表2に示す結果のうち、試験No.6〜11は、加熱温度、鍛造温度、冷却速度等は、本発明で規定した範囲であるが、成分値の一部が、本発明で規定した範囲外である比較例である。そして、No.6は、Mn含有率が高く、No.7はCr含有率が低いため硬化深さ及びピッチング強度が劣るものであり、No.8は、Cr含有率が高いため窒化特性は優れるものの内部硬さが高くなって被削性、曲げ強度が低下したものであり、No.9は、V及びAl含有率が低いため、硬化深さ及びピッチング強度が劣るものである。さらに、試験No.10は、(1)式の値が18未満であるため、Bs点が高くなって平均パケットサイズが大きくなり、曲げ強度が低下したものであり、No.11は(2)式の値が小さいため、内部硬さが低下し、ピッチング強度が低下したものである。
また、試験No.12〜15は、試験No.1〜4で用いたA1〜A4鋼の供試材を用い、鍛造前の加熱、加熱後の冷却条件を本発明で規定された範囲外の条件で行った場合の実施例である。このうち、試験No.12は、700℃以下の冷却速度が遅かったため、組織がフェライト・パーライトとなり、内硬、硬化深さが低下してピッチング強度、曲げ強度が共に低下したものであり、No.13は、加熱温度が低いため、フェライトが多量に生成して内部硬さが低下するとともに、硬化深さも低下したものであり、No.14、15は、700〜400℃の間の冷却速度が速すぎたため、マルテンサイトが生じ、内部硬さが急上昇して被削性が低下したものである。なお、No.14、15は、マルテンサイトの生成が認められ、加工性が著しく低下したため、その後の評価は実施しなかった。
さらに、既に窒化用鋼として使用されているC2鋼については、従来と同様に化合物層の生成について考慮せずに窒化処理した場合でも硬化深さは0.15mmでありピッチング強度が若干劣るとともに、曲げ強度が大きく劣るものであった(No.17)。また、化合物層の生成を抑制する条件で窒化処理した場合(No.18)には、さらに表面硬さ、硬化深さが共に低下し、さらにピッチング強度、曲げ強度が低下した。この、No.17、18は、組織がフェライトパーライトであり、内部硬さも低いことから、本発明と同様な方法で加熱、鍛造、冷却、窒化処理し、組織をベイナイト主体の組織(ベイナイト組織面積率85%)として性能を確認した実施例(但し、C2鋼はA1〜A5鋼に比べ焼入性が劣るため、ベイナイト主体の組織を得るために冷却速度を高めに調整)が、No.19であるが、No.18に比較して若干硬化深さは改善されたものの十分ではなく、化合物層の生成を抑制する処理を行っているため、表面硬さが劣り、ピッチング強度、曲げ強度も共に低いものであった。
以上の比較例、従来例で示した評価結果に対し、本発明の実施例である試験No.1〜5は、化合物層の生成を抑制する窒化処理を行っているにもかかわらず、表面硬さは、HV708〜735、硬化深さは0.24〜0.32mmと優れた値を示し、必要とする内部硬さも確保できており、かつピッチング強度、曲げ強度についても浸炭品であるC1鋼の結果と比べて、同等か同等に近い値を確保できることが確認できた。
以上の結果より、試験片によっては本発明の効果を十分に確認することができたので、A3鋼に相当する鋼を溶解し、実部品である歯車を実際に製造して、その効果を確認した。その結果、試験片で得られた結果と同様に、浸炭品と同等かそれに近い強度を確保できることが確認できた。
以上説明した通り、本発明は、Mn添加量の抑制とCrの増量及びAl、V量の適正化を行うとともに、鍛造前加熱温度、鍛造温度、冷却速度等成分だけでなく製造条件も含め、幅広い最適化を進めた結果、化合物層の生成を抑制する窒化処理を行った場合においても表面硬さ、硬化深さの低下を問題ないレベルに抑えることができた。その結果、化合物層の生成を起因とする窒化部品の歪発生という問題を抑えることができ、従来の窒化部品に比べ、さらに歪の面で優れた窒化部品を提供可能とすることができ、産業への貢献は極めて大きいものである。
ベイナイトパケットを説明する図である。
符号の説明
1 旧オーステナイト粒界
2 ベイナイトパケット粒界

Claims (2)

  1. 質量%で、C:0.20〜0.30%、Si:0.25%以下、Mn:0.50%未満、P:0.03%以下、S:0.05%以下、Cr:1.00超〜2.00%、Mo:0.10〜0.50%未満、V:0.10〜0.50%、Al:0.10超〜0.20%、Ti:0.10%以下、N:0.0060〜0.020%以下を含有し、かつ18<27C+9Mn+7Cr+8Mo及び22<37C+6Mn+8Cr+11Vの条件を満足し、残部がFe及び不純物元素からなる成分を有し、ベイナイト組織の面積率が70%以上であるベイナイト+フェライト組織からなり、ベイナイト組織の平均パケットサイズが10μm以下であり、窒化処理後の表面硬さがHV650以上、硬化深さ(硬さがHV450以上の深さ)が0.2mm以上であり、表層の化合物層の平均厚さが1μm以下であることを特徴とする高強度ベイナイト型窒化部品。
  2. 請求項1に記載の成分からなる圧延鋼材をT℃(T=900+500V+7900N)を超える温度に加熱して、900℃以上の温度で鍛造し、鍛造後の900〜700℃の間の平均冷却速度を15℃/分以上、700〜400℃の間の平均冷却速度を15〜150℃/分の条件で冷却し、550〜650℃の温度で窒化処理することを特徴とする高強度ベイナイト型窒化部品の製造方法。
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