JP4215341B2 - 低収縮剤、これを含む熱硬化性樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

低収縮剤、これを含む熱硬化性樹脂組成物及びその成形品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低収縮剤とこれを含む熱硬化性樹脂組成物、好ましくは、不飽和ポリエステル樹脂組成物とその成形品に関し、詳しくは、成形時の収縮率が低く、しかも、着色性にすぐれた熱硬化性樹脂組成物を与える低収縮剤、この低収縮剤を含む熱硬化性樹脂組成物及びその成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
多くの熱硬化性樹脂は、不飽和結合を有するオリゴマーとこれと共重合性を有するビニルモノマーとより構成されているが、その硬化成形に際して硬化収縮を生じる問題を有している。例えば、住宅設備、電子電気機器、自動車等に多く用いられている不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和ポリエステルとビニルモノマーとを主成分としてなり、このような不飽和ポリエステル樹脂は、ビニルモノマーが不飽和ポリエステル中の不飽和基と共重合して網状化する硬化反応を利用して成形されるものであるが、このような不飽和ポリエステル樹脂の硬化成形に関しては、通常、6〜8%の体積収縮が起こることが知られている。このような体積収縮は、成形品の寸法精度や外観を著しく損なうのみならず、成形品にクラックを生じさせる場合がある。また、不飽和ポリエステル樹脂を繊維状、粒状、その他の形態の補強材と複合化する場合においては、樹脂とそのような補強材との界面に応力が残留して、所期の強度を得ることができないこともある。
【0003】
そこで、不飽和ポリエステル樹脂の成形におけるこのような収縮を防止するために、従来より、不飽和ポリエステル樹脂中に熱可塑性樹脂や架橋ポリマーの粒子からなる低収縮剤を添加混合することが広く行なわれている。しかし、このように、不飽和ポリエステル樹脂に低収縮剤を配合した場合、その低収縮剤の種類によっては、成形時に相分離が起こって、成形品が白化し、良好な着色性が得られない場合がある。特に、不飽和ポリエステル樹脂の成形品を住宅設備用途に用いる場合には、低収縮剤は、低収縮性と着色性を兼ね備えていることが求められている。
【0004】
例えば、住宅設備用途の不飽和ポリエステル樹脂の成形品の製造には、低収縮剤としてポリスチレンがよく用いられるが、このポリスチレンは、不飽和ポリエステル樹脂との相溶性がよくないので、ポリスチレンを配合した不飽和ポリエステル樹脂の保存中にポリスチレンが樹脂から分離したり、また、分離したものが成形品の表面にかすれ等の成形欠陥として現われる場合がある。また、バスタブ、キッチンカウンター、洗面化粧台等の住宅設備用途において重要な濃色の着色性に劣るという問題がある。
【0005】
このような問題に対処するために、ポリ酢酸ビニル−ポリスチレンブロック共重合体を低収縮剤として用いることも提案されている(特開昭56−79113号公報)。これによれば、低収縮剤と樹脂との相溶性は改善されるが、濃色の着色性に関しては、依然として、不十分である。そこで、このような濃色の着色性を改善するために、架橋ポリマー微粒子を低収縮剤として用いることも提案されている(特公昭51−1276号公報、特開昭62−148558号公報等)。これによれば、着色性は改良されるものの、反対に、目的とする低収縮性に関しては、十分とはいえない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の熱硬化性樹脂のための低収縮剤における上述したような問題を解決するためになされたものであって、十分な低収縮性とすぐれた着色性とを併せ有する熱硬化性樹脂組成物、特に、不飽和ポリエステル樹脂組成物を与える低収縮剤、これを含む樹脂組成物及びその成形品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による熱硬化性樹脂用低収縮剤は、ガラス転移温度が20℃以下のゴム状ポリマー相とガラス転移温度が50℃以上のガラス状ポリマー相とからなる多相構造を有し、上記ゴム状ポリマー相とガラス状ポリマー相のうちの少なくとも一相が懸濁重合によって得られた重量平均粒子径が2〜100μmの範囲にあるポリマー粒子からなる。
【0008】
好ましくは、本発明による熱硬化性樹脂用低収縮剤は、ゴム状ポリマー相を形成する第1の重合性モノマー(I)を懸濁重合させて、ガラス転移温度が20℃以下のゴム状ポリマー粒子を形成する第1段の反応と、これに引き続いて、上記ゴム状ポリマー粒子の存在下に、ガラス転移温度が50℃以上のガラス状ポリマー相を形成する第2の重合性モノマー(II)をラジカル重合させる第2段の反応とによって得られたゴム状ポリマー相とガラス状ポリマー相とからなる多相構造を有し、重量平均粒子径が2〜100μmの範囲にあるポリマー粒子からなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明による熱硬化性樹脂用低収縮剤は、ガラス転移温度が20℃以下のゴム状ポリマー相とガラス転移温度が50℃以上のガラス状ポリマー相とからなる多相構造を有し、上記ゴム状ポリマー相とガラス状ポリマー相のうちの少なくとも一相が懸濁重合によって得られた重量平均粒子径が2〜100μmの範囲にあるポリマー粒子からなるものである。
【0010】
即ち、本発明による熱硬化性樹脂用低収縮剤は、好ましくは、ゴム状ポリマー相を好ましくは懸濁重合によって形成する反応を先に行なって得られる多相構造を有するポリマー粒子からなるものであるが、しかし、ガラス状ポリマー相を好ましくは懸濁重合によって形成する反応を先に行なって得られる多相構造を有するポリマー粒子からなるものでもよい。
【0011】
従って、本発明による本発明による熱硬化性樹脂用低収縮剤は、好ましくは、ゴム状ポリマー相を形成する第1の重合性モノマー(I)を懸濁重合させて、ガラス転移温度が20℃以下のゴム状ポリマー粒子を形成する第1段の反応と、これに引き続いて、上記ゴム状ポリマー粒子の存在下に、ガラス転移温度が50℃以上のガラス状ポリマー相を形成する第2の重合性モノマー(II)をラジカル重合させる第2段の反応とによって得られたゴム状ポリマー相とガラス状ポリマー相とからなる多相構造を有し、重量平均粒子径が2〜100μmの範囲にあるポリマー粒子からなるものである。
【0012】
しかし、本発明による熱硬化性樹脂用低収縮剤は、ガラス状ポリマー相を形成する第2の重合性モノマー(II)を懸濁重合させて、ガラス転移温度が50℃以上のガラス状ポリマー粒子を形成する第1段の反応と、これに引き続いて、上記ガラス状ポリマー粒子の存在下に、ガラス転移温度が20℃以下のゴム状ポリマー相を形成する第1の重合性モノマー(I)をラジカル重合させる第2段の反応とによって得られたガラス状ポリマー相とゴム状ポリマー相とからなる多相構造を有し、重量平均粒子径が2〜100μmの範囲にあるポリマー粒子からなるものであってもよい。
【0013】
即ち、本発明による好ましい熱硬化性樹脂用低収縮剤は、ゴム状ポリマー相を形成する第1の重合性モノマー(I)を懸濁重合させる第1段とガラス状ポリマー相を形成する第2の重合性モノマー(II)をラジカル重合させる第2段の反応とをこの順序で行なって得られるゴム状ポリマー相とガラス状ポリマー相とからなる多相構造を有するポリマー粒子からなるものである。
【0014】
以下、本発明による熱硬化性樹脂用低収縮剤の好ましい態様について、詳しく説明する。
【0015】
先ず、上記第1段の反応は、ゴム状ポリマー相を形成する重合性モノマー(I)をラジカル重合、特に、懸濁重合させて、ガラス転移温度が20℃以下のゴム状ポリマー粒子を形成する反応である。
【0016】
このようなゴム状ポリマー相を形成する第1の重合性モノマー(I)は、好ましくは、
(a)アルキル(メタ)アクリレート50〜99.9重量%、
(b)分子内に2個以上のビニル基を有する多官能性モノマー0.1〜20重量% 及び
(c)上記(a)及び(b)のモノマーと共重合性を有するモノマー0〜49.9重量%
からなるモノマー混合物である。
【0017】
上記アルキル(メタ)アクリレート(a)としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウロイル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等、アルキル基の炭素数が2〜20のアルキル(メタ)アクリレートを挙げることができる。これらのなかでも、特に、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート等、アルキル基の炭素数が2〜10のものが好ましく、なかでも、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレートが特に好ましい。
【0018】
このアルキル(メタ)アクリレート(a)は、好ましくは、ゴム状ポリマー相を形成する第1の重合性モノマー(I)中、60〜99.9重量%の範囲で用いられる。
【0019】
本発明によれば、このような第1の重合性モノマー(I)から得られるゴム状ポリマー相は、ガラス転移温度が20℃以下であることが必要である。このゴム状ポリマー相のガラス転移温度が20℃よりも高い場合は、得られる低収縮剤が熱硬化性樹脂に十分な低収縮性を与えないことがある。本発明によれば、ゴム状ポリマー相は、ガラス転移温度が−60〜20℃の範囲にあることが好ましく、特に、−60〜10℃の範囲にあることが好ましい。
【0020】
本発明によれば、ゴム状ポリマー相を形成する第1の重合性モノマー(I)は、分子内に2個以上のビニル基を有する多官能性モノマー(b)を含み、従って、このような第1の重合性モノマー(I)を懸濁重合させる第1段の反応によって得られるゴム状ポリマー粒子はその多官能性モノマー(b)によって架橋されており、それによって、得られる低収縮剤を熱硬化性樹脂に混合したときに、その粘度を低く保つことができる。
【0021】
このように、分子内に2個以上のビニル基を有する多官能性モノマー(b)としては、例えば、ジビニルベンゼン等の芳香族ジビニルモノマー、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オリゴエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のアルカンポリオールポリ(メタ)アクリレート等や、ウレタンジ(メタ)アクリレート、エポキシジ(メタ)アクリレート等を挙げることができ、また、異なる反応性のビニル基を有する多官能性モノマーとして、例えば、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、ジアリルイタコネート等を挙げることができる。本発明によれば、このような多官能性モノマーは、単独で用いてもよく、また、2種以上を組合わせて用いてもよい。本発明においては、上述したなかでは、多官能性モノマーとして、特に、エチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジアクリレート又はアリルメタクリレートが好ましく用いられる。
【0022】
本発明によれば、このような多官能モノマー(b)は、ゴム状ポリマー相を形成する第1の重合性モノマー(I)中、好ましくは、0.1〜10重量%の範囲で用いられ、特に、好ましくは、0.2〜5重量%の範囲で用いられる。
【0023】
本発明によれば、ゴム状ポリマー相を形成する第1の重合性モノマー(I)は、必要に応じて、上記(a)及び(b)のモノマーと共重合可能な共重合性モノマー(c)を含んでいてもよい。このような共重合性モノマー(c)としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル、芳香族ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル、シアン化ビニリデン、メチルメタクリレート、ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレート等を挙げることができる。
【0024】
更に、共重合性モノマー(c)は、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基等の官能基を有するモノマーでもよい。このような共重合性モノマーは、具体的には、エポキシ基を有するモノマーとして、例えば、グリシジルメタクリレート等を挙げることができ、カルボキシル基を有するモノマーとして、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等を挙げることができ、水酸基を有するモノマーとして、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート等を挙げることができ、また、アミノ基を有するモノマーとして、例えば、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート等を挙げることができる。
【0025】
これらの共重合性モノマー(c)は、ゴム状ポリマー相を形成する第1の重合性モノマー(I)中、好ましくは、0〜39.9重量%の範囲で用いられる。
【0026】
本発明においては、上記第1の重合性モノマー(I)の懸濁重合によって、ゴム状ポリマー粒子を形成する第1段の反応は、この重合性モノマー(I)を分散安定剤、油溶性ラジカル重合開始剤及びイオン交換水と共に重合容器に仕込み、攪拌下にラジカル重合を行なうものである。上記油溶性ラジカル重合開始剤は、予め、重合性モノマーに溶解させておくことが好ましい。
【0027】
上記分散安定剤は、特に、限定されるものではないが、例えば、ゼラチン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール部分ケン化物等の水溶性高分子、リン酸三カルシウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、二酸化ケイ素等の無機物等を挙げることができる。これらの分散安定剤は、単独でも、また、2種類以上を併用してもよい。これらの分散安定剤のうち、特に、ポリビニルアルコール部分ケン化物、ヒドロキシプロピルセルロース、リン酸三カルシウムが好ましく用いられる。
【0028】
上記分散安定剤の使用量は、上記重合性モノマー(I)100重量部に対して、通常、0.1〜30重量部、好ましくは、0.5〜10重量部の範囲で用いられる。
【0029】
また、上記油溶性ラジカル開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、o−メトキシベンゾイルパーオキサイド、o−クロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ系化合物等を挙げることができる。これらのラジカル重合開始剤は、単独で用いてもよく、また、2種以上を併用してもよい。本発明においては、これらのなかでは、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル等が好ましく用いられる。
【0030】
このようなラジカル重合開始剤は、第1の重合性モノマー(I)100重量部に対して、通常、0.1〜5重量部、好ましくは、0.1〜2重量部の範囲で用いられる。 本発明によれば、第1段の反応においては、必要に応じて、反応媒体中のモノマーの液滴の分散安定化のために界面活性剤を用いてもよい。界面活性剤としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸エステルナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤や、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル等のノニオン界面活性剤等を挙げることができる。これらの界面活性剤は、単独で用いてもよく、また、2種以上を併用してもよい。このような界面活性剤は、第1の重合性モノマー(I)100重量部に対して、通常、0.05〜2重量部の範囲で用いられる。
【0031】
更に、必要に応じて、水相重合の禁止剤、例えば、亜硝酸ナトリウム等を反応系に添加してもよい。
【0032】
本発明によれば、第1段の反応の開始に先立って、第1の重合性モノマー(I)、分散安定剤、油溶性ラジカル重合開始剤及びイオン交換水からなる混合物を攪拌による剪断力を利用して、モノマー滴を所望の大きさに調整するのが好ましい。特に、100μm以下の微小なモノマー滴を形成するためには、ホモミキサー、ホモディスパー、ホモジナイザー、ラインミキサー等の分散手段を使用するのが好ましい。モノマー滴の大きさは、分散手段の回転速度等による剪断力の調整によって、制御することができる。
【0033】
このようにして、第1の重合性モノマー(I)の分散液を調製した後、通常、これをラジカル重合開始剤の10時間半減期温度以上に昇温して重合反応を行なうことによって、第1段の反応によるゴム状ポリマー粒子の懸濁液を得ることができる。例えば、重合開始剤としてラウロイルパーオキサイドを用いる場合は、重合性モノマーの分散液を55℃以上に昇温し、重合開始剤として2,2'−アゾビスイソブチロニトリルを用いる場合は、重合性モノマーの分散液を65℃以上に昇温することによって、上記重合性モノマーがラジカル重合して、ゴム状ポリマー粒子の懸濁液を得ることができる。
【0034】
次に、本発明によれば、上述したようにして、重合容器中において、第1段の反応を行なって、ゴム状ポリマー粒子を生成させた後、引き続いて、重合容器中のゴム状ポリマー粒子の懸濁液に、第2の重合性モノマー(II)を反応器に加え、ラジカル重合させて、ガラス転移温度が50℃以上のガラス状ポリマー相を形成する第2段の反応によって、ゴム状ポリマー相とガラス状ポリマー相とからなる多相構造を有するポリマー粒子の懸濁液を得る。
【0035】
第2段の反応によって生成するガラス状ポリマー相は、ガラス転移温度が50℃以上であることが必要である。ガラス状ポリマー相のガラス転移温度が50℃より低いときは、得られる多相構造を有するポリマー粒子が相互に融着し、ブロッキングによって作業性が低下したり、また、低収縮剤として熱硬化性樹脂に混合するときに、その分散性に問題が生じることがある。特に、本発明によれば、ガラス状ポリマー相は、ガラス転移温度が50〜140℃の範囲にあることがが好ましく、特に、60〜130℃の範囲にあることがが好ましい。
【0036】
本発明において、上記第2の重合性モノマー(II)は、好ましくは、
(d)アルキル(メタ)アクリレート(d1)及び芳香族ビニルモノマー(d2)から選ばれる少なくとも1種のモノマー50〜100重量%、
(e)分子内に2個以上のビニル基を有する多官能性モノマー0〜10重量%及び
(f)上記(d)及び(e)のモノマーと共重合性を有するモノマー0〜50重量%
からなるモノマー又はモノマー混合物である。
【0037】
上記アルキル(メタ)アクリレート(d1)としては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等、アルキル基の炭素数が1〜4のものが好ましく、なかでも、メチルメタクリレートが好ましく用いられる。
【0038】
上記芳香族ビニルモノマー(d2)の具体例としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等を挙げることができ、これらのなかでは、特に、スチレンが好ましく用いられる。この(d)モノマーは、第2の重合性モノマー(II)中、好ましくは、60〜100重量%の範囲で用いられる。
【0039】
本発明によれば、第2の重合性モノマー(II)は、必要に応じて、分子内に2個以上のビニル基を有する多官能モノマー(e)を含んでいてもよく、従って、ガラス状ポリマーは、それによって架橋されていてもよい。このように、ガラス状ポリマーが架橋されているときは、得られる低収縮剤を熱硬化性樹脂に配合する際に、その粘度を更に低くすることができる。
【0040】
このような多官能性モノマー(e)としては、前述した第1段の反応に用いる多官能性モノマー(b)と同じものを用いることができる。多官能性モノマー(e)は、第2の重合性モノマー(II)中、好ましくは、0.1〜8重量%の範囲で用いられ、特に、好ましくは、0.2〜5重量%の範囲で用いられる。
【0041】
更に、第2の重合性モノマー(II)は、必要に応じて、上記(d)及び(e)のモノマーと共重合性を有するモノマー(f)を含んでいてもよい。このような共重合性モノマー(f)としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル、シアン化ビニリデン、前記(d1)モノマーを除くアルキル(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレート等を挙げることができる。また、共重合性モノマー(f)は、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基等の官能基を有するものでもよい。例えば、エポキシ基を有するモノマーとしては、例えば、グリシジルメタクリレート等を挙げることができ、カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等を挙げることができる。水酸基を有するモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシメタクリレート、2−ヒドロキシアクリレート等を挙げることができる。また、アミノ基を有するモノマーとしては、例えば、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート等を挙げることができる。
【0042】
このような共重合性モノマー(f)は、第2の重合性モノマー(II)において、好ましくは、0〜40重量%の範囲で用いられる。
【0043】
本発明においては、第1段の反応において、第1の重合性モノマー(I)の重合転化率が90%以上となったときに、第2の重合性モノマー(II)を重合容器中に加えて、第2段の反応を行なうことが好ましい。第2の重合性モノマー(II)を余りに早い時点で加えると、第2段の反応の終了後、得られたポリマー粒子を脱水したり、また、乾燥したりするときに、ポリマー粒子が相互に凝集し、融着することがある。
【0044】
第2段の反応に際して、第2の重合性モノマー(II)を重合容器中に加えるには、前述した第1の重合性モノマー(I)と同様に、界面活性剤又は分散安定剤を用いて、予め、乳化液又は懸濁液、好ましくは、乳化液を調製し、これを一括して、又は所定の時間をかけて加える方法が好ましく用いられる。
【0045】
第2段の反応において、更に重合開始剤を用いることもできる。油溶性ラジカル重合開始剤を用いるときは、第2の重合性モノマー(II)に予め、溶解しておけばよく、他方、水溶性ラジカル重合開始剤を用いるときには、水溶液として、別途、加えてもよい。上記油溶性重合開始剤は、第1段の反応に用いたものと同じものを用いることができ、他方、水溶性ラジカル重合開始剤であれば、例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩系重合開始剤、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド、2,2'−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド〕等のアゾ系重合開始剤等を用いることができる。ラジカル重合開始剤は、単独でもよく、また、2種以上を併用してもよい。
【0046】
第2段の反応において、ラジカル重合開始剤は、必要に応じて、第2の重合性モノマー(II)100重量部に対し、通常、0.05〜10重量部の範囲で用いられ、好ましくは、0.1〜2重量部の範囲で用いられる。第2段の反応において、ラジカル重合開始剤を余りに多く用いるときは、新たな粒子や異形の粒子を生成し、多相構造を有するポリマー粒子を得ることが困難である。
【0047】
本発明によれば、このようにして、第1の重合性モノマー(I)を懸濁重合させる第1段の反応を行なって、ガラス転移温度が20℃以下のゴム状ポリマー粒子の懸濁液を得、引き続いて、これに第2の重合性モノマー(II)を加え、ラジカル重合させて、ガラス転移温度が50℃以上のガラス状ポリマー相を形成する第2段の反応を行なうことによって、通常、ゴム状ポリマー粒子の表面をガラス状ポリマーが被覆してなる多相構造を有するポリマー粒子を得る。
【0048】
本発明によれば、このようにして得られる多相構造を有するポリマー粒子において、第1段の反応によるのゴム状ポリマー相と第2段の反応によるガラス状ポリマー相は、通常、ゴム状ポリマー相が30〜95重量%、好ましくは、50〜90重量%の範囲であり、ガラス状ポリマー相が5〜70重量%、好ましくは、10〜50重量%の範囲である。
【0049】
多相構造を有するポリマー粒子において、ゴム状ポリマー相の割合が30重量%よりも少ない場合は、十分な低収縮効果が得られないことがある。他方、ゴム状ポリマー相の割合が95重量%よりも多いときは、ガラス状ポリマー相の割合が相対的に少なく、得られたポリマー粒子の脱水や乾燥時に、ポリマー粒子間で凝集、融着が起こることがあり、また、仮に、ポリマー粒子が得られたとしても、熱硬化性樹脂に混合する際の分散性に問題が生じることがある。
【0050】
ここに、本発明において、「多相構造」とは、例えば、第1段の反応で形成されるゴム状ポリマー相と第2段の反応で形成されるガラス状ポリマー相が一つの粒子内で各々異なる相として存在している構造を意味する。従って、このような多相構造を有するポリマー粒子としては、具体的には、ゴム状ポリマー又はガラス状ポリマーからなるコア層とこのコア層を被覆するシェル層とからなる2層構造を有する所謂コア・シェルポリマーや、このようなコア層とシェル層との間に更に中間的なポリマーの層を有する3層以上の多層構造を有するポリマー粒子のほか、所謂サラミ構造を有するポリマー粒子や、更には、第1段の反応によるポリマー粒子の表面を第2段の反応によるポリマーが部分的に被覆しているような構造を有するポリマー粒子も含むものとする。
【0051】
本発明による低収縮剤は、このような多相構造を有するポリマー粒子からなり、好ましい態様によれば、その表面が上述したように硬質のガラス状ポリマー相で被覆されているので、その製造においては、ポリマー粒子の脱水や乾燥に際して、粒子間の融着もなく、また、低収縮剤として熱硬化性樹脂に配合する際には、樹脂中に容易に均一に分散させることができる。
【0052】
更に、本発明によれば、低収縮剤を熱硬化性樹脂に混合する際の粘度を低くするために、上述したような多相構造のポリマー粒子の表面に更に無機物質を吸着させ、又は化学的に結合させることができる。
【0053】
ポリマー粒子の表面に無機物質を吸着させる方法としては、第1及び第2の反応によって得られたポリマー粒子を懸濁液から取り出す際に、ポリマー粒子を洗浄せずに、懸濁重合時に分散安定剤として用いたリン酸三カルシウムや炭酸カルシウムをそのまま、ポリマー粒子に付着させたままとする方法を挙げることができる。
【0054】
また、ポリマー粒子の表面に無機物質を化学的に結合させる方法としては、例えば、ビニルトリメトキシシランやγ−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン等の二重結合を有するシランカップリング剤を第2段の反応時に第2のモノマーと共に共重合させ、このようにして得られたポリマー粒子に水酸化アルミニウム等の無機物質を反応させる方法や、予め、上記シランカップリング剤で表面処理した無機物質を第2段の重合時に添加する方法等を挙げることができる。
【0055】
反応終了後、例えば、遠心分離機や減圧濾過機にて脱水し、減圧乾燥機等によって乾燥したり、また、噴霧乾燥することによって、懸濁液からポリマー粒子を単離することができる。必要に応じて、単離する前に、ポリマー粒子に付着した分散安定剤や界面活性剤を除去するために、洗浄してもよい。ポリマー粒子を乾燥するには、常圧又は減圧下、50℃以下の低温で行なうことが好ましい。乾燥温度が80℃を越えるときは、一部、ポリマー粒子が融着することがある。得られたポリマー粒子は、そのまま、又は必要に応じて、例えば、微粒子状シリカ等の無機微粒子、滑剤、その他のポリマー微粒子等と混合して、本発明による熱硬化性樹脂用低収縮剤とすることができる。
【0056】
本発明に従って得られる多相構造のポリマー粒子は、通常、2〜100μm、好ましくは、4〜80μm、特に好ましくは、5〜50μmの範囲の重量平均粒子径を有する。重量平均粒子径が2μmより小さいのものは、前述した方法によっては得ることが困難であり、他方、重量平均粒子径が100μmを越えるのものは、低収縮剤としての性能が低く、また、得られる成形品が表面平滑性において劣ることがある。
【0057】
本発明による熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と共に上述した低収縮剤を含有し、通常、更に、禁止剤、硬化剤、充填剤、離型剤、顔料、増粘剤、繊維補強材等を含む。本発明による熱硬化性樹脂組成物において、低収縮剤は、熱硬化性樹脂100重量部に対して、1〜30重量、好ましくは、3〜20重量の範囲で用いられる。
【0058】
本発明において、熱硬化性樹脂としては、特に、限定されるものではないが、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、ウレタン(メタ)アクリレート等の不飽和オリゴマーとこれと共重合性を有するビニルモノマーとの混合物や、アクリルポリマーをアクリルモノマーに溶解させた所謂アクリルシラップを挙げることができる。本発明においては、特に、不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂が好ましく用いられる。
【0059】
上記不飽和ポリエステルは、従来から汎用されているものであってよく、通常、α,β−オレフィン系不飽和ジカルボン酸及び/又はその無水物と2価のグリコールとの縮合によって製造される。また、このような不飽和ポリエステルの製造において、上記α,β−オレフィン系不飽和ジカルボン酸及び/又はその無水物と2価のグリコールの2成分以外に、飽和ジカルボン酸及び/又はその無水物、更には、カルボン酸と反応するジシクロペンタジエン等も併用することができる。
【0060】
上記α,β−オレフィン系不飽和ジカルボン酸及び/又はその無水物の具体例としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等や、これらジカルボン酸の無水物を挙げることができる。これらα,β−オレフィン系不飽和ジカルボン酸と併用してもよい飽和ジカルボン酸及び/又はその無水物の具体例としては、例えばアジピン酸、コハク酸、フタル酸無水物、イソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。
【0061】
また、2価のグリコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等のアルカンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のオキサアルカンジオール、ビスフェノールAの水添物、ビスフェノールAのエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加物等を挙げることができる。また、これらと共に、例えば、オクチルアルコール、オレイルアルコール等の1価のアルコールやトリメチロールプロパン等の3価のアルコールを併用することもできる。
【0062】
不飽和ポリエステルは、通常、上述したようなジカルボン酸成分とグリコール成分を加熱下に反応させ、副生する水を除去しながら、縮合反応を進めることによって製造される。本発明においては、不飽和ポリエステルとして、平均分子量800〜4000、酸価が20〜60mgKOH/gの範囲のものが好ましく用いられる。
【0063】
また、前記ビニルエステルは、分子内にエポキシ基を2つ以上有する所謂エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸のような不飽和一塩基酸との反応によって得られる。ここで用いられるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型に代表されるビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック、クレゾールノボラックに代表されるノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、アミン型エポキシ樹脂、共重合型エポキシ樹脂等を挙げることができる。
【0064】
本発明において、上記不飽和ポリエステル及び/又はビニルエステルと共重合性を有するビニルモノマーとしては、1価のものが好ましく用いられる。このような1価のビニルモノマーとして、例えば、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリロニトリル等のアクリルモノマー等を挙げることができる。このような共重合性ビニルモノマーは、通常、不飽和ポリエステル及び/又はビニルエステルの希釈剤として配合され、不飽和ポリエステル樹脂及び/又はビニルエステル樹脂を構成する。また、希釈剤とは別に加えることもできる。これらビニルモノマーの使用量は、通常、不飽和ポリエステル及び/又はビニルエステルに対し、20〜200重量%である。
【0065】
また、本発明においては、上記1価の共重合性ビニルモノマーと共に、必要に応じて、多価のモノマーを併用することもできる。このような多価のモノマーとして、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパン等を挙げることができる。
【0066】
本発明による熱硬化性樹脂組成物において、禁止剤としては、p−ベンゾキノン、メチル−t−ブチルハイドロキノン、ハイドロキノン等、従来よりよく知られているものが用いられる。硬化剤としては、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシオクトエート等の有機過酸化物から、所望の硬化速度に応じて、適宜選択して、1種又は2種以上が用いられる。このような硬化剤は、通常、樹脂100重量%に対して、0.3〜4重量%の範囲で用いられる。
【0067】
本発明においては、上記硬化剤と共に、硬化促進剤を用いることもできる。硬化促進剤としては、コバルト、銅、マンガン等の有機塩、例えば、それぞれのオクトエート、ナフテネート、アセチルアセテート等を挙げることができ、これらは単独で、又は混合して用いられる。これら硬化促進剤は、通常、樹脂100重量%に対して、20〜200ppmの範囲で用いられる。
【0068】
本発明による熱硬化性樹脂組成物において、充填剤としては、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルク、シリカ、クレー、ガラス粉、ガラスバルーン等が用いられる。離型剤としては、ステアリン酸亜鉛やステアリン酸カルシウムのような金属石鹸や、フッ素系の有機化合物等が用いられる。顔料としては、酸化チタン、カーボンブラック、弁柄、フタロシアニンブルー等が用いられる。また、増粘剤としては、マグネシウム、カルシウム等の酸化物や水酸化物等が用いられる。
【0069】
繊維強化材としては、一般には、ガラス繊維が用いられる。好ましくは、例えば、直径8〜20μm、長さ1〜50mmのガラス繊維が用いられる。この他、例えば、炭素繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維等の有機又は無機繊維を用いることもできる。このような繊維強化材は、通常、樹脂組成物全量に対して、3〜40重量%の範囲で用いられる。
【0070】
本発明による熱硬化性樹脂組成物は、各原料成分を慣用の手段にて、混練、含浸することによって、SMC(シート・モールディング・コンパウンド)、TMC(シック・モールディング・コンパウンド)等のようなシート状や、又はBMC(バルク・モールディング・コンパウンド)のようなバルク状の成形材料とすることができるが、増粘剤を用いるときは、混練、含浸し、次いで、所定の温度で所定の時間熟成した後、成形に供される。
【0071】
本発明による熱硬化性樹脂組成物からなる成形品は、前述の熱硬化性樹脂組成物を圧縮成形機又は射出成形機にて、所定の温度、所定の圧力で加温、加圧することによって得ることができる。例えば、圧力10〜120kgf/cm2 、温度80〜160℃で硬化させることによって成形品を得ることができる。
【0072】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。実施例及び比較例において略語は下記のとおりである。
【0073】
BA n−ブチルアクリレート
MMA メチルメタクリレート
EA エチルアクリレート
SM スチレン
EGMA エチレングリコールジメタクリレート
ALMA アリルメタクリレート
BGA 1,4−ブチレングリコールジアクリレート
DVB 57%ジビニルベンゼン
LPO ラウロイルパーオキサイド
AIBN 2,2'−アゾビスイソブチロニトリル
PVA ケン化度88%ポリビニルアルコール
TCP リン酸三カルシウム
DBN ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩
SSS ジオクチルスルホコハク酸エステルナトリウム塩
MPS γ−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン
ATH 水酸化アルミニウム
DIW 脱イオン水
【0074】
A.低収縮剤の製造
実施例1(低収縮剤Aの製造)
5L容量の重合容器にDIW1500gと5%PVA水溶液300gを加え、TKホモミキサー(特殊機化工業(株)製)を用いて、4500rpmで攪拌しながら、予め、重合開始剤としてLPO6gを溶解させたBA576g、BGA12g及びALMA12gからなるモノマー混合液を一括して加え、1時間分散処理して、モノマー分散液を得た。
【0075】
この重合容器に撹拌機と還流冷却器を取り付け、窒素気流下、攪拌しながら、70℃に昇温した。そのままで2時間反応を行なった後、生成したポリマー粒子の懸濁液からサンプリングを行ない、モノマーの重合転化率を測定したところ、96%であった。次いで、得られたポリマー粒子の懸濁液を60℃に冷却し、この懸濁液に下記の第2段の反応のためのモノマー乳化液を10分かけて連続的に添加した。
【0076】
(第2段の反応のためのモノマー乳化液)
MMA 352g
EA 40g
EGMA 8g
AIBN 4g
1%SSS水溶液 100g
DIW 100g
【0077】
重合が始まって、発熱ピークが観測された時点で80℃まで昇温し、3時間熟成反応を行なった。得られた懸濁液を室温まで冷却した後、遠心分離機を用いて脱水洗浄し、更に、60℃にて一昼夜、送風乾燥して、粒子間に凝集のない低収縮剤A950gを得た。コールターマルチサイザーII(コールター(株)製)にて、この低収縮剤Aの重量平均粒子径を測定したところ、17μmであった。また、低収縮剤AのDSC測定から、ゴム状ポリマー相のガラス転移温度は−40℃であり、ガラス状ポリマー相のガラス転移温度は113℃であった。
【0078】
実施例2(低収縮剤Bの製造)
5L容量の重合容器にDIW2000g、TCP60g及び1%DBN水溶液60gを加え、TKホモミキサー(特殊機化工業(株)製)を用いて、5000rpmで攪拌しながら、予め、重合開始剤としてLPO6gを溶解させたBA576g、BGA12g及びALMA12gからなるモノマー混合液を一括して加えた。1時間分散処理して、モノマー分散液を得た。
【0079】
この重合容器に撹拌機と還流冷却器を取り付け、窒素気流下、攪拌しながら、70℃に昇温した。そのままで2時間反応を行なった後、生成したポリマー粒子の懸濁液からサンプリングを行ない、モノマーの重合転化率を測定したところ、96%であった。次いで、得られたポリマー粒子懸濁液を60℃に冷却し、この懸濁液に下記の第2段の反応のためのモノマー乳化液を10分かけて連続的に添加した。
【0080】
(第2段の反応のためのモノマー乳化液)
SM 398.4g
DVB 1.6g
AIBN 4g
1%SSS水溶液 100g
DIW 100g
【0081】
重合が始まって、発熱ピークが観測された時点で80℃まで昇温し、3時間熟成反応を行なった。得られた懸濁液を室温まで冷却した後、遠心分離機を用いて脱水洗浄し、更に、60℃にて一昼夜、送風乾燥して、粒子間に凝集のない低収縮剤B980gを得た。コールターマルチサイザーII(コールター(株)製)にて低収縮剤Bの重量平均粒子径を測定したところ、17μmであった。また、低収縮剤BのDSC測定から、ゴム状ポリマーのガラス転移温度は−40℃であり、ガラス状ポリマーのガラス転移温度は120℃であった。
【0082】
実施例3(低収縮剤Cの製造)
5L容量の重合容器にDIW2000g、TCP60g及び1%DBN水溶液60gを加え、TKホモミキサー(特殊機化工業(株)製)を用いて、5000rpmで攪拌を行ないながら、予め、重合開始剤としてLPO6gを溶解させたBA597.6g、BGA1.2g及びALMA1.2gからなるモノマー混合液を一括して加えた。1時間分散処理して、モノマー分散液を得た。
【0083】
この重合容器に撹拌機と還流冷却器を取り付け、窒素気流下、攪拌しながら、70℃に昇温した。そのままで2時間反応を行なった後、生成したポリマー粒子の懸濁液からサンプリングを行なって、モノマーの重合転化率を測定したところ、97%であった。次いで、得られたポリマー粒子懸濁液を60℃に冷却し、この懸濁液に下記の第2段の反応のためのモノマー乳化液を10分かけて連続的に添加した。
【0084】
(第2段の反応のためのモノマー乳化液)
SM 392g
DVB 8g
AIBN 4g
1%SSS水溶液 100g
DIW 100g
【0085】
重合が始まって、発熱ピークが観測された時点で80℃まで昇温し、3時間熟成反応を行なった。この後、MPS1gにて表面処理したATH100gを添加した。80℃で更に2時間反応を行なった後、室温まで冷却し、35%塩酸100gを添加して、TCPを溶解させた。得られた懸濁液を遠心分離機を用いて脱水洗浄し、更に、60℃にて一昼夜、送風乾燥して、粒子間に凝集のない低収縮剤C970gを得た。コールターマルチサイザーII(コールター(株)製)にてこの低収縮剤Cの重量平均粒子径を測定したところ、17μmであった。また、低収縮剤CのDSC測定から、ゴム状ポリマー相のガラス転移温度は−40℃であり、ガラス状ポリマー相のガラス転移温度は120℃であった。
【0086】
実施例4(低収縮剤Dの製造)
5L容量の重合容器にDIW2000g、TCP60g及び1%DBN水溶液60gを加え、TKホモミキサー(特殊機化工業(株)製)を用いて、6500rpmで攪拌を行ないながら、予め、重合開始剤としてLPO6gを溶解させたBA576g、BGA12g及びALMA12gからなるモノマー混合液を一括して加えた。1時間分散処理して、モノマー分散液を得た。
【0087】
この重合容器に撹拌機と還流冷却器を取り付け、窒素気流下、攪拌しながら、70℃に昇温した。そのままで2時間反応を行なった後、生成したポリマー粒子の懸濁液からサンプリングを行なって、モノマーの重合転化率を測定したところ、97%であった。次いで、得られたポリマー粒子の懸濁液を60℃に冷却し、この懸濁液に下記の第2段の反応のためのモノマー乳化液を10分かけて連続的に添加した。
【0088】
(第2段の反応のためのモノマー乳化液)
SM 392g
DVB 8g
AIBN 4g
1%SSS水溶液 100g
DIW 100g
【0089】
重合が始まって、発熱ピークが観測された時点で80℃まで昇温し、3時間熟成反応を行なった。この後、MPS1gにて表面処理したATH100gを添加した。80℃で更に2時間反応を行なった後、室温まで冷却し、35%塩酸100gを添加して、TCPを溶解させた。生成したポリマー粒子の懸濁液を遠心分離機を用いて脱水洗浄し、更に、60℃にて一昼夜、送風乾燥して、粒子間に凝集のない低収縮剤C970gを得た。コールターマルチサイザーII(コールター(株)製)にて低収縮剤Dの重量平均粒子径を測定したところ、12μmであった。また、低収縮剤DのDSC測定から、ゴム状ポリマー相のガラス転移温度は−40℃であり、ガラス状ポリマー相のガラス転移温度は120℃であった。
比較例1(ゴム状部分を有しない低収縮剤Eの製造)
【0090】
5L容量の重合容器内にDIW2000g、TCP60g及び1%DBN水溶液60gを加え、TKホモミキサー(特殊機化工業(株)製)を用いて、6500rpmで攪拌を行ないながら、予め、重合開始剤としてLPO10gを溶解させたSM996gとDVB4gからなるモノマー混合液を一括して加えた。1時間分散処理して、モノマー分散液を得た。
【0091】
この重合容器に撹拌機と還流冷却器を取り付け、窒素気流下、攪拌しながら、80℃に昇温し、そのまま3時間反応を行なった。この後、室温まで冷却し、得られたポリマー粒子の懸濁液を遠心分離機を用いて脱水洗浄し、更に、60℃にて一昼夜、送風乾燥して、粒子間に凝集のない低収縮剤E960gを得た。コールターマルチサイザーII(コールター(株)製)にて低収縮剤Eの重量平均粒子径を測定したところ、17μmであった。また、低収縮剤Eはガラス状ポリマーからなり、DSC測定から、そのガラス転移温度は120℃であった。
【0092】
比較例2(ガラス状部分を有しない低収縮剤Fの製造)
5L容量の重合容器にDIW1500gと5%PVA水溶液300gを加え、TKホモミキサー(特殊機化工業(株)製)を用いて、4000rpmで攪拌しながら、予め、重合開始剤としてLPO6gを溶解させたBA576g、BGA12g及びALMA12gからなるモノマー混合液を一括して加えた。1時間分散処理して、モノマー分散液を得た。
【0093】
この重合容器に撹拌機と還流冷却器を取り付け、窒素気流下、攪拌しながら、70℃に昇温した。そのまま2時間反応を行なった後、室温まで冷却した。得られた懸濁液を遠心分離機を用いて脱水洗浄し、更に、60℃にて一昼夜、送風乾燥したところ、粒子間の凝集が激しく低収縮剤を微粒子として得ることができなかった。
【0094】
B.SMCの調製
(SMCの調製)
下記の処方にて、樹脂、モノマー、禁止剤、硬化剤及びトナーを計量し、800rpmに調整した高速ミキサーで1分間攪拌した。次に、攪拌しながら、表1又は表2に示す低収縮剤の所定量を徐々に加え、十分に分散させた。更に、所定量の内部離型剤と充填剤とを徐々に加え、均一に分散させた。この後、5分間攪拌して、各原料を十分に均一に分散させたコンパウンドを得た。これに所定量の増粘剤を加えた後、直ちにSMC慣用の含浸機に供給し、1インチにカットしたガラス繊維に十分に含浸させて、ガラス繊維25重量%を含有するSMCを調製した。このSMCを40℃の熟成室中で48間熟成して、成形可能な硬さに調節した。
【0095】
(成形収縮率)
このようにして調製したSMCの必要枚数を20cm×20cmに裁断し、重ね合わせて、これをコア型145℃、キャビティ型135℃に加熱した30cm×30cmの平板型に投入し、10MPaで5分間加熱加圧して、厚み4mmの板状成形品を得た。25℃に冷却した金型と成形品の寸法から成形収縮率を算出した。
【0096】
(着色性)
得られた成形品の外観を観察し、十分に着色され、深みのある外観を与えて、住宅設備における成形品に用いて非常に好適なものを◎、好適なものを○、不適当なものを△、非常に不適当なものを×とした。
【0097】
(外観(色むら))
得られた成形品の外観を観察して、色むらがなく、均一に着色されていて、住宅設備における成形品に用いて非常に好適なものを◎、好適なものを○、不適当なものを△、非常に不適当なものを×とした。
【0098】
(光沢)
得られた成形品の表面光沢を日本電色工業(株)製色差計CN−7で測定した。
【0099】
(色差ΔE)
得られた成形品を10cm×10cmに裁断し、93℃の熱水中に300時間浸漬した後、取り出して、温度25℃、相対湿度50%の雰囲気下に24時間放置したときの色調と処理前の色調を日本電色工業(株)製色差計CN−5で測定し、それら測定値から色差ΔEを算出した。
【0100】
以上の結果を表1及び表2に示す。
Figure 0004215341
【0101】
比較例3及び4
比較例3として、ポリスチレン(武田薬品工業(株)製ポリマール9965)を低収縮剤として用い、比較例4として、スチレン−酢酸ビニルブロック共重合体(日本油脂(株)製モディバーSV−10B)を用い、それ以外は、実施例と同様にして、SMCを調製し、成形収縮率、着色性、外観(色むら)、光沢及び色差ΔEを調べた。結果を表2に示す。
【0102】
【表1】
Figure 0004215341
【0103】
【表2】
Figure 0004215341
【0104】
【発明の効果】
以上のように、本発明による熱硬化性樹脂用低収縮剤は、ゴム状ポリマー相とガラス状ポリマー相とからなる多相構造を有するポリマー粒子からなり、このゴム状ポリマー相によって、熱硬化性樹脂にすぐれた低収縮性を与え、しかも、本発明による熱硬化性樹脂用低収縮剤を配合した熱硬化性樹脂組成物から得られた成形品は、着色性にもすぐれている。

Claims (12)

  1. ガラス転移温度が−60〜20℃の範囲のゴム状ポリマー相とガラス転移温度が50〜140℃の範囲のガラス状ポリマー相とからなる多相構造を有する重量平均粒子径が2〜100μmの範囲にあるポリマー粒子からなる熱硬化性樹脂用低収縮剤であって、
    (a)アルキル(メタ)アクリレート50〜9 9. 9重量%、
    (b)分子内に2個以上のビニル基を有する多官能性モノマー 0. 1〜10重量%及び
    (c)上記(a)及び(b)のモノマーと共重合性を有するモノマー0〜4 9. 9重量%
    からなるゴム状ポリマー相を形成する第1の重合性モノマー(I)を懸濁重合させて、上記ゴム状ポリマー粒子を形成する第1段の反応と、これに引き続いて、上記ゴム状ポリマー粒子の存在下に、
    (d)アルキル(メタ)アクリレート(d1)及び芳香族ビニルモノマー(d2)から選ばれる少なくとも1種のモノマー50〜100重量%、
    (e)分子内に2個以上のビニル基を有する多官能性モノマー 0. 1〜8重量%及び
    (f)上記(d)及び(e)モノマーと共重合性を有するモノマー0〜50重量%
    からなるガラス状ポリマー相を形成する第2の重合性モノマー( II )をラジカル重合させる第2段の反応とによって得られる熱硬化性樹脂用低収縮剤
  2. 第1の重合性モノマー(I)中、(a)アルキル(メタ)アクリレートがアルキル基の炭素数が2〜10であるアルキルアクリレートであり、第2の重合性モノマー( II )中、アルキル(メタ)アクリレート(d1)がアルキル基の炭素数が1〜4であるアルキル(メタ)アクリレートであり、芳香族ビニルモノマー(d2)がスチレンである請求項1に記載の熱硬化性樹脂用低収縮剤
  3. 第1の重合性モノマー(I)中、(a)アルキル(メタ)アクリレートがn−ブチルアクリレートであり、第2の重合性モノマー( II )中、アルキル(メタ)アクリレート(d1)がメチルメタクリレートを含むアルキル基の炭素数が1〜4であるアルキル(メタ)アクリレートであり、芳香族ビニルモノマー(d2)がスチレンである請求項1に記載の熱硬化性樹脂用低収縮剤
  4. 第2の重合性モノマー( II )中、アルキル(メタ)アクリレート(d1)がメチルメタクリレートであり、芳香族ビニルモノマー(d2)がスチレンである請求項1に記載の熱硬化性樹脂用低収縮剤
  5. 第1の重合性モノマー(I)中、多官能性モノマー〈b)と〈e)がそれぞれ1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート及びジビニルベンゼンから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の熱硬化性樹脂用低収縮剤
  6. 多相構造を有するポリマー粒子がゴム状ポリマー相30〜95重量%とガラス状ポリマー相5〜70重量%とからなる請求項1に記載の熱硬化性樹脂用低収縮剤。
  7. ポリマー粒子の重量平均粒子径が5〜50μmの範囲にある請求項1に記載の熱硬化性樹脂用低収縮剤。
  8. 多相構造を有するポリマー粒子の表面に更に無機物質を吸着させ、又は化学結合させてなる請求項1に記載の熱硬化性樹脂用低収縮剤。
  9. 熱硬化性樹脂と請求項1から8のいずれかに記載の低収縮剤を含む熱硬化性樹脂組成物。
  10. 熱硬化性樹脂100重量部に対して、低収縮剤1〜20重量部を含む請求項9に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  11. 熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂及び/又はビニルエステル樹脂である請求項9又は10に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  12. 請求項9から11のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる成形品。
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