JP4218410B2 - レンチキュラレンズ用凹部付き基板、レンチキュラレンズ基板、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタ - Google Patents

レンチキュラレンズ用凹部付き基板、レンチキュラレンズ基板、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンチキュラレンズ用凹部付き基板、レンチキュラレンズ基板、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、リア型プロジェクタは、ホームシアター用モニター、大画面テレビ等に好適なディスプレイとして、需要が高まりつつある。
リア型プロジェクタに用いられる透過型スクリーンには、レンチキュラレンズが一般的に用いられている。このようなレンチキュラレンズを備えた従来のリア型プロジェクタでは、左右の視野角が大きいが、上下の視野角が小さい(視野角に偏りがある)という問題があった。
【0003】
このような問題を解決する目的で、光学的に凹または凸の回転対称な形状のマイクロレンズが形成されたマイクロレンズアレイシートを用いる試みがあった(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このようなマイクロレンズアレイシートにおいては、レンズ同士の重なりが多くなり、依然として、視野角分布を充分に大きくすることができなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−131506号公報(特許請求の範囲)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、レンチキュラレンズの一方向のみ視野角分布の優れているところを配光し、好適な視野角分布を有するレンチキュラレンズ基板を提供すること、前記レンチキュラレンズ基板の製造に用いることができるレンチキュラレンズ用凹部付き基板を提供すること、また、前記レンチキュラレンズ基板を備えた透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板は、所定方向に延設された溝状の凹部を複数個有するレンチキュラレンズ用凹部付き基板であって、
その長手方向が互いに異なる方向である複数個の前記凹部を有することを特徴とする。
これにより、好適な視野角分布を有するレンチキュラレンズ基板の製造に好適に用いることができるレンチキュラレンズ用凹部付き基板を提供することができる。
【0007】
本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板では、複数個の前記凹部で構成されたブロックを複数個有し、
前記各ブロック内における複数個の前記凹部の長手方向が同一の方向であることが好ましい。
これにより、当該レンチキュラレンズ用凹部付き基板を用いて製造されるレンチキュラレンズ基板の視野角分布をより好適にコントロールすることができる。
【0008】
本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板では、第1の方向に延在する複数個の前記凹部を有する第1のブロックと、
前記第1の方向とは異なる第2の方向に延在する複数個の前記凹部を有する第2のブロックとを有し、
前記第1の方向と前記第2の方向とで成す角が40〜90°であることが好ましい。
これにより、当該レンチキュラレンズ用凹部付き基板を用いて製造されるレンチキュラレンズ基板の視野角分布をより好適に調整することができる。
【0009】
本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板では、前記第1の方向は、前記第2の方向に対して、略垂直であることが好ましい。
これにより、当該レンチキュラレンズ用凹部付き基板を用いて製造されるレンチキュラレンズ基板の視野角分布をより好適にコントロールすることができる。
本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板では、前記第1のブロックと前記第2のブロックとが、繰り返し規則的に配置されていることが好ましい。
これにより、当該レンチキュラレンズ用凹部付き基板を用いて製造されるレンチキュラレンズ基板の視野角分布をさらに好適に調整することができる。
【0010】
本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板では、前記第1の方向および前記第2の方向とは異なる第3の方向に延在する複数個の前記凹部を有する第3のブロックを有し、
前記第1の方向と前記第3の方向とで成す角が20〜70°であり、かつ、
前記第2の方向と前記第3の方向とで成す角が20〜70°であることが好ましい。
これにより、当該レンチキュラレンズ用凹部付き基板を用いて製造されるレンチキュラレンズ基板の視野角分布をさらに好適に調整することができる。
【0011】
本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板では、レンチキュラレンズ用凹部付き基板の面方向の各部位において、前記ブロックの配置パターンが異なることが好ましい。
これにより、基板の各部位に応じて視野角分布を調整することができる。
本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板では、前記凹部のうち少なくとも2つがそれぞれの長手方向の端部付近で接続していることが好ましい。
これにより、凹部の形成効率を特に優れたものとし、レンチキュラレンズ用凹部付き基板の生産効率をさらに向上させることができる。
【0014】
本発明のレンチキュラレンズ基板は、所定方向に延設されたレンチキュラレンズを複数個有するレンチキュラレンズ基板であって、
その長手方向が互いに異なる方向である複数個の前記レンチキュラレンズを有することを特徴とする。
これにより、好適な視野角分布を有するレンチキュラレンズ基板を提供することができる。
【0015】
本発明のレンチキュラレンズ基板では、複数個の前記レンチキュラレンズで構成されたブロックを複数個有し、
前記各ブロック内における複数個の前記レンチキュラレンズの長手方向が同一の方向であることが好ましい。
これにより、レンチキュラレンズ基板の視野角分布をより好適にコントロールすることができる。
【0016】
本発明のレンチキュラレンズ基板では、第1の方向に延在する複数個の前記レンチキュラレンズを有する第1のブロックと、
前記第1の方向とは異なる第2の方向に延在する複数個の前記レンチキュラレンズを有する第2のブロックとを有し、
前記第1の方向と前記第2の方向とで成す角が40〜90°であることが好ましい。
これにより、レンチキュラレンズ基板の視野角分布をより好適に調整することができる。
【0017】
本発明のレンチキュラレンズ基板では、前記第1の方向は、前記第2の方向に対して、略垂直であることが好ましい。
これにより、レンチキュラレンズ基板の視野角分布をより好適にコントロールすることができる。
本発明のレンチキュラレンズ基板では、前記第1のブロックと前記第2のブロックとが、繰り返し規則的に配置されていることが好ましい。
これにより、レンチキュラレンズ基板の視野角分布をさらに好適に調整することができる。
【0018】
本発明のレンチキュラレンズ基板では、前記第1の方向および前記第2の方向とは異なる第3の方向に延在する複数個の前記レンチキュラレンズを有する第3のブロックを有し、
前記第1の方向と前記第3の方向とで成す角が20〜70°であり、かつ、
前記第2の方向と前記第3の方向とで成す角が20〜70°であることが好ましい。
これにより、レンチキュラレンズ基板の視野角分布をさらに好適に調整することができる。
【0019】
本発明のレンチキュラレンズ基板では、レンチキュラレンズ基板の面方向の各部位において、前記ブロックの配置パターンが異なることが好ましい。
これにより、基板の各部位に応じて視野角分布を調整することができる。
本発明のレンチキュラレンズ基板では、前記レンチキュラレンズの幅は10〜500μmであることが好ましい。
これにより、レンチキュラレンズ基板をスクリーンの製造に用いた場合に、該スクリーンに投影される画像において十分な解像度を得ることができるとともに、レンチキュラレンズ基板の生産性をさらに高めることができる。
【0020】
本発明のレンチキュラレンズ基板では、前記レンチキュラレンズのうち少なくとも2つがそれぞれの長手方向の端部付近で接続していることが好ましい。
これにより、レンチキュラレンズ基板の生産効率を向上させることができるとともに、レンチキュラレンズ基板の視野角分布をさらに好適に調整することができる。
【0021】
本発明の透過型スクリーンは、本発明のレンチキュラレンズ基板を備えたことを特徴とする。
これにより、好適な視野角分布を有する透過型スクリーンを提供することができる。
本発明の透過型スクリーンは、光の出射面側表面にフレネルレンズが形成されたフレネルレンズ部と、
前記フレネルレンズ部の出射面側に配置された本発明のレンチキュラレンズ基板とを備えたことを特徴とする。
これにより、好適な視野角分布を有するとともに、モアレの発生が抑制された透過型スクリーンを提供することができる。
【0022】
本発明の透過型スクリーンは、光の出射面側表面にフレネルレンズが形成されたフレネルレンズ部と、
前記フレネルレンズ部の出射面側に配置された本発明のレンチキュラレンズ基板と、
前記フレネルレンズ部と前記レンチキュラレンズ基板との間に配置された光拡散部とを備えたことを特徴とする。
これにより、好適な視野角分布を有するとともに、モアレの発生が抑制された透過型スクリーンを提供することができる。
【0023】
本発明の透過型スクリーンでは、前記光拡散部は、略表面で光拡散する光拡散部であることが好ましい。
これにより、光拡散部を構成する基材の厚みを薄くしても光拡散機能の低下を防止することができるため、光拡散部を構成する基材の厚みを薄くすることができる。このため、フレネルレンズ部とレンチキュラレンズ基板との距離を短くすることができ、内部拡散によるゴーストの発生、コントラスト低下、透過率の低下を抑制することができる。また、光拡散部を構成する基材の厚みを薄くすることでフレネルレンズ部とレンチキュラレンズ基板との距離を広げすぎないようにして解像度の劣化を十分に防止することができる。
【0024】
本発明の透過型スクリーンでは、前記光拡散部のヘイズ値は5〜95%であることが好ましい。
これにより、各レンチキュラレンズに入射される光(強度、角度、位相等)の規則性を十分に低下させて、回折光やモアレの発生を十分に抑制しつつ、スクリーンに投影される画像において、にごりやボケの発生を十分に防止・抑制することができる。
【0025】
本発明の透過型スクリーンでは、前記光拡散部の光沢度は5〜40%であることが好ましい。
これにより、それぞれのレンズが一定の間隔で規則的に配置されたフレネルレンズ部とレンチキュラレンズ基板とを重ね合わせることで生じる規則的な干渉パターンの発生を十分に抑制して、回折光やモアレの発生を十分に防止・抑制しつつ、スクリーンに投影される画像におけるざらつき感やボケの発生を十分に防止・抑制することができる。
【0026】
本発明の透過型スクリーンでは、前記光拡散部の表面は略錐状の凹凸形状を有していることが好ましい。
これにより、回折光やモアレの発生をより効果的に防止・抑制することができる。
本発明の透過型スクリーンでは、前記光拡散部は一方の表面が粗面化された樹脂シートであることが好ましい。
これにより、回折光やモアレの発生をより効果的に防止・抑制することができる。
【0027】
本発明のリア型プロジェクタは、本発明の透過型スクリーンを備えたことを特徴とする。
これにより、好適な視野角分布を有するリア型プロジェクタを提供することができる。
本発明のリア型プロジェクタは、投写光学ユニットと、導光ミラーと、本発明の透過型スクリーンとを備えたことを特徴とする。
これにより、好適な視野角分布を有するリア型プロジェクタを提供することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板およびレンチキュラレンズ基板は、それぞれ、個別基板とウエハーの双方を含むものとする。
図1は、本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板の好適な実施形態を模式的に示す平面図、図2は、本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板の好適な実施形態を模式的に示す縦断面図であり、図1中のX−X線における断面図である。また、図3は、本発明のレンチキュラレンズ基板の好適な実施形態を模式的に示す縦断面図である。なお、図1〜図3は、レンチキュラレンズ用凹部付き基板、レンチキュラレンズ基板を模式的に示す図であり、実際の寸法を反映するものではない(後述する図4〜図13についても同様)。すなわち、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2、レンチキュラレンズ基板1に対する、凹部3、レンチキュラレンズ(転写したレンチキュラレンズ)8等の大きさが実際より大きくなるように示している。
【0029】
図1および図2に示すように、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2では、所定方向に延設された溝状の凹部(レンチキュラレンズ用凹部)3を複数個有している。凹部3の幅(基板の主面方向に略平行な方向で、かつ、長手方向に対して垂直な方向の長さ)は、特に限定されないが、10〜500μmであるのが好ましく、30〜300μmであるのがより好ましく、70〜200μmであるのがさらに好ましい。凹部3の幅が前記範囲内の値であると、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2をレンチキュラレンズ基板1の製造に用いた場合、該レンチキュラレンズ基板1を有するスクリーン(特に、後述するような透過型スクリーン200)に投影される画像において十分な解像度を得ることができるとともに、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2の生産性をさらに高めることができる。また、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2においては、隣接する凹部3−凹部3間のピッチ(凹部3の幅方向でのピッチ)は、10〜500μmであるのが好ましく、30〜300μmであるのがより好ましく、70〜200μmであるのがさらに好ましい。なお、本明細書中において、1つの凹部(後に詳述するレンチキュラレンズについても同様)とは、実質的に一方向に向かって延在するもののことを指す。
【0030】
また、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2上に設けられた凹部3のうち、少なくとも2つは、その長手方向が互いに異なるものである。すなわち、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2は、その長手方向が互いに異なる方向である複数個の凹部3を有している。このように、長手方向が互いに異なる方向である複数個の凹部3を有するものであることにより、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2は、好適な視野角分布を有するレンチキュラレンズ基板1の製造に好適に用いることができるものとなる。
【0031】
そして、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2においては、延設方向(長手方向)が同一である複数個の凹部3で構成されたブロックが複数個形成されている。このように、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2が、延設方向(長手方向)が同一である複数個の凹部3で構成されたブロックを複数個有するものであると、当該レンチキュラレンズ用凹部付き基板2を用いて製造されるレンチキュラレンズ基板1の視野角分布をより好適に調整することができる。
【0032】
図示の構成では、前記ブロックとして、図中の上下方向(第1の方向)に延在する複数個の凹部3で構成される第1のブロック31と、図中の左右方向(第2の方向)に延在する複数個の凹部3で構成される第2のブロック32と、図中の上下斜め方向(第3の方向)に延在する(第1のブロック31を構成する凹部3および第2のブロック32を構成する凹部3に対して、所定角度傾斜した方向に延在する)複数個の凹部3で構成される第3のブロック33とが設けられている。このように、凹部3は、各ブロック間で延設方向が互いに異なるものであるのが好ましい。これにより、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2を用いて製造されるレンチキュラレンズ基板1の視野角分布をより好適に調整することができる。
【0033】
第1のブロック31を構成する凹部3の延設方向(第1の方向)と、第2のブロック32を構成する凹部3の延設方向(第2の方向)とで成す角θは、特に限定されないが、40〜90°であるのが好ましい。これにより、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2を用いて製造されるレンチキュラレンズ基板1の視野角分布をより好適に調整することができる。ただし、θは、2つの直線が成す角度であり、0°≦θ≦90°であるものとする。図示の構成では、第1の方向は、第2の方向に対して略垂直となっている。θは約90°である。これにより、前述した効果はさらに顕著なものとなる。
【0034】
第3のブロック33を構成する凹部3の延設方向(第3の方向)は、以下のような条件を満足するのが好ましい。すなわち、第1の方向と前記第3の方向とで成す角が20〜70°であり、かつ、第2の方向と前記第3の方向とで成す角が20〜70°であるのが好ましい。これにより、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2を用いて製造されるレンチキュラレンズ基板1の視野角分布をさらに好適に調整することができる。
【0035】
また、図示の構成では、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2の面方向の各部位において、前記ブロック(第1のブロック31、第2のブロック32および第3のブロック33)の配置パターンが異なっている。すなわち、図1中の左側の領域は、第1のブロック31と第2のブロック32とで構成されているのに対し、図1中の右側の領域は、第1のブロック31と第2のブロック32と第3のブロック33とで構成されている。このように、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2の各部位において、ブロックの配置パターンが異なるものであると、基板の各部位に応じて視野角分布をより好適に調整することができる。より具体的には、レンチキュラレンズ基板1を後述するようなスクリーンに用いた場合に、スクリーンの場所に応じた視野角の調整が可能となり、スクリーン全体としての視野角分布を均一なものとすることができる。
【0036】
特に、本実施形態のレンチキュラレンズ用凹部付き基板2では、図1中の右側の領域において、第1のブロック31と第2のブロック32とが繰り返し規則的に配置されている。これにより、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2を用いて製造されるレンチキュラレンズ基板1の視野角分布をさらに好適に調整することができる。
【0037】
なお、各ブロック(第1のブロック31、第2のブロック32、第3のブロック33)を構成する凹部3の数は、特に限定されるものではない。また、図1では、ブロックの形状を略正方形状とした場合を例に挙げているが、ブロックの形状は、これに限定されず、略正六角形状、略正三角形状等、いかなる形状であってもよい。
【0038】
また、前記ブロック(第1のブロック31、第2のブロック32、第3のブロック33)の1個当たりの大きさ(基板の主面に垂直な方向から見たときの投影面積)は、特に限定されないが、900μm〜2.25mmであるのが好ましく、8100μm〜0.81mmであるのがより好ましく、44100〜360000μmであるのがさらに好ましい。これにより、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2を用いて製造されるレンチキュラレンズ基板1の視野角分布をより好適に調整することができる。
【0039】
上記のようなレンチキュラレンズ用凹部付き基板2を用いることにより、図3(および後述する図10)に示すような、所定方向に延設され、かつ、その長手方向が互いに異なる方向である複数個のレンチキュラレンズ8を複数個有するレンチキュラレンズ基板1を得ることができる。レンチキュラレンズ基板1については、後に詳述する。
次に、本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板の製造方法の一例について、図4〜図6を参照しながら詳細に説明する。図4〜図6は、レンチキュラレンズ用凹部付き基板の製造方法を模式的に示す縦断面図である。
まず、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2を製造するに際し、基板5を用意する。
基板5としては、厚さが均一で、たわみや傷のないものが好適に用いられる。また、基板5は、洗浄等により、その表面が清浄化されているものが好ましい。
【0040】
基板5の構成材料は、特に限定されず、例えば、無アルカリガラス、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウ珪酸ガラス等が挙げられる。レンチキュラレンズ用凹部付き基板2を用いて、図3、図10に示すような構成のレンチキュラレンズ基板を製造する場合においては、基板5の構成材料としては、無アルカリガラス、ソーダガラス、結晶性ガラス(例えば、ネオセラム等)が好ましい。無アルカリガラス、ソーダガラス、結晶性ガラスは、加工が容易であるとともに、得られる凹部付き基板を好適な光学的特性を有するものとすることができる。また、無アルカリガラス、ソーダガラス、結晶性ガラスは、比較的安価であり、製造コストの面からも有利である。
基板5の厚さは、基板5を構成する材料、屈折率等の種々の条件により異なるが、通常、0.3〜20mm程度であるのが好ましく、2〜8mm程度であるのがより好ましい。厚さをこの範囲内とすると、必要な光学特性を備えたコンパクトなレンチキュラレンズ用凹部付き基板2を得ることができる。
【0041】
<1>図4(a)に示すように、用意した基板5の表面に、マスク6を形成する(マスク形成工程)。また、これとともに、基板5の裏面(マスク6を形成する面と反対側の面)に裏面保護膜69を形成する。もちろん、マスク6および裏面保護膜69は同時に形成することもできる。
マスク6は、後述する工程<2>において、初期孔61を好適に形成することができるとともに、後述する工程<3>におけるエッチングに対する耐性を有するものが好ましい。換言すれば、マスク6は、エッチングレートが、基板5と略等しいか、または、基板5に比べて小さくなるように構成されるのが好ましい。
【0042】
かかる観点からは、このマスク6を構成する材料としては、例えば、Cr、Au、Ni、Ti、Pt等の金属やこれらから選択される2種以上を含む合金、前記金属の酸化物(金属酸化物)、シリコン、樹脂等が挙げられる。また、マスク6を、Cr(または酸化Cr)/Auのように異なる材料からなる複数の層の積層構造としてもよい。
【0043】
マスク6の形成方法は特に限定されないが、マスク6を、Cr、Au等の金属材料や金属酸化物(例えば、酸化Cr)から構成する場合、マスク6は、例えば、蒸着法やスパッタリング法等により、好適に形成することができる。また、マスク6をシリコンから構成する場合、マスク6は、例えば、スパッタリング法やCVD法等により、好適に形成することができる。
【0044】
マスク6が主として酸化CrまたはCrで構成されるものである場合、後述する初期孔形成工程において初期孔61を容易に形成することができるとともに、後述するエッチング工程においては基板5をより確実に保護することができる。また、マスク6が主として酸化Crで構成されたものであると、例えば、後述するエッチング工程において、エッチング液として一水素二フッ化アンモニウム(NHHF)溶液または、フッ化アンモニウム溶液を用いることができる。4wt%以下の一水素二フッ化アンモニウム溶液または、フッ化アンモニウムは毒劇物ではないため、作業中の人体や環境への影響をより確実に防止することができる。なお、マスク6が主として酸化Crで構成されるものである場合、例えば、まず、酸化Cr膜を形成し、その後、少なくともその表面にCr膜を形成することにより、マスク6としてもよい。無論、逆構成でCr膜を形成し、その後、少なくとも表面付近を酸化して、酸化Crを形成しても良い。
【0045】
マスク6の厚さは、マスク6を構成する材料によっても異なるが、0.05〜2.0μm程度が好ましく、0.1〜0.5μm程度がより好ましい。厚さが前記下限値未満であると、後述する工程<3>でウェットエッチングを施す際に、基板5のマスクした部分を十分に保護できない可能性がある。一方、上限値を超えると、マスク6の構成材料等によっては、マスク6の内部応力によりマスク6が剥がれ易くなる場合がある。
【0046】
なお、裏面保護膜69は、次工程以降で基板5の裏面を保護するためのものである。この裏面保護膜69により、基板5の裏面の侵食、劣化等が好適に防止される。この裏面保護膜69は、例えば、マスク6と同様の材料で構成されている。このため、裏面保護膜69は、マスク6の形成と同時に、マスク6と同様に設けることができる。
【0047】
<2>次に、図4(b)に示すように、マスク6に、後述するエッチングの際のマスク開口となる、基板5に形成される凹部3に対応する、複数個の初期孔61を形成する(初期孔形成工程)。
本実施形態では、初期孔61の形成をレーザ光の照射により行う。これにより、複数個(多数個)の凹部(レンチキュラレンズ用凹部)を有するレンチキュラレンズ用凹部付き基板を生産性良く製造することができる。特に、大面積のレンチキュラレンズ用凹部付き基板にも簡単に凹部を形成することができる。また、所望のパターンで配置された凹部を容易かつ確実に形成することができる。なお、初期孔の形成は、いかなる方法で行われるものであってもよいが、本実施形態のように、レーザ光の照射により初期孔を形成すると、ドリル刃やルーター刃を用いた切削により形成する場合に比べて、初期孔や後述するレンチキュラレンズの大きさ、形状等を精確にコントロールすることができる。特に、本発明ではレンチキュラレンズの形状が、通常のレンチキュラレンズの形状に比べて複雑であるため、切削では最終的に形成されるレンチキュラレンズの形状を十分に制御することが極めて困難であるのに対し、レーザ光の照射により初期孔を形成した場合、容易かつ確実にレンチキュラレンズの形状をコントロールすることができる。また、このような、初期孔の形成をレーザ光の照射により行うことによる効果(メリット)は、レンチキュラレンズが後述するように十分に微細なものである場合(レンチキュラレンズの幅や、隣接するレンチキュラレンズ−レンチキュラレンズ間のピッチ等が十分に小さい場合)に特に顕著なものとなる。
【0048】
また、マスク6に初期孔61を形成するとき、図4(b)に示すように、マスク6だけでなく基板5の表面の一部も同時に除去し、初期凹部51を形成してもよい。これにより、後述する工程<3>でエッチングを施す際に、エッチング液との接触面積が大きくなり、侵食を好適に開始することができる。また、この初期凹部51の深さの調整により、凹部3の深さ(レンズの最大厚さ)をより確実に調整することもできる。さらに、初期凹部51の深さをコントロールする事で、レンチキュラレンズの断面形状をより確実にコントロールすることも出来る。初期凹部51の深さは、特に限定されないが、50.0μm以下とするのが好ましく、5μm以下とするのがより好ましく、0.05〜0.15μm程度とするのがさらに好ましい。なお、初期凹部51の深さは、実際の穴が形成されなくてもレーザ光でダメージを受けた部位(ダメージ部)の深さと考えても良い。また、凹部、ダメージ部は、基板表面の面積が広く、深さとともに狭くなる。
【0049】
このように、レーザ光の照射によりマスクに初期孔を形成することで、簡単かつ安価にマスク6に開口部(初期孔61)を形成することができる。また、レーザ光の照射によれば、大きな基板に対する処理も容易に行うことができる。
また、マスクに初期孔を形成する際、図1に示すような各凹部3に対応する形状の初期孔を個々に(独立して)形成してもよいが、図11に示すように、各凹部に対応する初期孔が接続されるように(連続して)形成してもよい。これにより、初期孔の形成効率を特に優れたものとし、結果として、レンチキュラレンズ用凹部付き基板、レンチキュラレンズ基板、透過型スクリーン、リア型プロジェクタの生産効率を向上させることができる。また、各凹部に対応する初期孔が接合するように(連続して)形成されていると、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2を用いて製造されるレンチキュラレンズ基板の視野角分布をさらに好適に調整することができる。このような初期孔61は、例えば、図11に示すような(初期孔61)パターンに沿って、レーザ光を連続しての照射することにより、好適に形成することができる。
【0050】
図11に示すように初期孔61を形成した場合には、図12に示すような凹部3を有するレンチキュラレンズ用凹部付き基板を得ることができる。このように、本発明では、各凹部(各レンチキュラレンズ)が、例えば、その端部付近で接合していてもよい。このような場合においては、互いに接合されている複数個のレンチキュラレンズのうち少なくとも2つにおいて、その長手方向が互いに異なるものであればよい。
また、図12に示すように、レンチキュラレンズのうち少なくとも2つが接続(連続)していることにより、レンチキュラレンズ基板の視野角分布をさらに好適に調整することができる。
【0051】
<3>次に、図5(c)に示すように、マスク6を用いて基板5にエッチングを施し、基板5上に多数の凹部3を形成する(エッチング工程)。
エッチングの方法は、特に限定されず、例えば、ウェットエッチング、ドライエッチング等が挙げられる。以下の説明では、ウェットエッチングを用いる場合を例に挙げて説明する。
【0052】
初期孔61が形成されたマスク6で被覆された基板5に対して、エッチング(ウェットエッチング)を施すことにより、図5(c)に示すように、基板5は、マスク6が存在しない部分、すなわち初期孔61より食刻され、基板5上に、初期孔61に対応する形状の凹部3が多数形成される。
また、本実施形態では、工程<2>でマスク6に初期孔61を形成した際に、基板5の表面に初期凹部51を形成している。これにより、エッチングの際、エッチング液との接触面積が大きくなり、侵食を好適に開始することができる。
【0053】
また、ウェットエッチング法を用いると、凹部3を好適に形成できる。そして、エッチング液として、例えば、フッ酸を含むエッチング液(フッ酸系エッチング液)を用いると、基板5をより選択的に食刻することができ、凹部3を好適に形成することができる。
マスク6が主として酸化Cr(またはCr)で構成されたものである場合、フッ酸系エッチング液としては、一水素二フッ化アンモニウム溶液または、フッ化アンモニウム溶液が特に好適である。4wt%以下の一水素二フッ化アンモニウム溶液または、フッ化アンモニウム溶液は毒劇物ではないため、作業中の人体や環境への影響を防止することができる。
また、ウェットエッチングによれば、ドライエッチングに比べて簡単な装置で処理を行うことができ、さらに、一度に多くの基板に対して処理を行うことができる。これにより生産性が向上し、安価にレンチキュラレンズ用凹部付き基板2を提供することができる。
【0054】
<4>次に、図6(d)に示すように、マスク6を除去する(マスク除去工程)。また、この際、マスク6の除去とともに、裏面保護膜69も除去する。
マスク6が主としてCrで構成されたものである場合、マスク6の除去は、例えば、硝酸第二セリウムとアンモニウムと過塩素酸とを含む混合物を用いたエッチングにより行うことができる。
【0055】
以上により、図6(d)、図1および図2に示すように、基板5上に多数の凹部3が形成されたレンチキュラレンズ用凹部付き基板2が得られる。
凹部3は、比較的緻密に形成されているのが好ましい。具体的には、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2を平面視したときに、凹部3が形成されている有効領域において、凹部3が占める面積の割合が90%以上であるのが好ましく、96%以上であるのがより好ましい。凹部3が占める面積の割合が90%以上であると、凹部以外を通過する直射光をより少なくすることができ、光利用率をさらに向上させることができる。
【0056】
なお、上記では説明を省略したが、図6(d)および図1に示すように、基板5上にアライメントマーク4を設けてもよい。このアライメントマーク4は、前記レンチキュラレンズ基板1や、レンチキュラレンズ基板1を用いて様々なものを製造する際に、位置決めの指標とされる。
アライメントマーク4の形成位置は特に限定されないが、例えば、図1に示すように、アライメントマーク4を凹部3の形成領域外に形成することができる。
アライメントマーク4は、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2上に複数箇所設けるのが好ましい。特に、アライメントマーク4はレンチキュラレンズ用凹部付き基板2の角部に複数箇所設けるのが好ましい。これにより、位置決めをより容易に行うことができるようになる。
【0057】
図1は、アライメントマーク4を十字型にした例を示している。アライメントマーク4の形状は、特に限定されないが、図1に示すように、角を形成する角部41を有しているのが好ましい。このようにアライメントマーク4が角部41を有していると、位置決めをより正確に行うことができるようになる。
さらには、図1に示すように、アライメントマーク4は、その中心部位を示すマーク(図1では円形の開口44)を有しているのが好ましい。これにより、位置決めの精度をさらに向上させることができる。
【0058】
また、アライメントマーク4の構成(構造)や形成方法は、特に限定されず、例えば、図6(d)や図1に示すように、基板5上に層を形成することにより、アライメントマークを設けてもよく、また、基板5上に、凹部3とは異なる形状を有する窪みを、アライメントマークとして設けてもよい。
なお、上述した実施形態では、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2の凹部3を形成する領域外にアライメントマーク4を形成したが、凹部3を形成する領域内にアライメントマーク4を形成してもよいことは言うまでもない。
このアライメントマーク4は、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2を用いて種々のものを組み立てるとき、様々な位置決めに用いることができる。
【0059】
次に、上述したようなレンチキュラレンズ用凹部付き基板2を用いて、レンチキュラレンズ基板を製造する方法について、図7を参照しながら説明する。図7は、レンチキュラレンズ基板の製造方法を示す模式的な縦断面図である。
なお、本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板およびレンチキュラレンズ基板は、以下に述べる透過型スクリーンやリア型プロジェクタ以外にも、例えば、液晶表示装置(液晶パネル)、有機または無機EL(Electro luminescence:エレクトロルミネッセンス)表示装置、CCD、光通信素子等の各種電気光学装置、その他の装置等に用いることができるのは言うまでもない。
【0060】
<5>まず、図7(e)に示すように、カバーガラス13を、接着剤を介して、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2の凹部3が形成された面に接合する。
この接着剤が硬化する(固化する)ことにより、樹脂層(接着剤層)14が形成される。また、これにより、樹脂層14に、凹部3に充填された樹脂で構成され、凸レンズとして機能するレンチキュラレンズ8が形成される。
なお、この接着剤には、基板5の屈折率よりも高い屈折率(例えばn=1.60程度)の光学接着剤等が好適に用いられる。
【0061】
<6>次に、図7(f)に示すように、カバーガラス13の厚さを薄くする。
これは、カバーガラス13に、例えば、研削、研磨、エッチング等の処理を施すことにより行うことができる。
カバーガラス13の厚さは、特に限定されないが、必要な光学特性を備えたレンチキュラレンズ基板1を得る観点から、10〜1000μm程度が好ましく、20〜150μm程度がより好ましい。
【0062】
なお、積層したカバーガラス13が、以降の工程を行うのに最適な厚さの場合には、本工程は行わなくてもよい。また、カバーガラス13は、樹脂で構成されたものであっても良い。
これにより、図3に示すような、複数のレンチキュラレンズ8を有するレンチキュラレンズ基板1が得られる。
【0063】
特に、上記のような方法によると、容易に大型のレンチキュラレンズ基板1を製造することができる。これにより、貼り合わせの繋ぎ目のない、高品質の大型スクリーンを製造することができる。
このようにして得られるレンチキュラレンズ基板1は、前述したレンチキュラレンズ用凹部付き基板2の凹部3に対応する形状、大きさのレンチキュラレンズ8を有するものとなる(図1参照)。
【0064】
すなわち、図1、図2に示すようなレンチキュラレンズ用凹部付き基板2を用いて製造されるレンチキュラレンズ基板1は、レンチキュラレンズ8のうち、少なくとも2つが、その長手方向が互いに異なるものとなる。すなわち、レンチキュラレンズ基板1は、その長手方向が互いに異なる方向である複数個のレンチキュラレンズ8を有している。このように、長手方向が互いに異なる方向である複数個のレンチキュラレンズ8を有するものであることにより、レンチキュラレンズ基板1は、好適な視野角分布を有するものとなる。
【0065】
そして、レンチキュラレンズ基板1においては、延設方向(長手方向)が同一である複数個のレンチキュラレンズ8で構成されたブロックが複数個形成されている。このように、レンチキュラレンズ基板1が、延設方向(長手方向)が同一である複数個のレンチキュラレンズ8で構成されたブロックを複数個有するものであると、当該レンチキュラレンズ基板1を、特に優れた視野角分布を有するものとすることができる。
【0066】
そして、レンチキュラレンズ基板1は、前記ブロックとして、前述した第1のブロック31に対応する第1のブロック(転写した第1のブロック)81と、前述した第2のブロック32に対応する第2のブロック(転写した第2のブロック)82と、前述した第3のブロック33に対応する第3のブロック(転写した第3のブロック)83とを有している(図1参照)。このように、レンチキュラレンズ8は、各ブロック間で延設方向が互いに異なるものであるのが好ましい。これにより、レンチキュラレンズ基板1の視野角分布をより好適なものとすることができる。
【0067】
また、前述したレンチキュラレンズ用凹部付き基板2と同様に、第1のブロック81を構成するレンチキュラレンズ8の延設方向(第1の方向)と、第2のブロック82を構成するレンチキュラレンズ8の延設方向(第2の方向)とで成す角θは、特に限定されないが、40〜90°であるのが好ましい。これにより、レンチキュラレンズ基板1の視野角分布をより好適なものとすることができる。ただし、θは、2つの直線が成す角度であり、0°≦θ≦90°であるものとする。
【0068】
第3のブロック83を構成するレンチキュラレンズ8の延設方向(第3の方向)は、以下のような条件を満足するのが好ましい。すなわち、第1の方向と前記第3の方向とで成す角が20〜70°であり、かつ、第2の方向と前記第3の方向とで成す角が20〜70°であるのが好ましい。これにより、レンチキュラレンズ基板1の視野角分布をさらに優れたものとすることができる。
【0069】
また、前述したようなレンチキュラレンズ用凹部付き基板2を用いることにより、得られるレンチキュラレンズ基板1は、レンチキュラレンズ基板1の面方向の各部位において、前記ブロック(第1のブロック31、第2のブロック32および第3のブロック33)の配置パターンが異なるものとなる(図1参照)。このように、レンチキュラレンズ基板1の各部位において、ブロックの配置パターンが異なるものであると、基板の各部位に応じて視野角分布をより好適に調整することができる。より具体的には、レンチキュラレンズ基板1を後述するようなスクリーンに用いた場合に、スクリーンの場所に応じた視野角の調整が可能となり、スクリーン全体としての視野角分布を均一なものとすることができる。
【0070】
特に、前述したようなレンチキュラレンズ用凹部付き基板1を用いることにより、レンチキュラレンズ基板1は、第1のブロック31と第2のブロック32とが繰り返し規則的に配置された領域を有するものとなる。これにより、レンチキュラレンズ基板1の視野角分布をさらに好適なものとすることができる。
なお、各ブロック(第1のブロック81、第2のブロック82、第3のブロック83)を構成するレンチキュラレンズ8の数は、特に限定されるものではない。また、複数個のレンチキュラレンズ8により形成される各ブロックの形状は、特に限定されず、例えば、略正方形状、略正六角形状、略正三角形状等、いかなる形状であってもよい。
【0071】
また、前記ブロック(第1のブロック81、第2のブロック82、第3のブロック83)の1個当たりの大きさ(基板の主面に垂直な方向から見たときの投影面積)は、特に限定されないが、900μm〜2.25mmであるのが好ましく、8100μm〜0.81mmであるのがより好ましく、44100〜360000μmであるのがさらに好ましい。これにより、レンチキュラレンズ基板1の視野角分布をより好適に調整することができる。
【0072】
また、レンチキュラレンズ8の幅(基板の主面方向に略平行な方向で、かつ、長手方向に対して垂直な方向の長さ)は、特に限定されないが、10〜500μmであるのが好ましく、30〜300μmであるのがより好ましく、70〜200μmであるのがさらに好ましい。レンチキュラレンズ8の幅が前記範囲内の値であると、レンチキュラレンズ基板1をスクリーン(特に、後述するような透過型スクリーン200)の製造に用いる場合、スクリーンに投影される画像において十分な解像度を得ることができるとともに、レンチキュラレンズ基板1の生産性をさらに高めることができる。また、レンチキュラレンズ基板1においては、隣接するレンチキュラレンズ8−レンチキュラレンズ8間のピッチ(レンチキュラレンズ8の幅方向でのピッチ)は、10〜500μmであるのが好ましく、30〜300μmであるのがより好ましく、70〜200μmであるのがさらに好ましい。
【0073】
また、本発明のレンチキュラレンズ基板は、レンチキュラレンズ以外のレンズ(例えば、マイクロレンズ等)を有するものであってもよい。
なお、前記レンチキュラレンズ基板の製造方法の説明においては、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2の凹部3に樹脂を充填してカバーガラス13で挟み込み、該樹脂でレンチキュラレンズ8を構成した場合を例に挙げて説明したが、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2を型として用いた2P法(フォトポリマゼーション)によってレンチキュラレンズ基板を製造することもできる。
【0074】
以下、2P法によるレンチキュラレンズ基板の製造方法を、図8、図9を参照しながら説明する。図8、図9は、レンチキュラレンズ基板の他の製造方法を模式的に示す縦断面図である。
まず、図8(a)に示すように、上記の方法によって製造された、レンチキュラレンズ用の凹部3が形成されたレンチキュラレンズ用凹部付き基板2を準備する。本方法では、この凹部3が形成されたレンチキュラレンズ用凹部付き基板2を型として用いる。これら凹部3に樹脂が充填されることにより、レンチキュラレンズ8が形成される。なお、凹部3の内面には、例えば離型剤等が塗布されていてもよい。そして、このレンチキュラレンズ用凹部付き基板2を、例えば凹部3が鉛直上方に開放するように設置する。
【0075】
<C1>次に、凹部3が形成されたレンチキュラレンズ用凹部付き基板2上に、樹脂層141(レンチキュラレンズ8)を構成することとなる未硬化の樹脂を供給する。
<C2>次に、かかる樹脂に透明基板53を接合し、押圧・密着させる。
<C3>次に、前記樹脂を硬化させる。この硬化方法は、樹脂の種類によって適宜選択され、例えば、紫外線照射、加熱、電子線照射等が挙げられる。
これにより、図8(b)に示すように、樹脂層141が形成され、また、凹部3内に充填された樹脂により、レンチキュラレンズ8が形成される。
【0076】
<C4>次に、図8(c)に示すように、型であるレンチキュラレンズ用凹部付き基板2をレンチキュラレンズ8から取り外す。このようにして、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2から取り外された、レンチキュラレンズ8が形成された樹脂層141を、そのままスクリーンとして用いても良いが、例えば、以下に説明するような<C5>〜<C7>のような処理を、さらに施しても良い。
【0077】
<C5>次に、図9(d)に示すように、例えばレンチキュラレンズ8が鉛直上方に向くように透明基板53を設置した後、樹脂層142を構成することとなる未硬化の樹脂を、レンチキュラレンズ8上に供給する。この供給方法としては、例えば、スピンコート等の塗布法、平板の型等を使った2P法等が挙げられる。
【0078】
<C6>次に、図10に示すように、基板(ガラス層)54をかかる樹脂に接合し、押圧・密着させた後、かかる樹脂を硬化させ、樹脂層142を形成する。基板54の構成材料としては、例えば、前述した基板5と同様の構成材料等が挙げられる。
<C7>その後、必要に応じ、基板54の厚さを研削、研磨等により調整してもよい。
これにより、図10に示すような、多数のレンチキュラレンズ8を有するレンチキュラレンズ基板1が得られる。
【0079】
なお、前述した実施形態では、裏面保護膜69を除去するものとして説明したが、裏面保護膜69が実質的に透明なものであったり、また、得られる凹部付き基板を型として使用する場合には、必ずしも裏面保護膜69は除去しなくてもよい。
また、前述した実施形態では、裏面保護膜69を設けて凹部3を形成する方法について説明したが、裏面保護膜69を設けずに凹部3を形成する方法であってもよい。
【0080】
また、上記では、1枚のレンチキュラレンズ用凹部付き基板を用いて、平凸レンズ(平凸型レンチキュラレンズ)を備えたレンチキュラレンズ基板を得るものとして説明したが、本発明のレンチキュラレンズ基板は、これに限定されるものではない。例えば、2枚のレンチキュラレンズ用凹部付き基板を用いて両凸レンズを備えたレンチキュラレンズ基板を製造することもできる。
【0081】
また、以上の説明では、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2として、ガラス基板を用いているが、本発明では、前記基板5の構成材料は、ガラスに限定されず、例えば、金属や樹脂等であってもよい。また、基板5は、凹部付き基板としたときに、実質的に透明とすることができるものであるのが好ましいが、例えば、前述した2P法のように、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2を型として用いる場合等は、基板5として光の透過率が低いものを用いてもよい。
【0082】
次に、図3に示したレンチキュラレンズ基板1を備えた透過型スクリーンについて、図13、図14を参照しながら説明する。図13は、本発明の透過型スクリーンの光学系を模式的に示す縦断面図、図14は、図13に示す透過型スクリーンの分解斜視図である。なお、図13中においては、レンチキュラレンズ基板1を簡略化して示した。すなわち、図13中においては、レンチキュラレンズ基板1として、樹脂層14のみを示し、レンチキュラレンズ用凹部付き基板2やカバーガラス13等は省略して示した。
【0083】
この透過型スクリーン200は、出射面側表面にフレネルレンズが形成されたフレネルレンズ部210と、フレネルレンズ部210の出射面側に配置され入射面側表面に多数のレンチキュラレンズ8が形成されたレンチキュラレンズ基板1と、フレネルレンズ部210とレンチキュラレンズ基板1との間に配置された光拡散部230とを備えている。
【0084】
このように、透過型スクリーン200は、レンチキュラレンズ基板1を有している。上述したように、本発明のレンチキュラレンズ基板1では、複数個のレンチキュラレンズ8が、異なる方向に延設されているので(その長手を縦、横、斜めの方向に向けて配されているので)、各方向における視野角を均一にすることが可能になる。これにより、透過型スクリーン200は、特に優れた表示品質を有するものとなる。
【0085】
さらに、本発明のレンチキュラレンズ基板1では、同一方向に向いた複数のレンチキュラレンズ8からなるブロックが構成され、レンチキュラレンズ8の長手方向の異なる複数のブロック(第1のブロック81、第2のブロック82、第3のブロック83)が組み合わせられて配列されている。これにより、レンチキュラレンズ基板1は、各方向における視野角分布がより均一なものとなり、透過型スクリーン200は、特に優れた表示品質を有するものとなる。
【0086】
また、本実施形態のように、フレネルレンズ部210とレンチキュラレンズ基板1との間に光拡散部230が配置されることにより、透過型スクリーン200の回折光やモアレの発生を、より効果的に防止・抑制することができる。すなわち、図13に示すように、レンチキュラレンズ基板1の入射面側に光拡散部230を配置することにより、各レンチキュラレンズに入射される光(強度、角度、位相等)の規則性が低下し、レンチキュラレンズ基板1における回折光の発生が、より効果的に防止・抑制される。
【0087】
また、図示のように、フレネルレンズ部210とレンチキュラレンズ基板1との間に光拡散部230を配置することにより、フレネルレンズを通過した光はいったん光拡散部230で拡散された後にレンチキュラレンズ基板1に入射されるようになる。その結果、規則的な干渉パターンの発生が防止・抑制され、フレネルレンズ部210とレンチキュラレンズ基板1におけるモアレの発生が防止・抑制される。
【0088】
また、本実施形態の透過型スクリーン200においては、光拡散部230は、一方の表面が粗面化された(略表面で光拡散する)いわゆる表面光拡散方式の樹脂シートである。このため、光拡散機能は樹脂シート表面で発揮されるため、樹脂シートを薄くしても光拡散機能の低下が防止される。このため、フレネルレンズ部210とレンチキュラレンズ基板1との間隔を短くすることができ、内部拡散によるゴーストの発生、コントラスト低下および透過率の低下を防止・抑制することができる。樹脂シートは、例えば、ブラスト処理等により粗面化された型を使用して、キャスト法や押し出し成形法により樹脂シートへの転写を行う方法により製造することができる。このような方法で製造することにより、回折光やモアレの発生が十分に防止された光拡散部を、比較的簡単な方法で製造することができる。
【0089】
光拡散部230のヘイズ値(HAZE値:拡散透過率をPd、全透過率をPaとしたとき、(Pd/Pa)×100で表される値)は、5〜95%であるのが好ましく、20〜93%であるのがより好ましく、50〜75%であるのがさらに好ましい。光拡散部230のヘイズ値が前記範囲内の値であると、各レンチキュラレンズ8に入射される光(強度、角度、位相等)の規則性を十分に低下させて、回折光やモアレの発生を十分に抑制しつつ、スクリーンに投影される画像において、にごりやボケの発生を十分に防止・抑制することができる。
【0090】
また、光拡散部230の光沢度は、5〜40%であるのが好ましく、10〜35%であるのがより好ましく、15〜30%であるのがさらに好ましい。光拡散部230の光沢度が前記範囲内の値であると、それぞれのレンズが一定の間隔で規則的に配置されたフレネルレンズ部210とレンチキュラレンズ基板1とを重ね合わせることで生じる規則的な干渉パターンの発生を十分に抑制して、回折光やモアレの発生をより効果的に防止・抑制しつつ、スクリーンに投影される画像におけるざらつき感やボケの発生を十分に防止・抑制することができる。なお、光拡散部230の光沢度は、入射角60°としたとき、入射光量に対する反射光量の割合(%)で表される値である。
【0091】
また、光拡散部230を構成する樹脂シートの表面は、略錐状体の凹凸形状を有しているのが好ましい。これにより、回折光やモアレの発生をより効果的に防止・抑制することができる。また、光拡散部230を構成する樹脂シートの表面が略錐状体の凹凸形状を有するものである場合、この略錐状体の高低差は5〜200μmであるのが好ましい。これにより、回折光やモアレの発生をさらに効果的に防止・抑制することができる。
なお、本発明の透過型スクリーンは、上述した構成に限られない。例えば、レンチキュラレンズ基板1の出射面側に、ブラックストライプや光拡散板や他のレンチキュラレンズをさらに採用した透過型スクリーンとすることもできる。
【0092】
以下、前記透過型スクリーンを用いたリア型プロジェクタについて説明する。
図15は、本発明のリア型プロジェクタの構成を模式的に示す図である。
同図に示すように、リア型プロジェクタ300は、投写光学ユニット310と、導光ミラー320と、透過型スクリーン330とが筐体340に配置された構成を有している。
そして、このリア型プロジェクタ300は、その透過型スクリーン330として、上述した視野角分布が均一な透過型スクリーン200を用いている。このため、視野角分布が均一で表示品質の良い優れたリア型プロジェクタとなる。
【0093】
以上説明したように、本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板においては溝状のレンチキュラレンズ用凹部が、また、本発明のレンチキュラレンズ基板においてはレンチキュラレンズが、それぞれ、延設されており、その長手方向が複数の異なる方向を向いて配置されているので、基板の各方向における視野角が均一なものとなる。また、その配置パターンを変えることにより、視野角分布を自在にコントロールすることができる。
【0094】
これにより、例えば、本発明のレンチキュラレンズ基板を用いた透過型スクリーンやリア型プロジェクタは、視野角分布が均一なものとなり、優れた表示品質を有するものとなる。
さらに、初期孔形成工程においてレーザ光を用いることにより、容易かつ確実に、マスクに開口部(初期孔)を形成することができる。その結果、レンチキュラレンズ用凹部付き基板、レンチキュラレンズ基板、透過型スクリーン、リア型プロジェクタ等の生産性が向上する。
【0095】
また、レーザ光の照射によれば、大型の基板に対する処理も容易に行うことができるので、大型の基板を製造する場合に、従来のように複数の基板を貼り合わせる必要がなくなり、貼り合わせの継ぎ目をなくすことができる。これにより高品質で大型のレンチキュラレンズ用凹部付き基板、レンチキュラレンズ基板、透過型スクリーン、リア型プロジェクタ等を簡便な方法で安価に製造することができる。
【0096】
以上、本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板、レンチキュラレンズ基板、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタについて、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板の製造方法では、必要に応じて、任意の目的の工程を追加することもできる。
【0097】
また、本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板、レンチキュラレンズ基板は、前述したような方法により製造されたものに限定されず、いかなる方法で製造されたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、レンチキュラレンズ用凹部付き基板、レンチキュラレンズ基板において、それぞれ、凹部、レンチキュラレンズが(各ブロックが)規則的に配置されたものとして説明したが、凹部、レンチキュラレンズは、ランダムに配されたものであってもよい。
【0098】
また、本発明の透過型スクリーン、リア型プロジェクタは、前述した実施形態のようなものに限定されず、透過型スクリーン、リア型プロジェクタを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。例えば、本発明の透過型スクリーンは、レンチキュラレンズ基板1の出射面側に、ブラックストライプや光拡散板や他のレンズをさらに採用した透過型スクリーンであってもよい。また、前述した実施形態では、光拡散部として樹脂シートを設置した構成について説明したが、光拡散部は、例えば、レンチキュラレンズ用凹部付き基板の凹部が形成されている面とは反対側の面に粗面化処理等を施すことにより形成されたものであってもよい。すなわち、光拡散部は、レンチキュラレンズ用凹部付き基板(レンチキュラレンズ基板)と一体的に形成されたものであってもよい。
【0099】
また、本発明のスクリーン(透過型スクリーン)、リア型プロジェクタは、前述した実施形態のような光拡散部を有していないものであっても良い。すなわち、スクリーン、リア型プロジェクタが、本発明のレンチキュラレンズ基板を有するものである場合、前述したような光拡散部を有していなくても、干渉縞の発生等を十分効果的に防止することができる。
【0100】
また、上述した説明では、本発明のレンチキュラレンズ基板を、透過型スクリーンおよび該透過型スクリーンを備えた投射型表示装置に用いた場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明のレンチキュラレンズ基板を、例えば、CCD、光通信素子等の各種電気光学装置、液晶表示装置(液晶パネル)、有機または無機EL(Electro luminescence:エレクトロルミネッセンス)表示装置、その他の装置等に用いることができるのは言うまでもない。
また、表示装置もリアプロジェクション型の表示装置(リア型プロジェクタ)に限定されず、例えば、フロントプロジェクション型の表示装置に本発明のレンチキュラレンズ基板を用いることができる。
【0101】
【実施例】
(実施例1)
以下のように、レンチキュラレンズ用の凹部を備えたレンチキュラレンズ用凹部付き基板を製造し、このレンチキュラレンズ用凹部付き基板を用いてレンチキュラレンズ基板を製造した。
【0102】
まず、基板として、1.2m×0.7m角、厚さ5mmの無アルカリガラス基板を用意した。
この無アルカリガラス基板を、30℃に加熱した洗浄液(一水素二フッ化アンモニウムと過酸化水素水との混合液)に浸漬して洗浄を行い、その表面を清浄化した。
【0103】
−1A− 次に、この無アルカリガラス基板上に、スパッタリング法にて、総厚さ0.16μmの酸化Cr膜とCr膜(マスクおよび裏面保護膜)を形成した。
−2A− 次に、マスクに対してレーザ光を照射することにより、マスクの中央部113cm×65cmの範囲に多数の初期孔を、所定のパターンに形成した。初期孔は、互いに直交する第1の方向、第2の方向、および、第1の方向と第2の方向とのいずれに対しても45°の傾きを有する第3の方向の、3つの方向に延在するものとして形成した。
なお、レーザ光の照射は、YAGレーザを用いて、第2高調波を使い2mVという条件で行った。
また、この際、無アルカリガラス基板の表面付近に深さ約0.05μmの初期凹部およびダメージ部も形成した。
【0104】
−3A− 次に、無アルカリガラス基板にウェットエッチングを施し、無アルカリガラス基板上に、マスクに形成された初期孔に対応する形状の凹部を多数形成した。基板上に形成された複数の凹部は、図1に示すように、第1の方向、第2の方向、第3の方向のいずれかの方向に延在するものであった。また、基板上には、第1の方向に延在する3個の凹部を有する第1のブロックと、第2の方向に延在する3個の凹部を有する第2のブロックと、第3の方向に延在する3個の凹部を有する第3のブロックとが形成された。
なお、ウェットエッチングは、エッチング液として一水素二フッ化アンモニウム+過酸化水素水水溶液を用い、浸漬時間は5時間とした。
【0105】
−4A− 次に、硝酸第二セリウムとアンモニウムと過塩素酸との混合物を用いてエッチングすることにより、酸化Cr膜(マスクおよび裏面保護膜)を除去し、ウエハー状のレンチキュラレンズ用凹部付き基板を得た。得られた凹部付き基板を平面視したときに、凹部が形成されている有効領域において、凹部が占める面積の割合が96%であった。また、形成された凹部の幅は約140μm、隣接する凹部−凹部間のピッチ(凹部の幅方向でのピッチ)は約140μmであった。また、ブロック1個当たりの大きさ(平面視したときの面積)は、約0.176mmであった。
【0106】
−5A− 次に、レンチキュラレンズ用凹部付き基板の凹部が形成された面に、紫外線(UV)硬化型樹脂(屈折率1.59)を用い、平板ガラスを接合した。
その後、平板ガラスを剥離した。
また、これにより、レンチキュラレンズ用凹部付き基板の凹部に充填された樹脂よりなるレンチキュラレンズが形成された。
【0107】
これにより、多数の長形状のレンチキュラレンズが、その長手方向が縦、横、斜めの異なる方向(第1の方向、第2の方向および第3の方向)となるように配置されて形成された1.2m×0.7mのレンチキュラレンズ基板を得た。形成されたレンチキュラレンズの幅は約140μm、隣接するレンチキュラレンズ−レンチキュラレンズ間のピッチ(レンチキュラレンズの幅方向でのピッチ)は約140μmであった。また、ブロック1個当たりの大きさ(平面視したときの面積)は、約0.176mmであった。
【0108】
(実施例2)
マスクに形成する初期孔の形状を図11に示すように連続したものとし、図12に示すように各凹部がそれぞれの長手方向の端部付近で連続(接合)しているものとした以外は、前記実施例1と同様にしてレンチキュラレンズ用凹部付き基板を得た。得られた凹部付き基板を平面視したときに、凹部が形成されている有効領域において、凹部が占める面積の割合が98%であった。また、形成された凹部の幅は約140μm、隣接する凹部−凹部間のピッチ(凹部の幅方向でのピッチ)は約140μmであった。また、ブロック1個当たりの大きさ(平面視したときの面積)は、約0.176mmであった。
【0109】
その後、上記のようにして得られたレンチキュラレンズ用凹部付き基板を用いて、前記実施例1と同様にして、多数の長形状のレンチキュラレンズが、その長手方向が同一方向となるように配置された1.2m×0.7mのレンチキュラレンズ基板を得た。形成されたレンチキュラレンズの幅は約140μm、隣接するレンチキュラレンズ−レンチキュラレンズ間のピッチ(レンチキュラレンズの幅方向でのピッチ)は約140μmであった。本実施例においては、レンチキュラレンズ用凹部付き基板、レンチキュラレンズ基板を特に生産性良く製造することができた。
【0110】
(比較例)
工程−2A−において、マスクに多数の初期孔を形成する際に、初期孔を略直線状とし、各初期孔について、その長手方向が同一の方向となるように形成した以外は、前記実施例1と同様にして、レンチキュラレンズ用凹部付き基板を得た。
これにより、無アルカリガラス基板上に、レンチキュラレンズ用の多数の長形状の凹部が同一の方向に延在するように配置されたウエハー状のレンチキュラレンズ用凹部付き基板を得た。
【0111】
その後、上記のようにして得られたレンチキュラレンズ用凹部付き基板を用いて、前記実施例1と同様にして、多数の長形状のレンチキュラレンズが、その長手方向が同一方向となるように配置された1.2m×0.7mのレンチキュラレンズ基板を得た。形成されたレンチキュラレンズの幅は約140μm、隣接するレンチキュラレンズ−レンチキュラレンズ間のピッチ(レンチキュラレンズの幅方向でのピッチ)は約140μmであった。
【0112】
(評価)
そして、前記各実施例および比較例で得られたレンチキュラレンズ基板を用いて、図13、図14に示すような透過型スクリーンを作製し、当該スクリーンを用いて図15に示すようなリア型プロジェクタを作製した。各リア型プロジェクタにおいては、いずれも、光拡散部の表面は略錐状の凹凸形状を有しており、光拡散部のヘイズ値は50%、光拡散部の光沢度は15%であった。光拡散部の表面に形成された略錐状の凹凸は、その高低差が平均で100μmであった。
【0113】
得られた各リア型プロジェクタのスクリーンにそれぞれ画像を投射させたところ、明るい画像を表示することができた。
実施例1、2のレンチキュラレンズ基板を用いたリア型プロジェクタでは、スクリーン上に投影された画像を様々な角度から観察した場合であっても、明るく、高品質の画像を視認することができた。これに対し、比較例のレンチキュラレンズ基板を用いたリア型プロジェクタでは、スクリーンの場所や方向によって視野角の偏りがみられた。特に、比較例のリア型プロジェクタでは、上下方向の視野角が狭かった。
【0114】
また、光拡散部を設けなかった以外は、前記と同様にして、透過型スクリーンを作製し、当該スクリーンを用いて図15に示すようなリア型プロジェクタを作製した。これらのリア型プロジェクタのスクリーンに、前記と同様にして画像を投射させた。その結果、実施例1、2のレンチキュラレンズ基板を用いたリア型プロジェクタでは、光拡散部を有していなくても、回折光やモアレの発生が防止されていた。これに対し、比較例のレンチキュラレンズ基板を用いたリア型プロジェクタでは、回折光、モアレの発生が顕著に認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板の好適な実施形態を模式的に示す平面図である。
【図2】 本発明のレンチキュラレンズ用凹部付き基板を模式的に示す縦断面図である。
【図3】 本発明のレンチキュラレンズ基板の好適な実施形態を模式的に示す縦断面図である。
【図4】 レンチキュラレンズ用凹部付き基板の製造方法を模式的に示す縦断面図である。
【図5】 レンチキュラレンズ用凹部付き基板の製造方法を模式的に示す縦断面図である。
【図6】 レンチキュラレンズ用凹部付き基板の製造方法を模式的に示す縦断面図である。
【図7】 レンチキュラレンズ基板の製造方法を模式的に示す縦断面図である。
【図8】 レンチキュラレンズ基板の他の製造方法を模式的に示す縦断面図である。
【図9】 レンチキュラレンズ基板の他の製造方法を模式的に示す縦断面図である。
【図10】 本発明のレンチキュラレンズ基板を模式的に示す縦断面図である。
【図11】 初期孔の形成方法の一例を説明するための平面図である。
【図12】 図11に示す方法で初期孔を形成した場合に得られるレンチキュラレンズ用凹部付き基板を模式的に示す平面図である。
【図13】 本発明の透過型スクリーンの光学系を模式的に示す縦断面図である。
【図14】 図13に示す透過型スクリーンの分解斜視図である。
【図15】 本発明のリア型プロジェクタを模式的に示す図である。
【符号の説明】
1…レンチキュラレンズ基板 2…レンチキュラレンズ用凹部付き基板 3…凹部 31…第1のブロック 32…第2のブロック 33…第3のブロック 4…アライメントマーク 41…角部 44…開口 5…基板 51、52…初期凹部 53…透明基板 54…基板 6…マスク 61…初期孔 69…裏面保護膜 8…転写したレンチキュラレンズ 81…転写した第1のブロック 82…転写した第2のブロック 83…転写した第3のブロック 13…カバーガラス 14…樹脂層 141…樹脂層 142…樹脂層 200…透過型スクリーン 210…フレネルレンズ部 230…光拡散部 300…リア型プロジェクタ 310…投写光学ユニット 320…導光ミラー 330…透過型スクリーン 340…筐体

Claims (27)

  1. 所定方向に延設された溝状の凹部を複数個有するレンチキュラレンズ用凹部付き基板であって、
    その長手方向が互いに異なる方向である複数個の前記凹部を有することを特徴とするレンチキュラレンズ用凹部付き基板。
  2. 複数個の前記凹部で構成されたブロックを複数個有し、
    前記各ブロック内における複数個の前記凹部の長手方向が同一の方向である請求項1に記載のレンチキュラレンズ用凹部付き基板。
  3. 第1の方向に延在する複数個の前記凹部を有する第1のブロックと、
    前記第1の方向とは異なる第2の方向に延在する複数個の前記凹部を有する第2のブロックとを有し、
    前記第1の方向と前記第2の方向とで成す角が40〜90°である請求項2に記載のレンチキュラレンズ用凹部付き基板。
  4. 前記第1の方向は、前記第2の方向に対して、略垂直である請求項3に記載のレンチキュラレンズ用凹部付き基板。
  5. 前記第1のブロックと前記第2のブロックとが、繰り返し規則的に配置されている請求項3または4に記載のレンチキュラレンズ用凹部付き基板。
  6. 前記第1の方向および前記第2の方向とは異なる第3の方向に延在する複数個の前記凹部を有する第3のブロックを有し、
    前記第1の方向と前記第3の方向とで成す角が20〜70°であり、かつ、
    前記第2の方向と前記第3の方向とで成す角が20〜70°である請求項3ないし5のいずれかに記載のレンチキュラレンズ用凹部付き基板。
  7. レンチキュラレンズ用凹部付き基板の面方向の各部位において、前記ブロックの配置パターンが異なる請求項2ないし6のいずれかに記載のレンチキュラレンズ用凹部付き基板。
  8. 前記凹部のうち少なくとも2つがそれぞれの長手方向の端部付近で接続している請求項1ないし7のいずれかに記載のレンチキュラレンズ用凹部付き基板。
  9. 所定方向に延設されたレンチキュラレンズを複数個有するレンチキュラレンズ基板であって、
    その長手方向が互いに異なる方向である複数個の前記レンチキュラレンズを有することを特徴とするレンチキュラレンズ基板。
  10. 複数個の前記レンチキュラレンズで構成されたブロックを複数個有し、
    前記各ブロック内における複数個の前記レンチキュラレンズの長手方向が同一の方向である請求項9に記載のレンチキュラレンズ基板。
  11. 第1の方向に延在する複数個の前記レンチキュラレンズを有する第1のブロックと、
    前記第1の方向とは異なる第2の方向に延在する複数個の前記レンチキュラレンズを有する第2のブロックとを有し、
    前記第1の方向と前記第2の方向とで成す角が40〜90°である請求項10に記載のレンチキュラレンズ基板。
  12. 前記第1の方向は、前記第2の方向に対して、略垂直である請求項11に記載のレンチキュラレンズ基板。
  13. 前記第1のブロックと前記第2のブロックとが、繰り返し規則的に配置されている請求項11または12に記載のレンチキュラレンズ基板。
  14. 前記第1の方向および前記第2の方向とは異なる第3の方向に延在する複数個の前記レンチキュラレンズを有する第3のブロックを有し、
    前記第1の方向と前記第3の方向とで成す角が20〜70°であり、かつ、
    前記第2の方向と前記第3の方向とで成す角が20〜70°である請求項11ないし13のいずれかに記載のレンチキュラレンズ基板。
  15. レンチキュラレンズ基板の面方向の各部位において、前記ブロックの配置パターンが異なる請求項10ないし14のいずれかに記載のレンチキュラレンズ基板。
  16. 前記レンチキュラレンズの幅は10〜500μmである請求項9ないし15のいずれかに記載のレンチキュラレンズ基板。
  17. 前記レンチキュラレンズのうち少なくとも2つがそれぞれの長手方向の端部付近で接続している請求項9ないし16のいずれかに記載のレンチキュラレンズ基板。
  18. 請求項9ないし17のいずれかに記載のレンチキュラレンズ基板を備えたことを特徴とする透過型スクリーン。
  19. 光の出射面側表面にフレネルレンズが形成されたフレネルレンズ部と、
    前記フレネルレンズ部の出射面側に配置された請求項9ないし17のいずれかに記載のレンチキュラレンズ基板とを備えたことを特徴とする透過型スクリーン。
  20. 光の出射面側表面にフレネルレンズが形成されたフレネルレンズ部と、
    前記フレネルレンズ部の出射面側に配置された請求項9ないし17のいずれかに記載のレンチキュラレンズ基板と、
    前記フレネルレンズ部と前記レンチキュラレンズ基板との間に配置された光拡散部とを備えたことを特徴とする透過型スクリーン。
  21. 前記光拡散部は、略表面で光拡散する光拡散部である請求項20に記載の透過型スクリーン。
  22. 前記光拡散部のヘイズ値は5〜95%である請求項20または21に記載の透過型スクリーン。
  23. 前記光拡散部の光沢度は5〜40%である請求項20ないし22のいずれかに記載の透過型スクリーン。
  24. 前記光拡散部の表面は略錐状の凹凸形状を有している請求項20ないし23のいずれかに記載の透過型スクリーン。
  25. 前記光拡散部は一方の表面が粗面化された樹脂シートである請求項20ないし24のいずれかに記載の透過型スクリーン。
  26. 請求項18ないし25のいずれかに記載の透過型スクリーンを備えたことを特徴とするリア型プロジェクタ。
  27. 投写光学ユニットと、導光ミラーと、請求項18ないし25のいずれかに記載の透過型スクリーンとを備えたことを特徴とするリア型プロジェクタ。
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