JP4216450B2 - 画像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCD固体撮像素子などのイメージセンサから出力される画像信号を処理する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CCD固体撮像素子などのイメージセンサにおいて、ダイナミックレンジを拡げるために、入力された輝度信号を対数変換することにより、圧縮した画像信号を出力するものが、開発されている。
【0003】
この対数変換型イメージセンサ(以下、LOGセンサ)では、図8に実線で例示されるように、その輝度ー出力レベル特性は例えば夜景から晴天の雪景間までのように広い範囲の被写体輝度に亘ってダイナミックレンジが確保されている。このLOGセンサの特性を、同図中破線で示している従来のCCDの特性と対比するとそのダイナミックレンジが広くなっていることが分かる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、LOGセンサから得られる出力電圧は被写体輝度に対して対数変換されているから、図8に「ΔV」として例示しているように一画面における帯域が狭くなっており、そのまま出力表示させてもコントラストの少ない画像となってしまっていた。
【0005】
また、対数変換されている出力電圧を、リニアな値へ変換するためには対数逆変換するために複雑な信号処理を必要としていた。
【0006】
そこで、本発明は、LOGセンサから得られる出力電圧の帯域を広くして、コントラストを強調し、見易い画像を形成できる画像処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
また、その画像処理のための回路構成或いは信号処理を簡素な手段で可能とする画像信号処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の画像処理装置は、一部の電圧範囲Dmin〜Dmaxに存在する全画素データDに対して、それまでの評価対象画素の画素データの総和に対するそれらの評価対象画素の画素データが最大値であるとしたときの総和の比Rに所定の第1の係数Aを乗算した値を、乗算し、その結果画素データの存在し得る変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxとして、一次変換された画素データD′を得る第1の変換手段と、この一次変換された画素データD′に対して、変換後の最大値Lmaxから一次変換された画素データD′を減算し、これに所定の第2の係数Bを乗算し、その結果画素データの存在し得る変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxとし、これを変換後の最大値Lmaxから減算して、二次変換された画素データD″を得る第2の変換手段と、を組み合わせて行うことを特徴とする。
【0009】
この請求項1の画像処理装置によれば、対数変換イメージセンサからの出力電圧をその分布に応じて切り出し、有効な画素データのみを処理対象とし、且つ電圧値と光の強さの関係を直線的と見なして、電圧帯を拡大する画像変換を行うから、簡素な処理装置で見易い画像を形成することができる。
【0010】
また、各色画素毎(例えばカラーイメージセンサにおけるR,G,B)に画像変換を行うことにより、ホワイトバランス処理も同時に行うことができるので、システム構成が簡素化できる。
【0016】
また、全画素データDに対して、その時点までの評価対象画素の画素データの総和に対するそれらの評価対象画素の画素データが最大値であるとしたときの総和の比R及び所定の第1の係数Aにより一次変換し、この一次変換された画素データD′に対して変換後の最大値Lmax及び所定の第2の係数Bを用いて二次変換して画素データD″を得るから、フレームメモリなどに画素データを蓄積する必要がなく、画像処理は入力された画像データDに順次、乗算、減算などの演算を施すのみで行うことができる。
【0017】
請求項2の画像処理装置は、請求項1の画像処理装置において、前記第1の変換手段で、変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、評価対象の画素全体において所定の個数N1よりも多かった場合に前記第1の係数Aを所定の量だけ減じ、また逆に所定の個数N2よりも少なかった場合に前記第1の係数Aを所定の量だけ増加させるフィードバック処理を行うことを特徴とする。
【0018】
この請求項2の画像処理装置によれば、第1の変換において、最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、評価対象の画素全体において所定の個数よりも多いか、少ないかに応じて第1の係数Aを減少或いは増加させるから、全画素データDの有意な電圧範囲の上限値が、変換後の最大値に自動的に調整される。
【0019】
請求項3の画像処理装置は、請求項1の画像処理装置において、前記第2の変換手段で、変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、評価対象の画素全体において所定の個数N3よりも多かった場合に前記第2の係数Bを所定の量だけ減じ、また逆に所定の個数N4よりも少なかった場合に前記第2の係数Bを所定の量だけ増加させるフィードバック処理を行うことを特徴とする。
【0020】
この請求項3の画像処理装置によれば、第2の変換において、最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、評価対象の画素全体において所定の個数よりも多いか、少ないかに応じて第2の係数Bを減少或いは増加させるから、全画素データDの有意な電圧範囲の上限値が、変換後の最大値に自動的に調整される。
【0021】
請求項4の画像処理装置は、一部の電圧範囲Dmin〜Dmaxに存在する全画素データDに対して、所定の初期値を有する第3の係数C1を乗算し、その結果画素データの存在し得る変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxとして、一次変換された画素データD′を得る第1の変換手段と、この一次変換された画素データD′に対して変換後の最大値Lmaxから一次変換された画素データD′を減算し、これに所定の第4の係数C2を乗算し、その結果画素データの存在し得る変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxとし、これを変換後の最大値Lmaxから減算して、二次変換された画素データD′を得る第2の変換手段と、を有し、前記第1の変換手段で、変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、所定の個数N1よりも多かった場合に前記第2の係数C1を所定の量だけ減じ、また逆に所定の個数N2よりも少なかった場合に前記第2の係数C1を所定の量だけ増加させ、且つ前記第2の変換手段で、変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、所定の個数N3よりも多かった場合に前記第4の係数C1を所定の量だけ減じ、また逆に所定の個数N4よりも少なかった場合に前記第4の係数C2を所定の量だけ増加させるフィードバック処理を行うことを特徴とする。
【0022】
この請求項4の画像処理装置によれば、請求項1におけると同様な効果を奏する。また、全画素データDの有意な電圧範囲Dmin〜Dmaxを、所定の初期値を有する第3の係数C1及び第4の係数C2により決定しているから、一旦全画素のデータを取り込み統計的手法などを使って電圧範囲Dmin〜Dmaxを求めるためのフレームメモリや演算回路などが不要となり、また、それまでの評価対象画素の画素データの総和を求める等の手段も必要としないから、さらに回路構成が簡素化できる。
【0023】
また、全画素データDに対して、所定の初期値を有する第3の係数C1を乗算して一次変換し、この一次変換された画素データD′に対して変換後の最大値Lmax及び所定の第4の係数C2を用いて二次変換して画素データD″を得るから、画像処理は入力された画像データDに順次、乗算、減算などの演算を施すのみで行うことができる。
【0024】
また、第1の変換において、最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、所定の個数よりも多いか、少ないかに応じて第3の係数C1を減少或いは増加させ、さらに第2の変換において、最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、所定の個数よりも多いか、少ないかに応じて第4の係数C2を減少或いは増加させるから、全画素データDの有意な電圧範囲の上限値、および下限値が、変換後の最大値及び下限値に自動的に調整される。
【0025】
請求項5の画像処理装置は、請求項1〜請求項4の画像処理装置において、
変換後の最小値Lminが0でなく、任意の正負の値を採る場合に、前記第1の変換手段及び前記第2の変換手段では、変換後の最大値Lmaxに代えて、修正された変換後の最大値Lmax′、すなわち変換後の最大値Lmaxから変換後の最小値Lminを減算した値、を用いて処理を行い、
且つ前記第2の変換手段で二次変換された画像データD″に、変換後の最小値Lminを加算して、画像変換出力とすることを特徴とする。
【0026】
この請求項5の画像処理装置によれば、請求項1〜4におけると同様な効果を奏するとともに、変換後の最小値Lminとして、任意の正負の値を選択することが出来る。また、そのための画像処理手段としても、修正された変換後の最大値Lmax′として変換後の最大値Lmaxから変換後の最小値Lminを減算した値を使用し、二次変換後に変換後の最小値Lminを加算するだけでよいから、簡易な手段により実現することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の画像処理装置に係る実施の形態について説明する。
【0028】
本発明では、受光した光の強さに対して電圧が対数の関係で出力される対数変換イメージセンサの出力電圧を受け、この出力電圧の分布に応じて画面の電圧帯を決定し、有効な画素データのみを処理対象とし、且つ電圧値と光の強さの関係を直線的と見なして、電圧帯を拡大する画像変換を行う。図1は、この本発明の概念を説明するための図である。
【0029】
図1(a)に示されるように、対数変換イメージセンサ(以下、LOGセンサ)からのある画面に対する画素データの出力電圧は、被写体輝度に対して対数変換された電圧が出力されることから、比較的狭い電圧範囲Dmin〜Dmaxの中に集中することになる。なお、Daは電圧範囲の中心値である。
【0030】
この電圧範囲Dmin〜Dmax内のみに有効な画素データが存在するから、この範囲内の電圧を同図(b)に示されるように、画素電圧値の最大値Lmaxから最小値Lmin(通常は0である)の広い範囲に広げて、コントラストを強調し、見易い画像を形成する。その際、本質的には、対数変換されている画素データであるから対数逆変換して取り扱うことが考えられるが、この画素データの電圧値が比較的狭い範囲に集中していることから、本発明ではこの電圧帯の電圧値と光の強さの関係を直線的と見なして、画像処理することにより、その処理を簡単にし、負担を少なくする。この場合、微妙な誤差は存在するが、その誤差は視覚上問題とならない程度の影響しかないから、直線的と見なすことに問題はない。
【0031】
図2は、本発明の画像変換を行う画像処理装置の第1の実施の形態を示す図である。
【0032】
図2において、LOGセンサ21からの画素データは増幅器22で増幅され、アナログ/ディジタル変換器(以下、ADC)23で所定ビット数(例えば、8ビット)のディジタル信号に変換され、画素データDとなる。この画素データDが制御装置24に入力される。制御装置24は、本実施の形態の画像処理装置の制御を行うものである。また、タイミング発生装置25は、LOGセンサ21,ADC23,制御装置24等に各種のタイミング信号を供給する。
【0033】
さて、制御装置24は、入力された画素データDに基づいて、評価エリアとして例えば1画面分の画素データDの電圧値から、画像データの有意な存在範囲の画素電圧値の上限値Dmax(それ以上はノイズとして廃棄する)と下限値Dmin(それ以下はノイズとして廃棄する)を決定する。この上下限値Dmin、Dmaxを決定するためには、通常フレームメモリなどを用いて直前の1画面分の画像データから求める。なお、評価エリアとしては、1画面分の外、画面の中心部とか、複数のポイントなど、画面上の適当な部分を採用することができる。
【0034】
このLOGセンサ21からの画面データは、1秒間に数十画面(例えば30画面/sec)供給されるから、直前の画面データから上下限値を求めることで十分流である。なお、画素データDを減算器26に供給する前に、上下限値を決定するために必要な時間に見合った遅延時間を与えることができる。この場合には、当該画素データDの属する画面データに基づいて上下限値Dmin、Dmaxを決定することができる。なお、この点は、本実施の形態に限らず、本発明の他の実施の形態においても同様である。
【0035】
制御装置24で求められた下限値Dminが、減算器26で画素データDから引き算されて、電圧帯の下限値Dminが変換後の基準電圧、則ち最小値Lmin(例えば、”0”)に合わせられ、第1変換後の画素データD′となる。
【0036】
そして、第1変換後の画素データD′と制御装置24からの拡大する倍率Lmax/(Dmax−Dmin)とを乗算器27で乗算して、第1変換後の画素データD′の上限値を変換後の最大電圧Lmaxに合わせ、第2変換後の画素データD″を得る。この第2変換後の画素データD″が、本実施の形態の画像処理装置のおける画像出力データとなる。
【0037】
これにより、図1(a)の比較的狭い画素電圧範囲Dmin〜Dmaxの画像データが、図1(b)の広い範囲Lmin〜Lmaxの画像データに、簡単な処理で変換される。
【0038】
また、以上に説明した、対数変換イメージセンサからの出力電圧をその分布に応じて切り出し、有効な画素データのみを処理対象とし、且つ電圧値と光の強さの関係を直線的と見なして、電圧帯を拡大する画像変換を、各色画素毎(例えばカラーイメージセンサにおけるR,G,B)に行うことにより、ホワイトバランス処理も同時に行うことができるので、システム構成が簡素化できる。なお、この各色画素毎に画像変換処理を行うことによる、ホワイトバランス処理の点は、本実施の形態に限らず、本発明の他の実施の形態においても同様である。
【0039】
図3は、本発明の画像変換を行う画像処理装置の第2の実施の形態を示す図である。
【0040】
図3において、LOGセンサ31からの画素データは増幅器32で増幅され、アナログ/ディジタル変換器(以下、ADC)33で所定ビット数(例えば8ビット)のディジタル信号に変換され、画素データDとなる。この画素データDが制御装置34に入力される。制御装置34は、本実施の形態の画像処理装置の制御を行うものである。また、タイミング発生装置35は、LOGセンサ31,ADC33,制御装置34等に各種のタイミング信号を供給する。
【0041】
さて、制御装置34は、入力された画素データDから、第1の実施の形態におけると同様にして、画素データDの電圧値から、画像データの有意な存在範囲の画素電圧値の上限値Dmax(それ以上はノイズとして廃棄する)と下限値Dmin(それ以下はノイズとして廃棄する)を決定する。
【0042】
制御装置34で求められた上限値Dmaxに対する変換後の画像データの最大値Lmaxの比(=Lmax/Dmax)を求めて、乗算器36で画素データDに比=Lmax/Dmaxを乗算し、電圧帯の上限値Dmaxが変換後の最大値Lmax(例えば、8ビットデータの場合には”255”)に合わせられ、第1変換後の画素データD′となる。
【0043】
そして、制御装置34で、変換後の画像データの最大値Lmax、及び変換後の最大値Lmaxから変換後の最小値Lminを引いた値に対する変換後の最大値Lmaxから第1変換後の最小値D′minを引いた値の比(=(Lmax−Lmin)/(Lmax−D′min))、を用意する。
【0044】
次に、減算器37で変換後の最大値Lmaxから第1変換後の画素データD′を減算し、この減算された値に比=(Lmax−Lmin)/(Lmax−D′min)を乗算器38で乗算し、さらに変換後の最大値Lmaxから減算することにより、第2変換された画素データD″を得る。この第2変換後の画素データD″が、本実施の形態の画像処理装置における画像出力データとなる。
【0045】
この第2変換の処理を纏めて式表現すると、第1変換後の全画素データD′に対して、第2変換後の画素データD″は次のようになる。
D″=Lmax−(Lmax−D′)
×(Lmax−Lmin)/(Lmax−D′min)
この計算式の内、減算器37,減算器39における減算処理は、変換後の最大値Lmaxがフルスケール(例えば8ビットデータの場合に、”255”)であるとすると、単に減算するデータ(例えば減算器37におけるD′)を全ビット反転させるだけで良い。
【0046】
これにより、本実施の形態によれば、図1(a)の比較的狭い電圧範囲Dmin〜Dmaxの画像データが、図1(b)の変換後の広い範囲Lmin〜Lmaxの画像データに、簡単な処理で変換される。
【0047】
図4、図5は、本発明の画像変換を行う画像処理装置の第3の実施の形態を示す図であり、図4はそのブロック構成図、図5は変換動作を説明するための図である。
【0048】
既に説明した第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、入力された画素データDをフレームメモリなどに1画面分の画像データを蓄積し、蓄積された1画面分の画素データDの電圧値から、画像データの有意な存在範囲の画素電圧値の上限値Dmaxと下限値Dminを求め、この上下限値Dmin、Dmaxを画像変換処理に利用している。
【0049】
本第3の実施の形態では、第1,第2の実施の形態とは異なり、画像データの有意な存在範囲の画素電圧値の上限値Dmaxと下限値Dminを直接求めることなく、画素データの平均値を利用して、同様の画像変換処理を行う。
【0050】
図4において、アナログ/ディジタル変換器(以下、ADC)41は、LOGセンサ(図示省略)からの画素データを所定ビット数(例えば8ビット)のディジタル信号に変換し、画素データDを出力する。積算手段42は、入力される画素データDを、評価エリア分(たとえば1画面分)だけ積算するもので、新しい画素データを入力し、一番古い画素データを廃棄する。除算手段43は、積算手段42の積算値ΣDに対するそれらの評価エリアの画素データが全て最大値(則ち白データ)であるとしたときの総和の比R(=ΣW/ΣD)を求める。
【0051】
制御装置44は、本実施の形態の画像処理装置の制御を行うものである。第1定数設定手段45は、除算手段43からの比Rに乗算する第1の係数Aを出力するものであり、第2定数設定手段51は、第2の係数Bを出力するものである。その他の構成については、動作説明とともに説明する。なお、図示していないが、ADC41,制御装置44等に各種のタイミング信号を供給するタイミング発生装置が設けられている。
【0052】
さて、図4とともに図5も参照して、本実施の形態の動作を説明する。ADC41からの画素データDは、乗算器48の一方の入力に供給される。また、ADC41からの画素データDは積算手段42にも供給され、積算手段42で評価エリアとしての一画面分の画素データDが積算される。したがって、この積算値ΣDは現在時点から1画面分前までの画素データを積算したものとなる。
【0053】
次に、除算手段43でその積算値ΣDに対するそれらの一画面分の全ての画素データが最大値(則ち白データ)であるとしたときの総和ΣWとの比Rを求める。さらに、切換手段46を介して第1定数設定手段45に設定されている第1の係数Aが乗算器47に供給され、この乗算器47で、比Rと第1の係数Aとが乗算される。
【0054】
そして、乗算器47からの比Rと第1の係数Aとの積R×Aと、ADC41からの画素データDとが、乗算器48で乗算される。この時、乗算器48で乗算されたデータの値が、変換後の最大値Lmaxを越えているものについては、置換手段49において変換後の最大値Lmaxに置き換え、一次変換された画素データD′を得る。
【0055】
この一次変換の処理について、図5を参照すると、ADC41からの画素データDは図5(a)に示されるように、画素電圧値が狭い電圧範囲Dmin〜Dmaxに集中しており、本実施の形態では、積算手段42で画素データDを評価エリアとしての1画面分積算して、その積算値ΣDから画像データDの平均値Daを得ている。この画素データDの分布が正規分布している場合には平均値Daは電圧範囲Dmin〜Dmaxの中心値となる。
【0056】
そして、除算手段43の比Rは、画像データDの平均値Daに対する変換後の最大値Lmaxの比を示している。したがって、画像データDに除算手段43の比Rを直接乗算すると、平均値Daより大きい画像データDは変換後の最大値Lmaxを越えてしまうことになるから、除算手段43の比Rを調整する必要がある。
【0057】
第1定数設定手段41に設定されている第1の係数Aは、比Rを調整するために設けられており、その機能から係数Aの値は1より少し小さい値(例えば0.7〜0.9程度)に設定される。その値は、画像データDの平均値Daとその平均値Daを中心とした広がりを推定して設定される。
【0058】
このようにして、算出された比Rと設定された第1の係数Aとの積R×Aを、ADC41からの画素データDに乗算することにより、図5(b)のように、画像データDの上限値Dmaxが変換後の最大値Lmaxの近傍になるように、一次変換された画素データD′が得られる。
【0059】
次に、二次変換について説明する。一次変換された画素データD′は、まず、減算器50で変換後の最大値Lmaxから減算される。次に、減算器50で減算された値と、切換手段52を介して第2定数設定手段51に設定されている第2の係数Bが乗算器53に供給され、乗算される。次に、乗算器53で乗算された値が、変換後の最大値Lmaxを越えているものについては、置換手段54において変換後の最大値Lmaxに置き換える。そして、置換手段54で置換された値が、減算器55で変換後の最大値Lmaxから減算され、二次変換された画素データD″を得る。なお、減算器50,55における減算は、変換後の最大値Lmaxがフルスケールであるとすると、単に減算するデータを全ビット反転させるだけで良い。
【0060】
この二次変換の処理について、図5を参照すると、まず、減算器50での変換後の最大値Lmaxからの減算処理は、同図(b)において、一次変換された画素データD′(D′min〜D′max)を、変換後の最大値Lmaxと最小値Lmin(この場合、0)の中間点を基準として、線対称に変換したことになる。
【0061】
次に、乗算器53での第2の係数Bの乗算処理は、減算器50で線対称に変換した画像データを第2の係数Bにより拡大することになる。この第2の係数Bの大きさは、同図(b)でいうと、「Lmax−D′min」を「Lmax−Lmin」に相当した大きさとなる。したがって、第2の係数Bは、画素データDの推定した分布に応じて、そのように設定される。
【0062】
なお、この第2の係数Bとしては、第1の係数Aと関連させて、例えば「0.5/(1−A)」とか、「k/(1−A)」(但し、kは任意の定数)、のように設定することができる。この場合には、第1の係数Aを変更することで、その変化の程度は異なるが、第2の係数B(=0.5/(1−A))も自動的に変更されることになる。
【0063】
次に、減算器55での変換後の最大値Lmaxからの減算処理は、第2の係数Bにより拡大された画素データを、変換後の最大値Lmaxと最小値Lmin(この場合、0)の中間点を基準として、線対称に再度変換したことになる。これにより同図(c)に示されるように、二次変換され、拡大された画素データD″が得られる。
【0064】
また、本実施の形態においては、一次変換された画素データD′の値が、変換後の最大値Lmaxを越えているものについては、置換手段49において変換後の最大値Lmaxに置き換えている。この置き換えが多すぎる場合には、変換後の最大値Lmaxを越える画素データが多いから、第1の係数Aが適正値より大きいことを意味しており、逆に置き換えが少なすぎる場合には画像処理装置を最大値Lmax間で有効に利用していないから、第1の係数Aが適正値より小さいことを意味している。
【0065】
このため、二次変換された画素データD″に含まれている変換後の最大値Lmaxの画像データを置き換えた画素の数として、それが、評価対象の画素全体において所定の個数N1よりも多かった場合に第1の係数Aを所定の量だけ減じた係数A′に変更し、また逆に所定の個数N2よりも少なかった場合に前記第1の係数Aを所定の量だけ増加させた係数A″に変更するフィードバック処理を行う。
【0066】
この手段として、図4に示されるように、制御装置44からの制御信号により、選択動作する切換手段46を設け、制御装置44からの指令信号により、第1定数設定手段45からの第1の係数Aと、制御装置44からの第1の係数Aを画像変換処理結果に応じて変更した係数A′等とを切り換えて乗算手段47に供給する。
【0067】
これにより、第1の変換において、全画素データDの有意な電圧範囲の上限値が、変換後の最大値に自動的に調整される。
【0068】
また、本実施の形態において、二次変換においても事情は同様であり、乗算器53で第2の係数Bと乗算された画素データの値が、変換後の最大値Lmaxを越えているものについては、置換手段54において変換後の最大値Lmaxに置き換えている。この置き換えが多すぎる場合には、変換後の最小値Lminより小さい画素データが多いから、第2の係数Bが適正値より大きいことを意味しており、逆に置き換えが少なすぎる場合には画像処理装置を最小値Lminまで有効に利用していないから、第2の係数Bが適正値より小さいことを意味している。
【0069】
このため、二次変換された画素データD″に含まれている変換後の最小値Lmin(この場合0値)の画像データを置き換えた画素の数として、それが、評価対象の画素全体において所定の個数N3よりも多かった場合に第2の係数Bを所定の量だけ減じた係数B′に変更し、また逆に所定の個数N4よりも少なかった場合に前記第2の係数Bを所定の量だけ増加させた係数B″に変更するフィードバック処理を行う。
【0070】
この手段として、図4に示されるように、制御装置44からの制御信号により、選択動作する切換手段52を設け、制御装置44からの指令信号により、第2定数設定手段51からの第2の係数Bと、制御装置44からの第2の係数Bを画像変換処理結果に応じて変更した係数B′等とを切り換えて乗算手段53に供給する。
【0071】
これにより、第2の変換において、全画素データDの有意な電圧範囲の下限値が、変換後の最小値に自動的に調整される。
【0072】
本実施の形態では、画像処理の結果をフィードバックして、一次変換における第1の係数A及び二次変換における第2の係数Bを調整するから、フィードバックの対象となっている画像が静止画像である場合にはこのフィードバックは現画像に対して繰り返しループ的にかかるため、最適な水準へ次第に収束していく。
【0073】
また、フィードバックの対象となっている画像が動画像である場合にはこのフィードバックは次画面の画像に対してかかることになるが、前回の画像と今回の画像に大きな変化はないときには、このフィードバックによる係数調整が有効に作用する。ただ、その間に急なシーンチェンジがあった場合には変化後の状態に緩やかに追従していくことになる。
【0074】
この第4の実施の形態によれば、全画素データDに対して、その時点までの評価対象画素の画素データの総和ΣDに対するそれらの評価対象画素の画素データが最大値であるとしたときの総和ΣWの比R及び所定の第1の係数Aにより一次変換し、この一次変換された画素データD′に対して変換後の最大値Lmax及び所定の第2の係数Bを用いて二次変換して画素データD″を得るから、フレームメモリなどに画素データを蓄積する必要がなく、画像処理は入力された画像データDに順次、乗算、減算などの演算を施すのみで行うことができる。
【0075】
ところで、上記第4の実施の形態においては、変換後の最小値Lminが0である場合を想定して、画像変換動作を説明している。多くの場合には、変換後の最小値Lmin=0、で使用されるが、しかし、変換後の最小値Lmin≠0とし、正及び負の任意の値を変換後の最小値として使用する場合もある。
【0076】
このような変換後の最小値Lmin≠0である場合の画像変換処理について、以下に説明する。
【0077】
図4,図5の第4の実施の形態において、変換後の最小値Lminが0でなく、任意の正負の値を採る場合に、一次変換及び二次変換において、変換後の最大値Lmaxに代えて、修正された変換後の最大値Lmax′、すなわち変換後の最大値Lmaxから変換後の最小値Lminを減算(シフト)した値、を用いる。置換手段49,54での置換処理についても同様に修正された変換後の最大値Lmax′を用いる。
【0078】
又、変換後の最大値Lmaxに代えて、修正された変換後の最大値Lmax′を用いる場合に、画素データDに対しても同様に変換後の最小値Lmin分を減算(シフト)して使用するように構成することが出来る。このように、変換後の最大値とともに画素データDについても、変換後の最小値Lmin分だけ減算(シフト)することにより、画像データ及び変換後の最大値が同方向にシフトされるから、画像データの処理を適切に行うことが出来る。
【0079】
この修正された変換後の最大値Lmax′を用いて、図4,図5の第4の実施の形態におけると同様に、画像変換処理を行い、最後に、二次変換された画像データD″に、変換後の最小値Lminを加算して、画像変換出力とする。
【0080】
この変形された画像処理装置によれば、図4,図5の第4の実施の形態と同様な作用、効果を得ることが出来るとともに、変換後の最小値Lminとして、任意の正負の値を選択することが出来る。また、そのための画像処理手段としても、修正された変換後の最大値Lmax′として変換後の最大値Lmaxから変換後の最小値Lminを減算した値を使用し、二次変換後に変換後の最小値Lminを加算するだけでよいから、簡易な手段により実現することができる。
【0081】
なお、この変換後の最小値Lmin≠0である場合の画像変換処理については、上記の第4の実施の形態のみでなく、後述する他の実施の形態に対しても、同様に適用することが出来る。
【0082】
図6は、本発明の画像変換を行う画像処理装置の第4の実施の形態を示すブロック図である。
【0083】
図6において、第3の実施の形態に係る図4と相違する点は、第1の変換における乗算器63(図4では乗算器48)に、所定の初期値を有する第3の係数C1が、制御装置62から供給されるとともに、第2の変換における乗算器66(図4では乗算器53)に、所定の初期値を有する第4の係数C2が、制御装置62から供給されることである。その他の、図5で説明した、変換動作の考え方は共通している。
【0084】
図6で、ADC61からの、一部の電圧範囲Dmin〜Dmaxに存在する全画素データDに対して、制御装置62から所定の初期値を有する第3の係数C1を乗算器63で乗算する。この第3の係数C1が、画像データDに対して適切に設定されれば、その乗算により画素データDの上限値が変換後の最大値Lmax近傍に変換される。また、その乗算の結果、変換された画素データが、変換後の最大値Lmaxよりも大きくなったときには、置換手段64によりその画素データを変換後の最大値Lmaxに置換し、一次変換された画素データD′を得る。
【0085】
この一次変換された画素データD′に対して、変換後の最大値Lmaxから一次変換された画素データD′を減算器65で減算し、これに所定の第4の係数C2を乗算器66で乗算し、その結果画素データの存在し得る変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを置換手段67で変換後の最大値Lmaxに置換し、これを変換後の最大値Lmaxから減算器68で減算し、二次変換された画素データD″を得る。
【0086】
そして、一次変換において、変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxへ置換手段64で置き換えた画素の数が、所定の個数N1よりも多かった場合に前記第3の係数C1を所定の量だけ減じ、また逆に所定の個数N2よりも少なかった場合に前記第3の係数C1を所定の量だけ増加させる。
【0087】
また、二次変換において、変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxへ置換手段67で置き換えた画素の数が、所定の個数N3よりも多かった場合に前記第4の係数C2を所定の量だけ減じ、また逆に所定の個数N4よりも少なかった場合に前記第4の係数C2を所定の量だけ増加させるフィードバック処理を行う。
【0088】
これにより、第1の変換において、全画素データDの有意な電圧範囲の上限値が変換後の最大値に自動的に調整され、また第2の変換において、全画素データDの有意な電圧範囲の下限値が変換後の最小値に自動的に調整される。
【0089】
この第4の実施の形態によれば、全画素データDの有意な電圧範囲の特に上限値Dmaxを、所定の初期値を有する第3の係数C1により決定しているから、一旦全画素のデータを取り込み統計的手法などを使って電圧範囲Dmin〜Dmaxを求めるためのフレームメモリや演算回路などが不用となり、また、それまでの評価対象画素の画素データの総和を求める等の手段も必要としないから、さらに回路構成が簡素化できる。
【0090】
また、全画素データDに対して、所定の初期値を有する第3の係数C1を乗算して一次変換し、この一次変換された画素データD′に対して変換後の最大値Lmax及び所定の第4の係数C2を用いて二次変換して画素データD″を得ている。したがって、画像処理は入力された画像データDに順次、乗算、減算などの演算を施すのみで行うことができる。
【0091】
また、第1の変換において、最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、所定の個数よりも多いか、少ないかに応じて第3の係数C1を減少或いは増加させ、さらに第2の変換において、変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxに置き換えた画素の数が、所定の個数よりも多いか、少ないかに応じて第4の係数C2を減少或いは増加させるから、全画素データDの有意な電圧範囲の上限値Dmaxおよび下限値Dminが、変換後の最大値Lmax及び下限値Lminに自動的に調整される。
【0092】
図7は、本発明の画像変換を行う画像処理装置の第5の実施の形態を示すブロック図である。
【0093】
この図7の第5の実施の形態は、図4の第3の実施の形態及び図6の第4の実施の形態のいずれか一方の画像処理方法を選択できるようにしたものである。
【0094】
具体的には、図4に乗算器47と乗算器48との間に切換手段71を設けて制御装置44から第3の係数C1を供給するようにし、また切換手段52と乗算手段53との間に切換手段72を設けて制御装置44から第4の係数C2を供給するようにしている。
【0095】
したがって、本実施の形態によれば、必要に応じて選択的に、本発明の画像処理装置を、第3の実施の形態(図4)として機能させることもできるし、第4の実施の形態(図6)として機能させることもできる。
【0096】
以上説明した本発明の各実施の形態において、画像処理装置をブロック構成にて示しているが、各実施の形態の画像処理をコンピュータを使用してソフトウエアで同様に行うことができる。
【0097】
【発明の効果】
請求項1の画像処理装置によれば、対数変換イメージセンサからの出力電圧をその分布に応じて切り出し、有効な画素データのみを処理対象とし、且つ電圧値と光の強さの関係を直線的と見なして、電圧帯を拡大する画像変換を行うから、簡素な処理装置で見易い画像を形成することができる。
【0098】
また、各色画素毎(例えばカラーイメージセンサにおけるR,G,B)に画像変換を行うことにより、ホワイトバランス処理も同時に行うことができるので、システム構成が簡素化できる。
【0101】
また、全画素データDに対して、その時点までの評価対象画素の画素データの総和に対するそれらの評価対象画素の画素データが最大値であるとしたときの総和の比R及び所定の第1の係数Aにより一次変換し、この一次変換された画素データD′に対して変換後の最大値Lmax及び所定の第2の係数Bを用いて二次変換して画素データD″を得るから、フレームメモリなどに画素データを蓄積する必要がなく、画像処理は入力された画像データDに順次、乗算、減算などの演算を施すのみで行うことができる。
【0102】
請求項2の画像処理装置によれば、第1の変換において、最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、評価対象の画素全体において所定の個数よりも多いか、少ないかに応じて第1の係数Aを減少或いは増加させるから、全画素データDの有意な電圧範囲の上限値が、変換後の最大値に自動的に調整される。
【0103】
請求項3の画像処理装置によれば、第2の変換において、最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、評価対象の画素全体において所定の個数よりも多いか、少ないかに応じて第2の係数Bを減少或いは増加させるから、全画素データDの有意な電圧範囲の下限値が、変換後の最小値に自動的に調整される。
【0104】
請求項4の画像処理装置によれば、請求項1におけると同様な効果を奏する。また、全画素データDの有意な電圧範囲Dmin〜Dmaxを、所定の初期値を有する第3の係数C1及び第4の係数C2により決定しているから、一旦全画素のデータを取り込み統計的手法などを使って電圧範囲Dmin〜Dmaxを求めるためのフレームメモリや演算回路などが不要となり、また、それまでの評価対象画素の画素データの総和を求める等の手段も必要としないから、さらに回路構成が簡素化できる。
【0105】
また、全画素データDに対して、所定の初期値を有する第3の係数C1を乗算して一次変換し、この一次変換された画素データD′に対して変換後の最大値Lmax及び所定の第4の係数C2を用いて二次変換して画素データD″を得るから、画像処理は入力された画像データDに順次、乗算、減算などの演算を施すのみで行うことができる。
【0106】
また、第1の変換において、最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、所定の個数よりも多いか、少ないかに応じて第3の係数C1を減少或いは増加させ、さらに第2の変換において、最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、所定の個数よりも多いか、少ないかに応じて第4の係数C2を減少或いは増加させるから、全画素データDの有意な電圧範囲の上限値、および下限値が、変換後の最大値及び下限値に自動的に調整される。
【0107】
請求項5の画像処理装置によれば、請求項1〜4におけると同様な効果を奏するとともに、変換後の最小値Lminとして、任意の正負の値を選択することが出来る。また、そのための画像処理手段としても、修正された変換後の最大値Lmax′として、変換後の最大値Lmaxから変換後の最小値Lminを減算した値を使用し、二次変換後に変換後の最小値Lminを加算するだけでよいから、簡易な手段により実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】LOGセンサの電圧帯を拡大する画像変換を行う、本発明の概念を説明する図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示す図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示す図。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示す図。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る変換動作を説明するための図。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示す図。
【図7】本発明の第5の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示す図。
【図8】LOGセンサの輝度ー出力レベル特性を示す図。
【符号の説明】
21,31 対数変換センサ(LOGセンサ)
23,33、41 アナログ/ディジタル変換器(ADC)
42 積算手段
43 除算手段
45 第1定数設定手段
49、54 置換手段
51 第2定数設定手段
D 画素データ
D′第1変換後の画素データ
D″第2変換後(最終変換後)の画素データ
Claims (5)
- 一部の電圧範囲Dmin〜Dmaxに存在する全画素データDに対して、それまでの評価対象画素の画素データの総和に対するそれらの評価対象画素の画素データが最大値であるとしたときの総和の比Rに所定の第1の係数Aを乗算した値を、乗算し、その結果画素データの存在し得る変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxとして、一次変換された画素データD′を得る第1の変換手段と、
この一次変換された画素データD′に対して、変換後の最大値Lmaxから一次変換された画素データD′を減算し、これに所定の第2の係数Bを乗算し、その結果画素データの存在し得る変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxとし、これを変換後の最大値Lmaxから減算して、二次変換された画素データD″を得る第2の変換手段と、
を組み合わせて行うことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1の画像処理装置において、前記第1の変換手段で、変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、評価対象の画素全体において所定の個数N1よりも多かった場合に前記第1の係数Aを所定の量だけ減じ、また逆に所定の個数N2よりも少なかった場合に前記第1の係数Aを所定の量だけ増加させるフィードバック処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
- 請求項1の画像処理装置において、前記第2の変換手段で、変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、評価対象の画素全体において所定の個数N3よりも多かった場合に前記第2の係数Bを所定の量だけ減じ、また逆に所定の個数N4よりも少なかった場合に前記第2の係数Bを所定の量だけ増加させるフィードバック処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
- 一部の電圧範囲Dmin〜Dmaxに存在する全画素データDに対して、所定の初期値を有する第3の係数C1を乗算し、その結果画素データの存在し得る変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxとして、一次変換された画素データD′を得る第1の変換手段と、
この一次変換された画素データD′に対して変換後の最大値Lmaxから一次変換された画素データD′を減算し、これに所定の第4の係数C2を乗算し、その結果画素データの存在し得る変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxとし、これを変換後の最大値Lmaxから減算して、二次変換された画素データD′を得る第2の変換手段と、を有し、
前記第1の変換手段で、変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、所定の個数N1よりも多かった場合に前記第2の係数C1を所定の量だけ減じ、また逆に所定の個数N2よりも少なかった場合に前記第2の係数C1を所定の量だけ増加させ、且つ前記第2の変換手段で、変換後の最大値Lmaxよりも大きくなった画素データを変換後の最大値Lmaxと置き換えた画素の数が、所定の個数N3よりも多かった場合に前記第4の係数C1を所定の量だけ減じ、また逆に所定の個数N4よりも少なかった場合に前記第4の係数C2を所定の量だけ増加させるフィードバック処理を行うことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1〜請求項4の画像処理装置において、
変換後の最小値Lminが0でなく、任意の正負の値を採る場合に、前記第1の変換手段及び前記第2の変換手段では、変換後の最大値Lmaxに代えて、修正された変換後の最大値Lmax′、すなわち変換後の最大値Lmaxから変換後の最小値Lminを減算した値、を用いて処理を行い、
且つ前記第2の変換手段で二次変換された画像データD″に、変換後の最小値Lminを加算して、画像変換出力とすることを特徴とする画像処理装置。
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