JP4219491B2 - 乾式分析方法及び乾式分析要素 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、被検物質(例えば抗原)に対する特異結合物質(例えば抗体)を標識担体に結合した標識特異結合物質と、被検物質との凝集反応により、微量物質の検出、分析を行う分析方法に関するものである。詳しくは、乾式分析要素の層構成の中で凝集反応を行わせる被検物質の乾式分析方法に関するものである。またこの分析方法を可能にする乾式分析要素に関する。
【0002】
【発明の背景】
近年、医療分野において、病態の診断や治療効果の判定などのために、検体中の微量物質、特に抗体又は抗原を迅速、簡便にしかも精度よく定量することが非常に重要となっている。このため抗体又は抗原などを不溶性担体粒子に固定化し、これと抗原又は抗体を反応させて体液成分中の抗原又は抗体の存在を検査する免疫血清学的検査が広く利用されている。
【0003】
広く行われているラテックス粒子イムノアッセイは、抗体を吸着させたラテックス粒子(感作ラテックス)と検体とをガラス板上で混合し、検体中の抗原との反応によりラテックス粒子の凝集を起こさせ、この凝集状態を肉眼で観察する。他の定性的検出法と同様、検体を様々に希釈してアッセイを行うことにより、検体中の抗原を半定量的に測定することができる。
【0004】
また、抗体を結合したラテックス粒子を使用し、検体中の抗原と反応したラテックス粒子の凝集物の量を比濁法により光学的に測定する方法も提案されている(特公昭58-11575号公報、特公昭62-43138号公報、特公昭62-55103号公報等)。この方法により、最近では、自動分析装置を用いて抗原又は抗体を定量的に測定することも行われるようになってきている。
【0005】
また、金コロイド凝集法を利用して、抗原物質の検出を吸光度の変化に基づき行う方法が提案されている(特開平2−141665、特開平6-94719、特開平6-213891)。
【0006】
これらの免疫分析方法はB/F分離を必要としない点で有用な方法であるが、ラテックス試薬の場合、液状試薬である為に保存安定性が悪い。また金コロイド凝集法においては、金コロイド溶液が試薬としての保存安定性に劣る。このため、凍結乾燥品の金コロイド試薬を、測定時に専用の溶解液と混合する必要があり、操作が煩雑であった。また、少量検体の測定には向いていないなどの欠点があった。
【0007】
このような保存安定性や、操作の簡便性などの点で優れる分析方法として、いわゆる乾式分析方法がある。いわゆる湿式法(又は溶液法)とは、使用する試薬をまず水性溶媒に溶解して試薬溶液を作り、この試薬溶液を分析試料に加えて生じた呈色反応生成物を比色計で測定するものである。これに対して乾式法は、試薬組成物を乾燥状態で含有させた試験片、分析スライド、分析テープなどの乾式分析要素に、水性試料を直接点着して、要素内で生じた呈色又は変色をそのまま比色測定するものであり、試薬溶液を用いる湿式法に較べ、操作の簡便性、分析の迅速性に優れている。
【0008】
しかしながら、乾式分析要素の層構成の中で凝集反応を行わせ、その凝集物の存在自体を直接検出するものは未だ提案されていない。
【0009】
いわゆる固相イムノクロマト法と呼ばれる乾式分析方法も提案されている(例えば、特開平9-5326)。この方法では、濾紙などの毛細管作用を有する反応液透過性媒体シートの一端に金コロイド標識抗体を保持させる一方、他端には第2抗体を捕捉用抗体として固定化しておく。抗原を含有する検体試料を金コロイド標識抗体含有部位に供給すると、被検抗原と金コロイド標識抗体は毛細管作用により、固定化抗体のある帯域まで拡散、移動し、この固定化抗体により抗原と金コロイド標識抗体とが捕捉される。捕捉用第2抗体の帯域に現れる金コロイドの色調を検出することにより被検抗原の存在を確認するものである。この方法は、試薬が乾式化されているので、その保存安定性には優れている。しかし、定量性に欠けるという問題があった。また、原理上、被検抗原を介して第2抗体で金コロイド標識抗体を捕捉するというサンドイッチ法であるので、過剰の金コロイド標識抗体を取り除くためには、透過性媒体シートを十分大きくして、過剰の金コロイド標識抗体が捕捉用抗体固定化部位から拡散除去されるようにする必要がある(これが、イムノクロマト法と言われる所以である)。このため、シートの供給する液量も多くなり、必然的にシート形状が大きくなるという問題もあった。また、過剰の金コロイド標識抗体が毛細管作用により十分に拡散除去されるまでの時間も必要となり、アッセイ時間が長いという問題もあった。
【0010】
このような状況下にあって、本発明者は、乾式分析要素の層媒体中で凝集反応を起こさせることができる材料の探索を試みた。その結果、ある種の媒体を用いることにより、分析要素内での金属コロイドなどの凝集反応を感度よく定量性を持って生起させる一方、乾式分析要素の特性である試薬の保存安定性を確保することに成功したものである。
【0011】
【発明の目的】
すなわち、本発明は、被検物質に対する特異結合物質を標識担体に結合した標識特異結合物質と、被検物質との凝集反応を乾式分析法により行い、試薬の保存安定性に優れ、簡便に高感度の検出・分析ができる被検物質の乾式分析方法を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、被検物質との反応による標識特異結合物質の凝集を検出して、被検物質を簡便かつ高感度に分析することができる乾式分析要素を提供することを第2の目的とする。
【0012】
【発明の構成】
このような本発明の第1の目的は、被検物質と、この被検物質に特異的に結合可能な特異結合物質を標識担体に結合した標識特異結合物質との凝集反応の程度を測定することにより、前記被検物質の量を分析する乾式分析方法において、
光透過性支持体上に積層された試薬層であって、下記から選ばれる少なくとも一つのバインダー:
1) 溶液粘度が6cP以下の水溶性ポリマー;
2) 水不溶性水膨潤性ポリマー;
3) 分子量2万以下のゼラチン;
媒体として構成される試薬層に、前記被検物質を前記標識特異結合物質と共に供給し、
この試薬層内で、前記被検物質と前記標識特異結合物質との凝集反応を行わせ、生じた凝集反応の程度を前記支持体側から測定することを特徴とする乾式分析方法、により達成される。
【0013】
すなわち、本発明は、被検物質(例えば抗原)と標識特異結合物質(例えば金属コロイド標識抗体)との凝集反応を、溶液粘度が6cP以下の水溶性ポリマー、水不溶性水膨潤性ポリマー、又は分子量2万以下のゼラチンのいずれかを含むバインダーを媒体とする試薬層で行わせるものである。これらのバインダーを使用することにより、保存時には、使用する試薬組成物の安定性を損なわない程度の乾燥状態の媒体とすることができ、分析時には被検抗原として供給される水性検体により湿潤化されて、標識特異結合物質の凝集反応を十分生起できる程度の流動性を確保できる。
【0014】
標識特異結合物質は、アッセイ時に被検物質と共に試薬層に供給してもよい。あるいは、試薬層に予め標識特異結合物質を含有させておき、アッセイ時に供給される被検物質と標識特異結合物質とを凝集反応させてもよい。
【0015】
試薬層中で生じた凝集は、透過光又は反射光の光学的変化として検出することが容易である。凝集物の有無、その量は、試薬層媒体中の濁度変化として検出してもよく、また凝集による標識担体の色調変化で検出してもよい。
【0016】
また本発明の第2の目的は、被検物質と、この被検物質に特異的に結合可能な特異結合物質を標識担体に結合した標識特異結合物質との凝集反応の程度を測定することにより、水性検体中の被検物質量を分析する乾式分析要素において:
光透過性支持体と;
前記支持体上に積層された試薬層であって、下記から選ばれる少なくとも一つのバインダーを媒体として構成される試薬層を備え
1) 溶液粘度が6cP以下の水溶性ポリマー;
2) 水不溶性水膨潤性ポリマー;
3) 分子量2万以下のゼラチン
試薬層内で生じた凝集反応の程度を前記支持体側から測定可能としたことを特徴とする乾式分析要素、により達成される。
【0017】
試薬層には、標識特異結合物質を含有させておくのが好ましい態様である。また試薬層の上には、展開層を積層させてもよい。この場合、展開層に標識特異結合物質を含有させ、水性検体液を点着したときに、被検物質と共に標識特異結合物質を試薬層に移行させるようにしてもよい。
【0018】
【発明の構成の詳細な説明】
被検物質と特異結合物質
本発明で分析できる被検物質は、これに特異的に結合する特異結合物質が天然界に存在するもの、あるいは化学的手段によりこれを用意できるものであればよい。特異結合物質は、被検物質に対し特異的に結合することが可能であり、かつ標識担体に結合させることのできる物質である。
【0019】
被検物質と特異結合物質との組み合わせは、例えば、抗原と抗体、ある種の糖類とレクチン、ビオチンとアビジン、プロテインAとIgG、ホルモンとそのレセブター、酵素と基質、核酸と相補的な核酸、などが例として挙げられる。この組合せは、逆でもよい。
【0020】
最も一般的な例は、抗原を被検物質とし、抗体を特異結合物質とするものである。特異結合物質としての抗体は、ポリクローナル抗体でもよく、モノクローナル抗体であってもよい。また、複数の種類の抗体を使用してもよい。また、抗体のクラスは特に限定されず、IgGであってもIgMであっても使用可能であるし、また例えばFabやFab'やF(ab')2等の抗体のフラグメントであってもよい。なお、モノクローナル抗体を特異結合物質として使用する場合には、抗体を固定化した標識担体の凝集を生じさせるためには、被検物である抗原が2以上のエピトープを有するか、2種類以上のモノクローナル抗体が必要となる。ただし、被検物がヘモグロビンのようにサブユニットの多量体である場合には、1種類のモノクロナール抗体を固定化した標識担体の凝集を生じさせることができる。標識担体には2以上の抗体分子が結合していることが、凝集反応を生じさせるのに好ましい。
【0021】
標識担体
特異結合物質を結合して標識する標識用担体は、特異結合物質を結合した固定化標識担体が被検物との反応により凝集し、その凝集の程度が検出可能なものであればよい。免疫凝集反応に用いられている担体を使用することができる。例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体のような有機高分子のラテッス粒子、金属コロイドのような金属等を用いることができる。担体粒子(又はコロイド)の平均粒径は、0.02〜10μmの範囲が好ましい。担体の粒径が大きすぎると免疫学的反応前の担体自体による光学的反射又は散乱による光学的強度が高すぎて測定が困難となりやすい。また粒径が小さすぎると担体凝集物の検出感度が低くなる傾向にある。
【0022】
従来公知の金属コロイドはいずれも標識担体として使用することができる。例えば、金コロイド、銀コロイド、白金コロイド、鉄コロイド、水酸化アルミニウムコロイド、などが挙げられる。特に、金コロイドと銀コロイドが適当な粒径において、金コロイドは赤色、銀コロイドは黄色を示す点で好ましい。金属コロイドの粒径としては、約1〜500nmが好ましく、特に強い色調が得られる5〜100nmがさらに好ましい。
【0023】
金属コロイドと特異結合物質との結合は、従来公知の方法(例えばThe Journal of Histochemistry and Cytochemistry, Vol.30,No.7,pp691-696,(1982))に従い、行うことができる。すなわち、金属コロイドと特異結合物質(例えば抗体)を適当な緩衝液中で室温下5分以上混合する。反応後、遠心分離により得た沈殿を、ポリエチレングリコール等の分散剤を含む溶液中に分散させることにより、目的の金属コロイド標識特異結合物質を得ることができる。
【0024】
金属コロイドとして金コロイド粒子を用いる場合には、市販のものを用いてもよい。あるいは、常法、例えば塩化金酸をクエン酸ナトリウムで還元する方法(Nature Phys. Sci., vol.241, 20, (1973)等 )により金コロイド粒子を調製することができる。
【0025】
バインダー(試薬層の媒体)
試薬層を構成するバインダーとしては、以下のいずれかのものを単独あるいは組み合わせて使用することができる。
1) 溶液粘度が6cP以下の水溶性ポリマー;
2) 水不溶性水膨潤性ポリマー;
3) 分子量2万以下のゼラチン:
後述の実施例で示されるように、これらのバインダーを媒体とする試薬層では、検体試料液点着時に、標識担体の凝集反応を定量性よく生起させることができる。
【0026】
溶液粘度が6cP(センチポアズ)以下の水溶性ポリマーとしては、アクリルアミド-N-ビニルピロリドン共重合体;アクリルアミド−N-ビニルピロリドン−メタクリアルコール共重合体(例えば(アクリルアミド)60-(N-ビニルピロリドン)38-(メタクリルアルコール)2);ポリビニルピロリドン([C6H9N0-]n);ポリアクリルアミド([-CH2CH(CONH2)-]n);さらに、(CH2CH-COOCH2CH(OH)CH3)60-(CH2CH-CONHCCH2SO3(CH3)2)40等を挙げることができる。
【0027】
なお、ここで「6cP」と規定したポリマー溶液の粘度は、0.1%アジ化ナトリウム、0.01%Triton X-100を含有する50mMクエン酸ナトリウム溶液(pH6.0)に当該ポリマーを2%添加し、40℃にて、B型粘度計(Brookfield type viscometer)にて測定したときの粘度である。
【0028】
また、水不溶性水膨潤性ポリマーとしては、カルボキシメチル化澱粉等の不溶性デンプンや、カルボキシメチルセルロースなどをある。
【0029】
分析要素の層構成
図1は、本発明の乾式分析要素の一実施態様を示す。図1において、符号10は支持体であり、その上には試薬層12が積層されている。
【0030】
支持体10としては光不透過性(不透明)、光半透過性(半透明)、光透過性(透明)のいずれのものも用いることができるが、一般的には光透過性で水不透過性の支持体が好ましい。光透過性水不透過性支持体の材料として好ましいのものはポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンである。この上に積層される試薬層12を強固に接着するため、通常下塗り層を設けるか親水化処理を施す。
【0031】
試薬層12は、前述のバインダーを媒体とする層であり、この層内で被検物質を介した標識特異結合物質の凝集反応を生じさせる反応層である。
【0032】
この試薬層12には、担体標識特異結合物質と被検物質との特異的結合反応の際に至適なpHを与えるため、緩衝剤を含有させてもよい。例えば結合反応が抗原抗体反応であれば、通常の抗原抗体反応に使用できるpH緩衝剤、例えばトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris)を含む緩衝剤;燐酸塩を含む緩衝剤;硼酸塩を含む緩衝剤;クエン酸又はクエン酸塩を含む緩衝剤;グリシンを含む緩衝剤;ビシン(Bicine)を含む緩衝剤;HEPESを含む緩衝剤;MES(2-モルホリノエタンスルホン酸)を含む緩衝剤などのグッド緩衝剤などを用いることができる。pHは通常の抗原抗体反応が行われるpHの範囲内であれば問題ない。
【0033】
また試薬層12中には、凝集反応を促進させる為にポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、PEG(ポリエチレングリコール)等の高分子ポリマーを含有してもよい。
【0034】
試薬層は、特公昭53-21677号(対応米国特許 3,992,158)、特開昭55-164356号(対応米国特許 4,292,272)、特開昭54-101398号(対応米国特許 4,132,528)、特開昭61-292063号(Chemical Abstracts, 106; 210567y) 等の明細書に記載の方法に従って、標識特異結合物質その他の試薬組成物と前述のバインダーを含む水溶液又は水分散液を支持体又は検出層等の他の層の上に塗布し乾燥することにより設けることができる。親水性ポリマーをバインダーとする試薬層の乾燥時厚さは約2μm〜約50μm 、好ましくは約4μm〜約30μmの範囲、被覆量では約2g/m2〜約50g/m2、好ましくは約4g/m2〜約30g/m2の範囲である。
【0035】
試薬層12には、予め標識特異結合物質を含有させてもよい。この場合には、試薬層12に被検物質を供給するだけで、この試薬層12内で凝集反応を生じさせることができる。
【0036】
図2は本発明の乾式分析要素の第2実施態様を示す。この実施態様では、試薬層12の上にさらに展開層14が積層されている。展開層とは、供給される液体の量にほぼ比例した面積に液体を層内に展開する、いわゆる計量作用を有する層である。展開層14の存在により、試薬層12に供給される液体の量が面積当たり均一になり、試薬層12内での凝集反応による被検物質の定量的分析の精度が向上する。
【0037】
展開層は多孔性層とするのが好ましく、繊維質であってもよいし、非繊維質であってもよい。繊維質材料としては、例えば濾紙、不織布、織物布地(例えばブロードやポプリンなどの平織布地)、編物布地(例えばトリコット、ダブルトリコット、ミラニーズ等の編物布地)、ガラス繊維濾紙等を用いることができる。非繊維質材料としては、特開昭49-53888等に記載の酢酸セルロース等からなるメンブランフィルター;特開昭49-53888、特開昭55-90859(対応米国特許 4,258,001)、特開昭58-70163(対応米国特許 4,486,537)等に記載の無機物又は有機物微粒子からなる連続空隙含有粒状構造物層;等のいずれでもよい。特開昭61-4959(対応欧州公開 EP 0166365A)、特開昭62-116258 、特開昭62-138756(対応欧州公開 EP 0226465A)、特開昭62-138757(対応欧州公開 EP 0226465A)、特開昭62-138758(対応欧州公開 EP 0226465A)等に記載の部分接着された複数の多孔性層の積層物でもよい。
【0038】
展開層としては、これらのうち織物布地、編物布地などが好ましい。織物布地などは特開昭57-66359号に記載されたようなグロー放電処理をしてもよい。展開層には、展開面積、展開速度等を調節するため、特開昭60-222770(対応: EP 0162301A)、特開昭63-219397(対応ドイツ特許公開 DE 37 17 913A)、特開昭63-112999(対応: DE 37 17 913A)、特開昭62-182652(対応: DE 37 17 913A)に記載したような親水性高分子あるいは界面活性剤を含有させてもよい。
【0039】
また展開層14に二酸化チタンや硫酸バリウムなどの光反射性微粒子を含有させて、光反射層として機能させてもよい。このように光を遮蔽する層とすることにより、展開層14を、試薬層12内での凝集反応により生じる呈色、色調の変化を透明支持体10側から反射測光する場合の白色背景とすることができる。但し、展開層14自体が色調変化の白色背景となる光学的性能を有するものである場合には、光反射性微粒子を含有させなくてもよい。
【0040】
試薬層12の代わりに、この展開層14に標識特異結合物質を含有させてもよい。この場合には、水性検体を点着することにより、層内の標識特異結合物質を被検物質と共に試薬層12に移行させ、この試薬層12内で凝集反応を生じさせることができる。
【0041】
乾式分析要素の製造方法
本発明の乾式分析要素は諸特許明細書に記載の公知の方法により調製することができる。本発明の分析要素は一辺約15mmから約30mmの正方形またはほぼ同サイズの円形等の小片に裁断し、特公昭57-28331(対応米国特許 4,169,751)、実開昭56-142454(対応米国特許 4,387,990)、特開昭57-63452、実開昭58-32350、特表昭58-501144(対応国際公開: WO 83/00391)等に記載のスライド枠に収めて化学分析スライドとして用いることが、製造,包装,輸送,保存,測定操作等の観点で好ましい。使用目的によっては、長いテープ状でカセットまたはマガジンに収めて用いたり、または小片を開口のあるカードに貼付または収めて用いることなどもできる。
【0042】
乾式分析要素による分析方法
本発明の分析要素は前述の諸特許明細書等に記載の操作と同様の操作により液体試料中の被検物質の定量分析ができる。被検物質が抗原又は抗体である場合は、例えば約5μL〜約30μL、好ましくは8〜15μLの範囲の血漿、血清、尿などの水性液体試料液を、試薬層12、又はその上に展開層14が積層されている場合には展開層14に点着する。点着した分析要素を約20℃〜約45℃の範囲の一定温度で、好ましくは約30℃〜約40℃の範囲内の一定温度で1〜10分間インキュベーションする。要素内の発色又は変色を光透過性支持体側から反射測光し、予め作成した検量線を用いて比色測定法の原理により検体中の被検物質の量を求めることができる。点着する液体試料の量、インキュベーション時間及び温度を一定にすることにより定量分析を高精度に実施できる。
【0043】
測定操作は特開昭60-125543、同60-220862、同61-294367、同58-161867(対応米国特許 4,424,191)などに記載の化学分析装置により極めて容易な操作で高精度の定量分析を実施できる。なお、目的や必要精度によっては、目視により発色や色調変化の度合いを判定して、半定量的な測定を行なってもよい。
【0044】
分析要素内に標識特異結合物質を含有させていない場合には、分析要素外の適当な反応溶液中で被検物質と標識特異結合物質とを混合してから、分析要素に点着すれば被検物を分析することができる。例えば、抗原を分析する場合には、要素に点着する前に、水性試料液を標識抗体を含む溶液と混和してから、分析要素に点着すればよい。
【0045】
例えば、被検物質が抗原、特異結合物質が抗体、標識担体が金属コロイド、試薬層媒体のバインダーがカルボキシルメチル化澱粉である場合には、以下のように乾式分析要素を作製し、分析を行うことができる。
【0046】
金属コロイドで標識した抗体をカルボキシルメチル化澱粉溶液中に分散し、この分散物を透光性支持体10上に塗布し乾燥して、試薬層12を形成し、凝集反応用乾式分析要素を作製する。
【0047】
この分析要素に被検物質(抗原)を含む水性検体を点着する。被検物質はカルボキシルメチル化澱粉層12内の金属コロイド標識抗体と抗原抗体反応を起こしその結果金属コロイドが凝集する。
【0048】
金属コロイドは凝集により色調が変化することから、試薬層12内の色調変化を測定することにより被検物質の検出、定量が可能となる。例えば金コロイドの場合は、凝集前には540nm付近を主吸収波長とする赤紫色を呈する。凝集によりコロイド粒子のサイズが大きくなると吸収は長波長側にシフトして、薄い赤紫色又は灰色を呈する。従って、540nmにおける反射光学濃度の減少、凝集により出現する約630nmにおける反射光学濃度の増加、あるいは540nmと630nmの2波長で反射光学濃度を測定し、その差から被検物質(抗原)の量を定量することができる。
【0049】
【実施例1】
金属コロイド抗体を含有させる水溶性ポリマーの選択
免疫学的便中ヘモグロビン検出キット「イムノゴールドHem」(合同酒精(株)製造、和光純薬工業(株)販売)を用いて下記のように溶液系凝集反応の実験を行つた。このときに各種ポリマーを終濃度1.6%(w/w)となるように反応系に添加した。後述の実施例4でも述べるように、水溶性ポリマーをバインダーとして試薬層を作製する場合には、通常3%程度のポリマー溶液を支持体に塗布し、約7.5g/m2程度の被覆量とする。このポリマー被覆量で水性検体約10μLを点着すると、水性検体は試薬層内で直径約5mmの円盤状に展開する。点着時の液体量と展開面積から計算すると、水性検体点着時の試薬層内でのポリマー濃度は約1.5%となる。このような分析要素内でのポリマー終濃度を考慮して、ここでは各種ポリマーを終濃度1.6%(w/w)となるように反応系に添加して、分析要素内での凝集を抑制しないポリマーの選択実験を行った。
【0050】
キットの処方書に従い、金コロイド抗体試薬1瓶(マウスモノクローナル抗ヒトヘモグロビン抗体結合金コロイド2mg含有)を同キットの金コロイド試薬溶解液2.5mLにて溶解した。この際、金コロイド溶解液に各種水溶性ポリマーを2.5%(w/w)となるようにそれぞれ添加した。
【0051】
試料液として、ヒトヘモグロビンA0(Exoce11.INC製)を6%ポリエチレングリコール6000を含む0.2M塩化アンモニウム(pH6.8)水溶液にて希釈し、0ng/mL,1000ng/mLのヘモグロビン溶液を調製した。このHb試料液を用いて、各種ポリマーを添加した金コロイド溶解液を用いて同キットの処方に準拠してこのHb試料液のアッセイを行った。すなわち、マイクロタイタープレートのウェルにHb試料液を1滴(50μL)滴下し、ここに各種ポリマーを含有する金コロイド溶液を2滴(90μL)滴下し、軽く混合後、室温下5分反応させた。この凝集反応系でのポリマー濃度は、2.5%×(90μL/(90+50)μL)=1.6%となる。反応後プレートリーダーにて540nmにおける透過光学密度(OD)を測定した。試料液のHb濃度0ng/mLと1000ng/mLの時のODの差を求めΔODとした。結果を下記の表1に示す。
【0052】
なお、表1において示した溶液粘度は、0.1%アジ化ナトリウム、0.01%Triton X-100を含有する50mMクエン酸ナトリウム溶液(pH6.0)に当該ポリマーを2%添加し、40℃にて、B型粘度計にて測定したときの粘度(cP)である。
【0053】
【表1】
Figure 0004219491
【0054】
表1に示すように対照(ポリマーなし)では、ヘモグロビンの存在による凝集によって540nmの透過光学密度が低下し、その減少量(ΔOD)は約0.64であった。ここで、各種ポリマーを1.6%共存させた場合でも、凝集反応をOD540の減少として観察できるものが認められた。その中で、対照と較べて約50%以上の感度を有するのは溶液粘度が6cP以下の水溶性ポリマーであった。
【0055】
従って、溶液粘度が6cP以下の水溶性ポリマーをバインダーとする層内に金属コロイド抗体を含有させても、試料液点着時の層内でのポリマー濃度が、この水溶液系凝集反応でのポリマー終濃度1.6%とそれほど変わらない濃度であれば、分析要素の層内で凝集反応を生起させることができ、その感度も従来の溶液系凝集法とほぼ同等の性能が期待できるものと思われる。
【0056】
【実施例2】
金属コロイド抗体を含有させるゼラチンの選択
実施例1と同様、 免疫学的便中ヘモグロビン検出キット「イムノゴールドHem」(合同酒精(株)製造、和光純薬工業(株)販売)を用いて実験を行つた。金コロイド溶解液に各種水溶性ポリマーの代わりに各種ゼラチンを2.5%(w/w)となるようにそれぞれ添加した以外は、実施例1と全く同様に行った。凝集反応系でのゼラチン終濃度は実施例1と同様1.6%である。結果を表2に示す。なお、表2において示した溶液粘度は、0.1%アジ化ナトリウム、0.01%Triton X-100を含有する50mMクエン酸ナトリウム溶液(pH6.0)に当該ゼラチンを2%添加し、40℃にて、B型粘度計にて測定したときの粘度(cP)である。
【0057】
【表2】
─────────────────────────────
ゼラチン 分子量 粘度(cP) ΔOD
─────────────────────────────
ゼラチンなし(対照) − − 0.638
ゼラチン 20000 56-61 0.611
ゼラチン 98000 69-74 0.005
ゼラチン 98000 73-75 0.007
─────────────────────────────
【0058】
表2から明らかなように、分子量が20000のゼラチンは、添加によるΔODの減少がわずかであり、対照(ゼラチンなし)の場合とほぼ同等の感度を保持していることが分かった。一方、分子量が98000と高分子量のゼラチンでは、ΔODの減少が著しい。すなわち、添加するゼラチンの分子量が大きくなると金コロイド抗体の凝集反応が進行せず、十分なΔODがとれなくなる傾向が認められる。
【0059】
従って、分子量20000以下のゼラチンをバインダーとする層内に金属コロイド抗体を含有させても、試料液点着時の層内でのゼラチン濃度が、この溶液系凝集反応でのゼラチン濃度1.6%と大きく変わらない濃度であれば、分析要素の層内で凝集反応を生起させることができ、その感度も従来の溶液系凝集法とほぼ同等の性能が期待できるものと思われる。
【0060】
【実施例3】
金属コロイド抗体を含有させるカルボキシルメチル化澱粉の選択
実施例1,2と同様、 免疫学的便中ヘモグロビン検出キット「イムノゴールドHem」(合同酒精(株)製造、和光純薬工業(株)販売)を用いて実験を行つた。金コロイド溶解液に、実施例1の各種水溶性ポリマーの代わりに、水不溶性水膨潤性ポリマーとして下記表3に示す各濃度となるようにカルボキシルメチル化澱粉(CM化澱粉)をそれぞれ添加した以外は、実施例1と全く同じアッセイを行った。結果を表3に示す。
【0061】
【表3】
Figure 0004219491
【0062】
表3から明らかなように、カルボキシルメチル化澱粉の場合には、これを2%まで金コロイド溶解液に添加しても十分なΔODの値を示した。従って、層内に金属コロイド抗体を含有させても、試料液点着時の層内でのカルボキシル化澱粉の濃度が、この溶液系凝集反応での終濃度1.28%(= 2.0%×(90μL/(90+50)μL)以下あるいはこれと大きく変わらない濃度であれば、分析要素の層内で凝集反応を生起させることができ、その感度も従来の溶液系凝集法とほぼ同等の性能が期待できるものと思われる。なお後述の実施例5の乾式分析要素では、約3%(w/w)のカルボキシルメチル化澱粉分散液を塗布して試薬層を作製しており、試料点着時のカルボキシルメチル化澱粉の濃度は、点着液量と展開面積から計算すると約1.5%である。この終濃度1.5%に相当する溶液系凝集反応は行わなかったが、表3の結果から、カルボキシルメチル化澱粉が終濃度1.5%でもΔODの大きく減少させず観察可能な程度の凝集反応が生起することは期待できるものと思われた。なお、このことは、乾式法で行った実施例5でも裏付けられた。
【0063】
【実施例4】
水溶性ポリマーを用いた乾式分析要素の作製と評価
ゼラチン下塗りされている180μmのポリエチレンテレフタレート無色透明平滑フィルム(支持体)に下記被覆量となるように下記組成の水溶液を塗布し乾燥して、試薬層を設け、ヘモグロビン分析用乾式分析要素を作製した。
(CH2CH-COOCH2CH(OH)CH3)60-(CH2CH-CONHCCH2SO3(CH3)2)40 7.5 g/m2
50mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0) 242.3 g/m2
金コロイド標識抗ヒトヘモグロビン抗体 200 mg/m2
【0064】
次いでこの分析要素を12×13mmのチップに裁断し、特開昭57-63452に記載のスライドの枠に収めて、本実施例のヘモグロビン分析用乾式スライド1とした。
【0065】
Exoce11.INC製 ヒトヘモグロビンA0(Hb)を6%ポリエチレングリコール6000を含む0.2M塩化アンモニウム(pH6.8)水溶液にて希釈し、0,100,250,500,1000ng/mLの希釈系列を作製した。この希釈系列を、乾式スライド1に、それぞれ10μL点着した。各スライドを37℃にて6分間インキュベーション後、中心波長540nmにてPET支持体側から反射光学濃度を測定した。なお、測定時には、試薬層側に反射板としてテフロン製白色板を配置し、金コロイドの色調の白色背景とした。
【0066】
結果を図3の検量線に示す。この図3から明らかなように、水溶性ポリマーを含有する試薬層を設けたスライド1は、検体中のヘモグロビン濃度に依存して反射光学濃度OD540の変化を示した。このことは、スライド1の試薬層内で、ヘモグロビン(抗原)と金コロイド標識抗体による凝集反応が生起されていることを示している。また0.1μg/mLという低濃度から、感度良くヘモグロビンを定量できることが示された。さらに検体液点着後僅か6分で実用的な定量が可能であった。
【0067】
【実施例5】
不溶性デンプンを用いた乾式分析要素の作製と評価
ゼラチン下塗りされている180μmのポリエチレンテレフタレート無色透明平滑フィルム(支持体)に下記被覆量となるように下記組成の水溶液を塗布し乾燥して、試薬層を設け、ヘモグロビン分析用乾式分析要素を作製した。
カルボキシメチル化澱粉 7.5 g/m2
50mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0) 242.3 g/m2
金コロイド標識抗ヒトヘモグロビン抗体 200 mg/m2
【0068】
次いでこの分析要素を12×13mmのチップに裁断し、特開昭57-63452に記載のスライドの枠に収めて、本実施例のヘモグロビン分析用乾式スライド2とした。
【0069】
この乾式スライド2に、Exocell.INC製 ヒトヘモグロビンA0(Hb)を6%ポリエチレングリコール6000を含む0.2M塩化アンモニウム(pH6.8)水溶液にて希釈して作製した希釈溶液系列(0,100,250,500,1000ng/mL)を、それぞれ10μL点着した。各スライドを37℃にて6分間インキュベーション後、中心波長540nmにてPET支持体側から反射光学濃度を測定した。測定時には、試薬層側に反射板(白色背景)としてテフロン製白色板を配置した。
【0070】
スライド2による測定結果を図4の検量線に示す。この図4から明らかなように、不溶性デンプンであるカルボキシルメチル化澱粉をバインダーとする試薬層を設けたスライド2においても、この試薬層内で、ヘモグロビン(抗原)と金コロイド標識抗体による凝集反応が生起されていることを示された。またその検量線は測定範囲全濃度にわたり比較的良好な直線性を有し、広い濃度領域で感度良く、より正確なヘモグロビン定量を行えることが示された。
【0071】
【実施例6】
展開層を積層した乾式分析要素の作製と評価
ゼラチン下塗りされている180μmのポリエチレンテレフタレート無色透明平滑フィルム(支持体)に下記被覆量となるように下記組成の水溶液を塗布し乾燥して、試薬層を設けた。
カルボキシメチル化澱粉 7.5 g/m2
50mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0) 242.3 g/m2
金コロイド標識抗ヒトヘモグロビン抗体 200 mg/m2
【0072】
この試薬層の上に、孔径200μm、中心間隔が700μmのシルクスクリーンを当てその上に、事務用接着剤(澱粉湖)をスクイズ法によって塗った後、スクリーンをはがして接着剤の網点を試薬層上に形成した。次に予め1.0%牛血清アルブミン添加10mMリン酸緩衝液(pH7.2)に室温で24時間浸漬し、乾燥させたポリエステル製の白色ブロード織物布地を載せ、軽く圧力をかけて接着し、展開層とし、乾式分析要素を作製した。
【0073】
次いで、この分析要素を12×13mmのチップに裁断し、特開昭57-63452に記載のスライドの枠に収めて、本実施例のヘモグロビン分析用多層乾式スライド3とした。
【0074】
このスライド3に、実施例4、5で使用したものと同じヒトヘモグロビン希釈溶液系列(0,100,250,500,1000ng/mL)を、それぞれ20μL点着した。各スライドを37℃にて5分間インキュベーション後、中心波長540nmにてPET支持体側から反射光学濃度を測定した。なお、布からなる展開層は光反射層としても機能し測光時の白色背景となるので、試薬層側に反射板を配置することなく反射光学濃度の測定を行った。得られた検量線を図5に示す。
【0075】
図5から明らかなように、カルボキシルメチル化澱粉をバインダーとする試薬層の上に展開層を設けたスライド3においても、ヘモグロビンの定量が精度よく行えることが判明した。特にHb低濃度領域におけるOD540の減少が急激である。このことは、展開層を設けていないスライド1,2に較べ、展開層を使用した本実施例のスライド3では、より高感度になり、より低濃度の被検物質の定量に適していることを示している。また、展開層を使用したスライド3では、液体試料を点着したときに、展開層による液体試料の保持が可能となり、取り扱い時や、測定機器への搬送時、あるいは測定機器内でスライド搬送に際する、液の乱れ等が無くなり、操作性が向上することが確認できた。
【0076】
【実施例7】
乾式分析要素の保存安定性(1)
実施例5の乾式分析要素(スライド2)の保存安定性を検討した。乾式分析要素は、通常4℃保存で1年程度安定であるが、ここでは加速試験として、35℃に設定した恒温槽にスライド作成後0,1,4,7日間保存した。
【0077】
比較例として、250μg/mLの金コロイド標識抗ヒトヘモグロビン抗体溶液(50mMリン酸ナトリウム,pH7.0)を調製し、比較例の溶液系凝集反応試薬とした。この比較例溶液試薬をスライド2と同様調製後、35℃の恒温槽に0,1,4,7日間保存した。
【0078】
100ng/mL及び500ng/mLのヒトヘモグロビン溶液(Exocell.INC製 Human Hemoglobin A0(Hb)、6%ポリエチレングリコール6000、0.2M塩化アンモニウム(pH6.8)を、各日保存後のスライド2にそれぞれ10μL点着し、37℃にて6分間インキュベーション後、540nmにて支持体側から反射光学濃度を測定した。得られた反射光学濃度から、実施例5にて作成された検量線(スライド2作製当日に作成)を用いてヘモグロビン濃度を算出した。
【0079】
比較例については、その溶液試薬100μLと100ng/mL及び500ng/mLのヒトヘモグロビン溶液50μLを混合後、10分後540nmにて透過光学濃度を測定し、あらかじめ標準液にて作成された検量線によりヘモグロビン濃度を算出した。
【0080】
表4に示すように、従来の溶液系金コロイド凝集に使用する溶液試薬(比較例)では、35℃保存により日が経つにつれて算出Hb濃度の誤差が大きくなり、保存4日目には約20%、保存7日目には約40%ないし60%の誤差を生じるようになっていた。これに対し、スライド2では、保存7日目でも5〜10%の誤差にとどまった。このように本発明による乾式分析要素は保存安定性に優れていることが示された。
【0081】
【表4】
Figure 0004219491
【0082】
【実施例8】
乾式分析要素の保存安定性(2)
実施例6の乾式分析要素(スライド3)の保存安定性を、実施例7と同様の加速試験により検討した。実施例7で使用した250μg/mLの金コロイド標識抗ヒトヘモグロビン抗体溶液(50mMリン酸ナトリウム,pH7.0)を、本実施例でも、スライド3の比較例とした。
【0083】
100ng/mL及び500ng/mLのヒトヘモグロビン溶液(Exocell.INC製 Human Hemoglobin A0(Hb)、6%ポリエチレングリコール6000、0.2M塩化アンモニウム(pH6.8)を、各日数保存後のスライド3にそれぞれ20μL点着し、37℃にて5分間インキュベーション後、540nmにて支持体側から反射光学濃度を測定した。得られた反射光学濃度から、実施例6にて作成された検量線(スライド3作製当日に作成)を用いてヘモグロビン濃度を算出した。
【0084】
比較例については、その溶液試薬を各保存日数後に、実施例7と全く同様な方法でアッセイを行い透過光学濃度を測定し、あらかじめ標準液にて作成された検量線によりヘモグロビン濃度を算出した。
【0085】
表5に示すように、スライド3において、本発明による乾式分析要素は保存安定性に優れていることが示された。
【0086】
【表5】
Figure 0004219491
【0087】
【発明の効果】
以上のように本発明の分析方法は、溶液粘度が6cP以下の水溶性ポリマー、水不溶性水膨潤性ポリマー、又は分子量2万以下のゼラチンのいずれかを含むバインダーを層媒体とする試薬層を用いるものである。これにより、試薬層という乾式分析要素の層構成の中で被検物質(例えば抗原)と標識特異結合物質(例えば金属コロイド標識抗体)との凝集反応を可能としたものである。従って、標識特異結合物質の凝集反応による被検物質の定量分析を、感度良く、迅速、簡便に行うことができる。
【0088】
また本発明の乾式分析要素は、これらのバインダーを使用した試薬層を設けたものであるから、保存時には使用する試薬組成物の安定性を損なわない程度の乾燥状態の媒体とすることができ、分析時には被検物質として供給される水性検体により湿潤化されて、標識特異結合物質の凝集反応を十分生起させることができ、高感度な分析を可能にする。
【0089】
また、試薬層或いはその上の層に予め標識特異結合物質を含有させておけば、被検物質を含有する液体試料を点着・供給するだけで、高感度な被検物質の乾式分析を行うことができる。従来の試薬溶液を用いる湿式法の凝集反応に較べ、試薬の用時調製や混合作業などの必要がないので、極めて、迅速かつ簡便に分析を行うことができる。また試薬組成物の保存性にも優れる。
【0090】
【好ましい実施態様】
最後の本発明の好ましい態様をまとめると以下の通りである。
(1) 被検物質と、この被検物質に特異的に結合可能な特異結合物質を標識担体に結合した標識特異結合物質との凝集反応の程度を測定することにより、前記被検物質の量を分析する乾式分析方法において、
光透過性支持体上に積層された試薬層であって、下記から選ばれる少なくとも一つのバインダー:
1) 溶液粘度が6cP以下の水溶性ポリマー;
2) 水不溶性水膨潤性ポリマー;
3) 分子量2万以下のゼラチン;
媒体として構成される試薬層に、前記被検物質を前記標識特異結合物質と共に供給し、
この試薬層内で、前記被検物質と前記標識特異結合物質との凝集反応を行わせ、生じた凝集反応の程度を前記支持体側から測定することを特徴とする乾式分析方法。
(2) 被検物質と、この被検物質に特異的に結合可能な特異結合物質を標識担体に結合した標識特異結合物質との凝集反応の程度を測定することにより、前記被検物質の量を分析する乾式分析方法において、
光透過性支持体上に積層された試薬層であって、
下記から選ばれる少なくとも一つのバインダー:
1) 溶液粘度が6cP以下の水溶性ポリマー;
2) 水不溶性水膨潤性ポリマー;
3) 分子量2万以下のゼラチン;
媒体とし、前記標識特異結合物質を含有する試薬層に、前記被検物質を供給し、
この試薬層内で、前記被検物質と前記標識特異結合物質との凝集反応を行わせ、生じた凝集反応の程度を前記支持体側から測定することを特徴とする乾式分析方法。
(3) 前記標識担体が金属コロイドであり、凝集反応による金属コロイドの色調の変化によって凝集反応の程度を検出することを特徴とする(1)又は(2)の分析方法。
(4) 前記金属コロイドが金コロイド又は銀コロイドである(3)の分析方法。
(5) 前記被検物質が抗原であり、前記特異結合物質が抗体である(1)〜(4)の分析方法。
(6) 被検物質と、この被検物質に特異的に結合可能な特異結合物質を標識担体に結合した標識特異結合物質との凝集反応の程度を測定することにより、水性検体中の被検物質量を分析する乾式分析要素において:
光透過性支持体と;
前記支持体上に積層された試薬層であって、下記から選ばれる少なくとも一つのバインダーを媒体として構成される試薬層を備え
1) 溶液粘度が6cP以下の水溶性ポリマー;
2) 水不溶性水膨潤性ポリマー;
3) 分子量2万以下のゼラチン
試薬層内で生じた凝集反応の程度を前記支持体側から測定可能としたことを特徴とする乾式分析要素
(7) 前記試薬層は、前記標識特異結合物質を含有している(6)の分析要素。
(8) 前記試薬層の上には、展開層が積層されている(6)又は(7)の分析要素。
(9) 前記試薬層の上には、前記標識特異結合物質を含有する展開層が積層されている(6)の分析要素。
(10) 前記標識担体が金属コロイドであり、凝集反応による金属コロイドの色調の変化によって凝集反応の程度を検出することができる(6)〜(9)のいずれかの分析要素。
(11) 前記金属コロイドが金コロイド又は銀コロイドである(10)の分析要素。
(12) 前記被検物質が抗原であり、前記特異結合物質が抗体である(6)〜(11)の分析要素。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乾式分析要素の一実施態様例の構成図である。
【図2】本発明の乾式分析要素の第2実施態様例の構成図である。
【図3】実施例4の結果を示す図であり、実施例スライド1の乾式分析要素の検量線を示す図である。
【図4】実施例5の結果を示す図であり、実施例スライド2の乾式分析要素の検量線を示す図である。
【図5】実施例6の結果を示す図であり、実施例スライド3の乾式分析要素の検量線を示す図である。
【符号の説明】
10 透光性支持体
12 試薬層
14 展開層

Claims (8)

  1. 被検物質と、この被検物質に特異的に結合可能な特異結合物質を標識担体に結合した標識特異結合物質との凝集反応の程度を測定することにより、前記被検物質の量を分析する乾式分析方法において、
    光透過性支持体上に積層された試薬層であって、下記から選ばれる少なくとも一つのバインダー:
    1) 溶液粘度が6cP以下の水溶性ポリマー;
    2) 水不溶性水膨潤性ポリマー;
    3) 分子量2万以下のゼラチン;
    媒体として構成される試薬層に、前記被検物質を前記標識特異結合物質と共に供給し、
    この試薬層内で、前記被検物質と前記標識特異結合物質との凝集反応を行わせ、生じた凝集反応の程度を前記支持体側から測定することを特徴とする乾式分析方法。
  2. 被検物質と、この被検物質に特異的に結合可能な特異結合物質を標識担体に結合した標識特異結合物質との凝集反応の程度を測定することにより、前記被検物質の量を分析する乾式分析方法において、
    光透過性支持体上に積層された試薬層であって、
    下記から選ばれる少なくとも一つのバインダー:
    1) 溶液粘度が6cP以下の水溶性ポリマー;
    2) 水不溶性水膨潤性ポリマー;
    3) 分子量2万以下のゼラチン;
    媒体とし、前記標識特異結合物質を含有する試薬層に、前記被検物質を供給し、
    この試薬層内で、前記被検物質と前記標識特異結合物質との凝集反応を行わせ、生じた凝集反応の程度を前記支持体側から測定することを特徴とする乾式分析方法。
  3. 前記標識担体が金属コロイドであり、凝集反応による金属コロイドの色調の変化によって凝集反応の程度を検出することを特徴とする請求項1又は2の乾式分析方法。
  4. 被検物質と、この被検物質に特異的に結合可能な特異結合物質を標識担体に結合した標識特異結合物質との凝集反応の程度を測定することにより、水性検体中の被検物質量を分析する乾式分析要素において:
    光透過性支持体と;
    前記支持体上に積層された試薬層であって、下記から選ばれる少なくとも一つのバインダーを媒体として構成される試薬層を備え
    1) 溶液粘度が6cP以下の水溶性ポリマー;
    2) 水不溶性水膨潤性ポリマー;
    3) 分子量2万以下のゼラチン
    試薬層内で生じた凝集反応の程度を前記支持体側から測定可能としたことを特徴とする乾式分析要素
  5. 前記試薬層は、前記標識特異結合物質を含有していることを特徴とする請求項4の乾式分析要素。
  6. 前記試薬層の上には、展開層が積層されていることを特徴とする請求項4又は5の乾式分析要素。
  7. 前記試薬層の上には、前記標識特異結合物質を含有する展開層が積層されていることを特徴とする請求項4の乾式分析要素。
  8. 前記標識担体が金属コロイドであり、凝集反応による金属コロイドの色調の変化によって凝集反応の程度を検出することができることを特徴とする請求項4〜7のいずれかの乾式分析要素。
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