JP4219637B2 - 電気接続箱 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、例えば車両のバッテリ(電源)と車両に搭載される種々の電気機器との接続途中に使用される電気接続箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば車両のバッテリとオルタネータやヒータ、ファン等の車両に搭載される電気機器との間には、バッテリから供給される電力をこれらの電気機器に分配することと、これらの電気機器を過電流から保護することを目的として、電気接続箱がバッテリと電気機器との間に複雑に分岐したワイヤハーネスを介して接続されている。
【0003】
かかる電気接続箱は、筐体を構成する樹脂製のアッパーケース、ロアケース、アッパーカバー、及びロアカバーと、ロアケースとアッパーケースの間に収容され、リレー等の電気部品を備えた基板アッシーと、複数の独立した電気回路を構成するバスバーと、アッパーケースに嵌合され、独立した電気回路のそれぞれに介在される回路保護用のヒューズ等を備えている。そして、バスバー端部の端子部は端子ホルダに保持され、各端子部にヒューズが装着されるようになっている。
【0004】
ここで、従来の電気接続箱において、複数のヒューズが各ヒューズに対応するバスバーごとに上記端子ホルダに装着されるようになっていたが、ヒューズの配列は配線体であるバスバーの配置状態に応じて決まっており、特別なヒューズ配列構成を有する電気接続箱はなかった。
【0005】
すなわち、現在知られている電気接続箱のヒューズ配列は、図7に示すように、常時プラス極となるヒューズ101と、電力の被供給対象物が無負荷のとき、すなわち負荷OFF時にマイナス極となるヒューズ102がまとまって配置されておらず、ランダムに配列された構成であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようにヒューズが極性のいかんを問わずばらばらに配列されているのでは、ヒューズ接続用端子のプラス極とマイナス極とが随所で隣り合う配置状態になる。従来の電気接続箱ではヒューズ間のピッチが大きかったため(図7におけるピッチP参照)、各ヒューズ間はある程度の沿面距離を有していた。そのため、異なる極性のヒューズがばらばらに配置され、その結果、プラス極のヒューズ接続用端子とマイナス極のヒューズ接続用端子とが隣り合う構造となっても不都合は生じなかった。
【0007】
しかしながら、近年、電気接続箱の小型化の要請に伴い、電気接続箱に収容された部品も小型化するためにヒューズピッチ間距離も短くする必要が生じてきた。その結果、図8に示すように端子間の沿面距離が短くなり(図8におけるピッチQ参照)、端子間に被水・結露した場合にリーク電流が流れやすくなるという問題が顕在化した(図8におけるリーク発生箇所参照)。
【0008】
また、電気接続箱を小型化する過程で、図9に示す従来のリセプタクル(中間接続端子)105を介してバスバーのヒューズ接続用端子106,107とヒューズ101,102の脚を導通接続する構造に代えて、音叉形状をした端子を使用することが多くなってきた。この構造上の変更に伴い、接続端子の方向がヒューズの端子に対して平行から直角になり端子間のギャップがより狭まる傾向になった。
【0009】
この端子間のギャップの狭まりによって、特に車両がエンジンを切って停止した状態、すなわちバッテリからの電力の被供給対象物が無負荷の状態(車両に搭載された電気部品の全負荷がOFFの状態)において、電位がプラス極の端子と電位がマイナス極の端子の混在数が最大となることに応じて個々の端子間のリークが生じ易くなり、その結果、トータルのリーク電流が過大となり、電気接続箱が誤作動を引き起こすことがあった。
【0010】
なお、例えば実開平5−48527号公報には、プラス側の回路パターンをバスバーで構成し、マイナス側の回路パターンをプリント回路基板で構成し、このプリント回路基板の表面を絶縁フィルムで被覆した構成を有する電気接続箱が開示されている。しかしながら、この構造は、電気接続箱の内部に水が浸入した場合にプラス側回路パターンとマイナス側回路パターンとの電気的絶縁を図るためのものであり、ヒューズ端子間の沿面距離が短くなることによるリーク防止を図るものではない。
【0011】
本発明の目的は、電位差が生じているヒューズ接続用端子間で電流のリーク発生を極力回避する電気接続箱を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明にかかる電気接続箱は、
筐体と、
前記筐体に収容され、電源からの電力を電力の被供給対象物に分配する複数の独立した電気回路を構成する回路基板と、
前記独立した電気回路ごとに設けられたヒューズと、
前記ヒューズと前記回路基板とを電気的に接続するヒューズ接続用端子と、
前記ヒューズ接続用端子を保持する端子ホルダとを備えた電気接続箱であって、
前記回路基板の前記複数の独立した電気回路は、ヒューズ接続用端子を介して接続される少なくとも1つのヒューズを常時プラス極とし、少なくとも1つの他のヒューズを電力の被供給対象物が無負荷の時にマイナス極とするように、構成されており、
前記端子ホルダに配列される各々のヒューズ接続用端子を、常時プラス極となるようにされたヒューズに接続される第1の端子群と電力の被供給対象物が無負荷の時にマイナス極となるようにされたヒューズに接続される第2の端子群とでグループ化してグループごとに前記端子ホルダに配列し、前記第1の端子群と前記第2の端子群との間には、空き端子又は電気的に浮きとなる端子を前記端子ホルダに配置したことを特徴としている。
【0013】
従来のようにヒューズ接続用端子がその極性に関係なく端子ホルダに不規則に配置されているのではなく、常時プラス極となるようにされたヒューズに接続される第1の端子群と電力の被供給対象物が無負荷の時にマイナス極ととなるようにされたヒューズに接続される第2の端子群とでグループ化してグループごとに端子ホルダに配列されている。その上、第1の端子群と第2の端子群との間に空き端子又は電気的に浮きとなる端子が端子ホルダに配置されている。その結果、電位差が生じているヒューズ接続用端子間の沿面距離が長くなり、電気接続箱自体を小型化してもこのヒューズ接続用端子間で電流のリークが生じるのを回避できる。
【0017】
また、従来の電気接続箱のようにバスバーのみを配線体として使用しこの端部をヒューズ接続用端子として用いるのではなく、回路基板を配線体として使用し、これにヒューズ接続用端子を備えるようにしたので、端子配列の自由度が増
また、本発明の請求項にかかる電気接続箱は、
筐体と、
前記筐体に収容され、電源からの電力を電力の被供給対象物に分配しそれぞれ独立した電気回路を構成する第1の回路基板及び第2の回路基板と、
前記第1及び第2の回路基板ごとに設けられたヒューズと、
前記ヒューズと前記第1又は第2の回路基板とを電気的に接続するヒューズ接続用端子と、
前記ヒューズ接続用端子を保持する第1の端子ホルダと第2の端子ホルダを備えた電気接続箱であって、
前記第1の回路基板の電気回路は、ヒューズ接続用端子を介して該第1の回路基板に接続されたヒューズを常時プラス極とするように構成されており、かつ、前記第2の回路基板の電気回路は、ヒューズ接続用端子を介して該第2の回路基板に接続されたヒューズを電力の被供給対象物が無負荷の時にマイナス極とするように構成されており、
前記第1の端子ホルダは前記第1の回路基板に設けられ、かつ前記第2の端子ホルダは第2の回路基板に設けられ、
ヒューズ接続用端子を、常プラス極となるようにされたヒューズに接続される端子群からなる第1の端子列と、電力の被供給対象物が無負荷の時にマイナス極となるようにされたヒューズに接続される端子群からなる第2の端子列とに分け、
前記第1の端子列は前記第1の端子ホルダに配列され、かつ前記第2の端子列は前記第2の端子ホルダに配列され、
前記各回路基板は所定距離離間して配置され、前記各端子ホルダは前記各回路基板の一方の側に沿って互いに隣接して設けられていることを特徴としている。
これによって、常時プラス極であるヒューズ接続用端子群と負荷OFF時にマイナス極となるヒューズ接続用端子群とを一定距離離間して配置できるので、リークによる電気接続箱の故障等を回避することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態にかかる電気接続箱について図面に基づいて説明する。
【0019】
本発明の一実施形態にかかる電気接続箱1は、図1に示すように、樹脂製のロアケース2と、ロアケース内部に装着される基板アッシー3と、独立した電気回路を構成するバスバー4(41,42・・)と、ヒューズ51,52・・が実装されるアッパーケース5と、リレーボックス(図示せず)が装着されるベースブロック6と、アッパーケース5に嵌められるアッパーカバー7と、ロアケース2に嵌められるロアカバー8等を備えている。
【0020】
基板アッシー3は、図1に概略的に示すように、互いに対向配置され、複数のリレーR及びコネクタCがそれぞれ装着される2枚の回路基板20と、これらの回路基板間に一端が挟まれ、他端がロアケース2を介して電気接続箱外部に導出される略L字型の伝熱シート25と、各回路基板の上縁に沿って装着され、複数のヒューズ接続用端子を備えた端子ホルダ10(図2に詳細に図示)等から構成されている。
【0021】
電気接続箱1には、バスバー4や回路基板20によって図示しないバッテリから車体搭載電気部品への大電流回路、中電流回路、及び小電流回路が分配形成され、この三種類の回路ごとにさらに個々の電気回路が独立して形成されている。そして、例えば、小電流回路について言及すると、これを構成する電気回路ごとにヒューズ接続用端子11〜13が端子ホルダ10に配列され(図2参照)、個々のヒューズ接続用端子11〜13にこれに対応するミニヒューズ31,32,33・・・が接続され、個々の電気回路を過電流から保護するようになっている。
【0022】
端子ホルダ10は、図2に示すように、樹脂でできた細長の直方体形状を有し、図1に示す基板アッシー3の回路基板上方縁辺に沿って取り付けられるようになっている。
【0023】
複数のヒューズ接続用端子11〜13はそれぞれ、端子ホルダ10の長手方向に一定間隔隔てて一体形成されている。ヒューズ接続用端子11〜13は、導電性に優れた金属板を略L字形状に折曲して一側端部を端子ホルダ10の下面からこの面と平行にかつ端子ホルダ10の長手方向と直交方向に延在させ、他側端部を端子ホルダ10の上面から上方に突出形成させている。ヒューズ接続用端子11〜13の他側端部には音叉状になるようにスリットSL及び孔部BRが形成され、この部分でヒューズ31〜33の脚部LGを挟み込んで導通を確保するようになっている。
【0024】
ヒューズ接続用端子11〜13は主には、端子ホルダ上で2つのグループ端子(端子群)に分類されて配置されている。第1のグループ端子11(11a,11b,11c,・・・)はヒューズ接続用端子の極を常時プラス極である第1の端子群とするグループ端子であり、第2のグループ端子12(12a,12b,12c,・・・)は、電力の被供給対象物が無負荷の時、すなわち端子負荷OFF時にマイナス極となる第2の端子群とするグループ端子である。第1のグループ端子11は端子ホルダ10の一側(図2中、左側)に端子ホルダ10の長手方向に沿って配列され、第2のグループ端子12は端子ホルダ10の他側(図2中、右側)に端子ホルダ10の長手方向に沿って配列されている。
【0025】
ここで、ヒューズ接続用端子の極を常時プラス極とする第1のグループ端子11は、例えばバッテリやオルタネータに直接接続された電気回路の一部を構成する端子群である。また、端子負荷OFF時にマイナス極となる第2のグループ端子12は、例えば電気回路にリレーを接続した端子群である。
【0026】
そして、端子ホルダ10の、第1のグループ端子11と第2のグループ端子12との間には、空き端子又は電気的に浮きとなる端子13(13a,13b)が配置されている。
【0027】
空き端子13aとは、その名の通り何の電気回路にも接続されていない端子をいい、電気的に浮きとなる端子13bとはプラス極でもなくマイナス極でもない端子で、対応するリレーが駆動したときにのみ電流が流れるような端子である。
【0028】
なお、図2において楕円GKで囲まれた端子群が第1のグループ端子11、楕円GLで囲まれた端子群が第2のグループ端子12、楕円GMで囲まれた端子が空き端子又は電気的に浮いた端子13である。
【0029】
ここで、上述のヒューズ接続用端子の配列態様を備え、かつこれにヒューズを装着した端子ホルダ10’を一例として図3に示す。なお、図3における右側のヒューズ配列が図2のヒューズ接続用端子配列に対応している。
【0030】
続いて、上述の端子ホルダ10が取り付けられる回路基板20を、図4及び図5に示す。図4は回路基板20の基板部品面を示しており、図5は回路基板20の基板はんだ面を、基板部品面側から当該基板部品面を透過した状態で示している。なお、回路基板20には端子ホルダ10の各端子11〜13を挿入する複数の挿入孔21(21a,21b,21c)が基板上縁に沿って穿設されている。
【0031】
なお、複数の挿入孔21のうち、図中左側の一部の孔(図4中、左側の楕円Aで囲まれた孔、及び図5中、左側の楕円A’で囲まれた孔)21aは、常にプラス電位となるヒューズ接続用端子11と基板の回路パターンをはんだ付けにより接続するための孔である。また、図中右側の一部の孔(図4中、右側の楕円Bで囲まれた孔、及び図5中、右側の楕円B’で囲まれた孔)21bは、負荷に電気的に接続され負荷OFF時にGND電位となるヒューズ接続用端子と基板の回路パターンをはんだ付けにより接続するための孔である。また、図中中央の一部の孔(図4中、中央の円Cで囲まれた孔、及び図5中、中央の円C’で囲まれた孔)21cは、空き端子を回路基板にはんだ付け接続するための孔である。なお、回路基板20において、矢印F,F’は12Vの電位がかかったとき、この電圧が印加される経路を示す矢印であり、G,G’は負荷OFF時にグランド端子を伝わってヒューズにマイナス電位がかかるのを説明する矢印である。
【0032】
このように回路基板を使用することで、従来では得られないパターン形成上の自由度を生かしてヒューズ接続用端子11〜13をそのグループごとに配列することができる。すなわち、従来の電気接続箱に一般に採用されているバスバーと絶縁板の積層構造では、バスバーの打ち抜き工法と電気回路の配索上の制約により、常時プラス極となるヒューズ接続用端子と負荷OFF時にマイナス極となるヒューズ接続用端子をグループ化することが難しかったが、上述の回路基板を使用することで、このようなヒューズ接続用端子のグループ化を容易に行うことができる。
【0033】
続いて、本発明の別の実施形態にかかる電気接続箱について説明する。かかる電気接続箱1’は、図6に示す基板アッシー70を除いて他の構成要素については上述の実施形態にかかる電気接続箱と同一の構成を有しているので、共通部分の詳細な説明は省略する。
【0034】
この別の実施形態にかかる電気接続箱1’は、端子ホルダ80(81,82)に配列される各々のヒューズ接続用端子90の極を、常にプラス極である端子群からなる第1の端子列91と、電力の被供給対象物が無負荷の時にマイナス極となる端子群からなる第2の端子列92とにグループ分けし、第1の端子列91と第2の端子列92を独立して各端子ホルダ81,82に配列している。
【0035】
具体的には、図6において手前側の端子配列(図中、楕円Mで囲まれるヒューズ接続用端子部)が負荷OFF時にマイナス電位になる第2の端子列92であり、これとは別の端子配列(図中、楕円Nで囲まれるヒューズ接続用端子部)が常時プラス電位となる第1の端子列91である。
【0036】
常時プラス電位となるヒューズ接続用端子列91、及び負荷OFF時にマイナス電位になるヒューズ接続端子列92はそれぞれ、回路基板85,86に接続されている。
【0037】
すなわち、本実施形態においても配線材に回路基板85,86を使用し、ヒューズ配置を回路基板85,86の一端(図6中上側)に集めている。これにより、バッテリ(電源)からの電気分配を容易にすると共に常時プラス極であるヒューズ接続用端子群と負荷OFF時にマイナス極となるヒューズ接続用端子群とにグループ化し、対応する回路基板85,86によって配線パターンを使い分け、上記のヒューズ接続用端子配列を実現している。
【0038】
これによって、常時プラス極であるヒューズ接続用端子群と負荷OFF時にマイナス極となるヒューズ接続用端子群とが一定距離離間して配置できるので、上述の実施形態と同様にリークによる電気接続箱の故障等を回避することができる。
【0039】
なお、上述の実施形態とは異なり、常時プラス極であるヒューズ接続用端子群のグループと、負荷OFF時にマイナス極となるヒューズ接続用端子群のグループとを基板の両面においてそれぞれ配線パターンを使い分けるようにしても良く、あるいは各グループについて多層板の中間層によって使い分けるようにしても良い。
【0040】
以下、本発明にかかる電気接続箱箱と従来の電気接続箱とを比較した評価試験の結果を実施例として説明する。
【0041】
比較例としては、図8に示すヒューズ接続用端子の配列構造を備えた小型化された従来の電気接続箱を使用した。この電気接続箱は、上述の通りヒューズピッチを縮めた場合のヒューズ電位配列で、常時プラス極であるヒューズ接続用端子と負荷未使用時(負荷OFF時)にマイナス極になるヒューズ接続用端子がランダムに配列された構成をとっている。
【0042】
一方、本実施例に関する電気接続箱としては、図3に示すヒューズ接続用端子の配列構造を備えた電気接続箱を使用した。この電気接続箱は、上述の通り常時プラス極であるヒューズ接続用端子と負荷未使用時にマイナス極になるヒューズ接続用端子を各々グループ化してグループごとに配列し、かつ両グループ間に空き端子や電気的に浮きとなる端子を配置して各グループ間を一定距離隔て、沿面距離を確保したヒューズ接続用端子の配列構造を実現した電気接続箱である。
【0043】
なお、比較例として使用した図8に示す従来技術の電気接続箱では、電気的絶縁の沿面距離Qは、1mm位であるが、実施例として使用した本発明の電気接続箱において空き端子を備えた場合は、電気的絶縁の沿面距離Rは、10mm位である。なお、本実施例と関連する図6に示す基板アッシーを備えた電気接続箱の場合も、異なるグループのヒューズ接続用端子ごとに回路基板を分けることで構造を別体化することができ、10mm程度の沿面距離を確保している。
【0044】
ここで、評価試験としてヒューズが嵌合する穴から強制的に5%の塩水を注入する試験を実施したところ、比較例に関する電気接続箱では、プラス極となるヒューズ接続用端子とマイナス極となるヒューズ接続用端子間で一ヵ所につき1A程度の電流リークが発生した。
【0045】
一方、同様な評価試験(ヒューズが嵌合する穴から強制的に5%の塩水を注入する試験)を本実施例に関する電気接続箱について行ったところ、この電気接続箱については、電流リーク量がトータルで数十mA程度しか認められず、電流リーク量の大幅な低減が図られていることが分かった。
【0046】
以上より、本発明に関する上述の実施形態のように、電気接続箱のヒューズ接続用端子の電位配列に関して、常時プラス極であるヒューズ接続用端子と負荷OFF時にマイナス極となるヒューズ接続用端子を各々集めてグループ化し、かつ両グループ間に一定距離を設けて沿面距離を確保した結果、端子間が被水・結露した場合であってもリーク電流が流れ難くなり、電気的絶縁特性が確保される電気接続箱が得られることが分かった。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる電気接続箱は、従来のようにヒューズ接続用端子がその極性に関係なくランダムに端子ホルダに配置されているのではなく、常時プラス極となるようにされたヒューズに接続される第1の端子群と電力の被供給対象物が無負荷の時にマイナス極となるようにされたヒューズに接続される第2の端子群とでグループ化してグループごとに端子ホルダに配列されている。その上、第1の端子群と第2の端子群との間に空き端子又は電気的に浮きとなる端子を配置している。従って、電位差が生じているヒューズ接続用端子間の沿面距離が長くなり、電気接続箱自体を小型化してもこのヒューズ接続用端子間で電流のリークが生じるのを阻止する。
【0049】
また、従来の電気接続箱のようにバスバーのみを配線体として使用しこの端部をヒューズ接続用端子として用いるのではなく、回路基板を配線体として使用し、これにヒューズ接続用端子を備えるようにしたので、端子配列の自由度が増
また、本発明の請求項にかかる電気接続箱は、常時プラス極であるヒューズ接続用端子群と負荷OFF時にマイナス極となるヒューズ接続用端子群とが一定距離離間して配置できるので、リークによる電気接続箱の故障等を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる電気接続箱の分解斜視図である。
【図2】図1に示す電気接続箱の端子ホルダにヒューズ接続用端子を装着した状態を、当該端子に接続されるヒューズのいくつかと共に示した斜視図である。
【図3】図1に示す電気接続箱の端子ホルダにヒューズを装着した状態を示すヒューズ配置図である。
【図4】図2に示す端子ホルダ及びヒューズ接続用端子に装着される回路基板を基板部品面側から見た図である。
【図5】図2に示す端子ホルダ及びヒューズ接続用端子に装着される回路基板の基板はんだ面を、基板部品面側から当該基板部品面を透過して見た図である。
【図6】図3に示す実施形態の電気接続箱とは別の実施形態にかかる電気接続箱の基板アッシーを示す斜視図である。
【図7】従来の電気接続箱の端子ホルダにヒューズを装着した状態を示すヒューズ配置図である。
【図8】図7に示した従来の電気接続箱より小型化された電気接続箱の端子ホルダにヒューズを装着した状態を示すヒューズ配置図である。
【図9】従来の電気接続箱のバスバー、リセプタクル、及びヒューズ部分の取付状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1,1’ 電気接続箱
2 ロアケース
3 基板アッシー
4 バスバー
5 アッパーケース
6 ベースブロック
7 アッパーカバー
8 ロアカバー
10,10’ 端子ホルダ
11〜13 ヒューズ接続用端子
11a,11b,11c,・・・ 第1のグループ端子
12a,12b,12c,・・・ 第2のグループ端子
13 端子
13a 空き端子
13b 電気的に浮きとなる端子
20 回路基板
21(21a,21b,21c) 挿入孔
25 伝熱シート
31〜33 ミニヒューズ
41,42・・ バスバー
51,52・・ ヒューズ
70 基板アッシー
80(81,82) 端子ホルダ
85,86 回路基板
90 ヒューズ接続用端子
91 第1の端子列
92 第2の端子列
101,102 ヒューズ
105 リセプタクル
106,107 ヒューズ接続用端子
BR 孔部
SL スリット
LG ヒューズの脚部

Claims (2)

  1. 筐体と、
    前記筐体に収容され、電源からの電力を電力の被供給対象物に分配する複数の独立した電気回路を構成する回路基板と、
    前記独立した電気回路ごとに設けられたヒューズと、
    前記ヒューズと前記回路基板とを電気的に接続するヒューズ接続用端子と、
    前記ヒューズ接続用端子を保持する端子ホルダとを備えた電気接続箱であって、
    前記回路基板の前記複数の独立した電気回路は、ヒューズ接続用端子を介して接続される少なくとも1つのヒューズを常時プラス極とし、少なくとも1つの他のヒューズを電力の被供給対象物が無負荷の時にマイナス極とするように、構成されており、
    前記端子ホルダに配列される各々のヒューズ接続用端子を、常時プラス極となるようにされたヒューズに接続される第1の端子群と電力の被供給対象物が無負荷の時にマイナス極となるようにされたヒューズに接続される第2の端子群とでグループ化してグループごとに前記端子ホルダに配列し、前記第1の端子群と前記第2の端子群との間には、空き端子又は電気的に浮きとなる端子を前記端子ホルダに配置したことを特徴とする電気接続箱。
  2. 筐体と、
    前記筐体に収容され、電源からの電力を電力の被供給対象物に分配しそれぞれ独立した電気回路を構成する第1の回路基板及び第2の回路基板と、
    前記第1及び第2の回路基板ごとに設けられたヒューズと、
    前記ヒューズと前記第1又は第2の回路基板とを電気的に接続するヒューズ接続用端子と、
    前記ヒューズ接続用端子を保持する第1の端子ホルダと第2の端子ホルダを備えた電気接続箱であって、
    前記第1の回路基板の電気回路は、ヒューズ接続用端子を介して該第1の回路基板に接続されたヒューズを常時プラス極とするように構成されており、かつ、前記第2の回路基板の電気回路は、ヒューズ接続用端子を介して該第2の回路基板に接続されたヒューズを電力の被供給対象物が無負荷の時にマイナス極とするように構成されており、
    前記第1の端子ホルダは前記第1の回路基板に設けられ、かつ前記第2の端子ホルダは第2の回路基板に設けられ、
    ヒューズ接続用端子を、常プラス極となるようにされたヒューズに接続される端子群からなる第1の端子列と、電力の被供給対象物が無負荷の時にマイナス極となるようにされたヒューズに接続される端子群からなる第2の端子列とに分け、
    前記第1の端子列は前記第1の端子ホルダに配列され、かつ前記第2の端子列は前記第2の端子ホルダに配列され、
    前記各回路基板は所定距離離間して配置され、前記各端子ホルダは前記各回路基板の一方の側に沿って互いに隣接して設けられていることを特徴とする電気接続箱。
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