JP4219275B2 - 食器洗浄機内の汚水を収集するための装置及び方法 - Google Patents

Description

本発明は、食器洗浄機内の汚水を収集するための装置であって、ポンプポットと、このポンプポットの下側領域に続いて配置された槽領域とが設けられており、この槽領域が流入区分を介してポンプポットに接続されている形式の装置、並びに食器洗浄機内の汚水を収集するための方法に関する。

ドイツ連邦共和国特許公開第３０３３０２６号明細書につき、食べ滓を取り除く方法を実施するための食器洗浄機が公知である。この場合、ポンプポットの底領域には溜め底が設けられており、この溜め底は下側領域に槽領域を有しており、この槽領域は、流入区分を介してポンプポットに接続されている。溜め底の溜め壁の種々異なった構造により、この溜め内に位置する、食べ滓により溶け込まれた液体の回転が引き起こされ、これにより、物理学の法則に従って、より固い構成部分、すなわち、汚水内に位置する食べ滓は回転点へ向かって移動せしめられる。最後に回転点にはポンプポットから槽領域内まで流入区分が位置しており、この槽領域は排出ポンプに接続されている。洗浄液の環流の間に溜め底へ向かって沈降した食べ滓を、溜め底内に位置する、排出ポンプの吸込み管片の開口へ迅速に搬送し、かつそこに集積された食べ滓の巻き上がりを防止するためには、溜め底に、底中央へ向かって、例えば軸線方向、接線方向又はらせん状に向けられた、洗浄液のための案内エレメントが設けられている。

この装置では、環流を導入するために独立した手段（例えばポンプ）が設けられていなければならず、さらにポンプポット内に位置する、食べ滓により溶け込まれた汚水は、洗浄のために完全に排出されなければならないということが不利であることが判明している。

そこで本発明の課題は、冒頭に述べた形式の、食器洗浄機内の汚水を収集するための装置及び方法を改良して、食べ滓により溶け込まれた汚水の信頼性良い分離を可能にし、これにより、最終的には食器洗浄機の水消費が著しく低減される装置及び方法を提供することである。

この課題は、請求項１の特徴部に記載の、食器洗浄機内の汚水を収集するための本発明による装置、並びに請求項５の特徴部に記載の、食器洗浄機内の汚水を収集するための本発明による方法により解決される。本発明の有利な発展形が、従属請求項に記載されている。

本発明による、食器洗浄機内の汚水を収集するための装置により、洗浄工程の間の平均的な水消費が著しく低減される。なぜならば、食べ滓により不純化された汚水のみが洗浄液ポンプへ案内されて除去され、食べ滓により極わずかにしか不純化されていない汚水は循環ポンプへ案内され、改めて洗浄サイクルに流れ戻ることができるようになっているからである。

洗浄プログラムの始めには、洗浄食器に付着した粗く溶解しやすい食べ滓が、水噴射作用を介して溶解され、下方へ向かってポンプポット内へ搬送される。食器洗浄機内の汚水を収集するための本発明による装置により、ポンプポット内に沈降した食べ滓は、弁の正確な開閉により、ポンプポットの下方に位置する槽領域へ案内され、そこで洗浄液ポンプを介して排出される。ポンプポットに残留した汚水は、今や循環ポンプを介して、改めて洗浄工程に案内されてもさしつかえのないより小さい浮遊汚染粒子しか有していない。

食器洗浄機内の汚水を収集するための、本発明による装置の特に有利な実施例では、槽領域への流入区分に配置された弁が、循環行程の間も意図的に制御されるようになっており、これにより、例えば食器又はナイフ・フォーク類に付着した、ようやく遅れて溶解され、ポンプポットの底に沈降した汚染粒子が、ポンプポットの下方に位置する槽領域へ搬送される。目的に応じて、槽領域には通気開口が設けられており、この通気開口は、槽領域内の圧力補償のために働く。なぜならば、弁が閉じられた場合には、循環又は洗浄液ポンプは、瞬時に負圧を槽領域に形成し、この負圧は、ポンプの作用度合にも、槽ボディに使用された材料にも、特により大きい液体容積の吸込み時に、ネガティブに作用しかねないからである。

特に有利には、食器洗浄機内の汚水を収集するための本発明による装置に設けられた弁は、洗浄プログラムを介して制御可能に構成されており、これにより、例えば特に汚れのひどい積載食器のための洗浄プログラムの作動時には、ポンプポット内の多くの食べ滓の沈降が、待ち受けられるか、若しくは複数回にわたって行われ、これにより、このようにして集積された食べ滓は、堰のように構成された槽領域を通って吸引される。

食器洗浄機内の汚水を収集するための本発明による方法によれば、特に食器洗浄機内の汚水を収集するための本発明による装置を使用して、汚水がポンプポット内に集められる。このポンプポットは、流入区分に設けられた弁を介して、下方に配置された槽領域に接続されており、前記弁は、必要に応じて開閉されるようになっており、これにより、汚水の少なくとも部分量が槽領域内へ流入せしめられ、汚水の、少なくともこのようにして収集された部分量は、洗浄液ポンプ又は循環ポンプを介して排出される。これにより、洗浄工程の間の平均的な水消費が著しく低減され得る。なぜならば、食べ滓により不純化された汚水のみが洗浄液ポンプへ案内されて除去され、食べ滓により極わずかにしか不純化されていない汚水は循環ポンプへ案内され、改めて洗浄サイクルに流れ戻ることができるようになっているからである。

本発明により、冒頭に述べた形式の、食器洗浄機内の汚水を収集するための装置及び方法を改良して、食べ滓により溶け込まれた汚水の信頼性良い分離を可能にし、これにより、最終的には食器洗浄機の水消費を著しく低減する装置及び方法を提供することに成功した。

次に本発明の有利な実施例を図面につきさらに詳しく説明する。唯一の図面は、ポンプポットと、このポンプポットの下方に位置し、循環／洗浄液ポンプが接続された槽領域の概略的な横断面図を示している。

洗浄プログラムの始めには、洗浄食器に付着している粗く溶解しやすい食べ滓が溶解され、洗浄プログラムの進行に伴って、当然のことながら、より頑固に付着した食べ滓も水噴射作用を介して溶解される。洗浄食器に付着した食べ滓の溶解後には、これらの食べ滓は重力に基づいて下方へ沈降し、ポンプポット１に溜め６を形成する。食べ滓量に関連して、ポンプポット１の下側領域に設けられた流入区分５は、相応して食べ滓で満たされる。所定量を越えると、又は所定の時間間隔に関連して、弁３が開かれ、洗浄プログラムで規定された所定時間に基づき、弁は開かれた状態に維持され、これにより、溜め６、特に食べ滓により溶け込まれた溜め６はポンプポット１から槽領域２へ搬送される。この溜め６がポンプポット１から槽領域２へ、流入区分５を介して搬送されるやいなや、弁３は閉じる。槽領域２に位置する溜め６は、循環兼洗浄液ポンプ７のポンプ排出機能（洗浄液ポンプ機能）を介して排出される。今や弁３は改めて開かれてよく、極わずかにしか食べ滓を負荷されていない汚水は、循環兼洗浄液ポンプ７の循環ポンプ機能を介して洗浄プログラム内に戻るよう案内される。槽領域２の負圧状態を防止するためには、この槽領域２は通気開口４を有しており、この通気開口４は、特に汚れ領域２により大量の汚水が吸い込まれる場合に、循環兼洗浄液ポンプ７も槽領域２の物質も不必要に負荷されることのないように働く。択一的に、組み合わされた循環−／洗浄液ポンプ７の代わりに、２つの独立したポンプが設けられていてもよい。

本発明により、冒頭に述べた形式の、食器洗浄機内の汚水を収集するための装置及び方法を改良し、食べ滓により溶け込まれた汚水の信頼性良い分離を可能にし、これにより、最終的には食器洗浄機の水消費を著しく低減する装置及び方法を提供することに成功した。

ポンプポット及びポンプポットの下方に位置する、循環兼洗浄液ポンプが接続された槽領域の概略的な横断面図である。

Claims (4)

1. 食器洗浄機内の汚水を収集するための装置であって、ポンプポット（１）と、該ポンプポット（１）の下側領域に、続いて配置された槽領域（２）とが設けられており、該槽領域（２）が、流入区分（５）を介してポンプポット（１）に接続されている形式のものにおいて、ポンプポット（１）から槽領域（２）への汚水の流入が、流入区分（５）を介して行われ、弁（３）により遮断可能であり、かつ洗浄液ポンプ及び／又は循環ポンプ（７）が、槽領域（２）に接続されていることを特徴とする、食器洗浄機内の汚水を収集するための装置。
2. 槽領域（２）が、圧力補償のための通気開口（４）を有している、請求項１記載の装置。
3. 弁（３）が、洗浄プログラムを介して制御可能である、請求項１記載の装置。
4. 請求項１から３までのいずれか１項記載の、食器洗浄機内の汚水を収集するための装置を使用して、食器洗浄機内の汚水を収集するための方法において、流入区分（５）に設けられた弁（３）を介して、下方に配置された槽領域（２）に接続されたポンプポット（１）内に汚水を集め、前記弁（３）を必要に応じて開閉し、これにより、汚水の少なくとも部分量を槽領域（２）に流入させ、汚水の、少なくともこのようにして収集された部分量を、前記槽領域（２）に接続されている洗浄液ポンプ又は循環ポンプ（７）を介して排出することを特徴とする、食器洗浄機内の汚水を収集するための方法。

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