JP4218557B2 - 半導体装置 - Google Patents

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この発明は、SiC膜を用いた半導体装置に関するもので、とくに耐熱性に優れた半導体装置に関するものである。
従来のSiC膜を用いた半導体装置においては、p型のSiC基板にn型のSiC膜をエピタキシャル成長させ、さらに絶縁膜としてシリコン酸化膜を形成し、このシリコン酸化膜の一部を除去して露出させたn型のSiC膜にチタン膜とタンタルシリサイド膜とを積層し、さらに金属電極として白金膜を形成し、最後に窒素ガス中のアニール処理により、チタン膜とn型のSiC膜との界面にシリサイド化反応を起こさせて、チタニウムシリサイド(TiSi)層を形成している(例えば、非特許文献1参照)。
Mohamed Gad−el−Hak著、「The MEMS Handbook」、CRC PRESS、2002年、第20章、P17−26
自動車や航空機のエンジン内の燃焼圧を直接計測する圧力センサ装置は、約600℃の環境で数万時間の正常動作が必要である。従来の半導体装置においては、タンタルシリサイド(TaSi)膜は、n型のSiC膜と金属電極との電気的接続を確保する機能をもつと同時に、外部環境に晒される金属電極の表面から侵入した酸素の基板方向への透過および拡散を防止する機能をもつが、上述のような高温環境では、酸素の透過および拡散防止機能が十分ではなく、侵入した酸素でTaSi膜およびTiSi層の一部が徐々に酸化されて、TaO、SiO、TiOなどに変化し、数百〜数千時間の動作で金属電極とn型のSiC膜との間の電極抵抗値の上昇、TaSi膜あるいはTiSi層に亀裂が入るなどの懸念があった。そのため、従来の半導体装置は、自動車や航空機のエンジン用の圧力センサ装置に使用するには十分な信頼性が得られていなかった。
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、SiC膜を用いた半導体装置において、SiC膜と金属電極との電気的接続部(コンタクト)の耐熱性を高め、高温で酸化雰囲気の環境下での長時間の正常動作を可能にするものである。
この発明の半導体装置においては、基板上に形成されたSiC膜と、SiC膜の表面の一部を覆う絶縁膜と、SiC膜の露出した表面に順次積層された第1の電極膜、拡散防止膜、および、絶縁物でありトンネル効果が発現する膜厚のトンネル絶縁膜と、トンネル絶縁膜を覆い600℃の高温環境下での使用が可能な第2の電極膜とを備えたものである。
この発明は、トンネル絶縁膜を備えることにより、第2の電極膜の表面から侵入した酸素が基板方向へ透過することを防ぐことができ、拡散防止膜あるいは第1の電極膜の酸化を抑制することができる。
実施の形態1.
図1はこの発明を実施するための実施の形態1における半導体装置を説明するための断面図である。基板として、例えば比抵抗が数Ωcm程度のp型の6H−SiC基板1の表面に、膜厚が約1μmのn型のSiC膜2をエピタキシャル成長させ、さらにn型のSiC膜2の表面に絶縁膜3として膜厚約100nmのSiO膜を熱CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて堆積させる。ここで、n型のSiC膜2には、ドーパントとして窒素(N)が約1×1019cm−3の密度でドーピングされている。次に、絶縁膜3に、SiC膜2の表面の一部を露出させるためのコンタクト窓4を、感光性レジスト膜を用いた露光、現像およびエッチング法により形成する。ここで、コンタクト窓4は、サイズが100μm×100μmの矩形形状であり、絶縁膜3のエッチングにはバッファードフッ酸液を用いる。エッチング後、レジスト剥離液を用いて、コンタクト窓4のパターンニングに用いたレジスト膜を除去する。
次に、コンタクト窓4の底面に露出したSiC膜2の表面をAPM(Ammonia−Peroxide−Mixture)洗浄したのち、絶縁膜3およびコンタクト窓4の全面に第1の電極膜6と拡散防止膜7とトンネル絶縁膜8と第2の電極膜9とを順次積層する。具体的には、第1の電極膜6としてチタニウム(Ti)膜と、拡散防止膜7としてチタニウムナイトライド(TiN)膜とをそれぞれ膜厚約50nmでスパッタ法により堆積させ、続いてトンネル絶縁膜8として膜厚0.5〜2nmのアルミナイトライド(AlN)膜を堆積させる。さらに、第2の電極膜9として、スパッタ法を用いて白金(Pt)膜を膜厚約300nmで堆積させる。
さらに、隣接する他のコンタクト窓あるいは電極配線から電気的に絶縁させるために、光リソグラフィおよびプラズマエッチング法を用いて、コンタクト窓4の直上近辺以外の絶縁膜3上に堆積している第1の電極膜6、拡散防止膜7、トンネル絶縁膜8および第2の電極膜9を取り除き、所望の第2の電極膜9のパターンを形成する。最後に、窒素ガス(5%水素添加)中で高温アニール(600℃、30分)を施すことにより、SiC膜2と第1の電極膜6との界面でシリサイド化反応が起こり、シリサイド層5(TiSi)が形成され、SiC膜2と第1の電極膜6とのオーミックコンタクトが取れ、この実施の形態の半導体装置が形成される。
トンネル絶縁膜8を構成するAlN膜は絶縁物であるが、膜厚を0.5〜2nm程度とすれば、いわゆるトンネル効果により拡散防止膜7と第2の電極膜9との間に電流を流すことが可能である。また、膜厚約1nmのAlN膜の抵抗値を測定した結果、面積1μmあたりの膜の厚み方向の抵抗値は1kΩ〜数10kΩの範囲であった。したがって、この実施の形態におけるコンタクト窓4(100μm×100μm)の場合、面積は10000μmであるので、トンネル絶縁膜8の抵抗値は0.1Ω〜数Ωになる。この実施の形態の半導体装置に接続される外部素子の抵抗値が数kΩ以上あれば、このAlN膜からなるトンネル絶縁膜8の抵抗値はほとんど無視することができる。
このように構成された半導体装置では、拡散防止膜7と第2の電極膜9との間にAlN膜からなるトンネル絶縁膜8が存在しているので、高温の酸化雰囲気に曝される第2の電極膜9の表面から侵入した酸素の拡散が第2の電極膜9とトンネル絶縁膜8との界面で効果的に抑制される。その結果、トンネル絶縁膜8の下方に配置されている拡散防止膜7、第1の電極膜6、シリサイド層5、SiC膜2などの酸化は起こらず、結果としてSiC膜2と第2の電極膜9との間のコンタクトの耐熱性および耐酸化性を著しく高めることが可能となる。
図2は、この実施の形態における半導体装置の耐熱性に関する試験結果を示す特性図である。図2において、縦軸はコンタクト抵抗値であり、第2の電極膜9とSiC膜2との間の抵抗値である。横軸は、600℃の酸化性雰囲気中での耐熱試験時間である。比較のため、トンネル絶縁膜8を除いた半導体装置も作製し、第2の電極膜とSiC膜との間の抵抗値についても測定した。図2に示されるように、耐熱試験(600℃)を行う前のコンタクト抵抗値は、この実施の形態では約0.12Ω、トンネル絶縁膜8がない比較例では約0.02Ωであった。1万時間の耐熱試験後のコンタクト抵抗値は、この実施の形態では約0.16Ωと、耐熱試験の前後でほとんど変化していないが、トンネル絶縁膜8がない比較例では1kΩ以上にまで著しく増大した。さらに、本実施の形態では、1万時間の耐熱試験後も、第2の電極膜、拡散防止膜、第1の電極膜などに亀裂や剥がれなども観察されなかった。このように、この実施の形態で示したトンネル絶縁膜8を挟む構造により、耐熱性や耐酸化性に優れた半導体装置を実現することができ、例えばエンジン内の燃焼圧を直接計測する高温圧力センサ装置に使用することができる。
なお、この実施の形態では第1の電極膜、拡散防止膜およびトンネル絶縁膜をスパッタ法を用いて堆積させたが、CVD法、電子ビーム蒸着法、ALD(Atomic Layer Deposition)法など他の成膜法を用いることもできる。
また、この実施の形態において、オーミックコンタクトを形成する第1の電極膜6としてTi膜、拡散防止膜7として膜厚約50nmのTiN膜、トンネル絶縁膜8として膜厚0.5〜2nmのAlN膜、第2の電極膜9として膜厚約300nmのPt膜を用いたが、いずれもこれらの材料や膜厚に限定されるものではない。第1の電極膜としては、窒素ガス(5%水素添加)中での高温アニール(600℃、30分)で、SiC膜と第1の電極膜との間でシリサイド化反応が起こり、SiC膜と第1の電極膜との界面にシリサイド層が形成され、SiC膜と第1の電極膜とのオーミックコンタクトが取れることができればよいことから、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、パラジウム(Pd),クロム(Cr)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)などを用いてもよい。
また、拡散防止膜としては、半導体装置で一般的に使用されているチタニウムアルミナイトライド(TiAl1−x)、タンタルナイトライド(TaN)、タンタルアルミナイトライド(TaAl1−x)、タングステンナイトライド(WN)など他の金属の窒化物でもよく、その膜厚も数nm〜数100nm程度の範囲であればよい。また、トンネル絶縁膜8としては、シリコンナイトライド(SiN)、アルミオキサイド(AlO)、シリコンオキサイド(SiO)などの、窒化物あるいは酸化物でよく、トンネル効果が発現する膜厚であればよい。
また、第2の電極膜9としては、高温環境下での使用が可能な他の金属や金属酸化物、例えばルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、ルテニウムオキサイド(RuO)、イリジウムオキサイド(IrO)などでもよく、その膜厚は数10nm〜数100nm程度の範囲であればよい。
さらには、この実施の形態においては、p型のSiC基板上に形成されたn型のSiC膜と第2の電極膜とのコンタクト方法についての例を示したが、この発明はこれらに限定されるものではなく、p型あるいはn型のSiC基板と第2の電極膜とのコンタクト、または他の材料の基板上に形成されたp型あるいはn型のSiC膜と第2の電極膜とのコンタクトに適用してもよい。
実施の形態2.
図3はこの発明を実施するための実施の形態2における半導体装置を説明するための断面図である。p型のSiC基板1の表面に、膜厚が約1μmのn型のSiC膜2をエピタキシャル成長させ、さらにn型のSiC膜2の表面に層絶縁膜3として膜厚約100nmのSiO膜を熱CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて堆積させる。ここで、n型のSiC膜2には、ドーパントとして窒素(N)が約1×1019cm−3の密度でドーピングされている。次に、絶縁膜3に、SiC膜2の表面の一部を露出させるためのコンタクト窓4を、感光性レジスト膜を用いた露光、現像およびエッチング法により形成する。ここで、コンタクト窓4は、サイズが100μm×100μmの矩形形状であり、絶縁膜3のエッチングにはバッファードフッ酸液を用いる。コンタクト窓4のパターンニングに用いたレジスト膜を残した状態で、第1の電極膜6としてタングステン(W)膜と、拡散防止膜7としてタンタルナイトライド(TaN)膜と、トンネル絶縁膜8として窒化シリコン(SiN)膜とを積層する。第1の電極膜6および拡散防止膜7の膜厚は約50nmであり、トンネル絶縁膜8の膜厚は約1nmである。
次に、レジスト剥離液を用いて、コンタクト窓4のパターンニングに用いたレジストを剥離して、コンタクト窓4以外の絶縁膜3の上に堆積した第1の電極膜と拡散防止膜とトンネル絶縁膜とを取り除く。さらに、コンタクト窓直上および周囲の絶縁膜3の一部を覆うようにに電子ビーム蒸着を用いてイリジウム膜を膜厚約200nmでパターン蒸着して第2の電極膜9を形成する。最後に、窒素ガス(5%水素添加)中で高温アニール(600℃、30分)を施すことにより、SiC膜2と第1の電極膜6との界面でシリサイド化反応が起こり、シリサイド層5(WSi)が形成され、n型SiC膜2と第1の電極膜6とのオーミックコンタクトが取れることで、この実施の形態の半導体装置となる。
このように構成された半導体装置では、TaN膜からなる拡散防止膜7と第2の電極膜9との間にSiN膜からなるトンネル絶縁膜8が存在しているので、高温の酸化雰囲気に曝されている第2の電極膜9の表面から侵入した酸素の拡散が第2の電極膜9とトンネル絶縁膜8との界面で効果的に抑制される。その結果、トンネル絶縁膜8の下方に配置されている導電性の第1の電極膜6、シリサイド層5、SiC膜2などの酸化は起こらず、結果としてSiC膜2と第2の電極膜9との間のコンタクトの耐熱性および耐酸化性を著しく高めることが可能となる。また、第1の電極膜6および拡散防止膜7が直接外部雰囲気に晒される部分がないので、これらの膜が酸化されることもなく、信頼性がさらに向上する。
実施の形態3.
図4はこの発明を実施するための実施の形態3における半導体装置を説明するための断面図である。基板として、例えば比抵抗が数Ωcm)程度のp型の6H−SiC基板1の表面に、膜厚が約1μmのn型のSiC膜2をエピタキシャル成長させ、さらにn型SiC膜2の表面に層絶縁膜3として膜厚約100nmのSiO膜を熱CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて堆積させる。ここで、n型のSiC層2には、ドーパントとして窒素(N)が約1×1019cm−3の密度でドーピングされている。次に、絶縁膜3に、SiC膜2の表面の一部を露出させるためのコンタクト窓4を、感光性レジスト膜を用いた露光、現像およびエッチング法により形成する。ここで、コンタクト窓4は、サイズが100μm×100μmの矩形形状であり、絶縁膜3のエッチングにはバッファードフッ酸液を用いる。エッチング後、レジスト剥離液を用いて、コンタクト窓4のパターンニングに用いたレジスト膜を除去する。
次に、コンタクト窓4の底面に露出したSiC膜2の表面をAPM(Ammonia−Peroxide−Mixture)洗浄する。さらに、絶縁膜3およびコンタクト窓4の全面に第1の電極膜6としてチタン(Ti)膜を膜厚約40nmで形成したのち、拡散防止膜としてチタニウムアルミナイトライド(TiAl1−x)膜と、トンネル絶縁膜としてアルミナイトライド(AlN)膜とを交互に各3層ずつ積層する。このとき、チタンとアルミニウムとを蒸着源にもつ多元電子ビーム蒸着法を用いて、チタンおよびアルミニウムの蒸着源への投入パワーを時間制御することで、Ti膜、TiAl1−x膜およびAlN膜を連続して任意に成膜することが可能であり、上述のような多層構造を容易に形成できる。拡散防止膜の膜厚は、最下層(7a)が約50nmであり、その他2層(7b、7c)は約4nmである。トンネル絶縁膜(8a、8b、8c)の膜厚はそれぞれ約1nmとした。さらに、第2の電極膜9として、白金(Pt)膜を膜厚約300nmで堆積させる。
さらに、隣接する他のコンタクト窓あるいは電極配線から電気的に絶縁させるために、光リソグラフィおよびプラズマエッチング法を用いて、コンタクト窓4の直上近辺以外の絶縁膜3上に堆積している第1の電極膜6、拡散防止膜(7a、7b、7c)、トンネル絶縁膜(8a、8b、8c)および第2の電極膜9を取り除き、所望の第2の電極膜9のパターンを形成する。最後に、窒素ガス(5%水素添加)中で高温アニール(600℃、30分)を施すことにより、SiC膜2と第1の電極膜6との界面でシリサイド化反応が起こりシリサイド層5(TiSi)が形成され、n型SiC膜2と第1の電極膜6とのオーミックコンタクトが取れることで、この実施の形態の半導体装置が形成される。
図4は、この実施の形態における半導体装置の耐熱性に関する試験結果を示す特性図である。図4において、縦軸はコンタクト抵抗値であり、第2の電極膜9とSiC膜2との間の抵抗値である。横軸は、600℃の酸化性雰囲気中での耐熱試験時間である。比較として、拡散防止膜とトンネル絶縁膜とが1層ずつの半導体装置も作製し、第2の電極膜とSiC膜との間の抵抗値も同時に測定した。図4において、Nはトンネル絶縁膜の層数を表し、この実施の形態ではN=3であり、比較例ではN=1である。この実施の形態(N=3)の場合には、比較例(N=1)の場合と比較して、初期のコンタクト抵抗が増加しているものの、動作時間に対してコンタクト抵抗値の上昇を著しく抑制できる。比較例では1万時間以降に急激にコンタクト抵抗値が上昇するのに対して、この実施の形態では5万時間まで安定に動作する。このように、この実施の形態では、拡散防止膜とトンネル絶縁膜とを多層化することで、より耐熱性や耐酸化性に優れた半導体装置を提供することができる。
なお、この実施の形態では、拡散防止膜およびトンネル絶縁膜が3層構造の例を示したが、2層あるいは4層以上の構造でもよい。また、第1の電極膜、拡散防止膜およびトンネル絶縁膜が、それぞれTi膜、TiAl1−x膜、およびAlN膜の例を示したが、それ以外の組合せ、例えば、Ni膜、TaAl1−x膜、およびAlN膜などでもよい。
実施の形態4.
基板として、例えば比抵抗が数Ωcm程度のp型の6H−SiC基板1の表面に、窒素(N)をイオン注入して、膜厚が約0.5μmのn型のSiC膜2を形成する。このn型のSiC膜2の表面近傍でのNの密度は約2×1019cm−3である。さらにSiC膜2の表面に層絶縁膜3として膜厚約100nmのSiO膜を熱CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて堆積させる。次に、絶縁膜3に、SiC膜2の表面の一部を露出させるためのコンタクト窓4を、感光性レジスト膜を用いた露光、現像およびエッチング法により形成する。ここで、コンタクト窓4は、サイズが100μm×100μmの矩形形状であり、絶縁膜3のエッチングにはバッファードフッ酸液を用いる。エッチング後、レジスト剥離液を用いて、コンタクト窓4のパターンニングに用いたレジスト膜を除去する。
次に、コンタクト窓4の底面に露出したSiC膜2の表面をAPM(Ammonia−Peroxide−Mixture)洗浄したのち、絶縁膜3およびコンタクト窓4の全面に第1の電極膜6と拡散防止膜7とトンネル絶縁膜8と第2の電極膜9とを順次積層する。具体的には、第1の電極膜6としてクロム(Cr)膜と、拡散防止膜7としてタングステンナイトライド(WN)膜とをそれぞれ膜厚約50nmでスパッタ法により堆積させ、続いてトンネル絶縁膜8として膜厚0.5〜2nmのシリコンオキサイド(SiO)膜を堆積させる。さらに、第2の電極膜9として、スパッタ法を用いてルテニウムオキサイド(RuO)膜を膜厚約300nmで堆積させる。
さらに、隣接する他のコンタクト窓あるいは電極配線から電気的に絶縁させるために、光リソグラフィおよびプラズマエッチング法を用いて、コンタクト窓4の直上近辺以外の絶縁膜3上に堆積している第1の電極膜6、拡散防止膜7、トンネル絶縁膜8および第2の電極膜9を取り除き、所望の第2の電極膜9のパターンを形成する。最後に、窒素ガス(5%水素添加)中で高温アニール(600℃、30分)を施すことにより、SiC膜2と第1の電極膜6との界面でシリサイド化反応が起こり、シリサイド層5(CrSi)が形成され、n型SiC膜2と第1の電極膜6とのオーミックコンタクトが取れ、この実施の形態の半導体装置となる。
このように構成された半導体装置では、拡散防止膜7と第2の電極膜9との間にSiO膜からなるトンネル絶縁膜8が存在しているので、高温の酸化雰囲気に曝される第2の電極膜9の表面から侵入した酸素の拡散が第2の電極膜9とトンネル絶縁膜8との界面で効果的に抑制される。その結果、トンネル絶縁膜8の下方に配置されている拡散防止膜7、第1の電極膜6、シリサイド層5、SiC膜2などの酸化は起こらない。また、SiC膜2はNがドーピングされたSiC基板1の一部で構成されているので、高温の酸化雰囲気の環境下でもSiC膜の剥がれが発生せず、結果としてSiC膜2と第2の電極膜9との間のコンタクトの耐熱性および耐酸化性を著しく高めることが可能となる。
この発明の実施の形態1を示す半導体装置の断面図である。 この発明の実施の形態1における耐熱性試験結果を示す特性図である。 この発明の実施の形態2を示す半導体装置の断面図である。 この発明の実施の形態3を示す半導体装置の断面図である。 この発明の実施の形態3における耐熱性試験結果を示す特性図である。
符号の説明
1 基板
2 SiC膜
3 絶縁膜
4 コンタクト窓
5 シリサイド層
6 第1の電極膜
7 拡散防止膜
8 トンネル絶縁膜
9 第2の電極膜

Claims (4)

  1. 基板と、
    上記基板上に形成されたSiC膜と
    上記SiC膜の表面の一部を覆う絶縁膜と、
    上記SiC膜の露出した表面に順次積層された第1の電極膜、拡散防止膜、および、絶縁物でありトンネル効果が発現する膜厚のトンネル絶縁膜と、
    上記トンネル絶縁膜を覆い600℃の高温環境下での使用が可能な第2の電極膜とを
    備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 拡散防止膜とトンネル絶縁膜とが交互に複数積層されたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 第2の電極膜は、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、ルテニウムオキサイド(RuOx)、イリジウムオキサイド(IrOx)のうちの少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
  4. トンネル絶縁膜は、アルミナイトライド(AlNx)膜、シリコンナイトライド(SiNx)、アルミオキサイド(AlOx)、シリコンオキサイド(SiOx)のうちの少なくとも1種である窒化物あるいは酸化物であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の半導体装置。
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