JP4218392B2 - アルミニウム含有部品の表面調整方法 - Google Patents

アルミニウム含有部品の表面調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウムまたはアルミニウム合金部品と鉄、銅もしくは亜鉛またはこれらの合金部を備えた部品の両部品を含むアルミニウム含有部品の表面調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウムは、通常その表面に自然酸化皮膜が形成されており、その後の塗膜との密着性が低くなる要因となっている。特に、アルミダイカストでは、アルミニウム成分以外の銅、鉄、亜鉛、ケイ素、ニッケルなどの他成分が混在あるいは偏析する。このような自然酸化皮膜や偏析物のため、例えば、クロメート処理を施しても、その塗装部品の耐食性は安定しないという問題がある。
【0003】
そこで、アルミニウム部品またはアルミニウム合金部品の表面の自然酸化皮膜や偏析物を取り除くため、リン酸、硫酸、硝酸などの酸と、亜硝酸塩、過酸化水素などの酸化剤とを加えた薬液が用いられている。例えば、リン酸と過酸化水素を含む薬液をアルミニウムの溶解に適用している技術が、特開昭52−86937号公報、特公平7−122152号公報に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭52−86937号公報 (第3頁右下欄)
【特許文献2】
特公平7−122152号公報 (請求項1〜請求項3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に記載の薬液はリン酸の濃度が低く、処理温度を高くする必要がある。しかし、アルミダイカストなどの鋳造部品では処理温度を高くすると偏析物を均一に取り除きにくく耐食性が安定しないという問題がある。また、処理時の熱や溶存する金属イオン等により自然に過酸化水素が消耗するという問題もある。特に、アルミダイカスト部品では、鋳鉄製の素材などが鋳込まれることがあり、このような場合に上記公報に記載の薬液を用いると、この素材中の鉄、銅、亜鉛などが溶解して薬液が無駄に消費されるという問題が生じている。さらに、薬液中に溶け込んだ鉄イオン、銅イオン、亜鉛イオンなどは放置される間に、薬液中の過酸化水素を消耗してしまうという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、前記問題点を鑑み、アルミニウムまたはアルミニウム合金部品と鉄、銅もしくは亜鉛またはこれらの合金部を備えた部品との両部品を含んだアルミニウム含有部品の表面処理において、処理液を無駄に浪費することなく、自然酸化皮膜や偏析物を除去して耐食性を向上させることができるアルミニウム含有部品の表面調整方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るアルミニウム含有部品の表面調整方法は、過酸化水素とリン酸とを含んでなる溶液であって、過酸化水素の濃度(g/l)をaとし、リン酸の濃度(g/l)をbとして、a<50g/l、かつ20%≦a/(a+b)×100≦70%の条件を満たす溶液を用いて、アルミニウム含有部品の表面を調整することを特徴とする。
【0008】
アルミニウムは、過酸化水素濃度とリン酸濃度の増加と共に、溶解(エッチング)速度が増加する。特に、リン酸濃度の溶解速度に対する影響が高いことにより、リン酸濃度の高い範囲では、アルミニウムを効率的に溶解することができる。鉄、銅および亜鉛も、過酸化水素濃度とリン酸濃度の増加と共に溶解速度が増加する傾向にある。本発明では、リン酸濃度に対する過酸化水素濃度の比(a/(a+b)×100)を20%以上と従来より高めることで、鉄等の溶解速度をアルミニウムの溶解速度に対して格段と低くできることが分かった。特に、過酸化水素濃度(a)が50g/l未満の場合、単位時間当たりのアルミニウム溶解量が高くなる傾向がある。なお、この場合、リン酸濃度に対する過酸化水素濃度の比(a/(a+b)×100)が70%を超えると、リン酸によるアルミニウムの溶解効果が急激に現れなくなる。
【0009】
すなわち、a<50g/l、かつ20%≦a/(a+b)×100≦70%の条件を満たす溶液を用いることで、鉄等の溶解を抑え、かつアルミニウムを優先的に溶解することができる。また、鉄等の溶解を抑えることにより、鉄イオン等の触媒作用による過酸化水素の消費を抑えることができる。さらに、本溶液により腐食しやすい自然酸化皮膜や偏析物が速やかに除去され、サブミクロンオーダーの凹凸が生じることにより、塗膜の密着性が向上し、アルミニウム塗装部品の耐食性を向上させることができる。加えて、本溶液によれば、処理温度を高温にする必要がなくなるため、過酸化水素の消費を抑えることもできる。
【0010】
また、本発明に係るアルミニウム含有部品の表面調整方法は、別の態様として、過酸化水素とリン酸とを含んでなる溶液であって、過酸化水素の濃度(g/l)をaとし、リン酸の濃度(g/l)をbとして、a≧50g/l、かつ20%≦a/(a+b)×100の条件を満たす溶液を用いて、アルミニウム含有部品の表面を調整することを特徴とする。
【0011】
過酸化水素濃度(a)が50g/l以上の場合でも、リン酸濃度に対する過酸化水素濃度の比(a/(a+b)×100)を20%以上にすることで、鉄、銅または亜鉛の溶解速度をアルミニウムの溶解速度に対して格段と低くすることができる。しかも、リン酸濃度に対する過酸化水素濃度の比(a/(a+b)×100)が70%を超えても、リン酸が存在する限り、鉄等の溶解速度に対するアルミニウムの溶解速度は単調に増加され、リン酸によるアルミニウムの溶解効果を維持することができる。
【0012】
すなわち、a≧50g/l、かつ20%≦a/(a+b)×100の条件を満たす溶液を用いることでも、a<50g/lの場合と同様に、鉄等の溶解を抑えてアルミニウムを優先的に溶解することができ、過酸化水素の消費も抑えることができる。また、自然酸化皮膜や偏析物も速やかに除去され、塗膜の密着性が向上し、アルミニウム塗装部品の耐食性を向上させることができる。加えて、処理温度を高温にする必要がなくなるため、過酸化水素の消費を抑えることもできる。
【0013】
上記溶液の温度としては、40℃以下が好ましい。過酸化水素は、一般に温度が40℃を超えると自然分解し始める。よって、溶液の温度を40℃以下にすることで、溶液中の過酸化水素の消耗を抑えることができ、溶液中の過酸化水素の濃度を安定させることができる。
【0014】
上記鉄、銅もしくは亜鉛またはこれらの合金部を備えた部品としては、鉄を主成分とする材料からなるものが好ましい。例えば、鋳鉄はシリンダのスリーブに使用されることが多いが、鋳鉄の溶解を抑え、アルミニウムを優先的に溶解することができるので、このような鋳鉄スリーブを鋳込んだシリンダのようなアルミダイカスト部品にも本発明に係る表面調整法を適用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るアルミニウム含有部品の表面調整方法の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
表面調整の処理対象であるアルミニウム含有部品は、アルミニウムまたはアルミニウム合金部品と、鉄、銅もしくは亜鉛またはこれらの合金部を備えた部品の両部品を含むものである。アルミニウムまたはアルミニウム合金部品としては、例えば、純アルミニウム部品や、鉄、亜鉛、マンガンなどの金属を含むアルミニウム合金部品、アルミニウム鋳造部品、アルミダイカスト部品などがある。また、鉄、銅もしくは亜鉛またはこれらの合金部を備えた部品としては、例えば、鋳鉄製の部品などがある。そして、これら両部品を含むものとしては、一体化された複合部品であっても、分離可能な組立部品であっても良く、例えば、鋳鉄製の部品を鋳込んだアルミダイカスト部品などがある。
【0016】
表面調整で使用する溶液は、過酸化水素とリン酸とを含むものである。過酸化水素の濃度をa(g/l)とし、リン酸の濃度をb(g/l)とすると、第1の実施の形態では、a<50g/lで、かつ20%≦a/(a+b)×100≦70%の条件を満たす溶液を用いる。このような濃度範囲にすることで、鉄等の溶解を抑え、かつアルミニウムを優先的に溶解することができる。また、溶液中の過酸化水素の濃度は変化し易いが、このように過酸化水素が高濃度比率である溶液では、鉄等の溶解量が抑えられるため、過酸化水素の濃度変化が起こりにくく工程管理を行い易くなる。さらに、過酸化水素は、金属がリン酸と反応することにより発生する水素と反応して無害な水となり、工程管理上の環境面に対する効果を併せ持つ。
【0017】
特に、過酸化水素濃度(a)が50g/l未満の場合、単位時間当たりのアルミニウム溶解量が高くなる傾向がある。過酸化水素の濃度は、好ましくは0g/l<a<50g/lで、より好ましくは20g/l≦a<50g/lである。また、リン酸濃度に対する過酸化水素濃度の比は、好ましくは30%≦a/(a+b)×100≦60%で、より好ましくは40%≦a/(a+b)×100≦60%の条件を満たす溶液である。なお、溶液中には、必要に応じて、添加剤、例えば、界面活性剤や、硫酸、塩酸、フッ酸等を適量添加することもできる。
【0018】
そして、この溶液を処理対象であるアルミニウム含有部品の表面に接触させることにより、表面調整を行う。接触方法としては、溶液中にアルミニウム含有部品を浸漬させてもよく、また、スプレー等で溶液をアルミニウム含有部品に噴霧してもよい。なお、溶液を接触し水洗させた後、必要に応じて、アルミニウム含有部品を乾燥させてもよい。乾燥は自然乾燥でも、乾燥機を用いた強制乾燥でもよい。
【0019】
また、溶液の温度は40℃以下が好ましく、20〜40℃の範囲がより好ましい。過酸化水素は一般に温度が40℃を超えると自然分解し始めるため、溶液の温度を40℃以下にすることで、溶液中の過酸化水素の消耗を抑えることができる。さらに、溶液の劣化を起こしにくくする他、処理を低温で行うことで、設備の資材コストも安価になり、ライン管理もし易くなるという効果がある。表面調整の処理時間は、接触方法によるが、一般に1〜60分間でよく、好ましくは1〜5分間である。
【0020】
このような表面調整によって、処理対象であるアルミニウム含有部品の表面に形成された酸化皮膜や偏析物を除去することができる。また、処理対象物の表面に適度な大きさの凹凸(サブミクロンオーダーの凹凸)が形成され、アンカー効果により塗装の密着性が向上するので、塗装品の耐食性を向上させることができる。
【0021】
また、本発明に係る表面調整をした後、アルミニウム含有部品にさらにクロメート処理を施すこともできる。このクロメート処理により、アルミニウム含有部品の表面にクロメート皮膜を形成することができる。本発明に表面調整によれば、アルミニウム含有部品の表面は、自然酸化皮膜や偏析物が除去された後、リン酸に起因するリン酸系皮膜が形成されている。このリン酸系皮膜上には、強固にクロメート皮膜が形成され易い。よって、自然酸化皮膜や偏析物が存在する表面上にクロメート皮膜を形成する場合に比べ、耐食性を大幅に向上させることができる。このように、本発明は、例えば、高い耐食性が求められるアルミダイカスト船外機塗装部品のクロメート処理の前調整として行うこともできる。なお、クロメート処理の代わりに、陽極酸化処理を施してもよい。
【0022】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、過酸化水素の濃度をa(g/l)とし、リン酸の濃度をb(g/l)とすると、a≧50g/lで、かつ20%≦a/(a+b)×100の条件を満たす溶液を用いる。このような濃度範囲にすることで、鉄等の溶解を抑え、かつアルミニウムを優先的に溶解することができるなど第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。なお、溶液の濃度に関する条件以外は、第1の実施の形態と同様であるので、詳しい説明については省略する。
【0023】
第2の実施の形態では、リン酸濃度に対する過酸化水素濃度の比(a/(a+b)×100)が70%を超えても、リン酸が存在する限り、鉄等の溶解速度に対するアルミニウムの溶解速度は単調に増加され、リン酸によるアルミニウムの溶解効果を維持することができる。特に、第2の実施の形態では、リン酸濃度に対する過酸化水素濃度の比(a/(a+b)×100)が所定の値を超えると、鉄等が溶解せず、アルミニウムのみが溶解するため、リン酸が溶液中に存在する限り、鉄等の溶解量に対するアルミニウムの溶解量の比を100wt%に維持できる。このような領域では、表面調整において鉄等を溶解したくない場合に有効である。
【0024】
過酸化水素の濃度は、好ましくは50g/l≦a≦200g/lで、より好ましくは50g/l≦a≦100g/lである。また、リン酸濃度に対する過酸化水素濃度の比は、好ましくは50%≦a/(a+b)×100<100%で、より好ましくは60%≦a/(a+b)×100<100%の条件を満たす溶液である。
【0025】
このように、本発明は、アルミニウム含有部品の耐食性を向上させることができるが、耐食性の向上を目的とする場合に限定されるものではなく、金属エッチング処理に関する表面処理に適用することもできる。例えば、複合部品で構成されたマスキング材の加工などへも適用することができる。
【0026】
【実施例】
以下に、本発明に係る試験例について説明する。
35%過酸化水素と85%リン酸を、表1に記載の各投入量で投入し、これにイオン交換水を混合して120mlとした溶液1〜22をそれぞれ調合した。例えば溶液17では、35%過酸化水素34gと85%リン酸56gを投入して、過酸化水素濃度(a)が100g/l、リン酸濃度(b)が400g/l、過酸化水素濃度比(a/(a+b)×100)が20%である溶液を調合した。各溶液を撹拌した後、溶液の温度を約30℃に設定し、試料を各溶液にそれぞれ浸漬した。試料にはアルミニウムダイカスト40gと鋳鉄製の平板形状部品の切り出し品14gを使用した。各試料は脱脂後乾燥して使用した。薬液中への浸漬時間は約3分間(必要により長時間)とし、乾燥後、各試料の重量を測ることでアルミニウムおよび鉄の各溶解量を測定した。そして、アルミニウム溶解比率(アルミニウムの溶解量/(鉄の溶解量+アルミニウムの溶解量)×100)を計算した。その結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
Figure 0004218392
【0028】
図1は、表1に基づき、過酸化水素の濃度が50g/l未満の場合の過酸化水素濃度比に対するアルミニウム溶解比率を示すグラフである。図1に示すように、過酸化水素濃度比を10%前後とした場合、アルミニウム溶解比率は10wt%前後であり、鉄の溶解量に対するアルミニウムの溶解量は非常に低いものであった。しかし、過酸化水素濃度比を20〜70%にすることで、アルミニウム溶解比率を約30wt%以上にでき、鉄の溶解量に対するアルミニウムの溶解量を増加することができた。なお、過酸化水素濃度比が70%を超えるとアルミニウム溶解比率が急激に低下するのは、アルミニウムの溶解量が減少することによる。
【0029】
図2は、表1に基づき、過酸化水素の濃度が50g/l以上の場合の過酸化水素濃度比に対するアルミニウム溶解比率を示すグラフである。図2に示すように、過酸化水素濃度比を10%前後とした場合、アルミニウム溶解比率は10wt%前後であった。しかし、過酸化水素濃度比を30%以上にすることで、アルミニウム溶解比率を約30wt%以上にでき、鉄の溶解量に対するアルミニウムの溶解量を増加することができた。なお、過酸化水素濃度比が70%を超えてもアルミニウム溶解比率が低下しないのは、この範囲の条件では、アルミニウムしか溶解しないため、リン酸が溶液中に存在する限り、アルミニウム溶解比率を100wt%に維持できることによる。
【0030】
なお、処理温度を20℃及び40℃とした場合でも、30℃と同様の効果が認められた。また、銅及び亜鉛も、過酸化水素及びリン酸に対して鉄と同様の溶解挙動を示すため、銅及び亜鉛を含む部品に対しても上記の溶液1〜22によりこれらの溶解を抑えることができることが推測される。
【0031】
本表面調整の後にクロメート処理(主成分にクロム酸、フッ化物を含有しPH1.8〜3.8の酸性水溶液を含む薬液によりアルミニウム表面にクロム皮膜を形成する処理)を行った。その後、塗装を行い、塩水噴霧試験により耐食性を評価した。その結果、表面調整されたアルミニウム塗装部品の耐食性は、720時間においても問題なく良好であった。
【0032】
【発明の効果】
上述してきたように、本発明によれば、アルミニウムまたはアルミニウム合金部品と鉄、銅もしくは亜鉛またはこれらの合金部を備えた部品の両部品を含んだアルミニウム含有部品の表面処理において、処理液を無駄に浪費することなく、自然酸化皮膜や偏析物を除去して耐食性を向上させるアルミニウム含有部品の表面調整方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】過酸化水素の濃度が50g/l未満の場合の過酸化水素濃度比に対するアルミニウム溶解比率を示すグラフである。
【図2】過酸化水素の濃度が50g/l以上の場合の過酸化水素濃度比に対するアルミニウム溶解比率を示すグラフである。

Claims (4)

  1. 過酸化水素とリン酸とを含んでなる溶液であって、過酸化水素の濃度(g/l)をaとし、リン酸の濃度(g/l)をbとして、a<50g/l、かつ20%≦a/(a+b)×100≦70%の条件を満たす溶液を用いて、アルミニウムまたはアルミニウム合金部品と鉄、銅もしくは亜鉛またはこれらの合金部を備えた部品との両部品を含んだアルミニウム含有部品の表面を調整するアルミニウム含有部品の表面調整方法。
  2. 過酸化水素とリン酸とを含んでなる溶液であって、過酸化水素の濃度(g/l)をaとし、リン酸の濃度(g/l)をbとして、a≧50g/l、かつ20%≦a/(a+b)×100の条件を満たす溶液を用いて、アルミニウムまたはアルミニウム合金部品と鉄、銅もしくは亜鉛またはこれらの合金部を備えた部品との両部品を含んだアルミニウム含有部品の表面を調整するアルミニウム含有部品の表面調整方法。
  3. 上記溶液の温度が40℃以下である請求項1または2に記載のアルミニウム含有部品の表面調整方法。
  4. 上記鉄、銅もしくは亜鉛またはこれらの合金部を備えた部品が鉄を主成分とする材料からなる請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウム含有部品の表面調整方法。
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